JP2000169228A - 非還元性誘電体磁器材料およびその製造方法ならびに積層磁器コンデンサ - Google Patents
非還元性誘電体磁器材料およびその製造方法ならびに積層磁器コンデンサInfo
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Abstract
ンサを製造する際に、内部電極端面を露出させるための
研磨工程の長時間化を防ぐ。 【解決手段】 式I〔(CaXSr1-X)O〕m〔(TiY
Zr1-Y)O2〕(0≦X≦1、0≦Y≦0.10、0.
75≦m≦1.04)で表される複合酸化物を主成分と
して含む仮焼物に、主成分に対し0.001〜10モル
%のMgOを添加して焼成することにより、非還元性誘
電体磁器材料を製造する。前記磁器材料には、副成分と
して、SiO2ならびにBaOおよび/またはCaO
と、MnOとを、所定量含有させる。
Description
とする積層磁器コンデンサに用いられる温度補償用誘電
体磁器材料およびその製造方法と、これを用いた積層磁
器コンデンサとに関する。
信頼性の電子部品として広く利用されており、1台の電
子機器の中で使用される個数も多数にのぼる。近年、機
器の小型・高性能化にともない、積層磁器コンデンサに
対する更なる小型、大容量、低価格、高信頼性化への要
求はますます厳しくなっている。
のペーストと誘電体層用のペーストとをシート法や印刷
法等により積層し、同時焼成して製造される。
用いられる誘電体磁器材料は、還元性の雰囲気下で焼成
すると、還元されて半導体化するという性質を有してい
た。このため内部電極の材料として、誘電体磁器材料の
焼結する温度で溶融せず、かつ誘電体磁器材料を半導体
化しない高い酸素分圧の下で焼成しても酸化されない、
Pd等の貴金属が用いられてきた。しかし、Pd等の貴
金属は高価なため、積層磁器コンデンサの低価格化、大
容量化を図る上での大きな妨げとなっていた。
NiやNi合金等の卑金属の使用が検討されつつある。
内部電極の導電材として卑金属を用いる場合、大気中で
焼成を行なうと内部電極が酸化してしまう。従って、誘
電体層と内部電極との同時焼成を、還元性雰囲気中で行
なう必要がある。しかし、還元性雰囲気中で焼成する
と、上述のように誘電体層が還元され、比抵抗が低くな
ってしまう。このため、非還元性の誘電体磁器材料が提
案されている。
ば特開昭63−126117号公報、特開昭63−28
9709号公報、特開平5−217426号公報、特公
平5−51127号公報、特公平5−51122号公
報、特公平5−51124号公報に、(Ca,Sr)
(Ti,Zr)O3系組成にMn酸化物およびSi酸化
物を添加したものが記載されている。これら各公報にお
いて、Mn酸化物は単独で添加されるか、Mnが(C
a,Sr)サイトを置換する形で添加されており、Si
酸化物は、単独で、または複合酸化物の一成分として添
加されている。Mn酸化物は、耐還元性付与のための添
加成分であり、Si酸化物は焼結助剤として働く。した
がって、Ni等の卑金属からなる内部電極を有する磁器
コンデンサでは、誘電体にMn酸化物およびSi酸化物
を含むものが一般的ということになる。
おいて、内部電極と誘電体層とは焼成時の収縮率が異な
るため、焼成後、コンデンサ素体の側端面に内部電極の
端部が露出しないことがある。そのため、素体の側端面
に端子電極を形成する前に、バレル研磨等により内部電
極を露出させる研磨工程を設ける必要がある。
有する誘電体磁器材料を、Ni内部電極と共に還元性雰
囲気中で同時焼成し、次いで再酸化処理を施すと、素体
内部に閉じこめられたNi内部電極と素体の側端面との
間にMn−Ni複合酸化物が析出することが本発明者ら
の研究により判明した。このMn−Ni複合酸化物はN
iMn2O4を主体とし、誘電体磁器に比べ研磨が困難で
ある。そのため、内部電極端面を露出させるための研磨
工程が長時間化してしまう。研磨工程の長時間化は、生
産性の低下を招くほか、素体に負荷を与えるためにクラ
ック等の欠陥の原因となる。
する積層磁器コンデンサを製造する際に、内部電極端面
を露出させるための研磨工程の長時間化を防ぐことであ
る。
(1)〜(10)のいずれかにより達成される。 (1) 主成分として、 式I 〔(CaXSr1-X)O〕m〔(TiYZr1-Y)
O2〕 (上記式Iにおいて、 0≦X≦1、 0≦Y≦0.10、 0.75≦m≦1.04 である)で表される複合酸化物を含有し、副成分とし
て、SiO2ならびにBaOおよび/またはCaOを、 式II 〔(BaZCa1-Z)O〕VSiO2 (上記式IIにおいて、 0≦Z≦1、 0.5≦V≦4.0 である)で表される複合酸化物に換算して主成分に対し
0.5〜15モル%含有し、 副成分として、MnOを主成分に対し0.2〜5モル%
含有し、 添加成分として、MgOを主成分に対し0.001〜1
0モル%含有し、 主成分を含有する仮焼物に、添加成分の出発原料を添加
し、焼成することにより製造された非還元性誘電体磁器
材料。 (2) 副成分として、Al2O3を主成分に対し10モ
ル%以下含有する上記(1)の非還元性誘電体磁器材
