JP2000172105A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JP2000172105A
JP2000172105A JP11222360A JP22236099A JP2000172105A JP 2000172105 A JP2000172105 A JP 2000172105A JP 11222360 A JP11222360 A JP 11222360A JP 22236099 A JP22236099 A JP 22236099A JP 2000172105 A JP2000172105 A JP 2000172105A
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roller
elastic member
rollers
thickness
thermal conductivity
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JP11222360A
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English (en)
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Tetsuro Ito
哲朗 伊藤
Takashi Isogai
崇 磯貝
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2053Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着装置において、弾性部材の熱劣化による
ニップ部の形状変化に起因する通紙不良を防止する。 【解決手段】 定着装置は、金属製円筒体(25)の外
周に弾性部材(26)を設けてなり、互いに圧接された
第1及び第2のローラ(14,15)を備える。第1の
ローラ(14)のローラ硬度は、第2のローラ(15)
のローラ硬度よりも低い。第1のローラ(14)の弾性
部材(26)の架橋密度は、第2のローラ(15)の弾
性部材(26)の架橋密度よりも低い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式によ
る複写機、プリンタ及びファクシミリ等の画像形成装置
において、像担持体表面から転写紙、OHP用シート等
の転写シートに転写された現像剤像を加熱溶融させて定
着させる定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の定着装置としては、例えば、図
12に示すように、金属製円筒体1の外周に弾性部材2
を設けてなる一対のローラ3,4と、これらのローラ
3,4を加熱する加熱手段5と、少なくとも一方のロー
を回転駆動する駆動手段6を備えるものが知られて
いる。一般に、一対のローラ3,4の金属製円筒体1及
び弾性部材2の材質は同一であり、かつ、外径及び弾性
部材2の厚みは同一寸法に設定されている。また、これ
ら一対のローラ3,4は互いに圧接されており、その接
触部(ニップ部7)に転写シート8が搬送され、このニ
ップ部7で現像剤が溶融されて転写シート8に定着す
る。上記のように一対のローラ3,4の材質及び寸法が
同一である場合、ニップ部7の初期形状は平坦である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この定着装置では、上
記加熱手段5の発生する熱により、各ローラ3,4の弾
性部材2が熱劣化し、その硬度が低下する。各ローラ
3,4の弾性部材2の組成はある程度のばらつきを避け
ることができないため、熱劣化による硬度低下の程度
も、ローラ3,4間で相違する。
【0004】例えば、図12において上側のローラ3の
弾性部材2の熱劣化による硬度低下の程度が下側のロー
ラ4の弾性部材2のそれよりも大きい場合には、一点鎖
線で示すように、ニップ部7は上向きに凸状となる。一
方、図12において下側のローラ4の弾性部材2の熱劣
化による硬度低下の度合いが上側のローラ3の弾性部材
2のそれよりも大きい場合には、二点鎖線で示すよう
に、ニップ部7は下向きに凸状となる。
【0005】このようにローラ3,4間の弾性部材2の
熱劣化による硬度低下の程度の相違のためにニップ部7
