JP2000164426A - 薄膜インダクタ及び薄膜インダクタの製造方法 - Google Patents

薄膜インダクタ及び薄膜インダクタの製造方法

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JP2000164426A
JP2000164426A JP10334759A JP33475998A JP2000164426A JP 2000164426 A JP2000164426 A JP 2000164426A JP 10334759 A JP10334759 A JP 10334759A JP 33475998 A JP33475998 A JP 33475998A JP 2000164426 A JP2000164426 A JP 2000164426A
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Japan
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conductor
film
soft magnetic
inductance
substrate
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Withdrawn
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JP10334759A
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English (en)
Inventor
Yoshito Sasaki
義人 佐々木
Akira Nakabayashi
亮 中林
Takashi Hatauchi
隆史 畑内
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い平坦性を有する軟磁性膜を具備して高周
波特性に優れた薄膜インダクタを提供すると共に、高い
平坦性を有する軟磁性膜を具備する薄膜インダクタの製
造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 仮基板32上に少なくともインダクタン
ス導体5を有する導体部品30と、基板2a上に少なく
とも一方の軟磁性膜6を有する基板部品31とを形成
し、インダクタンス導体5と一方の軟磁性膜6との絶縁
をとり、かつ互いに向き合うようにして導体部品30と
基板部品31とが貼り合わされた後に仮基板32を除去
して、基板部品31にインダクタンス導体5を転写する
ことを特徴とする薄膜インダクタの製造方法を採用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜インダクタ及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、軽量化の要請
に対応するために、回路素子の小型化の開発が進められ
ている。その中でも磁気素子であるインダクタは、精力
的に小型化が進められている回路素子の一つである。そ
こで最近では、小型で厚さが極めて薄い薄膜インダクタ
が開発されている。この薄膜インダクタは、絶縁基板上
に下部軟磁性膜、下部絶縁膜、自己インダクタンスとし
て作用するインダクタンス導体、上部絶縁膜、上部軟磁
性膜を順次積層することにより製造される。この従来の
薄膜インダクタの製造時においては、インダクタンス導
体が下部絶縁膜上にて渦巻き状に形成され、上部絶縁膜
がこのインダクタンス導体とインダクタンス導体の下に
ある下部絶縁膜とを覆うようにして形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の薄膜イ
ンダクタにおいては、インダクタンス導体の厚さが厚い
ために、インダクタンス導体の形状に合わせて上部絶縁
膜が凹凸状に形成され、これにより上部絶縁膜に積層さ
れる上部軟磁性膜の平坦度が低下する。従って、従来の
薄膜インダクタの製造方法では、インダクタンス導体の
形成後に積層される軟磁性膜を平坦に形成することが困
難であり、このような平坦度の低い軟磁性膜は、磁区の
異方性分散が大きくなって透磁率が低下するために、薄
膜インダクタの高周波特性が低下してしまうという課題
があった。
【0004】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、高い平坦性を有する軟磁性膜を具
備して高周波特性に優れた薄膜インダクタを提供すると
共に、高い平坦性を有する軟磁性膜を具備する薄膜イン
ダクタの製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成を採用した。本発明の薄膜イ
ンダクタは、基体に自己インダクタンスとして作用する
インダクタンス導体と、前記インダクタンス導体とは絶
縁され、かつ前記インダクタンス導体を挟んで対向する
2つの軟磁性膜とを有し、前記2つの軟磁性膜が共に平
坦とされていることを特徴とする。また、本発明の薄膜
インダクタは、仮基板上に少なくともインダクタンス導
