JP2000191937A - 顔料分散剤並びに該顔料分散剤を含有する塗料組成物、印刷インキ組成物及びカラーフィルター用着色組成物 - Google Patents

顔料分散剤並びに該顔料分散剤を含有する塗料組成物、印刷インキ組成物及びカラーフィルター用着色組成物

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JP2000191937A
JP2000191937A JP36663998A JP36663998A JP2000191937A JP 2000191937 A JP2000191937 A JP 2000191937A JP 36663998 A JP36663998 A JP 36663998A JP 36663998 A JP36663998 A JP 36663998A JP 2000191937 A JP2000191937 A JP 2000191937A
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pigment dispersant
substituent
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Kunji Kitamura
勲次 北村
Motoaki Matsushita
元昭 松下
Takanori Sato
敬典 佐藤
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Sanyo Color Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非水系ビヒクル中に分散される有機顔料の凝
集防止に効果を発揮する顔料分散剤を提供する。 【解決手段】 化11に示す顔料分散剤である。 【化11】 なお、置換基−SO2NH(CH23N(CH32は、
2つのベンゼン環又はナフタレン環の何れかに結合して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、顔料分散剤及び
これを用いた各種組成物に関し、更に詳しくは、ナフタ
レン環のペリ位置換テトラカルボン酸二無水物の誘導体
の顔料分散剤及びこれを用いた顔料組成物、塗料組成
物、印刷インキ組成物及びカラーフィルター用着色組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に顔料は、塗料、印刷インキ等に用
いられるビヒクル中で分散された際に生じる凝集によっ
て、流動性の悪化や他の顔料との混合時の色分れ、塗面
光沢の低下等、各種の好ましくない現象を生じることが
多い。
【0003】このような顔料の欠陥を改良する方法とし
ては、界面活性剤、金属石鹸、各種樹脂等による顔料の
表面処理、有機顔料の各種の誘導体の利用等が提案され
ている。例えば米国特許第3,296,001号にフタ
ロシアニンブルーをロジンのカルシウム塩で処理する方
法、米国特許第3,582,380号ではリソールルビ
ンをジアルキルスルホコハク酸の金属塩で処理する方
法、米国特許第3,275,637号ではキナクリドン
顔料の誘導体の利用が提案されている。しかしながら、
未だに塗料組成物、インキ組成物等に於いて凝集を抑制
する効果を発揮し得る充分に満足できる顔料分散剤が得
られていないのが実状である。またカラーフィルター用
着色組成物においても、今のところ、流動性、安定性、
透過率、光沢等の面で充分に満足しうるものが得られて
いない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、塗料
組成物、印刷インキ組成物、カラーフィルター用着色組
成物などの非水系ビヒクル中で使用される有機顔料の凝
集の防止に顕著な改善効果を発揮する顔料分散剤を提供
することである。また、本発明の他の目的は、流動性、
安定性、透過率、光沢等に優れた顔料組成物、塗料組成
物、印刷インキ組成物及びカラーフィルター用着色組成
物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意研究を
