JP2000178203A - ヒトにおける造血幹細胞移植後の造血及び免疫回復を刺激するためのヒト成長ホルモンの使用 - Google Patents

ヒトにおける造血幹細胞移植後の造血及び免疫回復を刺激するためのヒト成長ホルモンの使用

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 造血及び免疫回復を刺激するための新規な医
薬の提供。 【解決手段】 本発明は、造血幹細胞の移植から約30
日後にそれを必要としている患者に対して投与されるべ
き造血及び免疫回復を刺激するための製剤の製造を目的
とした、ヒト成長ホルモンの使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、造血幹細胞移植後
のヒト患者での造血(hemopoiesis)及び免疫回復(immu
ne reconstitution)を刺激するための薬剤の製造のため
のヒト成長ホルモンの使用に関する。
【0002】
【従来の技術】ソマトトロピン(somatotropin) として
も知られているヒト成長ホルモン(hGH)は、下垂体
前葉の成長ホルモン産生細胞により産生され分泌される
タンパク質ホルモンである。ヒト成長ホルモンは、タン
パク質、炭水化物及び脂質の代謝に対するその効果を通
して体成長における主要な役割を果たす。体成長に対す
るその効果に加えて、hGHは、造血(赤血球系、骨髄
様及びリンパ様の系列の増殖、成熟及び機能)を刺激す
るものであることが示されてきた。
【0003】健康な人及び成長ホルモン欠損(GHD)
患者の両方におけるhGH治療の赤血球造血効果が、科
学的刊行物の中で報告されてきている。例えば、Valeri
o etal.(1997)は、in vivo で、ヘモグロビン(H
b),ヘマトクリット(Ht)及び赤血球数といった赤
血球生成マーカーが、GHDの小児においてhGH療法
の後に増大したという報告を行なった。その上、hGH
治療に応えてのHbの増大はhGH欠損をもつ患者及び
正常なhGH分泌をもつ患者において類似であったこと
も報告されている(Vihervuori et al. 1996)。
【0004】さらに、最近の刊行物は、hGHが、骨髄
細胞系の成熟及び機能を増大させることを示している。
ヒト成長ホルモンは、骨髄性コロニー形成を増強し(Me
rchav et al,1988)、健康な小児及び尿毒症の小児にお
いて顆粒球酸化代謝群発を刺激し(Derfalvi et al, 19
98)かつ単球の定化性を増強する(Wiedermann et al.
1992)。
【0005】最後に、いくつかの報告は、hGHが、リ
ンパ球系の増殖及び成熟に対し刺激効果を及ぼすことを
実証している。Derfalvi et al.(1998)は、hGHの投
与が、健康な小児及び尿毒症の小児においてリンパ球増
殖を刺激することを記述し、Kimata et al. (1994)は、
hGHが血漿細胞系統において増殖及びIg産生の両方
を増強することを見極めた。Geffner(1997)は、hGH
が、CD85細胞、及びこれよりは程度が低いもののCD4
+細胞数を刺激することが立証されたと言及している。
【0006】骨髄移植及び循環血幹細胞移植(以下両方
共、造血幹細胞移植(HSCT)と呼ぶ)は、悪性腫瘍、重
症複合型免疫不全(SCID),先天的又は遺伝的に決定さ
れた造血異常、貧血、再生不良性貧血、白血病及び骨粗
鬆症を含む複数の障害において選択される治療である
(Fis cher et al. 1998)。過去10年来、HSCTの使用
は、年間5,000 件未満から40,000件以上まで伸びている
(Waters et al.,1998)。
【0007】自己由来(autologous) HSCTは、ドナーと
レシピエントが同一人である幹細胞移植を定義してい
る。非自己由来(non-autologous) HSCTは、ドナーとレ
シピエントが、遺伝的に同一(同系)(syngenic) 又は
遺伝的に異なる(同種異系)(allogenic)人であるよう
なHSCTを構成する。非自己由来HSCTは、免疫学的反応、
すなわち移植片対宿主病及び宿主対移植片病(移植片拒
絶)を受ける。移植片拒絶のメカニズムは完全には知ら
れていないが、免疫メカニズムに加えて、造血幹細胞が
天然キラー(NK)細胞により拒絶される可能性もあ
る。レシピエントの免疫系は、非自己由来HSCTを成功さ
せるために除去されなくはならない。
【0008】HSCTに対する準備として、レシピエントの
免疫系は、放射線及び/ 又は化学療法を用いて破壊され
る。この手順は、非自己由来移植片拒絶を予防するだけ
でなく、白血性細胞がその患者の病気である場合にはそ
れを殺すのにも役立つ。HSCTの後、レシピエントの造血
