JP2000196188A - 半導体レ―ザ素子およびその製造方法 - Google Patents

半導体レ―ザ素子およびその製造方法

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JP2000196188A
JP2000196188A JP10369471A JP36947198A JP2000196188A JP 2000196188 A JP2000196188 A JP 2000196188A JP 10369471 A JP10369471 A JP 10369471A JP 36947198 A JP36947198 A JP 36947198A JP 2000196188 A JP2000196188 A JP 2000196188A
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Leney John
ジョン・レニー
Katsunobu Sasanuma
克信 笹沼
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】寿命の長い窒化ガリウム系化合物半導体レーザ
素子を実現すること。 【解決手段】出射端面部が他の部分よりも低いInGa
NMQW活性層5MQWを形成し、このような段差を持っ
た活性層5上にp型GaN光ガイド層6、p型AlGa
Nクラッド層7を堆積する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒化ガリウム系化
合物半導体を用いた半導体レーザ素子およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、MgでGaNのp型ドーピングに
初めて成功したことから、GaN、InGaN、AlG
aN、InAlGaNなどの窒化ガリウム系化合物半導
体が青色半導体レーザ素子の材料として注目されてい
る。青色半導体レーザ素子は、光ディスクなど大容量記
録媒体の光源として期待されている。
【0003】しかしながら、この種の材料、特にGaN
を用いた場合には、素子の寿命を長くすることが現状で
は困難で、高出力のものを得ようとすればその寿命はさ
らに短くなる。
【0004】具体的には、従来のGaN系化合物半導体
レーザ素子は、出力が数ミリワット程度のものでも連続
動作を行うとその寿命は1万時間程度となり、数十ミリ
ワットの高出力のものでは数千時間程度となる。
【0005】寿命が短い原因としては、レーザ光の出射
端面部においてレーザ光の一部が吸収されることがあげ
られる。すなわち、レーザ光を吸収した出射端面部は発
熱してその温度が上昇し、温度が上昇すると出射端面部
のバンドギャップの広がりが小さくなって、レーザ光の
吸収が増大するという悪循環が起こる。
【0006】このようなレーザ光の光吸収によって端面
の劣化が生じ、劣化が進むと初期的には問題とならなか
った光学損傷(Catastrophic Optical Damage:COD)、
酸化による反射面劣化、端面における電流リークによっ
て、連続発振が不可能になる。
【0007】CODは特に高出力の場合に大きな問題と
なる。このような問題を解決するための手段として、出
射端面部にレーザ光が吸収されないような窓構造を導入
することが提案されている。窓構造は、活性層の出射端
面部のバンドギャップの広がりを、活性層の他の部分の
それよりも大きくすることによって実現される。
【0008】しかしながら、AlGaAs等の赤色半導
体レーザ素子においてはそれに適した窓構造が提案さ
れ、実用化されているが、これまでGaN系半導体レー
ザ素子においてはそれに適した窓構造は提案されておら
ず、窓構造を採用したGaN系半導体レーザ素子は存在
していないのが現状である。
【0009】また、GaN系化合物半導体においては、
出射端面を被覆して出射端面の表面状態を変えることに
よって、COD耐性を高くすることがことが考えられて
いる。具体的には、出射端面をDBR(分散ブラッグ反
射器)構造のHR(高反射率)皮膜やAR(反射防止)
皮膜で被覆することが試みられている(Nakamura et a
l、Jpn. J. Appl. Phys. 35 2 No. 1B (1996))。
【0010】しかしながら、この種の解決方法では、表
面状態の変化は限られているので、COD耐性の水準は
ほとんど変わらない。
【0011】同様の問題は別の材料、例えば、InGa
PやGaAsを用いたレーザ素子でも起きる。この場
合、ファッセトにドーパントがイオン注入されるので、
出射端面の能動領域が乱れて破壊されてしまい、跡には
能動領域よりもバンドギャップの大きい材料が残る。
【0012】これによりCOD耐性の水準の差に生じる
が、レーザー装置の製造に必要な処理工程が増大し、能
動領域の近くに欠陥が発生する危険性が伴う。能動領域
の近くに生じる欠陥は、最終的には素子の寿命を縮めて
しまう。
【0013】Takahashi et al(Japanese patent 63-28
