JP2000195404A - 電磁継電器 - Google Patents
電磁継電器Info
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- JP2000195404A JP2000195404A JP10369459A JP36945998A JP2000195404A JP 2000195404 A JP2000195404 A JP 2000195404A JP 10369459 A JP10369459 A JP 10369459A JP 36945998 A JP36945998 A JP 36945998A JP 2000195404 A JP2000195404 A JP 2000195404A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 バイパス線を使用して良好なリレー特性を維
持する。 【解決手段】 固定接点77と可動接点53とが一対ず
つ並設されており、二本の撚線59、59によって形成
されたバイパス線56の接点側端部57が両可動接点5
3、53の中央に接続され、バイパス線56のターミナ
ル側端部58が可動接点用ターミナル部材60のバイパ
ス線接続部片65に接続されている。 【効果】 一対の可動接点と固定接点で分担して通電で
きるため、電力需要部が要求した大電流を流すことがで
きる。バイパス線の接点側端部が両可動接点間の中央に
配置されていることで、可動接点ばねの自由端部は均等
に作動できるため、両可動接点は均衡した押し力をもっ
て両固定接点に接触する状態になり、接触抵抗を均一に
維持でき、適正な通電状態を確保できる。
持する。 【解決手段】 固定接点77と可動接点53とが一対ず
つ並設されており、二本の撚線59、59によって形成
されたバイパス線56の接点側端部57が両可動接点5
3、53の中央に接続され、バイパス線56のターミナ
ル側端部58が可動接点用ターミナル部材60のバイパ
ス線接続部片65に接続されている。 【効果】 一対の可動接点と固定接点で分担して通電で
きるため、電力需要部が要求した大電流を流すことがで
きる。バイパス線の接点側端部が両可動接点間の中央に
配置されていることで、可動接点ばねの自由端部は均等
に作動できるため、両可動接点は均衡した押し力をもっ
て両固定接点に接触する状態になり、接触抵抗を均一に
維持でき、適正な通電状態を確保できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁継電器に関
し、特に、固定接点と可動接点との間の通電技術に関す
る。
し、特に、固定接点と可動接点との間の通電技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、電磁継電器はベースに固定され
たコイルボビンと、コイルボビンに挿通されたコアと、
コイルボビンの外側に配置されてコアに固定されたヨー
クと、一端部がヨークに回動自在に支持されてコアに対
向されたアーマチュアと、一端部がヨークに固定されて
自由端部にアーマチュアを固定された可動接点ばねと、
固定接点に対向されて可動接点ばねの自由端部に固定さ
れた可動接点とを備えており、コイルボビンのコイル線
材への通電によるコアの磁力によってアーマチュアを可
動接点ばねのばね力に抗して吸引することにより、可動
接点を固定接点に接触させるように構成されている。
たコイルボビンと、コイルボビンに挿通されたコアと、
コイルボビンの外側に配置されてコアに固定されたヨー
クと、一端部がヨークに回動自在に支持されてコアに対
向されたアーマチュアと、一端部がヨークに固定されて
自由端部にアーマチュアを固定された可動接点ばねと、
固定接点に対向されて可動接点ばねの自由端部に固定さ
れた可動接点とを備えており、コイルボビンのコイル線
材への通電によるコアの磁力によってアーマチュアを可
動接点ばねのばね力に抗して吸引することにより、可動
接点を固定接点に接触させるように構成されている。
【0003】中電流を扱う電磁継電器においては可動接
点ばねを通電経路として使用している。しかし、大電流
(100アンペア以上)を扱う電磁継電器においては、
材料の高熱クリープが障害になるため、可動接点ばねを
通電経路に使用することができない。そこで、可動接点
と可動接点用ターミナル部材との間をバイパス線によっ
て電気的に接続する構造を採用することが、一般的に考
えられる。
点ばねを通電経路として使用している。しかし、大電流
(100アンペア以上)を扱う電磁継電器においては、
材料の高熱クリープが障害になるため、可動接点ばねを
通電経路に使用することができない。そこで、可動接点
と可動接点用ターミナル部材との間をバイパス線によっ
て電気的に接続する構造を採用することが、一般的に考
えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バイパ
ス線に大電流を通電するためには発熱を抑制する必要上
バイパス線の断面積を大きくし、かつ、長さを短く設定
しなければならないため、バイパス線の剛性が大きくな
り、線径も太くなってしまい、その結果、可動接点ばね
に負荷がかかりリレー特性が低下してしまう。また、バ
イパス線を可動接点に接続すると、組付性が低下してし
まう。
ス線に大電流を通電するためには発熱を抑制する必要上
バイパス線の断面積を大きくし、かつ、長さを短く設定
しなければならないため、バイパス線の剛性が大きくな
り、線径も太くなってしまい、その結果、可動接点ばね
に負荷がかかりリレー特性が低下してしまう。また、バ
イパス線を可動接点に接続すると、組付性が低下してし
まう。
【0005】本発明の目的は、バイパス線を使用しつつ
通電特性を向上することができる電磁継電器を提供する
ことにある。
通電特性を向上することができる電磁継電器を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電磁継電器
は、可動接点ばねの自由端部に固定されてコイル線材の
励磁および消磁によって固定接点に対して開閉する可動
接点と、可動接点に電気的に接続された可動接点用ター
ミナル部材とを備えている電磁継電器において、前記固
定接点と前記可動接点とが一対ずつ並設されており、こ
の両方の可動接点の中央にバイパス線の接点側端部が接
続され、このバイパス線のターミナル側端部が前記可動
接点用ターミナル部材に接続されていることを特徴とす
る。
は、可動接点ばねの自由端部に固定されてコイル線材の
励磁および消磁によって固定接点に対して開閉する可動
接点と、可動接点に電気的に接続された可動接点用ター
ミナル部材とを備えている電磁継電器において、前記固
定接点と前記可動接点とが一対ずつ並設されており、こ
の両方の可動接点の中央にバイパス線の接点側端部が接
続され、このバイパス線のターミナル側端部が前記可動
接点用ターミナル部材に接続されていることを特徴とす
る。
【0007】前記した手段によれば、可動接点および固
定接点が一対ずつ設けられていることにより、両方の可
動接点および固定接点で分担して通電することができる
ため、電力需要部が要求した大電流を発熱等の障害を引
き起こすことなく流すことができる。バイパス線の接点
側端部は両可動接点間の中央に配置されているため、可
動接点ばねの自由端部は全体にわたって均等に作動する
ことができる。したがって、可動接点ばねに固定された
