JP2000191593A - ビスヒドロキシアルキルテレフタレ―トの精製方法 - Google Patents
ビスヒドロキシアルキルテレフタレ―トの精製方法Info
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- JP2000191593A JP2000191593A JP10369052A JP36905298A JP2000191593A JP 2000191593 A JP2000191593 A JP 2000191593A JP 10369052 A JP10369052 A JP 10369052A JP 36905298 A JP36905298 A JP 36905298A JP 2000191593 A JP2000191593 A JP 2000191593A
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- tower
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 粗BHET等を活性炭とイオン交換樹脂を用
いて精製する方法において、押し出し工程でBHET等
が析出しない方法を提供する。 【解決手段】 粗ビスヒドロキシアルキルテレフタレー
トを活性炭塔とイオン交換樹脂塔を組み合わせた処理塔
に通液処理して精製するビスヒドロキシアルキルテレフ
タレートの精製方法において、各塔の通液後の押し出し
工程でエチレングリコールまたはアルコールを押し出し
溶媒として使用することを特徴とするビスヒドロキシア
ルキルテレフタレートの精製方法。
いて精製する方法において、押し出し工程でBHET等
が析出しない方法を提供する。 【解決手段】 粗ビスヒドロキシアルキルテレフタレー
トを活性炭塔とイオン交換樹脂塔を組み合わせた処理塔
に通液処理して精製するビスヒドロキシアルキルテレフ
タレートの精製方法において、各塔の通液後の押し出し
工程でエチレングリコールまたはアルコールを押し出し
溶媒として使用することを特徴とするビスヒドロキシア
ルキルテレフタレートの精製方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビスヒドロキシア
ルキルテレフタレートの精製方法およびその装置に関す
るものである。さらに詳しくは、本発明は再生ポリエチ
レンテレフタレートの原料として使用可能な粗ビスヒド
ロキシアルキルテレフタレートの精製方法およびその装
置に関するものである。
ルキルテレフタレートの精製方法およびその装置に関す
るものである。さらに詳しくは、本発明は再生ポリエチ
レンテレフタレートの原料として使用可能な粗ビスヒド
ロキシアルキルテレフタレートの精製方法およびその装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエチレンテレフタレートやポ
リブチレンテレフタレート(以下、「PET等」と略称
する)は、テレフタル酸ジメチルまたはテレフタル酸と
エチレングリコールまたは1,4−ブタンジオールを反
応させて、ビスヒドロキシエチルテレフタレートまたは
ビスヒドロキシブチルテレフタレート(以下、「BHE
T等」と略称する)を製造し、次いでBHET等を縮合
させて製造されている。テレフタル酸ジメチルまたはテ
レフタル酸から得られた粗BHET等は、副生物のメタ
ノールや水が含まれているため、縮合させる前に、蒸留
によりメタノールや水を留去して精製していた。
リブチレンテレフタレート(以下、「PET等」と略称
する)は、テレフタル酸ジメチルまたはテレフタル酸と
エチレングリコールまたは1,4−ブタンジオールを反
応させて、ビスヒドロキシエチルテレフタレートまたは
ビスヒドロキシブチルテレフタレート(以下、「BHE
T等」と略称する)を製造し、次いでBHET等を縮合
させて製造されている。テレフタル酸ジメチルまたはテ
レフタル酸から得られた粗BHET等は、副生物のメタ
ノールや水が含まれているため、縮合させる前に、蒸留
によりメタノールや水を留去して精製していた。
【0003】一方、容器包装リサイクル法が1997年
4月に施行されてから、PET等のリサイクル需要が高
まっている。PET等をリサイクルする方法としては、
回収したPET等を細断して溶融し、繊維状のPET等
に加工して、生地に再生する方法と、回収PET等を原
料のモノマー(BHET等)に分解して回収し、回収モ
ノマーから再度PET等を合成するケミカルリサイクル
法がある。
4月に施行されてから、PET等のリサイクル需要が高
まっている。PET等をリサイクルする方法としては、
回収したPET等を細断して溶融し、繊維状のPET等
に加工して、生地に再生する方法と、回収PET等を原
料のモノマー(BHET等)に分解して回収し、回収モ
ノマーから再度PET等を合成するケミカルリサイクル
法がある。
【0004】PET等のケミカルリサイクル法として
は、触媒の存在下にアルコールやグリコール類等の溶媒
を用いて加溶媒分解反応によりPET等を分解し、モノ