細胞及び免疫細胞は、ドナーからのものと置換される。
【0009】造血及び免疫回復を加速することを目的と
した有効な処置は、着生(engraftment)を促進するのみ
ならず、感染の危険性を削減し入院期間を短縮させるた
めにきわめて有益である。顆粒球−マクロファージコロ
ニー刺激因子(GM-CSF)及び顆粒球コロニー刺激因子
(G-CSF)は、幹細胞増殖の刺激を通して骨髄回復を加速
し、着生(engraftment)を増大させるものであることが
立証されてきている(Appelbaum,1993)。同様に、組換
え型ヒトエリスロポイエチン(rhEPO)は、同種異系の骨
髄移植後の赤血球の植え付けを増強させ、輸血の必要性
を減少させることが立証されてきた(Miller et al, 19
94)。これらの成長因子治療は、臨床的試験において将
来性ある結果を示し、現在、HSCTの成果を改善するのに
使用されている。
【0010】この点において、ヒト成長ホルモンは、3
つの造血始原細胞系に対し同時に効果を及ぼすことか
ら、魅力ある代替的療法である。げっ歯類においては、
マウスでの同系骨髄移植の後、hGHで処置した動物
が、骨髄及び脾臓の両方における合計造血始原細胞含有
量の著しい増大を示すことが報告された(Tian et al.,
1998)。Tian et alはさらに、骨髄移植(BMT)後の
赤血球造血マーカー(Hb,Ht,RBC),赤血球細
胞始原細胞含有量、顆粒球マーカー8C5+、そして最
後にRBC及び血小板回復の増大を特定し、マウスにお
けるBMT後の免疫回復を刺激する上でのhGH療法の
恩恵を実証した。
【0011】さらに、Tian et al. は、自己由来の骨髄
移植の後に造血を加速するためにhGHを臨床的に使用
できることを示唆した。これらの結果を導く研究は、マ
ウスで実施された。同系骨髄移植の後、照射及び移植を
受けたマウスに対し、rhGH用量が投与された。マウスに
は、最高20日まで、3日に1回の割合で1日目から同
用量のrhGHを与えた。Tian et al. は、SBMTの後のrhGH
の造血成長効果が毒性又は体重増加をもたらさないこと
を報告した。しかしながら、ヒトに投与したとき、ヒト
成長ホルモンには同様にいくつかの欠点があることも示
された。
【0012】ヒト成長ホルモンは、例えば、移植片拒絶
の発生を増加させるものであることが示された。腎臓移
植を受け成長が遅れた小児においては、拒絶の発現は、
プラシーボグループに比べhGHで治療した患者におい
てさらに頻繁である(Fine et al.,1991)。Friedman
(1997)は、組換え型hGH治療が、腎臓移植片を有す
る小児にとって安全でないということを報告した。Frie
dmanは、免疫機能のhGH媒介されたアップレギュレー
ションが拒絶により惹起された腎機能の損失の増大の理
由でありうることを主張し、腎臓の同種異系移植片の後
の小児にhGHが投与すべきでないことを指摘した。
【0013】腎臓移植後にhGHで小児を処置すること
の結果及び副作用を査定する大規模な臨床試験において
は、特に1回以上の発現の履歴を有する患者における急
性移植片拒絶の頻度の増大とhGH治療が相関関係づけ
された(Johansson et al.,1990;Broyer, 1996)。最
後に、肝臓移植においては、hGHはグルココルチコイ
ド治療を受けている子供における成長を改善するが、同
様に、同種異系移植片拒絶のリスクも増大させる(Sarn
a et al,1996)。
【0014】以上で示されたデータに照らし合わせる
と、HSCTの後のhGH療法は、有益な効果と有害な効果
の両方を有する。ヒト成長ホルモンは、免疫回復に対す
るそのポジティブな効果により有益である。hGHは、
造血始原細胞の増殖すなわちドナー幹細胞の増殖を促進
し、かくして着生を容易にするはずである。ヒト成長ホ
ルモン治療は、免疫機能の全体的刺激を通して病原体に
対するより優れた防御も提供することだろう。しかしな
がら、hGHは同様に、移植片拒絶の発生を増大させる
ものであることも示された。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、例えば上述のようなhGH投与の有害な副作用を回
避しながら、造血及び免疫回復を刺激するために組換え
型ヒト成長ホルモンを使用する、造血幹細胞の移植を受
けた患者のための治療を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に従うと、移植手
術から約30日後にヒトに投与されるべき、人間の患者
における造血及び免疫回復を刺激するための薬剤の製造
をの目的としてヒト成長ホルモンが使用される。
【0017】
【発明の実施の形態】定義 用語に対して与えられるべき範囲を含め、明細書及び特
