JP2000183601A - 180°移相器 - Google Patents

180°移相器

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JP2000183601A
JP2000183601A JP10360117A JP36011798A JP2000183601A JP 2000183601 A JP2000183601 A JP 2000183601A JP 10360117 A JP10360117 A JP 10360117A JP 36011798 A JP36011798 A JP 36011798A JP 2000183601 A JP2000183601 A JP 2000183601A
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capacitor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型であり、量産性に優れ、かつ、広帯域な周
波数特性を有する180°移相器を提供する。 【解決手段】180°移相器を使用周波数の1/4波長
よりも短い第一乃至第四の結合伝送線路(54,55,56,57)
から構成し、第一及び第二の結合伝送線路(54,55)の端
部(54a,55b)をキャパシタンス(58,59)を介して接地させ
る。さらに、第三及び第四の結合伝送線路(56,57)の端
部(56b,57a)をキャパシタンス(60)を介して相互に接続
させる。不平衡信号入力端子(51)から与えられた信号は
二つの平衡信号出力端子(72,73)に等しい電力で分配さ
れ、180°の位相差を有して出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種通信機器に用
いられる180゜移相器に関する。
【0002】
【従来の技術】180゜移相器は、電力増幅器の電力分
配・合成回路、平衡型変復調回路、ミキサ、移相器など
の基本回路として幅広く利用されているマイクロ波回路
である。180゜移相器の主たる機能は、不平衡信号
を、180°の位相差を有し、かつ、等振幅な平衡信号
に電力分配することであり、このような機能を有するこ
とから、平衡−不平衡(Balance−Unbala
nce)変換器、又は、単に、バラン(Bal−un)
とも呼ばれている。
【0003】従来、小型で広帯域な周波数特性を有する
バランとして、図9に示すようなマ−チャントバランが
ある。このマーチャントバランは、“A NEW Im
pedance−Matched Wide−Band
Balun and Magic Tee"by
G.J.Laughlin.;IEEE Trans.
Microwave Theory Tech.,Vo
l.MTT−24 No.3,March 1976.
p135.−p141.に記載されているものである。
【0004】図9に示したマーチャントバランは、使用
周波数の1/4波長の第一の結合伝送線路4と使用周波
数の1/4波長の第三の結合伝送線路6とからなる第一
組の結合伝送線路と、使用周波数の1/4波長の第二の
結合伝送線路5と使用周波数の1/4波長の第四の結合
伝送線路7とからなる第二組の結合伝送線路とからなっ
ている。第一組の結合伝送線路と第二組の結合伝送線路
とは、第三の結合伝送線路6及び第四の結合伝送線路7
の一端11、14が接地され、他端12、13が開放に
された状態で相互に接続されている。
【0005】第一の結合伝送線路4は、その一端8にお
いて、不平衡信号入力端子1と接続されており、さら
に、その他端9において、第二の結合伝送線路5の一端
10と接続されている。第二の結合伝送線路5の他端は
開放端である。第三の結合伝送線路6は、その他端12
において、第一の平衡信号出力端子2と接続され、第四
の結合伝送線路7は、その他端13において、第二の平
衡信号出力端子3と接続されている。
【0006】図9に示したマーチャントバランにおいて
は、不平衡信号入力端子1から不平衡信号が入力される
と、第一及び第二の平衡信号出力端子2及び3から平衡
信号が出力される。
【0007】図10は、図9に示した回路構成を有し、
誘電率2.2の多層テフロン基板を用い、かつ、使用周
波数を2GHzとして設計した従来の180°バランの
構成を示す外観図である。図10(A)は上方から見た
ときの平面図、図10(B)は側面図である。
【0008】厚さ1.2mmのテフロン基板15の裏面
には、接地のための裏面電極(図示せず)が形成されて
おり、テフロン基板15の表面に第三及び第四の結合伝
送線路6、7がパタ−ン形成されている。
【0009】テフロン基板15は筐体16の上に載置さ
れている。
【0010】第三の結合伝送線路6は、一端11におい
て、テフロン基板15に形成された第一のスルーホール
電極17を介して裏面電極と導通し、接地されており、
他端12において、第一の平衡信号出力端子2に接続さ
れている。
【0011】第四の結合伝送線路7は、一端14におい
て、第二のスルーホール電極18を介して裏面電極と導
通し、接地されており、他端13において、第二の平衡
信号出力端子3に接続されている。
【0012】第三及び第四の結合伝送線路6、7の長さ
はテフロン基板15における使用周波数である2GHz
の実効的な1/4波長程度に設定する。
【0013】また、第三及び第四の結合伝送線路6、7
の幅は、平衡信号入力端子2,3(50/2=25Ω)
にインピーダンス整合するように設定する。例えば、第
三の結合伝送線路6は長さ27mm、幅5.5mmと
し、第四の結合伝送線路7は長さ25.5mm、幅5.
5mmとする。
【0014】さらに、テフロン基板15の直上に、裏面
をメタライズしていない厚さ0.8mmの第二のテフロ
ン基板19が配置されている。
【0015】第二のテフロン基板19の表面には、第一
及び第二の結合伝送線路4、5が、それぞれ第三及び第
四の結合伝送線路6、7と第二のテフロン基板19を介
して結合するように、上面から見たときに第三及び第四
の結合伝送線路6、7のパターンと重なるようにパター
ン形成されている。
【0016】第一及び第二の結合伝送線路4、5の長さ
は第二のテフロン基板19における使用周波数2GHz
の実効的な1/4波長程度に設定する。
【0017】また、第一及び第二の結合伝送線路4、5
の幅は不平衡信号入力端子1(50Ω)にインピーダン
ス整合するように設定する。例えば、第一の結合伝送線
路4は長さ27mm、幅2.5mmとし、第二の結合伝
送線路5は長さ25.5mm、幅3.5mmとする。
【0018】上記のようにして作製された従来の180
°バランの特性を図3(a)乃至図3(c)に示す。図
3(a)は不平衡信号入力端子1から入力された信号が
2つの平衡信号出力端子2、3へ分配して出力されたと
きの平衡信号出力端子2、3の間での振幅差(縦軸)の
周波数依存性(横軸)を示し、図3(b)はそのときの
位相差(縦軸)の周波数依存性(横軸)を示す。また、
図3(c)には不平衡信号入力端子1から一方の平衡信
号入力端子2又は3への通過損失(縦軸)の周波数依存
性(横軸)を示す。
【0019】2GHzの中心周波数f0に対して約70
%f0の広大な周波数帯域幅において、振幅差0.2d
B以下、位相差180°±5°、通過損失0.5dB以
下(−3dBからの損失)という良好な180°移相器
特性が示されている。
【0020】従来の180°移相器の他の例として、特
開平7−38368号公報に記載されている180°移
相器を図12に示す。
【0021】この180°移相器は、図12(A)に示
すように、1個の1次側コイル20と、直列に接続され
た2個の2次側コイル21、22と、を有しており、2
個の2次側コイル21、22の接続点を接地したトラン
スを用いている。
