JP2000167609A - 冷間タンデム圧延機の圧延方法と圧延機 - Google Patents

冷間タンデム圧延機の圧延方法と圧延機

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JP2000167609A
JP2000167609A JP10343423A JP34342398A JP2000167609A JP 2000167609 A JP2000167609 A JP 2000167609A JP 10343423 A JP10343423 A JP 10343423A JP 34342398 A JP34342398 A JP 34342398A JP 2000167609 A JP2000167609 A JP 2000167609A
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rolling
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Toshiyuki Shiraishi
利幸 白石
Shigeru Ogawa
茂 小川
Yoshihisa Takahama
義久 高濱
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、生産性の低下および製造コストの
上昇、板厚精度の低下を招くことなくヒートスクラッチ
の発生、板破断の発生を防止できる冷間タンデム圧延機
の圧延方法と圧延機を提供する。 【解決手段】 冷間タンデム圧延機の少なくとも第一圧
延機の入側で、ストリップ材の板端欠陥を検出し、この
板端欠陥部分をトラッキングして、この板端欠陥部分が
各圧延機の入口に到達した時に、この板端欠陥部に対し
て局部的に圧延潤滑油を塗布してから圧延する。前段に
酸洗工程がある場合には、ストリップの板端欠陥を酸洗
工程で検出し、その検出情報を記憶装置を介して冷間タ
ンデム圧延機の入側でトラッキングして、各圧延機の入
口で該板端欠陥部分に局部的に潤滑油を塗布するように
してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷間タンデム圧延
機による圧延に際して、ヒートスクラッチの発生と板破
断の発生を防止できる冷間タンデム圧延機の圧延方法と
圧延機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷間タンデム圧延機は、図6に
示すように、上下ワークロール1o、1uと、この上下
ワークロールの背面に当接した上下中間ロール2o、2
uと、この中間ロールの背面に当接した上下バックアッ
プロール3o、3uを備えた複数の圧延機41 、42
3 、44 、45 (ここでは、全スタンド6Hiの圧延
機で5スタンドを配置)を直列に配置してなり、各圧延
機41 〜45 において、上下ワークロール1o、1u間
を通板するストリップ材5aに所定の張力を付与した状
態で、所定の圧下率で圧延してストリップ5bを製造す
るように構成されたものである。なお、ここでは圧延制
御系統は図示を省略している。
【0003】この冷間タンデム圧延機においては、ワー
クロール(2o、2u)の速度を増大させたり、圧下率
を増大させたりすると、各圧延機のロールバイト内でヒ
ートスクラッチが発生することが知られている。このヒ
ートスクラッチとは、ストリップ材5aを圧延機で圧延
した際に、圧延機のロールバイトRb内のワークロール
とストリップ材5aとの界面温度の上昇による油膜破断
に起因して発生する、ワークロールとストリップ材5a
との金属接触による焼き付き疵のことである。このヒー
トスクラッチの発生は、圧下率、板厚、圧延荷重、張
力、圧延材料、潤滑条件等によって変わるが、通常、圧
延荷重やワークロール速度が大きくなる後段の圧延スタ
ンドで発生しやすい。ヒートスクラッチが発生すると、
製品表面に欠陥が生じ製品歩留まりが低下するばかり
か、ヒートスクラッチの生じた圧延スタンドのワークロ
ールを組み替える必要があるため、生産性が著しく低下
するという問題があった。
【0004】ヒートスクラッチの発生を防止する方法と
しては、例えば、特開平5−98283号公報に開示さ
れている「耐焼付き性に優れた圧延潤滑油を使用する」
