JP2000193339A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP2000193339A
JP2000193339A JP10369538A JP36953898A JP2000193339A JP 2000193339 A JP2000193339 A JP 2000193339A JP 10369538 A JP10369538 A JP 10369538A JP 36953898 A JP36953898 A JP 36953898A JP 2000193339 A JP2000193339 A JP 2000193339A
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B7/00Compression machines, plants or systems, with cascade operation, i.e. with two or more circuits, the heat from the condenser of one circuit being absorbed by the evaporator of the next circuit
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/22Refrigeration systems for supermarkets

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ショーケース等に適用された二元冷凍サイク
ルの冷凍装置において熱源機器(11)が停止した場合で
も、冷凍運転を継続できるようにする。 【解決手段】 高温側冷媒回路(3) と低温側冷媒回路
(4) とが第1冷媒熱交換器(5A)を介して接続されて二元
冷凍サイクルに構成された冷凍設備(6) 用の第1冷凍回
路(1) と、単元冷凍サイクルに構成された第2冷凍回路
(2) と、低温側冷媒回路(4) に接続された第2冷媒熱交
換器(5B)とを用い、第2冷媒熱交換器(5B)を、第2冷凍
回路(2) の液配管(36a) と吸入側ガス配管(36b) に連絡
配管(41,42)を介して接続する。そして、第2冷凍回路
(2) の冷媒を、連絡配管(41,42) を介して第2冷媒熱交
換器(5B)へ選択的に流通させる第1切換手段(43,44) を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置に関し、
特に、二元冷凍サイクルの冷凍装置において熱源機器が
停止した際の運転継続策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷凍装置には、特開平9−2
10515号公報に開示されているように、高温側冷媒
回路と低温側冷媒回路とが冷媒熱交換器を介して接続さ
れて蒸気圧縮式の二元冷凍サイクルに構成されたものが
ある。具体的に、高温側冷媒回路は、圧縮機と熱源側熱
交換器と膨張弁と冷媒熱交換器の蒸発部とが冷媒配管で
順に接続されて成る閉回路に構成され、低温側冷媒回路
は、圧縮機と冷媒熱交換器の凝縮部と膨張弁と利用側熱
交換器とが冷媒配管で順に接続されて成る閉回路に構成
されている。
【0003】この二元冷凍サイクルの冷凍装置は、例え
ば、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の商
店に設けられる冷凍食品用のショーケースなどの冷凍設
備に適用されている。ショーケースには、庫内の食品等
の陳列空間と、この陳列空間との間で空気を循環させる
ための空気通路が形成されている。そして、この空気通
路に、上記利用側熱交換器が送風機によって庫内へ送風
可能に配置されている。
【0004】ショーケースの運転時は、高温側冷媒回路
と低温側冷媒回路のそれぞれで冷媒が循環し、冷媒熱交
換器において、両冷凍回路の冷媒間での熱交換が行われ
る。低温側冷媒回路について見ると、圧縮機から吐出さ
れた冷媒は、冷媒熱交換器で凝縮した後、膨張弁で減圧
し、さらにショーケース内の利用側熱交換器において空
気通路を流れる空気との間で熱交換を行って蒸発し、該
空気を冷却する。そして、この冷却された空気が、空気
通路から庫内の陳列空間に供給されて、食品が所定の低
温度に保持され、その鮮度が維持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように構
成された従来のショーケースでは、熱源側の圧縮機等の
機器に故障が発生すると、利用側の機器が正常でも運転
が停止してしまう。このため、従来は、運転を継続して
いる他のショーケースに商品を移すなどの手段を講じて
いるが、そうすると冷凍や冷蔵の負荷が大きくなって、
商品の品質を十分に維持できなくなる問題があった。特
に冷凍ショーケースが停止した場合は、商品を冷蔵ショ
ーケースなどに移しても十分に保存できない問題があっ
た。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みて創案
されたものであり、その目的とするところは、ショーケ
ース等に適用された二元冷凍サイクルの冷凍装置におい
て熱源側の機器が停止した場合でも、冷凍運転を継続で
きるようにして、商品の品質を維持できるようにするこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、二元冷凍サイ
クルの冷凍装置において熱源側の機器が停止した場合に
は、空調設備などに備えられている単元冷凍サイクルの
冷凍回路を利用して高温側冷媒回路を構成し、二元冷凍
サイクルの運転を継続できるようにしたものである。
【0008】具体的に、本発明が講じた第1の解決手段
は、高温側冷媒回路(3) と低温側冷媒回路(4) とが第1
冷媒熱交換器(5A)を介して接続されて二元冷凍サイクル
に構成された冷凍設備(6) 用の第1冷凍回路(1) と、単
元冷凍サイクルに構成された第2冷凍回路(2) と、上記
低温側冷媒回路(4) に接続された第2冷媒熱交換器(5B)
とを備え、該第2冷媒熱交換器(5B)が、第2冷凍回路
(2) の液配管(36a) と吸入側ガス配管(36b) に連絡配管
(41,42) を介して接続され、さらに、第2冷凍回路(2)
の冷媒を、該連絡配管(41,42) を介して第2冷媒熱交換
器(5B)へ選択的に流通させる第1切換手段(43,44) を備
えた構成としたものである。
【0009】また、本発明が講じた第2の解決手段は、
上記第1の解決手段において、第2冷媒熱交換器(5B)の
凝縮部(21B) が、第1冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21A)
の下流側に直列に接続される一方、低温側冷媒回路(4)
に、冷媒が第2冷媒熱交換器(5B)をバイパスして第1冷
媒熱交換器(5A)から利用側熱交換器(24)に流れるように
バイパス通路(26)を設け、さらに、低温側冷媒回路(4)
に、冷媒がバイパス通路(26)を通って第1冷媒熱交換器
(5A)の凝縮部(21A) と利用側熱交換器(24)とを循環する
第1モードと、該冷媒が両冷媒熱交換器(5A,5B) の凝縮
部(21A,21B) と利用側熱交換器(24)とを循環する第2モ
ードとを切り換える第2切換手段(27,28) を設けたもの
である。
【0010】また、本発明が講じた第3の解決手段は、
上記第1の解決手段において、空調設備用の冷凍回路
を、第2冷凍回路(2) として用いたものである。
【0011】また、本発明が講じた第4の解決手段は、
上記第1の解決手段において、第1冷媒熱交換器(5A)
を、送風機によって、冷凍設備(6) の庫内へ送風可能に
構成したものであり、本発明が講じた第5の解決手段
は、上記第1または第4の解決手段において、第2冷媒
熱交換器(5B)を、送風機によって、冷凍設備(6) の庫内
へ送風可能に構成したものである。
【0012】−作用− 上記第1の解決手段では、通常は、第1冷凍回路(1) で
の、第1冷媒熱交換器(5A)を用いた二元冷凍サイクルの
運転動作により、冷凍ショーケース(6) などの冷凍設備
の庫内が所定の低温に維持される。一方、この第1冷凍
回路(1) の高温側冷媒回路(3) で使用されている熱源機
器(11)が故障などで停止すると、第1切換手段(43,44)
により、第2冷凍回路(2) の冷媒を、連絡配管(41,42)
を介して第2冷媒熱交換器(5A)へ流すことができる。そ
うすると、第2冷凍回路(2) の熱源機器(31)と第2冷媒
熱交換器(5B)とで高温側冷媒回路が構成されることにな
り、低温側冷媒回路(4) において、通常時と同様に低段
側の運転が継続される。
【0013】また、上記第2の解決手段では、第2切換
手段(27,28) を第1モードに設定すると、低温側冷媒回
路(4) において、冷媒はバイパス通路(26)を通って第1
冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21A) と利用側熱交換器(24)
との間を循環する。このため、第1冷凍回路(1) の高温
側冷媒回路(3) を使って、二元冷凍サイクルの運転動作
を行うことができる。
【0014】また、第2切換手段(27,28) を第2モード
に設定すると、低温側冷媒回路(4)において、冷媒は、
両冷媒熱交換器(5A,5B) の凝縮部(21A,21B) と利用側熱
交換器(24)とを循環することになる。このため、高温側
冷媒回路(3) で冷媒が循環したまま、第2冷凍回路(2)
から第2冷媒熱交換器(5B)に冷媒を供給すると、低温側
冷媒回路(4) において、第1,第2冷媒熱交換器(5A,5
B) の両方で冷媒を熱交換させることができるので、凝
縮能力が増大し、該冷媒の過冷却度が大きくなる。ま