マー(BHET等)を回収する方法等が知られている。
は、触媒の存在下にアルコールやグリコール類等の溶媒
を用いて加溶媒分解反応によりPET等を分解し、モノ
マー(BHET等)を回収する方法等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ケミカルリサ
イクル法で回収されたモノマー(BHET等)には、様
々な副分解生成物、着色剤、付着物やリサイクル工程中
に用いる水に含まれるイオン等の不純物が含まれてい
る。PET等を合成するためには、高純度のモノマーを
用いる必要があり、ケミカルリサイクル法で回収された
モノマーは不純物が多く、そのままではPET等の合成
に用いることができない。
イクル法で回収されたモノマー(BHET等)には、様
々な副分解生成物、着色剤、付着物やリサイクル工程中
に用いる水に含まれるイオン等の不純物が含まれてい
る。PET等を合成するためには、高純度のモノマーを
用いる必要があり、ケミカルリサイクル法で回収された
モノマーは不純物が多く、そのままではPET等の合成
に用いることができない。
【0006】そこで、本発明者は、粗BHET等を活性
炭とイオン交換樹脂で精製処理する特許出願(特願平1
0−333179号)を行った。
炭とイオン交換樹脂で精製処理する特許出願(特願平1
0−333179号)を行った。
【0007】特願平10−333179号に記載した方
法は、粗BHET等を精製するには有効な方法である。
しかしながら、イオン交換樹脂を再生するための押し出
し工程において、通常用いられている温水を使用して押
し出しすると、押し出し工程中にBHET等が析出し、
通液できなくなることが分かった。
法は、粗BHET等を精製するには有効な方法である。
しかしながら、イオン交換樹脂を再生するための押し出
し工程において、通常用いられている温水を使用して押
し出しすると、押し出し工程中にBHET等が析出し、
通液できなくなることが分かった。
【0008】本発明が解決しようとする課題は、粗BH
ET等を活性炭とイオン交換樹脂を用いて精製する方法
において、押し出し工程でBHET等が析出しない方法
を提供することにある。
ET等を活性炭とイオン交換樹脂を用いて精製する方法
において、押し出し工程でBHET等が析出しない方法
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため、鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成す
るに至った。
解決するため、鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成す
るに至った。
【0010】すなわち、本発明は、粗ビスヒドロキシア
ルキルテレフタレートを活性炭塔とイオン交換樹脂塔を
組み合わせた処理塔に通液処理して精製するビスヒドロ
キシアルキルテレフタレートの精製方法において、各塔
の通液後の押し出し工程でエチレングリコールまたはア
ルコールを押し出し溶媒として使用することを特徴とす
るビスヒドロキシアルキルテレフタレートの精製方法に
関するものである。
ルキルテレフタレートを活性炭塔とイオン交換樹脂塔を
組み合わせた処理塔に通液処理して精製するビスヒドロ
キシアルキルテレフタレートの精製方法において、各塔
の通液後の押し出し工程でエチレングリコールまたはア
ルコールを押し出し溶媒として使用することを特徴とす
るビスヒドロキシアルキルテレフタレートの精製方法に
関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明方法の押し出し工程で用い
る押し出し溶媒は、エチレングリコールまたはアルコー
ルである。アルコールとしては、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール等を挙げることができる。好まし
い溶媒としては、エチレングリコールまたはメタノール
である。
る押し出し溶媒は、エチレングリコールまたはアルコー
ルである。アルコールとしては、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール等を挙げることができる。好まし
い溶媒としては、エチレングリコールまたはメタノール
である。
【0012】エチレングリコールまたはアルコールを押
し出し溶媒とすることにより、イオン交換樹脂塔および
活性炭塔内の粗BHETが塔内に析出することなく、押
し出しをすることができる。
し出し溶媒とすることにより、イオン交換樹脂塔および
活性炭塔内の粗BHETが塔内に析出することなく、押
し出しをすることができる。
【0013】押し出し工程で通液するエチレングリコー
ルまたはアルコールの濃度は、30%(水溶液)以上で
あることが好ましい。これらの押し出し溶媒の濃度が3
0%未満の場合、粗BHETがイオン交換樹脂塔および
活性炭塔内で析出することがあるため好ましくない。
ルまたはアルコールの濃度は、30%(水溶液)以上で
あることが好ましい。これらの押し出し溶媒の濃度が3