体を有する導体部品と、基板上に少なくとも一方の前記
軟磁性膜を有する基板部品とが形成され、前記インダク
タンス導体と前記一方の軟磁性膜とが向き合わされると
共に絶縁されつつ前記導体部品と前記基板部品とが貼り
合わされた後に前記仮基板が除去されることにより、前
記基板部品に前記インダクタンス導体が転写され、他方
の前記軟磁性膜が前記インダクタンス導体に絶縁されつ
つ積層されてなることを特徴とする。
【0006】また、本発明の薄膜インダクタは、前記基
体の外面に取り付けられた2つの電極と、該基体の内部
に設けられた前記インダクタンス導体と、該基体の内部
に設けられて前記インダクタンス導体と離間かつ対向し
て前記インダクタンス導体を挟む前記2つの軟磁性膜
と、前記インダクタンス導体の両端と前記の2つの電極
をそれぞれ接続する接続導体とを具備してなり、前記イ
ンダクタンス導体は、導体が前記2つの軟磁性膜に対し
て平行に渦巻き状に成形されて、一方の前記軟磁性膜と
対向する面が導体の幅方向に沿って凸曲面とされ、他方
の前記軟磁性膜と対向する面が平面とされてなり、前記
他方の軟磁性膜が前記導体の前記平面に対して平行に形
成されたことを特徴とする。また、インダクタンス導体
の形状は渦巻き状に限られず、つづら折れ状に形成され
たものであっても良い。
【0007】また、本発明の薄膜インダクタは、先に記
載の薄膜インダクタであって、前記基体は少なくとも基
板と絶縁層とが積層されてなり、前記一方の軟磁性膜が
前記基板と前記絶縁層との間に設けられ、前記インダク
タンス導体が前記絶縁層に埋め込まれると共に前記絶縁
層の上面が平面とされ、前記他方の軟磁性膜が前記絶縁
層の上面に積層されたことを特徴とする。
【0008】更に、本発明の薄膜インダクタは、先に記
載の薄膜インダクタであって、前記絶縁層は、第1絶縁
膜(絶縁膜)と第2絶縁膜(別の絶縁膜)とが一体化さ
れてなり、前記インダクタンス導体は、その前記平面が
前記第1絶縁膜の上面に露出するように前記第1絶縁膜
に埋め込まれ、前記第2絶縁膜は、前記インダクタンス
導体の前記平面を覆うように前記第1絶縁膜に積層され
たことを特徴とする。また、前記一方の軟磁性膜と前記
絶縁層(別の絶縁膜)との間には密着層が設けられてい
ることが好ましい。密着層の材質は、Al23、窒化ア
ルミニウム、ポリイミド等を例示できる。また、レジス
ト材を用いて接着しても良い。
【0009】本発明の薄膜インダクタにおいては、2つ
の軟磁性膜が平坦とされ、またインダクタンス導体が、
導体を前記2つの軟磁性膜に対して平行に渦巻き状に成
形されて、前記他方の前記軟磁性膜と対向する面が平面
とされたものであり、インダクタンス導体が形成された
後に積層される他方の軟磁性膜が平坦に形成されて透磁
率を高くすることができ、薄膜インダクタの高周波特性
を向上することが可能になる。
【0010】また、本発明の薄膜インダクタにおいて
は、前記一方の軟磁性膜が基板上に設けられているの
で、一方の軟磁性膜の平坦度が高くなって透磁率を高く
することができ、薄膜インダクタの高周波特性をより向
上することが可能になる。また、前記インダクタンス導
体は絶縁層に埋め込まれているので、2つの軟磁性膜と
接触して短絡することがなく、薄膜インダクタのインダ
クタンスの低下を防止できる。更に、絶縁層の上面が平
面とされているので、他方の軟磁性膜の平坦度を容易に
確保することが可能になる。
【0011】更に、本発明の薄膜インダクタにおいて
は、前記インダクタンス導体が第1絶縁膜に埋め込まれ
てその平面が第1絶縁膜の上面に露出することにより、
第1絶縁膜の上面と導体の平面とが同一平面を形成し、
この同一平面上(第1絶縁膜上)に積層される第2絶縁
膜(別の絶縁膜)が平坦とされることにより絶縁層の上
面が平坦となり、この第2絶縁膜(別の絶縁膜)に積層
される他方の軟磁性膜の平坦度がより向上して、薄膜イ
ンダクタの高周波特性を向上することが可能になる。ま
た、密着層が設けられている場合には、軟磁性膜と絶縁
層(絶縁膜)の密着性が高くなって軟磁性膜と絶縁層
(絶縁膜)の剥離を防止できる。
【0012】本発明の薄膜インダクタの製造方法は、基
体に自己インダクタンスとして作用するインダクタンス
導体と、前記インダクタンス導体とは絶縁され、かつ前
記インダクタンス導体を挟んで対向する2つの軟磁性膜
とを有してなる薄膜インダクタを製造する際に、仮基板
上に少なくとも前記インダクタンス導体を有する導体部
品と、前記基板上に少なくとも一方の前記軟磁性膜を有
する基板部品とを形成し、前記インダクタンス導体と前
記一方の軟磁性膜との絶縁をとり、かつ互いに向き合う
ようにして前記導体部品と前記基板部品とが貼り合わさ
れた後に前記仮基板を除去して、前記基板部品に前記イ
ンダクタンス導体を転写することを特徴とする。上記の
薄膜インダクタの製造方法においては、前記基板に転写
された前記インダクタンス導体の上に絶縁をとり、さら
に他方の前記軟磁性膜を積層することが好ましい。ま
た、上記の薄膜インダクタの製造方法においては、前記
インダクタンス導体と前記他方の軟磁性膜との絶縁は、
絶縁層が積層されてなることが好ましい。
【0013】また、本発明の薄膜インダクタの製造方法
