JP2000179966A - 極低温冷凍機および極低温冷凍機の洗浄方法 - Google Patents

極低温冷凍機および極低温冷凍機の洗浄方法

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JP2000179966A
JP2000179966A JP10359954A JP35995498A JP2000179966A JP 2000179966 A JP2000179966 A JP 2000179966A JP 10359954 A JP10359954 A JP 10359954A JP 35995498 A JP35995498 A JP 35995498A JP 2000179966 A JP2000179966 A JP 2000179966A
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cryogenic refrigerator
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Toshiyuki Onishi
寿幸 大西
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易にかつ短時間にてフィルタの交換を行う
ことができる極低温冷凍機を得ることを目的とする。 【解決手段】 筒状の各シリンダ1、2と、各シリンダ1、2
の内部にて往復動可能な筒状の各ディスプレーサ3、4
と、各ディスプレーサ3、4内に充填された各蓄冷材5、6
と、各蓄冷材5、6を各ディスプレーサ3、4内にて保持する
ために、各ディスプレーサ3、4の両側にそれぞれ配設さ
れた各キャップ13e、13b、13c、13fと、各キャップ13e、13
b、13c、13fと各蓄冷材5、6との間にそれぞれ配設され、各
蓄冷材5、6の摩耗粉を捕捉する各フィルタ11e、11b、11c、1
1dと、圧縮ガスを各蓄冷材5、6を介して各シリンダ1、2内
に供給して膨張させることにより寒冷を発生させる極低
温冷凍機において、全てのキャップ13e、13b、13c、13fに
それぞれピン16、17、27、33を備え、全てのキャップ13e、1
3b、13c、13fを着脱可能としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、フィルタの交換
および蓄冷材の洗浄が短時間にて行うことができる極低
温冷凍機および極低温冷凍機の洗浄方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、医療用MRI(磁気共鳴イメージ
ング装置)やリニアモータなどにおいて超電導磁石が使
用されるようになったが、これらの機器に使用される、
超電導磁石は通常液体ヘリウムで冷却されている。これ
らの機器の運転中の液体ヘリウム消費量を低減するため
に、極低温冷凍機が使用されている。
【0003】この種の極低温冷凍機としては、ギフォー
ドマクマホンサイクル冷凍機(以下GM冷凍機と略称す
る)、スターリング冷凍機などが知られている。GM冷
凍機は、ヘリウムガス圧縮機からのガス流路を、弁を用
いて制御し、膨張室でヘリウムガスを膨張させることに
よって寒冷を発生させる。通常この種の冷凍機は、極低
温を得るために複数段の構造が用いられている。
【0004】図7は従来の極低温冷凍機としての2段式
のGM冷凍機の構成を示す断面図である。図において、
1は1段目シリンダ、2は2段目シリンダで、これら各
シリンダ1、2は順次径が小さくなる円筒形の容器で連
通してなる。3、4は各シリンダ1、2の内部にそれぞ
れ収納された1段目ディスプレーサおよび2段目ディス
プレーサで、円筒形の容器にて形成されている。5は1
段目ディスプレーサ3内に充填された第1の蓄冷材で、
例えば鉛玉にてなる。
【0005】6は2段目ディスプレーサ4内に充填され
た第2の蓄冷材で、例えば希土類元素の化合物(以下希
土類物質と略称する。)の玉にてなる。7、8は各ディ
スプレーサ3、4と各シリンダ1、2との間に形成され
たシール部材で、これら各シール部材7、8により各デ
ィスプレーサ3、4の底部と、各シリンダ1、2との間
は気密となり、1段目膨張室9および2段目膨張室10
がそれぞれ形成される。
【0006】11a、11b、11c、11dは各蓄冷
材5、6の両端にそれぞれ配設されたフィルタで、各蓄
冷材5、6の摩耗粉を捕捉する。12a、12b、12
c、12dは各フィルタ11a、11b、11c、11
