JP2000185201A - 有機溶媒回収装置 - Google Patents

有機溶媒回収装置

Info

Publication number
JP2000185201A
JP2000185201A JP10366526A JP36652698A JP2000185201A JP 2000185201 A JP2000185201 A JP 2000185201A JP 10366526 A JP10366526 A JP 10366526A JP 36652698 A JP36652698 A JP 36652698A JP 2000185201 A JP2000185201 A JP 2000185201A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vacuum
vacuum pump
degree
flow path
organic solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10366526A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Sakamoto
博明 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rasco Co Ltd
Original Assignee
Rasco Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rasco Co Ltd filed Critical Rasco Co Ltd
Priority to JP10366526A priority Critical patent/JP2000185201A/ja
Publication of JP2000185201A publication Critical patent/JP2000185201A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のエバポレータを備える有機溶媒回収装
置において、有機溶媒による真空ポンプの汚染を防止す
る。 【解決手段】 有機溶媒回収装置は、複数のエバポレー
タ(5a,5b,5c)を真空ポンプ(9)の吸入口
(9a)側に並列に接続し、真空ポンプ(9)の吐出口
(9b)側を少なくとも二次凝縮器(10)を介して大
気と連通させている。有機溶媒回収装置は、真空ポンプ
(9)の吐出口(9b)側と二次凝縮器(10)を連通
する流路(27)と、各エバポレータ(5a,5b,5
c)と真空ポンプ(9)の吸入口(9a)側を連通する
流路(7a,7b)とを真空系流路(29)が接続して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実験室等でジクロ
ロメタン、クロロホルム等の有機溶媒の回収に使用され
る有機溶媒回収装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の有機溶媒回収装置に
は、複数のエバポレータを備え、これらを独立制御する
ものがある。
【0003】例えば、図4に示す有機溶媒回収装置は、
それぞれ試料フラスコ1、恒温槽2、回収フラスコ3及
び一次凝縮器4を有する2台のロータリーエバポレータ
5a,5bを備えている。各ロータリーエバポレータ5
a,5bの一次凝縮器4は、それぞれ電磁弁6a,6b
を介設した流路7a,7bにより、二段式の真空ポンプ
9の吸入口9aに接続されている。一方、真空ポンプ9
の吐出口9bは、二次凝縮器10を介して大気と連通し
ている。また、それぞれエバポレータ5a,5bの真空
度を検出し、それに応じて電磁弁6a,6b及び真空ポ
ンプ9を駆動制御する真空制御器13a,13bが設け
られている。
【0004】図5に示すように、上記真空ポンプ9の1
段目及び2段目ヘッド14a,14bは、モータ軸15
の回転運動を偏心カム16及びクランク棒17によりダ
イヤフラム18の上下運動に変換し、このダイヤフラム
18の上下運動によりポンプヘッド19に形成されたポ
ンプ室20の容積を増減して吸入及び吐出を行うように
なっている。
【0005】この有機溶媒回収装置では、まず、電磁弁
6a,6bがともに開弁された状態で真空ポンプ9が作
動する。そして、各ロータリーエバポレータ5a,5b
内がそれぞれ所定の真空度の下限値まで減圧されると、
電磁弁6a,6bが閉弁されると共に真空ポンプ9が停
