JP2000174702A - 光伝送路 - Google Patents

光伝送路

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JP2000174702A
JP2000174702A JP10347111A JP34711198A JP2000174702A JP 2000174702 A JP2000174702 A JP 2000174702A JP 10347111 A JP10347111 A JP 10347111A JP 34711198 A JP34711198 A JP 34711198A JP 2000174702 A JP2000174702 A JP 2000174702A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非線形性と波長分散が整合した光ファイバ伝
送路を製造しやすくする。 【解決手段】 光アンプ10の出力光は、光ファイバ
伝送路12を伝搬して、次の光アンプ14に入力する。
ポンプ光源16は、光ファイバ伝送路12でラマン増幅
を起こさせるためのポンプ光を発生する。ポンプ光源1
6の出力光は、光アンプ14の直前に配置されたWDM
カップラ18により、光ファイバ伝送路12に信号光と
は逆方向に導入される。光ファイバ伝送路12は、信号
光の入力側にあって、波長分散が段階的に低下する光フ
ァイバ20,22と、それ以降に配置される一定波長分
散の光ファイバ24とからなる。光ファイバ20,2
2,24はいずれも、実効断面積が同じである。ポンプ
光源16から出力されるポンプ光の電力は、光ファイバ
24の部分でラマン増幅を起こさせ、光ファイバ24の
部分で、信号光パワーがほぼ一定になるように設定され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光伝送路に関し、
より具体的には、伝送距離方向で非線形性と波長分散を
適切に管理した光伝送路に関する。
【0002】
【従来の技術】光ソリトン伝送システムでは、波長分散
と非線形性をバランスさせることで、伝送距離を長くす
ることができる。例えば、非線形性と波長分散の不整合
は分散波を発生させ、これが伝送特性を劣化させる。
【0003】信号光は伝送に従い減衰するので、一般的
には非線形性が低減する。なお、本明細書では、非線形
性を、光電力(P)/実効断面積(Aeff)として評
価する。伝送途中のどの点でも非線形性と波長分散をバ
ランスさせるには、以下の3つの方法が考えられる。即
ち、伝送距離に応じて波長分散を低減する分散低減法、
伝送距離に応じて実効断面積を低減する実効断面積低減
法、及び、伝送路でラマン増幅を生じさせるポンプ光を
伝送路の後側から入射して、信号光の減衰を補償するラ
マン増幅法である。
【0004】分散低減法における、非線形性と波長分散
の距離に対する変化の模式図を図9に示す。図9(a)
は非線形性(P/Aeff)の距離に対する変化を示
し、図9(b)は波長分散の距離に対する変化を示す。
距離Zaは、無中継の場合には受信端までの距離を示
し、光増幅中継伝送路の場合には、光増幅中継器までの
中継距離を示す。図9(a)の縦軸は非線形性を対数で
示し、横軸は伝送距離を示す。図9(b)の縦軸は波長
分散を対数で示し、横軸は伝送距離を示す。波長分散を
伝送距離に従って連続的に低減することは実質的には不
可能であるので、実際には、波長分散は、破線で示すよ
うに段階的に低減することになる。
【0005】実効断面積低減法における、非線形性と波
長分散の距離に対する変化の模式図を図10に示す。図
10(a)は非線形性(P/Aeff)の距離に対する
変化を示し、図10(b)は波長分散の距離に対する変
化を示す。図10(a)の縦軸は非線形性を対数で示
し、横軸は伝送距離を示す。図10(b)の縦軸は波長
分散を対数で示し、横軸は伝送距離を示す。この方法で