の形状が変化すると、転写シート8がローラ3,4間を
円滑に通過するのが困難となり、通紙不良が生じるおそ
れがある。
【0006】また、上記弾性部材の組成のばらつきを使
用前に知ることは困難であるため、熱劣化による硬度低
下の相違により、ニップ部7が上向きに凸状になるの
か、下向きに凸状になるのかを予測するのは困難であ
る。
【0007】一方、一般に、定着装置に対して転写シー
トを連続的に通紙すると、記録シートによりローラ表面
の熱が奪われ、これに対する加熱手段からの熱供給には
時間遅れを伴うため、連続通紙開始時にローラ表面の温
度が低下する。そして、一対のローラ間で、この連続通
紙開始時の温度低下の程度が異なると、ローラ間で温度
差が生じ、定着不良や通紙不良の原因となる。
【0008】本発明は、上記従来の定着装置における問
題を解決するためになされたものであり、弾性部材の熱
劣化によるニップ部の形状変化に起因する通紙不良を防
止することを課題としてなされものである。また、本発
明は、上記一対のローラ間で、この連続通紙開始時の温
度低下の程度が異なることに起因する定着不良や通紙不
良を防止することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に第1の発明は、それぞれ金属製円筒体の外周に弾性部
材を設けてなり、弾性部材が接触するように互いに圧接
された第1及び第2のローラと、上記第1及び第2のロ
ーラの少なくとも一方を加熱する加熱手段と、上記第1
及び第2のローラの少なくとも一方を回転駆動する駆動
機構とを備え、上記第1及び第2のローラの接触部に挿
通される転写シート上の現像剤を加熱溶融して、転写シ
ートに定着させる定着装置において、上記第1のローラ
のローラ硬度は、上記第2のローラのローラ硬度よりも
低く、かつ、上記第1のローラの弾性部材の架橋密度
は、上記第2のローラの弾性部材の架橋密度よりも低い
ことを特徴とするものである。
【0010】本発明の定着装置では、上記第1ローラの
ローラ硬度は、上記第2のローラのローラ硬度よりも低
いため、初期状態における接触部は第1のローラ側に凸
状となる。そして、第1のローラの弾性部材の架橋密度
が、第2のローラの弾性部材の架橋密度よりも低密度で
あるため、加熱手段の発生する熱に起因する熱劣化によ
る硬度低下は、第1のローラの弾性部材の方が第2のロ
ーラの弾性部材よりも大きい。よって、第1及び第2の
ローラに熱劣化による硬度低下が生じても、第1及び第
2のローラの硬度の大小関係は維持され、接触部の形状
が変化するのを防止することができる。
【0011】上記第1のローラの弾性部材の厚みは、上
記第2のローラの弾性部材の厚みよりも大きいことが好
ましい。
【0012】上記第1のローラの弾性部材の熱伝導率
は、上記第2のローラの弾性部材の熱伝導率よりも大き
いことが好ましい。
【0013】上記第1及び第2のローラの弾性部材は、
JIS硬度が70以下であることが好ましい。
【0014】上記第1及び第2のローラを、互いに圧接
される圧接状態と、互いに離隔する離間状態に切換え可
能な圧接及び離間機構を備えることが好ましい。
【0015】このような圧接及び離間機構を設ければ、
非使用時には第1及び第2のローラを互いに離隔させ、
第1及び第2のローラの弾性部材に対する圧接力を解除
することができるため、弾性部材の特性低下を防止する
ことができ、接触部の形状をより確実に保持することが
できる
【0016】上記圧接及び離間機構は、上記第1及び第
2のローラの接触部の幅を一定に維持する接触幅調節機
構を備えることが好ましい。
【0017】このような接触幅調節機構を設けることに
より、第1及び第2のローラの接触部の形状をより確実
に維持することができる。
【0018】第2の発明は、それぞれ金属製円筒体の外
周に弾性部材を設けてなり、弾性部材が接触するように
互いに圧接された第1及び第2のローラと、上記第1及
び第2のローラの少なくとも一方を加熱する加熱手段
と、上記第1及び第2のローラの少なくとも一方を回転
駆動する駆動機構とを備え、上記第1及び第2のローラ
の接触部に挿通される転写シート上の現像剤を加熱溶融
して、転写シートに定着させる定着装置において、上記
第1のローラの弾性部材の熱伝導率は、上記第2のロー
ラの弾性部材の熱伝導率よりも大きいことを特徴とする
定着装置を提供するものである。
