JP2000178332A - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物

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JP2000178332A
JP2000178332A JP10360491A JP36049198A JP2000178332A JP 2000178332 A JP2000178332 A JP 2000178332A JP 10360491 A JP10360491 A JP 10360491A JP 36049198 A JP36049198 A JP 36049198A JP 2000178332 A JP2000178332 A JP 2000178332A
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Japan
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oxazine
nitrophenol
mononitrophenol
resin composition
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JP10360491A
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English (en)
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Shozo Miura
昌三 三浦
Naoki Kano
直喜 狩野
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Shikoku Chemicals Corp
Original Assignee
Shikoku Chemicals Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的特性、電気的特性並びに難燃性を備え
たオキサジン樹脂組成物を低温硬化可能とし、成形条件
を改善する。 【解決手段】 分子内に複数のオキサジン環をもつ多価
オキサジン化合物とモノニトロフェノール化合物を必須
成分とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、分子内に複数の
オキサジン環を有する多価オキサジン化合物を含有する
低温で硬化が可能な熱硬化性樹脂組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】フェノール化合物、ホルマリン及び芳香
族第一級アミンを反応させて得られる多価オキサジン化
合物は、硬化時に揮発成分を発生しない樹脂成形材料と
して知られている(特開昭49−47378号公報)。
【0003】しかしながら、このような多価オキサジン
化合物は単独で加熱して樹脂化するもののみ検討されて
おり、その場合は200℃以上の温度に加熱しなければ
ならず、実用に供し難いものであった。また、 Journal
of Apllied Polymer Science 〔ジャーナル オブ ア
プライド ポリマー サイエンス〕58巻、1751頁
(1995)によれば、多価オキサジン化合物に重合触
媒として少量のアジピン酸を加えた検討がなされている
が、必ずしも満足しうる成果が得られていない。なお、
この発明において使用される多価オキサジン化合物は、
Journalof Polymer Science Part B: Polymer Physics
〔ジャーナル オブ ポリマーサイエンス パート
B:ポリマー フィジックス〕32巻、921〜927
頁(1994)等にも記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、良好な機械
特性、電気特性並びに難燃性を備えたオキサジン樹脂の
成形条件を改善し、特に低温硬化が可能な樹脂組成物を
提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
なオキサジン樹脂の問題点を解決するため、多価オキサ
ジン化合物とモノニトロフェノールを共重合させる試み
を行った結果、所期の目的を達成しうることを知見し、
本発明を完成するに至った。
【0006】本発明において使用される代表的な多価オ
キサジン化合物は、フェノール化合物1モルとそのフェ
ノール性水酸基1個に対して少なくとも2モル以上のホ
ルマリン、並びに脂肪族または芳香族第一級アミンを反
応させて得られる化1の一般式で示される化合物であ
る。
【0007】
【化1】 〔式中、nは1〜4の整数であり、Rはアルキル基ま
たはアリール基、Rは下記の化2に示した(I)〜
(XVIII)の有機基を表す。〕
【0008】
【化2】
【0009】この発明において使用される代表的なモノ
ニトロフェノール化合物は、オルソニトロフェノール、
メタニトロフェノールあるいはパラニトロフェノールな
どであり、本発明実施に当っては、これらを単独あるい
は二種以上のモノニトロフェノール化合物を併用しても
よい。
【0010】これらのモノニトロフェノール化合物を、
多価オキサジン化合物と混合する場合、モノニトロフェ
ノール化合物とオキサジン環の当量比が、好ましくは
0.1から0.8、より好ましくは0.2から0.5の
範囲となるように調製される。この当量比が0.1未満
の場合には、添加量が少なく充分な硬化性向上が得られ
ない。逆に0.8を超えると、硬化性はより向上するも
のの、得られる硬化物の重合度が小さくなるために硬化
物の物性が低下するので好ましくない。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明の熱硬化性樹脂組成物調