許請求の範囲をより明確、かつより一貫した形で理解す
るために以下の定義が提供される。 造血幹細胞移植(HSCT): 骨髄又は循環血から得た多
能性造血幹細胞が患者に対して移植される臨床的処置。 骨髄移植(BMT): 骨髄から得た多能性造血幹細胞
が患者に移植される臨床的処置。 自己由来移植: ドナーとレシピエントが同じ人である
移植。 非自己由来移植: ドナーとレシピエントが遺伝的に同
一(同系移植)又は遺伝的に異なる(同種異系移植)同
じ種からの異なる人である移植。
【0018】発明の詳細な説明 当該発明者の研究室は驚くべきことに、ヒト成長ホルモ
ンが、移植から約30日後に患者に投与された場合、ヒ
ト成長ホルモンの有益な効果すなわち造血及び免疫機能
の刺激が維持され、しかも有害な副作用すなわち移植片
拒絶リスクの増大が無くならないまでも低減される、と
いうことを発見した。従って、本発明は、造血幹細胞の
移植から約30日後に投与されるべき、ヒト患者におけ
る造血及び免疫回復を刺激するための薬剤を製造する目
的でのヒト成長ホルモンの使用に関する。
【0019】本発明に従って使用される薬剤は、有効量
のhGHを含む。有効量のヒト成長ホルモンは好ましく
は、一週間体重1kgあたり約0. 01〜0. 50mgを含
む。より好ましくは、これは一週間体重1kgあたり約
0. 10〜0. 30mgを含む。本発明のきわめて好まし
い実施形態においては、ヒト成長ホルモンの有効量は1
週間体重1kgあたり約0. 20mgを含む。このことはす
なわち、体重70kgの平均的な大人については、1週間
に14mgの量のヒト成長ホルモンが投与されることを意
味している。ヒト成長ホルモンは、好ましくは、隔日で
約0. 07mg/kg の単一投与により投与される。
【0020】ヒト成長ホルモンは、数カ月又は数年とい
った長い期間にわたり投与することができる。好ましい
実施形態においては、薬剤は、全身的に投与される。有
利には、それは、皮下又は筋内投与されてよい。好まし
くは、薬剤はさらに、薬学的に受容可能な担体、賦形
剤、安定剤又は補助剤を含んで成る。ヒト成長ホルモン
を含有する薬学組成物の好ましい処方はWO9535116 に記
述されており、これはサッカロースを用いて安定化され
た組成物である。本発明に従った薬剤は、ヒト成長ホル
モンの凍結乾燥物として貯蔵可能である。
【0021】本発明の好ましい実施形態においては、ヒ
ト成長ホルモンを含む薬剤は、移植後30日以内に投与
されることはない。ソマトトロピンとしても知られてい
るヒト成長ホルモン(hGH)は、下垂体前葉の成長ホ
ルモン産生細胞により産生され分泌されるタンパク質ホ
ルモンである。HGHは、タンパク質、炭水化物及び脂
質の代謝に対するその効果を通して体成長における主要
な役割を果たす。ヒト成長ホルモンは、分子中で大きい
ループを形成するCys-53とCys-165 の間の、及びC−末
端近くで小ループを形成するCys-182 とCys-189 の間
の、2つのジスルフィド結合を有する101個のアミノ
酸の単一のポリペプチド鎖である。
【0022】天然の誘導体、変異体及び代謝産物、主と
して生合成hGHの分解産物及び遺伝的方法により産生
されるhGHの工学処理された変異体を含め、hGHの
いくつかの代替的形態が知られている。本発明の目的で
は、それがhGHの生物活性を保持するかぎりにおい
て、いかなる形態のhGHでも使用することができる。
メチオニルhGHは、組換え型DNA技術を通して産生
されるべき第1の形態のhGHであった。この化合物
は、実際には、そのN末端に1つの追加のメチオニンを
有するhGHの変異体である(Goeddel et al,1979)。
【0023】従って、本発明に従った使用は、同様に、
ヒト成長ホルモンの1変異体を含む薬剤をも含み、ここ
でこの変異体は、そのN末端に1つの付加的なメチオニ
ン残基を有するメチオニルhGHである。20-K-hGHと呼
ばれるhGHの天然に発生する変異体が、下垂体ならび
に血流内に発生することが報告されている(Lewis et a
l,1978; Lewis et al.,1980)。Glu-32〜Gln-46の15
のアミノ酸残基が欠如しているこの化合物は、メッセン
ジャーリボ核酸の多数ある中の1つのスプライジングか
ら発生する(DeNoto et al, 1981)。この化合物は、全
てではないものの、hGHの生物学的特性の多くを共有
する。
【0024】従って、本発明に従う使用には同様に、Gl
u-32からGln-46までの15個のアミノ酸残基が欠如した
hGH変異体を含む薬剤をも含まれている。N末端でア
チセル化されているHGHが分離され同定された(Lewi
s et al,1979)。アセチル化が調節の役目を果たすか又
は精製の人工産物にすぎないのかは明らかではない。本