【0022】図12(B)に示すように、この180°
移相器は多層基板から構成されており、この多層基板に
複数のコイルパターンからなるトランス部23と、グラ
ウンド電極パターン及び複数のコンデンサ電極パターン
からなるコンデンサ部24とを一体に設けている。トラ
ンス部23が1次側コイル20及び2次側コイル21、
22を形成している。コンデンサ部24は3個のコンデ
ンサC1、C2、C3からなる。
【0023】さらに、1次側コイル20及び2次側コイ
ル21、22のそれぞれに一方の電極を接地したコンデ
ンサC1、C2、C3を接続している。
【0024】さらに他の従来の180°移相器の例とし
て、特開平8−265048号公報に記載されている1
80°移相器を図13に示す。
【0025】入力端子25から入力された信号は、第一
の結合線路26と第二の結合線路27とからなるマーチ
ャントバランによって平衡モードの信号に変換され、出
力端子28、29を介してダイオード30、31に入力
される。ダイオード30、31の接続点32にはRF信
号端子33からRF信号が入力される。ダイオード3
0、31に入力された平衡モードの信号はダイオード3
0、31の非線形効果によって変換され、ローパスフィ
ルター34を通過し、中間周波数として出力端子35か
ら出力される。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】、近年、通信機器の小
型化に伴って、180°移相器のようなマイクロ波回路
も小型化が要求されている。
【0027】図9乃至図11に示した従来例の180°
移相器は、広帯域に良好な周波数特性を持っているにも
拘わらず、1/4波長の結合伝送線路を用いるために回
路面積が増大し、コスト高になるという問題点があり、
移動体通信システムにおける周波数帯1乃至2GHzに
おいて、その使用が敬遠されてきた。
【0028】また、図12に示した従来の180°移相
器はトランスを使用しているため、小型化には限度があ
る。さらに、トランスの製造には巻線作業を必要とする
ため、この180°移相器は量産性に劣るという問題点
があった。
【0029】図13に示した従来の180°移相器は構
造が複雑であり、しかも、不平衡−平衡変換特性を達成
できる帯域が比較的狭いという問題点を有していた。
【0030】本発明は、以上のような従来の180°移
相器における問題点に鑑みてなされたものであり、小型
であり、量産性に優れ、かつ、広帯域な周波数特性を有
する180°移相器を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明のうち、請求項1
は、使用周波数の1/4波長よりも短い二組の結合伝送
線路からなり、各組の結合伝送線路の端部がキャパシタ
ンスを介して接地されている180°移相器を提供す
る。
【0032】請求項2は、使用周波数の1/4波長より
も短い第一乃至第四の結合伝送線路と、不平衡信号入力
端子と、第一及び第二の平衡信号出力端子と、第一乃至
第三のキャパシタと、からなる180°移相器であっ
て、第一の結合伝送線路は、その第一端部において、不
平衡信号入力端子と接続され、かつ、第一のキャパシタ
を介して接地されており、さらに、その第二端部におい
て、第二の結合伝送線路の第一端部と接続されており、
第二の結合伝送線路は、その第二端部において、第二の
キャパシタを介して接地されており、第三の結合伝送線
路は、その第一端部において、接地され、さらに、その
第二端部において、第四の結合伝送線路の第一端部と第
三のキャパシタを介して接続され、かつ、第一の平衡信
号出力端子と接続されており、第四の結合伝送線路は、
その第一端部において、第二の平衡信号出力端子と接続
され、さらに、その第二端部において、接地されている
構造を有する180°移相器を提供する。
【0033】請求項3は、使用周波数の1/4波長より
も短い第一乃至第四の結合伝送線路と、不平衡信号入力
端子と、第一及び第二の平衡信号出力端子と、第一乃至
第三のキャパシタと、上層基板と、裏面に裏面電極が形
成されている下層基板と、からなる180°移相器であ
って、第三及び第四の結合伝送線路は下層基板上にそれ
ぞれパターン形成されており、第三の結合伝送線路は、
その第一端部において、下層基板に形成された第一のス
ルーホール電極を介して、裏面電極に接続され、さら
に、その第二端部において、第一の平衡信号出力端子と
接続され、かつ、第三のキャパシタを介して第四の結合
伝送線路の第一端部に接続されており、第四の結合伝送
線路は、その第一端部において、第二の平衡信号出力端
子と接続され、さらに、その第二端部において、下層基
板に形成された第二のスルーホール電極を介して、裏面
電極に接続されており、上層基板は下層基板上に配置さ
れており、第一及び第二の結合伝送線路は、上方から見
たときに第三及び第四の結合伝送線路のパターンと重な
り合うように、上層基板上にそれぞれパターン形成され
ており、第一の結合伝送線路は、その第一端部におい
て、不平衡信号入力端子と接続され、かつ、第一のキャ
パシタを介して接地され、さらに、その第二端部におい
て、第二の結合伝送線路の第一端部と接続されており、
第二の結合伝送線路は、その第二端部において、第二の
キャパシタを介して接地されている構造を有する180
°移相器を提供する。
【0034】請求項4に記載されているように、本発明
に係る180°移相器は、下層基板と同寸法のキャビテ
ィが形成されている筐体をさらに備え、下層基板はキャ
ビティの内部に収容されていることが好ましい。
【0035】請求項5に記載されているように、上層基
板には、第一及び第二端部において、それぞれ接地用電
極が設けられており、接地用電極は、上層基板に形成さ
れたスルーホール電極を介して筐体と接続し、かつ、第
一及び第二のキャパシタとそれぞれ接続していることが
好ましい。
【0036】請求項6は、使用周波数の1/4波長より
も短い二組の結合伝送線路からなり、各組の結合伝送線
路は、それらの端部において、相互にキャパシタンスを
介して接続され、かつ、接地されている180°移相器
を提供する。
【0037】請求項7は、使用周波数の1/4波長より
も短い第一乃至第四の結合伝送線路と、不平衡信号入力
端子と、第一及び第二の平衡信号出力端子と、第一乃至
第三のキャパシタと、からなる180°移相器であっ
て、第一の結合伝送線路は、その第一端部において、不
平衡信号入力端子と接続され、かつ、第一のキャパシタ
を介して第三の結合伝送線路の第一端部と接続され、さ
らに、その第二端部において、第二の結合伝送線路の第
一端部と接続されており、第二の結合伝送線路は、その
第二端部において、第二のキャパシタを介して第四の結
合伝送線路の第二端部と接続されており、第三の結合伝
送線路は、その第一端部において、接地されており、さ
らに、その第二端部において、第四の結合伝送線路の第
一端部と第三のキャパシタを介して接続され、かつ、第
一の平衡信号出力端子と接続されており、第四の結合伝
送線路は、その第一端部において、第二の平衡信号出力
端子と接続されており、さらに、その第二端部におい
て、接地されている180°移相器を提供する。
【0038】請求項8は、使用周波数の1/4波長より
も短い第一乃至第四の結合伝送線路と、不平衡信号入力
端子と、第一及び第二の平衡信号出力端子と、第一乃至
第三のキャパシタと、上層基板と、裏面に裏面電極が形
成されている下層基板と、からなる180°移相器であ
って、第三及び第四の結合伝送線路は下層基板上にそれ
ぞれパターン形成されており、第三の結合伝送線路は、
その第一端部において、下層基板に形成された第一のス
ルーホール電極を介して、裏面電極に接続され、さら
に、その第二端部において、第一の平衡信号出力端子と
接続されており、第四の結合伝送線路は、その第一端部
