JP2000176207A - 凝集沈殿装置及びブランケット界面制御方法 - Google Patents

凝集沈殿装置及びブランケット界面制御方法

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JP2000176207A
JP2000176207A JP10362670A JP36267098A JP2000176207A JP 2000176207 A JP2000176207 A JP 2000176207A JP 10362670 A JP10362670 A JP 10362670A JP 36267098 A JP36267098 A JP 36267098A JP 2000176207 A JP2000176207 A JP 2000176207A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブランケット界面の復旧・再生を安定した状
態で自動的に行うことができる凝集沈殿装置及びブラン
ケット界面制御方法の提供。 【解決手段】 沈殿槽2内で被処理液中の懸濁物質を凝
集・沈殿させて被処理液を清澄化する凝集沈殿装置1
は、沈殿槽2内に形成されたブランケット界面Bを検知
可能な界面検知計22と、沈殿槽2と連通しており、沈
殿槽2内に形成された濃縮汚泥層から引抜かれた濃縮汚
泥を貯留させる汚泥貯槽20と、汚泥貯槽20に接続さ
れており、汚泥貯槽20内に貯留させた濃縮汚泥を沈殿
槽2内に返送可能な汚泥返送ポンプP2と、界面検知計
22によって検知されたブランケット界面Bが予め定め
られた基準位置LLを下回った場合に、汚泥返送ポンプ
P2を作動させて濃縮汚泥を汚泥貯槽20から沈殿槽2
内に返送させる界面制御手段25とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沈殿槽内で被処理
液中の懸濁物質を凝集・沈殿させ、スラッジブランケッ
ト層及び濃縮汚泥層を形成して被処理液を清澄化する凝
集沈殿装置及びブランケット界面を所定範囲内に設定す
るブランケット界面制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、排水処理、製紙白水回収、D
IP排水回収、苛性化緑液清澄化、用水処理、無機物沈
殿洗浄処理等の各種分野においては、被処理液中の懸濁
物質を凝集・沈殿させて被処理液を清澄化するための凝
集沈殿装置が用いられている。このような凝集沈殿装置
の中には、沈殿槽内にスラッジブランケット層を形成し
て被処理液を清澄化する、いわゆるスラッジブランケッ
ト運転を行うことが可能な形式のものがある。スラッジ
ブランケット運転を行う際は、凝集フロックを含む被処
理液を沈殿槽内に均等に分配し、沈殿槽内に均等な上昇
流を発生させる。これにより、沈殿槽の下部に形成され
た濃縮汚泥層の上方にスラッジブランケット層が形成さ
れる。そして、上昇流中の微細フロックが、スラッジブ
ランケット層の大きなフロックによって捕捉され、清澄
な上澄液が得られる。
【0003】このようなスラッジブランケット運転を行
う際、安定した清澄度をもった上澄液を得るためには、
スラッジブランケット層の界面(以下「ブランケット界
面」という)を適正な範囲内に保つことが重要である。
このため、凝集沈殿装置をスラッジブランケット運転す
る場合には、運転員が処理状況等に応じて界面検知計を
用いてブランケット界面を検知し、界面検知計の検出値
に基づいて沈殿槽に接続された汚泥引抜ポンプを所定時
間作動させる。これにより、濃縮汚泥が沈殿槽から引抜
かれ、ブランケット界面を所定範囲内に保つことが可能
となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、凝集沈殿装置
の連続処理中に、流入する被処理液中に存在する懸濁物
の凝集性や濃度が変動することを避けることはできな
い。懸濁物の凝集性が悪化したり、濃度が上昇したりす
ると、スラッジブランケット層が膨張気味となり、ブラ
ンケット界面は上昇する傾向にある。このような場合に
は、沈殿槽から濃縮汚泥を引き抜くことにより対処する
が、汚泥を頻繁に引き抜くと沈殿槽内の濃縮汚泥濃度が
低下する。この状態で懸濁物の凝集性が改善されてくる
と、良好な凝集フロックが形成されることになる。しか
しながら、濃縮汚泥がある程度引き抜かれた状態で多量
の懸濁物が凝集・沈殿すると、濃縮汚泥濃度が上昇する
と共にブランケット界面が所定の基準位置を下回ってし
まい、上澄液の清澄度を悪化させてしまう。従来、ブラ
ンケット界面が低下し過ぎた場合に、ブランケット界面
を所定の基準位置よりも上方に復旧させるための積極的
対策は何ら講じられていなかった。
【0005】また、スラッジブランケット層は上昇流に
よって形成された流動層であることから、スラッジブラ
ンケット運転を停止した場合、当然のことながら、ブラ
ンケット界面は下降し、やがて消失してしまう。従っ
て、運転再開からスラッジブランケット層が再生される
までの長時間、上澄液の清澄度は満足し得るレベルに達
しないことになる。この場合も、従来、ブランケット層
を短時間で再生させるための積極的対策は何ら講じられ
ていなかった。
【0006】そこで、本発明は、ブランケット界面の復
旧・再生を安定した状態で自動的に行うことができる凝
集沈殿装置及びブランケット界面制御方法の提供を目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
よる凝集沈殿装置は、沈殿槽内で被処理液中の懸濁物質
を凝集・沈殿させて被処理液を清澄化する凝集沈殿装置
において、沈殿槽内に形成されたブランケット界面を検
知可能な界面検知計と、沈殿槽と連通しており、沈殿槽
内に形成された濃縮汚泥層から引抜かれた濃縮汚泥を貯
留させる汚泥貯槽と、汚泥貯槽に接続されており、汚泥
貯槽内に貯留させた濃縮汚泥を沈殿槽内に返送可能な汚
泥返送ポンプと、界面検知計によって検知されたブラン