料。
O2〕 (上記式Iにおいて、 0≦X≦1、 0≦Y≦0.10、 0.75≦m≦1.04 である)で表される複合酸化物を含有し、副成分とし
て、SiO2を主成分に対し0.5〜15モル%含有
し、副成分として、MnOを主成分に対し0.2〜5モ
ル%含有し、添加成分として、希土類元素(Sc、Y、
La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、YbおよびLu)酸化物の少な
くとも1種を主成分に対し0.01〜10モル%含有
し、Al2O3を含有しない非還元性誘電体磁器材料。 (4) 副成分として、Al2O3を主成分に対し0.1
モル%未満含有する上記(3)の非還元性誘電体磁器材
料。
O2〕 (上記式Iにおいて、 0≦X≦1、 0≦Y≦0.10、 0.75≦m≦1.04 である)で表される複合酸化物を含有し、副成分とし
て、SiO2を主成分に対し0.5〜15モル%含有
し、副成分として、MnOを主成分に対し0.2〜5モ
ル%含有し、添加成分として、希土類元素(Sc、Y、
La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、YbおよびLu)酸化物の少な
くとも1種を主成分に対し1.5モル%超10モル%以
下含有する非還元性誘電体磁器材料。 (6) 副成分がCaOおよび/またはBaOを含み、
これらとSiO2とを 式II 〔(BaZCa1-Z)O〕VSiO2 で表される複合酸化物に換算して 0≦Z≦1、 0.5≦V≦4.0 となる比率で含有する上記(3)〜(5)のいずれかの
非還元性誘電体磁器材料。 (7) MgOを含有する上記(3)〜(6)のいずれ
かの非還元性誘電体磁器材料。 (8) SiO2濃度が10モル%以上であるSiリッ
チ相を含有する上記(1)〜(7)のいずれかの非還元
性誘電体磁器材料。
O2〕 (上記式Iにおいて、 0≦X≦1、 0≦Y≦0.10、 0.75≦m≦1.04 である)で表される複合酸化物を含有し、副成分とし
て、SiO2ならびにBaOおよび/またはCaOを、 式II 〔(BaZCa1-Z)O〕VSiO2 (上記式IIにおいて、 0≦Z≦1、 0.5≦V≦4.0 である)で表される複合酸化物に換算して主成分に対し
0.5〜15モル%含有し、副成分として、MnOを主
成分に対し0.2〜5モル%含有し、添加成分として、
MgOを主成分に対し0.001〜10モル%含有する
非還元性誘電体磁器材料を、主成分を含有する仮焼物
に、添加成分の出発原料を添加し、焼成することにより
製造する非還元性誘電体磁器材料の製造方法。 (10) 上記(1)〜(8)のいずれかの非還元性誘
電体磁器材料を誘電体として有し、少なくともNiを含
有する内部電極を有する積層磁器コンデンサ。
r)(Ti,Zr)O3系組成を主成分とし、MnOお
よびSiO2を少なくとも含み、さらに、MgOおよび
/または希土類元素酸化物を含む。MgOや希土類元素
酸化物を含有することにより、Ni内部電極と素体の側
端面との間において前記Mn−Ni複合酸化物の析出が
顕著に抑制される。そのため、前記した素体の側端面の
研磨工程の長時間化を防ぐことができる。
よび再酸化処理時に素体内をMnが移動し、内部電極の
Niと結合することにより生じると考えられる。焼成の
際には、焼結助剤として添加されるSiO2に起因する
Siリッチ相が生成する。このSiリッチ相内にはMn
が存在するが、Siリッチ相は融点が低いため、焼成や
再酸化処理の際にSiリッチ相からMnが移動する。移
動したMnは、再酸化処理時に酸化雰囲気に触れて、N
iと共に複合酸化物を形成すると考えられる。本発明に
おいて添加するMgOおよび希土類元素酸化物は、上記
Siリッチ相と結合してその融点を上げることにより、
Mnの移動を抑制すると考えられる。したがって、上記
Siリッチ相と結合しやすくするために、MgOおよび
希土類元素酸化物は、仮焼により主成分を合成した後に
添加することが好ましい。特にMgOについては、主成
分原料仮焼後の添加が必須である。
だけでは生成せず、ある程度以上のMnを添加した場合
に生成する。すなわち、Mn酸化物とSi酸化物とを複
合添加した場合に生成する。Siリッチ相は、結晶粒
界、特に3以上の結晶粒が隣接する箇所(三重点など)
に生成しやすいが、結晶粒内にも生成し得る。Siリッ
チ相は、例えばTEM(透過型電子顕微鏡)写真におい
て結晶粒や他の相と識別可能な性状を示す。Siリッチ
相には、磁器材料全体におけるSiO2の平均濃度を超
える濃度のSiO2が含まれる。具体的には、Siリッ
チ相中におけるSiO2濃度は、通常、10モル%以上
である。また、Siリッチ相中には、Si、Mn、Mg
および希土類元素のほか、磁器材料を構成する他の元素
も含まれる。TEM像において認められるSiリッチ相
の径は、通常、10〜1000nm程度である。
されている前記各公報のうち特開昭63−289709
号公報には、(Ca,Sr)(Ti,Zr)O3系の主
成分100重量部に対し、副成分として、MnをMnO
2に換算して0.01〜4.00重量部、SiO2を2.