止される。各ロータリーエバポレータ5a,5bの試料
フラスコ1内の有機溶媒は、負圧下で気化した後、一次
凝縮器4で冷却されて液化し、回収フラスコ3に回収さ
れる。
【0006】有機溶媒回収中に、例えば、一方のエバポ
レータ5aの真空度が上限値まで低下したことを真空制
御器13aが検出すると、電磁弁6aが開弁されると共
に、真空ポンプ9が作動する。このとき、流路7aを介
して有機溶媒ガスが真空ポンプ9内に導入される。真空
ポンプ9の吐出口9b側は大気と連通しているため、吐
出口9b側で有機溶媒ガスの蒸気圧が上昇する。真空ポ
ンプ9から吐出された有機溶媒ガスは、二次凝縮器10
に導入され、液化回収される。また、二次凝縮器10で
回収されなかった有機溶媒ガスは、大気中に排出され
る。真空度が下限値まで回復すると、再び電磁弁6aが
閉弁されると共に、真空ポンプ9が停止する。他方のエ
バポレータ5bの真空度が上限値まで低下した場合も、
同様の制御で下限値まで真空度を回復する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記真空ポンプ9の停
止時には、上記2段目ヘッド14bのポンプ室20は、
大気と連通し、かつ、ポンプ作動時に発生した圧縮熱に
より高温状態にある。よって、このポンプ室20内で
は、有機溶媒ガスの蒸気圧が上昇している。すなわち、
真空ポンプ9の停止時には、2段目ヘッド14bのポン
プ室20内に高濃度の有機溶媒ガスが閉じ込められてい
る。そして、有機溶媒回収終了後にポンプヘッド19が
自然冷却されてポンプ室20内の温度が低下すると、閉
じ込められた有機溶媒ガスが液化してダイヤフラム18
に付着する。上死点でのポンプヘッド19とダイヤフラ
ム18のクリアランスは極めて狭い。そのため、ダイヤ
フラム18上に析出した有機溶媒が堆積していると、上
死点においてその析出した有機溶媒がポンプヘッド19
に衝突する。この衝突は、ダイヤフラム18の破損や、
モータ軸15を支承するベアリングに対する過負荷の原
因となり、真空ポンプ9の故障を招く。そのため、この
有機溶媒回収装置では、多大なコストを要する真空ポン
プ9の保守を頻繁に行う必要があり、また、装置寿命が
短い。
【0008】本発明は、上記従来の有機溶媒回収装置に
おける問題を解決するためになされたものであり、真空
ポンプの故障原因の大半を示す有機ガスによるポンプ内
汚染を防止することができる有機溶媒回収装置を提供す
ることを課題している。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、複数のエバポレータを真空ポンプの吸入口
側に並列に接続し、真空ポンプの吐出口側を少なくとも
二次凝縮器を介して大気と連通させた、真空閉鎖系の有
機溶媒回収装置において、上記真空ポンプの吐出口側と
二次凝縮器を連通する流路と、各エバポレータと真空ポ
ンプの吸入口側を連通する流路とを真空系流路で接続し
たことを特徴とする有機溶媒回収装置を提供するもので
ある。
【0010】本発明の有機溶媒回収装置では、上記真空
系流路を設けたことにより、真空ポンプの吐出口側も負
圧となるため、真空ポンプに有機溶媒が滞留するのを防
止することができる。
【0011】具体的には、上記有機溶媒回収装置は、上
記各エバポレータと真空ポンプの吸入口側とを接続する
流路に介設した第1電磁弁と、上記真空系流路に介設し
た第2電磁弁と、それぞれ各エバポレータの真空度を検
出し、該真空度に基づいて上記第1及び第2電磁弁と真
空ポンプとを駆動制御する真空制御器とを備え、上記真
空制御器は、対応するエバポレータの真空度が所定の上
限値まで低下すると対応する第1電磁弁を開弁し、第2
電磁弁を閉弁すると共に真空ポンプを作動させ、対応す
るエバポレータの真空度が所定の下限値まで上昇すると
第1電磁弁を閉弁し、第2電磁弁を開弁すると共に真空
ポンプを停止させるようにしている。
【0012】この場合、真空ポンプの吐出口側は各エバ
ポレータの真空度の下限値と同程度の真空度となる。ま
た、各第1電磁弁の閉弁時には、エバポレータと第1電
磁弁の間の流路は構成される閉鎖された真空系内で有機
溶媒の回収が行われるため、大気中への有機溶媒の排出
を防止することができる。
【0013】さらに、上記真空系流路の真空度を検出
し、該真空度に基づいて上記第1及び第2電磁弁と真空
ポンプとを駆動制御する第2の真空制御器を備え、該第
2の真空制御器は、真空系流路の真空度が所定の上限値
まで低下すると第2電磁弁を閉弁すると共に真空ポンプ