方法、特開昭56−111505号公報に開示されてい
る「クーラント量を制御して板やワークロールの温度を
低下させる」方法、特開平6−63624公報に開示さ
れている「ワークロール速度を減速させる」方法などが
提案されている。これらの方法は、「ロールバイトの内
のロールと圧延材との界面温度上昇を防止する」、また
は「ロールバイト内の界面温度が上昇しても油膜破断が
生じないようにする」方法に属するものである。しかし
ながら、耐焼付き性に優れた圧延潤滑油を使用する方法
ではコストアップの問題、また、クーラント量の制御に
より板およびロール温度を制御する方法では応答性の問
題、そして、ワークロール速度を減速させる方法では生
産性が低下するという問題がある。
【0005】また、製造コストの上昇および生産性の低
下を招くことなくヒートスクラッチを防止する方法とし
て、特開昭60−49802号公報に開示されている
「圧下スケジュールや張力を変更するする」方法が提案
されている。しかしながら、圧下スケジュールを変更す
る方法では、板厚精度が一時的に悪化するという問題が
ある。また、張力を変更する方法では当然ながら高い値
にすれば圧延荷重が減少し、ヒートスクラッチを防止す
る効果が得られるものの、高い値にすると板破断が生じ
ることがあり、圧延状況を見ながら徐々に張力を高くす
ると、その応答性が悪くなり、ヒートスクラッチが発生
したり、板厚精度が悪くなるという問題がある。
【0006】他に、圧延スタンド出側の板温度を検出
し、その温度に基づいて張力を制御する方法もあるが、
この方法ではヒートスクラッチが発生する温度以上にな
った場合に張力制御が行われるので、一時的にヒートス
クラッチが発生してしまうという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
の圧延方法での問題点を有利に解決し、生産性の低下お
よび製造コストの上昇、板厚精度の低下を招くことなく
ヒートスクラッチの発生、板破断の発生を防止できる冷
間タンデム圧延機と圧延方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の発明は、
冷間タンデム圧延機の少なくとも第一圧延機の入側で、
ストリップ材の板端欠陥を検出し、この板端欠陥部分を
トラッキングして、この板端欠陥部分が各圧延機の入口
に到達した時に、この板端欠陥部に対して局部的に圧延
潤滑油を塗布してから圧延することを特徴とする冷間タ
ンデム圧延機の圧延方法である。
【0009】第二の発明は、冷間タンデム圧延機の少な
くとも第一圧延機の入側に、ストリップ材の板端欠陥を
検出する欠陥検出装置と該板端欠陥部分をトラッキング
するトラッキング装置を設けるとともに、第一圧延機を
含む各圧延機の入口に板端潤滑装置を設けたことを特徴
とする冷間タンデム圧延機で、第一の発明を実施する冷
間タンデム圧延機例として位置付けられるものである。
【0010】第三の発明は、冷間タンデム圧延の前工程
がオンラインで連続する酸洗工程である場合において、
酸洗工程でストリップ材の板端欠陥を検出してトラッキ
ングし、この欠陥部分が冷間タンデム圧延機の各圧延機
の入口に到達した時に、板端欠陥部に対して局部的に圧
延潤滑油を塗布してから圧延することを特徴とする冷間
タンデム圧延機の圧延方法である。
【0011】第四の発明は、冷間タンデム圧延機の前段
に配置した酸洗工程に、ストリップ材の板端欠陥を検出
する欠陥検出装置と該板欠陥部分をトラッキングするト
ラッキング装置を設け、冷間タンデム圧延機の各圧延機
の入口に板端潤滑装置を設けたことを特徴とする冷間タ
ンデム圧延機で、第三の発明を実施する冷間タンデム圧
延機例として位置付けられるものである。
【0012】第五の発明は、冷間タンデム圧延の前工程
がオンラインで連続しない酸洗工程である場合におい
て、酸洗工程でストリッ材の板端欠陥を検出して、この
検出情報を記憶しておき、このストリップ材を冷間タン
デム圧延機で圧延する際に、前記酸洗工程での検出情報
に基づく板端欠陥部を、冷間タンデム圧延機の少なくと
も第一圧延機入側でトラッキングし、この板端欠陥部分
が冷間タンデム圧延機の各圧延機の入口に到達した時
に、板端欠陥部に対して局部的に圧延潤滑油を塗布して
圧延することを特徴とする冷間タンデム圧延機の圧延方
法である。
