JP2000170438A - ヒンジ装置 - Google Patents

ヒンジ装置

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JP2000170438A
JP2000170438A JP10349180A JP34918098A JP2000170438A JP 2000170438 A JP2000170438 A JP 2000170438A JP 10349180 A JP10349180 A JP 10349180A JP 34918098 A JP34918098 A JP 34918098A JP 2000170438 A JP2000170438 A JP 2000170438A
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torque
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JP10349180A
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Tsuneo Yamada
恒夫 山田
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Advanex Motion Design Inc
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Strawberry Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デスクトップ型のパソコン等において、ディ
スプレイ(第2の部材)の上方への回転に連れて本体部
(第1の部材)が持ち上がるといった不具合を未然に防
止することができ、円滑にかつ確実に二つの部材間の開
閉操作を行うことができるヒンジ装置の提供。 【解決手段】 トルクばね10、12に対して固定プレ
ート28を開閉軸14の軸線まわりに回転して開くに際
して、トーションばね20、22の付勢力によって、上
記固定プレート28の回転に要する力を低減するととも
に、ばね部101、121が緩み方向に作用することに
より、トルクばね10、12と固定プレート28との間
を閉じる場合に比べてより小さな力で開くことが可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、液晶デ
ィスプレイを有するデスクトップ型のパソコン(パーソ
ナルコンピュータ)の本体部と液晶ディスプレイとの間
に用いられるヒンジ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のデスクトップ型のパソコ
ンのなかには、それらの本体部に対して、液晶ディスプ
レイが上下方向に所定角度の範囲内において傾斜角度を
変更可能(開閉可能)に設けられたものが知られてい
る。そして、このような動作を可能にするために、上記
デスクトップ型のパソコンにおいては、それらの本体部
とディスプレイとの間にヒンジ装置が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ヒンジ装置を組み込んだデスクトップ型のパソコンにお
いて、本体部に対するディスプレイの傾斜角度を変更し
ようとして、本体部に対してディスプレイを上方に回転
しようとする場合に、ディスプレイの上方への回転に連
れて本体部が持ち上がるという問題がある。この問題
は、本体部が軽量化されたり、あるいはディスプレイが
重い場合に顕著に現れる傾向にある。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、デスクトップ型のパソコ
ン等において、ディスプレイ(第2の部材)の上方への
回転に連れて本体部(第1の部材)が持ち上がるといっ
た不具合を未然に防止することができ、円滑にかつ確実
に二つの部材間の開閉操作を行うことができるヒンジ装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、第
1の部材に対して第2の部材が、これらの第1、第2の
部材間に設けられた開閉軸の軸線まわりに回転自在に設
けられたヒンジ装置であって、上記第1、第2の部材間
に、これらの第1、第2の部材間を開く方向に付勢する
付勢手段が設けられ、上記開閉軸に、上記第1、第2の
部材間を閉じる場合に締まり方向に作用する巻回部材が
設けられたものである。この請求項1にあっては、第1
の部材に対して第2の部材を開閉軸の軸線まわりに回転
して開くに際して、付勢部材の付勢力によって、上記第
2の部材の回転に要する力を低減するとともに、巻回部
材が緩み方向に作用することにより、第1、第2の部材
間を閉じる場合に比べてより小さな力で開くことが可能
となり、第2の部材の回転にともなって、第1の部材が
連れ動くことがない。
