JP2000191971A - 有機導電性インキ - Google Patents

有機導電性インキ

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JP2000191971A
JP2000191971A JP36644698A JP36644698A JP2000191971A JP 2000191971 A JP2000191971 A JP 2000191971A JP 36644698 A JP36644698 A JP 36644698A JP 36644698 A JP36644698 A JP 36644698A JP 2000191971 A JP2000191971 A JP 2000191971A
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士郎 山宮
Yoshio Abe
好夫 阿部
Hiroshi Takahashi
弘 高橋
Buhei Kaneko
武平 金子
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Nippon Soda Co Ltd
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Nippon Soda Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機導電性高分子の着色を無彩色化又は別の
色に着色することにより、透明で鮮明な装飾効果があ
り、分散性がよく基材上に均一に導電性を付与すること
ができ、しかもその導電性が実用的である着色インクを
提供すること。 【解決手段】 一般式(I)(式中、nは100〜10
0000の整数を、Rは同一又は異なっていてもよく、
直鎖又は分枝を有してもよいC2〜C8のアルキル基を
表す。)で表されるポリピロール等の有機溶媒に可溶な
有機導電性高分子、例えば式(II)で表されるドーパン
ト、及び有機導電性高分子の有する色に対して補色を構
成する色素など有機導電性高分子の有する色を少なくと
も無彩色化することができる色素から有機導電性インキ
を調製する。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無彩色又は着色され
た有機導電性インキに関する。更に詳しくは有機導電性
高分子に色素を配合した無彩色又は着色された有機導電
性インキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機導電性高分子は、半導体としての性
質を活かした電子デバイスや酸化還元時の吸収波長の変
化を利用したエレクトロクロミック材料、電池の電極材
料や電気化学的活性物質、帯電防止、電磁波シールド材
等の導電性フィラーとして実用化されつつある。特にポ
リチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン等は空気中
で安定で、しかも導電性が100S/cm以上となるも
のがあり、実用に適した有機導電性高分子である。
【0003】しかしながら、これらの導電性高分子は不
溶不融で成形性が乏しいため、キャストや塗工が困難で
あるという問題があり、かかる問題を解決する方法とし
て、例えば特開平5−186617号公報や特開平5−
186619号公報には、酸化剤を含有する塩化ビニル
系共重合体で被覆した合成樹脂基材にモノマーの蒸気を
接触させ又はモノマーの溶液を塗布して基材上で重合さ
せ導電性膜を得る方法が開示されているが、この方法で
は、用途が限定されやすく、コストの点でも有利とはい
えなかった。
【0004】そこで、水又は有機溶剤に可溶な有機導電
性高分子が注目されており、このような可溶性有機導電
性高分子を用いた塗料についていくつか報告されてい
る。例えば、特開平1−131288号公報には、無機
又は有機のプロトン酸をドーパントとして用いたポリア
ニリンまたはアニリン誘導体の重合体を溶剤に溶解し透
明性に優れた塗料が得られることが記載されている。し
かし、ドーピングされたポリアニリン又はアニリン誘導
体の重合体は、特殊な溶剤例えば、N,N′−ジメチルホ
ルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどにしか溶
解しないし、塗膜強度が弱く、耐溶剤性、耐薬品性が低
いという問題、ドーパントであるプロトン酸が溶剤に触
れると流出したり、アルカリに触れたときにドーパント
が脱離して導電性が低下するといった問題があった。
【0005】また、特開平2−240163号公報に
は、ポリマー溶液の導電性が空気中で急激に低下するの
を防止するために、アニリン系可溶性導電性高分子、ド
ーパント及びそれらを溶解するハロゲン化炭化水素溶媒