dを補強するために、それぞれの外側に配設された金
網、13a、13b、13c、13dは各金網12a、
12b、12c、12dの外側にそれぞれ配設されたキ
ャップで、各ディスプレーサ3、4内にて各蓄冷材5、
6をそれぞれ保持している。そして、キャップ13a及
び13dは各ディスプレーサ3、4に例えば接着剤など
にてそれぞれ固着されている。
【0007】14a、14cは各ディスプレーサ3、4
の上方の各キャップ13a、13cにそれぞれ形成され
た、ガスが通過するための通気孔、14b、14dは各
ディスプレーサ3、4の下方の各金網12b、12dの
側部にそれぞれ形成された、ガスが通過するための通気
孔、15は1段目ディスプレーサ3と2段目ディスプレ
ーサ4とを連結するための継手で、各ディスプレーサ
3、4はこの継手15に各継手用のピン16、17にて
接続されている。そして、このピン16、17はキャッ
プ13b、13cの着脱手段となり、ピン16、17に
よりキャップ13b、13cは各ディスプレーサ3、4
から着脱可能となる。
【0008】18は1段目ディスプレーサ3の上方のキ
ャップ13aと一体に形成された軸で、モータ19によ
って駆動される駆動機構20と結合されている。そし
て、モータ19の回転と駆動機構20とにより各ディス
プレーサ3、4は、各シリンダ1、2内を図面上、上下
方向に往復運動を行う。21は高圧ガスを作成する圧縮
手段としての圧縮機、22はこの圧縮機21からガスを
1段目シリンダ1に供給するための吸気配管である。
【0009】23はこの吸気配管22に形成されたガス
の供給を調整するための吸気弁、24は1段目シリンダ
1からガスを圧縮機21に排気するための排気配管、2
5は排気配管24に形成されたガスの排気を調整するた
めの排気弁、これらガスを供給するための吸気弁23、
排気弁25は駆動機構20と同期制御されている。
【0010】次に上記のように構成された従来のGM冷
凍機の動作について説明する。まず、1段目膨張室9、
および、2段目膨張室10が最小の状態で吸気弁23を
開く。次に、圧縮機21で圧縮された例えば高圧ガスと
してのヘリウムガスが、吸気配管22を介して1段目シ
リンダ1の内部に供給される。次に、ガスは通気孔14
aから1段目ディスプレーサ3の内部に入り、第1の蓄
冷材5によって所定の温度まで冷却された後、通気孔1
4bから、1段目膨張室9に導入される。
【0011】次に、1段目膨張室9内のガスは、通気孔
14cから2段目ディスプレーサ4内部に入り、第2の
蓄冷材6により所定の温度まで冷却された後、通気孔1
4dを通って2段目膨張室10に導入される。この際の
ガスの流れを図中の矢印にて示す。
【0012】次に、吸気弁23を開いたままで、各膨張
室9、10の容積が最大になるように各ディスプレーサ
3、4を上方に移動させ、各膨張室9、10内に高圧の
ガスを充満させる。この状態から吸気弁23を閉じると
ともに排気弁25を開くと、各膨張室9、10内部のガ
スが低圧となり、寒冷が発生する。このあとガスは各蓄
冷材5、6に冷気を奪われながら昇温し、排気弁25か
ら排気配管24を通って圧縮機21に戻る。
【0013】この際のガスの流れは、図中に示した矢印
と逆向きの矢印方向にてなる。次に、各ディスプレーサ
3、4を移動させ各膨張室9、10の容積を最小にした
後、排気弁25を閉じるとともに吸気弁23を開くと冷
凍の1サイクルが完了する。
【0014】この冷凍の1サイクルが繰り返して行われ
るため、各ディスプレーサ3、4の往復運動による振動
や、各ディスプレーサ3、4の内部を往復する高圧ガス
(10〜20kg/cm2G)などによって、各ディス
プレーサ3、4の内部に詰められた鉛玉や希土類物質な
どにてなる各蓄冷材5、6どうしが擦れ、摩耗紛が発生
する。この摩耗紛が各シリンダ1、2内部に入ると、各
シリンダ1、2の内面を傷つけたり、各シール7、8に
付着し、シール性が低下して冷凍能力が低下する。
【0015】よって、このような摩耗紛が各ディスプレ
ーサ3、4から漏洩しないように各ディスプレーサ3、
4の両端には、各フィルタ11a、11b、11c、1
1dが設けられ、摩耗粉が捕捉されている。しかしなが
ら、長時間冷凍のサイクルを繰り返すと、この摩耗紛に
より各フィルタ11a、11b、11c、11dが目詰
まりし、各ディスプレーサ3、4の内部での圧力損失が
大きくなり冷凍能力が低下する。
【0016】よって、定期的に各フィルタ11a、11
b、11c、11dの交換を行っている。また、その際
に各蓄冷材5、6を洗浄し、各蓄冷材5、6の表面に付
