JP2000173327A - 反射鏡の製造方法および灯具 - Google Patents

反射鏡の製造方法および灯具

Info

Publication number
JP2000173327A
JP2000173327A JP10345181A JP34518198A JP2000173327A JP 2000173327 A JP2000173327 A JP 2000173327A JP 10345181 A JP10345181 A JP 10345181A JP 34518198 A JP34518198 A JP 34518198A JP 2000173327 A JP2000173327 A JP 2000173327A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
point
reflection
light source
plane
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10345181A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4075973B2 (ja
Inventor
Teruo Koike
輝夫 小池
Masahiro Hosaka
正弘 保坂
Yoshifumi Kawaguchi
嘉史 川口
Toshiaki Aoki
敏明 青木
Takuya Kushimoto
琢也 久志本
Toshihiro Oikawa
俊広 及川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Stanley Electric Co Ltd
Original Assignee
Stanley Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Stanley Electric Co Ltd filed Critical Stanley Electric Co Ltd
Priority to JP34518198A priority Critical patent/JP4075973B2/ja
Publication of JP2000173327A publication Critical patent/JP2000173327A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4075973B2 publication Critical patent/JP4075973B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の配光パターンを得るのに適した反射鏡
の製造方法及び灯具を提供する。 【解決手段】 反射鏡の前方に仮想的な仮想スクリーン
を考えたとき、求めるべき反射面と仮想スクリーンとを
切断する基準平面と該反射面との交線上の反射点の位置
と、光源から放射され当該反射点で反射した光線により
仮想スクリーン上に写し出される光源の像の位置との対
応関係により規定される配光特性を規定する。配光特性
に基づいて、基準平面内に、求めるべき反射面と該基準
平面との交線に一致もしくは近似するパス線を決定す
る。パス線上に離散的に分布する複数の抽出点の各々に
ついて、配光特性に基づいて、当該抽出点を通過し、求
めるべき反射面の形状に対応したプロファイル曲線を決
定する。抽出点ごとに決定されたプロファイル曲線に基
づいて、求めるべき反射面の形状を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、反射鏡の製造方
法及び灯具に関し、特に光源から放射された光を所望の
方向に反射させて前方を照らす反射鏡の製造方法及び灯
具に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用前照灯の配光設計では、所定の
配光領域を形成させるだけでなく、中心付近の十分な照
度と水平方向へのむらのない拡散を確保することが必要
不可欠である。この要請は、通常、前面レンズを配置し
たり、反射鏡面の形状を変化させ、光源から出射する光
線の反射もしくは屈折方向を制御することによって達成
される。
【0003】特に、近年の自動車用前照灯においては、
反射鏡面のみの効果によって所望の配光特性を得ること
が主流となっている。この場合、中心照度や拡散等の配
光上のすべての要求を満足させるような反射鏡面の形状
設計が必要となる。
【0004】反射鏡面の効果により所望の配光特性を得
ようとする発明が、特開昭62−193002号公報に
開示されている。この発明においては、鉛直断面が放物
線となり、水平断面が特定の曲線となる縦長矩形状の複
数の反射面を、水平方向に配列した複合反射面により所
定の配光特性を得ている。この場合、各縦長矩形状の反
射面が異なった形状の放物面であるため、明確な境界線
が現れる。
【0005】このような灯具においては、各反射面ごと
に所望の配光特性を満足するように設計しても、境界線
に起因する照度むらが生ずる。また、境界線で反射する
光線がグレア光となって照射される。そのため自車及び
対向車の双方の運転者に不快な印象を与える場合があ
る。
【0006】配光特性の均一性等を高めるため、反射鏡
をより細かな多数の反射領域に分割し、各反射領域毎に
配光特性を考慮して反射面の形状を設計する手法が採用
される場合もある。各反射領域の形状として、回転放物
面のみでなく放物柱面等を用いた複合反射鏡も提案され
(例えば特開平4−253101号、特開平9−306
220号)、実用化されている。
【0007】しかし、上述の反射鏡は、いずれも異なる
形状の放物面の集合からなる反射面を有する複合反射鏡
である。このため、各反射面同士の接合部には明確な境
界線が観視され、これらの境界に沿って段差が形成され
る場合もある。従って、これらの反射鏡は基本的にグレ
ア光の問題を有する。
【0008】車両用灯具に要求される配光特性を満足
し、かつ、反射鏡の水平断面形状において放物線以外の
連続曲面を有する反射鏡に関する発明が、特開平9−8
2106号公報に開示されている。
【0009】特開平9−82106号公報に開示された
反射鏡の反射面形状の設計方法について簡単に説明す
る。まず、水平面内に、双曲的な曲線部と楕円的な曲線
部とが、光軸から離れる方向に交互に繰り返される基準
曲線を決定する。基準曲線の各曲線部で反射した反射光
線が光軸に対してなす角度が、光軸寄りに位置する曲線
部ほど大きくなるような形状とする。
【0010】光源から発した光が基準曲線上の任意の点
で反射したときの反射光の光線ベクトルに平行な軸を有
し、反射点を通り、光源の位置を焦点とする仮想的な回
転放物面を考える。この回転放物面と、上記光線ベクト
ルを含む鉛直面との交線の集合体として反射面を構成す
る。
【0011】反射面の中心近傍の部分で反射した光線に
よって得られる投影面積の大きな光源像が、水平方向に
大きく拡散される。このため、配光パターンの水平方向
における端部寄りの部分の鉛直幅を十分確保することが
できる。反射面の周縁寄りの部分によって得られる投影
面積の小さな光源像が、配光パターンにおける中心部の
形成に寄与するように制御される。このため、反射面に
おける電球挿入用の孔に起因する照度不足を補うことが
できる。
【0012】一方、反射鏡の前方に配置する前面レンズ
に屈折方向変化の機能を殆ど設けないことになると、前
面レンズを通して反射鏡の形状が直接視認されることに
なる。そのため、前述した明確な境界線が視認され、意
匠上の面から好ましくない場合もある。特に、車両用灯
具として用いた場合には車体形状との関連により、大き
さや意匠上の制約が課せられる場合がある。これらの制
約と配光特性とを両立させつつ、境界線が明確に現れな
いような反射鏡を設計することは困難であった。
【0013】例えば、多数の放物面反射領域の集合から
なり、各反射領域間の接続部に段差が生ずることを前提
とした複合反射鏡の場合には、各反射面ごとの配光特性
を個別に考慮し、反射面の形状を設計することが可能で
ある。このため、意匠上の制約等から反射鏡の高さ等に
変更が加えられた場合でも、変更部分の反射領域を中心
に所望の配光特性が得られるように設計し直せば良く、
その変更作業は比較的容易である。
【0014】しかしながら、反射面に明確な境界線が現
れない反射鏡を設計する場合には、一部の反射領域の変