発明に従った使用にはさらに、N末端でアセチル化され
ているhGHを含む薬剤が含まれる。
【0025】ヒト成長ホルモンは、単量体、2量体及び
より高い分子量のオリゴマの混合物である。付加的に
は、下垂体及び循環の両方の中に見られるヒト成長ホル
モンの凝集形態が存在する(Stolar et al, 1984,Stol
ar et al, 1986)。2量体には全く異なる3つのタイプ
が存在すると思われる(Lewis et al,1977);すなわち
分子内S−S結合を通して連結されたジスルフィド2量
体(Lewis et al,1977);ドデシル硫酸ナトリウム−ポ
リアクリルアミドゲル上で検出されしかもジスルフィド
2量体ではない共有結合型又は不可逆型2量体(Bewley
et al, 1975);及びタンパク質中の疎水性相互作用を
分断する作用物質での処置により単量体hGHへと容易
に解離される非共有結合型2量体(Becker et al, 198
7)。
【0026】さらにヒト成長ホルモンは、Zn2+と共に
2量体複合体を形成する(Cunningham et al, 1991)。
Scatchard 分析により明らかにされたところによれば、
hGH2量体に対して2個のZn2+イオンが共働的に会
合し、このZn2+−hGH2量体複合体は単量体hGH
に比べ変性に対しより安定していることを明らかにした
(Cunningham et al, 1991)。
【0027】本発明に従った使用にはさらに、分子内S
S結合を通して連結されたジスルフィド2量体共有結合
型の非ジスルフィド2量体、非共有結合型2量体及びそ
の混合物から成るグループの中から選択されたヒト成長
ホルモンの2量体を含む薬剤も含まれる。多くのhGH
の誘導体が、分子のタンパク質分解による修飾から発生
する。hGHの代謝のための一次的経路には、タンパク
質分解が関与し、この領域内にニック又は欠失を有する
hGHの複数の誘導体について記述されてきた(Thorla
cius-Ussing,1987)。この領域は、hGHの大きなルー
プ内にあり、そこでのポリペプチド結合の分割が、Cys-
53及びCys-165 におけるジスルフィド結合を通して連結
されている2つの鎖の生成を結果としてもたらす。
【0028】これら2鎖の数多くが、増大した生物活性
を有するものとして報告されている(Singh et al,197
4)。ヒト成長ホルモンの数多くの誘導体は、酵素を用
いて人工的に生成されてきた。分子全体を通してさまざ
まな点でhGHを修飾するために酵素トリプシン及びサ
ブチルシンならびにその他のものが使用されてきた(Le
wis et al,1977)。2鎖同化タンパク質(2−CAP)
と呼ばれる1つのこのような誘導体が、トリプシンを用
いたhGHの制御されたタンパク質分解を通して形成さ
れた。2−CAPは、hGHの成長促進活性が大幅に保
持され、炭水化物代謝に対する効果の大部分が完全に廃
止されたという点で、無傷のhGH分子のものとは全く
異なる生物学的特性をもつものであることがわかった。
【0029】タンパク質中のアスパラギン及びグルタミ
ン残基は、適切な条件下で脱アミド反応を受ける可能性
がある。下垂体hGHは、このタイプの反応を受け、そ
の結果、Asn-152 のアスパラギン酸への変換、ならびに
これより程度は低いもののGln-137 のグルタミン酸への
変換をもたらすことが示されてきた(Lewis et al,198
1)。脱アミドされたhGHについては、酵素サブチリ
シンによるタンパク質分解を受けるその可能性が変化し
ていることが立証されてきており、これは脱アミドがh
GHの定方向のタンパク質分解において生理学的意味を
もち得ることを示唆している。生合成hGHは、一定の
貯蔵条件下で分解し異なるアスパラギン(Asn-149)での
脱アミドをもたらすことがわかっている。これは、一次
的脱アミド部位であるが、Asn-152 における脱アミドも
同様に見うけられる(Becker et al, 1988)。Gln-137
における脱アミドは、生合成hGHにおいて報告されな
かった。
【0030】従って、本発明に従った使用には同様に、
ヒト成長ホルモンが脱アミノされている薬剤も含まれて
いる。タンパク質中のメチオニン残基は、主としてスル
ホキシドへの酸化を受けやすい。下垂体由来のhGH及
び生合成hGHの両方が、Met-14及びMet-125 でスルホ
キシド化を受ける(Becker et al, 1988)。Met-170 に
おける酸化も同様に、下垂体においては報告されている
ものの生合成hGHにおいては報告されていない。脱ア
ミドhGH及びMet-14スルフォキシドhGHは両方共、
完全な生物活性を示すことがわかった(Becker et al,
1988)。
【0031】従って、本発明に従った使用には、ヒト成
