JP2000165246A - 光デュオバイナリ伝送用の符号変換回路およびこれを用いた光送信装置および光受信装置 - Google Patents
光デュオバイナリ伝送用の符号変換回路およびこれを用いた光送信装置および光受信装置Info
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Abstract
の遅延要素に課せられた、1タイムスロット時間に対す
る、遅延時間の厳しい制約を緩和することを目的とす
る。 【解決手段】 高速入力信号INをN系統の低速信号i
n1,in2…に分配するビット分配部21と、N系統
の低速信号の各々に対して符号変換を行うN個の符号変
換器22−1〜22−Nと、N個の符号変換器からそれ
ぞれ出力された符号変換後の低速信号out1,out
2…を入力として、これら相互を論理的に加算しながら
合成し、符号変換後の高速出力信号OUTを生成するビ
ット合成部23とから構成する。
Description
送用の符号変換回路、およびこれを用いた光送信装置お
よび光受信装置に関する。光伝送システムは一般に、送
信すべき電気信号を直接光変調器に入力してこれを電気
/光変換し、その変換された光信号を光ファイバに入射
して受信側に伝送する、という構成がとられている。
ファイバに対する特性上の要求は益々厳しくなってい
る。第1は長距離光ファイバ伝送の実現という要求であ
り、これにより光の無中継伝送を可能とする。第2は超
高速信号の伝送、例えば10Gb/sを超えるような超
高速光ファイバ伝送の実現という要求である。このよう
な超高速かつ長距離の光ファイバ伝送においては、光フ
ァイバに固有の波長分散特性に起因して、伝送信号の品
質が劣化してしまい、伝送が困難になる。そこでいわゆ
る分散耐力の高い伝送方式として、光デュオバイナリ伝
送が既に提案されその実用化に向って検討が行われてい
る。
めの主として符号変換回路について述べるものである。
の光送信装置を示す図である。本図において、光デュオ
バイナリ伝送用の従来の光送信装置10は、符号変換回
路11と、ローパスフィルタ(LPF)12と、マッハ
ツェンダ型の光変調器(MOD)13とからなる。
は、インバータ(INV)14を介して、符号変換回路
(プリコーダ)11内のイクスクルーシブOR(EXO
R)回路15の一方に入力される。このEXOR回路1
5の他方の入力には、遅延要素(DLY)を介して1ビ
ット遅延された直前のEXOR出力が帰還され、今該一
方の入力に印加された信号Einと共にEXORがとら
れ、そのEXOR出力がローパスフィルタ12に入力さ
れる。
信号波形を表すタイムチャートである。本図において、
図16中のa〜eで示す各部分での信号波形を、(a)
〜(e)の各欄にそれぞれ表す。また本図の最上欄に
は、ディジタル電気入力信号Einをなす連続ビット
を、ビット番号01234…として表す。これらのビッ
トの各ビット幅は1タイムスロットTSに相当する。す
なわち、信号EinのビットレートをBとすると、1T
Sは1/Bである。
ィジタル電気入力信号Einが、例えば(a)欄に示す
ようなビットパターンをもって前段の信号処理部(図示
せず)から印加されたものとする。(a)欄の信号Ei
nは、インバータ14によりビット反転されて(b)欄
に示す信号となり、プリコーダ(符号変換回路11)に
入力される。
1ビットの信号と、直前に入力された1ビットの信号を
遅延要素16にて遅延時間Tdだけ遅延させた1ビット
の信号とがEXOR回路15に入力され、そのEXOR
出力が(c)欄に示すビットパターンをもって現れる。
(c)欄に示す2値信号は、ローパスフィルタ12に入
力されて、(d)欄に示す3値信号(0,0.5,1)
に変換される。
ダ型の光変調器13に入力され、2値光信号に変換され
て、光ファイバFに入射される。この2値光信号が、分
散耐力の高い光デュオバイナリ伝送を実現する。さらに
詳しく説明すると次のとおりである。(b)欄における
n番目のビットの信号をBnとし、(c)欄におけるn
番目のビットの信号をCnとし、このCnより1ビット
直前の信号をC(n−1)とすると、下記(1)式が成
立する。
欄に示す信号となり、この(d)欄におけるn番目のビ
ットの信号をDnとすると、このDnは下記(2)式の
ように表すことができる。 Dn=(Cn+C(n−1))/2 (2) ここでローパスフィルタ12の帯域は、入力信号Ein
の上記ビットレートBの1/4、すなわち0.25Bに
設定される。
ーパスフィルタ12に信号を入力すると、この信号波形
はなまって、(d)欄の実線で示す3値の信号(0,