【0019】第1及び第2のローラの弾性部材の熱伝導
率を上記のように設定すれば、上記連続通紙開始時の第
1及び第2のローラの弾性部材の温度低下は同程度であ
り、第1及び第2のローラ間の温度差に起因する定着不
良や通紙不良を防止することができる。
【0020】具体的には、上記第1及び第2のローラの
外径が同一であるが、第1のローラの弾性部材の厚みが
第2のローラの弾性部材の厚みよりも大きい場合、上記
厚みが大である第1のローラの弾性部材の厚みをt、熱
伝導率をK、上記厚みが小である第2のローラの弾性部
材の厚みをt’、熱伝導率をK’とすると、熱伝導率
K,K’は1.2×10-3(cal/cm・sec・deg)以上
2.4×10-3(cal/cm・sec・deg)以下であり、か
つ、下記の関係が成立することが好ましい。
【0021】
【数2】K’=K−a(t−t’) (0.257≦a)
【0022】上記第1及び第2のローラの弾性部材は、
JIS硬度が70以下であることが好ましい。
【0023】上記第1及び第2のローラを、互いに圧接
される圧接状態と、互いに離隔する離間状態に切換え可
能な圧接及び離間機構を備えることが好ましい。
【0024】このような圧接及び離間機構を設ければ、
非使用時には第1及び第2のローラを互いに離隔させ、
第1及び第2のローラの弾性部材に対する圧接力を解除
することができるため、弾性部材の特性低下を防止する
ことができ、接触部の形状をより確実に保持することが
できる
【0025】上記圧接及び離間機構は、上記第1及び第
2のローラの接触部の幅を一定に維持する接触幅調節機
構を備えることが好ましい。
【0026】このような接触幅調節機構を設けることに
より、第1及び第2のローラの接触部の形状をより確実
に維持することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、図面に示す本発明の実施形
態について詳細に説明する。
【0028】(第1実施形態)図1及び図2に示す本発
明の実施形態に係る定着装置は、軸支ピン11により連
結された上側フレーム12と下側フレーム13とを備え
ている。上側フレーム12には、定着ローラ14が回転
可能に支持されており、下側フレーム13には加圧ロー
ラ15が回転可能に支持されている。
【0029】また、下側フレーム13にはモータ17に
より駆動される偏心カム18が当接している。偏心カム
18の回転角度を変更することにより、図2(A)に示
すように、定着ローラ14と加圧ローラ15が互いに圧
接された圧接状態と、図2(B)に示すように、定着ロ
ーラ14と加圧ローラ15とが離隔した離間状態とを切
換えることができる。また、このカム15の回転角度を
調節することにより、定着ローラ14と加圧ローラ15
との軸間距離X(図2(A)に図示する。)を一定に保
持し、後述するニップ部32の幅を一定に保持すること
ができる。このようにモータ17と偏心カム18は、本
発明の圧接及び離間機構と、接触幅調節機構を構成する
ものである。
【0030】なお、上記上側フレーム12には、定着ロ
ーラ14のほか、クリーニングローラ19、オイル塗布
機構20、分離爪21等が設けられている。また、上記
下側フレーム13には、定着前ガイド22、オイルかき
とりブレード23、分離爪24等が設けられている。
【0031】定着ローラ14及び加圧ローラ15は、そ
れぞれ金属製円筒体25の外周に弾性部材であるシリコ
ンゴム層26を設けてなる。また、金属製円筒体25の
内部には加熱手段である加熱ヒータ27が収容されてい
る。さらに、加圧ローラ15には駆動機構であるモータ
28が連結されている。図2(A)に示す圧接状態でモ
ータ28を作動させると加圧ローラ15が図において反
時計方向に回転し、定着ローラ14が従動回転する。
【0032】図3に示すように、定着ローラ14と加圧
ローラ15は外径R1,R2が同一である。また、定着ロ
ーラ14と加圧ローラ15の金属製円筒体25は、厚み
1,T2及び材質が同一である。
【0033】一方、定着ローラ14の金属製筒体25の
外径r1は、加圧ローラ15の金属製筒体25の外径r2
よりも小さく設定してある。上記のように定着ローラ1
4と加圧ローラ15の外径R1,R2は同一であるので、
金属製円筒体25の外径r 1,r2の差の分だけ、定着ロ
ーラ14のシリコンゴム層26の厚みt1は、加圧ロー