製の方法としては、種々の既存の熱硬化性樹脂組成物の
調製方法に準じて実施される。例えば、溶融混合、粉体
混合、溶液混合の方法が挙げられる。また、熱硬化性樹
脂組成物の調製に際して、本発明の必須成分以外のも
の、例えば、着色顔料、可塑剤、溶剤、レベリング剤、
有機フィラー、無機フィラーなどの添加も可能である。
また、分子量調製剤も、硬化物の物性を損なわない量で
あれば添加してよい。
【0012】このようにして調製された熱硬化性樹脂組
成物の成形は、種々の既存の熱硬化性樹脂組成物の成形
法に準じて実施される。無溶剤系の例として、溶融注型
法、溶融含侵法、粉体法、RIM法などが挙げられる。
また溶剤系として、樹脂溶液含侵法、溶剤塗装法などを
挙げることができる。
【0013】この成形の際に樹脂成分の加熱硬化が行わ
れる。従来技術では充分な特性の硬化物を得るために
は、200℃以上の高温焼き付けを必要としたが、本発
明の樹脂組成物を用いることにより、焼き付け温度の低
温化を図ることができ、それによって成形工程を簡略化
し、成形物の特性を向上することが可能になる。
【0014】
【実施例】実施例および比較例により本発明を具体的に
説明する。なお、これらにおける数値単位は、特に限定
した場合を除いて重量部として示したものである。ま
た、これらの試験において使用した化合物類は次のとお
りである。 多価オキサジン化合物:ビスフェノールAとアニリンと
ホルマリンを原料とし、参考例の方法で調製された分子
内に2個のオキサジン環をもつ2,2−ビス(3,4−
ジヒドロ−3−フェニル−1,3−ベンゾオキサジン)
プロパン(分子量:462)である(以下、PBZと略
す)。 p−ニトロフェノール:和光純薬製(融点:113℃、
分子量:139)、(表中、p−NPと略す) o−ニトロフェノール:和光純薬製(融点:44℃、分
子量:139)、(表中、o−NPと略す) m−ニトロフェノール:和光純薬製(融点:96℃、分
子量:139)、(表中、m−NPと略す)
【0015】〔参考例〕37%ホルマリン水溶液0.2
モルとビスフェノールA0.05モルの懸濁溶液に、触
媒としてトリエチルアミン0.01モルを加え、内温を
50℃以下に保ちながらアニリン0.1モルを滴下し
た。滴下終了後、30分間60℃で攪拌したのち、80
〜85℃で1時間加熱した。反応液中の目的物を高速液
体クロマトグラフィーによって分析したところ、目的物
の収率は81%であった。反応混合物を減圧乾固し、乾
固物をエーテル100mlに溶解し、水酸化ナトリウム
水溶液、塩酸水溶液および水で洗浄し、次いでエーテル
層を減圧乾固して目的物であるPBZを得た。
【0016】〔実施例1〕PBZの粗粒子80.6部と
p−ニトロフェノールの粉体19.4部を攪拌混合した
のち微粉砕する。得られた粉体混合物試料約20mgを
精秤し、熱分析測定機(理学電気株式会社製 THER
MOFLEX TG8110型)にて、硬化温度を測定
した(昇温速度:10℃/分)。また、同粉体混合物試
料10gずつをアルミニウム金型に取り、先ず120℃
/10分間溶融脱泡したのち、180℃または250℃
に設定したオーブン中で30分間硬化させた。硬化終了
後金型より成形物を取り出し、種々の薬品中で浸漬する
ことにより(25℃/7日間)耐薬品性を判定した。ま
た、樹脂組成物の耐薬品性試験の判定はA:外観および
重量変化なし、B:若干の外観および重量に変化がみら
れる、C:成形物が薬品中に溶出する、の区分によって
行った。その試験結果は表1に示したとおりであり、硬
化温度は、開始温度:130℃、最大温度:168℃で
あり、180℃/30分間硬化して得られた成形物は透
明均質で、全ての薬品に対して耐性が認められた。
【0017】〔実施例2、3〕実施例1中のp−ニトロ
フェノールをo−ニトロフェノールあるいはm−ニトロフ
ェノールに変更した以外は、実施例1と同様の方法によ
って処理し、その硬化温度と硬化物の特性を調べた。そ
の試験結果は表1に示したとおりであり、いずれも実施
例1とほぼ同じ結果が得られた。
【0018】〔比較例1〕PBZのみを試料とし、実施
例1と同様の方法で処理し、その硬化温度と硬化物の特
性を調べた。その結果は表1に示したとおりであり、実
施例1に比べて硬化温度が84℃高く、180℃/30
分では硬化できないことがわかった。
【0019】〔実施例4〜7、比較例2、3〕実施例1
中のPBZとp−ニトロフェノールの比率を変えた以
外、実施例1と同様の方法で処理し、それらの硬化温度
と硬化物の特性を調べた。その試験結果は表2に示した
とおりであり、p−ニトロフェノールとオキサジン環の
当量比が0.1未満および1.0以上の場合には、18
0℃での硬化物の耐薬品性が低下することがわかった。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】この発明によれば、オキサジン樹脂の硬
化反応を180℃付近の温度において実現しうるので、
その成形加工性を飛躍的に改善することができ、また得
られた硬化樹脂も極めて耐薬品性に優れたものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に複数のオキサジン環をもつ多価
    オキサジン化合物とモノニトロフェノール化合物を必須
    成分として含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 多価オキサジン化合物中の全オキサジン
    環に対するモノニトロフェノール化合物の当量比を、
    0.1から0.8の範囲にすることを特徴とする請求項
    1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
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