JP2000168495A - ショルダーベルトアンカー位置調節装置 - Google Patents

ショルダーベルトアンカー位置調節装置

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JP2000168495A
JP2000168495A JP10348681A JP34868198A JP2000168495A JP 2000168495 A JP2000168495 A JP 2000168495A JP 10348681 A JP10348681 A JP 10348681A JP 34868198 A JP34868198 A JP 34868198A JP 2000168495 A JP2000168495 A JP 2000168495A
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guide rail
slide member
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lock pin
adjusting device
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JP10348681A
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Osamu Tokugawa
修 徳川
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の衝突や急制動等にウェビングからスル
ーアンカー及びスライド部材を介してガイドレールに作
用する負荷の作用位置に拘わらず、ガイドレールに所定
の変形を生じさせて、安定した衝撃吸収性能を発揮させ
ることができるショルダーベルトアンカー位置調節装置
を提供すること。 【解決手段】 スルーアンカー10が取り付けられたス
ライド部材24を移動自在に支持するガイドレール62
に、スライド部材24側のロックピン26が係合可能な
複数個の係止孔62aが設けられ、ロックピン26が係
合する係止孔62aの選択によって、スルーアンカー1
0の位置を調整するショルダーベルトアンカー位置調節
装置60において、ウェビング4からスルーアンカー1
0及びスライド部材24を介して所定以上の負荷が作用
する時に、負荷の作用位置に拘わらずガイドレール62
の変形起点となる低剛性部62a,64を有する構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗員の体格等に応
じて肩ベルト(ショルダーベルト)の支持高さを調整可
能にするために車両用シートベルト装置に用いられるシ
ョルダーベルトアンカー位置調節装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の乗員等を座席に安全に保持
するためのシートベルト装置として、図7に示すシート
ベルト装置2が普及している。このシートベルト装置2
は、連続ウェビングを用いた三点式シートベルト装置
で、ウェビング4の一端部が車体5に固定されたアンカ
ープレート6に係止され、他端部が車体5のセンターピ
ラー8に取り付けられたスルーアンカー10を通って、
センターピラー8の下端部に配設されたリトラクター
(巻き取り装置)12に係止されており、アンカープレ
ート6とスルーアンカー10との間のウェビング中間部
に配設されたスルータング14を車体中央部に立設され
たバックル16に係合させることにより、乗員を座席1
8に拘束する。
【0003】通常、三点式シートベルト装置では、乗員
の体格に合わせてスルーアンカー10の取付位置を上下
方向に調節可能にするショルダーベルトアンカー位置調
節装置が採用されている。
【0004】図8〜図10は、従来のショルダーベルト
アンカー位置調節装置20を示したものである。このシ
ョルダーベルトアンカー位置調節装置20は、複数個の
係止孔22aが長手方向に沿って適宜間隔で設けられる
と共に長手方向を車体上下方向に向けて両端が車体15
に固定されるガイドレール22と、車体上下方向に移動
自在に前記ガイドレール22に係合・支持されるスライ
ド部材24と、このスライド部材24に取り付けられて
ウェビング4を支持するスルーアンカー10と、前記ス
ライド部材24に出没可能に設けられてスライド部材2
4から突出して前記係止孔22aに係合することでガイ
ドレール22上でのスライド部材24の移動を拘束する
ロックピン26と、前記スライド部材24上の前記ロッ
クピン26の出没を操作して前記ロックピン26と前記