ラ15のシリコンゴム層26の厚みt2よりも大きい。
【0034】また、定着ローラ14と加圧ローラ15と
では、シリコンゴム層26の物性値を異ならせている。
【0035】まず、定着ローラ14のシリコンゴム層2
6の架橋密度を加圧ローラ15のシリコンゴム層26の
架橋密度よりも小さく設定している。図4は、ローラの
弾性部材(本実施形態ではシリコンゴム層26)の架橋
密度とローラ硬度の関係を示している(ローラの外径が
60mm、シリコンゴム層の厚みが2mm、シリコンゴ
ム層に添加される添加物(フィラー)の量が35容積部
である場合)。この図4から理解できるように、ローラ
の径、弾性部材の材質、厚み及び添加物の量が一定であ
れば、弾性部材の架橋密度が高い程、ローラ硬度も高く
なる。また、一般に、弾性部材の材質が同じであれば、
その厚みが小さいほど硬度が高くなり、その結果、ロー
ラ硬度も高くなる。よって、本実施形態では、定着ロー
ラ14よりも、加圧ローラ15の方がローラ硬度が高く
なる。
【0036】なお、上記図4において、架橋密度は下記
の式で定義されるキシレン膨潤率で評価した。また、ロ
ーラ硬度は、JISC2123に基づいて評価してい
る。
【0037】
【数3】(キシレン膨潤率)=(キシレン含浸状態の重
量)−(乾燥後の重量)/(乾燥後の重量)×100
【0038】なお、弾性部材の硬度は、弾性部材に添加
される添加物の量によっても変化する。図5は、シリコ
ンゴム層に添加物としてフィラーを添加した場合のフィ
ラー量がローラ硬度に与える影響を示した図である(ロ
ーラの外径が60mm、シリコンゴム層の厚みが2m
m、架橋密度(キシレン膨潤率)が0.5である場
合)。この図5から理解できるように、フィラーの添加
量が多いほど、ローラ硬度も高くなる。本実施形態で
は、後述する熱伝導率を調節するためにシリコンゴム層
26にフィラーを添加してあるが、上記の定着ローラ1
4と加圧ローラ15のローラ硬度の大小関係が変わらな
いように添加量を調整してある。
【0039】また、図6に示すように、シリコンゴム層
26は加熱ヒータ27の発生する熱により熱劣化して硬
度が低下するが、架橋密度が低いほど、この熱劣化によ
る硬度低下が大きい。よって、定着ローラ14のシリコ
ンゴム層26の方が、加圧ローラ15のシリコンゴム層
26よりも熱劣化による硬度低下の程度が著しい。
【0040】なお、転写シート30に対する現像剤の定
着性等を考慮すると、定着ローラ14及び加圧ローラ1
5のシリコンゴム層26の硬度は上記JISC2123
で70度以下に設定することが好ましい。
【0041】上記のように、定着ローラ14のローラ硬
度が、加圧ローラ15のローラ硬度よりも低いため、図
3に示すように、ニップ部32は、定着ローラ14側、
すなわち図において上方側に凸の形状となる。
【0042】この定着装置を長期間使用すると、加熱ヒ
ータ27から供給される熱により、定着ローラ14及び
加圧ローラ15のシリコンゴム層26は、熱劣化により
硬度が低下する。しかし、初期状態で硬度の低い定着ロ
ーラ14のシリコンゴム層26の方が、初期状態で硬度
の高い加圧ローラ15のシリコンゴム層26よりも熱劣
化による硬度低下の程度が著しいため、定着ローラ14
と加圧ローラ15のローラ硬度の大小関係は維持され
る。その結果、上記図において上向きに凸状であるニッ
プ部32の形状は維持され、ニップ部32の形状変化に
起因する通紙不良を防止することができる。
【0043】また、第1実施形態では、厚みが大である
定着ローラ14のシリコンゴム層26の熱伝導率K
1を、厚みが小である加圧ローラ15のシリコンゴム層
26の熱伝導率K2よりも大きく設定している。
【0044】定着装置に対して転写シート30を連続的
に通紙すると、定着ローラ14及び加圧ローラ15のシ
リコンゴム層26の表面の熱が転写シート30により奪
われる。加熱ヒータ27から金属製筒体25を介してシ
リコンゴム層26の表面に向けて熱が供給されるが、シ
リコンゴム層26の熱伝導性は低いため、表面まで熱が
伝達されるまでに時間遅れがある。その結果、図7に示
すように、連続通紙の開始時には、定着ローラ14及び
加圧ローラ15の表面温度(ローラ温度)が一時的に低
下する。
【0045】この連続通紙開始時の温度低下は、図8に
示すように、シリコンゴム層26の熱伝導率が高い程小
さい。これは、熱伝導率が高ければ加熱ヒータ27から