00〜8.00重量部、MgOを0.01〜1.00重
量部(主成分に対し0.487〜4.87モル%)含有
する磁器組成物が記載されている。この磁器組成物は、
MgOを含有する点で本発明の磁器材料と同じである。
しかし同公報では、MgOを主成分の原料化合物と同時
に仮焼しており、この点が本発明とは異なる。MgOを
主成分の原料化合物と同時に焼成すると、前記Siリッ
チ相と結合しにくくなり、本発明の効果が実現しない。
は、(Ca,Sr,Mg,Mn)(Ti,Zr)O3系
の基本組成100重量部と添加成分0.2〜15.0重
量部とからなり、前記添加成分が、40〜80モル%の
SiO2と20〜60モル%のMO(MOはBaO、M
gO、ZnO、SrOおよびCaOの少なくとも1種)
とからなる誘電体磁器組成物が記載されている。この磁
器組成物は、それぞれ仮焼することにより製造した基本
成分と添加成分とを混合して焼成したものである。同公
報記載の発明は、基本成分原料を仮焼後にMgOを添加
して焼成する点で本発明と同じである。しかし、同公報
における基本組成は、Tiの0.5〜10%をZrで置
換したものとなっており、Zrの10%以下をTiで置
換する本発明の主組成とは全く異なっている。本発明の
主組成においてTiではなくZrを主体とするのは、容
量の温度特性を小さくするためであり、本発明はこの温
度特性の良好な組成系において、Ni電極使用によるN
i−Mn酸化物の生成を抑えようとするものである。こ
れに対し同公報記載の発明は、1200℃以下の温度で
焼成できることを目的とするものであり、誘電率の温度
係数を小さく抑えようとするものではない。同公報に記
載された磁器組成物の誘電率の温度係数(20〜85
℃)は、−600〜−3100ppm/℃と絶対値が大き
い。また、同公報の実施例において添加成分がMgO+
BaO+CaOを含む場合、同時にZnOおよび/また
はSrOが添加されている。すなわち、同公報には、M
gO+BaO+CaOだけを添加した実施例は記載され
ていない。副成分にZnOやSrOが含まれると、Mg
O添加による効果が減じられてしまう。
発明は、添加成分としてB2O3、SiO2および上記M
Oを用いたほかは上記特公平5−51127号公報記載
の発明と同様である。したがって、同公報においても誘
電率の温度係数が−600〜−3400ppm/℃と絶対値
が大きい。また、同公報の実施例においても、添加成分
がMgO+BaO+CaOを含む場合には、同時にZn
Oおよび/またはSrOが添加されているため、MgO
添加による効果が減じられてしまう。
発明は、添加成分を0.2〜10.0重量部とし、か
つ、添加成分としてLi2O、SiO2および上記MOを
用いたほかは上記特公平5−51127号公報記載の発
明と同様である。したがって、同公報においても誘電率
の温度係数が−630〜−3400ppm/℃と絶対値が大
きい。しかも、Li2Oを含有させることにより添加成
分の融点が大きく低下するため、MgO添加によるMn
の移動抑制効果が不十分となり、本発明の効果は実現し
ない。
(Ca,Sr)(Ti,Zr)O3系の主成分100重
量部に対し、MnO2を0.5〜8重量部、MgOを含
みうるガラス成分を0.5〜8重量部含有する誘電体磁
器組成物が記載されている。この誘電体磁器組成物は、
主成分原料を仮焼した後に副成分ないし添加成分として
ガラス成分を添加して製造される点で本発明の磁器材料
と同様である。しかし、同公報におけるガラス成分は、
上記特公平5−51124号公報の添加成分と同様にL
i2Oを含むため、融点が低くなりすぎる。そのため、
MgO添加によるMnの移動抑制効果が不十分となり、
本発明の効果は実現しない。
様2を包含する。
料という)は、主成分を含有する仮焼物に、添加成分の
出発原料を添加し、焼成することにより製造される。副
成分の出発原料および/またはその仮焼物は、主成分の
出発原料と共に仮焼してもよく、添加成分の出発原料と
共に添加してもよく、一部を主成分の出発原料と共に仮
焼し、残部を添加成分の出発原料と共に添加してもよ
い。
O2〕 で表される複合酸化物を含む。
どちらか一方のみでもよく、その混合比は任意である。
Xの最適値は、Yとの関係で決定される。上記式Iにお
いて、 0≦Y≦0.10 であり、好ましくは 0≦Y≦0.07 である。Yが大きすぎると、容量およびtanδの周波数
依存性が大きくなってしまい、また、静電容量の温度依
存性が大きくなってしまう。上記式Iにおいて、 0.75≦m≦1.04 である。mが小さすぎると、容量およびtanδの周波数
依存性が大きくなってしまい、mが大きすぎると、焼成