0.5,1)になる。上記の3値信号(0,0.5,
1)をマッハツェンダ型の光変調器13に入力すると、
再び2値光信号に変換される((e)欄の光信号)。3
値信号の0.5において2値光信号は0となり、一方、
3値信号の0において2値光信号は1となり、かつ、3
値信号の1においても2値光信号は1となるからであ
る。この場合、3値信号の0における2値光信号の光パ
ワーは最大“1”となり、3値信号の1における2値光
信号の光パワーも最大“1”となる。ただし、前者の最
大光パワーのときの光信号と後者の最大光パワーのとき
の光信号とは相互に位相が180°ずれている。なお、
3値信号の0.5における2値光信号の光パワーはほぼ
零となる。
力信号Ooutは、フィルタ12からの上記2値信号の
帯域がそのビットレートBの1/4に狭められているこ
とから、スペクトル幅が狭くなる。こうしてスペクトル
幅を狭めた光出力信号Ooutを光ファイバFに入射し
て伝送することにより、分散耐力の高い光伝送が可能と
なる。これが光デュオバイナリ伝送である。
の様子を表し、C(n−1),CnおよびDnは上述し
たとおりであり、Anは(a)欄に示す電気入力信号E
inのビット値である。
された3値信号は光変調器13において2値光信号とな
り、発光または非発光として、該光変調器13の出力に
現れる。具体的には、Dn=0またはDn=1のとき発
光、Dn=0.5のとき非発光である。結局、An=1
で発光、An=0で非発光となり、(a)欄のビットパ
ターンと全く同じビットパターンが、(e)欄に示すと
おり得られる。
て(e)欄のビットパターン(e)を得るまでの間に、
フィルタ12による2値/3値変換を介在させても、ビ
ットパターン(a)とビットパターン(e)とを一致さ
せなければならない。このために設けられたのが上記の
プリコーダ(符号変換回路11)である。つまり、プリ
コーダを設けないと、光送信装置10の入力ビットパタ
ーンと出力ビットパターンとが不一致になる。ただし、
符号変換回路11は光送信装置10に設けず、後述する
光受信装置に、デコーダとして、設けてもよい。後者の
場合は、上記ビットパターン(a)と全く同一のパター
ンが光受信側の該デコーダを経たときに再生されること
になる。本発明は上記プリコーダおよびデコーダに関す
るものであるが、説明は主としてプリコーダについて行
う。
ダ)の第1例を示す図である。ただしこの符号変換回路
11は、図16に例示したものと全く同じである。図1
9は従来の符号変換回路(プリコーダ)の第2例を示す
図である。この第2例のプリコーダは、図18に示す第
1例のプリコーダが有する後述の欠点を解消できるもの
であり、D−FF回路を設けたことを特徴としている。
プリコーダ(第1例)の動作を示すタイムチャート(そ
の1)であり、図21は同タイムチャート(その2)で
ある。図20を参照すると、このタイムチャートは、図
18のプリコーダ(符号変換回路11)が10Gb/s
の入力信号を受信するときに、遅延要素16の遅延時間
Tdを、その丁度1タイムスロット(TS)に合わせた
とき、すなわちTd=100psの場合の動作を示す。な
お、図20の(a)〜(c)の各欄は、対応する図18
におけるa〜cの各部分にそれぞれ現れる信号の波形を
示す(以下同様)。
b/sの入力信号として、例えば(a)欄に示す011
1…のビットパターンの信号を受信したものとする。
(a)欄の入力信号が、1TS前の(c)欄の入力信号
と、EXOR回路15にてEXORがとられ、(b)欄
の出力信号が得られる。ところが上記の1TS前の入力
信号は常に正確に100psの遅れをもってEXOR回路
16に帰還されるとは限らない。なぜなら、遅延要素1
6は、EXOR回路15自身が有する伝搬遅延等も含む
ものであり、また温度変動の影響等もあるからである。
による遅延時間Tdが1タイムスロット(TS=100
ps)からずれたとき、この例ではTdが80psと、TS
より短くなった場合における動作を示す。このため本図
の(c)欄に示すように、EXOR回路15に帰還され
るべき1TS前の入力信号は、1TS時間(=100p
s)よりも20(=100−80)ps早い時点で帰還さ
れてしまう。その結果、以後現れる(b)欄の出力信号
は、図20の(b)欄に示す出力信号と全く異なるビッ
トパターンとなる。これが従来の第1例のプリコーダに
おける欠点である。
のプリコーダ(図19)である。図22は図19に示す
プリコーダ(第2例)の動作を示すタイムチャート(そ
の1)であり、図23は同タイムチャート(その2)で
ある。まず図22を参照すると、遅延時間Tdが1TS