【0013】第六の発明は、冷間タンデム圧延機の前工
程が酸洗工程である場合において、酸洗工程にストリッ
プ材の板端欠陥を検出する欠陥検出装置と、この欠陥検
出情報を記憶する記憶装置を設け、このストリップ材を
圧延する冷間タンデム圧延機の少なくとも第一圧延機の
入側に前記記憶装置からの板端欠陥部をトラッキングす
るトラッキング装置を設けるとともに、第一圧延機を含
む各圧延機の入口に板端欠陥部に対して局部的に圧延潤
滑油を塗布する板端潤滑装置を配置したことを特徴とす
る冷間タンデム圧延機で、第五の発明を実施する冷間タ
ンデム圧延機例として位置付けられるものである。
【0014】なお、本発明でいう「塗布」とは「供給す
る」ということであって、その手段として、例えば散
布、噴霧、塗布、滴下、噴射等を規制するものではな
い。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、冷間タンデム圧延機で
ストリップ材を圧延する際に、ヒートスクラッチの発生
を防止するために高張力圧延を実施する場合、板端部に
発生した熱延での疵やクラック、コイルの搬送時に生じ
た疵やクラックなどの板端欠陥に起因して、板破断が顕
著に発生することが多いという本発明者等の知見に基づ
いてなされたものであり、疵やクラックなどの板端欠陥
の発生状況に応じて、当該板端欠陥部分を局部的に潤滑
(または潤滑強化)してロールバイト(Rb)内の板端
部の摩擦係数を小さくし、板端部の延性を良好にして端
伸び状態とすることにより、ヒートスクラッチの発生を
防止するとともに板破断も防止するものである。
【0016】(1)本発明の第一の発明および第二の発
明では、冷間タンデム圧延機の少なくとも第一圧延機の
入側に、ストリップ材の板端(両側端)の欠陥部(疵や
クラック)を検出する欠陥検出装置と、この検出装置で
検出した板端欠陥部をトラッキングするトラッキング装
置を配設するとともに、各圧延機の入口に板端潤滑装置
を配設して、ストリップ材の板端欠陥部が板端潤滑装置
を通過する際に、該板端欠陥部に潤滑油を塗布して各圧
延機で圧延するものである。
【0017】より具体的には、上記の欠陥検出装置とト
ラッキング装置に演算装置を接続し、この演算装置によ
り、欠陥検出装置で検出された板端欠陥情報から欠陥の
種類と程度、領域、各圧延機での板端潤滑パターンを演
算するとともに、トラッキング装置での板端欠陥部のト
ラッキング情報と圧延速度から、ストリップ材の該板端
欠陥部が各圧延機入口の板端潤滑装置に到達するタイミ
ングを演算し、駆動制御装置を介して所望の潤滑パター
ンになるように、潤滑対象の圧延機の板端潤滑装置を作
動させ、板端欠陥部に対して局部的に潤滑油を塗布して
圧延するものである。
【0018】上記の欠陥検出装置と、この検出装置で検
出した板端欠陥部をのトラッキング装置は、第一圧延機
の入側だけに設けてもよいし、第一圧延機の入側と、第
二圧延機〜最終圧延機の全部または一部の圧延機を選択
して、その入側に配置してもよいが、全部の圧延機の入
側に配置することがより好ましい。
【0019】(2)第三の発明および第四の発明は、主
として冷間タンデム圧延機の前工程がオンラインで連続
する酸洗工程である場合において適用するものであり、
酸洗前あるいは酸洗後あるいは酸洗中のストリップ材の
板端の欠陥部(疵やクラック)を検出する板端欠陥検出
装置と、検出した板端欠陥部分をトラッキングするラッ
キング装置を酸洗工程に配置し、このストリップ材を圧
延する冷間タンデム圧延機の各圧延機の入口に板端潤滑
装置を配置するものであり、ストリップ材の板端欠陥部
が板端潤滑装置を通過する際に、該板端欠陥部に潤滑油
を塗布して各圧延機で圧延するものである。板端欠陥検
出装置は、ストリップ材のスケール等が除去された酸洗
工程の後に配置することがより好ましい。
【0020】より具体的には、上記の欠陥検出装置とト
ラッキング装置には演算装置を接続し、この演算装置で
板端欠陥情報から欠陥の種類と程度、領域、各圧延機で
の板端潤滑パターンを演算するとともに、トラッキング
装置での板端欠陥部のトラッキング情報と圧延速度か
ら、圧延する際に該板端欠陥部が各圧延機の板端潤滑装
置に到達するタイミングを演算し、所望の潤滑パターン
になるように、駆動制御装置を介して潤滑対象の各圧延
