JP2000179431A - 可変噴孔型燃料噴射ノズルの噴孔可変機構 - Google Patents

可変噴孔型燃料噴射ノズルの噴孔可変機構

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JP2000179431A
JP2000179431A JP10375270A JP37527098A JP2000179431A JP 2000179431 A JP2000179431 A JP 2000179431A JP 10375270 A JP10375270 A JP 10375270A JP 37527098 A JP37527098 A JP 37527098A JP 2000179431 A JP2000179431 A JP 2000179431A
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rotary valve
valve
variable
drive shaft
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JP10375270A
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Toshiyuki Hasegawa
敏行 長谷川
Takao Iwasaki
隆夫 岩崎
Takashi Kobayashi
小林  孝
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Zexel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータリーバルブ22を噴孔に対して相
対的な調整位置で押さえ、ロータリーバルブ22の不安
定性から発生する噴霧のばらつきを低減し、エンジンに
おける燃焼に対して最適な特性の噴霧を形成し、エンジ
ン性能を向上させることができる可変噴孔型燃料噴射ノ
ズルの噴孔可変機構を提供すること。 【解決手段】 ロータリーバルブ22とドライブシャフ
トとの間に弾性部材38を介在させてロータリーバルブ
22を噴孔11方向に押さえつけ可能とすることに着目
したもので、ドライブシャフト21を介してアクチュエ
ータ20によりロータリーバルブ22を回動させて噴孔
11の噴孔断面積を変化させることができる噴孔可変機
構であって、ドライブシャフト21とロータリーバルブ
22との接続部に、ロータリーバルブ22をドライブシ
ャフト21の軸方向に押さえつける弾性部材(コイルス
プリング38)を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は可変噴孔型燃料噴射
ノズルの噴孔可変機構にかかるもので、とくにディーゼ
ルエンジンその他の内燃機関などに燃料を霧化状態で供
給するための燃料噴射ノズルであって、各噴射ごとの噴
孔面積を可変とすることができる可変噴孔型燃料噴射ノ
ズルの噴孔可変機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンその他の内燃機関に
用いられる、蓄圧配管(コモンレール)を有する燃料噴
射装置用の燃料噴射ノズル、あるいはエンジンの燃焼回
数だけ燃料の圧送を行うジャーク式燃料噴射装置用の燃
料噴射ノズルにロータリーバルブ方式の噴孔可変機構を
備えて、ノズルボディにおける噴孔の開口断面積(噴孔
断面積)を可変とし、適正な噴霧特性を実現することに
よりエンジンの性能向上を図る燃料噴射システムが開発
されつつある。たとえば、特開平9−280134号あ
るいは特開平10−110661号などがある。
【0003】しかしながら、従来のロータリーバルブ方
式の噴孔可変機構では、ロータリーバルブを操作するド
ライブシャフトとロータリーバルブとは別体の構成であ
って、たとえばドライブシャフトとロータリーバルブと
を、ドライブシャフトの軸方向に可動可能に(遊びを持
って)、かつドライブシャフトの回転運動をロータリー
バルブに伝達可能に連結するような構成としているた