(=100ps)より短かく、例えば80psである場合、
(e)欄の信号は、(d)欄の信号より80ps経過した
時点でビット変化する。このビット変化を受けて(c)
欄の信号も早い時点でビット変化してしまう。ここまで
は図21の場合と同じである。
FF回路17を、EXOR回路15と遅延要素16との
間に有している。このD−FF回路17により、図22
の(c)欄に示すように20(=100−80)psだけ
早い時点で信号のビット変化が発生するにも拘らず、
(d)欄に示すように、次に来るクロック((b)欄)
を待って、信号のビット変化が生ずるので、1TS(1
00ps)に対するTd(80ps)のずれには何ら影響さ
れない。
題がある。この問題は、上記のTdが例えば120ps
と、1TS(100ps)よりも長くなった場合に発生す
る。図23を参照すると、TS(100ps)より長いT
d(120ps)により、(e)欄の信号のビット変化
(0→1)は遅くなり、これに伴い(c)欄の信号のビ
ット変化(1→0)も遅れてしまう。そうすると、クロ
ック入力(b)によるD−FF回路17の打ち抜きタイ
ミングにおいて、(c)欄の信号は、本来図22の
(c)欄のように、1→0にビット変化していなければ
ならないのに、1を保持したままになる。このため、当
該クロック入力により1になったままの(c)欄の信号
が打ち抜かれ、結局、(d)欄のようにビット変化する
信号がプリコーダより出力されてしまう。この(d)欄
の信号のビットパターンは、正常な場合のビットパター
ン(図22の(d)欄)とは全く異なったものになる。
これが問題である。
16での遅延時間Tdが1タイムスロットTSより短か
い場合は正常に動作するものの、1タイムスロットTS
より長くなると、正常に動作しなくなる。上述の説明で
は10Gb/sの場合を例にとって行ったが、超高速の
光伝送では、今後それ以上の20Gb/sや40Gb/
sが実用化される。そうすると、1タイムスロットTS
は50psや25psと一層短くなる。ICプロセス技術の
向上により、最高動作速度を上げ、回路遅延を小さくす
ることができたとしても、配線等に起因する遅延時間は
変わらない。したがって、TSが短くなるにつれて全遅
延時間Tdに占める配線遅延時間の比率が大きくなり、
TdをTSより短くすることが困難になる。そうする
と、図23で説明したように、プリコーダの正常な動作
を保証できなくなる。
高速の伝送を行う光送信装置あるいは光受信装置におい
て、遅延時間が入力信号の1タイムスロットの時間を超
えるような遅延要素を含んでも、正常な動作を確保する
ことのできる符号変換回路を提供することを目的とする
ものである。
変換回路の基本構成図である。本図において、本発明に
係る光デュオバイナリ伝送用の符号変換回路20は、ビ
ット分配部21と、符号変換器22と、ビット合成部2
3とからなる。符号変換器22は、複数の符号変換器2
2−1,22−2…22−Nからなる。Nは2以上の整
数である。
受けてこれを、相互にビット位相のずれたN系統の低速
信号inに分配する。N個の符号変換器22−1,22
−2…22−Nは、分配されたN系統の低速信号inの
各々に対応して設けられ、各々が対応する該低速信号に
対して符号変換を行う。
2−1〜22−Nからそれぞれ出力されたN個の符号変
換後の低速信号outを入力として、これら低速信号o
ut相互を論理的に演算しながら合成し、符号変換後の
高速出力信号OUTを生成する。本発明のポイントは、
N個に分割して並列に設けられる符号変換器22−1〜
22−Nにある。これら符号変換器は同一の構成を有
し、具体的には図18(従来の第1例)あるいは図19
(従来の第2例)の構成と同一の構成とすることができ
る。以下の説明は、従来の第1例を改良した従来の第2
例(図19)の構成を用いた場合を例にとって行う。
いては、前述したように、1タイムスロットTS(10
Gb/sにおいて100ps)に対し遅延時間Tdが長く
なると(例えばTd=120ps)、正常に動作できなく
なる。つまり、従来の符号変換回路では、上記の数値例
を用いると、Tdを100ps以下に厳しく制限しなけれ
ばならない。しかし、前述のとおり、このような制限を
常に保持することは困難であり、その制限を緩和するこ
とが強く望まれる。
変換回路20によれば、図19に示す、EXOR回路1
5、遅延要素16(実際の素子としては存在しない場合
が多い)およびD−FF回路17からなるプリコーダ
(またはデコーダ)がN個並列に設けられる。簡単にN
=2とし、上記の例に即して考察すると、遅延時間Td