機の板端潤滑装置を作動させ、ストリップ材の板端欠陥
部に潤滑油を塗布して圧延するものである。
【0021】また、第五の発明および第六の発明は、主
として冷間タンデム圧延機の前工程がオンラインで連続
しない酸洗工程である場合において適用するものであ
り、冷間タンデム圧延するストリップの板端の欠陥部
(疵やクラック)を酸洗工程で板端欠陥検出装置により
検出して記憶装置に記憶しておき、このストリップ材を
冷間タンデム圧延機で圧延する際に、少なくとも第一圧
延機にトラッキング装置を設けるとともに各圧延機に板
端潤滑装置を設け、前記記憶装置に記憶された欠陥情報
に基づいて、板端欠陥部をトラッキングして、ストリッ
プ材の板端欠陥部が各圧延機の入口に設けた板端潤滑装
置を通過する際に、該板端欠陥部に潤滑油を塗布して各
圧延機で圧延するものである。
【0022】より具体的には、上記の酸洗工程の欠陥検
出装置と記憶装置と、冷間タンデム圧延機のトラッキン
グ装置を演算装置に接続し、この演算装置で記憶装置に
記憶された板端欠陥情報から欠陥の種類と程度、領域、
各圧延機での板端潤滑パターンを演算するとともに、冷
間タンデム圧延機のトラッキング装置での板端欠陥部の
トラッキング情報と圧延速度から、圧延する際に該板端
欠陥部が各圧延機の板端潤滑装置に到達するタイミング
を演算し、所望の潤滑パターンになるように、駆動制御
装置を介して潤滑対象の各圧延機の板端潤滑装置を作動
させ、ストリップ材の板端欠陥部に潤滑油を塗布して圧
延するものである。
【0023】この場合では、酸洗工程で検出した板端欠
陥部をトラッキングするトラッキング装置は、冷間タン
デム圧延機の第一圧延機の入側に設けることは不可欠で
はなく、第一圧延機〜最終圧延機の全部または一部の圧
延機を選択して、その入側に配置するようにしてもよ
い。
【0024】上記各発明で用いる、ストリップ材の板端
の欠陥部を検出する欠陥検出装置は、板端部のクラック
や疵などの板端欠陥を同時に検出するものであり、欠陥
の種類と程度、領域などを識別できる、例えばCCDカ
メラを用いた画像処理装置やレーザーを用いた透過型の
非接触式の欠陥検出装置を用いることが有効である。
【0025】また、トラッキング装置は、ワークロール
の速度または圧延材の通板速度に基づき、欠陥検出位置
で検出した板端欠陥部(位置)をトラッキングする装置
で、この板端欠陥部が各圧延機の板端潤滑装置に到達す
るタイミングを測るためのものであり、例えば、コンピ
ューターを用いた移送計画システム型のトラッキング装
置を用いることができる。
【0026】また、各圧延機の入口に配置する板端潤滑
装置としては、板端部領域から内・外側に流出させない
潤滑ができるように、例えば内側との境界に遮蔽部を形
成したブラシ式(ロール、油含浸布など)やスプレイ
式、滴下式などの潤滑装置を用いることができるもの
で、板端部で板幅方向に潤滑油の塗布条件を変えられる
構造を有するものが有効である。この板端潤滑装置は、
各圧延機の入口に配置するが、全てを稼働させることは
不可欠ではなく選択的に稼働させてもよい。また、もと
もと潤滑油を使用する圧延を行う場合には、潤滑装置が
各圧延機の入口配置されているが、この場合には、板端
部での潤滑油塗布量を増量できるようにしてもよいし、
別途設けてもよい。ここで用いる潤滑油としては、安価
な植物油、牛脂油、魚油、合成エステル油などの濃度が
3〜30%のエマルジョンタイプの潤滑油や、油100
%のニートタイプの潤滑油を用いることができるが、潤
滑油の種類、濃度を変えられるように、例えば複数種の
種類、濃度の潤滑油を用意し、板端欠陥の種類や程度な
どに応じて、切り替え使用ができるようにすることも有
効である。
【0027】なお、圧延に際して水冷による冷却を行う
場合では、冷却水が板上に浮遊して板端欠陥部の潤滑の
支障になることがあるので、このような懸念がある場合
には、板端潤滑装置の前に、この浮遊冷却水を吸収除去
する水分除去装置を配設することが好ましい。また、冷
間タンデム圧延機の各圧延機の一般圧延条件(圧延温
度、圧延速度、張力、圧下率など)については、別系で
制御するものであるが、板端欠陥部の潤滑(または潤滑
強化)に伴い、変更を必要とする条件、例えば油圧圧下
装置の圧下位置を補正できるように、この別系の制御に
連動させて制御できるようにしてもよい。
