JP2000162549A - 偏光変換素子、それを用いた表示装置および投射型表示装置 - Google Patents

偏光変換素子、それを用いた表示装置および投射型表示装置

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JP2000162549A
JP2000162549A JP10340289A JP34028998A JP2000162549A JP 2000162549 A JP2000162549 A JP 2000162549A JP 10340289 A JP10340289 A JP 10340289A JP 34028998 A JP34028998 A JP 34028998A JP 2000162549 A JP2000162549 A JP 2000162549A
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light
polarized light
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polarization conversion
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Abstract

(57)【要約】 【課題】偏光変換素子1の変換効率の向上と薄型化を図
る。 【解決手段】偏光分離部2は、円筒形状のレンズアレイ
手段4、常光屈折率noと異常光屈折率ne とを有する
屈折率楕円体である複屈折層5とを有し、入射光を第1
の偏光成分と第2の偏光成分に分離し、第1の偏光成分
を第2の偏光成分に変換する偏光回転層3Rと、偏光非
回転層3Nとがレンズアレイ手段4のレンズ部のピッチ
に対応して交互にストライプ状に配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自然光、つまりラ
ンダム偏光の入射光を単一偏光に変換する偏光変換素
子、および、その偏光変換素子を用いた表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】情報端末機器の表示素子として、TN型
液晶表示素子やSTN型液晶表示素子が普及している。
しかし、これらの液晶表示素子は偏光板を用いることに
よりコントラスト表示を実現しているため表示が暗くな
り、その分消費電力が大きく明るい照明光が必要となる
という欠点を有していた。
【0003】これは、用いられる照明光は一般にランダ
ムな偏光(自然光)であるが、「偏光方式」の液晶表示
素子の光入射側に置かれた偏光板で、入射光のうちの偏
光成分の多くが吸収されてしまう。このため液晶表示素
子を透過し表示に寄与する偏光成分の比率が総合で半分
以下となる。この表示に寄与せず、損失分となってしま
う偏光成分を有効に利用するため、種々の光学素子が考
案されている。
【0004】第1に、従来の光吸収型でない偏光素子と
して、特開平7−49496記載の発明が重要である。
製造が容易であり、薄型の直視型液晶表示装置用のバッ
クライトの構成が初めて示された。第2に、投射型液晶
表示素子の偏光変換素子として、特開平10−9052
0に記載された偏光ビームスプリッタアレイが実用化さ
れている。第3に、複屈折層が屈折率の異なる一対のレ
ンズアレイ板で狭持された構造の光学素子が特開平1−
302221に提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来技術における、第
1の偏光素子は、入射光を互いに直交する偏光成分に分
離する偏光分離機能を有するが、分離された偏光成分光
のうち、一方の偏光成分の偏波面を他方の偏光成分の偏
波面に変換する光学素子が一体化されていない。
【0006】偏光分離された一方の偏光成分が他の光学
素子を伝搬中に偏光解消する(楕円偏光となる)ことに
より一部偏光変換された他方の偏光成分を再利用し、積
極的に偏光変換する構成でないので偏光変換効率が充分
高くなかった。
【0007】また、第2の偏光変換素子は、偏光分離部
と偏光回転部とが一体化された平板構造となっていて、
指向性の揃った照明光に対して高い偏光変換効率を示
す。偏光分離機能を発現する誘電体多層膜が成膜された
ガラス板を切断および接着し、さらにλ/2位相差板を
帯状に接着することにより作製されるため、製法上大面
