JP2000167416A - ドラフト装置及びドラフト装置排気処理方法 - Google Patents

ドラフト装置及びドラフト装置排気処理方法

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JP2000167416A
JP2000167416A JP10340079A JP34007998A JP2000167416A JP 2000167416 A JP2000167416 A JP 2000167416A JP 10340079 A JP10340079 A JP 10340079A JP 34007998 A JP34007998 A JP 34007998A JP 2000167416 A JP2000167416 A JP 2000167416A
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JP10340079A
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English (en)
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Shigemi Shimizu
惠己 清水
Motonori Yanagi
基典 柳
Chiaki Nagahama
千秋 長濱
Akio Yamada
彰夫 山田
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DAN SANGYO KK
Nomura Micro Science Co Ltd
Original Assignee
DAN SANGYO KK
Nomura Micro Science Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気処理の必要な薬品を多く含む空気の排気
量を最小限とし、かつ、これ以外の排気をリサイクルし
て再利用できるドラフト装置やドラフト装置排気処理方
法を提供する。 【解決手段】 処理ユニット2背後に設けた排気処理ユ
ニット3から処理室11に送るクリーンエアを処理室1
1から直接空気回収ダクト22に回収される大部分を占
める流れと、薬品取り扱い室13A内まで流入する流れ
とに分け、薬品取り扱い室13A内まで流入して薬品取
り扱い室13A内の有害物質を含んだ空気はドラフト装
置1外に直接排気するとともに前記回収された空気は排
気処理ユニット3で純水と接触して浄化と乾燥の後、再
び処理室11に送られる。処理室11に供給される空気
の約80%が回収されて再使用されるので排気量が従来
の1/5程度まで減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、揮発性の薬品や有
害物質が発生する虞れのある薬品を取り扱ったり、これ
らの薬品を用いて各種処理を施すためのドラフト装置及
びこのようなドラフト装置から排出される排気の処理方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より揮発性の高い薬品や有害成分が
揮発する虞れのある薬品類を取り扱うには処理部に負圧
が作用する構造を備えたドラフト装置が用いられてい
る。図4は従来の代表的なドラフト装置の構造を模式的
に示した図である。
【0003】図4に示すように、従来のドラフト装置1
00では、装置前面の開口部101を一部開けた状態で
処理室102に作業者が腕を入れ、この処理室102内
で薬品類を取り扱うようになっている。このとき、処理
室102内には図中矢印で示したような空気の流れが形
成されており、この流れにより処理室102には負圧が
作用するので、処理室内に薬品類が揮発して飛散しても
処理室外に漏れることはなく、作業者の安全が確保され
るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような開
放型、即ち揮発性薬品を取り扱う部分を他の処理を行う
部分と区画していない構造のドラフト装置では、有害成
分を含む薬品の瓶などから揮発した有害成分がそのまま
上昇して処理部内に流入してしまうため、処理室内の空
気全体を絶えず入れ替えなければならない。そのため、
清浄空気を製造する設備や排気する設備が大型化してド
ラフト装置の設備には大型の吸排気設備を必要とし、多
大な費用が必要であった。
