JP2000189102A - アスタキサンチン含有食品 - Google Patents

アスタキサンチン含有食品

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JP2000189102A
JP2000189102A JP10372252A JP37225298A JP2000189102A JP 2000189102 A JP2000189102 A JP 2000189102A JP 10372252 A JP10372252 A JP 10372252A JP 37225298 A JP37225298 A JP 37225298A JP 2000189102 A JP2000189102 A JP 2000189102A
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astaxanthin
egg yolk
ascorbic acid
food
feed
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Taiichiro Iwakura
泰一郎 岩倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アスタキサンチンが活性酸素を退治してラジカ
ルとなるが、これによる悪作用を防ぎ、アスタキサンチ
ンの抗酸化作用を十分に発揮する食品を提供する。 【解決手段】オキアミからオキアミエキスを抽出する工
程で得る残渣に同工程で得られる圧搾油を添加撹拌乾燥
後粉末状又は粒状に添加した飼料添加剤を配合した飼
料、あるいは、前記残渣だけの飼料を養鶏に投与し、得
られた卵黄からアスタキサンチンを多く含有した卵黄油
を抽出し、該黄卵油とアスコルビン酸とを配合したアス
タキサンチン含有食品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗酸化作用を有する
アスタキサンチンを含有する栄養食品の技術分野に属す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、活性酸素は体内に侵入してき
たさまざまな細菌から身を守る役目を持つ反面、強い毒
性を有しており、この活性酸素の毒性の害を防ぐこと
は、多くの病気、特に、ガン等の病気をも防ぐことが知
られている。そして、活性酸素に対して抗酸化作用を有
する物質として、セサミノール、カロテノイド、アスタ
キサンチン等の物質が知られており、その内のアスタキ
サンチンは、例えば、エビやカニの殻のように加熱して
赤くなる赤い色素の中に含まれている。
【0003】本発明者らは、アスタキサンチン等を豊富
に含有する卵黄を得るための方法を、既に、特許第2528
788号として提案している。上記特許第2528788号発明の
概要は、オキアミからオキアミエキスを抽出する工程で
得る残渣に、同工程で得られる圧搾油を添加撹拌乾燥後
粉末状又は粒状に加工した飼料添加剤を配合した飼料、
あるいは、前記残渣だけの飼料を養鶏に投与すると、そ
の卵黄がアスタキサンチン、ドコサヘキサエン酸及びエ
イコサペンタエン酸を多く含有した卵黄が得られるもの
である。
【0004】そして、卵黄がアスタキサンチン、ドコサ
ヘキサエン酸及びエイコサペンタエン酸を多く含有する
卵黄を得る上記の特許は、次のようなものである。 養鶏投与実験例1 (1)投与飼料添加剤 オキアミエキスを抽出した後の残渣に、残渣量(重量)
の最大巾5%乃至30%量の圧搾油を添加し撹拌しつつ
常温で乾燥し、水分量を5%乃至10%以下となしたる
後粉状又は顆粒状に調整し、この際圧搾油を残渣量(重
量)の10%乃至20%量の範囲で混合すると乾燥及び
粉状又は顆粒状仕上げた飼料添加剤(OA−E) (2)実験鶏 品種 白色レグホン1群6羽 (3)実験方法 (A)実験群 (a)添加剤なし普通飼料(コントロ−ル) (b)OA−E 2.5%添加飼料 (c)OA−E 5.0%添加飼料 (B)投与量(添加剤込み) 1羽1日120g(朝60g、夕60g)とし20日間
連続投与する。 (C) サンプリング 投与開始後毎日卵及び鶏糞を採取。 (D)分析項目 卵(特に卵黄)のEPA、DHA、カロテノイド(アス
タキサンチン、ルテイン、ゼアキサンチン) (E)分析方法 鶏卵黄をアセトン抽出、転溶操作、溶媒留去により抽出
物を得、それについてカロテノイド定量は吸光度法で行
い、カロテノイド組成は、TLC、クロマトスキャナに
て定量し、また、EPA、DHAの定量は、ガスクロマ
トグラフ(内部標準法)を使用して実施した。
【0005】卵黄1個あたりのカロテノイド含有量測定
試験結果より算出したアスタキサンチンの含有量は、次
の[表1]に示す通りである。
【0006】
【表1】 [卵黄1個あたりのアスタキサンチン含有量(単位mg、n=3)] 投与群 コントロール OA−E OA−E (カロテノイド組成) (2.5%)(5.0%) アスタキサンチン 7日目 − 0.16 0.30 アスタキサンチン 14日目 − 0.13 0.27 アスタキサンチン 21日目 − 0.07 0.09
【0007】表1によれば、卵黄1個あたりの総カロテ
ノイド含有量は特に差が認められず、特にアスタキサン
チンはコントロ−ル群には検出されなかったが、OA−
E投与群では高含量が認められ、その量は投与量に相関
した。ただし、14日を経過すると投与した20日まで
アスタキサンチンはあまり増加せず、20日で投与を止
めると表1に示すように急激にアスタキサンチンの含有
量は減った。したがって、アスタキサンチンの高含量の
卵黄は7から20日の間に採取するとよい。
【0008】したがって、従来(コントロール)の卵黄1
個あたりのアスタキサンチンは、本測定では測定不能の
0.005mg以下であるのに対して、本発明が対象とする7
から14日の間に採取する上記の卵黄の1個に含まれる
アスタキサンチンは0.13mg以上含有し、その他にドコサ
ヘキサエン酸は0.27mg以上、エイコサペンタエン酸は0.