着した摩耗紛を除去して、各蓄冷材5、6を再充填して
いる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来の極低温冷凍機は
上記のように構成されているため、各フィルタ11a、
11b、11c、11dを交換する際は、例えばここで
は1段目シリンダ1を例に説明すると、まず、キャップ
13bのピン16を外してキャップ13bを1段目ディ
スプレーサ3から取り外す。次に、金網12b、フィル
タ11b、第1の蓄冷材5、フィルタ11aの順番で取
り外す。そして、新しいフィルタ11aを挿入し、洗浄
した第1の蓄冷材5を充填し、新しいフィルタ11bを
挿入し、金網12b、キャップ13bをはめてフィルタ
11a、11bの交換を終了する。また、2段目シリン
ダ2も同様にフィルタ11c、11dの交換を行う必要
があった。
【0018】上記のように、金網12b、フィルタ11
b、第1の蓄冷材5、フィルタ11aの全てを取り外し
た後、フィルタ11a、11bの交換を行うとともに、
第1の蓄冷材5を洗浄しているため、作業に手間がかか
り、時間を多く要するという問題点があった。
【0019】この発明は上記のような問題点を解消する
ためなされたもので、簡単な作業にて、かつ、短時間
で、フィルタの交換、および、蓄冷材の洗浄を行うこと
ができる極低温冷凍機および極低温冷凍機の洗浄方法を
提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
の極低温冷凍機は、筒状のシリンダと、シリンダの内部
にて往復動可能な筒状のディスプレーサと、ディスプレ
ーサ内に充填された蓄冷材と、蓄冷材をディスプレーサ
内にて保持するために、ディスプレーサの両側にそれぞ
れ配設されたキャップと、各キャップと蓄冷材との間に
それぞれ配設され、蓄冷材の摩耗粉を捕捉するフィルタ
と、シリンダ内に圧縮ガスを供給する圧縮手段とを備
え、圧縮ガスを蓄冷材を介してシリンダ内に供給して膨
張させることにより寒冷を発生させる極低温冷凍機にお
いて、両キャップにそれぞれ着脱手段を備え、ディスプ
レーサから両キャップを着脱可能としたものである。
【0021】また、この発明に係る請求項2の極低温冷
凍機は、請求項1において、各フィルタと蓄冷材との間
に、蓄冷材の粒径より小さく、かつ、蓄冷材の摩耗粉が
通過可能な開口を有し、蓄冷材をディスプレーサ内に保
持する保持体と、保持体をディスプレーサ内に固定する
固定部とを備えたものである。
【0022】また、この発明に係る請求項3の極低温冷
凍機は、請求項2において、保持体とフィルタとの間
に、保持体を補強するとともに、蓄冷材の摩耗粉が通過
可能な開口を有する補強部材と、補強部材をディスプレ
ーサ内に固定する固定部とを備えたものである。
【0023】また、この発明に係る請求項4の極低温冷
凍機は、請求項2または請求項3において、固定部は、
ディスプレーサの壁面を内方側に凸形状として成るもの
である。
【0024】また、この発明に係る請求項5の極低温冷
凍機は、請求項2または請求項3において、固定部は、
ディスプレーサの内壁にリング状部材を固着して成るも
のである。
【0025】また、この発明に係る請求項6の極低温冷
凍機の洗浄方法は、請求項2ないし請求項5のいずれか
に記載の極低温冷凍機の洗浄方法において、各キャップ
および各フィルタをディスプレーサから外し、洗浄液を
ディスプレーサの一方の保持体側から蓄冷材を介して他
方の保持体側に通過させて、蓄冷材の摩耗粉を他方の保
持体の開口から外部に排出するものである。
【0026】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態について説明する。図1はこの発明の実施の
形態1の極低温冷凍機としての2段式のGM冷凍機の構
成を示す断面図である。図において、従来と同様の部分
は同一符号を付して説明を省略する。26は1段目ディ
スプレーサ3の内壁の上方にリング状部材を固着して形
成され、着脱手段としてのピン27を挿入するためのピ
ン穴28を備えたピン保持部、13eは1段目ディスプ
レーサ3の上方のキャップで、外周に形成されたピン穴
29にピン27を挿入して1段目ディスプレーサ3に固
定されている。
【0027】30は1段目ディスプレーサ3の外壁の上
方外周に形成され、1段目ディスプレーサ3と1段目シ
リンダ1との間をシールするためにシール部材31を格
納するための溝部である。そして、このシール部材31
により1段目ディスプレーサ3の底部と1段目シリンダ