【0005】その一方、有害成分を含む薬品類の揮発量
は一般的に僅かであり、実際には薬品の瓶周辺付近の空
気さえ入れ替えれば十分であり、処理室全体の空気を入
れ替える必要は必ずしもないため、効率の悪いものであ
った。
【0006】そのため、ドラフト装置の改良型として処
理室の一部に薬品取り扱い室を設け、この薬品取り扱い
室の開口部に着脱自在のフードを設け、有害成分を含む
空気だけを集中的に排気する構造のドラフト装置が提案
されている。例えば、特開平3−12238号公報には
その一例が記載されている。
【0007】この改良型のドラフト装置では、確かに有
害成分を含む空気のみを集中的に排気するので、ある程
度排気効率は改良される。
【0008】しかるに、このドラフト装置では薬品取り
扱い室以外の処理室を通る空気の浄化はケミカルフィル
タと呼ばれる特殊な濾過装置を用いて空気の浄化を行う
ため、大きなケミカルフィルタが必要となる。また、こ
のケミカルフィルタはいわゆる使い捨て型のものや、業
者に依頼して洗浄する方式のものが大半であるため、ケ
ミカルフィルタの購入費用や浄化費用がかさむという経
済性の問題や、フィルタの交換を頻繁に行う必要がある
ため保守管理が繁雑であるという保守管理上の問題があ
る。また、ケミカルフィルタは吸着したい有害成分に適
合した特定の種類のものを用いる必要があるため、取り
扱う薬品の種類によってケミカルフィルタの種類を交換
したり、処理対象薬品の異なる複数種類のケミカルフィ
ルタを組み合わせて使用しなければならないなど、使用
上の繁雑さの問題があった。
【0009】本発明は以上の問題を解決するためになさ
れたものである。
【0010】即ち、本発明の目的は、排気処理の必要な
薬品を多く含む空気の排気量を最小限とし、なおかつこ
れ以外の排気をリサイクルして再利用できるドラフト装
置や、ドラフト装置排気処理方法を提供することにあ
る。
【0011】これにより、工場全体の排気処理設備を小
形化でき、なおかつ、排気のリサイルに用いる水洗浄化
部の水を水純化装置によって、水もリサイクルするた
め、排水もなく、保守管理が容易でランニングコストが
安く、排気が減少した分、同量の外気導入量を減らすこ
とができ、工場全体のランニングコストを飛躍的に減少
させることができるドラフト装置や、ドラフト装置排気
処理方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載のドラフト装置は、密閉可能な処理室
と、前記処理室内に配設され、前記処理室と空気出入り
可能に区画された薬品取り扱い室と、前記処理室に清浄
な空気を吹き出す吹出口と、前記処理室内を通過した汚
染度の低い空気を回収する第1排気口と、前記薬品取り
扱い室内の汚染度の高い空気を装置外に排出する第2排
気口と、前記吹出口と前記第1排気口とを繋ぐダクト
と、前記ダクト内の空気を前記第1排気口から前記吹出
口に向けて流す手段と、前記回収した汚染度の低い空気
を水洗浄化する水洗浄化部と、を具備する。
【0013】請求項2記載のドラフト装置は、請求項1
に記載のドラフト装置であって、前記薬品取り扱い室
は、前記処理室の下側に隣設され、前記処理室と連通す
る開口部と、この開口部の下側の周囲を包囲する側壁
と、前記開口部と対向する底面と、前記開口部に着脱自
在に配設され、中央に貫通孔を備えたフードとから形成
される小室であり、前記吹出口は処理室の上部に配設さ
れ、耐薬品性フィルタを備えた開口であり、前記第1排
気口は前記処理室の下部に配設された開口であり、前記
第2排気口は前記薬品取り扱い室の側壁に配設された開
口であることを特徴とする。
【0014】請求項3記載のドラフト装置は、請求項1
又は2に記載のドラフト装置であって、前記水洗浄化部
が、供給水から微細な水滴を発生させ、空気中に微細水
滴が飛散した微細水滴層を形成させる微細水滴発生装置
と、前記回収した空気を前記微細水滴層に通して前記微
細水滴に前記空気を接触させて回収空気中の不純物を捕
捉する気流発生装置と、前記微細水滴発生装置から送り
出された空気中の微細水滴を除去して多湿の空気を送出
する気液分離装置と、前記微細水滴発生装置へ給水する
水を純化する水純化装置と、を具備することを特徴とす
る。
【0015】請求項4記載のドラフト装置排気処理方法
は、ドラフト装置の処理室に送られる清浄な空気を処理
室内の薬品取り扱い室の開口部に送る第1の空気と、そ
れ以外の第2の空気に分ける工程と、前記開口部を通過
