JP2000185026A - Mrイメージング方法およびmrイメージング装置 - Google Patents

Mrイメージング方法およびmrイメージング装置

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JP2000185026A
JP2000185026A JP10365182A JP36518298A JP2000185026A JP 2000185026 A JP2000185026 A JP 2000185026A JP 10365182 A JP10365182 A JP 10365182A JP 36518298 A JP36518298 A JP 36518298A JP 2000185026 A JP2000185026 A JP 2000185026A
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JP10365182A
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Takao Goto
隆男 後藤
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GE Healthcare Japan Corp
Original Assignee
GE Yokogawa Medical System Ltd
Yokogawa Medical Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位相エンコーディングパルスの変化に起因す
る残留磁化の変動の影響を抑制する。 【解決手段】 位相エンコーディングパルスgypiとし
て、振幅が一定である負パルスと正パルスを連続させた
バイポーラパルスを用い、負パルスのパルス幅Tnと正
パルスのパルス幅Tpの比を変化させることによって位
相エンコーディング量を調整するが、負パルスと正パル
スの印加順序は変化させず、常に一定とする。 【効果】 データ収集時の残留磁化を一定にできる。よ
って、残留磁化の変動による不要な位相シフトの変動が
なくなり、画質の劣化を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MR(Magnetic
Resonance)イメージング方法およびMRイメージング
装置に関する。さらに詳しくは、位相エンコーディング
パルスに起因する残留磁化の変動の影響を防止可能なパ
ルスシーケンスによるMRイメージング方法およびその
方法を実施するMRイメージング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】MRイメージングで位相エンコーディン
グ量を調整する方法としては、次のような方法が考えら
れる。 (1)位相エンコーディング量の極性に応じて正パルス
または負パルスを用い、その正パルスまたは負パルスの
パルス幅を一定にし、振幅を変える。 (2)振幅が一定である正パルスと負パルスを連続させ
たバイポーラパルスを用い、正パルスと負パルスのパル
ス幅の差を変える。
【0003】図14は、上記(1)の方法によるMRI
シーケンスの繰り返し単位の要部パルスシーケンス図で
ある。このFSE(Fast Spin Echo)シーケンスS
Qでは、まず、励起パルスRとスライス勾配ssを印加
する。次に、第1の反転パルスP1とスライス勾配ss
を印加する。次に、位相エンコーディングパルスgy1iを
位相軸に印加する。次に、リードパルスgxwを印加しな
がら、第1エコーecho1からNMR信号を受信する。そ
の後、前記位相エンコーディングパルスgy1iと時間積分
値が等しく逆極性の位相リワインディングパルスgy1ri
を位相軸に印加する。なお、iは繰り返し番号であり、
i=1〜I(例えばI=128)である。次に、第2の
反転パルスP2とスライス勾配ssを印加し、前記位相
エンコーディングパルスgy1iとパルス幅が同じで振幅お
よび極性の異なる位相エンコーディングパルスgy2iを位
相軸に印加し、リードパルスgxwを印加しながら第2エ
コーecho2からNMR信号を受信し、その後、前記位相
エンコーディングパルスgy2iと時間積分値が等しく逆極
性の位相リワインディングパルスgy2rを位相軸に印加
する。以下同様に、第jの反転パルスPjとスライス勾