は、基体に自己インダクタンスとして作用するインダク
タンス導体と、前記インダクタンス導体とは絶縁され、
かつ前記インダクタンス導体を挟んで対向する2つの軟
磁性膜とを有してなる薄膜インダクタを製造する際に、
仮基板上に少なくとも前記インダクタンス導体を有する
導体部品と、前記基板上に少なくとも一方の前記軟磁性
膜を有する基板部品とを形成し、前記インダクタンス導
体と前記一方の軟磁性膜とを向き合わせ、絶縁層を硬化
させて前記導体部品と前記基板部品とを貼り合わせるこ
とを特徴とする。上記の薄膜インダクタの製造方法にお
いては、前記導体部品と前記基板部品とを貼り合わせた
後、前記仮基板を除去して、前記基板部品に前記インダ
クタンス導体を転写することが好ましい。また、上記の
薄膜インダクタの製造方法においては、前記基板部品に
転写された前記インダクタンス導体の上に別の絶縁層を
積層し、さらに他方の前記軟磁性膜を積層することが好
ましい。更に、上記の薄膜インダクタの製造方法におい
ては、前記基板部品を形成する際に、前記一方の軟磁性
膜に密着層を積層することが好ましい。
【0014】更に、本発明の薄膜インダクタの製造方法
は、基体の外面に取り付けられた2つの電極と、該基体
の内部に設けられて自己インダクタンスとして作用する
インダクタンス導体と、該基体の内部に設けられて前記
インダクタンス導体と離間かつ対向して前記インダクタ
ンス導体を挟む2つの軟磁性膜と、前記インダクタンス
導体の両端と前記の2つの電極をそれぞれ接続する接続
導体とを具備してなる薄膜インダクタを製造する方法で
あり、仮基板上に前記インダクタンス導体と前記インダ
クタンス導体を覆う第1絶縁膜(絶縁膜)とを積層して
導体部品を形成し、基板上に一方の前記軟磁性膜を形成
して基板部品を形成し、前記第1絶縁膜(絶縁膜)と前
記一方の軟磁性膜とが向き合うように前記導体部品と前
記基板部品とを貼り合わせた後に前記仮基板を除去し
て、前記基板部品に前記インダクタンス導体及び前記第
1絶縁膜(絶縁膜)を転写し、転写された前記第1絶縁
膜(絶縁膜)に第2絶縁膜(別の絶縁膜)を積層するこ
とにより、前記第1絶縁膜(絶縁膜)の上面に露出して
いる前記インダクタンス導体を前記第2絶縁膜(別の絶
縁膜)で覆い、前記第2絶縁膜(別の絶縁膜)に他方の
前記軟磁性膜を積層することを特徴とする。
【0015】本発明の薄膜インダクタの製造方法におい
ては、仮基板上にインダクタンス導体と第1絶縁膜(絶
縁膜)とを形成することにより、仮基板と対向するイン
ダクタンス導体及び第1絶縁膜(絶縁膜)の各面がそれ
ぞれ平面となって同一平面を形成し、この同一平面が基
板部品と導体部品を貼り合わせて仮基板を除去した際に
第1絶縁膜の上面となり、この同一平面(第1絶縁膜の
上面)上に第2絶縁膜(別の絶縁膜)と他方の軟磁性膜
とが順次積層されるので、インダクタンス導体が形成さ
れた後に積層される他方の軟磁性膜を平坦に形成するこ
とができ、この他方の軟磁性膜の透磁率を高めることが
可能になり、高周波特性に優れた薄膜インダクタを製造
することが可能になる。また、基板上に一方の軟磁性膜
を積層するので、この一方の軟磁性膜の平坦性が高くな
って透磁率が向上し、より高周波特性に優れた薄膜イン
ダクタを製造することが可能になる。更に、インダクタ
ンス導体及び第1絶縁膜を、既に形成されている一方の
軟磁性膜上に転写することにより、インダクタンス導体
が第1絶縁膜を介して一方の軟磁性膜上に積層されるこ
とになるので、一方の軟磁性膜の平坦度が損なわれるこ
とがなく、また軟磁性膜と第1絶縁膜との間に隙間が生
じることもない。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態である薄膜イン
ダクタを図面を参照して説明する。図1〜図3に示す本
発明の薄膜インダクタ1は、基体2と、基体2の側面2
2、23に取り付けられた2つの電極3、4と、基体2
の内部に埋め込まれて自己インダクタンスとして作用す
るインダクタンス導体5と、インダクタンス導体5を挟
む2つの軟磁性膜6、7と、インダクタンス導体5の両
端5a、5bと電極3、4とを接続する接続導体8、9
とを主体として構成されている。
【0017】基体2は、基板2aと、基板2aに積層さ
れた絶縁層21及び第3絶縁膜2dとからなる。絶縁層
21は、第1絶縁膜2b(絶縁膜)と第2絶縁膜2c
(別の絶縁膜)とが一体化されてなるものであって、そ
の内部にインダクタンス導体5が埋め込まれている。基
板2aは、少なくとも軟磁性膜7が積層される面が絶縁
材料からなるものであればよく、例えば金属板に絶縁材
料からなる膜を成膜したものであればよい。また、基板
2aの全体が絶縁材料からなるものであってもよい。上
記の絶縁材料としては、ポリイミド系樹脂、ノボラック
系樹脂、オレフィン樹脂、Si、アルミナ、ジルコニ
ア、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、ステアタ
イト、ムライト、コージライト、フォルステライト等を
例示できる。また絶縁膜2b〜2dは、ポリイミド系樹
脂、ノボラック系樹脂、オレフィン樹脂、SiO2、ガ