た、この第2モードでは、高温側冷媒回路(3) の熱源機
器(11)が停止した場合に、第2冷凍回路(2) から第2冷
媒熱交換器(5B)に冷媒を供給すると、通常時と同様の二
元冷凍サイクルの運転ができる。
【0015】また、上記第3の解決手段では、スーパー
マーケットやコンビニエンスストアなどの商店で設けら
れている空調設備用の冷凍回路(2) を利用して、ショー
ケース(6) などの冷凍設備の運転が継続される。
【0016】また、上記第4の解決手段では、仮に低温
側冷媒回路(4) の圧縮機(22)が停止した場合に、高温側
冷媒回路(1) でのみ冷媒を循環させながら、第1冷媒熱
交換器(5A)の送風機を作動させると、該第1冷媒熱交換
器(5A)において冷媒と空気との間で熱交換が生じて低温
の空気が生成され、この低温の空気がショーケース(6)
などの庫内に供給される。
【0017】また、上記第5の解決手段では、低温側冷
媒回路(4) の圧縮機(22)が停止した場合に、第2冷凍回
路(2) の冷媒を第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部(13B) に
流しながら、該第2冷媒熱交換器(5B)の送風機を作動さ
せると、該第2冷媒熱交換器(5B)において冷媒と空気と
の間で熱交換が生じて低温の空気が生成され、この低温
の空気がショーケース(6) などの庫内に供給される。
【0018】
【発明の効果】上記第1の解決手段によれば、第1冷凍
回路(1) の高温側冷媒回路(3) で使用している熱源機器
(11)が故障などで停止した際に、第2冷凍回路(2) の熱
源機器(31)と第2冷媒熱交換器(5B)とで応急的に高温側
冷媒回路を構成して該第2冷媒熱交換器(5B)へ冷媒を供
給し、二元冷凍サイクルの運転を継続できるので、冷凍
ショーケース(6) などの運転を継続できる。したがっ
て、冷凍ショーケース(6)などに陳列された食品等を別
のショーケースなどに移さなくても、品質を応急的に維
持できる。また、このように食品等を別のショーケース
に移さなくてよいので、別のショーケースの負荷が大き
くなることもない。
【0019】また、上記第2の解決手段によれば、第2
切換手段(27,28) を第2モードに設定し、高温側冷媒回
路(3) で冷媒を循環させたまま、第2冷凍回路(2) から
第2冷媒熱交換器(5B)に冷媒を供給すると、低温側冷媒
回路(4) の冷媒の過冷却度が上昇するので、冷凍装置の
能力を一時的に高めることができる。このことは、例え
ば除霜運転を行って利用側熱交換器(24)の温度が高くな
った後に急速に冷凍を行う場合などに、効果的に利用で
きる。従来は、このような急速冷凍時の負荷に備えて、
一般に容量に余裕のある機器を使用していたので、通常
の運転時に機器容量に無駄が生じることになっていた
が、本解決手段によればそのような無駄が生じないこと
から、装置の小型化を図ることができる。
【0020】また、上記第3の解決手段によれば、例え
ばコンビニエンスストアで冷凍ショーケース(6) などに
用いられている熱源機器(11)が停止した場合でも、空調
設備用の第2冷凍回路(2) を利用して、該ショーケース
(6) に陳列された食品等の品質を応急的に維持できる。
【0021】また、上記第4及び第5の解決手段によれ
ば、低温側冷媒回路(4) の圧縮機(22)が停止した場合で
あっても、第1冷媒熱交換器(5A)及び第2冷媒熱交換器
(5B)を利用して単元冷凍サイクルの冷凍運転を行えるよ
うにしているので、冷凍ショーケース(6) などの庫内の
温度は幾分上昇する(高段側のみでの動作となるため)
ものの、食品等の品質が急速に低下するのは防止でき
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0023】本実施形態の冷凍装置は、図1に示すよう
に、第1冷凍回路(1) と第2冷凍回路(2) とを備えてい
る。第1冷凍回路(1) は、高温側冷媒回路(3) と低温側
冷媒回路(4) とが、第1冷媒熱交換器(5A)を介して接続
されて蒸気圧縮式の二元冷凍サイクルに構成され、第2
冷凍回路(2) は、蒸気圧縮式の単元冷凍サイクルに構成
されている。また、第1冷凍回路(1) は、冷凍ショーケ
ース(6) などの冷凍設備用の冷凍回路として構成され、
第2冷凍回路(2) は、空調設備用の冷凍回路として構成
されている。
【0024】第1冷凍回路(1) は、圧縮機(11)と熱源側
熱交換器(12)とを有する熱源ユニット(7) と、この熱源
ユニット(7) に対して並列に接続された、上述の複数の
第1冷媒熱交換器(5A)とを備えている。各第1冷媒熱交
換器(5A)は、高温側冷媒回路(3) 用の蒸発部(13A) と、
低温側冷媒回路(4) 用の凝縮部(21A) とを一体に備え、
蒸発部(13)の上流側には、膨張弁(14A) が設けられてい
る。
【0025】熱源ユニット(7) の圧縮機(11)及び熱源側
熱交換器(12)と、この第1冷媒熱交換器(5A)側の膨張弁
(14A) 及び蒸発部(13A) とが、冷媒配管(15)により接続
されて、上記高温側冷媒回路(3) が閉回路に構成されて
いる。なお、この高温側冷媒回路(3) 中、熱源ユニット
(7) に含まれている(16)と(17)は、それぞれ、アキュム
レータと逆止弁であり、(18)は冷媒配管(15)の継手を示
している。低温側冷媒回路(4) は、圧縮機(22)と、第1
冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21A) と、膨張弁(23)と、利
用側熱交換器(24)とを冷媒配管(25)で接続することによ
って、閉回路に構成されている。
【0026】また、第2冷凍回路(2) は、圧縮機(31)
と、室外熱交換器(32)と、室外膨張弁(33)と、室内膨張
弁(34)と、室内熱交換器(35)とが、冷媒配管(36)により
閉回路に接続されて構成されている。圧縮機(31)の吐出
側の冷媒配管(36) には四路切換弁(37)が設けられ、冷
媒の循環方向を、冷房運転を行う正サイクルと、暖房運
転を行う逆サイクルとに切り換えられるようになってい
る。
【0027】なお、室内膨張弁(34)と室内熱交換器(35)
は室内機(8) 中に設けられ、各室内機(8) は、圧縮機(3
1)と室外熱交換器(32)と膨張弁(33)とを含む室外機(9)
に対して並列に接続され、室外機(9) には、アキュムレ
ータ(38)も含まれている。また、この第2冷凍回路(2)
中、(39)は電磁弁、(40)は冷媒配管(36)の継手を示して
いる。
【0028】一方、第1冷凍回路(1) には、第2冷媒熱
交換器(5B)が含まれている。この第2冷媒熱交換器(5B)
は、低温側冷媒回路(4) に接続された凝縮部(21B) と、
第2冷凍回路(2) に接続された蒸発部(13B) を一体的に
備え、蒸発部(13B) の上流側には膨張弁(14B) が配置さ
れている。
【0029】この第2冷媒熱交換器(5B)は、蒸発部(13
B) が、第2冷凍回路(2) の液配管(36a) と吸入側ガス
配管(36b) に連絡配管(41,42) を介して接続されてい
る。この連絡配管(41,42) には、第2冷凍回路(2) の冷
媒を、第2冷媒熱交換器(5B)へ選択的に流通させるため
の第1切換手段として、電磁弁(43,44) が設けられてい
る。
【0030】また、第2冷媒熱交換器(5B)の凝縮部(21
B) は、第1冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21A) の下流側
に直列に接続されている。低温側冷媒回路(4) には、冷
媒が、第1冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21A) から、第2
冷媒熱交換器(5B)の凝縮部(21B) をバイパスして利用側
熱交換器(24)に流れるようにするためのバイパス通路(2
6)が設けられている。そして、低温側冷媒回路(4) に
は、冷媒がバイパス通路(26)を通って第1冷媒熱交換器
(5A)の凝縮部(21A) と利用側熱交換器(24)との間を循環
する第1モードと、冷媒が両冷媒熱交換器(5A,5B) の凝
縮部(21A,21B) と利用側熱交換器(24)との間を循環する
第2モードとを切り換える第2切換手段として、電磁弁
(27,28) が設けられている。なお、第2冷媒熱交換器(5
B)の凝縮部(21B) の下流側には、逆止弁(30)が設けられ
ている。
【0031】本実施形態では、利用側熱交換器(24)がシ
ョーケース(6) の空気通路に設けられているのに加え
て、第1冷媒熱交換器(5A)もショーケース(6) の空気通
路に設けられている。そして、これらの熱交換器(5A,2
4) は、図示しない送風機によって、ショーケース(6)
内の食品等の陳列空間へ冷風を供給できるように構成さ
れている。
【0032】−運転動作− 次に、この冷凍装置の運転動作について説明する。
【0033】(冷房運転モード)図2から図4は、第2
冷凍回路(2) を冷房運転モードにしている状態を示し、
図2は、両冷凍回路(1,2) ともに正常に運転が行われて
いる状態を示している。
【0034】このとき、第2冷凍回路(2) では、室外膨
張弁(33)は全開で、室内膨張弁(34)は過熱度等の開度制
御される。また、電磁弁(39)は開かれているが、連絡配
管(41,42) に設けた電磁弁(43,44) は、いずれも閉じら
れている。そして、圧縮機(31)から吐出された高圧ガス
冷媒は、四路切換弁(37)を経て室外熱交換器(32)に入
り、該室外熱交換器(32)において凝縮して液化する。こ
の液冷媒は、室内膨張弁(34)で減圧された後、室内熱交
換器(35)で室内空気を冷却して蒸発し、ガス冷媒となっ
て圧縮機(31)へ戻る。この循環を繰り返すことにより、
室内が冷房される。