行った結果、上記問題点を解決する実用上極めて有用な
顔料分散剤の開発に成功したもので、本発明は、下記一
般式化2で表される顔料分散剤及びその応用に関するも
のである。
【0006】
【化2】
【0007】化2に於いて、A1及びA2は、各々独立
に、置換基を有し得るベンジル基又は置換基を有し得る
フェニル基であり、メチレン基の数mは1〜6の整数で
あり、化1の置換基−SO2NH(CH2mNR12
数nは1〜4の整数であり、該置換基−SO2NH(C
2mNR12は、A1のベンゼン環、A2のベンゼン環
又はナフタレン環の何れかに結合し、該置換基のR1
びR2は、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表
し、R1及びR2は該置換基の窒素原子とともにへテロ環
を形成しても良く、該へテロ環は酸素原子を含み得る。
【0008】また、本発明の顔料組成物は、有機顔料に
上記顔料分散剤を含有してなる顔料組成物であり、顔料
分散剤の量は有機顔料に対して0.5〜30重量%であ
ることが好ましい。
【0009】また、本発明の塗料組成物は、上記顔料分
散剤を含有するものである。
【0010】更に、本発明の印刷インキ組成物は、上記
顔料分散剤を含有するものである。
【0011】加えて、本発明のカラーフィルター用着色
組成物は、上記顔料分散剤を含有するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の顔料分散剤は、上記のと
おり、一般式化2で表されるものである。この一般式化
2で示される顔料分散剤の合成例は、一般的にはナフタ
レンのペリ位置換テトラカルボン酸二無水物と置換基A
1及びA2を有するアミンとを有機溶媒中で100℃以上
で反応させ、そしてその反応物を常法によりクロルスル
ホン化したものに、一般式化3で表されるジアミンを加
え、水媒体中80℃で1時間反応させて得ることができ
る。化3に於けるm、R1及びR2は、上記化2について
の説明と同様である。
【0013】
【化3】
【0014】ここで、化3の置換基A1又はA2を有する
アミンの例としては、ベンジルアミン、p−メチルベン
ジルアミン、p−メトキシベンジルアミン、m−クロロ
ベンジルアミン、o−クロロベンジルアミン、アニリ
ン、m−トルイジン、p−トルイジン、m−アニシジ
ン、p−アニシジン、m−クロロアニリン、p−クロロ
アニリン、o−クロロアニリン等があげられる。
【0015】また、化2中の置換基−SO2NH(C
2mNR12を構成するアミン、即ち、化3のアミン
の例としては、N,N−ジメチルエチレンジアミン、
N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジ−n−
ブチルエチレンジアミン、N,N−ジメチル−1,3−
プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,3−プロパ
ンジアミン、N,N−ジ−n−ブチル−1,3−プロパ
ンジアミン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノ
エチル−4−ピペコリン、N−(3−アミノエチル)モ
ルホリン、N−(3−アミノプロピル)ピペリジン、N
−(3−アミノプロピル)−4−ピペコリン、N−(3
−アミノプロピル)モルホリン等があげられる。
【0016】本発明の顔料分散剤の調製は、例えば以下
の化4で表されるものについて説明すると、まず、ナフ
タレンテトラカルボン酸の脱水反応を例えばエアバス中
180℃で20時間で行い、ナフタレンテトラカルボン
酸無水物を得る。なお、化4に於いて、置換基−SO2
NH(CH23N(CH32は2つのベンゼン環又はナ
フタレン環の何れかに結合している。
【0017】
【化4】
【0018】次に、このナフタレンテトラカルボン酸無
水物1モルとベンジルアミン2モルとをDMF(ジメチ
ルホルムアミド)中で100℃で5時間縮合反応を行
い、以下の化7で示される化合物を得る。
【0019】
【化5】
【0020】次に常法により化5の化合物をクロルスル
ホン酸中で60℃で5時間クロルスルホン化を行い、以
下の化6で示される化合物を得る。