配ssを印加し、位相エンコーディングパルスgyjiを位
相軸に印加し、リードパルスgxwを印加しながら第jエ
コーechojからNMR信号を受信し、その後、前記位相
エンコーディングパルスgyjiと時間積分値が等しく逆極
性の位相リワインディングパルスgyjriを位相軸に印加
することを、j=3〜J(例えばJ=8)について繰り
返す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図14のMRIシーケ
ンスを永久磁石型MRイメージング装置に適用した場合
を考える。整磁板等の磁気ヒステリシス特性のため、図
15に示すように、位相エンコーディングパルスgy11
(i=1とする)を印加する前の残留磁化がm1であっ
たとすると、位相エンコーディングパルスgy11を印加す
ることにより残留磁化は履歴a1,a2を辿って再びm
1に至り、位相リワインディングパルスgy1r1を印加す
ることにより残留磁化は履歴a3,a4を辿ってm2に
至る。また、図16に示すように、位相エンコーディン
グパルスgy21を印加する前の残留磁化はm2になるた
め、位相エンコーディングパルスgy21を印加することに
より残留磁化は履歴a5,a6を辿ってm3に至り、位
相リワインディングパルスgy2r1を印加することにより
残留磁化は履歴a7,a8を辿って再びm2に至る。
【0005】このように、永久磁石型MRイメージング
装置では、整磁板等の磁気ヒステリシス特性のため、上
記(1)の方法により位相エンコーディング量を変化さ
せると、位相エンコーディングパルスや位相リワインデ
ィングパルスを変化させた履歴に依存して、残留磁化が
変動する。また、上記(2)の方法でも、正パルスと負
パルスの印加順序を変えると、残留磁化が変動してしま
う。
【0006】しかし、残留磁化が変動すると、残留磁化
の影響による不要な位相シフトが変動し、画質を劣化さ
せてしまう問題点がある。そこで、本発明の第1の目的
は、位相エンコーディングパルスの変化に起因する残留
磁化の変動の影響を防止できるMRイメージング方法を
提供することにある。また、本発明の第2の目的は、上
記の方法を好適に実施しうるMRイメージング装置を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、本発明
は、振幅が一定である正パルスと負パルスを連続させた
バイポーラパルスを位相エンコーディングパルスとして
用い、正パルスと負パルスのパルス幅の比を変化させる
ことによって位相エンコーディング量を調整するMRイ
メージング方法であって、正パルスと負パルスのパルス
幅の比を変化させても、正パルスと負パルスの印加順序
は変化させないことを特徴とするMRイメージング方法
を提供する。上記第1の観点のMRイメージング方法で
は、位相エンコーディングパルスとして、振幅が一定で
ある正パルスと負パルスを連続させたバイポーラパルス
を用い、正パルスと負パルスのパルス幅の比を変化させ
ることによって位相エンコーディング量を調整するが、
正パルスと負パルスの印加順序は変化させないようにし
た。これにより、位相エンコーディングパルス印加後す
なわちデータ収集時の残留磁化を一定にできる。よっ
て、残留磁化の変動による不要な位相シフトの変動がな
くなり、画質の劣化を防止できる。
【0008】第2の観点では、本発明は、上記第1の観
点のMRイメージング方法において、MRIシーケンス
の繰り返し単位の位相軸の最後に、位相エンコーディン
グパルスと振幅が同じである正または負のリセット用パ
ルスを付加したことを特徴とするMRイメージング方法
を提供する。上記第2の観点のMRイメージング方法で
は、位相エンコーディングパルスと振幅が同じ正または
負のリセット用パルスを印加するため、MRIシーケン
スの繰り返し単位の終了時すなわち次の繰り返し単位の
開始時の残留磁化を一定にできる。よって、正パルスと
負パルスの印加順序を変化させないバイポーラパルスの
位相エンコーディングパルスを印加後の残留磁化を一定
にできる。よって、残留磁化の変動による不要な位相シ
フトの変動がなくなり、画質の変化を防止できる。
【0009】第3の観点では、本発明は、上記第1また
は第2の観点のMRイメージング方法において、位相エ
ンコーディングパルスに起因して発生する残留磁化によ
る位相シフト量を補償する補償パルスを、位相エンコー