積化が困難であるとともに高価なものとなっている。ま
た、誘電体多層膜の偏光分離機能は入射角の角度依存性
および波長依存性が高いため、指向性の乱れた入射光に
対してはその効果が劣化するといった欠点があった。
【0008】また、第3の偏光変換素子は、図8に示す
断面構造を有し一対のレンズアレイ手段4x、6xの曲
面の内側に狭持された複屈折層5を設け、この複屈折層
5とレンズアレイ手段4x、6xで偏光分離部2を構成
し、偏光分離部2によって分離された偏光成分の偏波面
を任意の方向に変換可能な偏光集光層3x(偏光回転層
および偏光非回転層)とからなる。この構成において、
屈折率の異なる一対のレンズアレイ板を必要とし、それ
ぞれが複屈折層の常光屈折率no と異常光屈折率ne
一致させる必要があるため、使用材料の選択条件に制約
が生じる。
【0009】また、常光屈折率no と異常光屈折率ne
との差に応じて単一界面での屈折で焦点距離が規定され
るため、レンズのパワーが小さな値となり、結果として
指向性の揃った入射光でないと高い偏光変換効率が得ら
れないといった問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべくなされたものであり、使用材料の制約条件が
少なく、製造を容易とし、大面積化および低コスト化が
可能で、高い偏光変換効率を実現する偏光変換素子およ
びそれを用いた表示装置を提供するものである。
【0011】すなわち、本発明の態様1は、複屈折層と
レンズ手段とを有し、入射光を第1の偏光成分と第2の
偏光成分に分離する偏光分離部と、第1の偏光成分を第
2の偏光成分に変換する偏光回転層および偏光非回転層
を有する偏光集光層とが備えられた偏光変換素子におい
て、レンズ手段と偏光集光層との間に複屈折層が配置さ
れ、複屈折層が常光屈折率no と異常光屈折率ne とを
有する屈折率楕円体であって、その主軸が入射光の光軸
に対して傾斜されてなることを特徴とする偏光変換素子
を提供する。
【0012】また、態様2は、第1の偏光成分と第2の
偏光成分が直線偏光であって、それぞれの偏波面がほぼ
直交する態様1に記載の偏光変換素子を提供する。
【0013】また、態様3は、光源、態様1または2に
記載の偏光変換素子と、表示素子と、投射光学系とが備
えられ、光源から出射された光が偏光変換素子を通過し
て表示素子に入射され、表示素子からの出射光が投射光
学系により投射画像として投射される投射型表示装置を
提供する。
【0014】また、態様4は、表示素子を観測者と反対
側から照明するバックライトと、請求項1または2に記
載の偏光変換素子と、光透過型の表示素子とが備えられ
てなる直視型の表示装置を提供する。
【0015】また、態様5は、請求項1または2に記載
の偏光変換素子と、光反射型の表示素子とが備えられ、
観測者と表示素子との間に偏光変換素子が配置されてな
る直視反射型の表示装置を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の偏光変換素子の構成およ
びその作用について、図6の拡大断面図を参照し説明を
行う。ここで複屈折層5は、常光屈折率no と異常光屈
折率ne とを有する1軸性のXYZ屈折率楕円体であ
る。その光軸のうちのZ軸が入射光の光軸に対して角度
αをなす。紙面内に偏波面を有する入射光(p偏光と呼
ぶ)がこのような複屈折層5に入射した場合、p偏光成
分は入射光の光軸に対して角度θ方向に沿って伝搬し、
紙面内に偏波面を有する入射光(s偏光と呼ぶ)はその
まま直進することが知られている(例えば、応用物理学
選書1「結晶物理工学」小川智哉著、66頁を参照)。
【0017】ここで、角度θが最大となる屈折率楕円体
の傾斜角αは(1)式で記述される。そして、このとき
に、最大角度θは(2)式で記述される。
【0018】
【数1】 tanθ= ne /no ・・・(1) tanα=(ne 2−no 2)/(2×ne ×no ) ・・・(2)
【0019】この(1)式、(2)式に従って、複屈折
媒質のno =1. 5(固定)とし、ne を変数としたと
きのθとαを計算した結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】従って、複屈折率△n=ne −no が大き
なほど、屈折率楕円体の傾斜角度の最適値αが大きな値
