JP2000195757A - 固体電解コンデンサおよびその焼結体の製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサおよびその焼結体の製造方法

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JP2000195757A
JP2000195757A JP10371541A JP37154198A JP2000195757A JP 2000195757 A JP2000195757 A JP 2000195757A JP 10371541 A JP10371541 A JP 10371541A JP 37154198 A JP37154198 A JP 37154198A JP 2000195757 A JP2000195757 A JP 2000195757A
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sintered body
powder
jig
tantalum
anode lead
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Yoshihiro Suzuki
芳博 鈴木
Tsutomu Inoue
勉 井上
Kazuyuki Iida
和幸 飯田
Takahiro Narita
敬弘 成田
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Lincstech Circuit Co Ltd
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Hitachi AIC Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 漏れ電流が小さく、単位体積当たりの静電容
量を増大させ、小型化を可能にするとともに生産性を向
上させる。 【解決手段】 陽極リード22とタンタル微粉末を1つ
の加圧成形型で加圧成形することにより複数個の加圧成
形体を同時に作製する。次いで、この加圧成形体を真空
中で加熱焼結することによりタンタル焼結体2を製作す
る。陽極リード22は、タンタル焼結体2から突出する
部分22Aの基端部分に、タンタル焼結体2に形成され
る陽極化成膜よりも高い電圧によって予め陽極化成膜2
3が形成されており、加圧成形型に装着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解コンデン
サおよびその焼結体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオカメラ、携帯電話機などに組み込
まれる小型の固体電解コンデンサとしては、多孔質から
なるタンタルの焼結体を陽極金属として用いたタンタル
固体電解コンデンサが一般的に広く使用されている。こ
のタンタル固体電解コンデンサは、図15に示すように
陽極リード用タンタル線(または陽極リード)3の一端
部が埋め込まれた弁作用金属からなる多孔質のタンタル
焼結体2を備え、その表面全体に陽極化成膜4を形成
し、さらにその上に二酸化マンガン、またはポリピロー
ル、ポリアニリン等の有機導電性高分子からなる固体電
解質層5およびカーボン層6を介して金属層(陰極層)
7を形成することによりコンデンサ素子8としている。
また、タンタル線3のタンタル焼結体2から突出する部
分の先端側には陽極端子としての陽極リードフレーム9
が接合され、金属層7には陰極端子としての陰極リード
フレーム10がそれぞれ接合され、これら両リードフレ
ーム9,10の一部を除く全体をエポキシ樹脂等の合成
樹脂11によって被覆している。
【0003】12は四フッ化エチレン等の撥水性の高い
合成樹脂によって形成されたワッシャである。このよう
なワッシャ12をタンタル線3のタンタル焼結体2から
突出する部分の基端部分に予め装着しておくと、固体電
解質層5の形成工程において、タンタル焼結体2を硝酸
マンガン液に浸漬したとき、タンタル線3のタンタル焼
結体2から突出している部分に硝酸マンガン液が付着に
難く、タンタル線3と固体電解質層5が電気的に接触す
るのを防止することができる。
【0004】弁作用を有する金属としては、タンタル、
アルミニウム、ニオブ等の金属を用いることができる。
タンタルの場合は、タンタルからなる粉末(微粉末)を
加圧成形型によって加圧して加圧成形体(以下、生ペレ
ットともいう)を成形した後、この加圧成形体を真空中
で加熱焼結することにより多孔質のタンタル焼結体2を
作製する。そして、このタンタル焼結体2は陽極となる
タンタル線3を一体に備えることによりペレットの形態
で用いられる。金属層7は、銀ペーストを塗布して焼成
することにより形成される。陽極リードフレーム9は、
抵抗溶接法によってタンタル線3に接続され、陰極リー
ドフレーム10は、導電性ペースト13を介して金属層
7に接続される。
【0005】このようなタンタル固体電解コンデンサ1
を製造するには、先ずワッシャ12が装着されたタンタ
ル線3の一端部を加圧成形型内に差し込んでタンタルの
微粉末を充填した後、このタンタル微粉末を圧縮成形し
てタンタル線3と一体化することにより生ペレットを作
製する。次に、この生ペレットを真空中で所定の温度
(1400〜1500°C前後)を一定時間(5時間程
度)加えて焼結することによりタンタル線3を一体に備
えた多孔質のタンタル焼結体2を作製する。次に、タン
タル焼結体2の表面に陽極酸化によって陽極化成膜4を
形成する。この陽極酸化は、図16に示すように予めタ
ンタル線3のタンタル焼結体2から突出している部分の
先端部をステンレスやアルミニウムなどの金属からなる
アノードバー15に溶接して吊り下げ、タンタル焼結体
2を硝酸、燐酸、酢酸、蓚酸などの酸溶液からなる電解
液16中に浸漬し、アノードバー15を陽極、電解液1
6を陰極として数V〜百数十Vの電圧を印加することに
よって行う。
【0006】次に、陽極化成膜4が形成されたタンタル
焼結体2に硝酸マンガン液を含浸、付着させた後、20
0〜350°Cで加熱して陽極化成膜4の上に二酸化マ
ンガン(固体電解質層)を析出させる。このような硝酸
マンガン液の含浸、付着、熱分解操作を十数回繰り返し
行うことにより所定の厚さの固体電解質層5を形成す
る。この固体電解質層5も、上記した陽極酸化と同様
に、アノードバー15に吊り下げられたタンタル焼結体
2を硝酸マンガン液中に浸漬して硝酸マンガンを含浸、
付着させた後、加熱して熱分解し、固体電解層である二
酸化マンガン層を形成する。二酸化マンガン層を形成
後、酢酸等の液を用いて再化成する。なお、このような
硝酸マンガンの含浸、付着、熱分解、再化成操作は通常
数〜十数回繰り返し行い所定の厚さの固体電解質層5を
形成する。
【0007】次に、カーボンペーストを塗布して乾燥し
カーボン層6を形成する。さらにその上に導電性銀ペー
ストを塗布して乾燥し金属層7を形成することによりコ
ンデンサ素子8を作製する。その後、タンタル線3の外