ディングパルスに組み込むか、位相エンコーディングパ
ルスとは別に付加することを特徴とするMRイメージン
グ方法を提供する。上記第3の観点によるMRイメージ
ング方法では、FSEパルスシーケンスにおいて先行す
る位相エンコーディングパルスに起因する渦電流や残留
磁化の影響による後続のエコーの位相シフトを補正でき
る。
【0010】第4の観点では、本発明は、振幅が一定で
ある正パルスと負パルスを連続させたバイポーラパルス
を位相エンコーディングパルスとして用い、正パルスと
負パルスのパルス幅の比を変化させることによって位相
エンコーディング量を調整する勾配磁場パルス印加手段
を備えたMRイメージング装置であって、前記勾配磁場
パルス印加手段は、正パルスと負パルスのパルス幅の比
を変化させても、正パルスと負パルスの印加順序は変化
させないことを特徴とするMRイメージング装置を提供
する。上記第4の観点によるMRイメージング装置で
は、上記第1の観点によるMRイメージング方法を好適
に実施できる。
【0011】第5の観点では、本発明は、上記第4の観
点のMRイメージング装置において、前記勾配磁場パル
ス印加手段は、MRIシーケンスの繰り返し単位の位相
軸の最後に、位相エンコーディングパルスと振幅が同じ
である正または負のリセット用パルスを付加することを
特徴とするMRイメージング装置を提供する。上記第5
の観点によるMRイメージング装置では、上記第2の観
点によるMRイメージング方法を好適に実施できる。
【0012】第6の観点では、本発明は、上記第4また
は第5の観点のMRイメージング装置において、前記勾
配磁場パルス印加手段は、位相エンコーディングパルス
に起因して発生する残留磁化による位相シフト量を補償
する補償パルスを、位相エンコーディングパルスに組み
込むか、位相エンコーディングパルスとは別に付加する
ことを特徴とするMRイメージング装置を提供する。上
記第6の観点によるMRイメージング装置では、上記第
3の観点によるMRイメージング方法を好適に実施でき
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図に示す実施形態により本
発明をさらに詳しく説明する。なお、これにより本発明
が限定されるものではない。図1は、本発明の一実施形
態のMRイメージング装置のブロック図である。このM
Rイメージング装置100において、マグネットアセン
ブリ1は、内部に被検体を挿入するための空間部分
(孔)を有し、この空間部分を取りまくようにして、被
検体に一定の主磁場を印加する永久磁石1pと、スライ
ス軸,位相軸,リード軸の勾配磁場を発生するための勾
配磁場コイル1gと、被検体内の原子核のスピンを励起
するためのRFパルスを与える送信コイル1tと、被検
体からのNMR信号を検出する受信コイル1rとが配置
されている。前記勾配磁場コイル1g,送信コイル1t
および受信コイル1rは、それぞれ勾配磁場駆動回路
3,RF電力増幅器4および前置増幅器5に接続されて
いる。シーケンス記憶回路8は、計算機7からの指令に
従い、記憶しているパルスシーケンスに基づいて勾配磁
場駆動回路3を操作し、前記マグネットアセンブリ1の
勾配磁場コイル1gから勾配磁場を発生させると共に、
ゲート変調回路9を操作し、RF発振回路10の搬送波
出力信号を所定タイミング・所定包絡線形状のパルス状
信号に変調し、それをRFパルスとしてRF電力増幅器
4に加え、RF電力増幅器4でパワー増幅した後、前記
マグネットアセンブリ1の送信コイル1tに印加し、所
望のスライス領域を選択励起する。前置増幅器5は、マ
グネットアセンブリ1の受信コイル1rで検出された被
検体からのNMR信号を増幅し、位相検波器12に入力
する。位相検波器12は、RF発振回路10の搬送波出
力信号を参照信号とし、前置増幅器5からのNMR信号
を位相検波して、A/D変換器11に与える。A/D変
換器11は、位相検波後のアナログ信号をディジタル信
号に変換して、計算機7に入力する。計算機7は、A/
D変換器11からデータを読み込み、画像再構成演算を
行い、所望のスライス領域のイメージを生成する。この
イメージは、表示装置6にて表示される。また、計算機
7は、操作卓13から入力された情報を受け取るなどの
全体的な制御を受け持つ。
【0014】図2は、本発明にかかるスピンエコー法の
パルスシーケンス図である。このSE(Spin Echo)