において、第二の平衡信号出力端子と接続され、さら
に、その第二端部において、下層基板に形成された第二
のスルーホール電極を介して、裏面電極に接続されてお
り、第三及び第四の結合伝送線路上にこれらを接続する
第三のキャパシタとしてのキャパシタ層が形成されてお
り、上層基板は下層基板上に形成された誘電体層からな
り、上層基板上に第一及び第二の結合伝送線路がそれぞ
れパターン形成されており、第一及び第二の結合伝送線
路は上層基板に形成された第三及び第四のスルーホール
電極を介してそれぞれ第三及び第四の結合伝送線路と導
通しており、第三及び第四のスルーホール上に第一及び
第二のキャパシタとしてキャパシタ層がそれぞれ形成さ
れており、第一の結合伝送線路は、その第一端部におい
て、不平衡信号入力端子と接続し、かつ、第一のキャパ
シタを介して第三の結合伝送線路の第一端部と接続して
おり、さらに、その第二端部において、第二の結合伝送
線路の第一端部と接続しており、第二の結合伝送線路
は、その第二端部において、第二のキャパシタを介し
て、第四の結合伝送線路の第二端部と接続している構造
を有する180°移相器を提供する。
【0039】請求項9に記載されているように、第三の
キャパシタとしてのキャパシタ層上には電極を形成する
ことが好ましい。
【0040】請求項10に記載されているように、上層
基板及び下層基板は、例えば、テフロン又はポリイミド
から形成することができる。
【0041】請求項11は、使用周波数の1/4波長よ
りも短い二組の結合伝送線路からなり、各結合伝送線路
は相互に噛み合うようにコ字形のパターンをなしてお
り、各組の結合伝送線路は、それらの端部において、相
互にキャパシタンスを介して接続され、かつ、接地され
ている、単一平面基板上に形成された180°移相器を
提供する。
【0042】請求項12は、使用周波数の1/4波長よ
りも短い第一乃至第四の結合伝送線路と、不平衡信号入
力端子と、第一及び第二の平衡信号出力端子と、第一乃
至第三のキャパシタと、からなる180°移相器であっ
て、第一乃至第四の結合伝送線路は、基部と、該基部の
両端から同方向に延びる第一及び第二の伸張部とからな
り、第一及び第三の結合伝送線路はそれらの第一及び第
二の伸張部が互い違いに対向するように、第二及び第四
の結合伝送線路はそれらの第一及び第二の伸張部が互い
違いに対向するようにそれぞれ配置されており、第一及
び第二の結合伝送線路はそれらの基部において相互に結
合され、第一の結合伝送線路は、その第一伸張部におい
て、不平衡信号入力端子と接続されており、第三の結合
伝送線路は、その基部において、接地され、その第一伸
張部と第二伸張部は相互に電気的に接続され、かつ、そ
の第二伸張部において、第一の平衡信号出力端子と接続
されており、第四の結合伝送線路は、その基部におい
て、接地され、その第一伸張部と第二伸張部は相互に電
気的に接続され、かつ、その第二端部において、第二の
平衡信号出力端子と接続されており、第一の結合伝送線
路及び第三の結合伝送線路の各第一伸張部及び第二伸張
部は第一のキャパシタを介して相互に接続されており、
第二の結合伝送線路及び第四の結合伝送線路の各第一伸
張部及び第二伸張部は第二のキャパシタを介して相互に
接続されており、第三の結合伝送線路及び第四の結合伝
送線路の各第二伸張部は第三のキャパシタを介して相互
に接続されている構造を有する180°移相器を提供す
る。
【0043】請求項13は、使用周波数の1/4波長よ
りも短い第一乃至第四の結合伝送線路と、不平衡信号入
力端子と、第一及び第二の平衡信号出力端子と、第一乃
至第三のキャパシタと、裏面に裏面電極が形成されてい
る基板と、からなる180°移相器であって、第一乃至
第四の結合伝送線路と、不平衡信号入力端子と、第一及
び第二の平衡信号出力端子と、第一乃至第三のキャパシ
タは基板上に形成されており、第一乃至第四の結合伝送
線路は、基部と、該基部の両端から同方向に延びる第一
及び第二の伸張部とからなり、第一及び第三の結合伝送
線路はそれらの第一及び第二の伸張部が互い違いに対向
するように、第二及び第四の結合伝送線路はそれらの第
一及び第二の伸張部が互い違いに対向するようにそれぞ
れ配置されており、第一及び第二の結合伝送線路はそれ
らの基部において相互に結合され、第一の結合伝送線路
は、その第一伸張部において、不平衡信号入力端子と接
続されており、第三の結合伝送線路は、その基部におい
て、、その第一伸張部と第二伸張部は相互に電気的に接
続され、かつ、その第二伸張部において、第一の平衡信
号出力端子と接続されており、第四の結合伝送線路は、
その基部において、基板に形成された第二のスルーホー
ル電極を介して裏面電極と接続され、その第一伸張部と
第二伸張部は相互に電気的に接続され、かつ、その第二
端部において、第二の平衡信号出力端子と接続されてお
り、第一の結合伝送線路及び第三の結合伝送線路の各第
一伸張部及び第二伸張部は第一のキャパシタを介して相
互に接続されており、第二の結合伝送線路及び第四の結
合伝送線路の各第一伸張部及び第二伸張部は第二のキャ
パシタを介して相互に接続されており、第三の結合伝送
線路及び第四の結合伝送線路の各第二伸張部は第三のキ
ャパシタを介して相互に接続されている構造を有する1
80°移相器を提供する。
【0044】請求項14に記載されているように、第二
及び第三のキャパシタはそれぞれ複数個のキャパシタか
らなるものとすることができる。
【0045】請求項15に記載されているように、第二
の結合伝送線路及び第四の結合伝送線路の各第一伸張部
及び第二伸張部はそれぞれ、例えば、ボンディングワイ
ヤーを介して接続することができる。
【0046】図1に示すように、特性インピーダンスZ
0の1/4波長線路40は、両端にキャパシタンス4
1、42(容量C)を接続した電気長θ、特性インピー
ダンスZの線路43と、次式(1)の条件を満たすと
き、等価である。
【0047】 Z=Z0/sinθ ωC=(1/Z0)cosθ (1) この等価条件を用いることにより、1/4波長線路を1
/4波長よりも短い結合伝送線路とキャパシタンスとで
置き換えることができる。
【0048】従来の180°移相器は使用周波数の1/
4波長の結合伝送線路で構成されていたのに対して、本
発明においては、2組の結合伝送線路の各々の先端をキ
ャパシタンスを介して接地することにより、あるいは、
2組の結合伝送線路の先端をキャパシタンスで相互に接
続して、さらに、接地することにより、結合伝送線路を
1/4波長よりも短い結合伝送線路で置き換える。
【0049】また、使用周波数の1/4波長の結合伝送
線路で構成される従来の180°移相器(マーチャント
・バランと呼ばれる)は、中心周波数f0に対して30
%から50%f0の帯域幅において、180°移相器と
して良好な機能を果たす。
【0050】元来、マーチャント型のマイクロストリッ
プバランは非常に広帯域な周波数特性を有するので、結
合伝送線路の長さを厳密に使用周波数の1/4波長とす
る必要はないが、結合伝送線路長を1/4波長よりも短
くした場合、周波数特性は高域に移行する。このような
場合に、本発明に従って、2組の結合伝送線路の各々の
先端をキャパシタンスを介して接地することにより、あ
るいは、2組の結合伝送線路の先端をキャパシタンスを
介して相互に接続し、かつ、接地することにより、短く
なった結合伝送線路の電気長をキャパシタンスが補償
し、使用周波数の1/4波長の線路で構成した場合の1
80°移相器の周波数特性とほぼ同等の特性を実現する
ことができる。
【0051】このように、本発明に係る180°移相器
は使用周波数の1/4波長よりも短い結合伝送線路とキ
ャパシタンスとで構成されるため、小型であり、かつ、
広帯域な周波数特性を有する180°移相器を得ること
ができる。
【0052】