した前記第1の空気を装置外に排出するとともに処理室
を通過した前記第2の空気を回収する工程と、前記回収
した第2の空気を水と接触して洗浄する工程と、洗浄後
の空気を再び前記処理部に送る工程と、を具備する。
【0016】請求項1記載のドラフト装置において、電
気式脱イオン装置、限外ろ過膜、逆浸透膜、活性炭、フ
ィルタ等、一般に純水製造装置によく用いられる装置を
一つ又は二つ以上を更に備えていても良い。その場合に
は水の浄化効率が向上したり、空気中のイオン以外の有
機物などの不純物除去性能が向上したり、水純化装置の
メンテナンス周期が延長できるという効果が得られるの
で好ましい。
【0017】また、請求項1記載のドラフト装置では、
処理室内に供給した空気のうち、薬品取り扱い室近傍の
汚染度の高い空気を排気する一方、処理室から回収した
汚染度の低い空気を水洗浄化する水洗浄化部を備えてい
るので、排気量を少なくでき、それに伴い、工場全体の
排気処理設備を小形化できる。また、排気のリサイクル
に用いる水洗浄化部の水を水純化装置によって、水もリ
サイクルするため、排水もなく、保守管理が容易でラン
ニングコストを低減できる。
【0018】更に、排気量が減少した分、同量の外気導
入量を減らすことができ、工場全体のランニングコスト
を飛躍的に減少させることができる。
【0019】請求項2記載のドラフト装置では、薬品取
り扱い室と処理室との境界部分に着脱自在のフードを設
けるので薬品取り扱い室から処理室へ汚染度の高い空気
が流れ込むのが防止される。そのため前記処理室を通過
する空気の汚染度は低く抑えられ、その後の水洗浄化に
より容易に清浄な空気として再生される。
【0020】請求項3記載のドラフト装置では、微細な
水滴と回収空気とを接触させて浄化するので、浄化効率
が高く、設備が小型でランニングコストを安価に抑える
ことができる。また、噴射水に用いる水を純化する水純
化装置を備えているため、洗浄効果を安定に保つことと
水のリサイクルとが可能となる。
【0021】請求項4記載のドラフト装置排気処理方法
では、処理室内に供給した空気のうち、薬品取り扱い室
近傍の空気を排気する一方、処理室から回収した空気を
水洗浄化するので、排気量が少なくなり、排気設備を小
形化できる。また、回収した空気を水洗浄化するのでケ
ミカルフィルタは不要であり、保守管理が容易で装置の
ランニングコストを安価に抑えることができる。更に、
排気量が減少するので環境汚染性も低い。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図を
参照しながら説明する。
【0023】図1は本発明の一実施形態に係るドラフト
装置1の一部を破断した全体斜視図であり、図2は同ド
ラフト装置1の概略構成を示した垂直断面図である。
【0024】図1に示したように、このドラフト装置1
では、実際に被処理物に対して処理が行われる処理部1
1を備えた処理ユニット2と、この処理ユニット2の背
面側に排気処理ユニット3が隣接された構造となってい
る。この排気処理ユニット3は処理ユニット2から排出
された排気の大半を浄化処理して再び処理ユニット2内
に戻す機能を果たすユニットである。
【0025】図1に示したように、処理ユニット2前面
の処理室11には被処理物を載置するための処理台13
Bや13Cが設けられている。これら処理台13Bと処
理台13Cとの間には薬品取り扱い室13Aが設けられ
ている。
【0026】この薬品取り扱い室13Aは特に毒性の高
い薬品を扱うための槽であり、後述するように薬品取り
扱い室13Aの正面奥の側面には薬品取り扱い室13A
内の空気を吸い込んでドラフト装置1外に排気するため
の吸気口131が設けられている。
【0027】処理室11は、背部隔壁14Aとその一部
に透明板14Cが設けられた側部隔壁14Bとによって
囲まれる。この処理室11に向けて天井からクリーンエ
アCAを供給する手段は、プレフィルタ(図示省略)を
備えたファン15Aおよび処理ユニット2の天井部に設
けられた耐薬品性フィルタ15Bから構成される。また
処理ユニット2の前面には作業のための開口11Cが設
けられる。クリーンエアCAは、処理室11を通過する
とき、塵埃を捕捉して回収エアRAとなり、プレフィル
タを介して背部隔壁14Aと処理ユニット2の背面板
(図示省略)との隙間11Bを通り、前記フィルタ15
Bで濾過されて再びクリーンエアCAとなる。
【0028】処理室11の処理台13Bや13Cでは、