ラス、硬質炭素膜等からなることが好ましく、ポリイミ
ドからなることがより好ましい。
【0018】インダクタンス導体5は、略角棒状の導体
5cがその一端5aから他端5bに向けて渦巻き状に巻
回されるように成形されてなり、導体5cは、その断面
形状が略台形状とされ、軟磁性膜6(一方の軟磁性膜)
と対向する面が凸曲面5dとされ、軟磁性膜7(他方の
軟磁性膜)と対向する面が平面5eとされている。ま
た、インダクタンス導体5は、第1絶縁膜2bに埋め込
まれてその平面5eが第1絶縁膜2bの上面2eに露出
し、この第1絶縁膜2bの上面2eと導体5cの平面5
eとにより同一平面2fを形成している。また第2絶縁
膜2cがこの同一平面2f上に積層されて平坦に形成さ
れている。インダクタンス導体5の材質は、良好な導電
性のある金属材料、例えばCu、Al、Ag、Auある
いはこれらの合金等を例示できるが、その中でも特にC
uが好ましい。
【0019】2つの軟磁性膜6、7は、インダクタンス
導体5と離間し、かつインダクタンス導体5を挟むよう
にして設けられている。軟磁性膜6は、基板2aと絶縁
層21(第1絶縁膜2b)との間に位置して基板2a上
に積層されて平坦に形成され、第1絶縁膜2bによりイ
ンダクタンス導体5と離間されている。軟磁性膜7は、
平坦な第2絶縁膜2c(絶縁膜)の上面21aに積層さ
れて平坦に形成され、第2絶縁膜2cによりインダクタ
ンス導体5と離間している。また、軟磁性膜7は、平坦
な第2絶縁膜2cを介してインダクタンス導体5の平面
5eと対向して、インダクタンス導体5の平面5eに対
して平行に形成されている。更に、軟磁性膜7は、絶縁
層21の側面を覆って基板2aに向けて延在し、基板2
a上にて絶縁層21からはみ出た軟磁性膜6と磁気的に
接続されている。
【0020】軟磁性膜7が、平坦な第2絶縁膜2c(絶
縁層21)の上面21aに積層されるので、その平坦度
を容易に確保できる。軟磁性膜6、7は、必ずしも磁気
的に接続されて閉じている必要はなく、接続しないで磁
気的に解放されていても良い。また、図3に示すよう
に、軟磁性膜6、7が互いに磁気的に接続される場合に
は、インダクタンス導体5が軟磁性膜6、7に囲い込ま
れて、インダクタンス導体5の磁束が薄膜インダクタ1
から漏れることがない。また、軟磁性膜6、7を各々多
層膜で形成しても良い。
【0021】第3絶縁膜2dは、軟磁性膜7に積層さ
れ、かつ基体2の側面22、23にて軟磁性膜6、7を
覆うように延在して基板2aと接合し、軟磁性膜6、7
と電極3、4との間に位置して軟磁性膜6、7と電極
3、4とを絶縁している。
【0022】接続導体8は、電極3とインダクタンス導
体5の一端5aを接続するものであって、第2絶縁膜2
c、2d及び軟磁性膜7の孔7aを貫通するスルーホー
ル8aと、スルーホール8a及び電極3を連結する竿導
体8bとからなる。接続導体9は、電極4とインダクタ
ンス導体5の他端5bを接続するものであって、第2絶
縁膜2c、2d及び軟磁性膜7の孔7bを貫通するスル
ーホール9aと、スルーホール9a及び電極4を連結す
る竿導体9bとからなる。竿導体8b、9bは、スルー
ホール8a、9aから電極3、4に向けてそれぞれ延在
し、基体2の側面22、23にて第3絶縁膜2dと電極
3、4との間に挟まれて電極3、4と接触している。こ
のようにして竿導体8b、9bと電極3、4とが接触す
るので、電極3、4と接続導体8、9の接触面積を大き
くすることが可能になって、電極3、4と接続導体8、
9の間の接触抵抗が低減される。
【0023】また、図3に示すように、軟磁性膜6と絶
縁層21(第1絶縁膜2b)との間に密着層10が設け
られていることが好ましい。。密着層10は、Al
23、窒化アルミニウム、ポリイミド等を例示できる。
また、レジスト材を用いても良い。密着層10は、絶縁
層21(第1絶縁膜2b)と軟磁性膜6との密着性を高
めて、絶縁層21と軟磁性膜6との剥離を防止するもの
である。
【0024】上述の薄膜インダクタ1の作動時において
は、インダクタンス導体5に交流電流が流れてインダク
タンス導体5から発生する磁束の方向が逐次変化する。
軟磁性膜6、7はそれぞれ平坦に形成されて透磁率が高
くなるので、この磁束の方向の変化に十分に追従するこ
とが可能であり、インダクタンス導体5のインダクタン
スを高く保つことが可能となる。
【0025】次に、本発明の薄膜インダクタの製造方法
を、図4〜15を参照して説明する。本発明の薄膜イン
ダクタの製造方法は、仮基板上にインダクタンス導体5
と第1絶縁膜2b(絶縁膜)とを積層して導体部品を形
成し、基板2aに軟磁性膜6(一方の軟磁性膜)を積層
して基板部品を形成し、第1絶縁膜2b(絶縁膜)と軟
磁性膜6とが向き合うように導体部品と基板部品とを貼
り合わせた後に仮基板を除去して、基板部品にインダク
タンス導体5と第1絶縁膜2b(絶縁膜)を転写し、第
1絶縁膜2b(絶縁膜)及びインダクタンス導体5を覆
う第2絶縁膜2c(別の絶縁膜)を形成し、第2絶縁膜
2c(別の絶縁膜)に軟磁性膜7(他方の軟磁性膜)を
積層するというものである。
【0026】最初に、導体部品30の製造方法を説明す