【発明の実施の形態】図2は本発明の第1の実施形態に
係る180°移相器の回路図である。
【0053】本実施形態に係る180°移相器は、使用
周波数の1/4波長よりも短い二組の結合伝送線路から
なり、各組の結合伝送線路の端部がキャパシタンスを介
して接地されていることを特徴とする。
【0054】本実施形態に係る180°移相器は、使用
周波数の1/4波長よりも短い第一乃至第四の結合伝送
線路54、55、56、57と、不平衡信号入力端子5
1と、第一及び第二の平衡信号出力端子52、53と、
第一乃至第三のキャパシタ58、59、60と、からな
る。
【0055】第一及び第三の結合伝送線路54、56は
相互に結合され、一つの対をなし、第二及び第四の結合
伝送線路55、57は相互に結合され、一つの対をなし
ている。
【0056】第一の結合伝送線路54は、その第一端部
54aにおいて、不平衡信号入力端子51と接続され、
かつ、第一のキャパシタ58を介して接地されている。
さらに、第一の結合伝送線路54は、その第二端部54
bにおいて、第二の結合伝送線路55の第一端部55a
と接続されている。
【0057】第二の結合伝送線路55は、その第一端部
55aにおいて、第一の結合伝送線路54の第二端部5
4bに接続されているとともに、その第二端部55bに
おいて、第二のキャパシタ59を介して接地されてい
る。
【0058】第三の結合伝送線路56は、その第一端部
56aにおいて、接地され、さらに、その第二端部56
bにおいて、第四の結合伝送線路57の第一端部57a
と第三のキャパシタ60を介して接続され、かつ、第一
の平衡信号出力端子52と接続されている。
【0059】第四の結合伝送線路57は、その第一端部
57aにおいて、第三のキャパシタ60を介して第三の
結合伝送線路56の第二端部56bと接続されていると
ともに、第二の平衡信号出力端子53に接続され、さら
に、その第二端部57bにおいて、接地されている。
【0060】本実施形態に係る180°移相器によれ
ば、不平衡信号入力端子51から与えられた信号は第1
の平衡信号出力端子52と第2の平衡信号出力端子53
に等しい電力で分配され、出力される。二つの平衡信号
出力端子52、53から出力された信号の位相差は18
0°になっている。
【0061】第一乃至第四の結合伝送線路54、55、
56、57の特性インピーダンス及び線路長、並びに、
第一乃至第三のキャパシタ58、59、60は、上記の
不平衡−平衡変換特性を満足するように設定されてい
る。
【0062】本実施形態に係る180°移相器によれ
ば、付加したキャパシタンス58、59、60が結合伝
送線路54、55、56、57の電気長を補償するの
で、1/4波長よりも短い結合伝送線路で180°移相
器の回路を構成することができる。従って、小型で、か
つ、広帯域な周波数特性を有する180°移相器を提供
することができる。
【0063】次に、第一の実施形態に係る180°移相
器の具体例を以下に説明する。
【0064】図3は、図2に示した回路構成を有し、誘
電率2.2の多層テフロン基板を用い、使用周波数を2
GHzとして設計した場合の180°移相器の構成を示
す外観図である。図3(A)は上方から見たときの平面
図、図3(B)は断面図である。
【0065】接地のために裏面をメタライズすることに
より裏面電極(図示せず)が形成されている厚さ1.2
mmの下層テフロン基板62の表面に第三及び第四の結
合伝送線路56、57をパタ−ン形成する。
【0066】第三の結合伝送線路56の一端56aは、
下層テフロン基板62に形成された第一のスルーホール
電極65を介して裏面電極に接地されており、他端56
bは第一の平衡信号出力端子52に接続されている。さ
らに、第三の結合伝送線路56は、その他端56bにお
いて、第三の結合伝送線路56及び第四の結合伝送線路
57上に形成されている、第三のキャパシタとしてのチ
ップキャパシタ60を介して第四の結合伝送線路57の
一端57aと第二の平衡信号出力端子53とに接続され
ている。
【0067】第四の結合伝送線路57の他端57bは第
二のスルーホール電極66を介して裏面電極に接地され
ている。
【0068】本実施形態に係る180°移相器は、下層
テフロン基板62と同一寸法の深さ1.2mmのキャビ
ティが形成されている筐体69を備えており、下層テフ
ロン基板62はこのキャビティの中にを埋め込まれてい
る。
【0069】下層テフロン基板62の直上には、裏面を
メタライズしない厚さ0.8mmの上層テフロン基板6
1が配置されている。
【0070】上層テフロン基板61の表面には、第一及
び第二の結合伝送線路54、55が、下層テフロン基板
12を介してそれぞれ第三及び第四の結合伝送線路5
6、57と結合するように、上方から見たときに、第三
及び第四の結合伝送線路56、57のパターンと重なる
ようにパターン配置されている。
【0071】第一の結合伝送線路54は、一端54aに
おいて、不平衡信号入力端子51に接続されている。上
層テフロン基板61の表面上には、不平衡信号入力端子
51の近傍において、接地用電極67が設けられてい
る。接地用電極67は、上層テフロン基板61に形成さ
れた第三のスルーホール電極63を介して筐体69に導
通されている。
【0072】接地用電極67と第一の結合伝送線路54
とにまたがって、第一のキャパシタとしてのチップキャ
パシタ58が形成されており、第一の結合伝送線路54
はチップキャパシタ58、接地用電極67及び第三のス
ルーホール電極63を介して筐体69に接続することに
より、接地されている。
【0073】図3(A)に示すように、第一の結合伝送
線路54の他端54bは第二の結合伝送線路55の一端
55aと接続されている。
【0074】上層テフロン基板61の表面上には、第二
の結合伝送線路55の他端55bにおいて、接地用電極
68が設けられている。接地用電極68は、上層テフロ
ン基板61に形成された第四のスルーホール電極64を
介して筐体69に導通されている。
【0075】接地用電極68と第二の結合伝送線路55
とにまたがって、第二のキャパシタとしてのチップキャ
パシタ59が形成されており、第二の結合伝送線路55
はチップキャパシタ59、接地用電極68及び第四のス
ルーホール電極64を介して筐体69に接続することに
より、接地されている。
【0076】第一乃至第四の結合伝送線路54、55、
56、57の特性インピ−ダンス及び電気長、並びに、
第一乃至第三のチップキャパシタ58、59、60のキ
ャパシタンスは前式(1)によって算出される。
【0077】本具体例においては、第一の結合伝送線路
54は長さ12mm、幅1.4mmとし、第二の結合伝
送線路55は長さ12mm、幅2.8mmとし、第三の
結合伝送線路56は長さ12mm、幅5mmとし、第四
の結合伝送線路57は長さ12mm、幅4.5mmとし
た。第一乃至第三のチップキャパシタ58、59、60
はそれぞれ、0.8pF、1.0pF、1.8pFのキ
ャパシタンス値のものを選択した。
【0078】上記のようにして作製された本実施形態に
係る180°バランの特性を図4(a)乃至図4(c)
に示す。図4(a)は不平衡信号入力端子51から入力
された信号が2つの平衡信号出力端子52、53に分配
して出力されたときの平衡信号出力端子52、53間に
おける振幅差(縦軸)の周波数依存性(横軸)を示し、
図4(b)はそのときの位相差(縦軸)の周波数依存性
(横軸)を示す。また、図4(c)は、不平衡信号入力
端子51から一方の平衡信号出力端子52又は53への
通過損失(縦軸)の周波数依存性(横軸)を示す。
【0079】上述の実施形態に係る180°移相器は、
従来例と同程度に、2GHzの中心周波数f0に対して
約40%f0の広大な周波数帯域幅において、振幅差
0.2dB以下、位相差180°±5°、通過損失0.
