JP2000179601A - コイルばね用固定具及びコイルばねユニット並びにこれらを用いた煽り戸開閉補助装置及びサスペンション装置 - Google Patents

コイルばね用固定具及びコイルばねユニット並びにこれらを用いた煽り戸開閉補助装置及びサスペンション装置

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JP2000179601A
JP2000179601A JP10360269A JP36026998A JP2000179601A JP 2000179601 A JP2000179601 A JP 2000179601A JP 10360269 A JP10360269 A JP 10360269A JP 36026998 A JP36026998 A JP 36026998A JP 2000179601 A JP2000179601 A JP 2000179601A
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fixture
hole
holes
coil
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Hisanao Maruyama
久直 丸山
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健 酒川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軽量化を図れると共に省スペースになるコイル
ばね用固定具を提供する。 【解決手段】コイルばね用固定具30は、中央部に孔3
2aの開いた底板32と、この底板32の幅方向両端か
ら立ち上がった2枚の側板34,36で構成されてい
る。側板34には2つの長孔38,40が形成されてお
り、側板36には1つの長孔42が形成されている。そ
れぞれの長孔38,40,42をコイルばね20の端部
の3箇所24,26,28が貫通した状態で固定されて
いる。これら3箇所24,26,28は、コイルばね2
0の一端20aから半巻きの部分に位置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コイルばねを固定
するコイルばね用固定具、及びこのコイルばね用固定具
で端部が固定されたコイルばねを備えたコイルばねユニ
ット、並びに、これらを用いた煽り戸開閉補助装置及び
サスペンション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から様々な機械や装置にはコイルば
ねが組み込まれて使用されている。コイルばねには、主
に圧縮荷重を受ける圧縮コイルばねや、主に引張荷重を
受ける引張コイルばねなどの種類がある。このようなコ
イルばねは、一般に、断面が円形の線材から製造されて
おり、両端部が固定された状態で機械や装置に組み込ま
れる。
【0003】コイルばねの両端部を機械や装置に固定す
る際には、この両端部の形状に合わせた形状のスプリン
グシートを使用する。この場合、両端部を安定して固定
するために様々な種類のコイルばねそれぞれの大きさや
形状に合わせた様々な種類のスプリングシートが使用さ
れる。また、コイルばねの両端部を固定するためにその
両端部を平らにしたり、両端部に傾斜(テーパ)を付け
たりする処理(端部処理)を施すことがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のようにして両端
部が固定されたコイルばねであっても、コイルばねが圧
縮されるときに横方向に傾くことがある。このような傾
きを防止するには、両端部が傾かないような支えが必要
となる。しかし、支えがあっても、傾こうとする力が大
きいと支えきれなくなる。この場合、スプリングシート
や支えを頑丈にしなければならず、その分、重量が増す
という問題がある。また、スプリングシートや支えをあ
まり頑丈にせずに、コイルばねの傾きを防止するために
はコイル径を大きくすればよい。しかし、この場合、コ
イルばねを配置するスペースが増えるという問題があ
る。
【0005】本発明は、上記事情に鑑み、軽量化を図れ
ると共に省スペースになるコイルばね用固定具及びコイ
ルばねユニット、これらを用いた煽り戸開閉補助装置及
びサスペンション装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のコイルばね用固定具は、コイルばねを固定す
るコイルばね用固定具において、(1)コイルばねの端
部の少なくとも3箇所がそれぞれ貫通する少なくとも3
つの孔が形成されてなることを特徴とするものである。
【0007】ここで、上記少なくとも3つの孔は、
(2)コイルばねのうち一端から一巻きの範囲内の部分
が貫通する3つの孔であってもよい。