を常に100ps以下にするという厳しい制限は、これを
200ps以下でもよいという制限に大幅に緩和される。
もし、N=4ならば400ps以下でもよいという制限に
緩和される。
換器22−1および22−2(N=2の場合)がそれぞ
れ5(=10/2)Gb/sという低速信号inを入力
して動作すればよいことになったからである。5b/s
の入力信号の1タイムスロットTSは200psであるこ
とから、結局、いずれの符号変換器(22−1,22−
2)も、各遅延時間Tdとして200psまで許容される
ことになる。
を、N系統の低速信号inに落とすための上記ビット分
配部21が必要となり、他方、出力側において、元の高
速出力信号OUTに戻すためのビット合成部23が必要
となる。N系統に分割された低速信号inは、相互に全
く関係し合うことなく独自に符号変換されるから、ビッ
ト合成部23としては、N系統の符号変換された低速信
号inを相互に論理的に演算し、その結果をもって目的
とする高速出力信号OUTとしなければならない。その
論理的な演算とは、具体例としてEXORである。図1
8や図19を参照すると、今入力された信号と1ビット
前に入力された信号とのEXOR操作が行われるが、こ
の1ビット前の帰還入力信号とのEXOR操作について
は、図1に示すN個の符号変換器22−1〜22−Nの
いずれも考慮していない。そこで、1ビット前の帰還入
力信号とのEXOR操作を最終段のビット合成部23で
まとめて行いながら、目的とする高速出力信号OUTに
まとめるようにする。これがビット合成部23の基本的
機能である。
く符号変換回路の具体例を示す図である。なお全図を通
じて同様の構成要素には同一の参照番号または記号を付
して示す。また本第1の態様はN=2の場合について示
す。前述のビット分配部21は、直並列変換器31によ
って構成され、高速入力信号INと、該高速入力信号I
Nに周期した高速クロックCLとを受けて、2つの低速
信号in1およびin2と、CLを1/2分周した低速
クロックclとを出力する。
して表される第1の符号変換器22−1に入力され、該
変換器22−1は低速クロックclにて動作する。ま
た、第2の低速信号in2は、プリコーダ2として表さ
れる第2の符号変換器22−2に入力され、該変換器2
2−2はインバータINVにより位相反転した低速クロ
ックclにて動作する。
び22−2によりそれぞれ出力された符号変換後の低速
信号out1およびout2は、前述のビット合成部2
3に入力される。このビット合成部23はEXOR回路
33により構成され、高速出力信号OUTを生成して、
既述のローパスフィルタ12に送出する。各符号変換器
(22−1,22−2)は、対応する低速信号(in
1,in2)と遅延された1ビット前の帰還低速信号と
のEXOR出力を生成するEXOR回路15を含む。
は、各EXOR回路15の出力側に接続され、遅延され
た1ビット前の帰還低速信号を生成するD−FF回路1
7をさらに有する。各D−FF回路15は、高速入力信
号INに同期した高速クロックCLを1/N(N=2)
分周して得られた低速クロックclであって、かつ、相
互に位相のずれたN(N=2)個の低速クロックのうち
の対応する1つにて動作する。
l)に現れる信号パターンを表すタイムチャート(その
1)であり、図4は同タイムチャート(その2)であ
る。図3および図4のタイムチャートは、高速入力信号
INとして、前述した10Gb/sよりもさらに高速の
20Gb/sの入力信号INを例にとって示す。したが
って1タイムスロットは50ps(図3の左上に示す)で
ある。このような20Gb/sの信号INを符号変換す
るときの、遅延時間Tdの制限は、従来において50ps
以下となるが、本発明(図2)によればこの制限を、1
00(=50×2)ps以下まで緩和できる。これは図3
および図4のタイムチャートより明らかである。
(a)欄に示すように、ビットb0,b1,b2,b3
…として直並列変換器31に与えられる。この高速入力
信号INに同期したクロックCLは、(b)欄に示され
る。直並列変換器31では、高速入力信号INをなすビ
ット列b0,b1,b2,b3…を、例えば交互に振り
分け、b0,b2,b4…の第1の低速信号in1と、
ビットb1,b3,b5…の第2の低速信号in2とに
直並列変換する。これを(c)および(d)欄に示す。
ここで注目すべきことは、(c)および(d)欄に示す
低速信号in1およびin2のタイムスロットが2倍
(100ps)に拡大されたことである。これにより、各
符号変換器(22−1,22−2)において、遅延時間