ケット界面が予め定められた基準位置を下回った場合
に、汚泥返送ポンプを作動させて濃縮汚泥を汚泥貯槽か
ら沈殿槽内に返送させる界面制御手段とを備えることを
特徴とする。
【0008】一般に、凝集沈殿装置でスラッジブランケ
ット運転を行う場合、ブランケット界面が上昇して予め
定められた基準位置を超えた場合等には、ブランケット
界面を下降させるために沈殿槽内の濃縮汚泥を槽外に引
抜く。ここで、この凝集沈殿装置では、スラッジブラン
ケット運転を行っている際に、運転中に引抜かれた濃縮
汚泥を沈殿槽に接続させた汚泥貯槽に貯留させておく。
そして、ブランケット界面が予め定められた基準位置を
下回った場合には、汚泥返送ポンプが作動させられ、汚
泥貯槽に貯留されていた濃縮汚泥が沈殿槽内に返送され
る。
【0009】これにより、沈殿槽内におけるブランケッ
ト界面の極端な低下を防止することができる。また、汚
泥貯槽から沈殿槽内に返送される濃縮汚泥の性状は、沈
殿槽内に存在する懸濁物、汚泥の性状と実質的に等しい
ものといってよいので、返送した濃縮汚泥が処理状態に
及ぼす影響は小さく、安定した処理状態を維持すること
ができる。従って、被処理液における懸濁物の凝集性や
濃度が変動しても、常に上澄液の清澄度を良好な状態に
維持することが可能となる。また、凝集沈殿装置の運転
が停止され、ブランケット界面は下降してスラッジブラ
ンケット層が消失しても、汚泥貯槽に貯留させた濃縮汚
泥を沈殿槽内に返送することにより、運転再開から短時
間でスラッジブランケット層を再生することができる。
【0010】この場合、界面制御手段は、所定の稼動時
間の間だけ汚泥返送ポンプを作動させ、汚泥返送ポンプ
を停止させた後、所定の待機時間の間だけ汚泥返送ポン
プの作動を規制すると好ましい。かかる構成は、汚泥返
送ポンプの作動に対するブランケット界面の応答性が沈
殿槽の大きさや懸濁物の凝集性等によって変化すること
を考慮したものである。すなわち、ブランケット界面の
挙動(ブランケット界面の上昇速度)は、濃縮汚泥を返
送する速度や量に完全に追従するものではなく、汚泥返
送ポンプの作動を開始しても、ブランケット界面が直ち
に上昇し始めるものではなく、また、汚泥返送ポンプを
停止させた後、ブランケット界面の挙動が安定するまで
にある程度の時間を要する。
【0011】そこで、この凝集沈殿装置では、汚泥返送
ポンプの停止後、所定の待機時間の間だけ汚泥返送ポン
プを停止させたままにしておき、この待機時間の間にお
ける汚泥返送作業を完全に規制している。これにより、
汚泥返送ポンプを1回作動させた後、次に汚泥返送ポン
プを作動させるまでの間に必ず所定の待機時間が確保さ
れることになるので、濃縮汚泥を過剰に返送してしまう
ことが防止される。これにより、ブランケット界面を上
昇させるために必要な量の濃縮汚泥を適切に返送可能と
なり、安定した状態で容易かつ自動的にブランケット界
面を所望範囲内に設定することができる。
【0012】また、界面制御手段は、界面検知計によっ
て検知されたブランケット界面が基準位置を下回り、更
に所定の遅延時間経過後に検知されたブランケット界面
が基準位置を下回った場合に、汚泥返送ポンプを作動さ
せると好ましい。かかる構成は、凝集沈殿装置の運転
中、ブランケット界面は、波打って均一な平面を形成し
てはおらず、また、多少上下動していることを考慮した
ものである。すなわち、あるタイミングで検知されたブ
ランケット界面が所定の基準位置を下回っていたとして
も、それはブランケット界面の波打ちに起因するもので
あって、全体のブランケット界面は、所定の基準位置を
上回っている場合も有り得る。この状態で汚泥貯槽から
汚泥を沈殿槽内に返送すれば、処理に悪影響を及ぼして
しまう。これに対して、上記構成を採用すれば、簡易な
構成によって正確かつ確実にブランケット界面が検知さ
れ、汚泥を返送することが必要なときのみ汚泥返送ポン
プを作動させることができるので、いわゆるチャタリン
グが防止されると共に、不要な汚泥返送作業が回避され
る。
【0013】更に、界面制御手段は、稼動時間及び待機
時間をそれぞれ設定するためのタイマを備えると好まし
い。一般に、凝集沈殿装置では、一旦運転を開始すれ
ば、被処理液や汚泥の性状、量等は、ある程度の範囲内
で一定するものである。このため、ブランケット界面を
所望高さだけ上昇させるための汚泥返送ポンプの稼働時
間(汚泥返送量)や、汚泥返送ポンプ停止後、ブランケ
ット界面が安定するまでの待機時間は、ある程度の範囲
内で一定になるので、これらを経験的に決定することが
できる。従って、決定された稼働時間及び待機時間をタ
イマを用いて設定することが可能となり、これにより、
極めて実用性の高い凝集沈殿装置をきわめて簡易かつ低
コストで実現することができる。
【0014】界面制御手段は、遅延時間を設定するため
のタイマを備えると好ましい。すなわち、ブランケット
界面の挙動は、一旦装置の運転を開始すれば、ある程度
の範囲内で一定するものであり、正確なブランケット界
面位置を検知するために要する遅延時間も、ある程度の
範囲内で経験的に決定することができる。従って、決定
された遅延時間をタイマという簡易かつ低コストな手段
を用いて設定することできる。
【0015】請求項6記載のブランケット界面制御方法
は、凝集沈殿装置の沈殿槽内で被処理液中の懸濁物質を
凝集・沈殿させ、スラッジブランケット層及び濃縮汚泥
層を形成して被処理液を清澄化する際に、沈殿槽内に形
成されるブランケット界面を所定範囲内に設定するブラ
ンケット界面制御方法であって、沈殿槽と連通してお
り、沈殿槽内に形成された濃縮汚泥層から引抜かれた濃
縮汚泥を貯留させる汚泥貯槽と、汚泥貯槽内に貯留させ
た濃縮汚泥を沈殿槽内に返送可能な汚泥返送ポンプとを
設け、濃縮汚泥層から引抜かれた濃縮汚泥を汚泥貯槽に
貯留させておき、ブランケット界面を検知し、ブランケ
ット界面が予め定められた基準位置を下回った場合に、
所定の稼動時間の間だけ汚泥返送ポンプを作動させるこ
