JP2000197561A - 電気炊飯器 - Google Patents

電気炊飯器

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JP2000197561A
JP2000197561A JP11001735A JP173599A JP2000197561A JP 2000197561 A JP2000197561 A JP 2000197561A JP 11001735 A JP11001735 A JP 11001735A JP 173599 A JP173599 A JP 173599A JP 2000197561 A JP2000197561 A JP 2000197561A
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rice cooker
heat insulating
vacuum
lid unit
vacuum heat
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JP11001735A
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Tsutomu Nitta
勉 新田
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Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
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Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓋ユニットの可能な限りの広い部分を真空断
熱構造体で構成することにより、十分に蓋ユニットの断
熱性能を高くした電気炊飯器を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 この発明の電気炊飯器は、飯器2が収容
された炊飯器本体1と、該炊飯器本体1の上部を覆う蓋
ユニット10と、該蓋ユニット10の内側に設けられた
放熱板10cとを備えてなる電気炊飯器において、上記
蓋ユニット10の蒸気放出通路部を除く,放熱板10c
と対向する部分を真空断熱構造体10bにより構成する
とともに該第1の放熱板10bと放熱板10cとの間に
断熱空間を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、真空断熱構造の
蓋ユニットを備えた電気炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に該電気炊飯器は、例えば図24に
示すように、飯器(内鍋)2と、飯器2を任意に収容し
得るように形成された有底筒状の内ケース3と、該内ケ
ース3を保持する外部筺体である筒状の外ケース4と、
該外ケース4と上記内ケース3とを一体化して形成され
た炊飯器本体の上部に開閉可能に設けられた蓋ユニット
100とから構成されている。
【0003】そして、このような電気炊飯器の炊飯時お
よび保温時における飯器内の熱保持性能能は、主として
放熱量が大きい蓋ユニット100部分の断熱性能によっ
て決定される。
【0004】そのため、従来の電気炊飯器では、同図2
4中に詳細に示されているように、上記蓋ユニット10
0の合成樹脂製の外カバー部材100aと内カバー部材
100bとの間に例えばガラス繊維や発泡スチロールな
どの断熱部材101を介装して可能な限り断熱性能を高
くする構成が採用されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、該従来の断熱
構造の場合、単に合成樹脂製の外カバー部材と内カバー
部材との間に断熱材を介装しただけであるので、断熱性
能が不十分であった。
【0006】本願発明は、このような課題を解決するた
めになされたもので、蓋ユニットの可能な限りの広い部
分を真空断熱構造体に構成することにより、十分に蓋ユ
ニットの断熱性能を高くした電気炊飯器を提供すること
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明は、該目的を達
成するために、次のような課題解決手段を備えて構成さ
れている。
【0008】(1) 請求項1の発明 この発明の電気炊飯器は、飯器が収容された炊飯器本体
と、蒸気放出通路を有して上記炊飯器本体の上部を覆う
蓋ユニットと、該蓋ユニットの内側に上記飯器開口部を
覆うように設けられた放熱板とを備えてなる電気炊飯器
であって、上記蓋ユニットの上記蒸気放出通路部を除
く,放熱板と対向する部分を真空断熱構造体により構成
し、上記放熱板との間に断熱空間を形成したことを特徴
としている。
【0009】したがって、該構成では、蓋ユニットの蒸
気放出通路を除いた放熱板と対向する部分が、従来のガ
ラス繊維や発泡スチロール等の断熱材に比べて遥かに断
熱作用の高い真空断熱構造体による真空断熱空間と該真
空断熱構造体と放熱板との間の断熱空間との2層構造の
断熱構造となるので、従来のものに比べて飯器開口部お
よび放熱板を覆う蓋ユニット部の断熱性能が大きく向上
する。その結果、飯器内の熱保持性能が高くなり、炊飯
又は保温時の消費電力を節約することができる。
【0010】また、該構成の場合、上記放熱板と真空断
熱構造体との間の断熱空間内において、放熱板から真空
断熱構造体側への輻射熱が真空断熱構造体によって断熱
反射され、放熱板を介して有効に飯器側に輻射されるよ
うになるので、放熱板からの熱を有効に飯器内に作用さ
せることができるようになる。また、該構成では、真空
断熱構造体により蒸気放出通路が形成されることから、
蒸気放出通路により真空断熱構造体を補強することがで
きる。
【0011】以上のような構成の場合には、特に炊飯時
において、効果的に上部から強い加熱力を加える所謂囲
み炊きを行うことができ、均一な炊き上がりを実現する
ことができる。
【0012】(2) 請求項2の発明 この発明の電気炊飯器は、上記請求項1の発明の構成に
おいて、上記蓋ユニットの真空断熱構造体が、上記飯器
の開口縁部よりも下方位置まで延設されていることを特
徴としている。
【0013】したがって、該構成では、飯器開口部全体
を覆って十分に断熱することができるようになり、飯器
に対する保温性能が向上する。
【0014】(3) 請求項3の発明 この発明の電気炊飯器は、上記請求項1の発明の構成に
おいて、上記蓋ユニットの真空断熱構造体が、当該蓋ユ
ニットの炊飯器本体側肩部に対応する外周縁部位置まで
延設されていることを特徴としている。
【0015】したがって、該構成では、飯器と炊飯器本
体側肩部と蓋ユニットとの間に形成される空間部を含む
飯器開口部周辺を十分に断熱することができるようにな
り、飯器に対する保温性能がより向上する。
【0016】(4) 請求項4の発明 この発明の電気炊飯器は、上記請求項1,2又は3の発
明の構成において、上記真空断熱構造体が、内側に真空
断熱空間を形成する金属製の外板と内板との真空二重壁
構造体により形成されていることを特徴としている。
【0017】したがって、該構成では、蓋ユニットの飯
器開口部を覆う部分や放熱板を覆う広い部分が従来のガ
ラス繊維や発泡スチロール等の断熱材に比べて遥かに断
熱作用の高い金属製の外板と内板との真空二重壁構造体
よりなる真空断熱構造となるので、従来のものに比べて
蓋ユニット部の断熱性能が大きく向上して、飯器内の熱
保持性能が高くなり、より効果的に炊飯又は保温時の消
費電力を節約することができる。。
【0018】(5) 請求項5の発明 この発明の電気炊飯器は、上記請求項4の発明の構成に
おいて、上記真空二重壁構造体の外周部には合成樹脂製
の外カバー部材が設けられている一方、内周部側蒸気放
出通路部には調圧ユニット嵌装筒が設けられていること
を特徴としている。
【0019】したがって、該構成では、蓋ユニットの外
周面の外周部側と内周部側との間が、相互間のコントラ
ストの高い合成樹脂製の外カバー部材の合成樹脂面と金
属製の真空二重壁構造体の金属面との2種の面によって
形成されることになり、デザイン的な印象度が高くな
る。
【0020】(6) 請求項6の発明 この発明の電気炊飯器は、上記請求項4の発明の構成に
おいて、上記真空二重壁構造体の外周面部には、合成樹
脂製の外カバー部材が設けられていることを特徴として
いる。
【0021】したがって、該構成では、蓋ユニットの少
なくとも外周面は全体に従来と同様の合成樹脂面に形成
されることになる。
【0022】(7) 請求項7の発明 この発明の電気炊飯器は、上記請求項5又は6の発明の
構成において、上記真空二重壁構造体の外周面部には、
変形防止リブが設けられ、上記外カバー部材は該変形防
止リブを介して上記真空断熱部材と係合一体化されてい
ることを特徴としている。
【0023】したがって、該構成では、偏平な構造の真
空断熱部材が変形防止リブにより補強されて剛性がアッ
プすると同時に係合手段としても利用される。
【0024】(8) 請求項8の発明 この発明の電気炊飯器は、上記請求項5,6又は7の発
明の構成において、上記真空二重壁構造体の両端部が、
空間のない内外板接合構造となっていることを特徴とし
ている。
【0025】したがって、それら両端部の空間のない内
外板接合構造によって、全体として偏平な構造の真空断
熱部材が補強され、剛性がアップする。
【0026】(9) 請求項9の発明 この発明の電気炊飯器は、上記請求項5,6又は7の発
明の構成において、上記真空断熱構造体の内端部が、蒸
気放出通路を形成し、該部分に調圧ユニットを嵌装する
ようにしたことを特徴としている。
【0027】したがって、該構成では、全体として偏平
な構造の真空断熱構造体が、その内端部側に形成される
蒸気放出通路により補強されて剛性がアップするととも
に、該部分に安定した状態で調圧ユニットを嵌装するこ
とができるようになる。
【0028】(10) 請求項10の発明 この発明の電気炊飯器は、上記請求項5,6又は7の発
明の構成において、上記真空断熱構造体の内端部が、空
間のない内外板接合構造により蒸気放出通路を形成し、
該部分に調圧ユニットを嵌装するようにしたことを特徴
としている。
【0029】したがって、該構成では、全体として偏平
な構造の真空断熱構造体が、その内端部側に形成される
空間のない内外板接合構造の蒸気放出通路により高強度
に補強されて剛性がアップするとともに、該部分に安定
した状態で調圧ユニットを嵌装することができるように
なる。
【0030】(11) 請求項11の発明 この発明の電気炊飯器は、上記請求項4,5,6,7,
8,9又は10の発明の構成において、上記真空二重壁
構造体を形成する金属が、ステンレスであることを特徴
としている。
【0031】したがって、該構成では、軽量で強度の高
いステンレス製の真空二重壁構造体によって、上記請求
項4,5,6,7,8,9又は10の発明の作用が有効
に実現される。
【0032】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1〜図4は、
本願発明の実施の形態1に係る電気炊飯器本体および蓋
ユニット部の構成を示している。
【0033】先ず同電気炊飯器は、例えば蓋ユニット部
に断熱性能の高い真空断熱部材を備え、かつ飯器底面側
第1,飯器側面側第2の2組のワークコイルを備えた電
磁誘導加熱式のものにより構成されている。そして、そ
れにより加熱効率の高い炊飯機能と保温効率の高い低消
費電力での保温機能とを実現できるようになっている。
【0034】すなわち、該電気炊飯器1は、例えば図1
に示すように、内部に誘起されるうず電流によって自己
発熱が可能なステンレス鋼等の鉄系金属よりなる飯器
(内鍋)2と、該飯器2を任意にセットし得るように形成
された合成樹脂製の有底筒状の内ケース(保護枠)3
と、該内ケース3を保持する外装筺体である筒状の外ケ
ース4と、該外ケース4と上記内ケース3とを一体化し
て形成された炊飯器本体の上部に開閉可能に設けられた
蓋ユニット10とから構成されている。
【0035】上記内ケース3の底壁部3b裏面には、図
示のように半径方向の内側と外側に位置を異にして同心
状に分巻された内外2つのコイル部C11およびC12より
なる第1のワークコイルC1が設けられており、該第1
のワークコイルC1は飯器2の底面部2aの中央面側と
外周面側を加熱する。また、同内ケース3の側壁部3a
の外面には、単巻状態の第2のワークコイルC2が設け
られており、該第2のワークコイルC2は、飯器2の側
面部2bを加熱する。そして、該第1のワークコイルC
1と第2のワークコイルC2とは、例えば相互に直列に接
続され、それらの電源入力端子は整流平滑回路を介した
電源ラインに、またアース側端子はIGBT(パワート
ランジスタ)のコレクタ側端子および同期トリガー回路
のトリガー信号出力端子に接続されている。また、一方
上記第2のワークコイルC2の両端間には、リレーのリ
レースイッチが接続され、そのOFF又はONによって
上記第1,第2のワークコイルC1とC2の両方が駆動さ
れる状態と第1のワークコイルC1のみが駆動される状
態との2種のワークコイル駆動状態が選択制御されるよ
うになっている。
【0036】したがって、該構成では、上記リレースイ
ッチがブレーク状態に制御されると、上記飯器2はその
底面部2a側全体と側面部2b側の両方で均一に発熱
し、例えば飯器2内の水に浸した飯米が断熱部として作
用する吸水工程などにおいて飯器2上部側をもムラなく
加熱して全体に均一な吸水性能を可能にするとともに、
炊飯量が多い時などにも飯器2の全体を均一に加熱して
加熱ムラなく効率良く炊き上げることができる。
【0037】他方、上記リレースイッチRSがON状態
に制御されると、上記飯器2はその底面部2a側を中心
として低インダクタンスで効率良く発熱し、高い加熱出
力で飯米を効率良く炊き上げる。また、炊飯量が少ない
時の側面の焦げを防止する。
【0038】また、上記内ケース3の下方部側には上記
第1,第2のワークコイルC1,C2を駆動制御する上記
IGBTや電源電圧整流用のダイオードブリッジを含む
整流平滑回路などの発熱性部品を備えた図示しない制御
回路基板が取付けられている。
【0039】また上記外ケース4は、例えば合成樹脂板
で形成された上下方向に有底筒状の底部4b一体型のカ
バー部材4aと、該カバー部材4aの上端部に結合され
た合成樹脂製の肩部材4cとからなり、上記内ケース3
の底壁部3bとカバー部材4aの底部4bとの間に所定
広さの断熱および通風空間部を形成する状態で全体とし
