JP2000192432A - 乗物用衝突緩衝体 - Google Patents

乗物用衝突緩衝体

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JP2000192432A
JP2000192432A JP10369381A JP36938198A JP2000192432A JP 2000192432 A JP2000192432 A JP 2000192432A JP 10369381 A JP10369381 A JP 10369381A JP 36938198 A JP36938198 A JP 36938198A JP 2000192432 A JP2000192432 A JP 2000192432A
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thermoplastic synthetic
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pipe
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Tomohiko Tanaka
智彦 田中
Masafumi Nakamaru
雅史 中丸
Ibrahim Urashu
イブラヒム ウラシュ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車等が衝突した際に良好な緩衝効果を有
し、設置が簡単で一時的な再使用が可能な乗物用衝突緩
衝体を提供する。 【解決手段】 比較的大径の中空体とされた熱可塑性合
成樹脂からなる外殻体と、該外殻体に収納された複数本
の熱可塑性合成樹脂製延伸パイプとからなる乗物用衝突
緩衝体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乗物用衝突緩衝体に関
する。詳しくは、道路の分岐点、中央分離帯、岸壁等に
設置され、車両、船舶等の衝突事故における衝撃を吸収
緩和させる乗物用衝突緩衝体に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用の衝突緩衝体は、比較的大径の中
空体とされた熱可塑性合成樹脂からなる外殻体の内部に
水や砂を詰めたものが多く用いられており、また船舶用
の衝突緩衝体は、発泡合成樹脂等が用いられている。道
路では分岐点に置かれることが多く、進むべき道路を間
違え、慌てて進路を変更しようとして分岐点に衝突する
車両の衝撃を緩和する目的で設置される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来型の緩衝体は、例えば外殻体に水を充填したものは、
緩衝効果は抜群の性能を発揮するが、外殻体に亀裂等が
発生すると中の水が除々抜けてしまい、肝心な衝突時に
は有効な働きをしなかったり、水の抜けている物が無い
かの保守点検も相当な労力、費用が必要となる。また、
外殻体の内部に砂を詰めたものは緩衝効果に乏しく、運
転者に掛かる衝撃が大きすぎる。また両者共、水や砂と
いった重量物を用いるため、設置作業に大変な労力が必
要となる。本発明は、上記のような問題を解決し、良好
な緩衝効果を有し、設置が簡単で一時的な再使用が可能
な乗物用衝突緩衝体を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、比較的
大径の中空体とされた熱可塑性合成樹脂からなる外殻体
と、該外殻体に収納された複数本の熱可塑性合成樹脂製
延伸パイプとからなる乗物用衝突緩衝体に存する。以
下、図面を用いて本発明の乗物用衝突緩衝体の一例につ
き説明する。図1は本発明の乗物用衝突緩衝体の一例の
斜視図、図2は加熱延伸装置の縦断面図である。図中1
は乗物用衝突緩衝体、2は外殻体、3は熱可塑性合成樹
脂製延伸パイプ、4は底部、5は蓋部、6は錘、7はフ
ランジ部、8は固定部、9はボルト10は加熱筒、11
はダイ、12は冷却水、13は冷却槽、14はシール、
15は内部フォーマー、16は熱可塑性樹脂管(前駆
体)、17は延伸成形体をそれぞれ示す。
【0005】本発明の乗物用衝突緩衝体1は外殻体2と
その中に収容される特殊な緩衝材から構成される。特殊