Tdに対する既述の制限が半分に緩和される。
CLを、その1/2の周波数の低速クロックclに変換
する。これを(e)欄に示す。第1の低速信号in1は
符号変換器22−1に入力されると、(e)欄の低速ク
ロックclに従って処理され、その内部のf,gおよび
hの各部分に、(f),(g)および(h)の各欄に示
すような信号が現れる。(f),(g)および(h)欄
において、“b0+b2”は、第1の低速信号in1に
関し、今入力されたビットb2と1ビット前のビットb
0とのEXORをとった結果を表す。同様に“b0+b
2+b4”は、今入力されたビットb4と1ビット前の
上記の結果“b0+b2”とのEXORをとった結果を
表す。
器22−2に入力されると、(e)欄の低速クロックc
lをインバータINVにより180°位相反転したクロ
ックに従って処理され、その内部のi,jおよびkの各
部分に、(i),(j)および(k)の各欄に示すよう
な信号が現れる。(i),(j)および(k)欄におい
て、“b1+b3”は、第2の低速信号in2に関し、
今入力されたビットb3と1ビット前のビットb1との
EXORをとった結果を表す。同様に“b1+b3+b
5”は、今入力されたビットb5と1ビット前の上記の
結果“b1+b3”とのEXORをとった結果を表す。
低速信号out1およびout2は、EXOR回路33
にて論理的に加算して合成され、(l)欄に示すごと
く、c0,c1,c2…のビット列からなる符号変換後
の高速出力信号OUTを得ることができる。ビットc1
は上記ビット(b0+b1)に相当し(+はEXORを
表す、以下同じ)、ビットc2は上記ビット(b0+b
1+b2)に相当する。以下、ビットc3,c4…につ
いても同様に一連のビット(b)が累積的にEXOR処
理される。図2の説明では、インバータINVによりク
ロック位相をずらした後EXOR回路33にて演算して
いるが、プリコーダ1および2は独立して動作している
ので特別に位相差を与える必要性はなく、同じクロック
を与えEXOR回路33に入る時点で図中のg又はjに
位相差を与えても良い。
の50ps以下という制限が、100psという制限に緩和
されることを述べたが、図3および図4のタイムチャー
トでは、実際の遅延時間Tdが80psである例を示して
いる((g)および(j)欄の80ps参照)。ここで再
び上記(1)式を参照すると、この(1)式は、図2の
回路20を用いた符号変換のもとでは、下記(3)およ
び(4)式のように変更される。(1)式は既に表した
式と同じである。
果(c0,c1,c2…)と一致する。
見ると、これは図2における信号out1およびout
2の初期値であり、図3および図4の(g)欄および
(j)欄の各先頭ビットの値であり、同図では、それぞ
れ“0”および“0”となっている。このように初期値
が(0,0)となるか、(0,1)になるか、等は、プ
リコーダ(22−1,22−2)に対する電源投入のタ
イミングにより変化するD−FF回路17の状態で決ま
り、一意には定まらない。そこで、本発明の回路20に
おいては、初期値を必ず(0,0)にセットするリセッ
ト手段を設けても良い。
例えば(0,1),(1,0)等についてシミュレーシ
ョンを行った。図5は図3および図4の場合と異なる初
期値が与えられたときのタイムチャート(その1)であ
り、図6は同タイムチャート(その2)である。なお、
タイムチャートの見方は、図3および図4の場合と全く
同じである。
3(j)欄の“0”に変えて、“1”となっている。つ
まり上述の初期値(0,0)に変えて初期値(0,1)
が与えられた場合を考察する。この例はプリコーダ2の
初期値が“1”に変わった場合に相当する。この“1”
に変わったことによる変化は、(i)欄および(j)欄
において、“+1”、例えば“b1+1”,“b1+b
3+1”…として現れる。そして最終的には、(l)欄
に示す“+1”として現れる。結局、図3および図4の
(l)欄に示すビット列c0,c1,c2…は、図5お
よび図6の(l)欄に示すビットc0+1,c1+1,
c2+1…となる。
うに、マッハツェンダ型の光変調器13に(l)欄の電
気信号が入力されると、変調後の光信号としては、ビッ
ト列c0,c1,c2…のときも、ビット列c0+1,
c1+1,c2+1…のときも、光の領域では位相が相
互に180°異なるだけで、光の“1”“0”としては
両者全く同じである。
述した理由から、初期値(1,0)のときも初期値
(1,1)のときも、既述の初期値(0,0)のときと
同じように目的とする光出力信号Ooutが得られる。
このため回路20の初期値をリセットさせてから動作さ
