JP2000182929A - 面位置検出装置 - Google Patents
面位置検出装置Info
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- JP2000182929A JP2000182929A JP10355036A JP35503698A JP2000182929A JP 2000182929 A JP2000182929 A JP 2000182929A JP 10355036 A JP10355036 A JP 10355036A JP 35503698 A JP35503698 A JP 35503698A JP 2000182929 A JP2000182929 A JP 2000182929A
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- lens group
- light
- lens
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Landscapes
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
- Lenses (AREA)
- Automatic Focus Adjustment (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】両側テレセントリック光学系のテレセントリッ
ク性を維持し、被検面の広い検出領域全域にわたって高
精度で面位置を検出できる装置を提供すること。 【解決手段】 第1面8a上に形成された所定のパター
ンと、被検面1a上に前記所定パターンを投射する投射
光学系9,100,10と、被検面で反射した光束を集
光して所定パターンの像を第2面上に結像する集光光学
系11,12と、所定パターンの像を光電的に検出する
検出器17とを備え、検出器の出力に基づいて被検面の
面位置を検出する面位置検出装置において、少なくとも
投射光学系と集光光学系との一方は、変倍レンズ群L2
を含む変倍光学系部100と、被検面に投射される光束
と被検面で反射した光束との少なくとも一方の光束の所
定方向の開き角を制限するための開き角制限部材STP
とを備え、開き角制限部材と変倍レンズ群との配置順序
が変更できる。
ク性を維持し、被検面の広い検出領域全域にわたって高
精度で面位置を検出できる装置を提供すること。 【解決手段】 第1面8a上に形成された所定のパター
ンと、被検面1a上に前記所定パターンを投射する投射
光学系9,100,10と、被検面で反射した光束を集
光して所定パターンの像を第2面上に結像する集光光学
系11,12と、所定パターンの像を光電的に検出する
検出器17とを備え、検出器の出力に基づいて被検面の
面位置を検出する面位置検出装置において、少なくとも
投射光学系と集光光学系との一方は、変倍レンズ群L2
を含む変倍光学系部100と、被検面に投射される光束
と被検面で反射した光束との少なくとも一方の光束の所
定方向の開き角を制限するための開き角制限部材STP
とを備え、開き角制限部材と変倍レンズ群との配置順序
が変更できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検面の表面位置
検出装置に関するものであり、例えば半導体製造装置に
おける焦点位置検出装置に好適なものである。
検出装置に関するものであり、例えば半導体製造装置に
おける焦点位置検出装置に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製造装置における焦点位置
検出装置として、本出願人による特開昭56−4220
5号公報に開示されているように、投影レンズによって
マスクパターンが転写される位置に配置された半導体ウ
エハに対して、斜め方向から検出光を照射する斜め入射
型の焦点位置検出装置が用いられている。
検出装置として、本出願人による特開昭56−4220
5号公報に開示されているように、投影レンズによって
マスクパターンが転写される位置に配置された半導体ウ
エハに対して、斜め方向から検出光を照射する斜め入射
型の焦点位置検出装置が用いられている。
【0003】この焦点位置検出装置は、半導体ウエハの
表面を被検面として、該被検面にスリット状のパターン
をスリットの長手方向が入射面(入射光と反射光とで張
る平面)と垂直になるような方向で投射し、その反射光
を光電変換素子等の検出手段上に再結像させ、検出手段
上の反射光の入射位置を検出する構成である。
表面を被検面として、該被検面にスリット状のパターン
をスリットの長手方向が入射面(入射光と反射光とで張
る平面)と垂直になるような方向で投射し、その反射光
を光電変換素子等の検出手段上に再結像させ、検出手段
上の反射光の入射位置を検出する構成である。
【0004】かかる構成において、被検面となる半導体
ウエハの表面が上下方向、すなわち投影レンズの光軸に
沿った方向に変位すると、上下方向の変位に対応して検
出手段に入射するスリット反射光が入射面に平行な方
向、すなわち、スリットの幅方向(短手方向)に横ずれ
することを利用して、その横ずれ量を知ることによっ
て、半導体ウエハの表面の上下位置を検出することがで
きる。これにより、ウエハ表面が投影レンズの合焦基準
位置、すなわち投影レンズによって投影されるレチクル
との共役面に一致しているか否かを判定することができ
る。
ウエハの表面が上下方向、すなわち投影レンズの光軸に
沿った方向に変位すると、上下方向の変位に対応して検
出手段に入射するスリット反射光が入射面に平行な方
向、すなわち、スリットの幅方向(短手方向)に横ずれ
することを利用して、その横ずれ量を知ることによっ
て、半導体ウエハの表面の上下位置を検出することがで
きる。これにより、ウエハ表面が投影レンズの合焦基準
位置、すなわち投影レンズによって投影されるレチクル
との共役面に一致しているか否かを判定することができ
る。
【0005】斜め入射型焦点位置検出装置を用いて半導
体ウエハの表面位置を検出する場合、半導体ウエハの表
面にフォトレジストなどの薄膜が付着していると、薄膜
の表面において反射した光と、薄膜を透過して半導体基
板の表面において反射した光とにより干渉が生ずるため
に、検出結果に誤差を生ずることが知られている。この
干渉現象による検出精度の低下を防止するために、検出
光が変位する投射スリットの幅方向、すなわち入射面に
平行な方向においてスリットの結像光束の開き角(開口
数NA)を狭く制限する構成が、本出願人により特公平
7−113548号公報に開示されている。一方、半導
体製造装置における斜め入射型の焦点位置検出装置とし
て、本出願人による特開平6−97045号公報に開示
されているように、所定パターンの形成された第1面の
パターン像を被検面であるウエハ表面に投射する投射光
学系と、被検面で反射された光束を集光して所定パター
ンの像を受光スリットの形成された第2面上に形成する
集光光学系とに関して、第1面と被検面、被検面と第2
面とがそれぞれシャインプルーフの条件を満足し、被検
面の広い領域で焦点位置の検出が可能な構成も提案され
ている。この焦点位置検出装置では、さらに投射光学系
と集光光学系とが各々両側テレセントリック光学系で構
成されており、第1面と被検面、被検面と第2面との共
役関係において各々面内全域で同倍率となることが保証
されている。これにより、所定パターンの像と受光スリ
ットとを相対的に走査させて光変調信号を同期検波する
光電顕微鏡の原理に基づいて像変位を検出して、被検面
の検出領域全域にわたって同じ精度が得られるようにな
っている。
体ウエハの表面位置を検出する場合、半導体ウエハの表
面にフォトレジストなどの薄膜が付着していると、薄膜
の表面において反射した光と、薄膜を透過して半導体基
板の表面において反射した光とにより干渉が生ずるため
に、検出結果に誤差を生ずることが知られている。この
干渉現象による検出精度の低下を防止するために、検出
光が変位する投射スリットの幅方向、すなわち入射面に
平行な方向においてスリットの結像光束の開き角(開口
数NA)を狭く制限する構成が、本出願人により特公平
7−113548号公報に開示されている。一方、半導
体製造装置における斜め入射型の焦点位置検出装置とし
て、本出願人による特開平6−97045号公報に開示
されているように、所定パターンの形成された第1面の
パターン像を被検面であるウエハ表面に投射する投射光
学系と、被検面で反射された光束を集光して所定パター
ンの像を受光スリットの形成された第2面上に形成する
集光光学系とに関して、第1面と被検面、被検面と第2
面とがそれぞれシャインプルーフの条件を満足し、被検
面の広い領域で焦点位置の検出が可能な構成も提案され
ている。この焦点位置検出装置では、さらに投射光学系
と集光光学系とが各々両側テレセントリック光学系で構
成されており、第1面と被検面、被検面と第2面との共
役関係において各々面内全域で同倍率となることが保証
されている。これにより、所定パターンの像と受光スリ
ットとを相対的に走査させて光変調信号を同期検波する
光電顕微鏡の原理に基づいて像変位を検出して、被検面
の検出領域全域にわたって同じ精度が得られるようにな
っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような両側テレセ
ントリック光学系により構成された焦点位置検出装置に
おいて、上述の特公平7−113548号公報に開示さ
れているようなスリット結像光束の開き角を制限する構
成を加えるには、両側テレセントリック光学系の瞳面
(物体および像に対するフーリエ変換面)、又は光軸に
沿った瞳面近傍に開口絞りを配置することが望ましい。
これは、瞳面から離れた位置に開口絞りを設けた場合、
物像面間の対応する共役点と開口絞りとの位置関係によ
り主光線の角度が決定されるため、物体側あるいは像側
の少なくとも一方のテレセントリック性が実質的に崩れ
てしまうためである。
ントリック光学系により構成された焦点位置検出装置に
おいて、上述の特公平7−113548号公報に開示さ
れているようなスリット結像光束の開き角を制限する構
成を加えるには、両側テレセントリック光学系の瞳面
(物体および像に対するフーリエ変換面)、又は光軸に
沿った瞳面近傍に開口絞りを配置することが望ましい。
これは、瞳面から離れた位置に開口絞りを設けた場合、
物像面間の対応する共役点と開口絞りとの位置関係によ
り主光線の角度が決定されるため、物体側あるいは像側
の少なくとも一方のテレセントリック性が実質的に崩れ
てしまうためである。
【0007】例えば、上記の特開平6−97045号公
報に開示されている例では、集光光学系の略瞳面に所定
パターンの像と受光スリットとを相対的に走査させる手