更が、隣接する反射領域の形状に影響する。具体的に
は、小さな反射領域毎に、それに隣接する反射領域との
境界における反射方向を勘案し、その反射方向と近似
し、かつ、反射面の接線の折れ角が小さくなるような条
件を満足するように反射領域を設計する。この作業は、
3次元的に考えて実施する必要がある。1つの反射領域
の形状変更が、隣接する反射領域の形状変更を伴うこと
になり、この形状変更が連鎖的に生ずる。結局、反射面
の全領域の形状の変更と配光特性の変化を生ずることに
なる。配光特性と意匠上の制約等の両方の要望を満足す
る反射鏡を得るために、幾度もの試行の繰り返しが必要
となり大変な時間と労力を要する。
【0015】特に、車両のすれ違いビーム用の灯具の反
射面を設計する場合には、ある高さよりも上方の領域に
は照明光を照射しないようにするカットオフ配光をスク
リーン上に規定することが必要になる。従来の方法によ
ると、反射領域ごとにカットオフ配光を満足するよう
に、多数の反射領域の形状を設計する。この場合、反射
鏡で反射した光線によるスクリーン上の照射領域が湾曲
し、その中心部が下がったバナナ形状となるのが常であ
った。
【0016】これは、反射鏡の形状が放物反射面形状を
基本としていることに起因する根本的なものであり、き
れいなカットオフ特性を得ることが難しかった。また、
バナナ形状の配光特性を有する灯具では、左右のつりあ
がり部分が対向車に対する幻惑光となり好ましくない。
光源の反射像をカットオフラインに整列させるために
は、各反射領域について光源の反射像を設計し、それら
を接続するという煩雑で非常に時間のかかる工程を必要
とする。例えば1つの反射鏡を100個程度の反射領域
を集めた複合反射面で構成する場合に、それらを滑らか
に接続するように各反射領域の形状を微調整するための
計算機シミュレーションを1回実施するだけで10時間
程度の時間を要する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記した事情に鑑み、
より自由度の高い配光特性を実現することができる反射
鏡が望まれている。
【0018】本発明の目的は、所望の配光パターンを得
るのに適した反射鏡の製造方法及び灯具を提供すること
である。
【0019】本発明の他の目的は、照射領域がバナナ状
に湾曲することがなく、カットオフラインを有する配光
特性を満足する反射鏡の設計方法及び灯具を提供するこ
とである。
【0020】本発明の他の目的は、所望の配光特性が得
られると同時に、滑らかな反射面形状を有する反射鏡の
製造方法および灯具を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点による
と、光源から放射された光を反射し、前方の空間を照ら
す反射鏡の製造方法であって、反射鏡の前方に仮想的な
仮想スクリーンを考えたとき、求めるべき反射面と前記
仮想スクリーンとを切断する基準平面と該反射面との交
線上の反射点の位置と、光源から放射され当該反射点で
反射した光線により前記仮想スクリーン上に写し出され
る前記光源の像の位置との対応関係により規定される配
光特性を規定する工程と、前記配光特性に基づいて、前
記基準平面内に、求めるべき反射面と該基準平面との交
線に一致もしくは近似するパス線を決定する工程と、前
記パス線上に離散的に分布する複数の抽出点の各々につ
いて、前記配光特性に基づいて、当該抽出点を通過し、
求めるべき反射面の形状に対応したプロファイル曲線を
決定する工程と、前記抽出点ごとに決定されたプロファ
イル曲線に基づいて、求めるべき反射面の形状を決定す
る工程とを有する反射鏡の製造方法が提供される。
【0022】本発明の他の観点によると、光源から放射
された光を反射し、前方の空間を照らす自動車用灯具の
反射鏡の製造方法であって、反射鏡の反射面がz軸の正
の方向を向き、zx平面が水平面となるようなxyz直
交座標系、反射鏡の反射面に対向するように配置された
仮想スクリーン、該仮想スクリーン上に、該仮想スクリ
ーンとzx面との交線で定義されるu軸、及び該仮想ス
クリーンとyz面との交線で定義されるv軸を考えたと
き、z軸に平行な基準平面と、求めるべき反射面との交
線上の反射点の座標と、光源から放射され当該反射点で
反射した光線による該光源の前記仮想スクリーン上の像
の位置を表すu座標との対応関係を表す第1の関係を規
定する工程と、前記基準平面と、求めるべき反射面との
交線上の反射点の座標と、光源から放射され当該反射点
で反射した光線による該光源の前記仮想スクリーン上の
像の位置を表すv座標との対応関係を表す第2の関係を
規定する工程と、前記第2の関係に基づいて、前記基準
平面内に、求めるべき反射面と該基準平面との交線に一
致もしくは近似するパス線を決定する工程と、前記パス
線上に離散的に分布する複数の抽出点の各々について、
前記第1及び第2の関係に基づいて、当該抽出点を通過
し、求めるべき反射面の形状に対応したプロファイル曲
線を決定する工程と、前記抽出点ごとに決定されたプロ
ファイル曲線に基づいて、求めるべき反射面の形状を決
定する工程とを有する反射鏡の製造方法が提供される。
【0023】得られた反射面で反射した光線は、設計段
階で規定された配光特性によく近似した配光を有する。
【0024】本発明の他の観点によると、光源と、前記
光源から放射された光を反射して前方の空間を照射する
反射鏡とを含み、前方をz軸の正の向きとするxyz直
交座標系を考えたとき、前記反射鏡の反射面がx軸方向
に配列した複数の反射領域に区画され、相互に隣接する
反射領域の境界線は、該反射面とzx面に平行な仮想平
面との交線の変曲点もしくは折れ曲がり点の集合により
表され、該反射領域が、前方から該反射鏡を見たとき、
y軸方向に進むに従って徐々に幅の狭くなる閉じた反射
領域と、徐々に幅の広くなる開いた反射領域との2種類
の反射領域に分類される灯具が提供される。
【0025】上記の製造方法で製造した反射鏡の反射面
は、閉じた反射領域と開いた反射領域とに区分された反
射面形状を有する。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施例による反射鏡の製
造方法の説明を容易にするために、座標系を定義する。
【0027】図1は、座標系を説明するための斜視図で
ある。xyz直交座標系の原点Oに光源1が配置されて
いる。光源1は例えば電球のフィラメントである。電球
フィラメントは一般的にz軸を中心軸とする円柱状の形
状に近似して考えることができる。光源1の後方(z軸
の負の方向)に反射鏡10が配置されている。反射鏡1
0は、光源1から放射された光を反射し、前方(z軸の
正の方向)の空間を照らす。
【0028】反射鏡10に対向するように配置された仮
想スクリーン50を考える。仮想スクリーン50は、x
yz座標系の原点Oを中心とし、例えば半径10mの球
面の一部で構成される。なお、仮想スクリーン50の形
状は、照明すべき領域の形状に応じて任意に定めること
ができる。例えばz軸に垂直な平面としてもよいし、半
径25m程度の球面としてもよい。
【0029】仮想スクリーン50とzx平面との交線を
u軸とし、仮想スクリーン50とyz平面との交線をv
軸とする。u軸とv軸との交点(スクリーン原点)をQ
とする。z軸の正の方向を向くベクトルをx軸の負の方
向に傾けたときに、傾けられたベクトルと仮想スクリー
ン50との交点の移動する向きをu軸の正の向きとす
る。z軸の正の方向を向くベクトルをy軸の正の方向に
傾けたときに、傾けられたベクトルと仮想スクリーン5
0との交点の移動する向きをv軸の正の向きとする。
【0030】反射鏡10が自動車の前照灯である場合、
zx平面がほぼ水平になり、y軸が鉛直上向きになるよ
うに、xyz直交座標系をとる。このとき、自動車から
前方を見ると、u軸の正の向きが右(R)方向、負の向
きが左(L)方向、v軸の正の向きが上(U)方向、負
の向きが下(D)方向になる。以下、u座標の正の向き
を右向き、v座標の正の向きを上向きとして説明を進め
る。
【0031】仮想スクリーン50上の任意の点Pのu座
標Puは、(u,v)=(Pu,0)の点と原点Oとを
結ぶ直線OPuと、z軸とのなす角θにより規定され
る。点Pのv座標Pvは、直線OPuと直線OPとのな
す角φにより規定される。
【0032】図2は、図1に示す光源1から放射された
光線が、反射鏡10の反射面のある一点で反射し、仮想
スクリーン50上に投影された像5を示す。像5の中心
のu座標をIu、v座標をIvとする。u座標Iuに対