端部を所定長さに切断してコンデンサ素子8を1個ずつ
アノードバー15から切り離した後、タンタル線3と金
属層7を陽極リードフレーム9と陰極リードフレーム1
0の素材であるリードフレーム17にそれぞれ接続し、
コンデンサ素子8全体をトランスファモールド法により
熱硬化性の合成樹脂11によってモールドする。そし
て、合成樹脂11の外部に突出しているリードフレーム
17を切り離してタンタル線3と金属層7に残っている
部分を陽極リードフレーム9と陰極リードフレーム10
とするとともにこれら両リードフレーム9,10の突出
端部を合成樹脂11の表面に沿って折り曲げると、図1
5に示すタンタル固体電解コンデンサ1が完成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来はタン
タル焼結体2を製造する場合、単一の加圧成形型内にタ
ンタル線3とタンタル微粉末を充填して生ペレットを1
個ずつ作製していた。しかしながら、このようなタンタ
ル焼結体2の製造方法においては、生ペレットの生産性
が著しく低く、大量生産に不向きであった。そこで、従
来は複数個の加圧成形型を用いて生ペレットを作製して
いるが、コンデンサの品種毎に複数個の加圧成形型を用
意しなければならないため、その数および種類が増加し
管理が著しく煩わしいばかりか、加圧成形型の交換作業
に長時間を要し、また広い設置スペースを必要とすると
いう問題があった。
【0009】また、生ペレットを1個ずつ加圧成形する
方法では、製造されたペレットのタンタル線3をアノー
ドバー15に溶接するとき、タンタル線3の長さのばら
つきによりタンタル焼結体2の上面高さを一定に揃える
ことが難しく、そのため固体電解質層5の形成工程にお
いて、アノードバー15とワッシャ12の間のタンタル
線3の距離が他の生ペレットよりも短くして溶接される
と、タンタル線3が硝酸マンガン液に接触して固体電解
質層5がタンタル線3に形成され、タンタル線3と固体
電解質層が電気的に接触してしまうという問題が生じる
ことがあった。
【0010】また、1mm角程度の小型で、しかも静電
容量を大きく必要とするタンタル固体電解コンデンサを
製作する場合は、コンデンサ全体の体積に対してワッシ
ャ12が占める体積の割合が大きくなるため(ワッシャ
の厚みは0.5mm程度)、単位体積当たりの静電容量
を増大させることができないという問題があった。
【0011】また、タンタル微粉末を所定形状に加圧成
形して生ペレットを作製する際、加圧によってタンタル
微粉末どうしが機械的な変形を伴いながら、すなわち目
潰れを起こしながら結合する。この目潰れは、加圧成形
型と接する表面部分およびその近傍部において最も生じ
易く、中心部に向かうにしたがって減少する。このた
め、中心部にタンタル線3が埋設されているタンタル焼
結体2においては、生ペレットを加圧成形する際、タン
タル線が固定されタンタル線に沿ってタンタル微粉末が
移動し、その部分でタンタル微粉末が目潰れし、タンタ
ル線とタンタル微粉末との機械的結合強度(引抜強度)
が高まるとしても、接触部が小さいため、目潰れする度
合いが小さく、十分な機械的結合強度を得ることができ
ず、その結果として機械的負荷によってタンタル線3が
動くと陽極リードフレーム9との接続が不良になった
り、あるいはタンタル焼結体2が部分的に破損する。さ
らに、タンタル線3は、タンタル焼結体2から突出して
いる部分の基端部分において機械的強度が最も弱く、そ
の結果として漏れ電流特性が大きくなり、コンデンサの
特性および信頼性を低下させるという問題があった。
【0012】また、特開昭56−83019号、特開昭
56−83020号公報等にはワッシャを用いず焼結体
に陽極化成膜を形成する際、タンタル線の焼結体から突
出する部分の基端部分に陽極化成膜を形成したタンタル
固体電解コンデンサも開示されているが、一般にコンデ
ンサの漏れ電流を大きくする部分は焼結体へのタンタル
線の埋め込み部に集中していることが多く、こうした構
造では上記コンデンサの漏れ電流不良を抑制することは
困難であり、ワッシャを用いた場合と同様に前記基端部
分の機械的強度が低く、漏れ電流が大きくなり、コンデ
ンサの特性および信頼性が低いという問題があった。
【0013】本発明は上記した従来の問題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、機械的
強度が大きく、漏れ電流特性を向上させるようにした固
体電解コンデンサを提供することにある。また、本発明
は1つの加圧成形型によって複数個の加圧成形体を同時
に作製することができ、生産性を向上させることができ
るようにした焼結体の製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る固体電解コンデンサは、陽極リードを備
えた弁作用金属からなる多孔質の焼結体に陽極化成膜、
固体電解質層、カーボン層および金属層を順次形成して
コンデンサ素子とし、前記金属層に陰極リードフレーム
を接続し、前記陽極リードに陽極リードフレームを接続
し、前記コンデンサ素子を合成樹脂によってモールドし
た固体電解コンデンサにおいて、長手方向の途中箇所に
焼結体に形成される前記陽極化成膜よりも高い電圧によ
って陽極化成膜が形成された陽極リードを備え、前記陽
極化成膜は前記陽極リードの焼結体から突出部分の基端
部分に位置することを特徴とする。
【0015】第1の発明においては、陽極リードの所定
箇所に焼結体に形成される陽極化成膜よりも高い電圧に
よって陽極化成膜が形成されているので、焼結体に固体
電解質層を形成する工程において、陽極リードの表面に
固体電解質層が形成されても、陽極化成膜の絶縁性が十
分高く、かつその部分での陽極化成膜の機械的強度が高
く、漏れ電流が増大するのを防止する。
【0016】第2の発明に係る焼結体の製造方法は、下
型と、複数個の粉末充填用穴を有する治具と加圧型とか
らなる加圧成形型を備え、複数の陽極リードが櫛歯状に
形成され、かつ各陽極リードの所定箇所に焼結体に形成
される前記陽極化成膜よりも高い電圧によって形成され
た陽極化成膜を有する弁作用金属箔からなるフレーム部
材を前記下型上に設置する工程と、前記各陽極リードの
焼結体形成部に前記粉末充填用穴を対応させて前記治具
を前記下型上に設置する工程と、前記各粉末充填用穴に
弁作用金属からなる粉末を充填する工程と、前記加圧型
によって前記粉末充填用穴内の粉末を加圧することによ
り複数個の加圧成形体を同時に形成する工程と、これら
の加圧成形体を加熱焼結して焼結体を形成する工程とを
備えたことを特徴とする。
【0017】第3の発明は、下型と、それぞれ複数個の
粉末充填用穴を有する第1、第2の治具と、第1、第2
の加圧型とからなる加圧成形型を備え、複数の陽極リー
ドが櫛歯状に形成され、かつ各陽極リードの所定箇所に
焼結体に形成される前記陽極化成膜よりも高い電圧によ
って形成された陽極化成膜を有する弁作用金属箔からな
るフレーム部材を前記下型上に設置する工程と、前記各
陽極リードの焼結体形成部に前記粉末充填用穴を対応さ
せて前記第1の治具を前記下型上に設置する工程と、前