例えばウエハの洗浄を行なったり、処理台13Cでは主
に薬品を入れる容器(図示省略)などの洗浄を行うので
有害物質が発生することがない。一方、薬品取り扱い室
13Aでは、例えば槽12A内でのホトエッチング処理
や酸処理を行うので、有害物質Pが発生する。この有害
物質Pが、前記回収エアRAに混入されて再びクリーン
エアCAとなってリサイクルされたり、あるいは前記開
口11Cからドラフト装置1の外部に漏洩してはならな
い。
【0029】そのため、このドラフト装置1では、処理
室11の処理台13Bと処理台13Cとの間に、有害物
質を扱うための薬品取り扱い室13Aを設けている。
【0030】図1に示すように、この薬品取り扱い室1
3Aは左右両側にそれぞれ隣接する処理台13B及び1
3Cより一段低くなった処理槽であり、図2に示すよう
に上部に開口部132を備えた構造となっている。
【0031】薬品取り扱い室13Aの開口部132の下
側には側壁133が開口部132の下側の周囲を包囲す
るように配設され、更に開口部132に対向する下面側
には底面134が配設され、これら側壁133と底面1
34とで小室、即ち薬品取り扱い室13Aが形成されて
いる。
【0032】薬品取り扱い室13A上部の開口部132
には着脱自在のフード16が配設されている。このフー
ド16の中央部には貫通孔16aが穿設されており、こ
の貫通孔16aを介して処理室11側から空気が薬品取
り扱い室13A内部に流入する。
【0033】一方、薬品取り扱い室13Aの正面奥側、
即ち図2中右側の側壁133には吸気口131が配設さ
れている。この吸気口131の先はドラフト装置1の外
へつながった排気ダクト18と接続されている。また、
この排気ダクト18の途中には排気ファン19が配設さ
れており、この排気ファン19を作動することにより薬
品取り扱い室13A内の空気を吸気口131から吸引
し、排気ダクト18を通してドラフト装置1外に排出す
るようになっている。
【0034】図3は、本発明の水洗浄化装置20の一例
を概略的に示す図である。
【0035】図3中、再循環ダクト(ダクト)21の処
理ユニット2に連結した空気取入口の下流に噴射ノズル
23が多数の噴射口を下流側に向けて配置されている。
【0036】噴射ノズル23の下方にはバッファタンク
25が配置され、噴射ノズル23から噴射され、各種不
純物と接触して結露した水やそのまま降下してバッファ
タンク25に収容した水をポンプPにより再び噴射ノズ
ル23から噴射するようになっている。
【0037】さらに、水洗浄化装置20より空気移動方
向下流側には冷媒を循環させる冷却コイルを内蔵し、微
細ミストを冷却し凝縮して除去するミストセパレータ
(気液分離装置)28が配設されている。このミストセ
パレータ28の表面で凝縮した水は、バッファタンク2
5に導かれて再び噴射ノズル23から噴射される。
【0038】ミストセパレータ28の空気移動方向下流
側の再循環ダクト21内に3m/秒以上の空気流を生じ
させるファン15Aが設置されている。
【0039】この実施の形態の装置では、ファン15A
を駆動させると再循環ダクト21内に3m/秒以上の流
速の空気流が形成される。
【0040】この状態で、図3に模式的に示すように、
噴射ノズル23から噴射圧0.5〜2.0kg/cm2
G、流量0.5〜0.7 l/m3 で粒子径10〜10
0μmの水滴を噴射させると、この水滴は塵埃等の微粒
子と衝突してこれらを取り込みつつ凝縮して流下する。
【0041】したがって、排気中のガス状のケミカル物
質は微細水滴中に溶け込んで除去されることになる。ガ
ス状のケミカル物質を取り込んだ微細水滴は、ミストセ
パレータ28に到達し、ここで冷却されて凝集し、大さ
な水滴となって前記タンク25内に落下し、再び微細水
滴の生成に供される。
【0042】このようにして塵埃やガス状のケミカル物
質の除去された空気は、再循環ダクト21を経由して送
られ、再び処理室11に送られる。
【0043】本発明のドラフト装置1では、排気処理ユ
ニット3に水純化装置4が接続されている。この水純化
装置4は前記水洗浄化装置20で回収後の空気と接触し
て有害物質を捕集し汚れた、バッファタンク25内の洗
浄水を処理して純水を製造し、これを再び前記水洗浄化
装置20に送って排気の水洗浄化処理に供するものであ
る。
【0044】この水純化装置4は図2に示したように、
イオン交換樹脂MBと紫外線殺菌装置UVと、これらイ