め、燃料噴射時にロータリーバルブは上記ノズルボディ
内面に置き去りとなって、何らかの影響によりロータリ
ーバルブの位置が不安定になるおそれがある。したがっ
て、このロータリーバルブの不安定性により噴射特性に
ばらつきが発生する可能性があるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
諸問題にかんがみなされたもので、ロータリーバルブの
不安定性から発生する噴射特性ないし噴霧のばらつきを
低減することができる可変噴孔型燃料噴射ノズルの噴孔
可変機構を提供することを課題とする。
【0005】また本発明は、エンジンにおける燃焼に対
して最適な特性の噴霧を形成することができる可変噴孔
型燃料噴射ノズルの噴孔可変機構を提供することを課題
とする。
【0006】また本発明は、エンジン性能を向上させる
ことができる可変噴孔型燃料噴射ノズルの噴孔可変機構
を提供することを課題とする。
【0007】また本発明は、ロータリーバルブを噴孔に
対してその相対的な調整位置で押さえることができるよ
うにして、ロータリーバルブが置き去りになることを防
止可能な可変噴孔型燃料噴射ノズルの噴孔可変機構を提
供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ロー
タリーバルブに対してスプリングなどの弾性部材を作用
させ、たとえばドライブシャフトとの間、あるいは油圧
コマンドピストンとの間などに当該弾性部材を介在させ
てロータリーバルブを噴孔ないしそのシート面の方向に
押さえつけ可能とし、ロータリーバルブと噴孔との相対
位置を所定の押付け付勢力で固定可能とすることに着目
したもので、第一の発明は、所定の噴孔断面積を有する
噴孔の該噴孔断面積を変化させることができる可変噴孔
型燃料噴射ノズルにおいて、上記噴孔との相対位置を調
節可能なロータリーバルブと、このロータリーバルブを
回動させるアクチュエータと、このアクチュエータの駆
動力を上記ロータリーバルブに伝達するドライブシャフ
トと、を有し、このドライブシャフトを介して上記アク
チュエータにより上記ロータリーバルブを回動させて上
記噴孔の上記噴孔断面積を変化させることができる噴孔
可変機構であって、上記ドライブシャフトと上記ロータ
リーバルブとの接続部に、該ロータリーバルブを上記ド
ライブシャフトの軸方向に押さえつける弾性部材を設け
たことを特徴とする可変噴孔型燃料噴射ノズルの噴孔可
変機構である。
【0009】第二の発明は、所定の噴孔断面積を有する
噴孔およびこの噴孔につながるシート面を形成したノズ
ルボディと、このノズルボディ内に往復動可能に設ける
とともに、上記シート面からリフトすることにより上記
噴孔から燃料を噴射可能とするニードル弁と、このニー
ドル弁を閉弁方向に付勢する油圧コマンドピストンと、
この油圧コマンドピストンの背圧を制御するニードル弁
用電磁弁と、を有するとともに、上記噴孔の上記噴孔断
面積を変化させることができる可変噴孔型燃料噴射ノズ
ルにおいて、上記噴孔との相対位置を調節可能なロータ
リーバルブと、このロータリーバルブを回動させるアク
チュエータと、このアクチュエータの駆動力を上記ロー
タリーバルブに伝達するドライブシャフトと、を有し、
このドライブシャフトを介して上記アクチュエータによ
り上記ロータリーバルブを回動させて上記噴孔の上記噴
孔断面積を変化させることができる噴孔可変機構であっ
て、上記油圧コマンドピストンと上記ロータリーバルブ
との間に、該ロータリーバルブを上記ドライブシャフト
の軸方向に押さえつける弾性部材を設けたことを特徴と
する可変噴孔型燃料噴射ノズルの噴孔可変機構である。
【0010】上記弾性部材は、上記ロータリーバルブと
上記噴孔との相対位置を固定可能な方向に上記ロータリ
ーバルブを付勢可能であることができる。
【0011】上記弾性部材は、これをコイルスプリング
あるいはウェーブワッシャなどとすることができる。
【0012】本発明による可変噴孔型燃料噴射ノズルの
噴孔可変機構においては、ロータリーバルブに対してス