せる必要は無いことが分かった。図7は本発明の第2の
態様に基づく符号変換回路の具体例を示す図である。本
図は、図2に示す第1の態様と同様に、N=2の場合に
ついて示す。
側について見ると、E/O変換器をなす光変調器13と
ローパスフィルタ12と並直列変換部とが一体に1つの
ボード上に形成されることが多い。すなわち、その並直
列変換部に並列に入力される例えば各20Gb/sの2
系統の信号を、この並直列変換部で40Gb/sの信号
とし、この40Gb/sの信号を、ローパスフィルタ1
2を介し、光変調器13に入力する。そして、このよう
なボードの入力側に、図7に示す符号変換回路20が接
続する。
存の上記並直列変換部を図2の並直列変換部42として
共用すれば、第1の態様(図2)の場合のように、EX
OR回路33で最終段のビットレート(上記の例で40
Gb/s)まで一気に持ち上げる必要がなくなる。した
がって本発明の第2の態様では、既存の回路(並直列変
換部)を共用可能とした並直列変換部42を構成要素と
することが特徴である。
力側にも適用できる。符号変換回路の入力側に接続する
前段(図示せず)では、高いビットレートの信号を低い
ビットレートの信号に変換する既存の回路(直並列変換
部)が存在する。そこでこの既存の直並列変換部を共用
可能とした直並列変換部41を符号変換回路20の一構
成要素としたのがこの第2の態様である。
ダを含まない光伝送システムにおける光受信装置にも適
用できる。この場合、該光受信装置は、上記プリコーダ
に相当する機能を果すデコーダを設けることになる。そ
してこのデコーダとして図7の符号変換回路20が採用
される。一般に光受信装置の構成としてその光入力側に
ついて見ると、O/E変換器と直並列変換部とが一体に
1つのボート上に形成されることが多い。この既存の直
並列変換部を共用可能とした直並列変換部41を符号変
換回路20の一構成要素とすれば上述の考え方が実現さ
れる。ただし、この光受信装置の場合、並直列変換部4
2はダミーとなる。
成で示した図11および図12を参照すると、N:1並
直列変換部65は、N個の符号変換器(22)と、(N
−1)段の遅延部63と、N入力EXOR部64とをプ
リコーダとする光送信装置内に既存の並直列変換部と共
用される。また、1:N直並列変換部61は、N個の符
号変換器(22)と、(N−1)段の遅延部63と、N
入力EXOR部64とをデコーダとする光受信装置内に
既存の直並列変換部と共用される。
インタフェースすべく、図2には示されない新たな構成
要素が付加される。図示するD−FF回路43および4
4と、EXOR回路45および46である。第2の態様
では既存の並直列変換部42を利用しているので、この
並直列変換部との動作上の整合をとる必要がある。この
並直列変換部42は、図2の直並列変換器31の動作を
単純に逆にしただけであり、入力される2系統のビット
列を交互に取り出して高いビットレートで順番に並べて
いるだけである。そうすると、相互に関係し合うことな
く並直列変換部42に至るこれら2系統のビット列相互
の隣接ビット間で、予めEXORをとっておかなければ
ならない。これを行うのがEXOR45およびEXOR
46である。このとき、EXOR45およびEXOR4
6に入力されるビットに所要の位相ずれを持たせるのが
D−FF回路43およびD−FF回路44である。具体
的な動作はタイムチャートによって表す。
p)に現れる信号パターンを表すタイムチャート(その
1)であり、図9は同タイムチャート(その2)であ
る。図8および図9のタイムチャートの見方は、図3お
よび図4の場合と同じである。
を2より大きく設定した場合の符号変換回路の構成を示
す図である。なお本発明の符号変換回路20における分
割数Nは、2以上の任意の整数、N=2,4,6または
8等とすることができる。信号速度と回路そのものによ
り発生する遅延等を考慮するとNは2が最も良い。図2
の構成と異なるのは、図2の変換器31が1:N直並列
変換器51となり、図2のEXOR回路33がN入力E
XOR回路53となると共に、相互に位相のずれたN個
の低速クロック(cl1〜clN)を順次生成するため
の、直列接続された(N−1)段の遅延素子52を有す
ることである。
INと該高速入力信号INに同期した高速クロックCL
とを入力として、直並列変換されて相互にビット位相の
ずれたN系統の低速信号in1〜inNと該高速クロッ
クを1/N分周して得られた低速クロックであって、か
つ、相互に位相のずれたN個の低速クロック(cl1〜
clN)を出力し、また各低速クロックは、対応する符