1との間は気密となり、1段目膨張室9が形成されてい
る。11eは第1の蓄冷材5の上方に配設されたフィル
タで、第1の蓄冷材5の摩耗粉を捕捉している。
【0028】12eはフィルタ11eを補強するために
この外側に配設された金網、14eは1段目ディスプレ
ーサ3の上方のキャップ13eにそれぞれ形成されたガ
スが通過するための通気孔、32は1段目ディスプレー
サ3の上方のキャップ13eと一体に形成された軸で、
モータ19によって駆動される駆動機構20と結合され
ている。そして、モータ19の回転と駆動機構20とに
より各ディスプレーサ3、4は、各シリンダ1、2内を
図面上の上下方向に往復運動を行う。13fは2段目デ
ィスプレーサ4の下方のキャップで、着脱手段としての
ピン33を挿入して2段目ディスプレーサ4に固定され
ている。
【0029】次に上記のように構成された実施の形態1
の極低温冷凍機の動作について説明する。冷凍の1サイ
クルについては従来の場合と同様に行うことができるた
め、説明を省略する。ここでは、各フィルタ11e、1
1b、11c、11dの交換方法について説明する。ま
ず、1段目ディスプレーサ3のフィルタ11e、11b
を交換する場合、ピン27を外してキャップ13eを取
り外す。次に、金網12e、フィルタ11eを外す(図
2(a))。
【0030】そして、フィルタ11eを交換して、第1
の蓄冷材5上に挿入し、金網12eおよびキャップ13
eを順次挿入し、ピン27にてキャップ13eを1段目
ディスプレーサ3に固定する。次に、1段目ディスプレ
ーサ3の天地を逆転して、ピン16を外してキャップ1
3bを取り外す。次に、金網12b、フィルタ11bを
外す(図2(b))。
【0031】そして、フィルタ11bを交換して、第1
の蓄冷材5上に挿入し、金網12bおよびキャップ13
bを順次挿入し、ピン16にてキャップ13bを1段目
ディスプレーサ3に固定する。また、2段目ディスプレ
ーサ4も1段目ディスプレーサ3と同様に、いずれか一
方のキャップ13c、13fを取り外し、いずれか一方
のフィルタ11c、11dを交換した後、他方も同様に
交換すればよい。
【0032】上記のように構成された実施の形態1の極
低温冷凍機は、各ディスプレーサ3、4の両側のキャッ
プ13e、13b、13c、13fが外せるように形成
されているため、各ディスプレーサ3、4から各蓄冷材
5、6を外部に出すことなく各フィルタ11e、11
b、11c、11dの交換を行うことができるため、作
業が簡単となり、短時間にて行うことができる。
【0033】また、図3に示すように、フィルタ11e
と第1の蓄冷材5との間で、かつ、ピン保持部26にて
固定されるように金網34を配設すれば、フィルタ11
eの交換の際の、第1の蓄冷材5の外部への漏洩を、金
網34により確実に防止することができる。
【0034】実施の形態2.図4はこの発明の実施の形
態2の極低温冷凍機の1段のディスプレーサのみを示す
断面図で、例えば上記実施の形態1の極低温冷凍機にお
ける、1段目シリンダ内の1段目ディスプレーサに対応
して説明する。図5は図4の1段目ディスプレーサにお
ける第1の蓄冷材の洗浄方法を示す図である。図におい
て、上記実施の形態1と同様の部分は同一符号を付して
説明を省略する。
【0035】35、36は各フィルタ11e、11bと
第1の蓄冷材5との間にそれぞれ配設され、第1の蓄冷
材5の粒径より小さく、かつ、第1の蓄冷材5の摩耗粉
が通過可能な開口を有し、第1の蓄冷材5を1段目ディ
スプレーサ3内に保持する保持体で、例えば金網にて成
る。37、38は各保持体35、36とフィルタ11
e、11dとの間にそれぞれ配設され、各保持体35、
36を補強するとともに、第1の蓄冷材5の摩耗粉が通
過可能な開口を有する補強部材で、例えばパンチングメ
タルにて成る。
【0036】そして、各保持体35、36および各補強
部材37、38を1段目ディスプレーサ3内に固定する
固定部は、上方では、ピン保持部26がその役割を果た
している。ピン保持部26は1段目ディスプレーサ3の
内壁にリング状部材を固着して成るものである。また、
下方では1段目ディスプレーサ3の壁面を内方側に凸形
状として成る固定部39にて成る。
【0037】次に上記のように構成された実施の形態2
の極低温冷凍機のディスプレーサのフィルタの交換方法
について説明する。まず、両ピン27、16を取り外
し、両キャップ13e、13dを1段目ディスプレーサ
3から取り外す。次に、両金網12e、12bおよび両