て有底構造の筒状外装ケースを構成している。そして、
上記断熱および通風空間部には、図示しないファンモー
タによって冷却風が流され、上記発熱部品等からの熱を
効率良く外部に放出するようになっている。
【0040】一方、上記内ケース3の上記底壁部3b下
部側にはコイル台5が設けられており、その中央部に
は、上下方向に同心状に貫通したセンタセンサ7の収納
空間を有するセンタセンサ収納筒5a部が設けられてお
り、該センタセンサ収納筒5a内に上下方向に昇降自在
な状態で、かつ常時コイルスプリング8により上方に上
昇付勢された状態でセンタセンサ7が設けられている。
該センタセンサ7は、筒体構造のセンサホルダー7aを
備え、その内部下方には上記飯器3のセット状態検知用
のリードスイッチ9Aが、また頂部には飯器温度検知用
のサーミスタ9Bがそれぞれ設置されている。
【0041】上記センタセンサ7のセンサホルダー7a
の頂部は、上記コイルスプリング8の付勢力により上記
内ケース3の底壁部3b中央部のセンタセンサ突出口6
を介して遊嵌状態で所定高さ上方に突出し、飯器2が上
記内ケース3内にセットされた状態において飯器2の底
面部2aに当接するようになっている。
【0042】また、上記内ケース3とカバー部材4aと
の間には、飯器冷却ファン(シロッコファン)15が設
けられており、該飯器冷却ファン15からの冷却風がダ
クト16を介して周方向に連通した配風路17内に配風
され、該配風路17の内壁側に所定の間隔で形成されて
いる配風口17a,17a・・・から飯器2と内ケース
3との間の隙間に供給されて飯器2が冷却される。この
飯器2の冷却は、例えば炊き上げ完了後から目標保温温
度に移行させるまでの間又は保温工程中において必要と
判断される所定の時期に行われる。
【0043】一方、上記蓋ユニット10は、その外側外
周面および外枠部を構成する合成樹脂製の外カバー部材
10aと、該外カバー部材10aの内側に設けられ、上
記蓋ユニット10の内側外周面および内枠部を構成する
真空断熱部材10bと、該真空断熱部材10bの下方部
側に該第1の放熱板10bとの間で断熱空間39を形成
するように設けられ、その外周縁部に上記飯器2の開口
縁部2cに対応した凹溝状の嵌合部11を有する熱伝導
性の良好な金属板よりなる第1の放熱板10cと、該第
1の放熱板10cの下方部側に設けられ、その外周縁部
に上記飯器2の開口縁部2cをシールするポリカバーパ
ッキン12を有する熱伝導性の良好な金属板よりなる第
2の放熱板(落し蓋)10dと、上記真空断熱部材10
bの中央部に上下方向に貫通して設けられた調圧ユニッ
ト25と、上記外カバー部材10aの軸支部29側凹溝
部26の上方部を覆うアームカバー27とからなり、上
記真空断熱部材10bと第1の放熱板10cとによって
当該蓋ユニット10の略全体が上記飯器2の開口縁部2
cを覆うに十分な大きさの真空断熱空間37と断熱空間
39との2層構造に形成されている。
【0044】この蓋ユニット10の上記外カバー部材1
0aは、例えばガスインジェクション成形により形成さ
れ、当該蓋ユニット10の外周部側に位置して例えば図
3のような中空断面構造で周方向にドーナツ状に延びて
いる一方、その後部側外ケース4との軸支部29部分は
例えば図2のような左右幅方向に所定幅の凹溝部26を
有する断面構造に形成されている。
【0045】そして、該凹溝部26内には上記アームカ
バー27との間にアームスプリング30が設けられ、該
アームスプリング30を介してアームカバー27と連結
されている。該、アームスプリング30は、上記外カバ
ー部材10aの軸支部29側のリブ29aとアームカバ
ー27側のリブ27bとの間に挟み込まれて係止されて
おり、蓋ユニット10を開放した時のダンパーとして作
用する。
【0046】他方、上記外カバー部材10aの内周端側
には外周方向に弾性変形可能な薄壁構造の係合リブ31
が下方側に突出して一体に成型されており、その内周面
側には、次に述べる真空断熱部材10b側の突状の係合
部38と無理嵌め状態で係合する係合突起32が設けら
れている。
【0047】上記真空断熱部材10bは、それぞれステ
ンレス製の金属板よりなる外板33と内板34の各端部
同士を図示のように相互に溶着接合することによって図
示のような内部が真空の閉断面構造体(真空二重壁構造
体)に形成されている。該真空断熱部材10bは、上記
外板33の外周面の内周側凸面部領域33a部分が上記
外カバー部材10aおよびアームカバー27の各外周面
35a,27aと同一面状に連続して、図4に示すよう
に蓋ユニット10全体の外周面を形成しているととも
に、同外板33の外周側凹面部領域33b部分が上記外
カバー部材10aの内周面形状に沿った形状となってい
る。そして、その内周側凸面部領域33aと外周側凹面
部領域33b部分との間の段部に縦壁部33cを形成
し、該縦壁部33c部分に設けられた突状の係合部38
に対して上記外カバー部材10aの係合リブ31の係合
突起32を無理嵌め状態で係合させることにより、真空
断熱部材10bと外カバー部材10aとが相互に嵌合一
体化されている。
【0048】また、内板34は、上記外板33の下方側
にあって上記外板33との間に所定の真空断熱空間37
を形成しており、その外周端部分には上記第1の放熱板
10cの嵌合部11に対応して同じく凹溝状の嵌合部3
6が設けられ、同嵌合部36の内側には上記第1の放熱
板10cの嵌合部11の上面に当接して内周側空間をシ
ールするポリカバーパッキン40が設けられている。そ
して、それによって上記第1の放熱板10cとの間に断
熱空間39を形成している。
【0049】また、上記真空断熱部材10bは、その半
径方向中央部に縦壁構造の蒸気放出通路部を形成してお
り、該蒸気放出通路部に上記のように調圧ユニット25
を嵌装するための合成樹脂製の調圧ユニット嵌装筒42
が嵌合されているが、該調圧ユニット嵌装筒42の嵌合
部も上記真空断熱部材10bの外板側縦壁部33dによ
って形成され、該縦壁部33dに形成された係合溝43
に対して調圧ユニット嵌装筒42側外周面に形成された
係合突起44を無理嵌め状態で係合させることによって
相互に嵌合されて一体化されている。
【0050】そして、該調圧ユニット嵌装筒42に対し
て、図示のように断面U字形状の調圧ユニット25が嵌
装されている。
【0051】この実施の形態の場合、該調圧ユニット2
5は、全体として上面側グリル部と側面側蒸気パイプ本
体部とが筒体構造に一体化されており、その側面側蒸気
パイプ本体部の外周部側壁面にリブ45aを備えた例え
ばシリコンゴム製の係合部材45を嵌合して上記調圧ユ
ニット嵌装筒42側内周面のリブ46a,46b間に係
合させた状態で第1の放熱板10c上に支持されてお
り、その下端側外周に放熱板取付け用のフランジ部47
を有して構成されている。そして、該フランジ部47に
対して、上記第1の放熱板10cの中央部がリベット4
9,49により下方側からカシメ付けられて一体化され
ている。また、それと同時に該第1の放熱板10cを介
して調圧弁50と第2の放熱板取付ピン48が、調圧ユ
ニット25の内側に位置して支持されている。
【0052】調圧弁50は、上部側の対向間隔が小さ
く、下部側の対向間隔が大きい放射状のリブ51,51
・・・を有する弁体ガイド部52と該弁体ガイド部52
内と下部側蒸気導入空間53とを仕切る仕切板54と、
該仕切板54の下方側空間との連通口55上に載置され
た所定重量の球状の弁体56とから構成されている。
【0053】また、上記第2の放熱板取付ピン48は、
上記仕切板54の下部に一体化され、上記連通口55を
有するスリーブ部48aと該スリーブ部48aの下端側
に形成された第2の放熱板嵌合突部48bとからなり、
該第2の放熱板嵌合突部48bに対して第2の放熱板1
0dがシリコンゴム製のパッキン58を介して任意に着
脱できるように嵌合固定されている。
【0054】そして、上記のように形成された蓋ユニッ
ト10は、その後端側外カバー部材10aの基部を上記
炊飯器本体側外ケース4の肩部材4cに対してヒンジ軸
20を介して回動自在に取付けられており、その前方側
開放端部には、当該蓋ユニット10の所定の位置に係合
して当該蓋ユニット10の開閉を行う開閉ロック機構2
1が設けられている。
【0055】さらに、符号22は上記内ケース3の上記
配風路17の上方部に設けられた肩ヒータであり、上記
飯器2の開口縁部2c付近および上記蓋ユニット10の
第1の放熱板10cを加熱して、上記飯器2の上部側全
体の均一な加熱を図るとともに、それら各部に生じる凝
縮液滴を速かに蒸発させて御飯の白ボケを防止する作用
を果たす。そして、そのために該肩ヒータ22の上部面
には上記第1の放熱板10cの外周縁部49が当接する
ようになっている。また、同肩ヒータ22の下部には、
例えば肩ヒータ22部分の温度を検知するサーミスタT
が設けられている。
【0056】したがって、上記肩ヒータ22からの熱
は、まず上記第1の放熱板10cの全体に効率良く伝え
られ、第1の放熱板10cを加熱する。そして、該第1
の放熱板10cからの放射熱は、第2の放熱板10dと
の間の空間部を介して間接的に第2の放熱板10dに伝
えられ、さらに該第2の放熱板10dを介して飯器2内
の飯米を均一かつソフトに加熱することになる。そのた
め、かつぺん等が生じにくい適切な保温が行える。
【0057】又、上記電気炊飯器本体1の上記外ケース
4の前面側上部には操作パネル30がテーパ面形状に設
けられており、該操作パネル30には、図4に示すよう
に各種の操作スイッチ類30a〜30hとそれらの各種
スイッチ類30a〜30hによって設定される設定状態
を表示する表示部30iとが設けられている。
【0058】この実施の形態の電気炊飯器では、上述の
ように飯器2が収容された炊飯器本体と、該炊飯器本体
の上部にあって飯器2の開口部および第1の放熱板10
cを覆う蓋ユニット10とを備えてなる電気炊飯器にお
いて、上記蓋ユニット10の蒸気放出通路部分を除いて
調圧ユニット25の嵌装筒42嵌合部を含む略全体部分
を真空断熱構造体である真空二重壁構造の真空断熱部材
10bにより構成して真空断熱空間37を形成するとと
もに、さらにその下方部側第1の放熱板10cとの間に
断熱空間39を形成したことを特徴としている。
【0059】したがって、該構成では、蓋ユニット10
の蒸気放出通路空間を除く可及的に広い部分がガラス繊
維や発泡スチロール等の断熱材に比べて遥かに断熱作用
の高い真空断熱空間37と断熱空間39との2層構造の
断熱構造となるので、従来のものに比べて蓋ユニット1
0部分の断熱性能が大きく向上し、飯器12内の熱保持
性能が高くなり、炊飯又は保温時の消費電力を節約する
ことができる。
【0060】特に、該構成の場合、上記第1の放熱板1
0cと第1の放熱板10bとの間の断熱空間39内外板
において、第1の放熱板10cからの輻射熱が真空断熱
部材10bによって断熱反射され、第1の放熱板10c
を介して有効に第2の放熱板10dを介して飯器2側に
輻射されるので、第1の放熱板10cからの加熱効率が
向上する。
【0061】また、該構成では、実質的に真空断熱構造
体である第1の放熱板10bにより蒸気放出通路が形成
されることから、該蒸気放出通路により真空断熱構造体
を補強することができる。
【0062】そして、このような構成の場合には、特に
炊飯時において、効果的に上部から強い加熱力を加える
所謂囲み炊きを行うことができ、均一な炊き上がりを実
現することができるようになる。
【0063】さらに、この実施の形態の電気炊飯器で
は、図4のように蓋ユニット10の外周面全体の外周部
側と内周部側との間が、金属製の真空二重壁構造体の金
属面によって形成されることになるので、デザイン的な
印象度が高くなる。
【0064】(実施の形態2)図5は、本願発明の実施
の形態2に係る電気炊飯器の蓋ユニット部の構成を示し
ている。
【0065】この実施の形態のものは、基本的には上記
実施の形態1のものと同様の真空断熱構造を採用してい
るが、その内の第2の放熱板10dを不要にするととも
に炊飯器本体に対して着脱できるようにすることによっ
て蓋ユニットの丸洗いを容易にしたことを特徴とするも
のである。
【0066】この実施の形態の蓋ユニット10は、その
外側外周面および外枠部を構成する全体としてドーナツ
形状をした合成樹脂製の外カバー部材10aと、該外カ
バー部材10aの半径方向内側に設けられ、上記蓋ユニ
ット10の内側外周面および内枠部を構成する同じくド
ーナツ形状の真空断熱部材10bと、該真空断熱部材1
0bの内側に嵌合された合成樹脂製の調圧ユニット嵌装
筒42と、上記真空断熱部材10bとの間で断熱空間3
9を形成するように上記真空断熱部材10bの下方部側
に設けられ、その外周縁部に上記飯器2の開口縁部2c
に対応した凹溝状の嵌合部11を有する熱伝導性の良好
な金属板よりなる放熱板10cと、上記調圧ユニット嵌
装筒42の中央部に上下に貫通して設けられた調圧ユニ
ット25とからなり、上記真空断熱部材10bと放熱板
10cとによって当該蓋ユニット10の略全体が上記飯
器2の開口縁部2cの全体を覆う真空断熱空間37と断
熱空間39との2層構造の断熱構造に形成されている。
そして、上記放熱板10cの嵌合部11の内側には、飯
器2の開口縁部2cをシールするポリカバーパッキン1
2が設けられている。
【0067】この蓋ユニット10の上記外カバー部材1
0aは、例えばガスインジェクション成形により形成さ
れ、当該蓋ユニット10の外側外周面部に位置して図示
のような中空断面構造で周方向にドーナツ状に延びてい
る。
【0068】そして、該外カバー部材10aの内周端側
には外周方向に弾性変形可能な薄壁構造の係合リブ31
が下方側に突出して一体に成型されており、その内周面
側には、次に述べる真空断熱部材10b側の突状の係合
部38と上下に係合する係合突起32が設けられてい
る。
【0069】上記真空断熱部材10bは、それぞれステ
ンレス製の金属板よりなる外板33と内板34の内周側
および外周側各端部同士を図示のように相互に溶着接合
することによって図示のような内部が真空の閉断面構造
体(真空二重壁構造体)に形成されている。該真空断熱
部材10bは、上記外板33の外周面の内周側凸面部領
域33a部分が上記外カバー部材10aの外周面35a
と同一面状に連続して蓋ユニット10の外周面全体を形
成しているとともに、同外板33外周面の外周側凹面部
領域33b部分が上記外カバー部材10aの内周面形状
に沿った形状となっている。そして、その内周側凸面部
領域33aと外周側凹面部領域33b部分との間に縦壁
部33cを形成し、該縦壁部33c部分に設けられた突