記各粉末充填用穴に弁作用金属からなる粉末を充填する
工程と、前記第1の加圧型により前記粉末充填用穴内の
粉末を加圧することにより所定の大きさの略半分の大き
さからなる複数個の加圧成形体を同時に形成する工程
と、前記第1の治具および第1の加圧型を上下逆にする
工程と、前記陽極リードの焼結体形成部に前記粉末充填
用穴を対応させて前記第2の治具を前記第1の治具上に
設置する工程と、前記第2の治具の各粉末充填用穴に弁
作用金属からなる粉末を充填する工程と、前記第2の加
圧型により前記粉末充填用穴内の粉末を加圧することに
より前記第1の治具の粉末充填用穴内に形成されている
既加圧成形体と一体化し所定の大きさからなる複数個の
加圧成形体を同時に形成する工程と、これらの加圧成形
体を加熱焼結して焼結体を形成する工程とを備えたこと
を特徴とする焼結体の製造方法。
【0018】第4の発明に係る焼結体の製造方法は、そ
れぞれ複数個の粉末充填用穴を有する第1、第2の治具
と、前記第1、第2の治具の上下にそれぞれ対向して配
置された第1、第2の加圧型とからなる加圧成形型を備
え、複数の陽極リードが櫛歯状に形成され、かつ各陽極
リードの所定箇所に焼結体に形成される前記陽極化成膜
よりも高い電圧によって形成された陽極化成膜を有する
弁作用金属箔からなるフレーム部材を前記第1の治具上
に、各陽極リードの焼結体形成部を前記各粉末充填用穴
に位置させて設置する工程と、前記第1の治具上に前記
第2の治具を両治具の粉末充填用穴を互いに一致させて
設置する工程と、前記第1、第2の治具の粉末充填用穴
に弁作用金属からなる粉末を充填する工程と、前記第
1、第2の加圧型を同期させて駆動し前記第1、第2の
治具の粉末充填用穴内の粉末を加圧することにより複数
個の加圧成形体を同時に形成する工程と、これらの加圧
成形体を加熱焼結して焼結体を形成する工程とを備えた
ことを特徴とする。
【0019】第2、第3、第4の発明においては、1つ
の加圧成形型によって複数個の加圧成形体を同時に作製
することができる。第2の発明においては、陽極リード
が加圧成形体の1つの面に露出して接合されているの
で、合成樹脂の外面に沿って電極を取出する場合に有利
である。第2および第4の発明においては、1回の加圧
成形によって加圧成形体を作製することができる。第3
の発明においては、2回の加圧成形により加圧成形体を
陽極リードを挟んでその片側と反対側を半分ずつ形成し
て一体化させているので、陽極リードに接している粒子
およびその近傍の粒子を良好に目潰れさせることができ
る。したがって、陽極リードが焼結体の中心に位置して
いても、焼結体と陽極リードとの機械的結合強度を増大
させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る固
体電解コンデンサの断面図、図2はタンタル焼結体を取
り出して示す斜視図である。なお、従来技術の欄で示し
た構成部材等と同一のものについては同一符号をもって
示し、その説明を適宜省略する。これらの図において、
本実施の形態においては、タンタル固体電解コンデンサ
に適用した例を示す。
【0021】タンタル固体電解コンデンサ20は、図1
5に示した従来のタンタル固体電解コンデンサ1と基本
的に構造が同じであり、陽極リード22とともにペレッ
トを形成する弁作用金属からなる多孔質のタンタル焼結
体2を備え、その表面や内部に陽極化成膜4を形成し、
さらにその上に二酸化マンガンからなる固体電解質層5
およびカーボン層6を介して金属層7を形成することに
よりコンデンサ素子8としている。また、陽極リード2
2のタンタル焼結体2から外部に突出する部分22Aの
先端部に陽極リードフレーム9が形成され、金属層7に
陽極端子としてのと陰極端子としての陰極リードフレー
ム10がそれぞれ接合され、これら両リードフレーム
9,10の一部を除く全体をエポキシ樹脂等の熱硬化性
の合成樹脂11によって被覆している。
【0022】ここで、本発明においては、陽極リード2
2をタンタル等の弁作用金属箔によって帯状に形成する
とともに、この陽極リード22にワッシャ12を装着す
る代わりに陽極化成膜23を形成した点が図15に示し
た従来のコンデンサ1と異なっている。陽極化成膜23
の形成位置は、陽極リード22のタンタル焼結体2より
外部に突出する部分22Aの基端部分のことであり(図
2に斜線で示す部分で、実際にはタンタル焼結体2内に
埋設されている部分22Bにまで若干延在するように形
成されている)、言い換えれば陽極リードフレーム9が
接続される先端側とは反対側端部に陽極化成膜23がタ
ンタル焼結体2の表面と接触して形成されており、タン
タル焼結体2の表面からの長さLは3〜4mm程度とさ
れる。なお、陽極化成膜23の長さLが長い場合は、陽
極リードフレーム9を接合する前に、研磨等によって余
分な部分を除去すればよい。
【0023】このような陽極化成膜23は、打ち抜き加
工によって後述するフレーム部材36に複数個の陽極リ
ード22を櫛歯状に形成した後、この陽極リード22を
略直角に折り曲げて陽極酸化すべき部分(化成膜形成予
定部分)を、タンタル焼結体2の表面に形成される上記
した陽極化成膜4の形成と同様に硝酸やりん酸等の電解
液に浸漬し、それ以外の部分を光硬化タイプのレジスト
等によってマスクし、フレーム部材36を陽極として所
要の電圧を印加して化成処理することにより容易に形成
することができる。このときの印加電圧は、タンタル焼
結体2の表面に上記した陽極化成膜4を形成するときに
印加する化成膜成形化成電圧(数V〜百数十Vの電圧)
よりも2〜5倍高い電圧が望ましく、その結果として陽
極化成膜23の膜厚が厚く、前記基端部分の機械的な強
靭性を増大させるとともに、漏れ電流を少なくすること
ができる。
【0024】図3は本発明の他の実施の形態を示すタン
タル固体電解コンデンサの正面図である。この実施の形
態においては、合成樹脂11の表面に陽極外部電極25
と陰極外部電極26をメッキ処理によって形成し、これ
らの電極25,26に上記した陽極リードフレーム9お
よび陰極リードフレーム10を外部に露出させないで接
続している。その他の構成は図1に示したコンデンサと
同じである。
【0025】陽極外部電極25と陰極外部電極26の形
成に当たっては、先ずシリカ粒子等を含む合成樹脂11
によって陽極リードフレームおよび陰極リードフレーム
が設けられたコンデンサ素子をモールドする。次に、合
成樹脂11の表面で陽極外部電極25と陰極外部電極2
6を形成する部分の合成樹脂11の表面部を有機溶剤に
よって溶解除去可能な合成樹脂でマスクした後、フッ酸
でエッチング処理し、陽極外部電極25と陰極外部電極
26を形成する以外の表面上のシリカ粒子等を除去す
る。フッ酸で処理する際には、陽極外部電極25と陰極
外部電極26を形成する表面以外の部分と合わせて陽極
リードフレーム9および陰極リードフレーム10(図
1)の合成樹脂11から突出している部分もマスクによ
って被覆してもよい。
【0026】次いで、このシリカ粒子が除去された表
面、陽極リードフレームおよび陰極リードフレーム上に
