JP2000186734A - 減衰力調整構造 - Google Patents

減衰力調整構造

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JP2000186734A
JP2000186734A JP10363631A JP36363198A JP2000186734A JP 2000186734 A JP2000186734 A JP 2000186734A JP 10363631 A JP10363631 A JP 10363631A JP 36363198 A JP36363198 A JP 36363198A JP 2000186734 A JP2000186734 A JP 2000186734A
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choke
damping force
piston
damping
speed range
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Shigeru Kojima
茂 小島
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Kayaba Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピストン速度が低速域にあるときの減衰力を
チョークによるとする場合に、この低速域の減衰力を高
低変更することで、ピストン速度が低速域を超えても最
適な減衰力の発生状況を現出できる。 【解決手段】 ピストン3が低速域を超えるピストン速
度でシリンダ1内を摺動するときに作動する減衰バルブ
7を有すると共に、この減衰バルブ7,8を迂回するバ
イパス路中にピストン速度の低速域における減衰力を発
生するチョーク特性減衰部を有し、このチョーク特性減
衰部がチョーク特性の減衰力を発生するチョーク路Lを
有すると共に、このチョーク路Lにおける作動油の流量
が多少変更可能とされてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、減衰力調整構造
に関し、特に、車両に搭載される油圧緩衝器の伸縮作動
時におけるピストン速度が低速域にあるときの発生減衰
力の高低調整を可能にする減衰力調整構造の改良に関す
る。
【0002】
【従来技術とその問題点】車両に搭載されて路面振動で
伸縮作動する油圧緩衝器にあっては、シリンダ内で摺動
するピストンの速度が、すなわち、ピストン速度が低速
域にあるときの減衰力が車両における乗り心地を改善す
る上で重要になる。
【0003】ところで、ピストン速度が低速域にあると
きの減衰力については、これまでに提案されている多く
の油圧緩衝器において、オリフィスによって発生される
としている。
【0004】すなわち、周知のように、オリフィスにお
いて、通路面積をA、ピストン速度をV、比例常数をk
とするときに、減衰力Fは、F=k(V/A)とな
り、特性が、図5中に実線図aで示すように、双曲線特
性になるから、ピストン速度が低速域を超えて中速域以
上になる時点で所望の減衰力が得られることになる。
【0005】しかしながら、ピストン速度の低速域にお
いては、すなわち、ピストン速度の低速域を微低速域と
これを超える低速域とに細分化すると、微低速域におい
て十分な減衰力の立ち上りを期待できず、減衰力がいわ
ゆるダレルことになる。
【0006】そして、このことは、車両が緩やかなウネ
リ路面を走行するときに、搭乗者の体がゆっくりと上下
動するいわゆるフワフワ感となって発現されることにな
り、乗り心地としては好ましくないことになる。
【0007】一方、ピストン速度の微低速域におけるフ
ワフワ感を避けるために、オリフィスの径をより小さく
して、図5中に破線図bで示すように、十分な減衰力を
得るとすると、微低速域を超える低速域にあって、ま
た、低速域を超える中速域以上にあって減衰力が高くな
り過ぎ、いわゆるゴツゴツ感が発現されて、乗り心地を
悪化させることになる。
【0008】そこで、ピストン速度が低速域にあるとき
に、オリフィスに代えて、チョークによるとすれば、図
5中に一点鎖線図cで示すように、比例特性の減衰力の
発生を期待し得ることになる。
【0009】すなわち、周知のように、チョークにおい
て、作動油の粘度をμ、ピストン速度をV、比例常数を
kとするときに、減衰力Fは、F=kμV となり、特
性が比例特性になるから、ピストン速度が低速域を超え
て中速域以上になっても好ましい減衰力の発生状況を具
現化できることになり、したがって、車両における乗り
心地を改善し得ることになる。
【0010】しかしながら、油圧緩衝器の伸縮作動時に
発生される減衰力は、ピストン速度が低速域にあるとき
