JP2000162568A - 光スイッチ - Google Patents

光スイッチ

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JP2000162568A
JP2000162568A JP10337465A JP33746598A JP2000162568A JP 2000162568 A JP2000162568 A JP 2000162568A JP 10337465 A JP10337465 A JP 10337465A JP 33746598 A JP33746598 A JP 33746598A JP 2000162568 A JP2000162568 A JP 2000162568A
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acousto
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diffracted
optic element
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JP10337465A
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English (en)
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Masaki Omori
雅樹 大森
Fumiaki Otagaki
文章 太田垣
Yukio Tsuda
幸夫 津田
Hiroshi Komazawa
浩 駒沢
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Anritsu Corp
Original Assignee
Anritsu Corp
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一した波長特性を有したスイッチングを実
現する。 【解決手段】 外部からの光を導入する光導入部材6
と、光導入部材6で導入された光11が入射され、外部
から超音波12が印加されることによって、この入射し
た光を回折させて第1の回折光として出射する第1の音
響光学素子24と、第1の音響光学素子から出射された
第1の回折光が入射され、外部から超音波が印加される
ことによって、この入射した第1の回折光を、前記第1
の音響光学素子の回折方向に対して波長分散方向が逆方
向になるように、回折させて第2の回折光として出射す
る第2の音響光学素子25と、第2の音響光学素子から
出射された第2の回折光を取り込んで外部へ導出する光
導出部材7とを有し、第1、第2の音響光学素子に印加
する各超音波を同時にオン/オフすることによって、光
導入部材から前記光導出部材へ向かう光をオン/オフす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は音響光学素子を用い
て光をオン/オフする光スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】光通信回路を流れる光を遮蔽板等を用い
て機械的にオン/オフする場合、そのオン/オフ速度に
一定の限界がある。そこで、光を例えば百数十KHz等
の高速でオン/オフするための光スイッチとして、図6
に示すような、音響光学素子を利用した光スイッチが実
用化されている。
【0003】図6において、ほぼ箱型に形成された遮光
容器1の互い隣接する面1a、1bに貫通孔2,3が穿
設されている。一方の貫通孔2には取付板4に支持され
たファイバコリメータ6が取付けられている。他方の貫
通孔3には取付板5に支持されたファイバコリメータ7
が取付けられている。遮光容器1内には、音響光学素子
8及び反射ミラー9が組込まれている。
【0004】外部から光ファイバ10を介して入力され
た光11はファイバコリメータ6で、例えば平行光に直
されて、音響光学素子8の入射面8aからこの音響光学
素子8内へ入射される。この音響光学素子8は、入射面
8aに直交する面8bに対して、超音波12が印加され
ていない状態においては、入射面8aに入射した光11
は入射面8aに対向する出射面8cからそのまま透過光