状の係合部38を上記外カバー部材10aの係合リブ3
1の係合突起32に係合することにより、真空断熱部材
10bと外カバー部材10aとが相互に無理嵌め状態で
嵌合一体化されている。
【0070】また、内板34は、上記外板33の下方側
にあって上記外板33との間に所定の真空断熱空間37
を形成しており、その外周端部分には上記放熱板10c
の嵌合部11に対応して同じく凹溝状の嵌合部36が設
けられ、同嵌合部36内側には上記放熱板10cの嵌合
部11の上面に当接して内周側空間をシールするポリカ
バーパッキン40が設けられている。そして、それによ
って上記第1の放熱板10cとの間に断熱空間39を形
成している。
【0071】また、上記真空断熱部材10bは、その半
径方向中央部に縦壁構造の蒸気放出通路部を形成してお
り、該蒸気放出通路部に上記のように調圧ユニット25
を嵌装するための合成樹脂製の調圧ユニット嵌装筒42
が嵌合されているが、該調圧ユニット嵌装筒42の嵌合
部も上記真空断熱部材10bの外板側縦壁部33dによ
って形成され、該嵌合部の縦壁部33dに形成された係
合突起43に対して調圧ユニット嵌装筒42側外周面に
形成された係合突起44を係合させることによって相互
に無理嵌め状態で嵌合されて一体化されている。
【0072】そして、該調圧ユニット嵌装筒42に対し
て、図示のように調圧機能を持った断面略U字状の調圧
ユニット25が嵌装されている。
【0073】該調圧ユニット25は、グリル部および蒸
気パイプ本体部を形成する断面略U字状の筒体部25c
と該筒体部25cの下部に嵌合一体化された放熱板支持
部25dとからなり、筒体部25cの外周部側壁面にリ
ブ45aを備えたシリコンゴム製の係合部材45を嵌合
して上記調圧ユニット嵌装筒42側内周面のリブ46
a,46b間に係合させることによって支持されてお
り、上記放熱板支持部25dの下端側外周にフランジ部
47を有して構成されている。そして、該フランジ部4
7に対して上記放熱板10cがリベット49,49によ
りカシメ付けられている。調圧弁50部分の構成は、上
記実施の形態1の場合と略同様である。
【0074】そして、上記のように形成された蓋ユニッ
ト10は、前述の図1のように、その後端側外カバー部
材10aを上記炊飯器本体側外ケース4の肩部材4cに
対してヒンジ軸20を介して回動自在かつ着脱できるよ
うに取付けられており、その前方側開放端部には、当該
蓋ユニット10の所定の位置に係合して当該蓋ユニット
10の開閉を行う開閉ロック機構21が設けられてい
る。
【0075】さらに、符号22は上記内ケース3の上記
配風路17の上方部に設けられた肩ヒータであり、上記
飯器2の開口縁部2c付近および上記蓋ユニット10の
放熱板10cを加熱して、上記飯器2の上部側全体の均
一な加熱を図るとともに、それら各部に生じる凝縮液滴
を速かに蒸発させて御飯の白ボケを防止する作用を果た
す。そして、そのために該肩ヒータ22の上部面には図
示のように上記第1の放熱板10cの外周縁部49が当
接するようになっている。また、同肩ヒータ22の下部
には、例えば肩ヒータ22部分の温度を検知するサーミ
スタTが設けられている。
【0076】したがって、上記肩ヒータ22からの熱
は、まず上記放熱板10cの全体に効率良く伝えられ、
同放熱板10cを加熱する。そして、該放熱板10cか
らの放射熱により飯器2内の飯米を均一に加熱する。
【0077】また、上記内ケース3とカバー部材4aと
の間には、図1のものと同様の飯器冷却ファン(シロッ
コファン)が設けられており、該飯器冷却ファンからの
冷却風がダクトを介して周方向に連通した配風路17内
に配風され、該配風路17の内壁側に所定の間隔で形成
されている配風口17a,17a・・・から飯器2と内
ケース3との間の隙間に供給されて飯器2が冷却され
る。この飯器2の冷却は、例えば炊き上げ完了後から目
標保温温度に移行させるまでの間又は保温工程中におい
て必要と判断される所定の時期に行われる。
【0078】この実施の形態の電気炊飯器では、上述の
ように飯器2が収容された炊飯器本体と、該炊飯器本体
の上部にあって飯器2の開口部および放熱板10cを覆
う蓋ユニット10とを備えてなる電気炊飯器において、
上記蓋ユニット10の蒸気放出通路部分を除いて調圧ユ
ニット25の嵌装筒42の嵌合部を含む略全体部分を真
空断熱構造体である真空二重壁構造の真空断熱部材10
bにより構成して真空断熱空間37を形成するととも
に、さらにその下方部側放熱板10cとの間に気密断熱
空間39を形成したことを特徴としている。
【0079】したがって、該構成では、蓋ユニット10
の蒸気放出通路空間を除く可及的に広い部分がガラス繊
維や発泡スチロール等の断熱材に比べて遥かに断熱作用
の高い真空断熱空間37と断熱空間39との2層構造の
断熱構造となるので、従来のものに比べて蓋ユニット1
0部分の断熱性能が大きく向上し、飯器12内の熱保持
性能が高くなり、炊飯又は保温時の消費電力を節約する
ことができる。
【0080】特に、該構成の場合、上記放熱板10cと
真空断熱部材10bとの間の断熱空間39内外板におい
て、放熱板10cからの輻射熱が真空断熱部材10bに
よって断熱反射され、放熱板10cを介して有効に飯器
2側に輻射されるので、放熱板10cの加熱効率が向上
する。
【0081】また、該構成では、実質的に真空断熱構造
体である第1の放熱板10bにより蒸気放出通路が形成
されることから、該蒸気放出通路により真空断熱構造体
を補強することができる。
【0082】そして、以上のような構成の場合には、特
に炊飯時において、効果的に上部から強い加熱力を加え
る所謂囲み炊きを行うことができ、均一な炊き上がりを
実現することができるようになる。
【0083】また、この実施の形態の電気炊飯器では、
前述の図4のものと同様に蓋ユニット10の外面の外周
部側と内周部側との間が、金属製の真空二重壁構造体の
金属面によって形成されることになるので、デザイン的
な印象度が高くなる。
【0084】(実施の形態3)図6は、本願発明の実施
の形態3に係る電気炊飯器の蓋ユニット部の構成を示し
ている。
【0085】この実施の形態のものは、上記実施の形態
1の構成において、外カバー部材10aおよび調圧ユニ
ット嵌装筒42を真空断熱部材10bに対してインサー
ト成形により一体化するとともに炊飯器本体側の内ケー
ス3と外ケース4との間にステンレス製の外板71およ
び内板72よりなる真空二重壁構造の真空断熱部材70
を設けることによって特に保温性能を高くしたことを特
徴とするものである。
【0086】すなわち、先ずこの実施の形態の蓋ユニッ
ト10は、その外側外周面および外枠部を構成する全体
としてドーナツ形状をした合成樹脂製の外カバー部材1
0aと、該外カバー部材10aの内側に設けられ、上記
蓋ユニット10の内側外周面および内枠部を構成する同
じくドーナツ形状の真空断熱部材10bと、該真空断熱
部材10bの内側に嵌合された合成樹脂製の調圧ユニッ
ト嵌装筒42と、上記真空断熱部材10bとの間で断熱
空間39を形成するように上記真空断熱部材10bの下
方部側に設けられ、その外周縁部に上記飯器2の開口縁
部2cに対応した凹溝状の嵌合部11を有する熱伝導性
の良好な金属板よりなる第1の放熱板10cと、該第1
の放熱板10cの下方部側に設けられた第2の放熱板1
0dと、上記調圧ユニット嵌装筒42の内側中央部に上
下方向に貫通して設けられた調圧ユニット25ととから
なり、上記真空断熱部材10bと放熱板10cとによっ
て蒸気放出路を除く略全体が飯器2の開口縁部2cを覆
うに十分な広さの断熱性能の高い真空断熱空間37と断
熱空間39との2層向上の断熱構造に形成されている。
【0087】そして、上記蓋ユニット10の上記外カバ
ー部材10aは、例えば一枚板構造で、当該蓋ユニット
10の外側外周面部に対してインサート成形され、図6
のような断面構造で周方向にドーナツ状に延びている。
【0088】該外カバー部材10aは、その内周端側下
面に図示のように筒状の突縁部73が下方側に突出して
一体成型されている一方、その外周端側には、次に述べ
る真空断熱部材10b外周側の接合縁部74を嵌合する
断面U状の係合縁部75が設けられている。
【0089】上記真空断熱部材10bは、それぞれステ
ンレス製の金属板よりなる外板33と内板34の内周側
および外周側各端部同士を図示のように相互に溶着接合
することによって図示のような内部が真空の閉断面構造
体(真空二重壁構造体)に形成されている。該真空断熱
部材10bは、上記外板33の外周面の内周側凸面部領
域33a部分が上記外カバー部材10aの外周面35a
と同一面状に連続して蓋ユニット10の外周面を形成し
ているとともに、同外板33の外周側凹面部領域33b
部分が上記外カバー部材10aの内周面形状に沿った形
状となっている。そして、その内周側凸面部領域33a
と外周側凹面部領域33b部分との間に上記外カバー部
材10aの上述した突縁部73を嵌合する凹溝部76を
形成し、該凹溝部76部分に上記外カバー部材10aの
突縁部73を嵌合させることにより、真空断熱部材10
bと外カバー部材10aとが相互に確実に嵌合一体化さ
れている。
【0090】また、内板34は、上記外板33の下方側
にあって上記外板33との間に所定の真空断熱空間37
を形成しており、その外周端部分には上記第1の放熱板
10cの嵌合部11に対応して同じく凹溝状の嵌合部3
6が設けられ、同嵌合部36内側には上記第1の放熱板
10cの嵌合部11の上面に当接して内周側空間をシー
ルするポリカバーパッキン40が設けられている。そし
て、それによって上記第1の放熱板10cとの間に断熱
空間39を形成している。
【0091】また、上記真空断熱部材10bは、その中
央部に縦壁構造の蒸気放出通路部を形成しており、該蒸
気放出通路部に上記のように調圧ユニット25を着脱で
きるように嵌装固定するための合成樹脂製の調圧ユニッ
ト嵌装筒42が嵌合されているが、該調圧ユニット嵌装
筒42は、上記真空断熱部材10bの外板側縦壁部33
d部分と外板33および内板34との接合縁部77に対
して下方からインサート成形により嵌合されて一体化さ
れている。
【0092】そして、該調圧ユニット嵌装筒42に対し
て、図示のように調圧機能を持った断面U状の調圧ユニ
ット25が嵌装されている。
【0093】すなわち、該調圧ユニット25は、グリル
部と蒸気パイプ本体部とを一体化した筒状体よりなり、
該筒状体の蒸気パイプ本体部の外周部側壁面にリブ45
aを備えたシリコンゴム製の係合部材45を嵌合して上
記調圧ユニット嵌装筒42側内周面のリブ46a,46
b間に係合させることによって支持されており、その下
端側外周にフランジ部47を有して構成されている。そ
して、該フランジ部47に対して上記第1の放熱板10
cを介して調圧弁50および第2の放熱板10dの支持
部材48がリベット49,49によりカシメられて一体
化されている。
【0094】また、それと同時に該第1の放熱板10c
を介して調圧弁50と第2の放熱板取付ピン48が、調
圧ユニット25の内側に位置して支持されている。
【0095】調圧弁50は、上部側の対向間隔が小さ
く、下部側の対向間隔が大きい放射状のリブ51,51
・・・を有する弁体ガイド部52と該弁体ガイド部52
内と下部側蒸気導入空間53とを仕切る仕切板54と、
該仕切板54の下方側空間との連通口55上に載置され
た所定重量の球状の弁体56とから構成されている。
【0096】また、上記第2の放熱板取付ピン48は、
上記仕切板54の下部に一体化され、上記連通口55を
有するスリーブ部48aと該スリーブ部48aの下端側
に形成された第2の放熱板嵌合突部48bとからなり、
該第2の放熱板嵌合突部48bに対して第2の放熱板1
0dがゴム製のパッキン58を介して任意に着脱できる
ように嵌合固定されている。
【0097】また、上記内ケース3と外ケース4のカバ
ー部材4aとの間には、図1のものと同様の飯器冷却フ
ァン(シロッコファン)が設けられており、該飯器冷却
ファンからの冷却風がダクトを介して周方向に連通した
配風路17内に配風され、該配風路17の内壁側に所定
の間隔で形成されている配風口17a,17a・・・か
ら飯器2と内ケース3との間の隙間に供給されて飯器2
が冷却される。この飯器2の冷却は、例えば炊き上げ完
了後から目標保温温度に移行させるまでの間又は保温工
程中において必要と判断される所定の時期に行われる。
【0098】さらに、符号22は上記内ケース3の上記
配風路17の上方部に設けられた肩ヒータであり、上記
飯器2の開口縁部2c付近および上記蓋ユニット10の
第1の放熱板10cを加熱して、上記飯器2の上部側全
体の均一な加熱を図るとともに、それら各部に生じる凝
縮液滴を速かに蒸発させて御飯の白ボケを防止する作用
を果たす。そして、そのために該肩ヒータ22の上部面
には上記第1の放熱板10cの外周縁部49が当接する
ようになっている。また、同肩ヒータ22の下部には、
例えば肩ヒータ22部分の温度を検知するサーミスタT
が設けられている。
【0099】したがって、上記肩ヒータ22からの熱
は、まず上記第1の放熱板10cの全体に効率良く伝え
られ、第1の放熱板10cを加熱する。そして、該第1
の放熱板10cからの放射熱は、第2の放熱板10dと
の間の空間部を介して間接的に第2の放熱板10dに伝
えられ、さらに該第2の放熱板10dを介して飯器2内
の飯米を均一かつソフトに加熱することになる。そのた
め、かつぺん等が生じにくい適切な保温が行える。
【0100】さらに、この実施の形態では、炊飯器本体
側の内ケース3と外ケース4との間にも図示のようにス
テンレス製の外板71および内板72よりなる真空二重
壁構造の真空断熱部材70を設けており、それによって
特に保温性能を高くしている。
【0101】この実施の形態の電気炊飯器では、上述の
ように飯器2が収容された炊飯器本体と、該炊飯器本体
の上部にあって飯器2の開口部と第1の放熱板10cを
覆う蓋ユニット10とを備えてなる電気炊飯器におい
て、上記蓋ユニット10の蒸気放出通路部分を除いて調
圧ユニット25の嵌装筒42の嵌合部を含む略全体部分
を真空断熱構造体である真空二重壁構造の真空断熱部材
10bにより構成して真空断熱空間37を形成するとと
もに、さらにその下方部側第1の放熱板10cとの間に
断熱空間39を形成したことを特徴としている。
【0102】したがって、該構成では、蓋ユニット10
の蒸気放出通路空間を除く可及的に広い部分がガラス繊
維や発泡スチロール等の断熱材に比べて遥かに断熱作用
の高い真空断熱空間37と気密断熱空間39との2層構
造の断熱構造となるので、従来のものに比べて蓋ユニッ
ト10部分の断熱性能が大きく向上し、飯器12内の熱