プリングなどの弾性部材を作用させ、ロータリーバルブ
を噴孔ないしそのシート面の方向に押さえつけるように
したので、ロータリーバルブと噴孔との相対位置を所定
の押付け付勢力で固定することができ、燃料噴射中ある
いはロータリーバルブの回動操作中にロータリーバルブ
の位置が不安定になることがなく、したがって、ロータ
リーバルブの位置を特定すれば、これに応じた噴孔断面
積を得ることができ、噴霧がばらつく可能性を低減し、
エンジン性能の向上を図ることができる。
【0013】第一の発明では、ロータリーバルブとドラ
イブシャフトとの間に弾性部材を介在させてロータリー
バルブをドライブシャフトの軸方向に押さえつけ、ロー
タリーバルブと噴孔との相対位置を所定の付勢力で一時
的に固定可能とし、ロータリーバルブを直接操作するド
ライブシャフトとロータリーバルブとの互いの相対位置
を安定化させて、噴孔断面積の調整機能をより安定化す
ることができる。第二の発明では、ロータリーバルブと
油圧コマンドピストンとの間に弾性部材を介在させてい
るが、油圧コマンドピストンは、噴孔からは遠い上流側
に設けることができるので、弾性部材が当接するロータ
リーバルブの部分をこの上流部分まで長く延ばした形状
に構成し、弾性部材を噴孔から遠ざけることができるの
で、弾性部材による燃料流路の乱れを回避することがで
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の第1の実施の形態
による噴孔可変機構を備えた可変噴孔型燃料噴射ノズル
について、図1ないし図3にもとづき説明する。図1
は、可変噴孔型燃料噴射ノズル1の断面図であって、可
変噴孔型燃料噴射ノズル1は、ノズルハウジング2と、
ノズルハウジング2に取り付けたノズルボディ3および
ソレノイドハウジング4と、ノズルボディ3内に往復摺
動するニードル弁5と、噴孔可変機構6と、を有する。
ノズルハウジング2は、燃料ポンプ(図示せず)からの
圧送燃料を導入する燃料導入部7を形成するとともに、
ノズルボディ3まで燃料通路8を形成し、燃料溜まり室
9においてニードル弁5に圧力を作用可能としてある。
【0015】図2は、図1のII部分拡大断面図、図3
は、図2のIII−III線拡大断面図であって、可変
噴孔型燃料噴射ノズル1は、ホールノズルタイプであ
り、そのノズルボディ3の先端部にホール10を形成
し、ホール10の周壁に複数個(たとえば5個)の噴孔
11を等角度間隔で形成してある。
【0016】ニードル弁5は、そのシート部12がノズ
ルボディ3の噴孔11につながるシート面13にシート
することによって、燃料導入部7からの燃料通路8と噴
孔11とを遮断している。燃料溜まり室9(図1)にお
いてニードル弁5の受圧部14が燃料圧力を受けるよう
になっている。ニードル弁5は、その上流側端部におい
て油圧コマンドピストン15に当接し、油圧コマンドピ
ストン15はバルブスプリング16の付勢力によってニ
ードル弁5をノズルボディ3のシート面13にシートさ
せている。バルブスプリング16の付勢力に抗してニー
ドル弁5がリフトすれば噴孔11から燃料を噴射可能と
する。
【0017】油圧コマンドピストン15は、その上端部
分においてノズルハウジング2の内壁面との間に背圧室
17を形成し、背圧室17は、燃料通路8との間を小径
のオリフィス18によりこれを連通してある。油圧コマ
ンドピストン15の上端面を受圧面19とし、受圧面1
9の受圧面積19Sをニードル弁5の受圧部14の受圧
面積14Sより大きくしてある。
【0018】図1に示すように、噴孔可変機構6は、ロ
ータリーソレノイド20(ロータリーバルブ用アクチュ
エータ)と、ロータリーソレノイド20に取り付けてニ
ードル弁5の先端部まで延びるドライブシャフト21
と、ノズルボディ3のホール10内において噴孔11に
臨むロータリーバルブ22と、を有する。ロータリーソ
レノイド20は、ドライブシャフト21を介して所定の
角度にロータリーバルブ22を回動させるためのもの
で、回転角度検出器23を設けてある。