13として出射される。
【0005】また、入射面8aに直交する面8bに対し
て、超音波12が印加されている状態においては、入射
面8aに入射した光11は回折されて、出射面8cから
回折光14として出射される。したがって、回折光14
は透過光13に対して異なる光路を通る。
【0006】音響光学素子8の出射面8cから出射され
た回折光14は反射ミラー9で反射されて、ファイバコ
リメータ7へ入射される。ファイバコリメータ7は入射
した回折光14を集光して、外部の光ファイバ15へ導
出する。
【0007】図7は、音響光学素子8の動作原理を説明
するための図である。音響光学素子8の入射面8aに直
交する面8bに振動子12aが貼付けられており、この
振動子12aを通電することにより、超音波12が音響
光学素子8に印加される。音響光学素子8の屈折率を
n、超音波12の波長をA、光11の入射角をα、光1
1の波長をλ、回折次数をMとすると、各派長λにおけ
る出射角(回折角)βは、回折格子の式から(1)式で示
される。
【0008】 β(λ)=Sin-1{(Mλ/nA)―sinα} …(1) この(1)式から明らかなように、超音波12が印加され
ていないと、回折次数Mが0となり、超音波12の波長
Aが無限大となるので、出射角β(λ)は−αとなり、
回折されずに透過光13となる。
【0009】このように構成された光スイッチにおい
て、音響光学素子8に超音波12を印加した状態におい
ては、光ファイバ10からファイバコリメータ6へ導か
れた光11は音響光学素子8で回折されて、回折光14
として、反射ミラー9を介して、ファイバコリメータ7
から外部の光ファイバ15へ導出される。
【0010】また、音響光学素子8に印加する超音波1
2を遮断した状態においては、光ファイバ10からファ
イバコリメータ6へ導かれた光11は音響光学素子8で
回折されずに、そのまま透過光13として出射される。
この透過光13は反射ミラー9に入射されないので、フ
ァイバコリメータ7に入射されることはない。
【0011】したがって、音響光学素子8に印加する超
音波12をオン/オフすることによって、光導入部材と
してのファイバコリメータ6から光導出部材としてのフ
ァイバコリメータ7へ向かう光をオン/オフすることが
可能となる。
【0012】このような構成の光スイッチにおいて、高
速で超音波12をオン/オフした場合におけるファイバ
コリメータ7から光ファイバ15へ導出される出力光1
6におけるオン/オフ特性を改良するために、図6に示
した光スイッチを2台直列接続した図8に示す光スイッ
チ装置が提唱されている。
【0013】図8において、外部から入力された入力光
16は、第1の光スイッチ20aで回折される。この第
1の光スイッチ20aからの出力光17は光ファイバを
介して第2の光スイッチ20bへ入射され、この第2の
光スイッチ20bから出力光19として出力される。
【0014】そして、第1の光スイッチ20a及び第2
の光スイッチ20aに組込まれた各音響光学素子8に印
加される各超音波12は同時にオン/オフ制御される。
【0015】このように構成された光スイッチ装置にお
ける超音波12のオン/オフ波形と、このオン/オフ波
形に対する第1の光スイッチ20aの出力光17のオン
/オフ波形と、第2の光スイッチ20bの出力光19の
オン/オフ波形との関係を図9に示す。
【0016】このように、2台の光スイッチ20a、2
0bを直列接続することによって、超音波12のオフ期
間において、第1の光スイッチ20aの出力光17に発
生する残留光を、第2の光スイッチ20bの出力光19
においては大幅に低減できる。すなわち、出力光19に
おけるオン/オフ消光比を大幅に向上させることができ
る。
【0017】また、第2の光スイッチ20bの出力光1
9においては、第1の光スイッチ20aの出力光17に
比較して、超音波12をオン/オフした時点における追
従性、すなわち周波数特性を改善できる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図6示す
音響光学素子を用いた光スイッチ及び図8に示す2台の
光スイッチを直列接続した光スイッチ装置においても、
まだ改良すべき次のような課題があった。
【0019】すなわち、近年、光通信における通信効率
