JP2000177055A - 化粧板 - Google Patents

化粧板

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JP2000177055A
JP2000177055A JP37580098A JP37580098A JP2000177055A JP 2000177055 A JP2000177055 A JP 2000177055A JP 37580098 A JP37580098 A JP 37580098A JP 37580098 A JP37580098 A JP 37580098A JP 2000177055 A JP2000177055 A JP 2000177055A
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layer
plate
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curable resin
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JP37580098A
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Yoshiaki Nezu
義昭 根津
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性及び耐熱性を有する化粧板を提供す
る。 【解決手段】 装飾処理が施された金属箔2の表面に平
均粒径が3〜50μmの球状粒子を含有せしめた電離放
射線硬化性樹脂層7を積層してなる化粧シート8を無機
板9の表面に積層して化粧板1とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機板を基材とし
て用いた耐熱性の良好な化粧板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、紙やフィルム等の基材シート
に絵柄等を印刷した化粧シートを無機板に貼り合わせた
後、表面に樹脂加工してなる化粧板が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の化粧板
は、紙やフィルム等を使用している為、耐摩耗性及び耐
熱性の点で不十分なものであった。
【0004】本発明は上記従来技術の欠点を解決するた
めになされたものであり、より優れた耐摩耗性及び耐熱
性を有する化粧板を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)装飾処
理が施された金属箔の表面に平均粒径が3〜50μmの
球状粒子を含有せしめた電離放射線硬化性樹脂層を積層
して成る化粧シートが、無機板の表面に積層されている
ことを特徴とする化粧板、(2)金属箔がアルミニウム
箔である上記(1)記載の化粧板、(3)球状粒子が球
形状のα−アルミナである上記(1)又は上記(2)記
載の化粧板、を要旨とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明を詳細
に説明する。本発明化粧板1は、図1に示すように、金
属箔2の表面にベタ層4及び柄層5等の印刷層6の形成
による装飾処理が施され、その表面に平均粒径が3〜5
0μmの球状粒子を含有せしめた電離放射線硬化性樹脂
層7を積層してなる化粧シート8が、無機板9の表面に
接着剤層10を介して積層してなるものである。金属箔
2の表面にはプライマー層3を設けるのが好ましい。ま
た、無機板9の表面はシーラー処理を施しシーラー層1
1を設けるのが好ましい。
【0007】金属箔2はアルミニウム、鉄、銅等の箔が
用いられる。金属箔の厚みは10〜60μmが好まし
い。
【0008】プライマー層3は金属箔4と印刷層6との
接着性を向上させるものであり、例えば、飽和ポリエス
テル系樹脂とイソシアネート系架橋剤とからなる2液硬
化型の樹脂等が用いられる。プライマー層3は、プライ
マー組成物をグラビアロールコート、ロールコート等の
方法で金属箔表面に塗工して乾燥硬化させて形成され
る。プライマー層3の塗布量は1〜20g/m2 (乾燥
時)が好ましく、更に好ましくは5〜10g/m2 (乾
燥時)である。
【0009】印刷層6の絵柄層4は、木目模様、石目模
様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、線
画、各種抽象模様の柄が用いられる。ベタ層5は、全面
ベタ印刷、或いは部分ベタ印刷のいずれでもよい。印刷
層6は、絵柄層4のみから構成しても、或いはベタ層5