【0019】ロータリーソレノイド20とノズルハウジ
ング2との間の前記ソレノイドハウジング4には、ニー
ドル弁用電磁弁24を二方弁として設けてある。ニード
ル弁用電磁弁24は、油圧コマンドピストン15の背圧
(背圧室17内の圧力)を制御するもので、リニアーソ
レノイド25(ニードル弁用アクチュエータ)と、電磁
弁コア26と、二方弁バルブシャフト27(アーマチュ
ア)と、バルブスプリング28と、を有する。
【0020】二方弁バルブシャフト27の先端シート部
29は、ノズルハウジング2の背圧室17に連通するリ
ーク孔30の出口部分におけるシート部31にシート
し、リーク孔30を開閉可能である。すなわち、リニア
ーソレノイド25の励磁によりバルブスプリング28の
付勢力に抗して二方弁バルブシャフト27が電磁弁コア
26方向(図1中上方)に吸引されてリフトすると、リ
ーク孔30が開放され、背圧室17内の燃料がリーク孔
30およびリーク通路32を通って低圧部分(たとえ
ば、燃料タンク(図示せず))部分に還流される。な
お、リーク孔30部分のドライブシャフト21との間の
流路断面積は、オリフィス18の流路断面積よりこれを
大きくし、リーク孔30が開放されたときに背圧室17
はリーク孔30およびリーク通路32を介して低圧化さ
れるとともに、燃料通路8からニードル弁5の受圧部1
4は高圧状態が維持されているようにする。
【0021】前記噴孔可変機構6のドライブシャフト2
1は、ロータリーソレノイド20、リニアーソレノイド
25の電磁弁コア26、二方弁バルブシャフト27、リ
ーク孔30、背圧室17を通って(突き抜けて)、ノズ
ルハウジング2の頂部から油圧コマンドピストン15、
およびニードル弁5の貫通軸孔33内部に挿入されてそ
の下部のロータリーバルブ22まで至る。
【0022】図2に示すように、ドライブシャフト21
は、その先端部における回動用連結凹部34と、ロータ
リーバルブ22の回動用連結凸部35とによりドライブ
シャフト21およびロータリーバルブ22を連結し、ド
ライブシャフト21とロータリーバルブ22とを、ドラ
イブシャフト21の軸方向に可動可能に(遊びを持っ
て)、かつドライブシャフト21の回転運動をロータリ
ーバルブ22に伝達可能に連結している。ドライブシャ
フト21とロータリーバルブ22との接続部、具体的に
はドライブシャフト21の先端面36と、ロータリーバ
ルブ22の上端面37との間にコイルスプリング38
(弾性部材)を設けることにより、ロータリーバルブ2
2をドライブシャフト21の軸方向、具体的には、ノズ
ルボディ3のシート面13方向に付勢し、ロータリーバ
ルブ22を噴孔11に対してその相対位置を固定可能に
押し付けるようにして、回動用連結凹部34と回動用連
結凸部35との間の遊びによる不安定性を回避してい
る。
【0023】ロータリーバルブ22は、ニードル弁5の
下部に位置してホール10においてシート面13にシー
ト可能な、下流側に先細りとしたほぼ円錐状を呈し、噴
孔11を閉鎖可能なシート円弧部39と、シート円弧部
39の間であって噴孔11に連通可能な可変用溝部40
とを(図示の例ではそれぞれ5個づつ)有する。
【0024】ニードル弁5のシート時あるいはリフト時
に、ロータリーバルブ22はその軸線のまわりに回転可
能であり、ロータリーバルブ22のシート円弧部39が
噴孔11に対向位置すれば噴孔11を閉鎖し、可変用溝
部40が噴孔11に臨めばニードル弁5のリフトにより
燃料通路8と噴孔11とが可変用溝部40を介して連通
可能となる。
【0025】図3に示すように、ロータリーバルブ22
を時計方向あるいは反時計方向に回動させることによ
り、ノズルボディ3のホール10における噴孔11に対
するロータリーバルブ22の可変用溝部40の相対位置
を可変として、噴孔11の開孔度(開孔断面積)を可変
可能である。
【0026】こうした構成の可変噴孔型燃料噴射ノズル
1および噴孔可変機構6において、燃料導入部7および
燃料通路8からの燃料は、燃料溜まり室9においてニー
ドル弁5の受圧部14に作用しニードル弁5をリフト方
