JP2000169471A - 置換イソキサゾリルチオフェン化合物 - Google Patents

置換イソキサゾリルチオフェン化合物

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JP2000169471A
JP2000169471A JP11275931A JP27593199A JP2000169471A JP 2000169471 A JP2000169471 A JP 2000169471A JP 11275931 A JP11275931 A JP 11275931A JP 27593199 A JP27593199 A JP 27593199A JP 2000169471 A JP2000169471 A JP 2000169471A
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methylthio
sodium
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Masahiro Harada
真宏 原田
Junko Takeda
順子 武田
Toshio Nakamura
年男 中村
Hideji Saito
秀次 斎藤
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Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体内に存在する細胞分化誘導因子の作用を
特異的に増強することにより、種々の骨疾患もしくは神
経性疾患の治療または予防に有用な低分子化合物を提供
する。 【解決手段】 式 【化1】 [式中、R1およびR2は、それぞれ炭素原子数1〜5の
アルキル基を示し、R3はシアノ基またはCONR56
(式中、R5およびR6はそれぞれ水素原子または炭素原
子数1〜10のアルキル基を示す。)で表わされる基を
示し、R4は炭素原子数1〜5のアルキル基またはフェ
ニル基を示し、nは0〜2の整数を示す。]で表わされ
る置換イソキサゾリルチオフェン化合物またはその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規の置換イソキ
サゾリルチオフェン化合物およびそれらを有効成分とす
る細胞分化誘導因子作用増強に有用な医薬組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、生体内に存在する細胞分化誘導因
子または生体内に投与された細胞分化誘導因子の作用を
増強することにより骨疾患もしくは神経性疾患の治療効
果または予防効果を生じる化合物として、WO98/0
9958号公報明細書に記載された縮合チオフェン誘導
体などが報告されているが、本発明の化合物は報告され
ていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、生体
内に存在する細胞分化誘導因子の作用を特異的に増強す
ることにより、種々の骨疾患もしくは神経性疾患の治療
または予防に有用な低分子化合物を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは種々検討し
た結果、ある種の置換イソキサゾリルチオフェン化合物
は骨疾患もしくは神経性疾患の治療または予防に有効な
化合物であることを見出し発明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、式(I)
【0006】
【化2】 [式中、R1およびR2は、それぞれ炭素原子数1〜5の
アルキル基を示し、R3はシアノ基またはCONR56
(式中、R5およびR6はそれぞれ水素原子または炭素原
子数1〜10のアルキル基を示す。)で表わされる基を
示し、R4は炭素原子数1〜5のアルキル基またはフェ
ニル基を示し、nは0〜2の整数を示す。]で表わされ
る置換イソキサゾリルチオフェン化合物またはその塩で
ある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で炭素原子数1〜5のアル
キル基とは、直鎖状または分枝鎖状のアルキル基であ
り、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペン
チル基などがあげられる。
【0008】本発明で炭素原子数1〜10のアルキル基
とは、直鎖状または分枝鎖状のアルキル基であり、例え
ば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、
n−ヘキシル基、n−オクチル基などがあげられる。
【0009】本発明で塩とは、薬学的に使用可能な酸
(塩酸、硫酸、硝酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、
フマル酸など)との塩の他、水和物も包含する。
【0010】さらに本発明は、投与後に生体内で代謝さ
れることにより本発明の化合物を生成する化合物、ある
いは、生体内で代謝されることにより、本発明の化合物
が代謝され生成する活性本体化合物と同一の化合物を生
成する化合物も包含する。
【0011】本発明の化合物(I)は、例えば、以下に
示す方法によって製造することができる。 1)本発明の化合物(I)のR3がシアノ基、nが0で
ある化合物は、反応式1に示した方法などによって製造
することができる。
【0012】
【化3】 反応式1 [反応式1中、R1およびR2は前記と同意義であり、R
7はCOCH3、COCH 24 または CH2COR4(R
4は前記と同意義)で表わされる基である。] 反応式1の詳細な説明を以下に示す。 1)-(1) 本発明の化合物である(Ia)及び(Ib)はR7が C
OCH3 で表わされるジケトン化合物(II)を出発原料
として得ることができる。
【0013】
【化4】 すなわち、R7が COCH3 で表わされる基であるジケ
トン化合物(II)と二硫化炭素(CS2)を塩基存在下縮
合後、生成する縮合体の二硫化炭素由来硫黄原子の1個
をクロロアセトニトリル、ブロモアセトニトリルなどの
ハロアセトニトリル、更に残りの硫黄原子を R2−X1
(式中、R2は前記と同意義であり、X1は塩素原子、臭
素原子などのハロゲン原子、メチルスルホキシ基などの
脱離基である。)を用いてチオエーテル化し、同時に分
子内環化反応によりR7が COCH3 で表わされる基で