のみ、或いは絵柄層4とベタ層5の2層構成のいずれで
もよい。
【0010】印刷層6は、一般的な絵柄印刷用のインキ
を用いて印刷或いは塗工することで形成できる。上記イ
ンキとしては、バインダーと着色剤からなり、例えばバ
インダーとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロ
ピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリ
ウレタン、(2液硬化型ウレタン樹脂、又は熱可塑性ウ
レタン樹脂)、アクリル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル
・酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂等を、1種又
は2種以上混合したものが用いられる。上記着色剤とし
ては、チタン白、カーボンブラック、弁柄、黄鉛、群
青、フタロシアニンブルー、キナクリドン、イソインド
リノン等の顔料又は染料、アルミニウム、真鍮等の金属
箔粉、二酸化チタン被覆雲母等の箔粉からなる光輝性顔
料を1種又は2種以上混合したものが挙げられる。
【0011】電離放射線硬化性樹脂層7は、バインダー
として電離放射線硬化性樹脂と、球状粒子とを少なくと
も含有する塗工組成物から形成される。球状粒子は電離
放射線硬化性樹脂層7に耐摩耗性を付与する為に添加さ
れる。
【0012】球状粒子は、真球状、あるいは球を扁平に
した楕円球状ならびに該真球や楕円球状に近い形状等の
ように、表面が滑らかな曲面で囲まれていればよい。球
状粒子は、特に粒子表面に突起や角のない、いわゆるカ
ッティングエッジのない球状が好ましい。球状粒子は同
じ材質の不定形の粒子と比較して、表面樹脂層それ自身
の耐摩耗性を大きく向上させると共に、塗工装置を摩耗
させず、塗膜の硬化後もこれと接する他の物を摩耗させ
ず、更に塗膜の透明度も高くなるという特徴があり、カ
ッティングエッジがない場合特にその効果が大きい。
【0013】球状粒子を電離放射線硬化性樹脂層7中に
含有せしめる量は、バインダー成分100重量部に対し
5〜20重量部となるように塗工組成物を調整するのが
好ましい。球状粒子の添加量が少ない場合、耐摩耗性向
上等の球状粒子の添加による効果が十分発揮できない虞
れがあり、一方、球状粒子の添加量が多くなりすぎる
と、樹脂のバインダーとしての効果が損なわれ、塗膜の
可撓性が低下する虞れや、塗工組成物の作業性が低下す
る等の弊害が出てくる。
【0014】球状粒子の材質は無機粒子及び有機樹脂粒
子のいずれも用いることができるが、電離放射線硬化性
樹脂との硬度の差が、例えばモース硬度で表した場合、
1以上あるのが好ましい。又、球状粒子の硬度は、ヌー
プ硬度が1300kg/mm2 以上が好ましく、更に好
ましくは、ヌープ硬度が1800kg/mm2 以上であ
る。尚、ここで言うヌープ硬度とは、ヌープ圧子を用い
て測定される微小押し込み硬さで、試験前に菱形の圧痕
をつけたときの荷重を、永久凹みの長い方の対角線の長
さより求めた凹みの投影面積で除した商で表される値で
ある。この試験方法は、ASTM C−849に記載さ
れている。
【0015】球状粒子の材質は、具体的には、α−アル
ミナ、シリカ、酸化クロム、酸化鉄、ダイヤモンド、黒
鉛等の無機粒子、及び、架橋アクリル等の合成樹脂ビー
ズ等の有機樹脂粒子が挙げられる。又、上記のα−アル
ミナとしては溶融アルミナ、バイヤー法アルミナ等があ
り、又上記以外の無機粒子として、ジルコニア、チタニ
ア、あるいはこれらや溶融アルミナ、バイヤー法アルミ
ナ等との共融混合物が挙げられる。これらの無機粒子の
形状を球形にする方法としては、粉砕した不定形の上記
無機化合物を融点以上の高温炉中に投入し溶融させ、表
面張力を利用して球状にする方法や、上記無機物を融点
以上の高温で溶融したものを霧状に吹き出して球状にす
る方法等が挙げられる。
【0016】特に好ましい球状粒子は、非常に硬度が高
く耐摩耗性に対する効果が大きいことと球形状のものが
比較的容易に得やすい等の理由から、球形のα−アルミ
ナを挙げることができる。球形のα−アルミナは、特開
平2−55269号公報に記載されているように、アル
ミナ水和物、ハロゲン化合物、硼素化合物等の鉱化剤あ
るいは結晶剤を、電融アルミナあるいは焼結アルミナの
粉砕品に少量添加し、1400℃以上の温度で2時間以
上熱処理することで、アルミナ中のカッティングエッジ
が減少し同時に形状が球形化したものが得られる。この
ような球形状のアルミナは、昭和電工(株)より「球状
アルミナ(Spherical Alumina)AS