【0006】本発明の請求項2は、第1の部材と第2の
部材との間に、上記第1の部材に対する上記第2の部材
の開閉範囲を規制する開閉範囲規制機構が設けられたも
のである。この請求項2にあっては、開閉範囲規制機構
によって、第1の部材に対する第2の部材の開閉範囲が
所定の範囲に規制される。
【0007】本発明の請求項3は、第1の部材と第2の
部材との間が開いた状態において、上記第1の部材に対
して上記第2の部材が、これらの第1、第2の部材間に
設けられた回転軸の軸線まわりに回転自在に設けられた
ものである。この請求項3にあっては、第1の部材と第
2の部材との間が開いた場合に、第1の部材に対して第
2の部材が、回転軸の軸線まわりに回転することによ
り、第2の部材の姿勢が容易に変更される。
【0008】本発明の請求項4は、第1の部材と第2の
部材との間に、上記第1の部材に対する上記第2の部材
の回転範囲を規制する回転範囲規制機構が設けられたも
のである。この請求項4にあっては、回転範囲規制機構
によって、第1の部材に対する第2の部材の回転範囲が
容易に規制される。
【0009】本発明の請求項5は、第1の部材と第2の
部材との間に、これらの第1、第2の部材間が開いた状
態において、上記第2の部材を上記第1の部材に対して
回転可能にする係止機構が設けられたものである。この
請求項5にあっては、係止機構によって、第1、第2の
部材間が開いた状態以外において、第1の部材に対して
第2の部材が回転軸の軸線まわりに回転するのを阻止す
る。
【0010】本発明の請求項6は、回転軸が摺動部材に
摺動自在に嵌合されたものである。この請求項6にあっ
ては、摺動部材によって、回転軸は上記摺動部材の摩擦
力に抗して回転する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施形態を
示す正面図、図2は図1の右側面図、図3は図1の左側
面図、図4は図1の平面図、図5は図1の下面図、図6
は回転部材の正面図、図7は図6の右側面図、図8は図
6の左側面図、図9は図6の下面図、図10はトルクブ
ロックの正面図、図11は図10の右側面図、図12は
図10の左側面図、図13は図12の下面図、図14は
クリッププレートの正面図、図15は図14の左側面
図、図16はストッパの正面図、図17は回転支持軸の
正面図、図18は図17の右側面図、図19は図17の
左側面図、図20は連結部材の正面図、図21は図20
の右側面図、図22は図20の左側面図、図23は図2
0の平面図、図24は図20の下面図、図25は第1の
トルクばねの正面図、図26は図25の左側面図、図2
7は図25の平面図、図28は図25の下面図、図29
は第2のトルクばねの正面図、図30は図29の左側面
図、図31は図29の平面図、図32は図29の下面
図、図33は開閉軸の正面図、図34は図33の下面
図、図35は第1のトーションばねの正面図、図36は
図35の右側面図、図37は第2のトーションばねの正
面図、図38は図37の左側面図、図39は固定プレー
トの正面図である。
【0012】これらの図において符号10、12は左右
一対のトルクばね(巻回部材)であり、これらのトルク
ばね10、12は略左右対称の形状をしている。すねわ
ち、第1のトルクばね10は、図25〜図28に示すよ
うに、平板状の取付部100と、この取付部100の一
端部に円弧状に湾曲して形成されたばね部(巻回部材)
101と、上記取付部100の一側部に、該ばね部10
1が形成されたのと同方向に直角に折曲して形成された
第1平面部102と、この第1平面部102に直角に折
曲して形成された第2平面部103とを主体として構成
されている。
【0013】そして、上記取付部100と第2平面部1
03とのなす角度は、直角から所定角度傾斜して設定さ
れているとともに、上記取付部100には、デスクトッ
プ型のパソコンの本体部のような固定側部材(第1の部
材、図示せず)が取り付けられるようになっている。
【0014】また、上記第1平面部102の、上記ばね
部101に対向する位置には、開閉軸挿通用の挿通穴1
04が形成されている。そして、この挿通穴104に近
接して、第1平面部102の一端部には、上記第2平面
部103と同方向に折曲してフック部105が形成され
ている。
【0015】さらに、上記第1平面部102には、略円
弧状の切欠106が形成されている。この切欠106
は、上記挿通穴104の中心軸線を中心として同心円状
に形成された大小2つの円弧部107、108と、これ
らの円弧部107、108を連結する連結部109とに
より構成されている。
【0016】一方、上記第2のトルクばね12は、図2
9〜図32に示すように、第1のトルクばね10と略左
右対称形状をしており、第1のトルクばね10の取付部
100、ばね部101、第1平面部102、第2平面部
103、挿通穴104、フック部105および一対の円
弧部107、108と連結部109とからなる切欠10