供給される熱が速やかにシリコンゴム層26の表面に供
給されるからである。
【0046】また、図9及び図10に示すように、熱伝
導率が同じ場合には、シリコンゴム層の厚みが大きいほ
ど、連続通紙開始時のローラ温度の低下が大きい。これ
は熱伝導率が同一であれば、厚みが大きいほど加熱ヒー
タ27から供給される熱がシリコンゴム層26の表面に
到達するまでに要する時間が長いからである。
【0047】本実施形態では、上記のように定着ローラ
14のシリコンゴム層26の厚みt 1を加圧ローラ15
のシリコンゴム層26の厚みt2よりも大きく設定して
いるので、定着ローラ14のシリコンゴム層26の熱伝
導率K1を、加圧ローラ15のシリコンゴム層26の熱
伝導率K2よりも大きく設定することにより定着ローラ
14のシリコンゴム層26での熱移動速度を高め、連続
通紙開始時に発生するローラ温度の低下により、定着ロ
ーラ14と加圧ローラ15間で温度差が生じるのを防止
している。よって、第1実施形態の定着装置では、この
温度差により定着不良や通紙不良が生じるのを防止して
いる。
【0048】具体的には、本実施形態では、シリコンゴ
ム層26の熱伝導率K1,K2を、1.2×10-3(cal/
cm・sec・deg)以上2.4×10-3(cal/cm・sec・de
g)以下であって、かつ、下記の式(1)関係が成立す
るように設定する。
【0049】
【数4】K2=K1−a(t1−t2) (1) (0.257≦a)
【0050】上記定数aは、以下のようにして算出され
たものである。まず、定着ローラ14のシリコンゴム層
26の熱伝導率K1が上記1.2×10-3(cal/cm・sec
・deg)以上2.4×10-3(cal/cm・sec・deg)以下
の範囲における最大値である2.4×10-3(cal/cm・
sec・deg)であれば、定着ローラ14におけるローラ温
度の降下y1は、図9に示すグラフから下記の式(2)
で表される。
【0051】
【数5】y1=3t1+4 (2)
【0052】また、加圧ローラ15のローラ温度の降下
2は、下記の式(3)で表される。
【0053】
【数6】y2=α(3t2+4) (3) (α=K1/K2
【0054】上記式(2)と式(3)の右辺が等しいと
すると、下記の式(4)が得られる。
【0055】
【数7】 t1=(K1/K2)t2+(4/3)(K1/K2−1) (4)
【0056】この式(4)を、上記式(1)に代入し
て、下記の式(5)を得る。
【0057】
【数8】a=3K2/(3t2+4) (5)
【0058】次に、定着ローラ14のシリコンゴム層2
6の内部温度を考慮すると、熱伝導率K1が2.4×1
-3(cal/cm・sec・deg)であれば、1mm当りの内部
温度の上昇は7.5℃である。一方、定着温度は一般に
150〜160℃であるのでシリコンゴム層26の内部
温度の上限を210℃とすると、内部温度の上昇は最大
60℃である。よって、この場合の厚みt1の最大値は
8mmである。加圧ローラ15の熱伝導率K2を最小値
である1.2×10-3(cal/cm・sec・deg)とすると、
1=2.4×10-3、K2=2.4×10-3及びt1
8を上記式(4)に代入して、t2=10/3を得る。
このt2=10/3及びK2=1.2を式(5)に代入し
てaの最小値を算出すると、a≒0.257となる。
【0059】上記第1実施形態の具体例としては、例え
ば、定着ローラ14及び加圧ローラ15の外径R1,R2
を60mmとし、定着ローラ14のシリコンゴム層26
を厚みt1を4mm、キシレン膨潤率を0.4、熱伝導
率K1を2.2×10-3(cal/cm・sec・deg)とし、か
つ、加圧ローラ15のシリコンゴム層26を厚みt2
1.6mm、キシレン膨潤率1.2、熱伝導率K2
1.2×10-3(cal/cm・sec・deg)とすればよい。
【0060】(第2実施形態)図11は本発明の第2実
施形態を示している。この第2実施形態では、第1実施
形態と同様に、定着ローラ14と加圧ローラ15の外径
1,R2、金属製円筒体25の材質及び厚みT1,T2
同一に設定しているが、金属製円筒体25の外径r1
2を異ならせて、図において下側の加圧ローラ15の
シリコンゴム層26の厚みt2を、図において上側の定
着ローラ14の厚みt1よりも大きく設定している。ま
た、架橋密度は、厚みt2が大である加圧ローラ15の