長ホルモンが1又は複数のメチニオン残基においてスル
ホキシド化されている薬剤も含まれている。酵素の作用
又は遺伝子的方法のいずれかを通して、末端短縮型のh
GHが産生された。トリプシンの制御された作用によっ
て生成された2-CAP は、除去されたhGHのN末端に最
初の8つの残基を有する。hGHのその他の末端短縮型
バージョンが、適切な宿主内での発現に先立って、遺伝
子を修飾することによって産生された。ポリペプチド鎖
が分割されていない、全く異なる生物学的特性をもつ誘
導体を生成するために最初の13の残基は除去された
(Gerler et al, 1986)。
【0032】ヒト成長ホルモンは当初死体の下垂体から
得られものの、これらの調製物は電気泳動的に均質では
なく、約50%の純度の調製物で処置された患者の血清
中に、抗体が現われ、免疫原性は不活性成分のせいであ
るとされた。組換え型DNA技術は、多数の異なる系に
おけるhGHの無限の供給物の産生を可能にした。培地
からのhGHの精製は、存在する低量の汚染性タンパク
質によって容易になっている。実際、逆相HPLCカラ
ム上の単一の精製段階により実験室規模でhGHを精製
できるということが示された。
【0033】本発明の好ましい実施形態においては、組
換えにより産生されたヒト成長ホルモンが使用されてい
る。組換え型hGHは、凍結乾燥した形で例えばグリシ
ン及びマンニトールといった付加的な賦形剤と共にhG
Hが入ったバイアルとして市販されている。用量の投与
に先立ち患者が製剤を望ましい濃度まで再構成できるよ
うにする付随する希釈剤バイアルが提供される。1本の
バイアルあたりのhGHの量は、例えば4〜6mgである
と考えられる。
【0034】静脈内投与の後、hGHの除去は、動物及
びヒトの両方において12〜30分の血清半減期で、一
次反応速度によって記述されている(Moore et al,198
8;Hendricks et al,1985)。従来、筋内注射が、好ま
しい送達経路として選ばれてきた方法であった。ヒトに
おいては、外来性hGHの吸収は、皮下投与から4〜6
時間後と比べ、筋内部位からさらに急速であると思わ
れ、最高濃度までの時間は2〜3時間である。血清から
の消失段階は、筋内投与についての12〜20時間から
皮下投与後の20〜24時までの範囲にあると報告され
ている(Albertsson-Wikland et al, 1986;Jorgensen
et al,1987)。一般に、組換え型の天然配列hGH,組
換え型N−メチオニル−hGH,又はヒトの下垂体由来
材料の薬物速度論又は生物活性には有意な差異は全く見
られなかった(Moore et al,1988;Jorgensen et al,19
88)。
【0035】本発明で使用されているヒト成長ホルモン
は、上述のような機能的誘導体ならびにその他のタイプ
の誘導体、フラグメント、変異体、類似体又は化学的誘
導体を内含すると考えられる。機能的誘導体は、本発明
に従ったその有用性、すなわちHSCTの治療を可能にする
hGHのアミノ酸配列の少なくとも一部分を保持する。
【0036】本発明に従うと、ヒト成長ホルモンの「フ
ラグメント」とは、分子の任意のサブセットすなわち比
較的短かいペプチドを意味する。本発明に従ったヒト成
長ホルモンの「変異体」は、そのペプチド全体又はフラ
グメントのいずれかに実質的に類似する分子を意味す
る。変異体ペプチドは、当該技術分野において周知の方
法を用いて変異体ペプチドの直接的化学合成によって適
切に調製可能である。
【0037】あるいは、hGHのアミノ酸変異体は、合
成されるhGH誘導体をコードするcDNA内の変異によっ
て調製されうる。かかる変異体は、アミノ酸配列内に残
基の欠失、挿入又は置換を含む。最終的構成体が望まし
い活性を有することを条件として欠失、挿入及び置換の
任意の組合せも行なうことができるものの、置換は1個
〜10個のアミノ酸置換、より好ましくは1〜5個のア
ミノ酸置換の範囲内にあることが好ましい。当業者であ
れば、N又はC末端で容易に生成されうる欠失及び挿入
が、過多の実験無くhGH活性を生成しこれについてテ
ストすることが充分に当該技術分野の範囲内に入るもの
であることがわかるだろう。
【0038】遺伝的レベルでは、これらの変形形態は、
通常、Adelman et al(1983)により例示されているよう
に、ペプチド分子をコードするDNA中のヌクレオチド
の部位特異的突然変異誘発を行ない、かくして変異体を
コードするDNAを産生しその後組換え型細胞培養中で
DNAを発現することによって、調製される。本発明に
従ったヒト成長ホルモンの「類似体」というのは、分子
全体又はその活性フラグメントのいずれかに実質的に類
似している非天然分子のことを意味する。
【0039】本発明に従ったヒト成長ホルモンの「化学