を主成分とする導電性溶液が記載されている。しかし、
ハロゲン化炭化水素を用いていることから、塗布する基
材の材質が限られ、特に汎用性の高い熱可塑性樹脂へ応
用することができないという問題があった。
【0006】また、WO97/07167号公報には、
可溶性導電性ポリマーからなる導電膜の耐水性及び耐溶
剤性を向上させるために、スルホン酸基及び/又はカル
ボン酸基を有する可溶性導電性ポリマーと、熱架橋性又
は紫外線もしくは電子線架橋性の樹脂・塗料とからなる
架橋性導電性組成物が記載されている。しかし、導電性
ポリマーが分子内に多くのスルホン酸基等を有している
ため、ポリマーの酸性度が高く酸腐食性を有する基材へ
の応用が制限されるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】最近、導電性インク又
は塗料の応用分野特に電子部品の帯電防止剤の分野にお
いて、部品を速やかに識別できるように、透明性があり
しかも様々な色彩を有するインク又は塗料が望まれてい
る。有機導電性高分子は通常、酸又は電子受容体をドー
プすることによって導電性が発現するが、このとき可視
光線領域に不可避的に吸収を生じ着色するという問題が
あり、自由に着色するのが困難であった。特に前述した
ドープされたポリアニリン系の導電性ポリマーは、濃緑
色から黒色であり鮮明な色彩を出すためには顔料の量を
増やす必要があり、透明性及び顔料の分散性が悪いとい
う問題が生じた。
【0008】本発明の課題は、有機導電性高分子の着色
を無彩色化又は別の色に着色することにより、透明で鮮
明な装飾効果があり、分散性がよく基材上に均一に導電
性を付与することができ、しかもその導電性が実用的で
ある着色インクを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討し、ドープされた有機溶媒に可
溶な有機導電性高分子に対してある特定の色素を混合す
ることにより、上記課題が解決できることを見い出し、
本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は有機溶媒に可溶な有機導電
性高分子、ドーパント、及び色素を含有する有機導電性
インキや、有機導電性高分子が有機溶媒に可溶なポリピ
ロールである有機導電性インキや、有機溶媒に可溶な有
機導電性高分子が一般式(I)
【化3】 (式中、nは100〜100000の整数を、Rは同一
又は異なっていてもよく、直鎖又は文しを有してもよい
C2〜C8のアルキル基を表す。)で表される可溶性ポ
リピロールであり、ドーパントが式(II)
【化4】 で表される有機導電性インキや、色素が有機導電性高分
子の有する色に対する補色を構成する色素である有機導
電性インキや、色素が有機導電性高分子の有する色に対
する補色を構成する色素に更に黒色色素を配合してなる
有機導電性インキに関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に使用される有機溶媒に可
溶な有機導電性高分子としては、ポリピロール類、ポリ
チオフェン類、ポリアニリン、ポリフェニレンビニレ
ン、ポリパラフェニレン、ポリメタフェニレン等が挙げ
られるが、これらの中でも、帯電防止効果、安全性、ゲ
ル化しない等耐溶剤安定性、保存安定性、インキに使用
される樹脂バインダーとの相溶性などの点から、ポリピ
ロール類が特に優れている。
【0012】可溶性ポリピロールの構造は幾つか知られ
ているが、中でも前記一般式(I)で表されるものが特
に好ましい。一般式(I)の式中、nは100〜100
000、好ましくは100〜1000の整数を表す。ま
た、Rは、同一又は異なっていてもよく、直鎖又は分枝
を有してもよいC2〜C8のアルキル基を表し、具体的
にはエチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル
基、又はn−ヘキシル基等を例示することができるが、
これらの中でも特にエチル基、n−ブチル基が好まし
い。
【0013】導電性高分子はその導電性を発現するため
には酸又は電子受容体をドーパントとして添加する必要
があり、かかるドーパントとしては、酸又は電子受容体
であれば特に制限されず、例えば、可溶性ポリピロール
のドーパントとしては、p−ベンゾキノン、フラビン、
1,3,5−トリニトロベンゼン、1,2,4,5−テ
トラシアノベンゼン、ピロメリット酸無水物、クロラニ
ル、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、3,
5−ジニトロ安息香酸、1,3,7,9−テトラメチル
尿酸、ベンゾトリフロキサン、テトラシアノテトラアザ
ナフタレン、テトラシアノエチレンなど例示することが
できるが、保存安定性、耐溶剤性の点から式(II)で示