−10、AS−20、AS−30、AS−40、AS−
50」として各種の平均粒子径のものが市販されてい
る。
【0017】球状粒子はその粒子表面を処理することが
できる。例えばステアリン酸等の脂肪酸で処理すること
で分散性が向上する。又、表面をシランカップリング剤
で処理することで、バインダー樹脂との間の密着性や塗
工組成物中での粒子の分散性が向上する。シランカップ
リング剤としては、分子中にビニルやメタクリル等のラ
ジカル重合性不飽和結合を有するアルコキシシランや、
分子中にエポキシ、アミノ、メルカプト等の官能基を有
するアルコキシシランが挙げられる。シランカップリン
グ剤は、例えば(メタ)アクリレート等のラジカル重合
性不飽和結合を有するアルコキシシランが好ましく用い
られる。ラジカル重合性不飽和結合を有するアルコキシ
シランは、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシ
ラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−
アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリ
ロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロ
キシプロピルジメチルエトキシシラン、ビニルトリエト
キシシランなどが挙げられる。
【0018】球状粒子の表面をシランカップリング剤で
処理する方法は公知の方法が使用できる。例えば、球状
粒子を激しくかくはんしながら所定量のシランカップリ
ング剤を吹きつける方法(乾式法)、トルエン等の溶剤
中に球状粒子を分散させた後に、所定量のシランカップ
リング剤を加え反応させる方法(湿式法)が挙げられ
る。球状粒子に対するシランカップリング剤の処理量
(所要量)としては、球状粒子の比表面積100に対し
てシランカップリング剤の最小被覆面積が10以上とな
る処理量が好ましい。球状粒子の最小被覆面積が球状粒
子の比表面積100に対して10未満の場合はあまり効
果がない。
【0019】球状粒子の粒子径は3〜50μm(平均粒
径)のものが用いられる。球状粒子の平均粒径が3μm
未満になると皮膜が不透明になり、50μmを超える
と、皮膜の表面平滑性が低下する。球状粒子の粒子径が
小さくなると、耐摩耗性は低下する。一方、球状粒子の
粒子径が大きくなると耐摩耗性が向上するが、あまり大
きくなりすぎると、塗工の際の均一な塗工が困難になっ
てしまう。
【0020】電離放射線硬化性樹脂は、具体的には、分
子中に重合性不飽和結合または、エポキシ基を有するプ
レポリマー、オリゴマー、及び/又はモノマーを適宜混
合した、電離放射線により硬化可能な組成物が用いられ
る。尚、ここで電離放射線とは、電磁波または荷電粒子
線のうち分子を重合或いは架橋し得るエネルギー量子を
有するものを意味し、通常紫外線または電子線が用いら
れる。
【0021】上記プレポリマー、オリゴマーの例として
は不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不
飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポ
リエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレー
ト、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポ
リエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレ
タンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオ
ールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレ
ート、カチオン重合型エポキシ化合物等が挙げられる。
【0022】ウレタンアクリレートとしては、例えばポ
リエーテルジオールとジイソシアネートとを反応させて
得られる、下記一般式〔化1〕で表されるポリエーテル
系ウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。
【化1】CH2 =C(R1 )−COOCH2 CH2 −O
CONH−X−NHCOO−〔−CH(R2 )−(CH
2 n −O−〕m −CONH−X−NHCOO−CH2
CH2 OCOC(R1 )=CH2 (式中、R1 、R2 はそれぞれ水素またはメチル基であ
り、Xはジイソシアネート残基、nは1〜3の整数、m