段としての振動ミラーを配置しているので、投射光学系
の瞳面近傍に開口絞りを配置するのが望ましい。
報に開示されている例では、集光光学系の略瞳面に所定
パターンの像と受光スリットとを相対的に走査させる手
段としての振動ミラーを配置しているので、投射光学系
の瞳面近傍に開口絞りを配置するのが望ましい。
【0008】また、現実的な課題として、光学素子の製
造誤差や装置の組立て誤差等により発生する光学系の倍
率誤差の補正機構を装置に組み込むことが望ましい。上
記のようなテレセントリック光学系の倍率補正機構とし
ては、本出願による特開平9−184980号公報に開
示されているように、両側テレセントリック光学系の瞳
面近傍に実質的にアフォーカル系を成すレンズ系を配置
し、そのアフォーカル倍率を変更することにより、物体
位置と像位置とテレセントリック光学系を成すレンズ系
とを固定してテレセントリック性を維持したまま、テレ
セントリック光学系の結像倍率を変更可能とする変倍光
学系が提案されている。この光学系を上記の焦点位置検
出装置に適用する場合、例えば上記の特開平6−970
45号公報に開示されている例では、集光光学系の略瞳
面に所定パターンの像と受光スリットとを相対的に走査
させる手段としての振動ミラーを配置しているので、投
射光学系の瞳面近傍にアフォーカルレンズ系を配置し
て、投射光学系および集光光学系をも含めた全光学系の
結像倍率を補正することが望ましい。
造誤差や装置の組立て誤差等により発生する光学系の倍
率誤差の補正機構を装置に組み込むことが望ましい。上
記のようなテレセントリック光学系の倍率補正機構とし
ては、本出願による特開平9−184980号公報に開
示されているように、両側テレセントリック光学系の瞳
面近傍に実質的にアフォーカル系を成すレンズ系を配置
し、そのアフォーカル倍率を変更することにより、物体
位置と像位置とテレセントリック光学系を成すレンズ系
とを固定してテレセントリック性を維持したまま、テレ
セントリック光学系の結像倍率を変更可能とする変倍光
学系が提案されている。この光学系を上記の焦点位置検
出装置に適用する場合、例えば上記の特開平6−970
45号公報に開示されている例では、集光光学系の略瞳
面に所定パターンの像と受光スリットとを相対的に走査
させる手段としての振動ミラーを配置しているので、投
射光学系の瞳面近傍にアフォーカルレンズ系を配置し
て、投射光学系および集光光学系をも含めた全光学系の
結像倍率を補正することが望ましい。
【0009】しかしながら、開口絞りの配置とアフォー
カル変倍光学系の配置との双方を考慮する場合、例えば
上記の特開平6−97045号公報に開示されている例
では、上述のように開口絞りとアフォーカル変倍光学系
とを一体として投射光学系の瞳面近傍に配置することが
望ましい。
カル変倍光学系の配置との双方を考慮する場合、例えば
上記の特開平6−97045号公報に開示されている例
では、上述のように開口絞りとアフォーカル変倍光学系
とを一体として投射光学系の瞳面近傍に配置することが
望ましい。
【0010】しかし、開口絞りとアフォーカル変倍光学
系とを一体として配置すると、変倍調整時にアフォーカ
ル系を構成する変倍レンズ群が光軸に沿って移動するこ
とが必要となるため、開口絞りも所望の配置から移動せ
ざるを得なくなり、結果として光学系のテレセントリッ
ク性を崩してしまう不都合が生じる。
系とを一体として配置すると、変倍調整時にアフォーカ
ル系を構成する変倍レンズ群が光軸に沿って移動するこ
とが必要となるため、開口絞りも所望の配置から移動せ
ざるを得なくなり、結果として光学系のテレセントリッ
ク性を崩してしまう不都合が生じる。
【0011】そこで、本発明は、両側テレセントリック
光学系において開口絞りと変倍光学系を瞳面近傍に一体
として配置した状態で、変倍調整時に開口絞りの移動の
影響が問題とされることがなく、光学系のテレセントリ
ック性を維持して被検面の広い検出領域全域にわたって
高精度で面位置を検出できる装置を提供することを目的
とする。
光学系において開口絞りと変倍光学系を瞳面近傍に一体
として配置した状態で、変倍調整時に開口絞りの移動の
影響が問題とされることがなく、光学系のテレセントリ
ック性を維持して被検面の広い検出領域全域にわたって
高精度で面位置を検出できる装置を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明では、第1面上に形成された所
定のパターンと、被検面上に対して斜め方向から前記所
定のパターンを投射する投射光学系と、前記被検面で反
射した光束を集光して前記所定のパターンの像を第2面
上に結像する集光光学系と、前記所定のパターンの像を
光電的に検出する検出器とを備え、該検出器の出力に基
づいて前記被検面の面位置を検出する面位置検出装置に
おいて、少なくとも前記投射光学系と前記集光光学系と
の一方は、変倍レンズ群を含む変倍光学系部と、前記被
検面に投射される光束と前記被検面で反射した光束との
少なくとも一方の光束の所定方向の開き角を制限するた
めの開き角制限部材とを備え、該開き角制限部材と前記
変倍光学系部との配置順序が変更できることを特徴とす
る。
に、請求項1記載の発明では、第1面上に形成された所
定のパターンと、被検面上に対して斜め方向から前記所
定のパターンを投射する投射光学系と、前記被検面で反
射した光束を集光して前記所定のパターンの像を第2面
上に結像する集光光学系と、前記所定のパターンの像を
光電的に検出する検出器とを備え、該検出器の出力に基
づいて前記被検面の面位置を検出する面位置検出装置に
おいて、少なくとも前記投射光学系と前記集光光学系と
の一方は、変倍レンズ群を含む変倍光学系部と、前記被
検面に投射される光束と前記被検面で反射した光束との
少なくとも一方の光束の所定方向の開き角を制限するた
めの開き角制限部材とを備え、該開き角制限部材と前記
変倍光学系部との配置順序が変更できることを特徴とす
る。
【0013】また、請求項2記載の発明では、前記変倍
光学系部は、第1面から順に、少なくとも第1レンズ群
と第2レンズ群と第3レンズ群とからなるアフォーカル
光学系を有し、前記第2レンズ群が前記変倍レンズ群と
して光軸方向に移動することで変倍を行い、前記開き角
制限部材は前記第1レンズ群と第2レンズ群との間、又
は前記第2レンズ群と第3レンズ群との間に配置され、
前記開き角制限部材と前記第2レンズ群との配置順序を
変更できることを特徴とする。
光学系部は、第1面から順に、少なくとも第1レンズ群
と第2レンズ群と第3レンズ群とからなるアフォーカル
光学系を有し、前記第2レンズ群が前記変倍レンズ群と
して光軸方向に移動することで変倍を行い、前記開き角
制限部材は前記第1レンズ群と第2レンズ群との間、又
は前記第2レンズ群と第3レンズ群との間に配置され、
前記開き角制限部材と前記第2レンズ群との配置順序を
変更できることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態にかかる面位置検出装置について説明す
る。図1は、本実施形態にかかる面位置検出装置を投影
露光装置に適用した例を示す模式図である。図1におい
て、主照明用光源40からの主照明光は、所定の回路パ
ターンが表面に設けられたレチクルRを照明する。そし
て、投影レンズ5によって、ウエハ1の露光表面1aに
レチクルRの像が投影される。このウエハ1を載置して
いるホルダー2は、ウエハ1を投影レンズ5の光軸AX
1に垂直な平面内で平行移動、微小回転、及び光軸AX
1に沿った方向(フォーカシング方向)へ移動させる。
ホルダー2は、上下方向に移動可能な3ヶ所の支持点に
よってホルダー2を支持する保持機構3によって支持さ
れる。そして、駆動部4は、保持機構3の支持点の上下
方向の移動を行わせ、ホルダー2のレべリング(水平出
し)を行う。
の実施の形態にかかる面位置検出装置について説明す
る。図1は、本実施形態にかかる面位置検出装置を投影
露光装置に適用した例を示す模式図である。図1におい
て、主照明用光源40からの主照明光は、所定の回路パ
ターンが表面に設けられたレチクルRを照明する。そし
て、投影レンズ5によって、ウエハ1の露光表面1aに
レチクルRの像が投影される。このウエハ1を載置して
いるホルダー2は、ウエハ1を投影レンズ5の光軸AX
1に垂直な平面内で平行移動、微小回転、及び光軸AX
1に沿った方向(フォーカシング方向)へ移動させる。
ホルダー2は、上下方向に移動可能な3ヶ所の支持点に
よってホルダー2を支持する保持機構3によって支持さ
れる。そして、駆動部4は、保持機構3の支持点の上下
方向の移動を行わせ、ホルダー2のレべリング(水平出
し)を行う。
【0015】ここで、ウエハ1の被検面1a上にレチク
ルR上に設けられた回路パターンを良好に転写するため
には、各露光ショット毎に、投影レンズ5による結像面
に対する焦点深度の幅内に、被検面1aの現在の露光領
域を収める必要がある。このためには、被検面1aの現
在の露光領域上の各点の投影レンズ5の光軸AX1方向
の位置を正確に検出した後に、被検面1aが投影レンズ
5の焦点深度の幅の範囲内に収まるように、ホルダー2
のレベリング、及びウエハ1のフォーカシング方向の移
動を行えば良い。
ルR上に設けられた回路パターンを良好に転写するため
には、各露光ショット毎に、投影レンズ5による結像面
に対する焦点深度の幅内に、被検面1aの現在の露光領
域を収める必要がある。このためには、被検面1aの現
在の露光領域上の各点の投影レンズ5の光軸AX1方向
の位置を正確に検出した後に、被検面1aが投影レンズ
5の焦点深度の幅の範囲内に収まるように、ホルダー2
のレベリング、及びウエハ1のフォーカシング方向の移
動を行えば良い。
【0016】以下に、被検面1aの現在の露光領域の位
置を検出する際の光学系及び処理系の説明を行う。図1
において、波長幅の広い白色光を供給する光源6からの
照明光は、コンデンサレンズ7によって、略平行光束に
変換されて、偏向プリズム26に入射する。偏向プリズ
ム26は、コンデンサレンズ7からの略平行光束を屈折
させることで偏向させる。そして、偏向プリズム26の
射出側には、図中紙面垂直方向に延びた縞パターンで構
成された透過型格子パターン板8が設けられている。透
過型格子パターン板8は、透過部と遮光部とが交互に設
けられた格子パターン形成面8aがウエハ1a側になる
ように配置されている。なお、透過型格子パターンの代
わりに、凹凸状の反射型回折格子を適用しても良く、さ
らには、反射部と無反射部とが交互に形成された反射格
子パターンを適用しても良い。
置を検出する際の光学系及び処理系の説明を行う。図1
において、波長幅の広い白色光を供給する光源6からの
照明光は、コンデンサレンズ7によって、略平行光束に
変換されて、偏向プリズム26に入射する。偏向プリズ