を向上させるために、1本の光ファイバで送受信される
光を単一波長でなくそれぞれ波長が異なる複数の光を多
重化した光が採用されている。
【0020】このような光をオン/オフする光スイッチ
又は光スイッチ装置に入射される入力光16には、図1
0に示すように各波長λ1 、λ2 、…、λ5 に対応した
複数のピーク21が生じる。
【0021】音響光学素子8に複数の波長成分を有する
光11が入射すると、図7及び(1)式に示すように、出
射面8bから出力される回折光14の出射角β(λ)
は、各波長λ1 、λ2 、…、λ5 毎に異なる値となる。
【0022】したがって、回折光14の光路長が長くな
ると、回折光14が波長分散方向に広がる。その結果、
この回折光14はファイバコリメータ7の入射面(入射
レンズ)上の広い範囲に亘って入射される。ファイバコ
リメータ7の入射面(入射レンズ)は全面に亘って均一
の入射効率を有しているのではなく、周辺部に行くに従
って入射効率が低下する。
【0023】また、周辺部に行くに従って入射面に対に
対する入射角が垂直方向から遠ざかる。したがって、周
辺部に行くに従って入射効率がより一層低下する。
【0024】したがって、ファイバコリメータ7から光
ファイバ15へ導出される光、又は、第1の光スイッチ
20aからの出力光17は、図10(b)に示す周波数
特性を有することになる。図10(b)に示すように、
各ピーク21aの値は、各波長λ1 、λ2 、…、λ5
よって異なる値となる問題がある。
【0025】このように、各波長λ1 、λ2 、…、λ5
毎に異なる複数のピーク21aを有する第1の光スイッ
チ20aからの出力光17が第2の光スイッチ20bに
入射されると、この傾向がさらに助長される。
【0026】そして、第2の光スイッチ20bからの出
力光19は、図10(c)に示すように、ファイバコリ
メータ7の入射面の中心部へ入射した波長λ3 のピーク
21bの値と入射面の周辺部へ入射した波長λ1 のピー
ク21bの値との差がより一層拡大する問題が生じる。
【0027】さらに、図8に示す2台の光スイッチ20
a、20bを直列接続した光スイッチ装置においては、
図6に示す光スイッチに比較して、入力される光と最終
的に出力され光との間の光路に2つのファイバコリメー
タが余分に介在しているので、図10(c)に示すよう
に、第2の光スイッチ20bからの出力光19の光強度
は入力光16の光強度に比較して、大幅に低下する問題
がある。
【0028】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、一対の音響光学素子を波長分散方向が互い
に逆方向に向く(差分散)ように配設したり、同一音響
光学素子に対して、光を差分散回折になるように往復さ
せることにより、たとえ、入力光に複数の波長成分が含
まれていたとしても、出力光に含まれる各波長における
光強度をほぼ均一に維持でき、かつ光損失を最小限に維
持した状態で、光のオン/オフにおける消光比を大きく
できる光スイッチを提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に、本発明の光スイッチは、外部からの光を導入する光
導入部材と、この光導入部材で導入された光が入射さ
れ、外部から超音波が印加されることによって、この入
射した光を回折させて第1の回折光として出射する第1
の音響光学素子と、この第1の音響光学素子から出射さ
れた第1の回折光が入射され、外部から超音波が印加さ
れることによって、この入射した第1の回折光を、第1
の音響光学素子の波長分散方向に対して逆方向になるよ
うに、回折させて第2の回折光として出射する第2の音
響光学素子と、この第2の音響光学素子から出射された
第2の回折光を取り込んで外部へ導出する光導出部材と
で構成している。
【0030】そして、第1、第2の音響光学素子に印加
する各超音波を同時にオン/オフすることによって、光
導入部材から光導出部材へ向かう光をオン/オフするよ
うにしている。
【0031】このように構成された光スイッチにおいて
は、第1、第2の音響光学素子は超音波が印加された状
態においては、入射した光を回折して回折光として出射
する。そして、この発明においては、第1の音響光学素
子における回折光の波長分散方向が、第2の音響光学素