【0021】
【化6】
【0022】最後に化6の化合物を水媒中でジメチルア
ミノプロピルアミンと80℃で1時間反応させ、目的と
する化4で表される化合物を得る。なお、化6の置換基
−SO2Clは、2つのベンゼン環又はナフタレン環の
何れかに結合している。
【0023】本発明の顔料分散剤は市販の有機顔料全般
に対して優れた分散効果を発揮する。中でも、フタロシ
アニン系及びキナクリドン系の有機顔料に使用した場合
に顕著な効果を発揮する。本発明の顔料分散剤は、有機
顔料100重量部に対し、0.5〜30重量部で配合す
るのが好ましい。0.5重量部より少ないと充分な分散
効果が得られず、また、30重量部より多く用いても、
添加量に見合った効果が得られない。
【0024】本発明の顔料分散剤は、粉体のまま粉体の
顔料に配合して使用するのが通常であるが、非水系ビヒ
クルに顔料とともに加えてもよい。また、予め顔料自体
の調整時に配合しておくことも出来る。本発明の顔料分
散剤は塗料、印刷インキ、カラーフィルター用着色組成
物に利用することができる。
【0025】
【実施例】以下に本発明の顔料分散剤の合成法の概略を
実施例として述べる。以下の記載中「部」とは、特にこ
とわらない限り重量部を表す。
【0026】(実施例1)ナフタレンテトラカルボン酸
無水物とベンジルアミン反応物の調製200gのDMF
にナフタレンテトラカルボン酸無水物15gを分散さ
せ、ベンジルアミン6.0gを添加して100℃で5時
間反応させた後、1リットルの水中に排出し、濾過及び
水洗を行い、ベンジルアミン反応物25.0gを得た。
【0027】次にクロルスルホン酸200g中に上記ベ
ンジルアミン反応物20g及び塩化チオニル10gを添
加し、60℃で5時間反応させた後、2リットルの氷水
中に排出し、渡過及び水洗を行い、クロルスルホン化物
24.4gを得た。
【0028】最後に水200g中に上記クロルスルホン
化物20gを分散させ、ジメチルアミノプロピルアミン
7.5gを加え、80℃で1時間反応させた後、濾過、
水洗、乾燥及び粉砕を行い、前述の化4に示す化学構造
を有する実施例1の顔料分散剤(a)を22.4g得
た。
【0029】(実施例2)実施例1に於いて、ベンジル
アミンに代えてp−クロルベンジルアミンを、ジメチル
アミノプロピルアミンに代えてジエチルアミノエチルア
ミンをそれぞれ用い、それ以外は実施例1と同様の操作
を繰り返し、化7に示す化学構造を有する実施例2の顔
料分散剤(b)を25.4g得た。
【0030】
【化7】
【0031】なお、化7の置換基−SO2NH(CH2
2N(CH2CH32は、2つのベンゼン環又はナフタレ
ン環の何れかに結合している。
【0032】(実施例3)実施例1に於いて、クロルス
ルホン酸中での反応を80℃×5時間で行うことによ
り、置換基の数n=2のクロルスルホン化物を得た。次
に、ジメチルアミノプロピルアミンに代えてジブチルア
ミノプロピルアミンを用い、それ以外は実施例1と同様
の操作を繰り返して、化8の化学構造を有する実施例3
の顔料分散剤(c)を34.6g得た。
【0033】
【化8】
【0034】なお、化8の2つの置換基−SO2NH
(CH23N(C492は、それぞれ2つのベンゼン
環又はナフタレン環の何れかに結合している。
【0035】(実施例4)実施例1に於いて、ベンジル
アミンに代えてp−トルイジンを用い、ジメチルアミノ
プロピルアミンに代えてN−アミノプロピルモルホリン
を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を繰り返し
て、化9の化学構造を有する実施例4の顔料分散剤
(d)を24.8g得た。
【0036】
【化9】
【0037】なお、化9の置換アミノスルホニル基は、
2つのベンゼン環又はナフタレン環の何れかに結合して
いる。
【0038】(実施例5)実施例1に於いて、ベンジル
アミン2モルをベンジルアミン1モルとp−メチルベン
ジルアミン1モルとに代え、ジメチルアミノプロピルア
ミンに代えてN−アミノプロピル−2−ピペコリンを用
いたこと以外は実施例1と同様の操作を繰り返して、化
10の化学構造を有する実施例5の顔料分散剤(e)を