ム26は、コンデンサレンズ7からの略平行光束を屈折
させることで偏向させる。そして、偏向プリズム26の
射出側には、図中紙面垂直方向に延びた縞パターンで構
成された透過型格子パターン板8が設けられている。透
過型格子パターン板8は、透過部と遮光部とが交互に設
けられた格子パターン形成面8aがウエハ1a側になる
ように配置されている。なお、透過型格子パターンの代
わりに、凹凸状の反射型回折格子を適用しても良く、さ
らには、反射部と無反射部とが交互に形成された反射格
子パターンを適用しても良い。
【0017】ここで、ウエハ1の表面(被検面1a)
は、一般的に、レジスト等の薄膜で覆われているので、
この薄膜による干渉の影響を低減するために、光源6
は、波長幅の広い白色光源であることが望ましい。な
お、光源6としては、レジストに対する感光性の弱い波
長帯の光を供給する発光ダイオード等でもよい。そし
て、格子パターン形成面8aに達した照明光は、この格
子パターン形成面8aを透過した後、投影レンズ5の光
軸AX1に対して角度θで交差する光軸AX2に沿って
配置された投射光学系9,100,10に入射する。こ
の投射光学系は、集光レンズ9とアフォーカル光学系1
00と投射用対物レンズ10とで構成され、格子パター
ン形成面8aと被検面1aとを共役な配置にする。そし
て、格子パターン形成面8aと被検面1aとは、投射光
学系9,100,10の関してシャインプルーフの条件
を満たすように配置されているため、格子パターン形成
面8aの格子パターンは、被検面1aの全面にわたって
正確に結像する。ここで、図9を用いて、シャインプル
ーフの条件について説明する。A面上のパターンをB面
上に結像する光学系に関して、A面とB面とがシャイン
プルーフの条件を満足する状態とは、該光学系のメリジ
オナル断面内において、A面上の延長線と光学系の物側
主平面との交点をH、B面の延長線と光学系の像側主平
面との交点をH’とそれぞれした場合、交点Hから光軸
までの距離Lと交点H’から光軸までの距離L’とが等
しい状態を意味する。シャインプルーフの条件が満たさ
れている場合は、いわゆるアオリの結像関係が成立し、
A面上の任意の一点から射出した光束は、B面の対応す
る1点に収束する。したがって、A面上の全面の点像が
B面上に形成される。
は、一般的に、レジスト等の薄膜で覆われているので、
この薄膜による干渉の影響を低減するために、光源6
は、波長幅の広い白色光源であることが望ましい。な
お、光源6としては、レジストに対する感光性の弱い波
長帯の光を供給する発光ダイオード等でもよい。そし
て、格子パターン形成面8aに達した照明光は、この格
子パターン形成面8aを透過した後、投影レンズ5の光
軸AX1に対して角度θで交差する光軸AX2に沿って
配置された投射光学系9,100,10に入射する。こ
の投射光学系は、集光レンズ9とアフォーカル光学系1
00と投射用対物レンズ10とで構成され、格子パター
ン形成面8aと被検面1aとを共役な配置にする。そし
て、格子パターン形成面8aと被検面1aとは、投射光
学系9,100,10の関してシャインプルーフの条件
を満たすように配置されているため、格子パターン形成
面8aの格子パターンは、被検面1aの全面にわたって
正確に結像する。ここで、図9を用いて、シャインプル
ーフの条件について説明する。A面上のパターンをB面
上に結像する光学系に関して、A面とB面とがシャイン
プルーフの条件を満足する状態とは、該光学系のメリジ
オナル断面内において、A面上の延長線と光学系の物側
主平面との交点をH、B面の延長線と光学系の像側主平
面との交点をH’とそれぞれした場合、交点Hから光軸
までの距離Lと交点H’から光軸までの距離L’とが等
しい状態を意味する。シャインプルーフの条件が満たさ
れている場合は、いわゆるアオリの結像関係が成立し、
A面上の任意の一点から射出した光束は、B面の対応す
る1点に収束する。したがって、A面上の全面の点像が
B面上に形成される。
【0018】また、図2に光路を点線で示すように、集
光レンズ9とアフォーカル光学系100と投射用対物レ
ンズ10とで構成される投射光学系9,100,10
は、いわゆる両側テレセントリック光学系であり、格子
パターン形成面8aと被検面1a上の共役点とは、全面
にわたって同倍率である。したがって、格子パターン形
成面8aが図1で紙面垂直方向を長手方向とする等間隔
の格子状パターンを有しているので、被検面1a上に形
成される像は、図1の紙面垂直方向を長手方向とする等
間隔の格子状パターンとなる。
光レンズ9とアフォーカル光学系100と投射用対物レ
ンズ10とで構成される投射光学系9,100,10
は、いわゆる両側テレセントリック光学系であり、格子
パターン形成面8aと被検面1a上の共役点とは、全面
にわたって同倍率である。したがって、格子パターン形
成面8aが図1で紙面垂直方向を長手方向とする等間隔
の格子状パターンを有しているので、被検面1a上に形
成される像は、図1の紙面垂直方向を長手方向とする等
間隔の格子状パターンとなる。
【0019】図1にもどり、被検面1aに投射された光
は、該被検面1aで反射されて、受光用対物レンズ11
と集光レンズ12とで構成された集光光学系(第1集光
ユニット)に入射する。集光光学系11,12の入射側
光軸AX3inは、投影レンズ5の光軸AX1に関して、
投射光学系9,100,10の光軸AX2と線対称とな
るように設けられている。また、被検面1aと第2面で
あるアオリ補正プリズム25の入射面25aとの間の光
路中には、走査部材としての振動ミラー30が設けられ
ており、受光用対物レンズ11に入射した光は、振動ミ
ラー30を介して、集光レンズ12に達する。なお、本
実施形態では、振動ミラー30は集光光学系11,12
の略瞳面に配置されているが、この他にも被検面1aと
受光面17aとの間の光路であれば良い。
は、該被検面1aで反射されて、受光用対物レンズ11
と集光レンズ12とで構成された集光光学系(第1集光
ユニット)に入射する。集光光学系11,12の入射側
光軸AX3inは、投影レンズ5の光軸AX1に関して、
投射光学系9,100,10の光軸AX2と線対称とな
るように設けられている。また、被検面1aと第2面で
あるアオリ補正プリズム25の入射面25aとの間の光
路中には、走査部材としての振動ミラー30が設けられ
ており、受光用対物レンズ11に入射した光は、振動ミ
ラー30を介して、集光レンズ12に達する。なお、本
実施形態では、振動ミラー30は集光光学系11,12
の略瞳面に配置されているが、この他にも被検面1aと
受光面17aとの間の光路であれば良い。
【0020】そして、被検面1aが投影レンズ5の結像
面と合致しているときには、集光光学系11,12によ
る被検面1aの共役な面上にアオリ補正プリズム25の
入射面25aが位置するように配置されている。この
時、被検面1aからの反射光は、アオリ補正プリズム2
5の入射面25aに集光する。入射面25aには、遮光
部材として受光スリットSが設けられている。受光スリ
ットSは、図3に示すように、例えば、5ヶ所の開口部
Sa1,Sa2,S23,Sa4,Sa5(以下、Sa
1〜Sa5という)を有するように構成されている。集
光光学系11,12を透過した被検面1aからの反射光
は、受光スリットSの開口部Sa1〜Sa5をそれぞれ
透過して、アオリ補正プリズム25に入射する。
面と合致しているときには、集光光学系11,12によ
る被検面1aの共役な面上にアオリ補正プリズム25の
入射面25aが位置するように配置されている。この
時、被検面1aからの反射光は、アオリ補正プリズム2
5の入射面25aに集光する。入射面25aには、遮光
部材として受光スリットSが設けられている。受光スリ
ットSは、図3に示すように、例えば、5ヶ所の開口部
Sa1,Sa2,S23,Sa4,Sa5(以下、Sa
1〜Sa5という)を有するように構成されている。集
光光学系11,12を透過した被検面1aからの反射光
は、受光スリットSの開口部Sa1〜Sa5をそれぞれ
透過して、アオリ補正プリズム25に入射する。
【0021】受光スリットSの開口部の数が被検面1a
上における検出点に対応する。例えば、図4の被検面1
aに格子パターン形成面8aの像80aが投射されてい
る状態を示す図のように、被検面1a上の検出点(検出
領域)Da1,Da2,Da3,Da4,Da5(以
下、Da1〜Da5という)は、図3に示すように受光
スリットSの5ヶ所の開口部Sa1〜Sa5に対応す
る。かかる構成により、被検面1a上で検出点の数を増
やしたいときは、開口部Saの数を増やせば良いだけで
あるので、検出点の個数を増やしても構成の複雑化を招
くことがない。
上における検出点に対応する。例えば、図4の被検面1
aに格子パターン形成面8aの像80aが投射されてい
る状態を示す図のように、被検面1a上の検出点(検出
領域)Da1,Da2,Da3,Da4,Da5(以
下、Da1〜Da5という)は、図3に示すように受光
スリットSの5ヶ所の開口部Sa1〜Sa5に対応す
る。かかる構成により、被検面1a上で検出点の数を増
やしたいときは、開口部Saの数を増やせば良いだけで
あるので、検出点の個数を増やしても構成の複雑化を招
くことがない。
【0022】さらに、投影レンズ5による結像面とアオ
リ補正プリズム25の入射面25aとは、集光光学系1
1,12に関して、シャインプルーフの条件を満たすよ
うに構成されている。したがって、被検面1aと結像面
が合致している状態では、入射面25aの全面にわたっ
て、被検面1a上の格子パターンの像80aが正確に結
像する。また、図2に光路を点線で示すように、集光光
学系11,12が両側テレセントリック光学系で構成さ
れているため、被検面1a上の各点とプリズム入射面2
5a上の共役点とは、全面にわたって同倍率である。し
たがって、被検面1aが投影レンズ5の結像面に合致し
ている状態では、受光スリットS上に投影される像も図
1の紙面垂直方向を長手方向とする等間隔の格子状のパ
ターンとなる。
リ補正プリズム25の入射面25aとは、集光光学系1
1,12に関して、シャインプルーフの条件を満たすよ
うに構成されている。したがって、被検面1aと結像面
が合致している状態では、入射面25aの全面にわたっ
て、被検面1a上の格子パターンの像80aが正確に結
像する。また、図2に光路を点線で示すように、集光光
学系11,12が両側テレセントリック光学系で構成さ
れているため、被検面1a上の各点とプリズム入射面2
5a上の共役点とは、全面にわたって同倍率である。し
たがって、被検面1aが投影レンズ5の結像面に合致し
ている状態では、受光スリットS上に投影される像も図
1の紙面垂直方向を長手方向とする等間隔の格子状のパ
ターンとなる。
【0023】すなわち、本実施形態において、被検面1
aと投影レンズ5の結像面とが合致している状態では、