とを特徴とする。
【0016】この場合、稼働時間が経過し、汚泥返送ポ
ンプを停止させた後、所定の待機時間の間だけ汚泥返送
ポンプの作動を規制すると好ましい。また、ブランケッ
ト界面が基準位置を下回ったことを検知した後、更に所
定の遅延時間経過後に界面を検知し、再度検知された界
面が基準位置を下回った場合に、汚泥返送ポンプを作動
させると好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明による凝
集沈殿装置及びブランケット界面制御方法の好適な実施
形態について詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明による凝集沈殿装置を示す
断面図である。同図に示す凝集沈殿装置1は、処理対象
となる被処理液の特性に応じて、いわゆるスラッジブラ
ンケット運転が可能であり、排水処理、製紙白水回収、
DIP排水回収、苛性化緑液清澄化、用水処理、無機物
沈殿洗浄処理等の各種用途に適用することができる。凝
集沈殿装置1は、原廃水等の被処理液を清澄化するため
の沈殿槽2を有し、この沈殿槽2は、槽深4000〜5
000mm程度の有底円筒状に形成されている。また、
沈殿槽2の槽径は、設置スペース、被処理液の特性や量
に応じて、1500〜30000mm程度の範囲内で任
意に設定される。沈殿槽2は、凝集沈殿装置1を設置す
るスペースに設けられたベース部3上に固定されてい
る。ベース部3はコンクリート等によって形成されてい
る。
【0019】沈殿槽2は、図2に示すように、その上縁
部に架設された架台4を備える。架台4は、主として、
各種メインテナンス作業時に作業員の作業スペースとさ
れるものである。この架台4の中央部からは、ミキシン
グチャンバ5が垂設されている。ミキシングチャンバ5
は円筒状に形成されており、例えば、沈殿槽の槽深のお
よそ3分の2程度の高さを有する。ミキシングチャンバ
5は、その中心軸を沈殿槽2の中心軸と一致させた状態
で架台4に固定される。これにより、ミキシングチャン
バ5は、沈殿槽2内に直立する状態で固定されると共
に、ミキシングチャンバ5の下縁部と沈殿槽2の底面と
の間に所定の間隔(空間)が形成される。
【0020】ミキシングチャンバ5の上部には、系外ポ
ンプ等に接続させた被処理液流入管6と連通する導入管
6aが接続されている。すなわち、この沈殿槽2では、
原廃水等の被処理液が、先ず、導入管6aを介してミキ
シングチャンバ5内に導入されることになる。導入管6
aは、凝集沈殿装置1の運転中における清澄界面C、及
び、ミキシングチャンバ5内の液面よりも下方に設けら
れる。これにより、被処理液の導入に起因する気泡等の
発生が防止される。
【0021】また、ミキシングチャンバ5には、被処理
液中の懸濁物質等を凝集させる各種添加剤を注入するた
めの注入ノズル7が複数配備されている。ミキシングチ
ャンバ5内に導入する添加剤としては、被処理液の特性
に応じて、各種の高分子凝集剤等が採用される。各注入
ノズル7は、ミキシングチャンバ5の高さ方向に沿って
配設され、例えば、ミキシングチャンバ5の上段部、中
段部、及び、下段部に各1本づつ設けられる。また、各
注入ノズル7は、図示しない添加剤導入ポンプに接続さ
れており、添加剤の注入量は各注入ノズル7毎に制御可
能とされている。
【0022】更に、図2に示すように、ミキシングチャ
ンバ5には、被処理液と添加剤とを混合攪拌するための
攪拌タービン8が内蔵されている。攪拌タービン8は、
複数の攪拌翼を備えた中空筒体として形成されており、
その中心軸をミキシングチャンバ5の中心軸と一致させ
た状態で架台4から回転自在に垂設されている。凝集沈
殿装置1の運転時には、架台4上に載置されたタービン
駆動部8aによって攪拌タービン8を回転駆動する。更
に、攪拌タービン8の内部には、センターシャフト9が
挿通されている。このセンターシャフト9も、その中心
軸をミキシングチャンバ5の中心軸と一致させた状態で
架台4から回転自在に垂設されており、架台4上に載置
された駆動部9aによって回転駆動される。
【0023】このセンターシャフト9には、ディストリ
ビュータ10が固定されている。ディストリビュータ1
0は、ミキシングチャンバ5の下端に接続されており、
ミキシングチャンバ5のための底部として機能すると共
に、センターシャフト9の回転によってミキシングチャ
ンバ5の中心軸周りに回転自在である。また、ミキシン
グチャンバ5とディストリビュータ10との間の間隙に
は、いわゆる非接触型のシール部(図示せず)が設けら
れている。このシール部としては、例えば、ラビリンス
やゴム製パッキン等が用いられる。これにより、ディス
トリビュータ10の良好な回転状態を維持したまま、ミ
キシングチャンバ5とディストリビュータ10との間の
間隙から被処理液が直接吐出することを防止できる。従
って、沈殿槽2内における沈降分離効率が向上し、極め
て清澄度の高い上澄液を得ることができる。
【0024】ディストリビュータ10は、複数本(例え
ば4本)の吹出管11を有し、各吹出管11の下部に
は、複数の吹出孔(図示せず)が形成されている。凝集
沈殿装置1の運転時には、ディストリビュータ10が駆
動部9aによって回転されると共に、ミキシングチャン
バ5内の凝集フロックを含む被処理液は、各吹出孔から
沈殿槽2内に吐出する。これにより、沈殿槽2内に偏流
や短絡流が生じることがなく均等な上昇流が得られるの
で、沈殿槽2内にスラッジブランケット層を形成して被
処理液を清澄化するスラッジブランケット運転が可能と
なる。
【0025】また、各吹出管11の下方には、バッフル
プレート12が取り付けられている。これにより、吹出
孔から吐出した被処理液は、バッフルプレート12を介
して沈殿槽2の下方へ供給されるので、吹出管11から
吐出する被処理液によって凝集フロックが攪拌されてし
まうことが防止され、凝集沈殿装置1の沈降分離効率は
より向上する。なお、吹出管11の径を大きくすると、