【0028】
【実施例】以下に本発明の実施例について、図1〜図5
に基づいて説明する。 (1)図1は、本発明の第一の発明および第二の発明を
適用する冷間タンデム圧延機の設備配置例を示すもので
あり、この冷間タンデム圧延機は、基本的には、前記図
6に示した冷間タンデム圧延機と同様の構造を有するも
のであり、上下ワークロール1o、1uと、この上下ワ
ークロールの背面に当接した上下中間ロール2o、2u
と、この中間ロールの背面に当接した上下バックアップ
ロール3o、3uを備えた6Hiの圧延機41 〜45
直列に5台配置してなり、各圧延機において、上下ワー
クロール間で通板するストリップ材5aに所定の張力を
付与した状態で、所定の圧下率で圧延してストリップ5
b製造するように構成されたものである。
【0029】この冷間タンデム圧延機においては、第一
圧延機41 の入側に、ストリップ材5aの板端欠陥を検
出する欠陥検出装置6と該欠陥部分をトラッキングする
トラッキング装置7を設け、第一圧延機を含む各圧延機
(41 〜45 )の入口に、板端潤滑装置8を設けてい
る。
【0030】欠陥検出装置6の信号処理装置6sとトラ
ッキング装置7は、演算装置9に接続されており、欠陥
検出装置6で検出された板端欠陥に応じた潤滑油塗布条
件と、通板速度計10からの速度情報に基づいて、この
板端欠陥部が板端潤滑装置8に到達するタイミングと、
板端潤滑装置8の作動パターンを演算し、駆動制御装置
11を介して板端潤滑装置8の供給弁12を作動させ、
ポンプ13経由で供給される潤滑油14をスプレイノズ
ル8nから噴出させ、板端欠陥部に対して局部的に塗布
すものである。このように構成することにより、第一の
発明を実施することができる。
【0031】(2)図2は、第三の発明および第四の発
明を適用する冷間タンデム圧延機の設備配置例を示すも
のであり、この冷間タンデム圧延機は、基本的には、前
記図6に示した冷間タンデム圧延機と同様の構造を有す
るものである。この例は、冷間タンデム圧延工程の前工
程がオンラインで連続する酸洗工程16である場合に適
用するものであり、酸洗工程16の酸洗槽17の出側
に、ストリップ材5aの板端欠陥を検出する欠陥検出装
置6と該欠陥部分をトラッキングするトラッキング装置
7を設け、第一圧延機を含む各圧延機(41 〜45 )の
入口に、板端潤滑装置8を設けている。
【0032】欠陥検出装置6の信号処理装置6sとトラ
ッキング装置7は、演算装置9に接続されており、欠陥
検出装置6で検出された板端欠陥に応じた潤滑油塗布条
件と、通板速度計10からの速度情報に基づいて、この
板端欠陥部が板端潤滑装置8に到達するタイミングと、
板端潤滑装置8の作動パターンを演算し、駆動制御装置
11を介して板端潤滑装置8の供給弁12を作動させ、
ポンプ13経由で供給される潤滑油14をスプレイノズ
ル8nから噴出させ、板端欠陥部に対して局部的に塗布
すものである。このように構成することにより、第三の
発明を実施することができる。
【0033】(3)図3は、冷間タンデム圧延の前工程
がオンラインで連続しない酸洗工程である場合に適用す
るものであり、基本的には、前記図6に示した冷間タン
デム圧延機と同様の構造を有するものである。この例
は、冷間タンデム圧延工程の前工程がオンラインで連続
しない酸洗工程16である場合に適用するものであり、
酸洗工程16の酸洗槽17の出側に、ストリップ材5a
の板端欠陥を検出する欠陥検出装置6と板端欠陥検出情
報を記憶する記憶装置18を設け、このストリップ材5
aを圧延する冷間タンデム圧延機の第一圧延機41 の入
側に、前記酸洗工程16で記憶装置18に記憶している
板端欠陥検出情報に基づき、板端欠陥部をトラッキング
するトラッキング装置7を設け、第一圧延機41 を含む
各圧延機(41 〜45 )の入口に、板端潤滑装置8を設
けている。
【0034】この例では、予め、酸洗工程16の出側で
ストリップ材5aの板端欠陥を検出して、この検出情報
を記憶装置18に記憶しておき、このストリップ材5a
を冷間タンデム圧延機で圧延する際に、このストリップ
材5aの前記酸洗工程16での記憶装置による板端欠陥
部の記憶情報にもとづき、板端欠陥部分を冷間タンデム
圧延機の少なくとも第一圧延機段階でトラッキング装置
7でトラッキングし、演算装置9により板端欠陥に応じ