シーケンスSS1では、まず、励起パルスRとスライス
勾配ssを印加する。次に、位相軸に、振幅が一定であ
る負パルスと正パルスを連続させたバイポーラパルスを
位相エンコーディングパルスgyp1として印加する。次
に、反転パルスP1とスライス勾配ssを印加する。次
に、リードパルスgxwを印加しながら、エコーechoから
NMR信号を受信する。その後、位相エンコーディング
パルスgypiと振幅が同じである正のリセット用パルスgy
kを付加し、核スピンの位相をばらけさせる。以上の繰
り返し単位TRを、ビューに応じた位相エンコーディン
グ量に調整しながら必要なビュー数だけ繰り返す。位相
エンコーディング量の調整は、位相エンコーディングパ
ルスgypiのパルス幅Tbを一定とし、負パルスのパルス
幅Tnと正パルスのパルス幅Tpの比を変化させること
で行う。負パルスと正パルスの印加順序は常に一定不変
とする。
【0015】図3に示すように、上記MRイメージング
装置100では、永久磁石1pの整磁板等の磁気ヒステ
リシス特性のため、繰り返し単位TRの開始時の残留磁
化がm1であったとすると、位相エンコーディングパル
スgypiを印加することにより、残留磁化は履歴a2〜a
5を辿って再びm1に戻る。また、リセット用パルスgy
kを印加することにより、残留磁化は履歴a6,a7を
辿って再びm1に戻る。このように、上記MRイメージ
ング装置100では、データ収集時の残留磁化が常に一
定になるため、残留磁化の変動に起因する位相シフトの
変動がなく、位相シフトの変動による画質の劣化を防止
できる。
【0016】図4は、本発明との比較のために、負パル
スと正パルスの印加順序を変えた場合のスピンエコー法
のパルスシーケンス図である。このSEシーケンスSS
1’は、図2のSEシーケンスSS1の2回目の位相エ
ンコーディングパルスgyp2の負パルスと正パルスの印加
順序を変えた位相エンコーディングパルスgyp2'を用い
ている。
【0017】図5に示すように、1回目の繰り返し単位
TRの開始時の残留磁化がm1であったとすると、位相
エンコーディングパルスgyp1を印加することにより、残
留磁化は履歴a2〜a5を辿って再びm1に戻る。従っ
て、1回目のデータ収集時の残留磁化はm1である。次
に、リセット用パルスgykを印加することにより、残留
磁化は履歴a6,a7を辿って再びm1に戻る。次に、
位相エンコーディングパルスgyp2'を印加することによ
り、残留磁化は履歴b2〜b5を辿ってm2に至る。従
って、2回目のデータ収集時の残留磁化はm2である。
このように、負パルスと正パルスの印加順序を変える
と、データ収集時の残留磁化が変動するため、残留磁化
の変動に起因する位相シフトも変動し、画質も劣化して
しまう。
【0018】図6は、本発明にかかるスピンエコー法の
別の例のパルスシーケンス図である。このSEシーケン
スSS2は、図2のSEシーケンスSS1の位相エンコ
ーディングパルスgypiの負パルスと正パルスの印加順序
を変えた位相エンコーディングパルスgypi'を用いてい
る。
【0019】図7に示すように、1回目の繰り返し単位
TRの開始時の残留磁化がm1であったとすると、位相
エンコーディングパルスgyp1'を印加することにより、
残留磁化は履歴b2〜b5を辿ってm2に至る。従っ
て、1回目のデータ収集時の残留磁化はm2である。次
に、リセット用パルスgykを印加することにより、残留
磁化は履歴a6,a7を辿ってm1に戻る。次に、位相
エンコーディングパルスgyp2'を印加することにより、
残留磁化は履歴b2〜b5を辿ってm2に至る。従っ
て、2回目のデータ収集時の残留磁化もm2である。こ
のように、上記MRイメージング装置100では、デー
タ収集時の残留磁化が常に一定になるため、残留磁化の
変動に起因する位相シフトの変動がなく、位相シフトの
変動による画質の劣化を防止できる。
【0020】なお、リセット用パルスgykの極性を負に
してもよい。図2のSEシーケンスSS1でリセット用
パルスgykの極性を負にしても、データ収集時の残留磁
化は常にm1になる。また、図6のSEシーケンスSS
2でリセット用パルスgykの極性を負にしても、データ
収集時の残留磁化は常にm2になる。
【0021】図8は、本発明にかかる高速スピンエコー
法のパルスシーケンス図である。このFSE(Fast S
pin Echo)シーケンスFSでは、まず、励起パルスR