24.7g得た。
【0039】
【化10】
【0040】なお、化10の置換アミノスルホニル基
は、2つのベンゼン環又はナフタレン環の何れかに結合
している。
【0041】実施例1〜5の顔料分散剤(a)〜(e)
が目的とする構造になっていることの確認は元素分析法
により行った。元素分析はC、H、N、S、Clについ
て行い、C、H、Nは自動分析法、S、Clはフラスコ
燃焼法のカラムクロマト法により行った。
【0042】次に実施例1の顔料分散剤(a)の組成式
(C33、H30、N4、O6、S1)についての元素分析結
果を表1に示す。酸素についての分析値は理論値を示し
ている。
【0043】
【表1】
【0044】表1の分析結果からC、H、N、Sのいず
れについてもほぼ理論値に近い値が得られ、目的とする
構造の化合物が得られていることを確認した。また、実
施例2〜5の顔料分散剤(b)〜(e)についても同様
にC、H、N、Sの元素分析を行い、それぞれほぼ目的
とする化合物が得られていることを確認した。
【0045】<塗料組成物(メラミンアルキド樹脂塗料
組成物)>次に、実施例1〜4の顔料分散剤を含有する
塗料組成物、印刷インキ組成物及びカラーフィルター用
着色組成物の実施例及び比較例を以下に示す。以下の記
載中の部及び百分率は重量基準である。
【0046】(実施例6)容量150mlのガラス容器
に下記の原料を入れペイントコンディショナーにて60
分間分散した。
【0047】 C.I.Pigment Green 36 9.0部 実施例1の顔料分散剤(a) 1.0部 アルキド樹脂系ワニス(不揮発分60%) 26.4部 (フタルキット゛133-60、日立化成(株)製) メラミン樹脂系ワニス(不揮発分50%) 13.6部 (スーハ゜ーヘ゛ッカミンG821-60、大日本インキ(株)製) シンナー(キシレン/n−ブタノール=8/2) 20.0部 アルミナビーズ(直径3mm) 100 部。
【0048】次に、下記の原料を更に加えて10分間分
散し、実施例6の塗料組成物を得た。
【0049】 アルキド樹脂系ワニス(不揮発分60%) 31.9部 メラミン樹脂系ワニス(不揮発分50%) 16.4部 (アルキド樹脂/メラミン樹脂=7/3(固形分))。
【0050】得られた塗料をアルミナビーズから分離
し、粘度、チキソトロピー性、塗装後の光沢及び耐色分
れ性について評価した。その結果を表2に示した。
【0051】粘度、チキソトロピー性、光沢及び耐色分
れ性は、下記の方法に従って評価した。
【0052】(粘度)B型粘度計を用いて25℃、6r
pm、60rpmで測定した。
【0053】(チキソトロピー性)上記の25℃、6r
pmでの粘度と、25℃、60rpmでの粘度との比6
/60比を求めた。
【0054】(光沢)アプリケーター(4/1000イ
ンチ)でアルミ板に展色し、140℃で30分間焼付け
た後、光沢計で60゜/60゜反射率を測定した。
【0055】(耐色分れ性)メラミン樹脂ワニスとアル
キッド樹脂ワニスとの混合物を使用して予め調製した酸
化チタンの白塗料で顔料と酸化チタンの比率が1/10
になるように混合して淡色塗料を調製後、試験管にとっ
て凝集状態を観察した。判定は以下の◎、○、△、×に
基づいて行った。
【0056】 ◎:全く均一 ○:僅かに白いスジが認められる △:白い縞模様状態 ×:白が完全に分離。
【0057】(実施例7〜10)実施例6に於いて、実
施例1の顔料分散剤(a)に代えて実施例2〜5の顔料
分散剤(b)〜(e)をそれぞれ1.0部使用すること
以外は実施例6の操作をそのまま行って、実施例7〜1
0の塗料組成物を調製した。実施例7〜10の塗料組成
物について上記と同様の評価を行い、その結果を表2に
示した。
【0058】(比較例1)実施例1に於いて、実施例1
の顔料分散剤(a)の添加を行わず、C.I.Pigment Gree
n 36を10部使用した比較例1の塗料組成物を調製し
た。比較例1の塗料組成物についても上記と同様の評価
を行い、その結果を表2に示した。
【0059】(実施例11〜21)実施例1に於いて、
実施例1の顔料分散剤(a)に代えて実施例2〜5の顔
料分散剤(a)〜(e)をそれぞれ1.0部使用し、C.