温度を高くする必要が生じ、例えば1300℃以下の温
度では焼成し難くなる。
たはCaOと、MnOとである。
助剤として働く。SiO2に加えCaOおよび/または
BaOを複合添加することにより、焼結性は著しく向上
し、緻密な磁器材料が得られる。また、これらを複合添
加することにより、絶縁抵抗の加速寿命時間を長くする
ことができる。なお、この効果は、誘電体層を薄層化し
たときに特に顕著である。これらの酸化物を 式II 〔(BaZCa1-Z)O〕VSiO2 で表される複合酸化物と仮定したとき、主成分に対する
この複合酸化物の比率は、0.5〜15モル%、好まし
くは1〜5モル%である。この比率が小さすぎると焼結
性が不十分となり、大きすぎても焼結性が悪くなってし
まう。また、各酸化物の比率は、上記式IIにおいて 0≦Z≦1、 0.5≦V≦4.0 となるものであり、好ましくは 0.5≦Z≦1、 0.55≦V≦3.0 となるものである。上記式IIにおいて、Vが小さすぎる
と誘電体層を5μm以下としたときにIR加速寿命が短
くなってくる。一方、Vが大きすぎると焼結性が低下す
る。本発明では、上記複合酸化物の構成成分である各酸
化物を、上記式IIに示される比率となるように独立して
添加してもよいが、実際に上記式IIで表される形の複合
酸化物として主成分原料に添加することがより好まし
い。この複合酸化物は融点が低いため、主成分に対する
反応性が良好であり、かつ、融点が低すぎないため、M
gO添加による効果を阻害することがない。
性付与剤および焼結助剤として働く。主成分に対するM
nOの含有量は、0.2〜5モル%、好ましくは0.2
〜3モル%である。MnOが少なすぎると、耐還元性が
不十分となるほか焼結性が低下する。一方、MnOが多
すぎると、誘電率および静電容量の温度係数、誘電正接
(tanδ)の周波数依存性が大きくなってくる。
O3を添加してもよい。Al2O3は、耐還元性付与剤お
よび焼結助剤として働く。主成分に対するAl2O3の含
有量は、好ましくは10モル%以下、より好ましくは5
モル%以下、さらに好ましくは0.5モル%以下であ
る。Al2O3が多すぎると、比誘電率が低下してくる。
なお、耐還元性および焼結性の向上に関して十分な効果
を発揮させるためには、主成分に対するAl2O3の含有
量を0.1モル%以上、特に0.2モル%以上とするこ
とが好ましい。
したように内部電極と素体の側端面との間におけるMn
−Ni複合酸化物の析出を抑制する。主成分に対するM
gOの含有量は、0.001〜10モル%、好ましくは
1〜6モル%、より好ましくは3〜6モル%である。M
gOが少なすぎると、Mn−Ni複合酸化物の析出を抑
制することが実質的に不可能となる。一方、MgOが多
すぎると焼結性が悪くなる。
分に含まれる酸化物を化学量論組成で表しているが、こ
れらの酸化物は、磁器材料中において化学量論組成から
多少偏倚していてもよい。例えばMn酸化物について
は、MnOに限らず、MnO2や他のMn酸化物であっ
てもよい。
記式Iで表される複合酸化物であること、副成分として
MnOを含有することにおいて態様1と同じであり、M
nOの含有量も態様1と同じである。また、態様2に
は、副成分としてSiO2ならびにCaOおよび/また
はBaOを、態様1と同範囲の量含む構成も包含される
が、これに加え、SiO2だけを含有する構成も包含さ
れる。SiO2だけを含有する場合、主成分に対するS
iO2の含有率は0.5〜15モル%、好ましくは1〜
5モル%である。
の酸化物を少なくとも1種含有する。希土類元素酸化物
は、態様1で添加するMgOと同様に、内部電極と素体
の側端面との間におけるMn−Ni複合酸化物の析出を
抑制する。また、希土類元素酸化物は、静電容量の温度
係数を小さくし、誘電正接の周波数依存性を改善する効
果も示す。この態様で用いる希土類元素は、Sc、Y、
La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、YbおよびLuの少なくとも1
種である。主成分に対する希土類元素酸化物の含有量
は、0.01〜10モル%、好ましくは1〜6モル%で
ある。希土類元素酸化物が少なすぎると、Mn−Ni複
合酸化物の析出を抑制することが実質的に不可能とな
る。一方、希土類元素酸化物が多すぎると焼結性が悪く
なる。
希土類元素酸化物のモル百分率は、各希土類元素酸化物
をそれぞれScO3/2、YO3/2、LaO3/2、CeO2、
PrO11/6、NdO3/2、SmO3/2、EuO3/2、Gd
O3/2、TbO3/2、DyO3/2、HoO3/2、Er
O3/2、TmO3/2、YbO3/2、LuO3/2に換算して求