両可動接点は均衡した押し力をもって両固定接点に接触
する状態になるため、一対の可動接点を設けるにもかか
わらず、接触抵抗を全体にわたって均一に維持すること
ができ、適正な通電状態を確保することができる。
定接点が一対ずつ設けられていることにより、両方の可
動接点および固定接点で分担して通電することができる
ため、電力需要部が要求した大電流を発熱等の障害を引
き起こすことなく流すことができる。バイパス線の接点
側端部は両可動接点間の中央に配置されているため、可
動接点ばねの自由端部は全体にわたって均等に作動する
ことができる。したがって、可動接点ばねに固定された
両可動接点は均衡した押し力をもって両固定接点に接触
する状態になるため、一対の可動接点を設けるにもかか
わらず、接触抵抗を全体にわたって均一に維持すること
ができ、適正な通電状態を確保することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態である
電磁継電器を示す分解斜視図である。図2はその組立途
中を示しており、(a)は可動接点ばね組付前の斜視
図、(b)は組付後の斜視図である。図3は同じくリー
ド線やカバー組付前を示す斜視図である。図4は組立後
を示す一部切断正面図である。図5は同じく(a)は一
部切断側面図、(b)はマグネットの位置で切断した側
面断面図である。図6は同じく平面断面図である。
電磁継電器を示す分解斜視図である。図2はその組立途
中を示しており、(a)は可動接点ばね組付前の斜視
図、(b)は組付後の斜視図である。図3は同じくリー
ド線やカバー組付前を示す斜視図である。図4は組立後
を示す一部切断正面図である。図5は同じく(a)は一
部切断側面図、(b)はマグネットの位置で切断した側
面断面図である。図6は同じく平面断面図である。
【0009】本実施形態において、本発明に係る電磁継
電器は、例えば、100アンペア以上が定格の大電流用
の電磁継電器として構成されている。
電器は、例えば、100アンペア以上が定格の大電流用
の電磁継電器として構成されている。
【0010】電磁継電器は絶縁性を有する樹脂が使用さ
れて、図1に示されているように略長方形の平板形状に
形成されたベース10を備えており、ベース10には複
数個の透孔が厚さ方向(以下、上下方向とする。)に貫
通するように開設されている。すなわち、ベース10の
一方の短辺側端部(以下、左側端部とする。)には、コ
イルボビンを取り付けるための第一の透孔(以下、ボビ
ン取付孔という。)11が略正方形に開設されており、
ベース10の中央部には第二の透孔12が略正方形に開
設されている。ベース10の一方の長辺側端部(以下、
前側端部とする。)にはヨークを取り付けるための第三
の透孔13が一対、前辺に沿うように一直線に並べられ
て開設されている。ベース10の右辺側端部には、可動
接点位置決め部材を取り付けるための第四の透孔14が
開設されている。
れて、図1に示されているように略長方形の平板形状に
形成されたベース10を備えており、ベース10には複
数個の透孔が厚さ方向(以下、上下方向とする。)に貫
通するように開設されている。すなわち、ベース10の
一方の短辺側端部(以下、左側端部とする。)には、コ
イルボビンを取り付けるための第一の透孔(以下、ボビ
ン取付孔という。)11が略正方形に開設されており、
ベース10の中央部には第二の透孔12が略正方形に開
設されている。ベース10の一方の長辺側端部(以下、
前側端部とする。)にはヨークを取り付けるための第三
の透孔13が一対、前辺に沿うように一直線に並べられ
て開設されている。ベース10の右辺側端部には、可動
接点位置決め部材を取り付けるための第四の透孔14が
開設されている。
【0011】ベース10の下面におけるボビン取付孔1
1の周囲には、正方形の筒形状に形成されたカプラ部1
5が垂直に突設されている。また、ベース10の下面に
おける後側端部には一対の囲い壁16、17が左右に並
べられて垂直に突設されている。左右の囲い壁16、1
7は後壁部と左右側壁部とを備えたチャンネル形状にそ
れぞれ形成されており、左側の囲い壁16の右側壁部と
右側囲い壁17の左側壁部とは共用した状態になってい
る。
1の周囲には、正方形の筒形状に形成されたカプラ部1
5が垂直に突設されている。また、ベース10の下面に
おける後側端部には一対の囲い壁16、17が左右に並
べられて垂直に突設されている。左右の囲い壁16、1
7は後壁部と左右側壁部とを備えたチャンネル形状にそ
れぞれ形成されており、左側の囲い壁16の右側壁部と
右側囲い壁17の左側壁部とは共用した状態になってい
る。
【0012】ベース10の上面における左右方向に延び
る中心線上には、絶縁性を有する樹脂が使用されて糸巻
形状に一体成形されたコイルボビン20が図2に示され
ているように立脚されており、コイルボビン20はボビ
ン取付孔11に左側端部が固定されている。すなわち、
コイルボビン20の左側フランジ21の下端部には右側
フランジ22の下端部よりも下方に延長された嵌入部2
1aが形成されており、嵌入部21aがボビン取付孔1
1に嵌入されている。
る中心線上には、絶縁性を有する樹脂が使用されて糸巻
形状に一体成形されたコイルボビン20が図2に示され
ているように立脚されており、コイルボビン20はボビ
ン取付孔11に左側端部が固定されている。すなわち、
コイルボビン20の左側フランジ21の下端部には右側
フランジ22の下端部よりも下方に延長された嵌入部2
1aが形成されており、嵌入部21aがボビン取付孔1
1に嵌入されている。
【0013】コイルボビン20の左側フランジ21と右
側フランジ22との間に形成された筒部23にはコイル
線材24が巻回されている。コイル線材24の巻き始め
端末部25と巻き終わり端末部26とは前後で一対のコ
イル用ターミナル部材27、28に、それらにそれぞれ
形成された各接続片27a、28aに挟み込まれた状態
でヒュージング加工されることによってそれぞれ電気的
に接続されている。
側フランジ22との間に形成された筒部23にはコイル
線材24が巻回されている。コイル線材24の巻き始め
端末部25と巻き終わり端末部26とは前後で一対のコ
イル用ターミナル部材27、28に、それらにそれぞれ
形成された各接続片27a、28aに挟み込まれた状態
でヒュージング加工されることによってそれぞれ電気的
に接続されている。
【0014】前後のコイル用ターミナル部材27、28
は左側フランジ21の左端面における前後位置に当接さ
れて、溶着によって固定されている。すなわち、コイル
用ターミナル部材27、28に開設された複数個の小孔
に左側フランジ21の左端面に突設された突起が挿入さ
れて、加熱によってかしめ加工された係合部によって固
定されている。
は左側フランジ21の左端面における前後位置に当接さ
れて、溶着によって固定されている。すなわち、コイル
用ターミナル部材27、28に開設された複数個の小孔
に左側フランジ21の左端面に突設された突起が挿入さ
れて、加熱によってかしめ加工された係合部によって固
定されている。
【0015】コイルボビン20の筒部23の中空部23
aには、ヨーク30に一体成形されたコア31が左側フ
ランジ21側から挿通されており、図2(a)に示され
ているように、コア31の右端部31aは右側フランジ
22の右端面から若干突出した状態になっている。ヨー
ク30は鉄等の磁性材料の略平板がコア31の部分が半
分に折り返されたコ字形状に形成されており、コア31