I.Pigment Green 36に代えて、Pigmemt Blue 15、Pigme
mt Red 122、Pigmemt Yellow 139及びPigment Violet 2
3を使用して、実施例11〜21の塗料組成物を調製し
た。実施例11〜21の塗料組成物について上記と同様
の評価を行い、その結果を表2に示した。
【0060】(比較例2〜5)比較例1に於いて、C.I.
Pigment Green 36に代えて、Pigmemt Blue 15、Pigmemt
Red 122、Pigmemt Yellow 139及びPigment Violet 23
をそれぞれ10部使用し、顔料分散剤を添加しないで塗
料組成物を調製した。比較例2〜5の塗料組成物につい
て上記と同様の評価を行い、その結果を表2に示した。
【0061】
【表2】
【0062】表2に示したように、本発明による実施例
1〜5の顔料分散剤(a)〜(e)を添加した全ての塗
料組成物は、対応する比較例の塗料組成物に比較して粘
度が低く、また、粘度の6/60比からチキソトロピー
性も低いことが分かる。また、各実施例の塗料組成物の
光沢は、対応する比較例の塗料組成物の光沢に比較して
高く、耐色分れ性も良好であった。また、各実施例の塗
料組成物を1週間放置した後、同じ条件で粘度を測定し
ても、粘度の増加は殆ど認められなかった。
【0063】<印刷インキ組成物(グラビア用ウレタン
インキ組成物)> (実施例22)容量150mlのガラス容器に下記の原
料を入れ、ペイントコンディショナーにて60分間分散
した。
【0064】 C.I.Pigment Green 36 9.0部 実施例1の顔料分散剤(a) 1.0部 一液型ウレタンワニス 45.0部 (樹脂固形分30%、重量平均分子量約5万) シンナー(トルエン/IPA/MEK=40/20/40) 45.0部 アルミナビーズ(直径3mm) 100 部。
【0065】得られた実施例22のインキ組成物をアル
ミナビーズから分離し、粘度、チキソトロピー性及び展
色後の光沢について評価した。その結果を表3に示し
た。
【0066】粘度、チキソトロピー性及び展色後の光沢
は下記の方法に従って評価した。
【0067】(粘度)B型粘度計を用いて25℃、30
rpm、60rpmで測定した。
【0068】(チキソトロピー性)上記の25℃、30
rpmでの粘度と、25℃、60rpmでの粘度との比
30/60比を求めた。
【0069】(光沢)バーコーター(巻線の太さ0.1
5mm)を用い、ポリプロピレンフィルムに展色した
後、乾燥後の展色面を光沢計にて60゜/60゜反射率
を測定した。
【0070】(比較例6)実施例22に於いて、実施例
1の顔料分散剤(a)の添加を行わず、PigmentGreen 3
6を10部使用した比較例6のインキ組成物を調製し
た。比較例6のインキ組成物について上記と同様の評価
を行い、その結果を表3に示した。
【0071】(実施例23〜26)実施例22に於い
て、実施例1の顔料分散剤(a)に代えて、実施例2〜
5の顔料分散剤(b)〜(e)をそれぞれ1.0部使用
すること以外は実施例22の操作をそのまま行って、実
施例23〜26のインキ組成物を調製した。実施例23
〜26のインキ組成物について上記と同様の評価を行
い、その結果を表3に示した。
【0072】(比較例7〜10)比較例6に於いて、Pi
gmem Green 36に代えてPigment Blue 15、Pigment Red1
22、Pigment Yellow 139及びPigment Violet 23をそれ
ぞれ10部使用し、顔料分散剤を添加しないインキを調
製した。比較例7〜10インキ組成物について上記と同
様の評価を行い、その結果を表3に示した。
【0073】(実施例27〜35)実施例22に於い
て、PigmentGreen 36に代えてPigmem Blue 15、Pigment
Red122、Pigment Yellow 139及びPigment Violet 23を
それぞれ9.0部使用し、実施例1〜5の顔料分散剤
(a)〜(e)をそれぞれ1.0部使用して、実施例2
7〜35のインキ組成物を調製した。実施例27〜35