【0008】また、上記少なくとも3つの孔は、(3)
コイルばねが無負荷のときにおけるこのコイルばね端部
のリード角と、このコイルばねに最大負荷が作用したと
きのこのコイルばね端部のリード角との間の範囲内の角
度になるように、上記少なくとも3つの孔を端から順に
螺旋状に結ぶ曲線のリード角が形成されたものであって
もよい。
【0009】さらに、上記少なくとも3つの孔は、
(4)コイルばねの一端に最も近い端部が貫通する第1
の孔と、(5)上記端部からコイル半巻き分だけ離れた
半巻部が貫通する第2の孔と、(6)上記端部と上記半
巻部との間に位置する中間部が貫通する第3の孔とから
なる3つの孔であってもよい。
【0010】さらにまた、上記少なくとも3つの孔は、
(7)コイルばねが無負荷のときにおけるこのコイルば
ね端部のリード角と、このコイルばねに最大負荷が作用
したときのこのコイルばね端部のリード角との間の範囲
内の角度だけ傾いた長孔であって、(8)この長孔の短
径は、コイルばねの端部の線径と略同一であってもよ
い。
【0011】また、本発明のコイルばねユニットは、
(9)上記したコイルばね用固定具と、(10)このコ
イルばね用固定具で端部が固定されたコイルばねとを備
えたことを特徴とするものである。
【0012】また、本発明の煽り戸開閉補助装置は、煽
り戸を開閉する際に補助をする煽り戸開閉補助装置にお
いて、(11)上記したコイルばねユニットを備えたこ
とを特徴とするものである。
【0013】また、本発明のサスペンション装置は、車
輪と車体とをつなぎ、路面からの振動や衝撃が車体に伝
達することを防止するサスペンション装置において、
(12)上記したコイルばねユニットを備えたことを特
徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0015】図1と図2を参照して、本発明のコイルば
ねユニットの一実施形態を説明する。
【0016】図1は、コイルばねユニットの一部を示す
斜視図である。図2(a)は、図1のコイルばねユニッ
トを示す平面図であり、(b)は、図1のコイルばねユ
ニットを示す側面図である。これらの図では、コイルば
ねの一端部しか示されていないが、図示されていない他
端部も同様の構造になっている。
【0017】コイルばねユニット10は、コイルばね2
0と、このコイルばね20の一端部22が固定されたコ
イルばね用固定具30を有する。コイルばね20の一端
部22の断面は円形であり、この一端部22には端部処
理が施されていない。
【0018】コイルばね用固定具30は、中央部に孔3
2aの開いた底板32と、この底板32の幅方向両端か
ら立ち上がった2枚の側板34,36で構成されてい
る。側板36よりも側板34のほうが高く、これら2枚
の側板34,36それぞれの上端面34a,36aは互
いに異なる方向に傾斜している。
【0019】側板34には2つの長孔38,40が形成
されており、側板36には1つの長孔42が形成されて
いる。従って、コイルばね用固定具30には3つの長孔
38,40,42が形成されていることとなり、それぞ
れの長孔38,40,42をコイルばね20の端部の3
箇所24,26,28が貫通した状態で固定されてい
る。このため、コイルばね20を引っ張ったり伸ばした
りするときにコイルばね20が傾きにくい。
【0020】また、これら3箇所24,26,28は、
コイルばね20の一端20aから一巻きの範囲内にある
部分であり、より正確には、一端20aから半巻きの部
分である。即ち、コイルばね20の両端部ではそれぞれ
半巻きの部分が固定されており、コイルばね20全体で
は一巻きの部分が固定されていることとなる。また、コ
イルばね20の2箇所24,28はちょうど半巻き(1
/2巻き)に相当する距離だけ離れている。
【0021】ここで、コイルばね20が圧縮コイルばね
の場合の有効巻数について検討する。
【0022】コイルばね20に剪断力Pが作用してコイ
ルばね20が撓むとき、上記したコイルばね20の2箇
所24,28にはそれぞれ剪断力P/2が作用する。こ
のため、コイルばね20の両端部の固定された部分は合
計で一巻き分となるが、この一巻きの部分には剪断力P
/2が作用することとなる。従って、コイルばね20の
有効巻数は、総巻数から半巻き分を引いた巻数となる。
【0023】図3を参照して、上記の長孔38,40,
42の位置関係や形状などについて説明する。
【0024】図3(a)は、長孔の位置関係や形状を示
す説明図であり、(b)は、側板に形成された停止板
(ストッパ)を示す平面図である。この図では、図1と
図2に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号が
付されている。
【0025】上述したようにコイルばね用固定具30に
は、3つの長孔38,40,42が形成されている。こ
れら3つの長孔38,40,42を端から順(42,4