応する図1の角度θをCAH(control angle in horiz
ontal measure )と呼び、v座標Ivに対応する図1の
角度φをCAV(control angle in vertical measure
)と呼ぶこととする。
【0033】図3は、本発明の第1の実施例による反射
鏡の製造工程を示すフローチャートである。以下、図3
のフローチャートに基づいて、第1の実施例による反射
鏡の製造方法を説明する。第1の実施例では、光源1
を、xyz座標の原点に置かれた点光源と仮定する。
【0034】ステップs1において、配光特性を決定す
る。ここで、配光特性とは、反射面上の反射点の位置
と、その位置で反射した反射光による投影像の位置との
関係を意味する。まず、原点Oを通る基準平面と求める
べき反射面との交線上の反射点の位置と、光源1から放
射され当該反射点で反射した光線による投影像5の位置
との対応関係を規定する。
【0035】反射鏡の水平方向の配光特性は、反射点の
座標と、仮想スクリーン50上の投影像5のu座標Iu
に対応するCAHとの関係により表現することができ
る。垂直方向の配光特性は、反射点の座標と、仮想スク
リーン50上の投影像5のv座標Ivに対応するCAV
との関係により表現することができる。例えば、基準平
面をzx平面(水平面)とし、反射点のx座標と、当該
反射点に対応するCAH及びCAVとの関係を規定す
る。
【0036】図4(A)は、反射点のx座標とCAHと
の関係の一例を示す。横軸は反射点のx座標を表し、縦
軸はCAHを表す。縦軸の上向きを左方向とする。図4
(A)に示すグラフは、原点を通過する。これは、x=
0の点で反射した反射光が、仮想スクリーン50上のu
=0の点に到達することを意味する。反射点がx軸の正
の向きに移動すると、投影像は徐々に左側に移動する。
【0037】x=xa のときにCAHが左方向の最大値
を示している。これは、x座標がx a の反射点で反射し
た反射光が、照射領域の左端近傍を照らすことを意味す
る。x座標がxa からxb の間では、反射点がx軸の正
の方向に移動するに従って、投影像が右方向に移動す
る。x座標がxb の反射点で反射した反射光は、仮想ス
クリーン50の原点(u=0の点)に到達する。x座標
がxb からxc の間の反射点で反射した反射光は、仮想
スクリーンの原点よりも右側の領域を照らす。図4
(A)では、反射面の水平方向の幅を用いて反射光を左
右に分散させる場合を示している。反射点が反射面内を
上下方向に移動した場合の反射光線の進行方向について
は、何ら規定していない。
【0038】図4(B)は、反射点のx座標とCAVと
の関係の一例を示す。横軸は反射点のx座標を表し、縦
軸はCAVを表す。縦軸の上向きを仮想スクリーン50
の上方向とする。図4(B)は、反射面の全域にわたっ
て投影像5が仮想スクリーン50の原点の高さよりも下
に位置することを示している。図4(A)及び図4
(B)のグラフに示す曲線を制御曲線と呼ぶ。
【0039】図4(A)及び図4(B)では、基準平面
をzx平面としたが、反射面と仮想スクリーンとを切断
する他の仮想平面を基準平面としてもよい。一般的に
は、水平面から傾いた面を基準平面としてもよい。この
場合には、反射点の位置が、x座標のみではなく、x座
標とy座標とで特定される。
【0040】図3のステップs2において、反射鏡10
の水平断面形状(パス曲線)を決定する。以下、図5を
参照してパス曲線の決定方法について説明する。ステッ
プs1では、基準平面をzx平面とした。そのため、パ
ス曲線をzx平面内に作成する。基準平面を水平面から
傾いた面とした場合には、zx平面内ではなく傾いた基
準平面内にパス曲線を作成する。
【0041】図5に示すように、原点Oに光源1が配置
されている。光源1の中心F0 が原点Oに一致する。ま
ず、zx平面内にパス曲線作成の開始点を決定する。図
5では、z軸上の、原点よりもやや後方の点B0 を開始
点とする。この場合、開始点B0 の位置は光源1の反射
鏡への取り付け位置に相当する。図4(A)に示すよう
に、x=0の位置における投影像のCAHは0である。
すなわち、点B0 で反射した反射光による投影像I
0 は、仮想スクリーン50の原点に写し出される。点F
0 から放射した光が投影像I0 上に到達するように、開
始点B0 近傍に微少な反射面R0 を形成する。反射面R
0 の法線ベクトルn0 はz軸上に位置する。
【0042】微少な反射面R0 上のx座標がx1 となる
点を、1番目の点B1 とする。ここで、x1 =Δxであ
る。Δxは、例えば0.1mm程度とする。図4(A)
から、x座標がx1 のときのCAHがθ1 であることが
わかる。図5において、仮想スクリーン50上に直線O
1 とz軸とのなす角がθ1 となるような点I1 を定め
る。図4(A)は、中心点F0 から放射され点B1 で反
射した反射光が、仮想スクリーン50上の点I1 に到達
することを表している。従って、中心点F0 から放射さ
れた光を点B1 で反射させ、点I1 に到達させるような
微少な反射面R 1 を画定する。反射面R1 の法線ベクト
ルn1 は、直線B1 1 と直線B1 0とで形成される
角を二等分する。
【0043】反射面R1 上のx座標がx2 となる点を、
2番目の点B2 とする。ここで、x 2 −x1 =Δxであ
る。この操作を繰り返し、3番目の点B3 以降の点を求
める。求められた点群B0 、B1 、B2 ・・をスプライ
ン曲線で曲線補間することにより、図4(A)に示す配
光特性を基にしたパス曲線が決定される。このようにし
て決定されたパス曲線は、設計しようとする反射面とz
x平面との交線を表し、求めるべき反射面の概略形状を
規定する。図7にパス曲線3の一例を示す。なお、点群
0 、B1 、B2 ・・を曲線補間することなく、これら
の点を折れ曲がり点とする折れ線をパス曲線3の代わり
としてもよい。
【0044】図3のステップs3において、反射面の垂
直断面形状(プロファイル曲線群)を決定する。以下、
図6を参照してプロファイル曲線群の決定方法を説明す
る。
【0045】ステップs2で決定したパス曲線3上に離
散的に分布する複数の抽出点を決定する。図6の点C
は、複数の抽出点のうちの1つを示している。図4
(A)及び図4(B)に示す制御曲線から、抽出点Cに
対応するCAHおよびCAVを求める。光源1から放射
された光が抽出点Cで反射し、その反射光により、抽出
点Cに対応するCAH及びCAVで規定される投影像を
仮想スクリーン50上に形成させればよい。例えば、光
源1を第1焦点とし、その投影像を第2焦点とし、抽出
点Cを通る回転楕円面を反射面とすればよい。
【0046】抽出点Cの座標値(x、y、z)=(C
x、0、Cz)を決め、その点をプロファイル端点とす
る。図4(A)及び図4(B)に示す制御曲線から、x
=CxのときのCAH及びCAVを求める。このCAH
及びCAVに相当する仮想スリーン上の点Dを求める。
光源1の中心F0 を第1焦点とし、点Dを第2焦点と
し、抽出点Cを通過する回転楕円面6を求める。なお、
図6においては、回転楕円面6を点C、点D及び点F0
を通る切断面で示している。
【0047】次に、直線CDを含み、y軸に平行な仮想
平面7を考える。仮想平面7と回転楕円面6との交線を
プロファイル曲線8とする。点Dの位置が光源1から遠
く離れている場合には、抽出点Cの近傍において回転楕
円面6を回転放物面に近似できる。この場合には、仮想
平面7を、直線F0 Dに平行な鉛直平面としてもよい。
ステップs2にて求めたパス曲線3上のすべての抽出
点、例えばステップs2と同じようにΔxを0.1mm
程度として抽出した点の各々についてプロファイル曲線
8を決定する。図7に複数のプロファイル曲線8の一例
を示す。
【0048】図3のステップs4において、すべてのプ
ロファイル曲線8を通過する区分多項式曲面(例えばス
プライン曲面)を求める。スプライン曲面の求め方は、
例えば、アドバンセズ イン インダストリアル エン
ジニアリング 第11巻 CAD/CAMのためのサー
フェスモデリング(ビョング K.チョイ著、エルゼビ
ア刊)(Advances in industrial Engineering Vol.11,
Surface Modeling for CAD/CAM (Edited by Byong K.C
hoi, published by Elsebier Science Publishers B.V.