だけでなく、低速域を超えて中速域以上になる場合にも
重要になる。
【0011】それゆえ、仮に、ピストン速度が低速域に
あるときに最適となる減衰力を発生するようにチョーク
を設定することで、ピストン速度が低速域を超えて中速
域以上になるときの減衰力が好ましくないことになる危
惧がある。
【0012】そして、上記と逆に、ピストン速度が低速
域を超えて中速域以上にあるときに最適となる減衰力を
発生するようにチョークを設定することで、ピストン速
度が低速域にあるときの減衰力が好ましくないことにな
る危惧がある。
【0013】この発明は、上記した事情を鑑みて創案さ
れたもので、その目的とするところは、ピストン速度が
低速域にあるときの発生減衰力をチョークによるとする
場合に、ピストン速度が低速域を超えても最適な減衰力
の発生状況を現出でき、車両における乗り心地を改善す
る油圧緩衝器への利用に最適となる減衰力調整構造を提
供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、この発明の構成を、基本的には、ピストンが低
速域を超えるピストン速度でシリンダ内を摺動するとき
に作動する減衰バルブを有すると共に、この減衰バルブ
を迂回するバイパス路中にピストン速度の低速域におけ
る減衰力を発生するチョーク特性減衰部を有し、このチ
ョーク特性減衰部がチョーク特性の減衰力を発生するチ
ョーク路を有すると共に、このチョーク路における作動
油の流量が多少変更可能とされてなるとする。
【0015】そして、上記した基本的な構成において、
より具体的には、上記の減衰バルブは、多くの場合にピ
ストン速度が低速域を超えて中速域以上になるときに、
すなわち、クラッキング圧が中程度となるときに作動す
るように設定されてなるとする。
【0016】また、バイパス路は、シリンダ内に上方油
室と下方油室とを区画するピストンを介装させるピスト
ンロッドにおける下端嵌合部の軸芯部に形成されて上方
油室と下方油室との連通を許容する縦孔を有してなると
する。
【0017】そしてまた、チョーク路は、上記の縦孔に
回動可能に収装されたロータリバルブの軸芯部に形成さ
れてなるとし、このチョーク路の上流側に、あるいは、
下流側に配在の流量調整部において作動油の流量が多少
変更されるとする。
【0018】なお、チョーク路における断面形状は、そ
の断面積に対して十分な長さを有してチョークとして機
能するように設定される限りにおいては、任意の断面形
状に設定されて良い。
【0019】それゆえ、上記のチョーク路を有してなる
チョーク特性減衰部にあっては、高圧側からの油がバイ
パス路を、すなわち、チョーク路を介して低圧側に流出
されるときにチョーク特性の減衰力を発生し、チョーク
路における流量が多少変更されるときに発生減衰力が高
低変更されることになる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、図示した実施の形態に基
づいて、この発明を説明するが、この発明の実施の形態
による減衰力調整構造は、車両に搭載されて路面振動で
伸縮する油圧緩衝器に具現化されるとしている。
【0021】そして、この減衰力調整構造は、上記の油
圧緩衝器において、シリンダ内で摺動するピストンの速
度が、すなわち、ピストン速度が微低速から低速にかけ
ての低速域にあるときに発生される減衰力を高低調整し
得るように構成されてなるとしている。
【0022】すなわち、まず、油圧緩衝器は、図1に示
すように、車両における車軸(図示せず)側に連結され
る下端側部材たるシリンダ1と、車両における車体(図
示せず)側に連結される上端側部材たるピストンロッド
2とを有してなる。
【0023】そして、この油圧緩衝器は、シリンダ1内
に摺動可能に収装されてこのシリンダ1内に上方油室R
1と下方油室R2とを区画するピストン3を有してな
り、このピストン3は、ピストンロッド2の下端嵌合部
(符示せず)に介装される状態に保持されている。
【0024】このとき、ピストン3は、上方油室R1の
下方油室R2への連通を許容する伸側ポート3aと、下
方油室R2の上方油室R1への連通を許容する圧側ポー
ト3bとを有すると共に、伸側ポート3a下端開口を開
閉可能に閉塞するメインの伸側減衰バルブ4と、圧側ポ
ート3bの上端開口を開閉可能に閉塞するメインの圧側
減衰バルブ5とを有している。
【0025】ちなみに、この各側のメインの減衰バルブ
4,5は、多くの場合にピストン速度が中速域を超えて
高速域になるときに、すなわち、クラッキング圧が言わ
ば最高になるときに作動して所定の減衰力を発生するよ
うに設定されている。
【0026】つぎに、この油圧緩衝器にあっては、ピス
トン3の上方にディスク6が配在されており、このディ
スク6は、シリンダ1の内周との間に作動油の流通を許
容する隙間(符示せず)を有しながらピストン3に直列