6に対応して、取付部120、ばね部121、第1平面
部122、第2平面部123、挿通穴124、フック部
125および一対の円弧部127、128と連結部12
9とからなる切欠126がそれぞれ設けられている。
【0017】そして、上記両トルクばね10、12は、
それらの第2平面部103、123にそれぞれ形成され
たネジ穴110および貫通穴130に止めネジ1を挿通
し、ねじ込むことにより、互いに連結されるようになっ
ている。
【0018】上記両トルクばね10、12のばね部10
1、121と、第1平面部102、122の挿通穴10
4、124には、軸ユニットAの開閉軸14が挿通され
ている。この開閉軸14は、図33、図34に示すよう
に、その中央部140が両側部141より大径となされ
た略円柱状に形成されている。そして、この中央部14
0には、開閉軸14の軸線を挟んで互いに平行な一対の
平面142、143が形成されており、これらの平面1
42、143間には、一対の挿通孔144が形成されて
いる。
【0019】上記開閉軸14には、連結部材16を介し
て、回転支持軸(回転軸)18が連結されている。この
連結部材16は、図20〜図24に示すように、略コ字
状の部材本体160の両翼部161にそれぞれ半円状の
装着孔162が形成され、かつ一方の翼部161の両端
に、一対の板状部163が、それぞれ該翼部161に対
して直角に折曲して互いに平行になるように形成されて
概略構成されている。
【0020】そして、上記各板状部163には、上記開
閉軸貫通用の貫通孔164が形成されており、各板状部
163の一側部には、これらの貫通孔164の軸線を中
心にした円弧状部165を有する係合凹部166が形成
されている。また、上記各板状部163の他側部には、
凹部167がそれぞれ形成されており、この凹部167
を有する板状部163と、上記部材本体160の一方の
翼部161側の角部とにより、トーションばね端を装着
する空隙168が形成されている。
【0021】上記回転支持軸18は、図17〜図19に
示すように、軸本体180の一端部に半円柱状の連結軸
部181が形成され、かつ軸本体180の他端部に互い
に平行な一対の平坦面182を有する装着軸部183が
形成されているとともに、この装着軸部183の先端に
環状溝184を有する小径軸部185が形成されて概略
構成されている。そして、上記半円柱状の連結軸部18
1には、一対のネジ孔186が形成されている。
【0022】上記一対のトルクばね10、12間には上
記連結部材16が配置されている。そして、上記開閉軸
14の中央部140は連結部材16の貫通孔164に挿
通され、かつ該開閉軸14の両側部141は上記一対の
トルクばね10、12の各ばね部101、121および
各挿通穴104、124に挿通されている。
【0023】また、上記各トルクばね10、12のフッ
ク部105、125は、上記連結部材16の係合凹部1
66に係合されており、この係合凹部166の円弧状部
165の範囲(本実施形態においては約30度の範囲)
内で上記各フック部105、125の移動が許容されて
いる。そして、これらの各トルクばね10、12のフッ
ク部105、125と、連結部材16の係合凹部166
とにより、開閉範囲規制機構が構成されている。
【0024】さらに、上記各トルクばね10、12のば
ね部101、121と第1平面部102、122の挿通
穴104、124の外側部との間であって、上記開閉軸
14のまわりには、一対のトーションばね(付勢部材)
20、22が装着されている。
【0025】これらのトーションばね20、22は左右
対称の形状をしている。すなわち、第1のトーションば
ね20は、図35および図36に示すように、巻き方向
が右でかつ巻き数4回のものである一方、第2のトーシ
ョンばね22は、図37および図38に示すように、巻
き方向が左でかつ巻き数4回のものである。
【0026】そして、これらのトーションばね20、2
2の一方の端部200、220は、各トルクばね10、
12の取付部100、120に接するように設けられて
いる一方、各トーションばね20、22の他方の端部2
01、221は、連結部材16の各空隙168に挿通さ
れて部材本体160内の一方の翼部161側の角部に接
するように設けられている。
【0027】このように構成することにより、各トルク
ばね10、12と、連結部材16とが各トーションばね
20、22によって互いに広がる方向に付勢されるよう
になっている。
【0028】また、上記連結部材16の半円状の両装着
孔162には回転支持軸18の連結軸部181が装着さ
れている。そして、この連結軸部181の平坦面が上記
開閉軸14の中央部140の平面143に当接した状態
で、開閉軸14の挿通孔144に止めネジ2を挿通し、
かつ回転支持軸18のネジ孔186にねじ込むことによ
り、開閉軸14と回転支持軸18とが互いに直交するよ
うに連結固定されている。
【0029】さらに、上記開閉軸14に巻き付けられて