沈殿槽内に旋回流を過剰に引き起こすおそれがあること
から、吹出管11は、細径のものとして形成するとよ
い。また、沈殿槽2の槽径が大きい場合には、6、8、
10、又は12本といったように吹出管11の本数を増
やしていくとよい。
【0026】吹出管11の上方には、沈殿槽2の内周面
とミキシングチャンバ5の外周面との間で旋回流防止部
材14が張設されている。旋回流防止部材14は、ビニ
ルコーティングを施したナイロンシートや布等のシート
材によって矩形シート状に形成されており、ターンバッ
クルを有するワイヤを用いて固定されている。これによ
り、沈殿槽2内の吹出管11の上方かつ清澄液面下方に
おける微細な凝集フロックの巻上がりが抑制されるの
で、上澄液の浮遊粒子濃度を所望のレベルまで下げるこ
とが可能となり、極めて清澄度の高い上澄液が沈殿槽2
の上部に設けられた流出口15から流出することにな
る。
【0027】一方、センターシャフト9は、図2に示す
ように、更にディストリビュータ10よりも下方に延長
されており、沈殿槽2の底面まで達する。そして、セン
ターシャフト9の先端には、ディストリビュータ10と
共に回転するレーキ16及びコーンスクレーパ17が取
り付けられている。レーキ16は、吹出管11から吐出
した被処理液中の凝集フロックが沈降して形成する汚泥
を攪拌するためのものである。これにより、沈殿槽2内
のディストリビュータ10よりも下方の領域に濃縮汚泥
層が形成される。また、沈殿槽2は、その底面中央部で
ベース部3内に設けられた汚泥引抜管18と連通してい
る。コーンスクレーパ17は、この沈殿槽2と汚泥引抜
管18との接続部に配されており、沈殿槽2内の濃縮汚
泥を均等に排出することができる。
【0028】汚泥引抜管18は、図1に示すように、汚
泥引抜ポンプP1に接続されている。この汚泥引抜ポン
プP1には汚泥移送管19が接続されており、汚泥移送
管19は汚泥貯槽20と連通している。すなわち、汚泥
貯槽20は、汚泥引抜ポンプP1及び汚泥移送配管19
を介して、沈殿槽2と連通しており、この汚泥貯槽20
内には、汚泥引抜ポンプP1によって沈殿槽2内に形成
された濃縮汚泥層から引抜かれた濃縮汚泥が貯留され
る。汚泥貯槽20には、更に、汚泥返送ポンプP2が接
続されている。この汚泥返送ポンプP2には汚泥返送管
21が接続されており、汚泥返送管21は、ミキシング
チャンバ5内に被処理液を導入するための処理液流入管
6と連通している。汚泥返送ポンプP2が作動される
と、汚泥貯槽20内に貯留させた濃縮汚泥が沈殿槽2内
に返送される。これにより、凝集沈殿装置1の運転が停
止され、ブランケット界面Bが下降してスラッジブラン
ケット層が消失しても、汚泥貯槽20に貯留させた濃縮
汚泥を沈殿槽2内に返送すれば、運転再開から短時間で
スラッジブランケット層を再生することができる。
【0029】汚泥引抜ポンプP1と汚泥返送ポンプP2
とは、それぞれ沈殿槽2内の処理状況に応じて作動され
る。すなわち、沈殿槽2内上部には、界面検知計22が
装備されており、この界面検知計22によって検知され
た濃縮汚泥層の汚泥界面Sやスラッジブランケット層の
ブランケット界面Bの検出値に基づいて、汚泥引抜ポン
プP1又は汚泥返送ポンプP2が作動される。界面検知
計22としては、超音波式、濁度検知式、又は、光透過
式の何れを用いてもよい。
【0030】ここで、この凝集沈殿装置1では、図2に
示すように、ブランケット界面Bに対して、沈殿槽2の
高さ方向に沿って複数の基準位置HH、H、L、及びLLが
設定されている。基準位置HHは、上澄液の清澄度を満足
させ得るブランケット界面Bの上昇限界として定めら
れ、基準位置HHは、上澄液の清澄度を満足させ得るブラ
ンケット界面Bの下降限界として定められる。基準位置
H及びLは、例えば、基準位置HHと基準位置LLとの間を
等分するように定められる。ブランケット界面Bは、被
処理液の性状や、希望する上澄液の清澄度等に応じて、
基準位置HHとHとの間、HとLとの間、LとLLとの間の
何れかに設定される。
【0031】図3に、本発明による凝集沈殿装置のブロ
ック構成図を示す。同図に示すように、この凝集沈殿装
置1は、界面検知計22による検出値に基づいて汚泥引
抜ポンプP1又は汚泥返送ポンプP2を作動させて、ブ
ランケット界面Bを制御する界面制御部25を備える。
界面制御部25は、ポンプ制御部27と、ポンプ制御部
27に接続されたタイマブロックTHH、TH、THL、T
L、TLLとからなる。CPU又はシーケンサ等からなる
ポンプ制御部27には、界面検知計22、汚泥引抜ポン
プP1及び汚泥返送ポンプP2が接続されており、界面
検知計22からはポンプ制御部27に対してブランケッ
ト界面Bの検出値を示す信号が連続的に供給される。
【0032】同図に示すように、ポンプ制御部27に接
続されたタイマブロックTHH、TH、THL、TL、TLL
は、それぞれ第1タイマ、第2タイマ及び第3タイマを
備える。第1〜3タイマとしては、機械式タイマ、シー
ケンサ等の時間設定が可能なものであれば何れを用いて
もよい。ここで、例えば、タイマブロックTLとタイマ
ブロックTLLとを例にとって説明すれば、タイマブロッ
クTLの第1タイマL1は、所定の遅延時間TdLを、タ
イマブロックTLLの第1タイマLL1は、所定の遅延時間
TdLLを、それぞれ設定するためのものである。すなわ
ち、界面制御部25のポンプ制御部27は、界面検知計
22によって検知されたブランケット界面Bが基準位置
LLを超え、第1タイマL1によって設定される遅延時間
TdLが経過した後に検知されたブランケット界面Bが基
準位置LLを超えたと判断した場合に、汚泥引抜ポンプP
1を作動させる。また、ポンプ制御部27は、界面検知
計22によって検知されたブランケット界面Bが基準位
置LLを下回り、第1タイマLL1によって設定される遅延
時間TdLLが経過した後に検知されたブランケット界面
Bが基準位置LLを下回ったと判断した場合に、汚泥返送