0%未満の場合、粗BHETがイオン交換樹脂塔および
活性炭塔内で析出することがあるため好ましくない。
【0014】本発明方法によるイオン交換樹脂の再生工
程の一実施形態を以下に示す。
程の一実施形態を以下に示す。
【0015】(1)エチレングリコールまたはアルコー
ルによる粗BHET等の押し出し。 (2)温水によるエチレングリコールの押し出し。 (3)水によるイオン交換樹脂の洗浄。 (4)再生薬品の通薬による再生。 (5)水による押し出し。 (6)水によるイオン交換樹脂の洗浄。 (7)エチレングリコールまたはアルコールによる水と
の置き換え。 (8)粗BHET溶液の通液。
ルによる粗BHET等の押し出し。 (2)温水によるエチレングリコールの押し出し。 (3)水によるイオン交換樹脂の洗浄。 (4)再生薬品の通薬による再生。 (5)水による押し出し。 (6)水によるイオン交換樹脂の洗浄。 (7)エチレングリコールまたはアルコールによる水と
の置き換え。 (8)粗BHET溶液の通液。
【0016】再生薬品を通薬した後、水による洗浄を行
うが、水洗浄後に粗BHET等を通液すると、粗BHE
T等が塔内で析出するため、粗BHET等を通液する前
に、エチレングリコールまたはアルコールにより水との
置き換えを行う必要がある。
うが、水洗浄後に粗BHET等を通液すると、粗BHE
T等が塔内で析出するため、粗BHET等を通液する前
に、エチレングリコールまたはアルコールにより水との
置き換えを行う必要がある。
【0017】本発明方法の押し出し工程により排出され
た溶液は、粗BHET等を含んでいるので活性炭および
イオン交換樹脂による精製工程の前段に戻して、回収使
用することが好ましい。
た溶液は、粗BHET等を含んでいるので活性炭および
イオン交換樹脂による精製工程の前段に戻して、回収使
用することが好ましい。
【0018】活性炭の場合は、薬品による再生の他、炉
による再生が行われる。
による再生が行われる。
【0019】本発明の処理対象となる粗ビスヒドロキシ
アルキルテレフタレートとは、不純物を含むビスヒドロ
キシアルキルテレフタレートであり、ポリオキシエチレ
ンテレフタレートを加水分解もしくは加溶媒分解して得
られるビスヒドロキシエチルテレフタレートや、ポリオ
キシブチレンテレフタレートを加水分解もしくは加溶媒
分解して得られるビスヒドロキシブチルテレフタレート
である。
アルキルテレフタレートとは、不純物を含むビスヒドロ
キシアルキルテレフタレートであり、ポリオキシエチレ
ンテレフタレートを加水分解もしくは加溶媒分解して得
られるビスヒドロキシエチルテレフタレートや、ポリオ
キシブチレンテレフタレートを加水分解もしくは加溶媒
分解して得られるビスヒドロキシブチルテレフタレート
である。
【0020】本発明の処理対象となる粗BHET等は、
廃PET等のケミカルリサイクル工程で得られる粗BH
ET以外にも、通常のPET等の合成の高純度原料であ
るテレフタル酸ジメチルやテレフタル酸から得られる粗
BHET等であってもよい。
廃PET等のケミカルリサイクル工程で得られる粗BH
ET以外にも、通常のPET等の合成の高純度原料であ
るテレフタル酸ジメチルやテレフタル酸から得られる粗
BHET等であってもよい。
【0021】なお、PET等のケミカルリサイクル工程
としては、PET等を粗BHET等に分解処理できる方
法であればよく、例えば溶媒を用いたPET等の加溶媒
分解法や、超臨界流体を用いた分解法等を挙げることが
できる。
としては、PET等を粗BHET等に分解処理できる方
法であればよく、例えば溶媒を用いたPET等の加溶媒
分解法や、超臨界流体を用いた分解法等を挙げることが
できる。
【0022】ケミカルリサイクル工程で分解した粗BH
ET等には、PETの重合触媒や無機顔料が不溶性無機
不純物として含まれているので、本発明の精製処理を行
う前に、セラミックフィルター等により不溶性無機不純
物を除去する必要がある。
ET等には、PETの重合触媒や無機顔料が不溶性無機
不純物として含まれているので、本発明の精製処理を行
う前に、セラミックフィルター等により不溶性無機不純
物を除去する必要がある。
【0023】本発明において粗BHET等が精製される
詳しい除去機構は判明していないが、粗BHET等に含
まれる着色剤はイオン交換樹脂では吸着されにくく、活
性炭で吸着されることが分かった。特に木質系の活性炭
を用いると、石炭系の活性炭より除去効果が高いことが
本発明者らの研究により分かった。
詳しい除去機構は判明していないが、粗BHET等に含
まれる着色剤はイオン交換樹脂では吸着されにくく、活
性炭で吸着されることが分かった。特に木質系の活性炭
を用いると、石炭系の活性炭より除去効果が高いことが
本発明者らの研究により分かった。
【0024】また、粗BHET等に含まれる不純物イオ
ンにはカチオン成分とアニオン成分が共に含まれること
が本発明者らの研究により判明した。これらの不純物イ
オンを除去するには、粗BHET等を溶媒中40〜12
0℃、好ましくは60〜100℃に加熱溶解した後、ア
ニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂に通液することによ
り除去できることが分かった。
ンにはカチオン成分とアニオン成分が共に含まれること
が本発明者らの研究により判明した。これらの不純物イ
オンを除去するには、粗BHET等を溶媒中40〜12
0℃、好ましくは60〜100℃に加熱溶解した後、ア
ニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂に通液することによ
り除去できることが分かった。
【0025】通液温度が40℃未満では、BHET等の
濃度にもよるが溶解していない部分あるため好ましくな
い。また140℃を超える場合、イオン交換樹脂の耐用
日数が短くなることがあるため好ましくない。
濃度にもよるが溶解していない部分あるため好ましくな
い。また140℃を超える場合、イオン交換樹脂の耐用
日数が短くなることがあるため好ましくない。
【0026】通液温度が70℃以上の場合、強塩基性ア
ニオン交換樹脂では耐用日数が短くなるため、弱塩基性
アニオン交換樹脂を用いることが好ましい。
ニオン交換樹脂では耐用日数が短くなるため、弱塩基性
アニオン交換樹脂を用いることが好ましい。
【0027】粗BHET等は、溶媒に加熱溶解して処理
することが好ましく、用いる溶媒としては、メタノール
やPET等の加溶媒分解に用いられるエチレングリコー
ル等を挙げることができる。
することが好ましく、用いる溶媒としては、メタノール
やPET等の加溶媒分解に用いられるエチレングリコー
ル等を挙げることができる。
【0028】イオン交換樹脂は従来公知の方式で充填し
て用いればよく、例えば複塔式、混床式、積層式を挙げ
ることができる。特に純度を高くしたい場合には、混床
塔式とすることが好ましい。
て用いればよく、例えば複塔式、混床式、積層式を挙げ
ることができる。特に純度を高くしたい場合には、混床
塔式とすることが好ましい。
【0029】活性炭とイオン交換樹脂による処理は、ど
ちらが先でも問題はないが、活性炭の精製度によっては
通液により酸化物の溶出があるので、好ましくは活性炭
処理を行った後に、イオン交換樹脂による処理を行うこ
とが好ましい。
ちらが先でも問題はないが、活性炭の精製度によっては
通液により酸化物の溶出があるので、好ましくは活性炭
処理を行った後に、イオン交換樹脂による処理を行うこ
とが好ましい。
【0030】
【実施例】実施例および比較例で用いた粗BHET溶液
は、PETボトルをケミカルリサイクルする工程で得ら
れる濾過処理後の溶液であり、組成は、PET18重量
%、エチレングリコール81重量%、水1重量%であ
る。
は、PETボトルをケミカルリサイクルする工程で得ら
れる濾過処理後の溶液であり、組成は、PET18重量
%、エチレングリコール81重量%、水1重量%であ
る。
【0031】実施例1 PETボトルをケミカルリサイクルする工程で得られた
粗BHET溶液を被処理液とした。この粗BHET溶液
の組成は、BHET18%、エチレングリコール81
%、水1%であった。
粗BHET溶液を被処理液とした。この粗BHET溶液
の組成は、BHET18%、エチレングリコール81
%、水1%であった。
【0032】この被処理原液は、室温(25℃)ではス
ラリー状であり、活性炭塔、イオン交換樹脂塔には通液
ができないため、55℃以上に加温し、通液処理を行っ
た。この被処理原液を温度60℃で木質系活性炭(二村
化学社製「太閤SGA」)100mlを充填した活性炭
塔と混床式のイオン交換樹脂塔(ローム・アンド・ハー
ス社製「アンバーライトIRA−402BL」25ml
+「アンバーライトIR−120B」25ml)に、こ
の順序で通液した。
ラリー状であり、活性炭塔、イオン交換樹脂塔には通液
ができないため、55℃以上に加温し、通液処理を行っ
た。この被処理原液を温度60℃で木質系活性炭(二村
化学社製「太閤SGA」)100mlを充填した活性炭
塔と混床式のイオン交換樹脂塔(ローム・アンド・ハー
ス社製「アンバーライトIRA−402BL」25ml
+「アンバーライトIR−120B」25ml)に、こ
の順序で通液した。
【0033】その後、温水、エチレングリコール、メタ
ノール、イソプロパノールを押し出し溶媒とし、押し出
しを行った。各溶媒による押し出しにより、活性炭塔と
イオン交換樹脂塔の状態を目視により観察した。その結
果を表1に示す。
ノール、イソプロパノールを押し出し溶媒とし、押し出
しを行った。各溶媒による押し出しにより、活性炭塔と
イオン交換樹脂塔の状態を目視により観察した。その結
果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1に示した結果から明らかなように、6
0℃の温水では、BHET等が析出し、通液を行うこと
ができなかった。またエチレングリコール濃度が30%
未満では析出物が発生し、活性炭層表面に析出物が積層
する可能性がある。したがって、活性炭塔およびイオン
交換樹脂塔の押し出し工程には、エチレングリコール濃
度は30%以上がよく、より好ましくは、60%以上の