パラジウム触媒を付与して化学Niめっき層を5〜10
0μmの厚さで形成し、これらのめっき層を陽極外部電
極25と陰極外部電極26とする。なお、コンデンサ素
子自体の構成は図1に示したコンデンサ素子8と全く同
一であるため、その説明および図示を省略する。
【0027】図1および図2に示したようなタンタル固
体電解コンデンサ20においては、陽極リード22のタ
ンタル焼結体2から突出する部分22Aの基端部分に、
焼結体に陽極化成膜を形成するときの化成電圧よりも高
い電圧によって化成処理して膜厚のより厚い陽極化成膜
を形成しているので、ワッシャ12を用いた従来のコン
デンサや上記した特開昭56−83019号、特開昭5
6−83020号公報等に開示されたコンデンサに比べ
て前記基端部分の機械的強度が高く、漏れ電流を少なく
することができる。また、ワッシャ12を用いた従来の
コンデンサと比較した場合は、ワッシャ12の厚みだけ
タンタル固体電解コンデンサ20を小型化することがで
きる。また、同じ大きさであれば、ワッシャ12の分だ
けコンデンサ素子8を大きくすることができるため、タ
ンタル固体電解コンデンサ全体としての単位体積当たり
の静電容量を増大させることができる。
【0028】また、陽極リードフレーム9を陽極リード
22に抵抗溶接によって接合するとき、陽極リード22
が板状であるため、図15に示したタンタル線3に比べ
て接合が容易かつ確実である。
【0029】次に、本発明に係る焼結体の製造方法につ
いて説明する。図4は本発明に係る焼結体の製造方法に
用いられる加圧成形型の一実施の形態を示す斜視図、図
5(a)、(b)、(c)はフレーム部材の斜視図、要
部の拡大図および陽極リードの所定箇所を陽極酸化して
いる状態を示す図、図6〜図9は加圧成形型による加圧
成形体の成形工程を説明するための図である。
【0030】図4において、加圧成形型30は、2回の
加圧成形によって40個の生ペレットを同時に製造する
もので、下型31、第1の治具32、第2の治具33、
第1、第2の加圧型34,35等を備えている。
【0031】下型31は平板状に形成され、フレーム部
材36が位置決めされて設置される。第1の治具32
は、前記下型31上に図示しない位置決めピンによって
位置決めされて設置されるもので、下面中央に前記フレ
ーム部材36が嵌合する浅い矩形の凹部37が4つの凸
部38を取り囲むように形成されている。凹部37の深
さは、前記フレーム部材36の板厚と等しい。4つの凸
部38は、凹部37の長手方向に所定の間隔をおいて並
設され、表面にそれぞれ10個の細長い溝39と粉末充
填用穴40が形成されている。したがって、溝39と粉
末充填用穴40は、それぞれ合計40個とされる。凸部
38の高さは凹部37の深さと等しく、表面が第1の治
具32の下面と同一面を形成している。溝39は、深さ
が凹部37の深さと等しく、凸部38の長手方向に所定
の間隔(例えば、5mm間隔)をおいて並設され、一端
が凸部38の一方の長辺に開放し、他方の長辺方向途中
まで伸びる他端側に前記粉末充填用穴40が形成されて
いる。粉末充填用穴40は、作製すべき生ペレットの大
きさと等しい断面積を有し、溝39の長手方向に長い矩
形穴とされ、第1の治具32の表裏面に貫通して形成さ
れている。
【0032】第2の治具33は平板状に形成され、貫通
孔からなる40個の粉末充填用穴41が前記第1の治具
32の粉末充填用穴40に対応一致するように行方向に
10個ずつ、列方向に4個ずつ形成されている。粉末充
填用穴40と粉末充填用穴41は、同一の大きさを有し
ている。第1、第2の加圧型34,35は同一で、加圧
面に角形の突起からなる40個の押圧部42,43が前
記第1、第2の治具32,33の各粉末充填用穴40,
41に対応してそれぞれ形成されている。この押圧部4
2,43は、粉末充填用穴40,41に嵌合し得る大き
さを有している。
【0033】図5において、前記フレーム部材36は、
タンタル等の弁作用金属箔(厚さ50μm程度)からな
り、打ち抜き加工が施されることにより合計40本の陽
極リード22が櫛歯状に形成されている。この陽極リー
ド22は、前記第1の治具32の各溝39に対応するよ
うに行方向に10本ずつ、列方向に4本ずつ形成され、
長さが前記溝39より長く、幅が0.5mm程度で溝幅
より若干小さく設定されている。また、各陽極リード2
2のフレーム部材36側は、生ペレットが形成されたと
き前記陽極化成膜23とともに外部に突出する部分22
Aで、先端部側は生ペレットが形成される部分であっ
て、フレーム部材36が第1の治具32の凹部37には
め込まれたとき、前記粉末充填用穴40に位置し生ペレ
ット内に埋設される部分22B(焼結体形成予定部)と
される。そして、これら両部分22Aと22Bの間に前
記陽極化成膜23が形成されている。また、この陽極化
成膜23が形成されている部分は、フレーム部材36が
第1の治具32の凹部37にはめ込まれたとき、その大
半が前記溝39に位置され、僅かではあるが一部が粉末
充填用穴40内に位置される。
【0034】このような陽極化成膜23は、前記したよ
うに部分22Bを予め光硬化タイプのレジスト等により
マスクして上記した通り陽極リード22を基端より図5
(c)に示すように略直角に折り曲げて化成膜形成予定
部分22Cを硝酸やりん酸等の電解液48に浸漬し、そ
れ以外の部分をレジスト等によってマスクし、フレーム
部材36を陽極としてタンタル焼結体2の陽極化成膜4
を形成する化成電圧に比べて2〜5倍程度高い電圧を印
加して化成処理することにより形成される。そして、陽
極化成膜23を形成し上記したマスクを除去した後、陽
極リード22は図5(b)に示すように元の真っ直ぐな
状態に戻される。なお、陽極化成膜23の形成は必ずし
も陽極リード23を略直角に折り曲げる必要がなく、フ
レーム部材36と陽極リード22の前記化成膜形成予定
部分22C以外の部分をマスクして陽極化成の通電に必
要な接続部分以外のフレーム部材36を電解液48に浸
漬して陽極化成膜23を形成し、しかる後マスクを除去
するようにしてもよい。この場合は、折り曲げたり、元
の真っ直ぐな状態に戻す工程を必要とせず、作業が簡単
である。
【0035】陽極リード22の打ち抜き加工に伴ってフ
レーム部材36に形成される4つの開口45は、前記凸
部38が嵌合し得る大きさを有している。
【0036】次に、加圧成形型30による生ペレットの
製造について説明する。先ず、予め陽極化成膜23が形
成された陽極リード22を有するフレーム部材36を、
図4に示すように下型31の所定箇所に位置決めして設
置する。次に、図6に示すように第1の治具32を下型
31上に設置し、フレーム部材36を凹部37に嵌合
し、各陽極リード22の陽極化成膜23が形成されてい
る部分を含む根元側の部分22Aを溝39にそれぞれは
め込む。あるいはフレーム部材36を凹部37にはめ込
んだ後、第1の治具32を下型31上に位置決めして設
置する。この状態において、陽極リード22の陽極化成
膜23が形成されている部分より先端側の部分、すなわ
ち焼結体形成予定部22Bと陽極化成膜23が施されて