【0035】一方、第1冷凍回路(1) では、第2切換手
段である電磁弁(27,28) を第1モードにしておけば、高
温側冷媒回路(3) 内を冷媒が循環しながら、各低温側冷
媒回路(4) では、冷媒がバイパス通路(26)を通って第1
冷媒熱交換器(5A)と利用側熱交換器(24)の間を循環し、
各冷媒熱交換器(5A)において両冷媒回路(3,4) の冷媒間
で熱交換が行われる。そして、低温側冷媒回路(4) で
は、この冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21)で凝縮して液化
した冷媒が、膨張弁(23)で減圧された後に利用側熱交換
器(24)で蒸発してショーケース(6) 内の空気を冷却す
る。このようにして各ショーケース(6) 毎に二元冷凍サ
イクルの冷凍運転が行われて、各ショーケース(6) 内の
食品等が所定の低温に維持される。
【0036】また、第2切換手段(27,28) を第2モード
に設定すると、低温側冷媒回路(4)において、冷媒は、
両冷媒熱交換器(5A,5B) の凝縮部(21A,21B) と利用側熱
交換器(24)とを循環することになる。このため、高温側
冷媒回路(3) で冷媒が循環したまま、第2冷凍回路(2)
から第2冷媒熱交換器(5B)にも冷媒を供給すると、低温
側冷媒回路(4) において、冷媒が第1,第2冷媒熱交換
器(5A,5B) の両方で熱交換するので、冷媒の過冷却度を
高めて、冷凍装置の能力を一時的に高めることができ
る。このため、容量に余裕のある機器を用いなくても、
除霜運転後に急速に冷凍を行うことが可能であり、装置
の小型化を図ることが可能となる。
【0037】図3は、第1冷凍回路(1) の熱源ユニット
(7) が故障などで停止した際の運転動作を示している。
このとき、各第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部(13B) に、
第2冷凍回路(2) の圧縮機(31)から冷媒が供給されるよ
うに、電磁弁(43,44) が開かれ、電磁弁(39)が閉じられ
る。なお、電磁弁(39)を閉じると冷房運転は停止するこ
とになるが、電磁弁(39)を全閉にせずに冷媒を室内機
(8) 側にも流すようにすれば、能力は低下するものの、
冷房運転を継続することが可能である。また、低温側冷
媒回路(4) の電磁弁(27,28) は、冷媒が冷媒配管(25)中
で両冷媒熱交換器(5A,5B) の凝縮部(21A,21B) と利用側
熱交換器(24)とを循環する第2モードになるように切り
換えられる。
【0038】この図3の状態では、第2冷凍回路(2) の
圧縮機(31)から吐出されたガス冷媒は、室外熱交換器(3
2)において液冷媒となった後、全開の膨張弁(33)と電磁
弁(43)とを経て各第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部(13B)
に送られる。各第2冷媒熱交換器(5B)において低温側冷
媒回路(4) の冷媒と熱交換してガス化した冷媒は、電磁
弁(44)及びアキュムレータ(38)を経て第2冷凍回路(2)
の圧縮機(31)に吸入され、1サイクルが完了する。ま
た、低温側冷媒回路(4) では、冷媒が第1冷媒熱交換器
(5A)の蒸発部(21A) から第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部
(21B) を通って利用側熱交換器(24)へ流れる際に、第2
冷媒熱交換器(5B)で第2冷凍回路(2) の冷媒と熱交換す
るので、各ショーケース(6) 毎に二元冷凍サイクルの冷
凍運転が行われていることになり、各ショーケース(6)
の庫内が所定温度に維持される。
【0039】次に、図4は、第1冷凍回路(1) 中、低温
側冷媒回路(4) の圧縮機(22)が故障などで停止した際の
運転動作を示している。このとき、低温側冷媒回路(4)
は停止するが、高温側冷媒回路(3) で冷媒を循環させな
がら第1冷媒熱交換器(5A)の送風機を作動させておく
と、高温側冷媒回路(3) の冷媒と空気との間で熱交換を
生じさせて該空気を冷却し、冷風を庫内に送ることがで
きる。この場合、第1冷凍回路(1) は高段側のみの動作
となるので、ショーケース(6) 内の温度は幾分上昇する
が、食品等の鮮度が低下するのを応急的に抑えることは
可能である。
【0040】なお、第2冷媒熱交換器(5B)もショーケー
ス(6) 内に設けておけば、仮に第1冷凍回路(1) 中、高
温側冷媒回路(3) の圧縮機(11)と低温側冷媒回路(4) の
圧縮機(22)の両方が停止した場合でも、第2冷凍回路
(2) の圧縮機(31)と第2冷媒熱交換器(5B)との間で冷媒
を循環させながら、該第2冷媒熱交換器(5B)の送風機を
作動させると、同様に冷風を庫内に送れるので、食品の
鮮度が低下するのを応急的に抑えることができる。
【0041】(暖房運転モード)図5から図7は、第2
冷凍回路(2) を暖房運転モードにしている状態を示し、
図5は、両冷凍回路(2) ともに正常に運転が行われてい
る状態を示している。
【0042】このとき、第2冷凍回路(2) では、室内膨
張弁(34)が全開で、室外膨張弁(33)が過熱度等の開度制
御される。また、電磁弁(39)は開かれているが、連絡配
管(41,42) に設けた電磁弁(43,44) は、いずれも閉じら
れている。そして、圧縮機(31)から吐出された高圧ガス
冷媒は、四路切換弁(37)を経て室内熱交換器(35)に入
り、該室内熱交換器(35)において室内空気と熱交換して
凝縮し、液化する。この熱交換の際に暖められた空気が
室内に吹き出され、室内が暖房される。一方、室内熱交
換器(35)を出た液冷媒は、室外膨張弁(33)で減圧された
後、室外熱交換器(32)で蒸発してガス冷媒となり、四路
切換弁(37)とアキュムレータ(38)を介して圧縮機(31)へ
戻る。暖房運転中は以上の動作を繰り返すことになる。
【0043】一方、第1冷凍回路(1) では、冷房運転モ
ードのときと同様に、高温側冷媒回路(3) と各低温側冷
媒回路(4) において、それぞれ冷媒が循環し、各第1冷
媒熱交換器(5A)において、両冷媒回路(3,4) の冷媒間で
熱交換が行われる。また、低温側冷媒回路(4) では、第
2切換手段である電磁弁(27,28) が第1モードに切り換
えられるので、冷媒は、バイパス通路(26)を通って第1
冷媒熱交換器(5A)と利用側熱交換器(24)の間を循環す
る。したがって、冷媒は、この冷媒熱交換器(5A)で凝縮
して液化し、さらに膨張弁(23)で減圧された後に利用側
熱交換器(24)で蒸発してショーケース(6) 内の空気を冷
却する。このようにして各ショーケース(6) 毎に二元冷
凍サイクルの運転が行われるので、各ショーケース(6)
内の食品等が所定の低温に維持される。
【0044】なお、図2において説明したのと同様に、
除霜運転後に急速冷凍が必要な場合などには、低温側冷
媒回路(4) において電磁弁(27,28) を第2モードに設定
して両方の冷媒熱交換器(5A,5B) に冷媒を循環させなが
ら、第2冷凍回路(2) から第2冷媒熱交換器(5B)へも冷
媒を供給すると、低温側冷媒回路(4) の冷媒の過冷却度
を上げて、能力を高めることができる。
【0045】図6は、第1冷凍回路(1) の熱源ユニット
(7) が故障などで停止した際の運転動作を示している。
このとき、第2冷凍回路(2) の冷媒は、室内熱交換器(3
5)を通って室内空気を暖めた後、電磁弁(39,43) を介し
て第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部(13B) に送られ、凝縮
部(21B)を流れる低温側冷媒回路(4) の冷媒と熱交換し
てガス化した後に電磁弁(44)とアキュムレータ(38)を通
って第2冷凍回路(2)の圧縮機(31)へ戻る。なお、この
運転動作中、室外熱交換器(32)へ冷媒が流れないよう
に、室外膨張弁(33)は全閉に制御される。
【0046】このとき、低温側冷媒回路(4) では、図3
と同様に、電磁弁(27,28) が第2モードに切り換えら
れ、冷媒が両熱交換器(5A,5B) の凝縮部(21A,21B) を通
って利用側熱交換器(24)へ流れている。したがって、各
ショーケース(6) 毎に二元冷凍サイクルの運転が行われ
るので、各ショーケース(6) 内が所定の温度に維持され
る。しかも、この場合には、暖房運転も継続して行うこ
とが可能であるという利点がある。
【0047】なお、この運転動作中に、システム全体と
して蒸発器が不足している場合は、室外膨張弁(33)の開
度を制御して蒸発器と凝縮器のバランスを調整するとよ
い。
【0048】図7は、第1冷凍回路(1) 中、低温側冷媒
回路(4) の圧縮機(22)が故障などで停止した際の運転動
作を示している。このとき、第1冷凍回路(1) の運転動
作は図4の状態と同じであり、高温側冷媒回路(3) で冷
媒を循環させながら第1冷媒熱交換器(5A)の送風機を作
動させておくことにより、高温側冷媒回路(3) の冷媒と
空気との間で熱交換を生じさせて空気を冷却し、冷風を
庫内に送ることができる。この場合も、図4の例と同じ
く、第1冷凍回路(1) は高段側のみの動作となるので、
ショーケース(6) 内の温度は幾分上昇するが、食品等の
鮮度が低下するのを応急的に抑えることは可能である。
【0049】さらに、第2冷媒熱交換器(5B)をショーケ
ース(6) 内に配置しておけば、第1冷凍回路(1) 中、高
温側冷媒回路(3) の圧縮機(11)と低温側冷媒回路(4) の
圧縮機(22)の両方が停止した場合でも、第2冷凍回路
(2) の圧縮機(31)から室内熱交換器(35)を通った冷媒を
第2冷媒熱交換器(5B)に循環させながら、該第2冷媒熱
交換器(5B)の送風機を作動させることにより、冷風を庫
内に送れるので、同様に食品の鮮度が低下するのを応急