子における回折光の波長分散方向と逆方向になるよう
に、第1、第2の音響光学素子の向きが設定されてい
る。すなわち、第1の音響光学素子と第2の光学素子と
で差分散回折機構を構成する。
【0032】第1の音響光学素子へ入射した複数の波長
成分を有した光は、聴音が印加された状態で、回折され
て第1の回折光として出射される。この第1の回折光は
印加された超音波で生起される弾性波の方向と光の入射
方向とで定まる波長分散方向に分光した光となる。この
一方の波長分散方向に分光した第1の回折光が第2の音
響光学素子へ入射する。したがって、この第1の回折光
は第2の音響光学素子内で回折される。
【0033】しかし、この第1の回折光は第2の音響光
学素子内で回折される場合の波長分散方向は第1の音響
光学素子と逆方向にあるので、逆方向に分光される。そ
の結果、各波長における分光方向が互いに相殺されて、
第1,第2の音響光学素子が同一音響光学特性を有して
いた場合は、この第2の音響光学素子から出射される第
2の回折光は波長によらず出射角が同一である光とな
る。
【0034】よって、光導出部材に入射される第2の回
折光は、たとえ光路長が長い場合であっても、波長分散
方向に広がらずに狭いスポットのままこの光導出部材の
入射面に入射される。その結果、この光導出部材から外
部へ導出される光に含まれる各波長の光強度を均一化で
きる。
【0035】また、光は、直列配設された第1,第2の
音響光学素子を通過するので、光のオン/オフにおける
消光比を大きくできる。さらに、光導入部材と光導出部
材との間に、別の光導入部材や光導出部材が介在してい
ないので、光導入部材と光導出部材との間の光損失を最
小限に抑制できる。
【0036】また、別の発明は、上述した発明の光スイ
ッチにおいて、光導入部材と第1の音響光学素子との間
に介挿された偏波スクランブラを備えている。音響光学
素子における回折効率は、入射光の偏波方向により異な
る場合がある。また、入射光の偏波方向も必ずしも一定
でない。そのため、この発明においては、偏波スクラン
ブラで入射光の偏波方向をランダムに変更することによ
って出力光における偏波方向に起因する光強度の変動要
因を排除できる。
【0037】さらに別の発明の光スイッチは、外部から
の光を導入する光導入部材と、この光導入部材で導入さ
れた光が第1の面から入射され、外部から超音波が印加
されることによって、この入射した光を回折させて第2
の面から第1の回折光として出射するとともに、第2の
面から入射した第1の回折光を、第1の面から入射した
光の分光方向に対して波長分散方向が逆方向になるよう
に、回折させて第2の回折光として第1の面から出射す
る音響光学素子と、この音響光学素子の第2の面に対し
て平行に配設され、第2の面から出射された第1の回折
光を折り返して第2の面から音響光学素子に対して再度
入射させる全反射ミラーと、音響光学素子の第1の面か
ら出射された第2の回折光を取り込んで外部へ導出する
光導出部材とで構成している。
【0038】そして、音響光学素子に印加する各超音波
をオン/オフすることによって、光導入部材から前記光
導出部材へ向かう光をオン/オフしている。
【0039】このように構成された光スイッチにおいて
は、音響光学素子の出射面(第2の面)の外側に、この
第2の面に平行に全反射ミラーが配設されている。そし
て、この音響光学素子の入射面(第1の面)から入射さ
れた光は、回折されて第2の面から出射されて、全反射
ミラーで反射されて、再度第2の面から音響光学素子へ
入射される。そして、この音響光学素子の入射面(第1
の面)から出射される。
【0040】この場合、光はこの音響光学素子内を往復
するが、往路における回折と復路における回折とで差分
散回折機構を構成する。したがって、上述した発明の光
スイッチとほぼ同様の効果を奏することができる。
【0041】さらに、1個の音響光学素子のみを用いて
いるので、オン/オフにおける高い消光比を維持した状
態で、光スイッチ全体の構成を簡素化できる。
【0042】さらに別の発明の光スイッチは、外部から
の光を導入する光導入部材と、光が入射される入射面と
反射被膜がコーティングされた反射面とを有し、光導入
部材で導入された光が入射面から入射され、外部から超
音波が印加されることによって、この入射した光を回折