03mg以上を含有している。
【0009】次に、鶏卵中のEPA、DHAの定量試験
結果(ガスクロマトグラフ:内部標準法による。)は次
の[表2]に示す通りである。
【0010】
【表2】 [鶏卵中のEPA,DHAの定量試験表] (ガスクロマグラフ:内部標準法)(n=3 但しコントロールn=2) 投与群 コントロール OA−E OA−E 2.5% 5.0% 卵黄中EPA% 7日目 trace 0.06±0.03 0.12±0.04 卵黄中EPA% 14日目 trace 0.03 0.06±0.02 卵黄中EPA% 21日目 trace 0.04±0.01 0.06±0.02 卵黄中DHA% 7日目 0.40±0.13 0.56±0.01 0.75±0.15 卵黄中DHA% 14日目 0.27±0.07 0.60±0.01 0.74±0.15 卵黄中DHA% 21日目 0.40±0.04 0.60±0.11 0.72±0.13
【0011】[表2]によれば、OA−E投与群がコント
ロ−ル群に比較して、EPA、DHAともに高い含有量
を示したが、特にDHAについては約2倍の含有量を示
しその量もOA−Eの投与量に相関して高い傾向を示し
た。この傾向は、実験期間中同様に認められた。以上
が、本発明人が開発した、アスタキサンチン、ドコサヘ
キサエン酸及びエイコサペンタエン酸を多く含有する鶏
卵および卵黄油を得る方法、および、実験方法の概要で
ある。なお、投与飼料添加剤としてオキアミエキスを抽
出した後の残渣だけを、飼料に配合して、養鶏に投与し
ても、絶対量は多くなるがほぼ同じ結果が得られた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、卵黄油
に含まれるアスタキサンチンは単独では水に溶けない脂
溶性抗酸化物であり、活性酸素を自分自身が酸化するこ
とによって退治したアスタキサンチンがラジカルとなっ
て、今度は細胞を攻撃する悪玉となるという問題があ
り、抗酸化作用を十分に発揮するものではなかった。本
発明は、前記従来技術の課題に鑑みてなされたものであ
り、その目的はアスタキサンチンが活性酸素を退治して
ラジカルとなるが、これによる悪作用を防いでアスタキ
サンチンの抗酸化作用を十分に発揮する食品を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の記載の発明は、アスタキサンチンを多
く含有する卵黄油とビタミンC(アスコルビン酸)とを配
合したアスタキサンチン含有食品である。その作用は、
従来のビタミン剤等と比較して、少量でもアスタキサン
チンとアスコルビン酸との総和以上の高いLDL抗酸化
活性の作用を有する。
【0014】上記の課題を解決するために、請求項2の
記載の発明は、オキアミからオキアミエキスを抽出する
工程で得る残渣に同工程で得られる圧搾油を添加撹拌乾
燥後粉末状又は粒状に添加した飼料添加剤を配合した飼
料、あるいは、前記残渣だけの飼料を養鶏に投与し、得
られたアスタキサンチンを多く含有した卵黄油を得て、
該黄卵油とアスコルビン酸(ビタミンC)とを配合したア
スタキサンチン含有食品である。その作用は、アスタキ
サンチン含有の食品を卵黄より容易に得られ、従来のビ
タミン剤等と比較して、少量でもアスタキサンチンとア
スコルビン酸との総和以上の高いLDL抗酸化活性の作
用を有するとともに、ドコサヘキサエン酸及びエイコサ
ペンタエン酸を多く含有し、健康に寄与するアスタキサ
ンチン含有食品となる。
【0015】上記の課題を解決するために、請求項3の
記載の発明は、請求項1乃至2に記載のアスタキサンチ
ン含有食品において、前記卵黄油に含有されるアスタキ
サンチン1に対して、0.28倍の重量のアスコルビン酸
(ビタミンC)を配合したカプセルのアスタキサンチン含
有食品である。その作用は、請求項2に記載された作用
に加えて、より確実にアスコルビン酸との総和以上の高
いLDL抗酸化活性の作用を有するとともに、カプセル