的に抑えることができる。
【0050】−実施形態の効果− 本実施形態によれば、例えばコンビニエンスストアにお
いて、高温側冷媒回路(3) の圧縮機(11)が停止したとき
でも、空調設備用の第2冷凍回路(2) を利用してショー
ケース(6) の庫内へ冷風を継続して供給することが可能
となる。したがって、商品を他のショーケースに移さず
に、商品の品質を維持できる。
【0051】また、低温側冷媒回路(4) の圧縮機(22)が
停止した場合でも、第1冷媒熱交換器(5A)の蒸発部(13
A) に高温側冷媒回路(3) の冷媒を流しながら該第1冷
媒熱交換器(5A)の送風機を作動させるか、または第2冷
凍回路(2) の冷媒を第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部(13
B) に流しながら該第2冷媒熱交換器(5B)の送風機を作
動させるか、これらを両方同時に行うことによって、食
品等の品質の低下を応急的に防止できる。特に、両方を
同時に行えるようにしておくことは、設置スペースに余
裕のある冷凍倉庫などの冷凍設備では比較的容易であ
り、応急運転を行えるようにするための構成として効果
的である。
【0052】なお、従来、コンビニエンスストアなどの
比較的小規模の商店では、冷凍ショーケース(6) と冷蔵
ショーケースなどの冷凍設備の熱源機器は、通常は各1
台程度で、熱源機器が故障するとどちらか一方の温度帯
のショーケースしか使えなくなっていた。このため、冷
凍側の熱源機器が故障した場合、商品を冷蔵ショーケー
スに移しても商品を十分な期間保存できなかったが、本
実施形態では、空調設備用の熱源機器(31)を利用して、
二元冷凍サイクルの運転を継続できるようにしているの
で、少なくとも冷凍ショーケース(6) の運転を継続する
ことが可能であり、商品の保存に効果的である。
【0053】
【発明のその他の実施の形態】本発明は、上記実施形態
について、以下のような構成としてもよい。
【0054】例えば、両冷媒熱交換器(5A,5B) は、三重
管の熱交換器を用いて一体に形成することができる。こ
の場合、中央を凝縮部(21A,21B) とし、内側を第2冷媒
熱交換器(5B)の蒸発部(13B) とし、外側を第1冷媒熱交
換器(5A)の蒸発部(13A) とすればよい。また、三重管の
熱交換器の代わりに、三流体用のプレート熱交換器を用
いて、両冷媒熱交換器(5A,5B) を一体に形成することも
可能である。このようにして2台の冷媒熱交換器(5A,5
B) を一体に形成すれば、機器スペースを小さくでき、
ショーケース(6) 内への設置が容易になる。
【0055】また、図6に示した運転状態(暖房運転モ
ードで、高温側冷媒回路(3) の熱源ユニット(7) が停止
した状態)において、サーモオフ運転のときには、冷媒
の循環方向を逆にして室外熱交換器(32)で冷媒を凝縮す
るとよい。また、暖房運転時に空調を諦めて、室外熱交
換器(32)を凝縮器として使用することも可能である。
【0056】また、上記実施形態では、各利用側熱交換
器(24)に加えて、各第1冷媒熱交換器(5A)もショーケー
ス(6) の空気通路に設けているが、第1冷媒熱交換器(5
A)は、場合によってはショーケース(6) の外に配置し
て、ショーケース(6) 内の冷却に使用しない構成として
もよい。
【0057】また、上記実施形態は、第1冷凍回路(1)
が冷凍ショーケース(6) 用に構成されたものであるが、
第1冷凍回路(1) には、冷蔵ショーケースや、弁当、お
にぎり、調理パン等のいわゆる米飯用ショーケースなど
を混在させてもよい。これらのショーケースは、冷凍シ
ョーケース(6) に比較すると幾分高温の冷蔵用機器であ
るから、第1冷凍回路(1) に、単元冷凍サイクルの回路
を混在させるとよい。
【0058】具体的には、第1冷凍回路(1) 中に、熱源
側冷媒回路(3) の圧縮機(11)と熱源側熱交換器(12)を共
用して単元冷凍サイクルを行うように、該圧縮機(11)と
熱源側熱交換器(12)とに対し、冷媒熱交換器(5A)と並列
に、第2の利用側熱交換器(図示せず)を接続すること
ができる。
【0059】なお、この第2の利用側熱交換器に対し
て、冷媒を、第1冷凍回路(1) の高温側冷媒回路(3) か
らと、第2冷凍回路(2) から、切り換えて流せるように
しておけば、第1冷凍回路(1) の熱源ユニット(7) が停
止した場合でも、冷凍ショーケース(6) だけでなく、冷
蔵ショーケースの運転も継続でき、食品等を継続して適
温で保存できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る冷凍装置の回路図で
ある。
【図2】図1の冷凍装置の第1の運転状態を示す図であ
る。
【図3】図1の冷凍装置の第2の運転状態を示す図であ
る。
【図4】図1の冷凍装置の第3の運転状態を示す図であ
る。
【図5】図1の冷凍装置の第4の運転状態を示す図であ
る。
【図6】図1の冷凍装置の第5の運転状態を示す図であ
る。
【図7】図1の冷凍装置の第6の運転状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
(1) 第1冷凍回路 (2) 第2冷凍回路 (3) 高温側冷媒回路 (4) 低温側冷媒回路 (5A) 第1冷媒熱交換器 (5B) 第2冷媒熱交換器 (6) 冷凍ショーケース(冷凍設備) (15a) 液配管 (15b) 吸入側ガス配管 (19) 利用側熱交換器 (21A,21B) 凝縮部 (24) 利用側熱交換器 (26) バイパス通路 (27,28) 電磁弁(第2切換手段) (36a) 液配管 (36b) 吸入側ガス配管 (41,42) 連絡配管 (43,44) 電磁弁(第1切換手段)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月6日(2000.3.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 冷凍装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置に関し、
特に、二元冷凍サイクルの冷凍装置において熱源機器が
停止した際の運転継続策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷凍装置には、特開平9−2
10515号公報に開示されているように、高温側冷媒
回路と低温側冷媒回路とが冷媒熱交換器を介して接続さ
れて蒸気圧縮式の二元冷凍サイクルに構成されたものが
ある。具体的に、高温側冷媒回路は、圧縮機と熱源側熱
交換器と膨張弁と冷媒熱交換器の蒸発部とが冷媒配管で
順に接続されて成る閉回路に構成され、低温側冷媒回路
は、圧縮機と冷媒熱交換器の凝縮部と膨張弁と利用側熱
交換器とが冷媒配管で順に接続されて成る閉回路に構成
されている。
【0003】この二元冷凍サイクルの冷凍装置は、例え
ば、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の商
店に設けられる冷凍食品用のショーケースなどの冷凍設
備に適用されている。ショーケースには、庫内の食品等
の陳列空間と、この陳列空間との間で空気を循環させる
ための空気通路が形成されている。そして、この空気通
路に、上記利用側熱交換器が送風機によって庫内へ送風
可能に配置されている。
【0004】ショーケースの運転時は、高温側冷媒回路
と低温側冷媒回路のそれぞれで冷媒が循環し、冷媒熱交
換器において、両冷凍回路の冷媒間での熱交換が行われ
る。低温側冷媒回路について見ると、圧縮機から吐出さ
れた冷媒は、冷媒熱交換器で凝縮した後、膨張弁で減圧
し、さらにショーケース内の利用側熱交換器において空
気通路を流れる空気との間で熱交換を行って蒸発し、該
空気を冷却する。そして、この冷却された空気が、空気
通路から庫内の陳列空間に供給されて、食品が所定の低
温度に保持され、その鮮度が維持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように構
成された従来のショーケースでは、熱源側の圧縮機等の
機器に故障が発生すると、利用側の機器が正常でも運転
が停止してしまう。このため、従来は、運転を継続して
いる他のショーケースに商品を移すなどの手段を講じて
いるが、そうすると冷凍や冷蔵の負荷が大きくなって、
商品の品質を十分に維持できなくなる問題があった。特
に冷凍ショーケースが停止した場合は、商品を冷蔵ショ
ーケースなどに移しても十分に保存できない問題があっ
た。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みて創案
されたものであり、その目的とするところは、ショーケ
ース等に適用された二元冷凍サイクルの冷凍装置におい
て熱源側の機器が停止した場合でも、冷凍運転を継続で
きるようにして、商品の品質を維持できるようにするこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、二元冷凍サイ
クルの冷凍装置において熱源側の機器が停止した場合に
は、空調設備などに備えられている単元冷凍サイクルの
冷凍回路を利用して高温側冷媒回路を構成し、二元冷凍
サイクルの運転を継続できるようにしたものである。
【0008】具体的に、本発明が講じた第1の解決手段
は、高温側冷媒回路(3) と低温側冷媒回路(4) とが第1
冷媒熱交換器(5A)を介して接続されて蒸気圧縮式の二元
冷凍サイクルに構成された冷凍設備(6) 用の第1冷凍回
路(1) と、蒸気圧縮式の単元冷凍サイクルに構成された
第2冷凍回路(2) とを備えた冷凍装置を前提としてい
る。そして、上記低温側冷媒回路(4) に接続された凝縮
部(21B) と、第2冷凍回路(2) に接続された蒸発部(13