めた値である。
と焼結性が低下することがあるが、その場合には焼成温
度をより高くすることにより、緻密な焼結体を得ること
ができる。
加してもよい。Al2O3の好ましい含有量は、態様1と
同じである。ただし、Al2O3を主成分に対し0.1モ
ル%以上添加する場合、主成分に対する希土類元素酸化
物の含有量は、1.5モル%超とする。
てMgOを添加してもよい。ただし、焼結性の悪化を抑
えるために、MgOと希土類元素酸化物とを合わせた含
有量は、主成分に対し10モル%を超えないことが好ま
しい。
器材料を用い、かつ内部電極に卑金属を用いるほかは特
に構成は限定されない。
含有する卑金属を用いる。このような卑金属としては、
NiまたはNi合金が挙げられる。Ni合金としては、
Niと、Mn、Cr、CoおよびAlの1種以上との合
金が好ましい。なお、Ni合金中のNi含有率は、95
重量%以上であることが好ましい。
粒径は好ましくは3μm以下、より好ましくは2.5μm
以下、さらに好ましくは1.5μm以下である。平均結
晶粒径の下限は特にないが、通常、0.1μm程度であ
る。平均結晶粒径が3μmを超えると、積層磁器コンデ
ンサの誘電体層を5μm以下の厚さとした場合に、IR
加速寿命時間が短くなってしまい、高い信頼性が得られ
にくくなる。
ンサと同様に、通常、ペーストを用いた印刷法やシート
法によりグリーンチップを作製し、これに内部電極ペー
ストを印刷した後、外部電極を印刷ないし転写して焼成
することにより製造される。以下、製造方法について具
体的に説明する。
成法等で合成したCaTiO3、SrTiO3、CaZr
O3、SrZrO3等を用いることができる。副成分およ
び添加成分の出発原料としては、酸化物ないし焼成によ
り酸化物となる各種化合物、例えばSiO2、BaC
O3、CaCO3、Al2O3、MnCO3、MgO、Mg
CO3、前記希土類元素の酸化物を用いることができ
る。
とも主成分の出発原料を仮焼して仮焼物を製造し、次い
で、この仮焼物に少なくとも添加成分の出発原料を添加
して、焼成することが好ましく、特に態様1ではこの方
法が必須である。副成分の添加形態は特に限定されな
い。例えば、副成分の出発原料および/またはその仮焼
物を、主成分の出発原料と共に仮焼してもよく、添加成
分の出発原料と共に添加してもよく、また、一部を主成
分の出発原料と共に仮焼し、残部を添加成分の出発原料
と共に添加してもよい。
料の2種以上を混合して仮焼することにより製造された
複合酸化物である。本発明では、副成分の仮焼物とし
て、通常、前記式IIで表される複合酸化物を用いること
が好ましいが、この仮焼物にMnOを含有させてもよ
い。
よく、副成分の出発原料の少なくとも一部と仮焼した状
態で添加してもよい。ただし、添加成分の出発原料は単
独で添加したほうが、添加成分含有による効果はより高
くなる。
において、1000〜1300℃で1〜4時間程度行う
ことが好ましい。副成分出発原料またはこれに添加成分
出発原料を添加したものの仮焼は、通常、空気中におい
て800〜1200℃で1〜4時間程度行うことが好ま
しい。
径が0.1〜3μm 程度の粉末として利用することが好
ましい。
誘電体ペーストを調製する。誘電体ペーストは、粉末と
有機ビヒクルとを混練した有機系のものであってもよ
く、水系のものであってもよい。有機ビヒクルとは、バ
インダを有機溶剤中に溶解したものである。有機ビヒク
ルに用いるバインダは特に限定されず、エチルセルロー
ス、ポリビニルブチラール等の通常の各種バインダから
適宜選択すればよい。また、用いる有機溶剤も特に限定
されず、印刷法やシート法など、利用する方法に応じ
て、テルピネオール、ブチルカルビトール、アセトン、
トルエン等の各種有機溶剤から適宜選択すればよい。ま
た、誘電体ペーストを水系の塗料とする場合には、水溶
性のバインダや分散剤などを水に溶解させた水系ビヒク
ルと、粉末とを混練すればよい。水系ビヒクルに用いる
水溶性バインダは特に限定されず、例えば、ポリビニル
アルコール、セルロース、水溶性アクリル樹脂などを用
いればよい。
び内部電極材料ペーストを、PET(ポリエチレンテレ
フタレート)等の基板上に積層印刷し、所定形状に切断
した後、基板から剥離してグリーンチップを得る。シー
ト法を用いる場合には、誘電体ペーストを用いてグリー
ンシートを形成し、このグリーンシート上に内部電極ペ
ーストを印刷して積層し、所定形状に切断してグリーン
チップを得る。
金属や合金からなる導電材、あるいは焼成後に上記した
導電材となる各種酸化物、有機金属化合物、レジネート
等と、上記した有機ビヒクルとを混練して調製する。