保持性能が高くなり、炊飯又は保温時の消費電力を節約
することができる。
【0103】特に、該構成の場合、上記第1の放熱板1
0cと真空断熱部材10bとの間の断熱空間39内にお
いて、第1の放熱板10cからの輻射熱が真空断熱部材
10bによって断熱反射され、第1の放熱板10c、第
2の放熱板10dを介して有効に飯器2側に輻射される
ので、第1の放熱板10cからの加熱効率が向上する。
【0104】また、該構成では、実質的に真空断熱構造
体である第1の放熱板10bにより蒸気放出通路が形成
されることから、該蒸気放出通路により真空断熱構造体
を補強することができる。
【0105】そして、以上のような構成の場合には、特
に炊飯時において、効果的に上部から強い加熱力を加え
る所謂囲み炊きを行うことができ、均一な炊き上がりを
実現することができるようになる。
【0106】また、この実施の形態の電気炊飯器では、
蓋ユニット10の外面の外周部側と内周部側との間が、
外カバー部材10aに比べてコントラストの高い金属製
の真空二重壁構造体の金属面によって形成されることに
なるので、デザイン的な印象度が高くなる。
【0107】さらに、この実施の形態の電気炊飯器で
は、炊飯器本体側にも真空断熱部材70が設けられてい
るので、炊飯器本体側の断熱保温性能が大きく向上する
ことになり、さらに省エネ性能が高くなる。
【0108】(実施の形態4)図7は、本願発明の実施
の形態4に係る電気炊飯器の蓋ユニット部の構成を示し
ている。
【0109】以上の各実施の形態のように、蓋ユニット
本体部を真空断熱部材10bによって形成し、飯器2の
開口部周囲を覆うようにすると、従来放熱量が多かった
蓋部側の放熱ロスを低減することができ、炊飯時および
保温時共に加熱効率を高く維持することができるので、
省エネ性能を向上させることができる。
【0110】しかし、以上の各実施の形態の場合、未だ
調圧ユニット25を備えた蒸気放出通路部分の断熱性能
が十分でなく、その点で改良の余地がある。そこで、こ
の実施の形態のものでは、調圧ユニット25の蒸気パイ
プ本体部25b部分をも可能な限り真空断熱部材によっ
て形成することによって、さらに蓋ユニット本体部の断
熱性能を高めたことを特徴とするものである。
【0111】すなわち、この実施の形態の蓋ユニット1
0は、その外側外周面および外枠部を構成する全体とし
てドーナツ形状をした合成樹脂製の外カバー部材10a
と、該外カバー部材10aの内側に設けられ、上記蓋ユ
ニット10の内側外周面および内枠部を構成する同じく
ドーナツ形状の真空断熱部材10bと、該真空断熱部材
10bの内側に嵌合された合成樹脂製の調圧ユニット嵌
装筒42と、上記真空断熱部材10bとの間で断熱空間
39を形成するように上記真空断熱部材10bの下方部
側に設けられ、その外周縁部に上記飯器2の開口縁部2
cに対応した凹溝状の嵌合部11を有する熱伝導性の良
好な金属板よりなる放熱板10cと、上記調圧ユニット
嵌装筒42の中央部に上下方向に貫通して設けられた調
圧ユニット25とからなり、上記真空断熱部材10bに
よって当該蓋ユニット10の略全体が飯器2の開口縁部
2cを覆うに十分な広さの真空断熱空間37と気密断熱
空間39との2層構造の断熱構造に形成されている。
【0112】上記蓋ユニット10の上記外カバー部材1
0aは、例えばガスインジェクション成形により中空構
造に形成され、当該蓋ユニット10の外周部に位置して
図示のような断面構造で周方向にドーナツ状に延びてい
る。
【0113】該外カバー部材10aの内周面側には外周
方向に弾性変形可能な薄壁構造のリブ31が下方側に開
口して一体成型されており、その内周面側には、次に述
べる真空断熱部材10b側の突状の係合部38と係合す
る係合突起32が設けられている。
【0114】上記真空断熱部材10bは、それぞれステ
ンレス製の金属板よりなる外板33と内板34の内周側
および外周側各端部同士を図示のように相互に溶着接合
することによって図示のような内部が真空の閉断面構造
に形成されている。該真空断熱部材10bは、上記外板
33の外周面の内周側凸面部領域33a部分が上記外カ
バー部材10aの外周面35aと同一面状に連続して蓋
ユニット10の外周面を形成しているとともに、同外板
33の外周側凹面部領域33b部分が上記外カバー部材
10aの内周面形状に沿った形状となっている。そし
て、その内周側凸面部領域33aと外周側凹面部領域3
3b部分との間に縦壁部33cを形成し、該縦壁部33
c部分に設けられた上記係合部38を上記外カバー部材
10aのリブ31の係合突起32に対して係合すること
により、真空断熱部材10bと上記外カバー部材10a
とが相互に無理嵌め状態で嵌合一体化されている。
【0115】また、内板34は、上記外板33の下方側
にあって上記外板33との間に所定の真空断熱空間37
を形成しており、その外周端部分には上記放熱板10c
の嵌合部11に対応して同じく凹溝状の嵌合部36が設
けられ、同嵌合部36内側には上記放熱板10cの嵌合
部11の上面に当接して内周側空間をシールするポリカ
バーパッキン40が設けられている。そして、それによ
って上記放熱板10cとの間に断熱空間39を形成して
いる。
【0116】また、上記真空断熱部材10bは、その半
径方向中央部に縦壁構造の蒸気放出通路部を形成してお
り、該蒸気放出通路部に上記のように調圧ユニット25
を嵌装するための合成樹脂製の調圧ユニット嵌装筒42
が嵌合されているが、該調圧ユニット嵌装筒42の嵌合
部も上記真空断熱部材10bの外板側縦壁部33dによ
って形成され、該嵌合部の縦壁部33dに形成された係
合突起43に対して調圧ユニット嵌装筒42側外周面に
形成された係合突起44を無理嵌め状態で係合させるこ
とによって相互に嵌合されて一体化されている。
【0117】そして、該調圧ユニット嵌装筒42に対し
て、図示のように調圧機能を持った断面U状の調圧ユニ
ット25が嵌装されている。
【0118】この実施の形態の場合、該調圧ユニット2
5は、合成樹脂製のグリル構造のキャップ部25aと該
キャップ部25aを嵌合支持する真空二重壁構造の蒸気
パイプ本体部251とからなり、蒸気パイプ本体部25
1の外周部側壁面にリブ45aを備えたシリコンゴム製
の係合部材45を嵌合して上記調圧ユニット嵌装筒42
側内周面の係合リブ46a,46b間に係合させること
によって支持されており、その下端側外周にフランジ部
47を有して構成されている。そして、該フランジ部4
7に対して上記放熱板10cがリベット49,49によ
り下方側からカシメ付けられている。
【0119】上記蒸気パイプ本体部25bは、図示のよ
うに外板61および内板62とその下面側の仕切板63
からなる真空断熱部材よりなり、内部が真空に形成され
ている。そして、上記下面側仕切板63のパイプ部中央
部には蒸気放出口63aが形成され、その上側に保温調
圧用の球状の弁体56が遊装状態で支持されている。し
たがって、該構成では、蒸気パイプ本体部25bが真空
断熱構造となっている分だけ、蒸気放出通路の断熱性能
が向上する。
【0120】また、上記内ケース3とカバー部材4aと
の間には、図1のものと同様の飯器冷却ファン(シロッ
コファン)が設けられており、該飯器冷却ファンからの
冷却風がダクトを介して周方向に連通した配風路17内
に配風され、該配風路17の内壁に所定の間隔で形成さ
れている配風口17a,17a・・・から飯器2と内ケ
ース3との間の隙間に供給されて飯器2が冷却される。
この飯器2の冷却は、例えば炊き上げ完了後から目標保
温温度に移行させるまでの間又は保温工程中において必
要と判断される所定の時期に行われる。
【0121】さらに、符号22は上記内ケース3の上記
配風路17の上方部に設けられた肩ヒータであり、上記
飯器2の開口縁部2c付近および上記蓋ユニット10の
放熱板10cを加熱して、上記飯器2の上部側全体の均
一な加熱を図るとともに、それら各部に生じる凝縮液滴
を速かに蒸発させて御飯の白ボケを防止する作用を果た
す。そして、そのために該肩ヒータ22の上部面には上
記放熱板10cの外周縁部49が当接するようになって
いる。また、同肩ヒータ22の下部には、例えば肩ヒー
タ22部分の温度を検知するサーミスタTが設けられて
いる。
【0122】したがって、上記肩ヒータ22からの熱
は、まず上記放熱板10cの全体に効率良く伝えられ、
放熱板10cを加熱する。そして、該放熱板10cから
の放射熱により飯器2内の飯米を均一に加熱する。
【0123】そして、この実施の形態の場合、飯器2の
開口縁部2c部分が、図示のように所定寸法tだけ半径
方向内側に絞り込まれて開口部の径を小さくするように
形成されている。
【0124】なお、符号33eは上記真空断熱部材10
bの外板33側に形成されている封孔部であり、該封孔
部33eは外部から見えないように外カバー部材10a
の裏側に位置するように設けられる。
【0125】この実施の形態の電気炊飯器では、上述の
ように飯器2が収容された炊飯器本体と、該炊飯器本体
の上部をにあって飯器2の開口部と放熱板10c覆う蓋
ユニット10とを備えてなる電気炊飯器において、上記
蓋ユニット10の蒸気放出通路部分を除いて調圧ユニッ
ト25の嵌装筒42部分を含めて真空断熱構造体である
真空二重壁構造の真空断熱部材10b,80により構成
して可及的に広い真空断熱空間37を形成するととも
に、さらにその下方部側放熱板10cとの間に断熱空間
39を形成したことを特徴としている。
【0126】したがって、該構成では、蓋ユニット10
の蒸気放出通路をも含む広い部分がガラス繊維や発泡ス
チロール等の断熱材に比べて遥かに断熱作用の高い真空
断熱空間37と断熱空間39との2層構造の断熱構造と
なるので、従来のものに比べて蓋ユニット10部分の断
熱性能が大きく向上し、飯器12内の熱保持性能が高く
なり、炊飯又は保温時の消費電力を節約することができ
る。
【0127】特に、該構成の場合、上記放熱板10cと
真空断熱部材10bとの間の断熱空間39内外板におい
て放熱板10cからの輻射熱が真空断熱部材10bによ
って断熱反射され、放熱板10cを介して有効に飯器2
側に輻射されるので、放熱板10cからの加熱効率が向
上する。
【0128】そして、以上のような構成の場合には、特
に炊飯時において、効果的に上部から強い加熱力を加え
る所謂囲み炊きを行うことができ、均一な炊き上がりを
実現することができるようになる。
【0129】また、この実施の形態の電気炊飯器では、
蓋ユニット10の外面の外周部側と内周部側との間が、
外カバー部材10aに対してコントラストの高い金属製
の真空二重壁構造体の金属面によって形成されることに
なるので、デザイン的な印象度が高くなる。
【0130】さらに、またこの実施の形態の場合、飯器
2の開口縁部2c部分が、所定寸法tだけ半径方向内側
に絞り込まれて開口部の径を小さく形成されている。
【0131】したがって、それだけ保温効率が高くなる
とともに、炊飯器本体のコンパクト化が実現される。ま
た、洗米時の洗米作業が楽になり、その後の排水も容易
になる。
【0132】(実施の形態5)図8は、本願発明の実施
の形態5に係る電気炊飯器の蓋ユニット部の構成を示し
ている。
【0133】この実施の形態のものは、前述の実施の形
態のものと同様に真空断熱部材10bを飯器2の開口径
よりも広く形成して、その外周を包み込むようにするこ
とによって、蓋ユニット10側の断熱保温性能を向上さ
せる一方、真空断熱部材10bの水平面部の略全体を露
出させて外観上の印象度を高くしたことを特徴とするも
のである。
【0134】すなわち、この実施の形態の蓋ユニット1
0は、図8に示されるように、その水平面部を除く外周
部端面および外枠部を構成する全体としてドーナツ形状
をした合成樹脂製の幅の狭い外カバー部材10aと、該
外カバー部材10aの内側に設けられ、実質的に上記蓋
ユニット10の本体部を構成する同じくドーナツ形状の
内部に真空断熱空間37を有する真空断熱部材10b
と、該真空断熱部材10bの内周側に嵌合された合成樹
脂製の調圧ユニット嵌装筒42と、上記真空断熱部材1
0bの下方部側に設けられ、上記真空断熱部材10bと
の間に気密断熱空間39aを形成するように、その外周
縁部に上記飯器2の開口縁部2cに対応したポリカバー
パッキン71を、その内周縁部88に上記真空断熱部材
10bの内周縁側接合縁部86に対応したポリカバーパ
ッキン77をそれぞれ有する熱伝導性の良好な金属板よ
りなる放熱板10cと、上記調圧ユニット嵌装筒42の
半径方向中央部に上下方向に貫通して設けられた調圧ユ
ニット25とからなり、上記真空断熱部材10bによっ
て当該蓋ユニットの略全体が真空断熱空間37と気密断
熱空間39aとの2層構造の断熱構造に形成されてい
る。
【0135】上記蓋ユニット10の上記外カバー部材1
0aは、例えばインサート成形により一枚板構造で、当
該蓋ユニット10の外周部に位置して図示のような断面
構造で一体化され周方向にドーナツ状に延びている。
【0136】該外カバー部材10aの上端側には、上記
真空断熱部材10bの外板33の外周面に形成された係
合段部72に係合する係合突部73が設けられており、
該係合突部73を介してその上端側が一体に係合されて
いる一方、その下端側にはポリカバー係合用の係合突起
74が設けられており、該係合突部74にはポリカバー
75の下端75a側が係合されている。
【0137】上記真空断熱部材10bは、それぞれステ
ンレス製の金属板よりなる外板33と内板34の内周側
および外周側各端部同士を図示のように相互に溶着接合
することによって図示のような内部が真空の閉断面構造
に形成されている。該真空断熱部材10bは、上記外板
33の外周端側垂直面部を除く水平面部の略全面部分が
上記外カバー部材10aの外周面と同一面状に連続して
蓋ユニット10の外周面を形成しているとともに、同外
板33と内板34の外周側接合縁部94部分が上記外カ
バー部材10aとポリカバー75間に間装されている。
また、ポリカバー75の上端75bは上記放熱板10c
の外周縁部79の嵌合溝79a内にポリカバーパッキン
71を介して係合させることにより、固定されている。
【0138】また、上記放熱板10cは、その内周縁部
88側を上述のポリカバーパッキン77を介して上記真
空断熱部材10bの内周縁側接合縁部86に係合して固
定されている。そして、その上面には蓋ヒータ78,7
8・・・が設けられている。
【0139】また、上記真空断熱部材10bは、その半
径方向中央部に縦壁構造の蒸気放出通路部を形成してお
り、該蒸気放出通路部に上記のように調圧ユニット25
を嵌装するための合成樹脂製の調圧ユニット嵌装筒42