格子パターン形成面8a,被検面1a,及びアオリ補正
プリズム25の入射面25aは相互にシャインプルーフ
の条件を満足する関係にあり、かつ各面とも全面にわた
って夫々倍率が等しい。次に、被検面1aの光軸AX1
方向の変位量がZであるときの、アオリ補正プリズム2
5の入射面25aにおける格子状パターンの像の横ずれ
量yを求める。被検面1aに対する入射光の主光線の入
射角をθ、集光光学系11,12の横倍率をβ、被検面
1aからアオリ補正プリズム25の入射面25aへのア
オリの結像面に沿った倍率をβ’とそれぞれすると、横
ずれ量yは次式(1)、 y=2・β’・tanθ・Z =2(β2sin2θ+β4sin4θ/cos2θ)1/2・Z (1) で示される。すなわち、被検面1aに投射する格子パタ
ーンの入射角θを大きくすれば、横ずれ量yも大きくな
るので、より高精度な面位置の検出が可能となる。
aと投影レンズ5の結像面とが合致している状態では、
格子パターン形成面8a,被検面1a,及びアオリ補正
プリズム25の入射面25aは相互にシャインプルーフ
の条件を満足する関係にあり、かつ各面とも全面にわた
って夫々倍率が等しい。次に、被検面1aの光軸AX1
方向の変位量がZであるときの、アオリ補正プリズム2
5の入射面25aにおける格子状パターンの像の横ずれ
量yを求める。被検面1aに対する入射光の主光線の入
射角をθ、集光光学系11,12の横倍率をβ、被検面
1aからアオリ補正プリズム25の入射面25aへのア
オリの結像面に沿った倍率をβ’とそれぞれすると、横
ずれ量yは次式(1)、 y=2・β’・tanθ・Z =2(β2sin2θ+β4sin4θ/cos2θ)1/2・Z (1) で示される。すなわち、被検面1aに投射する格子パタ
ーンの入射角θを大きくすれば、横ずれ量yも大きくな
るので、より高精度な面位置の検出が可能となる。
【0024】また、投射光学系9,100,10及び集
光光学系11,12は、各々シャインプルーフの条件を
満足しているので、透過型格子パターン板8の法線と反
射光とがなす角度をγ、アオリ補正プリズム25におけ
る入射光とその法線とがなす角度をα(角度αは、アオ
リ補正プリズム25の入射面25aへの主光線の入射角
に等しい)、投射光学系9,100,10の横倍率をβ
4、集光光学系11,12の横倍率をβとすると、次式
(2),(3)の関係が成立する。
光光学系11,12は、各々シャインプルーフの条件を
満足しているので、透過型格子パターン板8の法線と反
射光とがなす角度をγ、アオリ補正プリズム25におけ
る入射光とその法線とがなす角度をα(角度αは、アオ
リ補正プリズム25の入射面25aへの主光線の入射角
に等しい)、投射光学系9,100,10の横倍率をβ
4、集光光学系11,12の横倍率をβとすると、次式
(2),(3)の関係が成立する。
【0025】tanγ=β4・tanθ (2) tanα=β・tanθ (3) 第2面上に受光面17aを配置した場合には、被検面1
aに対する入射角θが大きいと、受光面17aにおける
光束の入射角も大きくなる。例えば、受光面17aにシ
リコン・フォト・ダイオードSPDを配置した場合に、
シリコン・フォト・ダイオードSPDへの光束の入射角
が大きいと、PSD表面での表面反射が多くなると共
に、光束のケラレが生じて受光量が著しく低下するおそ
れがある。
aに対する入射角θが大きいと、受光面17aにおける
光束の入射角も大きくなる。例えば、受光面17aにシ
リコン・フォト・ダイオードSPDを配置した場合に、
シリコン・フォト・ダイオードSPDへの光束の入射角
が大きいと、PSD表面での表面反射が多くなると共
に、光束のケラレが生じて受光量が著しく低下するおそ
れがある。
【0026】本実施形態では、かかる受光量の低下を避
けるために、図1に示したように、偏向光学系として、
第2面上にアオリ補正プリズム25を配置して、集光光
学系から射出する光束を偏向させている。図5の断面図
に示すように、アオリ補正プリズム25は、該プリズム
25によって屈折された射出光線L2が該プリズム25
の射出面25bの法線と略平行となるような頂角ξを有
している。アオリ補正プリズム25へ入射する入射光線
L1に対する射出光線L2のなす角度は、アオリ補正プ
リズム25の屈折率をnとしたとき、ξ/nとなる。角
度ξ/nは、集光光学系11,12を介してアオリ補正
プリズム25に入射する入射光線L1と入射面25aと
のなす角度αに比較してかなり小さくなる。
けるために、図1に示したように、偏向光学系として、
第2面上にアオリ補正プリズム25を配置して、集光光
学系から射出する光束を偏向させている。図5の断面図
に示すように、アオリ補正プリズム25は、該プリズム
25によって屈折された射出光線L2が該プリズム25
の射出面25bの法線と略平行となるような頂角ξを有
している。アオリ補正プリズム25へ入射する入射光線
L1に対する射出光線L2のなす角度は、アオリ補正プ
リズム25の屈折率をnとしたとき、ξ/nとなる。角
度ξ/nは、集光光学系11,12を介してアオリ補正
プリズム25に入射する入射光線L1と入射面25aと
のなす角度αに比較してかなり小さくなる。
【0027】また、アオリ補正プリズム25の射出側に
は、リレーレンズ14と平面鏡15とリレーレンズ16
とからなるリレー光学系14〜16(第2集光ユニッ
ト)が配置されている。リレー光学系は、図2に示すよ
うに、両側テレセントリック光学系である。図1に戻
り、アオリ補正プリズム25に入射した光束は、該プリ
ズム25により屈折された後、平面鏡15へ導かれる。
そして、平面鏡15で反射された光束は、リレー光学系
14,16によりリレーされ、受光面17a上に集光さ
れる。すなわち、リレー光学系14〜16は、アオリ補
正プリズム25の入射面25a上に形成された像の共役
像を受光面17a上に形成するものである。
は、リレーレンズ14と平面鏡15とリレーレンズ16
とからなるリレー光学系14〜16(第2集光ユニッ
ト)が配置されている。リレー光学系は、図2に示すよ
うに、両側テレセントリック光学系である。図1に戻
り、アオリ補正プリズム25に入射した光束は、該プリ
ズム25により屈折された後、平面鏡15へ導かれる。
そして、平面鏡15で反射された光束は、リレー光学系
14,16によりリレーされ、受光面17a上に集光さ
れる。すなわち、リレー光学系14〜16は、アオリ補
正プリズム25の入射面25a上に形成された像の共役
像を受光面17a上に形成するものである。
【0028】次に、アオリ補正プリズム25の機能につ
いて図5に基づいて説明する。図5において、集光光学
系11,12の射出側の光軸AX3outに平行なビーム
をL1とすると、アオリ補正プリズム25に対するビー
ムL1の入射角度はαとなる。そして、図5において、
アオリ補正プリズム25の屈折率をn、屈折角をξとそ
れぞれしたとき、次式(4)が成立する。
いて図5に基づいて説明する。図5において、集光光学
系11,12の射出側の光軸AX3outに平行なビーム
をL1とすると、アオリ補正プリズム25に対するビー
ムL1の入射角度はαとなる。そして、図5において、
アオリ補正プリズム25の屈折率をn、屈折角をξとそ
れぞれしたとき、次式(4)が成立する。
【0029】ξ=sin-1(sinα/n) (4) 本実施形態では、プリズム25の頂角は、屈折角に等し
くξに設定されているので、アオリ補正プリズム25の
射出面25aから射出されるビームL2は、射出面25
bに対して垂直となる。
くξに設定されているので、アオリ補正プリズム25の
射出面25aから射出されるビームL2は、射出面25
bに対して垂直となる。
【0030】したがって、アオリ補正プリズム25のガ
ラスによる像の浮き上がりを考慮すると、射出されるビ
ームL2に垂直な平面に対する被検面1aのリレーされ
た像面の傾きであるアオリ角ρは、次式(5)で示され
る。
ラスによる像の浮き上がりを考慮すると、射出されるビ
ームL2に垂直な平面に対する被検面1aのリレーされ
た像面の傾きであるアオリ角ρは、次式(5)で示され
る。
【0031】ρ=tan-1(tanξ/n) (5) リレー光学系14〜16の倍率を1とすると、かかるア
オリ角ρがそのまま受光部17の受光面17aとリレー
光学系14〜16の射出側の光軸AX4outに垂直な面
とのなす角度、すなわち受光面17aに対する主光線の
入射角となる。
オリ角ρがそのまま受光部17の受光面17aとリレー
光学系14〜16の射出側の光軸AX4outに垂直な面
とのなす角度、すなわち受光面17aに対する主光線の
入射角となる。
【0032】例えば、屈折率n=1.8,入射角α=8
0.1度とすると、アオリ角ρ=20.0度となり、ア
オリ角は0度に近づいている。ここで、受光面17aへ
の入射角も20度であるが、この程度であれば、受光量
の低下は殆ど無いものとみなすことができる。このよう
に本実施形態においては、偏向光学系としてアオリ補正
プリズムを用いて、受光面17aに入射する光束の入射
角を小さくできるため、受光面17a上に配置されたシ
リコン・フォト・ダイオードSPDでの受光量の低下を
防止できる。
0.1度とすると、アオリ角ρ=20.0度となり、ア
オリ角は0度に近づいている。ここで、受光面17aへ
の入射角も20度であるが、この程度であれば、受光量
の低下は殆ど無いものとみなすことができる。このよう
に本実施形態においては、偏向光学系としてアオリ補正
プリズムを用いて、受光面17aに入射する光束の入射
角を小さくできるため、受光面17a上に配置されたシ
リコン・フォト・ダイオードSPDでの受光量の低下を
防止できる。
【0033】なお、アオリ補正プリズム25の入射面2
5aと受光部17の受光面17aとは、リレー光学系1
4〜16に関してシャインプルーフの条件を満足するこ
とが望ましい。また、光源の波長帯が広い場合には、偏
向光学系としてアオリ補正プリズム等のようなプリズム
部材を用いることが望ましい。さらに、偏向光学系とし
て回折格子を用いた場合には、プリズムを用いた場合に
比較して偏向された光線の分散が大きくなり、リレー光
学系14〜16の開口数を大きくする必要があるため好
ましくない。
5aと受光部17の受光面17aとは、リレー光学系1
4〜16に関してシャインプルーフの条件を満足するこ
とが望ましい。また、光源の波長帯が広い場合には、偏
向光学系としてアオリ補正プリズム等のようなプリズム
部材を用いることが望ましい。さらに、偏向光学系とし
て回折格子を用いた場合には、プリズムを用いた場合に
比較して偏向された光線の分散が大きくなり、リレー光
学系14〜16の開口数を大きくする必要があるため好
ましくない。
【0034】また、被検面1aに入射する光束の入射角
αが大きい場合には、アオリ補正プリズム25を通過す