号変換器22−1〜22−Nのクロック入力とするよう
にしている。
を2より大きく設定した場合の符号変換回路の構成を示
す図(その1)であり、図12は同図(その2)であ
る。図11および図12において、1:N直並列変換部
61と、N個の符号変換器22−1〜22−4と、(N
−1)段の遅延部63と、N入力EXOR部64と、
N:1並直列変換部65が示されている。ただし、図で
はN=4として例示している。
INを直列に受けてこれを、N(Nは4で示す)系統の
低速信号in1〜in4に並列に分配する。N個の符号
変換器22−1〜22−Nは、並列に分配されたN系統
の低速信号の各々に対応して設けられ、各々が対応する
該低速信号に対して符号変換を行う。
変換器(22)の各々について設けられ、各符号変換器
からの符号変換出力を順次遅延させるために直列接続さ
れる。N入力EXOR部64は、N個の符号変換器(2
2)の各々に対応して設けられ、各該符号変換器からの
出力と該符号変換器に続く(N−1)段の遅延部52の
各々からの各出力とを論理的に加算する。
換器(22)にそれぞれ対応するN個のN入力EXOR
部64からの出力を合成して高速出力信号OUTを生成
する。また前記の(N−1)段の遅延素子62は、高速
入力信号INに同期した高速クロックを1/N分周して
得られた低速クロックを受けて、相互に位相のずれたN
個の低速クロックcl1〜clNを順次生成するために
直列接続される。そしてN個の符号変換器(22)は、
対応する1つの該遅延素子からの該低速クロック(c
l)により駆動される。
は、図示するとおりD−FFよりなり、高速入力信号I
Nに同期した高速クロックCLにより駆動される。図1
3は図12に示す構成の変形例を示す図である。図12
との違いは、(N−1)段の遅延部63の各々が、図示
するように遅延器DLよりなることである。
す図である。この光送信装置70は、本発明に係る符号
変換回路20を、プリコーダ71として用いる。図中の
Ein,Oout,F等は図16に示したものと同じで
ある。図15は本発明を適用した光受信装置を示す図で
ある。この光受信装置80は、本発明に係る符号変換回
路20を、デコーダ81として用いる。図中のOinは
光入力信号、Eoutは電気出力信号である。82は、
既述したO/E変換器であり、光信号を電気信号に変換
する。
延要素16による遅延時間の1タイムスロット時間に対
する厳しい時間的制約を大幅に緩和した光デュオバイナ
リ伝送が実現可能となる。その緩和効果は、伝送すべき
信号のビットレートが、10Gb/s,20Gb/s,
40Gb/s…と高くなる程顕著になる。
る。
体例を示す図である。
信号パターンを表すタイムチャート(その1)である。
信号パターンを表すタイムチャート(その2)である。
れたときのタイムチャート(その1)である。
れたときのタイムチャート(その2)である。
体例を示す図である。
信号パターンを表すタイムチャート(その1)である。
信号パターンを表すタイムチャート(その2)である。
きく設定した場合の符号変換回路の構成を示す図であ
る。
きく設定した場合の符号変換回路の構成を示す図(その
1)である。
きく設定した場合の符号変換回路の構成を示す図(その
2)である。
る。
る。
を示す図である。
表すタイムチャートである。
を示す図である。
を示す図である。
示すタイムチャートである。
て、遅延時間が1タイムスロットからずれたときの動作
を示すタイムチャートである。
示すタイムチャートである。
て、遅延時間が1タイムスロットからずれたときの動作
を示すタイムチャートである。
Claims (17)
- 【請求項1】 高速入力信号を受けてこれを、N(Nは
2以上の整数)系統の低速信号に分配するビット分配部
と、 分配された前記N系統の低速信号の各々に対応して設け
られ、各々が対応する該低速信号に対して符号変換を行
うN個の符号変換器と、 N個の前記符号変換器からそれぞれ出力されたN個の符
号変換後の低速信号を入力として、これら低速信号相互
を論理的に演算しながら合成し、符号変換後の高速出力
信号を生成するビット合成部と、からなることを特徴と
する光デュオバイナリ伝送用の符号変換回路。 - 【請求項2】 各前記符号変換器は、対応する前記低速
信号と遅延された1ビット前の帰還低速信号とのEXO
R出力を生成するEXOR回路を含む請求項1に記載の
符号変換回路。 - 【請求項3】 各前記符号変換器は、前記EXOR回路
の出力側に接続され、前記遅延された1ビット前の帰還
低速信号を生成するD−FF回路をさらに有する請求項