れる。グリーンチップの脱バインダ処理は、好ましくは
空気中にて200〜400℃前後で、約0.5〜24時
間程度保持する。
還元雰囲気(酸素分圧が10-8〜10-12気圧)中で行
う。焼成温度は、好ましくは1400℃以下、より好ま
しくは1200〜1300℃であり、焼成時間は好まし
くは2〜3時間である。
プ焼結体を得る。再酸化処理は、酸素分圧10-5〜10
-8気圧の雰囲気中で、好ましくは1100℃以下、より
好ましくは800〜1100℃で2〜4時間程度行えば
よい。
バレル研磨やサンドブラスト等により端面研磨を施して
内部電極端面を露出させる。次いで、外部電極ペースト
を印刷ないし転写して焼き付けを行い、外部電極を形成
する。焼き付けは、例えば窒素ガス中において600〜
800℃に0.1〜1時間程度保持することにより行え
ばよい。また、必要に応じて、外部電極表面にめっきな
どによる被覆層を形成することが好ましい。なお、外部
電極ペーストは、上記した内部電極ペーストと同様にし
て調製すればよい。
rO3、SrZrO3およびCaTiO3(いずれも堺化
学製)を用意し、これらを最終組成が(Ca0.7 0Sr
0.30)(Ti0.03Zr0.97)O3となるように秤量し、
空気中において1200℃で3時間仮焼して、主成分の
仮焼物を得た。
末として、MnCO3、BaCO3、CaCO3、Si
O2、MgO、Al2O3を用意した。そして、BaC
O3、CaCO3およびSiO2をボールミルにより16
時間湿式混合し、乾燥後、1150℃で空気中で仮焼
し、さらに、ボールミルにより100時間湿式粉砕する
ことにより、(BaCa)SiO3粉末を製造した。
末および他の出発原料を湿式混合した後、脱水、乾燥し
て誘電体原料粉末を得た。なお、MnCO3は主成分に
対し1モル%とし、(BaCa)SiO3は主成分に対
し2.8モル%とし、MgOは主成分に対し6モル%と
し、Al2O3は主成分に対し0.2モル%とした。比較
のために、MgOを添加しない誘電体原料粉末も製造し
た。
リル樹脂5.4重量部、塩化メチレン45重量部、酢酸
エチル16重量部、ミネラルスピリット6重量部および
アセトン4重量部を添加してボールミルで混合し、誘電
体ペーストを得た。
0重量部と、有機ビヒクル(エチルセルロース樹脂8重
量部をブチルカルビトール92重量部に溶解したもの)
35重量部およびブチルカルビトール7重量部とを混練
し、内部電極ペーストを得た。また、平均粒径0.5μ
mの銅粉末100重量部と、有機ビヒクル(エチルセル
ロース樹脂8重量部をブチルカルビトール92重量部に
溶解したもの)35重量部およびブチルカルビトール7
重量部とを混練し、外部電極ペーストを得た。
ム上に厚さ7μmのグリーンシートを形成し、この上に
内部電極ペーストを印刷した後、PETフィルムからシ
ートを剥離した。このようにして作製したシートを10
0枚積層し、加圧接着してグリーン積層体を得た。次い
で、このグリーン積層体を切断してグリーンチップと
し、脱バインダ処理、焼成、再酸化を以下の条件で行
い、MgOを含有するチップ焼結体とMgOを含有しな
いチップ焼結体とを得た。
スの加湿には、水温を35℃としたウエッターを用い
た。
内部電極に垂直となるように切断し、走査型電子顕微鏡
による組成像(反射電子像)およびEDS像の観察を行
った。
極端部付近の組成像を示す。また、図2に、MgOを含
有しないチップの組成像を示す。図1および図2におい
て、明度の最も高い領域が内部電極、中間の明度の領域
が素体である。すなわち、図1では、チップの側端面か
ら図中左側に内部電極が延びており、図2ではチップの
側端面から図中右側に内部電極が延びている。図1で
は、内部電極がチップの側端面までほぼ達しており、内
部電極端面をチップの側端面に露出させるための研磨が
容易であることがわかる。これに対し図2では、内部電
極端面とチップの側端面との間に暗色の領域が存在して
いることがわかる。
おけるMn分布を示すEDS像を、図3および図4に示
す。これらのEDS像では、明度が高いほどMn濃度が
高い。MgOを含有しないチップでは、図4に示される
ようにチップの側端面から内側に向かって約2μmの深
さまでMnの偏在が認められる。これに対しMgOを含
有するチップでは、図3に示されるようにMnの偏在は
認められない。
構造を調べるため、この領域のX線回折を行った。その
結果、Mn偏在領域にはNiMn2O4が多量に存在する
ことがわかった。これに対し、MgOを含有するチップ
では、内部電極端部付近にNiMn2O4の生成は認めら
れたが、回折ピークの強度からみて極めて少量であっ
た。
2O4が析出することから、その析出には内部電極の酸化