とすることにより、簡便に服用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明者は、前記従来技術に鑑み
鋭意研究を重ねた結果、本発明者らが開発したアスタキ
サンチン、ドコサヘキサエン酸及びエイコサペンタエン
酸を多く含有する卵黄油を主成分とし、これにビタミン
C(アスコルビン酸)を添加することによって、活性酸素
除去作用が相乗的に強まり、アスタキサンチンの抗酸化
作用を十分に発揮する食品となることを見いだし、本発
明を完成するにいたった。なお、ビタミンC(アスコル
ビン酸)の他に、食品関連のビタミンCの誘導体である
ステアリン酸エステル、パルミチン酸エステル、アスコ
ルビン酸ナトリウム等の同様の作用を有することを見出
した。また、ビタミンE(トコフェロール)でも同様の作
用を有することを見出した
【0017】上記の本件発明の基本となる作用を以下の
[試験1]によって確認した。 [試験1]アスタキサンチンとアスコルビン酸のLDL(l
ow density lipoprotein)抗酸化活性(in vitro):アス
タキサンチンとアスコルビン酸の組み合わせによるV−
70[2,2-アゾビス(4-メトキシ-2, 4-ジメチルバレロ
ニトリル)](アゾ化合物)の引き起こすヒト血清LDL
酸化反応に対する阻害作用に関して、V−70の引き起こ
すヒト血清LDL酸化反応に対するアスタキサンチンお
よびアスコルビン酸による防止作用・効果を以下のよう
にして測定した。
【0018】試験方法:ヒト血清より100,000rpm、40
分、4 ℃の条件で超遠心処理を行ってLDL分画を分取
した。次いでMicro BCA法を用いてタンパク量を測定
したのち、リン酸緩衝液を用いてタンパク量が70μg/ml
になるようにLDL分画を調製した。アスタキサンチン
を15μg/mlの濃度に調製したのち、アスコルビン酸10μ
g/ml及び20μg/mlを各々添加して調製後LDL分画に添
加した。更に、V−70を400μM添加後、37℃に温度
を保ちつつ234nmにおける吸光度を経時的に測定し
た。そして、酸化により共役ジエンが生成されるまでの
時間をラグタイムと定義し、アスタキサンチンを添加せ
ずに、代わりにリン酸緩衝液を同量添加したものをコン
トロールとしてアスタキサンチン及びビタミンC添加に
よるラグタイムの延長をLDL抗酸化活性とした。
【0019】試験結果:試験結果は図1に示すようなも
のであり、アスタキサンチン投与によるLDLの被酸化
能に対するアスコルビン酸の上記の基本的な影響をグラ
フにしたものであり、吸光度が0から立ち上がるラグタ
イムを比較すると、アスタキサンチンおよびアスコルビ
ン酸を含有しないコントロールでは10分、アスタキサン
チン15μg/mlだけでは30分、アスタキサンチン15μg/ml
とアスコルビン酸(ビタミンC)10μg/mlの配合では35
分、アスタキサンチン15μg/mlとアスコルビン酸20μg/
mlの配合では45分となり、アスコルビン酸10〜20μg/ml
を付加するだけでラグタイムを延長して明らかなLDL
抗酸化活性を示し、そのラグタイムもアスコルビン酸の
添加量に比例相関しており、結果的にコントロールに対
して3.5〜4.5倍に延長し、アスタキサンチン単独の3倍
に比較して明らかに高いLDL抗酸化活性を示しことを
確認した。また、アスコルビン酸(ビタミンC)だけでも
抗酸化作用を有するが、アスコルビン酸の15〜20μg/ml
だけでは、LDL抗酸化活性がコントロールとはほとん
ど差が生じず、数mgの投与でやっとその差が確認できる
程度であった。そして、アスタキサンチン15μg/mlとア
スコルビン酸10〜15μg/mlでは、互いの相乗作用により
予想以上の高いLDL抗酸化活性を示しことを見い出す
に至った。
【0020】上記の試験結果であるアスタキサンチンと
アスコルビン酸との総和以上の高いLDL抗酸化活性の
作用に基づいて、実際の食品として、アスタキサンチン
を多く含有した卵黄油とアスコルビン酸とを配合したア
スタキサンチン含有食品を試作し、以下に示す実施例1