B) とを一体に備えた第2冷媒熱交換器(5B)を備え、該
第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部(13B) が、第2冷凍回路
(2) の液配管(36a)と吸入側ガス配管(36b) に連絡配管
(41,42) を介して接続され、さらに、第2冷凍回路(2)
の冷媒を、該連絡配管(41,42) を介して第2冷媒熱交換
器(5B)の蒸発部(13B) へ選択的に流通させる第1切換手
段(43,44) を備えた構成としたものである。
【0009】また、本発明が講じた第2の解決手段は、
上記第1の解決手段において、第2冷媒熱交換器(5B)の
凝縮部(21B) が、第1冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21A)
の下流側に直列に接続される一方、低温側冷媒回路(4)
に、冷媒が蒸発する利用側熱交換器(24)と、冷媒が第2
冷媒熱交換器(5B)をバイパスして第1冷媒熱交換器(5A)
から利用側熱交換器(24)に流れるようにバイパス通路(2
6)を設け、さらに、低温側冷媒回路(4) に、冷媒がバイ
パス通路(26)を通って第1冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(2
1A) と利用側熱交換器(24)とを循環する第1モードと、
該冷媒が両冷媒熱交換器(5A,5B) の凝縮部(21A,21B) と
利用側熱交換器(24)とを循環する第2モードとを切り換
える第2切換手段(27,28) を設けたものである。
【0010】また、本発明が講じた第3の解決手段は、
高温側冷媒回路(3) と低温側冷媒回路(4) とが第1冷媒
熱交換器(5A)を介して接続されて二元冷凍サイクルに構
成された冷凍設備(6) 用の第1冷凍回路(1) と、単元冷
凍サイクルに構成された第2冷凍回路(2) とを備え、第
1冷凍回路(1) の高温側冷媒回路(3) が、圧縮機(11)と
熱源側熱交換器(12)と膨張弁(14A) と第1冷媒熱交換器
(5A)の蒸発部(13A) とが接続されて構成されるととも
に、低温側冷媒回路(4) が、圧縮機(22)と第1冷媒熱交
換器(5A)の凝縮部(21A) と膨張弁(23)と利用側熱交換器
(24)とが接続されて構成され、第2冷凍回路(2) が、圧
縮機(31)と室外熱交換器(32)と膨張弁(33,34) と室内熱
交換器(35)とが接続されて構成された冷凍装置を前提と
している。
【0011】そして、上記第1冷凍回路(1) の低温側冷
媒回路(4) に接続された凝縮部(21B) と、第2冷凍回路
(2)に接続された蒸発部(13B) とを一体に備えた第2冷
媒熱交換器(5B)を有し、第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部
(13B) は、第2冷凍回路(2)の液配管(36a) と吸入側ガ
ス配管(36b) に連絡配管(41,42) を介して接続され、該
連絡配管(41,42) には、第2冷凍回路(2) の冷媒を第2
冷媒熱交換器(5B)へ選択的に流通させる第1切換手段(4
3,44) が設けられるとともに、第2冷凍回路には蒸発部
(13B) の上流側に膨張弁(14B) が接続されている。ま
た、第2冷媒熱交換器(5B)の凝縮部(21B) は、第1冷媒
熱交換器(5A)の凝縮部(21A) の下流側に直列に接続され
る一方、低温側冷媒回路(4) には、冷媒が第2冷媒熱交
換器(5B)の凝縮部(21B) をバイパスして第1冷媒熱交換
器(5A)の凝縮部(21A) から利用側熱交換器(24)に流れる
バイパス通路(26)が設けられている。さらに、低温側冷
媒回路(4) には、冷媒がバイパス通路(26)を通って第1
冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21A) と利用側熱交換器(24)
との間を循環する第1モードと、冷媒が両冷媒熱交換器
(5A,5B) の凝縮部(21A,21B) と利用側熱交換器(24)との
間を循環する第2モードとを切り換える第2切換手段(2
7,28) が設けられている。
【0012】また、本発明が講じた第4の解決手段は、
上記第1または第3の解決手段において、空調設備用の
冷凍回路を、第2冷凍回路(2) として用いたものであ
る。
【0013】また、本発明が講じた第5の解決手段は、
上記第1または第3の解決手段において、第1冷媒熱交
換器(5A)を、送風機によって、冷凍設備(6) の庫内へ送
風可能に構成したものであり、本発明が講じた第6の解
決手段は、上記第1,第3,または第5の解決手段にお
いて、第2冷媒熱交換器(5B)を、送風機によって、冷凍
設備(6) の庫内へ送風可能に構成したものである。
【0014】−作用− 上記第1の解決手段では、通常は、第1冷凍回路(1) で
の、第1冷媒熱交換器(5A)を用いた蒸気圧縮式の二元冷
凍サイクルの運転動作により、冷凍ショーケース(6) な
どの冷凍設備の庫内が所定の低温に維持される。一方、
この第1冷凍回路(1) の高温側冷媒回路(3) で使用され
ている熱源機器(11)が故障などで停止すると、第1切換
手段(43,44) により、第2冷凍回路(2) の冷媒を、連絡
配管(41,42) を介して第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部(1
3B) へ流すことができる。そうすると、第2冷凍回路
(2) の熱源機器(31)と第2冷媒熱交換器(5B)とで応急的
高温側冷媒回路が構成されることになり、低温側冷媒
回路(4) において、通常時と同様に低段側の運転が継続
される。
【0015】また、上記第2の解決手段では、第2切換
手段(27,28) を第1モードに設定すると、低温側冷媒回
路(4) において、冷媒はバイパス通路(26)を通って第1
冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21A) と利用側熱交換器(24)
との間を循環する。このため、第1冷凍回路(1) の高温
側冷媒回路(3) を使って、二元冷凍サイクルの運転動作
を行うことができる。
【0016】また、第2切換手段(27,28) を第2モード
に設定すると、低温側冷媒回路(4)において、冷媒は、
両冷媒熱交換器(5A,5B) の凝縮部(21A,21B) と利用側熱
交換器(24)とを循環することになる。このため、高温側
冷媒回路(3) で冷媒が循環したまま、第2冷凍回路(2)
から第2冷媒熱交換器(5B)に冷媒を供給すると、低温側
冷媒回路(4) において、第1,第2冷媒熱交換器(5A,5
B) の両方で冷媒を熱交換させることができるので、凝
縮能力が増大し、該冷媒の過冷却度が大きくなる。ま
た、この第2モードでは、高温側冷媒回路(3) の熱源機
器(11)が停止した場合に、第2冷凍回路(2) から第2冷
媒熱交換器(5B)に冷媒を供給すると、通常時と同様の二
元冷凍サイクルの運転ができる。
【0017】また、上記第3の解決手段では、第2切換
手段(43,44) を閉じた状態とすると、第1冷凍回路(1)
において蒸気圧縮式の二元冷凍サイクルによる冷凍運転
が行われ、第2冷凍回路(2) において蒸気圧縮式の単元
冷凍サイクルによる運転が行われる。具体的に、第2冷
凍回路(2) では、冷媒が圧縮機(31)と室外熱交換器(32)
と膨張弁(33,34) と室内熱交換器(35)を循環して流れる
際に、圧縮、凝縮、膨張、蒸発を繰り返し、空調設備な
どの運転が行われる。
【0018】一方、第1冷凍回路(1) では、第2切換手
段(27,28) を第1モードにしておけば、圧縮機(11)と熱
源側熱交換器(12)と膨張弁(14A) と第1冷媒熱交換器(5
A)の蒸発部(13A) とが接続されて構成された高温側冷媒
回路(3) 内を冷媒が循環しながら、低温側冷媒回路(4)
では、冷媒がバイパス通路(26)を通って第1冷媒熱交換
器(5A)の凝縮部(21A) と利用側熱交換器(24)との間を循
環し、第1冷媒熱交換器(5A)において両冷媒回路(3,4)
の冷媒間で熱交換が行われる。そして、低温側冷媒回路
(4) において、この冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21A) で
凝縮して液化した冷媒が、膨張弁(23)で減圧された後に
利用側熱交換器(24)で蒸発してショーケース等の冷凍設
備(6) 内の空気を冷却する。このようにして冷凍設備
(6) において二元冷凍サイクルの冷凍運転が行われるの
で、ショーケースなどの食品を所定の低温に維持でき
る。
【0019】また、第2切換手段(27,28) を第2モード
に設定すると、低温側冷媒回路(4)において、冷媒は、
両冷媒熱交換器(5A,5B) の凝縮部(21A,21B) と利用側熱
交換器(24)とを循環することになる。このため、高温側
冷媒回路(3) で冷媒が循環したままで、第2冷凍回路
(2) から第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部(13B) にも冷媒
を供給すると、低温側冷媒回路(4) において、冷媒が第
1,第2冷媒熱交換器(5A,5B) の両方で熱交換するの
で、冷媒の過冷却度を高めて、冷凍装置の能力が一時的
に高められる。
【0020】また、第1冷凍回路(1) の熱源機機(11)が
故障すると、第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部(13B) に、
第2冷凍回路(2) の圧縮機(31)から冷媒が供給されるよ
うに、第1切換手段(43,44) が開かれる。また、第2切
換手段(27,28) は、低温側冷媒回路(4) の冷媒が両冷媒
熱交換器(5A,5B) の凝縮部(21A,21B) と利用側熱交換器