が嵌合されているが、該調圧ユニット嵌装筒42の嵌合
部は上記真空断熱部材10bの外板33内側のテーパー
面部33e部分に形成され、同テーパ面部33e部分に
嵌合されて一体化されている。
【0140】そして、該調圧ユニット嵌装筒42の内側
に対して、図示のような筒状の調圧ユニット25が嵌装
されている。
【0141】すなわち、該調圧ユニット25は、平板状
のキャップ部25aと漏斗形状の蒸気パイプ本体25b
とからなり、蒸気パイプ本体25bの外周部側壁面にゴ
ム製の係合部材45を嵌合して同係合部材45の係合リ
ブ45aを上記調圧ユニット嵌装筒42下端側内周面の
リブ46とその下方側のポリカバーパッキン77との間
に係合させることによってシール状態で支持されてい
る。
【0142】そして、調圧ユニット25の蒸気パイプ本
体25bの内側には、底部側筒状の蒸気放出口79の上
部に位置して所定重量の調圧用の球状の弁体56が載置
されている。
【0143】また、この場合、図示していないが、上記
内ケース3と外ケース4のカバー部材4aとの間には、
図1のものと同様の飯器冷却ファン(シロッコファン)
が設けられており、該飯器冷却ファンからの冷却風がダ
クトを介して周方向に連通した通風路17内に配風さ
れ、さらに該配風路17の内壁側に所定の間隔で形成さ
れている配風口17a,17a・・・から飯器2と内ケ
ース3との間の隙間に供給されて飯器2が冷却されるよ
うになっている。この飯器2の冷却は、例えば炊き上げ
完了後から目標保温温度に移行させるまでの間又は保温
工程中において必要と判断される所定の時期に行われ
る。
【0144】この実施の形態の電気炊飯器では、上述の
ように飯器2が収容された炊飯器本体と、該炊飯器本体
の上部にあって飯器2の開口部および放熱板10cを覆
う蓋ユニット10とを備えてなる電気炊飯器において、
上記蓋ユニット10の蒸気放出通路部分を除いて調圧ユ
ニット25の嵌装筒42の嵌合部を含む略全体部分を真
空断熱構造体である真空二重壁構造の真空断熱部材10
bにより構成して真空断熱空間37を形成するととも
に、さらにその下方部側放熱板10cとの間に気密断熱
空間39aを形成したことを特徴としている。
【0145】したがって、該構成では、蓋ユニット10
の蒸気放出通路空間を除く可及的に広い部分が、ガラス
繊維や発泡スチロール等の断熱材に比べて遥かに断熱作
用の高い、真空断熱空間37と気密断熱空間39との2
層構造の断熱構造となるので、従来のものに比べて蓋ユ
ニット10部分の断熱性能が大きく向上し、飯器12内
の熱保持性能が高くなり、炊飯又は保温時の消費電力を
節約することができる。
【0146】特に、該構成の場合、上記放熱板10cと
真空断熱部材10bとの間の気密断熱空間39a内にお
いて、蓋ヒータ78,78・・・からの輻射熱が真空断
熱部材10bによって断熱反射され、放熱板10cを介
して有効に飯器2側に輻射されるので、放熱板10cの
加熱効率が向上する。
【0147】また、該構成では、実質的に真空断熱構造
体である第1の放熱板10bにより蒸気放出通路が形成
されることから、該蒸気放出通路により真空断熱構造体
を補強することができる。
【0148】そして、以上のような構成の場合には、特
に炊飯時において、効果的に上部から強い加熱力を加え
る所謂囲み炊きを行うことができ、均一な炊き上がりを
実現することができるようになる。
【0149】また、この実施の形態の電気炊飯器では、
蓋ユニット10外面の蒸気放出路と外周端側垂直面部を
除く水平面部の全体が、金属製の真空二重壁構造の真空
断熱部材10b外板33の金属面によって形成されるこ
とになるので、デザイン的な印象度が高くなる。
【0150】(実施の形態6)図9は、本願発明の実施
の形態6に係る電気炊飯器の蓋ユニット部の構成を示し
ている。
【0151】この実施の形態のものは、基本的には上記
各実施の形態のものと同様の真空断熱構造を採用してい
るが、調圧ユニット25を有する蒸気放出路を蓋ユニッ
ト10の中央部ではなく、後端部側に偏位させて設けた
ことを特徴とするものである。炊飯器本体側の構造は、
図1のものと同様である。
【0152】すなわち、この実施の形態の蓋ユニット1
0は、その半径方向外側外周面および外枠部を構成する
全体としてドーナツ形状をした合成樹脂製の外カバー部
材10aと、該外カバー部材10aの半径方向内側に設
けられ、上記蓋ユニット10の内側外周面および内枠部
を構成する円形状の真空断熱部材10bと、該真空断熱
部材10bの後方部側に位置して上記外カバー部材10
aに設けられた合成樹脂製の調圧ユニット嵌装筒部42
Aと、上記真空断熱部材10bとの間で断熱空間39を
形成するように上記真空断熱部材10bの下方部側に設
けられ、その外周縁部に上記飯器2の開口縁部2cに対
応した凹溝状の嵌合部11を有する熱伝導性の良好な金
属板よりなる放熱板10cと、上記調圧ユニット嵌装筒
部42Aの中央部に上下方向に貫通して設けられた調圧
ユニット25とからなり、上記真空断熱部材10bと放
熱板10cとによって当該蓋ユニット10の略全体が飯
器2の開口縁部2cの外周を囲む真空断熱空間37と断
熱空間39との2層構造の断熱構造に形成されている。
そして、上記放熱板10cの嵌合部11の内側には、飯
器2の開口縁部2cをシールするポリカバーパッキン1
2が設けられている。
【0153】この蓋ユニット10の上記外カバー部材1
0aは、例えばガスインジェクション成形により形成さ
れ、当該蓋ユニット10の半径方向外側の外周面部に位
置して図示のような中空断面構造で周方向にドーナツ状
に延びている。
【0154】そして、該外カバー部材10aの内周端側
には外周方向に弾性変形可能な薄壁構造の係合リブ31
が下方側に突出して一体に成型されており、その内周面
側には、次に述べる真空断熱部材10b側の係合部38
と上下に係合する係合突起32が設けられている。
【0155】上記真空断熱部材10bは、それぞれステ
ンレス製の金属板よりなる外板33と内板34の内周側
および外周側各端部同士を図示のように相互に溶着接合
することによって図示のような内部が真空の閉断面構造
体(真空二重壁構造体)に形成されている。該真空断熱
部材10bは、上記外板33の外周面の内周側凸面部領
域33a部分が上記外カバー部材10aの外周面35a
と同一面状に連続して蓋ユニット10の外周面を形成し
ているとともに、同外板33外周面の外周側凹面部領域
33b部分が上記外カバー部材10aの内周面形状に沿
った形状となっている。そして、その内周側凸面部領域
33aと外周側凹面部領域33b部分との間に縦壁部3
3gを形成し、該縦壁部33g部分に設けられた係合部
38を上記外カバー部材10aの係合リブ31の係合突
起32に係合することにより、真空断熱部材10bと外
カバー部材10aとが相互に無理嵌め状態で嵌合一体化
されている。
【0156】また、内板34は、上記外板33の下方側
にあって上記外板33との間に所定の真空断熱空間37
を形成しており、その外周端部分には上記第1の放熱板
10cの嵌合部11に対応して同じく凹溝状の嵌合部3
6が設けられ、同嵌合部36の内側には上記放熱板10
cの嵌合部11の上面に当接して内周側空間をシールす
るポリカバーパッキン40が設けられている。そして、
それによって上記放熱板10cとの間に断熱空間39を
形成している。
【0157】また、上記真空断熱部材10bは、その後
端部側には上記のように外カバー部材10aとの間で調
圧ユニット25を嵌装するための合成樹脂製の調圧ユニ
ット嵌装筒部42Aが嵌合されているが、該調圧ユニッ
ト嵌装筒部42Aの嵌合部も上記真空断熱部材10bの
外板側縦壁部33gによって形成され、該嵌合部の縦壁
部33gの係合部38に対して調圧ユニット嵌装筒部4
2A側に形成された係合リブ31の係合突起32を嵌合
させることによって無理嵌め状態で相互に嵌合されて一
体化されている。
【0158】そして、該調圧ユニット嵌装筒部42Aに
対して、図示のように調圧機能を持った断面略U字状の
調圧ユニット25が嵌装されている。
【0159】該調圧ユニット25は、グリル構造のキャ
ップ部および調圧弁を内装した蒸気パイプ本体部を一体
に形成した断面略U字状の筒体部25cからなり、該筒
体部25cの下部に放熱板取付用のフランジ部47を備
えて構成されている。そして、上記筒体部25cの外周
部側壁面にはリブ45aが設けられており、該リブ45
aを介して上記調圧ユニット嵌装筒部42A内に係合さ
せることによって支持されている。そして、その下端の
上記フランジ部47に対して上記放熱板10cがリベッ
ト49,49によりカシメ付けられている。調圧弁50
部分の構成は、上記実施の形態1の場合と略同様であ
る。
【0160】そして、上記のように形成された蓋ユニッ
ト10は、その後端側外カバー部材10aを上記炊飯器
本体側外ケース4の肩部材4cに対してヒンジ軸20を
介して回動自在かつ着脱できるように取付けられてお
り、その前方側開放端部には、当該蓋ユニット10の所
定の位置に係合して当該蓋ユニット10の開閉を行う開
閉ロック機構21が設けられている。
【0161】また、上記内ケース3とカバー部材4aと
の間には、図1のものと同様に飯器冷却ファン(シロッ
コファン)15が設けられており、該飯器冷却ファン1
5からの冷却風がダクト16を介して周方向に連通した
配風路17内に配風され、該配風路17の内壁側に所定
の間隔で形成されている配風口17a,17a・・・か
ら飯器2と内ケース3との間の隙間に供給されて飯器2
が冷却される。この飯器2の冷却は、例えば炊き上げ完
了後から目標保温温度に移行させるまでの間又は保温工
程中において必要と判断される所定の時期に行われる。
【0162】さらに、符号22は上記内ケース3の上記
配風路17の上方部に設けられた肩ヒータであり、上記
飯器2の開口縁部2c付近および上記蓋ユニット10の
第1の放熱板10cを加熱して、上記飯器2の上部側全
体の均一な加熱を図るとともに、それら各部に生じる凝
縮液滴を速かに蒸発させて御飯の白ボケを防止する作用
を果たす。そして、そのために該肩ヒータ22の上部面
には図示のように上記第1の放熱板10cの外周縁部4
9が当接するようになっている。また、同肩ヒータ22
の下部には、例えば肩ヒータ22部分の温度を検知する
サーミスタTが設けられている。
【0163】したがって、上記肩ヒータ22からの熱
は、まず上記放熱板10cの全体に効率良く伝えられ、
放熱板10cを加熱する。そして、該放熱板10cから
の放射熱により飯器2内の飯米を均一に加熱する。
【0164】この実施の形態の電気炊飯器では、上述の
ように飯器2が収容された炊飯器本体と、該炊飯器本体
の上部にあって飯器2の開口部および放熱板10cを覆
う蓋ユニット10とを備えてなる電気炊飯器において、
上記蓋ユニット10の蒸気放出通路部分を除いて調圧ユ
ニット25の嵌装筒42の嵌合部を含む略全体部分を真
空断熱構造体である真空二重壁構造の真空断熱部材10
bにより構成して真空断熱空間37を形成するととも
に、さらにその下方部側放熱板10cとの間に断熱空間
39を形成したことを特徴としている。
【0165】したがって、該構成では、蓋ユニット10
の蒸気放出通路空間を除く可及的に広い部分がガラス繊
維や発泡スチロール等の断熱材に比べて遥かに断熱作用
の高い真空断熱空間37と断熱空間39との2層構造の
断熱構造となるので、従来のものに比べて蓋ユニット1
0部分の断熱性能が大きく向上し、飯器12内の熱保持
性能が高くなり、炊飯又は保温時の消費電力を節約する
ことができる。
【0166】特に、該構成の場合、上記第1の放熱板1
0cと真空断熱部材10bとの間の断熱空間39内外板
において、放熱板10cからの輻射熱が真空断熱部材1
0bによって断熱反射され、第1の放熱板10cを介し
て有効に飯器2側に輻射されるので、放熱板10cから
の加熱効率が向上する。
【0167】また、該構成では、実質的に真空断熱構造
体である第1の放熱板10bにより蒸気放出通路が形成
されることから、該蒸気放出通路により真空断熱構造体
を補強することができる。
【0168】そして、以上のような構成の場合には、特
に炊飯時において、効果的に上部から強い加熱力を加え
る所謂囲み炊きを行うことができ、均一な炊き上がりを
実現することができるようになる。
【0169】また、この実施の形態の電気炊飯器では、
前述の各実施の形態のものと同様に蓋ユニット10の外
面の外周部側と内周部側との間が、外カバー部材10a
に対してコントラストの高い金属製の真空二重壁構造体
の金属面によって形成されることになるので、デザイン
的な印象度が高くなる。
【0170】(実施の形態7)図10は、本願発明の実
施の形態7に係る電気炊飯器の蓋ユニット部の構成を示
している。
【0171】この実施の形態のものは、基本的には上記
各実施の形態のものと同様の真空断熱構造を採用してい
るが、上記各実施の形態のものと異なり真空断熱部材1
0bを外部に露出させることなく、外カバー部材10a
の裏面側に隠した状態で一体化したことを特徴とするも
のである。
【0172】すなわち、この実施の形態の蓋ユニット1
0は、その外周面および外枠部を構成する合成樹脂製の
外カバー部材10aと、該外カバー部材10aの裏面側
に設けられ、上記蓋ユニット10の内枠部を構成する真
空断熱部材10bと、上記外カバー部材10aおよび真
空断熱部材10b中央部に形成された調圧ユニット嵌装
口部90と、上記真空断熱部材10bとの間で断熱空間
39を形成するように上記真空断熱部材10bの下方部
側に設けられ、その外周縁部に上記飯器2の開口縁部2
cに対応した凹溝状の嵌合部11を有する熱伝導性の良
好な金属板よりなる放熱板10cと、上記調圧ユニット
嵌装口部90内の中央部に上下に貫通して設けられた調
圧ユニット25とからなり、上記真空断熱部材10bに
よって当該蓋ユニット10の略全体が真空断熱空間37
と断熱空間39との2層構造の断熱構造に形成されてい
る。そして、上記第1の放熱板10cの嵌合部11の内
側には、飯器2の開口縁部2cをシールするポリカバー
パッキン12が設けられている。
【0173】この蓋ユニット10の上記外カバー部材1
0aは、例えばガスインジェクション成形により形成さ
れ、当該蓋ユニット10の外周面部全体に位置して図示
のような内外両端部に中空断面部を形成した構造で周方
向に延びている。
【0174】そして、該外カバー部材10aの内周端側
には断面U字形状の真空断熱部材係止片嵌合部91が一
体に成型されており、同嵌合部91に対して、次に述べ
る真空断熱部材10b内周側の係合縁部92を挟み込ん
で挟着一体化する断面逆T字形の真空断熱部材係止片9
3が嵌合され、高周波融着されて固定されるようになっ