〜3および比較例1〜3のカプセルを作り、その作用を
[試験2]によって測定した。なお、1カプセルの総量は
約300mg程度であり、その3分の2の約200mgが充填剤で
あって、残りの約100mgが本発明の卵黄油であるが、そ
の100mg中の約0.2mgがアスタキサンチンである。したが
って、例えばビタミン剤だけの従来の抗酸化食品と比べ
て少量でよく、実際でも1日に数カプセルを服用すれば
よく、毎日でも苦痛にならず簡便に服用できる。
【0021】[1](図2を参照) [実施例1a]前記の[表1]におけるカロテノイド組成が
5.0%のOA−Eを14日間投与しアスタキサンチン
を高濃度で含有する卵黄から、アスタキサンチンを多く
含む卵黄油を抽出し、アスタキサンチン3.5mg(換算)が
含有される前記卵黄油とアスコルビン酸10mgとを配合し
たカプセル剤。 [実施例1b]前記の[表1]におけるカロテノイド組成が
5.0%のOA−Eを14日間投与しアスタキサンチン
を高濃度で含有する卵黄から、アスタキサンチンを多く
含む卵黄油を抽出し、アスタキサンチン3.5mg(換算)が
含有される前記卵黄油とアスコルビン酸1.0mgとを配合
したカプセル剤。 [比較例1a]前記の[表1]におけるカロテノイド組成が
5.0%のOA−Eを14日間投与しアスタキサンチン
を高濃度で含有する卵黄から、アスタキサンチンを多く
含む卵黄油を抽出し、アスタキサンチン3.5mg(換算)が
含有される前記卵黄油とアスコルビン酸0.4mgとを配合
したカプセル剤。 [比較例1b]前記の[表1]におけるカロテノイド組成が
5.0%のOA−Eを14日間投与しアスタキサンチン
を高濃度で含有する卵黄から、アスタキサンチンを多く
含む卵黄油を抽出し、アスタキサンチン3.5mg(換算)が
含有される前記卵黄油だけのカプセル剤。
【0022】[2](図3を参照) [実施例2a]前記の[表1]におけるカロテノイド組成が
5.0%のOA−Eを14日間投与しアスタキサンチン
を高濃度で含有する卵黄から、アスタキサンチンを多く
含む卵黄油を抽出し、アスタキサンチン7.0mg(換算)が
含有される前記卵黄油とアスコルビン酸10mgとを配合し
たカプセル剤。 [実施例2b]前記の[表1]におけるカロテノイド組成が
5.0%のOA−Eを14日間投与しアスタキサンチン
を高濃度で含有する卵黄から、アスタキサンチンを多く
含む卵黄油を抽出し、アスタキサンチン7.0mg(換算)が
含有される前記卵黄油とアスコルビン酸3.0mgとを配合
したカプセル剤。 [比較例2a]前記の[表1]におけるカロテノイド組成が
5.0%のOA−Eを14日間投与しアスタキサンチン
を高濃度で含有する卵黄から、アスタキサンチンを多く
含む卵黄油を抽出し、アスタキサンチン7.0mg(換算)が
含有される前記卵黄油とアスコルビン酸0.7mgとを配合
したカプセル剤。 [比較例2b]前記の[表1]におけるカロテノイド組成が
5.0%のOA−Eを14日間投与しアスタキサンチン
を高濃度で含有する卵黄から、アスタキサンチンを多く
含む卵黄油を抽出し、アスタキサンチン7.0mg(換算)が
含有される前記卵黄油だけのカプセル剤。
【0023】[3](図4を参照) [実施例3a]前記の[表1]におけるカロテノイド組成が
5.0%のOA−Eを14日間投与しアスタキサンチン
を高濃度で含有する卵黄から、アスタキサンチンを多く
含む卵黄油を抽出し、アスタキサンチン14.0mg(換算)が
含有される前記卵黄油とアスコルビン酸10mgとを配合し
たカプセル剤。 [実施例3b]前記の[表1]におけるカロテノイド組成が
5.0%のOA−Eを14日間投与しアスタキサンチン
を高濃度で含有する卵黄から、アスタキサンチンを多く
含む卵黄油を抽出し、アスタキサンチン14.0mg(換算)が
含有される前記卵黄油とアスコルビン酸5.0mgとを配合
したカプセル剤。 [比較例3a]前記の[表1]におけるカロテノイド組成が
5.0%のOA−Eを14日間投与しアスタキサンチン