は6〜60の整数である。)
【0023】上記のポリエーテル系ウレタン(メタ)ア
クリレートに使用されるジイソシアネートとしては、例
えば、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシル
メタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジ
イソシアネート等が挙げられる。上記のポリエーテルジ
オールとしては、分子量が500〜3000のポリオキ
シプロピレングリコール、ポリオキシエチレングリコー
ル、ポリオキシテトラメチレングリコール等が挙げられ
る。
【0024】以下、ウレタンアクリレートの製造例を示
す。滴下ロート、温度計、還流冷却管及び攪拌棒を備え
たガラス製反応容器中に、分子量1000のポリテトラ
メラレングリコール1000部と、イソホロンジイソシ
アネート444部とを仕込み、120℃で3時間反応さ
せた後、80℃以下に冷却し、2−ヒドロキシエチルア
クリレートを232重量部加え、80℃でイソシアネー
ト基が消失するまで反応させて、ウレタンアクリレート
が得られた。
【0025】電離放射線硬化性樹脂に用いるモノマーの
例としては、スチレン、αメチルスチレン等のスチレン
系モノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ブ
トキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メトキシ
ブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル
類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタク
リル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタク
リル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類、アクリル
酸−2−(N、N−ジエチルアミノ)エチル、メメタク
リル酸−2−(N、N−ジメチルアミノ)エチル、アク
リル酸−2−(N、N−ジベンジルアミノ)メチル、ア
クリル酸−2−(N、N−ジエチルアミノ)プロピル等
の不飽和置酸の置換アミノアルコールエステル類、アク
リルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸ア
ミド、エチレングリコールジアクリレート、プロピレン
グリコールジアクリレート、プロピレングリコールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
1,6ヘキサンジオールジアクリレート、トリエチレン
グリコールジアクリレート等の化合物、ジプロピレング
リコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリ
レート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジエ
チレングリコールジメタクリレート等の多官能性化合
物、及び/又は、分子中に2個以上のチオール基を有す
るポリチオール化合物、例えばトリメチロールプロパン
トリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチ
オプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリ
コール等が挙げられる。
【0026】通常、以上の化合物を必要に応じて1種も
しくは2種以上を混合して用いるが、電離放射線硬化性
樹脂に通常の塗工適性を付与するために、前記プレポリ
マーまたはポリチオールを5重量%以上、前記モノマー
及びまたはポリチオールを95重量%以下とするのが好
ましい。
【0027】電離放射線硬化性樹脂を硬化させるために
紫外線を照射する場合には、光重合開始剤として、アセ
トフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイル
ベンゾエート、α−アミノキシムエステル、テトラメチ
ルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類、芳香
族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセ
ン、又、光重合促進剤(増感剤)としてn−ブチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等
を、更に混合して用いることができる。