に対向するヨーク本体32が左右の第三の透孔13、1
3に固定されている。すなわち、ヨーク本体32は高さ
がコイルボビン20の高さと略等しく、左右方向の長さ
がコイルボビン20の左右方向の長さよりも若干長い長
方形の平板形状に形成されているとともに、ヨーク本体
32の下端辺には左右で一対の嵌入部33、33がそれ
ぞれ突設されており、左右の嵌入部33、33が左右の
透孔13、13にそれぞれ嵌入されている。
aには、ヨーク30に一体成形されたコア31が左側フ
ランジ21側から挿通されており、図2(a)に示され
ているように、コア31の右端部31aは右側フランジ
22の右端面から若干突出した状態になっている。ヨー
ク30は鉄等の磁性材料の略平板がコア31の部分が半
分に折り返されたコ字形状に形成されており、コア31
に対向するヨーク本体32が左右の第三の透孔13、1
3に固定されている。すなわち、ヨーク本体32は高さ
がコイルボビン20の高さと略等しく、左右方向の長さ
がコイルボビン20の左右方向の長さよりも若干長い長
方形の平板形状に形成されているとともに、ヨーク本体
32の下端辺には左右で一対の嵌入部33、33がそれ
ぞれ突設されており、左右の嵌入部33、33が左右の
透孔13、13にそれぞれ嵌入されている。
【0016】ヨーク本体32の下端辺における左右の嵌
入部33、33の間には、下側位置決め凹部34が一定
深さに形成されており、ヨーク本体32の上端辺におけ
る下側位置決め凹部34に対向する位置には、上側位置
決め凹部35が下側位置決め凹部34と上下対称形に形
成されている。ヨーク本体32の右端辺には右側位置決
め凹部36が一定深さに形成されており、右側位置決め
凹部36の高さはアーマチュア50のヒンジ部51の幅
に対応されている。
入部33、33の間には、下側位置決め凹部34が一定
深さに形成されており、ヨーク本体32の上端辺におけ
る下側位置決め凹部34に対向する位置には、上側位置
決め凹部35が下側位置決め凹部34と上下対称形に形
成されている。ヨーク本体32の右端辺には右側位置決
め凹部36が一定深さに形成されており、右側位置決め
凹部36の高さはアーマチュア50のヒンジ部51の幅
に対応されている。
【0017】ヨーク本体32の前側端面には可動接点ば
ね40の左端部が、図2(b)に示されているように当
接されてスポット溶接部46により固定されている。す
なわち、可動接点ばね40は導電性を有する板ばね材が
用いられてアングル型鋼形状に屈曲成形されており、固
定端部41および自由端部42を備えている。固定端部
41と自由端部42とは直角に屈曲された一対の連結部
43、43によって連結されている。固定端部41は縦
長の長方形の板形状に形成されており、固定端部41の
下端部および上端部には下側屈曲部44および上側屈曲
部45がそれぞれ略直角に屈曲されている。下側屈曲部
44および上側屈曲部45はヨーク本体32の下側位置
決め凹部34および上側位置決め凹部35にコイルボビ
ン20と反対側からそれぞれ嵌入され、上下からスポッ
ト溶接されて形成されたスポット溶接部46、46によ
って固着されている。
ね40の左端部が、図2(b)に示されているように当
接されてスポット溶接部46により固定されている。す
なわち、可動接点ばね40は導電性を有する板ばね材が
用いられてアングル型鋼形状に屈曲成形されており、固
定端部41および自由端部42を備えている。固定端部
41と自由端部42とは直角に屈曲された一対の連結部
43、43によって連結されている。固定端部41は縦
長の長方形の板形状に形成されており、固定端部41の
下端部および上端部には下側屈曲部44および上側屈曲
部45がそれぞれ略直角に屈曲されている。下側屈曲部
44および上側屈曲部45はヨーク本体32の下側位置
決め凹部34および上側位置決め凹部35にコイルボビ
ン20と反対側からそれぞれ嵌入され、上下からスポッ
ト溶接されて形成されたスポット溶接部46、46によ
って固着されている。
【0018】可動接点ばね40の自由端部42の前側端
辺には、一対の取付孔47、47が上下に離間されて開
設されている。図2(a)に示されているように、可動
接点ばね40の自由端部42の左側端面にはアーマチュ
ア50が当接され、アーマチュア50は当接面に突設さ
れた一対の突起52が一対の取付孔47、47に挿入さ
れてかしめ加工されることにより、可動接点ばね40の
自由端部42に固定されている。アーマチュア50は自
由端部42よりも前後方向の寸法が小さい略長方形の板
形状に形成されており、アーマチュア50の前側端部に
は上下方向の寸法が小さい長方形の板形状のヒンジ部5
1が形成されている。図2(b)に示されているよう
に、可動接点ばね40がヨーク30に固定された状態に
おいて、アーマチュア50のヒンジ部51はヨーク本体
32の右側位置決め凹部36に回動自在に嵌入された状
態になっており、この嵌入状態によって、ヒンジ部51
は右側位置決め凹部36によって水平面内において正確
に回動するように支持された状態になっている。
辺には、一対の取付孔47、47が上下に離間されて開
設されている。図2(a)に示されているように、可動
接点ばね40の自由端部42の左側端面にはアーマチュ
ア50が当接され、アーマチュア50は当接面に突設さ
れた一対の突起52が一対の取付孔47、47に挿入さ
れてかしめ加工されることにより、可動接点ばね40の
自由端部42に固定されている。アーマチュア50は自
由端部42よりも前後方向の寸法が小さい略長方形の板
形状に形成されており、アーマチュア50の前側端部に
は上下方向の寸法が小さい長方形の板形状のヒンジ部5
1が形成されている。図2(b)に示されているよう
に、可動接点ばね40がヨーク30に固定された状態に
おいて、アーマチュア50のヒンジ部51はヨーク本体
32の右側位置決め凹部36に回動自在に嵌入された状
態になっており、この嵌入状態によって、ヒンジ部51
は右側位置決め凹部36によって水平面内において正確
に回動するように支持された状態になっている。
【0019】可動接点ばね40の自由端部42における
アーマチュア50の後方端部には、一対の可動接点取付
用の取付孔48、48が上下に離間されて開設されてお
り、両取付孔48、48には一対の可動接点53、53
が当金54を介してかしめ加工によって固定されてい
る。すなわち、可動接点53は取付孔48に左側から挿
入されて当金54の挿通孔55に挿通され、挿通した端
部においてかしめ加工されることにより、可動接点ばね
40の自由端部42に固定されている。
アーマチュア50の後方端部には、一対の可動接点取付
用の取付孔48、48が上下に離間されて開設されてお
り、両取付孔48、48には一対の可動接点53、53
が当金54を介してかしめ加工によって固定されてい
る。すなわち、可動接点53は取付孔48に左側から挿
入されて当金54の挿通孔55に挿通され、挿通した端
部においてかしめ加工されることにより、可動接点ばね
40の自由端部42に固定されている。
【0020】図3および図5(a)に示されているよう
に、当金54の右側端面における上下方向の中央部に
は、バイパス線56の接点側端部57が溶接によって接
続されており、バイパス線56の他方のターミナル側端
部58は可動接点用ターミナル部材60に溶接によって
接続されている。バイパス線56は二本の撚線59、5
9を束ねて接点側端部57とターミナル側端部58とに