た潤滑油塗布条件と、通板速度計10からの速度情報に
基づいて、この板端欠陥部が板端潤滑装置8に到達する
タイミングと、板端潤滑装置8の作動パターンを演算
し、駆動制御装置11を介して板端潤滑装置8の供給弁
12を作動させ、ポンプ13経由で供給される潤滑油1
4をスプレイノズル8nから噴出させ、板端欠陥部に対
して圧延潤滑油を局部的に塗布すものである。
【0035】上記の各実施例での板端欠陥検出装置6
は、ここでは、図4に示すように、ストリップ材5aの
両端部の欠陥を検出できるように、ストリップ材5aの
両端部に配置している。
【0036】また、板端潤滑装置8は、ここでは、スプ
レイ式のものを用いており、図5に示すように、ストリ
ップ材5aの両端部の欠陥を検出できるように、ストリ
ップ材5aの両端部に配置し、板幅変更に対応して潤滑
油14の塗布領域を変えられるように、移動装置15に
より板幅方向の位置を調整可能に配置し、板幅方向で8
a、8b、8cの3区分して、各区分ごとに潤滑油の塗
布条件を制御し塗布条件を変えられるようにしている。
【0037】なお、本発明は、上記の実施例に限定され
るものではない。例えば、上記の実施例では、冷間タン
デム圧延機として、6Hiの圧延機を5台直列に配置し
た圧延機に適用した場合のものであるが、2Hi〜6H
iの圧延機を2〜8台直列に配置した冷間タンデム圧延
機に適用してもよい。また、本発明で用いる、板端欠陥
検出装置、トラッキング装置、板端潤滑装置記憶装置な
どの型式およびその構成要素、これらの装置の制御機構
などについては、圧延対象、圧延機機の種類、規模、配
置、圧延条件などを考慮して上記本発明の請求項の範囲
を満足する範囲内で変更のあるものである。
【0038】(実験例)図1〜図3に示すような各冷間
タンデム圧延機を用いて、厚みが2.5mm、幅1240
mmのストリップ材5aを1スタンド当り圧下率30〜3
5%で圧延して、厚み0.35mmのストリップ5bを製
造する際に、第一圧延機41 の入側でストリップ材5a
の板端部に、板破断の原因になりやすい中程度の板端欠
陥(クラック長さ2mm)を検出したので、全ての圧延機
の入口で板端欠陥部に対して、圧延潤滑油をスプレー塗
布(塗布量5g/m2 )して圧延を行うようにした。
【0039】 [圧延条件] ストリップ材:材質 低炭素鋼ブリキ ワークロール 径 :460mm 有効幅:2000mm 圧下率 41 2 3 4 5 34.8% 31.8% 31.5% 31.6% 32.7% 圧延速度:1800m/min 圧延潤滑油(板端部用):パーム油(濃度3%)エマルジョン
【0040】(1)本発明の各実験例では、ヒートスク
ラッチおよび板破断の発生は認められず、良好なストリ
ップ5bが製造できた。 (2)これに対して、第一圧延機41 の入側でストリッ
プ材5aの板端部に、板破断の原因になりやすい中程度
の板端欠陥(クラック長さ2mm)を検出した際に、全て
の圧延機の入口で板端欠陥部に圧延潤滑油を塗布しない
比較例では、中程度の第四圧延機44 で板破断が発生し
た。
【0041】
【発明の効果】本発明では、板端部において板端欠陥を
検出して、この欠陥部分の潤滑を局部的に強化するとい
う簡易な方法で、高張力圧延を可能とし板破断を防止で
きるので、生産性の低下および製造コストの上昇、板厚
精度の低下を招くことなくヒートスクラッチの発生、板
破断の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷間タンデム圧延機の構造例を示す側
面説明図である。
【図2】本発明の冷間タンデム圧延機の他の構造例を示
す側面説明図である。
【図3】本発明の冷間タンデム圧延機の他の構造例を示
す側面説明図である。
【図4】図1〜図3における板端欠陥検出装置の配置例
を示す正面説明図である。
【図5】図1〜図3における板端部潤滑装置の配置例を
示す正面説明図である。
【図6】一般的な冷間タンデム圧延機の基本構造例を示
す側面説明図である。
【符号の説明】