ている。
【0175】上記真空断熱部材10bは、それぞれステ
ンレス製の金属板よりなる外板33と内板34の内周側
および外周側各端部同士を図示のように相互に溶着接合
することによって図示のような内部が真空の閉断面構造
体(真空二重壁構造体)に形成されている。該真空断熱
部材10bは、上記外板33の外周面が上記外カバー部
材10aの内周面形状に沿った形状となっている。一
方、内板34は、上記外板33の下方側にあって上記外
板33との間に所定の真空断熱空間37を形成してお
り、その外周端部分には上記第1の放熱板10cの嵌合
部11に対応して同じく凹溝状の嵌合部36が設けら
れ、同嵌合部36内側には上記第1の放熱板10cの嵌
合部11の上面に当接して内周側空間をシールするポリ
カバーパッキン40が設けられている。そして、それに
よって上記第1の放熱板10cとの間に断熱空間39を
形成している。また、真空断熱部材10bの外周側縁部
94は外周端側に一体成型された断面U字形状の真空断
熱部材係止片嵌合部95に断面U字形状の真空断熱部材
係止片96を嵌合し高周波融着して固定することによ
り、外カバー部材10aと一体化されている。
【0176】また、上記外カバー部材10aおよび真空
断熱部材10bは、その半径方向中央部に上記のように
調圧ユニット25を嵌装するための調圧ユニット嵌装口
部90が形成されており、該調圧ユニット嵌装口部90
に対して、図示のように調圧機能と放熱板10cの支持
機能を持った断面略U字形状の調圧ユニット25が嵌装
されている。
【0177】すなわち、該調圧ユニット25は、グリル
構造のキャップ部25aおよび蒸気パイプ本体25b部
を一体に連続させて形成した断面略逆U字形状の筒体部
25cと該筒体部25cの下部に嵌合一体化された放熱
板支持部25dとからなり、上記筒体部25cの外周部
側壁面に係合リブ45aを備えたゴム製の係合部材45
を嵌合して上記調圧ユニット嵌装口部90間に嵌合する
ことによってシール状態で支持されており、上記放熱板
支持部25dの下端側外周にフランジ部47を有して構
成されている。そして、該フランジ部47に対して上記
放熱板10cがリベット49,49によりカシメ支持さ
れている。調圧弁50部分の構成は、上記実施の形態1
の場合と略同様である。
【0178】さらに、符号22は上記保護枠3の上記配
風路17の上方部に設けられた肩ヒータであり、上記飯
器2の開口縁部2c付近および上記蓋ユニット10の第
1の放熱板10cを加熱して、上記飯器2の上部側全体
の均一な加熱を図るとともに、それら各部に生じる凝縮
液滴を速かに蒸発させて御飯の白ボケを防止する作用を
果たす。そして、そのために該肩ヒータ22の上部面に
は図示のように上記第1の放熱板10cの外周縁部49
が当接するようになっている。
【0179】さらに、この実施の形態では、図示のよう
に炊飯器本体側の保護枠3と外ケース4との間にも図示
のようにステンレス製の外板71および内板72よりな
る真空二重壁構造の真空断熱部材70を設けており、そ
れによって特に保温性能を高くしている。
【0180】この実施の形態の電気炊飯器では、上述の
ように飯器2が収容された炊飯器本体と、該炊飯器本体
の上部にあって飯器2の開口部と放熱板10cを覆う蓋
ユニット10とを備えてなる電気炊飯器において、上記
蓋ユニット10の蒸気放出通路部分を除いて調圧ユニッ
ト25の嵌装口部90を含む略全体部分を真空断熱構造
体である真空二重壁構造の真空断熱部材10bにより構
成して真空断熱空間37を形成するとともに、さらにそ
の下方部側放熱板10cとの間に断熱空間39を形成
し、かつ上記真空断熱部材10bの上面全体に外カバー
部材10aを設けたことを特徴としている。
【0181】したがって、該構成では、蓋ユニット10
の蒸気放出通路空間を除く可及的に広い部分がガラス繊
維や発泡スチロール等の断熱材に比べて遥かに断熱作用
の高い真空断熱空間37と気密断熱空間39との2層構
造の断熱構造となるので、従来のものに比べて蓋ユニッ
ト10部分の断熱性能が大きく向上し、飯器12内の熱
保持性が高くなり、炊飯又は保温時の消費電力を節約す
ることができる。
【0182】特に、該構成の場合、上記放熱板10cと
真空断熱部材10bとの間の断熱空間39内において、
放熱板10cからの輻射熱が真空断熱部材10bによっ
て断熱反射され、放熱板10cを介して有効に飯器2側
に輻射されるので、第1の放熱板10cからの加熱効率
が向上する。
【0183】そして、以上のような構成の場合には、特
に炊飯時において、効果的に上部から強い加熱力を加え
る所謂囲み炊きを行うことができ、均一な炊き上がりを
実現することができるようになる。
【0184】また、この実施の形態の電気炊飯器では、
従来と同様に蓋ユニット10の外面側は合成樹脂製の外
カバー部材10aによって形成されることになるので、
デザイン上の自由度が高くなる。
【0185】(実施の形態8)図11は、本願発明の実
施の形態8に係る電気炊飯器の蓋ユニット部の構成を示
している。
【0186】この実施の形態のものは、基本的には上記
実施の形態1〜6のものと同様の真空断熱構造を採用し
ているが、上記実施の形態1〜6のものと異なり真空断
熱部材10bを外部に露出させることなく、外カバー部
材10aの裏面側に隠した状態で一体化する一方、同一
体化するに際して上記外カバー部材10aの中央部に一
体成型で設けた筒状の調圧ユニット嵌装口部95に対し
て螺合構造で必要に応じて取り外しできるように取り付
けたことを特徴とするものである。
【0187】すなわち、この実施の形態の蓋ユニット1
0は、その外周面部を構成する合成樹脂製の外カバー部
材10aと、該外カバー部材10aの裏面側に設けら
れ、上記蓋ユニット10の内枠部を構成する真空断熱部
材10bと、上記外カバー部材10aの中央部に一体に
形成された上下方向に筒状の調圧ユニット嵌装口部95
と、上記真空断熱部材10bとの間で断熱空間39を形
成するように上記真空断熱部材10bの下方部側に設け
られ、その外周縁部96を後述する肩ヒータ22の上部
に当接させた熱伝導性の良好な金属板よりなる第1の放
熱板10cと、該第1の放熱板10cの下方側に設けら
れた間接加熱のための第2の放熱板(落し蓋)10d
と、上記調圧ユニット嵌装口部95内の中央部に上下方
向に嵌合して設けられた調圧ユニット25とからなり、
上記外カバー部材裏面側の真空断熱部材10bによって
当該蓋ユニット10の略全体が上記飯器2の開口縁部2
c外周囲側面付近をカバーするまでの幅が広く、かつ深
さの深い真空断熱空間37と断熱空間39との2層構造
の断熱構造に形成されている。
【0188】この蓋ユニット10の上記外カバー部材1
0aは、例えばガスインジェクション成形により形成さ
れ、当該蓋ユニット10の外周面部全体に位置して図示
のように外周側コーナ面部内側に中空断面部を形成した
構造で周方向に延びている。
【0189】そして、該外カバー部材10aの中央部に
は、上述のように筒状の調圧ユニット嵌装口部95が一
体に成型されており、その外周面部にはネジ溝95aが
形成されている。そして、該ネジ溝95aを有する外周
面部に対して同じく内周面にネジ溝97aを有する真空
断熱部材取付け用の筒体構造の取付キャップ97が螺合
されるようになっており、該取付キャップ97により上
記調圧ユニット嵌装口部95の外周に内周端側接合縁部
94b部分が嵌合された真空断熱部材10bが締結固定
されるようになっている。
【0190】上記真空断熱部材10bは、それぞれステ
ンレス製の金属板よりなる外板33と内板34の内周側
および外周側各端部同士を図示のように相互に溶着接合
することによって図示のような内部が真空の閉断面構造
体(真空二重壁構造体)に形成されている。該真空断熱
部材10bは、上記外板33の外周面が上記外カバー部
材10aの内周面形状に沿った形状となっている。一
方、内板34は、上記外板33の下方側にあって上記外
板33との間に所定の真空断熱空間37を形成してい
る。そして、それらの外周端側接合縁部94a部分は上
記第1の放熱板10cの外周縁部96の外周部側方位置
まで延設されている。
【0191】また、上記外カバー部材10aの調圧ユニ
ット嵌装口部95の内側には、図示のように調圧機能を
持った調圧ユニット25が嵌装されている。
【0192】該調圧ユニット25は、グリル構造のキャ
ップ部25aおよび断面逆U字形状の蒸気パイプ本体部
25bよりなり、該蒸気パイプ本体部25bの下部には
フランジ部47を備えた放熱板支持部25dが設けられ
ている。そして、上記蒸気パイプ本体部25bの外周部
側壁面にはリブ45cを備え、該リブ45cを介して上
記調圧ユニット嵌装口部95内に嵌合することによって
シール状態で支持されており、上記放熱板支持部25d
下部のフランジ部47に対して上記第1の放熱板10c
がビスネジ49a,49aにより下方側から着脱できる
ように螺合されている。
【0193】符号50は調圧弁であり、該調圧弁50
は、上部側の対向間隔が小さく、下部側の対向間隔が大
きい放射状のリブ51,51・・・を有する弁体ガイド
部と、該弁体ガイド部内と下部側空間とを仕切る上記第
1の放熱板10cにより支持された仕切板54と、該仕
切板54の下方側空間との連通口55上に載置された所
定重量の球状の弁体56とから構成されている。
【0194】また、上記仕切板54には第2の放熱板取
付ピン48が設けられており、該第2の放熱板第2の放
熱板取付ピン48は、上記仕切板54の下部に一体化さ
れ、上記連通口55を有するスリーブ部48aと該スリ
ーブ部48aの下端側に形成された第2の放熱板嵌合突
部48bとからなり、該第2の放熱板嵌合突部48bに
対して第2の放熱板10dがゴム製のパッキン58を介
して任意に着脱できるように嵌合固定されている。
【0195】さらに、符号22は上記内ケース3の上記
配風路17の上方部に設けられた肩ヒータであり、上記
飯器2の開口縁部2c付近および上記蓋ユニット10の
第1の放熱板10cを加熱して、上記飯器2の上部側全
体の均一な加熱を図るとともに、それら各部に生じる凝
縮液滴を速かに蒸発させて御飯の白ボケを防止する作用
を果たす。そして、そのために該肩ヒータ22の上部面
には図示のように上記第1の放熱板10cの外周縁部9
6が当接するようになっている。
【0196】さらに、この実施の形態では、図示のよう
に炊飯器本体側の内ケース3と外ケース4との間にも図
示のようにステンレス製の外板71および内板72より
なる真空二重壁構造の真空断熱部材70を設けており、
それによって特に保温性能を高くしている。
【0197】この実施の形態の電気炊飯器では、上述の
ように飯器2が収容された炊飯器本体と、該炊飯器本体
の上部を覆う蓋ユニット10とを備えてなる電気炊飯器
において、上記蓋ユニット10の蒸気放出通路である調
圧ユニット25の嵌装口部95を除く、飯器2の開口部
および第1の放熱板10cの外周囲を覆う広い部分を真
空断熱構造体である真空二重壁構造の真空断熱部材10
bにより構成して真空断熱空間37を形成するととも
に、さらにその下方部側第1の放熱板10cとの間に断
熱空間39を形成し、かつ上記真空断熱部材10bの上
面全体に外カバー部材10aを設けたことを特徴として
いる。
【0198】したがって、該構成では、上記蓋ユニット
10の略全体の蒸気放出通路空間を除く広い部分がガラ
ス繊維や発泡スチロール等の断熱材に比べて遥かに断熱
作用の高い真空断熱空間37と気密断熱空間39との2
層構造の断熱構造となるので、従来のものに比べて蓋ユ
ニット10部分の断熱性能が大きく向上し、飯器12内
の熱保持性が高くなり、炊飯又は保温時の消費電力を節
約することができる。
【0199】特に、該構成の場合、上記第1の放熱板1
0cと真空断熱部材10bとの間の断熱空間39内外板
において、第1の放熱板10cからの輻射熱が真空断熱
部材10bによって断熱反射され、第1の放熱板10
c、第2の放熱板10dを介して有効に飯器2側に輻射
されるので、第1の放熱板10cからの加熱効率が向上
する。
【0200】また、この実施の形態の電気炊飯器では、
従来と同様に蓋ユニット10の外周面側全体は合成樹脂
製の外カバー部材10aによって形成されることになる
ので、デザイン上の自由度が高くなる。
【0201】そして、特にこの実施の形態の場合には、
第1,第2の放熱板10c,10dのみならず、真空断
熱部材10b自体もキャップ97の螺合を解除すること
により、任意に取り外すことができるので、各部の分
解、蓋の丸洗い作用が、より容易になる。
【0202】また、材料毎の分別廃棄、回収作業が行え
る。
【0203】(実施の形態9)図12は、本願発明の実
施の形態9に係る電気炊飯器の蓋ユニット部の構成を示
している。
【0204】この実施の形態のものは、上記実施の形態
8のものと同様の蓋ユニット構造をより具体化し、真空
断熱部材取付キャップ97にシールパッキン99を設け
るとともに調圧ユニット25のキャップ部25aを幅広
で着脱しやすい構造にしたことを特徴とするものであ
る。
【0205】すなわち、この実施の形態の蓋ユニット1
0は、その本体側外周面および外枠部を構成する合成樹
脂製の外カバー部材10aと、該外カバー部材10aの
裏面側に設けられ、上記蓋ユニット10の内枠部を構成
する真空断熱部材10bと、上記外カバー部材10aの
中央部に一体成型された上下方向に筒状の調圧ユニット
嵌装口部95と、上記真空断熱部材10bとの間で断熱
空間39を形成するように上記真空断熱部材10bの下
方部側に設けられ、その外周縁部96を後述する肩ヒー
タ22の上部に当接させた熱伝導性の良好な金属板より
なる第1の放熱板10cと、該第1の放熱板10cの下
方側に設けられた間接加熱のための第2の放熱板(落し
蓋)10dと、上記調圧ユニット嵌装口部95内の中央
部に上下方向に嵌合して設けられた調圧ユニット25と
からなり、上記外カバー部材裏面側の真空断熱部材10
bによって当該蓋ユニット10の略全体が上記飯器2の
開口縁部2c外周囲付近をカバーするまでの幅の広い真
空断熱空間37と断熱空間39との2層構造の断熱構造
に形成されている。
【0206】この蓋ユニット10の上記外カバー部材1
0aは、例えばガスインジェクション成形により形成さ
れ、当該蓋ユニット10の外周面部全体に位置して図示
のように外周側コーナ面部内側に中空断面部を形成した
構造で周方向に延びている。
【0207】そして、該外カバー部材10aの中央部に
は、上述のように筒状の調圧ユニット嵌装口部95が一
体に成型されており、その外周面部にはネジ溝95aが
形成されている。そして、該ネジ溝95aを有する外周