を作動させ、真空系の真空度が所定の下限値まで上昇す
ると第2電磁弁を開弁して真空ポンプを停止させるよう
にしてもよい。
【0014】この場合、各エバポレータの真空度とは独
立して真空系流路の真空度を下限値と上限値の間の値に
維持することができる。また、真空系流路に漏洩が生じ
た場合でも、真空系流路の真空度を上記下限値と上限値
の間の値に維持することができる。
【0015】上記真空ポンプには、例えば、ダイヤフラ
ムの上下動によりポンプ室の容積を増減して吸引及び吐
出を行うものがある。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、図面に示す実施形態に基づ
いて本発明を詳細に説明する。 (第1実施形態)図1に示す本発明の第1実施形態の有
機溶媒回収装置は、2台のロータリーエバポレータ5
a,5bを備えている。各ロータリーエバポレータ5
a,5bは、回収する有機溶媒が蓄液された試料フラス
コ1、試料フラスコ1を所定温度で保温するための恒温
槽2、回収フラスコ3及び一次凝縮器4を備えている。
この一次凝縮器4は、図示しない循環装置から冷却水又
は冷媒が供給される冷却管22を内蔵している。試料フ
ラスコ1から一次凝縮器4内に導入される気化した有機
溶媒は、冷却管22により冷却されて液化し、回収フラ
スコ3に回収される。
【0017】各ロータリーエバポレータ5a,5bの一
次凝縮器4には、それぞれ流路7a,7bが接続されて
いる。これらの流路7a,7bは合流点p1で一つの流
路23に合流し、この流路23は、真空ポンプ9の吸入
口9aに接続されている。上記流路7a,7bには、そ
れぞれ第1電磁弁6a,6bと、ロータリーエバポレー
タ5a,5b側から真空ポンプ9側へは気体を通過させ
るが、それとは逆方向の流れを阻止する逆止弁25a,
25bが介設されている。
【0018】上記真空ポンプ9は、上記図4に示す従来
の有機溶媒回収装置の場合と同様の構成であり、1段目
ヘッド14aと2段目ヘッド14bとを備えている(図
5参照)。
【0019】真空ポンプ9の吐出口9b側は、流路27
を介して二次凝縮器10の入口に接続されている。ま
た、この流路27には、真空ポンプ9側から二次凝縮器
10側へは気体を通過させるが、それとは逆方向の流れ
を阻止する逆止弁25cが設けられている。
【0020】上記二次凝縮器10は、上記エバポレータ
5a,5bが備える一次凝縮器4と同様に冷却管22を
内蔵すると共に、液化した有機溶媒を回収するため回収
フラスコ3を備えている。二次凝縮器10の出口は活性
炭を充填したトラップ11を介して大気と連通してい
る。
【0021】一端が上記真空ポンプ9の吐出口9bと二
次凝縮器10とを接続する流路27と接続点p2で接続
し、他端が上記ロータリーエバポレータ5aと真空ポン
プ9の吸入口9a側を接続する流路7aと接続点p3で
接続する真空系流路28が設けられている。この真空系
流路28には第2電磁弁6cが介設されている。
【0022】一方のロータリーエバポレータ5aの真空
度を検出し、検出した真空度に基づいて流路7aに介設
した第1電磁弁6aと真空ポンプ9とを制御する真空制
御器13aが設けられている。同様に、他方のロータリ
ーエバポレータ5bの真空度を検出し、検出した真空度
に基づいて流路7bに介設した第1電磁弁6bと真空ポ
ンプ9とを駆動制御する真空制御装置13bが設けられ
ている。これらの真空制御器13a,13bは、それぞ
れ下限値と上限値とを設定することが可能であり、後述
するように、この下限値と上限値の間の範囲内でロータ
リーエバポレータ5a,5bの真空度が維持されるよう
に、第1及び第2電磁弁6a〜6cと真空ポンプ9を制
御する。上記第2電磁弁6cは、真空制御器13a,1
3bの両方から閉弁を指令する信号が入力された場合に
のみ閉弁する。一方、真空ポンプ9は、真空制御器13
a,13bのいずれか一方から駆動を指令する信号が入
力されれば作動する。
【0023】なお、上記流路7a,7b及び真空系流路
28には、それぞれスイッチ29a,29b,29cで
開閉可能であり、開弁時にそれらを大気と連通させるリ
リーフ弁30a,30b,30cが設けられている。
【0024】次に、上記構成の有機溶媒回収装置による
有機溶媒回収作業について説明する。なお、以下、一方
のロータリーエバポレータ5aでジクロロメタン(塩化
メチレン)を回収し、他方のロータリーエバポレータ5
bでクロロホルムを回収する場合を例に説明する。
【0025】突沸を防止しつつジクロロメタンを効率良