1o 上ワークロール 1u 下ワークロール 2o 上中間ロール 2u 下中間ロール 3o 上バックアップロール 3u バックアップロール 41 〜45 圧延機 5a ストリップ材 5b ストリップ Rb ロールバイト 6、6a、6b、6c 板端欠陥検出装置 7 トラッキング装置 8 板端潤滑装置 8a、8b、6c 分割スプレイ 8n スプレイノズル 9 演算装置 10 圧延(通板)速度計 11 駆動制御装置 12 供給弁 13 ポンプ 14 潤滑油 15 移動装置 16 酸洗工程 17 酸洗槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高濱 義久 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 4E024 AA01 AA08 BB10 DD13 EE01 4K053 PA12 RA05 SA03 XA41

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷間タンデム圧延機の少なくとも第一圧
    延機の入側で、ストリップ材の板端欠陥を検出し、この
    板端欠陥部分をトラッキングして、この板端欠陥部分が
    各圧延機の入口に到達した時に、この板端欠陥部に対し
    て局部的に圧延潤滑油を塗布してから圧延することを特
    徴とする冷間タンデム圧延機の圧延方法。
  2. 【請求項2】 冷間タンデム圧延機の少なくとも第一圧
    延機の入側に、ストリップ材の板端欠陥を検出する欠陥
    検出装置と該板端欠陥部分をトラッキングするトラッキ
    ング装置を設けるとともに、第一圧延機を含む各圧延機
    の入口に板端潤滑装置を設けたことを特徴とする冷間タ
    ンデム圧延機。
  3. 【請求項3】 冷間タンデム圧延の前工程がオンライン
    で連続する酸洗工程である場合において、酸洗工程でス
    トリップ材の板端欠陥を検出してトラッキングし、この
    欠陥部分が冷間タンデム圧延機の各圧延機の入口に到達
    した時に、板端欠陥部に対して局部的に圧延潤滑油を塗
    布してから圧延することを特徴とする冷間タンデム圧延
    機の圧延方法。
  4. 【請求項4】 冷間タンデム圧延機の前段に配置した酸
    洗工程に、ストリップ材の板端欠陥を検出する欠陥検出
    装置と該板欠陥部分をトラッキングするトラッキング装
    置を設け、冷間タンデム圧延機の各圧延機の入口に板端
    潤滑装置を設けたことを特徴とする冷間タンデム圧延
    機。
  5. 【請求項5】 冷間タンデム圧延の前工程がオンライン
    で連続しない酸洗工程である場合において、酸洗工程で
    ストリッ材の板端欠陥を検出して、この検出情報を記憶
    しておき、このストリップ材を冷間タンデム圧延機で圧
    延する際に、前記酸洗工程での検出情報に基づく板端欠
    陥部を、冷間タンデム圧延機の少なくとも第一圧延機入
    側でトラッキングし、この板端欠陥部分が冷間タンデム
    圧延機の各圧延機の入口に到達した時に、板端欠陥部に
    対して局部的に圧延潤滑油を塗布して圧延することを特
    徴とする冷間タンデム圧延機の圧延方法。
  6. 【請求項6】 冷間タンデム圧延機の前工程が酸洗工程
    である場合において、酸洗工程にストリップ材の板端欠
    陥を検出する欠陥検出装置と、この欠陥検出情報を記憶
    する記憶装置を設け、このストリップ材を圧延する冷間
    タンデム圧延機の少なくとも第一圧延機の入側に前記記
    憶装置からの板端欠陥部をトラッキングするトラッキン
    グ装置を設けるとともに、第一圧延機を含む各圧延機の
    入口に板端欠陥部に対して局部的に圧延潤滑油を塗布す
    る板端潤滑装置を配置したことを特徴とする冷間タンデ
    ム圧延機。
JP10343423A 1998-12-02 1998-12-02 冷間タンデム圧延機の圧延方法と圧延機 Withdrawn JP2000167609A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010540250A (ja) * 2007-09-26 2010-12-24 エス・エム・エス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト 圧延機及びその動作方法

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