【0028】電離放射線硬化性樹脂層7の組成物には、
バインダー樹脂及び球状粒子以外の成分として、染料や
顔料等の着色剤、その他のCaCO3 、BaSO4 、ナ
イロン樹脂ビーズ等の充填剤、消泡剤、レベリング剤、
チクソトロピー性付与剤、などの塗料、インキに通常添
加される添加剤を加えることができる。
【0029】又、電離放射線硬化性樹脂層7の組成物に
は、粘度を調整するために、樹脂の成分を溶解可能であ
り、常圧における沸点が70℃〜150℃の溶剤を、組
成物中に30重量%以下の範囲で用いることができる。
溶剤の添加量が30重量%以下の範囲であれば、乾燥が
スムーズであり、生産スピードの大きな低下がない。
【0030】上記の溶剤としては、塗料、インキ等に通
常使用されるものが使用でき、具体例としては、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸
アミルなどの酢酸エステル類、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコー
ル類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジイソプロピ
ルエーテルなどのエーテル類およびこれらの2種以上の
混合物が挙げられる。
【0031】電離放射線硬化性樹脂層7に難燃性を付与
する為に、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等
の難燃剤の粉末を添加してもよい。また、化粧板に抗菌
性を付与する為に、電離放射線硬化性樹脂層7に、銀イ
オン担持ゼオライト等の抗菌剤や、10,10´−オキ
シビスフェノキシアルシン等の防黴剤等を添加してもよ
い。
【0032】無機板9は、例えば石膏板、石膏スラグ板
等の石膏系板、珪酸カルシウム板、石綿スレート板、軽
量発泡コンクリート板、中空押出セメント板等のセメン
ト板、パルプセメント板、石綿セメント板、木片セメン
ト板等の繊維セメント板、陶器、磁気、せっ器、土器、
硝子、琺瑯等のセラミックス板が挙げられる。
【0033】無機板9の表面にシーラー処理を施すのが
好ましい。シーラー処理は合成樹脂エマルジョン系、エ
ポキシ系、アクリル系等の塗料が用いられる。
【0034】化粧シート8を無機板9に積層する為に用
いる接着剤10は、金属箔と無機板を十分接着可能なも
のであればよく、例えばエラストマー系、フェノール系
のものが挙げられるが、好ましいのはエボキシ系接着剤
である。
【0035】図2は本発明化粧板の他の例を示すもので
ある。化粧板1は表面にエンボス加工等を施して凹凸模
様12を設けることができる。凹凸模様12は、例えば
木目導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面
テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等の
凹凸模様を形成する方法が挙げられる。凹凸模様を形成
するには、例えば、加熱・加圧によるエンボス加工法、
ヘアライン加工法、賦形フィルム法等がある。エンボス
加工法は電離放射線硬化性樹脂を加熱して軟化させ、表
面をエンボス版で加圧してエンボス版の凹凸模様を賦形
し、冷却して固定化するもので、公知の枚葉式、或いは
輪転式のエンボス機等が用いられる。
【0036】また、無機板7を成形する際に上記シート
8を積層し無機板の成形と同時に凹凸を形成する方法を
用いることもできる。例えば、無機板が繊維強化セメン
ト板の場合、繊維を混練したコンクリートを型より押し
出し、凹凸の有る型押し版又は凹凸の有るロールでプレ
スしてセメント板の表面に凹凸を形成するが、このプレ
スの際に上記化粧シート8の金属箔2側をセメント板9
側となるように挿入し、加熱・加圧して保持すること
で、セメント板の表面に凹凸を形成すると同時にシート
を積層接着して一体化することができる。
【0037】図3は本発明化粧板の製造方法の1例を示
す説明図である。図3(a)に示すように、化粧板は、
金属箔2の表面にプライマー層3を塗工して形成し、該
層3の表面にベタ印刷を行いベタ層4を設け、ベタ層4
の上に絵柄印刷を行い絵柄層5を設け、更に絵柄層5の
上から球状粒子を添加してなる電離放射線硬化性樹脂の
組成物を塗工し、電離放射線を照射して硬化させて電離
放射線硬化性樹脂層7を積層してなる化粧シート8が得
られる。次いで、無機板9の表面をシーラーによる目止
め処理を行ってシーラー層11を形成した後、接着剤層
10を介して上記化粧シート8を積層することで、図1
に示す如き化粧板が得られる。
【0038】電離放射線硬化性樹脂層7を形成する方法