させて第1の回折光として反射面に導くとともに、反射
面で反射された第1の回折光を、入射面から入射した光
の分光方向に対して波長分散方向が逆方向になるよう
に、回折させて第2の回折光として入射面から出射する
音響光学素子と、音響光学素子の入射面から出射された
第2の回折光を取り込んで外部へ導出する光導出部材と
で構成している。
【0043】そして、音響光学素子に印加する各超音波
をオン/オフすることによって、光導入部材から光導出
部材へ向かう光をオン/オフする用にしている。
【0044】このように構成された光スイッチにおいて
は、音響光学素子の出射面に反射被膜がコーティングさ
れている。この反射被膜は上述した発明における全反射
ミラーを反射被膜に置き換えたものである。したがっ
て、上述した発明の光スイッチとほぼ同様の効果を奏す
ることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態を図面
を説明する。 (第1実施形態)図1は本発明の第1実施形態の光スイ
ッチの概略構成を示す断面模式図である。図6に示す従
来の光スイッチと同一部分には同一符号が付してある。
したがって、重複する部分の詳細説明を省略する。
【0046】ほぼ箱型に形成された遮光容器1の互い対
向する面1a、1cに貫通孔2,3が穿設されている。
一方の貫通孔2には取付板4に支持された光導入部材と
してのファイバコリメータ6が取付けられている。他方
の貫通孔3には取付板5に支持された光導出部材として
のファイバコリメータ7が取付けられている。遮光容器
1内には、偏波スクランブラ23、第1の音響光学素子
24,第2の音響光学素子25が組込まれている。
【0047】なお、第1の音響光学素子24と第2の音
響光学素子25とは同一構成であり、図示するように、
互いに平行に微少間隔を開けて配設されている。そし
て、第1の音響光学素子24と第2の音響光学素子25
とでは、超音波12の印加方向が異なる。
【0048】このような配置においては、第1の音響光
学素子24における回折光の波長分散方向が、第2の音
響光学素子25における回折光の波長分散方向と逆方向
になる。すなわち、第1の音響光学素子24と第2の音
響光学素子25とで差分散回折機構を構成する。
【0049】また、第1,第2の音響光学素子24,2
5に印加される各超音波12は外部信号にて同時にオン
/オフ制御される。
【0050】図2はファイバコリメータ6の構成を示す
断面図である。ファイバコリメータ6内を軸方向に貫通
する貫通孔6aの一方端に光ファイバ10を接続するた
めのコネクタ6bが取付けられ、遮光容器1内に位置す
る他方端に光11の出射面(入射面)6cが形成されて
いる。そして、この貫通孔6a内にコリメータレンズ6
dが収納されている。このような構成のファイバコリメ
ータ6においては、光ファイバ10から入力された光を
コリメータレンズ6dで平行光に変換して出射面6cか
ら出射する。
【0051】なお、他方のファイバコリメータ7もこの
ファイバコリメータ6と同一構成であり、光の進行方向
が逆になるのみである。
【0052】このような構成の光スイッチにおいて、外
部から光ファイバ10を介して入力された、それぞれ波
長λが異なる複数の光成分を有する光11は、ファイバ
コリメータ6で、例えば平行光線に直されて、偏波スク
ランブラ23で偏波方向がランダムに変化する光に変換
される。
【0053】偏波スクランブラ23を経由した光11
は、第1の音響光学素子24の入射面24aからこの第
1の音響光学素子24内へ入射される。この第1の音響
光学素子24においては、超音波12が印加されている
状態においては、入射面24aに入射した光11は回折
されて、出射面24bから第1の回折光26として出射
される。第1の音響光学素子24の出射面24bから出
射された第1の回折光26は第2の音響光学素子25の
入射面25aへ入射される。
【0054】第2の音響光学素子25において、超音波
12が印加されている状態においては、入射面25aに
入射した第1の回折光26は第1の音響光学素子24に
おける回折方向に対して逆方向に回折されて、出射面2
5bから第2の回折光27として出射される。
【0055】第2の音響光学素子25の出射面25bか
ら出射された第2の回折光27はファイバコリメータ7