く回収するには、ロータリーエバポレータ5a内の真空
度を−400〜−300mmHgの範囲に維持すること
が好ましいので、真空制御器13aは下限値を−400
mmHgに設定し、上限値を−300mmHgに設定す
る。一方、突沸を防止しつつクロロホルムを効率良く回
収するには、ロータリーエバポレータ5b内の真空度を
−650mmHg〜−550mmHgの範囲に維持する
ことが好ましいので、真空制御器13bは下限値を−6
50mmHg、上限値を−550mmHgに設定する。
【0026】まず、第1電磁弁6a,6bが開弁、第2
電磁弁6cが閉弁され、真空ポンプ9が作動する。その
結果、ロータリーエバポレータ5a,5b及び流路7
a,7b,23内の空気は、真空ポンプ9に吸引され、
流路27を介して二次凝縮器10へ導入される。また、
真空系流路28内の空気も接続点p3から流路7a,2
3を介して真空ポンプ9へ吸引される。そのため、ロー
タリーエバポレータ5a,5b及び真空系流路28は、
ほぼ同一の真空度を維持しつつ低下する。この際、空気
と共に一部のジクロロメタン及びエバポレータのガスが
真空ポンプ9に吸引されるが、それらは二次凝縮器10
又はトラップ11により捕捉される。
【0027】真空制御器13aは、ロータリーエバポレ
ータ5aの真空度が下限値である−400mmHgに達
したことを検出すると、第1電磁弁6aを閉弁する。第
1電磁弁6aが閉弁されると、ロータリーエバポレータ
5aから第1電磁弁6aの間に、下限値に近い負圧状態
の閉鎖空間(真空閉鎖系)が形成され、ジクロロメタン
の回収が開始される。このようにジクロロメタンは真空
閉鎖系で回収されるため、大気中への排出を防止するこ
とができる。一方、第1電磁弁6aが閉弁された時点で
は、真空制御器13bの検出する真空度は下限値(−6
50mmHg)に達していないため、第1電磁弁6bは
開弁状態を、第2電磁弁6cは閉弁状態をそれぞれ維持
し、真空ポンプ9は作動状態を継続する。
【0028】次に、真空制御器13bが、ロータリーエ
バポレータ5bの真空度が下限値である−650mmH
gに達したことを検出すると、第1電磁弁6bを閉弁、
第2電磁弁6cを開弁すると共に真空ポンプ9を停止す
る。第1電磁弁6bが閉弁されると、ロータリーエバポ
レータ5bから第1電磁弁6bの間に真空閉鎖系が形成
され、クロロホルムの回収が開始される。このようにク
ロロホルムは真空閉鎖系で回収されるため、大気中への
排出を防止することができる。また、第2電磁弁6cを
開弁することにより、真空系流路28、流路27の逆止
弁25cよりも真空ポンプ9側の部分及び流路7a,7
bの第1電磁弁6a,6bよりも真空ポンプ9側の部分
により、真空ポンプ9の吸入口9a及び吐出口9bを含
む真空閉鎖系が形成される。このときの真空系流路28
の真空度は、−650mmHgよりわずかに低い。この
真空度の損失は、真空ポンプ9の吐出口9bから第2電
磁弁6c及び逆止弁25cまでの流路中の気体が第2電
磁弁6cの開弁時に真空系流路28中に拡散することに
起因する。
【0029】上記の状態で有機溶媒回収を継続中に、真
空制御器13aがジクロロメタンを回収しているロータ
リーエバポレータ5aの真空度が上限値である−300
mmHgまで低下したことを検出すると、第1電磁弁6
aが開弁、第2電磁弁6cが閉弁すると共に、真空ポン
プ9が作動する。その結果、流路7a内のジクロロメタ
ンガスが真空ポンプ9に吸引され、二次凝縮器10へ導
入される。ロータリエバポレータ5aの真空度が下限値
である−400mmHgまで回復したことを真空制御器
13aが検出すると、第1電磁弁6aが閉弁、第2電磁
弁6cが開弁すると共に、真空ポンプ9が停止する。こ
のときの真空系流路28の真空度は、−400mmHg
よりわずかに低い。
【0030】一方、真空制御器13bが、クロロホルム
を回収しているロータリーエバポレータ5bの真空度が
上限値である−550mmHgまで低下したことを検出
すると、第1電磁弁6bが開弁、第2電磁弁6cが閉弁
すると共に、真空ポンプ9が作動する。そして、ロータ
リーエバポレータ5bの真空度が下限値である−650
mmHgまで回復したことを真空制御器13bが検出す
ると、第1電磁弁6bが閉弁、第2電磁弁6cが開弁す
ると共に、真空ポンプ9が停止する。このときの真空系
流路28の真空度は、−650mmHgよりわずかに低
い。
【0031】上記のようにロータリーエバポレータ5
a,5bの真空度を回復するために真空ポンプ9を駆動
した場合でも、真空ポンプ9の吐出口9bは真空系流路
28と接続されているため、少なくとも−400mmH
g程度の真空度に維持される。従って、真空ポンプ9の
停止時でも、真空ポンプの2段目ヘッド14bのポンプ
室20(図5参照)に高濃度のジクロロメタンや、クロ
ロホルムが閉じ込められることがなく、これらの有機溶
媒がダイヤフラム18を付着するのを防止することがで
きる。
【0032】なお、ジクロロメタンの回収が終了した場
合には、スイッチ29aを操作してリリーフ弁30aを
開弁し、ロータリーエバポレータ5a及び流路7a内に
大気を導入した後、エバポレータ5aを取り外す。同様
に、クロロホルムの回収が終了した場合には、スイッチ
29bを操作してリリーフ弁30bを開弁し、ロータリ
ーエバポレータ5b及び流路7b内に大気を導入した
後、ロータリーエバポレータ5bを取り外す。両方のロ
ータリーエバポレータ5a,5bで有機溶媒の回収が完
了した後、スイッチ29cを操作してリリーフ弁30c
を開弁させ、真空系流路28内に大気を導入する。
【0033】図2に示す第1実施形態の変形例は、第3
のロータリーエバポレータ5cを備え、このロータリー
エバポレータ5cの一次凝縮器4と合流点p1を接続す
る流路7cに、第1電磁弁6d及びスイッチ29dによ
り開閉されるリリーフ弁30dを設けている。また、ロ
ータリーエバポレータ5cの真空度を検出し、検出され
た真空度に基づいて第1電磁弁6d、第2電磁弁6c及
び真空ポンプ9を制御する真空制御器13cが設けられ
ている。このように3個以上のエバポレータを真空ポン
プ9に並列接続してもよい。
【0034】(第2実施形態)図3に示す本発明の第2
実施形態の有機溶媒回収装置では、上記真空系流路28
の真空度を検出し、検出した真空度に基づいて第2電磁
弁6cと真空ポンプ9とを制御する真空制御器13dが
設けられている。
【0035】この真空制御器13dの下限値及び上限値
は、ロータリーエバポレータ5a,5bの真空度を検出
する真空制御器13a,13bの下限値よりも高く設定
することが好ましい。例えば、上記のように一方の真空
制御器13aが下限値−400mmHg、上限値−30
0mmHgであり、他方の真空制御器13bが下限値−
650mmHg、上限値−550mmHgである場合に
は、真空制御器13cは、下限値を−720mmHg、
上限値を−680mmHgに設定する。第1実施形態と
同様に、第2電磁弁6cは、真空制御器13a,13
b,13dのすべてから閉弁を指令する信号が入力され
た場合にのみ閉弁する。一方、真空ポンプ9は、真空制
御器13a,13b,13dのいずれか一つから駆動を
指令する信号が入力されれば作動する。
【0036】有機溶媒回収中は、第1実施形態と同様
に、真空制御器13a,13bの検出する真空度が上限
値まで低下すると、第1電磁弁6a,6bが開弁、第2
電磁弁6cが閉弁され、真空ポンプ9が作動し、下限値
まで真空度が回復すると第1電磁弁6a,6bを閉弁、
第2電磁弁6cが開弁され、真空ポンプ9が停止する。
【0037】また、真空制御器13dが真空系流路28
の真空度を常時監視し、ロータリーエバポレータ5a,
5bの真空度がともに下限値と上限値の範囲内であって
も、真空系流路28の真空度が上限値まで低下すると、
第2電磁弁6cを閉弁して真空ポンプ9を作動させる。
その結果、真空系流路28内の気体は、接続点p3から
流路7a,23を介して真空ポンプ9に吸引される。真
空系流路28の真空度が下限値まで回復すると、真空制
御器13dは第2電磁弁6cを開弁し、真空ポンプ9を
停止する。
【0038】この第2実施形態では、真空制御器13d
により真空系流路28内の流路は、ロータリーエバポレ
ータ5a,5bの真空度とは独立に、真空制御器13d
の下限値と上限値の間の範囲(−720mmHg〜−6
80mmHg)に維持される。よって、真空系流路28
に漏洩が生じ、真空系流路28へ大気が侵入した場合で
も、真空系流路28の真空度が維持され、ダイヤフラム
18への有機溶媒の付着をより確実に防止することがで
きる。
【0039】本発明は、上記実施形態に限定されもので
はなく、種々の変形が可能である。例えば、エバポレー
タは、上記エバポレータに限定されず、薄膜式エバポレ
ータ、試験管エバポレータ、遠心エバポレータ等であっ
てもよい。また、二次凝縮器の下流側のトラップをなく
し、二次凝縮器の出口を直接大気に連通させてもよい。
さらに、流路の具体的な構成も上記のものに限定され
ず、例えば、図1から図3において、真空系流路28の