は、距離に応じて光電力Pが減衰するのと同程度に、実
効断面積Aeffも低減する。これにより、光電力Pと
実効断面積Aeffが距離に応じて同様に低下するの
で、P/Aeffが距離に関わらず一定になる。実効断
面積Aeffも、波長分散低減法(図9)の場合の波長
分散と同様に、連続的に変化させるのは困難又は不可能
であるので、実際には距離に応じて段階的に低減するこ
とになる。
【0006】ラマン増幅法における、非線形性と波長分
散の距離に対する変化の模式図を図11に示す。図11
(a)は非線形性(P/Aeff)の距離に対する変化
を示し、図11(b)は波長分散の距離に対する変化を
示す。図11(a)の縦軸は非線形性を対数で示し、横
軸は伝送距離を示す。図11(b)の縦軸は波長分散を
対数で示し、横軸は伝送距離を示す。この方法では、光
電力Pの減衰を補うように、伝送路の後方からラマン増
幅用のポンプ光を入射し、伝送路後半で信号の光電力を
ラマン増幅する。実効断面積Aeffは距離に関わらず
一定とする。これにより、光電力Pが伝送路損失による
減衰とラマン増幅による利得により、距離に関わらずほ
ぼ一定となり、その結果、P/Aeffが距離に関わら
ずほぼ一定になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の分散低減法及び
実効断面積低減法は、それぞれ、光伝送路を構成する複
数の光ファイバの波長分散及び実効断面積を各距離毎に
精密に管理する必要があり、製造コストが高くつく。ま
た、分散低減法では、光電力が弱くなっているスパン後
半では、波長分散を非常に小さくしなければならない。
これは、高精度な製造技術を必要とする。また、製造公
差が小さい又は無いので、コスト高になる。
【0008】ラマン増幅法では、伝送路スパンの全体に
ラマン増幅を起こさせる必要がある。スパン長が短けれ
ば容易であるが、実用的なスパン長では、これを実現す
るのが困難である。更には、光電力Pをスパンの全体に
おいて距離に対して一定になるようにラマン増幅利得を
調節するのが非常に難しい。
【0009】そこで、本発明は、より簡易な構成で、非
線形性と波長分散を整合させ得る光伝送路を提示するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光伝送路
は、信号光の伝搬方向に波長分散値が段階的に低下する
複数種類の光ファイバを具備する第1の光ファイバ伝送
路と、当該第1の光ファイバ伝送路から出力される当該
信号光を伝搬する、波長分散が実質的に一定の第2の光
ファイバ伝送路と、当該第2の光ファイバ伝送路上で当
該信号光をラマン増幅させるポンプ光を発生するポンプ
光源と、当該第2の光ファイバ伝送路に、当該信号光の
伝搬方向とは逆方向に、当該信号光の出力側から当該ポ
ンプ光源の出力光を導入するポンプ光導入手段とからな
ることを特徴とする。
【0011】第2の光ファイバ伝送路でラマン増幅を生
じさせることにより、第2の光ファイバ伝送路における
非線形性を、波長分散に見合った一定状態に近いものに
できる。第2の光ファイバ伝送路では、波長分散を小さ
くしなくてよくなるので、製造が容易になる。これらに
より、非線形性と波長分散の不整合度を小さく抑制しつ
つ、安価且つ容易に製造できる光伝送路を実現できる。
【0012】第2の光ファイバ伝送路において、第1の
光ファイバ伝送路よりも実効断面積を小さくすることに
より、ラマン増幅による利得が大きくなり、ラマン増幅
のためのポンプ光パワーも小さく出来る。第2の光ファ
イバ伝送路で、実効断面積を信号光の伝搬方向で順番に
大きくなるようにすることで、非線形性と波長分散を整
合させやすくなる。
【0013】第2の光ファイバ伝送路に、当該ポンプ光
源の発生するポンプ光により励起されて当該信号光を光
増幅する光増幅媒体を設けることで、スパン長の長いシ