向に付勢するとともに、上流側のオリフィス18を介し
背圧室17において油圧コマンドピストン15の受圧面
19を図中下方に押圧して、ニードル弁5をシート方向
に付勢する。しかして、リニアーソレノイド25の消磁
状態では、バルブスプリング28の付勢力により二方弁
バルブシャフト27の先端シート部29がシート部31
にシートしてリーク孔30を閉鎖しているので、背圧室
17内が高圧であり、受圧面19の受圧面積と受圧部1
4の受圧面積との差(前者の方が大きい)により、ニー
ドル弁5はノズルボディ3のシート面13にシートした
ままで、噴孔11からの噴射は行われない。
【0027】この噴射停止状態で、ロータリーソレノイ
ド20により、ドライブシャフト21を所定角度だけ回
動させれば、ロータリーバルブ22の可変用溝部40お
よびシート円弧部39と噴孔11との相対位置を調整す
ることができ、噴孔11の噴孔断面積を可変とすること
ができる。
【0028】リニアーソレノイド25の励磁により二方
弁バルブシャフト27をリーク孔30(シート部31)
からリフトさせれば、燃料導入部7からオリフィス18
を経て背圧室17に至った燃料はリーク孔30およびリ
ーク通路32を経て低圧側にリークされるので、背圧室
17が低圧となり、受圧部14において燃料圧力を受け
るニードル弁5がノズルボディ3のシート面13からリ
フトして噴孔11からの燃料噴射が行われる。なお、こ
の燃料噴射状態であっても、ロータリーソレノイド20
によりドライブシャフト21を操作し、ロータリーバル
ブ22を噴孔11に対して回動して噴孔断面積を可変と
し、噴射中であっても噴霧特性を調整可能である。
【0029】このニードル弁5のリフト時の燃料噴射
時、およびロータリーバルブ22の回動操作時におい
て、ドライブシャフト21の駆動力を回動用連結凹部3
4および回動用連結凸部35部分において受けるロータ
リーバルブ22は、コイルスプリング38によりドライ
ブシャフト21の先端面36とホール10ないしノズル
ボディ3のシート面13との間に突っ張った状態で配置
されることになるので、ロータリーバルブ22は安定し
てホール10内に固定状態で位置し、噴孔11との間の
相対位置を安定維持するので、噴孔断面積が不用意に変
化することなく、噴射特性を安定化することができる。
【0030】つぎに、本発明におけるロータリーバルブ
22に操作させる弾性部材としては、上述のコイルスプ
リング38(図2)以外にも所定弾性力を発揮可能な任
意の部品を採用可能である。たとえば図4は、本発明の
第2の実施の形態による噴孔可変機構45の要部断面図
であって、噴孔可変機構45においては図2のコイルス
プリング38の代わりにウェーブワッシャ46(弾性部
材)を採用している。図5は、このウェーブワッシャ4
6の斜視図である。
【0031】ウェーブワッシャ46は、ドライブシャフ
ト21の先端面36とロータリーバルブ22の上端面3
7との間に配置することもできるし、あるいはドライブ
シャフト21の回動用連結凹部34およびロータリーバ
ルブ22の回動用連結凸部35により形成される遊び空
間47内に設けることもできる。
【0032】こうした構成の噴孔可変機構45において
も、噴孔可変機構6(図2)と同様にロータリーバルブ
22のふらつきを防止して、その配置状態を安定化する
ことができるとともに、ウェーブワッシャ46の場合に
は、その取付けスペースをコンパクトにすることがで
き、ホール10内におけるデッドスペースの削減にも貢
献可能である。
【0033】図6は、本発明の第3の実施の形態による
噴孔可変機構を装備した可変噴孔型燃料噴射ノズル50
の断面図であって、この可変噴孔型燃料噴射ノズル50
の当該噴孔可変機構51においては、ロータリーバルブ
22の回動用連結凸部35(図2)に相当する部分を長
く延ばし、背圧室17に近い部分においてコイルスプリ
ング38に相当するコイルスプリング52を設けてい
る。図6に示した可変噴孔型燃料噴射ノズル50と可変
噴孔型燃料噴射ノズル1(第1の実施の形態、図1)と
の相違する部分のみについて説明すると、可変噴孔型燃