る。まず図4に示すように、十分に平坦化された仮基板
32の上に下地層33を積層し、この下地層33にレジ
スト34を塗布してパターニングし、レジスト34のパ
ターンにCu等の金属をスパッタリング法、蒸着法、メ
ッキ法等の手段により埋め込んでインダクタンス導体5
を形成する。特に、メッキ法は、十分な電流を流すのに
必要なインダクタンス導体5の厚みを安価に確保できる
ことからより好ましい。レジスト34は、インダクタン
ス導体5がその一端5aから他端5bに向けて渦巻き状
に巻回するようにパターニングされる。インダクタンス
導体5(導体5c)は、レジスト34のパターン内に形
成される。インダクタンス導体5を例えばメッキ法で作
製した場合、図4に示すように等方的な成長となるた
め、その上面が凸曲面5dとなる。
【0027】インダクタンス導体5(導体5c)と下地
層33は、同じ材料からなることが好ましく、特にCu
からなることが好ましい。また、仮基板32は、インダ
クタンス導体5よりもエッチング速度が高い材料であれ
ばどのようなものでも良く、例えば、Al、Cr、T
i、Mo、Cu、Si等の金属を例示できる。インダク
タンス導体5及び下地層33がCuからなる場合には、
仮基板32はAlよりなることが好ましい。AlとCu
のエッチング速度が異なるためである。
【0028】次に図5において、レジスト34を除去
し、更に図6において、導体5cが形成された以外の部
分の下地層3をエッチング等により除去する。この時点
で、下地層33はインダクタンス導体5と一体化されて
インダクタンス導体5の一部となる。
【0029】次に図7において、インダクタンス導体5
及び仮基板32を覆う第1絶縁膜2b(絶縁膜)を積層
する。第1絶縁膜2bは、絶縁樹脂を溶解した溶剤を塗
布するか、若しくは仮基板32ごと溶剤に侵積すること
により塗布される。また、第1絶縁膜2bの材質をポリ
イミドとした場合には、ポリイミドの前駆体を溶剤に溶
解し、これをインダクタンス導体5及び仮基板32に塗
布し、前駆体を溶解していた溶剤を揮発させた状態にし
ておく。この時点で前駆体を熱処理することにより重合
させてポリイミド膜(第1絶縁膜)を形成すると、ポリ
イミド膜が収縮してその上面がインダクタンス導体5の
形状により凹凸状になってしまうので好ましくない。イ
ンダクタンス導体5の仮基板32と接する面は、仮基板
32の表面形状が転写されて平面5eとされ、また、第
1絶縁膜2bの仮基板32と接する面は、インダクタン
ス導体5の場合と同様に平面2eとされて、インダクタ
ンス導体5及び第1絶縁膜2bにより同一平面2fが形
成される。このようにして導体部品30を製造する。
【0030】次に、基板部品の製造方法を説明する。ま
ず図8に示すように、十分に平坦な基板2aの上に軟磁
性膜6及び密着層10を積層する。軟磁性膜6及び密着
層10は、いわゆるリソグラフィ技術により所定の形状
に形成する。また、密着層10は形成しなくとも良い。
このようにして平坦な基板2aに軟磁性膜6が積層され
るので、軟磁性膜6が平坦に形成される。このようにし
て基板部品31を製造する。
【0031】次に、導体部品30と基板部品31を貼り
合わせ、仮基板32を除去して薄膜インダクタ1を得る
方法を説明する。まず図9に示すように、導体部品30
と基板部品31とを、第1絶縁膜2b(絶縁膜)と軟磁
性膜6とが向き合うようにして貼り合わせる。そして、
導体部品30の製造時に第1絶縁膜2bとしてポリイミ
ドの前駆体を塗布した場合には、導体部品30と基板部
品31とを貼り合わせた時点で硬化させ、ポリイミドの
前駆体を重合させる。上記硬化は熱処理あるいは露光等
により行われる。このようにすれば、軟磁性膜6に接す
る第1絶縁膜2bの面が、インダクタンス導体5の形状
によって凹凸状になることがなく、軟磁性膜6と第1絶
縁膜2bとの間に隙間が生じることがない。また、密着
層10と絶縁膜貼り合わせが強固になる。また、導体部
品30と基板部品31との貼り合わせに接着剤を用いて
も良い。
【0032】次に図10に示すように、仮基板32をエ
ッチング等の手段により除去する。インダクタンス導体
5のエッチング速度が仮基板32より速いと、仮基板3
2と同時にインダクタンス導体5がエッチングされてし
まうので好ましくない。例えば、前述のようにインダク
タンス導体5がCuからなり、仮基板32がAlからな
るとすれば、エッチング液として非酸化性の塩酸等を用
いることにより、仮基板32のみをエッチングして除去
することが可能になる。また、インダクタンス導体5と
仮基板32がその他の材質からなる場合、これらの材質
を考慮してエッチング速度の異なる硝酸、過塩素酸、硫
酸、リン酸等を適宜用いればよい。仮基板32を除去す
ることにより、第1絶縁膜2bの上面2eとインダクタ
ンス導体5の平面5eからなる同一平面2fが露出す
る。このようにして、基板部品31にインダクタンス導
体5及び第1絶縁膜2bを転写する。
【0033】次に図11に示すように、第1絶縁膜2b
とインダクタンス導体5を覆う第2絶縁膜2c(別の絶
縁膜)を積層する。また、第2絶縁膜2cは、導体5c