するように、かつ、ピストン3と同様にピストンロッド
2の下端嵌合部に介装される状態に保持されている。
【0027】このとき、ディスク6は、これを図中で上
下方向となる軸線方向に貫通するポート6aを有すると
共に、このポート6aの上端開口を開閉可能に閉塞する
サブの伸側減衰バルブ7と、ポート6aの下端開口を開
閉可能に閉塞するサブの圧側減衰バルブ8とを有してい
る。
【0028】ちなみに、この各側のサブの減衰バルブ
7,8は、多くの場合にピストン速度が低速域を超えて
中速域になるときに、すなわち、クラッキング圧が言わ
ば中程度になるときに作動して所定の減衰力を発生する
ように設定されている。
【0029】なお、図示する実施の形態にあって、圧側
減衰バルブ8が、前記したピストン3に配在の伸側減衰
バルブ4および圧側減衰バルブ5と同様に、内周端を固
定端にして外周端を撓み端とする態様に設定されている
のに対して、伸側減衰バルブ7は、内周端を撓み端にす
るが外周端を固定端にはしない態様に設定されている
が、この伸側減衰バルブ7については、圧側減衰バルブ
8と同様に、内周端を固定端にして外周端を撓み端とす
る態様に設定されるとしても良い。
【0030】また、詳しくは説明しないが、上記のディ
スク6は、ピストンロッド2の下端嵌合部の言わば上端
に介装されるCピン9で係止されるストッパ10に係止
されており、前記のピストン3は、ピストンナット11
の所定位置への螺合で上記のディスク6に直列する状態
に維持されている。
【0031】ところで、この発明による減衰力調整構造
にあっては、上記した減衰バルブとしての伸側減衰バル
ブ7を迂回するバイパス路(符示せず)を有すると共
に、このバイパス路中にピストン速度の低速域における
減衰力を発生するチョーク特性減衰部(符示せず)を有
してなるとしている。
【0032】そこで、以下には、このバイパス路とチョ
ーク特性減衰部とについて説明するが、まず、バイパス
路は、シリンダ1内に上方油室R1と下方油室R2とを
区画するピストン3を介装させるピストンロッド2にお
ける下端嵌合部の軸芯部に形成されて下端が下方油室R
2に開口する縦孔2aを有してなる。
【0033】また、このバイパス路は、上記したディス
ク6において径方向に開穿されて外側端が上方油室R1
に開口する横孔6bを有してなると共に、上記したピス
トンロッド2における下端嵌合部において径方向に開穿
されて上記の横孔6bに対向し上記の縦孔2aに連通す
る連通孔2bを有してなる。
【0034】ちなみに、上記の横孔6bと連通孔2b
は、ディスク6の内周に形成の環状凹溝6cを介して全
面的に連通状態になるように設定されている。
【0035】一方、チョーク特性減衰部は、上記のバイ
パス路中に配在されてチョーク特性の減衰力を発生する
チョーク路Lを有すると共に、このチョーク路Lにおけ
る作動油の流量を多少変更可能にしている。
【0036】すなわち、まず、チョーク路Lは、上記の
縦孔2aに回動可能に収装されたロータリバルブ12の
軸芯部に丸孔状に形成されており、下端が縦孔2aに、
すなわち、下方油室R2に開放されるとしている。
【0037】ちなみに、このチョーク路Lの長さについ
てだが、断面積に対して十分な長さを有してチョークと
して機能するように設定される限りにおいては、自由に
設定されて良い。
【0038】なお、図示する実施の形態では、チョーク
路Lは、ロータリバルブ12の軸芯部に形成されてなる
とするが、チョークとして機能するように設定される限
りにおいては、図示しないが、これに代えて、ロータリ
バルブ12の外周に形成されてなるとしても良い。
【0039】そして、チョーク路Lがロータリバルブ1
2の外周に形成される場合には、チョーク路Lの断面形
状をほぼ矩形に設定し得るから、チョーク路Lにおける
作動油の層流を期待できることになり、チョーク特性の
具現化の上からは好ましいと言い得ることになる。
【0040】また、チョーク路Lをロータリバルブ12
の外周に形成する場合には、チョーク路Lの本数を複数
にすることが可能になり、発生減衰力の調整幅を大きく
設定し得る点からも有利となる。
【0041】つぎに、このチョーク路Lには、図2およ
び図3に原理的に示すように、流量調整部O(図1中に
は符示せず)が直列されるとしており、この流量調整部
Oの配在でこのチョーク路Lにおける作動油の流量が多
少変更されるように設定されている。
【0042】ちなみに、この流量調整部Oは、チョーク
路Lに直列する限りには、図2に示すように、チョーク
路Lの上流側に配在されるとしても良く、また、図3に
示すように、チョーク路Lの下流側に配在されるとして
も良い。
【0043】ところで、この流量調整部Oは、図1に示
す実施の形態では、チョーク路Lの上流側に配在されて
なるとするもので、ロータリバルブ12の上端部におい