とスライス勾配ssを印加する。次に、第1の反転パル
スP1とスライス勾配ssを印加する。次に、位相軸
に、振幅が一定である負パルスと正パルスを連続させた
バイポーラパルスを位相エンコーディングパルスgye1と
して印加する。次に、リードパルスgxwを印加しなが
ら、第1エコーecho1からNMR信号を受信する。その
後、前記位相エンコーディングパルスgye1の極性を反転
した位相リワインディングパルスgyr1を位相軸に印加
する。続いて、後述する補償用パルスgycを位相軸に印
加する。次に、第2の反転パルスP2とスライス勾配s
sを印加し、次に、ビューに応じた位相エンコーディン
グ量に調整した位相エンコーディングパルスgye2を位相
軸に印加する。次に、リードパルスgxwを印加しなが
ら、第2エコーecho2からNMR信号を受信する。その
後、前記位相エンコーディングパルスgye2の極性を反転
させた位相リワインディングパルスgyr2を位相軸に印
加する。続いて、後述する補償用パルスgycを位相軸に
印加する。以下同様に、第jの反転パルスPjとスライ
ス勾配ssを印加し、位相エンコーディングパルスgyej
を位相軸に印加し、リードパルスgxwを印加しながら第
jエコーechojからNMR信号を受信し、その後、前記
位相エンコーディングパルスgyejの極性を反転させた位
相リワインディングパルスgyrjを位相軸に印加し、続
いて、後述する補償用パルスgycを位相軸に印加するこ
とを、j=3〜J(例えばJ=8)について繰り返す。
最後に、位相エンコーディングパルスgyejと振幅が同じ
である正のリセット用パルスgykを付加し、核スピンの
位相をばらけさせる。以上の繰り返し単位TRを、ビュ
ーに応じた位相エンコーディング量に調整しながら必要
なビュー数だけ繰り返す。位相エンコーディング量の調
整は、位相エンコーディングパルスgyeiのパルス幅Tb
を一定とし、負パルスのパルス幅Tnと正パルスのパル
ス幅Tpの比を変化させることで行う。負パルスと正パ
ルスの印加順序は常に一定不変とする。
【0022】図9に示すように、繰り返し単位TRの開
始時の残留磁化がSであったとすると、位相エンコーデ
ィングパルスgye1を印加することにより、残留磁化は履
歴c1〜c4を辿ってSに戻る。従って、1回目のデー
タ収集時の残留磁化はSである。次に、位相リワインデ
ィングパルスgyr1を印加することにより、残留磁化は履
歴c5〜c8を辿ってEに至る。補償用パルスgycは振
幅が小さいため、残留磁化はEのままである。次に、図
10に示すように、位相エンコーディングパルスgye2を
印加することにより、残留磁化は履歴d1〜d4を辿っ
てSに至る。従って、2回目のデータ収集時の残留磁化
もSである。同様に、以降のデータ収集時の残留磁化も
常にSとなる。最後に、リセット用パルスgykを印加す
ることにより、残留磁化は履歴a6,a7を辿ってSに
戻る。このように、上記MRイメージング装置100で
は、データ収集時の残留磁化が常に一定になるため、残
留磁化の変動に起因する位相シフトの変動がなく、位相
シフトの変動による画質の劣化を防止できる。
【0023】なお、補償用パルスgycは、位相エンコー
ディングパルスgyejまたは/および位相リワインディン
グパルスgyriに組み込んでもよいし、位相エンコーディ
ングパルスgyejの直前または直後の一方または両方に付
加してもよいし、位相リワインディングパルスgyriの直
前または直前と直後の両方に付加してもよい。いずれに
しても、補償用パルスgycは一定値なので、制御は簡単
である。
【0024】図11は、本発明にかかる補償用パルス決
定処理を示すフロー図である。ステップF1では、補償
用パルスgycの振幅agycの初期値を適当な値にセットす
る。ステップF2offでは、図12のパルスシーケンス
によりエコーecho_offからデータを収集する。
【0025】図12は、本発明にかかる補償用パルス決
定用プリスキャンのパルスシーケンス図である。この補
償用パルス決定用シーケンスPSQoffでは、まず、励
起パルスRとスライス勾配ssを印加する。次に、第1
の反転パルスP1とスライス勾配ssを印加する。位相
エンコーディングパルスは印加しない。次に、補償用パ
ルスgypsを位相軸に印加する。次に、通常のリードパル
スgxwの前半分のリードパルスgxrを印加する。この後
は、リードパルスを“0”とする。次に、位相リワイン