の一端5a及び他端5bを露出させるための孔40a、
41aを具備して形成される。第2絶縁膜2は、第1絶
縁膜2bの上面2eとインダクタンス導体5の平面5e
とにより形成された同一平面2f上に積層されるので、
その平坦度が高くなる。また、第1絶縁膜2bに第2絶
縁膜2cが積層して一体化することにより、インダクタ
ンス導体5を埋め込む絶縁層21が形成される。
【0034】次に図12に示すように、第2絶縁膜2c
(別の絶縁膜)に軟磁性膜7を積層する。軟磁性膜7
は、絶縁層21の側面を覆って基板2aに向けて延在
し、基板2a上にて絶縁層21からはみ出た軟磁性膜6
と磁気的に接続するように形成する。また、磁気的に接
続しないように積層しても良い。また、軟磁性膜7は、
第2絶縁膜2cに設けられた孔40a、41aと連通す
る孔40b、41bを具備して形成される。軟磁性膜6
は、平坦に形成された第2絶縁膜2c(絶縁層21)の
上面21aに形成されるので、おのずと平坦に形成され
る。
【0035】次に図13に示すように、軟磁性膜7に第
3絶縁膜2dを積層する。第3絶縁膜2dは、軟磁性膜
7を完全に覆って基板2aに接合するように積層され
る。また、第3絶縁膜2dは、既設の孔40a、40
b、41a、41bと連通する孔40c、41cを具備
して形成され、孔40a、40b、40cによりインダ
クタンス導体5の一端5aを露出させる孔40が形成さ
れ、孔41a、41b、41cによりインダクタンス導
体5の他端5bを露出させる孔41が形成される。ま
た、基板2a、絶縁層21及び第3絶縁膜2dにより基
体2が形成される。
【0036】次に図14に示すように、孔40、41
に、導電性の金属をスパッタリング、蒸着またはメッキ
等の手段により埋め込んでスルーホール8a、9aを形
成する。スルーホール8aは、孔40を貫通して導体5
cの一端5aと接続し、スルーホール9aは、孔41を
貫通して導体5cの他端5bと接続する。また、スルー
ホール8a、9aから基体2の側面2223に向けて延
在する竿導体8b、9bを形成する。
【0037】最後に、図15に示すように基板2aを切
断し、更に電極3、4を基体2の側壁面22、23に取
り付けて、図1〜図3に示す薄膜インダクタ1が得られ
る。
【0038】上述の薄膜インダクタ1においては、イン
ダクタンス導体5が、略角棒状の導体5cを2つの軟磁
性膜6、7に対して平行に渦巻き状に捲回してなると共
に、軟磁性膜7(他方の軟磁性膜)と対向する面が平面
5eとされたものであるので、軟磁性膜7の平坦度が高
くなって磁区の異方性分散が低くなり、従って透磁率を
高くすることができ、薄膜インダクタ1の高周波特性を
向上することが可能になる。
【0039】また、上述の薄膜インダクタ1において
は、軟磁性膜6(一方の軟磁性膜)が基板2a上に設け
られているので、軟磁性膜6の平坦度が高くなって透磁
率を高くすることができ、薄膜インダクタ1の高周波特
性をより向上することが可能になる。また、インダクタ
ンス導体5は絶縁層21に埋め込まれているので、軟磁
性膜6、7と接触して短絡することがなく、薄膜インダ
クタ1のインダクタンスの低下を防止できる。更に、絶
縁層21の上面21aが平面とされているので、軟磁性
膜7の平坦度を容易に確保することが可能になる。
【0040】更に、上述の薄膜インダクタ1において
は、インダクタンス導体5が第1絶縁膜2b(絶縁膜)
に埋め込まれてその平面5eが第1絶縁膜2bの上面2
eに露出することにより同一平面2fを形成することに
なるので、第1絶縁膜2bに積層される第2絶縁膜2c
(別の絶縁膜)の平坦度を高くすることが可能になっ
て、第2絶縁膜2cに積層される軟磁性膜7の平坦度を
より向上することが可能となる。また、密着層10が設
けられている場合には、軟磁性膜6と絶縁層21の密着
性が高くなり軟磁性膜6と絶縁層21の剥離を防止でき
る。
【0041】また、従来の薄膜インダクタでは、基板に
軟磁性膜と下部絶縁膜を積層した後にインダクタンス導
体を形成していたため、インダクタンス導体の基板に対
向する面は必ず平面となる。これに対して上述の薄膜イ
ンダクタ1では、インダクタンス導体5の基板2aに対
向する面が凸曲面5dとなり、その反対側の面が平面5
eとなっている。このような上述の薄膜インダクタ1の
構造は、予め仮基板32にインダクタンス導体5を形成
し、これを基板2a上の軟磁性膜6に転写することによ
ってのみ得られる特有の構造であり、この構造は、上述
の薄膜インダクタ1がインダクタンス導体5を別個に形
成して転写することにより得られたものであることを示
唆している。
【0042】上述の薄膜インダクタ1の製造方法におい
ては、仮基板32上にインダクタンス導体5と第1絶縁
膜2bとを形成することにより、インダクタンス導体5
及び第1絶縁膜2bの仮基板32に対向する面がそれぞ
れ平面となって同一平面2fを形成し、この同一平面2
fが、基板部品31と導体部品30とを貼り合わせて仮
基板32を除去した際に第1絶縁膜2bの上面2eとし
て露出し、この同一平面2f上に第2絶縁膜2cと軟磁
性膜7とが順次積層されるので、第2絶縁膜2c及び軟
磁性膜7を平坦に形成してこの軟磁性膜7の透磁率を高