7081)は、溝を有する基板の使用を提案している。この
基板にレーザー構造を成長させると、実際のレーザーは
溝の中に形成されるので、溝の両側面を切り裂くことに
より、窓型の構造が形成される。
【0014】この方法はGaAsベースのレーザ用に提
案されているが、溝の中に能動領域を成長させることに
より、歪みにより転位が生じるなどして、損傷の激しい
能動領域が形成され勝ちであると言う欠点がある。ま
た、溝の側面に層を成長させることは至難の業であるか
ら、リーク電流が生じてしまうなどして、素子の機能が
損なわれてしまう可能性が高い。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来のG
aN系半導体レーザは、出射端面部におけるレーザ光の
吸収を防止するための構造が実現されていなかったの
で、寿命を長くすることが困難であるという問題があっ
た。
【0016】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、活性層の出射端面部に
おけるレーザ光の吸収を防止し、窒化ガリウム系化合物
半導体からなる寿命の長い半導体レーザ素子を提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】[構成]上記目的を達成
するために、本発明(請求項2)に係る半導体レーザ素
子は、基板上に窒化ガリウム系化合物半導体からなる活
性層を有する半導体レーザ素子において、前記活性層は
レーザ光の出射端面部において段差を有し、この段差に
よって前記基板に対する前記出射端面部の高さが前記活
性層の他の部分のそれよりも低くなっている場合には前
記活性層上にそれよりもバンドギャップの広い第1半導
体層が形成され、前記段差によって前記基板に対する前
記出射端面部の高さが前記活性層の他の部分のそれより
も高くなっている場合には前記活性層下に前記第1半導
体層が形成されていることを特徴とする。
【0018】この半導体レーザ素子のより具体的な構成
は、前記基板上に形成され、窒化ガリウム系化合物半導
体からなる第2半導体層と、この第2半導体層上に形成
されたストライプ状の絶縁膜と、前記第2半導体層上に
形成され、窒化ガリウム系化合物半導体からなり、前記
絶縁膜が形成された領域上の方が前記絶縁膜が形成され
ていない領域上の方よりも前記基板に対しての高さが低
い第3半導体層とをさらに備え、前記出射端面部が前記
絶縁膜上に位置するように前記第3半導体層上に形成さ
れることによって、前記出射端面部の方が前記活性層の
他の部分よりも前記基板に対しての高さが低くなってい
ることである。
【0019】また、第2半導体層上にストライプ状の絶
縁膜を形成する代わりに、第2半導体層にストライプ状
の溝を形成しても良い。あるいは第2半導体層にストラ
イプ状の凸部を形成しても良い。この場合には、活性層
のレーザ光の出射端面部の方を活性層の他の部分よりも
基板に対しての高さを高くする。
【0020】ストライプ状の絶縁膜の幅、ストライプ状
の溝の幅、ストライプ状の凸部の幅は5〜50μm、ス
トライプ状の絶縁膜の膜厚、ストライプ状の溝の深さ、
ストライプ状の凸部の高さは0.2〜2μmであること
が好ましい。また、ストライプ状の絶縁膜は他の層と識
別できるように着色されていることが好ましい。そのた
めには、絶縁膜にCrをドープすると良い。
【0021】また、本発明(請求項5)に係る他の半導
体レーザ素子は、窒化ガリウム系化合物半導体からなる
活性層を有する半導体レーザ素子において、前記活性層
のレーザ光の出射端面部には、前記活性層よりもバンド
ギャップの広い、前記活性層とは別の半導体層が形成さ
れていることを特徴とする。
【0022】ここで、前記半導体層はpn接合を構成
し、このpn接合はレーザ発振させるための印加電圧に
よって逆バイアスされるものであることが好ましい。
【0023】本発明(請求項7)に係る半導体レーザ素
子の製造方法は、前記活性層のレーザ光の出射端面をH
3 PO4 、NaOH液、KOH液、KH2 PO
4 液、 3 F(CN6 )液、HF液、およびHNO3
HClとの混合液の少なくとも一種を用いて表面処理す
ることを特徴とする。
【0024】ここで、上記表面処理に続いて出射端面部
の表面をコーティングすることがさらに好ましい。ま
た、そのコーティングはAlN膜、GaN膜、WN膜、
SiNx膜等のNを含む膜によって行うと良い。
【0025】また、本発明(請求項9)に係る他の半導
体レーザ素子は、窒化ガリウム系化合物半導体からなる
活性層を有する半導体レーザ素子において、前記活性層
はMg、Ca、Zn、C、Cd、Be、SiおよびFの
少なくとも一種のドーパントを含み、かつ前記活性層の
レーザ光の出射端面部における前記ドーパントの濃度
は、前記活性層の他の部分におけるそれよりも高いこと
を特徴とする。
【0026】[作用]本発明(請求項1〜4)によれ
ば、出射端面部が活性層およびそれよりもバンドギャッ
プの広い第1半導体層によって構成されるので、活性層
のレーザ光の出射端面部にドーパントをドープして窓構