が関係していると考えられる。そこで、MgOを添加せ
ず、かつ再酸化処理を行わなかったほかは上記チップと
同様にして比較用チップを作製し、これについて組成像
を観察したところ、NiMn2O4の析出は確認できなか
った。この結果から、再酸化処理時にNi内部電極の端
部が酸化性雰囲気と接触し、そこにMnが移動してNi
Mn2O4が生成したと考えられる。
粒界に存在するSiリッチ相をEDSにより分析した。
その結果、MgOを含有するチップではSiリッチ相中
にMnOが0.5モル%存在していたが、MgOを含有
しないチップではSiリッチ相中のMnO濃度が0.1
5モル%にすぎなかった。この結果から、MgOがSi
リッチ相中からのMnの移動を阻止することがわかる。
なお、このSiリッチ相は、SiO2含有量およびCa
O含有量が共に素体の平均濃度よりも高いCa−Siリ
ッチ相であり、相内におけるSiO2濃度は31.6モ
ル%であった。
ために、(BaCa)SiO3、MnCO3およびMgO
それぞれの添加量を下記表1に示す値としたほかは実施
例1と同様にして、チップを作製した。表1に示す添加
量は、いずれも主成分に対するモル百分率である。
おけるSiO2濃度およびMnO濃度をTEM−EDS
分析により測定し、また、内部電極端部付近におけるN
iMn2O4析出の有無を調べた。結果を表1に示す。な
お、表1においてSiリッチ相内のSiO2濃度が10
モル%未満と表示してあるチップは、Siリッチ相が生
成しなかったものである。Siリッチ相が生成しなかっ
たものでは、SiO2濃度を結晶粒内で測定した。
3およびMnCO3を添加したときに、Siリッチ相が生
成することがわかる。そして、Siリッチ相が生成する
条件下においてNiMn2O4の析出を抑えるためには、
MgOの添加が必要であることがわかる。表1におい
て、チップ全体へのMnCO3添加量に対するSiリッ
チ相内のMnO濃度の比率で比較すると、MgOを添加
したチップでは、添加しなかったチップに比べ前記比率
が相対的に高くなることがわかる。したがって、MgO
添加によりSiリッチ相からのMnOの移動が抑制さ
れ、その結果、NiMn2O4の析出が抑えられたと考え
られる。なお、チップNo.1、2は、(BaCa)Si
O3またはMnCO3の添加量が少なかったため、焼結不
足であった。
に、表1に示すチップNo.7のTEM写真を図5に示
す。また、図5中におけるSiリッチ相の存在箇所を、
図5のトレース図である図6に示す。図5中の逆三角マ
ークは、TEM−EDSによる組成分析箇所を示すもの
であり、組織構造とは関係しない。図5では、結晶粒界
および結晶粒内にSiリッチ相が存在している。図5中
のSiリッチ相には、一部にラメラ構造が認められる
が、Siリッチ相には無構造のものもある。電子線回折
による解析では、無構造のものもラメラ構造を有するも
のも結晶質であることが確認された。
も、Siリッチ相からのMnOの移動が抑制されること
が確認できた。
2に示す値とし、主成分に対する(BaCa)SiO3
の比率を2モル%としたほかは実施例1と同様にして、
チップを作製した。これらのチップについて、NiMn
2O4析出の有無を調べた。結果を表2に示す。
の析出が抑制されることがわかる。なお、主成分に対す
るMgOの比率を20モル%としたチップも作製した
が、このチップは焼結不足であった。また、主成分に対
するAl2O3の比率を20モル%としたチップも作製し
たが、このチップは誘電率が著しく低くなってしまっ
た。
添加し、主成分に対するAl2O3の比率を表3に示す値
とし、主成分に対する(BaCa)SiO3の比率を2
モル%とし、MgOを添加しなかったほかは実施例1と
同様にして、チップを作製した。これらのチップについ
て、NiMn2O4析出の有無を調べた。結果を表3に示
す。
NiMn2O4の析出が抑制されることがわかる。なお、
表3に示される組成のうち希土類元素酸化物を含む組成
にさらにMgOを加えてチップを作製したところ、これ
らのチップにおいてもNiMn2O4の析出は認められな
かった。
る積層磁器コンデンサを製造する際に、内部電極端面を
露出させるための研磨工程の長時間化を防ぐことがで
き、生産性を向上させることができる。また、研磨が短
時間で済むことにより、素体にクラック等の欠陥が生じ
にくくなる。
って、MgOを含有する積層磁器コンデンサにおける内
部電極端部付近の走査型電子顕微鏡による組成像であ
る。
って、MgOを含有しない積層磁器コンデンサにおける
内部電極端部付近の走査型電子顕微鏡による組成像であ
る。
って、MgOを含有する積層磁器コンデンサにおける内