ステムにも対応でき、より分布的な増幅を実現できる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。
【0015】図1は、本発明の一実施例の概略構成ブロ
ック図を示す。図2(a)は、図1に示す実施例におけ
る非線形性の、距離に対する変化を示し、同(b)は、
図1に示す実施例における波長分散の、距離に対する変
化を示す。図2において、これらの変化を示す線は、理
解を容易にするために誇張して図示されており、縦横の
関係は正確な値を反映するものではない。
【0016】光アンプ10の出力光は、光ファイバ伝送
路12を伝搬して、次の光アンプ14に入力する。ポン
プ光源16は、光ファイバ伝送路12でラマン増幅を起
こさせるためのポンプ光を発生する。ポンプ光源16の
出力光の波長は、例えば、1.55μ帯の信号光に対し
て1.48μmである。ポンプ光源16の出力光は、光
アンプ14の直前に配置されたWDMカップラ18によ
り、光ファイバ伝送路12に信号光とは逆方向に導入さ
れる。即ち、光ファイバ伝送路12は、後方から励起さ
れる。
【0017】光ファイバ伝送路12は、図2(b)に示
すように、信号光の入力側にあって、波長分散が段階的
に低下する光ファイバ20,22と、それ以降に配置さ
れる一定波長分散の光ファイバ24とからなる。光ファ
イバ20,22,24はいずれも、実効断面積が同じで
ある。ポンプ光源16から出力されるポンプ光の電力
は、光ファイバ24の部分で十分なラマン増幅を起こさ
せる程度に調節される。
【0018】光ファイバ伝送路12の非線形性、即ち光
電力は、図2(a)に示すように、光ファイバ20,2
2に相当する部分では、その伝送損失に従って低下す
る。しかし、信号光の光電力は、光ファイバ24の部分
では、光ファイバ24の伝送損失により低下するもの
の、ポンプ光源16の発生するポンプ光により、その損
失を補うようにラマン増幅が生じ、結果的に信号の光電
力、即ち非線形性は一定となる。
【0019】ラマン増幅の利得は、光ファイバ伝送路1
2の全長でなく、その一部である光ファイバ24の部分
のみで、伝送損失を補償するものであればよいので、距
離方向の利得変化をその伝送損失に対応するように調節
するのは容易である。また、波長分散を段階的に低減す
るものの、波長分散値が比較的大きな段階で一定のまま
とするので、光ファイバ伝送路12を構成する各光ファ
イバ20,22,24が製造しやすい。即ち、光ファイ
バ20,22,24は、小さい製造誤差で容易且つ安価
に製造できる。
【0020】ラマン増幅によっても、光ファイバ24の
部分で非線形性を完全に一定にするのは困難である。即
ち、非線形性と波長分散を完全に整合させることは困難
である。しかし、非常に簡単な構成で非線形性と波長分
散の不整合度を低減できる。従ってまた、分散波も抑制
でき、伝送特性を向上させることができる。
【0021】増幅器間隔が延び、要求されるラマン利得
が増大すると、ラマン増幅のためのポンプ光パワーをか
なり大きくしなければならない。また、光ファイバ伝送
路12の後段で非線形性、具体的には光パワーを一定に
することも難しくなる。このような問題は、光ファイバ
伝送路12の後段で光ファイバの実効断面積を変化させ
ることで、又は、中間に光増幅媒体を挿入することで、
軽減又は緩和できる。以下、そのように変更した実施例
を説明する。
【0022】図3は、光ファイバ伝送路の後段で実効断
面積を小さくした変更実施例の概略構成ブロック図を示
す。図1と同じ構成要素には同じ符号を付してある。図
4(a),(b)及び(c)は、図3に示す実施例にお
ける、非線形性、実効断面積及び波長分散の距離に対す
る変化をそれぞれ示す。図4において、これらの変化を
示す線は、理解を容易にするために誇張して図示されて
おり、縦横の関係は正確な値を反映するものではない。
【0023】光ファイバ伝送路12に代わる光ファイバ
伝送路12aは、4種類の光ファイバ26,28,3