2に記載の符号変換回路。 - 【請求項4】 前記D−FF回路は、前記高速入力信号
に同期した高速クロックを1/N分周して得られた分周
クロックであって、かつ、N個の分周クロックのうちの
対応する1つにて動作する請求項3に記載の符号変換回
路。 - 【請求項5】 前記N個の分周クロックを順次生成する
ための、直列接続された(N−1)段の遅延素子を有す
る請求項4に記載の符号変換回路。 - 【請求項6】 前記ビット分配部は、直並列変換器によ
り構成する請求項1に記載の符号変換回路。 - 【請求項7】 前記直並列変換器は、前記高速入力信号
と該高速入力信号に同期した高速クロックとを入力とし
て、直並列変換された前記N系統の低速信号と該高速ク
ロックを1/N分周して得られた低速クロックであっ
て、かつ、N個の分周クロックを出力し、各該低速クロ
ックは対応する前記符号変換器のクロック入力とする請
求項6に記載の符号変換回路。 - 【請求項8】 前記ビット合成部は、分配された前記N
系統の低速信号を入力として、前記高速出力信号を出力
するEXOR回路から構成する請求項1に記載の符号変
換回路。 - 【請求項9】 前記Nは、2,4,6または8のいずれ
かである請求項1に記載の符号変換回路。 - 【請求項10】 高速入力信号を直列に受けてこれを、
N(Nは2以上の整数)系統の低速信号に並列に分配す
る1:N直並列変換部と、 並列に分配された前記N系統の低速信号の各々に対応し
て設けられ、各々が対応する該低速信号に対して符号変
換を行うN個の符号変換器と、 前記N個の符号変換器の各々について設けられ、各該符
号変換器からの符号変換出力を順次遅延させるための直
列接続された(N−1)段の遅延部と、 前記N個の符号変換器の各々に対応して設けられ、各該
符号変換器からの出力と該符号変換器に続く前記(N−
1)段の遅延部の各々からの各出力とを論理的に演算す
るN入力EXOR部と、 前記N個の符号変換器にそれぞれ対応するN個の前記N
入力EXOR部からの出力を合成して高速出力信号を生
成するN:1並直列変換部とからなることを特徴とする
光デュオバイナリ伝送用の符号変換回路。 - 【請求項11】 前記高速入力信号に同期した高速クロ
ックを1/N分周して得られた低速クロックを受けて、
N個の低速クロックを順次生成するための、直列接続さ
れた(N−1)段の遅延素子を有し、前記N個の符号変
換器は、対応する1つの該遅延素子からの該低速クロッ
クにより駆動される請求項10に記載の符号変換回路。 - 【請求項12】 前記(N−1)段の遅延部の各々は、
D−FFよりなり、前記高速入力信号に同期した高速ク
ロックにより駆動される請求項11に記載の符号変換回
路。 - 【請求項13】 前記(N−1)段の遅延部の各々は、
遅延器よりなる請求項10に記載の符号変換回路。 - 【請求項14】 前記N:1並直列変換部は、 前記N個の符号変換器と、前記(N−1)段の遅延部
と、前記N入力EXOR部とをプリコーダとする光送信
装置内に既存の並直列変換部と共用される請求項10に
記載の符号変換回路。 - 【請求項15】 前記1:N直並列変換部は、 前記N個の符号変換器と、前記(N−1)段の遅延部
と、前記N入力EXOR部とをデコーダとする光受信装
置内に既存の直並列変換部と共用される請求項10に記
載の符号変換回路。 - 【請求項16】 プリコーダを含む光送信装置であっ
て、該プリコーダは高速入力信号を受けてこれを、N
(Nは2以上の整数)系統の低速信号に分配するビット
分配部と、 分配された前記N系統の低速信号の各々に対応して設け
られ、各々が対応する該低速信号に対して符号変換を行
うN個の符号変換器と、 N個の前記符号変換器からそれぞれ出力されたN個の符
号変換後の低速信号を入力として、これら低速信号相互
を論理的に演算しながら合成し、符号変換後の高速出力
信号を生成するビット合成部と、からなることを特徴と
する光送信装置。 - 【請求項17】 デコーダを含む光受信装置であって、
該デコーダは高速入力信号を受けてこれを、N(Nは2
以上の整数)系統の低速信号に分配するビット分配部
と、 分配された前記N系統の低速信号の各々に対応して設け
られ、各々が対応する該低速信号に対して符号変換を行
うN個の符号変換器と、 N個の前記符号変換器からそれぞれ出力されたN個の符
号変換後の低速信号を入力として、これら低速信号相互
を論理的に演算しながら合成し、符号変換後の高速出力
信号を生成するビット合成部と、からなることを特徴と
する光受信装置。
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