めることが可能になり、高周波特性に優れた薄膜インダ
クタ1を製造することが可能になる。また、基板上に一
方の軟磁性膜を積層するので、この一方の軟磁性膜の平
坦性が高くなって透磁率が向上するので、より高周波特
性に優れた薄膜インダクタを製造することが可能にな
る。更に、インダクタンス導体5を埋め込んだ第1絶縁
膜2bが、既に形成されている軟磁性膜6に貼り合わさ
れるので、軟磁性膜6の平坦性が低下することがない。
【0043】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
薄膜インダクタは、基体に自己インダクタンスとして作
用するインダクタンス導体と、前記インダクタンス導体
とは絶縁され、かつ前記インダクタンス導体を挟んで対
向する2つの軟磁性膜とを有し、前記2つの軟磁性膜が
共に平坦とされているので、軟磁性膜の磁区の異方性分
散が低くなって軟磁性膜の透磁率を高くすることがで
き、薄膜インダクタの高周波特性を向上することができ
る。
【0044】また、本発明の薄膜インダクタにおいて
は、仮基板上に少なくともインダクタンス導体を有する
導体部品と、基板上に少なくとも一方の前記軟磁性膜を
有する基板部品とが形成され、前記インダクタンス導体
と前記一方の軟磁性膜とが向き合わされると共に絶縁さ
れつつ前記導体部品と前記基板部品とが貼り合わされた
後に前記仮基板が除去されることにより、前記基板部品
に前記インダクタンス導体が転写され、他方の前記軟磁
性膜が前記インダクタンス導体と絶縁されつつ積層され
てなるので、インダクタンス導体が形成された後に積層
される他方の軟磁性膜を平坦に形成することができ、こ
の他方の軟磁性膜の透磁率を高めることが可能になり、
薄膜インダクタの高周波特性を向上させることができ
る。また、基板上に一方の軟磁性膜を積層するので、こ
の一方の軟磁性膜の平坦性が高くなって透磁率が向上
し、薄膜インダクタの高周波特性を向上させることがで
きる。また、前記インダクタンス導体と前記他方の軟磁
性膜とが絶縁されているので、インダクタンス導体が軟
磁性膜と接触して短絡することがなく、薄膜インダクタ
のインダクタンスの低下を防止できる。
【0045】本発明の薄膜インダクタの製造方法におい
ては、仮基板上にインダクタンス導体を形成することに
より、仮基板と対向するインダクタンス導体の面が平面
となり、この平面が、基板部品と導体部品を貼り合わせ
て仮基板を除去した際にインダクタンス導体の上面とな
り、この上面上に別の絶縁膜を介して他方の軟磁性膜が
積層されるので、インダクタンス導体が形成された後に
積層される他方の軟磁性膜を平坦に形成することがで
き、この他方の軟磁性膜の透磁率を高めることが可能に
なり、高周波特性に優れた薄膜インダクタを製造するこ
とができる。また、基板上に一方の軟磁性膜を積層する
ので、この一方の軟磁性膜の平坦性が高くなって透磁率
が向上し、より高周波特性に優れた薄膜インダクタを製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である薄膜インダクタを示
す斜視図である。
【図2】 本発明の実施形態である薄膜インダクタを示
す斜視図である。
【図3】 本発明の実施形態である薄膜インダクタを示
す図であって、図1におけるX−X’線の断面図であ
る。
【図4】 本発明の薄膜インダクタ製造方法を説明する
ための図であって、導体部品の製造方法を示す一工程図
である。
【図5】 本発明の薄膜インダクタ製造方法を説明する
ための図であって、導体部品の製造方法を示す一工程図
である。
【図6】 本発明の薄膜インダクタ製造方法を説明する
ための図であって、導体部品の製造方法を示す一工程図
である。
【図7】 本発明の薄膜インダクタ製造方法を説明する
ための図であって、導体部品の製造方法を示す一工程図
である。
【図8】 本発明の薄膜インダクタ製造方法を説明する
ための図であって、基板部品の製造方法を示す一工程図
である。
【図9】 本発明の薄膜インダクタ製造方法を示す一工
程図である。
【図10】 本発明の薄膜インダクタ製造方法を示す一
工程図である。
【図11】 本発明の薄膜インダクタ製造方法を示す一
工程図である。
【図12】 本発明の薄膜インダクタ製造方法を示す一
工程図である。
【図13】 本発明の薄膜インダクタ製造方法を示す一
工程図である。
【図14】 本発明の薄膜インダクタ製造方法を示す一
工程図である。
【図15】 本発明の薄膜インダクタ製造方法を示す一
工程図である。
【符号の説明】
1 薄膜インダクタ 2 基体 2a 基板 2b 第1絶縁膜(絶縁膜) 2c 第2絶縁膜(別の絶縁膜) 2d 第3絶縁膜 2e 第1絶縁膜の上面 2f 同一平面 3、4 電極 5 インダクタンス導体 5a 一端 5b 他端 5c 導体 5d 凸曲面 5e 平面 6 一方の軟磁性膜 7 他方の軟磁性膜 8、9 接続導体 10 密着層 21 絶縁層 21a 絶縁層の上面 22、23 基体の側面 30 導体部品 31 基板部品 32 仮基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑内 隆史 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 Fターム(参考) 5E062 DD01 5E070 AA01 AB02 AB07 CB20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体に自己インダクタンスとして作用す