ポンプP2を作動させる。
【0033】このように遅延時間TdLや遅延時間TdLL
を設定したのは、次のような理由による。すなわち、凝
集沈殿装置1の運転中、ブランケット界面Bは、波打っ
て均一な平面を形成してはおらず、また、多少上下動し
ている。従って、あるタイミングで検知されたブランケ
ット界面Bが基準位置LLを上回っていたとしても、それ
はブランケット界面Bの波打ちに起因するものであっ
て、全体としてのブランケット界面Bは基準位置LLを下
回っている場合も有り得る。逆に、あるタイミングで検
知されたブランケット界面Bが基準位置LLを下回ってい
たとしても、それはブランケット界面Bの波打ちに起因
するものであって、全体としてのブランケット界面Bは
基準位置LLを上回っている場合も有り得る。この状態で
沈殿槽2から汚泥を引抜いたり、汚泥貯槽20から沈殿
槽2内に返送したりすると、被処理液の処理に悪影響を
及ぼしてしまう。
【0034】そこで、この凝集沈殿装置1では、遅延時
間TdL、TdLL等をタイマという簡易かつ低コストな手
段を用いて設定することとした。これにより、極めて実
用性の高い凝集沈殿装置をきわめて簡易かつ低コストで
実現することができる。また、ブランケット界面Bの挙
動は、一旦凝集沈殿装置1の運転を開始すれば、ある程
度の範囲内で一定するものであることから、基準位置L
と基準位置LLとの間や、基準位置LLの下方で、ブランケ
ット界面Bの位置を正確に検知するための遅延時間Td
L、TdLL等は経験的に決定することができる。なお、
第1タイマL1、LL1等として可変タイマを使用し、運
転処理状況等に応じて遅延時間TdL、TdLL等を任意に
設定できるようにするとよい。
【0035】一方、タイマブロックTLの第2タイマL
2は、ブランケット界面Bが基準位置Lと基準位置LLと
の間に位置する場合に汚泥引抜ポンプP1を作動させる
稼働時間TwLを設定するためのものであり、第3タイマ
L3は、汚泥引抜ポンプP1を停止させた後、汚泥引抜
ポンプP1の作動を規制する所定の待機時間TsLを設定
するためのものである。同様に、タイマブロックTLLの
第2タイマLL2は、ブランケット界面Bが基準位置LLよ
りも下方に位置する場合に汚泥返送ポンプP2を作動さ
せる稼働時間TwLLを設定するためのものであり、第3
タイマLL3は、汚泥返送ポンプP2を停止させた後、汚
泥返送ポンプP2の作動を規制する所定の待機時間Ts
LLを設定するためのものである。
【0036】界面制御部25のポンプ制御部27は、第
2タイマL2によって設定された稼働時間TwLの間、汚
泥引抜ポンプP1を作動させ、第3タイマL3によって
設定された待機時間TsLの間、汚泥引抜ポンプP1の作
動を規制する。また、ポンプ制御部27は、第2タイマ
LL2によって設定された稼働時間TwLLの間、汚泥返送
ポンプP2を作動させ、第3タイマLL3により設定され
た待機時間TsLLの間、汚泥返送ポンプP2の作動を規
制する。このように稼働時間TwL等又はTwLLの後に、
待機時間TsL等又はTsLLを設定したのは、次のような
理由による。
【0037】すなわち、汚泥引抜ポンプP1又は汚泥返
送ポンプP2の作動に対するブランケット界面Bの応答
性は、沈殿槽2の大きさや濃縮汚泥の濃度等によって変
化するものであり、ブランケット界面Bの挙動(ブラン
ケット界面Bの下降/上昇速度)は、濃縮汚泥を引抜く
速度や量、又は、濃縮汚泥を返送する速度や量に完全に
追従するものではない。従って、汚泥引抜ポンプP1又
は汚泥返送ポンプP2の作動を開始しても、ブランケッ
ト界面Bが直ちに下降/上昇し始めることはなく、ま
た、汚泥引抜ポンプP1又は汚泥返送ポンプP2を停止
させた後、ブランケット界面Bの挙動が安定するまでに
は、ある程度の時間を要する。
【0038】そこで、この場合は、稼働時間TwL等又は
TwLLが経過して汚泥引抜ポンプP1又は汚泥返送ポン
プP2を停止させた後、所定の待機時間TsL等又はTs
LLの間だけ汚泥引抜ポンプP1又は汚泥返送ポンプP2
を停止させたままにしておき、この待機時間TsL等又は
TsLLの間における汚泥引抜作業を完全に規制すること
とした。また、一般に、凝集沈殿装置等では、一旦運転
を開始すれば、被処理液や汚泥の性状、量等は、ある程
度の範囲内で一定するものである。このため、ブランケ
ット界面Bが基準位置Lと基準位置LLとの間に位置する
場合における汚泥引抜ポンプP1の稼働時間TwL(汚泥
引抜量)や、汚泥引抜ポンプP1停止後、ブランケット
界面Bが安定するまでの待機時間TsL、ブランケット界
面Bを所望高さだけ上昇させるための汚泥返送ポンプP
2の稼働時間TwLL(汚泥返送量)や、汚泥返送ポンプ
P2停止後、ブランケット界面Bが安定するまでの待機
時間TsLLは、ある程度の範囲内で一定になるので、こ
れらを経験的に決定することができる。
【0039】従って、決定された稼働時間TwL、TwL
L、及び待機時間TsL、TsLLをタイマを用いて設定す
ることが可能となり、これにより、極めて実用性の高い
凝集沈殿装置をきわめて簡易かつ低コストで実現するこ
とができる。なお、第2タイマL2等及びLL2、並び
に、第3タイマL3等及びLL3等として可変タイマを使
用し、運転処理状況等に応じて稼動時間TwL等及びTw
LL、並びに待機時間TsL等及びTsLL等を任意に設定で
きるようにするとよい。
【0040】タイマブロックTL、TLL以外の各タイマ
ブロックについて説明すると、タイマブロックTHHは、
ブランケット界面Bが基準位置HHを超えた場合に用いら
れ、各タイマは、この場合に対応させた遅延時間TdH
H、稼動時間TwHH、待機時間TsHHをそれぞれ設定す
る。タイマブロックTHは、ブランケット界面Bが基準
位置Hと基準位置HHとの間に位置する場合に用いられ、
各タイマは、この場合に対応させた遅延時間TdH、稼動
時間TwH、待機時間TsHをそれぞれ設定する。更に、タ