な緩衝材とは即ち、熱可塑性合成樹脂からなる延伸パイ
プである。本発明の乗物用衝突緩衝体1の外殻体2を構
成する熱可塑性合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、
ポリナフタレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポ
リアミド等任意の熱可塑性樹脂が用いられる。成形方法
もブロー成形、押出成形、射出成形、回転成形等任意で
あるが、外殻体2は通常、高さ1.5m程度、直径1m
程度の大きさとされるので大型のブロー成形又は回転成
形を用いるのが良い。乗物用衝突緩衝体1の中に収容さ
れる熱可塑性合成樹脂製延伸パイプ3を構成する熱可塑
性合成樹脂としては、結晶性の熱可塑性合成樹脂が好適
に用いられる。
【0006】このような樹脂の好ましいものとしては未
置換またはハロゲン置換ビニル重合体、未置換もしくは
ヒドロキシ置換ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテ
ルケトン、脂肪族ポリケトン、ポリオキシメチレン等が
挙げられる。より好ましくは、エチレンまたはプロピレ
ンの線状重合体もしくはエチレンまたはプロピレンと少
なくとも1種類の他のコモノマーとの線状共重合体、ポ
リフッ化ビニリデン、ポリオキシメチレンおよびこれら
と少なくとも1種類の他のコモノマーとの共重合体が挙
げられる。特に好ましいものとしては、エチレンまたは
プロピレンの線状重合体もしくはこれらと少なくとも1
種類のコモノマーとの線状共重合体が挙げられる。これ
らの熱可塑性樹脂には、ガラス、カーボンなどの繊維状
フィラー、タルク、マイカなどの板状フィラー、あるい
は炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カーボンなどの粒状
フィラーを含有していてもよい。
【0007】上記した熱可塑性合成樹脂を用い、中空管
状の延伸パイプ3とする。中空管状の延伸パイプ3とは
円形、角形、楕円形等、の形状のパイプであって、延
伸、即ち固相で変形を与え、分子に配向を与えた状態と
したものを云う。軸方向および円周方向に延伸管を製造
する方法としては、例えば、熱可塑性合成樹脂製パイプ
(前駆体)を固相で前駆体の初期内部断面積よりも大き
な断面積を有する内部フォーマーを通過させることによ
り拡径、延伸変形させる方法により得られる。また、他
の方法としては特開平2−258323等に、中空体を
膨張成形機を通過させ、中空体を延伸変形させる方法も
開示されている。
【0008】本発明において延伸とは、前駆体を固相の
状態、即ち融点温度以下、好ましくは融点−5℃以下、
特に好ましくは融点−10℃以下の温度で前駆体の肉厚
を初期肉厚の25%、好ましくは20%より小さくする
ものである。すなわち前駆体の肉厚が10mmであれ
ば、延伸後のパイプの肉厚を2.5mm以下、好ましく
は2mm以下とするものである。肉厚が25%より大き
い場合は、ネッキングが均一に起こらず、肉厚、強度と
もに満足な延伸された熱可塑性樹脂製パイプが得られな
い。軸方向の延伸とは、前駆体を固相の状態、即ち融点
温度以下、好ましくは融点−5℃以下、特に好ましくは
融点−10℃以下の温度で前駆体の長手方向(軸方向)
に、前駆体の長さを長くするものである。
【0009】また、円周方向の延伸とは、前駆体の内径
と比較して延伸後のパイプ内径を同じかまたは大きくす
るもので、例えば前駆体の外径に比べ延伸パイプの外径
が小さく、かつ延伸パイプの内径が前駆体の内径より大
きくなる場合も含まれる。熱可塑性合成樹脂からなる中
空管状の延伸成形体(延伸パイプ)は、前駆体である熱
可塑性合成樹脂製パイプを軸方向および円周方向に延伸
しつつ冷却固化するか、軸方向および円周方向に延伸を
施した後、延伸成形体を熱処理することによって得られ
る。冷却しつつ軸方向および円周方向に延伸するには、
例えば、図2に示した加熱装置10を用い、熱可塑性合
成樹脂製前駆体16を所定温度まで加熱し、内部フォマ
ー15とダイ11を同時に通過させた直後に、冷媒12
が満たされた冷却槽13を通すような方法を用いれば良
い。
【0010】すなわち、ダイ11およびフォーマー15
によって二軸延伸された直後のパイプ(管)17を、一