る光線の透過率がP偏向とS偏向とで大きく異なるよう
になる。例えば、入射角α=80度、屈折率n=1.8
の場合では、P偏光の透過率は0.79、S偏光の透過
率は0.37となる。このように、アオリ補正プリズム
25における透過率が偏光状態によって異なるため、偏
光毎の情報の重みが異なり、被検面1aの位置を正確に
検出できないおそれがある。これに対して、本実施形態
では、図1に示すように、集光光学系11,12とアオ
リ補正プリズム25との間の光路中に1/2波長板24
を配置し、該波長板24により偏光方向を45度回転さ
せた光束をアオリ補正プリズム25に入射させる構成で
ある。このため、アオリ補正プリズム25に入射する光
束は、P偏光とS偏光とが混在した状態となり、被検面
1aの位置を正確に検出できる。
αが大きい場合には、アオリ補正プリズム25を通過す
る光線の透過率がP偏向とS偏向とで大きく異なるよう
になる。例えば、入射角α=80度、屈折率n=1.8
の場合では、P偏光の透過率は0.79、S偏光の透過
率は0.37となる。このように、アオリ補正プリズム
25における透過率が偏光状態によって異なるため、偏
光毎の情報の重みが異なり、被検面1aの位置を正確に
検出できないおそれがある。これに対して、本実施形態
では、図1に示すように、集光光学系11,12とアオ
リ補正プリズム25との間の光路中に1/2波長板24
を配置し、該波長板24により偏光方向を45度回転さ
せた光束をアオリ補正プリズム25に入射させる構成で
ある。このため、アオリ補正プリズム25に入射する光
束は、P偏光とS偏光とが混在した状態となり、被検面
1aの位置を正確に検出できる。
【0035】また、1/2波長板の代わりに、1/4波
長板を用いても良い。1/4波長板を用いた場合には、
アオリ補正プリズムへの入射光は円偏光となり、1/2
波長板を用いた場合と同様に、被検面1aの面位置を正
確に検出できる。さらに好ましくは、アオリ補正プリズ
ム25の射出面25bと、該射出面から射出する光束L
2とは略垂直になることが望ましい。射出面25bと光
束L2とが略垂直にならない場合は、リレー光学系14
〜16により入射面25a上の像をリレーする際に、非
点収差等の収差が発生してしまうからである。本実施形
態では、アオリ補正プリズム25の頂角をアオリ補正プ
リズム25に入射する光束L1に対する光束L2の屈折
角ξと等しくする構成により、射出面25bと光束L2
とを略垂直としているので、上記収差は発生せずに精度
良く面位置を検出できる。
長板を用いても良い。1/4波長板を用いた場合には、
アオリ補正プリズムへの入射光は円偏光となり、1/2
波長板を用いた場合と同様に、被検面1aの面位置を正
確に検出できる。さらに好ましくは、アオリ補正プリズ
ム25の射出面25bと、該射出面から射出する光束L
2とは略垂直になることが望ましい。射出面25bと光
束L2とが略垂直にならない場合は、リレー光学系14
〜16により入射面25a上の像をリレーする際に、非
点収差等の収差が発生してしまうからである。本実施形
態では、アオリ補正プリズム25の頂角をアオリ補正プ
リズム25に入射する光束L1に対する光束L2の屈折
角ξと等しくする構成により、射出面25bと光束L2
とを略垂直としているので、上記収差は発生せずに精度
良く面位置を検出できる。
【0036】また、アオリ補正プリズム25の入射面2
5a上には、図3に示すように5ヶ所の開口部Sa1〜
Sa5が設けられているので、入射面25aに結像され
た格子状パターンの像は、部分的に遮光される。したが
って、受光スリットSの開口部Sa1〜Sa5の領域に
形成された格子状パターンの像からの光束のみがアオリ
補正プリズム25から射出する。
5a上には、図3に示すように5ヶ所の開口部Sa1〜
Sa5が設けられているので、入射面25aに結像され
た格子状パターンの像は、部分的に遮光される。したが
って、受光スリットSの開口部Sa1〜Sa5の領域に
形成された格子状パターンの像からの光束のみがアオリ
補正プリズム25から射出する。
【0037】そして、入射面25a上に形成された受光
スリットSの開口部Sa1〜Sa5の像は、リレー光学
系14〜16により、受光部17にリレーされる。受光
部17は、図6に示すように、受光スリットSの開口部
Sa1〜Sa5に対応する5つのシリコン・フォト・ダ
イオードSPD1,SPD2,SPD3,SPD4,S
PD5(以下、SPD1〜SPD5という)が受光面1
7a上に設けられる構成となっている。シリコン・フォ
ト・ダイオードSPD1〜SPD5上には、開口部Sa
1〜Sa5の像が、スリット像SL1,SL2,SL
3,SL4,SL5(以下、SL1〜SL5という)と
して結像する。スリット像SL1〜SL5は、シリコン
・フォト・ダイオードSPD1〜SPD5の大きさより
も小さくなるように結像する。
スリットSの開口部Sa1〜Sa5の像は、リレー光学
系14〜16により、受光部17にリレーされる。受光
部17は、図6に示すように、受光スリットSの開口部
Sa1〜Sa5に対応する5つのシリコン・フォト・ダ
イオードSPD1,SPD2,SPD3,SPD4,S
PD5(以下、SPD1〜SPD5という)が受光面1
7a上に設けられる構成となっている。シリコン・フォ
ト・ダイオードSPD1〜SPD5上には、開口部Sa
1〜Sa5の像が、スリット像SL1,SL2,SL
3,SL4,SL5(以下、SL1〜SL5という)と
して結像する。スリット像SL1〜SL5は、シリコン
・フォト・ダイオードSPD1〜SPD5の大きさより
も小さくなるように結像する。
【0038】なお、本実施形態では、受光面に複数のシ
リコン・フォト・ダイオードを設けてあるが、CCD
(2次元電荷結合型撮像素子)やフォトマルチプライヤ
(光電子像倍管)を用いても良い。そして、被検面1a
が投影レンズ5の光軸に沿って上下に移動すると、アオ
リ補正プリズム25の入射面25a上に投影されたパタ
ーンは、被検面1aの上下に対応してパターンのピッチ
方向に横ずれを起こす。かかる横ずれ量を振動ミラー3
0と受光部17とを用いて、例えば特開昭56−422
05号公報に開示された光電顕微鏡の原理により検出す
れば、被検面1a上の光軸AX1方向に関する面位置を
検出できる。
リコン・フォト・ダイオードを設けてあるが、CCD
(2次元電荷結合型撮像素子)やフォトマルチプライヤ
(光電子像倍管)を用いても良い。そして、被検面1a
が投影レンズ5の光軸に沿って上下に移動すると、アオ
リ補正プリズム25の入射面25a上に投影されたパタ
ーンは、被検面1aの上下に対応してパターンのピッチ
方向に横ずれを起こす。かかる横ずれ量を振動ミラー3
0と受光部17とを用いて、例えば特開昭56−422
05号公報に開示された光電顕微鏡の原理により検出す
れば、被検面1a上の光軸AX1方向に関する面位置を
検出できる。
【0039】次に、図1に基づいて、光電顕微鏡の原理
による面位置検出について詳述する。図1において、集
光光学系11,12の光路中には、振動ミラー30が設
けられている。ミラー駆動部31は、内部の発振器から
の信号に基づいて、所定周期Tで振動ミラー30を図中
矢印方向に振動させる。振動ミラー30の振動に伴っ
て、アオリ補正プリズム25の入射面25a上に形成さ
れる格子状パターンの像も振動する。ここで、入射面2
5a上に結像される格子状パターンの振動振幅は、格子
パターンピッチの1/2以下に規定し、また、スリット
Sの開口部Sa1〜Sa5の幅も格子状パターン像のピ
ッチの1/2以下に規定する。格子状パターンの像の振
動に伴って、入射面25a上、即ち受光スリットSの開
口部Sa1〜Sa5の領域を透過する光の光量が変化す
る。そして、透過光は、リレー光学系14〜16により
受光部17上のシリコン・フォト・ダイオードSPD1
〜SPD5の領域に達する。
による面位置検出について詳述する。図1において、集
光光学系11,12の光路中には、振動ミラー30が設
けられている。ミラー駆動部31は、内部の発振器から
の信号に基づいて、所定周期Tで振動ミラー30を図中
矢印方向に振動させる。振動ミラー30の振動に伴っ
て、アオリ補正プリズム25の入射面25a上に形成さ
れる格子状パターンの像も振動する。ここで、入射面2
5a上に結像される格子状パターンの振動振幅は、格子
パターンピッチの1/2以下に規定し、また、スリット
Sの開口部Sa1〜Sa5の幅も格子状パターン像のピ
ッチの1/2以下に規定する。格子状パターンの像の振
動に伴って、入射面25a上、即ち受光スリットSの開
口部Sa1〜Sa5の領域を透過する光の光量が変化す
る。そして、透過光は、リレー光学系14〜16により
受光部17上のシリコン・フォト・ダイオードSPD1
〜SPD5の領域に達する。
【0040】以下、説明を簡単にするため、1個のシリ
コン・フォト・ダイオードSPD1について説明する。
受光スリットSの開口部Sa1の領域を透過した光は、
シリコン・フォト・ダイオードSPD1上のスリット像
SL1の領域内に到達する。スリット像SL1の明るさ
は振動ミラー30の振動に伴って変化する。図7に基づ
いて、スリット像SL1の明るさの変化について説明す
る。図7は、受光スリットSの開口部Sa1近傍を拡大
した図である。格子状パターンSTは、ピッチPstで
受光スリットS上に形成されており、格子状パターンS
Tは、振動ミラー30の振動に伴って図中矢印方向に振
動する。
コン・フォト・ダイオードSPD1について説明する。
受光スリットSの開口部Sa1の領域を透過した光は、
シリコン・フォト・ダイオードSPD1上のスリット像
SL1の領域内に到達する。スリット像SL1の明るさ
は振動ミラー30の振動に伴って変化する。図7に基づ
いて、スリット像SL1の明るさの変化について説明す
る。図7は、受光スリットSの開口部Sa1近傍を拡大
した図である。格子状パターンSTは、ピッチPstで
受光スリットS上に形成されており、格子状パターンS
Tは、振動ミラー30の振動に伴って図中矢印方向に振
動する。
【0041】ここで、開口部Sa1の幅WSa1は、以
下の条件式(6)を満足することが望ましい。
下の条件式(6)を満足することが望ましい。
【0042】WSa1≦Pst/2 (6) また、振動する格子状パターンSTの幅Astは、以下
の条件式(7)を満足することが望ましい。
の条件式(7)を満足することが望ましい。
【0043】Ast≦Pst/2 (7) 上記条件(6)又は(7)を満足しない場合は、振動ミ
ラー30の振動に伴う開口部Sa1での光量変化が小さ
くなるため、面位置の検出精度が低下してしまい好まし
くない。本実施形態では、スリットSの開口部の幅WS
a1は格子状パターン像のピッチSTの1/2以下に規
定し、また格子状パターンSTの振動振幅Astも格子
パターンピッチPstの1/2以下に規定しているの