的誘導体」には、通常ヒト成長誘導体アミノ酸配列の一
部ではない付加的な化学的成分が含まれている。アミノ
酸配列の共有結合型修飾が本発明の範囲内に含まれる。
かかる修飾は、ペプチドの標的アミノ酸残基を、選択さ
れた側鎖又は末端残基と反応する能力をもつ有機誘導体
化剤と反応させることにより、ヒト成長ホルモンの中に
導入することができるものである。
【0040】本発明に従ってヒト成長ホルモンの中で行
なうことのできる置換タイプは、異なる種の相同性ある
タンパク質の間のアミノ酸変更の頻度の分析に基づくも
のであってよい。かかる分析に基づくと、保存的置換を
ここで、以下の5つのグループのうちの1つにおける交
換として定義づけることができる。 I. 小型の脂肪族で無極性の又はわずかに極性をもつ
残基:Ala, Ser, Thr, Pro, Gly II. 極性で負に帯電した残基及びそのアミド:Asp, A
sn, Glu, Gln III. 極性で正に帯電した残基:His, Arg, Lys IV. 大型の脂肪族で無極性の残基:Met, Leu, Ile, V
al, Cys V. 大型で芳香族の残基:Phe, Try, Trp
【0041】以上のグループ内で、以下の置換が「非常
に保存性の高いもの」と考えられる: Asp/Glu His/Arg/Lys Phe/Tyr/Trp Met/Leu/Ile/Val
【0042】半保存的置換というのは、上述のグループ
I−IVのうちの、上記I,II及びIII を含むスーパーグ
ループ(A)又は上記IV及びVを含むスーパーグループ
に限定される2つの間の交換であると定義づけされる。
置換は、遺伝的にコードされた又は天然に存在するアミ
ノ酸に限定されない。エピトープがペプチド合成により
調製されると、望ましいアミノ酸を直接使用することが
可能である。あるいは、選択された側鎖又は末端残基と
反応する能力をもつ有機誘導体化剤と反応させることに
より、遺伝的にコードされたアミノ酸を修飾することが
できる。
【0043】システイン残基は最も一般的にはクロロ酢
酸又はクロロアセタミドといったα−ハロアセテート
(及び対応するアミン)と反応して、カルボキシルメチ
ル又はカルボキシルアミドメチル誘導体を提供する。シ
ステイン残基は同様に、ブロモトリフルオロアセトン、
アルファブロモ−ベータ−(5−イミダゾイル)プロビ
オン酸、リン酸クロロアセチル、N−アルキルマレイミ
ド、3−ニトロ−2−ピリジルジスルフィド、メチル−
2−ピリジルジスルフィド、p−クロロマーキュリー安
息香酸塩、2−クロロマーキュリー−4−ニトロフェノ
ール又はクロロ−7−ニトロベンゾ−2−オキサ−1,
3−ジアゾールとの反応によって誘導体化される。
【0044】ヒスチジン残基は、pH5. 5〜7. 0で
のジメチルピロカーボネートとの反応により誘導体化さ
れるが、これはこの作用物質が、比較的ヒスチジン側鎖
に対し特異的であるからである。臭化パラブロモフェナ
シルも同様に有用である。反応は好ましくは、pH6.
0で0. 1Mのカコジル酸ナトリウム中で実施される。
【0045】リジン残基及びアミノ末端残基は、コハク
酸又はその他のカルボン酸無水物と反応させられる。こ
れらの作用物質での誘導体化は、リシニル残基の電荷を
逆転させる効果をもつ。アルファアミノ酸含有残基を誘
導体化するためのその他の適切な試薬としては、イミド
エステル、例えばピコリンイミド酸メチル;リン酸ピリ
ドキサル;ピリドキサル;クロロボロヒドリド;トリニ
トロベンゼンスルホン酸;O−メチリオスレア;2,4
−ペンタンジオン;及びトランスアミナーゼを触媒とし
たグリオキシレートとの反応、が含まれる。
【0046】アルギニン残基は、1つ又は複数の従来の
試薬、なかんづくフェニルグリオキサル;2,3−ブタ
ンジオン;及びニンヒドリンとの反応によって修飾され
る。アルギニン残基の誘導体化には、グアニジン官能基
のpkaが高いためこの反応をアルカリ性条件下で行な
うことが必要とされる。その上、これらの試薬は、リシ
ン基ならびにアルギニンイプシロン−アミノ基と反応す
ることができる。チロシン残基自体の特異的修飾は、芳
香族ジアゾニウム化合物又はテトラニトロメタンとの反
応によるチロシル残基へのスペクトル標識の導入におい
て特に有利であるものとして、広範に研究されてきた。
最も一般的には、O−アセチルチロシル種及びε−ニト
ロ誘導体をそれぞれ形成するのにN−アセチルイミダゾ
ール及びテトラニトロメタンが使用される。
【0047】カルボキシル側基(アスパラギン酸又はグ
ルタミン酸)は、カルボジイミド(R' N−C−N−
R' )例えば1−シクロヘキシル−3−〔2−モルフォ
リニル−(4−エチル)〕カルボジイミド又は1−エチ
ル−3−(4−アゾニア−4,4−ジメチルペンチル)
カルボジイミドとの反応により、選択的に修飾される。