料噴射ノズル50の噴孔可変機構51においては、ドラ
イブシャフト21に相当するドライブシャフト53と、
ロータリーバルブ22に相当するロータリーバルブ54
と、を設けているとともに、前記油圧コマンドピストン
15とロータリーバルブ54との間に上記コイルスプリ
ング52を設けている。
【0034】ドライブシャフト53は、ロータリーソレ
ノイド20およびリニアーソレノイド25を貫通するア
クチュエータ側シャフト部55と、二方弁バルブシャフ
ト27に相当する二方弁バルブシャフト部56(アーマ
チュア)と、ロータリーバルブ54まで延びるドライブ
シャフト部57と、から一体的に構成する。ロータリー
バルブ54は、回動用連結凸部35(図2)に相当する
部分を長く延ばした回動用連結部58と、ロータリーバ
ルブ22の円錐状本体部分に相当するロータリーバルブ
部59と、から一体的に構成する。
【0035】なお、ソレノイドハウジング4とノズルハ
ウジング2との間に、別部材として単一のハウジングボ
ディ60を介在させ、このハウジングボディ60に前記
燃料導入部7、オリフィス18およびリーク孔30やリ
ーク通路32、さらに背圧室17を形成するとともに、
ノズルハウジング2内の油圧コマンドピストン15の外
周部に通ずるリターン燃料出口61を形成する。ハウジ
ングボディ60を単一の別部材とすることにより、オリ
フィス18およびリーク孔30、さらにリーク孔30の
出口部分におけるシート部31など精密加工を必要とす
る部分を作り易くすることができる。
【0036】上記ドライブシャフト53の二方弁バルブ
シャフト部56に前記バルブスプリング28を当接させ
て、リーク孔30の閉鎖方向にこれを付勢し、前記ニー
ドル弁用電磁弁24に相当するニードル弁用電磁弁62
(二方弁)を構成する。
【0037】またドライブシャフト53としては、既述
のように、少なくとも、アクチュエータ側シャフト部5
5と、二方弁バルブシャフト27に相当する二方弁バル
ブシャフト部56とからこれを一体的に構成しているの
で、図1に示した可変噴孔型燃料噴射ノズル1における
ドライブシャフト21のように二方弁バルブシャフト2
7を貫通することがないので、シート部31における燃
料のシール性を向上することができ、リターン燃料量を
低減することができる。
【0038】図7は、コイルスプリング52を設けてい
る部分の要部拡大断面図であって、ドライブシャフト5
3のドライブシャフト部57の先端部に形成した回動用
連結凸部63と、ロータリーバルブ54の回動用連結部
58の先端部に形成した回動用連結凹部64とを係合さ
せて、軸方向の遊びを確保するとともに、回動用連結部
58の先端部と油圧コマンドピストン15のスプリング
シート面65との間にコイルスプリング52を配置す
る。かくして、ロータリーバルブ54をドライブシャフ
ト53の軸方向、より具体的には、ロータリーバルブ5
4のロータリーバルブ部59がホール10ないしノズル
ボディ3のシート面13に所定の押圧力でシート可能と
する。
【0039】こうした構成の可変噴孔型燃料噴射ノズル
50ないし噴孔可変機構51において、ロータリーソレ
ノイド20の励磁によりドライブシャフト53を所定の
角度だけ回動する。また、リニアーソレノイド25の励
磁により二方弁バルブシャフト部56をリーク孔30の
シート部31からリフトさせ、背圧室17内の圧力をリ
ーク孔30およびリーク通路32を介して低圧側に逃が
し、ニードル弁5をリフトさせる。
【0040】しかして、油圧コマンドピストン15とロ
ータリーバルブ54との間にコイルスプリング52を介
在させてあるので、油圧コマンドピストン15内を貫通
するドライブシャフト53およびロータリーバルブ54
をその軸方向には事実上一体とすることができ、ロータ
リーバルブ54とくにそのロータリーバルブ部59のホ
ール10部分における不安定さを解消することができ
る。
【0041】さらにコイルスプリング52は、図1およ
び図2に示した第1の実施の形態による噴孔可変機構6
の場合のようにノズルボディ3のホール10内にはな