オン交換樹脂MB、紫外線殺菌装置UV、前記バッファ
タンク25及び水洗浄化装置20の各装置間を繋ぐ配管
と、配管の途中に設けられたポンプPとから構成されて
いる。
【0045】即ち、バッファタンク25に溜まった処理
後の汚れた水はポンプPで紫外線殺菌装置UVに送ら
れ、ここで紫外線の照射を受け、更にイオン交換樹脂M
Bでイオン交換された後、水洗浄化装置20に送られ、
再び排気の水洗浄化処理に供される。また一部の水は紫
外線殺菌装置UV、イオン交換樹脂MBで処理された後
再びバッファタンク25内に戻される。
【0046】尚、このドラフト装置1の例では省略した
が、この水純化装置4は、上記紫外線殺菌装置UV、イ
オン交換樹脂MBの他に、電気式脱イオン装置、限外ろ
過膜、逆浸透膜、活性炭、フィルタ等、一般に純水製造
装置によく用いられる装置を一つ、又は、二つ以上を更
に備えていても良い。その場合には、水の浄化効率が向
上したり、空気中のイオン以外の有機物などの不純物除
去性能が向上したり、水純化装置のメンテナンス周期が
延長できるという効果が得られるので好ましい。
【0047】次に、本実施形態に係るドラフト装置1を
作動させた場合の動作状態について説明する。
【0048】まず、ドラフト装置1前面の処理室11に
て薬品を用いた処理を行うべく、ドラフト装置1前面に
設けたスイッチをオンにして電源を投入すると、ファン
15A、排気ファン19が作動する。
【0049】ファン15Aが作動すると空気の流れが起
きる。このファン15Aに供給される空気はファン15
Aより上流側に設けられた空気取り込み口22a、及び
ミストセパレータ28を通過してきた空気である。これ
らの空気がフィルタ15Bを通ることにより清浄化さ
れ、これが処理室11内を図中上から下に向って流され
る。このフィルタ15Bから下向きに流されたクリーン
エアの大部分、およそクリーンエアの4/5は処理室1
1の背部隔壁14Aの下の方に設けられた空気回収ダク
ト22に向って流れる。
【0050】一方、フィルタ15Bから下向きに流され
たクリーンエアCAのうちの一部、およそクリーンエア
CAの1/5は薬品取り扱い室13Aの方まで流れ込
む。この流れは排気ファン19の作動により生じた負圧
により惹起されたものである。即ち、排気ファン19に
より薬品取り扱い室13Aの側壁の吸気口131には負
圧が作用するので、先に薬品取り扱い室13Aの上部開
口に図中上方から下向きに流れ込んだクリーンエアはこ
の負圧により吸引され、排気ファン19、及びこの空気
移動方向下流側に接続された排気ダクト18を経由して
ドラフト装置1外に排出される。
【0051】このとき、薬品取り扱い室13Aの上部に
は着脱自在のフード16が配設されているため、薬品取
り扱い室13A内の空気に有害成分が流れ出しても、こ
のような有害成分を含んだ空気は、着脱自在のフード1
6からその上部の処理室11内に流れ出ることはほとん
どなく、排気ダクト18を経由してドラフト装置1外に
排出される。
【0052】また、仮に着脱自在のフード16から上部
の処理室11内に有害成分を含む微量の空気が漏れて
も、水洗浄化装置20によって有害成分が除去される。
【0053】一方、薬品取り扱い室13Aの上部開口よ
りも上の空間を通過して空気回収ダクト22により回収
された空気は薬品取り扱い室13Aからの空気と混じら
ないので、有害物質を含まない、比較的汚染度の低い空
気である。この回収された空気は先のファン15Aの発
生する負圧により吸引され、水洗浄化装置20内を通過
する。このとき、水洗浄化装置20内には純水の微細水
滴が飛散した微細水滴層が形成されており、この微細水
滴層を空気が通過する際に空気と微細水滴とが接触す
る。このため空気中の不純物や塵や埃、水溶性の成分、
例えば、塩素、各種イオンなどは微細水滴に溶解する。
これにより空気は浄化され、きれいな空気、即ちクリー
ンエアCAが形成される。このクリーンエアCAは水洗
浄化装置20下部のバッファタンク25の上部を通過し
てミストセパレータ28に送られる。
【0054】このミストセパレータ28では内部の冷却
装置の働きで表面が冷却されているので、このミストセ
パレータ28を通過する際に水分を含んだクリーンエア
中の水分は結露することにより除去され、乾燥したクリ
ーンエアCAが得られる。この乾燥したクリーンエアC
Aはファン15Aの作る負圧により吸引され、このファ
ン15Aを通過し、再び処理ユニット2へと送られる。