0,32からなる。光ファイバ26の長さはZ1、光フ
ァイバ28の長さは(Z2−Z1)、光ファイバ30の
長さは(Z3−Z2)、光ファイバ32の長さは(Za
−Z3)である。距離当たりの伝送損失は、どの光ファ
イバ26,28,30,32も同じである。光ファイバ
26,28,30の実効断面積はA1、光ファイバ32
の実効断面積はA2(<A1)である。即ち、地点Z3
以降で、実効断面積が低下する。光ファイバ26の波長
分散はσ1、光ファイバ28の波長分散はσ2、光ファ
イバ30,32の波長分散はσ3である。本実施例で
は、σ1>σ2>σ3になっている。距離に対する波長
分散の変化は、図1に示す実施例と同じである。
【0024】図3に示す実施例では、地点Z2以降で、
波長分散が一定(σ3)になり、非線形性も、図4
(a)に破線で示すように、その目標値が一定になる。
【0025】光アンプ10の出力から地点Z3までは、
光ファイバ26,28,30の伝送損失に従って信号光
のパワーが低下し、その間、図4(b)に示すように実
効断面積がA1で一定なので、非線形性は、図4(a)
に示すように、信号光のパワー低下に応じて単調に低下
する。目標としては、地点Z2で非線形性を一定にすべ
きであるが、地点Z2から地点Z3までの距離に応じた
損失分だけ、非線形性が低下する。
【0026】地点Z3以降の光ファイバ32は、実効断
面積がA2に低下するので、地点Z3における実効断面
積のA1からA2への減少に応じて、非線形性が増加す
る。
【0027】地点Z3以降の光ファイバ32の実効断面
積を他の光ファイバ26〜30の実効断面積よりも小さ
くしているので、地点Z3以降で非線形効果が強くな
る。面積当たりのポンプパワーが増大するので、ラマン
増幅の利得も増加する。即ち、ポンプ・パワー自体を大
きくしなくても、ラマン増幅の利得を増加させることが
できる。
【0028】本実施例では、ラマン増幅のポンプ光は、
地点Z3以降において信号光のパワーをラマン増幅によ
り所定の目標値に引き上げる程度で済む。実効断面積が
小さくなっているので、同じポンプパワーでも、面積当
たりのパワーが増加し、それだけラマン利得が増加す
る。これにより、ラマン増幅のポンプパワーを従来より
も低減しつつ、容易に、波長分散と非線形性の不整合度
を小さくすることができる。
【0029】図5は、光ファイバ伝送路の後段で実効断
面積を2段階に変化させた変更実施例の概略構成ブロッ
ク図を示す。図1と同じ構成要素には同じ符号を付して
ある。図6(a),(b)及び(c)は、図5に示す実
施例における、非線形性、実効断面積及び波長分散の距
離に対する変化をそれぞれ示す。図6において、これら
の変化を示す線は、理解を容易にするために誇張して図
示されており、縦横の関係は正確な値を反映するもので
はない。
【0030】光ファイバ伝送路12に代わる光ファイバ
伝送路12bは、5種類の光ファイバ34,36,3
8,40,42からなる。光ファイバ34の長さはZ
1、光ファイバ36の長さは(Z2−Z1)、光ファイ
バ38の長さは(Z3−Z2)、光ファイバ40の長さ
は(Z4−Z3)、光ファイバ42の長さは(Za−Z
4)である。距離当たりの伝送損失は、どの光ファイバ
34〜42も同じである。光ファイバ34,36,38
の実効断面積はA1、光ファイバ40の実効断面積がA
3、光ファイバ42の実効断面積がA2である。但し、
A1>A2>A3である。地点Z3から地点Z4の間
で、実効断面積が大きく低下し、地点Z4以降では、実
効断面積は当初よりも小さいが、Z3〜Z4の区間のそ
れもよりも大きい。
【0031】光ファイバ34の波長分散はσ1、光ファ
イバ36の波長分散はσ2、光ファイバ38,40,4
2の波長分散はσ3である。本実施例でも、σ1>σ2
>σ3になっている。距離に対する波長分散の変化は、
図1及び図3に示す実施例と同じである。