く、ホール10から離れた回動用連結部58の先端上流
部分にあるので、ホール10ないしニードル弁5の先端
部分から噴孔11に至る空間部分において燃料の流れに
不足の影響を与える可能性がある乱れを生ずるおそれは
ない。
【0042】なお、この第3の実施の形態におけるコイ
ルスプリング52の代わりに、図5に示したようなウェ
ーブワッシャ46(弾性部材)を採用することができる
ことはもちろんである。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ドライブ
シャフトとは別体のロータリーバルブにスプリングなど
の弾性部材を作用させて、燃料噴射中あるいは噴孔断面
積調整中にロータリーバルブのふらつきを防止したの
で、噴孔の噴孔断面積を自在にかつ安定して可変とする
ことができため、エンジン燃焼に対し適切な噴霧特性を
得ることができ、エンジンの性能向上に大きく寄与する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による噴孔可変機構
6を備えた可変噴孔型燃料噴射ノズル1の断面図であ
る。
【図2】図1のII部分拡大断面図である。
【図3】図2のIII−III線拡大断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態による噴孔可変機構
45の要部断面図である。
【図5】同、ウェーブワッシャ46の斜視図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態による噴孔可変機構
51を装備した可変噴孔型燃料噴射ノズル50の断面図
である。
【図7】同、コイルスプリング52を設けている部分の
要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 可変噴孔型燃料噴射ノズル(図1) 2 ノズルハウジング 3 ノズルボディ 4 ソレノイドハウジング 5 ニードル弁 6 可変噴孔型燃料噴射ノズル1の噴孔可変機構(第1
の実施の形態、図1、図2) 7 燃料導入部 8 燃料通路 9 燃料溜まり室 10 ホール 11 噴孔 12 ニードル弁5のシート部 13 ノズルボディ3のシート面 14 ニードル弁5の受圧部 14S 受圧部14の受圧面積(14S<19S) 15 油圧コマンドピストン 16 バルブスプリング 17 背圧室 18 オリフィス 19 油圧コマンドピストン15の受圧面 19S 受圧面19の受圧面積 20 ロータリーソレノイド(ロータリーバルブ用アク
チュエータ) 21 ドライブシャフト 22 ロータリーバルブ 23 回転角度検出器 24 ニードル弁用電磁弁(二方弁) 25 リニアーソレノイド(ニードル弁用アクチュエー
タ) 26 電磁弁コア 27 二方弁バルブシャフト(アーマチュア) 28 バルブスプリング 29 二方弁バルブシャフト27の先端シート部 30 リーク孔 31 リーク孔30の出口部分におけるシート部 32 リーク通路 33 ニードル弁5の貫通軸孔 34 ドライブシャフト21の先端部における回動用連
結凹部 35 ロータリーバルブ22の回動用連結凸部 36 ドライブシャフト21の先端面 37 ロータリーバルブ22の上端面 38 コイルスプリング(弾性部材) 39 ロータリーバルブ22のシート円弧部 40 ロータリーバルブ22の可変用溝部 45 噴孔可変機構(第2の実施の形態、図4) 46 ウェーブワッシャ(弾性部材) 47 遊び空間 50 可変噴孔型燃料噴射ノズル(図6) 51 可変噴孔型燃料噴射ノズル50の噴孔可変機構
(第3の実施の形態、図6、図7) 52 コイルスプリング(弾性部材) 53 ドライブシャフト 54 ロータリーバルブ 55 ドライブシャフト53のアクチュエータ側シャフ
ト部 56 ドライブシャフト53の二方弁バルブシャフト部
(アーマチュア) 57 ドライブシャフト53のドライブシャフト部 58 ロータリーバルブ54の回動用連結部 59 ロータリーバルブ54のロータリーバルブ部 60 ハウジングボディ 61 リターン燃料出口 62 ニードル弁用電磁弁(二方弁) 63 ドライブシャフト部57の回動用連結凸部 64 回動用連結部58の回動用連結凹部 65 スプリングシート面