5dB以下(−3dBからの損失)という180°移相
器特性を示している。これは2GHz帯の移動体通信シ
ステムに対して適用するのに十分に良好な特性である。
【0080】しかも、従来の180°移相器が使用周波
数2GHzの1/4波長線路で構成されているのに対し
て、本実施形態に係る180°移相器はその約40%程
度の長さの結合伝送線路で構成されている。これによ
り、大幅な回路の小型化が可能となる。
【0081】第一乃至第三のキャパシタ58、59、6
0のキャパシタンス値をさらに大きくすることによっ
て、結合伝送線路長をさらに短くすることもできる。
【0082】以上のように、本実施形態に係る180°
移相器によれば、第一乃至第三のキャパシタとして付加
したキャパシタンスが第一乃至第四の結合伝送線路の電
気長を補償するので、1/4波長よりも短い結合伝送線
路で回路を構成することができ、小型で、広帯域な周波
数特性を有する180°移相器を提供することができ
る。
【0083】図5は、本発明の第2の実施形態に係る1
80°移相器の回路構成を示したものである。 本実施
形態に係る180°移相器は、使用周波数の1/4波長
よりも短い二組の結合伝送線路からなり、各組の結合伝
送線路は、それらの端部において、相互にキャパシタン
スを介して接続され、かつ、接地されていることを特徴
とする。第2の実施形態によれば、第1の実施形態に係
る180°移相器の回路構成における結合伝送線路の先
端の接地とキャパシタ側の接地を共通に行う構成とされ
ているため、マイクロ波集積回路(MIC)及び単一平
面回路についても本発明を適用することができる。
【0084】本実施形態に係る180°移相器は、使用
周波数の1/4波長よりも短い第一乃至第四の結合伝送
線路74、75、76、77と、不平衡信号入力端子7
1と、第一及び第二の平衡信号出力端子72、73と、
第一乃至第三のキャパシタ78、79、80と、からな
る。
【0085】第一の結合伝送線路74は、その第一端部
74aにおいて、不平衡信号入力端子71と接続され、
かつ、第一のキャパシタ78を介して第三の結合伝送線
路76の第一端部76aと接続されている。さらに、第
一の結合伝送線路74は、その第二端部74bにおい
て、第二の結合伝送線路75の第一端部75aと接続さ
れている。
【0086】第二の結合伝送線路75は、その第一端部
75aにおいて、第一の結合伝送線路74の第二端部7
4bに接続されているとともに、その第二端部75bに
おいて、第二のキャパシタ79を介して第四の結合伝送
線路77の第二端部77bに接続されている。
【0087】第三の結合伝送線路76は、その第一端部
76aにおいて、接地されており、さらに、その第二端
部76bにおいて、第四の結合伝送線路77の第一端部
77aと第三のキャパシタ80を介して接続され、か
つ、第一の平衡信号出力端子72と接続されている。
【0088】第四の結合伝送線路77は、その第一端部
77aにおいて、第三のキャパシタ80を介して第三の
結合伝送線路76の第二端部76bに接続されていると
ともに、第二の平衡信号出力端子73と接続されてい
る。第四の結合伝送線路77は、さらに、その第二端部
77bにおいて、接地されている。
【0089】本実施形態に係る180°移相器によれ
ば、不平衡信号入力端子71から与えられた信号は第1
の平衡信号出力端子72と第2の平衡信号出力端子73
に等しい電力で分配され、出力される。二つの平衡信号
出力端子72、73から出力された信号の位相差は18
0°になっている。
【0090】第一乃至第四の結合伝送線路74、75、
76、77の特性インピーダンス及び線路長、並びに、
第一乃至第三のキャパシタ78、79、80のキャパシ
タンスは上記の不平衡−平衡変換特性を満足するように
設定されている。
【0091】本実施形態に係る180°移相器によれ
ば、付加したキャパシタンス78、79、80が第一乃
至第四の結合伝送線路74、75、76、77の電気長
を補償するので、1/4波長よりも短い結合伝送線路で
180°移相器の回路を構成することができる。従っ
て、小型で、かつ、広帯域な周波数特性を有する180
°移相器を提供することができる。
【0092】次に、本発明の第2の実施形態に係る18
0°移相器をマイクロ波集積回路(MIC)に適応した
場合の具体的な構成例について説明する。
【0093】図6は、多層膜回路基板からなる180°
移相器の上面側から見た平面図(図6(A)ど断面図
(図6(B))である。
【0094】この多層膜回路基板は裏面を接地電極とす
るポリイミドなどの誘電体層で構成される。まず、裏面
をメタライズすることにより裏面電極を形成した第1の
ポリイミド基板82上に第三及び第四の結合伝送線路7
6、77のパタ−ンを形成する。
【0095】第三の結合伝送線路76は、その一端76
aにおいて、第1のポリイミド基板82に形成された第
一のスルーホール電極85を介して裏面電極と導通して
接地され、他端76bにおいて、第1の平衡信号出力端
子72に接続されている。
【0096】第四の結合伝送線路77は、その一端77
aにおいて、第2の平衡信号出力端子3に接続され、他
端77bにおいて、第1のポリイミド基板82に形成さ
れた第二のスルーホール電極86を介して裏面電極と導
通して接地されている。
【0097】次に、SiO2などの酸化膜誘電体あるい
はSTO(SrTiO3)などの高誘電体を蒸着及びエ
ッチングすることにより、第三の結合伝送線路76及び
第四の結合伝送線路77にまたがって第三のキャパシタ
としてのキャパシタ層80を形成し、さらに、その上に
電極87を金メッキで形成する。
【0098】次に、第1のポリイミド基板82上に第2
のポリイミド層81を形成する。
【0099】第三及び第四の結合伝送線路76及び77
の接地端位置において、ポリイミド層81に第三及び第
四のスルーホール電極83及び84を形成し、これらの
スルーホール電極83及び84を介して、第三及び第四
の結合伝送線路76及び77を第一及び第二の結合伝送
線路74及び75にそれぞれ導通させる。
【0100】これらのスルーホール電極83及び84の
上部には、SiO2などの酸化膜誘電体あるいはSTO
(SrTiO3)などの高誘電体を蒸着及びエッチング
することにより第1及び第2のキャパシタとしてのキャ
パシタ層78及び79をそれぞれ形成する。
【0101】次いで、第2のポリイミド層81の表面に
第1及び第2の結合伝送線路74及び75を金メッキに
よりパタ−ン形成する。
【0102】第1の結合伝送線路74は、その一端74
aにおいて、不平衡信号入力端子71に接続され、さら
に、第1のキャパシタとしてのキャパシタ層78及び第
三のスルーホール電極83を介して第三の結合伝送線路
76の接地端と接続される。さらに、第1の結合伝送線
路74は、その他端74bにおいて、第2の結合伝送線
路75の一端75aと接続している。第2の結合伝送線
路75の他端75bは第2のキャパシタとしてのキャパ
シタ層79及び第四のスルーホール電極84を介して第
四の結合伝送線路77の接地端と接続される。
【0103】第一乃至第四の結合伝送線路74、75、
76、77の特性インピ−ダンス及び電気長、並びに、
第一乃至第三のキャパシタ78、79、80のキャパシ
タンスは、第1の実施形態と同様に、前式(1)によっ
て算出される。
【0104】本実施形態に係る180°移相器の特性も
第1の実施形態と全く同様に広帯域に良好であり、さら
に、付加したキャパシタンスが結合伝送線路の電気長を
補償するので大幅な線路長の縮小を図ることができ、回
路の小型化を実現することができる。
【0105】図7及び図8は本発明の第三の実施形態に
係る180°移相器を示す。図7は本発明の第三の実施
形態に係る180°移相器の回路図であり、図8は、本
実施形態に係る180°移相器を単一平面基板上に構成
した場合の具体例を示す。図8(A)は上面側から見た
場合の平面図、図8(B)は断面図である。
【0106】図7に示すように、本実施形態に係る18