シリコンゴム層26の方が、厚みt1が小である定着ロ
ーラ14のシリコンゴム層26よりも低く設定してい
る。これに加えて、シリコンゴム層26に添加するフィ
ラーの量の調整により、加圧ローラ15のローラ硬度
が、定着ローラ14のローラ硬度よりも低く設定されて
いる。そのため、ニップ部32は、加圧ローラ15側、
すなわち図において下側に凸状である。
【0061】シリコンゴム層26の熱劣化により硬度低
下は、架橋密度が低い加圧ローラ15の方が、架橋密度
が高い定着ローラ14よりも大きい。よって、熱劣化に
よる硬度低下が生じても、定着ローラ14と加圧ローラ
15の硬度の大小関係は維持され、上記下向きに凸状の
ニップ部32の形状は維持される。
【0062】また、熱伝導率は、厚みt2が大である加
圧ローラ15のシリコンゴム層26の熱伝導率K2を、
厚みt1が小である定着ローラ14のシリコンゴム層2
6の熱伝導率K1よりも大きく設定している。具体的に
は、熱伝導率K1,K2は1.2×10-3(cal/cm・sec
・deg)以上2.4×10-3(cal/cm・sec・deg)以下
であり、かつ、以下の関係を満たすように設定してい
る。
【0063】
【数9】K1=K2−a(t2−t1) (6) (0.257≦a)
【0064】上記の式(6)は、第1実施形態の式
(1)における、定着ローラ14のシリコンゴム層26
の熱伝導率K1と加圧ローラ15のシリコンゴム層26
の熱伝導率K2を入れ換え、かつ、定着ローラ14のシ
リコンゴム層26の厚みt1と加圧ローラ15のシリコ
ンゴム層26の厚みt2を入れ換えたものである。
【0065】第2実施形態では、上記のように厚みt2
が大である加圧ローラ15のシリコンゴム層26の熱伝
導率K2を、厚みt1が小である定着ローラ14のシリコ
ンゴム層26の熱伝導率K1よりも大きく設定している
ため、連続通紙開始時に発生するローラ温度の低下によ
り、定着ローラ14と加圧ローラ15間で温度差が生じ
るのを防止することができる。第2実施形態のその他の
構成及び作用は上記した第1実施形態と同様である。
【0066】上記第2実施形態の具体例としては、例え
ば、定着ローラ14及び加圧ローラ15の外径R1,R2
を60mmとし、定着ローラ14のシリコンゴム層26
を厚みt1を1.6mm、キシレン膨潤率を1.2、熱
伝導率K1を1.2×10-3(cal/cm・sec・deg)と
し、かつ、加圧ローラ15のシリコンゴム層26を厚み
2を4mm、キシレン膨潤率0.4、熱伝導率K2
2.2×10-3(cal/cm・sec・deg)とすればよい。
【0067】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る定着装置では、第1のローラのローラ硬度が第2
のローラのローラ硬度よりも低いため、初期状態におけ
る接触部の形状は第1のローラ側に凸となる。また、第
1及び第2のローラに熱劣化による硬度低下が生じて
も、第1及び第2のローラの硬度の大小関係は維持さ
れ、接触部の形状に維持することができる。そのため、
本発明の定着装置では、第1及び第2のローラの弾性部
材の熱劣化による硬度低下に起因する通紙不良等を防止
することができる。
【0068】また、厚みが大である第1のローラの弾性
部材の熱伝導率を、厚みが小である第2のローラの弾性
部材の熱伝導率よりも大きく設定することにより、連続
通紙開始時の第1及び第2のローラの弾性部材の温度低
下は同程度であり、第1及び第2のローラ間の温度差に
起因する定着不良や通紙不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の定着装置を示す概略
構成図である。
【図2】 (A)は圧接状態の定着装置を示す概略図、
(B)は離間状態の定着装置を示す概略図である。
【図3】 定着ローラと加圧ローラの圧接状態を示す部
分拡大図である。
【図4】 架橋密度とシリコンゴム層の硬度の関係を線
図である。
【図5】 フィラーの添加量とローラ硬度の関係を示す
線図である。
【図6】 加熱時間とシリコンゴム層の硬度の関係を示
す線図である。
【図7】 通紙枚数とローラ温度の関係を示す線図であ
る。
【図8】 熱伝導率とシリコンゴム層の温度低下の関係
を示す線図である。
【図9】 シリコンゴム層の厚みとローラ温度の低下の
関係を示す線図である。