いる各トルクばね10、12のばね部101、121
は、トルクばね10、12に対して連結部材16(回転
支持軸18)が閉じる方向に回転する場合に、各ばね部
101、121の巻き付きが閉まる方向に作用するとと
もに、トルクばね10、12に対して連結部材16(回
転支持軸18)が開く方向に回転する場合に、各ばね部
101、121の巻き付きが緩む方向に作用するように
なっている。
【0030】上記回転支持軸18の軸本体180のまわ
りには、回転部材24およびこの回転部材24に内装さ
れたトルクブロック(摺動部材)26が設けられてい
る。上記回転部材24は、図6〜図9に示すように、一
対の互いに平行な軸支持部240、241と、これらの
軸支持部240、241間を連結する連結部242とか
らなる略コ字状のものである。
【0031】そして、この軸支持部240の中心部に
は、上記回転支持軸18の軸本体180を嵌入する嵌入
穴243が形成されており、軸支持部241の中心部に
は、回転支持軸18の装着軸部183と嵌合する嵌合穴
244が形成されている。
【0032】また、上記軸支持部240には、嵌入穴2
43を挟んだ位置に、一対の開口穴245が形成されて
おり、これらの開口穴245の近傍から連結部242に
かけて一対の長穴246が形成されている。さらに、連
結部242には上記トルクブロック26の固定用穴24
7が形成されている。
【0033】上記軸支持部241には、連結部242か
ら遠い端部中央に、軸支持部240から離れる方向に向
かって直角に折曲した舌片248が形成されており、か
つ嵌合穴244を挟んで軸支持部241の両側部には、
一対の突起249が、上記舌片248と同じ方向に突出
して形成されている。
【0034】また、上記軸支持部241には、上記嵌合
穴244のまわりに等間隔に4つのクリックプレート位
置決め固定用の小穴250が形成されている。さらに、
上記軸支持部241には、上記トルクブロック26固定
用の一対のネジ穴255およびこの回転部材24を固定
プレートに取り付けるための4つのネジ穴256が嵌合
穴244を挟んで対称な位置にそれぞれ形成されてい
る。なお、これらのネジ穴256と上記突起249は、
軸支持部241の、上記軸支持部240や連結部242
よりも両側に延出した部位に設けられている。
【0035】上記トルクブロック26は、樹脂(たとえ
ば、ポリアセタール樹脂)製のもので、図10〜図13
に示すように、略直方体状のブロック本体260の中心
部に回転支持軸18挿通用の貫通孔261が形成され、
この貫通孔261を挟んでブロック本体260の両側部
に止めネジ挿通用の一対の挿通孔262が形成され、か
つ上記ブロック本体260の、上記貫通孔261の中心
線に平行な面に、上記回転部材24の連結部242の固
定用穴247に嵌め込まれる円柱状の凸部263が形成
されるとともに、上記各挿通孔262の近傍から上記凸
部263が形成された面にかけて、一対の深溝264が
形成されて概略構成されている。
【0036】そして、上記回転部材24の固定用穴24
7にトルクブロック26の凸部263が嵌め込まれて回
転部材24の内部にトルクブロック26が装着された状
態において、回転部材24の嵌入穴243、トルクブロ
ック26の貫通孔261に回転支持軸18の軸本体18
0が嵌め込まれ、かつ回転部材24の嵌合穴244に回
転支持軸18の装着軸部181が嵌め込まれるととも
に、回転部材24の開口穴245を通って、トルクブロ
ック26の挿通孔262に挿通された止めネジ3が回転
部材24のネジ穴255にねじ込まれることにより、回
転部材24とトルクブロック26とが互いに連結固定さ
れている。
【0037】上記トルクブロック26の貫通孔261に
は、上記回転支持軸18の軸本体180がきつめに嵌め
込まれており、回転支持軸18の軸線まわりにトルクブ
ロック26(回転部材24)が回転する場合には、これ
らの回転支持軸18とトルクブロック26との間の摩擦
力に抗して、上記トルクブロック26は摺動自在に回転
するようになっている。
【0038】また、上記各トルクばね10、12に対し
て回転部材24およびトルクブロック26(連結部材1
6、回転支持軸18)が閉じる方向に回転する場合に
は、回転部材24の長穴246およびトルクブロック2
6の深溝264に、上記各トルクばね10、12の切欠
106、126を構成する円弧部107、127に連な
った角部112、132が挿し込まれるようになってい
る。
【0039】そして、この挿し込まれた状態において
は、回転支持軸18に対して、上記回転部材24(トル
クブロック26)が、該回転支持軸18の軸線まわりに
回転することがないように構成されており、これらの回
転部材24の長穴246およびトルクブロック26の深
溝264と、各トルクばね10、12の角部112、1
32とにより、係止機構が構成されている。
【0040】上記回転部材24には固定プレート28が
取り付けられている。この固定プレート28は、図39