あるチオフェン化合物(III)を得ることができる。
【0014】本反応に使用する塩基としては、アルカリ
金属水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムなど)、アルカリ金属炭酸塩(炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)、アルカリ金
属炭酸水素塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム
など)、アルカリ金属水素化物(水素化ナトリウム、水
素化カリウムなど)、無機塩基(金属ナトリウム、金属
カリウム、ナトリウムアミドなど)、アルカリ金属アル
コキシド(ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシ
ド、t−ブトキシカリウムなど)、有機塩基(トリエチ
ルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリ−n−ブ
チルアミン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン、
1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、ピリジン、
N,N-ジメチルアミノピリジンなど)、有機金属化合物
(n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチ
ルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウ
ムビス(トリメチルシリル)アミドなど)などがあげら
れる。
【0015】本反応は、無溶媒または溶媒中で行うこと
ができる。使用する溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノー
ル、t-ブタノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
ジエチルエーテル、石油エーテル、n-ヘキサン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベン
ゼン、ピリジン、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、水などがあげられる。
【0016】前記の塩基および溶媒の使用、種類などに
ついては反応に用いる基質及び反応条件によって適宜選
択する。
【0017】次いでR7が COCH3で表わされる基で
あるチオエフェン化合物(III)のR7と R4−COOH
(R4は前記と同意義である。)で表わされるカルボン
酸化合物のメチルエステル、エチルエステルなどのアル
キルエステルまたは酸ハロゲン化物や酸無水物などの活
性化誘導体との縮合により、R7を COCH2COR4
表わされる基に誘導後、ヒドロキシルアミンおよびその
誘導体を用いた縮合環化反応により、本発明の化合物(I
a)あるいは(Ib)を得ることができる。
【0018】本縮合反応は、塩基存在下に行なうことが
好ましく、塩基としては、アルカリ金属水酸化物(水酸
化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
ど)、アルカリ金属炭酸塩(炭酸リチウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウムなど)、アルカリ金属炭酸水素塩
(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなど)、アル
カリ金属水素化物(水素化ナトリウム、水素化カリウム
など)、無機塩基(金属ナトリウム、金属カリウム、ナ
トリウムアミドなど)、アルカリ金属アルコキシド(ナ
トリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、t-ブトキ
シカリウムなど)、有機塩基(トリエチルアミン、ジイ
ソプロピルエチルアミン、トリ-n-ブチルアミン、1,5-
ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン、1,8-ジアザビシクロ
[5.4.0]-7-ウンデセン、ピリジン、N,N-ジメチルアミノ
ピリジンなど)、有機金属化合物(n-ブチルリチウム、
s-ブチルリチウム、t-ブチルリチウム、リチウムジイソ
プロピルアミド、ナトリウム ビス(トリメチルシリ
ル)アミドなど)などがあげられる。
【0019】本反応は、無溶媒または溶媒中で行うこと
ができる。使用する溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノー
ル、t-ブタノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
ジエチルエーテル、石油エーテル、n-ヘキサン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベン
ゼン、ピリジン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、水などがあげられる。
【0020】また、縮合環化反応に用いるヒドロキシル
アミンは塩酸や硫酸などとの塩を使用してもよく、反応
は塩基存在下に行なうことが好ましい。塩基としては、
アルカリ金属水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムなど)、アルカリ金属炭酸塩(炭
酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)、ア
ルカリ金属炭酸水素塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素
カリウムなど)、アルカリ金属水素化物(水素化ナトリ
ウム、水素化カリウムなど)、無機塩基(金属ナトリウ
ム、金属カリウム、ナトリウムアミドなど)、アルカリ
金属酢酸塩(酢酸ナトリウムなど)、アルカリ金属アル
コキシド(ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシ
ド、t−ブトキシカリウムなど)、有機塩基(トリエチ
ルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリ-n-ブチ