で、振動ミラー30の振動に伴う光量変化が小さくなる
おそれはない。
ラー30の振動に伴う開口部Sa1での光量変化が小さ
くなるため、面位置の検出精度が低下してしまい好まし
くない。本実施形態では、スリットSの開口部の幅WS
a1は格子状パターン像のピッチSTの1/2以下に規
定し、また格子状パターンSTの振動振幅Astも格子
パターンピッチPstの1/2以下に規定しているの
で、振動ミラー30の振動に伴う光量変化が小さくなる
おそれはない。
【0044】また、開口部Sa1の位置は、被検面1a
と投影レンズの結像面とが一致しているときに、開口部
Sa1の中心が格子状パターンSTの振動中心に一致す
るように設けられている。そして、スリットSの開口部
の幅WSa1は格子状パターン像のピッチSTの1/2
以下に規定し、また格子状パターンSTの振動振幅As
tも格子パターンピッチPstの1/2以下であるの
で、格子状パターンSTが振動すると、シリコン・フォ
ト・ダイオードSPD1上の受光量が変化する。そし
て、シリコン・フォト・ダイオードSPD1は、光強度
の変化、即ち光変調に応じた検出出力SD1を検出部1
8に出力する。
と投影レンズの結像面とが一致しているときに、開口部
Sa1の中心が格子状パターンSTの振動中心に一致す
るように設けられている。そして、スリットSの開口部
の幅WSa1は格子状パターン像のピッチSTの1/2
以下に規定し、また格子状パターンSTの振動振幅As
tも格子パターンピッチPstの1/2以下であるの
で、格子状パターンSTが振動すると、シリコン・フォ
ト・ダイオードSPD1上の受光量が変化する。そし
て、シリコン・フォト・ダイオードSPD1は、光強度
の変化、即ち光変調に応じた検出出力SD1を検出部1
8に出力する。
【0045】同様に、他のシリコン・フォト・ダイオー
ドSPD2,SPD3,SPD4,SDP5において
も、スリット像SL2,SL3,SL4,SL5の光変
調に応じた検出出力SD2,SD3,SD4,SD5を
検出部18へ出力する。また、ミラー駆動部31からも
振動ミラー30の振動周期Tと同じ位相の交流信号が検
出部18へ出力される。検出部18においては、周期T
の交流信号の位相を基準として、検出出力SD1,SD
2,SD3,SD4,SD5(以下、SD1〜SD5と
いう)の同期整流、即ち同期検波が行われ、検波出力信
号FS1,FS2,FS3,FS4,FS5(以下、F
S1〜FS5という)が補正量算出部へ出力される。検
波出力信号FS1〜FS5は、いわゆるSカーブと呼ば
れ、被検面1a上の検出領域Da1,Da2,Da3,
Da4,Da5(以下、Da1〜Da5という)が、投
影レンズ5の結像面に位置しているとき、即ち検出出力
SD1〜SD5が振動ミラー30の振動周期Tの1/2
の周期で変化したときに、それぞれ零レベルとなる。ま
た、被検面1aの検出領域Da1〜Da5が投影レンズ
5の結像面より上方に変位している場合には正のレベ
ル、逆に下方に変位している場合は負のレベルを示す。
このように、検波出力信号FS1〜FS5は、被検面1
aの変位に対応した出力値を示す。
ドSPD2,SPD3,SPD4,SDP5において
も、スリット像SL2,SL3,SL4,SL5の光変
調に応じた検出出力SD2,SD3,SD4,SD5を
検出部18へ出力する。また、ミラー駆動部31からも
振動ミラー30の振動周期Tと同じ位相の交流信号が検
出部18へ出力される。検出部18においては、周期T
の交流信号の位相を基準として、検出出力SD1,SD
2,SD3,SD4,SD5(以下、SD1〜SD5と
いう)の同期整流、即ち同期検波が行われ、検波出力信
号FS1,FS2,FS3,FS4,FS5(以下、F
S1〜FS5という)が補正量算出部へ出力される。検
波出力信号FS1〜FS5は、いわゆるSカーブと呼ば
れ、被検面1a上の検出領域Da1,Da2,Da3,
Da4,Da5(以下、Da1〜Da5という)が、投
影レンズ5の結像面に位置しているとき、即ち検出出力
SD1〜SD5が振動ミラー30の振動周期Tの1/2
の周期で変化したときに、それぞれ零レベルとなる。ま
た、被検面1aの検出領域Da1〜Da5が投影レンズ
5の結像面より上方に変位している場合には正のレベ
ル、逆に下方に変位している場合は負のレベルを示す。
このように、検波出力信号FS1〜FS5は、被検面1
aの変位に対応した出力値を示す。
【0046】そして、検波出力信号FS1〜FS5が出
力された補正量算出部19は、検波出力信号FS1〜F
S5の正負レベルに基づいて、被検面1aの各検出領域
Da1〜Da5のフォーカシング方向の位置をそれぞれ
算出し、被検面1aの平均的な傾きと、被検面1aのフ
ォーカシング方向の位置を求める。そして、被検面1a
が投影レンズ5の焦点深度の範囲内に位置するような傾
きの補正量、及びフォーカシング方向の補正量をそれぞ
れ算出する。その後、補正量算出部19は、これらの補
正量を駆動部4へ伝達する。
力された補正量算出部19は、検波出力信号FS1〜F
S5の正負レベルに基づいて、被検面1aの各検出領域
Da1〜Da5のフォーカシング方向の位置をそれぞれ
算出し、被検面1aの平均的な傾きと、被検面1aのフ
ォーカシング方向の位置を求める。そして、被検面1a
が投影レンズ5の焦点深度の範囲内に位置するような傾
きの補正量、及びフォーカシング方向の補正量をそれぞ
れ算出する。その後、補正量算出部19は、これらの補
正量を駆動部4へ伝達する。
【0047】駆動部4は、傾きの補正量に基づいて、保
持機構3を駆動させて、ホルダー2のレベリングを行わ
せると共に、フォーカシング方向の補正量に基づいて、
ウエハホルダー2を駆動させてウエハ1のフォーカシン
グ方向の駆動を行わせる。かかる構成により、被検面1
aの複数の検出点を同時に検出し、検出出力に基づい
て、被検面を所定位置に位置させることができる。ま
た、図8に示すように、1つのシリコン・フォト・ダイ
オードSPD6上に、複数のスリット像、例えば3つの
スリット像SL6a,SL6b,SL6cを形成しても
良い。この場合、スリット像SL6a,SL6b,SL
6cの間隔Pspdは、次式(8)を満足することが望
ましい。
持機構3を駆動させて、ホルダー2のレベリングを行わ
せると共に、フォーカシング方向の補正量に基づいて、
ウエハホルダー2を駆動させてウエハ1のフォーカシン
グ方向の駆動を行わせる。かかる構成により、被検面1
aの複数の検出点を同時に検出し、検出出力に基づい
て、被検面を所定位置に位置させることができる。ま
た、図8に示すように、1つのシリコン・フォト・ダイ
オードSPD6上に、複数のスリット像、例えば3つの
スリット像SL6a,SL6b,SL6cを形成しても
良い。この場合、スリット像SL6a,SL6b,SL
6cの間隔Pspdは、次式(8)を満足することが望
ましい。
【0048】Pspd=m・Pst (8) ここで、mは整数である。
【0049】さらに、スリット像SL6a,SL6b,
SL6cの幅Wspd6は、次式(9)を満足すること
が望ましい。
SL6cの幅Wspd6は、次式(9)を満足すること
が望ましい。
【0050】Wspd6≦Pst/2 (9) スリット像SL6a,SL6b,SL6cの間隔Psp
dが上記(8)式を満足しない場合は、各スリット像S
L6a,SL6b,SL6c毎に、振動ミラー30の振
動に伴う光量変化が異なるようになるため、検出値が不
正確になり好ましくない。また、スリット像SL6a,
SL6b,SL6cのの幅Wspd6が上記(9)式の
上限値を超えると、振動ミラー30の振動に伴う光量変
化が小さくなるので、好ましくない。
dが上記(8)式を満足しない場合は、各スリット像S
L6a,SL6b,SL6c毎に、振動ミラー30の振
動に伴う光量変化が異なるようになるため、検出値が不
正確になり好ましくない。また、スリット像SL6a,
SL6b,SL6cのの幅Wspd6が上記(9)式の
上限値を超えると、振動ミラー30の振動に伴う光量変
化が小さくなるので、好ましくない。
【0051】本実施形態の構成によれば、シリコン・フ
ォト・ダイオードSPD6上での受光量が増加するとい
う利点と、対応する被検面1a上の領域が広くなり平均
化効果が得られるといった利点がある。
ォト・ダイオードSPD6上での受光量が増加するとい
う利点と、対応する被検面1a上の領域が広くなり平均
化効果が得られるといった利点がある。
【0052】また、本実施形態においては、受光面17
a上に設けられたシリコン・フォト・ダイオードSPD
上に受光スリットSを介した光を入射させているが、必
ずしも受光スリットSを介する必要はない。受光スリッ
トSを介さない場合は、シリコン・フォト・ダイオード
SPDの領域が被検面1a上での受光領域となる。即
ち、被検面1aでの検出領域に対応した位置にシリコン
・フォト・ダイオードSPDを配置すれば良い。
a上に設けられたシリコン・フォト・ダイオードSPD
上に受光スリットSを介した光を入射させているが、必
ずしも受光スリットSを介する必要はない。受光スリッ
トSを介さない場合は、シリコン・フォト・ダイオード
SPDの領域が被検面1a上での受光領域となる。即
ち、被検面1aでの検出領域に対応した位置にシリコン
・フォト・ダイオードSPDを配置すれば良い。
【0053】また、本実施形態においては、受光スリッ
トSは、第2面(アオリ補正プリズム25の入射面25
a)に配置されているが、これは、受光部17の受光面
17a上であっても良い。この時、受光スリットSの開
口部Saの大きさは、受光面17aの大きさよりも小さ
くなるように設けられることが望ましい。そして、本実
施形態では、複数のシリコン・フォト・ダイオードを受
光面17a上にフォトエッチング法で設けても良い。こ
の場合には、受光スリットSの開口部Saの数が大幅に
増加しても、対応できる利点がある。
トSは、第2面(アオリ補正プリズム25の入射面25
a)に配置されているが、これは、受光部17の受光面
17a上であっても良い。この時、受光スリットSの開
口部Saの大きさは、受光面17aの大きさよりも小さ
くなるように設けられることが望ましい。そして、本実
施形態では、複数のシリコン・フォト・ダイオードを受
光面17a上にフォトエッチング法で設けても良い。こ
の場合には、受光スリットSの開口部Saの数が大幅に
増加しても、対応できる利点がある。
【0054】また、被検面1aとしてのウエハ表面は、
プロセスによっては必ずしも平面になるとは限らない。
この場合には、被検面1a上の検出領域(検出点)の数
を増加させれば良い。このためには、検出領域に対応す
る受光スリットSの開口部の個所を増加させれば良い。
このように、本面位置検出装置は、簡易な構成のまま
で、被検面1a上の検出点を増やすことが可能であるの
で、被検面1a上の広い範囲にわたる面位置を検出でき