1991))の第9章第9.4節に説明されている。
【0049】スプライン曲面は、汎用のCADにより容
易に求めることができる。また、他の曲面、例えばスプ
ライン曲面の一種であるベジエ曲面等の他の数学的手法
を用いた曲面により補間することもできる。
【0050】上記第1の実施例により設計した反射面を
有する反射鏡は、図4(A)及び図4(B)に示した制
御曲線で示される配光特性に非常によく近似した特性を
持つ。
【0051】なお、制御曲線で規定される配光特性と実
際の配光特性とでは僅かなずれが生じる。これはパス曲
線を曲線補間により求め、プロファイル曲線を曲面補間
することにより反射面形状を求めたためである。しかし
ながら、プロファイル曲線を決定するための抽出点のピ
ッチを細かくすれば、制御曲線と殆ど一致した配光特性
を得ることができる。ハロゲン電球を用いた車両用灯具
の場合には、プロファイル曲線のピッチを1mm程度と
すると、10m前方の仮想スクリーンにおける実際の配
光特性は、設計の基礎となった制御曲線と良く一致す
る。
【0052】次に、第2の実施例について説明する。第
1の実施例では、図3のステップs3において、回転楕
円面に基づいてプロファイル曲線を求めた。第2の実施
例では、回転放物面に基づいてプロファイル曲線を求め
る。なお、第2の実施例も、基本工程は、図3に示す第
1の実施例の工程と同様である。ただし、第2の実施例
では、図4(B)に示すCAVを0とする。すなわち、
光源1の投影像は、仮想スクリーンのu軸上に形成され
る。自動車用前照灯の場合を考えると、CAV=0の状
態は、光線がほぼ水平に照射される走行用ビーム(いわ
ゆるハイビーム)状態に相当する。
【0053】図3に示すステップs3において、反射面
のプロファイル曲線群を決定する。図6に示す第2の実
施例の回転楕円面6の代わりに、光源1の配置されてい
る点F0 を焦点とし、直線CDに平行な直線を回転軸と
し、抽出点Cを通る回転放物面を求める。この回転放物
面と仮想平面7との交線をプロファイル曲線とする。
【0054】実際の光源は、図1に示すようにz軸方向
にある長さを有する。反射面を回転放物面とすると、そ
の焦点から放射された光線は、反射面で反射した後、回
転軸に平行に進行する。焦点よりも外側(反射面から遠
い位置)から放射された光線は、反射面で反射した後、
回転軸から徐々に遠ざかる向きに進行する。焦点よりも
内側(反射面に近い位置)から放射された光線は、反射
面で反射した後、回転軸に徐々に近づく向きに進行す
る。この反射光は、回転軸と交差した後、回転軸から徐
々に遠ざかる向きに進行する。
【0055】このように、焦点以外の位置から放射され
た光線は、最終的には、反射面で反射した後、光軸から
徐々に遠ざかる向きに進行する。このため、上下方向に
ある厚さを持った領域を照明することができる。
【0056】次に、第3の実施例について説明する。自
動車用前照灯のすれ違いビームの配光特性は、カットオ
フラインを有する。ここで、カットオフラインとは、照
射領域の上部境界線を意味し、カットオフラインよりも
上方の領域には照明光が照射されない。カットオフライ
ンを有する配光特性を実現する際に、光源を点光源とみ
なすと問題を生じる場合がある。そのような場合には光
源の大きさを考慮して反射面を設計することが好まし
い。
【0057】図8は、光源1を円柱状形状と仮定した場
合の、座標系及び光源1の配置を示す。光源1の中心点
0 を原点に配置し、その中心軸をz軸に一致させる。
光源1の反射鏡側の端面とz軸との交点(後端点)をF
1 とする。
【0058】反射面を回転楕円面もしくは回転放物面と
し、かつ反射面の焦点位置近傍に光源1を配置した場合
には、反射面の上半分(y>0の領域)で反射した光線
による投影像5は、ほぼ図2に示したような一方向に長
い形状になる。後端点F1 が、投影像5の中心よりも上
方(v軸の正の方向)に投影される。このため、光源1
の中心F0 から放射された光線による投影像がカットオ
フラインよりも下方を照射するように配光特性を規定す
ると、後端点F1 の投影像がカットオフラインを越えて
しまう場合がある。そこで、第3の実施例では、図9に
示すように、CAHを仮想スクリーン50上の投影像5
の中心のu座標Iuに基づいて規定し、CAVを仮想ス
クリーン50上の投影像5の最上端点のv座標Ivに基
づいて規定する。
【0059】以下、図3に沿って説明する。ステップs
1において配光特性を決定する。制御曲線は第1の実施
例で用いた図4(A)及び図4(B)に示すものと同様
とする。
【0060】ステップs2において、パス曲線を決定す
る。パス曲線3の決定方法は、第1の実施例の場合と同
様である。
【0061】ステップs3においてプロファイル曲線群
を決定する。第1の実施例では、zx面よりも上側の反
射面と下側の反射面とを区別することなく、その形状を
求めた。第3の実施例では、まず、zx平面よりも上側
の反射面の形状を求める。
【0062】第1の実施例の場合と同様に、ステップs
2で決定したパス曲線3上に離散的に分布する複数の抽
出点を決定する。第1の実施例では光源1を第1焦点と
し、その投影像を第2焦点とし、抽出点Cを通る回転楕
円面に基づいてプロファイル曲線を決定した。第3の実
施例では、光源1を点光源ではなく円柱状の光源とし、
かつその投影像の位置を図9に示すように2点で規定し
ている。このため、光源1とその投影像5とを焦点とす
る回転楕円体を特定することができない。
【0063】ここでは、第1近似として、光源1の後端
点F1 を第1焦点とし、CAHに対応するu座標および
CAVに対応するv座標を持った仮想スクリーン50上
の点D’(図9参照)を第2焦点とする。図8に示すよ
うに、抽出点Cを通過する回転楕円面6’を決定する。
【0064】光源1の中心F0 の近傍から放射された光
線は、投影像5のほぼ中心に達すると予測される。第1
近似では、中心F0 を第1焦点としていないため、第1
近似で求めた回転楕円面6’による投影像5’(図9)
の中心のu座標は、図9に示すように図4(A)で規定
された所望のCAHからずれていると考えられる。
【0065】そこで、第1近似で得られた投影像5’の
中心のu座標、及び抽出点Cに対応するCAVで規定さ
れるv座標を有する新たな点D”を決定する。なお、図
8では点D’に点D”を重ねて示しているが、実際には
図9に示すように点D”は点D’よりもu軸方向にやや
移動した位置にある。
【0066】後端点F1 を第1焦点とし、点D”を第2
焦点とし、抽出点Cを通過する第2近似の回転楕円面
6”を画定する。図8では回転楕円面6”を回転楕円面
6’に重ねて表しているが、実際には両者はややずれて
いる。
【0067】第2近似で求めた回転楕円面6”に基づい
て、図6に示す第1の実施例の場合と同様にプロファイ
ル曲線8を求める。以下、第1の実施例の場合と同様の
工程を行い、zx面よりも上側の反射面の形状を画定す
る。
【0068】次に、zx面よりも下側の反射面の形状を
画定する。上側の反射面の形状を画定する場合には、光
源1の後端点F1 を基準として第1及び第2近似を行っ
た。下側の反射面の形状を画定する場合には、光源1の
前端点(光源1の仮想スクリーン側の端面とz軸との交
点)F2 を基準として第1及び第2近似を行う。その他
の手順は、zx面よりも上側の反射面を画定する場合と
同様である。
【0069】光源1から放射された光が、zx平面より
も下方の反射面で反射した場合には、光源1の前端点か
ら出射した光が、投影像の上端点近傍に到達すると予測
される。逆に、zx平面よりも上方の反射面で反射した
場合には、光源1の後端点F 1 から出射した光が、投影
像の上端点近傍に到達すると予測される。
【0070】第3の実施例では、zx面よりも上側の反
射面の形状を求めるときに光源1の後端点F1 を基準と
し、下側の反射面の形状を求めるときに光源1の前端点
2を基準としている。このため、前端点F2 及び後端
点F1 以外の部分から放射された光線は、概ね図4
(B)のCAVで規定された点よりも下方に到達する。
【0071】第3の実施例によると、光源がある大きさ
を有する場合にも、カットオフラインの上方を照射する
ことのないすれ違いビームに適した配光特性を得ること
ができる。また、バナナ状にならず、ほぼ水平なカット