(24)とを循環する第2モードになるように切り換えられ
る。
【0021】この状態では、第2冷凍回路(2) の圧縮機
(31)から吐出されたガス冷媒は、室外熱交換器(32)また
は室内熱交換器(35)において液冷媒となった後、膨張弁
(33,34) と第1切換手段(43,44) とを経て第2冷媒熱交
換器(5B)の蒸発部(13B) に送られる。そして、第2冷媒
熱交換器(5B)で低温側冷媒回路(4) の冷媒と熱交換して
ガス化した冷媒は、第1切換手段(43,44) を経て第2冷
凍回路(2) の圧縮機(31)に吸入され、1サイクルが完了
する。
【0022】このとき、低温側冷媒回路(4) では、冷媒
が第1冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21A) から第2冷媒熱
交換器(5B)の凝縮部(21B) を通って利用側熱交換器(24)
へ流れる際に、第2冷媒熱交換器(5B)で第2冷凍回路
(2) の冷媒と熱交換するので、蒸気圧縮式の二元冷凍サ
イクルの冷凍運転が行われていることになり、冷凍設備
(6) の庫内が所定温度に維持される。
【0023】また、上記第4の解決手段では、スーパー
マーケットやコンビニエンスストアなどの商店で設けら
れている空調設備用の冷凍回路(2) を利用して、ショー
ケース(6) などの冷凍設備の運転が継続される。
【0024】また、上記第5の解決手段では、仮に低温
側冷媒回路(4) の圧縮機(22)が停止した場合に、高温側
冷媒回路(1) でのみ冷媒を循環させながら、第1冷媒熱
交換器(5A)の送風機を作動させると、該第1冷媒熱交換
器(5A)において冷媒と空気との間で熱交換が生じて低温
の空気が生成され、この低温の空気がショーケース(6)
などの庫内に供給される。
【0025】また、上記第6の解決手段では、低温側冷
媒回路(4) の圧縮機(22)が停止した場合に、第2冷凍回
路(2) の冷媒を第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部(13B) に
流しながら、該第2冷媒熱交換器(5B)の送風機を作動さ
せると、該第2冷媒熱交換器(5B)において冷媒と空気と
の間で熱交換が生じて低温の空気が生成され、この低温
の空気がショーケース(6) などの庫内に供給される。
【0026】
【発明の効果】上記第1の解決手段によれば、第1冷凍
回路(1) の高温側冷媒回路(3) で使用している熱源機器
(11)が故障などで停止した際に、第2冷凍回路(2) の熱
源機器(31)と第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部(13B) とで
応急的に高温側冷媒回路を構成して該第2冷媒熱交換器
(5B)へ冷媒を供給し、蒸気圧縮式の二元冷凍サイクルの
運転を継続できるので、冷凍ショーケース(6) などの運
転を継続できる。したがって、冷凍ショーケース(6) な
どに陳列された食品等を別のショーケースなどに移さな
くても、品質を応急的に維持できる。また、このように
食品等を別のショーケースに移さなくてよいので、別の
ショーケースの負荷が大きくなることもない。
【0027】また、上記第2の解決手段によれば、第2
切換手段(27,28) を第2モードに設定し、高温側冷媒回
路(3) で冷媒を循環させたまま、第2冷凍回路(2) から
第2冷媒熱交換器(5B)に冷媒を供給すると、低温側冷媒
回路(4) の冷媒の過冷却度が上昇するので、冷凍装置の
能力を一時的に高めることができる。このことは、例え
ば除霜運転を行って利用側熱交換器(24)の温度が高くな
った後に急速に冷凍を行う場合などに、効果的に利用で
きる。従来は、このような急速冷凍時の負荷に備えて、
一般に容量に余裕のある機器を使用していたので、通常
の運転時に機器容量に無駄が生じることになっていた
が、本解決手段によればそのような無駄が生じないこと
から、装置の小型化を図ることができる。
【0028】また、上記第3の解決手段によれば、第1
の解決手段と同様に、高温側冷媒回路(3) の熱源機器で
ある圧縮機(11)が停止したときでも、第2冷凍回路(2)
を利用してショーケースなどの冷凍設備(6) の庫内へ冷
風を継続して供給することが可能となる。したがって、
商品を他のショーケースなどに移さずに商品の品質を維
持できる。このように食品等を別のショーケースに移さ
なくてよいので、別のショーケースの負荷が大きくなる
こともない。また、第2の解決手段と同様に、容量に余
裕のある機器を用いなくても除霜運転後に急速に冷凍を
行うことが可能であり、装置の小型化を図ることが可能
となる。
【0029】また、上記第4の解決手段によれば、例え
ばコンビニエンスストアで冷凍ショーケース(6) などに
用いられている熱源機器(11)が停止した場合でも、空調
設備用の第2冷凍回路(2) を利用して、該ショーケース
(6) に陳列された食品等の品質を応急的に維持できる。
【0030】また、上記第5及び第6の解決手段によれ
ば、低温側冷媒回路(4) の圧縮機(22)が停止した場合で
あっても、第1冷媒熱交換器(5A)及び第2冷媒熱交換器
(5B)を利用して単元冷凍サイクルの冷凍運転を行えるよ
うにしているので、冷凍ショーケース(6) などの庫内の
温度は幾分上昇する(高段側のみでの動作となるため)
ものの、食品等の品質が急速に低下するのは防止でき
る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0032】本実施形態の冷凍装置は、図1に示すよう
に、第1冷凍回路(1) と第2冷凍回路(2) とを備えてい
る。第1冷凍回路(1) は、高温側冷媒回路(3) と低温側
冷媒回路(4) とが、第1冷媒熱交換器(5A)を介して接続
されて蒸気圧縮式の二元冷凍サイクルに構成され、第2
冷凍回路(2) は、蒸気圧縮式の単元冷凍サイクルに構成
されている。また、第1冷凍回路(1) は、冷凍ショーケ
ース(6) などの冷凍設備用の冷凍回路として構成され、
第2冷凍回路(2) は、空調設備用の冷凍回路として構成
されている。
【0033】第1冷凍回路(1) は、圧縮機(11)と熱源側
熱交換器(12)とを有する熱源ユニット(7) と、この熱源
ユニット(7) に対して並列に接続された、上述の複数の
第1冷媒熱交換器(5A)とを備えている。各第1冷媒熱交
換器(5A)は、高温側冷媒回路(3) 用の蒸発部(13A) と、
低温側冷媒回路(4) 用の凝縮部(21A) とを一体に備え、
蒸発部(13)の上流側には、膨張弁(14A) が設けられてい
る。
【0034】熱源ユニット(7) の圧縮機(11)及び熱源側
熱交換器(12)と、この第1冷媒熱交換器(5A)側の膨張弁
(14A) 及び蒸発部(13A) とが、冷媒配管(15)により接続
されて、上記高温側冷媒回路(3) が閉回路に構成されて
いる。なお、この高温側冷媒回路(3) 中、熱源ユニット
(7) に含まれている(16)と(17)は、それぞれ、アキュム
レータと逆止弁であり、(18)は冷媒配管(15)の継手を示
している。低温側冷媒回路(4) は、圧縮機(22)と、第1
冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21A) と、膨張弁(23)と、利
用側熱交換器(24)とを冷媒配管(25)で接続することによ
って、閉回路に構成されている。
【0035】また、第2冷凍回路(2) は、圧縮機(31)
と、室外熱交換器(32)と、室外膨張弁(33)と、室内膨張
弁(34)と、室内熱交換器(35)とが、冷媒配管(36)により
閉回路に接続されて構成されている。圧縮機(31)の吐出
側の冷媒配管(36) には四路切換弁(37)が設けられ、冷
媒の循環方向を、冷房運転を行う正サイクルと、暖房運
転を行う逆サイクルとに切り換えられるようになってい
る。
【0036】なお、室内膨張弁(34)と室内熱交換器(35)
は室内機(8) 中に設けられ、各室内機(8) は、圧縮機(3
1)と室外熱交換器(32)と膨張弁(33)とを含む室外機(9)
に対して並列に接続され、室外機(9) には、アキュムレ
ータ(38)も含まれている。また、この第2冷凍回路(2)
中、(39)は電磁弁、(40)は冷媒配管(36)の継手を示して
いる。
【0037】一方、第1冷凍回路(1) には、第2冷媒熱
交換器(5B)が含まれている。この第2冷媒熱交換器(5B)
は、低温側冷媒回路(4) に接続された凝縮部(21B) と、
第2冷凍回路(2) に接続された蒸発部(13B) を一体的に
備え、蒸発部(13B) の上流側には膨張弁(14B) が配置さ
れている。
【0038】この第2冷媒熱交換器(5B)は、蒸発部(13
B) が、第2冷凍回路(2) の液配管(36a) と吸入側ガス
配管(36b) に連絡配管(41,42) を介して接続されてい
る。この連絡配管(41,42) には、第2冷凍回路(2) の冷
媒を、第2冷媒熱交換器(5B)へ選択的に流通させるため
の第1切換手段として、電磁弁(43,44) が設けられてい
る。
【0039】また、第2冷媒熱交換器(5B)の凝縮部(21
B) は、第1冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21A) の下流側
に直列に接続されている。低温側冷媒回路(4) には、冷
媒が、第1冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21A) から、第2
冷媒熱交換器(5B)の凝縮部(21B) をバイパスして利用側
熱交換器(24)に流れるようにするためのバイパス通路(2
6)が設けられている。そして、低温側冷媒回路(4) に
は、冷媒がバイパス通路(26)を通って第1冷媒熱交換器
(5A)の凝縮部(21A) と利用側熱交換器(24)との間を循環