ディングパルスは印加しないで、補償用パルスgycを位
相軸に印加する。次に、第2の反転パルスP2とスライ
ス勾配ssを印加する。次に、デフェーザパルスgyw1
を位相軸に印加する。次に、リードパルスgywを位相軸
に印加しながらエコーecho_offからNMR信号を受信
し、その後、前記デフェーザパルスgyw1と等しいリフ
ェーザパルスgywrを位相軸に印加する。最後に、リセ
ット用パルスgykを印加する。
【0026】図11に戻り、ステップF2onでは、図1
3のパルスシーケンスによりエコーecho_onからデータ
を収集する。
【0027】図13は、本発明にかかる補償用パルス決
定用プリスキャンのパルスシーケンス図である。この補
償用パルス決定用シーケンスPSQonでは、まず、励起
パルスRとスライス勾配ssを印加する。次に、第1の
反転パルスP1とスライス勾配ssを印加する。次に、
位相エンコーディングパルスgye1を印加する。次に、通
常のリードパルスgxwの前半分のリードパルスgxrを印加
する。この後は、リードパルスを“0”とする。次に、
位相リワインディングパルスgyr1を印加する。続いて、
補償用パルスgycを位相軸に印加する。次に、第2の反
転パルスP2とスライス勾配ssを印加する。次に、デ
フェーザパルスgyw1を位相軸に印加する。次に、リー
ドパルスgywを位相軸に印加しながらエコーecho_offか
らNMR信号を受信し、その後、前記デフェーザパルス
gyw1と等しいリフェーザパルスgywrを位相軸に印加す
る。最後に、リセット用パルスgykを印加する。
【0028】図11に戻り、ステップF3では、エコー
echo_offおよびecho_onから得られたデータを1次元フ
ーリエ変換し、得られた位相をΦ1およびΦ2とする。
ステップF4では、(Φ1−Φ2)を求め、その結果を
最小二乗法等を用いて1次関数でフィッティングし、そ
の結果の1次項Dを求める。ステップF5では、次式に
より1次の位相シフト量Φを求める。 Φ=D・Xres・106/(γ・fov) ここで、Xres は、エコーのサンプリングポイント数で
ある。また、γは、磁気回転比である。また、fovは、
撮像視野の大きさ(cm)である。
【0029】ステップF6では、補償用パルスgycの振
幅agycを更新する。 new_agyc=(1+Φ/gycarea)old_agyc ここで、new_agycは更新後の振幅であり、old_agycは
更新前の振幅であり、gycareaは更新前の補償用パルスg
ycの面積である。ステップF7では、上記ステップF2
off〜E6を設定回数繰り返す。その後、処理を終了す
る。以上により、補償用パルスgycの振幅agycを決定で
きる。
【0030】
【発明の効果】本発明のMRイメージング方法によれ
ば、位相エンコーディングパルスに起因する残留磁化の
変動の影響を抑制でき、画質の劣化を防止することが出
来る。また、本発明のMRイメージング装置によれば、
上記の方法を好適に実施することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるMRイメージング
装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるSEシーケンスの
パルスシーケンス図である。
【図3】図2のSEシーケンスにおける残留磁化の変動
を示すマイナーループの説明図である。
【図4】比較のために図2のSEシーケンスで負パルス
と正パルスの印加順を途中で変えたSEシーケンスのパ
ルスシーケンス図である。
【図5】図4のSEシーケンスにおける残留磁化の変動
を示すマイナーループの説明図である。
【図6】本発明の別の実施形態にかかるSEシーケンス
のパルスシーケンス図である。
【図7】図6のSEシーケンスにおける残留磁化の変動
を示すマイナーループの説明図である。
【図8】本発明の一実施形態にかかるFSEシーケンス
のパルスシーケンス図である。
【図9】図8のFSEシーケンスにおける残留磁化の変
動を示すマイナーループの説明図である。
【図10】図8のFSEシーケンスにおける残留磁化の
変動の図9の続きを示すマイナーループの説明図であ
る。
【図11】補償用パルス決定処理のフロー図である。
【図12】補償用パルス決定用シーケンス(位相エンコ
ーディングパルスOFF)のパルスシーケンス図であ
る。