ルアミン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン、1,8-
ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、ピリジン、N,N-
ジメチルアミノピリジンなど)、有機金属化合物(n-ブ
チルリチウム、s-ブチルリチウム、t-ブチルリチウム、
リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウム ビス(ト
リメチルシリル)アミドなど)などがあげられる。
【0021】本反応は、無溶媒または溶媒中で行うこと
ができる。使用する溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノー
ル、t-ブタノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
ジエチルエーテル、石油エーテル、n-ヘキサン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベン
ゼン、ピリジン、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、水などがあげられる。
【0022】前記の両反応とも使用する試薬および溶媒
の使用、種類などについては反応に用いる基質及び反応
条件によって適宜選択する。
【0023】1)-(2) 本発明の化合物(Ic〜If)は反応式
1においてR7が COCH24 またはCH2COR4
表わされる基であるジケトン化合物(II)を出発原料とし
て得ることができる。
【0024】
【化5】 すなわち、R7が COCH24 または CH2COR4
で表わされる基であるジケトン化合物(II)を用い、1)-
(1)に示した製造法に準拠してR7が COCH24 また
は CH2COR4 で表わされる基であるチオフェン化合
物(III)を得ることができる。
【0025】次いで、R7が COCH24 または CH
2COR4 で表わされる基であるチオフェン化合物(III)
のR7をホルミル化、ハロメチレン化、アルコキシメチ
レン化またはアミノメチレン化後、ヒドロキシルアミン
およびその誘導体を用いた縮合環化反応により、本発明
の化合物(Ic〜If)を得ることができる。
【0026】ホルミル化反応は蟻酸メチル、蟻酸エチル
などの蟻酸エステル、一酸化炭素を塩基存在下縮合する
方法、またはR7のカルボニル基をジメチルアミン、ピ
ロリジン、モルホリンなどの2級アミンでエナミンとし
た後、N,N-ジメチルホルムアミドあるいはN,N-ジメチル
ホルムアミドジメチルアセタール、t-ブトキシ(ジメチル
アミノ)メタンなどのN,N-ジメチルホルムアミド誘導体
をホスゲン、オキシ塩化リン、オキサリルクロリドなど
の存在下作用させる方法などにより行うことができる。
【0027】アミノメチレン化反応はN,N-ジメチルホル
ムアミド ジメチルアセタール、t-ブトキシ(ジメチルア
ミノ)メタンなどのN,N-ジメチルホルムアミド誘導体を
用いて行うことができる。
【0028】ハロメチレン化反応はR7のカルボニル基
をジメチルアミン、ピロリジン、モルホリンなどの2級
アミンでエナミンとした後、クロロホルムなどのハロホ
ルムを塩基存在下作用させることにより行うことができ
る。
【0029】アルコキシメチレン化反応はオルト蟻酸メ
チル、オルト蟻酸エチルなどのオルト蟻酸アルキルおよ
び無水酢酸の存在下加熱することにより行うことができ
る。
【0030】アミノメチレン化反応はN,N-ジメチルホル
ムアミドジメチルアセタール、t-ブトキシ(ジメチルアミ
ノ)メタンなどのN,N-ジメチルホルムアミド誘導体を作
用させることにより行うことができる。
【0031】前記ホルミル化反応及びハロメチレン化反
応において使用する塩基としては、アルカリ金属水酸化
物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムなど)、アルカリ金属炭酸塩(炭酸リチウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウムなど)、アルカリ金属炭酸水素
塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなど)、ア
ルカリ金属水素化物(水素化ナトリウム、水素化カリウ
ムなど)、無機塩基(金属ナトリウム、金属カリウム、
ナトリウムアミドなど)、アルカリ金属酢酸塩(酢酸ナ
トリウムなど)、アルカリ金属アルコキシド(ナトリウ
ムメトキシド、ナトリウムエトキシド、t-ブトキシカリ
ウムなど)、有機塩基(トリエチルアミン、ジイソプロ
ピルエチルアミン、トリ-n-ブチルアミン、1,5-ジアザ
ビシクロ[4.3.0]-5-ノネン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.
0]-7-ウンデセン、ピリジン、N,N-ジメチルアミノピリ
ジンなど)、有機金属化合物(n-ブチルリチウム、s-ブ
チルリチウム、t-ブチルリチウム、リチウムジイソプロ
ピルアミド、ナトリウム ビス(トリメチルシリル)ア
ミドなど)などがあげられる。
【0032】また、ホルミル化反応、ハロメチレン化反
応、アルコキシメチレン化反応およびアミノメチレン化
反応は、無溶媒または溶媒中で行うことができる。使用
する溶媒としては、メタノール、エタノール、n-プロパ
ノール、イソプロパノール、n-ブタノール、t-ブタノー
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテ
ル、石油エーテル、n-ヘキサン、シクロヘキサン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ピリジ
ン、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化
炭素、水などがあげられる。
【0033】前記の両反応とも使用する試薬および溶媒
の使用、種類などについては反応に用いる基質及び反応
条件によって適宜選択することができる。
【0034】2)本発明の化合物(I)のR3がCONR5
6(式中、R5およびR6は前記と同意義である。)で
表わされる基であり、nが0である化合物(Ig)は本発明
の化合物(Ia〜If)のシアノ基を酸性あるいは塩基性条件