エチレングリコールがよい。なお、メタノールおよびイ
ソプロパノールのアルコールは、押し出し溶媒として好
適であることが分かる。
0℃の温水では、BHET等が析出し、通液を行うこと
ができなかった。またエチレングリコール濃度が30%
未満では析出物が発生し、活性炭層表面に析出物が積層
する可能性がある。したがって、活性炭塔およびイオン
交換樹脂塔の押し出し工程には、エチレングリコール濃
度は30%以上がよく、より好ましくは、60%以上の
エチレングリコールがよい。なお、メタノールおよびイ
ソプロパノールのアルコールは、押し出し溶媒として好
適であることが分かる。
【0036】
【発明の効果】粗BHET等を活性炭とイオン交換樹脂
を組み合わせて精製処理するBHET等の精製方法にお
いて、押し出し溶媒としてエチレングリコールまたはア
ルコールを用いることにより、再生工程を安定的に行う
ことができる。
を組み合わせて精製処理するBHET等の精製方法にお
いて、押し出し溶媒としてエチレングリコールまたはア
ルコールを用いることにより、再生工程を安定的に行う
ことができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 粗ビスヒドロキシアルキルテレフタレー
トを活性炭塔とイオン交換樹脂塔を組み合わせた処理塔
に通液処理して精製するビスヒドロキシアルキルテレフ
タレートの精製方法において、各塔の通液後の押し出し
工程でエチレングリコールまたはアルコールを押し出し
溶媒として使用することを特徴とするビスヒドロキシア
ルキルテレフタレートの精製方法。 - 【請求項2】 アルコールがメタノールである請求項1
に記載の精製方法。 - 【請求項3】 ビスヒドロキシアルキルテレフタレート
がビスヒドロキシエチルテレフタレートまたはビスヒド
ロキシブチルテレフタレートであることを特徴とする請
求項1または請求項2に記載の精製方法。 - 【請求項4】 粗ビスヒドロキシアルキルテレフタレー
トが廃ポリエチレンテレフタレートまたは廃ポリブチレ
ンテレフタレートを加溶媒分解して得られるものである
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1
項に記載の精製方法。 - 【請求項5】 通液するエチレングリコールまたはアル
コールの濃度を30%以上とすることを特徴とする請求
項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の精製方法。 - 【請求項6】 粗ビスヒドロキシアルキルテレフタレー
トを活性炭塔とイオン交換樹脂塔を組み合わせた処理塔
に通液処理して精製するビスヒドロキシアルキルテレフ
タレートの精製方法において、再生時の押し出し工程で
エチレングリコールまたはアルコールを押し出し溶媒と
して使用し、押し出し後水で洗浄して再生薬品を通薬
し、再生後水で洗浄した後、エチレングリコールまたは
アルコールで置換することを特徴とするビスヒドロキシ
アルキルテレフタレートの精製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10369052A JP2000191593A (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | ビスヒドロキシアルキルテレフタレ―トの精製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10369052A JP2000191593A (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | ビスヒドロキシアルキルテレフタレ―トの精製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000191593A true JP2000191593A (ja) | 2000-07-11 |
Family
ID=18493443
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10369052A Pending JP2000191593A (ja) | 1998-12-25 | 1998-12-25 | ビスヒドロキシアルキルテレフタレ―トの精製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000191593A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN102659599A (zh) * | 2012-04-19 | 2012-09-12 | 中国林业科学研究院林产化学工业研究所 | 综合提高涤纶废料制取dotp工艺中原辅料利用率的方法 |
-
1998
- 1998-12-25 JP JP10369052A patent/JP2000191593A/ja active Pending
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