0,38の順)に螺旋状に結ぶ曲線44を想定する。こ
の曲線44のリード角Θは、コイルばね20(図1参
照)が無負荷のときにおけるコイルばね20の一端部2
2のリード角と、コイルばね20に最大負荷が作用した
ときのコイルばね20の一端部22のリード角との間の
範囲内の角度である。このため、曲線44のリード角Θ
と、無負荷と最大負荷時におけるコイルばね20の2つ
のリード角との間に大きな差が無く、コイルばね20は
コイルばね用固定具30に非常に安定した状態で固定さ
れる。この結果、コイルばねが縮められたときでも傾き
にくい。なお、曲線44のリード角Θを、コイルばね2
0の2つのリード角のちょうど中間の角度にすることが
好ましい。
【0026】ここで、2つの長孔38,42の位置関係
について説明する。
【0027】長孔42(本発明にいう第1の孔の一例で
ある)は、コイルばね20の一端20a(図1参照)に
最も近い箇所(端部)28が貫通する孔である。この長
孔42からコイル半巻き分だけ離れた位置に長孔38
(本発明にいう第2の孔の一例である)が形成されてい
る。この長孔38には、コイルばね20の一箇所28か
らコイル半巻き分だけ離れた一箇所24(半巻部)が貫
通する。なお、長孔40(本発明にいう第3の孔の一例
である)は、曲線44において長孔38と長孔42のほ
ぼ中央に位置し、コイルばね20の一箇所26(中間
部)が貫通する。このような位置関係で3つの長孔3
8,40,42が形成されているので、最小限の孔の数
でコイルばね20を安定して固定できる。
【0028】次に、各長孔38,40,42それぞれの
傾きとサイズについて説明する。各長孔38,40,4
2の傾きとサイズは同じであるので、ここでは、長孔4
0を例に挙げて説明する。また、長孔40が傾いた角度
とは、コイルばね用固定具30を水平に置いたときに、
長孔40を短径(L)方向に2分割する線分(図3
(a)では曲線44に一致する)と水平な線分46とが
なす角度Θをいう。
【0029】長孔40の傾き角度Θは、コイルばね20
(図1参照)が無負荷のときにおけるコイルばね20の
一端部22のリード角と、コイルばね20に最大負荷が
作用したときのコイルばね20の一端部22のリード角
との間の範囲内の角度である。このため、コイルばね2
0の端部22を長孔に貫通させ易い。また、コイルばね
20の端部22のうち長孔40に貫通している箇所26
の「遊び」が少ないので、コイルばね20が伸縮したと
きでも傾きにくい。
【0030】長孔40の短径Lは、コイルばね20の端
部22の線径とほぼ同一の長さである。このため、コイ
ルばね20の端部22のうち長孔40に貫通している箇
所26は長孔にしっかりと固定される。この結果、コイ
ルばね20を伸縮するときにコイルばね20がいっそう
傾きにくくなる。
【0031】ここで、コイルばね20の一端20aを固
定する技術を説明する。
【0032】コイルばね20の一端20aを長孔38,
40,42の順に貫通させた場合、一端20aが長孔4
2を貫通した後、コイルばね20を回転させながら一端
20aをさらに先に進ませると、コイルばね用固定具3
0がコイルばね20の中央部にまで移動する。このよう
なことを防止するために、一端20aが長孔42を貫通
した後に一端20aが進まないように停止させる。この
ための技術としては、一端20aを側板36に溶接して
固定する技術が考えられる。この他、側板36のうち、
長孔42の近傍部分に、コイルばね20の一端20aが
当接する停止板48を形成してもよい。この停止板48
によっても、一端20aが進まないようにできる。
【0033】なお、上記した実施形態では、端部処理を
していないコイルばね20を固定する場合を説明した
が、コイルばね用固定具30を使用すれば、オープンエ
ンドやクローズドエンドなど様々な種類のコイルばねを
容易に固定できる。
【0034】図4を参照して、コイルばね用固定具及び
コイルばねユニットの他の例を説明する。
【0035】図4は、コイルばね用固定具及びコイルば
ねユニットの他の例を示す平面図である。この図では、
図1から図3までの構成要素と同一の構成要素には同一
の符号が付されている。
【0036】コイルばねユニット50は、コイルばね2
0とコイルばね用固定具60を備えている。コイルばね
用固定具60は、コイルばね20の中心から放射状に広
がる3枚の板62,64,66を備えている。各板6
2,64,66には、長孔62a,64a,66aが形
成されている。これら3つの長孔62a,64a,66
aの位置関係やサイズは、上記した長孔38,40,4
2(図1等参照)と同一である。また、各板62,6
4,66は互いに一体的に固定されている。このような
形状のコイルばね用固定具60であっても、コイルばね
用固定具30と同様の作用効果を奏する。
【0037】上記した2つのコイルばね用固定具30,
60は機械や装置の本体に固定されて使用される。機械