へ入射される。ファイバコリメータ7は入射した第2の
回折光を集光して、外部の光ファイバ15へ導出する。
【0056】なお、各音響光学素子24,25に対し
て、超音波12が印加されていない状態においては、第
1の音響光学素子24へ入射された光11は回折されず
にそのまま透過光28として、出射面24bから出射さ
れて、第2の各音響光学素子25へ入射される。
【0057】第2の音響光学素子25も超音波12は印
加されていないので、先の透過光28はこの第2の音響
光学素子2内をそのまま透過する。第2の音響光学素子
2をそのまま透過した透過光28の光路と第2の回折光
27との光路は異なるので、透過光28がファイバコリ
メータ7へ入射されることはない。
【0058】したがって、第1、第2の音響光学素子2
4,25に印加する各超音波12を同時にオン/オフす
ることによって、ファイバコリメータ6からファイバコ
リメータ7へ向かう光11をオン/オフすることができ
る。
【0059】次に、ファイバコリメータ6から入力され
た光11が第2の回折光27としてファイバコリメータ
7へ入射される経路の詳細を図3を用いて説明する。
【0060】第1の音響光学素子24の入射面24aへ
入射した複数の波長成分を有した光11は、超音波12
が印加された状態で、回折されて第1の回折光26とし
て出射面24bから出射される。この第1の回折光26
は印加された超音波12で生起される弾性波に方向と光
の入射方向とで定まるの波長分散方向に分光した光とな
る。
【0061】この一方の波長分散方向に分光した第1の
回折光26が第2の音響光学素子25の入射面25aへ
入射する。したがって、この第1の回折光26は第2の
音響光学素子25内で回折される。
【0062】しかし、この第1の回折光26が第2の音
響光学素子25内で回折される場合の超音波12で生起
された弾性波の方向に対する光の入射方向は、図示する
ように、第1の音響光学素子24に対して逆方向となる
ので、この第1の回折光26は逆方向に分光される。
【0063】その結果、各波長における分光方向が互い
に相殺されて、第1,第2の音響光学素子24,25が
同一音響光学特性を有していた場合は、この第2の音響
光学素子25の出射面25bから出射される第2の回折
光27の各波長の光は、図示するように、波長によらず
出射角が同一である光となる。
【0064】よって、第2の回折光27の光幅dは、た
とえ光路長が長い場合であっても、広がらずに狭い光幅
dのままファイバコリメータ7の入射面7cに入射され
る。その結果、このファイバコリメータ7から外部へ導
出される光に含まれる各波長の光強度を均一化できる。
【0065】また、光は、直列配設された第1,第2の
音響光学素子24、25を通過するので、光のオン/オ
フにおける消光比を大きくできる。さらに、ファイバコ
リメータ6,7相互間に、別のファイバコリメータが介
在していないので、ファイバコリメータ6,7相互間の
光損失を最小限に抑制できる。
【0066】また、一つの遮光容器1内に2個の音響光
学素子24、25を収容しているので、図8に示した従
来の2台の光スイッチ20a、20bを直列接続した光
スイッチ装置にて比較して、装置全体を小型、軽量に形
成できる。
【0067】(第2実施形態)図4は、本発明の第2実
施形態に係わる光スイッチの概略構成を示す模式図であ
る。この第2実施形態の光スイッチにおいては、遮光容
器1内には、超音波12が外部信号に応じて印加される
音響光学素子29と、この音響光学素子29の出射面2
9bの外側に平行に配設された全反射ミラー30とが収
納されている。
【0068】そして、外部から光11を導入するファイ
バコリメータ6と音響光学素子29からの第2の回折光
31が入射されるファイバコリメータ7とが遮光容器1
の同一面1aに取付けられている。その他の構成は図1
に示す第1実施形態の光スイッチと同じであるので、詳
細説明を省略する。
【0069】このように構成された第2実施形態の光ス
イッチにおいては、ファイバコリメータ6から音響光学
素子29の入射面29a(第1の面)から入射された光
11は回折されて出射面29b(第2の面)から第1の
回折光32として出射されて、全反射ミラー30で全反
射されて、再度出射面29b(第2の面)から音響光学
素子29へ入射される。