のインキ組成物について上記と同様の評価を行い、その
結果を表3に示した。
【0074】
【表3】
【0075】表3に示したように、本発明による実施例
1〜5の顔料分散剤(a)〜(e)を添加した全てのイ
ンキ組成物は、対応する比較例のインキ組成物に比較し
て粘度が低く、また、粘度の30/60比からチキソト
ロピー性も低いことが分かる。また、各実施例のインキ
組成物の光沢は、対応する比較例のインキ組成物の光沢
に比較して高かった。また、各実施例のインキ組成物を
1週間放置した後、同じ条件で粘度を測定しても、粘度
の増加は殆ど認められなかった。
【0076】<カラーフィルター用着色組成物> (実施例36)n−ブチルメタクリレート50重量%、
ブチルメタクリレート30重量%、メタクリレート20
重量%からなるアクリル共重合体10部、シクロヘキサ
ノン74.9部、Pigment Green 36を14.3部、実施
例1の顔料分散剤(a)0.8部を容器に入れ、ボール
ミルで十分に分散させてカラーフィルター用緑色組成物
を調製した。
【0077】得られた実施例36の組成物の粘度、チキ
ソトロピー性及び展色物の光沢について評価し、その結
果を表4に示した。各評価方法は、粘度及びチキソトロ
ピー性については前述の塗料組成物の場合と同様であ
り、展色物の光沢については前述のインキ組成物の場合
と同様である。
【0078】(比較例11)実施例36において顔料分
散剤(a)の添加を行わずにPigment Green 36を15.
1部使用した緑色組成物を調製した。この比較例11の
組成物の粘度、チキソトロピー性及び展色物の光沢の評
価を行い、その結果を表4に示した。
【0079】(実施例37〜40)実施例36に於い
て、実施例1の顔料分散剤(a)に代えて実施例2〜5
の顔料分散剤(b)〜(e)をそれぞれ0.8部使用す
ること以外は実施例36と同様の操作を行って、実施例
37〜40のカラーフィルター用緑色組成物を調製し
た。これらの組成物の粘度、チキソトロピー性及び展色
物の光沢の評価を行い、その結果を表4に示した。
【0080】(比較例12〜15)比較例11に於い
て、Pigment Green 36に代えてPigment Blue 15、Pigme
nt Red 177、Pigment Yellow 139及びPigmem Violet 23
をそれぞれ15.1部使用し、顔料分散剤を添加しない
カラーフィルター用青色、赤色、黄色及び紫色の各組成
物を調製した。これらの組成物の粘度、チキソトロピー
性及び展色物の光沢の評価を行い、その結果を表4に示
した。
【0081】(実施例36〜45)実施例36に於い
て、Pigment Green 36に代えてPigment Blue 15、Pigme
nt Red 177、Pigment Yellow 139及びPigment Violet 2
3をそれぞれ14.3部使用し、実施例1〜5の顔料分
散剤(a)〜(e)をそれぞれ0.8部使用して、実施
例36〜45のカラーフィルター用の青色、赤色、黄色
及び紫色の組成物を調製した。これらの組成物の粘度、
チキソトロピー性及び展色物の光沢の評価を行い、その
結果を表4に示した。
【0082】
【表4】
【0083】表4に示したように、本発明による実施例
1〜5の顔料分散剤(a)〜(e)を添加した全てのカ
ラーフィルター用着色組成物は、対応する比較例のカラ
ーフィルター用着色組成物に比較して粘度が低く、ま
た、粘度の6/60比からチキソトロピー性も低いこと
が分かる。また、各実施例のカラーフィルター用着色組
成物の光沢は、対応する比較例のカラーフィルター用着
色組成物の光沢に比較して高かった。また、各実施例の
カラーフィルター用着色組成物を1週間放置した後、同
じ条件で粘度を測定しても、粘度の増加は殆ど認められ
なかった。
【0084】更に、本発明の顔料分散剤を添加した顔料
は、ニトロセルロースラッカー、常乾アルキド塗料、ウ
レタン系樹脂塗料、アクリルラッカー、アミノアクリル
樹脂焼付け塗料、ポリアミド/消化綿インキ、各種ロジ
ン変性樹脂等のオフセットインキ、ライムロジンイン