で加水分解することにより得ることができる。
【0035】
【化6】 本反応における加水分解反応はニトリル基を加水分解す
る通常の反応で行なうことができる。例えば、塩酸、硫
酸、酢酸、リン酸、ポリリン酸などを単一あるいは任意
に組み合わせて用いる酸性加水分解、水酸化リチウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭
酸水素カリウム、アンモニアなどを用いるアルカリ加水
分解などがあげられる。
【0036】本反応は、無溶媒または溶媒中で行うこと
ができる。使用する溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノー
ル、t-ブタノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
ジエチルエーテル、石油エーテル、n-ヘキサン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベン
ゼン、ピリジン、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、水などがあげられる。
【0037】前記の反応で使用する試薬および溶媒の使
用、種類などについては反応に用いる基質及び反応条件
によって適宜選択する。
【0038】更に、本発明の化合物(Ig)は以下の方法に
よって得ることができる。
【0039】すなわち、1)-(1)において本発明の化合物
(Ia〜If)の製造中間体として示したチオフェン化合物(I
II)の製造工程で二硫化炭素由来硫黄原子の1個をチオ
エーテル化するために用いたクロロアセトニトリル、ブ
ロモアセトニトリルなどのハロアセトニトリルの代わり
にブロモ酢酸メチル、ブロモ酢酸エチルなどのハロゲン
化酢酸エステルを用いることにより、シアノ基の代わり
にアルコキシカルボニル基を有するチオフェン化合物(I
II)を得ることができる。
【0040】次いでシアノ基の代わりにアルコキシカル
ボニル基を有するチオフェン化合物(III)のアルコキシ
カルボニル基を酸性あるいは塩基性条件でカルボキシル
基へ加水分解後、ヒドロキシルアミンを用いた縮合環化
反応により、1)の本発明の化合物(Ia〜If)のシアノ基
の代わりにカルボキシル基を有する化合物を得ることが
できる。
【0041】前記加水分解反応はエステルを加水分解す
る通常の反応で行なうことができる。例えば、塩酸、硫
酸、酢酸、リン酸、ポリリン酸などを単一あるいは任意
に組み合わせて用いる酸性加水分解、水酸化リチウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭
酸水素カリウム、アンモニアなどを用いるアルカリ加水
分解などがあげられる。
【0042】本反応は、無溶媒または溶媒中で行うこと
ができる。使用する溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノー
ル、t-ブタノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
ジエチルエーテル、石油エーテル、n-ヘキサン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベン
ゼン、ピリジン、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、水などがあげられる。
【0043】前記の反応で使用する試薬および溶媒の使
用、種類などについては反応に用いる基質及び反応条件
によって適宜選択する。
【0044】最後に、カルボキシル基をHNR56(式
中、R5およびR6は前記と同意義でである。)で表わさ
れるアミノ化合物を用いでアミド化することにより、本
発明の化合物(Ig)を得ることができる。
【0045】アミド化反応としてはアミンによるエステ
ルの交換反応、エステルを加水分解して得たカルボン酸
とアミンとの縮合反応などがあげられる。縮合剤として
は、例えば、チオニルクロリドなどの酸ハロゲン化剤、
クロロ炭酸エチルなどのクロロ炭酸アルキル、ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド、1-エチル-3-(3-ジメチルア
ミノ)プロピルカルボジイミドなどのカルボジイミド化
合物、メタンスルホニルクロリドなどのスルホニルクロ
リド化合物、ジフェニルフォスファイト、ジフェニルフ
ォスフォリルクロリドなどのリン化合物、トリフェニル
フォスフィン−ジエチル アザジカルボキシレート、N,
N'-カルボジイミダゾールなどがあげられる。
【0046】本反応は、無溶媒または溶媒中で行うこと
ができる。使用する溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノー
ル、t-ブタノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
ジエチルエーテル、石油エーテル、n-ヘキサン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベン
ゼン、ピリジン、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、水などがあげられる。
【0047】前記の反応で使用する試薬および溶媒の使
用、種類などについては反応に用いる基質及び反応条件
によって適宜選択する。
【0048】3)本発明の化合物(I)のnが1あるいは
2である化合物は本発明の化合物(Ia〜Ig)のアルキルチ
オ基(−S−R2)の硫黄原子をスルホキシドあるいは
スルホンへ酸化する通常の酸化反応を用いることにより
得ることができる。酸化反応に使用する酸化剤として
は、例えば、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキ
シド、メタクロロ過安息香酸、過酢酸、メタ過ヨウ素酸
ナトリウム、亜臭素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウ
ム、過ヨードベンゼンなどがあげられる。
【0049】本反応は、無溶媒または溶媒中で行うこと
ができる。使用する溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノー
ル、t-ブタノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
ジエチルエーテル、石油エーテル、n-ヘキサン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベン
ゼン、ピリジン、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、水などがあげられる。
【0050】前記の反応で使用する試薬および溶媒の使
用、種類などについては反応に用いる基質及び反応条件
によって適宜選択する。
【0051】本発明の化合物は、骨形成促進活性が強力
であるため、骨あるいは歯槽骨の修復・移植の際の骨形
成促進剤として、単独または骨再建用の担体に混合して
使用することができる。
【0052】骨形成促進剤として用いる場合、錠剤、散
剤、液剤、注射剤、坐剤などの剤型で経口および非経口
で投与することができるほか、外科的に摘出した骨に直
接塗布するなどの方法により投与することも可能であ
る。投与量は年齢、性別、体重などを総合的に考慮して
適量を投与することができる。
【0053】骨再建用の担体に混合して使用する場合
は、本発明の化合物を金属、セラミック、あるいは高分
子を材料とする人工骨などに付着または含有させる方法
があげられる。人工骨は、それが骨欠損部に移植された
際に生体組織において本発明の骨芽細胞の分化促進剤が
放出されうるように表面を多孔性にすることが好まし
い。
【0054】
【発明の効果】本発明により、生体内に存在する細胞分
化誘導因子の作用を特異的に増強することから、種々の
骨疾患または神経性疾患の治療あるいは予防に有用な低
分子化合物の提供が可能になった。具体的には、本発明
は、骨粗鬆症の予防または治療剤として、あるいは骨も
しくは歯槽骨の修復・移植の際の骨形成促進剤などとし
て有用である。
【0055】
【実施例】以下、実施例および試験例により本発明をさ
らに詳細に説明する。 実施例1 3,4'-ジメチル-4-(イソキサゾル-5-イル)-5-(メチルチ
オ)チオフェン-2-カルボキサミド a)3-メチル-5-メチルチオ-4-プロピオニルチオフェン
-2-カルボン酸エチル 2,4-ヘキサンジオン(10.0g、87.6mmol)を含むジメチルス
ルホキシド(88ml)溶液に、氷冷下85%水酸化カリウム
(13.6g、175.2mmol)を含む水(8ml)溶液、二硫化炭素(7.3
g、96.4mmol)を順に滴下後、同温度で30分間攪拌し
た。引き続き、氷冷下ブロモ酢酸エチル(13.2g、78.8mmo
l)を含むジメチルスルホキシド(8ml)溶液を滴下し、同
温度で30分間攪拌後、ヨウ化メチル(12.4g、87.6mmol)
を加え、更に20分間攪拌した。反応液を酢酸エチルで
抽出し、有機層を洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥
(無水硫酸マグネシウム)、濾過後、減圧下濃縮した。
【0056】次いで得られた残渣をN,N-ジメチルホルム
アミド(80ml)に溶解した後、無水炭酸カリウム(12.1g、8
7.6mmol)を加え、室温で10時間攪拌した。反応液に水
を加え、析出物を濾過、洗浄(水)、乾燥後、酢酸エチ
ル-n-ヘキサンで再結晶することにより、無色結晶の3-
メチル-5-メチルチオ-4-プロピオニルチオフェン-2-カ
ルボン酸エチル(7.3g、31%)を得た。 融点:114.0〜115.0℃
【0057】b)3,4'-ジメチル-4-(イソキサゾル-5-イ
ル)-5-(メチルチオ)チオフェン-2-カルボン酸 n-ヘキサン(5ml)で3回洗浄した60%水素化ナトリウ
ム(2.14g、53.6mmol)に室温で蟻酸エチル(22ml)、3-メチ
ル-5-メチルチオ-4-プロピオニルチオフェン-2-カルボ
ン酸エチル(7.0g、25.7mmol)を含むテトラヒドロフラン
(54ml)溶液を順に加えた後、80℃で1時間加熱攪拌し
た。反応液を室温に戻し、飽和塩化アンモニウム水溶液
を加えて酸性とした後、酢酸エチルで抽出、有機層を水
洗、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、減圧下濃縮した。
【0058】得られた残渣にエタノール(22ml)及び6規
定水酸化ナトリウム水溶液(7.3ml)を加え、60℃で1
時間加熱攪拌した。反応液を室温に戻し、3規定塩酸を
加えて酸性とした後、酢酸エチルで抽出、有機層を水
洗、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、減圧下濃縮した。
【0059】得られた残渣にピリジン(11ml)およびヒド
ロキシルアミン塩酸塩(1.83g、26.4mmol)を加え、80℃
で1時間加熱攪拌した。反応液を冷却し、水で希釈、更
に12規定塩酸を加えて酸性とした後、酢酸エチルで抽
出した。有機層を洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥
(無水硫酸マグネシウム)、減圧下濃縮することにより
得られた粗結晶を酢酸エチル−n−ヘキサンで再結晶す
ることにより、無色結晶の3,4'-ジメチル-4-(イソキサ
ゾル-5-イル)-5-(メチルチオ)チオフェン-2-カルボン酸
(5.56g、80%)を得た。 融点:190.0〜191.5℃
【0060】c)3,4'-ジメチル-4-(イソキサゾル-5-イ
ル)-5-(メチルチオ)チオフェン-2-カルボキサミド 3,4'-ジメチル-4-(イソキサゾル-5-イル)-5-(メチルチ
オ)チオフェン-2-カルボン酸(4.13g、15.3mmol)を含むテ
トラヒドロフラン(15ml)に室温でN,N-ジメチルホルムア
ミド(0.5ml)およびチオニルクロリド(2.0g、16.9mmol)を
加え、20分間攪拌後、25%アンモニア水(10ml)を加
えた。反応液を酢酸エチルで抽出後、有機層を洗浄
(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウ
ム)、減圧下濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エ
チル=1:1)で精製、ジエチルエーテル-n-ヘキサン
で再結晶することにより、無色結晶の3,4'-ジメチル-4-
(イソキサゾル-5-イル)-5-(メチルチオ)チオフェン-2-