イマブロックTHLは、ブランケット界面Bが基準位置H
と基準位置Lとの間に位置する場合に用いられ、各タイ
マは、この場合に対応させた遅延時間TdHL、稼動時間
TwHL、待機時間TsHLをそれぞれ設定する。
【0041】このように、基準位置は、沈殿槽2の高さ
方向に沿って複数設定され、遅延時間、稼動時間並びに
待機時間は各基準位置毎に設定される。また、界面制御
部25は、各基準位置のうち、ブランケット界面Bが超
過した基準位置に対応する稼動時間及び待機時間の間だ
け汚泥引抜ポンプP1又は汚泥返送ポンプP2を作動・
停止させる。これにより、複数設定された基準位置毎
に、稼働時間及び待機時間を設定できるので、各基準位
置に合わせて、汚泥引抜量を適切に設定可能となる。従
って、被処理液の性状や流入量、懸濁物の凝集性等に対
応させて沈殿槽内のブランケット界面Bを所望の位置に
設定した状態で凝集沈殿装置1を運転可能となり、上澄
液の清澄度を常に良好に保つことができる。
【0042】また、タイマブロックTHH、TH、THL、
TLについては、基準位置の高さが高くなるにつれて、
待機時間に対する稼動時間の比率が高く設定されてい
る。すなわち、待機時間に対する稼動時間の比率は、基
準位置HHに対応させたタイマブロックTHHにおいて最も
高く、基準位置Lと基準位置LLとの間に対応させたタイ
マブロックTLにおいて最も低い。これにより、沈殿槽
2内でブランケット界面Bが高い位置まで上昇した場合
には、より多くの汚泥を引抜くようにすると共に、ブラ
ンケット界面Bが低い場合には、汚泥引抜量を少なくす
ることができる。
【0043】次に、図4に示すタイムチャート及び図5
に示すフローチャートを参照しながら、上述した凝集沈
殿装置における汚泥界面制御方法について説明する。
【0044】沈殿槽2の運転が開始されると、ミキシン
グチャンバ5内に導入された被処理液に対しては、注入
ノズル7から添加剤が注入される。被処理液と添加剤と
は攪拌タービン8によって攪拌され、被処理液中の懸濁
物質等が凝集して凝集フロック(初期フロック)を形成
する。凝集フロックを含む被処理液は、回転するディス
トリビュータ10の吹出管11から沈殿槽2内に分配供
給される。これにより、沈殿槽2内に均等な上昇流が発
生し、吹出管11の上方にスラッジブランケット層が形
成される。被処理液中の凝集フロックのうち、沈殿槽2
内で沈降分離したものは、沈殿槽2の下部でレーキ16
によって攪拌されて濃縮汚泥層を形成する。界面検知計
22は、スラッジブランケット層のブランケット界面B
を検知しており、ブランケット界面Bの検出値を示す信
号をポンプ制御部27に対して連続的に供給する(S1
0)。
【0045】ここで、ブランケット界面Bを基準位置L
と基準位置LLとの間に設定する場合を例にとって説明す
れば、ポンプ制御部27は、図4に示すように、界面検
知計22からの信号に基づいて、ある時間t0 にブラン
ケット界面Bが基準位置LLを超えていると判断した場合
(S12)には、タイマブロックTHH、TH、THL、T
L、TLLの中から、ブランケット界面Bを所望高さに設
定するためのタイマブロック(この場合は、基準位置L
と基準位置LLとの間に対応させたタイマブロックTL)
を選択する(S14)。ポンプ制御部27は、タイマブ
ロックTLを選択した後、タイマブロックTLの第1タ
イマL1を作動させる(S16)。第1タイマL1によ
って設定された遅延時間TdLの間は、図4に示すよう
に、ポンプ制御部27によって汚泥引抜ポンプP1が作
動されることはない。
【0046】そして、第1タイマL1が停止してタイム
アップすると(S18)、ポンプ制御部27は、界面検
知計22の検出値に基づいて、S14にて選択したタイ
マブロックがブランケット界面Bを所望高さに設定する
ために適切であるか否かを判断する。すなわち、この場
合は、ブランケット界面Bが基準位置LLを超えており、
かつ、基準位置Lを超えていないかを判断する(S2
0)。このように、ブランケット界面Bを検知する際
に、遅延時間TdLを設定することにより、ブランケット
界面Bが正確かつ確実に検知され、汚泥を引抜くことが
必要なときのみ汚泥引抜ポンプP1を作動させることが
できる。従って、いわゆるチャタリングが防止されると
共に、不要な汚泥引抜作業が回避される。
【0047】S20にて、ブランケット界面Bが基準位
置LLを超えていないと、又は、基準位置Lを超えている
と判断された場合には、処理工程はS12に戻る。一
方、図4に示すように、S20にて、ポンプ制御部27
によってブランケット界面Bが基準位置LLを超えてお
り、かつ、基準位置Lを超えていないと判断された場合
には、ブランケット界面Bが超過した基準位置LLに対
応するタイマブロックTLの第2タイマL2が作動され
ると共に、汚泥引抜ポンプP1が作動される(S2
2)。
【0048】汚泥引抜ポンプP1は、第2タイマL2に
よって設定された稼動時間TwLの間だけ作動される。こ
れにより、沈殿槽2内の濃縮汚泥が汚泥引抜管18を介
して槽外に引抜かれ、濃縮汚泥は沈殿槽2と接続する汚
泥貯槽20に貯留される。これに伴って、ブランケット
界面Bは徐々に下降し始める。ポンプ制御部27は、第
2タイマL2が停止してタイムアップすると同時に、汚
泥引抜ポンプP1を停止させる(S24)。ポンプ制御
部27は、汚泥引抜ポンプP1を停止させると同時に、
又は、汚泥引抜ポンプP1を停止させた後に、タイマブ
ロックTLの第3タイマL3を作動させる(S26)。
第3タイマL3は待機時間TsLの計測を行い、この待機
時間TsLの間は、図4に示すように、ポンプ制御部27
によって汚泥引抜ポンプP1が作動されることはない。
【0049】これにより、汚泥引抜ポンプP1を1回作
動させた後、次に汚泥引抜ポンプP1を作動させるまで
の間に必ず所定の待機時間TsLが確保されることになる
ので、濃縮汚泥を過剰に引抜くことが防止される。従っ
て、汚泥引抜作業に伴ってブランケット界面Bを極端に