おいて溶着することによって電気的に一体化した電気線
材であり、大電流が通すことが可能であるとともに、柔
軟に変形可能である。本実施形態において、バイパス線
56は130Aの通電を保証し得るように設定されてい
る。また、バイパス線56の柔軟性は、可動接点ばね4
0の動きに影響を及ぼさないように設定されている。
に、当金54の右側端面における上下方向の中央部に
は、バイパス線56の接点側端部57が溶接によって接
続されており、バイパス線56の他方のターミナル側端
部58は可動接点用ターミナル部材60に溶接によって
接続されている。バイパス線56は二本の撚線59、5
9を束ねて接点側端部57とターミナル側端部58とに
おいて溶着することによって電気的に一体化した電気線
材であり、大電流が通すことが可能であるとともに、柔
軟に変形可能である。本実施形態において、バイパス線
56は130Aの通電を保証し得るように設定されてい
る。また、バイパス線56の柔軟性は、可動接点ばね4
0の動きに影響を及ぼさないように設定されている。
【0021】図1に分解した状態で示されているよう
に、可動接点用ターミナル部材60は大電流用のリード
線68の一方が接続されるリード線接続部片61を備え
ており、リード線接続部片61の左右方向の幅は右側囲
い壁17の左右方向の幅に対応されている。リード線接
続部片61の左右両辺における上端部には一対の係合溝
62、62がそれぞれ開設されている。図1および他の
図に示されているように、可動接点用ターミナル部材6
0のリード線接続部片61は右側囲い壁17にインサー
トされており、可動接点用ターミナル部材60はベース
10にインサート成形されている。係合溝62、62に
ベース10の樹脂が食い込むことによって、可動接点用
ターミナル部材60はベース10からの抜けを阻止され
た状態になっている。可動接点用ターミナル部材60の
リード線接続部片61の中央部には挿入孔63が前後方
向に開設されており、挿入孔63にはリード線68を接
続するためのボルト64の雄ねじ部64aが挿通されて
いる。ボルト64の頭部64bはベース10の右側囲い
壁17の後壁部に植え込まれて回り止めされた状態にな
っている。リード線68は雄ねじ部64aにナット69
によって締結されることにより、可動接点用ターミナル
部材60に電気的に接続されている。
に、可動接点用ターミナル部材60は大電流用のリード
線68の一方が接続されるリード線接続部片61を備え
ており、リード線接続部片61の左右方向の幅は右側囲
い壁17の左右方向の幅に対応されている。リード線接
続部片61の左右両辺における上端部には一対の係合溝
62、62がそれぞれ開設されている。図1および他の
図に示されているように、可動接点用ターミナル部材6
0のリード線接続部片61は右側囲い壁17にインサー
トされており、可動接点用ターミナル部材60はベース
10にインサート成形されている。係合溝62、62に
ベース10の樹脂が食い込むことによって、可動接点用
ターミナル部材60はベース10からの抜けを阻止され
た状態になっている。可動接点用ターミナル部材60の
リード線接続部片61の中央部には挿入孔63が前後方
向に開設されており、挿入孔63にはリード線68を接
続するためのボルト64の雄ねじ部64aが挿通されて
いる。ボルト64の頭部64bはベース10の右側囲い
壁17の後壁部に植え込まれて回り止めされた状態にな
っている。リード線68は雄ねじ部64aにナット69
によって締結されることにより、可動接点用ターミナル
部材60に電気的に接続されている。
【0022】可動接点用ターミナル部材60のリード線
接続部片61の上端部には、アングル型鋼形状に形成さ
れたバイパス線接続部片65が一体的に連結されてお
り、可動接点用ターミナル部材60がベース10にイン
サート成形された状態において、バイパス線接続部片6
5はベース10の上面から上方に突出した状態になって
いる。バイパス線接続部片65の縦部材にはバイパス線
56のターミナル側端部58が接続されている。
接続部片61の上端部には、アングル型鋼形状に形成さ
れたバイパス線接続部片65が一体的に連結されてお
り、可動接点用ターミナル部材60がベース10にイン
サート成形された状態において、バイパス線接続部片6
5はベース10の上面から上方に突出した状態になって
いる。バイパス線接続部片65の縦部材にはバイパス線
56のターミナル側端部58が接続されている。
【0023】ベース10の右辺側端部に開設された第四
の透孔14には、可動接点位置決め部材66の下端部が
嵌入されて固定されている。すなわち、可動接点位置決
め部材66の下端部の前後の端辺には前後で一対の係合
爪67、67が、図1に示されているようにそれぞれ突
設されており、可動接点位置決め部材66の下端部が第
四の透孔14に嵌入された状態において、両係合爪6
7、67が第四の透孔14に係合することによって固定
されるようになっている。図3に示されているように、
可動接点位置決め部材66は可動接点ばね40の当金5
4に接続されたバイパス線56の接点側端部57に当接
することにより、可動接点ばね40の右側への移動を規
定するようになっている。可動接点位置決め部材66の
反対側には固定接点用ターミナル部材70が配置されて
いる。
の透孔14には、可動接点位置決め部材66の下端部が
嵌入されて固定されている。すなわち、可動接点位置決
め部材66の下端部の前後の端辺には前後で一対の係合
爪67、67が、図1に示されているようにそれぞれ突
設されており、可動接点位置決め部材66の下端部が第
四の透孔14に嵌入された状態において、両係合爪6
7、67が第四の透孔14に係合することによって固定
されるようになっている。図3に示されているように、
可動接点位置決め部材66は可動接点ばね40の当金5
4に接続されたバイパス線56の接点側端部57に当接
することにより、可動接点ばね40の右側への移動を規
定するようになっている。可動接点位置決め部材66の
反対側には固定接点用ターミナル部材70が配置されて
いる。
【0024】固定接点用ターミナル部材70はベース1
0の左側囲い壁16にインサート成形されている。すな
わち、図1に分解した状態で示されているように、固定
接点用ターミナル70は大電流用の他方のリード線78
が接続されるリード線接続部片71を備えており、リー
ド線接続部片71の左右方向の幅は左側囲い壁16の左
右方向の幅に対応されている。リード線接続部片71の
左右両辺における上端部には一対の係合溝72、72が
それぞれ開設されており、リード線接続部片71が左側
囲い壁16に植設された状態において、係合溝72、7
2にベース10の樹脂が食い込むことによって、固定接
点用ターミナル部材70はベース10からの抜けを阻止
された状態になっている。固定接点用ターミナル部材7
0のリード線接続部片71の中央部には挿入孔73が前
後方向に開設されており、挿入孔73にはリード線78
を接続するためのボルト74の雄ねじ部74aが挿通さ
れている。ボルト74の頭部74bはベース10の左側
囲い壁16の後壁部に植え込まれて回り止めされた状態
になっている。リード線78は雄ねじ部74aにナット
79によって締結されることにより、固定接点用ターミ
ナル部材70に電気的に接続されている。
0の左側囲い壁16にインサート成形されている。すな
わち、図1に分解した状態で示されているように、固定
接点用ターミナル70は大電流用の他方のリード線78