【0032】図5に示す実施例では、地点Z2以降で、
波長分散が一定(σ3)になり、非線形性も、図6
(a)に破線で示すように、その目標値が一定になる。
【0033】光アンプ10の出力から地点Z3までは、
光ファイバ34,36,38の伝送損失に従って信号光
のパワーが低下する。その間、図6(b)に示すように
実効断面積がA1で一定なので、非線形性は、図6
(a)に示すように、信号光のパワー低下に応じて単調
に低下する。目標としては、地点Z2で非線形性を一定
にすべきであるが、地点Z2から地点Z3までの距離に
応じた損失分だけ、非線形性が低下する。
【0034】地点Z3から地点Z4の光ファイバ40
は、実効断面積がA3に大きくて低下するので、地点Z
3における実効断面積のA1からA3への減少に応じ
て、非線形性が大きく増加する。実効断面積が小さくな
ることにより、面積当たりのラマン・ポンプ光のパワー
が増加する。これにより、ラマン増幅のポンプ光が減衰
していても、より大きなラマン利得を得られ、信号光パ
ワーが増加する。これにより、非線形性を、図3に示す
実施例よりも容易に目標値にまで増加させることができ
る。
【0035】図6(b)に示すように、ラマン増幅で大
きな利得を期待できない地点Z3から地点Z4の光ファ
イバ40の実効断面積を小さくし、地点Z4以降の光フ
ァイバ42の実効断面積を、光ファイバ40のそれより
も大きく、且つ、光ファイバ34〜38の実効断面積よ
りも小さくなるようにしてある。これにより、ラマン増
幅のポンプ光が減衰する地点Z3〜Z4間で実効断面積
が小さくなるので、弱いポンプ光でも大きなラマン利得
を得ることができる。また、実効断面積が小さくなるこ
とにより、非線形性を容易に、目標値又はこれに近い値
にまで増加させることができる。この結果、長い距離に
わたりラマン増幅を生じさせようと、強いポンプ光を入
力する必要がなくなる。
【0036】図5に示す実施例では、ラマン増幅のポン
プ光は、地点Z3以降において信号光のパワーをラマン
増幅により所定の目標値に引き上げる程度で済む。実効
断面積を小さくすることにより、同じポンプパワーで
も、面積当たりのパワーが増加し、それだけラマン利得
が増加する。これにより、ラマン増幅のポンプパワーを
従来よりも低減しつつ、容易に、波長分散と非線形性の
不整合度を小さくすることができる。しかも、地点Z3
から地点Z4では、実効断面積を最低にしてあるので、
ポンプ・パワーが小さくても、大きな利得を得られる。
【0037】図7は、中間に光増幅媒体を挿入した変更
実施例の概略構成ブロック図を示す。図1と同じ構成要
素には同じ符号を付してある。図8(a),(b)及び
(c)は、図7に示す実施例における、非線形性、実効
断面積及び波長分散の距離に対する変化をそれぞれ示
す。図8において、これらの変化を示す線は、理解を容
易にするために誇張して図示されており、縦横の関係は
正確な値を反映するものではない。
【0038】光ファイバ伝送路12に代わる光ファイバ
伝送路12cは、5種類の光ファイバ44,46,4
8,50,52からなる。光ファイバ50はエルビウム
を添加された光増幅ファイバである。光ファイバ44の
長さはZ1、光ファイバ46の長さは(Z2−Z1)、
光ファイバ48の長さは(Z3−Z2)、光ファイバ5
0の長さは(Z4−Z3)、光ファイバ52の長さは
(Za−Z4)である。光ファイバ50はエルビウムを
添加された光増幅ファイバであり、その長さは、他の光
ファイバ44,46,48、52に比べれば、無視でき
る程に短い。光増幅ファイバ50は、ラマン増幅のポン
プ光により励起されて、光ファイバ48からの信号光を
光増幅して光ファイバ52に出力する。距離当たりの伝
送損失は、どの光ファイバ44,46,48,52も同
じである。光ファイバ44〜52の実効断面積はA1で
一定である。光増幅ファイバ50は、信号光のパワーが
目標値から少し低下するような地点に挿入される。