カルボキサミド(2.19g、53%)を得た。 融点:140.0〜141.0℃
【0061】実施例2 3-エチル-4-(4-メチルイソキサゾル-5-イル)-5-(メチ
ルチオ)チオフェン-2-カルボニトリル a)3-エチル-5-メチルチオ-4-プロピオニルチオフェン
-2-カルボニトリル 2,4-ヘプタンジオン(10.0g、78.0mmol)を含むジメチルス
ルホキシド(100ml)溶液に、氷冷下85%水酸化カリウ
ム(10.3g、156.0mmol)を含む水(10ml)溶液、二硫化炭素
(5.9g、78.0mmol)を順に滴下後、同温度で30分間攪拌
した。引き続き、氷冷下クロロアセトニトリル(5.3g、7
0.2mmol)を含むジメチルスルホキシド(10ml)溶液を5分
間かけて滴下し、同温度で20分間攪拌後、炭酸カリウ
ム(10.8g、78.0mmol)及びヨウ化メチル(12.2g、85.8mmol)
を加え、更に30分間攪拌した。反応液を酢酸エチルで
抽出し、有機層を洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥
(無水硫酸マグネシウム)、濾過後、減圧下濃縮した。
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=10:1)で
精製後、得られた結晶をn-ヘキサンで洗浄することによ
り、無色プリズム晶の3-エチル-5-メチルチオ-4-プロピ
オニルチオフェン-2-カルボニトリル(14.8g、88%)を得
た。 融点:66.0〜67.0℃
【0062】b)3-エチル-4-(4-メチルイソキサゾル-5
-イル)-5-(メチルチオ)チオフェン-2-カルボニトリル ナトリウムメトキシド(1.08g、20.0mmol)を含むベンゼン
(20ml)懸濁液に室温で蟻酸エチル(1.48g、20.0mmol)、3-
エチル-5-メチルチオ-4-プロピオニルチオフェン-2-カ
ルボン酸エチル(2.39g、10.0mmol)を含むベンゼン(20ml)
溶液を順に加えた後、室温で30分間熱攪拌後、蟻酸エ
チル(1.48g、20.0mmol)を含むテトラヒドロフラン(20ml)
溶液を加え、更に16時間攪拌した。反応液を洗浄(3
規定塩酸、水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグ
ネシウム)、減圧下濃縮した。
【0063】得られた残渣にピリジン(20ml)およびヒド
ロキシルアミン塩酸塩(0.76g、11.0mmol)を加え、80℃
で45分間加熱攪拌した。反応液を室温に戻し、水で希
釈後、酢酸エチルで抽出した。有機層を洗浄(水、飽和
食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、減圧下
濃縮することにより得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル
=4:1〜3:1)で精製することにより、黄色油状物
質の3-エチル-4-(4-メチルイソキサゾル-5-イル)-5-
(メチルチオ)チオフェン-2-カルボニトリル(0.87g、33%)
を得た。 NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.08(t,3H,J=7.5Hz),2.01(s,3
H),2.55(s,3H),2.66(q,2H,J=7.5Hz),8.22(s,1H)
【0064】実施例3 3-エチル-4-(4-メチルイソキサゾル-5-イル)-5-(メ
チルチオ)チオフェン-2-カルボキサミド 3-エチル-4-(4-メチルイソキサゾル-5-イル)-5-(メ
チルチオ)チオフェン-2-カルボニトリル(0.87g、3.3mmo
l)に濃硫酸(11ml)を加え、60℃で1.5時間加熱後、
反応液を室温に戻し、氷を加え、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を洗浄(水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウ
ム)、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/酢酸
エチル=1:0〜3:1)で精製後、ジエチルエーテル
で再結晶することにより無色結晶の3-エチル-4-(4-メ
チルイソキサゾル-5-イル)-5-(メチルチオ)チオフェ
ン-2-カルボキサミド(0.39g、42%)を得た。 融点:93.5〜94.5℃
【0065】実施例4 4-(4-メチルイソキサゾル-5-イル)-5-メチルチオ-3-(1-
プロピル)チオフェン-2-カルボキサミド 実施例1の製造法で用いた2,4-ヘキサンジオンの代わり
に3,5-オクタンジオンを出発原料として用い、実施例1
の製造法に準拠して製造することにより無色油状物質の
本発明の化合物を得た。 NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.84(t,3H,J=7.8Hz),1.49(dq,2
H,J=7.8Hz,7.8Hz),1.99(s,3H),2.51(s,3H),2.71(t,2H,
7.8Hz),5.85(br.s,2H),8.23(s,1H)
【0066】実施例4’ 3-イソプロピル-4-(4-メチルイソキサゾル-5-イル)-5-
(メチルチオ)チオフェン-2-カルボキサミド 実施例1の製造法で用いた2,4-ヘキサンジオンの代わり
に2-メチル-3,5-ヘプタンジオンを出発原料として用
い、実施例1の製造法に準拠して製造しジエチルエーテ
ル−nヘキサンで再結晶することにより本発明の化合物
を得た。融点:105.0℃
【0067】実施例5 3,4'-ジメチル-5-エチルチオ-4-(イソキサゾル-5-イル)
チオフェン-2-カルボキサミド 実施例2の製造法で用いたヨウ化メチルの代わりに臭化
エチルを用い、実施例2および実施例3の製造法に準拠
して製造することにより無色針状晶の本発明の化合物を
得た。 融点:120.0〜121.0℃(再結晶溶媒:酢酸エチル−nヘ
キサン)
【0068】実施例6 3,4'-ジメチル-5-(イソプロピルチオ)-4-(イソキサゾル
-5-イル)チオフェン-2-カルボキサミド 実施例2の製造法で用いたヨウ化メチルの代わりにヨウ
化イソプロピルを用い、実施例2および実施例3の製造
法に準拠して製造することにより無色結晶の本発明の化