が接続されるリード線接続部片71を備えており、リー
ド線接続部片71の左右方向の幅は左側囲い壁16の左
右方向の幅に対応されている。リード線接続部片71の
左右両辺における上端部には一対の係合溝72、72が
それぞれ開設されており、リード線接続部片71が左側
囲い壁16に植設された状態において、係合溝72、7
2にベース10の樹脂が食い込むことによって、固定接
点用ターミナル部材70はベース10からの抜けを阻止
された状態になっている。固定接点用ターミナル部材7
0のリード線接続部片71の中央部には挿入孔73が前
後方向に開設されており、挿入孔73にはリード線78
を接続するためのボルト74の雄ねじ部74aが挿通さ
れている。ボルト74の頭部74bはベース10の左側
囲い壁16の後壁部に植え込まれて回り止めされた状態
になっている。リード線78は雄ねじ部74aにナット
79によって締結されることにより、固定接点用ターミ
ナル部材70に電気的に接続されている。
【0025】固定接点用ターミナル部材70のリード線
接続部片71の上端部には、アングル型鋼形状に形成さ
れた固定接点取付部片75が一体的に連結されており、
固定接点用ターミナル部材70がベース10にインサー
ト成形された状態において、固定接点取付部片75はベ
ース10の上面から上方に突出した状態になっている。
固定接点取付部片75の一対の可動接点53、53に対
向する位置には固定接点取付用の取付孔76が一対、上
下に離間されて開設されており、両取付孔76、76に
は一対の固定接点77、77が右側から挿入されてかし
め加工によって固定されている。固定された両固定接点
77、77は両可動接点53、53にそれぞれ対向した
状態になっている。
接続部片71の上端部には、アングル型鋼形状に形成さ
れた固定接点取付部片75が一体的に連結されており、
固定接点用ターミナル部材70がベース10にインサー
ト成形された状態において、固定接点取付部片75はベ
ース10の上面から上方に突出した状態になっている。
固定接点取付部片75の一対の可動接点53、53に対
向する位置には固定接点取付用の取付孔76が一対、上
下に離間されて開設されており、両取付孔76、76に
は一対の固定接点77、77が右側から挿入されてかし
め加工によって固定されている。固定された両固定接点
77、77は両可動接点53、53にそれぞれ対向した
状態になっている。
【0026】以上のようにコイルボビン20等が組み付
けられたベース10にはカバー80が、コイルボビン2
0等の上方を被覆するように被せ付けられる。カバー8
0は絶縁性を有する樹脂が使用されて一体成形されたカ
バー本体81を備えており、図1および図3に詳示され
ているように、カバー本体81はベース10の平面形状
に大きめに相似する長方形形状を有した下面開口の箱体
に形成されている。カバー本体81の左右の後辺には左
右で一対のブラケット82、82がそれぞれ突設されて
おり、両ブラケット82、82に開設された一対の透孔
83、83には円筒形状の補強金具84、84がそれぞ
れ嵌入されている。
けられたベース10にはカバー80が、コイルボビン2
0等の上方を被覆するように被せ付けられる。カバー8
0は絶縁性を有する樹脂が使用されて一体成形されたカ
バー本体81を備えており、図1および図3に詳示され
ているように、カバー本体81はベース10の平面形状
に大きめに相似する長方形形状を有した下面開口の箱体
に形成されている。カバー本体81の左右の後辺には左
右で一対のブラケット82、82がそれぞれ突設されて
おり、両ブラケット82、82に開設された一対の透孔
83、83には円筒形状の補強金具84、84がそれぞ
れ嵌入されている。
【0027】カバー本体81の後壁における右側端部に
は棒状のマグネット85がインサート成形されており、
図2に想像線で示されているように、マグネット85は
上下の固定接点77、77および上下の可動接点53、
53に上下方向の全長にわたって対向されている。すな
わち、マグネット85は断面が図6に示されているよう
に正方形で、長さが図5に示されているように上下の接
点間の間隔よりも長い棒状に形成されており、カバー本
体81の後壁における右側端部において右辺に沿って垂
直に配置され、上下方向に延在した固定接点77、77
と可動接点53、53との間隙に対向した状態になって
いる。なお、マグネット85はカバー本体81にインサ
ート成形するに限らず、カバー本体81に予め成形され
たポケットに挿入することによって配設してもよい。
は棒状のマグネット85がインサート成形されており、
図2に想像線で示されているように、マグネット85は
上下の固定接点77、77および上下の可動接点53、
53に上下方向の全長にわたって対向されている。すな
わち、マグネット85は断面が図6に示されているよう
に正方形で、長さが図5に示されているように上下の接
点間の間隔よりも長い棒状に形成されており、カバー本
体81の後壁における右側端部において右辺に沿って垂
直に配置され、上下方向に延在した固定接点77、77
と可動接点53、53との間隙に対向した状態になって
いる。なお、マグネット85はカバー本体81にインサ
ート成形するに限らず、カバー本体81に予め成形され
たポケットに挿入することによって配設してもよい。
【0028】次に、作用および効果を説明する。
【0029】図3および図4に示されているように、電
磁継電器のカプラ15にコントローラ側のカプラ90が
装着され、そのコントローラから一対のコイル用ターミ
ナル部材27、28に電圧が印加されると、コイル線材
24が励磁されてコア31によってアーマチュア50が
磁気的に吸引されることにより、上下の可動接点53、
53が上下の固定接点77、77に接触されるため、固
定接点用ターミナル部材70と可動接点用ターミナル部
材60とが電気的に接続されて、電力需要部に電力が供
給される。
磁継電器のカプラ15にコントローラ側のカプラ90が
装着され、そのコントローラから一対のコイル用ターミ
ナル部材27、28に電圧が印加されると、コイル線材
24が励磁されてコア31によってアーマチュア50が
磁気的に吸引されることにより、上下の可動接点53、
53が上下の固定接点77、77に接触されるため、固
定接点用ターミナル部材70と可動接点用ターミナル部
材60とが電気的に接続されて、電力需要部に電力が供
給される。
【0030】両コイル用ターミナル部材27、28への
電圧の印加が停止されると、コイル線材24およびコア
31が消磁されるため、可動接点ばね40の自由端部4
2がその弾性力によって右方に復帰することにより、上
下の可動接点53、53が上下の固定接点77、77か
ら離れる。その結果、固定接点用ターミナル部材70と
可動接点用ターミナル部材60とが電気的に遮断され
て、電力需要部への電力の供給が停止されることにな
る。
電圧の印加が停止されると、コイル線材24およびコア
31が消磁されるため、可動接点ばね40の自由端部4
2がその弾性力によって右方に復帰することにより、上
下の可動接点53、53が上下の固定接点77、77か
ら離れる。その結果、固定接点用ターミナル部材70と
可動接点用ターミナル部材60とが電気的に遮断され
て、電力需要部への電力の供給が停止されることにな
る。
【0031】コイル線材24の励磁および消磁に伴っ
て、アーマチュア50のヒンジ部51はヨーク本体32
の右側位置決め凹部36内で往復回動する。この際、可