であり、偏光分離角θは最大値となる。上記の複屈折の
最適値条件に当てはまらない場合も、分離角度θは小さ
な値となるが偏光分離作用は発現する。
【0022】次に、複屈折層とレンズ手段との関係につ
いて、図7を用いて説明する。複屈折層の光入射側にレ
ンズ等の集光手段が配置されることにより、複屈折層で
角度分離された偏光成分はその分離角度に応じて、集光
手段の焦点面において、空間的に異なる位置に集光され
る。
【0023】このとき、集光手段に入射する偏光分離部
内での入射光の角度バラツキの全角をδとすると、偏光
分離部として用いる場合は分離角θが大きなほどδの大
きな入射光に対しも空間的により離れた集光点に偏光分
離可能であるため好ましい。具体的には、θ≧δである
ことが好ましい。
【0024】次に、偏光分離部の光入射面側に設けられ
たレンズ等の集光手段とその焦点位置に設けられた偏光
回転部3の関係について以下に説明する。開口幅aで焦
点距離fのレンズにバラツキ全角δの入射光が垂直に入
射した場合、その焦点位置での集光幅wは(3)式で近
似的に記述される。よって、光出射面に置かれ、空間的
に異なる位置に上に分離集光された2つの偏光成分のう
ち、一方の偏光成分の偏波面のみを90°回転せしめる
偏光回転層3Rの幅を略wとすれば効率よく偏光変換で
きる。
【0025】
【数2】w=f×tanδ ・・・(3)
【0026】このような構成により、複屈折層5におい
て、挟持角度θで偏光分離された2つの直交偏光成分は
レンズ手段により、その焦点面において、いずれもほぼ
同等の集光幅wで集光され、2つの直交偏光成分を焦点
位置で混在することなく分離するとともに、偏光集光層
3で、一方の偏光成分の偏波面を90°回転して偏光変
換することができる。
【0027】開口幅aのレンズに入射した光を有効に偏
光変換するためには、レンズの開口幅aと各偏光成分の
集光幅wとの関係はa≧2×wを満たすことが好まし
い。レンズのFナンバーはF=f/aで定義されるた
め、以上の関係をまとめると、レンズのFナンバーと入
射光の指向性のバラツキ全角δとの好ましい関係は
(4)式となる。
【0028】
【数3】 F≦1/(2×tanδ) ・・・(4)
【0029】なお、θ<δあるいはF>1/(2×ta
nδ)の場合も偏光変換効率は低下するが、本素子の使
用による効果は得られる。以下、実施例にもとづき本発
明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に
限定されるものではない。
【0030】
【実施例】(実施例1)図1は実施例1の偏光変換素子
1の構成を模式的に示した断面図である。本例では入射
光を互いに直交する2種類の偏光成分に空間的に分離す
る偏光分離部2と、偏光分離部によって分離された偏光
成分光のうち、一方の偏光成分の偏波面を他方の偏光成
分の偏波面に変換可能な偏光回転層3R、および、偏光
非回転層3Nとを平面方向で組み合わせて作製される。
この場合、偏光回転層3R、および、偏光非回転部3N
は同一平面内に板状の部材として形成されてもよい。
【0031】偏光分離部2には、屈折率1. 5のレンズ
アレイ手段4と複屈折層5とが備えられる。レンズアレ
イ手段4はその光入射側の断面が、図1のように凸レン
ズ形状となっている。そして、紙面に垂直方向には曲率
を持たない複数の円筒レンズ形状に加工されている。入
射光はこのレンズ面によりその焦点位置に集光される。
【0032】複屈折層5は常光屈折率no と異常光屈折
率ne を有する屈折率楕円体の主軸が入射光の光軸に対
して傾斜しているため、紙面内に偏波面をもつ入射光
(p偏光と呼ぶ)は複屈折媒質中を入射光の光軸に対し
て一定の角度を成す方位に伝搬するが、紙面に垂直な偏
波面をもつ入射光(s偏光と呼ぶ)は複屈折媒質中を入
射光の光軸に沿った方位に直進伝搬する。
【0033】本例では、レンズアレイ手段4は光学的に
均質媒質の材料を用いる。具体的にはプラスティック成
型品を用いる。複屈折層5として高分子液晶等の複屈折
の大きな複屈折材料を用いる。複屈折層の製法として
は、例えば基板に液晶分子がその屈折率楕円体の主軸が
角度αを成すような配向膜が作製された一対の基板に液
晶と紫外線光重合により高分子化する樹脂を微量混入し
たものを狭持する。この状態で液晶は配向膜に規定され
た方位に配列する。さらに、紫外線を照射することによ
り樹脂を高分子させ、配向を固定し形成する。