【0055】一方、水洗浄化装置20内で噴霧され処理
ユニット2から回収された回収空気と接触した水滴には
各種の不純物が含まれている。これら不純物を含み汚れ
た水は一旦バッファタンク25に集められる。そしてこ
のバッファタンク25からは配管とポンプPとを介して
まず紫外線殺菌装置UVで殺菌され、更に配管を経由し
てイオン交換樹脂MBに送られ、ここでイオン交換処理
され、或いは更に各種フィルタや分離膜などを通過する
ことにより不純物が取り除かれ、純水化され、再び水洗
浄化装置20に送られる。そしてこの水洗浄化装置20
内で噴霧されて微細水滴となって回収空気の浄化に供さ
れる。
【0056】以上のように、本実施形態に係るドラフト
装置1では、処理ユニット2の背後に設けた排気処理ユ
ニット3から処理室11に送るクリーンエアを処理室1
1から直接空気回収ダクト22に回収される大部分を占
める流れと、薬品取り扱い室13Aの中まで流入する空
気の流れとに分ける。そしてこの薬品取り扱い室13A
の中まで流入する空気は薬品取り扱い室13A内の有害
物質と共にドラフト装置1外に直接排気される。それと
同時に、前記回収された空気は排気処理ユニット3で純
水と接触して洗浄され乾燥された後、フィルタ15Aを
経由して再びクリーンエアCAとして処理室11に送ら
れる。このとき、回収される空気は供給されるクリーン
エアCAの約80%程度を占めるので、クリーンエアC
Aの大部分が再使用される。そのため、排気量が従来の
1/5程度まで減少させることができる。
【0057】排気量自体が減少するので、排気に関連し
て工場棟外に設置する排気ダクトや脱硫装置、脱煙装置
などの排気設備を小型化することができ、設備費用を安
価に抑えることができる。
【0058】更に、クリーンエアCAは純水と接触させ
て浄化して再使用するため、クリーンエアCAを製造す
る機構を小型化することができ、ドラフト装置の製造費
用を安価に抑えることができる。
【0059】また、従来のドラフト装置のように空気の
浄化はケミカルフィルタのみに頼るのではなく、純水と
接触させて洗浄する水洗浄化部で浄化するので、ケミカ
ルフィルタは不要になる。
【0060】更に、従来のドラフト装置のように頻繁に
ケミカルフィルタを交換する必要がなくなるので、ドラ
フト装置のランニングコストを従来のドラフト装置に比
べて約半分程度にまで低下させることができる。
【0061】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の発
明によれば、処理室内に供給した空気のうち、薬品取り
扱い室近傍の汚染度の高い空気を排気する一方、処理室
から回収した汚染度の低い空気を水洗浄化する水洗浄化
部を備えているので、排気量が少なくなり、排気設備を
小形化できる。また、回収した空気を水洗浄化するので
ケミカルフィルタは不要であり、そのため保守管理が容
易で装置のランニングコストを安価に抑えることができ
る。更に、排気量が減少するので環境汚染性も低い。
【0062】請求項2記載の発明によれば、薬品取り扱
い室と処理室との境界部分に着脱自在のフードを設ける
ので薬品取り扱い室から処理室へ汚染度の高い空気が流
れ込むのが防止される。そのため前記処理室を通過する
空気の汚染度は低く抑えられ、その後の水洗浄化により
容易に清浄な空気として再生される。
【0063】請求項3記載の発明によれば、微細な水滴
と回収空気とを接触させて浄化するので、浄化効率が高
く、設備が小型でランニングコストを安価に抑えること
ができる。また、噴射水に用いる水を純化する水純化装
置を備えているため洗浄効果を安定に保つことが可能と
なる。
【0064】請求項4記載の発明によれば、処理室内に
供給した空気のうち、薬品取り扱い室近傍の空気を排気
する一方、処理室から回収した空気を水洗浄化するの
で、排気量が少なくなり、排気設備を小形化できる。ま
た、回収した空気を水洗浄化するのでケミカルフィルタ
は不要であり、保守管理が容易で装置のランニングコス
トを安価に抑えることができる。更に、排気量が減少す
るので環境汚染性も低い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るドラフト装置の一部を
破断した全体斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係るドラフト装置の概略構