て直径方向に開穿された径の異なる二つのオリフィス1
2a,12bを有してなるとしている。
【0044】このとき、各オリフィス12a,12b
は、同じくロータリバルブ12の上端部の軸芯部に開穿
されて下端がチョーク路Lに連通する空部12cにいわ
ゆる内側端が開口するように設定されてなるもので、ロ
ータリバルブ12の回動時にいずれかが選択されていわ
ゆる外側端が前記したピストンロッド2に開穿の連通孔
2bに対向するように、すなわち、この連通孔2bに対
向するディスク6に開穿の横孔6bを介してシリンダ1
内の上方油室R1に連通するように設定されている。
【0045】それゆえ、たとえば、言わば大径のオリフ
ィス12aが連通孔2bに対向している図1の状態のと
きには、チョーク路Lにおける流量が多くなるのに対し
て、図示しないが、ロータリバルブ12が回動されて、
言わば小径のオリフィス12bが連通孔2bに対向する
状態になるときには、チョーク路Lにおける流量が少な
くなる。
【0046】その結果、チョーク路Lを通過する作動油
の流量が多いときに言わば高い減衰力が発生される状況
になり、チョーク路Lを通過する作動油の流量が少ない
ときに言わば低い減衰力が発生される状況になる。
【0047】ちなみに、上記のロータリバルブ12は、
ピストンロッド2の軸芯部に回動可能に挿通されたコン
トロールロッド13の回動によって回動され、このコン
トロールロッド13は、図示しないが、ピストンロッド
2の上端に保持されるアクチュエータの駆動で回動する
ように設定されている。
【0048】なお、上記のロータリバルブ12は、所定
位置たるバイパス路を構成する縦孔2a内に収装される
について、この縦孔2a内に下方から圧入された支持環
14にスラストワシャ15の介在下に担持されている。
【0049】それゆえ、上記のチョーク路Lを有してな
るチョーク特性減衰部にあっては、高圧側からの油がバ
イパス路を、すなわち、チョーク路Lを介して低圧側に
流出されるときにチョーク特性の減衰力を発生し、この
チョーク路Lにおける流量が多少変更されるときに発生
減衰力が高低変更されることになる。
【0050】すなわち、たとえば、シリンダ1内でピス
トン3が低速で上昇する伸長作動時には、高圧側となる
上方油室R1からの作動油がバイパス路およびこのバイ
パス路中に配在のチョーク特性減衰部におけるチョーク
路Lを介して低圧側の下方油室R2に流出されることに
なる。
【0051】そして、このときに、チョーク特性減衰部
によって、図4中に破線図aで示すように、チョーク特
性(比例特性)の伸側減衰力が発生されることになる
が、チョーク路Lにおける作動油の流量が多少となるこ
とによって、図4中に実線図b,cで示すように、ピス
トン速度が中速域以上になるときにも言わば高低異なる
伸側減衰力が発生されることになる。
【0052】ちなみに、上記と逆に、シリンダ1内でピ
ストン3が低速で下降する圧縮作動時には、高圧側とな
る下方油室R2からの作動油がバイパス路およびこのバ
イパス路中に配在のチョーク特性減衰部におけるチョー
ク路Lを介して低圧側の上方油室R1に流入され、この
ときにも、チョーク路Lにおける作動油の流量が多少と
なるとで、高低異なる圧側の減衰力が発生されることに
なる。
【0053】ところで、上記したチョーク路Lを有する
ロータリバルブ12は、図示する実施の形態にあって、
前記したディスク6に配在されている各側のサブの減衰
バルブ7,8を介しての上方油室R1と下方油室R2と
の連通を許容するように設定されている。
【0054】すなわち、まず、ロータリバルブ12にあ
っては、下端部においてその肉厚を貫通するように径方
向に開穿されていわゆる内側端が縦孔2aを介して下方
油室R2に連通する連通孔12dを有している。
【0055】そして、この連通孔12dは、これに対向
するようにピストンロッド2の下端嵌合部において径方
向に開穿された連通孔2cに連通し、この連通孔2c
は、これに対向するようにディスク6において径方向に
開穿されてポート6aに開口する環状溝6dに連通する
としている。
【0056】ちなみに、上記の連通孔12dは、図示す
る実施の形態にあって、前記したオリフィス12a,1
2bを開穿する向きといわゆる同方向となるように設定
されていて、ロータリバルブ12を回動してオリフィス
12a,12bを不使用状態にするときに、連通孔2c
に対向しなくなり、バイパス路を閉鎖することになるよ
うに設定されている。
【0057】それゆえ、たとえば、シリンダ1内でピス
トン3が中速で上昇する伸長作動時には、高圧側となる
上方油室R1からの作動油がディスク6に配在されてい
る伸側減衰バルブ7を介してポート6aに流入すると共
に、環状溝6d−連通孔2c−連通孔12d−ロータリ
バルブ12の内周側のルートで縦孔2a内に、すなわ
ち、下方油室R2に流出することになる。