造を形成した場合と同様な効果が得られる。
【0027】また、本発明(請求項5)によれば、活性
層のレーザ光の出射端面部には、活性層の他の部分より
もバンドギャップの広い、活性層とは別の半導体層が形
成されているので、活性層のレーザ光の出射端面部にド
ーパントをドープして窓構造を形成した場合と同様な効
果が得られる。また、上記半導体層として、pn接合を
構成するものを用いれば、リーク電流の増加も抑制でき
るようになる。
【0028】また、本発明者らの研究によれば、H3
4 液、NaOH、KOH液、KH2 PO4 液、 3
F(CN6 )液、HF液、およびHNO3 とHClの混
合液の少なくとも一種を用いて、窒化ガリウム系化合物
半導体からなる活性層の表面を処理すれば、レーザ素子
に悪影響を与えることなく、活性層の表面から酸素や炭
素などの不純物を除去をでき、表面の欠陥の原因となる
ダングリングボンドを無効にできることが分かった。
【0029】表面の欠陥を低減できれば、出射端面部に
おけるバンドギャップの広がりの縮小を抑制でき、活性
層のレーザ光の出射端面部における光吸収を防止するこ
とができ、寿命を長くできる。
【0030】したがって、本発明(請求項7,8)の如
きの溶剤を用いて活性層のレーザ光の出射端面部を表面
処理すれば、活性層のレーザ光の出射端面部における光
吸収を防止することができ、もって実用に供することの
できる長寿命の青色半導体レーザを実現できるようにな
る。
【0031】本発明者らの研究によれば、Mg、Ca、
Zn、C、Cd、Be、SiおよびFの少なくとも一種
のドーパントを窒化ガリウム系化合物半導体層にドープ
すると、その部分のバンドギャプはドーパントをドープ
しない部分に比べてバンドギャップが広がることが明ら
かになった。
【0032】したがって、本発明(請求項1)のよう
に、窒化ガリウム系化合物半導体からなる活性層のレー
ザ光の出射端面部に上記ドーパントをドープすれば、窓
構造を形成することができるので、出射端面部における
レーザ光の吸収を防止することができ、もって実用に供
することのできる長寿命の青色半導体レーザを実現でき
るようになる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態(以下、実施形態という)を説明する。 (第1の実施形態:請求項9)図1は、本発明の第1の
実施形態に係るSCH構造のGaN系化合物半導体レー
ザ素子を示す断面図である。
【0034】図中、1はサファイア基板を示しており、
このサファイア基板1上にはn型GaNバッファ層2、
n型AlGaNクラッド層3、n型GaN光ガイド層
4、i型InGaN活性層5、p型GaN光ガイド層
6、p型AlGaNクラッド層7、p+ 型GaNコンタ
クト層8が順次形成されている。p+ 型GaNコンタク
ト層8にはp側電極9が設けられている。そして、n型
GaNバッファ層2には図示しないn側電極が設けられ
ている。より詳細には、n側電極は紙面に対して垂直方
向にのびたn型GaNバッファ層2の表面に形成された
窪み内に設けられている。
【0035】上述した各層3〜8は有機金属気相成長法
(MOCVD法)によって形成し、Ga原料としてはト
リメチルガリウム(TMG)、In原料としてはトリメ
チルインジウム(TMI)、Al原料としてはトリメチ
ルアルミニウム(TMA)、N原料としてアンモニア
(NH3 )、Mg(アクセプタ)原料としてはビスシク
ロペンタジエニルマグネシウム(Cp2 Mg)、Si
(ドナー)原料としてシラン(SiH4 )、またキャリ
アガスとして水素と窒素を用いる。
【0036】また、これらの各層2〜8の端面部にはM
gが過剰にドープされ、このMgのドープによって活性
層5中に光ガイド層4,6の構成元素が拡散し、この拡
散によって活性層5と光ガイド層4,6との間のそれぞ
れの界面が消滅し、活性層5の出射端部は他の部分に比
べてバンドギャップが広くなって窓構造10が形成され
ている。また、Mgはアクセプタとして働くので、Mg
がドープされた各層2〜8の端面部(窓構造10)は、
Mgがドープされていない部分に比べてよりp型導電型
に傾く。
【0037】ここでは、Mgのドープによって窓構造1
0を形成したが、本発明者らの研究によれば、Mg以外
にもCa、Zn、C、Cd、Be、SiおよびFの一
種、またはMg、Ca、Zn、C、Cd、Be、Siお
よびFの少なくとも2種のドーパントをGaN系化合物
半導体層にドープすることによっても、活性層のバンド
ギャップを広げることができ、窓構造を形成できること
が分かった。
【0038】本実施形態によれば、窓構造10によって
出射端面におけるレーザ光の吸収を効果的に防止できる
ようになり、その結果としてCOD、酸化による反射面
劣化、端面における電流リークの発生を十分に防止で
き、連続発振が可能になる。具体的には、50℃の高
温、30〜40mWの高出力のものであっても、1万時
間以上の連続発振が可能となる。
【0039】次に窓構造10の形成方法について述べ
る。p+ 型GaNコンタクト層8までを形成した後、p
+ 型GaNコンタクト層8上にMgを高ドープしたい領
域に開口部を有するマスクを形成し、次に例えばCp2
Mgを用いて800℃以上の炉中にてMgを気相拡散さ
せてドーピングを行う。ここで、Mgのドープ量は1×
1019cm-3以上とするのが望ましい。
【0040】次にマスクを除去した後、Mgを高ドープ
した領域において劈開等により出射端面を形成すること
によって、窓構造10が完成する。ここでは、Mgのド
ーピングを気相拡散によって行ったが、端面にMgを接
触させることで固相拡散によって行うことも可能であ
る。
【0041】なお、本実施形態では、光ガイド層の材料
にGaNを用いたが、InAlGaN系化合物半導体で
あっても活性層よりもバンドギャップが広いものであれ
ば、同様の効果が得られる。
【0042】また、本実施形態では、窓構造10を形成
するために、p型ドーパントであるMgをドープした
が、Mg以外にも前述したようにCa、Zn、C、Be
等のp型ドーパント、Si、Se、Sn等のn型ドーパ
ントをドープしても良い。
【0043】これらの結果をまとめると、活性層を構成
する部分のうちの出射端面部の導電型と、活性層のその
他の部分の導電型の組合せとしては、本実施形態に示し
たような(p+ 、i)の他に、(p+ 、p)、(p+
n)、(n+ 、n)、(n+ 、i)、(n+ 、p)等が
可能である。
【0044】ここで、p+ およびn+はキャリア濃度が
1×1019cm-3以上。pおよびnはキャリア濃度が1
×1018cm-3以上であり、iはキャリア濃度が1×1
18cm-3未満のキャリア密度を示している。
【0045】また、本実施形態では、GaN系半導体を
成長させるための基板としてサファイア基板を用いた
が、GaN基板、Si基板、SiC基板、MgAl2
4基板などの他の基板を用いることも可能である。 (第2の実施形態:請求項9)図2は、本発明の第2の
実施形態に係るSCH構造のGaN系化合物半導体レー
ザ素子を示す断面図である。なお、図1と対応する部分
には図1と同一符号を付してあり、詳細な説明は省略す
る。また、以下の図において、前出した図と同一符号は
同一符号または相当部分を示す。
【0046】本実施形態が第1の実施形態と主として異
なる点は、i型InGaN活性層5の代わりに、In
0.2 Ga0.8 N井戸層とGaNバリア層とからなる多重
量子井戸(MQW)構造の活性層5MQW を用いたことに
ある。また、本実施形態ではサファイア基板1の代わり
にGaN基板1’を用いている。この場合、GaN基
板’1にn側電極(不図示)が設けられる。
【0047】第1の実施形態と同様に、窓構造1となる
部分にはMgが過剰にドープされ、そのドープ量は1×
1019cm-3以上とするのが望ましい。
【0048】出射端面部ではMgが過剰にドープされ、
井戸層の構成元素と障壁層の構成元素とが混在され、出
射端面部では相互拡散によって井戸層と障壁層との間の
境界が消失する。
【0049】この様子を図3に示す。これはTEMによ
る顕微鏡写真撮影を行った結果を模式的に示した図であ
る。図に示すように、出射端面部では井戸層5W と障壁
層5B との間の境界がはっきりとしなくなり、出射端面
部にはIn0.07 Ga0.9 3 N層5’が形成される。その
結果、出射端面部の井戸層(InGaN層)のバンドギ
ャップが他の部分に比べて広がって、出射端面部で窓構
造10が形成される。
【0050】なお、p側電極9からの電流のリークを防
止するためには、図4に示すように、窓構造10上にS
iO2 膜等の絶縁膜11を形成し、p側電極9が窓構造
10と接触しない構造にすると良い。この効果は、光ガ
イド層がInAlGaNで形成されている場合でも得ら
れる。また、第1の実施形態で述べたSCH構造のレー
ザ素子に適用しても同様の効果が得られる。
【0051】また、第1および第2の実施形態では、S
CH構造のレーザ素子について説明したが、光ガイド層
が無く、クラッド層が活性層に直接接したDH構造であ
っても同様の効果が得られる。 (第3の実施形態:請求項1〜4)図5は、本発明の第
3の実施形態に係るSCH構造のGaN系化合物半導体
レーザ素子を示す断面図である。図には簡単のために素
子の左側だけを示し、また活性層のバンド図も同時に示
してある。
【0052】本実施形態では、Mg等のドーパントを出
射端面部にドープすることなく、出射端面部におけるレ
ーザ光の吸収を防止できるGaN系化合物半導体レーザ
素子について説明する。
【0053】本実施形態では、活性層5MQWの出射端面
部で段差ができている。具体的には、サファイア基板1
に対する活性層5MQWの出射端面部が活性層5MQWの他の
部分よりも低いという段差ができている。さらに、本来
は活性層5MQWの出射端面部となる部分には活性層5MQW
よりもバンドギャップの広い光ガイド層6,クラッド層
7が形成されている。
【0054】その結果、活性層5MQW中で増幅されたレ
ーザ光は、出射端面部で活性層5MQWおよびそれよりも
バンドギャップの広い光ガイド層6,クラッド層7を介
して出射することになるで、出射端面部におけるレーザ
光の吸収を防止でき、第1の実施形態と同様な効果が得
られる。
【0055】具体的には、図6に示す従来のリッジ構造
のレーザ素子の場合には、図7に示すように寿命はほぼ
40時間で、この時間を過ぎると、動作電流Iopが突然
に増大して、素子が完全に故障してしまう。このような
振る舞いは、破局損傷故障型(COD)の経時変化とし
て一般的である。これに対し、本素子の場合には、図8
に示すように寿命を10000時間以上にまで延ばすこ
とが可能になる。なお、これらの測定は自動電力制御状
態下で行ったものである。また、図6において、14は
n側電極、15は絶縁膜を示している。
【0056】本実施形態のGaN系化合物半導体レーザ
素子を製造するには、図9に示すように、サファイア基
板1上にGaN層12を形成した後、n型GaNバッフ
ァ層2上にSiO2 からなるストライプ状の絶縁膜13
を形成すれば良い。ここで、絶縁膜13の材料として
は、SiO2 の他にMgO、Al2 3 、Si34
CuO、Cr2 3 等の他の絶縁材料を用いても良い。
【0057】次に通常通りにn型AlGaNクラッド層
3を全面に成長させる。このとき、絶縁膜13上ではG
aN層12上に比べてAlGaNの成長速度が非常に遅
いので、n型AlGaNクラッド層3はGaN層12上
で先に成長し、n型AlGaNクラッド層3が絶縁膜1
3上になだれ込んで絶縁膜13を覆うことになる。
【0058】その結果、絶縁膜13上に成長したn型A
lGaNクラッド層3の表面は、GaN層12上に成長
したn型AlGaNクラッド層3の表面よりも低くな
る。以後、同様に各層を成長させることで図5に示した
層構造が得られる。
【0059】ここで、絶縁膜13の幅は、5〜50μm
の範囲であることが好ましい。幅が5μmよりも狭い
と、横方向の成長が余りにも速くなってしまって、段差
が形成されず、ウェハ全体が平らになってしまう可能性
がある。また、幅が50μmより広いと、絶縁膜13の
中央部が覆われなくなって、レーザ性能が悪くなってし
ま可能性がある。
【0060】また、成長温度は、1100℃程度のオー
ダーにすべきである。温度が低すぎると成長速度が遅く
なってしまう。各層を速く成長させなければ、絶縁膜1
3からGaN層12に至る領域に段差を形成することが
できなくなる。速い成長速度を維持するには、GaやN
のガスを流す速度を速くすると良い。
【0061】また、絶縁膜13の膜厚は0.2μm〜2
μmの範囲であることが好ましい。膜厚が0.2μmよ
りも薄いと、絶縁膜13の均一性に起因する問題が顕著
になる可能性がある。また、膜厚が2μmよりも大きい
と、絶縁膜13の中央部が覆われなくなって、レーザ性
能が悪くなる可能性がある。あるいは層が成長すぎた領
域、例えば絶縁膜13の側面下部に多くの欠陥や転位が
生じる可能性がある。このような欠陥や転位は、それ自
体が装置の寿命を縮める原因であり、窓構造の効果を無
に帰してしまうことになる。
【0062】また、絶縁膜13にCr等のドーパント材
料を添加すると、絶縁膜13に着色することができるの
で、装置に亀裂が入った場合、着色した線条絶縁膜13
が亀裂から覗いて見えるので、亀裂の発見が容易にな
る。
【0063】なお、本実施形態では、最初にn型GaN
層を成長させる場合について説明したが、図10に示す
ように最初にアンドープのGaN層16を成長させるこ
とによっても段差構造を形成することができ、この場合
も本実施形態と同様な効果が得られる。
【0064】このような窓構造と同様な効果が得られる
段差構造は、絶縁膜13を用いなくても実現することが
できる。その具体例を図11〜図16に示す。
【0065】図11の素子は、図12に示すようにGa
N層12をエッチングしてサファイア基板1に達するス
トライプ状の溝を形成し、その後各層を成長させて得ら
れたものである。
【0066】図13の素子は、図14に示すようにGa
N層12を途中までエッチングしてストライプ状の溝を
形成し、その後各層を成長させて得られたものである。
【0067】これらの図11および図13のレーザ素子
において、絶縁膜13の厚さに相当するものは溝の深さ
であり、したがって溝の深さは0.2〜2μmの範囲で
あることが好ましい。
【0068】図15の素子は、図16に示すようにGa
N層12をエッチングしてその表面にストライプ状の凸
部を形成し、その後各層を成長させて得られたものであ
る。
【0069】また、図21にストライプ状の絶縁膜13
を用いて製造した図5と同様な素子を示す。これは図5
の素子と同様にストライプ状の絶縁膜13を形成し、そ
の後各層を成長させ、さらに絶縁膜19を形成して得ら
れたものである。この素子は光閉じ込め構造を有し、単
一の成長ステージでもって成長形成できる。出射端面は
劈開またはドライエッチングによって絶縁膜13上の領
域に形成される。
【0070】また、本素子においては、絶縁膜13が
【0071】
【数1】
【0072】に沿って形成されていることが最も望まし
い。各層は他の方向に沿って成長し、最終的には各層が
絶縁膜13上になだれ込んで、図5と同様な段差構造が
得られる。 (第4の実施形態:請求項6,7)次に本発明の第4の
実施形態に係るGaN系化合物半導体レーザ素子の製造
方法について説明する。
【0073】先ず、周知の方法に従ってGaN系化合物
半導体レーザ素子を構成する各層を順次形成し、次に劈
開またはドライエッチングにより出射端面を形成する。
ここまでは従来方法と同じである。ここで、素子構造は
SCH構造、DH構造または他の構造であっても良い。
すなわち、素子構造は特に限定されず、第1や第2の実
施形態で説明した本発明に係る構造でも従来構造でも良
い。
【0074】ここで、劈開およびドライエッチングのい
ずれの技術で出射端面を形成しても、出射端面の表面は
炭素や酸素等の様々な不純物で汚染されるだけでなく、
その表面には大量の欠陥が生じてしまう。
【0075】これらの汚染や欠陥により生じる悪影響を
防止するために、従来より、出射端面の表面を溶剤(so
lvent)により処理していた。この処理によって出射端
面の表面でのバンドギャプの湾曲をかなり減少させるこ
とができ、その結果としてCODおよび反射係数や吸収
係数等の利得パラメータが改善される。
【0076】しかしながら、レーザ素子に用いるGaN
系化合物半導体層には高品質の結晶性が求されているの
に、従来の処理方法では溶剤自体が不純物として残って
しまうという問題があった。また、通常の溶剤、例え
ば、硫黄を用いて他のIII-V化合物半導体層を処理した
場合には、多少の影響あるいは悪影響をレーザ素子に与
えることが判明した。
【0077】様々な実験をした結果、GaN系化合物半
導体層の処理には、KOHやNaOH等のアルカリ溶剤
を含む溶液が有効であることが判明した。すなわち、こ
の種の溶剤を用いた場合にはKやNa等が表面に残留す
るが、これらの残留物はレーザ素子に有害な作用を及ぼ
さないことが分かった。
【0078】この他に使用できる溶剤としては、H3
4 、HF、(H3 PO4 )/(HNO3 )/(CH3
C00H)/(H2 O)、(HNO3 )/(HCl)/
(H2 O)、KH2 PO4 /KOH/K3 FE(CN)
6 /H2 O等をあげることができる。
【0079】これらの様々な溶剤の最終的な効果は、酸
素や炭素などの不純物を表面から除去することによっ
て、表面の欠陥の原因となるダングリングボンドを無効
にすることである。
【0080】溶剤処理によって出射端面の表面は清浄に
なるが、その表面は周囲の環境により直ぐに劣化してし
まうので、洗浄な出射端面の表面を直ちにコーティング
する必要がある。
【0081】ここで、GaN系化合物半導体層は酸化さ
れやすいので、通常用いられている酸化物系の高反射膜
や反射防止膜では出射端面の表面をコーティングするこ
とはできない。また、素子内部からレーザ光を効率的に
出力させるためには、素子の平均的屈折率に近い屈折率
の領域を設ける必要である。
【0082】本発明者らの研究によれば、これらの目的
に最も適したコーティング膜は、GaN、AlN、Si
Nx、BNなどの窒化化合物系からなる単結晶膜または
多結晶膜であることが判明した。
【0083】以上述べた方法によって出射端面の表面を
処理(洗浄、コーティング)を行うと、図17に示すよ
うに、上記処理を行わない場合に比べて寿命を格段に延
ばすことができる。図17の測定に用いたレーザ素子は
図16に示した構造のものである。本実施形態の出射端
面部の処理方法は第1〜第3の実施形態あるいは次に説
明する第5の実施形態のレーザ素子にも適用できる。 (第5の実施形態:請求項5,6)図18は、本発明の
第5の実施形態に係るBH構造のGaN系化合物半導体
レーザ素子を示す断面図である。
【0084】本実施形態の特徴は、出射端面部に窓構造
としてp型GaN層17とn型GaN層18とからなる
pn接合が形成されていることにある。このpn接合は
活性層5MWQよりもバンドギャップの広い材料であるG
aNで形成されているので、第1の実施形態と同様の効
果が得られる。
【0085】さらにp型GaN層17がn側電極側、n
型GaN層18がp側電極9側に形成されていることか
ら、レーザ発振させるための印加電圧によってpn接合
は逆バイアス電圧が印加されることになるので、リーク
電流の低減化を図れるという効果も得られる。
【0086】このような構成のレーザ素子を製造するた
めには、サファイア基板1上にn型GaN層12からp
型AlGaNクラッド層7までを形成した後、図19に
示すようにp型AlGaNクラッド層7からn型GaN
バッファ層2、さらにはGaN層12の途中までをエッ
チングして、複数の直方体構造を形成すれば良い。これ
らの直方体構造はそれぞれ最終的には個々のレーザ素子
のレーザキャビティとなる。
【0087】この後、露出したn型GaN層12上にp
型GaN層17、n型GaN層18をp型AlGaNク
ラッド層7の高さまで順次成長させ、p型コンタクト層
8を成長させ、劈開またはドライエッチングによって出
射端面を形成し、各p側およびn側電極を形成して図1
8に示したレーザ素子が完成する。
【0088】この方法の場合には、p型AlGaNクラ
ッド層7からn型GaN層12の途中までのエッチング
された領域の面に沿って電流漏洩路が形成されやすい。
しかしながら、本発明者らの研究によれば、このような
不都合は、出射端面のファセットを
【0089】
【数2】
【0090】に沿って形成することにより解消でき、こ
れにより図20に示すように、寿命を大幅に改善できる
ようになる。
【0091】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、各層の成膜方法および原料、レーザ構
造等は適宜変更して実施できる。また、レーザ素子の駆
動系統は従来と同様のものを用いれば良い。その他、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施でき
る。
【0092】
【発明の効果】以上詳説したように本発明(請求項1〜
4)によれば、出射端面部が活性層およびそれよりもバ
ンドギャップの広い第2半導体層によって構成されるの
で、活性層のレーザ光の出射端面部にドーパントをドー
プして窓構造を形成した場合と同様な効果が得られる。
【0093】また、本発明(請求項5)によれば、活性
層のレーザ光の出射端面部には、活性層の他の部分より
もバンドギャップの高い、活性層とは別の半導体層が形
成されているので、活性層のレーザ光の出射端面部にド
ーパントをドープして窓構造を形成した場合と同様な効
果が得られる。
【0094】また、本発明(請求項7,8)によれば、
所定溶液を用いて活性層のレーザ光の出射端面部を表面
処理すれば、レーザ素子に悪影響を与えることなく活性
層の出射端面部における光吸収を防止することができ、
もって実用に供することのできる長寿命の青色半導体レ
ーザを実現できるようになる。
【0095】また、本発明(請求項9)のように、窒化
ガリウム系化合物半導体からなる活性層のレーザ光の出
射端面部に所定のドーパントをドープすることによっ
て、窓構造を形成することができるので、活性層の出射
端面部における光吸収を防止することができ、もって実
用に供することのできる長寿命の青色半導体レーザを実
現できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るSCH構造のG
aN系化合物半導体レーザ素子を示す断面図
【図2】発明の第2の実施形態に係るSCH構造のGa
N系化合物半導体レーザ素子を示す断面図
【図3】Mgを過剰にドープした出射端面部をTEMに
よる顕微鏡写真撮影を行った結果を模式的に示す図
【図4】p側電極からの電流のリークを防止するため
に、窓構造上に絶縁膜が形成されたレーザ素子を示す断
面図
【図5】本発明の第3の実施形態に係るSCH構造のG
aN系化合物半導体レーザ素子を示す断面図
【図6】従来のリッジ構造のGaN系化合物半導体レー
ザ素子を示す断面図
【図7】図6の従来のGaN系化合物半導体レーザ素子
の寿命を示す図
【図8】図5の第3の実施形態のGaN系化合物半導体
レーザ素子の寿命を示す図
【図9】図5の第3の実施形態のGaN系化合物半導体
レーザ素子の製造方法を説明するための斜視図
【図10】図5の第3の実施形態のGaN系化合物半導
体レーザ素子の変形例を示す断面図
【図11】図5の第3の実施形態のGaN系化合物半導
体レーザ素子の他の変形例を示す断面図
【図12】図11のGaN系化合物半導体レーザ素子の
製造方法を説明するための斜視図
【図13】図5の第3の実施形態のGaN系化合物半導
体レーザ素子のさらに別の変形例を示す断面図
【図14】図13のGaN系化合物半導体レーザ素子の
製造方法を説明するための斜視図
【図15】図5の第3の実施形態のGaN系化合物半導
体レーザ素子のさらにまた別の変形例を示す断面図
【図16】図15のGaN系化合物半導体レーザ素子の
製造方法を説明するための斜視図
【図17】本発明の第4の実施形態に係る表面処理を行
ったGaN系化合物半導体レーザ素子の寿命を示す図
【図18】本発明の第5の実施形態に係るBH構造のG
aN系化合物半導体レーザ素子を示す断面図
【図19】図18のGaN系化合物半導体レーザ素子の
製造方法を説明するための斜視図
【図20】図18のGaN系化合物半導体レーザ素子の
寿命を示す図
【図21】図5の第3の実施形態のGaN系化合物半導
体レーザ素子の変形例を示す断面図
【符号の説明】
1…サファイア基板 2…n型GaNバッファ層(第3半導体層) 3…n型AlGaNクラッド層(第3半導体層) 4…n型GaN光ガイド層(第3半導体層) 5…i型InGaN活性層 5MQW…MQW活性層 6…p型GaN光ガイド層(第1半導体層) 7…p型AlGaNクラッド層(第1半導体層) 8…p+ 型GaNコンタクト層 9…p側電極 10…窓構造 11…絶縁膜 12…GaN層(第2半導体層) 13…絶縁膜 14…n側電極 15…絶縁膜 16…GaN層 17…p型GaN層 18…n型GaN層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F043 AA16 BB10 FF05 GG10 5F073 AA13 AA46 AA74 AA85 AA86 CA07 CB05 CB19 DA05 DA12 EA28

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に窒化ガリウム系化合物半導体から
    なる活性層を有する半導体レーザ素子において、 前記活性層はレーザ光の出射端面部において段差を有
    し、この段差によって前記基板に対する前記出射端面部
    の高さが前記活性層の他の部分のそれよりも低くなって
    いる場合には前記活性層上にそれよりもバンドギャップ
    の広い第1半導体層が形成され、前記段差によって前記
    基板に対する前記出射端面部の高さが前記活性層の他の
    部分のそれよりも高くなっている場合には前記活性層下
    に前記第1半導体層が形成されていることを特徴とする
    半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】前記基板上に形成され、窒化ガリウム系化
    合物半導体からなる第2半導体層と、 この第2半導体層上に形成されたストライプ状の絶縁膜
    と、 前記第2半導体層上に形成され、窒化ガリウム系化合物
    半導体からなり、前記絶縁膜が形成された領域上の方が
    前記絶縁膜が形成されていない領域上の方よりも前記基
    板に対しての高さが低い第3半導体層とをさらに備え、 前記出射端面部が前記絶縁膜上に位置するように前記第
    3半導体層上に形成されることによって、前記出射端面
    部の方が前記活性層の他の部分よりも前記基板に対して
    の高さが低くなっていることを特徴とする請求項2に記
    載の半導体レーザ素子。
  3. 【請求項3】前記基板上に形成され、窒化ガリウム系化
    合物半導体からなり、ストライプ状の溝が形成された第
    2半導体層と、 この第2半導体層上に形成され、窒化ガリウム系化合物
    半導体からなり、前記溝が形成された領域上の方が前記
    溝が形成されていない領域上の方よりも前記基板に対し
    ての高さが低い第3半導体層とをさらに備え、 前記出射端面部が前記溝上に位置するように前記第3半
    導体層上に形成されることによって、前記出射端面部の
    方が前記活性層の他の部分よりも前記基板に対しての高
    さが低くなっていることを特徴とする請求項2に記載の
    半導体レーザ素子。
  4. 【請求項4】前記基板上に形成され、窒化ガリウム系化
    合物半導体からなり、ストライプ状の凸部が形成された
    第2半導体層と、 この第2半導体層上に形成され、窒化ガリウム系化合物
    半導体からなり、前記凸部が形成された領域上の方が前
    記凸部が形成されていない領域上の方よりも前記基板に
    対しての高さが高い第3半導体層とをさらに備え、 前記出射端面部が前記凸部上に位置するように前記第3
    半導体層上に形成されることによって、前記出射端面部
    の方が前記活性層の他の部分よりも前記基板に対しての
    高さが高くなっていることを特徴とする請求項2に記載
    の半導体レーザ素子。
  5. 【請求項5】窒化ガリウム系化合物半導体からなる活性
    層を有する半導体レーザ素子において、 前記活性層のレーザ光の出射端面部には、前記活性層よ
    りもバンドギャップの広い、前記活性層とは別の半導体
    層が形成されていることを特徴とする半導体レーザ素
    子。
  6. 【請求項6】前記半導体層はpn接合を構成し、このp
    n接合はレーザ発振させるための印加電圧によって逆バ
    イアスされることを特徴とする請求項5に記載の半導体
    レーザ素子。
  7. 【請求項7】窒化ガリウム系化合物半導体からなる活性
    層を有する半導体レーザ素子の製造方法において、 前記活性層のレーザ光の出射端面をH3 PO4 液、Na
    OH液、KOH液、KH2 PO4 液、 3 F(C
    6 )液、HF液、およびHNO3 とHClとの混合液
    の少なくとも一種を用いて表面処理することを特徴とす
    る半導体レーザ素子の製造方法。
  8. 【請求項8】前記表面処理に続いて前記出射端面をコー
    ティングすることを特徴とする請求項7に記載の半導体
    装置の製造方法。
  9. 【請求項9】窒化ガリウム系化合物半導体からなる活性
    層を有する半導体レーザ素子において、 前記活性層のレーザ光の出射端面部におけるMg、C
    a、Zn、C、Cd、Be、SiおよびFの少なくとも
    一種のドーパント濃度は、前記活性層の他の部分におけ
    るそれよりも高いことを特徴とする半導体レーザ素子。
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