に示すように、正方形板状のプレート本体280の中心
部に、一対の切欠部281を有する中心穴282が形成
され、この中心穴282の切欠部281に近接して、上
記回転部材24の突起249嵌入用の円穴283および
長穴284と、止めネジ挿通用の小穴285とがそれぞ
れ形成されたものである。
【0041】そして、固定プレート28の中心穴282
の切欠部281に上記回転部材24のネジ穴255にね
じ込まれた止めネジ3の先端を合わせるとともに、固定
プレート28の円穴283および長穴284に回転部材
24の突起249を嵌め込んだ状態において、止めネジ
4を固定プレート28の小穴285に挿し込んで回転部
材24のネジ穴256にねじ込むことにより、回転部材
24と固定プレート28とが互いに連結固定されてい
る。
【0042】さらに、上記固定プレート28の中心穴2
82の内部であって、上記回転支持軸18の装着軸部1
83には、クリックプレート30、皿ばね32およびス
トッパ34が順次装着されている。
【0043】このクリックプレート30は、図14およ
び図15に示すように、略円板状のもので、本体部30
0の中心部に、上記回転支持軸18の装着軸部183の
形状に対応した長穴状のまわり止め穴301が形成さ
れ、かつ本体部300の外周部の一部に円弧状(90
度)のへこみ部302が形成されるとともに、本体部3
00に、その中心軸線まわりに等間隔に4つの突部30
3が形成されて構成されている。
【0044】上記クリックプレート30のへこみ部30
2には、上記回転部材24の舌片248が嵌め込まれて
おり、舌片248はへこみ部302の範囲(90度の範
囲)内において移動可能になっている。そして、これら
のへこみ部302と舌片248とにより、回転範囲規制
機構が構成されている。また、上記突部303は、上記
回転部材24の小穴250に嵌め込まれるようになって
いる。
【0045】上記ストッパ34は、図16に示すよう
に、中空円板状のものであり、本体部340の中心部
に、上記クリックプレート30のまわり止め穴301と
同様の形状のまわり止め穴341が形成されている。さ
らに、上記回転支持軸18の小径軸部185の環状溝1
84には、プッシュナット36が装着されている。
【0046】次に、上記のように構成されたヒンジ装置
の作用について説明する。まず、第1、第2のトルクば
ね10、12の取付部100、120に、たとえば、デ
スクトップ型のパソコンの本体部(第1の部材)が取り
付けられ、かつ液晶ディスプレイ(第2の部材)が固定
プレート28に取り付けられるとともに、上記各トルク
ばね10、12と固定プレート28とが閉じた状態(閉
状態と称す)にあるとする。
【0047】この場合、上記係止機構を構成する回転部
材24の長穴246およびトルクブロック26の深溝2
64に、上記各トルクばね10、12の円弧部107、
127に連なった角部112、132が挿し込まれてい
るために、回転支持軸18の軸線まわりに回転部材2
4、トルクブロック26および固定プレート28が回転
することがない。
【0048】この状態において、上記各トルクばね1
0、12と固定プレート28との間を開くようにする
と、固定プレート28と一体になった回転部材24、ト
ルクブロック26および軸ユニットAを構成する回転支
持軸18、連結部材16、開閉軸14が、各トルクばね
10、12に対して、該開閉軸14の軸線まわりに回転
する。
【0049】この場合、上記各トーションばね(付勢部
材)20、22が各トルクばね10、12と連結部材1
6との間の角度を開く方向に付勢されていることと、上
記開閉軸14が嵌め込まれた各トルクばね10、12の
ばね部(巻回部材)101、121が、該開閉軸14の
回転とともに、それらの巻き付きが緩む方向に作用し
て、ばね部101、121と開閉軸14との間の摩擦力
が緩和することとが相俟って、上記固定プレート28
(回転部材24、トルクブロック26および回転支持軸
18、連結部材16、開閉軸14)の、該開閉軸14の
軸線まわりの回転が円滑にかつ比較的小さな力で行われ
る。
【0050】したがって、ディスプレイが本体部に対し
て上方に滑らかに回転し、本体部が持ち上がるような不
具合が生じることがない。この固定プレート28の、上
記開閉軸14の軸線まわりの回転は、開閉範囲規制機構
を構成する各トルクばね10、12のフック部105、
125が連結部材16の係合凹部166の一方の端部か
ら他方の端部まで移動する範囲内において許容されてい
る。
【0051】そして、各トルクばね10、12と固定プ
レート28との間が開いた結果、上記係止機構の回転部
材24の長穴246およびトルクブロック26の深溝2
64から、上記各トルクばね10、12の角部112、
132が抜け出すと、両者の係合状態が解除されるか
ら、回転範囲規制機構を構成する回転部材24の舌片2
48がクリックプレート30のへこみ部302に沿って
移動できる範囲(90度の範囲)において、回転プレー