    るインダクタンス導体と、前記インダクタンス導体とは
    絶縁され、かつ前記インダクタンス導体を挟んで対向す
    る2つの軟磁性膜とを有し、前記2つの軟磁性膜が共に
    平坦とされていることを特徴とする薄膜インダクタ。
  2. 【請求項2】 仮基板上に少なくともインダクタンス導
    体を有する導体部品と、基板上に少なくとも一方の前記
    軟磁性膜を有する基板部品とが形成され、 前記インダクタンス導体と前記一方の軟磁性膜とが向き
    合わされると共に絶縁されつつ前記導体部品と前記基板
    部品とが貼り合わされた後に前記仮基板が除去されるこ
    とにより、前記基板部品に前記インダクタンス導体が転
    写され、 他方の前記軟磁性膜が前記インダクタンス導体に絶縁さ
    れつつ積層されてなることを特徴とする請求項1記載の
    薄膜インダクタ。
  3. 【請求項3】 基体に自己インダクタンスとして作用す
    るインダクタンス導体と、前記インダクタンス導体とは
    絶縁され、かつ前記インダクタンス導体を挟んで対向す
    る2つの軟磁性膜とを有してなる薄膜インダクタを製造
    する際に、 仮基板上に少なくとも前記インダクタンス導体を有する
    導体部品と、前記基板上に少なくとも一方の前記軟磁性
    膜を有する基板部品とを形成し、 前記インダクタンス導体と前記一方の軟磁性膜との絶縁
    をとり、かつ互いに向き合うようにして前記導体部品と
    前記基板部品とが貼り合わされた後に前記仮基板を除去
    して、前記基板部品に前記インダクタンス導体を転写す
    ることを特徴とする薄膜インダクタの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記基板に転写された前記インダクタン
    ス導体の上に絶縁をとり、さらに他方の前記軟磁性膜を
    積層することを特徴とする請求項3記載の薄膜インダク
    タの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記インダクタンス導体と前記他方の軟
    磁性膜との絶縁は、絶縁膜が積層されてなることを特徴
    とする請求項3ないし請求項4記載の薄膜インダクタの
    製造方法。
  6. 【請求項6】 基体に自己インダクタンスとして作用す
    るインダクタンス導体と、前記インダクタンス導体とは
    絶縁され、かつ前記インダクタンス導体を挟んで対向す
    る2つの軟磁性膜とを有してなる薄膜インダクタを製造
    する際に、 仮基板上に少なくとも前記インダクタンス導体を有する
    導体部品と、前記基板上に少なくとも一方の前記軟磁性
    膜を有する基板部品とを形成し、 前記インダクタンス導体と前記一方の軟磁性膜とを向き
    合わせ、絶縁膜を硬化させて前記導体部品と前記基板部
    品とを貼り合わせることを特徴とする薄膜インダクタの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記導体部品と前記基板部品とを貼り合
    わせた後、前記仮基板を除去して、前記基板部品に前記
    インダクタンス導体を転写することを特徴とする請求項
    6記載の薄膜インダクタの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記基板部品に転写された前記インダク
    タンス導体の上に別の絶縁膜を積層し、さらに他方の前
    記軟磁性膜を積層することを特徴とする請求項7記載の
    薄膜インダクタの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記基板部品を形成する際に、前記一方
    の軟磁性膜に密着層を積層することを特徴とする請求項
    3ないし8記載の薄膜インダクタの製造方法。
JP10334759A 1998-11-25 1998-11-25 薄膜インダクタ及び薄膜インダクタの製造方法 Withdrawn JP2000164426A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021061369A (ja) * 2019-10-09 2021-04-15 株式会社村田製作所 インダクタ部品

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JP2021061369A (ja) * 2019-10-09 2021-04-15 株式会社村田製作所 インダクタ部品

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