されるテトラアザシアノ体が特に好ましい。
【0014】好適な導電性を発現するためには、有機導
電性高分子と添加するドーパントの比は固形重量比で
1:1〜8:1の範囲が好ましく、3:1の比率が特に
好ましい。
【0015】インキ中には、基材との密着性を向上させ
るためにバインダーとしての高分子樹脂を含ませること
が好ましく、かかる樹脂バインダーとしては、ポリエス
テル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹
脂、ポリメタクリロイルオキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、アクリルウレタン樹脂、ポリフェニルエーテル樹
脂、ポリEVA樹脂、シリコーン樹脂、シリコン変性ウ
レタン樹脂、シリコン変性アクリル樹脂、フッ素樹脂、
ニトロセルロース、メラミン樹脂等からなるバインダー
を例示することができる。
【0016】バインダー樹脂とドープされた有機導電性
高分子の固形分の重量比は、1999:1〜1:4の範
囲であり、特に20:1〜2:1の範囲が特に好まし
い。ドープされた有機導電性高分子の固形分の合計量が
バインダー樹脂に対して0.5重量%未満であると十分
な導電性を付与できないため好ましくなく、25重量%
を越えると基材表面との密着性が劣るため好ましくな
い。
【0017】本発明で使用される色素は、有機導電性高
分子の有する色の無彩色化、導電性、分散性等を考慮し
て選択される。例えば、導電性高分子として可溶性ポリ
ピロールのみを用いて白色の紙に印刷した場合、波長4
40nm以下の光は反射率が低く、波長が長くなるにし
たがって徐々に反射が強くなり、波長630nm以上の
光でほぼ一定の反射率を示すので、肉眼では黄色に見え
る。このような色相に対する補色用色素としては、例え
ばカラーインデックスナンバーで示すと、C.I.ピグ
メント バイオレット19、23、29、30、37、
40、50を挙げることができる。これらC.I.ピグ
メント バイオレットに代えて、C.I.ピグメント
レッド 9、97、122、123、149、168、
177、180、192、215、216、220、2
23、224、226、227、228、240のいず
れかと、C.I.ピグメント ブルー 15、15:
6、22、60、64のいずれかとを組み合わせること
もできる。更に必要に応じて他の色素を添加して補正す
ることも可能である。かかる補色用色素を用いることに
より、有機導電性高分子の有する色を無彩色化すること
ができる。なお、無彩色には、便宜上、殆ど透明な場合
も含まれる。
【0018】また、着色インキにするには、C.I.ピ
グメントイエロー 20、24、86、93、109、
110、117、125、137、138、148、1
53、154、166、168や、C.I.ピグメント
オレンジ 36、43、51、55、59、61や、
C.I.ピグメント グリーン 7、36や、C.I.
ピグメント ブラウン 23、25、26や、C.I.
ピグメント ブラック7又はアゾメチンブラック等の色
素を用いることができる。
【0019】色素とドープされた有機導電性高分子の固
形分の重量比は10:1〜0.05:1の範囲であり特
に2:1〜0.1:1の範囲が好ましい。ドープされた
有機導電性高分子が顔料に対して5重量%以下になる
と、インクの表面抵抗率が高くなり、帯電防止性能が低
下する。
【0020】用いる溶剤の種類、量は固形分が析出しな
ければ、特に制限はないが、例えば、エチルアルコー
ル、プロピルアルコール、メチルオキシプロパノール、
プロピルオキシエタノール等のアルコール類、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酪酸メチル、乳酸エチ
ル、メチルオキシエチル酢酸エステル、メチルオキシプ
ロピル酢酸エステル等のエステル類、メチルエチルケト
ン、メチルプロピルケトン、ジエチルケトン、エチルブ
チルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香
族系溶剤、又はこれらの溶媒とジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等の溶媒
を併用することが挙げられる。
【0021】
【実施例】以下に、実施例をあげて本発明を更に具体的
に説明するが、本発明の範囲はこれらの例示に限定され
るものではない。
【0022】参考例1(ポリピロールSSPYの調整) 4−メチルピロール−3−カルボン酸ブチル3.53g
(19.5mmol)と4−メチルピロール−3−カル
ボン酸エチル7.07g(46.2mmol)をトルエ
ン/酢酸ブチル(1.69/1.00)100mlに溶
解する。酸化剤としてFeCl335.0g(215.