ト28は、回転支持軸18の軸線まわりに回転可能状態
となる。
【0052】したがって、この状態において、固定プレ
ート28を回転支持軸18の軸線まわりに回転すること
により、ディスプレイを回転支持軸18の軸線まわりに
回転させてその向きを容易に変更することができる。こ
の場合、該回転操作は、回転支持軸18の軸本体180
に装着されたトルクブロック26と、軸本体180との
間の摩擦力に抗して行われるから、ディスプレイを任意
の向きで止めても、上記摩擦力以上の力を加えない限り
その姿勢を維持して、振れ動くことがない。
【0053】一方、上記各トルクばね10、12と固定
プレート28とが開いた状態(開状態と称す)におい
て、各トルクばね10、12と固定プレート28との間
を閉じる場合には、各トルクばね10、12と連結部材
16との間の角度を開く方向に付勢されている上記各ト
ーションばね20、22の付勢力に抗することと、各ト
ルクばね10、12のばね部101、121が、該開閉
軸14の回転とともに、それらの巻き付きが締まる方向
に作用して、ばね部101、121と開閉軸14との間
の摩擦力を強めることとが相俟って、上記固定プレート
28(回転部材24、トルクブロック26および回転支
持軸18、連結部材16、開閉軸14)の、該開閉軸1
4の軸線まわりの回転に対して、上述した各トルクばね
10、12と固定プレート28との間を開く場合に比べ
て大きな力が必要となる。
【0054】しかしながら、この場合に必要となる力
は、上記ディスプレイを下方に回転させる下向きの力で
あるから、容易に作用させることができて、ディスプレ
イを円滑に回転操作することができ、しかも本体部およ
びディスプレイに無理な力がかかることがない。
【0055】なお、上記各トルクばね10、12と固定
プレート28との間が開閉する場合においては、開閉軸
14にばね部101、121が巻き付いているから、こ
の開閉軸14とばね部101、121との間の摩擦力に
よって、固定プレート28(ディスプレイ)を任意の位
置で止めても、上記摩擦力以上の力を加えない限り、上
下方向に動くことがない。
【0056】次に、図40〜図44を参照して本発明の
第2の実施形態を説明する。図40は本発明の第2の実
施形態を示す正面図、図41は図40の平面図、図42
は図40の下面図、図43は図42の右側面図、図44
は図42の左側面図である。
【0057】この第2の実施形態は、上記第1の実施形
態の各トルクばね10、12と固定プレート28との間
の開閉操作に相当する機能を有するもので、第1の実施
形態に記載の、回転支持軸18の軸線まわりの回転プレ
ート28の回転操作に相当する機能は備えていない。
【0058】すなわち、図中符号50は固定ブラケット
であり、この固定ブラケット50にはデスクトップ型の
パソコンの本体部(第1の部材)が取り付けられるよう
になっている。また、この固定ブラケット50は、断面
形状がコ字状でかつ図41および図42に示すようにL
字状の外観形状を有するものである。
【0059】そして、この固定ブラケット50の一端に
は、開閉軸52が回転不能に取り付けられており、該開
閉軸52の、上記固定ブラケット50から突出した部位
には、トルクブラケット54のばね部(巻回部材)54
0が巻き付けられている。上記トルクブラケット54に
は可動ブラケット56が止めネジ58により固定されて
いる。
【0060】この可動ブラケット56にはデスクトップ
型のパソコンのディスプレイ(第2の部材)が取り付け
られるようになっている。また、この可動ブラケット5
6は、図41および図42に示すように、L字状部56
0に張り出し部561が設けられてなり、このL字状部
560と張り出し部561との分岐点において、上記開
閉軸52に回転自在に嵌め込まれている。
【0061】さらに、上記張り出し部561には円弧状
の長穴562が形成されており、この長穴562に嵌ま
り込むストッパネジ60が上記固定ブラケット50に取
り付けられている。そして、これらの長穴562とスト
ッパネジ60とにより、開閉範囲規制機構が構成されて
いる。さらにまた、上記固定ブラケット50および可動
ブラケット56の間であって、開閉軸52のまわりに
は、トーションばね(付勢部材)62が装着されてい
る。
【0062】次に、上記のように構成されたヒンジ装置
において、閉状態の固定ブラケット50と可動ブラケッ
ト56との間を開く場合について説明する。なお、ここ
で、図40〜図42(特に、図41および図42)は、
開状態の時のヒンジ装置を示している。
【0063】上記固定ブラケット50と可動ブラケット
56との間を開く場合には、上記第1の実施形態と同様
に、トーションばね62が固定ブラケット50と可動ブ
ラケット56との間の角度を開く方向に付勢されている
ことと、上記開閉軸52が嵌め込まれたトルクブラケッ
ト54のばね部540が、該開閉軸52の回転ととも