する第1モードと、冷媒が両冷媒熱交換器(5A,5B) の凝
縮部(21A,21B) と利用側熱交換器(24)との間を循環する
第2モードとを切り換える第2切換手段として、電磁弁
(27,28) が設けられている。なお、第2冷媒熱交換器(5
B)の凝縮部(21B) の下流側には、逆止弁(30)が設けられ
ている。
【0040】本実施形態では、利用側熱交換器(24)がシ
ョーケース(6) の空気通路に設けられているのに加え
て、第1冷媒熱交換器(5A)もショーケース(6) の空気通
路に設けられている。そして、これらの熱交換器(5A,2
4) は、図示しない送風機によって、ショーケース(6)
内の食品等の陳列空間へ冷風を供給できるように構成さ
れている。
【0041】−運転動作− 次に、この冷凍装置の運転動作について説明する。
【0042】(冷房運転モード)図2から図4は、第2
冷凍回路(2) を冷房運転モードにしている状態を示し、
図2は、両冷凍回路(1,2) ともに正常に運転が行われて
いる状態を示している。
【0043】このとき、第2冷凍回路(2) では、室外膨
張弁(33)は全開で、室内膨張弁(34)は過熱度等の開度制
御される。また、電磁弁(39)は開かれているが、連絡配
管(41,42) に設けた電磁弁(43,44) は、いずれも閉じら
れている。そして、圧縮機(31)から吐出された高圧ガス
冷媒は、四路切換弁(37)を経て室外熱交換器(32)に入
り、該室外熱交換器(32)において凝縮して液化する。こ
の液冷媒は、室内膨張弁(34)で減圧された後、室内熱交
換器(35)で室内空気を冷却して蒸発し、ガス冷媒となっ
て圧縮機(31)へ戻る。この循環を繰り返すことにより、
室内が冷房される。
【0044】一方、第1冷凍回路(1) では、第2切換手
段である電磁弁(27,28) を第1モードにしておけば、高
温側冷媒回路(3) 内を冷媒が循環しながら、各低温側冷
媒回路(4) では、冷媒がバイパス通路(26)を通って第1
冷媒熱交換器(5A)と利用側熱交換器(24)の間を循環し、
各冷媒熱交換器(5A)において両冷媒回路(3,4) の冷媒間
で熱交換が行われる。そして、低温側冷媒回路(4) で
は、この冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21A) で凝縮して液
化した冷媒が、膨張弁(23)で減圧された後に利用側熱交
換器(24)で蒸発してショーケース(6) 内の空気を冷却す
る。このようにして各ショーケース(6) 毎に二元冷凍サ
イクルの冷凍運転が行われて、各ショーケース(6) 内の
食品等が所定の低温に維持される。
【0045】また、第2切換手段(27,28) を第2モード
に設定すると、低温側冷媒回路(4)において、冷媒は、
両冷媒熱交換器(5A,5B) の凝縮部(21A,21B) と利用側熱
交換器(24)とを循環することになる。このため、高温側
冷媒回路(3) で冷媒が循環したまま、第2冷凍回路(2)
から第2冷媒熱交換器(5B)にも冷媒を供給すると、低温
側冷媒回路(4) において、冷媒が第1,第2冷媒熱交換
器(5A,5B) の両方で熱交換するので、冷媒の過冷却度を
高めて、冷凍装置の能力を一時的に高めることができ
る。このため、容量に余裕のある機器を用いなくても、
除霜運転後に急速に冷凍を行うことが可能であり、装置
の小型化を図ることが可能となる。
【0046】図3は、第1冷凍回路(1) の熱源ユニット
(7) が故障などで停止した際の運転動作を示している。
このとき、各第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部(13B) に、
第2冷凍回路(2) の圧縮機(31)から冷媒が供給されるよ
うに、電磁弁(43,44) が開かれ、電磁弁(39)が閉じられ
る。なお、電磁弁(39)を閉じると冷房運転は停止するこ
とになるが、電磁弁(39)を全閉にせずに冷媒を室内機
(8) 側にも流すようにすれば、能力は低下するものの、
冷房運転を継続することが可能である。また、低温側冷
媒回路(4) の電磁弁(27,28) は、冷媒が冷媒配管(25)中
で両冷媒熱交換器(5A,5B) の凝縮部(21A,21B) と利用側
熱交換器(24)とを循環する第2モードになるように切り
換えられる。
【0047】この図3の状態では、第2冷凍回路(2) の
圧縮機(31)から吐出されたガス冷媒は、室外熱交換器(3
2)において液冷媒となった後、全開の膨張弁(33)と電磁
弁(43)とを経て各第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部(13B)
に送られる。各第2冷媒熱交換器(5B)において低温側冷
媒回路(4) の冷媒と熱交換してガス化した冷媒は、電磁
弁(44)及びアキュムレータ(38)を経て第2冷凍回路(2)
の圧縮機(31)に吸入され、1サイクルが完了する。ま
た、低温側冷媒回路(4) では、冷媒が第1冷媒熱交換器
(5A)の凝縮部(21A) から第2冷媒熱交換器(5B)の凝縮部
(21B) を通って利用側熱交換器(24)へ流れる際に、第2
冷媒熱交換器(5B)で第2冷凍回路(2) の冷媒と熱交換す
るので、各ショーケース(6) 毎に二元冷凍サイクルの冷
凍運転が行われていることになり、各ショーケース(6)
の庫内が所定温度に維持される。
【0048】次に、図4は、第1冷凍回路(1) 中、低温
側冷媒回路(4) の圧縮機(22)が故障などで停止した際の
運転動作を示している。このとき、低温側冷媒回路(4)
は停止するが、高温側冷媒回路(3) で冷媒を循環させな
がら第1冷媒熱交換器(5A)の送風機を作動させておく
と、高温側冷媒回路(3) の冷媒と空気との間で熱交換を
生じさせて該空気を冷却し、冷風を庫内に送ることがで
きる。この場合、第1冷凍回路(1) は高段側のみの動作
となるので、ショーケース(6) 内の温度は幾分上昇する
が、食品等の鮮度が低下するのを応急的に抑えることは
可能である。
【0049】なお、第2冷媒熱交換器(5B)もショーケー
ス(6) 内に設けておけば、仮に第1冷凍回路(1) 中、高
温側冷媒回路(3) の圧縮機(11)と低温側冷媒回路(4) の
圧縮機(22)の両方が停止した場合でも、第2冷凍回路
(2) の圧縮機(31)と第2冷媒熱交換器(5B)との間で冷媒
を循環させながら、該第2冷媒熱交換器(5B)の送風機を
作動させると、同様に冷風を庫内に送れるので、食品の
鮮度が低下するのを応急的に抑えることができる。
【0050】(暖房運転モード)図5から図7は、第2
冷凍回路(2) を暖房運転モードにしている状態を示し、
図5は、両冷凍回路(2) ともに正常に運転が行われてい
る状態を示している。
【0051】このとき、第2冷凍回路(2) では、室内膨
張弁(34)が全開で、室外膨張弁(33)が過熱度等の開度制
御される。また、電磁弁(39)は開かれているが、連絡配
管(41,42) に設けた電磁弁(43,44) は、いずれも閉じら
れている。そして、圧縮機(31)から吐出された高圧ガス
冷媒は、四路切換弁(37)を経て室内熱交換器(35)に入
り、該室内熱交換器(35)において室内空気と熱交換して
凝縮し、液化する。この熱交換の際に暖められた空気が
室内に吹き出され、室内が暖房される。一方、室内熱交
換器(35)を出た液冷媒は、室外膨張弁(33)で減圧された
後、室外熱交換器(32)で蒸発してガス冷媒となり、四路
切換弁(37)とアキュムレータ(38)を介して圧縮機(31)へ
戻る。暖房運転中は以上の動作を繰り返すことになる。
【0052】一方、第1冷凍回路(1) では、冷房運転モ
ードのときと同様に、高温側冷媒回路(3) と各低温側冷
媒回路(4) において、それぞれ冷媒が循環し、各第1冷
媒熱交換器(5A)において、両冷媒回路(3,4) の冷媒間で
熱交換が行われる。また、低温側冷媒回路(4) では、第
2切換手段である電磁弁(27,28) が第1モードに切り換
えられるので、冷媒は、バイパス通路(26)を通って第1
冷媒熱交換器(5A)と利用側熱交換器(24)の間を循環す
る。したがって、冷媒は、この冷媒熱交換器(5A)で凝縮
して液化し、さらに膨張弁(23)で減圧された後に利用側
熱交換器(24)で蒸発してショーケース(6) 内の空気を冷
却する。このようにして各ショーケース(6) 毎に二元冷
凍サイクルの運転が行われるので、各ショーケース(6)
内の食品等が所定の低温に維持される。
【0053】なお、図2において説明したのと同様に、
除霜運転後に急速冷凍が必要な場合などには、低温側冷
媒回路(4) において電磁弁(27,28) を第2モードに設定
して両方の冷媒熱交換器(5A,5B) に冷媒を循環させなが
ら、第2冷凍回路(2) から第2冷媒熱交換器(5B)へも冷
媒を供給すると、低温側冷媒回路(4) の冷媒の過冷却度
を上げて、能力を高めることができる。
【0054】図6は、第1冷凍回路(1) の熱源ユニット
(7) が故障などで停止した際の運転動作を示している。
このとき、第2冷凍回路(2) の冷媒は、室内熱交換器(3
5)を通って室内空気を暖めた後、電磁弁(39,43) を介し
て第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部(13B) に送られ、凝縮
部(21B) を流れる低温側冷媒回路(4) の冷媒と熱交換し
てガス化した後に電磁弁(44)とアキュムレータ(38)を通
って第2冷凍回路(2)の圧縮機(31)へ戻る。なお、この
運転動作中、室外熱交換器(32)へ冷媒が流れないよう
に、室外膨張弁(33)は全閉に制御される。
【0055】このとき、低温側冷媒回路(4) では、図3
と同様に、電磁弁(27,28) が第2モードに切り換えら
れ、冷媒が両熱交換器(5A,5B) の凝縮部(21A,21B) を通