面部に対して同じく内周面にネジ溝97aを有する真空
断熱部材取付け用の筒体構造の取付キャップ97がシー
ルパッキン99を介して螺合されるようになっており、
該取付キャップ97により、上記調圧ユニット嵌装口部
95の外周に内周端側接合縁部94bが嵌合された真空
断熱部材10bが着脱できるようにして締結固定される
ようになっている。
【0208】上記真空断熱部材10bは、それぞれステ
ンレス製の金属板よりなる外板33と内板34の内周端
側および外周端側各端縁部同士を図示のように相互に溶
着接合することによって、図示のような内部が真空の閉
断面構造体(真空二重壁構造体)に形成されている。該
真空断熱部材10bは、上記外板33の外周面が上記外
カバー部材10aの内周面形状に沿った形状となってい
る。一方、内板34は、上記外板33の下方側にあって
上記外板33との間に所定の真空断熱空間37を形成し
ている。そして、それらの外周端側接合縁部94a部分
は上記第1の放熱板10cの外周縁部96の外周部側方
位置まで延設されている。
【0209】また、上記外カバー部材10aの調圧ユニ
ット嵌装口部95の内側には、図示のように調圧機能と
第1の放熱板10cの支持機能を持った調圧ユニット2
5が嵌装されている。
【0210】該調圧ユニット25は、グリル構造の大径
のキャップ部25aおよび断面逆U字形状の蒸気パイプ
本体部25bよりなり、さらに該蒸気パイプ本体部25
bの下部にはフランジ部47を備えた放熱板支持部25
dが設けられている。そして、上記蒸気パイプ本体部2
5bの外周部側壁面に係合リブ45aを備えたシリコン
ゴム製の係合部材45を嵌合してシリコン製のシール壁
105を設けた上記調圧ユニット嵌装口部95内に嵌合
することによってシール状態で支持されており、さらに
上記放熱板支持部25d下部のフランジ部47に対して
上記第1の放熱板10cがビスネジ49a,49aによ
り下方側から着脱できるように螺合されて支持されてい
る。
【0211】また符号50は調圧弁であり、該調圧弁5
0は、上部側の対向間隔が小さく、下部側の対向間隔が
大きい放射状のリブ51,51・・・を有する弁体ガイ
ド孔部と、該弁体ガイド孔部内と下部側蒸気導出空間と
を仕切る上記第1の放熱板10cの中央部に支持された
仕切板54と、該仕切板54の下方側空間との連通口5
5上に載置された所定重量の球状の弁体56とから構成
されている。
【0212】また、上記仕切板54には第2の放熱板取
付ピン48が設けられており、該第2の放熱板第2の放
熱板取付ピン48は、上記仕切板54の下部に一体化さ
れ、上記連通口55を有するスリーブ部48aと該スリ
ーブ部48aの下端側に形成された第2の放熱板嵌合突
部48bとからなり、該第2の放熱板嵌合突部48bに
対して第2の放熱板10dがシリコンゴム製のパッキン
58を介して任意に着脱できるように嵌合固定されてい
る。
【0213】また、上記キャップ部25aは、上記蒸気
パイプ部25bの上端側肩部に嵌合された露受け部10
6に対して着脱できるように嵌合されている。
【0214】さらに、符号22は上記内ケース3の上記
配風路17の上方部に設けられた肩ヒータであり、上記
飯器2の開口縁部2c付近および上記蓋ユニット10の
第1の放熱板10cを加熱して、上記飯器2の上部側全
体の均一な加熱を図るとともに、それら各部に生じる凝
縮液滴を速かに蒸発させて御飯の白ボケを防止する作用
を果たす。そして、そのために該肩ヒータ22の上部面
には図示のように上記第1の放熱板10cの外周縁部9
6が当接するようになっている。
【0215】この実施の形態の電気炊飯器では、上述の
ように飯器2が収容された炊飯器本体と、該炊飯器本体
の上部にあって飯器2の開口部と第1の放熱板10cを
覆う蓋ユニット10とを備えてなる電気炊飯器におい
て、上記蓋ユニット10の蒸気放出通路である調圧ユニ
ット25の嵌装口部95を除く略全体部分を真空断熱構
造体である真空二重壁構造の真空断熱部材10bにより
構成して真空断熱空間37を形成するとともに、さらに
その下方部側放熱板10cとの間に断熱空間39を形成
し、かつ上記真空断熱部材10bの上面全体に外カバー
部材10aを設けたことを特徴としている。
【0216】したがって、該構成では、蓋ユニット10
の蒸気放出通路を除く広い部分がガラス繊維や発泡スチ
ロール等の断熱材に比べて遥かに断熱作用の高い真空断
熱空間37と断熱空間39との2層構造の断熱構造とな
るので、従来のものに比べて蓋ユニット10部分の断熱
性能が大きく向上し、飯器12内の熱保持性が高くな
り、炊飯又は保温時の消費電力を節約することができ
る。
【0217】特に、該構成の場合、上記第1の放熱板1
0cと真空断熱部材10bとの間の断熱空間39内外板
において、第1の放熱板10cからの輻射熱が真空断熱
部材10bによって断熱反射され、第1の放熱板10
c、第2の放熱板10dを介して有効に飯器2側に輻射
されるので、第1の放熱板10cからの加熱効率が向上
する。
【0218】また、この実施の形態の電気炊飯器では、
従来と同様に蓋ユニット10の外周面側全体は合成樹脂
製の外カバー部材10aによって形成されることになる
ので、デザイン上の自由度が高くなる。
【0219】そして、特にこの実施の形態の場合には、
第1,第2の放熱板10c,10dが着脱できるように
なっているのみならず、真空断熱部材10b自体も取付
キャップ97の螺合を解除することにより、任意に取り
外すことができるようになっているので、蓋ユニット全
体を分解することができ、各部の分解、廃棄時の部材の
分別回収、蓋の丸洗い作用等が、より容易になる。
【0220】(実施の形態10)図13は、本願発明の
実施の形態10に係る電気炊飯器の蓋ユニット部の構成
を示している。
【0221】この実施の形態のものは、上記実施の形態
8,9のものと略同様の真空断熱部材10bを着脱でき
るようにした蓋ユニット構造において、調圧ユニット2
5の吹きこぼれ防止用のキャップ部25aを設け、該キ
ャップ部25aを幅広でより着脱しやすい構造にしたこ
とを特徴とするものである。
【0222】すなわち、この実施の形態の蓋ユニット1
0は、その本体側外周面部を構成する合成樹脂製の外カ
バー部材10aと、該外カバー部材10aの裏面側に設
けられ、上記蓋ユニット10の内枠部を構成する真空断
熱部材10bと、上記外カバー部材10aの中央部に一
体成型された上下方向に筒状の調圧ユニット嵌装口部9
5と、上記真空断熱部材10bとの間で断熱空間39を
形成するように上記真空断熱部材10bの下方部側に設
けられ、その外周縁部96を図示しない肩ヒータの上部
に当接させた熱伝導性の良好な金属板よりなる第1の放
熱板10cと、該第1の放熱板10cの下方側に設けら
れた間接加熱のための第2の放熱板(落し蓋)10d
と、上記調圧ユニット嵌装口部95内の中央部に上下方
向に嵌合して設けられた調圧ユニット25とからなり、
上記外カバー部材裏面側の真空断熱部材10bによって
当該蓋ユニット10の略全体が図示しない上記飯器の開
口縁部外周囲付近をカバーするまでの幅の広い真空断熱
空間37と断熱空間39との2層構造の断熱構造に形成
されている。
【0223】この蓋ユニット10の上記外カバー部材1
0aは、例えばガスインジェクション成形により形成さ
れ、当該蓋ユニット10の外周面部全体に位置し周方向
に延びている。
【0224】そして、該外カバー部材10aの中央部に
は、上述のように筒状の調圧ユニット嵌装口部95が一
体に成型されており、その外周面部にはネジ溝95aが
形成されている。そして、該ネジ溝95aを有する外周
面部に対して同じく内周面にネジ溝97aを有する真空
断熱部材取付け用の筒体構造の取付キャップ97が螺合
されるようになっており、該取付キャップ97により、
上記調圧ユニット嵌装口部95の外周に内周端側接合縁
部94bが嵌合された真空断熱部材10bが着脱できる
ようにして締結固定されるようになっている。
【0225】上記真空断熱部材10bは、それぞれステ
ンレス製の金属板よりなる外板33と内板34の内周端
側および外周端側各端縁部同士を相互に溶着接合するこ
とによって、内部が真空の閉断面構造体(真空二重壁構
造体)に形成されている。該真空断熱部材10bは、上
記外板33の外周面が上記外カバー部材10aの内周面
形状に沿った形状となっている。一方、内板34は、上
記外板33の下方側にあって上記外板33との間に所定
の真空断熱空間37を形成している。そして、それらの
外周端側接合縁部部分は上記第1の放熱板10cの外周
縁部の外周部側方位置まで延設されている。
【0226】また、上記外カバー部材10aの調圧ユニ
ット嵌装口部95の内側には、図示のように調圧機能を
持った調圧ユニット25が嵌装されている。
【0227】該調圧ユニット25は、グリル構造の大径
のキャップ部25aおよび断面逆U字形状の蒸気パイプ
本体部25bよりなり、さらに該蒸気パイプ本体部25
bの下部にはフランジ部47を備えた放熱板支持部25
dが設けられている。そして、上記蒸気パイプ本体部2
5bの外周部側壁面に係合リブ45aを備えたシリコン
ゴム製の係合部材45を嵌合して上記調圧ユニット嵌装
口部95内に嵌合することによってシール状態で支持さ
れており、さらに上記放熱板支持部25d下部のフラン
ジ部47に対して上記第1の放熱板10cがリベット4
9,49により下方側からかシメられて支持されてい
る。
【0228】また符号50は調圧弁であり、該調圧弁5
0は、上部側の対向間隔が小さく、下部側の対向間隔が
大きい放射状のリブ51,51・・・を有する弁体ガイ
ド孔部と、該弁体ガイド孔部内と下部側蒸気導出空間と
を仕切る上記第1の放熱板10cの中央部に支持された
仕切板54と、該仕切板54の下方側空間との連通口5
5上に載置された所定重量の球状の弁体56とから構成
されている。
【0229】また、上記仕切板54の下部には第2の放
熱板取付ピン48が設けられており、該第2の放熱板第
2の放熱板取付ピン48は、上記仕切板54の下部に一
体化され、上記連通口55を有するスリーブ部48aと
該スリーブ部48aの下端側に形成された第2の放熱板
嵌合突部48bとからなり、該第2の放熱板嵌合突部4
8bに対して第2の放熱板10dがシリコンゴム製のパ
ッキン58を介して任意に着脱できるように嵌合固定さ
れている。
【0230】また、上記キャップ部25aは、上記蒸気
パイプ本体部25bの上端側肩部に対してスリーブ12
0を介して着脱できるように嵌合されている。
【0231】そして、飯器2内の蒸気は、第2の放熱板
10dの外周から第1の放熱板10cの蒸気導入口11
1を通り、スリーブ部48aの蒸気流入口112をへて
上記仕切板54の連通口55で調圧されながら上昇し、
さらに蒸気パイプ本体25b上端の蒸気流出口113か
ら嵌合用スリーブ120の蒸気口114,114・・・
から半径方向外方に拡がって吹きこぼれを阻止された状
態で最後にキャップ部25a外周端の蒸気放出口11
5,115より排出される。
【0232】この実施の形態の電気炊飯器では、上述の
ように飯器2が収容された炊飯器本体と、該炊飯器本体
の上部を覆う蓋ユニット10とを備えてなる電気炊飯器
において、上記蓋ユニット10の蒸気放出通路である調
圧ユニット25の嵌装口部95を除く部分を真空断熱構
造体である真空二重壁構造の真空断熱部材10bにより
構成して真空断熱空間37を形成するとともに、さらに
その下方部側第1の放熱板10cとの間に断熱空間39
を形成し、かつ上記真空断熱部材10bの上面全体に外
カバー部材10aを設けたことを特徴としている。
【0233】したがって、該構成では、蓋ユニット10
の蒸気放出通路を除く広い部分がガラス繊維や発泡スチ
ロール等の断熱材に比べて遥かに断熱作用の高い真空断
熱空間37と気密断熱空間39との2層構造の断熱構造
となるので、従来のものに比べて蓋ユニット10部分の
断熱性能が大きく向上し、飯器12内の熱保持性が高く
なり、炊飯又は保温時の消費電力を節約することができ
る。
【0234】特に、該構成の場合、上記第1の放熱板1
0cと真空断熱部材10bとの間の断熱空間39内外板
において、第1の放熱板10cからの輻射熱が真空断熱
部材10bによって断熱反射され、第1,第2の放熱板
10c,10dを介して有効に飯器2側に輻射されるの
で、第1の放熱板10cからの加熱効率が向上する。
【0235】また、この実施の形態の電気炊飯器では、
従来と同様に蓋ユニット10の外面側は合成樹脂製の外
カバー部材10aによって形成されることになるので、
デザイン上の自由度が高くなる。
【0236】そして、特にこの実施の形態の場合には、
第1,第2の放熱板10c,10dが着脱できるように
なっているのみならず、真空断熱部材10b自体も取付
キャップ97の螺合を解除することにより、任意に取り
外すことができるようになっているので、蓋ユニット全
体を分解することができ、蓋の丸洗い作用が、より容易
になる。
【0237】また、調圧ユニット25に吹きこぼれを防
止する幅の広いキャップ部25aを着脱できるように設
けているので、吹きこぼれが防止されるとともに、調圧
ユニット25の手入れや洗浄も容易になる。
【0238】(実施の形態11)図14および図15
は、本願発明の実施の形態11に係る電気炊飯器の蓋ユ
ニット部の構成を示している。
【0239】この実施の形態のものは、インサート成形
により上記実施の形態3のものと同様の真空断熱構造の
蓋ユニットを実現するに際し、外周端側外カバー部材1
0aおよび内周端側調圧ユニット嵌装筒42それぞれの
裏面側に鉤形の係合片127,129を一体成形する一
方、真空断熱部材10bの外周端および内周端それぞれ
に、それらに係合する凸部128,131を形成して強
固に係合させるようにし、さらに真空断熱部材10bの
内周端側下部に形成した他の凸部131bと上記係合片
129との間の凹部130を利用して調圧ユニット嵌装
用の弾性リブ125を係合させるようにしている。
【0240】なお、符号126は、放熱板10cの外周
縁部149に嵌合され、外カバー部材10aの裏面と飯
器2の開口縁部2c間をシールするポリカバーパッキン
である。
【0241】このような構成にすると、外カバー部材1
0aおよび調圧ユニット嵌装筒42と真空断熱部材10
bとの一体性が高くなり、蓋ユニット10の丸洗い等取
扱いが容易になる。
【0242】また、この場合、図示のように上記調圧ユ
ニット嵌装筒42の外周面42aの幅を広くして、内周
端側にも外カバー部材を形成することができる。
【0243】さらに、上記の場合、例えば図15に示す
ように、外側に露出した真空断熱部材10bの外周面3
3aに真空二重壁構造の蓋ユニットであることを示すW