旦冷却することなく冷却槽13で直ぐに冷却するもので
ある。冷却槽13と内部フォーマー15は、図2のよう
に冷却槽13と重なっていてもよく、また内部フォーマ
ー15を通過した直後に冷却槽13を通しても良い。図
中14は冷却水と管17との間の水密を保つシール材で
ある。冷却手段としては、例えば、水等の液体または空
気等の気体を延伸された中空管状の延伸成形体17の外
側から接触させて冷却する手段が挙げられる。冷却に液
体を用いる場合は、シールパッキン14などで冷媒が漏
れないような機構を付けた入口と出口を設けた槽13に
冷媒12を満たした状態で延伸された中空管状の延伸成
形体17を通すか、あるいは冷媒を延伸された延伸成形
体17の表面に噴霧して冷却することができる。
【0011】また、気体と液体を併用することもでき
る。また、液体を中に通したゴム・金属等の筒の中に延
伸された中空加工物を通すことにより冷却することも可
能である。また、熱可塑性合成樹脂からなる中空管状の
延伸成形体17は、例えば図2の装置において冷却槽1
3を用いずに成形して得られた熱可塑性合成樹脂製延伸
パイプを、オーブン中で該成形体を構成する熱可塑性樹
脂の融点−10℃から融点−25℃の温度で熱処理する
ことによっても得られる。オーブンで熱処理する場合、
処理時間は、10分以上60分以内、好ましくは30分
以上60分以内である。熱処理は外殻体に熱可塑性合成
樹脂製延伸パイプを収容し、乗物用衝突緩衝体の形状と
してから行っても良い。加熱オーブンは、遠赤外線加熱
式、熱風循環式,水槽や蒸気等の加熱媒体槽式のものが
目的に応じて好適に用いられる。
【0012】このような延伸成形体17は熱処理後も結
晶化温度以上の温度に加熱すると大きく収縮する事から
延伸(配向)の有無が確認できる。良好な延伸とは通常
5%以上収縮するもの、好ましくは7%以上収縮するも
の、より好ましくは10%以上収縮するものを云う。本
発明においての収縮率とは、延伸された熱可塑性樹脂成
形体(パイプ)をISO2505の熱可塑性樹脂管長さ
復元試験法のB法に従い測定した値をいう。延伸後延伸
成形体に熱処理を行うと収縮量が小さくなるが、延伸・
配向しているか否かは、熱処理した成形体であっても、
示差走査熱量計を用いて配向結晶の量を測定すれば確認
できる。例えば示差走査熱量計を用い、サンプル(測定
したい延伸成形体の切り出し片等)の昇温時の(1次)
融解熱量を測定する。次いで、このサンプルを0℃まで
冷却し、再度昇温し、(2次)融解熱量をもう一度測定
する。この(1次)融解熱量と(2次)融解熱量の比
{(1次):(2次)}が1.01以上のものが良好な
延伸状態のものと云うことが出来る。
【0013】この融解熱量の比{(1次):(2次)}
は樹脂の種類によって多少異なり、ポリエチレンの場合
は1.01以上、好ましくは1.02以上、ポリプロピ
レンの場合は1.1以上、好ましくは1.15以上、よ
り好ましくは1.2以上のものが良好な延伸状態のもの
と云うことが出来る。前駆体となる熱可塑性合成樹脂パ
イプは、熱可塑性合成樹脂を押出成形したり射出成形し
たりして形成できる。場合によっては熱可塑性合成樹脂
ブロックを切削加工を経てパイプ状にしてもよい。
【0014】本発明においては、上述の様にして得られ
た熱可塑性合成樹脂からなる中空延伸パイプ3か管状の
延伸成形体を図1に示すように乗物用衝突緩衝体1の緩
衝用充填物として用いる、すなわち、外殻体2の内部に
熱可塑性合成樹脂製延伸パイプ3を複数本収容して緩衝
材とする。外殻体2に熱可塑性合成樹脂製延伸パイプ3
を収容する本数は熱可塑性合成樹脂製延伸パイプ3の肉
厚、延伸程度等により変わるが、通常は3〜30本程度
が考えられる。熱可塑性合成樹脂製延伸パイプ3はそれ
らの全て、もしくは熱可塑性合成樹脂製延伸パイプ3の
複数本、少なくとも3本以上を結合具を用いたり、互い
に溶着したりして連結一体化してあることが、衝撃を全
てのパイプ3に分散する上で望ましい。
【0015】勿論、熱可塑性合成樹脂製延伸パイプ3と
外殻体2とを連結一体化しておくことも衝撃を分散する
上で望ましい。更に、本発明の乗物用衝突緩衝体1は軽
量であり輸送に便利なことも特徴の一つであるが、軽量
な乗物用衝突緩衝体1は、道路等に置いただけでは車両
等が衝突した場合に跳ね飛ばされてしまい緩衝体として