オフラインを有する配光特性を実現することができる。
【0072】上記第3の実施例では、光源1の後端点F
1 及び前端点F2 を第1及び第2近似の基準とした。こ
れら後端点F1 及び前端点F2 は、両端面とz軸との交
点である。しかし、zx面よりも上側の反射面に着目し
た場合、より厳密には、光源1の後端面の下端から放射
された光線が、投影像の最上端に到達する。また、zx
面よりも下側の反射面に着目した場合、光源1の前端面
の下端から放射された光線が、投影像の最上端に到達す
る。従って、上述の第1及び第2近似において、後端面
の下端及び前端面の下端を基準としてもよい。
【0073】または、第1近似で求めた回転楕円面6’
を求めた後、光源1の後端面及び前端面の外周上の数ポ
イントについて、それらの投影像の位置を求め、最も高
い位置に投影像を形成する点を基準として第2近似を行
ってもよい。
【0074】次に、第4の実施例について説明する。第
4の実施例では、第3の実施例のステップs3におい
て、回転楕円面ではなく回転放物面に基づいてプロファ
イル曲線を決定する。以下、図8を参照しつつ、図3に
沿って第4の実施例を説明する。ステップs1及びステ
ップs2の工程は、第3の実施例の場合と同様である。
まず、zx面よりも上側の反射面の形状を決定する方法
を説明する。
【0075】図3のステップs3において、パス曲線3
上の抽出点Cのx座標に対応するCAHを、図4(A)
の制御曲線から求る。求められたCAHに対応するu座
標をIuとする。仮想スクリーン上の(u,v)=(I
u,0)の点をD’とする。光源1の後端点F1 を焦点
とし、直線F1 D’を回転軸とし、抽出点Cを通る回転
放物面を求める。この回転放物面と、抽出点Cを通過し
yz面に平行な仮想平面との交線をプロファイル曲線8
とする。
【0076】図3のステップs4において、複数のプロ
ファイル曲線を補間し、反射面の形状を画定する。
【0077】このような反射面により反射した光線は、
zx面に平行に進行する。このため、図4(B)に示す
ような鉛直方向の配光特性を満たさない。次に、鉛直方
向に関する投影像の位置ずれを補正する方法について説
明する。
【0078】まず、後端点F1 よりもやや後方(反射面
寄り)の点を焦点とする回転放物面を求める。この回転
放物面で反射した光線は、徐々にzx面に近づく向き
(やや下向き)に進行する。後端点F1 から放射され反
射面の最上端(y座標の最大の点)で反射した光線によ
る仮想スクリーン上の投影点のv座標を求める。このv
座標と、図4(B)に示すCAVとを比較し、両者のず
れを求める。このずれを補償するように焦点位置を微調
整し、同様の処理を繰り返す。このようにして、鉛直方
向に関しても、図4(B)に規定した所望の配光特性を
得ることができる。
【0079】zx面よりも下側の反射面を画定する場合
には、最初に光源1の前端点F2 を基準として回転放物
面を求める。次に、上記と同様の手順を繰り返し、鉛直
方向に関する配光特性の微調整を行う。なお、この場
合、最終的に得られる回転放物面の焦点は、光源1の前
端点F2 よりもやや前方に位置する。
【0080】第4の実施例により作製した反射鏡は、回
転楕円面を基に設計した反射鏡に比べて、所望の配光特
性との差異が大きくなるものの、十分明瞭なカットオフ
ラインを形成することができる。
【0081】上述の第1〜第4の実施例の反射鏡の製造
方法によれば、反射面の設計の際に用いるパラメータ
を、従来の反射領域毎にその形状を設計する場合等に比
べて少なくすることができる。具体的には、図4(A)
及び図4(B)に示す制御曲線により所望の配光特性を
記述することができる。その特性に沿った反射面を決定
する際には、図6に示す光源1の位置、基準平面(zx
面)、及び図5に示す開始点R0 を決定することで、一
連の工程を行うことができる。従って、反射鏡設計のア
ルゴリズムを簡素化でき、計算機を用いたシミュレーシ
ョン時間を短くすることが可能となる。
【0082】また、種々の制御曲線に基づいて設計を繰
り返し行い、設計上の配光特性と実際の配光特性とを比
較することにより、制御曲線と実際の配光特性との関係
に関する知見を得ることができる。この知見に基づい
て、所望の配光特性を示す好適な制御曲線を規定するこ
とができる。
【0083】上記実施例では、図3のステップs3にお
いて、パス曲線上の1点を含むプロファイル曲線を、回
転楕円面もしくは回転放物面に基づいて決定している。
これらの回転面の外に、回転双曲面等の他の回転2次曲
面に基づいてプロファイル曲線を決定してもよい。回転
2次曲面を利用すると、反射特性の解析が容易になり、
その計算の処理時間を短縮することができる。また、ど
のような曲面を基にプロファイル曲線を求めるかは、生
成しようとする反射鏡の配光特性、例えば自動車用前照
灯におけるすれ違い配光、走行配光や、スポットライト
照明の配光等の特性に応じて適宜選択することが好まし
い。
【0084】また、意匠上の要請等により反射面の全て
を滑らかにせず、複合反射面のように境界線が観視され
る灯具を製造する場合にも、上記の実施例による反射鏡
の製造方法を用いることができる。例えば、図3に示す
ステップs2において、スプライン曲線等による曲線補
間を行うことなく、パス曲線を折れ線としてもよい。ま
たは、ステップs4において、任意の間隔で求めた相互
に隣接する2つのプロファイル曲線の間ごとに曲面補間
を実施し、短冊状の曲面の集合からなる反射面としても
よい。また、反射面の一部の領域を上述の複数のプロフ
ァイル曲線に基づいた曲面補間で求め、他の領域を回転
放物面等の公知の方法で求めた形状としてもよい。
【0085】上記実施例では、図4(B)に示すよう
に、CAVが一定である場合を説明したが、必ずしも一
定にする必要はない。車両用前照灯の配光特性の規格
は、各国ごとに異なる。各国ごとに、その国の規格を満
足するCAH、CAV特性を規定することにより、当該
国の規格を満足する車両用前照灯を設計することができ
る。
【0086】図10(A)〜(C)は、それぞれ第3の
実施例による方法で製造した反射鏡の反射面形状の斜視
図、平面図、及び正面図を示す。図11は、図10の反
射鏡をスケッチした図である。なお、図4(B)に相当
する制御曲線を、CAV=0の直線とした。すなわち、
この反射鏡は、仮想スクリーン上のv=0の線をカット
オフラインとする配光特性を有する。
【0087】図10(A)に表された縦方向の複数の曲
線は、プロファイル曲線を意味する。図10(A)及び
(C)に示すように、反射面のほぼ中央に、光源の支持
部材を挿入するための貫通孔21が形成されている。
【0088】この反射鏡の反射面は、波打った形状を有
し、従来の複合反射面のように反射領域間の境界線を肉
眼により認識することはできない。この反射面と基準平
面(図6におけるzx面)との交線は、複数の変曲点を
持った波線になる。なお、プロファイル曲線の補間方法
によっては、この波線が折れ曲がり点を含む場合もあ
る。反射面を、この変曲点及び折れ曲がり点の集合から
なる境界線で区画された複数の反射領域に区分して考え
ることができる。
【0089】反射領域の境界は、複数のプロファイル曲
線を求めた段階である程度予測することができる。図1
0に示す反射面は、複数のプロファイル曲線に基づいて
予測された反射領域を単位として、その反射領域内に画
定された複数のプロファイル曲線を曲面補間したもので
ある。図10(B)に表された反射面を、その幅方向に
連絡する複数の曲線及び図10(C)に表された縦方向
の曲線は、これらの反射領域の境界に位置するプロファ
イル曲線である。
【0090】この反射領域は、x軸方向に配列する。こ
れらの反射領域は、前方から反射鏡を見たとき、y軸方
向に進むに従って徐々に幅の狭くなる閉じた反射領域
と、徐々に幅の広くなる開いた反射領域との2種類に分
類される。各反射領域の形状は、主にCAHを表す制御
曲線に依存する。開いた反射領域とzx面に平行な仮想
平面との交線は、前方に向かって凸であり、閉じた反射
領域とzx面に平行な仮想平面との交線は、後方に向か
って凸である。
【0091】図10(C)では、閉じた反射領域が中央
に配置され、その両側に開いた反射領域が配置された場
合が示されている。この逆に、開いた反射領域が中央に