フィルタ11e、11bを順次取り外す。このように、
両キャップ13e、13dを取り外し、両フィルタ11
e、11bを取り外したとしても、第1の蓄冷材5は各
保持体35、36および各補強部材37、38により1
段目ディスプレーサ3内に保持されているため、1段目
ディスプレーサ3から外部に漏洩することはない。
【0038】そして、両フィルタ11e、11dの交換
のみを行う場合にはこの状態にて新しい各フィルタ11
e、11bを挿入し、各キャップ13e、13dを挿入
して各ピン27、16にてそれぞれ固定すればよい。ま
た、第1の蓄冷材5を洗浄する場合、この状態にて、図
5に示したように、洗浄液40を1段目ディスプレーサ
3の一方の保持体35側から第1の蓄冷材5を介して他
方の保持体36側に通過させて、第1の蓄冷材5の摩耗
粉を他方の保持体36および補強部材38の開口から外
部に排出すればよい。
【0039】また、他の洗浄方法としては、この状態に
て1段目ディスプレーサ3ごと洗浄液に浸漬し、1段目
ディスプレーサ3内の第1の蓄冷材5を洗浄してもよ
い。
【0040】上記のように構成された実施の形態2の極
低温冷凍機によれば、第1の蓄冷材5が1段目ディスプ
レーサ3から外部に漏洩することがなく、各フィルタ1
1e、11bの交換を行えるとともに、第1の蓄冷材5
の洗浄は、1段目ディスプレーサ3から外部に出すこと
なく行うことができる。
【0041】また、上記実施の形態2においては、固定
部39として1段目ディスプレーサ3の壁面を内方側に
凸形状として成るようにしたが、これに限られることは
なく、保持体36および補強部材38を1段目ディスプ
レーサ3内に固定することができれば、いずれのような
ものでもよく、上記実施の形態2と同様の効果を奏する
ことができる。例えば図6に示したように、固定部41
として、1段目ディスプレーサ3の内壁にリング状部材
を固着して形成するようにしてもよく、この場合は加工
が行い易くなる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、筒状のシリンダと、シリンダの内部にて往復動可
能な筒状のディスプレーサと、ディスプレーサ内に充填
された蓄冷材と、蓄冷材をディスプレーサ内にて保持す
るために、ディスプレーサの両側にそれぞれ配設された
キャップと、各キャップと蓄冷材との間にそれぞれ配設
され、蓄冷材の摩耗粉を捕捉するフィルタと、シリンダ
内に圧縮ガスを供給する圧縮手段とを備え、圧縮ガスを
蓄冷材を介してシリンダ内に供給して膨張させることに
より寒冷を発生させる極低温冷凍機において、両キャッ
プにそれぞれ着脱手段を備え、ディスプレーサから両キ
ャップを着脱可能としたので、蓄冷材を取り出すことな
く両フィルタを交換することができる極低温冷凍機を提
供することが可能となる。
【0043】また、この発明の請求項2によれば、請求
項1において、各フィルタと蓄冷材との間に、蓄冷材の
粒径より小さく、かつ、蓄冷材の摩耗粉が通過可能な開
口を有し、蓄冷材をディスプレーサ内に保持する保持体
と、保持体をディスプレーサ内に固定する固定部とを備
えたので、ディスプレーサから蓄冷材が漏洩することな
く両フィルタを確実に交換することができる極低温冷凍
機を提供することが可能となる。
【0044】また、この発明の請求項3によれば、請求
項2において、保持体とフィルタとの間に、保持体を補
強するとともに、蓄冷材の摩耗粉が通過可能な開口を有
する補強部材と、補強部材をディスプレーサ内に固定す
る固定部とを備えたので、保持体を補強し、ディスプレ
ーサから蓄冷材が漏洩するのを確実に防止することがで
きる極低温冷凍機を提供することが可能となる。
【0045】また、この発明の請求項4によれば、請求
項2または請求項3において、固定部は、ディスプレー
サの壁面を内方側に凸形状として成るので、保持体また
は/および補強部材をディスプレーサ内に確実に固定す
ることができる極低温冷凍機を提供することが可能とな
る。
【0046】また、この発明の請求項5によれば、請求
項2または請求項3において、固定部は、ディスプレー
サの内壁にリング状部材を固着して成るので、保持体ま
たは/および補強部材をディスプレーサ内に容易に固定
することができる極低温冷凍機を提供することが可能と
なる。
【0047】また、この発明の請求項6によれば、請求
項2ないし請求項5のいずれかに記載の極低温冷凍機の
洗浄方法において、各キャップおよび各フィルタをディ
スプレーサから外し、洗浄液をディスプレーサの一方の
保持体側から蓄冷材を介して他方の保持体側に通過させ