係止孔22aとを係合状態又は非係合状態にする操作部
材28とを備える。
【0005】ガイドレール22は、細長い金属板の両側
縁を折り曲げることで、スライド部材24がスライド可
能に係合するC字形の断面構造を得ると共に、長手方向
の両端には取付け用孔22b,22cが設けられてい
る。そして、取付け用孔22b,22cを挿通するボル
ト30,31により車体15に固定される。
【0006】この例に示したスライド部材24は、一番
最下層に配置されるスライドプレート34と、このスラ
イドプレート34の上に重ねられたスライダー36と、
このスライダー36の上に重ねられたプレート38とか
ら構成されている。スルーアンカー10は、スライド部
材24に設けられたナット40にボルト42により回動
可能に取り付けられている。スライド部材24のプレー
ト38には、ビス46、リベット100によりガーニッ
シュ48が取り付けられている。ガーニッシュ48の筒
部上面側にはプッシュナット44がロックピン26と嵌
合して取り付けられ、プッシュナット44を介して操作
部材(操作ノブ)28が取り付けられている。
【0007】ロックピン26は、ガーニッシュ48の筒
部によってガイドレール22に向かって進退自在に支持
されると共に、コイルスプリング52によりスライド部
材24から突出した状態が保持されるように付勢されて
いる。操作部材28は、図8に示すように両側にくぼん
だ把持部28aが形成されており、把持部28aを掴ん
で図9の矢印(イ)方向に引き出すことで、ロックピン
26をスライド部材24内に退出させ、ロックピン26
が係止孔22aから抜けた非係合状態とすることができ
る。
【0008】操作部材28を図9の矢印(イ)方向に引
いて、ロックピン26と係止孔22aとを非係合状態に
すると、スライド部材24はガイドレール22上をスラ
イド自在になり、ロックピン26を何れかの係止孔22
aの上に移動させた後に、操作部材28から手を離す
と、操作部材28及びロックピン26はコイルスプリン
グ52の付勢力により初期状態に戻って、ロックピン2
6が係止孔22aに係合した状態が得られる。以上のシ
ョルダーベルトアンカー位置調節装置20は、このよう
に、ロックピン26の係合する係止孔22aの選択によ
って、スルーアンカー10の位置を調整する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ウェビング
4に張力がかかるとき、ウェビング4に作用する張力に
応じた負荷が、スルーアンカー10及びスライド部材2
4を介して、剪断荷重又は曲げ荷重として、前記ガイド
レール22に作用する。そこで、ショルダーベルトアン
カー位置調節装置として、車両の衝突や急制動等により
ウェビング4に作用する張力が所定以上になる場合に
は、スルーアンカー10及びスライド部材24を介して
負荷を受ける前記ガイドレール22が変形をすることで
ウェビング4で拘束されている乗員への衝撃を吸収緩和
させることが研究されている。
【0010】ところが、上記のガイドレール22では、
スルーアンカー10及びスライド部材24を介して作用
する負荷に対するガイドレール22の曲げ剛性は、ロッ
クピン26が係合する係止孔22aの選択によって大き
く変わり、安定した衝撃吸収性能を発揮させることが難
しいという問題があった。
【0011】理由は、以下の通りである。上記のショル
ダーベルトアンカー位置調節装置20の場合、ウェビン
グ4からスルーアンカー10及びスライド部材24を介
して前記ガイドレール22上に作用する負荷の作用位置
は、スライド部材24とガイドレール22との係合範囲
内ではあるが、スルーアンカー10の取付位置がロック
ピン26の位置からずれているため、スルーアンカー1
0の取付位置側に少しずれた位置となる。従って、例え
ば、図10で最上段の係止孔22aにロックピン26が
係合している場合には、ウェビング4からの負荷の作用
位置は、上から2番目又は3番目の係止孔22a付近に
なり、その作用位置を変形起点としてガイドレール22
が曲げ変形を起こす。この場合に、変形起点の付近に
は、ガイドレール22の剛性を低下させる係止孔22a
が存在しているため、ガイドレール22には変形が生じ
易い。これに対し、図10で最下段の係止孔22aにロ
ックピン26が係合している場合には、ウェビング4か
らの負荷の作用位置は、最下段の係止孔22aよりも更
に下に下がって、係止孔22aが存在せず比較的に剛性
の高い部分となり、その作用位置を変形起点としてガイ
ドレール22が曲げ変形を起こすため、ガイドレール2
2は変形しにくい。更には、ガイドレール22の変形起
点が、ロックピン26が係合する係止孔22aの選択に
よって変化し、ガイドレール22を両端支持梁として考
えた場合に、変形起点の変化によっても、曲げ剛性に差
が発生するからである。
【0012】また、変形起点となるガイドレール22の
位置が、剛性の高い部分である場合には、ガイドレール
22の変形が少なくなる分、その他の構成部品に応力集
中を招く恐れがあり、応力集中によって不都合な部品破
損等を招かないように、その他の構成部品の強度アップ
を図る結果、コストアップを招くという問題もあった。
【0013】本発明の目的は、車両の衝突や急制動等に
よりウェビングに作用する張力が所定以上になる場合
に、ウェビングからスルーアンカー及びスライド部材を
介してガイドレールに作用する負荷の作用位置に拘わら
ず、ガイドレールに所定の変形を生じさせて、安定した
衝撃吸収性能を発揮させることができ、しかも、ガイド
レール以外の他の構成部品の強度を必要最小限に抑え
て、コストの低減を図ることのできるショルダーベルト
アンカー位置調節装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、複
数個の係止孔が長手方向に沿って適宜間隔で設けられ長
手方向を車体上下方向に向けて車体に固定されるガイド
レールと、車体上下方向に移動自在に前記ガイドレール
に係合して支持されるスライド部材と、このスライド部
材に取り付けられてウェビングを支持するスルーアンカ
ーと、前記スライド部材に出没可能に設けられてスライ
ド部材から突出して前記係止孔に係合することでガイド
レール上でのスライド部材の移動を拘束するロックピン
と、前記スライド部材上の前記ロックピンの出没を操作
して前記ロックピンと前記係止孔とを係合状態又は非係
合状態にする操作部材とを備えて、前記ロックピンが係
合する係止孔の選択によって、スルーアンカーの位置を
調整するショルダーベルトアンカー位置調節装置におい
て、ウェビングに作用する張力によりスルーアンカー及
びスライド部材を介して前記ガイドレール上に所定以上
の負荷が作用した時に、負荷の作用位置に拘わらずガイ
ドレールの変形起点となる低剛性部を有することを特徴
とするショルダーベルトアンカー位置調節装置により達
成される。
【0015】そして、上記構成によれば、車両の衝突や
急制動等によりウェビングに作用する張力が所定以上に
なる場合に、ウェビングからスルーアンカー及びスライ
ド部材を介してガイドレールに所定以上の負荷が作用す
ると、ガイドレールに低剛性部が設定されているため、
負荷の作用位置に拘わらず、ガイドレールは低剛性部を
変形起点として変形する。即ち、ロックピンが係合する
ガイドレール上の係止孔位置に関係なく、常に低剛性部
が変形起点となるため、負荷の作用位置が変化しても、
それに対するガイドレールの曲げ剛性の変動が小さくな
るため、ガイドレールが負荷に応じた変形を生じ易くな
り、結果的に、ガイドレールの変形によって安定した衝
撃吸収性能を発揮させることができる。しかも、ガイド
レールに作用する負荷が所定以上になれば、負荷の作用
位置に拘わらずガイドレールが変形を起こすため、ガイ
ドレール以外の構成部材に応力集中が生じることがな
く、ガイドレール以外の他の構成部品の強度を必要最小
限に抑えて、コストの低減を図ることができる。
【0016】なお、好ましくは、前記低剛性部は、前記
係止孔に加え、ガイドレール上に強度を低下させる変形
用孔を明けることで形成するとよい。このようにする
と、ガイドレールのプレス成形工程で低剛性部を得るこ
とができて、製造工程の増加を招かずに、材料の変形に
よる所望の衝撃吸収性能を簡単かつ安価に得ることがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
に係るショルダーベルトアンカー位置調節装置の実施の
形態を詳細に説明する。図1は本発明に係るショルダー
ベルトアンカー位置調節装置の第1の実施の形態の正面
図、図2は図1のC−C線に沿う断面図、図3は図2の
D矢視図である。
【0018】この第1の実施の形態のショルダーベルト
アンカー位置調節装置60は、図7に示した三点式シー
トベルト装置2において、乗員の肩口付近にウェビング
4の挿通位置を提供するスルーアンカー10の取付位置
を調整可能にするものである。具体的には、ショルダー
ベルトアンカー位置調節装置60は、複数個の係止孔6
2aが長手方向に沿って適宜間隔で設けられると共に長
手方向を車体上下方向に向けて両端が車体15に固定さ
れるガイドレール62と、車体上下方向に移動自在に前
記ガイドレール62に係合・支持されるスライド部材2
4と、このスライド部材24に取り付けられてウェビン
グ4を支持するスルーアンカー10と、前記スライド部
材24に出没可能に設けられてスライド部材24から突
出して前記係止孔62aに係合することでガイドレール
62上でのスライド部材24の移動を拘束するロックピ
ン26と、前記スライド部材24上の前記ロックピン2
6の出没を操作して前記ロックピン26と前記係止孔6
2aとを係合状態又は非係合状態にする操作部材28と
を備え、ロックピン26の係合する係止孔62aの選択
によって、スルーアンカー10の取付高さ位置を調整す
るもので、ガイドレール62以外の構成部品は、全て図
8及び図9に示したショルダーベルトアンカー位置調節
装置20と共通であり、また、スルーアンカー10の取
付高さ位置を調整する際の操作も共通である。従って、
スルーアンカー10の取付高さ位置を調整する際の操作
手順や、共通の構成部品の構造等については、説明を省
略する。
【0019】ガイドレール62は、細長い金属板の両側
縁を折り曲げることで、スライド部材24がスライド可
能に係合するC字形の断面構造を得ると共に、長手方向
の両端には取付け用孔62b,62cが設けられてい
る。そして、取付け用孔62b,62cを挿通するボル
ト30,31により車体15に固定される。
【0020】本実施の形態のガイドレール62上には、
ウェビング4に作用する張力によりスルーアンカー10
及びスライド部材24を介して前記ガイドレール62へ
所定以上の負荷が作用した時に、ガイドレール62の負
荷の作用位置に拘わらずガイドレール62の変形起点と
なる低剛性部62a,64が設けられている。この低剛
性部62a,64は、ガイドレール62の各係止孔62
a及び最下段の変形用孔64aの部分でガイドレール6
2の断面係数を小さくしたものである。
【0021】以上のショルダーベルトアンカー位置調節
装置60においては、車両の衝突や急制動等によりウェ
ビング4に作用する張力が所定以上になって、ウェビン
グ4からスルーアンカー10及びスライド部材24を介
してガイドレール62に所定以上の負荷が作用すると、
ガイドレール62に低剛性部62a,64が設定されて
いるため、負荷の作用位置に拘わらず、ガイドレール6
2は低剛性部62a,64を変形起点として変形する。
即ち、ロックピンが係合するガイドレール62上の係止
孔位置に関係なく、係合している係止孔62aに隣接し
た低剛性部62a,64が変形起点となるため、負荷の
作用位置が変化しても、それに対するガイドレール62
の曲げ剛性の変動が小さくなるため、ガイドレール62
が負荷に応じた変形を生じ易くなり、結果的に、ガイド
レール62の変形によって安定した衝撃吸収性能を発揮
させることができる。しかも、ガイドレール62に作用
する負荷が所定以上になれば、負荷の作用位置に拘わら
ずガイドレール62が変形を起こすため、ガイドレール
62以外の構成部材に応力集中が生じることがなく、ガ
イドレール62以外の他の構成部品の強度を必要最小限
に抑えて、コストの低減を図ることができる。
【0022】そして、本実施の形態では、低剛性部62
a,64が、ガイドレール62上に曲げ剛性を小さくし
た係止孔62a及び変形用孔64aを明けることで形成
される構成のため、ガイドレール62のプレス成形工程
で低剛性部62a,64を得ることができて、製造工程
の増加を招かずに、材料の変形による所望の衝撃吸収性
能を簡単かつ安価に得ることができる。
【0023】図4は本発明に係るショルダーベルトアン
カー位置調節装置70の第2の実施の形態の正面図、図
5は図4のE−E線に沿う断面図、図6は図5のF矢視
図である。このショルダーベルトアンカー位置調節装置
70は、複数個の係止孔72aが長手方向に沿って適宜
間隔で設けられると共に長手方向を車体上下方向に向け
て両端が車体15に固定されるガイドレール72と、車
体上下方向に移動自在に前記ガイドレール72に係合・
支持されるスライド部材74と、このスライド部材74
に取り付けられてウェビング4を支持するスルーアンカ
ー10と、前記スライド部材74に出没可能に設けられ
てスライド部材74から突出して前記係止孔72aに係
合することでガイドレール72上でのスライド部材74
の移動を拘束するロックピン26と、前記スライド部材
74上の前記ロックピン26の出没を操作して前記ロッ
クピン26と前記係止孔72aとを係合状態又は非係合
状態にする操作部材78とを備え、ロックピン26の係
合する係止孔72aの選択によって、スルーアンカー1
0の取付高さ位置を調整する点では、第1の実施の形態
で示したショルダーベルトアンカー位置調節装置60と
共通している。
【0024】また、ガイドレール72は、細長い金属板
の両側縁を折り曲げることで、スライド部材74がスラ
イド可能に係合するC字形の断面構造を得ると共に、長
手方向の両端には取付け用孔72b,72cが設けられ
ている。そして、取付け用孔72b,72cを挿通する
ボルト30,31により車体15に固定される。
【0025】本実施の形態のガイドレール72上にも、
ウェビング4に作用する張力によりスルーアンカー10
及びスライド部材74を介して前記ガイドレール72へ
所定以上の負荷が作用した時に、ガイドレール72の負
荷の作用位置に拘わらずガイドレール72の変形起点と
なる低剛性部72a,80が設けられている。この低剛
性部72a,80は、ガイドレール72の各係止孔72
a及び最上段の変形用孔80aの部分でガイドレール7
2の断面係数を小さくしたものである。
【0026】以上の第2の実施の形態のショルダーベル
トアンカー位置調節装置70は、スライド部材74の機
構や、操作部材78の支持機構が第1の実施の形態とは
異なっている。ショルダーベルトアンカー位置調節装置
70におけるスライド部材74は、下層に配置されるス
ライドプレート82と、このスライドプレート82の上
に重ねられたスライダー84とから構成されている。
【0027】スルーアンカー10は、スライド部材74
に設けられたナット40にボルト42により回動可能に
取り付けられている。スライド部材74には、ガーニッ
シュ88や樹脂製カバー90が取り付けられている。樹
脂製カバー90は、スルーアンカー10を取り付けてい
るボルト42を覆うと共に、操作部材78の装着空間を
画成している。
【0028】ロックピン26は、スライド部材74によ
ってガイドレール72に向かって進退自在に支持される
と共に、コイルスプリング92によりスライド部材74
から突出した状態が保持されるように付勢されている。
操作部材78は、図4で矢印(ニ)方向に押し込むと、
それによって揺動するロック解除部材94(図5参照)
を介して、ロックピン26をスライド部材74内に退出
させ、ロックピン26が係止孔72aから抜けた非係合
状態とすることができる。
【0029】操作部材78を図4の矢印(ニ)方向に押
して、ロックピン26と係止孔72aとを非係合状態に
すると、スライド部材74はガイドレール72上をスラ
イド自在になり、ロックピン26を何れかの係止孔72
aの上に移動させた後に、操作部材78から手を離す
と、操作部材78及びロックピン26はコイルスプリン
グ92の付勢力により初期状態に戻って、ロックピン2
6が係止孔72aに係合した状態が得られる。
【0030】以上のショルダーベルトアンカー位置調節
装置70も、ロックピン26の係合する係止孔72aの
選択によって、スルーアンカー10の位置を調整する。
そして、スライド部材74の機構や操作部材78の支持
機構が第1の実施の形態とは異なっているが、ガイドレ
ール72には第1の実施の形態と同様に低剛性部72
a,80が設けられていて、車両の衝突や急制動等によ
りウェビング4からスルーアンカー10及びスライド部
材74を介してガイドレール72に所定以上の負荷が作
用すると、負荷の作用位置に拘わらず、ガイドレール7
2は低剛性部72a,80を変形起点として変形する。
【0031】従って、第1の実施の形態と同様に、ガイ
ドレール72の変形によって安定した衝撃吸収性能を発
揮させることができる。しかも、ガイドレール72に作
用する負荷が所定以上になれば、負荷の作用位置に拘わ
らずガイドレール72が簡単に変形を起こすため、ガイ
ドレール72以外の構成部材に応力集中が生じることが
なく、ガイドレール72以外の他の構成部品の強度を必
要最小限に抑えて、コストの低減を図ることもできる。
【0032】また、本実施の形態でも、低剛性部72
a,80が、ガイドレール72上に曲げ剛性を小さくし
た係止孔72a及び変形用孔80aを明けることで形成
される構成のため、ガイドレール72のプレス成形工程
で低剛性部72a,80を得ることができて、製造工程
の増加を招かずに、材料の変形による所望の衝撃吸収性
能を簡単かつ安価に得ることができる。
【0033】なお、ガイドレールに設けられる低剛性部
は、ガイドレールに所定以上の負荷がかかるときに変形
起点となるように、強度が低く設定されていればよく、
具体的な構造は上記の実施の形態に限定するものではな
い。また、ショルダーベルトアンカー位置調節装置のガ
イドレール以外の各種構成部品の具体的構造は、本発明
の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に設計変更可能であり、
例えば、前述の実施の形態にも示したように、スライド
部材の構成や、操作部材によるロックピンの駆動機構等
は、適宜に変更可能である。
【0034】
【発明の効果】本発明のショルダーベルトアンカー位置
調節装置によれば、ガイドレールに低剛性部が設定され
ているため、ロックピンが係合するガイドレール上の係
止孔位置に関係なく、ガイドレールは常に低剛性部が変
形起点となるため、負荷の作用位置が変化しても、それ
に対するガイドレールの曲げ剛性の変動が小さくなるた
め、ガイドレールが負荷に応じた変形を生じ易くなり、
ガイドレールの変形によって安定した衝撃吸収性能を発
揮させることができる。しかも、ガイドレールは、負荷
の作用位置に拘わらず所定以上の負荷で変形を起こすた
め、ガイドレール以外の構成部材に応力集中が生じるこ
とがなく、ガイドレール以外の構成部品の強度を必要最
小限に抑えて、コストの低減を図ることができる。
【0035】また、前記低剛性部を、ガイドレール上に
曲げ剛性を小さくした係止孔及び変形用孔を明けること
で形成することにより、ガイドレールのプレス成形工程
で低剛性部を得ることができて、製造工程の増加を招か
ずに、材料の変形による所望の衝撃吸収性能を簡単かつ
安価に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るショルダーベルトアンカー位置調
節装置の第1の実施の形態の正面図である。
【図2】図1のC−C線に沿う断面図である。
【図3】図2のD矢視図である。
【図4】本発明に係るショルダーベルトアンカー位置調
節装置の第2の実施の形態の正面図である。
【図5】図4のE−E線に沿う断面図である。
【図6】図5のF矢視図である。
【図7】三点式シートベルト装置の構成を示す斜視図で
ある。
【図8】三点式シートベルト装置に使用される従来のシ
ョルダーベルトアンカー位置調節装置の正面図である。
【図9】図8のA−A線に沿う断面図である。
【図10】図9のB矢視図である。
【符号の説明】
4 ウェビング 10 スルーアンカー 15 車体 24 スライド部材 26 ロックピン 28 操作部材 60 ショルダーベルトアンカー位置調節装置 62 ガイドレール 62a 係止孔 64 低剛性部 64a 変形用孔 70 ショルダーベルトアンカー位置調節装置 72 ガイドレール 72a 係止孔 74 スライド部材 78 操作部材 80 低剛性部 80a 変形用孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の係止孔が長手方向に沿って適宜
    間隔で設けられ長手方向を車体上下方向に向けて車体に
    固定されるガイドレールと、車体上下方向に移動自在に
    前記ガイドレールに係合して支持されるスライド部材
    と、このスライド部材に取り付けられてウェビングを支
    持するスルーアンカーと、前記スライド部材に出没可能
    に設けられてスライド部材から突出して前記係止孔に係
    合することでガイドレール上でのスライド部材の移動を
    拘束するロックピンと、前記スライド部材上の前記ロッ
    クピンの出没を操作して前記ロックピンと前記係止孔と
    を係合状態又は非係合状態にする操作部材とを備えて、
    前記ロックピンが係合する係止孔の選択によって、スル
    ーアンカーの位置を調整するショルダーベルトアンカー
    位置調節装置において、 ウェビングに作用する張力によりスルーアンカー及びス
    ライド部材を介して前記ガイドレール上に所定以上の負
    荷が作用した時に、負荷の作用位置に拘わらずガイドレ
    ールの変形起点となる低剛性部を有することを特徴とす
    るショルダーベルトアンカー位置調節装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001030876A (ja) * 1999-07-21 2001-02-06 Ashimori Ind Co Ltd シートベルト用ショルダーハイトアジャスタ
JP2008247238A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Mazda Motor Corp 車両用ハーネス配設構造
JP2011079404A (ja) * 2009-10-06 2011-04-21 Tokai Rika Co Ltd アンカ位置調節装置

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