【0039】光ファイバ44の波長分散はσ1、光ファ
イバ46の波長分散はσ2、光ファイバ48,50,5
2の波長分散はσ3である。なお、光増幅ファイバ50
は、他に比べて充分に短いので、波長分散がσ3でなく
ても、その相違は無視できる。本実施例でも、σ1>σ
2>σ3になっている。距離に対する波長分散の変化
は、図1、図3及び図5に示す実施例と同じである。
【0040】図7に示す実施例でも、図5に示す実施例
と同様に、地点Z2以降で、波長分散が一定(σ3)に
なり、非線形性も、図8(a)に破線で示すように、そ
の目標値が一定になる。
【0041】光アンプ10の出力から地点Z3までは、
光ファイバ44,46,48の伝送損失に従って信号光
のパワーが低下する。その間、図8(b)に示すように
実効断面積がA1で一定なので、非線形性は、図8
(a)に示すように、信号光のパワー低下に応じて単調
に低下する。目標としては、地点Z2で非線形性を一定
にすべきであるが、地点Z2から地点Z3までの距離に
応じた損失分だけ、非線形性が低下する。
【0042】地点Z3から地点Z4の光ファイバ50
は、前述の通り、エルビウムを添加された光増幅ファイ
バであり、ポンプ光源16からのポンプ光により励起さ
れて、光ファイバ48からの信号光を光増幅して、光フ
ァイバ52に出力する。ポンプ光は、光ファイバ52を
伝搬し、その間にラマン増幅を起こさせるので、光増幅
ファイバ50に到達した時点ではかなり減衰している
が、エルビウムが添加されていることで、大きな利得を
発生させることができる。これにより、非線形性は、光
ファイバ50の出力時点で、図8(a)に示すように、
目標値を上回る。
【0043】光ファイバ50で増幅され、パワーが目標
値を上回った信号光は、光ファイバ52を伝搬する間に
減衰していく。本実施例では、光ファイバ52上で信号
光のパワーが目標値を下回るほどに低下した地点以降
で、ラマン増幅が有効になればよい。そのラマン増幅の
利得は、光ファイバ52の伝送損失を相殺する程度、又
は、それより少し大きい程度でよい。信号光パワーは、
図8(a)に示すように、伝搬に連れて、ほぼ一定又は
少し増加するように変化する。
【0044】このように、非線形性(具体的には、信号
光パワー)が低くなった地点に光増幅ファイバを挿入す
ることにより、信号光パワーを大幅に高めることができ
る。光増幅ファイバにエルビウム等の光増幅材を添加し
てあるので、ラマン増幅に比べて、弱いポンプ光でも大
きな利得が得られる。光増幅ファイバ50を挿入した結
果、ラマン増幅に頼る区間が短くなるので、ラマン増幅
のためのポンプ光のパワーも小さくすることができる。
図8(a)に例示したように、非線形性は、地点Z2か
ら地点Z3の間では目標値から外れるが、地点Z3又は
Z4以降では、目標値に沿った値をとることができる。
即ち、地点Z2以降で全体として、波長分散との不整合
度を小さく抑制できる。
【0045】光伝送路12a,12bでは、波長分散を
一定にする区間で、実効断面積を2段階又は3段階に変
化させたが、4段階以上に変化させても良いことは明ら
かである。
【0046】いうまでもないが、図3又は図5に示す実
施例と、図7に示す実施例は、併用することができる。
【0047】ポンプ光源16及びWDMカップラ18が
無くても、光増幅器14のポンプ光をラマン増幅のポン
プ光として用いることもできる。
【0048】
【発明の効果】以上の説明から容易に理解できるよう
に、本発明によれば、波長分散と非線形性をより容易に
整合させるができる。また、その不整合ども小さく抑制
できる。波長分散の極く小さい光ファイバを使用しなく
て済むので、光ファイバ伝送路の設計及び製造が容易に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の概略構成ブロック図で
ある。
【図2】 図1に示す実施例の非線形性と波長分散の特
性図である。
【図3】 本発明の第2実施例の概略構成ブロック図で
ある。
【図4】 図3に示す実施例の非線形性、実効断面積及
び波長分散の特性図である。
【図5】 本発明の第3実施例の概略構成ブロック図で
ある。
【図6】 図5に示す実施例の非線形性、実効断面積及
び波長分散の特性図である。
【図7】 本発明の第4実施例の概略構成ブロック図で
ある。
【図8】 図7に示す実施例の非線形性、実効断面積及
び波長分散の特性図である。
【図9】 分散低減法における、非線形性と波長分散の
距離に対する変化の模式図である。
【図10】 実効断面積低減法における、非線形性と波
長分散の距離に対する変化の模式図である。
【図11】 ラマン増幅法における、非線形性と波長分
散の距離に対する変化の模式図である。
【符号の説明】
10:光アンプ 12,12a,12b,12c:光ファイバ伝送路 14:光アンプ 16:ポンプ光源 18:WDMカップラ 20,22,24:光ファイバ 26,28,30,32:光ファイバ 34,36,38,40,42:光ファイバ 44,46,48,50,52:光ファイバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 10/17 10/16 Fターム(参考) 2H050 AB18X AC83 AD00 5F072 AB09 AK06 PP10 QQ07 RR01 SS07 YY17 5K002 BA13 CA08 CA13 FA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号光の伝搬方向に波長分散値が段階的
    に低下する複数種類の光ファイバを具備する第1の光フ
    ァイバ伝送路と、 当該第1の光ファイバ伝送路から出力される当該信号光
    を伝搬する、波長分散が実質的に一定の第2の光ファイ
    バ伝送路と、 当該第2の光ファイバ伝送路上で当該信号光をラマン増
    幅させるポンプ光を発生するポンプ光源と、 当該第2の光ファイバ伝送路に、当該信号光の伝搬方向
    とは逆方向に、当該信号光の出力側から当該ポンプ光源
    の出力光を入射するポンプ光入射手段とからなることを
    特徴とする光伝送路。
  2. 【請求項2】 当該第2の光ファイバ伝送路が、当該第
    1の光ファイバ伝送路の当該複数種類の光ファイバの実
    効断面積よりも小さい実効断面積の光ファイバを具備す
    る請求項1に記載の光伝送路。
  3. 【請求項3】 当該第2の光ファイバ伝送路が、当該第
    1の光ファイバ伝送路の当該複数種類の光ファイバの実
    効断面積よりも小さい実効断面積の複数の光ファイバを
    具備し、それら当該第2の光ファイバ伝送路の光ファイ
    バが、その実効断面積が当該信号光の伝搬方向で順番に
    大きくなるように配置されている請求項1に記載の光伝
    送路。
  4. 【請求項4】 当該第2の光ファイバ伝送路が、当該ポ
    ンプ光源の発生するポンプ光により励起されて当該信号
    光を光増幅する光増幅媒体を具備する請求項1乃至3の
    何れか1項に記載の光伝送路。
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JP2002072263A (ja) * 2000-08-25 2002-03-12 Sumitomo Electric Ind Ltd 光ファイバ伝送路および光伝送システム
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JP2010146011A (ja) * 2009-12-28 2010-07-01 Mitsubishi Electric Corp 光伝送路

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