働かないので、ある程度固定の必要がある。固定は、外
殻体2を道路等にボルト9等の機械的手段により固定し
たり、外殻体2の底部4に錘6用として砂や水を少量詰
めても良い。外殻体1の底部4にフランジ部7等を設
け、これに多数の固定用開口等の固定部8を形成してお
けば、固定部8の一部が破損しても他の開口(固定部)
を用いて固定可能である。蓋部5は上部から異物が入る
のを防止する。
【0016】緩衝材として熱可塑性合成樹脂製延伸パイ
プ3を用いる理由は、このパイプが変形に対する回復性
が極めて高く、かつ変形はしても破壊しにくい(割れに
くい)性質を有し、軽量性に富むためである。特に、屈
曲に対して特異の耐久性を示す。自動車が衝突しても本
発明の乗物用衝突緩衝体の熱可塑性合成樹脂製延伸パイ
プ3は大抵破壊されることなく押しつぶされた状態とな
り、しかも回復力も大きい。この性質は材質が熱可塑性
合成樹脂であること、熱可塑性合成樹脂が延伸状態にあ
ること及び形状を中空管状としたことの組み合わせによ
り達成される。不慮の事故で乗物用衝突緩衝体1に車両
等が衝突した場合、従来の乗物用衝突緩衝体1は回復不
可能な状態まで破壊されてしまう。乗物用衝突緩衝体1
が衝撃を十分に吸収する設計とされているものなので、
当然のことである。事故発生後、事故処理は速やかに行
われるが乗物用衝突緩衝体1の取り替えまで速やかに行
うのはなかなか難しい。
【0017】特に、水を充填した乗物用衝突緩衝体は水
が抜けてしまうので、再使用は不可能である。近年、交
通網の発達から、車両の数が多すぎ、事故処理が長引け
ば膨大な渋滞を引き起こすので事故処理は可能な限り速
やかに行わなければならず、道路等の原状復帰も勿論で
ある。しかし、乗物用衝突緩衝体の再設置をその場で行
うのは難しい。乗物用衝突緩衝体が設置されている場所
は他よりも事故の起こる可能性のある場所であるから、
この問題は極めて大きい。
【0018】本発明の乗物用衝突緩衝体1は外殻体2の
内部に熱可塑性合成樹脂製延伸パイプ3を複数本収容し
て緩衝材としており、この熱可塑性合成樹脂製延伸パイ
プ3は上述したように変形に対する回復性が極めて高
く、かつ変形はしても破壊しにくい(割れにくい)性質
を有し、軽量性に富むため外殻体2がある程度破壊され
ても再設置が可能である。勿論衝突前と同等の効果を発
揮することはできないが、一時的な仮の使用は可能であ
り、道路の安全を連続して(一時的に途切れることな
く)維持するという極めて大きい効果を奏する。本発明
の乗物用衝突緩衝体1は外殻体2と熱可塑性合成樹脂製
延伸パイプ3からなるが、強度上、外殻体2も内部に収
容される延伸パイプ3と同様の方法で成型された熱可塑
性合成樹脂製延伸パイプ(成形体)から構成されること
が望ましい。しかし、外殻体2は径の大きな成型品とな
らざるを得ない。このような大径の延伸成形体は成形す
ることが難しいので、通常はポリエチレン、ポリプロピ
レン等の樹脂からなるブロー成型品、押し出し成型品等
が用いられる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はその要旨を
越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。 実施例1 ポリエチレン樹脂(密度:0.948g/cm3、MF
R:0.05g/10分)を押し出し成形し、外径6
0.1mm、内径27mm、長さ2.3mの管状前駆体
を得た。図2に示した装置(内部フォーマーは半頂角1
5°最大外径80mmの円錐部をゆうするものを設け
た)を用いた。内部フォーマーを120℃に加熱し、加
熱状態にある管状前駆体を内部フォーマーに装着し、熱
的に安定状態になるまで放置した。前駆体を延伸速度1
00mm/分で延伸し、外径80mm、内径75.6m
mの中空管状の延伸成形体を得た。この成形体から長さ
850mmの延伸パイプを9本切り出した。同様の操作
を4回繰り返し、計36本の延伸パイプを得た。延伸パ
イプの軸方向の加熱収縮率(長さ200mmのサンプル
を150℃の恒温槽に60分自由状態に保持、加熱収縮
後のサンプル面積を元のサンプル面積で割った値(%表
示)は13%であった。
【0020】また、DSCで測定した(1次)融解熱量
と(2次)融解熱量の比{(1次):(2次)}は1.