配置され、その両側に閉じた反射領域が配置されるよう
にしてもよい。
【0092】上記第1〜第4の実施例による方法で反射
面を設計すると、複数の反射領域のうち相互に隣接する
反射領域の境界線上の点において、その両側の反射領域
の接平面同士のなす角が5°以下となるようにすること
ができる。この程度の折れ曲がり角で画定される境界線
は、肉眼でほとんど認識することができない。また、境
界線によるグレア光の発生もない。
【0093】図10及び図11では、複数のプロファイ
ル曲線から反射領域の境界を予測し、予測された反射領
域ごとに曲面補間を行って反射面を画定した。実際に得
られた反射面の各反射領域の境界と、複数のプロファイ
ル曲線から予測した反射領域の境界とは、ほぼ一致し
た。反射領域の境界における両側の接平面同士のなす角
は4°以下であった。なお、反射領域ごとに曲面補間を
行うのではなく、すべての反射領域をまとめて曲面補間
してもよい。この場合、反射領域の境界における両側の
接平面同士のなす角は0°になり、境界線を目視により
認識することはより困難になる。反射領域の境界におけ
る両側の接平面同士のなす角を5°以下とすると、反射
面全体がほとんど滑らかになり、いわゆる自由曲面のよ
うに認識される。
【0094】また、波線上の第1の点(例えばx=0の
点)を境にして第1の点よりもx座標の大きな領域(x
>0の領域)では、xが増加するに従って前述の波線が
z軸の正の方向に単調に増加するような形状とすること
ができる。第1の点よりもx座標の小さな領域(x<0
の領域)では、x座標が減少するに従って前述の波線が
z軸の正の方向に単調に増加する形状とすることができ
る。
【0095】光源の近傍に、反射領域の幅の広狭差の大
きな閉じた反射領域と開いた反射領域を設けると、強度
の大きな光源近傍の光を効率よく左右に分散させること
ができる。このため、照射域をより均一に照射すること
ができる。
【0096】反射鏡を正面から目視観察する際に、その
反射領域の形状を把握しやすくする為に、水平な1本の
棒状部材、例えば蛍光灯が反射面に写るようにして観察
する。そのようにすると蛍光灯が1本の直線ではなく、
面形状に伴って異なる形状に観視され、反射面が波打
ち、複数の反射領域を含んで構成されていることがわか
る。このように、1本の棒状部材を観察した場合、本実
施例の反射面は、複数の反射領域が第1の方向、図14
ではx軸方向、すなわち横方向に配列しており、第1の
方向に直交する第2の方向、図14ではy軸方向、すな
わち縦方向に進むに従って徐々に幅の狭くなる閉じた反
射領域と、徐々に幅の広くなる開いた反射領域とが配置
され、直線形状でない境界線を有するような反射面であ
ると認識される。ただし、上述のように、反射領域の境
界における両側の接平面同士のなす角を5°以下とした
場合には、反射領域間の境界線を目視により明確に認識
することは困難であり、ほぼ自由曲面のように認識され
る。
【0097】次に、図10(C)に表された反射領域A
1〜A5、及びB1〜B5の各々の配光特性について説
明する。なお、反射領域A1〜A5、及びB1〜B5
は、複数のプロファイル曲線から予測した反射領域であ
るが、実際の反射面の各反射領域とほぼ一致する。。反
射領域A1とB1とで、中央の1つの閉じた反射領域の
右半分を構成する。反射領域A2とB2とで1つの開い
た反射領域を構成する。反射領域A3とB3、A4とB
4、A5とB5についても同様である。
【0098】反射鏡の10m前方に設けたスクリーン
(仮想スクリーンと同じ位置に設けたもの)上の照度を
計測することにより、配光特性を求めた。
【0099】図12(A)〜(D)は、それぞれ反射領
域A2、A4、B2及びB4の配光特性を示す。図中の
閉じた曲線は、等照度曲線である。
【0100】図13(A)〜(D)は、それぞれ反射領
域A2、A4、B2及びB4で反射した光線による光源
の像を示す。
【0101】図12及び図13に示すように、照射領域
は、u軸の下方のみとなっており、明確なカットオフラ
インが形成されている。また、反射面の中央近傍(この
場合には反射領域A2及びB2)で反射した光線による
照射領域が、反射面の両端近傍(この場合には反射領域
A4及びB4)で反射した光線による照射領域よりも、
横に大きく広がっている。すなわち、光源近傍の反射面
により、強度の強い光を横方向に広く分散させている。
また、反射面の両端近傍の反射面により、照射領域中央
部の照度を向上させている。
【0102】このように、図4に示す制御曲線により規
定される配光特性に非常に近似した配光特性を有する反
射面を形成することができる。また、図13に示すよう
に、光源の像の上端がu軸にほぼ一致しており、CAV
の設計値と実際の配光特性とが良く一致している。
【0103】プロファイル曲線の数を少なくした場合
や、制御曲線の形状が著しく鋭角に変化する場合等に
は、プロファイル曲線等により設定した曲線と曲面補間
した面との間にずれが生じる。また、加工精度によって
も若干のずれが生じる場合がある。そこで、例えばカッ
トオフラインを形成することが重要な車両用前照灯のす
れ違いビーム用反射面を形成するような場合には、この
ずれが生じないように条件を設定して製造することが好
ましい。また、ずれを許容できるように初めからずれ量
を見込んで設計しても良い。これらのずれ量を見込んだ
設計は、設計と試作を繰り返し行い、ずれ量に関する知
見を蓄積することにより可能になる。
【0104】また、反射面形状を、汎用のNC制御の金
型加工機、CAD等で扱うことのできるデータ形式で表
現できる座標点の集合として表すことができる。このた
め、設計した反射面と実際に製造される金型との形状の
相違が少なくなり、試作を繰り返し行なう事態が減少
し、反射鏡の製造にかかるコスト低減を図ることができ
る。
【0105】更に、パス線の決定時、及びプロファイル
曲線の補間時に、それぞれ多項式曲線及び多項式曲面で
補間することにより、所望の配光特性を満足する実質的
に滑らかな反射面を容易に得ることができる。
【0106】上記実施例による方法で製造した反射鏡
は、所望の配光特性を示すのみならず、デザイン的にも
斬新なものである。この反射鏡を自動車の前照灯に用い
る場合、デザイン面の観点から反射鏡の選択の幅が広ま
り、自動車全体のデザインに適合した反射鏡を選択する
ことが可能になる。特に反射面を外観上滑らかなものと
して製造した場合には、複雑な曲面形状の反射面が従来
のものとは異なった印象を呈する。
【0107】図14は、CAHを規定する制御曲線の一
例を示す。図14(A)は、傾斜が大きく、折れ曲がり
角が鋭い折れ線状の制御曲線を示している。このような
場合、反射面の水平方向の幅の比較的狭い反射領域で、
光線が左右の広い領域に分散される。従って、多数の反
射領域からなる複合反射面のような印象の灯具となる。
【0108】図14(B)は、制御曲線が小さく波打っ
ている場合を示している。この場合には、制御曲線の波
の形状に応じて、反射面も小さく波打つ。このように、
制御曲線を変更することにより、色々な特性、及び印象
を与える反射面を設計することができる。
【0109】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
所望の配光特性に近い配光特性を示す反射鏡を比較的容
易に作製することができる。
【0111】また、本発明の製造方法を用いると、反射
面の設計アルゴリズムを単純化することができる。これ
により、コンピュータによるシミュレーション時間を短
縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例による反射鏡の製造方法の説明に用いる
座標系を示す斜視図である。
【図2】仮想スクリーン上の像の位置の規定方法を示す
図である。
【図3】実施例による反射鏡の反射面の形状を決定する
工程を示すフローチャートである。
【図4】実施例で与える制御曲線の一例を示すグラフで
ある。
【図5】パス曲線の決定方法を説明するための図であ
る。
【図6】第1の実施例によるプロファイル曲線を決定す
る方法を説明するための図である。
【図7】パス曲線及びプロファイル曲線の一例を示す線
図である。
【図8】第3の実施例によるプロファイル曲線を決定す
る方法を説明するための図である。