動接点ばね40の下側屈曲部44および上側屈曲部45
がヨーク本体32の下側位置決め凹部34および上側位
置決め凹部35に溶接されることにより、ヒンジ部51
は右側位置決め凹部36に適正に位置決めされて回動自
在に支持されているため、アーマチュア50は常に一定
の回動状態を呈することになり、常に一定のリレー特性
が発揮されることになる。
て、アーマチュア50のヒンジ部51はヨーク本体32
の右側位置決め凹部36内で往復回動する。この際、可
動接点ばね40の下側屈曲部44および上側屈曲部45
がヨーク本体32の下側位置決め凹部34および上側位
置決め凹部35に溶接されることにより、ヒンジ部51
は右側位置決め凹部36に適正に位置決めされて回動自
在に支持されているため、アーマチュア50は常に一定
の回動状態を呈することになり、常に一定のリレー特性
が発揮されることになる。
【0032】すなわち、可動接点ばね40はかしめ加工
によってヨーク本体32に固定されるのではなく、かし
め加工に有り勝ちな部品のバラツキによる組付誤差が発
生しないため、ヒンジ部51は右側位置決め凹部36に
常に一定の状態で組み付けられることになる。また、ヨ
ーク30にかしめ加工のための突起を形成する必要がな
いため、ヨーク30の板厚が厚く仕様変更された場合で
あっても、加工性や組付性が低下することはなく、一定
の水準を維持することができる。
によってヨーク本体32に固定されるのではなく、かし
め加工に有り勝ちな部品のバラツキによる組付誤差が発
生しないため、ヒンジ部51は右側位置決め凹部36に
常に一定の状態で組み付けられることになる。また、ヨ
ーク30にかしめ加工のための突起を形成する必要がな
いため、ヨーク30の板厚が厚く仕様変更された場合で
あっても、加工性や組付性が低下することはなく、一定
の水準を維持することができる。
【0033】前記通電時においては、上下に一対の可動
接点53、53および固定接点77、77が設けられて
いることにより、上側の可動接点53と固定接点77、
および、下側の可動接点53と固定接点77とで分担し
て通電することができるため、電力需要部が要求した大
電流を発熱等の障害を引き起こすことなく流すことがで
きる。
接点53、53および固定接点77、77が設けられて
いることにより、上側の可動接点53と固定接点77、
および、下側の可動接点53と固定接点77とで分担し
て通電することができるため、電力需要部が要求した大
電流を発熱等の障害を引き起こすことなく流すことがで
きる。
【0034】また、両可動接点53、53と可動接点用
ターミナル部材60との間はバイパス線56によって電
気的に接続されているが、バイパス線56は二本の撚線
59、59が束ねられることによって電気抵抗が小さく
なるように断面積が大きく設定されているため、大電流
を発熱等の障害を引き起こすことなく良好に流すことが
できる。
ターミナル部材60との間はバイパス線56によって電
気的に接続されているが、バイパス線56は二本の撚線
59、59が束ねられることによって電気抵抗が小さく
なるように断面積が大きく設定されているため、大電流
を発熱等の障害を引き起こすことなく良好に流すことが
できる。
【0035】バイパス線56は柔軟性に富む撚線59が
二本束ねられて形成されているため、可動接点ばね40
の弾性力に対して外力を及ぼすのを回避することができ
る。つまり、可動接点ばね40の作動はバイパス線56
に影響されずにその弾性力およびコア31からの磁力に
のみ依存することになる。したがって、上下の可動接点
53、53は可動接点ばね40の作動に追従して上下の
固定接点77、77に対して適正なリレー作動を呈する
ことになる。
二本束ねられて形成されているため、可動接点ばね40
の弾性力に対して外力を及ぼすのを回避することができ
る。つまり、可動接点ばね40の作動はバイパス線56
に影響されずにその弾性力およびコア31からの磁力に
のみ依存することになる。したがって、上下の可動接点
53、53は可動接点ばね40の作動に追従して上下の
固定接点77、77に対して適正なリレー作動を呈する
ことになる。
【0036】バイパス線56の接点側端部57は当金5
4の上下方向の中心、すなわち、上下の可動接点53、
53の中央に配置されているため、可動接点ばね40の
自由端部42は上下で均等に作動することができる。し
たがって、可動接点ばね40に固定された上下の可動接
点53、53は上下で均衡した押し力をもって上下の固
定接点77、77に接触する状態になるため、上下で一
対の可動接点53、53を設けるにもかかわらず、接触
抵抗を全体にわたって均一に維持することができ、適正
な通電状態を確保することができる。
4の上下方向の中心、すなわち、上下の可動接点53、
53の中央に配置されているため、可動接点ばね40の
自由端部42は上下で均等に作動することができる。し
たがって、可動接点ばね40に固定された上下の可動接
点53、53は上下で均衡した押し力をもって上下の固
定接点77、77に接触する状態になるため、上下で一
対の可動接点53、53を設けるにもかかわらず、接触
抵抗を全体にわたって均一に維持することができ、適正
な通電状態を確保することができる。
【0037】バイパス線56を当金54に予め接続する
ことにより、接点側端部57のスポット溶接作業を実施
し易い場所で先に進行させておくことができるため、組
付性を向上させることができる。但し、バイパス線56
の接点側端部57およびターミナル側端部58のスポッ
ト溶接を同時に実施してもよい。また、バイパス線56
の接点側端部57を可動接点ばね40の自由端部42に
直接スポット溶接する場合に比べて、可動接点ばね40
の歪みの発生を防止することができる。
ことにより、接点側端部57のスポット溶接作業を実施
し易い場所で先に進行させておくことができるため、組
付性を向上させることができる。但し、バイパス線56
の接点側端部57およびターミナル側端部58のスポッ
ト溶接を同時に実施してもよい。また、バイパス線56
の接点側端部57を可動接点ばね40の自由端部42に
直接スポット溶接する場合に比べて、可動接点ばね40
の歪みの発生を防止することができる。
【0038】上下の可動接点53、53が上下の固定接
点77、77から離れる際にアークが発生する。しか
し、本実施形態においては、マグネット85が上下の可
動接点53、53と上下の固定接点77、77との後方
に接点間に直角の磁界を作用するように配置されている
ため、上下の可動接点53、53が上下の固定接点7
7、77から離れる際に発生するアークはマグネット8
5の磁界による吹き消し(アークブラスト)作用により
除去される。
点77、77から離れる際にアークが発生する。しか
し、本実施形態においては、マグネット85が上下の可
動接点53、53と上下の固定接点77、77との後方
に接点間に直角の磁界を作用するように配置されている
ため、上下の可動接点53、53が上下の固定接点7
7、77から離れる際に発生するアークはマグネット8
5の磁界による吹き消し(アークブラスト)作用により
除去される。
【0039】本実施形態において、マグネット85は上
下の可動接点53、53と上下の固定接点77、77に
対応するように上下に細長い棒状に形成されているが、
カバー本体81の内部にインサート成形されているた
め、折損は防止される。万一、折損したとしても、マグ
ネット85はカバー本体81の内部にインサート成形さ