0°移相器は、使用周波数の1/4波長よりも短い第一
乃至第四の結合伝送線路94、95、96、97と、不
平衡信号入力端子91と、第一及び第二の平衡信号出力
端子92、93と、第一のキャパシタ98、99、10
0と、第二のキャパシタ101、102、103と、第
三のキャパシタ104と、からなる。
【0107】第一乃至第四の結合伝送線路94、95、
96、97は全てほぼ同一の形状をなしている。例え
ば、第三の結合伝送線路107は、直線形状の基部96
aと、基部96aの両端から同方向に延びる同一長さの
第一の伸張部96b及び第二の伸張部96cと、からな
っており、全体としては「コ」の字の形状をなしてい
る。
【0108】図7に示すように、第一及び第三の結合伝
送線路94、96はそれらの第一及び第二の伸張部94
b、96b、94c、96cが互い違いに対向するよう
に、第二及び第四の結合伝送線路95、97はそれらの
第一及び第二の伸張部95b、97b、95c、97c
が互い違いに対向するようにそれぞれ配置されている。
【0109】第一及び第二の結合伝送線路94、95は
それらの基部94a、95aにおいて相互に結合され、
一体構造をなしている。
【0110】第一の結合伝送線路94は、その第一伸張
部94bにおいて、不平衡信号入力端子91に接続され
ている第三の結合伝送線路96は、その基部96aにお
いて、接地され、その第一伸張部96bと第二伸張部9
6cはそれらの先端において相互に電気的に接続されて
いる。さらに、第三の結合伝送線路96の第二伸張部9
6cは第一の平衡信号出力端子92に接続されている。
第四の結合伝送線路97は、その基部97aにおい
て、接地され、また、その第一伸張部97bと第二伸張
部97cは相互に電気的に接続されている。また、第四
の結合伝送線路97の第二端部97cは第二の平衡信号
出力端子93と接続されている。
【0111】第一の結合伝送線路94及び第三の結合伝
送線路96の各第一伸張部94b、96b及び第二伸張
部94c、96cは第一のキャパシタを構成する3個の
キャパシタ98、99、100を介して相互に接続され
ている。
【0112】同様に、第二の結合伝送線路95及び第四
の結合伝送線路97の各第一伸張部95b、97b及び
第二伸張部95c、76cは第二のキャパシタを構成す
る3個のキャパシタ101、102、103を介して相
互に接続されている。
【0113】第三の結合伝送線路96及び第四の結合伝
送線路97の各第二伸張部96c、97cは第三のキャ
パシタ104を介して相互に接続されている。
【0114】本実施形態に係る180°移相器によれ
ば、不平衡信号入力端子91から与えられた信号は第1
の平衡信号出力端子92と第2の平衡信号出力端子93
に等しい電力で分配され、出力される。二つの平衡信号
出力端子92、93から出力された信号の位相差は18
0°になっている。
【0115】第一乃至第四の結合伝送線路94、95、
96、97の特性インピーダンス及び線路長、並びに、
第一乃至第三のキャパシタ98、99、100;10
1、102、103;104のキャパシタンスは上記の
不平衡−平衡変換特性を満足するように設定されてい
る。
【0116】本実施形態に係る180°移相器によれ
ば、付加した第一乃至第三のキャパシタ98、99、1
00;101、102、103;104が第一乃至第四
の結合伝送線路94、95、96、97の電気長を補償
するので、1/4波長よりも短い結合伝送線路で180
°移相器の回路を構成することができ、回路の小型化を
図ることができる。従って、小型で、かつ、広帯域な周
波数特性を有する180°移相器を提供することができ
る。
【0117】さらに、不平衡信号を入力する結合伝送線
路と平衡信号を出力する結合伝送線路とを単一の平面基
板上に構成することができるので、製作工程数を削減す
ることができ、さらなる低コスト化を図ることができ
る。
【0118】次に、上述の第3の実施形態に係る180
°移相器の具体的な構成例について説明する。 図8に
示すように、裏面を接地のためにメタライズし、裏面電
極を形成したテフロン基板107が筐体120上に配置
されている。テフロン基板107の表面上には、第一乃
至第四の結合伝送線路94、95、96、97と、一つ
の不平衡信号入力端子91と、2つの平衡信号出力端子
92、93が配置されている。
【0119】密結合を取るために、各結合伝送線路9
4、95、96、97のパタ−ンはコ形状に形成され、
各線路を互いに噛み合わせてインタ−ディジタル型に形
成されている。
【0120】第一及び第二の結合伝送線路94、95の
基部94a、95aは相互に接続されている。このた
め、第一及び第二の結合伝送線路94、95は全体とし
て「エ」の字の形状をなしている。
【0121】第一の結合伝送線路94は、その第一伸張
部94b及び第二伸張部94cにおいて、不平衡信号入
力端子91に接続され、さらに、チップキャパシタ9
8、99、100を介して第三の結合伝送線路96の基
部96aに接続されている。第三の結合伝送線路96の
基部96aは、テフロン基板107に形成された第一の
スルーホール電極108を介して裏面電極と導通するこ
とにより、接地されている。
【0122】同様に、第二の結合伝送線路95は、その
第一伸張部95b及び第二伸張部95cにおいて、チッ
プキャパシタ101、102、103を介して第四の結
合伝送線路97の基部97aに接続されている。第四の
結合伝送線路97の基部97aは、テフロン基板107
に形成された第二のスルーホール電極109を介して裏
面電極と導通することにより、接地されている。
【0123】第三の結合伝送線路96の第一伸張部96
b及び第二伸張部96cはワイヤ−ボンディング105
を介して相互に接続されており、同様に、第四の結合伝
送線路97の第一伸張部97b及び第二伸張部97cは
ワイヤ−ボンディング106を介して相互に接続されて
いる。第三の結合伝送線路96の第二伸張部96cは第
一の平衡信号出力端子92に接続されているとともに、
第二の平衡信号出力端子93が接続されている第四の結
合伝送線路97の第二伸張部97cとチップキャパシタ
104を介して接続されている。
【0124】第一乃至第四の結合伝送線路94、95、
96、97の特性インピーダンス及び線路長、並びに、
第一乃至第三のキャパシタ98、99、100;10
1、102、103;104のキャパシタンスは上記の
不平衡−平衡変換特性を満足するように設定されてい
る。
【0125】前述の第一及び第二の実施形態は多層膜回
路基板を用いて回路を構成していたため、不平衡信号を
入力する結合伝送線路と平衡信号を出力する結合伝送線
路は上下の別々の層に配置されていた。第一及び第二の
実施形態によっても、大幅な回路面積の縮小化ひいては
低コスト化を図ることができるが、
【0126】
【発明の効果】請求項1乃至5に係る180°移相器に
よれば、付加したキャパシタが結合伝送線路の電気長を
補償するので、1/4波長よりも短い結合伝送線路で1
80°移相器の回路を構成することができ、小型で、か
つ、広帯域な周波数特性を有する180°移相器を提供
することができる。
【0127】請求項6乃至10に係る180°移相器に
よっても同様の効果を達成することができる。 請求項
11乃至15に係る180°移相器によれば、不平衡信
号を入力する結合伝送線路と平衡信号を出力する結合伝
送線路を単一の平面基板上に構成することができるの
で、上記の効果の他に、製作工程数の削減による低コス
ト化を図ることができるという効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る180°移相器の原理を説
明する概略図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る180°移相器
の回路図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る180°移相器