や装置の本体に上記の長孔38,40,42を形成でき
る部分がある場合は、その部分に長孔38,40,42
を形成してコイルばね用固定具としてもよい。この場
合、長孔38,40,42が形成された部分が、本発明
のコイルばね用固定具に相当する。なお、長孔は、少な
くとも3つが必要であり、4つ以上の孔を開けてもよ
い。
【0038】図5、図6を参照して、本発明の煽り戸開
閉補助装置の一実施形態を従来のものと比較して説明す
る。
【0039】図5は、本発明の煽り戸開閉補助装置の一
実施形態を示す側面図であり、図6は、従来の煽り戸開
閉補助装置を示す側面図である。これらの図において
は、同一の部品には同一の符号が付されている。また、
図5では、図1に示す構成要素と同一の構成要素には同
一の符号が付されている。
【0040】トラックなどの荷台床板70の縁には、長
方形の煽り戸72が取り付けられている。煽り戸72は
回転軸72aを中心に矢印A方向に約180°回転して
開閉するように構成されている。この煽り戸72の開閉
を補助するために煽り戸開閉補助装置80,90が取り
付けられている。煽り戸開閉補助装置80が本発明に係
る製品であり、煽り戸開閉補助装置90は従来の製品で
ある。
【0041】煽り戸開閉補助装置80,90は共に、煽
り戸72の長手方向中央部に固定された取付ブラケット
102と、取付ブラケット102に連結されたリンク機
構104と、リンク機構104の動きを規制する圧縮コ
イルばね106を備えている。
【0042】リンク機構104は、取付ブラケット10
2に直接に連結された第1アーム108と、第1アーム
108に連結された第2アーム110と、第2アーム1
10に連結された第3アーム112を有する。第1アー
ム108は連結軸108aを中心にして回転する。第1
アーム108と第2アーム110は連結軸110aを中
心にして回転する。第2アーム110と第3アーム11
2は連結軸112aを中心にして回転する。また、第2
アーム110は、荷台床板70の下に固定された固定板
114に、中心軸110bを中心にして回転自在に固定
されている。第3アーム112は棒状であり、その後端
部(第2アーム110から離れた側の部分)には、ねじ
が切られたねじ部112bが形成されている。
【0043】第3アーム112の長手方向中央部からね
じ部112bにかけては、圧縮コイルばね106が組み
込まれている。第3アーム112は、圧縮コイルばね1
06の径方向中心部をその長手方向に延びている。
【0044】ここで、本発明の煽り戸開閉補助装置80
では、圧縮コイルばね106の一端部106aを固定す
るために、コイルばね用固定具30(図1参照)が使用
されている。また、圧縮コイルばね106の他端部10
6bを固定するために、固定板114に、長孔38,4
0,42(図1参照)と同様の長孔114a,114
b,114c(114cは図示されていない)が形成さ
れている。従って、圧縮コイルばね106の両端部10
6a,106bは、本発明のコイルばね用固定具で固定
されていることとなる。このため、圧縮コイルばね10
6が伸縮するときに傾きにくい。
【0045】一方、従来の煽り戸開閉補助装置90で
は、圧縮コイルばね106の長手方向一端部106aは
スプリングシート116で押えられている。このスプリ
ングシート116はねじ部112bに嵌め込まれてい
る。ねじ部112bのうちスプリングシート116を挟
んだ圧縮コイルばね106の長手方向一端部106aと
は反対の側の部分には、調整ナット118が嵌め合わさ
れている。また、圧縮コイルばね106の一端部106
aとは反対側の他端部106bは皿状シート120に当
接している。
【0046】上記した2種類の煽り戸開閉補助装置8
0,90における圧縮コイルばね106の固定方法を比
べると、本発明の煽り戸開閉補助装置80ではコイルば
ね用固定具30を用いているので、圧縮コイルばね10
6が傾きにくく安定して固定されている。一方、煽り戸
開閉補助装置90において、圧縮コイルばね106を傾
きにくくするためには、スプリングシート116や皿状
シート120に、圧縮コイルばね106の傾きを防止す
るカバー等が必要になる。従って、その分だけ、費用が
増し、また、重量もスペースも増大する。これに対し、
本発明の煽り戸開閉補助装置80においては、圧縮コイ
ルばね106の傾きを防止するカバー等を用いていない
ので、低コストで、しかも、省スペースと軽量化を図れ
ることとなる。
【0047】図7と図8を参照して、本発明のサスペン
ション装置の一実施形態を説明する。
【0048】図7は、本発明のサスペンション装置を適
用したフロントサスペンションを模式的に示す斜視図で
あり、図8は、本発明のサスペンション装置を適用した
リアサスペンションを模式的に示す斜視図である。これ
らの図においては、図1に示す構成要素と同一の構成要
素には同一の符号が付されている。