【0034】このような構成の偏光分離部2にランダム
偏光の光が垂直に入射すると、p偏光の光軸がs偏光の
光軸と角度をなすことになり、その結果、図1の点線で
示すように、s偏光の集光位置と異なる位置に集光され
る。このような原理により、入射光のうち、s偏光成分
とp偏光成分が空間的に異なる位置に分離される。複数
の円筒レンズ形状に対応してレンズの焦点位置はストラ
イプ状のため、s偏光とp偏光がストライプ状に交互に
分離集光される。
【0035】このようにs偏光とp偏光が分離される集
光位置に偏光回転部層Rと偏光非回転層3Nとを交互に
配置された偏光集光層3を配置する。図1と垂直な面で
光出射面側から見た平面図を図2に示す。偏光回転層3
Rはs偏光とp偏光のうち、いずれか一方の偏光成分の
偏波面を90°回転させて他方の偏光成分の偏波面と略
一致させる機能を有している。
【0036】例えば、可視波長入射光の中心波長λに対
して、s偏光の集光領域に、s偏光をp偏光に変換する
λ/2位相差板を図2に示すようにレンズアレイ手段4
の円筒レンズのレンズと略平行・ストライプ状に配置す
ればよい。
【0037】別な偏光回転層3Rの構成として、例えば
TN型液晶セルを用いてもよい。TN型液晶セルの一対
の基板の少なくとも一方の透明電極をs偏光とp偏光が
分離される集光領域に対応してストライプ状にパターニ
ングし、s偏光とp偏光のうち一方の偏光が90°回転
するように電圧を印加すればよい。また、λ/2位相差
板として、複屈折性を有する高分子液晶の表面に屈折率
楕円体の異なる別の高分子液晶を形成し、図2のように
パターニングしてもよい。
【0038】光出射面側に配置され偏波面を90°回転
させる偏光回転層3Rはp偏光集光点に形成してもよい
し、s偏光集光点に形成してもよい。レンズアレイ手段
に用いる材料は均質屈折率材料であればいずれのもので
もよい。成形しやすいプラスティックやガラスを用いる
ことが好ましい。
【0039】また、その屈折率値に関する制約もない。
複屈折層5はその屈折率楕円体の主軸が入射光の光軸に
対して傾斜している材料であればいずれのものでもよ
い。方解石のような無機結晶やPETのような有機材料
でもよいし、高分子液晶や液晶樹脂複合体、さらに液晶
のような液体でも構わない。偏光分離部2の偏光分離角
を大きな値にするためには複屈折率△n=ne −no
大きなほど好ましい。従って、比較的大きな△nを有し
大面積で安価に作製可能な高分子液晶を用いることが好
ましい。
【0040】また、偏光変換素子1の各要素の大きさに
ついてはその用途に応じて異なるが、その大きさに関わ
らず偏光変換作用が発現する。この偏光変換素子1が表
示素子の表示面近傍に配置される場合は、表示素子の解
像度や均一性を劣化させないために、レンズアレイ手段
4の各円筒レンズの幅はその表示画素に比べて小さくす
ることが好ましい。
【0041】また、図1では凸部がアレイ状のレンズで
あるレンズアレイ手段を採用しているため、比較的薄い
厚さの偏光変換素子が得られる。偏光変換素子としての
機能は単一のレンズであっても発現するため、そのよう
な構成でもよい。このようにして作製される偏光変換素
子1を用いることにより、ランダム偏光の入射光を効率
よく直線偏光に変換することができる。また、構成にお
いて材料の制約が少ないため大面積の偏光変換素子を安
価に作製することが可能である。
【0042】(実施例2)図3は実施例2の偏光変換素
子1を用いた直視型の透過型表示装置100の構成を模
式的に示した断面図である。すなわち、照明系であるバ
ックライト30(光源13、集光鏡14、導光板15を
含む)と表示の観測者40とが表示素子20に対して反
対側に配置された場合を示す。
【0043】透過型表示装置100には、表示素子20
とバックライト30との間に偏光変換素子1が配置され
ている。表示素子20は偏光変調素子12の光入射面お
よび光出射面に偏光板10、11がそれぞれ配置されて
いて、直線偏光を光変調することによりコントラスト表
示を行う。偏光変調素子12はTN液晶素子、STN液
晶素子、強誘電液晶素子、反強電液晶素子、垂直配行液
晶等の液晶素子やPLZT(PbLaZrTi)等の電
気光学セラミクスやLiNbO3 等の電気光学結晶な
ど、直線偏光を光変調することによりコントラスト表示
を行う素子であればいずれのものでもよい。