【0070】出射面29bから音響光学素子29へ入射
された第1の回折光32はこの音響光学素子29で再度
回折されて、第2の回折光31として音響光学素子29
の入射面29a(第1の面)から出射される。
【0071】音響光学素子29の入射面29a(第1の
面)から出射された第2の回折光31はファイバコリメ
ータ7の入射面7cに入射される。
【0072】この場合、ファイバコリメータ6から出力
された光11、32、31はこの音響光学素子29内を
往復するが、図4の光路においては、往路における回折
と復路における回折とで差分散回折機構を構成する。そ
の結果、音響光学素子29の入射面29a(第1の面)
から出射された第2の回折光31は波長によらず出射角
が同一の光として、ファイバコリメータ7へ入射され
る。したがって、図1に示す第1実施形態の光スイッチ
とほぼ同様の効果を奏することができる。
【0073】さらに、この第2実施形態の光スイッチに
おいては、1個の音響光学素子29のみを用いて、オン
/オフにおける高い消光比を維持した状態で、光スイッ
チ全体の構成をさらに簡素化できる。
【0074】(第3実施形態)図5は、本発明の第3実
施形態に係わる光スイッチの概略構成を示す模式図であ
る。図4に示す第2実施形態の光スイッチと同一部分に
は同一符号が付されている。したがって、重複する部分
の詳細説明を商略する。
【0075】この第3実施形態の光スイッチにおいて
は、遮光容器1内に収納されている音響光学素子29に
おける第1の回折光32の出射面29bに対して、反射
皮膜33がコーティング又は蒸着されている。
【0076】このように構成された第3実施形態の光ス
イッチは、第2実施形態の光スイッチにおける全反射ミ
ラー30を反射被膜33に置き換えたものである。した
がって、第1の回折光32は反射皮膜33がコーティン
グされた反射面29dで反射され、再度逆方向に回折さ
れ、第2の回折光31として、入射面29aから出射さ
れてファイバコリメータ7へ入射される。したがって、
上述した第2実施形態の光スイッチとほぼ同様の効果を
奏することができる。
【0077】さらに、この第3実施形態の光スイッチに
おいては、全反射ミラー30が用いられていない分だけ
構成を簡素化できる。
【0078】なお、本発明は上述した各実施形態の光ス
イッチに限定されるものではない。各実施形態において
は、光導入部材及び光導入部材として、ファイバコリメ
ータ6,7を用いた。しかし、光導入部材及び光導入部
材として、コンデンスレンズが組込まれたファイバーコ
ンデンサーを採用することも可能である。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光スイッ
チにおいては、一対の音響光学素子を波長分散方向が互
いに逆方向に向く(差分散)ように配設している。ま
た、別の発明の光スイッチにおいては、同一音響光学素
子に対して、光を差分散回折になるように往復させてい
る。
【0080】したがって、たとえ、入力光に複数の波長
成分が含まれていたとしても、出力光に含まれる各波長
における光強度をほぼ均一に維持でき、かつ光損失を最
小限に維持した状態で、光のオン/オフにおける消光比
を大きくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係わる光スイッチの概
略構成を示す断面模式図
【図2】同第1実施形態の光スイッチに組込まれたファ
イバコリメータの断面模式図
【図3】同第1実施形態の光スイッチにおける光の回折
状況を示す図
【図4】本発明の第2実施形態に係わる光スイッチの概
略構成を示す模式図
【図5】本発明の第3実施形態に係わる光スイッチの概
略構成を示す模式図
【図6】従来の光スイッチの概略構成を示す断面模式図
【図7】同光スイッチに組込まれた音響光学素子の回折
特性を示す図
【図8】従来の2台の光スイッチが組込まれたの光スイ
ッチ装置の概略構成を示す模式図
【図9】同従来の2台の光スイッチが組込まれたの光ス
イッチ装置の動作特性を示す波形図
【図10】同従来の2台の光スイッチが組込まれたの光
スイッチ装置の動作特性を示す光の波長特性図
【符号の説明】