る。また、検出点の数が増加しても、同時に検出できる
ので、スループットの低下を招くことが無い。
プロセスによっては必ずしも平面になるとは限らない。
この場合には、被検面1a上の検出領域(検出点)の数
を増加させれば良い。このためには、検出領域に対応す
る受光スリットSの開口部の個所を増加させれば良い。
このように、本面位置検出装置は、簡易な構成のまま
で、被検面1a上の検出点を増やすことが可能であるの
で、被検面1a上の広い範囲にわたる面位置を検出でき
る。また、検出点の数が増加しても、同時に検出できる
ので、スループットの低下を招くことが無い。
【0055】次に、投射光学系、特にアフォーカル変倍
光学系部100について説明する。図10は、図1の投
射光学系に関して格子パターン形成面8aから被検面1
aまでの構成を一般的な薄肉レンズ系の記号を用いて模
式的に示した図である。なお、図10では変倍光学系の
本質を簡易的に説明するものとして、図1のシャインプ
ルーフの条件を満たしたアオリの光学系ではなく、光軸
に垂直な断面に対する共役関係のみを示している。投射
光学系は全系で変倍テレセントリック光学系であり、格
子パターン形成面8a側から順に、正屈折力の集光レン
ズ9と、屈折力が零(ゼロ)すなわちアフォーカル系の
変倍光学系部100と、正屈折力の投射用対物レンズ1
0とから構成されている。なお、屈折力は厳密に零でな
くとも、略零の実質的なアフォーカル系でも良い。格子
パターン形成面8aは集光レンズ9の前側焦点位置に配
置されているので、格子パターン形成面8aのパターン
像は対物レンズ10の後側焦点位置にある被検面1a上
に結像される。
光学系部100について説明する。図10は、図1の投
射光学系に関して格子パターン形成面8aから被検面1
aまでの構成を一般的な薄肉レンズ系の記号を用いて模
式的に示した図である。なお、図10では変倍光学系の
本質を簡易的に説明するものとして、図1のシャインプ
ルーフの条件を満たしたアオリの光学系ではなく、光軸
に垂直な断面に対する共役関係のみを示している。投射
光学系は全系で変倍テレセントリック光学系であり、格
子パターン形成面8a側から順に、正屈折力の集光レン
ズ9と、屈折力が零(ゼロ)すなわちアフォーカル系の
変倍光学系部100と、正屈折力の投射用対物レンズ1
0とから構成されている。なお、屈折力は厳密に零でな
くとも、略零の実質的なアフォーカル系でも良い。格子
パターン形成面8aは集光レンズ9の前側焦点位置に配
置されているので、格子パターン形成面8aのパターン
像は対物レンズ10の後側焦点位置にある被検面1a上
に結像される。
【0056】変倍光学系部100は、格子パターン形成
面8a側から順に、第1凸レンズL1と、凹レンズL2
と、第2凸レンズL3とから構成され、中央の凹レンズ
L2が変倍レンズ群として光軸AX方向に移動可能に配
置されている。また、開口絞りSTPは凹レンズL2と
第2凸レンズL3との間で、且つ凹レンズL2の近傍に
配置されている。なお、変倍光学系部100の構成につ
いては、凹レンズ、凸レンズ、凹レンズの構成とするこ
ともできる。
面8a側から順に、第1凸レンズL1と、凹レンズL2
と、第2凸レンズL3とから構成され、中央の凹レンズ
L2が変倍レンズ群として光軸AX方向に移動可能に配
置されている。また、開口絞りSTPは凹レンズL2と
第2凸レンズL3との間で、且つ凹レンズL2の近傍に
配置されている。なお、変倍光学系部100の構成につ
いては、凹レンズ、凸レンズ、凹レンズの構成とするこ
ともできる。
【0057】ここで例えば、集光レンズ9の焦点距離を
100mm、対物レンズ10の焦点距離を100mm、
変倍光学系凸レンズL1,L3の焦点距離を1000m
m、変倍光学系凹レンズL2の焦点距離を−495m
m、とそれぞれすると、初期状態(等倍状態)での各レ
ンズ間隔(主点間隔)は、格子パターン面8aから集光
レンズ9までは100mm、集光レンズ9から変倍光学
系第1凸レンズL1までは89.899mm、第1凸レ
ンズL1から凹レンズL2までは10mm、凹レンズL
2から第2凸レンズL3までは10mm、第2凸レンズ
L3から対物レンズ10までは89.899mm、対物
レンズ10から被検面1aまでは100mm、となる。
このとき、倍率は1倍、全長は399.798mm、瞳
位置は無限遠である。また、集光レンズ9の後側焦点位
置と対物レンズ10の前側焦点位置とが略一致し、かつ
その一致する位置に変倍光学系部の凹レンズL2が配置
される。すなわち、フーリエ変換面として定義される瞳
面は変倍光学系部の凹レンズL2の主平面と一致するこ
とになる。このことからも、開口絞りSTPを変倍光学
系の凹レンズL2近傍に配置する必要性がわかる。
100mm、対物レンズ10の焦点距離を100mm、
変倍光学系凸レンズL1,L3の焦点距離を1000m
m、変倍光学系凹レンズL2の焦点距離を−495m
m、とそれぞれすると、初期状態(等倍状態)での各レ
ンズ間隔(主点間隔)は、格子パターン面8aから集光
レンズ9までは100mm、集光レンズ9から変倍光学
系第1凸レンズL1までは89.899mm、第1凸レ
ンズL1から凹レンズL2までは10mm、凹レンズL
2から第2凸レンズL3までは10mm、第2凸レンズ
L3から対物レンズ10までは89.899mm、対物
レンズ10から被検面1aまでは100mm、となる。
このとき、倍率は1倍、全長は399.798mm、瞳
位置は無限遠である。また、集光レンズ9の後側焦点位
置と対物レンズ10の前側焦点位置とが略一致し、かつ
その一致する位置に変倍光学系部の凹レンズL2が配置
される。すなわち、フーリエ変換面として定義される瞳
面は変倍光学系部の凹レンズL2の主平面と一致するこ
とになる。このことからも、開口絞りSTPを変倍光学
系の凹レンズL2近傍に配置する必要性がわかる。
【0058】ここで、凹レンズL2のみを格子パターン
形成面8a側に5mm移動させ、その他のレンズは固定
した場合の結像関係を考えると、倍率は0.99倍、焦
点移動は0.5μmとなり、射出瞳位置までの距離は有
限な値となり、元の瞳面(フーリエ変換面)を基準にし
て格子パターン形成面8a側に191910mmの位置
となる。すなわち、1%程度の倍率変化の範囲では、実
用上像移動は無視することができ、テレセントリック性
も略維持されているとみなすことができる。したがって
倍率を微調整する場合には凹レンズL2のみを光軸AX
方向に移動させることで、テレセントリック性を維持し
つつ物像間距離を固定して倍率調整ができる。なお、厳
密に像移動を抑制するには凹レンズL2のほかに変倍光
学系部の凸レンズL1,L3の何れかを光軸AX方向に
移動すれば良く、またさらにテレセントリック性を厳密
に抑制するには変倍光学系部100全体を光軸AX方向
に移動すれば良い。
形成面8a側に5mm移動させ、その他のレンズは固定
した場合の結像関係を考えると、倍率は0.99倍、焦
点移動は0.5μmとなり、射出瞳位置までの距離は有
限な値となり、元の瞳面(フーリエ変換面)を基準にし
て格子パターン形成面8a側に191910mmの位置
となる。すなわち、1%程度の倍率変化の範囲では、実
用上像移動は無視することができ、テレセントリック性
も略維持されているとみなすことができる。したがって
倍率を微調整する場合には凹レンズL2のみを光軸AX
方向に移動させることで、テレセントリック性を維持し
つつ物像間距離を固定して倍率調整ができる。なお、厳
密に像移動を抑制するには凹レンズL2のほかに変倍光
学系部の凸レンズL1,L3の何れかを光軸AX方向に
移動すれば良く、またさらにテレセントリック性を厳密
に抑制するには変倍光学系部100全体を光軸AX方向
に移動すれば良い。
【0059】次に、開口絞りSTPの移動によるテレセ
ントリック性への影響を説明する。図11は、開口絞り
STPが格子パターン形成面8a側に移動した場合の光
路図である。図11の点線に示すように、開口絞りST
Pで決まる実質的なテレセントリック性が変化すること
がわかる。上述例と同様に開口絞りSTPを瞳面から格
子パターン形成面8a側に5mm移動させた場合は、元
の瞳面から射出瞳位置までの距離は被検面1a側に20
50mmとなる。このことから、開口絞りSTPの移動
によるテレセントリック性の変化は、凹レンズL2を移
動させた場合のテレセントリック性の変化に比較して桁
違いに大きいことがわかる。このことから、凹レンズL
2を移動して倍率調整する際に伴う開口絞りSTPの移
動による影響を無視できないことがわかる。
ントリック性への影響を説明する。図11は、開口絞り
STPが格子パターン形成面8a側に移動した場合の光
路図である。図11の点線に示すように、開口絞りST
Pで決まる実質的なテレセントリック性が変化すること
がわかる。上述例と同様に開口絞りSTPを瞳面から格
子パターン形成面8a側に5mm移動させた場合は、元
の瞳面から射出瞳位置までの距離は被検面1a側に20
50mmとなる。このことから、開口絞りSTPの移動
によるテレセントリック性の変化は、凹レンズL2を移
動させた場合のテレセントリック性の変化に比較して桁
違いに大きいことがわかる。このことから、凹レンズL
2を移動して倍率調整する際に伴う開口絞りSTPの移
動による影響を無視できないことがわかる。
【0060】そこで、本実施形態では、図12(A),
(B)に示すように、倍率調整の為に凹レンズL2を移
動する方向により開口絞りSTPの位置を凹レンズL2
に対して反転可能な構成としている。例えば、図12
(A)に示すように、凹レンズL2を光軸AXに沿って
格子パターン形成面8a側に移動する場合は、開口絞り
STPを凹レンズL2と第2凸レンズL3との間に配置
し、開口絞りSTPが瞳面よりも格子パターン形成面8
a側には移動しない構成とする。また、図12(B)に
示すように、凹レンズL2を光軸AXに沿って被検面1
a側に移動する場合は、開口絞りSTPを凹レンズL2
と第1凸レンズL1との間に配置し、開口絞りSTPが
瞳面よりも被検面1a側には移動しない構成とする。か
かる配置の変更は、凹レンズL2と開口絞りSTPとを
一体のユニットとして形成し、該ユニットを光路内へ適
宜向きを反転して挿脱可能とすれば良い。この場合、凹
レンズL2が瞳面位置になる場合を基準として、開口絞
りSTPが格子パターン形成面8a又は被検面1aのい
ずれの側にあるかを判断基準にして、前記ユニットを光
路内へ挿入すれば良い。また、レンズL1〜L3は単レ
ンズに限られず、各々複数のレンズで構成しても良い。
(B)に示すように、倍率調整の為に凹レンズL2を移
動する方向により開口絞りSTPの位置を凹レンズL2
に対して反転可能な構成としている。例えば、図12
(A)に示すように、凹レンズL2を光軸AXに沿って
格子パターン形成面8a側に移動する場合は、開口絞り