8mmol)をトルエン/酢酸ブチル(1.69/1.
00)250mlに溶解し、温度計、攪拌機、空気導入
管を付した反応器にろ過して不溶物を除き仕込む。この
反応溶液に空気を60ml/hで吹き込みながら、上記
ピロール誘導体混合物を滴下ロートより滴下し、反応温
度25±5℃で5時間反応させ、反応後メタノール30
0mlを加え、反応を停止させる。反応スラリー液をろ
過、洗浄、中和処理することにより、中性の共重合体の
置換ポリピロールを得る。この重合体はジメチルホルム
アミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、N
−メチル−ピロリドン(NMP)等の極性溶媒に溶解す
る。このようにして、式(I)においてRがエチル基と
ブチル基からなり、その比が2:1で、分子量が12万
のポリピロール(以下SSPYと略す)が得られた。
【0023】参考例2(ドープされた可溶性導電性ポリ
ピロールの調整) SSPY10gをトルエン/DMF(60/40)90
gに溶解したものを100重量部と、2,3,6,7−
テトラシアノー1,4,5,8−テトラアザナフタレン
(以下TCNAと略す)10gを前記と同様のトルエン
/DMF混合溶液90gに溶解したもの33.3重量部
との混合溶液(以下「SSPY/TCNA溶液」とい
う)を、ドープされた可溶性導電性ポリピロールとして
用いた。
【0024】実施例1(有機導電性グレーインキ) SSPY/TCNA溶液133.3重量部に、ポリウレ
タン ポリオール バーノックD−161(大日本イン
キ化学株式会社製)20重量部をトルエン16.7重量
部で希釈した後添加して攪拌しておく。これにポリウレ
タン樹脂バーノックDN−980(大日本インキ化学株
式会社)14.7重量部を少しずつ添加してブランクイ
ンキを調製した。次いで、このブランクインキ90重量
部、PV−ファーストバイオレットRLスペシャル(ク
ラリアント社製)1.0重量部、セイカファーストブル
ー−4930(大日精化社製)0.3重量部、ジルコニ
アビーズ(3mmφ)300重量部をペイントコンディ
ショナーで2時間振とうし、更に94.7重量部のブラ
ンクインクを加えて1時間振とうし、有機導電性グレー
インキを得た。
【0025】実施例2(有機導電性ブルーインキ) ブランクインキは実施例1と同様に調製した。次いで、
ブランクインキ90重量部、セイカファーストブルー4
930(大日精化社製)13.3重量部、ジルコニアビ
ーズ(3mmφ)300重量部をペイントコンディショ
ナーで2時間振とうし、更に94.7重量部のブランク
インクを加えて1時間振とうし、有機導電性ブルーイン
キを得た。
【0026】実施例3(有機導電性イエローインキ) ブランクインキは実施例1と同様に調製した。次いで、
ブランクインキ90重量部、セイカファーストイエロー
2700(E)(大日精化社製)6.6重量部、ジルコ
ニアビーズ(3mmφ)300重量部をペイントコンデ
ィショナーで2時間振とうし、更に94.7重量部のブ
ランクインクを加えて1時間振とうし、有機導電性イエ
ローインキを得た。
【0027】実施例4(有機導電性グリーンインキ) ブランクインキは実施例1と同様に調製した。次いで、
ブランクインキ90重量部、セイカファーストグリーン
ZC−7855(大日精化社製)10重量部、ジルコニ
アビーズ(3mmφ)300重量部をペイントコンディ
ショナーで2時間振とうし、更に94.7重量部のブラ
ンクインクを加えて1時間振とうし、有機導電性グリー
ンインキを得た。
【0028】実施例5(有機導電性レッドインキ) ブランクインキは実施例1と同様に調製した。次いで、
ブランクインキ90重量部、イルガジンDPPレッドB
O(クラリアント社製)10重量部、ジルコニアビーズ
(3mmφ)300重量部をペイントコンディショナー
で2時間振とうし、更に94.7重量部のブランクイン
クを加えて1時間振とうし、有機導電性レッドインキを
得た。
【0029】実施例6(有機導電性ブラックインキ) ブランクインキは実施例1と同様に調製した。次いで、
ブランクインキ90重量部、クロモファインブラックA
−1103(大日精化社製)10重量部、ジルコニアビ
ーズ(3mmφ)300重量部をペイントコンディショ