【0049】車両には、車輪と車体とをつなぎ、路面か
らの振動や衝撃が車体に伝達することを防止するサスペ
ンション装置が使用されている。サスペンション装置に
は、車両のフロント部分に配置されるフロントサスペン
ション140と、リア部分に配置されるリアサスペンシ
ョン160がある。
【0050】フロントサスペンション140は、図7に
示すように、サスペンションメンバ142に連結された
サスペンションアーム144の端部に配置される。フロ
ントサスペンション140のコイルばね146の両端部
は共にコイルばね用固定具30で固定される。下方のコ
イルばね用固定具30はショックアブソーバ148に固
定され、上方のコイルばね用固定具30は車体(図示せ
ず)に固定される。なお、フロントサスペンション14
0の近傍には、ブレーキディスク150やスタビライザ
152が配置されている。
【0051】上記のように、フロントサスペンション1
40のコイルばね146の両端部を固定する際にコイル
ばね用固定具30を用いているので、コイルばね146
が傾きにくい。このため、コイルばね146の傾きを防
止する部品などが不要であり、その分、省スペースや低
コストとなり、また、軽量化を図れる。
【0052】リアサスペンション160は、図8に示す
ように、アクスルケース162の上に配置される。リア
サスペンション160のコイルばね164の上端部はコ
イルばね用固定具30で固定され、下端部は、アクスル
ケース162に固定されたコイルばね用固定具170に
固定される。コイルばね用固定具170は、向き合う2
枚の板166,168から構成されている。板166に
は、図1に示す2つの長孔38,40と同様の長孔17
2,174が形成されている。一方、板168には、図
1に示す長孔42と同様の長孔176が形成されてい
る。コイルばね用固定具30は車体(図示せず)に固定
される。
【0053】上記のように、リアサスペンション160
のコイルばね164の両端部を固定する際にコイルばね
用固定具30,170を用いているので、コイルばね1
64が傾きにくい。このため、コイルばね164の傾き
を防止する部品などが不要であり、その分、省スペース
や低コストとなり、また、軽量化を図れる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明のコイルばね
用固定具を用いてコイルばねを固定する際には、コイル
ばねの端部の少なくとも3箇所がそれぞれ孔を貫通した
状態で固定される。従って、コイルばねの端部の少なく
とも3箇所が固定されているので、コイルばねを引っ張
ったり伸ばしたりするときにこのコイルばねが傾きにく
い。
【0055】ここで、上記少なくとも3つの孔は、コイ
ルばねのうち一端から一巻きの範囲内の部分が貫通する
3つの孔である場合は、上記の部分が3つの孔を貫通す
ることによりコイルばねが固定されるので、コイルばね
の他の部分は伸縮できることとなる。
【0056】また、上記少なくとも3つの孔は、コイル
ばねが無負荷のときにおけるこのコイルばね端部のリー
ド角と、このコイルばねに最大負荷が作用したときのこ
のコイルばね端部のリード角との間の範囲内の角度にな
るように、上記少なくとも3つの孔を端から順に螺旋状
に結ぶ曲線のリード角が形成されたものである場合は、
上記した曲線のリード角が上記範囲内の角度になるよう
に少なくとも3つの孔が形成されているので、それぞれ
のリード角に大きな差が無く、コイルばねはコイルばね
用固定具に非常に安定した状態で固定される。このた
め、コイルばねが縮められたときでも傾きにくい。
【0057】さらに、上記少なくとも3つの孔は、コイ
ルばねの一端に最も近い端部が貫通する第1の孔と、上
記端部からコイル半巻き分だけ離れた半巻部が貫通する
第2の孔と、上記端部と上記半巻部との間に位置する中
間部が貫通する第3の孔とからなる3つの孔である場合
は、このような3つの孔が形成されているので、最小限
の孔の数でコイルばねを安定して固定できる。
【0058】さらにまた、上記少なくとも3つの孔は、
コイルばねが無負荷のときにおけるこのコイルばね端部
のリード角と、このコイルばねに最大負荷が作用したと
きのこのコイルばね端部のリード角との間の範囲内の角
度だけ傾いた長孔であって、この長孔の短径は、コイル
ばねの端部の線径と略同一である場合は、上記した所定
の範囲内の角度だけ長孔が傾いているので、コイルばね
の端部を長孔に貫通させ易い。また、上記した所定の範
囲内の角度だけ長孔が傾いており、このため、コイルば
ね端部のうち長孔に貫通している部分の「遊び」が少な
いので、コイルばねが縮められたときでも傾きにくい。
また、長孔の短径はコイルばね端部の線径と略同一であ
るので、コイルばねの端部のうち長孔に貫通している部
分は長孔にしっかりと固定される。このため、コイルば
ねを引っ張ったり伸ばしたりするときにこのコイルばね