一端を流路7aではなく、流路7bや流路23に接続し
てもよい。また、第2電磁弁6c及び逆止弁25に替え
て、三方弁を設けても良い。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の有機溶媒回収装置では、閉鎖された真空系で有機溶媒
を回収することにより、有機溶媒の大気中への排出を防
止することができるだけでなく、真空ポンプの吸入口側
と凝縮器とを連通する流路と、各ロータリーエバポレー
タと真空ポンプの吐出口側とを連通する流路とを真空系
流路が接続し、真空ポンプの吐出口側は負圧状態で維持
することにより、真空ポンプに有機溶媒が滞留するのを
防止することができる。よって、本発明の有機溶媒回収
装置は、真空ポンプの保守を頻繁に行う必要がなく、ま
た、装置寿命が長い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の有機溶媒回収装置を
示す概略構成図である。
【図2】 第1実施形態の変形例に係る有機溶媒回収装
置を示す概略構成図である。
【図3】 本発明の第2実施形態の有機溶媒回収装置を
示す概略構成図である。
【図4】 従来の有機溶媒回収装置を示す概略構成図で
ある。
【図5】 真空ポンプを示す概略図である。
【符号の説明】
5a,5b,5c ロータリエバポレータ 6a,6b,6d 第1電磁弁 6c 第2電磁弁 9 真空ポンプ 9a 吸入口 9b 吐出口 10 二次凝縮器 7a,7b,7c,23,27 流路 25a,25b,25c,25d 逆止弁 28 真空系流路 29a,29b,29c スイッチ 30a,30b,30c リリーフ弁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のエバポレータを真空ポンプの吸入
    口側に並列に接続し、真空ポンプの吐出口側を少なくと
    も凝縮器を介して大気と連通させた、真空閉鎖系の有機
    溶媒回収装置において、 上記真空ポンプの吐出口側と二次凝縮器を連通する流路
    と、各エバポレータと真空ポンプの吸入口側を連通する
    流路とを、真空系流路で接続したことを特徴とする有機
    溶媒回収装置。
  2. 【請求項2】 上記各エバポレータと真空ポンプの吸入
    口側とを接続する流路に介設した第1電磁弁と、 上記真空系流路に介設した第2電磁弁と、 それぞれ各エバポレータの真空度を検出し、該真空度に
    基づいて上記第1及び第2電磁弁と真空ポンプとを駆動
    制御する真空制御器とを備え、 上記真空制御器は、対応するエバポレータの真空度が所
    定の上限値まで低下すると対応する第1電磁弁を開弁
    し、第2電磁弁を閉弁すると共に真空ポンプを作動さ
    せ、対応するエバポレータの真空度が所定の下限値まで
    上昇すると第1電磁弁を閉弁し、第2電磁弁を開弁する
    と共に真空ポンプを停止させるようにしたことを特徴と
    する請求項1に記載の有機溶媒回収装置。
  3. 【請求項3】 上記真空系流路の真空度を検出し、該真
    空度に基づいて上記第1及び第2電磁弁と真空ポンプと
    を駆動制御する第2の真空制御器を備え、 該第2の真空制御器は、真空系流路の真空度が所定の上
    限値まで低下すると第2電磁弁を閉弁すると共に真空ポ
    ンプを作動させ、真空系の真空度が所定の下限値まで上
    昇すると第2電磁弁を開弁して真空ポンプを停止させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の有機溶媒回収装置。
  4. 【請求項4】 上記真空ポンプは、ダイヤフラムの上下
    動によりポンプ室の容積を増減して吸引及び吐出を行う
    ものである請求項1から請求項3のいずれか1項に記載
    の有機溶媒回収装置。
JP10366526A 1998-12-24 1998-12-24 有機溶媒回収装置 Pending JP2000185201A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10366526A JP2000185201A (ja) 1998-12-24 1998-12-24 有機溶媒回収装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10366526A JP2000185201A (ja) 1998-12-24 1998-12-24 有機溶媒回収装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000185201A true JP2000185201A (ja) 2000-07-04