STPを凹レンズL2と第2凸レンズL3との間に配置
し、開口絞りSTPが瞳面よりも格子パターン形成面8
a側には移動しない構成とする。また、図12(B)に
示すように、凹レンズL2を光軸AXに沿って被検面1
a側に移動する場合は、開口絞りSTPを凹レンズL2
と第1凸レンズL1との間に配置し、開口絞りSTPが
瞳面よりも被検面1a側には移動しない構成とする。か
かる配置の変更は、凹レンズL2と開口絞りSTPとを
一体のユニットとして形成し、該ユニットを光路内へ適
宜向きを反転して挿脱可能とすれば良い。この場合、凹
レンズL2が瞳面位置になる場合を基準として、開口絞
りSTPが格子パターン形成面8a又は被検面1aのい
ずれの側にあるかを判断基準にして、前記ユニットを光
路内へ挿入すれば良い。また、レンズL1〜L3は単レ
ンズに限られず、各々複数のレンズで構成しても良い。
【0061】次に、面位置検出装置を組み立てる場合
の、光学系の初期設定の手順について説明する。投射光
学系と被検面、及び集光光学系とプリズム入射面はそれ
ぞれ正確に合焦していることが望ましい。図13
(A)、(B)は初期設定の手順を簡略に説明した図で
あり、説明を簡単にするため投射光学系9,100,1
0を単にレンズLと省略する。図13(A)において、
被検面1aが投射光学系Lの焦点位置に位置している場
合は、点Fに入射光束が集光する。また、被検面が1
a’の位置にデフォーカスすると、1a’面における光
量重心はCの位置となる。ここで、図13(B)に示す
ように、入射光束をナイフエッジKEで徐々に遮光して
ゆくと、合焦している状態の被検面1aではFの位置に
集光するが、デフォーカスしている1a’の状態では光
量重心がC’の位置へ移動する。このように、被検面が
デフォーカスしていると、ナイフエッジKEの遮光量に
対応して被検面における光量の重心位置がシフトしてし
まう。この事を利用して、ナイフエッジKEを光路中へ
挿入していっても光量重心の位置が一定となるように投
射光学系Lと被検面1aとの間隔を調整すれば、合焦状
態にすることができる。また、かかる手順の他にも、例
えば開口絞りを光軸の回りに回転させて被検面における
光量の重心移動を検出しても光学系の初期調整を行うこ
とができる。さらに、集光光学系11,12とプリズム
入射面25aについても同様な初期設定手順を行い、合
焦状態にすることができる。
の、光学系の初期設定の手順について説明する。投射光
学系と被検面、及び集光光学系とプリズム入射面はそれ
ぞれ正確に合焦していることが望ましい。図13
(A)、(B)は初期設定の手順を簡略に説明した図で
あり、説明を簡単にするため投射光学系9,100,1
0を単にレンズLと省略する。図13(A)において、
被検面1aが投射光学系Lの焦点位置に位置している場
合は、点Fに入射光束が集光する。また、被検面が1
a’の位置にデフォーカスすると、1a’面における光
量重心はCの位置となる。ここで、図13(B)に示す
ように、入射光束をナイフエッジKEで徐々に遮光して
ゆくと、合焦している状態の被検面1aではFの位置に
集光するが、デフォーカスしている1a’の状態では光
量重心がC’の位置へ移動する。このように、被検面が
デフォーカスしていると、ナイフエッジKEの遮光量に
対応して被検面における光量の重心位置がシフトしてし
まう。この事を利用して、ナイフエッジKEを光路中へ
挿入していっても光量重心の位置が一定となるように投
射光学系Lと被検面1aとの間隔を調整すれば、合焦状
態にすることができる。また、かかる手順の他にも、例
えば開口絞りを光軸の回りに回転させて被検面における
光量の重心移動を検出しても光学系の初期調整を行うこ
とができる。さらに、集光光学系11,12とプリズム
入射面25aについても同様な初期設定手順を行い、合
焦状態にすることができる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
両側テレセントリック光学系において開口絞りと変倍光
学系を瞳面近傍に一体として配置した場合でも、光学系
のテレセントリック性を維持して被検面の広い検出領域
全域にわたって高精度に被検面の面位置を検出できる。
両側テレセントリック光学系において開口絞りと変倍光
学系を瞳面近傍に一体として配置した場合でも、光学系
のテレセントリック性を維持して被検面の広い検出領域
全域にわたって高精度に被検面の面位置を検出できる。
【図1】本発明の実施の形態にかかる面位置検出装置の
構成を示す図である。
構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる面位置検出装置の
光学系を示す図である。
光学系を示す図である。
【図3】受光スリットの平面図である。
【図4】被検面上に投射された格子パターンと検出領域
との関係を示す図である。
との関係を示す図である。
【図5】アオリ補正プリズムの構成を示す図である。
【図6】受光面上のシリコン・フォト・ダイオードの配
置とスリット像との関係を示す平面図である。
置とスリット像との関係を示す平面図である。
【図7】受光スリット上の開口部を拡大して示した図で
ある。
ある。
【図8】1つのシリコン・フォト・ダイオード上に複数
のスリット像が形成された例を示す平面図である。
のスリット像が形成された例を示す平面図である。
【図9】シャインプルーフの条件を説明する図である。
【図10】投射光学系の構成を示す図である。
【図11】開口絞りが移動した場合の光路図である。
【図12】(A),(B)は開口絞りと第2レンズ群と
の配置が変更される様子を示す図である。
の配置が変更される様子を示す図である。
【図13】(A)、(B)は光学系を初期設定するとき
の原理を説明する図である。
の原理を説明する図である。
1a 被検面 5 投影レンズ 8 透過型格子パターン板 8a 格子パターン形成面 9 集光レンズ 10 投射用対物レンズ 11 受光用対物レンズ 12 集光レンズ 14,16 リレーレンズ 17 受光部 17a 受光面 25 アオリ補正プリズム 25a 入射面(第2面) 30 振動ミラー 31 振動ミラー駆動部 100 アフォーカル変倍光学系 STP 開口絞り S 受光スリット L1 第1レンズ L2 第2レンズ L3 第3レンズ KE ナイフエッジ
Claims (2)
- 【請求項1】 第1面上に形成された所定のパターン
と、 被検面上に対して斜め方向から前記所定のパターンを投
射する投射光学系と、 前記被検面で反射した光束を集光して前記所定のパター
ンの像を第2面上に結像する集光光学系と、 前記所定のパターンの像を光電的に検出する検出器とを
備え、 該検出器の出力に基づいて前記被検面の面位置を検出す
る面位置検出装置において、 少なくとも前記投射光学系と前記集光光学系との一方
は、変倍レンズ群を含む変倍光学系部と、前記被検面に
投射される光束と前記被検面で反射した光束との少なく
とも一方の光束の所定方向の開き角を制限するための開
き角制限部材とを備え、 該開き角制限部材と前記変倍レンズ群との配置順序が変
更できることを特徴とする面位置検出装置。 - 【請求項2】 前記変倍光学系部は、第1面から順に、
少なくとも第1レンズ群と第2レンズ群と第3レンズ群
とからなるアフォーカル光学系を有し、前記第2レンズ
群が前記変倍レンズ群として光軸方向に移動することで
変倍を行い、前記開き角制限部材は前記第1レンズ群と
第2レンズ群との間、又は前記第2レンズ群と第3レン
ズ群との間に配置され、前記開き角制限部材と前記第2
レンズ群との配置順序を変更できることを特徴とする請
求項1記載の面位置検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10355036A JP2000182929A (ja) | 1998-12-14 | 1998-12-14 | 面位置検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10355036A JP2000182929A (ja) | 1998-12-14 | 1998-12-14 | 面位置検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000182929A true JP2000182929A (ja) | 2000-06-30 |
Family
ID=18441555
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10355036A Withdrawn JP2000182929A (ja) | 1998-12-14 | 1998-12-14 | 面位置検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000182929A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009239273A (ja) * | 2008-03-11 | 2009-10-15 | Asml Netherlands Bv | 基板表面に関する高さデータを測定及び取得する方法並びにリソグラフィ装置 |
JP2015044212A (ja) * | 2013-08-28 | 2015-03-12 | オムロン株式会社 | レーザ加工装置 |
JP2021170033A (ja) * | 2018-03-15 | 2021-10-28 | パイオニア株式会社 | 走査装置 |
-
1998
- 1998-12-14 JP JP10355036A patent/JP2000182929A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009239273A (ja) * | 2008-03-11 | 2009-10-15 | Asml Netherlands Bv | 基板表面に関する高さデータを測定及び取得する方法並びにリソグラフィ装置 |
US8582082B2 (en) | 2008-03-11 | 2013-11-12 | Asml Netherlands B.V. | Method and lithographic apparatus for measuring and acquiring height data relating to a substrate surface |
JP2015044212A (ja) * | 2013-08-28 | 2015-03-12 | オムロン株式会社 | レーザ加工装置 |
JP2021170033A (ja) * | 2018-03-15 | 2021-10-28 | パイオニア株式会社 | 走査装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060307 |