合物を得た。 融点:108.0〜109.0℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル
−nヘキサン)
【0069】実施例7 3-エチル-4-(4-メチルイソキサゾル-5-イル)-5-(メチル
チオ)チオフェン-2-カルボキサミド 実施例1の製造法で用いた2,4-ヘキサンジオンの代わり
に2,4-ヘプタンジオンを出発原料として用い、実施例1
の製造法に準拠して製造することにより無色結晶の本発
明の化合物を得た。 融点:136.5〜138.0℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテ
ル)
【0070】実施例8 4-{4-(1-ブチル)イソキサゾル-5-イル}-3-メチル-5-(メ
チルチオ)チオフェン-2-カルボキサミド 実施例1の製造法で用いた2,4-ヘキサンジオンの代わり
に2,4-ノナンジオンを出発原料として用い、実施例1の
製造法に準拠して製造することにより無色油状の本発明
化合物を得た。 NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.87(t,3H,J=6.2Hz),1.20〜1.61
(m,4H),2.28〜2.65(m,2H),2.30(s,3H),2.51(s,3H),5.61
(br.s,2H),8.25(s,1H)
【0071】実施例9 4-{4-(イソプロピル)イソキサゾル-5-イル}-3-メチル-5
-(メチルチオ)チオフェン-2-カルボキサミド 実施例1の製造法で用いた2,4-ヘキサンジオンの代わり
に6-メチル-2,4-ヘプタンジオンを出発原料として用
い、実施例1の製造法に準拠して製造することにより無
色結晶の本発明の化合物を得た。 融点:111.5〜112.5℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテ
ル)
【0072】実施例10 4-(4-フェニルイソキサゾル-5-イル)-5-メチルチオ-3-
(1-プロピル)チオフェン-2-カルボキサミド 実施例1の製造法で用いた2,4-ヘキサンジオンの代わり
に1-フェニル-2,4-ペンタンジオンを出発原料として用
い、実施例1の製造法に準拠して製造することにより無
色結晶の本発明の化合物を得た。 融点:140.0〜141.0℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテ
ル)
【0073】実施例11 3,3'-ジメチル-4-(イソキサゾル-5-イル)-5-(メチルチ
オ)チオフェン-2-カルボキサミド a)4-アセチル-3-メチル-5-(メチルチオ)チオフェン-2
-カルボン酸エチル 実施例1の製造法で用いた2,4-ヘキサンジオンの代わり
に2,4-ペンタンジオンを出発原料として用い、実施例1
−a)の製造法に準拠して製造することにより無色結晶
の4-アセチル-3-メチル-5-(メチルチオ)チオフェン-2-
カルボン酸エチルを得た。 融点:76〜77℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテル−nヘ
キサン)
【0074】b)3-メチル-5-メチルチオ-4-(3-オキソ
ブチリル)チオフェン-2-カルボン酸エチル 60%水素化ナトリウム(0.64g、15.9mmol)及び酢酸エチ
ル(8.16g、92.9mmol)を含むテトラヒドロフラン(5ml)
懸濁液に室温で4−アセチル-3-メチル-5-(メチルチ
オ)チオフェン-2-カルボン酸エチル(2.0g、7.7mmol)及
びエタノール(0.5ml)を含むテトラヒドロフラン(10ml)
溶液、ジベンゾ18−クラウン−6エーテル(0.04mg)を
含むテトラヒドロフラン(5ml)溶液を順に加えた後、
2時間加熱還流した。反応液を室温に戻し、3規定塩酸
を加えて酸性とした後、酢酸エチルで抽出した。有機層
を洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネ
シウム)、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢
酸エチル=20:1)で精製することにより、黄色結晶
の3-メチル-5-メチルチオ-4-(3-オキソブチリル)チオフ
ェン-2-カルボン酸エチル(1.91g、82%)を得た。 融点:51〜52℃
【0075】c)3,3'-ジメチル-4-(イソキサゾル-5-イ
ル)-5-(メチルチオ)チオフェン-2-カルボン酸 3-メチル-5-メチルチオ-4-(3-オキソブチリル)チオフェ
ン-2-カルボン酸エチル(1.13g、3.76mmol)にピリジン(11
ml)およびヒドロキシルアミン塩酸塩(0.29g、4.14mmol)
を加え、80℃で1時間加熱攪拌した。反応液を冷却
し、水で希釈後、ジエチルエーテルで抽出した。有機層
を洗浄(水、3規定塩酸、飽和食塩水の順)、乾燥(無
水硫酸マグネシウム)、減圧下濃縮した。得られた残渣
の1:1テトラヒドロフラン−エタノール(7.4ml)溶液
に室温で20%水酸化ナトリウム水溶液(3.7ml)を加
え、80℃で1時間加熱攪拌した。反応液を室温に戻
し、3規定塩酸を加えて酸性とした後、析出物を濾取、
水洗した。得られた粗結晶をテトラヒドロフラン(200m
l)に溶解、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、減圧化濃縮
後、得られた残渣をジエチルエーテル-n-ヘキサンで再
結晶することにより、黄色結晶の3,3'-ジメチル-4-(イソ
キサゾル-5-イル)-5-(メチルチオ)チオフェン-2-カルボ
ン酸(0.90g、88%)を得た。 融点:248.0〜249.0℃
【0076】d)3,3'-ジメチル-4-(イソキサゾル-5-イ
ル)-5-(メチルチオ)チオフェン-2-カルボキサミド 実施例1-c)の製造法に準拠してアミド化することによ
り、淡黄色無色針状晶の本発明の化合物を得た。 融点:208.5〜209.0℃(再結晶溶媒:テトラヒドロフラ
ン−nヘキサン)
【0077】実施例12 4-(イソキサゾル-5-イル)-5-メチルチオ-3,3',N-トリメ
チルチオフェン-2-カルボキサミド 実施例1-c)の製造法で用いた25%アンモニア水の代
わりに40%メチルアミン水溶液を用い、実施例1-c)
の製造法に準拠してアミド化することにより、無色結晶