を高濃度で含有する卵黄から、アスタキサンチンを多く
含む卵黄油を抽出し、アスタキサンチン14.0mg(換算)が
含有される前記卵黄油とアスコルビン酸1.5mgとを配合
したカプセル剤。 [比較例2b]前記の[表1]におけるカロテノイド組成が
5.0%のOA−Eを14日間投与しアスタキサンチン
を高濃度で含有する卵黄から、アスタキサンチンを多く
含む卵黄油を抽出し、アスタキサンチン14.0mg(換算)が
含有される前記卵黄油だけのカプセル剤。
【0024】[試験2]アスタキサンチンのLDL抗酸化
活性(ヒト介入試験):アスタキサンチンのヒト投与に
よるV−70(アゾ化合物)の引き起こす血清LDL酸
化反応に対するアスコルビン酸の影響を以下のように測
定した。 試験方法:健常者15名を試験対象として、一定の食事
を摂取させ、2週間にわたってアスタキサンチンが単独
の3.5mg/日、7.0mg/日、14.0mg/日配合したカプセル剤
(比較例1b,2b,3b)を、それぞれ5名の被験者に経口投与
した。投与前後の血清を採取し、100,000rpm、40分、4
℃の条件で超遠心を実施し、LDL分画を分取した。次
にMicro BCA法を用いてタンパク量を測定後、リン酸
緩衝液を用いてタンパク量が70μg/mlになるようにLD
L分画を調製した。強制酸化剤としてV−70を400μM
添加後、37℃に温度を保ちつつ234nmにおける吸光度を
測定した。そして、アスタキサンチン投与前後のラグタ
イム(酸化により共役ジエンが生成されるまでの時間)
を比較してアスタキサンチンの効果を検討した。
【0025】次に、上記試験終了後14日間のwash out期
間(合計3回のwash out期間)をあけたのち、同一被験者
についてアスタキサンチンの3.5mg/日、7.0mg/日、14.0
mg/日にアスコルビン酸0.7〜10mgを配合した食品として
のカプセル剤(実施例1a,1b,2a,2b,3a,3b,比較例1a,2a,3
a)を投与したのち、上記と同様の試験方法に基づいてラ
グタイムを検出して上記と同様の試験方法に基づいてア
タキサンチンの効果に対するアスコルビン酸の食品とし
ての影響を検討した。試験結果:上記の試験による結果
は[表3]に示すようなものである。
【0026】
【表3】 [1](図2) 実施例1a 実施例1b 比較例1a 比較例2b 投与開始(分) 50.0 49.3 48.2 47.6 14日目(分) 62.3 61.2 56.6 55.2 *比率 2.86 0.286 0.11 − [2](図3) 実施例2a 実施例2b 比較例2a 比較例2b 投与開始(分) 42.1 42.8 43.7 44.8 14日目(分) 60.0 58.5 52.0 51.2 *比率 1.43 0.43 0.1 − [3](図4) 実施例3a 実施例3b 比較例3a 比較例3b 投与開始(分) 33.0 33.8 34.8 36.0 14日目(分) 59.2 57.3 50.4 49.5 *比率 0.71 0.36 0.11 − *上記の「比率」は、アスタキサンチンの重量1に対するアスコルビン酸の重量 比率である。
【0027】上記の[表3]の数値をグラフにしたのが図
2〜図4に示すものであり、アスタキサンチンは有意に
ラグタイムを延長し、人においても明らかなLDL抗酸
化活性が認められるが、此れに対してアスタキサンチン
にアスコルビン酸を添加したときアスタキサンチンの投
与量にかかわらず、アスタキサンチン単独(比較例1b,2
b,3b)投与に比較しても各々有意にラグタイムを延長
し、抗酸化活性の増強が認められた。
【0028】ただし、アスタキサンチンに対するアスコ
ルビン酸の重量比が0.11以下を添加した前記比較例1a,2
a,3aにおいては、アスタキサンチン単独の比較例1b,2b,
3bにおける投与に比較してラグタイムを延長しているが
その差は少なく、アスタキサンチンに対するアスコルビ
ン酸の重量比が0.28(0.286)以上を添加した上記各実施
例1a,1b,2a,2b,3a,3bおいては、明瞭にアスタキサンチ