に、その巻き付きが緩む方向に作用して、ばね部540
と開閉軸52との間の摩擦力が緩和することとが相俟っ
て、上記可動ブラケット56が、トルクブラケット54
とともに、該開閉軸52の軸線まわりに円滑にかつ比較
的小さな力で回転する。したがって、ディスプレイが本
体部に対して上方に滑らかに回転し、本体部が持ち上が
るような不具合が生じることがない。
【0064】一方、上記固定ブラケット50と可動ブラ
ケット56とが開状態において、固定ブラケット50と
可動ブラケット56との間を閉じる場合には、固定ブラ
ケット50と可動ブラケット56との間の角度を開く方
向に付勢されているトーションばね62の付勢力に抗す
ることと、トルクブラケット54のばね部540が、該
開閉軸52の回転とともに、それらの巻き付きが締まる
方向に作用して、ばね部540と開閉軸52との間の摩
擦力を強めることとが相俟って、可動ブラケット56
の、該開閉軸52の軸線まわりの回転に対して、上述し
た固定ブラケット50と可動ブラケット56との間を開
く場合に比べて大きな力が必要となる。
【0065】しかしながら、この場合に必要となる力
は、上述したように、上記ディスプレイを下方に回転さ
せる下向きの力であるから、容易に作用させることがで
きて、ディスプレイを円滑に回転操作することができ、
しかも本体部およびディスプレイに無理な力がかかるこ
とがない。
【0066】また、固定ブラケット50と可動ブラケッ
ト56との間を開閉する場合においては、開閉軸52に
ばね部540が巻き付いているから、この開閉軸52と
ばね部540との間の摩擦力によって、可動ブラケット
56(ディスプレイ)を任意の位置で止めても、上記摩
擦力以上の力を加えない限り、上下方向に動くことがな
い。
【0067】
【発明の効果】本発明の請求項1は、第1の部材に対し
て第2の部材が、これらの第1、第2の部材間に設けら
れた開閉軸の軸線まわりに回転自在に設けられたヒンジ
装置であって、上記第1、第2の部材間に、これらの第
1、第2の部材間を開く方向に付勢する付勢手段が設け
られ、上記開閉軸に、上記第1、第2の部材間を閉じる
場合に締まり方向に作用する巻回部材が設けられたもの
であるから、第1の部材に対して第2の部材を開閉軸の
軸線まわりに回転して開くに際して、付勢部材の付勢力
によって、上記第2の部材の回転に要する力を低減する
とともに、巻回部材が緩み方向に作用することにより、
第1、第2の部材間を閉じる場合に比べてより小さな力
で開くことが可能となり、第2の部材の回転にともなっ
て、第1の部材が連れ動くことがない。したがって、デ
スクトップ型のパソコン等において、ディスプレイ(第
2の部材)の上方への回転に連れて本体部(第1の部
材)が持ち上がるといった不具合を未然に防止すること
ができ、円滑にかつ確実に二つの部材間の開閉操作を行
うことができる。
【0068】本発明の請求項2は、第1の部材と第2の
部材との間に、上記第1の部材に対する上記第2の部材
の開閉範囲を規制する開閉範囲規制機構が設けられたも
のであるから、開閉範囲規制機構によって、第1の部材
に対する第2の部材の開閉範囲が所定の範囲に規制され
ることにより、第2の部材を第1の部材に対して所定の
範囲内において容易に開閉操作することができる。
【0069】本発明の請求項3は、第1の部材と第2の
部材との間が開いた状態において、上記第1の部材に対
して上記第2の部材が、これらの第1、第2の部材間に
設けられた回転軸の軸線まわりに回転自在に設けられた
ものであるから、第1の部材と第2の部材との間が開い
た場合に、第1の部材に対して第2の部材が、回転軸の
軸線まわりに回転することにより、第2の部材の姿勢を
簡単に変更することができる。
【0070】本発明の請求項4は、第1の部材と第2の
部材との間に、上記第1の部材に対する上記第2の部材
の回転範囲を規制する回転範囲規制機構が設けられたも
のであるから、回転範囲規制機構によって、第1の部材
に対する第2の部材の回転範囲が規制されることによ
り、第2の部材を第1の部材に対して所定の範囲内にお
いて容易に回転操作することができる。
【0071】本発明の請求項5は、第1の部材と第2の
部材との間に、これらの第1、第2の部材間が開いた状
態において、上記第2の部材を上記第1の部材に対して
回転可能にする係止機構が設けられたものであるから、
係止機構によって、第1、第2の部材間が開いて、両者
の係止状態が解除した場合を除いて、第1の部材に対し
て第2の部材が回転軸の軸線まわりに回転するのを阻止
することができる。
【0072】本発明の請求項6は、回転軸が摺動部材に
摺動自在に嵌合されたものであるから、この摺動部材に
よって、回転軸は上記摺動部材の摩擦力に抗して回転す
ることにより、該摩擦力以上の回転力が加わらない限り
回転することがなく、第2の部材はその姿勢を維持する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示す正面図であ