さらに、アスパルチル及びグルタミル残基は、アンモニ
ウムイオンとの反応によりアスパラギニル及びグルタミ
ニル残基に変換される。グルタミン残基及びアスパラギ
ン残基は、しばしば、対応するグルタミン酸残基及びア
スパラギン酸残基に脱アミドされる。あるいは、これら
の残基は、穏やかな酸性条件下で脱アミドされる。これ
らの残基のいずれの形態も、本発明の範囲内に入る。
【0048】さらなる有利な実施形態においては、本発
明に従って使用される薬剤は、ヒト成長ホルモンのフラ
グメントを含む。このフラグメントは、最初の13個の
アミノ酸が欠如した末端短縮型ヒト成長ホルモンであっ
てよい。本発明は、その好ましい実施形態として非自己
由来造血幹細胞移植を受けた患者を治療することが意図
されている。投与されるヒト成長ホルモンは好ましくは
組換え型ヒト成長ホルモン(rhGH)である。
【0049】本発明は、例えば原核細胞又は真核細胞内
で組換え型DNA技術により作られた組換え型ヒト成長
ホルモン誘導体で実施することができるものの、これら
の誘導体は、当該技術分野において周知のものである従
来のタンパク質合成方法によって作ることも同様に可能
である。本発明に従った投与のための薬剤の使用には、
任意には受容可能な担体と組合わされた薬学的に受容可
能な形での少なくともhGH及び/ 又はhGHフラグメ
ント、変異体、類似体又は化学的誘導体が含まれ得る。
【0050】これらの組成物は、その意図された用途を
達成するあらゆる手段によって投与されうる。例えば、
投与は、皮下、静脈内、筋内、腹腔内、経皮又は舌下と
いった、非経口経路によるものであってよい。投与され
る用量は、レシピエントの年齢、健康状態及び体重、以
前の又は同時進行の治療のタイプ(該当する場合)、治
療の頻度及び望ましい効果の性質に応じて異なる。
【0051】非経口投与に適した製剤形態としては、水
溶性形態の活性化合物、例えば水溶性塩の水溶液があ
る。さらに、適切な油状注入懸濁液としての活性化合物
の懸濁液も投与することができる。適切な親油性溶媒又
はビヒクルとしては、脂肪油、例えばゴマ油、又は合成
脂肪酸エステル例えばオレイン酸エチル又はトリグリセ
リドが内含される。懸濁液の粘度を増大させる物質を含
有しうる水性注入懸濁液には、例えば、カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム、ソルビトール、及び/ 又はデ
キストランが含まれる。任意には、懸濁液は同様に安定
剤を含有することもできる。
【0052】投与すべきhGHの量は、個別に決定する
こともできる。これは、当業者の技能の範囲内にある。
用量は一日あたり患者の体重1kgにつき約1マイクログ
ラムから始めることができ、望ましい効果が達成される
まで上昇させられることになる。適切な用量は同じく、
レシピエントの年齢、性別及び健康状態によっても左右
されることになる。最も好ましい用量は、当業者であれ
ば理解し決定できるように、個々の患者に合わせて定め
られる。例えば、本書に全体が参考として内含されてい
る Avery' の薬物治療:臨床的薬理学及び療法の原理と
実践、第3版、ADIS Press. LTD, Williams 及び Wilki
ns, Baltimore, MD (1987),及び Ebadi, Pharmacolo
gy, Little, Brown 及び Co., Boston, MA(1985),を
参照のこと。
【0053】各々の治療に必要とされる合計用量は、多
重用量又は単一用量で投与することができる。組成物
は、単独でも、又は、その疾病に向けられた又はその疾
病のその他の症候に向けられたその他の療法と組合わせ
た形ででも投与することができる。以上で本発明につい
て詳しく記述してきたが、当業者であれば、同じこと
が、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく又過度
の実験無く、広範囲の等価のパラーメータ、濃度及び条
件内で実施されうるということがわかるだろう。
【0054】本発明について、その特定の実施形態に関
連して記述してきたが、さらなる修正を加えることがで
きるということがわかるだろう。本出願は、一般に本発
明の原理に従い、本発明の関連技術分野における既知の
又は慣習的な実践法の中に入るようなしかも以下で添付
のクレームの範囲内で記述されている上述の基本的特長
に適用されうるような本開示からの逸脱を内含する、本
発明のあらゆる変形形態、用途又は適合を網羅するよう
に意図されている。
【0055】新聞記事又は抄録、公示済み又は未公示の
米国又は外国の特許出願、発行済みの米国又は外国の特
許又はその他のあらゆる参考文献を含む、本書に引用さ
れた全ての参考文献は、引用された参考文献中に提示さ
れた全てのデータ、表、図及び本文を含め、本書に参考