【図9】第3の実施例による仮想スクリーン上の像の位
置の規定方法を示す図である。
【図10】第3の実施例による反射鏡の斜視図、平面
図、及び正面図を線図で表した図である。
【図11】第3の実施例による反射鏡をスケッチした図
である。
【図12】第3の実施例による反射鏡の配光特性を示す
図である。
【図13】第3の実施例による反射鏡による光源の投影
像を示した図である。
【図14】CAHを規定する制御曲線の2つの例を示す
グラフである。
【符号の説明】
1 光源 3 パス曲線 5 光源の投影像 6 回転楕円面 6’第1近似の回転楕円面 6”第2近似の回転楕円面 7 仮想平面 8 プロファイル曲線 10 反射鏡 21 貫通孔 50 仮想スクリーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 嘉史 東京都目黒区中目黒2−9−13 スタンレ ー電気株式会社内 (72)発明者 青木 敏明 東京都目黒区中目黒2−9−13 スタンレ ー電気株式会社内 (72)発明者 久志本 琢也 東京都目黒区中目黒2−9−13 スタンレ ー電気株式会社内 (72)発明者 及川 俊広 東京都目黒区中目黒2−9−13 スタンレ ー電気株式会社内 Fターム(参考) 3K042 AA08 AB01 BB02

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から放射された光を反射し、前方
    の空間を照らす反射鏡の製造方法であって、 反射鏡の前方に仮想的な仮想スクリーンを考えたとき、
    求めるべき反射面と前記仮想スクリーンとを切断する基
    準平面と該反射面との交線上の反射点の位置と、光源か
    ら放射され当該反射点で反射した光線により前記仮想ス
    クリーン上に写し出される前記光源の像の位置との対応
    関係により規定される配光特性を規定する工程と、 前記配光特性に基づいて、前記基準平面内に、求めるべ
    き反射面と該基準平面との交線に一致もしくは近似する
    パス線を決定する工程と、 前記パス線上に離散的に分布する複数の抽出点の各々に
    ついて、前記配光特性に基づいて、当該抽出点を通過
    し、求めるべき反射面の形状に対応したプロファイル曲
    線を決定する工程と、 前記抽出点ごとに決定されたプロファイル曲線に基づい
    て、求めるべき反射面の形状を決定する工程とを有する
    反射鏡の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記基準平面をzx平面とし、反射面が
    z軸の正の方向を向くxyz直交座標系を考え、さらに
    前記仮想スクリーン上に、該仮想スクリーンとzx面と
    の交線で定義されるu軸、及び該仮想スクリーンとyz
    面との交線で定義されるv軸からなるuv座標を考えた
    とき、 前記配光特性が、 反射点のx座標と、当該反射点で反射した光線による前
    記光源の像の位置を表すu座標との対応関係を規定した
    第1の関係と、 反射点のx座標と、当該反射点で反射した光線による前
    記光源の像の位置を表すv座標との対応関係を規定した
    第2の関係とを含む請求項1に記載の反射鏡の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記配光特性で規定されるuv座標上の
    複数の点が、u軸とほぼ平行なカットオフライン上及び
    その近傍領域に集中して分布し、かつ該カットオフライ
    ンで区分される前記仮想スクリーン上の2つの領域のう
    ち一方の領域には分布しない請求項2に記載の反射鏡の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記プロファイル曲線を決定する工程
    が、 前記抽出点の各々について、前記配光特性に基づいて、
    前記光源内の点を焦点とし、当該抽出点を通過する2次
    曲面を求める第1サブ工程と、 前記2次曲面に含まれる前記プロファイル曲線を決定す
    る第2サブ工程とを含む請求項1〜3のいずれかに記載
    の反射鏡の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1サブ工程において、前記抽出点
    の各々について、前記光源内の第1発光点を第1焦点と
    し、前記配光特性により当該抽出点のx座標に対応付け
    られたuv座標上の点を第2焦点とし、当該抽出点を通
    過する第1の回転楕円面を求める請求項4に記載の反射
    鏡の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記プロファイル曲線を決定する工程
    が、さらに、前記第1の回転楕円面を反射面とした場合
    に、前記抽出点で反射した光線により前記仮想スクリー
    ン上に得られる光源の像と、前記配光特性で規定される
    uv座標上の点との位置ずれ量を求め、該位置ずれ量に
    基づいて、前記第2焦点の位置を前記仮想スクリーン上
    で移動させ、移動後の点を新たに第2焦点として第2の
    回転楕円面を求め、該回転楕円面に基づいて、前記プロ
    ファイル曲線を決定する工程を含む請求項5に記載の反
    射鏡の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1サブ工程において、前記抽出点
    の各々について、前記光源内の第1発光点を焦点とし、
    前記配光特性により当該抽出点のx座標に対応付けられ
    たuv座標上の点と当該抽出点とを結ぶ直線に平行で、
    かつ前記第1発光点を通過する直線を回転軸とする回転
    放物面を求める請求項4に記載の反射鏡の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の関係が、前記光源内の第1
    発光点から放射された光線による前記仮想スクリーン上
    の像の内部に位置する第1の点のu座標により規定さ
    れ、前記第2の関係が、前記仮想スクリーン上の像の内
    部に位置し、前記第1の点とは異なる第2の点のv座標
    により規定される請求項2〜7のいずれかに記載の反射
    鏡の製造方法。
  9. 【請求項9】 光源から放射された光を反射し、前方
    の空間を照らす自動車用灯具の反射鏡の製造方法であっ
    て、 反射鏡の反射面がz軸の正の方向を向き、zx平面が水
    平面となるようなxyz直交座標系、反射鏡の反射面に
    対向するように配置された仮想スクリーン、該仮想スク
    リーン上に、該仮想スクリーンとzx面との交線で定義
    されるu軸、及び該仮想スクリーンとyz面との交線で
    定義されるv軸を考えたとき、 z軸に平行な基準平面と、求めるべき反射面との交線上
    の反射点の座標と、光源から放射され当該反射点で反射
    した光線による該光源の前記仮想スクリーン上の像の位
    置を表すu座標との対応関係を表す第1の関係を規定す
    る工程と、 前記基準平面と、求めるべき反射面との交線上の反射点
    の座標と、光源から放射され当該反射点で反射した光線
    による該光源の前記仮想スクリーン上の像の位置を表す
    v座標との対応関係を表す第2の関係を規定する工程
    と、 前記第2の関係に基づいて、前記基準平面内に、求める
    べき反射面と該基準平面との交線に一致もしくは近似す
    るパス線を決定する工程と、 前記パス線上に離散的に分布する複数の抽出点の各々に
    ついて、前記第1及び第2の関係に基づいて、当該抽出
    点を通過し、求めるべき反射面の形状に対応したプロフ
    ァイル曲線を決定する工程と、 前記抽出点ごとに決定されたプロファイル曲線に基づい
    て、求めるべき反射面の形状を決定する工程とを有する
    反射鏡の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第2の関係を規定する工程が、 前記仮想スクリーン上にカットオフラインを規定する工
    程と、 前記光源の像が、前記カットオフラインよりも下側の領