【0058】そして、上記と逆に、シリンダ1内でピス
トン3が中速で下降する圧縮作動時には、高圧側となる
下方油室R2からの作動油が縦孔2a内に流入し、ロー
タリバルブ12の内周側−連通孔12d−連通孔2c−
環状溝6dのルートでポート6aに流入すると共に、圧
側減衰バルブ8を介して上方油室R1に流入することに
なる。
【0059】そして、このときに、各側のサブの減衰バ
ルブ7,8によって、クラッキング圧が中程度となるる
ときの所定の減衰力が発生されることになる。
【0060】そしてまた、ロータリバルブ12が回動さ
れて、いずれのオリフィス12a,12bもいわゆる不
使用状態にされるときには、連通孔12dも連通孔2c
に対向しなくなり、バイパス路が閉鎖され、したがっ
て、たとえば、ピストン3がシリンダ1内において高速
で摺動するためにクラッキング圧が言わば最高となると
きには、ピストン3に配在のメインの減衰バルブ4,5
が作動して所定の減衰力を発生することになる。
【0061】
【発明の効果】以上のように、この発明にあっては、油
圧緩衝器においてピストンがシリンダ内を低速で摺動す
るときにチョーク特性による減衰力を発生することか
ら、ピストンが微低速で摺動する場合にも所定の減衰力
を発生させることが可能になるのはもちろんのこと、チ
ョーク特性の減衰力を発生させるチョーク路における作
動油の流量を多少変更し得るとするから、油圧緩衝器の
利用状況に応じて最適となる減衰力の発生状況を実現で
きることになる。
【0062】このとき、この発明にあっては、チョーク
路を通過する作動油の流量を多少変更可能にするから、
作動油の油温が変化することで、作動油の粘性が変化す
る場合にもこれに対応できることになる。
【0063】その結果、この発明によれば、ピストン速
度が低速域にあるときの発生減衰力をチョークによると
する場合に、ピストン速度が低速域を超えても最適な減
衰力の発生状況を現出でき、車両における乗り心地を改
善する油圧緩衝器への利用に最適となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態による減衰力調整構造
を具現化した油圧緩衝器を部分的に示す縦断面図であ
る。
【図2】この発明の原理を示す図である。
【図3】この発明の原理を示す図である。
【図4】この発明の減衰力調整構造によるピストン速度
に対する減衰力の発生状況を示す特性図である。
【図5】ピストン速度に対する減衰力の発生状況を示す
特性図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 2 ピストンロッド 2a バイパス路を構成する縦孔 2b バイパス路を構成する連通孔 2c,12d 連通孔 3 ピストン 3a 伸側ポート 3b 圧側ポート 4,7 減衰バルブたる伸側減衰バルブ 5,8 減衰バルブたる圧側減衰バルブ 6 ディスク 6a ポート 6b バイパス路を構成する横孔 6c バイパス路を構成する環状凹溝 6d 環状溝 9 Cピン 10 ストッパ 11 ピストンナット 12 ロータリバルブ 12a,12b 流量調整部としての孔 13 コントロールロッド 14 支持環 15 スラストワッシャ L チョーク路 R1 上方油室 R2 下方油室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンが低速域を超えるピストン速度
    でシリンダ内を摺動するときに作動する減衰バルブを有
    すると共に、この減衰バルブを迂回するバイパス路中に
    ピストン速度の低速域における減衰力を発生するチョー
    ク特性減衰部を有し、このチョーク特性減衰部がチョー
    ク特性の減衰力を発生するチョーク路を有すると共に、
    このチョーク路における作動油の流量が多少変更可能と
    されてなることを特徴とする減衰力調整構造
JP10363631A 1998-12-22 1998-12-22 減衰力調整構造 Pending JP2000186734A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008303927A (ja) * 2007-06-06 2008-12-18 Kayaba Ind Co Ltd ピストン
JP2009270597A (ja) * 2008-05-01 2009-11-19 Fuji Latex Kk ダンパー装置
US8757333B2 (en) * 2003-10-10 2014-06-24 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Vibration damping method

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