を多層基板で構成した場合の具体例を示す平面図(図3
(A))と断面図(図3(B))である。
【図4】図4(a)は第1の実施形態に係る180°移
相器の周波数−振幅差特性を示すグラフ、図4(b)は
第1の実施形態に係る180°移相器の周波数−位相差
特性を示すグラフ、図4(c)は第1の実施形態に係る
180°移相器の周波数−通過損失特性を示すグラフで
ある。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る180°移相器
の回路図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る180°移相器
を多層膜回路で構成した場合の具体例を示す平面図(図
6(A))と断面図(図6(B))である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る180°移相器
の回路図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る180°移相器
の具体例を示す平面図(図8(A))と断面図(図8
(B))である。
【図9】従来の180°移相器の回路図である。
【図10】従来の180°移相器を多層基板で構成した
例の平面図(図10(A))と断面図(図10(B))
である。
【図11】図11(a)は図10に示した180°移相
器の周波数−振幅差特性を示すグラフ、図11(b)は
図10に示した180°移相器の周波数−位相差特性を
示すグラフ、図11(c)は図10に示した180°移
相器の周波数−通過損失特性を示すグラフである。
【図12】図12(A)は第二の従来例の180°移相
器の回路図、図12(B)はその断面図である。
【図13】図13は第三の従来例の180°移相器の回
路図である。
【符号の説明】
51、71、91 不平衡信号入力端子 52、72、92 第一の平衡信号出力端子 53、73、93 第二の平衡信号出力端子 54、74、94 第一の結合伝送線路 55、75、95 第二の結合伝送線路 56、76、96 第三の結合伝送線路 57、77、97 第四の結合伝送線路 58、78 第一のキャパシタ 59、79 第二のキャパシタ 60、80 第三のキャパシタ 61 上層テフロン基板 62 下層テフロン基板 63、64、65、66 スルーホール電極 67、68 接地用電極 69 筐体 81 第2のポリイミド層 82 第1のポリイミド基板 83、84、85、86 スルーホール電極 87 電極 98、99、100 第一のキャパシタ 101、102、103 第二のキャパシタ 104 第三のキャパシタ 105、106 ボンディングワイヤ 107 テフロン基板 108、109 スルーホール電極 120 筐体

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用周波数の1/4波長よりも短い二組
    の結合伝送線路からなり、各組の結合伝送線路の端部が
    キャパシタンスを介して接地されている180°移相
    器。
  2. 【請求項2】 使用周波数の1/4波長よりも短い第一
    乃至第四の結合伝送線路と、不平衡信号入力端子と、第
    一及び第二の平衡信号出力端子と、第一乃至第三のキャ
    パシタと、からなる180°移相器であって、 前記第一の結合伝送線路は、その第一端部において、前
    記不平衡信号入力端子と接続され、かつ、前記第一のキ
    ャパシタを介して接地されており、さらに、その第二端
    部において、前記第二の結合伝送線路の第一端部と接続
    されており、 前記第二の結合伝送線路は、その第二端部において、前
    記第二のキャパシタを介して接地されており、 前記第三の結合伝送線路は、その第一端部において、接
    地され、さらに、その第二端部において、前記第四の結
    合伝送線路の第一端部と前記第三のキャパシタを介して
    接続され、かつ、前記第一の平衡信号出力端子と接続さ
    れており、 前記第四の結合伝送線路は、その第一端部において、前
    記第二の平衡信号出力端子と接続され、さらに、その第
    二端部において、接地されている構造を有する180°
    移相器。
  3. 【請求項3】 使用周波数の1/4波長よりも短い第一
    乃至第四の結合伝送線路と、不平衡信号入力端子と、第
    一及び第二の平衡信号出力端子と、第一乃至第三のキャ
    パシタと、上層基板と、裏面に裏面電極が形成されてい
    る下層基板と、からなる180°移相器であって、 前記第三及び第四の結合伝送線路は前記下層基板上にそ
    れぞれパターン形成されており、 前記第三の結合伝送
    線路は、その第一端部において、前記下層基板に形成さ
    れた第一のスルーホール電極を介して、前記裏面電極に
    接続され、さらに、その第二端部において、前記第一の
    平衡信号出力端子と接続され、かつ、前記第三のキャパ
    シタを介して前記第四の結合伝送線路の第一端部に接続
    されており、 前記第四の結合伝送線路は、その第一端部において、前
    記第二の平衡信号出力端子と接続され、さらに、その第
    二端部において、前記下層基板に形成された第二のスル
    ーホール電極を介して、前記裏面電極に接続されてお
    り、 前記上層基板は前記下層基板上に配置されており、 前記第一及び第二の結合伝送線路は、上方から見たとき
    に前記第三及び第四の結合伝送線路のパターンと重なり
    合うように、前記上層基板上にそれぞれパターン形成さ
    れており、 前記第一の結合伝送線路は、その第一端部において、前
    記不平衡信号入力端子と接続され、かつ、前記第一のキ
    ャパシタを介して接地され、さらに、その第二端部にお
    いて、前記第二の結合伝送線路の第一端部と接続されて
    おり、 前記第二の結合伝送線路は、その第二端部において、前
    記第二のキャパシタを介して接地されている構造を有す
    る180°移相器。
  4. 【請求項4】 前記下層基板と同寸法のキャビティが形
    成されている筐体をさらに備えており、前記下層基板は
    前記キャビティの内部に収容されていることを特徴とす
    る請求項3に記載の180°移相器。
  5. 【請求項5】 前記上層基板には、前記第一及び第二端
    部において、それぞれ接地用電極が設けられており、前
    記接地用電極は、前記上層基板に形成されたスルーホー
    ル電極を介して前記筐体と接続し、かつ、前記第一及び
    第二のキャパシタとそれぞれ接続していることを特徴と
    する請求項4に記載の180°移相器。
  6. 【請求項6】 使用周波数の1/4波長よりも短い二組
    の結合伝送線路からなり、各組の結合伝送線路は、それ
    らの端部において、相互にキャパシタンスを介して接続
    され、かつ、接地されている180°移相器。
  7. 【請求項7】 使用周波数の1/4波長よりも短い第一
    乃至第四の結合伝送線路と、不平衡信号入力端子と、第
    一及び第二の平衡信号出力端子と、第一乃至第三のキャ
    パシタと、からなる180°移相器であって、 前記第一の結合伝送線路は、その第一端部において、前
    記不平衡信号入力端子と接続され、かつ、前記第一のキ
    ャパシタを介して前記第三の結合伝送線路の第一端部と
    接続され、さらに、その第二端部において、前記第二の
    結合伝送線路の第一端部と接続されており、 前記第二の結合伝送線路は、その第二端部において、前
    記第二のキャパシタを介して前記第四の結合伝送線路の
    第二端部と接続されており、 前記第三の結合伝送線路は、その第一端部において、接
    地されており、さらに、その第二端部において、前記第
    四の結合伝送線路の第一端部と前記第三のキャパシタを
    介して接続され、かつ、前記第一の平衡信号出力端子と