下降させてしまうことがなく、安定した状態で容易かつ
自動的にブランケット界面Bを所望範囲内(この場合
は、基準位置Lと基準位置LLとの間)に設定可能とな
る。第3タイマL3が停止してタイムアップすると(S
28)、処理工程はS20に戻り、ポンプ制御部27
は、界面検知計22の検出値に基づいて、タイマブロッ
クがブランケット界面Bを所望高さに設定するために適
切であるか否かを判断する。図4に示すように、汚泥引
抜ポンプP1を1回作動させても、ブランケット界面B
が基準位置LLを超えており、かつ、基準位置Lを超えて
いないと判断された場合には、タイマブロックTLが用
いられ、S22からS28までの工程が繰り返される。
【0050】S20において、タイマブロックがブラン
ケット界面Bを所望高さに設定するために適切ではない
と判断された場合には、処理工程はS12に戻る。ここ
で、図4における時間t1 のように、ブランケット界面
Bが基準位置Lを超えている場合には、ポンプ制御部2
7は、ブランケット界面Bが基準位置Lと基準位置Hと
の間に位置する場合に用いられるタイマブロックTHLを
選択する(S14)。そして、タイマブロックTHLの第
1タイマHL1が作動(S16)、停止(S18)する
と、ポンプ制御部27は、界面検知計22の検出値に基
づいて、ブランケット界面Bが基準位置Lを超えてお
り、かつ、基準位置Hを超えていないかを判断する(S
20)。
【0051】この段階で、ブランケット界面Bが基準位
置Lを超えていない場合、又は、基準位置Hを超えてい
る場合には、S12に戻る。一方、図4に示すように、
ブランケット界面Bが基準位置Lを超えており、かつ、
基準位置Hを超えていない場合には、タイマブロックT
HLの第2タイマHL2が作動されると共に、汚泥引抜ポン
プP1が作動される(S22)。この場合、タイマブロ
ックTHLは、タイマブロックTLよりも、待機時間に対
する稼動時間の比率が高く設定されているので、汚泥引
抜ポンプP1によって沈殿槽2内の濃縮汚泥はタイマブ
ロックTLが選択された場合よりも多く引抜かれる。第
2タイマHL2がタイムアップし、汚泥引抜ポンプP1が
停止されると(S24)、タイマブロックTHLの第3タ
イマHL3が作動される(S26)。第3タイマHL3がタ
イムアップすると(S28)、再度、S20において、
タイマブロックがブランケット界面Bを所望高さに設定
するために適切であるか否かが判断される。
【0052】図4における時間t2 のように、S20に
おいてブランケット界面Bが基準位置LLを超えており、
かつ、基準位置Hを超えていないと判断された場合に
は、タイマブロックTLを用いたS22からS28まで
の工程が繰り返される。一方、図4における時間t3
ように、S20においてタイマブロックTLが適切では
ないと判断された場合には、S12に戻り、ブランケッ
ト界面Bが基準位置LLを超えているか否かの判断がなさ
れる。そして、ポンプ制御部27は、S12において、
ブランケット界面Bが基準位置LLを下回っていると判断
した場合には、タイマブロックTLLの第一タイマLL1を
作動させる。第1タイマLL1は、遅延時間TLLの計測を
行い、この間、図4に示すように、ポンプ制御部27に
よって汚泥返送ポンプP2が作動されることはない。
【0053】そして、第1タイマLL1が停止してタイム
アップすると(S32)、ポンプ制御部27は、界面検
知計22の検出値に基づいて、ブランケット界面Bが基
準位置LLを下回っているか否かを判断する(S34)。
このように、ブランケット界面Bを検知する際に、遅延
時間TLLを設定することにより、ブランケット界面Bが
正確かつ確実に検知され、汚泥を返送することが必要な
ときのみ汚泥返送ポンプP2を作動させることができ
る。従って、いわゆるチャタリングが防止されると共
に、不要な汚泥返送作業が回避される。ブランケット界
面Bが基準位置LLを超えている場合は、S12に戻る。
一方、図4に示すように、ポンプ制御部27によって、
ブランケット界面Bが基準位置LLを下回っていると判断
された場合には、タイマブロックTLLの第2タイマLL2
が作動されると共に、汚泥返送ポンプP2が作動される
(S36)。
【0054】汚泥返送ポンプP2は、第2タイマL2に
よって設定された稼動時間TLLの間だけ作動される。こ
れにより、汚泥貯槽20に貯留されていた濃縮汚泥が汚
泥返送管21を介して沈殿槽2内に返送され、ブランケ
ット界面Bは徐々に上昇し始める。ポンプ制御部27
は、第2タイマLL2が停止してタイムアップすると同時
に、汚泥返送ポンプP2を停止させる(S38)。ポン
プ制御部27は、汚泥返送ポンプP2を停止させると同
時に、又は、汚泥返送ポンプP2を停止させた後に、タ
イマブロックTLLの第3タイマLL3を作動させる(S4
0)。第3タイマLL3は待機時間TLLの計測を行い、こ
の待機時間TLLの間は、図4に示すように、ポンプ制御
部27によって汚泥返送ポンプP2が作動されることは
ない。
【0055】これにより、汚泥返送ポンプP2を1回作
動させた後、次に汚泥返送ポンプP2を作動させるまで
の間に必ず所定の待機時間TLLが確保されることになる
ので、濃縮汚泥を過剰に沈殿槽2内に返送することが防
止される。従って、ブランケット界面Bを上昇させるた
めに必要な量の濃縮汚泥を適切に返送可能となるので、
沈殿槽2内におけるブランケット界面Bの極端な低下が
防止され、安定した状態で容易かつ自動的にブランケッ
ト界B面を所望範囲内に設定することができる。また、
汚泥貯槽20から沈殿槽2内に返送される濃縮汚泥の性
状は、沈殿槽2内に存在する懸濁物、汚泥の性状と実質
的に等しいものといってよいので、返送した濃縮汚泥が
処理状態に及ぼす影響は小さく、安定した処理状態を維
持することができる。従って、被処理液における懸濁物
の凝集性や濃度が変動しても、常に上澄液の清澄度を良
好な状態に維持することが可能となる。
【0056】第3タイマLL3が停止してタイムアップす