る。
【図2】 図1の右側面図である。
【図3】 図1の左側面図である。
【図4】 図1の平面図である。
【図5】 図1の下面図である。
【図6】 回転部材の正面図である。
【図7】 図6の右側面図である。
【図8】 図6の左側面図である。
【図9】 図6の下面図である。
【図10】 トルクブロックの正面図である。
【図11】 図10の右側面図である。
【図12】 図10の左側面図である。
【図13】 図12の下面図である。
【図14】 クリッププレートの正面図である。
【図15】 図14の左側面図である。
【図16】 ストッパの正面図である。
【図17】 回転支持軸の正面図である。
【図18】 図17の右側面図である。
【図19】 図17の左側面図である。
【図20】 連結部材の正面図である。
【図21】 図20の右側面図である。
【図22】 図20の左側面図である。
【図23】 図20の平面図である。
【図24】 図20の下面図である。
【図25】 第1のトルクばねの正面図である。
【図26】 図25の左側面図である。
【図27】 図25の平面図である。
【図28】 図25の下面図である。
【図29】 第2のトルクばねの正面図である。
【図30】 図29の左側面図である。
【図31】 図29の平面図である。
【図32】 図29の下面図である。
【図33】 開閉軸の正面図である。
【図34】 図33の下面図である。
【図35】 第1のトーションばねの正面図である。
【図36】 図35の右側面図である。
【図37】 第2のトーションばねの正面図である。
【図38】 図37の左側面図である。
【図39】 固定プレートの正面図である。
【図40】 本発明の第2の実施形態を示す正面図であ
る。
【図41】 図40の平面図である。
【図42】 図40の下面図である。
【図43】 図42の右側面図である。
【図44】 図42の左側面図である。
【符号の説明】
10 第1のトルクばね(巻回部材) 12 第2のトルクばね(巻回部材) 101、121 ばね部(巻回部材) 14 開閉軸 18 回転支持軸(回転軸) 20 第1のトーションばね(付勢部材) 22 第2のトーションばね(付勢部材) 26 トルクブロック(摺動部材) 28 固定プレート 50 固定ブラケット 52 開閉軸 54 トルクブラケット(巻回部材) 540 ばね部(巻回部材) 56 可動ブラケット 62 トーションばね(付勢部材)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の部材に対して第2の部材が、これ
    らの第1、第2の部材間に設けられた開閉軸の軸線まわ
    りに回転自在に設けられたヒンジ装置であって、 上記第1、第2の部材間に、これらの第1、第2の部材
    間を開く方向に付勢する付勢手段が設けられ、 上記開閉軸に、上記第1、第2の部材間を閉じる場合に
    締まり方向に作用する巻回部材が設けられたことを特徴
    とするヒンジ装置。
  2. 【請求項2】 第1の部材と第2の部材との間に、上記
    第1の部材に対する上記第2の部材の開閉範囲を規制す
    る開閉範囲規制機構が設けられたことを特徴とする請求
    項1記載のヒンジ装置。
  3. 【請求項3】 第1の部材と第2の部材との間が開いた
    状態において、上記第1の部材に対して上記第2の部材
    が、これらの第1、第2の部材間に設けられた回転軸の
    軸線まわりに回転自在に設けられたことを特徴とする請
    求項1または2記載のヒンジ装置。
  4. 【請求項4】 第1の部材と第2の部材との間に、上記
    第1の部材に対する上記第2の部材の回転範囲を規制す
    る回転範囲規制機構が設けられたことを特徴とする請求
    項3記載のヒンジ装置。
  5. 【請求項5】 第1の部材と第2の部材との間に、これ
    らの第1、第2の部材間が開いた状態において、上記第
    2の部材を上記第1の部材に対して回転可能にする係止
    機構が設けられたことを特徴とする請求項3または4記
    載のヒンジ装置。
  6. 【請求項6】 回転軸が摺動部材に摺動自在に嵌合され
    たことを特徴とする請求項3、4、または5記載のヒン
    ジ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6804861B2 (en) * 2002-12-04 2004-10-19 Lite-On Technology Corp. Rotation shaft mechanism of display portion of portable computer
KR100456291B1 (ko) * 2002-07-03 2004-11-10 임병택 2개의 회전축선을 구비한 힌지 장치

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