JP2000201029A - 歪み補正装置 - Google Patents

歪み補正装置

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JP2000201029A
JP2000201029A JP11303151A JP30315199A JP2000201029A JP 2000201029 A JP2000201029 A JP 2000201029A JP 11303151 A JP11303151 A JP 11303151A JP 30315199 A JP30315199 A JP 30315199A JP 2000201029 A JP2000201029 A JP 2000201029A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 増幅器の奇数次歪みを安価に補正すること。 【解決手段】伝送路に双方向性トランス200を挿入す
る。その1次コイルの両端を入出力とし、2次コイルの
両端には歪み発生回路300を接続する。歪み発生回路
300は、順逆両方向に並列に接続されたショットキー
ダイオード310,320とバイパス回路340及び歪
み量調整回路で構成する。この構成により合成電流電圧
特性が形成され、2次コイル上で同相の奇数次高調波が
付加される。そして、1次コイルに伝達され入力信号と
合波される。その結果、同相の奇数次高調波を有した歪
み付加信号となる。一方、増幅器の入出力電流電圧特性
も非線形特性を有し、その信号には逆相の奇数次高調波
が付加される。この逆相と同相の奇数次高調波が合波さ
れるので、互いに相殺して、それによる奇数次歪みが補
正される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、増幅器の入力側又
は出力側に設けられ、増幅器と併用することによって信
号の高調波歪みである3次歪みを補正する歪み補正装置
に関する。特にCATVの送信端および中継器に用いら
れ、複合3次歪(以降、CTB)を除去する増幅器に適
用できる。
【0002】
【従来の技術】従来より、トランジスタを用いた増幅器
には入出力特性に非線形性が存在し、出力波形に歪みを
伴うことが知られている。例えば、図10(a)に示す
入力波に対して、正期間が圧縮・負期間が伸長された出
力波形(図10(b))又はその逆の形状を示す出力波
形(図10(c))、或いは正期間・負期間ともに圧縮
された出力波形がある。それは、トランジスタの入力電
圧に対する出力電流の特性が図11に示すように、中央
電圧に対して高い領域も低い領域も共に傾斜が緩くなる
特性があるためである。尚、図11は通常用いられてい
る非飽和領域の非線形性を説明するために誇張して表示
されており、図10の歪み波形も誇張されて表示されて
いる。
【0003】一般に、増幅器の入出力特性(図11)に
おいて、バイアス電圧VB1を中心に振幅△Vの入力電
圧を与えると、バイアス電圧に対応する出力電流を基準
とする出力Iは、VI特性のバイアス点でのテイラー展
開の3次の項までを表記すれば、次式のようになる。
【数1】 I=A1 △V±A2 (△V)2 −A3 (△V)3 (1) 但し、A1 ,A2 ,A3 は正とする。
【0004】この△Vに関する2乗の項から2次歪みが
発生し、△Vに関する3乗の項から3次歪みが発生す
る。従って、一般に角周波数ωの信号△Vを入力する
と、すなわち上式に△V=cos ωtで表せられる周期関
数を代入すると、出力電流Iに対応した出力電圧Vは次
式で表される。但し、出力Vは、バイアス電圧に対応し
た出力電圧を基準にした電位である。
【数2】 V=a0 +a1 cos ωt±a2 cos 2ωt−a3 cos 3ωt (2) 但し、a1 ,a2 ,a3 は正とする。高調波のうち、特
に2次、3次の高調波はその係数が大きいため1次の基
本波に影響を及ぼす。これが波形歪みの主原因となり、
他のチャンネルに歪みが付与される原因となる。
【0005】尚、上記(2)式においては、任意の単一
周波数に関して表現されているが、多数の周波数の信号
を入力信号とすれば、(1)式の2乗の項、3乗の項か
らそれぞれ2次歪み、3次歪みが発生し、狭義の意味で
の2次高調波(2ω)、3次高調波(3ω)の他、2次
相互変調(ω1 ±ω2 等)、3次相互変調(2ω1 ±ω
2 、ω1 ±2ω2 等)、混変調(ω1,ω2 )が生じる。
しかし、これらの相互変調は2乗の項、3乗の項から一
定比率で生じる成分であるため、2次歪み、3次歪みの
キャンセルに関して、2次高調波(2ω)、3次高調波
(3ω)で代表させてそれらがキャンセルされれば、全
ての2次歪み成分、全ての3次歪み成分がキャンセルさ
れることになる。従って、任意の単一周波数を入力信号
とした場合において、2次高調波(2ω)、3次高調波
(3ω)を補正するように調整すれば、2次歪み、3次
歪みは補正される。
【0006】図11のVI特性においてバイアス点を変
曲点に設定すれば、(2)式の2次の係数a2 は零とみ
なせる。又、2次の歪み補正は別の手段で実行するとし
て、ここでは、3次歪み成分のみを考慮する。即ち、図
11のVI特性(非線形)における上記変曲点の存在
は、非線形特性が基本波に対して常に逆の係数を有する
3次高調波を生成させることを意味する。即ち、増幅器
の非線形特性は常に基本波を正期間・負期間ともに圧縮
させる作用をする。ここに、基本波と3次高調波との位
相関係において、基本波が正の最大値をとるときに、3
次高調波が正の最大値をとる場合を同相といい、逆に、
基本波が正の最大値をとるときに、3次高調波が負の最
大値をとる場合を逆相という。換言すれば、1次の項の
係数と3次の項の係数とが同符号の場合には、3次高調
波は基本波と同相関係(正・負期間とも伸長)となり、
異符号の場合には、逆相関係(正・負期間とも圧縮)と
なる。
【0007】ここで、(2)式の1次と3次の項のみを
考慮すると、出力Vは次式で表される。
【数3】 V=a0 +a1 cos ωt−a3 cos 3ωt (3) 但し、a1 ,a3 は共に正とする。尚、トランジスタを
反転増幅器として使用する場合は、(3)式において、
1次の項と3次の項の係数に−1がかけられる。
【0008】そして、上記3次の高調波による歪み(以
下、3次歪み)を除去すれば、増幅器の歪みを補正する
ことができる。従来より、この3次高調波による歪みを
除去する歪み補正装置が考案されている。その原理は、
増幅器に入力する前に入力信号に歪みを与え、増幅器に
よってその歪みを相殺させる、あるいは増幅器によって
発生した歪みを後段の回路で発生させる歪みによって相
殺させるものである。つまり、増幅器により発生する歪
み成分と逆位相の歪み成分を発生させる回路を増幅器の
前段あるいは後段あるいは中間部に付加することによっ
て、出力段の歪みを取り除こうとするものである。
【0009】歪み補正装置の一例として、特開平9−1
02718号公報がある。それは、順方向ダイオードと
逆方向ダイオードとを並列接続した回路を伝送路に直接
挿入したり、プシュプル回路のそれぞれに順方向ダイオ
ードを挿入し、これらの回路で基本波に対して同相の3
次高調波を発生させて、増幅器による3次歪みを補償す
るものである。また他の例として、特開平3−1798
07号公報に記載の高周波増幅器の非線形補償装置があ
る。これは、伝送路を主線路と副線路に分岐し、副線路
側に増幅器、歪み発生装置、振幅調整装置、周波数調整
装置、位相調整装置を設け、両線路を再び結合させるも
のである。これにより、主線路を伝搬する基本波に様々
な高調波を付加し、増幅器による様々な歪みを補償しよ
うとするものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平9−1
02718号の装置では、3次歪みを補正する場合に、
歪み発生回路がグランドから浮いた構成となるため、バ
イアス回路等とともに装置に実装する際、高周波広帯域
回路において意図しない寄生素子 (分布容量、分布イン
ダクタンス)の影響を受けやすいという問題があった。
又、並列回路を伝搬する基本波を合成している関係上、
並列回路の各枝における遅延時間を同一にする必要があ
り、調整が困難であるという問題がある。又、特開平3
−179807号公報記載の装置では、副線路に増幅器
を含む様々な回路を挿入しているため、各回路において
反射波の発生や位相回転を生じ、同様に広帯域に渡って
歪み補正を行うことが困難であるという問題がある。従
って、必ずしも高品質な歪み補正ができるものではなか
った。又、実装面でも省スペース化とならず小型化が実
現できなかった。
【0011】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、その目的は挿入損失を小さくす
ると共に3次歪み成分を基本波に重畳させるときの位相
調整を容易にすることである。又、1本の伝送線間に挿
入するだけで精度よく3次歪みを補正する低消費電力で
低コストな歪み補正装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに請求項1の歪み補正装置によれば、増幅器の入力側
又は出力側に接続され、増幅器の非線形性による高調波
歪みを補正する歪み補正装置であって、伝送路の信号ラ
インに挿入された1次コイルと、その1次コイルと電磁
結合する2次コイルとから成るトランスと、その2次コ
イルの端子間に並列に接続され奇数次高調波を発生する
歪み発生回路とから成り、その1次コイルの入力と出力
で規定される入出力特性を増幅器の入出力特性の略逆関
数の定数倍としたことを特徴とする。
【0013】図9は、この発明の構成を示したものであ
る。歪み補正装置1は1次コイル11と2次コイル12
と、2次コイル12に接続された歪み発生回路14とか
ら成る。この歪み補正装置1の入力をx、出力をyとし
て、その入出力特性をy=f(x)とする。又、歪み補
正装置1の後段に接続されている増幅器2の入力をy、
出力zとして、その入出力特性をz=g(y)とする。
【0014】歪み補正装置1と増幅器2とから成る1つ
の系の入力x、出力zとの関係は、次式で表される。
【数4】 z=g(y)=g(f(x)) (4) 上記の系で歪みが発生しないためには、この系が線形で
あれば良い。よって、次式が成立すれば、出力zは、入
力xの定数倍となり、歪みは含まれない。
【数5】 g(f(x))=γx (5) 但し、γは定数である。
【0015】これは、歪み補正装置1の入出力特性の関
数fを増幅器2の入出力特性の関数gの逆関数の定数γ
倍に設定することを意味する。尚、図9では、歪み補正
装置1を増幅器2の前段に配置しているが、増幅器2の
後段に配置しても同一の関係が成立する。このように、
歪み補正装置の入出力特性fを増幅器の入出力特性gの
逆関数の定数倍に設定することで増幅器で発生する歪み
を完全に補正することが可能となる。
【0016】近似的には、次のようにして、逆関数を求
めることができる。関数f、gに関して、3次の項まで
テーラ展開すれば、次式のように表現できる。
【数6】 f(x)=C1 x+C2 2 +C3 3 (6)
【数7】 g(y)=D1 y+D2 2 +D3 3 (7)
【0017】C1 ,D1 ≫C2 ,D2 ≫C3 ,D3 の元
に、zの3次式を係数に関して1次近似すれば、次式で
表現される。
【数8】 z=C1 1 x+(C2 1 +C1 22 )x2 +(C3 1 +C1 33 )x3 (8)
【0018】ここで、2次歪みは小さいとし、3次歪み
が出力zにおいて含まれないための条件は、
【数9】 C2 1 +C1 22 ≒0 (9)
【数10】 C3 1 +C1 33 =0 (10) である。
【0019】よって、係数C1 ,C3 が次式(11)式
を満たすように歪み補正装置の入出力特性fを決定すれ
ば、近似的に増幅器の入出力特性gの逆関数の定数倍γ
=C 1 1 とすることができる。
【数11】 C3 =−C1 33 /D1 (11)
【0020】更に、より近似された逆関数を求めるに
は、関数f、gを多項式近似して、z=g(f(x))
を求め、変数xの範囲において、そのzとγxとの誤差
の2乗積分が最小となるように係数を決定すれば良い。
【0021】上記のように係数を設定するのは、具体的
にはダイオードの非線形性を用いて歪みを発生させる場
合には、そのバイアス電圧を調整すればよい。ダイオー
ドのVI特性は指数関数であるので、バイアス電圧を調
整すれば、その特性の多項式近似における各係数の値を
変化させることができる。
【0022】又、請求項2に記載の歪み補正装置によれ
ば、増幅器の入力側又は出力側に接続され、増幅器の非
線形性による高調波歪みを補正する歪み補正装置であっ
て、伝送路の信号ラインに挿入された1次コイルと、こ
の1次コイルと電磁結合する2次コイルとから成るトラ
ンスと、この2次コイルの端子間に並列に接続され、奇
数次高調波を発生する歪み発生回路とから成り、増幅器
で生成される奇数次高調波の基本波となす位相関係と逆
位相の関係で、1次コイル上の基本波に対して歪み発生
回路で発生した奇数次高調波を重畳させることを特徴と
する。
【0023】信号は1次コイルに入力され、所定の分配
比で1次コイルと2次コイルに2分される。2次コイル
には歪み発生回路が接続されており、2次コイル側に分
岐された信号はその歪み発生回路によって入力信号に対
して同相の奇数次高調波が付加される。奇数次高調波が
付加された信号は、1次コイル上で入力信号の基本波に
対して同相で合波される。これにより、当初の入力信号
に、入力信号の基本波に対して同相の奇数次高調波が付
加される。
【0024】次に、この奇数次高調波を伴った信号は、
例えばトランジスタからなる増幅器に入力される。トラ
ンジスタも入出力関係は通常非線形であり、その出力に
は、出力の基本波に対して逆相の奇数次高調波が生成さ
れる。一方、入力には基本波に対して同相の奇数次高調
波が付加されているので、その線形増幅により出力の基
本波に対して同相の奇数次高調波が含まれる。よって、
増幅器の出力においては互いに位相が反転された2つの
奇数次高調波が合波される。従って、トランスの分配比
によりそれらの発生させる3次高調波の振幅を調整すれ
ば、増幅器の出力における奇数次高調波による歪み成分
を0とすることができる。尚、増幅器が反転増幅器であ
る場合も同様の議論が成立する。反転増幅器の場合は、
基本波とそれに同相の奇数次高調波は反転されるが、共
に反転されるので位相関係は同相となる。反転増幅器
は、この基本波に対しても正・負期間とも圧縮する作
用、即ち逆相の奇数次高調波を発生させるので、上記同
相の奇数次高調波と同相の奇数次高調波は相殺される。
よって、反転増幅器の出力信号に含まれている逆相の奇
数次高調波、即ち奇数次歪みが低減される。
【0025】請求項2において、基本波とは、広帯域信
号のうちの注目した1つの周波数の信号である。単一の
周波数ωの信号に注目した場合には、非線形特性の2乗
の項から2ω、3乗の項から3ωの高調波が生成され
る。広帯域信号が非線形素子に入力すれば、例えば2
次、3次の相互変調成分が生じる。請求項2の基本波に
対する奇数次高調波は、非線形特性の高次の奇数次項か
ら生ずるスペクトルの代表値の意味で使用されており、
単一の周波数成分ωに対して、それらの奇数次高調波成
分が補償されるように歪み発生回路による歪み発生形態
が調整されれば、高次の奇数次項から生ずる全てのスペ
クトルを補償することができる。従って、請求項2の歪
み発生回路の調整は、全域通過状態にして、請求項2の
ように調整されているという意味である。あるいは、例
えば、増幅器にフィルタが存在し、通過帯域が有限であ
れば、その帯域内における奇数次高調波に注目して調整
されているという意味である。
【0026】非線形性と周波数スペクトルとの関係につ
いて説明する。広帯域信号をv(t)、その周波数スペ
クトル分布(フーリエ変換)をF(ω)とする。する
と、v(t)の2乗信号v(t)2 の周波数スペクトル
分布(フーリエ変換)W2 (ω)は、次式で得られる。
【数12】 W2 (ω)=∫F(ω−γ)F(γ)dγ (12) 同様に、v(t)3 の周波数スペクトル分布(フーリエ
変換)W3 (ω)は、次式で得られる。ここで、奇数次
高調波によるスペクトルをW3 (ω)で代表させるもの
とする。
【数13】 W3 (ω)=∫W2 (ω−γ)F(γ)dγ (13) となる。
【0027】即ち、2乗信号v(t)2 の周波数スペク
トル分布は、信号v(t)の周波数スペクトル分布の1
回の畳込み積分(自己相関関数)となり、v(t)3
周波数スペクトル分布は、信号v(t)の周波数スペク
トル分布の2回の畳込み積分、又は、2乗信号v(t)
2 の周波数スペクトル分布と信号v(t)の周波数スペ
クトル分布の畳込み積分(相互相関関数)で表される。
【0028】(12)式で、ω0 の単一スペクトルの場
合には、即ち、F(ω)をδ(−ω 0 )、δ(ω0 )と
すれば、W2 (ω)は、δ(−2ω0 )、δ(0)、δ
(2ω0 )の3本のスペクトルが得られる。これが、周
波数ω0 の基本波に対して、2乗の項から2ω0 の高調
波が得られる理由である。同様に、(13)式におい
て、ω0 の単一スペクトルを考えた場合には、W
3 (ω)は、δ(−3ω0 )、δ(−ω0 )、δ
(ω0 )、δ(3ω0 )の4本のスペクトルが得られ
る。これが、周波数ω0 の基本波に対して、3乗の項か
ら3ω0 の高調波と、ω0 の基本波が得られる理由であ
る。
【0029】上記の3乗信号のスペクトル成分が増幅器
により発生するとして、3乗信号のスペクトル成分が、
他の非成形素子から出力される3乗信号のスペクトル成
分により、それぞれ、消去される必要十分条件を次に考
える。3乗信号のスペクトル成分が消去される場合に
は、その3乗から生じる全スペクトルが同時に消去され
る。よって、必要十分条件は、任意のF(ω)に対し
て、3乗信号の全スペクトルが同時に消去されることで
ある。任意のF(ω)に対して成立することは、単一周
波数、即ち、F(ω)が任意数のδ関数でも成立するこ
とを意味する。任意のF(ω)はδ関数の集合と考えら
れるので、3乗信号のスペクトル成分を消去するための
必要十分条件は、単一周波数ω0 に対して第3高調波3
ω0 が消去されることである。即ち、第3高調波で3乗
信号のスペクトル分布W3 (ω)を代表させることがで
きる。請求項2は、このことを記載しており、請求項2
のように調整されれば、3乗信号のスペクトル成分、又
は、その他の奇数次乗信号のスペクトル成分を、全体的
に消去させることができる。
【0030】このように2次コイル側に奇数次高調波を
生成する歪み発生回路を設けた1個のトランスを伝送路
に挿入するだけで、増幅器の非線形性による奇数次歪み
を効果的に補正することができる。この時、トランスの
1次コイルと2次コイルの巻き数比により奇数次高調波
の大きさを調整できる。さらに、巻き数比を大きくする
ことで挿入損失を小さくすることができる。このように
プシュプルトランスを2対用いる補償方式ではないた
め、簡便でかつ安価な歪み補正装置となる。又、実装に
て省スペース化ができ小型化・省電力化にも貢献でき
る。
【0031】又、請求項3の歪み補正装置は奇数次高調
波が3次高調波であり、その歪み発生回路は基本波に対
して同相の3次高調波を発生させる3次歪み発生回路で
あることを特徴とする。増幅器による奇数次歪みは3次
高調波による逆相の3次歪みが顕著である。本発明の歪
み補正装置は、同相の3次高調波を生成する3次歪み発
生器を備えており、この同相の3次高調波が増幅器の逆
相の3次高調波を相殺し補正する。増幅器の最も顕著な
3次歪みを補正するので、最も効果的に奇数次歪みを補
正する歪み補正装置となる。
【0032】又、請求項4の歪み補正装置は、歪み発生
回路が増幅器を構成するトランジスタの電流電圧特性と
同等の特性を有するダイオードを含むことを特徴とす
る。トランジスタは複数のダイオードから構成され、歪
み発生器のダイオードは、その特性が複数のダイオード
からなるトランジスタの電流電圧特性と同じになるよう
選択される。例えば、応答速度等が同じに選択される。
これにより、この歪み補正装置が増幅器の入力段に接続
される場合は、付加された3次高調波がその増幅器によ
って精度よく相殺される。又、この歪み補正装置が増幅
器の出力段に接続される場合は、増幅器で発生した3次
高調波が、歪み発生回路のダイオードによって精度よく
相殺される。このように同等の電流電圧特性を有するダ
イオードを用いて歪み発生回路が形成されるので、より
効果的に増幅器の非線形性を補正することができる。
【0033】又、請求項5の歪み補正装置によれば、歪
み発生回路は複数のダイオードを備えており、信号の進
行方向に対して順方向および逆方向に並列に接続されて
いる。トランスによって分岐された信号が、正の場合は
主に順方向のダイオードが作用し同相の3次高調波が付
加される。また上記信号が負の場合は、主に逆方向に接
続されたダオードが作用し同相の3次高調波が付加され
る。両ダイオードは、同等の電流電圧特性を有するもの
が選択されているので、精度のよい同相の3次高調波を
生成することができる。従って、増幅器の入力段に適用
されても、あるいは出力段に適用されても増幅器による
逆相の3次歪みを精度よく補正することができる。よっ
て、高品質な伝送を可能とする。
【0034】又、請求項6の歪み補正装置によれば、歪
み発生回路は歪み量調整手段を有し、上記複数のダイオ
ードはその歪み量調整手段に接続されていることを特徴
とする。歪み量調整手段は、例えばトランスの1次コイ
ルと2次コイルの巻き数比、又は歪み発生回路に並列に
接続されたハイパスフィルタであり、上記歪み発生回路
に流れる信号レベルを調節する。歪み量は、歪み発生回
路、例えばダイオードを流れる信号レベルに比例する。
これにより、歪み量が調整できる。よって、歪み量調整
手段によって、併用する増幅器に合わせて歪み量を調節
すれば、さらに精度良く奇数次歪みを補正することがで
きる。その結果、更に高品質な伝送が可能となる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。尚、本発明は下記実施例に
限定されるものではない。一般に、増幅器による奇数次
歪みは3次高調波による3次歪みが顕著である。本実施
例では、3次高調波とそれによる3次歪みを同一意味に
使用し、この3次歪みを補正する歪み補正装置を説明す
る。又、本実施例に使用する3次歪みの補正方法は、奇
数次歪みの補正方法にも拡張して使用できる。 (実施例)図1に本発明の歪み補正装置の構成ブロック
図を、図2にその回路図を示す。本発明の歪み補正装置
は、結合用トランスであるトランス(以降、単にトラン
ス)200とそのトランス200の2次コイルに接続さ
れた歪み発生回路300から構成される。本実施例で
は、後述する反転増幅器400(図4)の入力段に接続
される。
【0036】トランス200はトロイダルフェライトコ
アに導線を巻き付けたものであり1次側、2次側とも巻
き線数が6ターンである。信号強度は巻き線比に応じて
分岐され、双方向に伝達される(図2)。又、歪み発生
回路300は、主にショットキーダイオード310、3
20とそれに直流のバイアス電圧をかけるバイアス回路
330および信号を分流するバイパス回路340から構
成される。このショットキーダイオード310、320
と、歪み量調整用の可変抵抗VR1を含むバイパス回路
340は並列に接続され、歪み調整手段である抵抗R
1,R2,R3によってショットキーダイオード31
0、320に流れる信号電流が調整される構成である。
この構成により後述する合成電流電圧特性が作成され、
本実施例ではこの合成電流電圧特性曲線(以降、合成特
性曲線)を利用して歪み補正が行われる。
【0037】又、バイアス回路330はコイルL1、調
整抵抗R1、R2、R3から構成され、それらを介して
例えばVB1=12.21Vのバイアス電圧がショット
キーダイオード310、320にかけられる。バイアス
電流は、コイルL1,調整抵抗R1、ショットキーダイ
オード310、320、直流負荷抵抗R2を流れ、ショ
ットキーダイオード310、320を動作させる。ここ
に、直流負荷抵抗R2は、例えば10kΩであり、交流
信号阻止用のコイルL1は、例えば3.3μHである。
尚、C0は直流カット用のコンデンサである。
【0038】又、信号を分流させるバイパス回路340
は、2200pFのコンデンサC1と500Ωの可変抵
抗VR1から構成される。この値は、CATV周波数帯
(数百MHZ)を通過させ、その両端に電圧が発生するよ
うに設定されている。上記の様に、この可変抵抗VR1
と、ショットキーダイオード310、320に接続され
た調整用抵抗R1、R2、R3は、ダイオードに流れる
信号レベルを調整する。ダイオードによって付加される
歪み量は、ダイオードに流れる信号電流に比例するの
で、接続するトランジスタの3次高調波歪みに応じて、
それらの値が選択される。例えば、ショットキーダイオ
ード310、320によって、大きく3次歪みを付加し
ない場合は、例えば、可変抵抗VR1を小さくしてショ
ットキーダイオード310、320に流れる電流を小さ
くする。又は、他の抵抗値を大きくしてバイアス電流を
小さくしてダイオードによる歪み付加効果を低減させ
る。又、逆に大きく3次波歪みを付加する場合は、可変
抵抗VR1を大きくしてショットキーダイオード31
0、320に流れる電流を大きくし、その効果を増加さ
せる。以降、一連のVR1、R1、R2、R3を歪み量
調整回路と記す。歪み量調整回路は図3に示すVI特性
を変化させ、3次高調波の係数a3 の大きさを変化させ
ることができる。
【0039】ショットキーダイオード310、320と
バイパス回路340による合成特性曲線cを図3に示
す。この合成特性曲線cに従って動作し、3次歪みが付
加される。その動作点を図3(a)に示す。動作点は、
バイアス回路負荷直線bとダイオード特性曲線aとの交
点である。バイアス電圧VB1は、この点を通る様に設
定され、このバイアス電圧VB1を中心に信号が入力さ
れる。この合成特性曲線をバイアス点VB1でテーラ展
開した多項式において、一次の係数と3次の係数は共に
正であることが図3(b)の特性図から理解される。即
ち、入力信号の正期間・負期間とも伸長される。入力信
号に対する出力Vは増幅器の非線形性を表した(3)式
と類似の(14)式で表される。
【0040】
【数14】 V==a' +a1 ' cos ωt+a3 ' cos 3ωt (14) この回路では、1次の項の係数も、3次の項の係数も共
に正である。これは、基本波に対して同相の3次高調波
を生成することを意味する。
【0041】続いて、歪み付加過程を、図1〜図3を用
いて信号の流れに従って説明する。図1の入力端子10
から入力されたCATV信号は例えば、V=V0 cos ω
tで表され、トランス200によって同相で分岐され
る。その分岐比をrとすると1次コイル側の信号は(1
−r)1/2 0cosωt、2次コイル側の信号はr1/2
0 cos ωtとなる。分岐された2次コイル側の信号r
1/2 0 cos ωtは、直流遮断用コンデンサC0を通過
し、バイパス回路340およびショットキーダイオード
310、320を流れる。この時の信号電圧と電流の関
係は、図3の合成特性曲線から求められる。
【0042】入力波形は、図3に示す動作点であるバイ
アス電圧VB1を中心にした信号電圧(△V=kr1/2
0 cos ωt、k:比例定数)である。ここで kは、
歪み量調整回路による分流比例定数。そして、両端にバ
イアス電圧VB1を中心にCATV信号の電圧△Vが付
加されると、信号電流は図3(b)の合成特性曲線c
(非線形関数)に従い、基本波と同相の3次高調波が付
加される。その結果、信号の正期間・負期間ともにピー
ク近傍で外側に伸長した電流歪となる(図3(a))。
【0043】数式表現では、以下のようになる。図3
(b)のVB1を原点と考える電流電圧曲線をテイラー
展開し、入力された分岐信号を△V=kr1/2 0 cos
ωtとすると、その出力はV≒r1/2 kV0 cos ωt+
αV0 3 cos3ωtで近似される。但し、2次成分は小さ
いとして無視している。ここに、αは(r1/2 k)3
あり(比例定数)、αV0 3 cos3ωtが3次高調波であ
る。これらの歪みが付加された信号は、次いでトランス
200の2次コイルから1次コイルへと同相で伝達され
る。よって、r1/2 kV0cosωt+αV0 3 cos3ωtの
信号が伝達される。
【0044】一方、トランス200の1次コイルには、
2次側に分岐された残り成分(1−r)1/2 0 cos ω
tが存在する。よって、1次コイル上ではこの残り成分
(1−r)1/2 0 cos ωtと上記の信号とが付加され
る。その結果、その出力は次式で表わされる。
【数15】 Ve=((1−r)1/2 +r1/2 k)V0 cos ωt+αV0 3 cos3ωt (15) となる。この式から理解されるように、1次の係数と3
次の係数とは共に正であり、基本波に対して同相で3次
高調波が付加される。従って、基本波の正期間・負期間
が共に伸長された、歪みを伴った信号が出力される。
【0045】この歪みを伴った信号は、図4に示す反転
増幅器400に入力される。従って、歪みを伴った(1
5)式で表される信号Veが入力されると、基本波
((1−r)1/2 +r1/2 k)V0 cos ωの反転信号−
((1−r)1/2 +r1/2 k)V 0 cos ωに対して逆相
の正の3次高調波+βV0 3cos 3ωtが発生する。ここ
で、βはトランジスタに固有の歪み係数である。又、信
号Veの3次高調波成分+αV0 3 cos3ωtは反転増幅
されて、−α’V0 3 cos3ωtの3次高調波が反転増幅
器400から出力される。
【0046】即ち、反転増幅器400の出力では+βV
0 3cos 3ωtの3次高調波と、−α’V0 3 cos3ωtの
3次高調波が合波される。この合波において、+βV0 3
cos3ωtと−α’V0 3 cos3ωtとは周波数は同一
で、位相が反転している。よって、両者が同等になるよ
うに分岐比r,及び分流比kを選べば、反転増幅器40
0の出力からの3次歪みをほぼ相殺することができる。
又、反転増幅器400は、例えば1段のトランジスタか
ら構成されており、そのトランジスタは内部構造として
PN接合からなるダイオードを有している。従って、歪
み発生回路300に使用するショットキーダイオード3
10、320の特性をそのトランジスタの特性(それを
構成するダイオードの特性)と等しくして、例えば応答
速度等の特性を等しくすれば、より精度よく3次歪みを
補正することができる。
【0047】反転増幅器400に対する入出力波形(図
5)で説明すれば、これは抵抗VR1、R1、R2、R
3およびショットキーダイオード310、320による
合成特性曲線によって伸長された入力波形が、増幅器の
有する非線形性によって逆に圧縮され、出力波形は正常
値に補正されることを示している。これにより、3次歪
みが補正されて、出力端子20から取り出される(図
1)。
【0048】出力端子20(図1)で出力された信号の
測定結果を図6のグラフに示す。縦軸に複合3次歪み
(CTB歪み)の信号レベルを、横軸に入力周波数を示
す。Aが増幅器のみのCTB歪みレベル、Bが本発明の
歪み補正装置を増幅器の入力段に付加した場合のそれで
ある。CTB歪みレベルは約5〜10dB改善されてい
る。以上のように、1個の双方向性分岐トランス200
にショットキーダイオード310、320および歪み調
整回路から構成される歪み発生回路300を付加するこ
とによって、省電力であるとともに小型で安価な歪み補
正装置が実現できる。
【0049】(変形例)以上、本発明を表わす1実施例
を示したが、他にさまざまな変形例が考えられる。第1
実施例では、本発明の歪み補正装置を増幅器の入力段に
接続したが、出力段に接続して増幅器による3次歪みを
補正することもできる。図5に示した様に、トランジス
タのベース電流Ibとコレクタ電流Icの関係には、線
形領域とその両端に非線形領域が存在する。これによ
り、増幅器の出力には逆相の3次高調波が付加されてい
る。逆に、本発明の歪み補正装置は、入力された信号に
対して同相の3次高調波を付加する。よって、本発明の
歪み補正装置を増幅器の出力段に接続すると、3次高調
波は互いに相され、3次歪みが低減される。即ち、増幅
器の非線形性による3次歪みが補正される。特に、双方
向性分岐トランス200の分岐比、ショットキーダイオ
ード310、320への分流比kを調整すれば3次歪み
成分はほぼ0に近づけることができる。従って、本発明
による歪み補正装置は増幅器の出力段にも適用できる。
【0050】又、第1実施例の歪み発生回路300で
は、CATV信号が高周波信号であるため順方向電圧が
小さくスッチング速度の早いショットキーダイオード3
10、320を用いたが、CATV信号に限定しない場
合は他のダイオードを用いてもよい。例えば、ツェナー
ダイオードや整流用のシリコン接合型ダイオードを用い
てもよい。又、ダイオードの非線形性を利用して歪み発
生器を構成したが、増幅器の歪みを相殺するならば、ダ
イオードによらずトランジスタで歪み発生器を構成して
もよい。
【0051】又、第1実施例では2次コイルを1つ用い
ているが、図8に示すように、2つの並列に接続された
2次コイル、1次コイルを用いてもよい。尚、この場合
のコアは共通である。この時、トランスAによって分岐
比rに分岐された信号r1/20 cos ωtは、1方向に
伝達され歪み発生回路300によって3次高調波が付加
される。3次高調波が付加された信号は、続いてトラン
スBによって反転されて伝達され、方向性結合トランス
Aの出力と合波される。その結果、第1実施例と同じ効
果が得られる。尚、図8の歪み発生回路300には、バ
イアス回路330およびバイパス回路340は省略され
ている。
【0052】その他、様々な変形例が考えられるが、伝
送路に双方向性トランス挿入し、その2次コイルに歪み
発生回路を接続して1次コイル上に奇数次高調波を発生
させ、それにより1次コイル側に接続される増幅器の奇
数次歪みを補正する本発明の主旨に沿うものであればそ
の方式は問わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る歪み補正装置の構成ブロ
ック図。
【図2】本発明の実施例に係る歪み補正装置の回路図。
【図3】本発明の実施例に係る歪み補正装置の動作を示
す電流電圧特性図。
【図4】本発明の実施例に係る増幅器の回路図。
【図5】トランジスタの入出力特性図。
【図6】本発明の実施例に係わるCTB歪み改善図。
【図7】トランジスタの入出力特性による信号圧縮図。
【図8】本発明の変形例に係わる歪み補正装置の回路
図。
【図9】本発明による歪み補正方法を説明した説明図。
【図10】増幅器による歪み波形の説明図。
【図11】増幅器の電流電圧特性図。
【符号の説明】
200 双方向性分岐トランス 300 歪み発生回路 310,320 ショットキーダイオード 330 バイアス回路 340 バイパス回路 C0 直流遮断用コンデンサ VR1,R1,R2,R3 歪み調整用抵抗

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】増幅器の入力側又は出力側に接続され、増
    幅器の非線形性による高調波歪みを補正する歪み補正装
    置であって、 伝送路の信号ラインに挿入された1次コイルと、該1次
    コイルと電磁結合する2次コイルとから成るトランス
    と、 前記2次コイルの端子間に並列に接続され、奇数次高調
    波を発生する歪み発生回路とから成り、 前記1次コイルの入力と出力で規定される入出力特性を
    前記増幅器の前記入出力特性の略逆関数の定数倍とした
    ことを特徴とする歪み補正装置。
  2. 【請求項2】増幅器の入力側又は出力側に接続され、増
    幅器の非線形性による高調波歪みを補正する歪み補正装
    置であって、 伝送路の信号ラインに挿入された1次コイルと、該1次
    コイルと電磁結合する2次コイルとから成るトランス
    と、 前記2次コイルの端子間に並列に接続され、奇数次高調
    波を発生する歪み発生回路とから成り、 前記増幅器で生成される奇数次高調波の基本波となす位
    相関係と逆位相の関係で、前記1次コイル上の基本波に
    対して前記歪み発生回路で発生した奇数次高調波を重畳
    させることを特徴とする歪み補正装置。
  3. 【請求項3】前記奇数次高調波は3次高調波であり、前
    記歪み発生回路は前記基本波に対して同相の3次高調波
    を発生させる3次歪み発生回路であることを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載の歪み補正装置。
  4. 【請求項4】前記3次歪み発生回路は、前記増幅器を構
    成するトランジスタの電流電圧特性と同等の特性を有す
    るダイオードを含む回路であることを特徴とする請求項
    3に記載の歪み補正装置。
  5. 【請求項5】前記3次歪み発生回路に用いるダイオード
    は複数であり、信号の進行方向に対して、順方向および
    逆方向に並列に接続されていることを特徴とする請求項
    3又は請求項4に記載の歪み補正装置。
  6. 【請求項6】前記3次歪み発生回路は歪み量調整手段を
    有し、前記複数のダイオードは該歪み量調整手段に接続
    され、3次歪み量が前記増幅器に応じて調整されること
    を特徴とする請求項5に記載の歪み補正装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006038484A1 (ja) * 2004-10-01 2006-04-13 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 送信装置及び歪補償方法
JP2009278183A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Japan Radio Co Ltd 電力増幅装置

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WO2006038484A1 (ja) * 2004-10-01 2006-04-13 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 送信装置及び歪補償方法
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