ン単独の比較例1b,2b,3bにおける投与に比較して各々有
意にラグタイムを延長し、抗酸化活性の増強が認められ
た。また、アスタキサンチンの量が多いと傾きも大きく
なり、アスコルビン酸の影響も大きくなる。以上のこと
からアスコルビン酸の併用により、アスタキサンチンと
の相乗作用によりLDL抗酸化活性が高められることが
確認できた。
【0029】なお、本発明の特徴を損なうものでなけれ
ば、上記の実施例に限定するものでないことは明らかで
あり、例えば、ビタミンC(アスコルビン酸)は、同等の
作用を有する食品関連のビタミンCの誘導体のステアリ
ン酸エステル、パルミチン酸エステル、アスコルビン酸
ナトリウムでもよく、同等の作用を有するビタミンEに
変えてもよく、また、例えば、アスタキサンチンは、卵
黄由来のものとしたが、通常卵黄にオキアミから抽出し
たアスタキサンチンを配合したものでもよく、微生物、
あるいは、微細藻類等由来のアスタキサンチンでもよ
い。
【0030】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、アスタ
キサンチンが活性酸素を退治してラジカルとなるが、こ
れによる悪作用をビタミンCで防いでアスタキサンチン
の抗酸化作用を十分に発揮し、アスタキサンチンとアス
コルビン酸との総和以上の高いLDL抗酸化活性の作用
有するアスタキサンチン含有食品が得られるという効果
を有し、また、例えばビタミン剤だけの従来の抗酸化食
品と比べて少量でよく、実際でも1日に数カプセルを服
用すればよく、毎日でも苦痛にならず簡便に服用できる
という効果を有する。請求項2に記載の発明によれば、
請求項1の効果に加えて、アスタキサンチン含有の食品
を卵黄より容易に得られ、アスタキサンチンとアスコル
ビン酸との総和以上の高いLDL抗酸化活性の作用を有
するとともに、ドコサヘキサエン酸及びエイコサペンタ
エン酸を多く含有するアスタキサンチン含有食品が得ら
れるという効果を有する。請求項3に記載の発明によれ
ば、請求項2に記載された作用に加えて、より確実にア
スコルビン酸との総和以上の高いLDL抗酸化活性の作
用を有するとともに、カプセルとすることにより簡便に
服用できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】アスタキサンチン投与によるLDLの被酸化能
に対するアスコルビン酸の基本的な影響を示したグラ
フ。
【図2】アスタキサンチン3.5mg投与によるLDLの被
酸化能に対するアスコルビン酸の摂取量の食品としての
影響を示したグラフ。
【図3】アスタキサンチン7.0mg投与によるLDLの被
酸化能に対するアスコルビン酸の摂取量の食品としての
影響を示したグラフ。
【図4】アスタキサンチン14mg投与によるLDLの被酸
化能に対するアスコルビン酸の摂取量の食品としての影
響を示したグラフ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスタキサンチンを多く含有する卵黄油
    とビタミンCとを配合したことを特徴とするアスタキサ
    ンチン含有食品。
  2. 【請求項2】 オキアミからオキアミエキスを抽出する
    工程で得る残渣に同工程で得られる圧搾油を添加撹拌乾
    燥後粉末状又は粒状に添加した飼料添加剤を配合した飼
    料、あるいは、前記残渣だけの飼料を養鶏に投与し、得
    られた卵黄からアスタキサンチンを多く含有した卵黄油
    を抽出し、該黄卵油とアスコルビン酸とを配合したこと
    を特徴とするアスタキサンチン含有食品。
  3. 【請求項3】 前記卵黄油に含有されるアスタキサンチ
    ン1に対して、0.28倍以上の重量のアスコルビン酸を配
    合してカプセルとしたことを特徴とする請求項1乃至2
    に記載のアスタキサンチン含有食品。
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