は、塗工組成物を直接塗工する直接コーティング法、
又は、剥離性の基材表面に樹脂層を予め形成した後、
該層を転写する、転写コーティング法等が用いられる。
【0039】上記の直接コーテンィグ法は、グラビア
コート、グラビアリバースコート、グラビアオフセット
コート、スピンナーコート、ロールコート、リバースロ
ールコート、キスコート、ホイラーコート、ディップコ
ート、シルクスクリーンによるベタコート、ワイヤーバ
ーコート、フローコート、コンマコート、かけ流しコー
ト、刷毛塗り、スプレーコート等を用いることができる
が、好ましいのはグラビアコートである。
【0040】転写コーティング法は、一旦、下記の
(a)〜(d)に示す薄いシート(フィルム)基材に塗
膜を形成し架橋硬化せしめ、しかる後基材の表面に被覆
する方法であり、塗工組成物の塗膜を基材と共に立体物
に接着するラミネート法(a、b)、一旦離型性支持体
シート上に塗膜と必要に応じて接着剤層を形成し塗膜を
架橋硬化させてなる転写シートを、その塗膜側を立体物
に接着後、支持体シートのみ剥離する転写法(c)等の
手段を利用することができる。尚、薄いシート基材に、
電離放射線硬化性樹脂層を形成する方法は上記の直接コ
ーティング法と同じ各種のコーティング手段を用いるこ
とができる。 (a)特公平2−42080号公報、特公平4−199
24号公報等に開示されるような射出成形同時転写法。
或いは特公昭50−19132号公報に開示されるよう
な射出成形同時ラミネート法。 (b)特開平4−288214号公報、特開平5−57
786号公報に開示されるような真空成形同時転写法。
或いは特公昭56−45768号公報に開示されるよう
な真空成形同時ラミネート法。 (c)特公昭59−51900号公報、特公昭61−5
895号公報、特公平3−2666号公報等に開示され
るように、ラッピング同時転写法、又はラッピング同時
ラミネート法。 (d)実公大15−31122号公報等に開示されてい
るVカット加工同時ラミネート法、或いは特公昭56−
7866号公報等に開示されているVカット加工同時転
写法。
【0041】又、上記の転写コーティング法の一つと
して下記の(A)〜(D)の工程を順次行う方法を用い
ることもできる(特開平2−26673号公報等記
載)。 (A)非吸収性且つ離型性の合成樹脂シートに、未硬化
液状の電離放射線硬化性樹脂組成物を塗工する工程。 (B)前記電離放射線硬化性樹脂組成物の塗布面が基材
と接するようにラミネートする工程。 (C)前記電離放射線硬化性樹脂組成物の塗膜に電離放
射線を照射して架橋、硬化させる工程。 (D)合成樹脂シートを剥離除去する工程。 上記の工程において、電離放射線硬化性樹脂として溶剤
で希釈されたものを使用する場合には、工程(A)と
(B)との間に溶剤を乾燥する工程を行う。
【0042】電離放射線硬化性樹脂を硬化させるために
用いられる電離放射線照射装置は、紫外線を照射する場
合、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボン
アーク、ブラックライトランプ、メタルハライドランプ
等の光源が用いられ、又、電子線を照射する場合には、
コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧器
型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロ
ン型、高周波型等の各種電子線加速器等を用いる。
【0043】電子線の照射量は、通常100〜1000
keV、好ましくは100〜300keVのエネルギー
を持つ電子を0.1〜30Mrad程度の照射量で照射
する。照射量が0.1Mrad未満の場合、硬化が不十
分となる虞れがあり、又、照射量が30Mradを超え
ると、硬化した塗膜或いは基材が損傷を受ける虞れが出
てくる。又、紫外線により硬化させる場合の照射量は、
好ましくは50〜1000mJ/cm2 である。紫外線
の照射量が50mJ/cm2 未満では硬化が不十分とな
る虞れがあり、又、照射量が1000mJ/cm2 を超
えると、硬化した塗膜が黄変化する虞れがある。
【0044】本発明化粧板は、テーブル、カウンター天
板、又はキッチンバックパネル等の用途に最適である。
【0045】
【実施例】実施例1 厚み60μmのアルミニウム箔の表面に、飽和ポリエス
テル系樹脂からなる主剤(日立化成ポリマー製:XA−
209−1)100重量部にイソシアネート系架橋剤
(BASF製:デスモジュールRF)を1重量部添加し
てなるプライマー層を2μmの厚さになる様に設け、該
プライマー層表面にベタ層(ザ・インクテック製:HA