【0044】図3において、バックライト30は冷陰極
管や熱陰極管等のランプを用いた光源13からの放出光
を集光鏡14で導光板15に集光し、導光板中を伝搬し
て全反射条件を満たさない光が偏光変換素子1側に出射
する従来技術のエッジライト方式を採用している。バッ
クライト30の方式としてはエッジライト方式に限定さ
れず、直接光源13を偏光変換素子1の下部に配置した
直下型方式でもよい。また、表示素子20とバックライ
ト30との間にプリズムアレイシートやフィルタ等の光
学素子を配置して配光特性や照明均一性や色バランスを
補正してもよい。
【0045】偏光変換素子1はその出射光の偏波面が偏
光板11の偏光軸と略一致するように配置され、偏光板
11による光吸収が最小となるようにする。このよう
に、表示素子20とバックライト30とが備えられた従
来の直透過型表示装置に実施例1に示した偏光変換素子
1を導入した構成の直視型の透過型表示装置100を準
備した。バックライト30から出射されたランダム偏光
が偏光変換素子1により直線偏光に効率よく変換される
ため、従来構成では偏光板11で半分以上の光が吸収さ
れていたがその損失が低減される。
【0046】従って、同じ消費電力のランプ13を用い
た場合は明るい表示が実現できる。また、同じ明るさを
得るためには低消費電力の光源13で済むので、表示装
置全体の低消費電力化につながる。
【0047】(実施例3)図4は実施例4の偏光変換素
子1を用いた直視型の反射型表示装置200の構成を模
式的に示した断面図である。すなわち、照明光である外
光32やフロントライト31と表示の観測者40とが表
示素子21に対して同じ側に配置された場合を示す。
【0048】反射型表示装置200は表示素子21と外
光32またはフロントライト31との間に偏光変換素子
1が配置されている。表示素子21は偏光変調素子12
の裏面に反射板17が配置され、光出射面側に偏光板1
0が配置されていて、直線偏光を光変調することにより
コントラスト表示を行う。偏光変調素子12は実施例6
と同じで、直線偏光を光変調することによりコントラス
ト表示を行う素子であればいずれのものでもよい。ま
た、偏光板は偏光変調素子12の裏面にも用いてもよ
い。また、反射板17が偏光変調素子12の内部に一体
化されて形成される方が表示のボケが無くなるため好ま
しい。
【0049】図4において、フロントライト31は冷陰
極管や熱陰極管等のランプ等である光源13からの放出
光を集光鏡14で導光板16に集光し、導光板中を伝搬
して全反射条件を満たさない光が偏光変換素子1側に出
射するエッジライト手法の例を示している。
【0050】このようなフロントライト31を用いない
簡単な構成でもよい。その場合には、太陽光や室内照明
光の外光32を照明光として利用する。エッジライト方
式のフロントライト31の詳細な構成は、例えばSID
95 DIGEST, 375−385頁、375−3
78頁、「 A Transparent Frontlighting System for
Reflective-Type Displays」(1) C.Y.Tai, H.Z ou,
P-K.Tai, Clio Technologies, Inc., Holland, OH )に
記載されている。
【0051】また、表示素子20とバックライト30と
の間に光拡散シートやフィルタ等の光学素子を配置して
配光特性や照明均一性や色バランスを補正しても構わな
い。偏光変換素子1はその出射光の偏波面が偏光板10
の偏光軸と略一致するように配置され、偏光板10によ
る光吸収が最小となるようにする。
【0052】このように、表示素子21と外光32また
はフロントライト31から成る従来の反射型表示装置に
実施例1〜5に示した偏光変換素子1を導入した構成の
直視型の反射型表示装置200とすることにより、外光
32またはフロントライト31から入射するランダム偏
光が偏光変換素子1により直線偏光に効率よく変換され
るため、従来構成では偏光板10で半分以上の光が吸収
されていたがその損失が低減される。
【0053】従って、フロントライト31を用いた構成
では、同じ消費電力の光源13を用いた場合は明るい表
示が実現できる。また、同じ明るさを得るためには低消
費電力のランプ13で済まされるため、表示装置全体の
低消費電力化につながる。
【0054】(実施例4)図5は実施例4であり、偏光
変換素子1を用いた投射型表示装置300の構成を模式