のデザイン表示Mを施すこともできる。
【0244】(実施の形態12)図16は、本願発明の
実施の形態12に係る電気炊飯器の蓋ユニット部の構成
を示している。
【0245】この実施の形態のものは、インサート成形
により上記実施の形態7のものと同様の外カバー部材1
0aの裏面に真空断熱構造の蓋ユニットを実現するに際
し、外周端側外カバー部材10aおよび内周端側調圧ユ
ニット嵌装筒42それぞれの裏面側に鉤形の係合片12
7,129を一体成形する一方、真空断熱部材10bの
外周端および内周端それぞれに、それらに係合する凸部
128,131を形成して強固に係合させるようにし、
さらに真空断熱部材10bの内周端側下部に形成した他
の凸部131bと上記係合片129との間の凹部130
を利用して調圧ユニット嵌装用の弾性リブ125を係合
させるようにしている。
【0246】なお、符号126は、放熱板10cの外周
縁部149に嵌合され、外カバー部材10aの裏面と飯
器2の開口縁部2c間をシールするポリカバーパッキン
である。
【0247】このような構成にすると、外カバー部材1
0aおよび調圧ユニット嵌装筒42と真空断熱部材10
bとの一体性が高くなり、蓋ユニット10の丸洗い等取
扱いが容易になる。
【0248】(実施の形態13)図17は、本願発明の
実施の形態13に係る電気炊飯器の蓋ユニット部の真空
断熱部材の構成を示している。
【0249】この実施の形態のものは、上記インサート
成形により実施の形態7のものと同様の外カバー部材1
0aで覆われた真空断熱構造の蓋ユニットを実現するに
際し、外カバー部材10aの外周端側裏面および内周端
側調圧ユニット嵌装口部95外側面それぞれに鉤形の係
合片127,129を一体成形する一方、真空断熱部材
10bの外周端部および内周端部のそれぞれに、それら
に係合する凸部128,131を形成して強固に係合さ
せるようにする一方、さらに上記真空断熱部材10bの
内周端側下部に形成した他の凸部131bと上記係合片
129との間の凹部130を利用して調圧ユニット嵌装
用の弾性リブ125を係合させるようにするとともに上
記真空断熱部材10bの外周端側接合縁部141と上記
係合片127を利用して上記外カバー部材10aの裏面
と飯器2の開口縁部2c間をシールするポリカバーパッ
キン140を係合させるようにしている。
【0250】このような構成にすると、外カバー部材1
0aおよび調圧ユニット嵌装筒42と真空断熱部材10
bとの一体性が高くなり、蓋ユニット10の丸洗い時等
における取扱いが容易になる。
【0251】(実施の形態14)図18は、本願発明の
実施の形態14に係る電気炊飯器の蓋ユニット部の構成
を示している。
【0252】この実施の形態のものは、インサート成形
により実施の形態7のものと同様の外カバー部材10a
で覆われた真空断熱構造の蓋ユニットを実現するに際
し、先ず外板33に体する内板34の間隔を可能な限り
小さくすることによって、図示のように外カバー部材1
0aの内側に広い空間149を形成する一方、少なくと
も同空間149部分における放熱板10cを除去して当
該空間149を吹きこぼれ吸収容積として吹きこぼれを
防止するようにしている。
【0253】その他の構成は、実施の形態13の図17
のものと同様であり、外カバー部材10aの外周端側裏
面および内周端側調圧ユニット嵌装口部95外側面それ
ぞれに鉤形の係合片127,129を一体成形する一
方、真空断熱部材10bの外周端部および内周端部のそ
れぞれに、それらに係合する凸部128,131を形成
して強固に係合させるようにする一方、さらに上記真空
断熱部材10bの内周端側下部に形成した他の凸部13
1bと上記係合片129との間の凹部130を利用して
調圧ユニット嵌装用の弾性リブ125を係合させるよう
にするとともに上記真空断熱部材10bの外周端側接合
縁部141と上記係合片127を利用して上記外カバー
部材10aの裏面と飯器2の開口縁部2c間をシールす
るポリカバーパッキン140を係合させるようにしてい
る。
【0254】このような構成にすると、外カバー部材1
0aおよび調圧ユニット嵌装筒42と真空断熱部材10
bとの一体性が高くなり、蓋ユニット10の丸洗い時等
における取扱いが容易になる。また、吹きこぼれを有効
に防止することができるようになる。
【0255】(実施の形態15)図19〜図21は、本
願発明の実施の形態15に係る電気炊飯器の蓋ユニット
部の真空断熱部材の構成を示している。
【0256】この実施の形態のものは、上記各実施の形
態のものと同様の蓋ユニットを実現するに際し、外板3
3および内板34の二重壁構造体よりなる真空断熱部材
10bの強度を向上させるために、外板33側に周方向
に所定の間隔で凹溝状のリブ150a〜150bを形成
したことを特徴とするものである。
【0257】このような構成を採用すると、広面積の真
空断熱部材10bの外板33部分の剛性が高くなり、変
形しにくくなる。
【0258】そして、これらの凹溝状のリブ150a〜
150bは、例えば前述した各種外カバー部材10a側
に対応する凸状のリブを形成することにより、外カバー
部材10aとの位置決めを行なうとともに最終的に相互
の係合一体化手段として利用することができる。
【0259】もちろん、同様の構成は内板34側にも採
用することができる。
【0260】なお、符号151,152は同真空断熱部
材10bの外周端側、内周端側の各接合縁部、33eは
封孔部である。
【0261】(実施の形態16)図22は、本願発明の
実施の形態16に係る電気炊飯器の蓋ユニット部の要部
の構成を示している。
【0262】この実施の形態のものは、例えば上記実施
の形態15のような真空断熱部材10bの構成におい
て、蒸気放出通路部160を形成する外板33側接合端
部330と内板34側接合端部340をそれぞれ縦壁構
造で対応重合させて空間部なく接合することにより、十
分に剛性の高い2重壁構造の接合縁部152としたこと
を特徴とするものである。
【0263】このような構成にすると、蒸気放出通路部
160の形成による真空断熱部材10bの剛性アップ効
果が、より向上する。
【0264】(実施の形態17)図23は、本願発明の
実施の形態17に係る電気炊飯器の蓋ユニット部の要部
の構成を示している。
【0265】この実施の形態のものは、例えば上記実施
の形態15のような真空断熱部材10bの構成におい
て、調圧ユニット25を嵌装する蒸気放出通路部160
を周縁側に切り込み構造で形成するようにしたことを特
徴とするものである。
【0266】このような構成にして、かつ上記実施の形
態16のような2重壁構造の接合縁部152の構造を採
用すれば、さらに剛性アップ効果が向上する。
【0267】(その他の実施の形態)本願発明は、以上
のような実施の形態に限られるものではなく、次のよう
な種々の実施の形態の採用が可能である。
【0268】(1) 飯器加熱手段としては、電磁誘導
式のものに限らず、ヒータ式のものであっても良い。
【0269】(2) 放熱板10cの加熱手段として
は、肩ヒータ22や蓋ヒータ78などのヒータに限ら
ず、ワークコイルを採用することもできる。
【0270】(3) 放熱板加熱手段は、例えば真空断
熱部材10bの下面側に設けることもできる。そのよう
にした場合、第2の放熱板10dがない場合にも第1の
放熱板10cとの間の空間を介した間接加熱が実現され
る。
【0271】(4) 蓋部の加熱手段は、真空断熱部材
10bの一部を一重壁構造にして設けるようにしても良
い。
【0272】(5) 加熱手段は、予じめ真空断熱部材
10bの内板34の内側に設置して置いて外部から通電
して発熱させるようにすることもできる。
【0273】(6) 蓋ユニット10は、固定式であっ
ても着脱式のものであっても任意に採用することができ
る。
【0274】(7) 蓋ユニット10の天面部の全体を
完全に真空断熱構造とし、蒸気放出路を側方に向けて形
成することもできる。そのようにすると、より省エネ効
果が向上する。
【0275】(8) 調圧弁50の球状の弁体56を真
空二重壁構造のものとすることもできる。そのようにす
ると、より蒸気放出通路の断熱性能を向上させることが
できる。
【0276】(9) 真空断熱部材10bの内板34の
外周縁部を肩ヒータ22に当接させるようにし、放熱板
に兼用させることもできる。そのようにすると、部品点
数が減少し、コストも低下する。
【0277】(10) 調圧ユニット25は、嵌装筒を
介さずに、直接真空断熱部材10b中央の嵌装孔部に無
理嵌めできるようにしても良い。
【0278】(11) 真空断熱部材10bの内板34
の下面にフッ素加工を施すこともできる。そのようにす
ると、汚れが付きにくく手入れも容易になる。
【0279】(12) 以上の説明における蓋ユニット
10は、少くとも飯器2および炊飯器本体を覆う蓋機能
を有するものの全てを指称し、炊飯器本体から着脱でき
るようになっているものでも固定式のものでも良い。ま
た放熱板10c,10dは、着脱可能なものでも固定式
のものでも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態1に係る電気炊飯器の構
成を示す断面図である。
【図2】同電気炊飯器の蓋ユニット部の後部の拡大断面
図である。
【図3】同電気炊飯器の蓋ユニット部の前部の拡大断面
図である。
【図4】同電気炊飯器の斜視図である。
【図5】本願発明の実施の形態2に係る電気炊飯器の蓋
ユニット部の拡大断面図である。
【図6】本願発明の実施の形態3に係る電気炊飯器の蓋
ユニット部の拡大断面図である。
【図7】本願発明の実施の形態4に係る電気炊飯器の蓋
ユニット部の拡大断面図である。
【図8】本願発明の実施の形態5に係る電気炊飯器の蓋
ユニット部の拡大断面図である。
【図9】本願発明の実施の形態6に係る電気炊飯器の蓋
ユニット部の拡大断面図である。
【図10】本願発明の実施の形態7に係る電気炊飯器の
蓋ユニット部の拡大断面図である。
【図11】本願発明の実施の形態8に係る電気炊飯器の
蓋ユニット部の拡大断面図である。
【図12】本願発明の実施の形態9に係る電気炊飯器の
蓋ユニット部の拡大断面図である。
【図13】本願発明の実施の形態10に係る電気炊飯器
の蓋ユニット部の拡大断面図である。
【図14】本願発明の実施の形態11に係る電気炊飯器
の蓋ユニット部の拡大断面図である。
【図15】同電気炊飯器の斜視図である。
【図16】本願発明の実施の形態12に係る電気炊飯器
の蓋ユニット部の拡大断面図である。
【図17】本願発明の実施の形態13に係る電気炊飯器
の蓋ユニット部の拡大断面図である。
【図18】本願発明の実施の形態14に係る電気炊飯器
の蓋ユニット部の拡大断面図である。
【図19】本願発明の実施の形態15に係る電気炊飯器
の蓋ユニット部の真空断熱部材の平面図である。
【図20】同真空断熱部材の図19のA−A断面図であ
る。
【図21】同真空断熱部材の下面図である。
【図22】本願発明の実施の形態16に係る電気炊飯器
の蓋ユニット部の真空断熱部材の要部の断面図である。
【図23】本願発明の実施の形態17に係る電気炊飯器
の蓋ユニット部の真空断熱部材の平面図である。
【図24】従来例に係る電気炊飯器の蓋ユニット部の拡
大断面図である。
【符号の説明】
1は電気炊飯器、2は飯器、3は内ケース、4は外ケー
ス、10は蓋ユニット、10aは外カバー部材、10b
は真空断熱部材、10c,10dは放熱板、33は外
板、34は内板、37は真空断熱空間である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飯器が収容された炊飯器本体と、蒸気放
    出通路を有して上記炊飯器本体の上部を覆う蓋ユニット
    と、該蓋ユニットの内側に上記飯器開口部を覆うように
    設けられた放熱板とを備えてなる電気炊飯器であって、
    上記蓋ユニットの上記蒸気放出通路部を除く,放熱板と
    対向する部分を真空断熱構造体により構成し、上記放熱
    板との間に断熱空間を形成したことを特徴とする電気炊
    飯器。
  2. 【請求項2】 上記蓋ユニットの真空断熱構造体は、上
    記飯器の開口縁部よりも下方位置まで延設されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の電気炊飯器。
  3. 【請求項3】 上記蓋ユニットの真空断熱構造体は、当
    該蓋ユニットの炊飯器本体側肩部に対応する外周縁部位
    置まで延設されていることを特徴とする請求項1記載の
    電気炊飯器。
  4. 【請求項4】 上記蓋ユニットの真空断熱構造体が、内
    側に真空断熱空間を形成する金属製の外板と内板との真
    空二重壁構造体により形成されていることを特徴とする
    請求項1,2又は3記載の電気炊飯器。
  5. 【請求項5】 上記真空二重壁構造体の外周部側には合
    成樹脂製の外カバー部材が設けられている一方、内周部
    側蒸気放出通路部には調圧ユニット嵌装筒が設けられて
    いることを特徴とする請求項4記載の電気炊飯器。
  6. 【請求項6】 上記真空二重壁構造体の外周面部には、
    合成樹脂製の外カバー部材が設けられていることを特徴
    とする請求項4記載の電気炊飯器。
  7. 【請求項7】 上記真空二重壁構造体の外周面部には、
    変形防止リブが設けられ、上記外カバー部材は該変形防
    止リブを介して上記真空断熱部材と係合一体化されてい
    ることを特徴とする請求項5又は6記載の電気炊飯器。
  8. 【請求項8】 上記真空二重壁構造体の両端部は、空間
    のない内外板接合構造となっていることを特徴とする請
    求項5,6又は7記載の電気炊飯器。
  9. 【請求項9】 上記真空断熱構造体の内端部は、蒸気放
    出通路を形成し、該部分に調圧ユニットを嵌装するよう
    にしたことを特徴とする請求項5,6又は7記載の電気
    炊飯器。
  10. 【請求項10】 上記真空断熱構造体の内端部は、空間
    のない内外板接合構造により蒸気放出通路を形成し、該
    部分に調圧ユニットを嵌装するようにしたことを特徴と
    する請求項5,6又は7記載の電気炊飯器。
  11. 【請求項11】 上記真空二重壁構造体を形成する金属
    は、ステンレスであることを特徴とする請求項4,5,
    6,7,8,9又は10記載の電気炊飯器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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