ナーで2時間振とうし、更に94.7重量部のブランク
インクを加えて1時間振とうし、有機導電性ブラックイ
ンキを得た。
【0030】実施例7 実施例1で調整したグレーインキをバーコーターNo3
を用いてPETフィルム(厚み30μm)上にコーティ
ングし、直ちに65℃の乾燥機に入れ、約1時間同温度
で乾燥を行った。このものの膜厚は約0.4μmであ
り、わずかに灰色だがほとんど無色透明な被膜であっ
た。表面抵抗値を測定したところ5.0×108Ω/□
であった。表面抵抗値の測定は、誘電率測定器:TAM
−630(TOWA Electoric社製)、荷電
圧:500V、温度:24℃との条件下で行った。
【0031】実施例8(有機導電性着色インキの評価) 実施例2〜6に記載されたのと同様の方法を用いブラン
クインクと顔料の混合比を変えて各種着色インキを調製
し、実施例7と同様に、コーティング後、乾燥し、カラ
ーコートの厚みが0.4μmのPETフィルムを調製
し、表面抵抗値を測定し、その結果を表1にまとめた。
【0032】
【表1】
【0033】本発明の導電性インキを用いた場合、すべ
ての色で実用に耐えられる誘電率を示すことが表1から
わかる。また、すべてのフィルムは実用に即した十分な
透明性を有していた。
【0034】
【発明の効果】本発明によると、有機導電性高分子を用
いることで分散安定性の優れたインキを製造することが
でき、更にこの導電性インキを用いることで従来困難で
あった実用性のある導電性を有する透明な被膜を得るこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 好夫 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社技研センター内 (72)発明者 高橋 弘 千葉県市原市五井南海岸12−54日本曹達株 式会社機能製品研究所内 (72)発明者 金子 武平 東京都千代田区大手町2−2−1日本曹達 株式会社研究技術本部内 Fターム(参考) 4C050 AA01 BB08 CC08 EE04 FF03 GG01 HH01 4J039 AB02 AD01 AD04 AD08 AD09 AD12 AE03 AE04 AE06 AE07 AE10 AE11 AE13 BC44 BC51 BC65 BE01 BE29 BE33 CA04 EA24 EA29 FA02 5G301 DA28 DA59 DD02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機溶媒に可溶な有機導電性高分子、ド
    ーパント、及び色素を含有する有機導電性インキ。
  2. 【請求項2】 色素が、有機導電性高分子の有する色を
    少なくとも無彩色化することができる色素であることを
    特徴とする請求項1記載の有機導電性インキ。
  3. 【請求項3】 有機導電性高分子の有する色を少なくと
    も無彩色化することができる色素が、有機導電性高分子
    の有する色に対して補色を構成する色素であることを特
    徴とする請求項2記載の有機導電性インキ。
  4. 【請求項4】 有機導電性高分子の有する色を少なくと
    も無彩色化することができる色素が、有機導電性高分子
    の有する色に対する補色を構成する色素に、更に黒色色
    素を配合してなることを特徴とする請求項2記載の有機
    導電性インキ。
  5. 【請求項5】 有機導電性高分子が、ポリピロールであ
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の有機
    導電性インキ。
  6. 【請求項6】 ポリピロールが、一般式(I) 【化1】 (式中、nは100〜100000の整数を、Rは同一
    又は異なっていてもよく、直鎖又は分枝を有してもよい
    C2〜C8のアルキル基を表す。)で表されるポリピロ
    ールであることを特徴とする請求項5記載の有機導電性
    インキ。
  7. 【請求項7】 ドーパントが、式(II) 【化2】 で表される請求項1〜6のいずれか記載の有機導電性イ
    ンキ。
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