れていることにより磁気的に一体を維持することができ
るため、アークブラスト作用は維持することができる。
下の可動接点53、53と上下の固定接点77、77に
対応するように上下に細長い棒状に形成されているが、
カバー本体81の内部にインサート成形されているた
め、折損は防止される。万一、折損したとしても、マグ
ネット85はカバー本体81の内部にインサート成形さ
れていることにより磁気的に一体を維持することができ
るため、アークブラスト作用は維持することができる。
【0040】マグネット85をカバー本体81に配置す
ることにより、上下の可動接点53、53と上下の固定
接点77、77に近接することができるため、マグネッ
ト85の磁気によるアークブラスト作用を効果的に発揮
させることができる。また、マグネット85をカバー本
体81の側壁の内部に配置することにより、マグネット
85の取付スペースや取付部品を省略することができる
ため、電磁継電器を小型化することができる。
ることにより、上下の可動接点53、53と上下の固定
接点77、77に近接することができるため、マグネッ
ト85の磁気によるアークブラスト作用を効果的に発揮
させることができる。また、マグネット85をカバー本
体81の側壁の内部に配置することにより、マグネット
85の取付スペースや取付部品を省略することができる
ため、電磁継電器を小型化することができる。
【0041】ところで、100アンペア以上の大電流を
取り扱う電磁継電器においては、接触抵抗を可及的に小
さく抑えるために、電力需要部に接続されるリード線と
ターミナル部材との接続にはねじ締結による圧接接続構
造が、広く採用されている。このねじ締結による圧接接
続構造においては、ターミナル部材にボルトまたはナッ
トを固定する必要があるが、ターミナル部材にボルトま
たはナットを溶接する構造によると、絶縁性や圧接性が
低下してしまうことがある。
取り扱う電磁継電器においては、接触抵抗を可及的に小
さく抑えるために、電力需要部に接続されるリード線と
ターミナル部材との接続にはねじ締結による圧接接続構
造が、広く採用されている。このねじ締結による圧接接
続構造においては、ターミナル部材にボルトまたはナッ
トを固定する必要があるが、ターミナル部材にボルトま
たはナットを溶接する構造によると、絶縁性や圧接性が
低下してしまうことがある。
【0042】しかし、本実施形態においては、図4およ
び図5に示されているように、可動接点用ターミナル部
材60のためのボルト64はリード線接続部片61の挿
入孔63に後方から挿入された状態で、右側囲い壁17
にリード線接続部片61と共にインサート成形されてい
るため、ボルト64は可動接点用ターミナル部材60に
溶接を使用しないで固定された状態になっている。すな
わち、ボルト64の雄ねじ部64aがリード線接続部片
61の挿入孔63に後方から挿入され、頭部64bがリ
ード線接続部片61の後面に当接されることにより、ボ
ルト64はリード線接続部片61に直交した状態で位置
決めされており、かつ、頭部64bが右側囲い壁17の
後壁に埋め込まれた状態になっていることにより、回り
止めされている。
び図5に示されているように、可動接点用ターミナル部
材60のためのボルト64はリード線接続部片61の挿
入孔63に後方から挿入された状態で、右側囲い壁17
にリード線接続部片61と共にインサート成形されてい
るため、ボルト64は可動接点用ターミナル部材60に
溶接を使用しないで固定された状態になっている。すな
わち、ボルト64の雄ねじ部64aがリード線接続部片
61の挿入孔63に後方から挿入され、頭部64bがリ
ード線接続部片61の後面に当接されることにより、ボ
ルト64はリード線接続部片61に直交した状態で位置
決めされており、かつ、頭部64bが右側囲い壁17の
後壁に埋め込まれた状態になっていることにより、回り
止めされている。
【0043】本実施形態においては、ボルト64が可動
接点用ターミナル部材60のリード線接続部片61に溶
接部なしに固定されているため、図5に示されているよ
うに、リード線68のラグ68aはリード線接続部片6
1の当接面にナット69の締結により溶接部に邪魔され
ずに全体にわたって均一に密着された状態になる。した
がって、リード線68とリード線接続部片61との接触
面における接触抵抗はきわめて小さくなる。
接点用ターミナル部材60のリード線接続部片61に溶
接部なしに固定されているため、図5に示されているよ
うに、リード線68のラグ68aはリード線接続部片6
1の当接面にナット69の締結により溶接部に邪魔され
ずに全体にわたって均一に密着された状態になる。した
がって、リード線68とリード線接続部片61との接触
面における接触抵抗はきわめて小さくなる。
【0044】かつまた、ボルト64の頭部64bがリー
ド線接続部片61の後側において右側囲い壁17の後壁
に埋め込まれているため、リード線接続部片61の前面
側に右側囲い壁17の成形のための樹脂が回り込むこと
が防止される。したがって、リード線68とリード線接
続部片61との接触面における接触抵抗は、その樹脂ば
りによっても低下されることがない。
ド線接続部片61の後側において右側囲い壁17の後壁
に埋め込まれているため、リード線接続部片61の前面
側に右側囲い壁17の成形のための樹脂が回り込むこと
が防止される。したがって、リード線68とリード線接
続部片61との接触面における接触抵抗は、その樹脂ば
りによっても低下されることがない。
【0045】ボルト64の頭部64bの後面には右側囲
い壁17の後壁によって絶縁壁が形成されているため、
専用の絶縁構造を設けずとも良好な絶縁状態を確保する
ことができる。また、ボルト64は右側囲い壁17によ
って回り止めされているため、ナット69の締結時に大
きな回転力がリード線接続部片61に作用するのを防止
することができ、リレー特性を向上させることができ
る。
い壁17の後壁によって絶縁壁が形成されているため、
専用の絶縁構造を設けずとも良好な絶縁状態を確保する
ことができる。また、ボルト64は右側囲い壁17によ
って回り止めされているため、ナット69の締結時に大
きな回転力がリード線接続部片61に作用するのを防止
することができ、リレー特性を向上させることができ
る。
【0046】以上の可動接点用ターミナル部材60にリ
ード線接続部片61にリード線68を接続するためのボ
ルト64についての構成および作用効果は、固定接点用
ターミナル部材70のリード線接続部片71にリード線
78を接続するためのボルト74についても同様であ
る。
ード線接続部片61にリード線68を接続するためのボ
ルト64についての構成および作用効果は、固定接点用
ターミナル部材70のリード線接続部片71にリード線
78を接続するためのボルト74についても同様であ
る。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
可動接点および固定接点が一対ずつ設けられていること
により、両方の可動接点および固定接点で分担して通電
することができるため、電力需要部が要求した大電流を
発熱等の障害を引き起こすことなく流すことができる。
バイパス線の接点側端部は両可動接点間の中央に配置さ
れているため、可動接点ばねの自由端部は全体にわたっ
て均等に作動することができる。したがって、可動接点
ばねに固定された両可動接点は均衡した押し力をもって
両固定接点に接触する状態になるため、一対の可動接点