部電極端部付近の走査型電子顕微鏡によるEDS像であ
る。
って、MgOを含有しない積層磁器コンデンサにおける
内部電極端部付近の走査型電子顕微鏡によるEDS像で
ある。
って、積層磁器コンデンサの透過型電子顕微鏡写真であ
る。
る。
Claims (10)
- 【請求項1】 主成分として、 式I 〔(CaXSr1-X)O〕m〔(TiYZr1-Y)
O2〕 (上記式Iにおいて、 0≦X≦1、 0≦Y≦0.10、 0.75≦m≦1.04 である)で表される複合酸化物を含有し、 副成分として、SiO2ならびにBaOおよび/または
CaOを、 式II 〔(BaZCa1-Z)O〕VSiO2 (上記式IIにおいて、 0≦Z≦1、 0.5≦V≦4.0 である)で表される複合酸化物に換算して主成分に対し
0.5〜15モル%含有し、 副成分として、MnOを主成分に対し0.2〜5モル%
含有し、 添加成分として、MgOを主成分に対し0.001〜1
0モル%含有し、 主成分を含有する仮焼物に、添加成分の出発原料を添加
し、焼成することにより製造された非還元性誘電体磁器
材料。 - 【請求項2】 副成分として、Al2O3を主成分に対し
10モル%以下含有する請求項1の非還元性誘電体磁器
材料。 - 【請求項3】 主成分として、 式I 〔(CaXSr1-X)O〕m〔(TiYZr1-Y)
O2〕 (上記式Iにおいて、 0≦X≦1、 0≦Y≦0.10、 0.75≦m≦1.04 である) で表される複合酸化物を含有し、 副成分として、SiO2を主成分に対し0.5〜15モ
ル%含有し、 副成分として、MnOを主成分に対し0.2〜5モル%
含有し、 添加成分として、希土類元素(Sc、Y、La、Ce、
Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、YbおよびLu)酸化物の少なくとも1種を
主成分に対し0.01〜10モル%含有し、 Al2O3を含有しない非還元性誘電体磁器材料。 - 【請求項4】 副成分として、Al2O3を主成分に対し
0.1モル%未満含有する請求項3の非還元性誘電体磁
器材料。 - 【請求項5】 主成分として、 式I 〔(CaXSr1-X)O〕m〔(TiYZr1-Y)
O2〕 (上記式Iにおいて、 0≦X≦1、 0≦Y≦0.10、 0.75≦m≦1.04 である)で表される複合酸化物を含有し、 副成分として、SiO2を主成分に対し0.5〜15モ
ル%含有し、 副成分として、MnOを主成分に対し0.2〜5モル%
含有し、 添加成分として、希土類元素(Sc、Y、La、Ce、
Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、YbおよびLu)酸化物の少なくとも1種を
主成分に対し1.5モル%超10モル%以下含有する非
還元性誘電体磁器材料。 - 【請求項6】 副成分がCaOおよび/またはBaOを
含み、これらとSiO2とを 式II 〔(BaZCa1-Z)O〕VSiO2 で表される複合酸化物に換算して 0≦Z≦1、 0.5≦V≦4.0 となる比率で含有する請求項3〜5のいずれかの非還元
性誘電体磁器材料。 - 【請求項7】 MgOを含有する請求項3〜6のいずれ
かの非還元性誘電体磁器材料。 - 【請求項8】 SiO2濃度が10モル%以上であるS
iリッチ相を含有する請求項1〜7のいずれかの非還元
性誘電体磁器材料。 - 【請求項9】 主成分として、 式I 〔(CaXSr1-X)O〕m〔(TiYZr1-Y)
O2〕 (上記式Iにおいて、 0≦X≦1、 0≦Y≦0.10、 0.75≦m≦1.04 である)で表される複合酸化物を含有し、副成分とし
て、SiO2ならびにBaOおよび/またはCaOを、 式II 〔(BaZCa1-Z)O〕VSiO2 (上記式IIにおいて、 0≦Z≦1、 0.5≦V≦4.0 である)で表される複合酸化物に換算して主成分に対し
0.5〜15モル%含有し、 副成分として、MnOを主成分に対し0.2〜5モル%
含有し、 添加成分として、MgOを主成分に対し0.001〜1
0モル%含有する非還元性誘電体磁器材料を、 主成分を含有する仮焼物に、添加成分の出発原料を添加
し、焼成することにより製造する非還元性誘電体磁器材
料の製造方法。 - 【請求項10】 請求項1〜8のいずれかの非還元性誘
電体磁器材料を誘電体として有し、少なくともNiを含
有する内部電極を有する積層磁器コンデンサ。
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-
1999
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