って利用側熱交換器(24)へ流れている。したがって、各
ショーケース(6) 毎に二元冷凍サイクルの運転が行われ
るので、各ショーケース(6) 内が所定の温度に維持され
る。しかも、この場合には、暖房運転も継続して行うこ
とが可能であるという利点がある。
【0056】なお、この運転動作中に、システム全体と
して蒸発器が不足している場合は、室外膨張弁(33)の開
度を制御して蒸発器と凝縮器のバランスを調整するとよ
い。
【0057】図7は、第1冷凍回路(1) 中、低温側冷媒
回路(4) の圧縮機(22)が故障などで停止した際の運転動
作を示している。このとき、第1冷凍回路(1) の運転動
作は図4の状態と同じであり、高温側冷媒回路(3) で冷
媒を循環させながら第1冷媒熱交換器(5A)の送風機を作
動させておくことにより、高温側冷媒回路(3) の冷媒と
空気との間で熱交換を生じさせて空気を冷却し、冷風を
庫内に送ることができる。この場合も、図4の例と同じ
く、第1冷凍回路(1) は高段側のみの動作となるので、
ショーケース(6) 内の温度は幾分上昇するが、食品等の
鮮度が低下するのを応急的に抑えることは可能である。
【0058】さらに、第2冷媒熱交換器(5B)をショーケ
ース(6) 内に配置しておけば、第1冷凍回路(1) 中、高
温側冷媒回路(3) の圧縮機(11)と低温側冷媒回路(4) の
圧縮機(22)の両方が停止した場合でも、第2冷凍回路
(2) の圧縮機(31)から室内熱交換器(35)を通った冷媒を
第2冷媒熱交換器(5B)に循環させながら、該第2冷媒熱
交換器(5B)の送風機を作動させることにより、冷風を庫
内に送れるので、同様に食品の鮮度が低下するのを応急
的に抑えることができる。
【0059】−実施形態の効果− 本実施形態によれば、例えばコンビニエンスストアにお
いて、高温側冷媒回路(3) の圧縮機(11)が停止したとき
でも、空調設備用の第2冷凍回路(2) を利用してショー
ケース(6) の庫内へ冷風を継続して供給することが可能
となる。したがって、商品を他のショーケースに移さず
に、商品の品質を維持できる。
【0060】また、低温側冷媒回路(4) の圧縮機(22)が
停止した場合でも、第1冷媒熱交換器(5A)の蒸発部(13
A) に高温側冷媒回路(3) の冷媒を流しながら該第1冷
媒熱交換器(5A)の送風機を作動させるか、または第2冷
凍回路(2) の冷媒を第2冷媒熱交換器(5B)の蒸発部(13
B) に流しながら該第2冷媒熱交換器(5B)の送風機を作
動させるか、これらを両方同時に行うことによって、食
品等の品質の低下を応急的に防止できる。特に、両方を
同時に行えるようにしておくことは、設置スペースに余
裕のある冷凍倉庫などの冷凍設備では比較的容易であ
り、応急運転を行えるようにするための構成として効果
的である。
【0061】なお、従来、コンビニエンスストアなどの
比較的小規模の商店では、冷凍ショーケース(6) と冷蔵
ショーケースなどの冷凍設備の熱源機器は、通常は各1
台程度で、熱源機器が故障するとどちらか一方の温度帯
のショーケースしか使えなくなっていた。このため、冷
凍側の熱源機器が故障した場合、商品を冷蔵ショーケー
スに移しても商品を十分な期間保存できなかったが、本
実施形態では、空調設備用の熱源機器(31)を利用して、
二元冷凍サイクルの運転を継続できるようにしているの
で、少なくとも冷凍ショーケース(6) の運転を継続する
ことが可能であり、商品の保存に効果的である。
【0062】
【発明のその他の実施の形態】本発明は、上記実施形態
について、以下のような構成としてもよい。
【0063】例えば、両冷媒熱交換器(5A,5B) は、三重
管の熱交換器を用いて一体に形成することができる。こ
の場合、中央を凝縮部(21A,21B) とし、内側を第2冷媒
熱交換器(5B)の蒸発部(13B) とし、外側を第1冷媒熱交
換器(5A)の蒸発部(13A) とすればよい。また、三重管の
熱交換器の代わりに、三流体用のプレート熱交換器を用
いて、両冷媒熱交換器(5A,5B) を一体に形成することも
可能である。このようにして2台の冷媒熱交換器(5A,5
B) を一体に形成すれば、機器スペースを小さくでき、
ショーケース(6) 内への設置が容易になる。
【0064】また、図6に示した運転状態(暖房運転モ
ードで、高温側冷媒回路(3) の熱源ユニット(7) が停止
した状態)において、サーモオフ運転のときには、冷媒
の循環方向を逆にして室外熱交換器(32)で冷媒を凝縮す
るとよい。また、暖房運転時に空調を諦めて、室外熱交
換器(32)を凝縮器として使用することも可能である。
【0065】また、上記実施形態では、各利用側熱交換
器(24)に加えて、各第1冷媒熱交換器(5A)もショーケー
ス(6) の空気通路に設けているが、第1冷媒熱交換器(5
A)は、場合によってはショーケース(6) の外に配置し
て、ショーケース(6) 内の冷却に使用しない構成として
もよい。
【0066】また、上記実施形態は、第1冷凍回路(1)
が冷凍ショーケース(6) 用に構成されたものであるが、
第1冷凍回路(1) には、冷蔵ショーケースや、弁当、お
にぎり、調理パン等のいわゆる米飯用ショーケースなど
を混在させてもよい。これらのショーケースは、冷凍シ
ョーケース(6) に比較すると幾分高温の冷蔵用機器であ
るから、第1冷凍回路(1) に、単元冷凍サイクルの回路
を混在させるとよい。
【0067】具体的には、第1冷凍回路(1) 中に、高温
側冷媒回路(3) の圧縮機(11)と熱源側熱交換器(12)を共
用して単元冷凍サイクルを行うように、該圧縮機(11)と
熱源側熱交換器(12)とに対し、冷媒熱交換器(5A)と並列
に、第2の利用側熱交換器(図示せず)を接続すること
ができる。
【0068】なお、この第2の利用側熱交換器に対し
て、冷媒を、第1冷凍回路(1) の高温側冷媒回路(3) か
らと、第2冷凍回路(2) から、切り換えて流せるように
しておけば、第1冷凍回路(1) の熱源ユニット(7) が停
止した場合でも、冷凍ショーケース(6) だけでなく、冷
蔵ショーケースの運転も継続でき、食品等を継続して適
温で保存できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る冷凍装置の回路図であ
る。
【図2】図1の冷凍装置の第1の運転状態を示す図であ
る。
【図3】図1の冷凍装置の第2の運転状態を示す図であ
る。
【図4】図1の冷凍装置の第3の運転状態を示す図であ
る。
【図5】図1の冷凍装置の第4の運転状態を示す図であ
る。
【図6】図1の冷凍装置の第5の運転状態を示す図であ
る。
【図7】図1の冷凍装置の第6の運転状態を示す図であ
る。
【符号の説明】 (1) 第1冷凍回路 (2) 第2冷凍回路 (3) 高温側冷媒回路 (4) 低温側冷媒回路 (5A) 第1冷媒熱交換器 (5B) 第2冷媒熱交換器 (6) 冷凍ショーケース(冷凍設備)(13A,13B) 蒸発部 (15a) 液配管 (15b) 吸入側ガス配管 (19) 利用側熱交換器 (21A,21B) 凝縮部 (24) 利用側熱交換器 (26) バイパス通路 (27,28) 電磁弁(第2切換手段) (36a) 液配管 (36b) 吸入側ガス配管 (41,42) 連絡配管 (43,44) 電磁弁(第1切換手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 目▼崎▲ 丈統 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温側冷媒回路(3) と低温側冷媒回路
    (4) とが第1冷媒熱交換器(5A)を介して接続されて二元
    冷凍サイクルに構成された冷凍設備(6) 用の第1冷凍回
    路(1) と、 単元冷凍サイクルに構成された第2冷凍回路(2) と、 上記低温側冷媒回路(4) に接続された第2冷媒熱交換器
    (5B)とを備え、 該第2冷媒熱交換器(5B)が、第2冷凍回路(2) の液配管
    (36a) と吸入側ガス配管(36b) に連絡配管(41,42) を介
    して接続され、第2冷凍回路(2) の冷媒を、該連絡配管
    (41,42) を介して第2冷媒熱交換器(5B)へ選択的に流通
    させる第1切換手段(43,44) を備えている冷凍装置。
  2. 【請求項2】 第2冷媒熱交換器(5B)は、凝縮部(21B)
    が、第1冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21A) の下流側に直
    列に接続される一方、 低温側冷媒回路(4) は、冷媒が第1冷媒熱交換器(5A)か
    ら第2冷媒熱交換器(5B)をバイパスして利用側熱交換器
    (24)に流れるようにバイパス通路(26)を備え、 低温側冷媒回路(4) は、冷媒がバイパス通路(26)を通っ
    て第1冷媒熱交換器(5A)の凝縮部(21A) と利用側熱交換
    器(24)とを循環する第1モードと、該冷媒が両冷媒熱交
    換器(5A,5B) の凝縮部(21A,21B) と利用側熱交換器(24)
    とを循環する第2モードとを切り換える第2切換手段(2
    7,28) を備えている請求項1記載の冷凍装置。
  3. 【請求項3】 第2冷凍回路(2) が、空調設備用の冷凍
    回路である請求項1記載の冷凍装置。
  4. 【請求項4】 第1冷媒熱交換器(5A)は、送風機によっ
    て、冷凍設備(6) の庫内へ送風可能に構成されている請
    求項1記載の冷凍装置。
  5. 【請求項5】 第2冷媒熱交換器(5B)は、送風機によっ
    て、冷凍設備(6) の庫内へ送風可能に構成されている請
    求項1または4記載の冷凍装置。
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