として全体的に内含される。さらに、本書に引用された
参考文献中に引用された参考文献の全内容も又、全体が
参考として本書に組込まれる。
【0056】参考文献 Adelman et al, DNA 2:183-193(1983) Albersson-Wikland et al, Acta Paediatr.Scand. 75:8
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2)

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 造血幹細胞の移植から約30日後に投与
    するべき、ヒト患者における造血及び免疫回復を刺激す
    るための薬剤の製造のためのヒト成長ホルモンの使用。
  2. 【請求項2】 前記薬剤が有効量のヒト成長ホルモンを
    含んで成る、請求項1に記載の使用。
  3. 【請求項3】 前記ヒト成長ホルモンの有効量が、一週
    間体重1kgあたり約0. 01〜0. 50mgである、請求
    項1又は2に記載の使用。
  4. 【請求項4】 前記ヒト成長ホルモンの有効量が、一週
    間体重1kgあたり約0. 10〜0. 30mgである、請求
    項3に記載の使用。
  5. 【請求項5】 前記ヒト成長ホルモンの有効量が、一週
    間体重1kgあたり約0. 20mgである、請求項3に記載
    の使用。
  6. 【請求項6】 前記ヒト成長ホルモンが、約0. 07mg
    /kg の単一用量で投与される、請求項5に記載の使用。
  7. 【請求項7】 前記ヒト成長ホルモンが隔日で投与され
    る請求項6に記載の使用。
  8. 【請求項8】 前記薬剤が皮下投与される、請求項1〜
    7のいずれか1項に記載の使用。
  9. 【請求項9】 前記薬剤が筋内投与される、請求項1〜
    7のいずれか1項に記載の使用。
  10. 【請求項10】 前記薬剤が、ヒト成長ホルモンの造血
    刺激活性をもつ、ヒト成長ホルモンのフラグメント、類
    似体、変異体又は化学的誘導体を含んで成る、請求項1
    〜9のいずれか1項に記載の使用。
  11. 【請求項11】 前記薬剤がさらに、薬学的に受容可能
    な担体、賦形剤、安定剤又は補助剤を含んで成る、請求
    項1〜10のいずれか1項に記載の使用。
  12. 【請求項12】 前記薬剤が、組換え産生されたヒト成
    長ホルモンを含んで成る、請求項1〜11のいずれか1
    項に記載の使用。
  13. 【請求項13】 前記薬剤が、ヒト成長ホルモンの変異
    体を含んで成る、請求項1〜12のいずれか1項に記載
    の使用。
  14. 【請求項14】 前記ヒト成長ホルモンの変異体が、ヒ
    ト成長ホルモンのN末端に追加のメチオニン残基を有す
    るメチオニルヒト成長ホルモンである、請求項13に記
    載の使用。
  15. 【請求項15】 前記ヒト成長ホルモンの変異体が、G
    lu32〜Glu46の15個のアミノ酸残基を欠くヒ
    ト成長ホルモンである、請求項13に記載の使用。
  16. 【請求項16】 前記薬剤がヒト成長ホルモンのフラグ
    メントを含んで成る請求項1〜15のいずれか1項に記
    載の使用。
  17. 【請求項17】 前記フラグメントが、N末端で最初の
    8つのアミノ酸残基が除去された末端短縮形ヒト成長ホ
    ルモンである、請求項16に記載の使用。
  18. 【請求項18】 前記フラグメントが、N末端で最初の
    13のアミノ酸残基が除去された末端短縮形ヒト成長ホ
    ルモンである、請求項16に記載の使用。
  19. 【請求項19】 前記薬剤が、分子内SS結合を通して
    連結されたジスルフィド2量体、共有結合型不可逆非ジ
    スルフィド2量体、非共有結合型2量体及びそれらの混
    合物から成る群から選択されるヒト成長ホルモンの2量
    体を含んで成る、請求項1〜18のいずれか1項に記載
    の使用。
  20. 【請求項20】 前記薬剤が、ヒト成長ホルモンの化学
    的誘導体を含んで成る、請求項1〜19のいずれか1項
    に記載の使用。
  21. 【請求項21】 前記ヒト成長ホルモンがN末端でアセ
    チル化されている、請求項20に記載の使用。
  22. 【請求項22】 前記ヒト成長ホルモンが脱アミノされ
    ている、請求項20に記載の使用。
  23. 【請求項23】 前記ヒト成長ホルモンが1又は複数の
    メチオニン残基でスルホキシド化されている、請求項2
    0に記載の使用。
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