キ、塩化ビニル樹脂インキ等でも凝集を起こさず良好な
分散性を示した。
【0085】
【発明の効果】本発明の顔料分散剤は、塗料組成物、印
刷インキ組成物、カラーフィルター用着色組成物等の非
水系ビヒクルに使用するほぼ全ての有機顔料に対し、凝
集の防止に顕著な改善効果を発揮する。
【0086】また、本発明の顔料分散剤を含有する塗料
組成物、印刷インキ組成物及びカラーフィルター用着色
組成物は、流動性、安定性、透過率等に於いて優れた性
能を発揮するだけでなく、顔料の凝集を防いで鮮明で優
れた光沢を有する被膜を得ることができる。
【0087】更に、本発明の顔料分散剤は従来の顔料構
造からの顔料分散剤と異なり色相的にも殆ど無色である
ため、非常に広範囲な有機顔料に利用可能であり、汎用
性の面からも有利である。加えて、本発明の顔料分散剤
は、その調製の容易さから実用的にも極めて有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 敬典 兵庫県姫路市延末81番地 山陽色素株式会 社内 Fターム(参考) 4J037 CB15 CB21 DD24 EE08 EE28 EE44 FF15 4J038 EA011 GA09 GA13 JB27 JC13 KA09 PB08 4J039 BC05 BC12 BC33 BC50 BC53 BC54 BC60 BC64 BC69 BC79 BE01 BE22 EA33 EA44

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式化1で示される顔料分散剤。 【化1】 (化1に於いて、A1及びA2は、各々独立に、置換基を
    有し得るベンジル基又は置換基を有し得るフェニル基で
    あり、メチレン基の数mは1〜6の整数であり、化1の
    置換基−SO2NH(CH2mNR12の数nは1〜4
    の整数であり、該置換基−SO2NH(CH2mNR1
    2は、A1のベンゼン環、A2のベンゼン環又はナフタレ
    ン環の何れかに結合し、該置換基のR1及びR2は、各々
    独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R1及びR2
    は該置換基の窒素原子とともにへテロ環を形成しても良
    く、該へテロ環は酸素原子を含み得る。)
  2. 【請求項2】 有機顔料に請求項1に記載の一般式化1
    で示される顔料分散剤を含有してなる顔料組成物。
  3. 【請求項3】 顔料分散剤の量が有機顔料に対して0.
    5〜30重量%である請求項2に記載の顔料組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の顔料分散剤を含有する
    塗料組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の顔料分散剤を含有する
    印刷インキ組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の顔料分散剤を含有する
    カラーフィルター用着色組成物。
JP36663998A 1998-12-24 1998-12-24 顔料分散剤並びに該顔料分散剤を含有する塗料組成物、印刷インキ組成物及びカラーフィルター用着色組成物 Withdrawn JP2000191937A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011116840A (ja) * 2009-12-02 2011-06-16 Fujifilm Corp 顔料微粒子分散体、これを用いた光硬化性組成物及びカラーフィルタ

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JP2011116840A (ja) * 2009-12-02 2011-06-16 Fujifilm Corp 顔料微粒子分散体、これを用いた光硬化性組成物及びカラーフィルタ

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