01であった。外殻体は超高分子量高密度ポリエチレン
製ドラム缶(外径590mm、高さ900mm、最小内
径560mm、実容量204リットル)を転用して用い
た。この外殻体の上部を切断し、上述の延伸パイプ36
本を挿入し、切断した蓋部を溶着して乗物用衝突緩衝体
を得た。得られた乗物用衝突緩衝体を図3に示すガイド
レール(18A、18B)付の円柱鋼材落下試験装置で
耐衝撃性を試験した。鋼材19の重量は100Kgと
し、高さは6.3mから自然落下させた。目視観察した
が、外殻に変形は観察されたが、破損はなかった。
【0021】比較例1 実施例1で用いた外殻体に延伸パイプを入れずに、水を
充填した。重量が200Kgを越え、移動に大変手間が
掛かった。これを図3の装置を用いて、実施例1と同様
に耐衝撃性を試験した。外殻体胴部に亀裂が入り、中の
水が流出した。
【0022】
【発明の効果】本発明の乗物用衝突緩衝体は、良好な緩
衝効果を有し、設置が簡単な乗物用衝突緩衝体であっ
て、特に、緩衝材である熱可塑性合成樹脂製延伸パイプ
は変形に対する回復性が極めて高く、かつ変形はしても
破壊しにくい(割れにくい)性質を有し、軽量性に富む
ため、衝撃により外殻体がある程度破壊されても再設置
が可能である。衝突前と同等の効果を発揮することはで
きないが、一時的な仮の使用は可能であり、道路の安全
を連続して(一時的に途切れることなく)維持するとい
う極めて大きい効果を奏する等実用上大変優れた乗物用
衝突緩衝体である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乗物用衝突緩衝体の一例の斜視図
【図2】加熱延伸装置の縦断面図
【図3】円柱鋼材落下試験装置の概略図
【符号の説明】
1 乗物用衝突緩衝体 2 外殻体 3 熱可塑性合成樹脂製延伸パイプ 4 底部 5 蓋部 6 錘 7 フランジ部 8 固定部 9 ボルト 10 加熱筒 11 ダイ 12 冷却水 13 冷却用水槽 14 シール 15 内部フォーマー 16 熱可塑性樹脂管(前駆体) 17 延伸成形体
フロントページの続き Fターム(参考) 2D101 CA04 DA05 EA01 FA00 FB02 GA03 GA15 GA17 3J066 AA16 AA23 BA04 BB01 BB04 BC01 BD05 BF02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比較的大径の中空体とされた熱可塑性合
    成樹脂からなる外殻体と、該外殻体に収納された複数本
    の熱可塑性合成樹脂製延伸パイプとからなる乗物用衝突
    緩衝体。
  2. 【請求項2】 外殻体が熱可塑性合成樹脂製延伸成形体
    からなる請求項1に記載の乗物用衝突緩衝体。
JP10369381A 1998-12-25 1998-12-25 乗物用衝突緩衝体 Pending JP2000192432A (ja)

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