1…遮蔽筐体 2,3…貫通孔 6,7…ファイバコリメータ 10,15…光ファイバ 11…光 12…超音波 23…偏波スクランブラ 24…第1の音響光学素子 25…第2の音響光学素子 26,32…第1の回折光 27,31…第2の回折光 28…透過光 29…音響光学素子 30…全反射ミラー 33…反射被膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津田 幸夫 東京都港区南麻布五丁目10番27号 アンリ ツ株式会社内 (72)発明者 駒沢 浩 東京都港区南麻布五丁目10番27号 アンリ ツ株式会社内 Fターム(参考) 2H079 AA04 BA06 CA05 EA28 GA01 HA14 KA14 2K002 AA02 AB04 BA12 EA25 GA10 HA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部からの光を導入する光導入部材
    (6)と、 この光導入部材で導入された光(11)が入射され、外
    部から超音波(12)が印加されることによって、この
    入射した光を回折させて第1の回折光(26)として出
    射する第1の音響光学素子(24)と、 この第1の音響光学素子から出射された第1の回折光が
    入射され、外部から超音波(12)が印加されることに
    よって、この入射した第1の回折光を、前記第1の音響
    光学素子の波長分散方向に対して逆方向になるように、
    回折させて第2の回折光(27)として出射する第2の
    音響光学素子(25)と、 この第2の音響光学素子から出射された第2の回折光を
    取り込んで外部へ導出する光導出部材(7)とを有し、 前記第1、第2の音響光学素子に印加する各超音波を同
    時にオン/オフすることによって、前記光導入部材から
    前記光導出部材へ向かう光をオン/オフすることを特徴
    とする光スイッチ。
  2. 【請求項2】 前記光導入部材と前記第1の音響光学素
    子との間に介挿された偏波スクランブラ(23)を備え
    たことを特徴とする請求項1記載の光スイッチ。
  3. 【請求項3】 外部からの光を導入する光導入部材
    (6)と、 この光導入部材で導入された光が第1の面から入射さ
    れ、外部から超音波が印加されることによって、この入
    射した光を回折させて第2の面から第1の回折光として
    出射するとともに、前記第2の面から入射した第1の回
    折光を、前記第1の面から入射した光の分光方向に対し
    て波長分散方向が逆方向になるように、回折させて第2
    の回折光として前記第1の面から出射する音響光学素子
    (29)と、 この音響光学素子の第2の面に対して平行に配設され、
    前記第2の面から出射された第1の回折光を折り返して
    前記第2の面から前記音響光学素子に対して再度入射さ
    せる全反射ミラー(30)と、 前記音響光学素子の第1の面から出射された第2の回折
    光を取り込んで外部へ導出する光導出部材(7)とを有
    し、 前記音響光学素子に印加する各超音波をオン/オフする
    ことによって、前記光導入部材から前記光導出部材へ向
    かう光をオン/オフすることを特徴とする光スイッチ。
  4. 【請求項4】 外部からの光を導入する光導入部材
    (6)と、 光が入射される入射面と反射被膜(33)がコーティン
    グされた反射面とを有し、前記光導入部材で導入された
    光が入射面から入射され、外部から超音波が印加される
    ことによって、この入射した光を回折させて第1の回折
    光として前記反射面に導くとともに、前記反射面で反射
    された第1の回折光を、前記入射面から入射した光の分
    光方向に対して波長分散方向が逆方向になるように、回
    折させて第2の回折光として前記入射面から出射する音
    響光学素子(29)と、 前記音響光学素子の入射面から出射された第2の回折光
    を取り込んで外部へ導出する光導出部材(7)とを有
    し、 前記音響光学素子に印加する各超音波をオン/オフする
    ことによって、前記光導入部材から前記光導出部材へ向
    かう光をオン/オフすることを特徴とする光スイッチ。
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