【図10】 シリコンゴム層の厚みとローラ温度の低下
の関係を示す線図である。
【図11】 第2実施形態における定着ローラと加圧ロ
ーラの圧接状態を示す線図である。
【図12】 従来の定着装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
14 定着ローラ 15 加圧ローラ 17,28 モータ 18 偏心カム 25 金属製円筒体 26 シリコンゴム層(弾性部材) 27 加熱ヒータ(加熱手段) t1,t2,T1,T2 厚み r1,r2,R1,R2 外径
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年10月4日(1999.10.
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ金属製円筒体の外周に弾性部材
    を設けてなり、弾性部材が接触するように互いに圧接さ
    れた第1及び第2のローラと、 上記第1及び第2のローラの少なくとも一方を加熱する
    加熱手段と、 上記第1及び第2のローラの少なくとも一方を回転駆動
    する駆動機構とを備え、上記第1及び第2のローラの接
    触部に挿通される転写シート上の現像剤を加熱溶融し
    て、転写シートに定着させる定着装置において、 上記第1のローラのローラ硬度は、上記第2のローラの
    ローラ硬度よりも低く、かつ、上記第1のローラの弾性
    部材の架橋密度は、上記第2のローラの弾性部材の架橋
    密度よりも低いことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 上記第1のローラの弾性部材の厚みは、
    上記第2のローラの弾性部材の厚みよりも大きいことを
    特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 上記第1のローラの弾性部材の熱伝導率
    は、上記第2のローラの弾性部材の熱伝導率よりも大き
    いことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 上記第1及び第2のローラの外径が同一
    であり、 上記厚みが大である第1のローラの弾性部材の厚みを
    t、熱伝導率をK、 上記厚みが小である第2のローラの弾性部材の厚みを
    t’、熱伝導率をK’とすると、熱伝導率K,K’は
    1.2×10-3(cal/cm・sec・deg)以上2.4×10
    -3(cal/cm・sec・deg)以下であり、かつ、下記の関係
    が成立することを特徴とする請求項3に記載の定着装
    置。 【数1】K’=K−a(t−t’) (0.257≦a)
  5. 【請求項5】 上記第1及び第2のローラの弾性部材
    は、JIS硬度が70以下であることを特徴とする請求
    項1から請求項のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 上記第1及び第2のローラを、互いに圧
    接される圧接状態と、互いに離隔する離間状態に切換え
    可能な圧接及び離間機構を備えることを特徴とする請求
    項1から請求項5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 上記圧接及び離間機構は、上記第1及び
    第2のローラの接触部の幅を一定に維持する接触幅調節
    機構を備えることを特徴とする請求項6に記載の定着装
    置。
  8. 【請求項8】 それぞれ金属製円筒体の外周に弾性部材
    を設けてなり、弾性部材が接触するように互いに圧接さ
    れた第1及び第2のローラと、 上記第1及び第2のローラの少なくとも一方を加熱する
    加熱手段と、 上記第1及び第2のローラの少なくとも一方を回転駆動
    する駆動機構とを備え、上記第1及び第2のローラの接
    触部に挿通される転写シート上の現像剤を加熱溶融し
    て、転写シートに定着させる定着装置において、 上記第1のローラの弾性部材の熱伝導率は、上記第2の
    ローラの弾性部材の熱伝導率よりも大きいことを特徴と
    する定着装置。
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