    域にのみ配置されるように前記第2の関係を規定する工
    程とを含む請求項9に記載の反射鏡の製造方法。
  11. 【請求項11】 光源と、 前記光源から放射された光を反射して前方の空間を照射
    する反射鏡とを含み、 前方をz軸の正の向きとするxyz直交座標系を考えた
    とき、前記反射鏡の反射面がx軸方向に配列した複数の
    反射領域に区画され、相互に隣接する反射領域の境界線
    は、該反射面とzx面に平行な仮想平面との交線の変曲
    点もしくは折れ曲がり点の集合により表され、該反射領
    域が、前方から該反射鏡を見たとき、y軸方向に進むに
    従って徐々に幅の狭くなる閉じた反射領域と、徐々に幅
    の広くなる開いた反射領域との2種類の反射領域に分類
    される灯具。
  12. 【請求項12】 前記開いた反射領域とzx面に平行な
    仮想平面との交線が、前方に向かって凸であり、前記閉
    じた反射領域とzx面に平行な仮想平面との交線が、後
    方に向かって凸である請求項11に記載の灯具。
  13. 【請求項13】 前記複数の反射領域のうち相互に隣接
    する反射領域の境界線上の点において、その両側の反射
    領域の接平面同士のなす角が5°以下である請求項11
    または12に記載の灯具。
  14. 【請求項14】 前記反射面とzx平面に平行な仮想平
    面との交線が波線であり、該波線上の第1の点を境にし
    て第1の点よりもx座標の大きな領域では、xが増加す
    るに従って前記波線がz軸の正の方向に単調に増加し、
    前記第1の点よりもx座標の小さな領域では、x座標が
    減少するに従って前記波線がz軸の正の方向に単調に増
    加する請求項11〜13のいずれかに記載の灯具。
JP34518198A 1998-12-04 1998-12-04 反射鏡の製造方法および灯具 Expired - Fee Related JP4075973B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34518198A JP4075973B2 (ja) 1998-12-04 1998-12-04 反射鏡の製造方法および灯具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34518198A JP4075973B2 (ja) 1998-12-04 1998-12-04 反射鏡の製造方法および灯具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000173327A true JP2000173327A (ja) 2000-06-23
JP4075973B2 JP4075973B2 (ja) 2008-04-16

Family

ID=18374850

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34518198A Expired - Fee Related JP4075973B2 (ja) 1998-12-04 1998-12-04 反射鏡の製造方法および灯具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4075973B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109556086A (zh) * 2018-12-29 2019-04-02 广东德洛斯照明工业有限公司 一种反光器以及照明装置
CN111008423A (zh) * 2019-12-04 2020-04-14 中南建筑设计院股份有限公司 一种双曲面幕墙的优化设计方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109556086A (zh) * 2018-12-29 2019-04-02 广东德洛斯照明工业有限公司 一种反光器以及照明装置
CN111008423A (zh) * 2019-12-04 2020-04-14 中南建筑设计院股份有限公司 一种双曲面幕墙的优化设计方法
CN111008423B (zh) * 2019-12-04 2022-06-10 中南建筑设计院股份有限公司 一种双曲面幕墙的优化设计方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4075973B2 (ja) 2008-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11686446B2 (en) Thin aspect lighting system with cutoff
US7934861B2 (en) Motor vehicle headlight module for a cutoff beam
JP2538180B2 (ja) 照明装置
JP2622564B2 (ja) カットオフによって限定されたビームを放射する、変形底部を有する自動車用前照灯
JPH0241123B2 (ja)
JPH10244870A (ja) 自動車用ヘッドライト、およびそのヘッドライトのための反射器を製造する方法
CN103423685A (zh) 以近光和远光输出两者且无活动部分为特征的头灯
EP1225386B1 (en) Lamp device for vehicle
JP2002298623A (ja) 反射鏡と偏向要素を組み合わせた自動車用のヘッドライト、および、その反射鏡と偏向要素の製造方法
KR100350041B1 (ko) 반사경의 제조방법 및 램프 어셈블리
EP1225388B1 (en) Lamp device for vehicle
JP2000173327A (ja) 反射鏡の製造方法および灯具
EP1225387B1 (en) Lamp device for vehicle
US7150551B2 (en) Complex reflector for a vehicle headlamp, and method for the manufacture of the reflector
JP4382633B2 (ja) プロジェクタ型灯具
JP4100151B2 (ja) 自動車用前照灯、自動車用前照灯におけるリフレクタ
JPH0575903U (ja) プロジェクタ型前照灯
US5645339A (en) Vehicle headlamp construction for a well defined lower beam pattern
JPH0922606A (ja) 自動車用ヘッドランプおよび自動車用ヘッドランプリフレクタを製造する方法
JPH0628905A (ja) 自動車に用いられるすれ違いビーム用前照灯
KR100398815B1 (ko) 자유곡면 반사면을 갖는 자동차 램프 및 그 반사경 형성방법
JPH0614443B2 (ja) 照明装置の製造方法
JP2753949B2 (ja) 自動車用補助前照灯
EP0709619B1 (en) Vehicle headlight with a complex-surface reflector
RU2035005C1 (ru) Фара транспортного средства

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070807

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071003

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120208

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120208

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130208

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140208

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees