JP2000168023A - 装飾製品及びその製造方法 - Google Patents
装飾製品及びその製造方法Info
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- JP2000168023A JP2000168023A JP34420398A JP34420398A JP2000168023A JP 2000168023 A JP2000168023 A JP 2000168023A JP 34420398 A JP34420398 A JP 34420398A JP 34420398 A JP34420398 A JP 34420398A JP 2000168023 A JP2000168023 A JP 2000168023A
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- film
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Abstract
(57)【要約】
【課題】装飾製品の外観品質を高めることにある。
【解決手段】金属製の基部12の表面に合成樹脂層14
を介して模様層15を設けた。即ち、金属製の基部12
に模様層15が直接転写されていない。このため、金属
からなる基部の冷たい質感が合成樹脂の介在により和ら
げられ、模様層の質感が向上する。
を介して模様層15を設けた。即ち、金属製の基部12
に模様層15が直接転写されていない。このため、金属
からなる基部の冷たい質感が合成樹脂の介在により和ら
げられ、模様層の質感が向上する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばパソコン
の筐体や車両の内装品等に用いられる装飾製品及びその
製造方法に関するものである。
の筐体や車両の内装品等に用いられる装飾製品及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の装飾製品としては、
金属よりなる基部の表面に木目等の模様層が形成された
ものが知られている。この模様層は水圧転写により基部
に直接転写されている。即ち、木目等の模様層が形成さ
れた水溶性のフィルムを水面に浮かべ、そのフィルムに
予め鋳造しておいた基部を押さえ付ける。すると、表面
張力によりフィルムの模様層が転写されるようになって
いる。
金属よりなる基部の表面に木目等の模様層が形成された
ものが知られている。この模様層は水圧転写により基部
に直接転写されている。即ち、木目等の模様層が形成さ
れた水溶性のフィルムを水面に浮かべ、そのフィルムに
予め鋳造しておいた基部を押さえ付ける。すると、表面
張力によりフィルムの模様層が転写されるようになって
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の装飾
製品においては、金属製の基部に模様層が直接転写され
ているため、金属の質感が残り、木目等の質感を出すこ
とが困難であった。又、水圧転写する前に基部の表面を
バフで磨いて鏡面に加工する必要がある。その結果、製
造に要する工程数が増加したり、製造コストが上昇した
りするという問題があった。
製品においては、金属製の基部に模様層が直接転写され
ているため、金属の質感が残り、木目等の質感を出すこ
とが困難であった。又、水圧転写する前に基部の表面を
バフで磨いて鏡面に加工する必要がある。その結果、製
造に要する工程数が増加したり、製造コストが上昇した
りするという問題があった。
【0004】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、第1の目的は模様層の質感を向上し
て、外観品質を高めることの可能な装飾製品を提供する
ことにある。第2の目的は、製造工程数を少なくしてコ
ストの低減を図ることの可能な装飾製品の製造方法を提
供することにある。
れたものであって、第1の目的は模様層の質感を向上し
て、外観品質を高めることの可能な装飾製品を提供する
ことにある。第2の目的は、製造工程数を少なくしてコ
ストの低減を図ることの可能な装飾製品の製造方法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、金属からなる基部の所定面に合成樹脂層を介して模
様層を設けたことを要旨とする。
は、金属からなる基部の所定面に合成樹脂層を介して模
様層を設けたことを要旨とする。
【0006】この構成によれば、基部に模様層が直接転
写されていないため、金属からなる基部の冷たい質感が
合成樹脂の介在により和らげられ、模様層の質感が向上
する。
写されていないため、金属からなる基部の冷たい質感が
合成樹脂の介在により和らげられ、模様層の質感が向上
する。
【0007】請求項2に記載の発明は、開閉可能な一対
の金型のうち、一方の金型に金属製の基部を配設すると
ともに、他方の金型に模様層を備えるフィルムを配設
し、前記両金型を閉じて前記基部及びフィルムの間にキ
ャビティを形成し、その後、キャビティ内に合成樹脂を
充填して前記模様層を基部の所定面に転写するようにし
たことを要旨とする。
の金型のうち、一方の金型に金属製の基部を配設すると
ともに、他方の金型に模様層を備えるフィルムを配設
し、前記両金型を閉じて前記基部及びフィルムの間にキ
ャビティを形成し、その後、キャビティ内に合成樹脂を
充填して前記模様層を基部の所定面に転写するようにし
たことを要旨とする。
【0008】この方法によれば、一方の金型に金属製の
基部を配設し、他方の金型に模様層を備えるフィルムを
配設する。この状態で、両金型を閉じて基部及びフィル
ムの間にキャビティを形成する。その後、キャビティ内
に合成樹脂を充填すると、合成樹脂層が形成される。そ
して、合成樹脂からの熱により模様層が基部の所定面に
転写される。このため、基部の所定面が荒くても合成樹
脂により覆われ、結果として凹凸の影響が合成樹脂層の
外表面まで及ばなくなる。この結果、合成樹脂を充填す
る前に基部の表面を鏡面に加工する必要がない。従っ
て、製造工程数を少なくすることが可能となる。
基部を配設し、他方の金型に模様層を備えるフィルムを
配設する。この状態で、両金型を閉じて基部及びフィル
ムの間にキャビティを形成する。その後、キャビティ内
に合成樹脂を充填すると、合成樹脂層が形成される。そ
して、合成樹脂からの熱により模様層が基部の所定面に
転写される。このため、基部の所定面が荒くても合成樹
脂により覆われ、結果として凹凸の影響が合成樹脂層の
外表面まで及ばなくなる。この結果、合成樹脂を充填す
る前に基部の表面を鏡面に加工する必要がない。従っ
て、製造工程数を少なくすることが可能となる。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の装飾製品の製造方法において、前記一方の金型に配設
した前記基部を介して合成樹脂が前記キャビティ内に充
填されることを要旨とする。
の装飾製品の製造方法において、前記一方の金型に配設
した前記基部を介して合成樹脂が前記キャビティ内に充
填されることを要旨とする。
【0010】この方法によれば、合成樹脂は基部を介し
てキャビティ内に充填されるため、合成樹脂が硬化した
後、合成樹脂によるゲート跡が合成樹脂層の外表面に現
れることがない。
てキャビティ内に充填されるため、合成樹脂が硬化した
後、合成樹脂によるゲート跡が合成樹脂層の外表面に現
れることがない。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項2又は3
に記載の装飾製品の製造方法において、前記フィルムは
真空引きにより、型閉め時に前記他方の金型の成形面に
吸着されることを要旨とする。
に記載の装飾製品の製造方法において、前記フィルムは
真空引きにより、型閉め時に前記他方の金型の成形面に
吸着されることを要旨とする。
【0012】この方法によれば、他方の金型の成形面に
フィルムが吸着されるため、型閉めするときにフィルム
が位置ずれすることはない。よって、合成樹脂の充填時
にフィルムに皺がよるのが防止される。
フィルムが吸着されるため、型閉めするときにフィルム
が位置ずれすることはない。よって、合成樹脂の充填時
にフィルムに皺がよるのが防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態を、
図面に基づいて詳細に説明する。図1〜図3に示すよう
に、自動車のセンタークラスター等に用いられる装飾製
品11は、断面逆凹状に形成され、鋳物製品であるマグ
ネシウム製の基部12を備えている。この基部12の表
面(所定面)には化成皮膜13を介して熱可塑性樹脂で
ある(ABS(アクリロニトリルブタジェンスチレン共
重合物))製の合成樹脂層14が形成されている。これ
にかえてPOM(ポリアセタール)、PC(ポリカーボ
ネート)、PC/ABS等に変更することも可能であ
る。この実施形態において、合成樹脂層14の厚みは
0.1mm〜5mmの範囲内に設定されている。
図面に基づいて詳細に説明する。図1〜図3に示すよう
に、自動車のセンタークラスター等に用いられる装飾製
品11は、断面逆凹状に形成され、鋳物製品であるマグ
ネシウム製の基部12を備えている。この基部12の表
面(所定面)には化成皮膜13を介して熱可塑性樹脂で
ある(ABS(アクリロニトリルブタジェンスチレン共
重合物))製の合成樹脂層14が形成されている。これ
にかえてPOM(ポリアセタール)、PC(ポリカーボ
ネート)、PC/ABS等に変更することも可能であ
る。この実施形態において、合成樹脂層14の厚みは
0.1mm〜5mmの範囲内に設定されている。
【0014】前記合成樹脂層14により、基部12の表
面全体が被覆されている。合成樹脂層14の裏面には複
数の抜け止め部14aが突設されている。各抜け止め部
14aは基部12の透孔12aに貫通され、頭部が基部
12の裏面に係止されている。この抜け止め部14aは
基部12と合成樹脂層14とが離脱するのを防止する。
なお、図3中において、抜け止め部14aは一つのみ図
示されている。
面全体が被覆されている。合成樹脂層14の裏面には複
数の抜け止め部14aが突設されている。各抜け止め部
14aは基部12の透孔12aに貫通され、頭部が基部
12の裏面に係止されている。この抜け止め部14aは
基部12と合成樹脂層14とが離脱するのを防止する。
なお、図3中において、抜け止め部14aは一つのみ図
示されている。
【0015】合成樹脂層14の表面には木目を表す模様
層15が転写されている。この模様層15は、合成樹脂
層14の成形時に転写されるものである。模様層15の
表面には光透過性の保護層16が設けられている。保護
層16はクリア塗装により形成される。この保護層16
により模様層15の耐磨耗性が向上する。
層15が転写されている。この模様層15は、合成樹脂
層14の成形時に転写されるものである。模様層15の
表面には光透過性の保護層16が設けられている。保護
層16はクリア塗装により形成される。この保護層16
により模様層15の耐磨耗性が向上する。
【0016】次に、上記のように構成された装飾製品1
1を製造するための金型について説明する。図4に示す
ように、金型装置20は、一方の金型である固定型21
と、他方の金型である可動型22とから構成されてい
る。可動型22は固定型21に対して接近離間可能にな
っている。両型21,22には成形面21a,22aが
それぞれ形成され、型閉め時にはそれらによりキャビテ
ィ23が形成される。固定型21にはランナ24が形成
され、ランナ24はゲート25を介して前記キャビティ
23に連通している。そして、ランナ24からは溶融さ
れた合成樹脂がゲート25を介してキャビティ23内に
充填されるようになっている。
1を製造するための金型について説明する。図4に示す
ように、金型装置20は、一方の金型である固定型21
と、他方の金型である可動型22とから構成されてい
る。可動型22は固定型21に対して接近離間可能にな
っている。両型21,22には成形面21a,22aが
それぞれ形成され、型閉め時にはそれらによりキャビテ
ィ23が形成される。固定型21にはランナ24が形成
され、ランナ24はゲート25を介して前記キャビティ
23に連通している。そして、ランナ24からは溶融さ
れた合成樹脂がゲート25を介してキャビティ23内に
充填されるようになっている。
【0017】次に、上記のように構成された装飾製品の
製造方法について説明する。まず、金型装置20に合成
樹脂を充填する前の準備として、鋳造により成形した基
部12をトリミングしておく。そして、基部12の表面
に化成皮膜13を施しておく。図4に示すように、この
基部12を型開きした固定型21の成形面21aに配設
する。このとき、基部12に形成された樹脂充填孔12
bとゲート25とを一致させる。一方、型開きした可動
型22に前記模様層15を有するフィルム26を配設す
る。そして、可動型22に設けられた図示しない吸引孔
から真空引きし、フィルム26を可動型22の成形面2
2aに吸着させる。
製造方法について説明する。まず、金型装置20に合成
樹脂を充填する前の準備として、鋳造により成形した基
部12をトリミングしておく。そして、基部12の表面
に化成皮膜13を施しておく。図4に示すように、この
基部12を型開きした固定型21の成形面21aに配設
する。このとき、基部12に形成された樹脂充填孔12
bとゲート25とを一致させる。一方、型開きした可動
型22に前記模様層15を有するフィルム26を配設す
る。そして、可動型22に設けられた図示しない吸引孔
から真空引きし、フィルム26を可動型22の成形面2
2aに吸着させる。
【0018】可動型22を固定型21に接近させて、両
型22,21を閉じると、合成樹脂層14を成形するた
めのキャビティ23が形成される。即ち、基部12とフ
ィルム26との間にキャビティ23が形成される。それ
とともに、可動型22の成形面22aから出ている部分
のフィルム26は両金型21,22により挟まれる。こ
のような状態で、ランナ24及びゲート25を介して溶
融された合成樹脂27を充填する。
型22,21を閉じると、合成樹脂層14を成形するた
めのキャビティ23が形成される。即ち、基部12とフ
ィルム26との間にキャビティ23が形成される。それ
とともに、可動型22の成形面22aから出ている部分
のフィルム26は両金型21,22により挟まれる。こ
のような状態で、ランナ24及びゲート25を介して溶
融された合成樹脂27を充填する。
【0019】すると、図5に示すように、キャビティ2
3内には溶融した合成樹脂27が充填される。その後、
両型21,22が冷却され、溶融した合成樹脂27が硬
化して合成樹脂層14が形成される。冷却時において、
溶融した合成樹脂27の熱により合成樹脂層14にフィ
ルム26が貼り付く。所定時間が経過し、合成樹脂が冷
却固化した後、型開きされ、合成樹脂層14に張り付い
ているフィルム26を剥す。この結果、フィルム26か
ら模様層15が基部12の表面に転写される。その後、
型開きされた金型装置20から装飾製品11が取り出さ
れる。
3内には溶融した合成樹脂27が充填される。その後、
両型21,22が冷却され、溶融した合成樹脂27が硬
化して合成樹脂層14が形成される。冷却時において、
溶融した合成樹脂27の熱により合成樹脂層14にフィ
ルム26が貼り付く。所定時間が経過し、合成樹脂が冷
却固化した後、型開きされ、合成樹脂層14に張り付い
ているフィルム26を剥す。この結果、フィルム26か
ら模様層15が基部12の表面に転写される。その後、
型開きされた金型装置20から装飾製品11が取り出さ
れる。
【0020】従って、この実施形態によれば以下のよう
な効果を得ることができる。 (1)この実施形態の装飾製品11においては、金属か
らなる基部12の表面に合成樹脂層14を介して模様層
15を設けた。即ち、金属製の基部12に模様層15が
直接転写されていない。このため、触感として金属感が
残らず、模様層15の質感、つまり木目に近い質感を向
上することができる。従って、装飾製品11の外観品質
を高めることができる。
な効果を得ることができる。 (1)この実施形態の装飾製品11においては、金属か
らなる基部12の表面に合成樹脂層14を介して模様層
15を設けた。即ち、金属製の基部12に模様層15が
直接転写されていない。このため、触感として金属感が
残らず、模様層15の質感、つまり木目に近い質感を向
上することができる。従って、装飾製品11の外観品質
を高めることができる。
【0021】(2)この実施形態の装飾製品11におい
ては、模様層15の表面は光透過性の保護層16によっ
て保護されているため、模様層15の耐磨耗性が向上
し、模様層15に傷が付くのを防止することができる。
ては、模様層15の表面は光透過性の保護層16によっ
て保護されているため、模様層15の耐磨耗性が向上
し、模様層15に傷が付くのを防止することができる。
【0022】(3)この実施形態の装飾製品11におい
ては、基部12はマグネシウムからなるため、装飾製品
11の軽量化及び低コスト化を図ることができる。 (4)この実施形態の装飾製品11においては、合成樹
脂層14には抜け止め部14aが設けられているため、
基部12に対して合成樹脂層14が離脱するのを確実に
防止することができる。又、抜け止め部14aは合成樹
脂層14の裏面に設けられているため、外部から目立た
ない。従って、外観品質をよりいっそう向上することが
できる。
ては、基部12はマグネシウムからなるため、装飾製品
11の軽量化及び低コスト化を図ることができる。 (4)この実施形態の装飾製品11においては、合成樹
脂層14には抜け止め部14aが設けられているため、
基部12に対して合成樹脂層14が離脱するのを確実に
防止することができる。又、抜け止め部14aは合成樹
脂層14の裏面に設けられているため、外部から目立た
ない。従って、外観品質をよりいっそう向上することが
できる。
【0023】(5)この実施形態の装飾製品11の製造
方法においては、開閉可能な一対の金型21,22のう
ち、固定型21に金属製の基部12を配設するととも
に、可動型22に模様層15を備えるフィルム26を配
設した。そして、両金型21,22を閉じて基部12及
びフィルム26の間にキャビティ23を形成した。その
後、キャビティ23内に合成樹脂27を充填して模様層
15を基部12の表面に転写するようにした。このた
め、水圧転写する場合と異なり、基部12の表面をバフ
で磨いて鏡面に加工する必要がない。従って、製造工程
数を少なくしてコストの低減を図ることができる。又、
様々な種類の模様層15を基部12に転写することがで
きる。
方法においては、開閉可能な一対の金型21,22のう
ち、固定型21に金属製の基部12を配設するととも
に、可動型22に模様層15を備えるフィルム26を配
設した。そして、両金型21,22を閉じて基部12及
びフィルム26の間にキャビティ23を形成した。その
後、キャビティ23内に合成樹脂27を充填して模様層
15を基部12の表面に転写するようにした。このた
め、水圧転写する場合と異なり、基部12の表面をバフ
で磨いて鏡面に加工する必要がない。従って、製造工程
数を少なくしてコストの低減を図ることができる。又、
様々な種類の模様層15を基部12に転写することがで
きる。
【0024】(6)この実施形態の装飾製品11の製造
方法においては、基部12の表面にバリが少々残ってい
ても、基部12の表面は合成樹脂27により覆われる。
そのため、金型装置20に基部12をセットする前にお
いて、基部12の表面にあるバリを除去する工程が必要
ない。従って、製造工程数を少なくしてよりいっそうコ
ストを低減することができる。
方法においては、基部12の表面にバリが少々残ってい
ても、基部12の表面は合成樹脂27により覆われる。
そのため、金型装置20に基部12をセットする前にお
いて、基部12の表面にあるバリを除去する工程が必要
ない。従って、製造工程数を少なくしてよりいっそうコ
ストを低減することができる。
【0025】(7)この実施形態の装飾製品11の製造
方法においては、固定型21にセットした基部12の裏
面側から合成樹脂27がキャビティ23内に充填され
る。従って、合成樹脂層14の成形後、合成樹脂27に
よるゲート跡が残るが、このゲート跡が外部から見えな
いので、外観品質を向上することができる。しかも、合
成樹脂層14の表面にもゲート跡が残らないため、模様
層15の転写状態を良好にすることができる。
方法においては、固定型21にセットした基部12の裏
面側から合成樹脂27がキャビティ23内に充填され
る。従って、合成樹脂層14の成形後、合成樹脂27に
よるゲート跡が残るが、このゲート跡が外部から見えな
いので、外観品質を向上することができる。しかも、合
成樹脂層14の表面にもゲート跡が残らないため、模様
層15の転写状態を良好にすることができる。
【0026】(8)この実施形態の装飾製品11の製造
方法においては、キャビティ23に合成樹脂27を充填
する前において、フィルム26は真空引きにより可動型
22の成形面22aに吸着される。このため、型閉めす
るときにフィルム26の位置がずれるのを防止できる。
従って、合成樹脂27の充填時にフィルム26に皺がよ
るのを防止することができる。
方法においては、キャビティ23に合成樹脂27を充填
する前において、フィルム26は真空引きにより可動型
22の成形面22aに吸着される。このため、型閉めす
るときにフィルム26の位置がずれるのを防止できる。
従って、合成樹脂27の充填時にフィルム26に皺がよ
るのを防止することができる。
【0027】なお、この発明の実施形態は以下のように
変更してもよい。 ・前記実施形態では、マグネシウムからなる基部12を
使用したが、これ以外にも、アルミニウムや亜鉛等に材
質を変更してもよい。この構成にすれば、マグネシウム
を用いた場合と同様に、軽量且つ安価な装飾製品11に
することが可能となる。
変更してもよい。 ・前記実施形態では、マグネシウムからなる基部12を
使用したが、これ以外にも、アルミニウムや亜鉛等に材
質を変更してもよい。この構成にすれば、マグネシウム
を用いた場合と同様に、軽量且つ安価な装飾製品11に
することが可能となる。
【0028】・前記実施形態では、木目を有する模様層
15としたが、木目以外にも石目、幾何学的な模様又は
文字等に変更してもよい。 ・前記実施形態では、基部12と合成樹脂層14の間に
化成皮膜13を設けたが、基部12や合成樹脂層14の
材質に応じて、化成皮膜13を適宜省略してもよい。こ
の構成にすれば、よりいっそうの軽量化及び低コスト化
を図ることができる。
15としたが、木目以外にも石目、幾何学的な模様又は
文字等に変更してもよい。 ・前記実施形態では、基部12と合成樹脂層14の間に
化成皮膜13を設けたが、基部12や合成樹脂層14の
材質に応じて、化成皮膜13を適宜省略してもよい。こ
の構成にすれば、よりいっそうの軽量化及び低コスト化
を図ることができる。
【0029】・前記実施形態では、模様層15の表面に
保護層16を設けたが、クリア塗装以外のものでもよ
く、又保護層16を省略してもよい。 ・装飾製品11は自動車関係の部品以外にも、パソコン
等の電気機器に用いてもよく、任意の用途に使用するこ
とが可能である。
保護層16を設けたが、クリア塗装以外のものでもよ
く、又保護層16を省略してもよい。 ・装飾製品11は自動車関係の部品以外にも、パソコン
等の電気機器に用いてもよく、任意の用途に使用するこ
とが可能である。
【0030】・型閉めしてからキャビティ23内に樹脂
を充填している間も真空引きして、フィルム26を可動
型22の成形面22aに吸着させてもよい。次に、特許
請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した
実施形態によって把握される技術的思想をその効果とと
もに以下に列挙する。
を充填している間も真空引きして、フィルム26を可動
型22の成形面22aに吸着させてもよい。次に、特許
請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した
実施形態によって把握される技術的思想をその効果とと
もに以下に列挙する。
【0031】(1) 前記模様層の表面には光透過性の
保護層が設けられている請求項1に記載の装飾製品。こ
の構成によれば、模様層の耐磨耗性を向上することがで
きる。
保護層が設けられている請求項1に記載の装飾製品。こ
の構成によれば、模様層の耐磨耗性を向上することがで
きる。
【0032】(2) 前記基部の材質は、マグネシウ
ム、アルミニウム及び亜鉛のうちいずれか一つからなる
請求項1又は(1)に記載の装飾製品。この構成によれ
ば、装飾製品の軽量化及び低コスト化を図ることができ
る。
ム、アルミニウム及び亜鉛のうちいずれか一つからなる
請求項1又は(1)に記載の装飾製品。この構成によれ
ば、装飾製品の軽量化及び低コスト化を図ることができ
る。
【0033】(3) 前記合成樹脂層には基部から離脱
するのを防止する抜け止め部14aが設けられている請
求項1又は(1)に記載の装飾製品。この構成によれ
ば、基部から合成樹脂層が離脱するのを防止することが
できる。
するのを防止する抜け止め部14aが設けられている請
求項1又は(1)に記載の装飾製品。この構成によれ
ば、基部から合成樹脂層が離脱するのを防止することが
できる。
【0034】(4) 基部と合成樹脂層との間には化成
皮膜が形成されている請求項1又は(1)に記載の装飾
製品。この構成によれば、基部と合成樹脂層との密着性
を高めることができる。
皮膜が形成されている請求項1又は(1)に記載の装飾
製品。この構成によれば、基部と合成樹脂層との密着性
を高めることができる。
【0035】(5) 開閉可能な一対の金型のキャビテ
ィに、基部と模様層を備えたフィルムとを配設し、前記
基部及びフィルムの間に合成樹脂を充填してフィルムに
施された模様を基部に転写する製造方法によって得られ
る装飾製品。
ィに、基部と模様層を備えたフィルムとを配設し、前記
基部及びフィルムの間に合成樹脂を充填してフィルムに
施された模様を基部に転写する製造方法によって得られ
る装飾製品。
【0036】この構成によれば、装飾製品11の外観品
質を向上することができる。 (6) 型閉め時からキャビティ内に合成樹脂が充填し
終えるまで前記フィルムの真空引きが維持される請求項
2又は3に記載の装飾製品の製造方法。
質を向上することができる。 (6) 型閉め時からキャビティ内に合成樹脂が充填し
終えるまで前記フィルムの真空引きが維持される請求項
2又は3に記載の装飾製品の製造方法。
【0037】この方法によれば、フィルムの位置がずれ
るのをいっそう防止することができる。 (7)合成樹脂の硬化が完了するまで前記フィルムの真
空引きが維持される請求項2又は3に記載の装飾製品の
製造方法。
るのをいっそう防止することができる。 (7)合成樹脂の硬化が完了するまで前記フィルムの真
空引きが維持される請求項2又は3に記載の装飾製品の
製造方法。
【0038】(8)前記他方の金型はフィルムを吸引す
るための通路を有している請求項2又は3に記載の装飾
製品の製造方法。
るための通路を有している請求項2又は3に記載の装飾
製品の製造方法。
【0039】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明によれば、模様層の質感を向上することができ、外観
品質を高めることができる。
るため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明によれば、模様層の質感を向上することができ、外観
品質を高めることができる。
【0040】請求項2に記載の発明によれば、製造工程
数を少なくしてコストの低減を図ることができる。請求
項3に記載の発明によれば、合成樹脂によるゲート跡を
外観上目立たなくすることができるとともに、模様層の
転写状態を良好にすることができる。
数を少なくしてコストの低減を図ることができる。請求
項3に記載の発明によれば、合成樹脂によるゲート跡を
外観上目立たなくすることができるとともに、模様層の
転写状態を良好にすることができる。
【0041】請求項4に記載の発明によれば、型閉めす
るときにフィルムが位置ずれするのを防止できる。
るときにフィルムが位置ずれするのを防止できる。
【図1】一実施形態を示す装飾製品の斜視図。
【図2】図1の2−2断面図。
【図3】装飾製品の拡大断面図。
【図4】金型装置を閉じた状態を示し、合成樹脂を充填
する前の断面図。
する前の断面図。
【図5】図4の動作に続いて、合成樹脂を充填した際の
断面図。
断面図。
12…基部、14…合成樹脂層、15…模様層、16…
保護層、21…固定型(一方の金型)、22…可動型
(他方の金型)、26…フィルム、23…キャビティ、
27…合成樹脂。
保護層、21…固定型(一方の金型)、22…可動型
(他方の金型)、26…フィルム、23…キャビティ、
27…合成樹脂。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 敏明 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)発明者 加藤 徹 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内 Fターム(参考) 4F100 AB01A AK01B BA03 BA07 BA10A BA10C EC042 GB31 GB48 HB00C JL00 4F202 AD03 AD10 AH26 AH42 CA11 CB13 CB20 CQ06 4F206 AD03 AD10 AH26 AH42 JA07 JB15 JB20 JQ05
Claims (4)
- 【請求項1】金属からなる基部の所定面に合成樹脂層を
介して模様層を設けた装飾製品。 - 【請求項2】開閉可能な一対の金型のうち、一方の金型
に金属製の基部を配設するとともに、他方の金型に模様
層を備えるフィルムを配設し、前記両金型を閉じて前記
基部及びフィルムの間にキャビティを形成し、その後、
キャビティ内に合成樹脂を充填して前記模様層を基部の
所定面に転写するようにした装飾製品の製造方法。 - 【請求項3】前記一方の金型に配設した前記基部を介し
て合成樹脂が前記キャビティ内に充填される請求項2に
記載の装飾製品の製造方法。 - 【請求項4】前記フィルムは真空引きにより型閉め時に
前記他方の金型の成形面に吸着される請求項2又は3に
記載の装飾製品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34420398A JP2000168023A (ja) | 1998-12-03 | 1998-12-03 | 装飾製品及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34420398A JP2000168023A (ja) | 1998-12-03 | 1998-12-03 | 装飾製品及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000168023A true JP2000168023A (ja) | 2000-06-20 |
Family
ID=18367435
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34420398A Pending JP2000168023A (ja) | 1998-12-03 | 1998-12-03 | 装飾製品及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000168023A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007015337A (ja) * | 2005-07-11 | 2007-01-25 | Sharp Corp | 筐体、電子機器および複合成形方法 |
JP2013526447A (ja) * | 2010-05-10 | 2013-06-24 | ビーイー・エアロスペース・インコーポレーテッド | 航空機客席用肘掛けアセンブリ |
-
1998
- 1998-12-03 JP JP34420398A patent/JP2000168023A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007015337A (ja) * | 2005-07-11 | 2007-01-25 | Sharp Corp | 筐体、電子機器および複合成形方法 |
JP2013526447A (ja) * | 2010-05-10 | 2013-06-24 | ビーイー・エアロスペース・インコーポレーテッド | 航空機客席用肘掛けアセンブリ |
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