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 61/20 F02M 61/20 P (72)発明者 小林 孝 埼玉県東松山市箭弓町3丁目13番26号 株 式会社ゼクセル東松山工場内 Fターム(参考) 3G066 AA07 AB02 AC09 AD12 BA03 BA31 CC05U CC06T CC08T CC14 CC23 CC26 CC48 CC64T CC66 CC67 CC68U CC70 CE22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の噴孔断面積を有する噴孔の該噴
    孔断面積を変化させることができる可変噴孔型燃料噴射
    ノズルにおいて、 前記噴孔との相対位置を調節可能なロータリーバルブ
    と、 このロータリーバルブを回動させるアクチュエータと、 このアクチュエータの駆動力を前記ロータリーバルブに
    伝達するドライブシャフトと、を有し、 このドライブシャフトを介して前記アクチュエータによ
    り前記ロータリーバルブを回動させて前記噴孔の前記噴
    孔断面積を変化させることができる噴孔可変機構であっ
    て、 前記ドライブシャフトと前記ロータリーバルブとの接続
    部に、該ロータリーバルブを前記ドライブシャフトの軸
    方向に押さえつける弾性部材を設けたことを特徴とする
    可変噴孔型燃料噴射ノズルの噴孔可変機構。
  2. 【請求項2】 所定の噴孔断面積を有する噴孔および
    この噴孔につながるシート面を形成したノズルボディ
    と、 このノズルボディ内に往復動可能に設けるとともに、前
    記シート面からリフトすることにより前記噴孔から燃料
    を噴射可能とするニードル弁と、 このニードル弁を閉弁方向に付勢する油圧コマンドピス
    トンと、 この油圧コマンドピストンの背圧を制御するニードル弁
    用電磁弁と、を有するとともに、 前記噴孔の前記噴孔断面積を変化させることができる可
    変噴孔型燃料噴射ノズルにおいて、 前記噴孔との相対位置を調節可能なロータリーバルブ
    と、 このロータリーバルブを回動させるアクチュエータと、 このアクチュエータの駆動力を前記ロータリーバルブに
    伝達するドライブシャフトと、を有し、 このドライブシャフトを介して前記アクチュエータによ
    り前記ロータリーバルブを回動させて前記噴孔の前記噴
    孔断面積を変化させることができる噴孔可変機構であっ
    て、 前記油圧コマンドピストンと前記ロータリーバルブとの
    間に、該ロータリーバルブを前記ドライブシャフトの軸
    方向に押さえつける弾性部材を設けたことを特徴とする
    可変噴孔型燃料噴射ノズルの噴孔可変機構。
  3. 【請求項3】 前記弾性部材は、前記ロータリーバル
    ブと前記噴孔との相対位置を固定可能な方向に前記ロー
    タリーバルブを付勢可能であることを特徴とする請求項
    1あるいは2記載の可変噴孔型燃料噴射ノズルの噴孔可
    変機構。
  4. 【請求項4】 前記弾性部材は、これをコイルスプリ
    ングとしたことを特徴とする請求項1あるいは2記載の
    可変噴孔型燃料噴射ノズルの噴孔可変機構。
  5. 【請求項5】 前記弾性部材は、これをウェーブワッ
    シャとしたことを特徴とする請求項1あるいは2記載の
    可変噴孔型燃料噴射ノズルの噴孔可変機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017089388A (ja) * 2015-11-02 2017-05-25 トヨタ自動車株式会社 燃料配管構造

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