いる部分の一部は、粉末充填用穴40内に位置してい
る。
【0037】次に、各粉末充填用穴40内にタンタル微
粉末50を所定量充填する。このタンタル微粉末50の
充填量は、作製すべき生ペレットの略半分の大きさに相
応する量とされる。次に、図7に示すように第1の加圧
型34を第1の治具32の上方から下降させて押圧部4
2を粉末充填用穴40に嵌合してタンタル微粉末50を
圧縮成形する。これにより製造すべき生ペレットの略半
分の大きさの加圧成形体52(図8)が形成される。
【0038】次に、下型31、第1の治具32および第
1の加圧型34を図7に示す半分の加圧成形体52を形
成した状態のままで上下逆にし、上になった下型31を
第1の治具32の上から取り除く。この状態において、
第1の治具32の上となっている面にはフレーム部材3
6が装着されたままで、粉末充填用穴40には上記した
1回目の加圧成形工程で作製された半分の大きさの加圧
成形体52が残っている。
【0039】次に、第2の治具33をその粉末充填用穴
41を第1の治具32の粉末充填用穴40と一致させて
第1の治具32上に位置決めして設置する。図8はこの
状態を示す。次に、粉末充填用穴41内にタンタル微粉
末50を所定量充填する。このタンタル微粉末50の充
填量は、作製すべき生ペレットの略半分の大きさに相応
する量で、前記粉末充填用穴40に充填されたタンタル
微粉末の量と略等しい。
【0040】次に、図9に示すように第2の加圧型35
を下降させて押圧部43を第2の治具33の粉末充填用
穴41に嵌合してタンタル微粉末50を圧縮成形して残
り半分の大きさの加圧成形体を作製し、1回目の加圧成
形によって作製された既加圧成形体52と一体化させ
る。これにより、所望の大きさの生ペレットが作製され
る。
【0041】次に、加圧成形型30から作製された生ペ
レット52を取り出して焼結炉に投入し、真空中で所定
温度で加熱焼結することにより図2に示す陽極リード2
2を備えたタンタル焼結体2のペレットを作製し、もっ
て焼結体の作製を終了する。なお、上記ペレットの作製
は、陽極リード22をフレーム部材36から切り離さな
い状態で行われる。
【0042】このようにして作製されたタンタル焼結体
2の表面に、後工程により図1に示すように化成膜4、
固体電解質層5、カーボン層6および金属層7を順次形
成しコンデンサ素子8を作製する。そして、各陽極リー
ド22をフレーム部材36から切り離し、陽極リード2
2に陽極リードフレーム9を接合し、金属層7に陰極リ
ードフレーム10をそれぞれ接合した後、合成樹脂11
によってモールドすることにより、最終製品であるタン
タル固体電解コンデンサ20が完成し、コンデンサの製
造を完了する。なお、タンタル焼結体2の製造後の工程
については従来と同じであるため、その説明を省略す
る。
【0043】このように本発明による製造方法において
は、1つの加圧成形型30によって40個の生ペレット
を同時に作製することができるので、加圧成形型自体の
数を削減するとともに生産性を著しく向上させることが
できる。したがって、加圧成形型の管理が容易で、品種
の異なるタンタル焼結体を作製するときの加圧成形型の
交換作業を短時間に行うことができ、この点からも一層
生産性を向上させることができる。
【0044】また、陽極リード22の所定箇所に陽極化
成膜23を予め形成しておくと、従来固体電解質層5の
形成工程において必要とされていたワッシャ12を用い
る必要がないので、ワッシャ12の厚みだけ小型のタン
タル固体電解コンデンサ20を作製することができる。
【0045】また、本発明による製造方法においては、
タンタル焼結体2と陽極リード22の機械的結合強度を
増大させることができる。すなわち、所定の大きさの加
圧成形体を製作するために陽極リード22を境にその片
側と反対側を半分ずつ成形し、2回目の加圧成形により
1回目に加圧成形した半分の大きさの加圧成形体と一体
化させると、表面と中心部においてタンタル粒子が最も
目潰れしているので、タンタル焼結体2の中心部におい
て陽極リード22の部分22Bとタンタル焼結体2を大
きな機械的強度で結合させることができる。したがっ
て、機械的負荷によって陽極リード22が動いたり抜け
たり、あるいはタンタル焼結体2が部分的に破損したり
することがなく、コンデンサの機械的特性および信頼性
を向上させることができる。
【0046】図10(a)、(b)は本発明の第2の製
造方法を説明するための図である。この第2の製造方法
に用いられる加圧成形型60は、1回の加圧成形によっ
て40個の生ペレットを同時に製造するもので、下型3
1、第1の治具32および第1の加圧型34を備えてい
る。下型31、第1の治具32および第1の加圧型34
は、図4に示した加圧成形型30の下型31、第1の治
具32および第1の加圧型34と全く同一であるため、
その詳細については説明を省略する。また、本加圧成形
型60は、図4に示した加圧成形型30の第2の治具3
3および第2の加圧型35を備えていないため、以下の
説明においては第1の治具32および第1の加圧型34
をそれぞれ治具32、加圧型34と称する。
【0047】生ペレットの成形に当たっては、フレーム
部材36を下型31上に位置決めして設置する。さらに
その上に治具32を設置し、フレーム部材36の各陽極
リード22の陽極化成膜23が形成されている部分を含
む根元側部分22Aを溝39(図4)にそれぞれはめ込
み、陽極化成膜23が形成されている部分より先端側の
部分22Bを粉末充填用穴40内に位置させる(a)。
【0048】次に、治具32の各粉末充填用穴40に作
製すべき生ペレットの大きさに相応する量のタンタル微
粉末50を充填する。そして、加圧型34を下降させて
押圧部42を粉末充填用穴40に嵌合してタンタル微粉
末50を圧縮成形することにより所望の大きさの生ペレ
ットを作製する(b)。
【0049】次に、加圧成形型60から作製された生ペ
レットを取り出して焼結炉に投入し、真空中で所定温度
で加熱焼結することにより図2に示す陽極リード22を
備えたタンタル焼結体2のペレットを作製し、もって焼
結体の作製を終了する。なお、このペレットの作製は、
陽極リード22をフレーム部材36から切り離さない状
態で行われる。
【0050】このような第2の製造方法においては、1
回の加圧成形工程によって所望の大きさの加圧成形体を
製造することができるため、上記した第1の製造方法に
比べて加圧成形型60の構成が簡単で部品点数を少なく
することができ、また下型31と治具32を上下反転さ
せたりする必要もないので、第1の製造方法に比べて生
産性を2倍以上に向上させることができる。また、陽極
リード22の部分22Bが生ペレットの1つの面に露出
して接合されているので、中心部に埋設した従来のコン
デンサに比べて機械的接合強度が大きく、漏れ電流を小
さくすることができ、また合成樹脂の外面に沿って電極
を取出する場合に有利である。
【0051】図11(a)、(b)、(c)は本発明の
第3の製造方法を説明するための図である。この第3の
製造方法に用いられる加圧成形型70は、上記した第2
の製造方と同様に1回の加圧成形によって40個の生ペ
レットを同時に製造するもので、第1、第2の治具3
2,33と第1、第2の加圧型34,35を備え、図4
に示した下型31を備えていない点で前記加圧成形型3
0と異なる。また、第1の治具32は、上下逆にして固
定配置され、上面側にフレーム部材36が嵌合される凹
部37(図4)が形成されている。第1の加圧型34と
第2の加圧型35は、第1、第2の治具32,33の上
下に対向して配置され、加圧時に陽極リードの剪断を防
止するために同期して同一ストロークだけ駆動されるよ
うに構成されている。なお、第1の加圧型34の押圧部
42は、予め第1の治具32の粉末充填用穴40に下方
から嵌合されている。
【0052】生ペレットの成形に当たっては、フレーム
部材36を第1の治具32上に位置決めして設置し、各
陽極リード22の陽極化成膜が形成されている部分を含
む根元側の部分22Aを溝39(図4)にそれぞれはめ
込み、陽極化成膜が形成されている部分より先端側の部
分22Bを粉末充填用穴40内に位置させる。
【0053】次に、第2の治具33を第1の治具32上
に設置し(a)、第1の治具32と第2の治具33の粉
末充填用穴40,41に所定量のタンタル微粉末50を
充填する(b)。この状態において、陽極リード22の
部分22Bは、タンタル微粉末50の中央に位置してい
る。次に、第2の加圧型35をフレーム部材36までの
距離がフレーム部材36から第1の加圧型34までの距
離と等しくなる位置まで下降させる。しかる後、第1、
第2の加圧型34,35を同期させて互いに接近する方
向に同一ストロークだけ駆動することにより第1、第2
の治具32,33の各粉末充填用穴40,41に充填さ
れているタンタル微粉末50を押圧部42,43によっ
て圧縮成形し、所望の大きさの生ペレット52を作製す
る(c)。
【0054】次に、加圧成形型70から作製された生ペ
レット52を取り出して焼結炉に投入し、真空中で所定
温度で加熱焼結することにより図2に示す陽極リード2
2を備えたタンタル焼結体2のペレットを作製し、もっ
て焼結体の作製を終了する。なお、このペレットの作製
は、陽極リード22をフレーム部材36から切り離さな
い状態で行われる。
【0055】このような加圧成形型70を用いた第3の
製造方法においても、上記した第2の製造方法と同様に
1回の加圧成形工程によって複数個のタンタル焼結体を
同時に製造することができるので、第1の製造方法に比
べて生産性を向上させることができる。
【0056】ここで、上記した第1、第2、第3の製造
方法では、40個の生ペレット52を同時に作製する例
について説明したが、その数は特に特定されるものでは
なく、タンタル焼結体2の大きさ、加圧成形型の大きさ
等によって適宜増減することができる。
【0057】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。 〔実施例1〕図4に示した加圧成形型30を用いて生ペ
レットを製造し、加熱焼結することにより図2に示すタ
ンタル焼結体2を作製した。タンタル焼結体2の重量は
120mgである。
【0058】加圧成形に当たっては、図5に示すフレー
ム部材36を加圧成形型30に装填して行った。このフ
レーム部材36は、厚さが50μmのタンタル金属箔か
らなり、所定箇所に陽極化成膜23が形成された陽極リ
ード22を一体に備えている。陽極リード22の長さA
は10.0mm、幅Bは0.3mmで、加圧成形時に粉
末充填用穴40内に位置する先端側の長さXを2.7m
mとした。陽極化成膜23は、陽極リード22の化成膜
形成予定部22Cを硝酸液に浸漬して180Vの電圧を
印加して陽極化成することにより形成されている。陽極
化成膜23の長さCは4.0mmで、陽極リード22の
先端からの距離Dは2.5mmである。したがって、陽
極化成膜23は0.2mm(XーD)だけ粉末充填用穴
40内に位置され、加圧成形体内に埋設される。
【0059】1回目の加圧成形において、タンタル微粉
末を粉末充填用穴40に充填して圧縮成形することによ
り、3.80(長さ)×2.04(厚み)×3.55
(幅)mm角の生ペレットを製造し、2回目の加圧成形
において1回目と同量のタンタル微粉末を粉末充填用穴
41に充填して同じ大きさの生ペレットを作製し、1回
目の加圧成形によって作製した既生ペレットと一体化す
ることにより、所望の大きさの生ペレットを作製した。
【0060】次に、この生ペレットを加圧成形型30か
ら取り出して焼結炉に投入し、真空中で加熱焼結するこ
とによりタンタル焼結体2を作製した。
【0061】次に、このタンタル焼結体を硝酸溶液中に
浸漬し、化成電圧34Vで陽極酸化することにより、陽
極化成膜4を形成した。陽極化成膜4の形成後、陽極化
成膜4上に二酸化マンガン、ポリピロールまたはポリア
ニリンからなる固体電解質層を形成するための溶液中に
浸漬して所定温度で加熱し、陽極化成膜4上に固体電解
質層5を形成した。さらに、その上にカーボンペースト
および銀ペーストを順次塗布してカーボン層6および金
属層7を形成してコンデンサ素子8を作製した。
【0062】次に、フレーム部材36と陽極リード22
を切り離して各コンデンサ素子8の陽極リード22と金
属層7をリードフレームにそれぞれ接続し、コンデンサ
素子8全体を合成樹脂11によってモールドした。そし
て、合成樹脂11の外部に突出しているリードフレーム
を切り離して陽極リードフレーム9と陰極リードフレー
ム10とするとともにこれら両リードフレーム9,10
の突出端部を所定形状に折り曲げることにより、定格電
圧10V、静電容量150μFのタンタル固体電解コン
デンサ1を作製した。
【0063】そして、上記実施例1−1,1−2,1−
3の方法により製造したタンタル固体電解コンデンサ1
と、従来の方法によって製作した、直径0.26mmの
タンタル線を陽極リードとして備えたタンタル固体電解
コンデンサについて、漏れ電流および静電容量の不良率
について測定した。図12にその測定結果を示す。
【0064】さらに、陽極化成膜が形成された単一の陽
極リードを1つの加圧成形型内にセットしてタンタル微
粉末を充填し、加圧成形体を1つずつ作製した。そし
て、この加圧成形体から従来の方法によって作製したタ
ンタル固体電解コンデンサについても漏れ電流および静
電容量の不良率を測定した。その測定結果を図12に参
考例として示す。
【0065】図12において、本発明による実施例1−
1,1−2,1−3のタンタル固体電解コンデンサは、
固体電解質層を二酸化マンガン、ポリピロール、ポリア
ニリンでぞれぞれ形成した例を示し、従来例および参考
例のコンデンサは固体電解質層を二酸化マンガンで形成
した例を示す。
【0066】測定に当たっては、静電容量は周波数12
0Hzで測定し、150μF以上のものを良とし、15
0μFよりも低いものを不良とした。漏れ電流は試料に
1KΩの抵抗を直列に接続し、温度25°Cの雰囲気中
において試料と抵抗間に直流電圧10Vを印加し、3分
経過後の電流値とする。そして、一般的に用いられてい
る製品定格基準0.01CV(μA/μF・V)に0.
25を掛けた値、すなわち0.25×0.01CV(μ
A/μF・V)を基準とし、漏れ電流がこの値よりも小
さい場合を良とし、等しいか大きい場合を不良とした。
試料は各々10000個とし、静電容量不良数と漏れ電
流不良数の和を試料数10000個で除して、不良率
(%)を求め、不良率が1.50%以下を総合判定とし
て良とし、1.50%よりも高い場合を不良とした。
【0067】図12から明らかなように、陽極リード2
2を備えたフレーム部材36を用いて複数個の加圧成形
体を同時に作製した実施例1−1,1−2,1−3の場
合は、加圧成形体を1個ずつ作製する従来例および参考
例のコンデンサに比べて全不良率を低減することができ
る。
【0068】〔実施例2〕図10に示した加圧成形型6
0によって生ペレットを作製し、加熱焼結することによ
りタンタル焼結体2を作製した。タンタル焼結体の重量
は60mgである。このとき用いられるフレーム部材3
6は上記した実施例1−1,1−2,1−3において用
いたものと同一である。
【0069】加圧成形型60による生ペレットの製造に
当たっては、タンタル微粉末を充填して圧縮成形するこ
とにより、3.80(長さ)×1.02(厚み)×3.
55(幅)mm角の生ペレットを作製した。以下、上記
した実施例1と同様な処理を行って定格電圧10V、静
電容量75μFのタンタル固体電解コンデンサ1を作製
した。
【0070】そして、上記実施例2の方法により製造し
たタンタル固体電解コンデンサ1と、従来の方法によっ
て製作した、直径0.26mmのタンタル線を陽極リー
ドとして備えたタンタル固体電解コンデンサについて、
漏れ電流および静電容量の不良率について測定した。図
13にその測定結果を示す。
【0071】さらに、陽極化成膜が形成された単一の陽
極リードを1つの加圧成形型内にセットしてタンタル微
粉末を充填し、加圧成形体を1つずつ作製した。そし
て、この加圧成形体から従来の方法によって作製したタ
ンタル固体電解コンデンサについても漏れ電流および静
電容量の不良率を測定した。その測定結果を図13に参
考例として示す。
【0072】測定に当たっては、静電容量は周波数12
0Hzで測定し、75μF以上のものを良とし、75μ
Fよりも低いものを不良とした。漏れ電流は試料に1K
Ωの抵抗を直列に接続し、温度25°Cの雰囲気中にお
いて試料と抵抗間に直流電圧10Vを印加し、3分経過
後の電流値とする。そして、一般的に用いられている製
品定格基準0.01CV(μA/μF・V)に0.25
を掛けた値、すなわち0.25×0.01CV(μA/
μF・V)を基準とし、漏れ電流がこの値よりも小さい
場合を良とし、等しいか大きい場合を不良とした。試料
は各々10000個とし、静電容量不良数と漏れ電流不
良数の和を試料数10000個で除して不良率(%)を
求め、不良率が1.50%以下を総合判定として良と
し、1.50%よりも高い場合を不良とした。
【0073】図13から明らかなように、この場合にお
いても加圧成形型30を用いた上記実施例1と同一の結
果が得られ、従来例および参考例のコンデンサに比べて
全不良率を低減することができる。
【0074】〔実施例3〕図11に示した加圧成形型7
0によって生ペレットを作製し、加熱焼結することによ
りタンタル焼結体を形成した。タンタル焼結体の重量は
120mgである。このとき用いられるフレーム部材3
6は上記した実施例1−1〜3,2−1〜3において用
いたものと同一である。
【0075】加圧成形型70による生ペレットの製造に
当たっては、タンタル微粉末を充填して圧縮成形するこ
とにより、3.80(長さ)×2.04(厚み)×3.
55(幅)mm角の生ペレットを作製した。以下、上記
した実施例1,2と同様な処理を行って定格電圧10
V、静電容量150μFのタンタル固体電解コンデンサ
1を作製した。
【0076】そして、上記実施例3の方法により製造し
たタンタル固体電解コンデンサ1と、従来の方法によっ
て製作した、直径0.26mmのタンタル線を陽極リー
ドとして備えたタンタル固体電解コンデンサについて、
漏れ電流および静電容量の不良率について測定した。図
14にその測定結果を示す。
【0077】さらに、陽極化成膜が形成された単一の陽
極リードを1つの加圧成形型内にセットしてタンタル微
粉末を充填し、加圧成形体を1つずつ作製した。そし
て、この加圧成形体から従来の方法によって作製したタ
ンタル固体電解コンデンサについても漏れ電流および静
電容量の不良率を測定した。その測定結果を図14に参
考例として示す。
【0078】測定に当たっては、静電容量は周波数12
0Hzで測定し、150μF以上のものを良とし、15
0μFよりも低いものを不良とした。漏れ電流は試料に
1KΩの抵抗を直列に接続し、温度25°Cの雰囲気中
において試料と抵抗間に直流電圧10Vを印加し、3分
経過後の電流値とする。そして、一般的に用いられてい
る製品定格基準0.01CV(μA/μF・V)に0.