成を示した垂直断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る水洗浄化装置の一例を
概略的に示す図である。
【図4】従来のドラフト装置の概略構成を模式的に示し
た図である。
【符号の説明】
11 処理室 13A 薬品取り扱い室 132 開口部 133 側壁 134 底面 21 ダクト 15A ファン(送気ファン) 20 水洗浄化装置(水洗浄化部) 15B フィルタ 23 水噴射ノズル(微細水滴発生装置) 28 ミストセパレータ(気液分離装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳 基典 神奈川県厚木市岡田2丁目9番8号 野村 マイクロ・サイエンス株式会社内 (72)発明者 長濱 千秋 東京都狛江市岩戸北3−12−16 ダン産業 株式会社内 (72)発明者 山田 彰夫 東京都狛江市岩戸北3−12−16 ダン産業 株式会社内 Fターム(参考) 3L058 BE02 BE08 BF03 BG03 4D020 AA10 BA23 BB03 BC06 BC10 CB25 CC05 CC12 CD01 CD02 CD03 DA01 DB01 DB05 4D032 AC08 BA05 BA06 CA10 4G057 AA02 AA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉可能な処理室と、 前記処理室内に配設され、前記処理室と空気出入り可能
    に区画された薬品取り扱い室と、 前記処理室に清浄な空気を吹き出す吹出口と、 前記処理室内を通過した汚染度の低い空気を回収する第
    1排気口と、 前記薬品取り扱い室内の汚染度の高い空気を装置外に排
    出する第2排気口と、 前記吹出口と前記第1排気口とを繋ぐダクトと、 前記ダクト内の空気を前記第1排気口から前記吹出口に
    向けて流す手段と、 前記回収した汚染度の低い空気を水洗浄化する水洗浄化
    部と、 を具備することを特徴とするドラフト装置
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のドラフト装置であっ
    て、 前記薬品取り扱い室は、前記処理室の下側に隣設され、
    前記処理室と連通する開口部と、この開口部の下側の周
    囲を包囲する側壁と、前記開口部と対向する底面と、前
    記開口部に着脱自在に配設され、中央に貫通孔を備えた
    フードとから形成される小室であり、 前記吹出口は処理室の上部に配設され、耐薬品性フィル
    タを備えた開口であり、 前記第1排気口は前記処理室の下部に配設された開口で
    あり、 前記第2排気口は前記薬品取り扱い室の側壁に配設され
    た開口であることを特徴とするドラフト装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のドラフト装置で
    あって、 前記水洗浄化部が、 供給水から微細な水滴を発生させ、空気中に微細水滴が
    飛散した微細水滴層を形成させる微細水滴発生装置と、 前記回収した空気を前記微細水滴層に通して前記微細水
    滴に前記空気を接触させて回収空気中の不純物を捕捉す
    る気流発生装置と、 前記微細水滴発生装置から送り出された空気中の微細水
    滴を除去して、多湿の空気を送出する気液分離装置と、 前記微細水滴発生装置へ給水する水を純化する水純化装
    置と、 を具備することを特徴とするドラフト装置。
  4. 【請求項4】 ドラフト装置の処理室に送られる清浄な
    空気を処理室内の薬品取り扱い室の開口部に送る第1の
    空気と、それ以外の第2の空気に分ける工程と、 前記開口部を通過した前記第1の空気を装置外に排出す
    るとともに処理室を通過した前記第2の空気を回収する
    工程と、 前記回収した第2の空気を水と接触して浄化する工程
    と、 浄化後の空気を再び前記処理室に送る工程と、を具備す
    ることを特徴とするドラフト装置排気処理方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011167682A (ja) * 2010-01-25 2011-09-01 Negishi Seisakusho:Kk 気泡発生機および気液接触装置
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