がいっそう傾きにくくなる。
【0059】また、本発明のコイルばねユニットでは、
圧縮されたりや引っ張られたりしても傾きにくいコイル
ばねとなるので、様々な分野で使用できる使い勝手の良
いコイルばねユニットが得られる。
【0060】また、本発明の煽り戸開閉補助装置では、
コイルばねが傾きにくいのでこの傾きを防止する部品な
どが不要であり、その分、省スペースや低コストとな
る。
【0061】また、本発明のサスペンション装置では、
コイルばねが傾きにくいので、この傾きを防止する部品
などが不要であり、その分、省スペースや低コストとな
り、また、軽量化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコイルばねユニットの一部を示す斜視
図である。
【図2】(a)は、図1のコイルばねユニットを示す平
面図であり、(b)は、図1のコイルばねユニットを示
す側面図である。
【図3】(a)は、長孔の位置関係や形状を示す説明図
であり、(b)は、側板に形成された停止板(ストッ
パ)を示す平面図である。
【図4】コイルばね用固定具及びコイルばねユニットの
他の例を示す平面図である。
【図5】本発明の煽り戸開閉補助装置の一実施形態を示
す側面図である。
【図6】従来の煽り戸開閉補助装置を示す側面図であ
る。
【図7】本発明のサスペンション装置を適用したフロン
トサスペンションを模式的に示す斜視図である。
【図8】本発明のサスペンション装置を適用したリアサ
スペンションを模式的に示す斜視図である。
【符号の説明】
10,50 コイルばねユニット 20,146,164 コイルばね 22 コイルばねの一端部 24,26,28 コイルばねの3箇所 30,60,170 コイルばね用固定具 38,40,42,62a,64a,66a 長孔 80 煽り戸開閉補助装置 140 フロントサスペンション 160 リアサスペンション

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルばねを固定するコイルばね用固定
    具において、 コイルばねの端部の少なくとも3箇所がそれぞれ貫通す
    る少なくとも3つの孔が形成されてなることを特徴とす
    るコイルばね用固定具。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも3つの孔は、 コイルばねのうち一端から一巻きの範囲内の部分が貫通
    する3つの孔であることを特徴とする請求項1に記載の
    コイルばね用固定具。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも3つの孔は、 コイルばねが無負荷のときにおける該コイルばね端部の
    リード角と、該コイルばねに最大負荷が作用したときの
    該コイルばね端部のリード角との間の範囲内の角度にな
    るように、前記少なくとも3つの孔を端から順に螺旋状
    に結ぶ曲線のリード角が形成されたものであることを特
    徴とする請求項1又は2に記載のコイルばね用固定具。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも3つの孔は、 コイルばねの一端に最も近い端部が貫通する第1の孔
    と、 前記端部からコイル半巻き分だけ離れた半巻部が貫通す
    る第2の孔と、 前記端部と前記半巻部との間に位置する中間部が貫通す
    る第3の孔とからなる3つの孔であることを特徴とする
    請求項1,2,又は3に記載のコイルばね用固定具。
  5. 【請求項5】 前記少なくとも3つの孔は、 コイルばねが無負荷のときにおける該コイルばね端部の
    リード角と、該コイルばねに最大負荷が作用したときの
    該コイルばね端部のリード角との間の範囲内の角度だけ
    傾いた長孔であって、 該長孔の短径は、コイルばねの端部の線径と略同一であ
    ることを特徴とする請求項1,2,3,又は4に記載の
    コイルばね用固定具。
  6. 【請求項6】 請求項1から5までのうちのいずれか一
    つに記載されたコイルばね用固定具と、 該コイルばね用固定具で端部が固定されたコイルばねと
    を備えたことを特徴とするコイルばねユニット。
  7. 【請求項7】 煽り戸を開閉する際に補助をする煽り戸
    開閉補助装置において、 請求項6に記載したコイルばねユニットを備えたことを
    特徴とする煽り戸開閉補助装置。
  8. 【請求項8】 車輪と車体とをつなぎ、路面からの振動
    や衝撃が車体に伝達することを防止するサスペンション
    装置において、 請求項6に記載したコイルばねユニットを備えたことを
    特徴とするサスペンション装置。
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