を設けるにもかかわらず、接触抵抗を全体にわたって均
一に維持することができ、適正な通電状態を確保するこ
とができる。
可動接点および固定接点が一対ずつ設けられていること
により、両方の可動接点および固定接点で分担して通電
することができるため、電力需要部が要求した大電流を
発熱等の障害を引き起こすことなく流すことができる。
バイパス線の接点側端部は両可動接点間の中央に配置さ
れているため、可動接点ばねの自由端部は全体にわたっ
て均等に作動することができる。したがって、可動接点
ばねに固定された両可動接点は均衡した押し力をもって
両固定接点に接触する状態になるため、一対の可動接点
を設けるにもかかわらず、接触抵抗を全体にわたって均
一に維持することができ、適正な通電状態を確保するこ
とができる。
【図1】本発明の一実施形態である電磁継電器を示す分
解斜視図である。
解斜視図である。
【図2】その組立途中を示しており、(a)は可動接点
ばね組付前の斜視図、(b)は組付後の斜視図である。
ばね組付前の斜視図、(b)は組付後の斜視図である。
【図3】同じくリード線やカバー組付前を示す斜視図で
ある。
ある。
【図4】組立後を示す一部切断正面図である。
【図5】同じく(a)は一部切断側面図、(b)はマグ
ネットの位置で切断した側面断面図である。
ネットの位置で切断した側面断面図である。
【図6】同じく平面断面図である。
10…ベース、11…ボビン取付孔、12…第二の透
孔、13…第三の透孔、14…第四の透孔、15…カプ
ラ部、16…左側囲い壁、17…右側囲い壁、20…コ
イルボビン、21…左側フランジ、21a…嵌入部、2
2…右側フランジ、23…筒部、23a…中空部、24
…コイル線材、25…巻き始め端末部、26…巻き終わ
り端末部、27、28…コイル用ターミナル部材、27
a、28a…接続片、30…ヨーク、31…コア、31
a…右端部、32…ヨーク本体、33…嵌入部、34…
下側位置決め凹部、35…上側位置決め凹部、36…右
側位置決め凹部、40…可動接点ばね、41…固定端
部、42…自由端部、43…連結部、44…下側屈曲
部、45…上側屈曲部、46…スポット溶接部、47…
取付孔、48…取付孔、50…アーマチュア、51…ヒ
ンジ部、52…突起、53…可動接点、54…当金、5
5…挿通孔、56…バイパス線、57…接点側端部、5
8…ターミナル側端部、59…撚線、60…可動接点用
ターミナル部材、61…リード線接続部片、62…係合
溝、63…挿入孔、64…ボルト、64a…雄ねじ部、
64b…頭部、65…バイパス線接続部片、66…可動
接点位置決め部材、67…係合爪、68…リード線、6
8a…ラグ、69…ナット、70…固定接点用ターミナ
ル部材、71…リード線接続部片、72…係合溝、73
…挿入孔、74…ボルト、74a…雄ねじ部、74b…
頭部、75…固定接点取付部片、76…取付孔、77…
固定接点、78…リード線、79…ナット、80…カバ
ー、81…カバー本体、82…ブラケット、83…透
孔、84…補強金具、85…マグネット、90…カプ
ラ。
孔、13…第三の透孔、14…第四の透孔、15…カプ
ラ部、16…左側囲い壁、17…右側囲い壁、20…コ
イルボビン、21…左側フランジ、21a…嵌入部、2
2…右側フランジ、23…筒部、23a…中空部、24
…コイル線材、25…巻き始め端末部、26…巻き終わ
り端末部、27、28…コイル用ターミナル部材、27
a、28a…接続片、30…ヨーク、31…コア、31
a…右端部、32…ヨーク本体、33…嵌入部、34…
下側位置決め凹部、35…上側位置決め凹部、36…右
側位置決め凹部、40…可動接点ばね、41…固定端
部、42…自由端部、43…連結部、44…下側屈曲
部、45…上側屈曲部、46…スポット溶接部、47…
取付孔、48…取付孔、50…アーマチュア、51…ヒ
ンジ部、52…突起、53…可動接点、54…当金、5
5…挿通孔、56…バイパス線、57…接点側端部、5
8…ターミナル側端部、59…撚線、60…可動接点用
ターミナル部材、61…リード線接続部片、62…係合
溝、63…挿入孔、64…ボルト、64a…雄ねじ部、
64b…頭部、65…バイパス線接続部片、66…可動
接点位置決め部材、67…係合爪、68…リード線、6
8a…ラグ、69…ナット、70…固定接点用ターミナ
ル部材、71…リード線接続部片、72…係合溝、73
…挿入孔、74…ボルト、74a…雄ねじ部、74b…
頭部、75…固定接点取付部片、76…取付孔、77…
固定接点、78…リード線、79…ナット、80…カバ
ー、81…カバー本体、82…ブラケット、83…透
孔、84…補強金具、85…マグネット、90…カプ
ラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河合 貴幸 群馬県桐生市広沢町1丁目2681番地 株式 会社ミツバ内 (72)発明者 高橋 俊男 群馬県桐生市広沢町1丁目2681番地 株式 会社ミツバ内 (72)発明者 森 博之 群馬県桐生市広沢町1丁目2681番地 株式 会社ミツバ内
Claims (2)
- 【請求項1】 可動接点ばねの自由端部に固定されてコ
イル線材の励磁および消磁によって固定接点に対して開
閉する可動接点と、可動接点に電気的に接続された可動
接点用ターミナル部材とを備えている電磁継電器におい
て、前記固定接点と前記可動接点とが一対ずつ並設され
ており、この両方の可動接点の中央にバイパス線の接点
側端部が接続され、このバイパス線のターミナル側端部
が前記可動接点用ターミナル部材に接続されていること
を特徴とする電磁継電器。 - 【請求項2】 前記バイパス線が二本の撚線によって構
成されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁継
電器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10369459A JP2000195404A (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 電磁継電器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10369459A JP2000195404A (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 電磁継電器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000195404A true JP2000195404A (ja) | 2000-07-14 |
Family
ID=18494479
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10369459A Pending JP2000195404A (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | 電磁継電器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000195404A (ja) |
-
1998
- 1998-12-25 JP JP10369459A patent/JP2000195404A/ja active Pending
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