の本発明の化合物を得た。 融点:98〜99.5℃(再結晶溶媒:ジエチルエーテ
ル)
【0078】実施例13 3,4'-ジメチル-N-(1-ヘキシル)-4-(イソキサゾル-5-イ
ル)-5-(メチルチオ)チオフェン-2-カルボキサミド 実施例1-c)の製造法で用いた25%アンモニア水の代
わりにn−ヘキシルアミンを用い、実施例1-c)の製造法
に準拠してアミド化することにより、無色油状物質の本
発明の化合物を得た。 NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.90(t,3H,J=6.6Hz),1.21〜1.65
(m,8H),1.99(s,3H),2.30(s,3H),2.49(s,3H),3.43(dq,2
H,J=6.6Hz,1.6Hz),5.75(br.s,1H),8.23(s,1H)
【0079】実施例14 4-(イソキサゾル-5-イル)-5-メチルチオ-3,3',N,N-テト
ラメチルチオフェン-2-カルボキサミド 実施例1-c)の製造法で用いた25%アンモニア水の代
わりに50%ジメチルアミン水溶液を用い、実施例1-
c)の製造法に準拠してアミド化することにより、無色油
状物質の本発明の化合物を得た。 NMR(200MHz,CDCl3)δ:2.01(s,3H),2.07(s,3H),2.46(s,
3H),3.11(s,6H),8.22(s,1H)
【0080】実施例15 3,4'-ジメチル-4-(イソキサゾル-5-イル)-5-(メチルス
ルフィニル)チオフェン-2-カルボキサミド 実施例1の製造法で製造した本発明の化合物である3,4'
-ジメチル-4-(イソキサゾル-5-イル)-5-(メチルチオ)チ
オフェン-2-カルボキサミド(0.10g、0.37mmol)を含むジ
クロロメタン(3ml)溶液に氷冷下m−クロロ過安息香酸
(0.07g、0.41mmol)を徐々に加え、同温度で30分間攪拌
した。反応液を洗浄(飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、減圧下濃縮後、
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒:酢酸エチル)で精製、酢酸エチル-n-ヘキ
サンで再結晶することにより、無色結晶の3,4'-ジメチ
ル-4-(イソキサゾル-5-イル)-5-(メチルスルフィニル)
チオフェン-2-カルボキサミド(0.064g、61%)を得た。 融点:152.0〜153.0℃
【0081】実施例16 3,4'-ジメチル-4-(イソキサゾル-5-イル)-5-(メチルス
ルホニオ)チオフェン-2-カルボキサミド 実施例1の製造法で製造した本発明の化合物である3,4'
-ジメチル-4-(イソキサゾル-5-イル)-5-(メチルチオ)チ
オフェン-2-カルボキサミド(0.10g、0.37mmol)を含むジ
クロロメタン(3ml)溶液に室温でm-クロロ過安息香酸(0.
14g、0.81mmol)を徐々に加え、更に4時間攪拌した。反
応液を洗浄(飽和炭酸水素ナトリウム水溶液)、乾燥
(無水硫酸マグネシウム)、減圧下濃縮後、得られた残
渣を酢酸エチル-n-ヘキサンで再結晶することにより、
無色結晶の3,4'-ジメチル-4-(イソキサゾル-5-イル)-5-
(メチルスルホニル)チオフェン-2-カルボキサミド(0.08
1g、73%)を得た。 融点:182.0〜183.0℃
【0082】試験例1 本発明の化合物について、ラット胎児頭頂骨由来骨芽細
胞におけるアルカリフォスファターゼ産生誘導促進活性
を測定した。被験化合物濃度が2.5μg/mlでの、被験化
合物未添加のものと比較したアルカリフォスファターゼ
産生誘導促進能は、実施例1は195%、実施例3は155
%、実施例7は187%、実施例9は134%であった。
【0083】試験例2 本発明の化合物について、ラット胎児頭頂骨由来骨芽細
胞におけるノジュール誘導に対しての促進活性を測定し
た。その結果、実施例1は1.0μg/mlで342%、実施例3
は2.5μg/mlで501%、実施例7は2.5μg/mlで576%、実
施例9は2.5μg/mlで550%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 101 A61P 43/00 101 105 105 111 111 (72)発明者 中村 年男 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 (72)発明者 斎藤 秀次 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 [式中、R1およびR2は、それぞれ炭素原子数1〜5の
    アルキル基を示し、R3はシアノ基またはCONR56
    (式中、R5およびR6はそれぞれ水素原子または炭素原
    子数1〜10のアルキル基を示す。)で表わされる基を
    示し、R4は炭素原子数1〜5のアルキル基またはフェ
    ニル基を示し、nは0〜2の整数を示す。]で表わされ
    る置換イソキサゾリルチオフェン化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】投与後に生体内で代謝されることにより請
    求項1記載の化合物を生成する化合物、あるいは、生体
    内で代謝されることにより、請求項1記載の化合物が代
    謝され生成する活性本体化合物と同一の化合物を生成す
    る化合物。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の化合物を有効成
    分として含有する医薬組成物。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載の化合物を有効成
    分として含有する細胞分化誘導因子作用増強剤。
JP11275931A 1998-09-30 1999-09-29 置換イソキサゾリルチオフェン化合物 Pending JP2000169471A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006265176A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Jsr Corp スピロ化合物の製造法

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