ると(S42)、S34に戻り、ポンプ制御部27は、
界面検知計22の検出値に基づいて、ブランケット界面
Bが基準位置LLを下回っているか否かを判断する。ブラ
ンケット界面Bが基準位置LLを下回っている場合には、
タイマブロックTLLを用いたS36からS42までの工
程が繰り返される。一方、S20において、ブランケッ
ト界面Bが基準位置LLを下回いないと判断された場合に
は、処理工程はS12に戻る。
【0057】
【発明の効果】本発明による凝集沈殿装置及びブランケ
ット界面制御方法は、以上説明したように構成されてい
るため、次のような効果を得る。界面検知計によって検
知されたブランケット界面が予め定められた基準位置を
下回った場合に、汚泥返送ポンプを作動させて濃縮汚泥
を汚泥貯槽から沈殿槽内に返送させることによって、ブ
ランケット界面の復旧・再生を安定した状態で自動的に
行うことができる凝集沈殿装置及びブランケット界面制
御方法の実現が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による凝集沈殿装置を適用した凝集沈殿
装置を示す断面図である。
【図2】図1の凝集沈殿装置に含まれる沈殿槽を示す断
面図である。
【図3】本発明による凝集沈殿装置を示すブロック構成
図である。
【図4】本発明によるブランケット界面制御方法を説明
するためのタイミングチャートである。
【図5】本発明によるブランケット界面制御方法を説明
するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…凝集沈殿装置、2…沈殿槽、22…界面検知計、2
5…界面制御部(界面制御手段手段)、27…ポンプ制
御部、31…第1タイマ、32…第2タイマ、33…第
3タイマ、P1…汚泥引抜ポンプ、P2…汚泥返送ポン
プ、HH,H、L、LL…基準位置、TdHH、TdH、TdH
L、TdL、TdLL…遅延時間、TwHH、TwH、TwHL、
TwL、TwLL…稼動時間、TsHH、TsH、TsHL、Ts
L、TsLL…待機時間。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 沈殿槽内で被処理液中の懸濁物質を凝集
    ・沈殿させて被処理液を清澄化する凝集沈殿装置におい
    て、 前記沈殿槽内に形成されたブランケット界面を検知可能
    な界面検知計と、 前記沈殿槽と連通しており、前記沈殿槽内に形成された
    濃縮汚泥層から引抜かれた濃縮汚泥を貯留させる汚泥貯
    槽と、 前記汚泥貯槽に接続されており、前記汚泥貯槽内に貯留
    させた前記濃縮汚泥を前記沈殿槽内に返送可能な汚泥返
    送ポンプと、 前記界面検知計によって検知された前記ブランケット界
    面が予め定められた基準位置を下回った場合に、前記汚
    泥返送ポンプを作動させて前記濃縮汚泥を前記汚泥貯槽
    から前記沈殿槽内に返送させる界面制御手段とを備える
    ことを特徴とする凝集沈殿装置。
  2. 【請求項2】 前記界面制御手段は、所定の稼動時間の
    間だけ前記汚泥返送ポンプを作動させ、前記汚泥返送ポ
    ンプを停止させた後、所定の待機時間の間だけ前記汚泥
    返送ポンプの作動を規制することを特徴とする請求項1
    に記載の凝集沈殿装置。
  3. 【請求項3】 前記界面制御手段は、前記界面検知計に
    よって検知された前記ブランケット界面が前記基準位置
    を下回り、更に所定の遅延時間経過後に検知された前記
    ブランケット界面が前記基準位置を下回った場合に、前
    記汚泥返送ポンプを作動させることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の凝集沈殿装置。
  4. 【請求項4】 前記界面制御手段は、前記稼動時間及び
    前記待機時間をそれぞれ設定するためのタイマを備える
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の凝集沈殿装
    置。
  5. 【請求項5】 前記界面制御手段は、前記遅延時間を設
    定するためのタイマを備えることを特徴とする請求項3
    又は4に記載の凝集沈殿装置。
  6. 【請求項6】 凝集沈殿装置の沈殿槽内で被処理液中の
    懸濁物質を凝集・沈殿させ、スラッジブランケット層及
    び濃縮汚泥層を形成して被処理液を清澄化する際に、前
    記沈殿槽内に形成されるブランケット界面を所定範囲内
    に設定するブランケット界面制御方法であって、 前記沈殿槽と連通しており、前記沈殿槽内に形成された
    濃縮汚泥層から引抜かれた濃縮汚泥を貯留させる汚泥貯
    槽と、前記汚泥貯槽内に貯留させた前記濃縮汚泥を前記
    沈殿槽内に返送可能な汚泥返送ポンプとを設け、前記濃
    縮汚泥層から引抜かれた前記濃縮汚泥を前記汚泥貯槽に
    貯留させておき、前記ブランケット界面を検知し、前記
    ブランケット界面が予め定められた基準位置を下回った
    場合に、所定の稼動時間の間だけ前記汚泥返送ポンプを
    作動させることを特徴とするブランケット界面制御方
    法。
  7. 【請求項7】 前記稼働時間が経過し、前記汚泥返送ポ
    ンプを停止させた後、所定の待機時間の間だけ前記汚泥
    返送ポンプの作動を規制することを特徴とする請求項6
    に記載のブランケット界面制御方法。
  8. 【請求項8】 前記ブランケット界面が前記基準位置を
    下回ったことを検知した後、更に所定の遅延時間経過後
    に前記界面を検知し、再度検知された前記界面が前記基
    準位置を下回った場合に、前記汚泥返送ポンプを作動さ
    せることを特徴とする請求項6又は7に記載のブランケ
    ット界面制御方法。
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