25を掛けた値、すなわち0.25×0.01CV(μ
A/μF・V)を基準とし、漏れ電流がこの値よりも小
さい場合を良とし、等しいか大きい場合を不良とした。
試料は各々10000個とし、静電容量不良数と漏れ電
流不良数の和を試料数10000個で除して不良率
(%)を求め、不良率が1.50%以下を総合判定とし
て良とし、1.50%よりも高い場合を不良とした。
【0079】図14から明らかなように、この場合にお
いても加圧成形型30,60を用いた上記実施例1−1
〜3,2−1〜3と同一の結果が得られ、従来例および
参考例のコンデンサに比べて全不良率を低減することが
できる。
【0080】なお、上記した実施の形態においては、タ
ンタル固体電解コンデンサとタンタル焼結体の製造につ
いて述べたが、本発明はこれに何等特定されるものでは
なく、焼結体として弁作用金属からなる焼結体、例えば
アルミニウムまたはニオブの焼結体を用いた固体電解コ
ンデンサであってもよい。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る固体電
解コンデンサは、弁作用金属箔によって陽極リードを形
成し、焼結体の外部に突出する部分の基端部分に陽極化
成膜を形成したので、基端部分の機械的強度が増大して
漏れ電流が少なく、漏れ電流特性を改善向上させること
ができる。また、従来のワッシャを用いたコンデンサに
比べて単位体積当たりの静電容量を増大させるととも
に、コンデンサ自体を小型化することができる。また、
陽極リードは金属箔によって形成されているので、陽極
リードと陽極リードフレームを容易かつ確実に接合する
ことができる。
【0082】また、本発明に係る焼結体の製造方法によ
れば、1つの加圧成形型によって複数個の加圧成形体を
同時に作製することができるので、加圧成形型自体の数
を削減するとともに生産性を著しく向上させることがで
きる。また、加圧成形型の管理が容易で、品種の異なる
タンタル焼結体を作製するときの加圧成形型の交換作業
を短時間に行うことができる。また、2回の加圧成形に
よって加圧成形体を半分ずつ作製して一体化する製造方
法においては、中心部に陽極リードが位置していても陽
極リードと焼結体との機械的結合強度が大きく、外力に
よって動いたり、抜けたり、焼結体自体が破損し難くな
り、コンデンサの特性および信頼性を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る固体電解コンデンサの断面図で
ある。
【図2】 タンタル焼結体を取り出して示す斜視図であ
る。
【図3】 本発明に係る固体電解コンデンサの他の実施
の形態を示す正面図である。
【図4】 本発明の第1の製造方法に用いられる加圧成
形型の一実施の形態を示す斜視図である。
【図5】 (a)、(b)、(c)はフレーム部材の斜
視図、要部の拡大図、および陽極リードの所定箇所を陽
極酸化している状態を示す図である。
【図6】 加圧成形型による加圧成形体の成形工程を説
明するための図である。
【図7】 加圧成形型による加圧成形体の成形工程を説
明するための図である。
【図8】 加圧成形型による加圧成形体の成形工程を説
明するための図である。
【図9】 加圧成形型による加圧成形体の成形工程を説
明するための図である。
【図10】 (a)、(b)は本発明の第2の製造方法
を説明するための図である。
【図11】 (a)、(b)、(c)は本発明の第3の
製造方法を説明するための図である。
【図12】 静電容量不良率、漏れ電流不良率および全
不良率を示す図表である。
【図13】 静電容量不良率、漏れ電流不良率および全
不良率を示す図表である。
【図14】 静電容量不良率、漏れ電流不良率および全
不良率を示す図表である。
【図15】 固体電解コンデンサの従来例を示す断面図
である。
【図16】 タンタル焼結体の陽極酸化工程を示す斜視
図である。
【符号の説明】
1…タンタル固体電解コンデンサ、2…タンタル焼結
体、3…陽極リード用タンタル線、4…陽極化成膜、5
…固体電解質層、6…カーボン層、7…金属層、8…コ
ンデンサ素子、9…陽極リードフレーム、10…陰極リ
ードフレーム、11…合成樹脂、20…タンタル固体電
解コンデンサ、22…陽極リード、22A…焼結体から
突出する部分、22B…焼結体内に埋設される部分、2
3…陽極化成膜、30…加圧成形型、31…下型、32
…第1の治具、33…第2の治具、34…第1の加圧
型、35…第2の加圧型、36…フレーム部材、39…
溝、40,41…粉末充填用穴、42,43…押圧部、
50…タンタル微粉末、52…生ペレット、60,70
…加圧成形型。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 和幸 福島県田村郡三春町大字熊耳字大平16 日 立エーアイシー株式会社三春工場内 (72)発明者 成田 敬弘 福島県田村郡三春町大字熊耳字大平16 日 立エーアイシー株式会社三春工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極リードを備えた弁作用金属からなる
    多孔質の焼結体に陽極化成膜、固体電解質層、カーボン
    層および金属層を順次形成してコンデンサ素子とし、前
    記金属層に陰極リードフレームを接続し、前記陽極リー
    ドに陽極リードフレームを接続し、前記コンデンサ素子
    を合成樹脂によってモールドした固体電解コンデンサに
    おいて、 長手方向の途中箇所に焼結体に形成される前記陽極化成
    膜よりも高い電圧によって陽極化成膜が形成された陽極
    リードを備え、前記陽極化成膜は前記陽極リードの焼結
    体から突出部分の基端部分に位置することを特徴とする
    固体電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 下型と、複数個の粉末充填用穴を有する
    治具と加圧型とからなる加圧成形型を備え、複数の陽極
    リードが櫛歯状に形成され、かつ各陽極リードの所定箇
    所に焼結体に形成される前記陽極化成膜よりも高い電圧
    によって形成された陽極化成膜を有する弁作用金属箔か
    らなるフレーム部材を前記下型上に設置する工程と、前
    記各陽極リードの焼結体形成部に前記粉末充填用穴を対
    応させて前記治具を前記下型上に設置する工程と、前記
    各粉末充填用穴に弁作用金属からなる粉末を充填する工
    程と、前記加圧型によって前記粉末充填用穴内の粉末を
    加圧することにより複数個の加圧成形体を同時に形成す
    る工程と、これらの加圧成形体を加熱焼結して焼結体を
    形成する工程とを備えたことを特徴とする焼結体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 下型と、それぞれ複数個の粉末充填用穴
    を有する第1、第2の治具と、第1、第2の加圧型とか
    らなる加圧成形型を備え、複数の陽極リードが櫛歯状に
    形成され、かつ各陽極リードの所定箇所に焼結体に形成
    される前記陽極化成膜よりも高い電圧によって形成され
    た陽極化成膜を有する弁作用金属箔からなるフレーム部
    材を前記下型上に設置する工程と、前記各陽極リードの
    焼結体形成部に前記粉末充填用穴を対応させて前記第1
    の治具を前記下型上に設置する工程と、前記各粉末充填
    用穴に弁作用金属からなる粉末を充填する工程と、前記
    第1の加圧型により前記粉末充填用穴内の粉末を加圧す
    ることにより所定の大きさの略半分の大きさからなる複
    数個の加圧成形体を同時に形成する工程と、前記第1の
    治具および第1の加圧型を上下逆にする工程と、前記陽
    極リードの焼結体形成部に前記粉末充填用穴を対応させ
    て前記第2の治具を前記第1の治具上に設置する工程
    と、前記第2の治具の各粉末充填用穴に弁作用金属から
    なる粉末を充填する工程と、前記第2の加圧型により前
    記粉末充填用穴内の粉末を加圧することにより前記第1
    の治具の粉末充填用穴内に形成されている既加圧成形体
    と一体化し所定の大きさからなる複数個の加圧成形体を
    同時に形成する工程と、これらの加圧成形体を加熱焼結
    して焼結体を形成する工程とを備えたことを特徴とする
    焼結体の製造方法。
  4. 【請求項4】 それぞれ複数個の粉末充填用穴を有する
    第1、第2の治具と、前記第1、第2の治具の上下にそ
    れぞれ対向して配置された第1、第2の加圧型とからな
    る加圧成形型を備え、複数の陽極リードが櫛歯状に形成
    され、かつ各陽極リードの所定箇所に焼結体に形成され
    る前記陽極化成膜よりも高い電圧によって形成された陽
    極化成膜を有する弁作用金属箔からなるフレーム部材を
    前記第1の治具上に、各陽極リードの焼結体形成部を前
    記各粉末充填用穴に位置させて設置する工程と、前記第
    1の治具上に前記第2の治具を両治具の粉末充填用穴を
    互いに一致させて設置する工程と、前記第1、第2の治
    具の粉末充填用穴に弁作用金属からなる粉末を充填する
    工程と、前記第1、第2の加圧型を同期させて駆動し前
    記第1、第2の治具の粉末充填用穴内の粉末を加圧する
    ことにより複数個の加圧成形体を同時に形成する工程
    と、これらの加圧成形体を加熱焼結して焼結体を形成す
    る工程とを備えたことを特徴とする焼結体の製造方法。
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