て、蓄冷材の摩耗粉を他方の保持体の開口から外部に排
出するので、蓄冷材をディスプレーサから取り出すこと
なく、容易に洗浄を行うことができる極低温冷凍機の洗
浄方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による極低温冷凍機
の構成を示す断面図である。
【図2】 図1に示した極低温冷凍機のフィルタの交換
方法を説明するための断面図である。
【図3】 図1に示した極低温冷凍機の1段目ディスプ
レーサにおける他の例の構成を示す断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による極低温冷凍機
の構成を示す断面図である。
【図5】 図4に示した極低温冷凍機の洗浄方法を説明
するための断面図である。
【図6】 図4に示した極低温冷凍機の他の例の構成を
示す断面図である。
【図7】 従来の極低温冷凍機の構成を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 1段目シリンダ、2 2段目シリンダ、3 1段目
ディスプレーサ、4 2段目ディスプレーサ、5 第1
の蓄冷材、6 第2の蓄冷材、9 第1の膨張室、10
第2の膨張室、11e,11b,11c,11d フ
ィルタ、12e,12b,12c,12d,34 金
網、13e,13b,13c,13f キャップ、1
6,17,27,33 ピン、26 ピン保持部、2
8,29 ピン穴、30 溝部、31 シール部材、3
2 軸、35,36 保持体、37,38 補強部材、
39,41 固定部、40 洗浄液。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のシリンダと、上記シリンダの内部
    にて往復動可能な筒状のディスプレーサと、上記ディス
    プレーサ内に充填された蓄冷材と、上記蓄冷材を上記デ
    ィスプレーサ内にて保持するために、上記ディスプレー
    サの両側にそれぞれ配設されたキャップと、上記各キャ
    ップと上記蓄冷材との間にそれぞれ配設され、上記蓄冷
    材の摩耗粉を捕捉するフィルタと、上記シリンダ内に圧
    縮ガスを供給する圧縮手段とを備え、上記圧縮ガスを上
    記蓄冷材を介して上記シリンダ内に供給して膨張させる
    ことにより寒冷を発生させる極低温冷凍機において、上
    記両キャップにそれぞれ着脱手段を備え、上記ディスプ
    レーサから上記両キャップを着脱可能としたことを特徴
    とする極低温冷凍機。
  2. 【請求項2】 各フィルタと蓄冷材との間に、上記蓄冷
    材の粒径より小さく、かつ、上記蓄冷材の摩耗粉が通過
    可能な開口を有し、上記蓄冷材を上記ディスプレーサ内
    に保持する保持体と、上記保持体を上記ディスプレーサ
    内に固定する固定部とを備えたことを特徴とする請求項
    1に記載の極低温冷凍機。
  3. 【請求項3】 保持体とフィルタとの間に、上記保持体
    を補強するとともに、蓄冷材の摩耗粉が通過可能な開口
    を有する補強部材と、上記補強部材を上記ディスプレー
    サ内に固定する固定部とを備えたことを特徴とする請求
    項2に記載の極低温冷凍機。
  4. 【請求項4】 固定部は、ディスプレーサの壁面を内方
    側に凸形状として成ることを特徴とする請求項2または
    請求項3に記載の極低温冷凍機。
  5. 【請求項5】 固定部は、ディスプレーサの内壁にリン
    グ状部材を固着して成ることを特徴とする請求項2また
    は請求項3に記載の極低温冷凍機。
  6. 【請求項6】 請求項2ないし請求項5のいずれかに記
    載の極低温冷凍機の洗浄方法において、各キャップおよ
    び各フィルタをディスプレーサから外し、洗浄液を上記
    ディスプレーサの一方の保持体側から蓄冷材を介して他
    方の保持体側に通過させて、上記蓄冷材の摩耗粉を上記
    他方の保持体の開口から外部に排出することを特徴とす
    る極低温冷凍機の洗浄方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012057920A (ja) * 2010-09-13 2012-03-22 Sumitomo Heavy Ind Ltd クライオポンプ及び極低温冷凍機

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