【図13】補償用パルス決定用シーケンス(位相エンコ
ーディングパルスON)のパルスシーケンス図である。
【図14】従来のFSEシーケンスの一例を示す要部パ
ルスシーケンス図である。
【図15】図14のFSEシーケンスにおける残留磁化
の変動を示すマイナーループの説明図である。
【図16】図14のFSEシーケンスにおける残留磁化
の変動の図15の続きを示すマイナーループの説明図で
ある。
【符号の説明】
100 MRイメージング装置 1 マグネットアセンブリ 1g 勾配磁場コイル 1t 送信コイル 1p 永久磁石 7 計算機 8 シーケンス記憶回路 12 位相検波器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振幅が一定である正パルスと負パルスを
    連続させたバイポーラパルスを位相エンコーディングパ
    ルスとして用い、正パルスと負パルスのパルス幅の比を
    変化させることによって位相エンコーディング量を調整
    するMRイメージング方法であって、 正パルスと負パルスのパルス幅の比を変化させても、正
    パルスと負パルスの印加順序は変化させないことを特徴
    とするMRイメージング方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のMRイメージング方法
    において、MRIシーケンスの繰り返し単位の位相軸の
    最後に、位相エンコーディングパルスと振幅が同じであ
    る正または負のリセット用パルスを付加したことを特徴
    とするMRイメージング方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のMRイ
    メージング方法において、位相エンコーディングパルス
    に起因して発生する残留磁化による位相シフト量を補償
    する補償パルスを、位相エンコーディングパルスに組み
    込むか、位相エンコーディングパルスとは別に付加する
    ことを特徴とするMRイメージング方法。
  4. 【請求項4】 振幅が一定である正パルスと負パルスを
    連続させたバイポーラパルスを位相エンコーディングパ
    ルスとして用い、正パルスと負パルスのパルス幅の比を
    変化させることによって位相エンコーディング量を調整
    する勾配磁場パルス印加手段を備えたMRイメージング
    装置であって、 前記勾配磁場パルス印加手段は、正パルスと負パルスの
    パルス幅の比を変化させても、正パルスと負パルスの印
    加順序は変化させないことを特徴とするMRイメージン
    グ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のMRイメージング装置
    において、前記勾配磁場パルス印加手段は、MRIシー
    ケンスの繰り返し単位の位相軸の最後に、位相エンコー
    ディングパルスと振幅が同じである正または負のリセッ
    ト用パルスを付加することを特徴とするMRイメージン
    グ装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載のMRイ
    メージング装置において、前記勾配磁場パルス印加手段
    は、位相エンコーディングパルスに起因して発生する残
    留磁化による位相シフト量を補償する補償パルスを、位
    相エンコーディングパルスに組み込むか、位相エンコー
    ディングパルスとは別に付加することを特徴とするMR
    イメージング装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002200057A (ja) * 2000-12-20 2002-07-16 Siemens Ag マルチエコー撮像法
KR100668230B1 (ko) * 2000-10-11 2007-01-17 지이 메디컬 시스템즈 글로발 테크놀러지 캄파니 엘엘씨 Mr 촬상 방법 및 mri 시스템
KR101340436B1 (ko) 2012-01-26 2013-12-11 한국원자력연구원 바이폴러형 펄스 전류를 사용한 강자성체로된 배관의 감육 평가 장치 및 방법

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