    接続されており、 前記第四の結合伝送線路は、その第一端部において、前
    記第二の平衡信号出力端子と接続されており、さらに、
    その第二端部において、接地されている180°移相
    器。
  8. 【請求項8】 使用周波数の1/4波長よりも短い第一
    乃至第四の結合伝送線路と、不平衡信号入力端子と、第
    一及び第二の平衡信号出力端子と、第一乃至第三のキャ
    パシタと、上層基板と、裏面に裏面電極が形成されてい
    る下層基板と、からなる180°移相器であって、 前記第三及び第四の結合伝送線路は前記下層基板上にそ
    れぞれパターン形成されており、 前記第三の結合伝送
    線路は、その第一端部において、前記下層基板に形成さ
    れた第一のスルーホール電極を介して、前記裏面電極に
    接続され、さらに、その第二端部において、前記第一の
    平衡信号出力端子と接続されており、 前記第四の結合伝送線路は、その第一端部において、前
    記第二の平衡信号出力端子と接続され、さらに、その第
    二端部において、前記下層基板に形成された第二のスル
    ーホール電極を介して、前記裏面電極に接続されてお
    り、 前記第三及び第四の結合伝送線路上にこれらを接続する
    前記第三のキャパシタとしてのキャパシタ層が形成され
    ており、 前記上層基板は前記下層基板上に形成された誘電体層か
    らなり、前記上層基板上に前記第一及び第二の結合伝送
    線路がそれぞれパターン形成されており、 前記第一及び第二の結合伝送線路は前記上層基板に形成
    された第三及び第四のスルーホール電極を介してそれぞ
    れ前記第三及び第四の結合伝送線路と導通しており、 前記第三及び第四のスルーホール上に前記第一及び第二
    のキャパシタとしてキャパシタ層がそれぞれ形成されて
    おり、 前記第一の結合伝送線路は、その第一端部において、前
    記不平衡信号入力端子と接続し、かつ、前記第一のキャ
    パシタを介して前記第三の結合伝送線路の第一端部と接
    続しており、さらに、その第二端部において、前記第二
    の結合伝送線路の第一端部と接続しており、 前記第二の結合伝送線路は、その第二端部において、前
    記第二のキャパシタを介して、前記第四の結合伝送線路
    の第二端部と接続している構造を有する180°移相
    器。
  9. 【請求項9】 前記第三のキャパシタとしてのキャパシ
    タ層上に形成されている電極をさらに備えることを特徴
    とする請求項8に記載の180°移相器。
  10. 【請求項10】 前記上層基板及び前記下層基板はテフ
    ロン又はポリイミドからなるものであることを特徴とす
    る請求項3、4、5、8及び9の何れか一項に記載の1
    80°移相器。
  11. 【請求項11】 使用周波数の1/4波長よりも短い二
    組の結合伝送線路からなり、各結合伝送線路は相互に噛
    み合うようにコ字形のパターンをなしており、各組の結
    合伝送線路は、それらの端部において、相互にキャパシ
    タンスを介して接続され、かつ、接地されている、単一
    平面基板上に形成された180°移相器。
  12. 【請求項12】 使用周波数の1/4波長よりも短い第
    一乃至第四の結合伝送線路と、不平衡信号入力端子と、
    第一及び第二の平衡信号出力端子と、第一乃至第三のキ
    ャパシタと、からなる180°移相器であって、 前記第一乃至第四の結合伝送線路は、基部と、該基部の
    両端から同方向に延びる第一及び第二の伸張部とからな
    り、 前記第一及び第三の結合伝送線路はそれらの第一及び第
    二の伸張部が互い違いに対向するように、前記第二及び
    第四の結合伝送線路はそれらの第一及び第二の伸張部が
    互い違いに対向するようにそれぞれ配置されており、 前記第一及び第二の結合伝送線路はそれらの基部におい
    て相互に結合され、 前記第一の結合伝送線路は、その第一伸張部において、
    前記不平衡信号入力端子と接続されており、 前記第三の結合伝送線路は、その基部において、接地さ
    れ、その第一伸張部と第二伸張部は相互に電気的に接続
    され、かつ、その第二伸張部において、前記第一の平衡
    信号出力端子と接続されており、 前記第四の結合伝送線路は、その基部において、接地さ
    れ、その第一伸張部と第二伸張部は相互に電気的に接続
    され、かつ、その第二端部において、前記第二の平衡信
    号出力端子と接続されており、 前記第一の結合伝送線路及び前記第三の結合伝送線路の
    各第一伸張部及び第二伸張部は前記第一のキャパシタを
    介して相互に接続されており、 前記第二の結合伝送線路及び前記第四の結合伝送線路の
    各第一伸張部及び第二伸張部は前記第二のキャパシタを
    介して相互に接続されており、 前記第三の結合伝送線路及び前記第四の結合伝送線路の
    各第二伸張部は前記第三のキャパシタを介して相互に接
    続されている構造を有する180°移相器。
  13. 【請求項13】 使用周波数の1/4波長よりも短い第
    一乃至第四の結合伝送線路と、不平衡信号入力端子と、
    第一及び第二の平衡信号出力端子と、第一乃至第三のキ
    ャパシタと、裏面に裏面電極が形成されている基板と、
    からなる180°移相器であって、 前記第一乃至第四の結合伝送線路と、前記不平衡信号入
    力端子と、前記第一及び第二の平衡信号出力端子と、前
    記第一乃至第三のキャパシタは前記基板上に形成されて
    おり、 前記第一乃至第四の結合伝送線路は、基部と、該基部の
    両端から同方向に延びる第一及び第二の伸張部とからな
    り、 前記第一及び第三の結合伝送線路はそれらの第一及び第
    二の伸張部が互い違いに対向するように、前記第二及び
    第四の結合伝送線路はそれらの第一及び第二の伸張部が
    互い違いに対向するようにそれぞれ配置されており、 前記第一及び第二の結合伝送線路はそれらの基部におい
    て相互に結合され、 前記第一の結合伝送線路は、その第一伸張部において、
    前記不平衡信号入力端子と接続されており、 前記第三の結合伝送線路は、その基部において、、その
    第一伸張部と第二伸張部は相互に電気的に接続され、か
    つ、その第二伸張部において、前記第一の平衡信号出力
    端子と接続されており、 前記第四の結合伝送線路は、その基部において、前記基
    板に形成された第二のスルーホール電極を介して前記裏
    面電極と接続され、その第一伸張部と第二伸張部は相互
    に電気的に接続され、かつ、その第二端部において、前
    記第二の平衡信号出力端子と接続されており、 前記第一の結合伝送線路及び前記第三の結合伝送線路の
    各第一伸張部及び第二伸張部は前記第一のキャパシタを
    介して相互に接続されており、 前記第二の結合伝送線路及び前記第四の結合伝送線路の
    各第一伸張部及び第二伸張部は前記第二のキャパシタを
    介して相互に接続されており、 前記第三の結合伝送線路及び前記第四の結合伝送線路の
    各第二伸張部は前記第三のキャパシタを介して相互に接
    続されている構造を有する180°移相器。
  14. 【請求項14】 前記第二及び第三のキャパシタはそれ
    ぞれ複数個のキャパシタからなるものであることを特徴
    とする請求項12又は13に記載の180°移相器。
  15. 【請求項15】 前記第二の結合伝送線路及び前記第四
    の結合伝送線路の各第一伸張部及び第二伸張部はそれぞ
    れボンディングワイヤーを介して接続されていることを
    特徴とする請求項13又は14に記載の180°移相
    器。
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