Family

ID=18487013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10366526A Pending JP2000185201A (ja) 1998-12-24 1998-12-24 有機溶媒回収装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000185201A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005131504A (ja) * 2003-10-29 2005-05-26 Sozo Kagaku Kenkyusho:Kk 液状の媒体の回収装置
JP2009262055A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Tokyo Rika Kikai Kk ロータリーエバポレーター

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005131504A (ja) * 2003-10-29 2005-05-26 Sozo Kagaku Kenkyusho:Kk 液状の媒体の回収装置
JP4547141B2 (ja) * 2003-10-29 2010-09-22 株式会社創造化学研究所 液状の媒体の回収装置
US7931782B2 (en) 2003-10-29 2011-04-26 The Institute Of Creative Chemistry Co., Ltd. Method for recovering a liquid medium and system for recover a liquid medium
JP2009262055A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Tokyo Rika Kikai Kk ロータリーエバポレーター

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2532991B1 (en) Refrigerating cycle apparatus and method for operating the same
KR100711176B1 (ko) 냉동 장치 및 공기 조화기
US7891957B2 (en) Capacity variable type rotary compressor and driving method thereof
JPH06117366A (ja) 往復動型圧縮機
US7171816B2 (en) Air conditioner
JP2716248B2 (ja) ヒートポンプ式空気調和機
JP2000185201A (ja) 有機溶媒回収装置
JPH09152221A (ja) 吸着式冷凍機
JP2000346478A (ja) 冷凍装置
JP2005140496A (ja) 空気調和機のオイル回収装置及びオイル回収方法
EP3387340B1 (en) Refrigeration system and controlling method for starting the refrigeration system
JP2007071421A (ja) 空気調和機
KR20120136057A (ko) 냉동사이클 장치 및 이 냉동사이클 장치의 운전방법
JP2002340448A (ja) 空気調和機の冷媒回収装置
JP2003240365A (ja) 冷凍装置
KR20060119318A (ko) 오일온도조절기능을 구비한 압축기
CN109357355B (zh) 空调开关机控制方法
JP2000314566A (ja) 空気調和装置
JPH11324951A (ja) 空気調和機
JP3427979B2 (ja) 冷媒圧縮機における気液分離器
KR20200031306A (ko) 냉매 회수 장치
JP3134350B2 (ja) デフロスト制御装置
KR100366450B1 (ko) 스테핑모터밸브 제어방법 및 장치
KR20060071687A (ko) 공기조화기
JPH03164673A (ja) 空気調和装置用冷媒の回収,充填装置