T)、柄層(ザ・インクテック製:HAT)の順に設
け、更に下記配合組成の電離放射線硬化性樹脂塗料を塗
工し(塗工量:25g/m2 dry)、電子線照射装置
を用いて電子線を照射し(175kv、5Mrad)し
て塗膜を架橋・硬化させて化粧シートを得た。次いで、
シーラー処理された繊維セメント板に、エポキシ系接着
剤を用いて上記シートのアルミニウム箔面を積層して化
粧板を得た。
【0046】 〔電離放射線硬化性樹脂組成物〕 ・ウレタンアクリレートオリゴマー 50重量部 ・2官能アクリレートモノマー 40重量部 ・3官能アクリレートモノマー 10重量部 ・球状アルミナ(平均粒径25μm) 20重量部
【0047】比較例1 実施例1のアルミニウム箔の代わりに紙を用いた以外は
実施例1と同様にして化粧板を得た。
【0048】比較例2 実施例1のアルミニウム箔の代わりにポリオレフィンフ
ィルムを用いた以外は実施例1と同様にして化粧板を得
た。
【0049】実施例1及び比較例1、2の化粧板につい
て、耐タバコ性、耐直火性、耐汚染性、耐水性を試験し
て比較した結果を表1に示す。試験方法は以下の通りで
ある。耐タバコ性は、火のついたタバコを化粧板表面に
2分間放置した後、タバコを置いた部分の表面を観察し
た。耐直火性は化粧板を火の付いたライターで下からあ
ぶって、すすをかきとった後の表面を観察した。耐汚染
性は、JAS 特殊合板耐汚染性試験に準じて、赤クレ
ヨン、速乾性黒インキ及び事務用青インキを汚染物質と
して用い、各汚染物質を化粧板の表面上に付着させ、2
4時間放置した後、中性洗剤及び石油ベンジンをひたし
た柔らかい布で拭き取り、表面を観察した。耐水性は、
化粧板を常温水に24時間浸積後、表面にクロスカット
を入れ、セロハン粘着テープにて剥離試験を行った。
【0050】
【表1】
【0051】実施例2 繊維を混練したコンクリートを型より押し出した表面
に、実施例1の化粧シートをアルミニウム箔側がコンク
リート側となるようにエボキシ系接着剤を介して重ね、
凹凸の有るロールで加圧・加熱プレスして(温度180
℃、10kg/cm2 )凹凸模様が表面に形成された繊
維強化セメント板からなる無機板の化粧板を得た。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、装飾処理
が施された金属箔の表面に平均粒径が3〜50μmの球
状粒子を含有せしめた電離放射線硬化性樹脂層を積層し
て成るシートが、無機板の表面に積層されている構成を
採用したことにより、従来の紙やフィルム等の基材シー
トに絵柄等を印刷した化粧シートを無機板に貼り合わせ
た後、樹脂加工してなる化粧板と比較して、化粧シート
の基材として金属箔を用いたことにより、耐熱性が格段
に向上し、又表面の電離放射線硬化性樹脂層に平均粒径
が3〜50μmの球状粒子を含有せしめたことにより耐
摩耗性が向上し、耐摩耗性及び耐熱性の優れた化粧板が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明化粧板の1例を示す縦断面図である。
【図2】本発明化粧板の他の例を示す縦断面図である。
【図3】本発明化粧板の製造方法の1例を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 化粧板 2 金属箔 6 印刷層 7 電離放射線硬化性樹脂層 8 化粧シート 9 無機板 10 接着剤層
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA00C AA19B AA19H AB01A AB10A AB33A AE01 AE10 AK01B AK25 AK25J AK41 AK51 AK51J AK53G AL01 AL06 AR00C BA03 BA07 BA10B BA10C CA23B CB00 DE04B DE04H GB07 GB90 HB00A JB14B JJ03 JK16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装飾処理が施された金属箔の表面に平均
    粒径が3〜50μmの球状粒子を含有せしめた電離放射
    線硬化性樹脂層を積層して成る化粧シートが、無機板の
    表面に積層されていることを特徴とする化粧板。
  2. 【請求項2】 金属箔がアルミニウム箔である請求項1
    記載の化粧板。
  3. 【請求項3】 球状粒子が球形状のα−アルミナである
    請求項1又は請求項2記載の化粧板。
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