的に示した断面図である。すなわち、超高圧水銀ランプ
やメタルハライドランプやキセノンランプ等の高輝度発
光型の光源13から放出された光を集光鏡14を用いて
表示素子22に集光して照射し、表示素子22を通過し
た表示光を投射レンズ19で図示されていないスクリー
ン上に投影結像する。
【0055】図5では、表示素子22として透過型表示
素子を用いた場合を図示しているが、反射型表示素子を
用いてもよい。いずれの場合も、偏光変換素子1は照明
系33と表示素子22との間に配置される。
【0056】表示素子22は偏光変調素子12の光入射
面側および光出射面側に偏光板10、11がそれぞれ配
置されている。そして、直線偏光を光変調することによ
りコントラスト表示を行う。偏光変調素子12は実施例
2と同様であって、直線偏光を光変調することによりコ
ントラスト表示を行う素子であればいずれのものでも使
用可能である。
【0057】また、図5では表示素子の照明光を効率よ
く投射レンズに集光するために表示素子22の光入射側
にレンズ18が配置されている。また、図5では単一の
表示素子を用いた簡単な構成が示されているが、白色光
照明系33からの出射光をダイクロイックミラーを用い
てRGB3色に色分離し、RGB各色に対応した表示素
子を3枚設けて各色の画像を生成した後、ダイクロイッ
クミラーを用いてRGB3色を色合成してカラー画像と
して単一の投射レンズによりスクリーン上にカラー投射
像を形成する構成としてもよい。
【0058】このように、表示素子22と照明系33と
の間に実施例1に示した偏光変換素子1を導入した構成
の投射型表示装置300とすることにより、照明系33
から入射するランダム偏光が偏光変換素子1により直線
偏光に効率よく変換されるため、従来技術では偏光板1
0で半分以上の光が吸収されていたがその損失が低減さ
れる。
【0059】
【発明の効果】本発明の偏光変換素子は従来技術の偏光
変換素子に比べて、製造が容易で、かつ安価な材料で構
成できるとともに、入射光の角度依存性や波長依存性を
低減できるため高い偏光変換効率が実現可能で、汎用な
用途に利用できる。
【0060】また、本発明により、偏光分離を行う偏光
変換素子の薄型化を達成でき、かつ容易に製造すること
ができるようになった。また、バックライト方式のみな
らず、フロントライト方式であっても、偏光変換できる
構成を得たので、より明るく、小型で薄い表示素子用の
光源ユニットを作成できた。本発明は、このほか、本発
明の効果を損しない範囲で種々の応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の偏光変換素子の第1の構成例を示す断
面図。
【図2】本発明の偏光変換素子の第1の構成例の偏光回
転部を示す平面図。
【図3】本発明の偏光変換素子を用いた直視型の透過型
表示装置100を示す側面図。
【図4】本発明の偏光変換素子を用いた直視型の反射型
表示装置200を示す側面図。
【図5】本発明の偏光変換素子を用いた投射型表示装置
300を示す側面図。
【図6】本発明の偏光変換素子の偏光分離部の形状と作
用の関係を示す断面図。
【図7】本発明の偏光変換素子の偏光分離部の形状と作
用の関係を示す断面図。
【図8】従来発明の偏光変換素子の構成例を示す断面
図。
【符号の説明】
1:偏光変換素子 2:偏光分離部 3:偏光集光層 3N:偏光非回転層 3R:偏光回転層 4:レンズアレイ手段 5:複屈折層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 BA02 BA05 BA06 BA42 BB62 BB63 BC22 2H088 EA13 EA14 EA15 EA18 HA12 HA15 HA24 HA26 MA06 MA20 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA14Z FA23X FA23Z FA26X FA26Z FA28X FA28Z FA41X FA41Z LA11 MA07 2H099 AA11 AA12 BA09 CA05 DA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複屈折層とレンズ手段とを有し、入射光を
    第1の偏光成分と第2の偏光成分に分離する偏光分離部
    と、第1の偏光成分を第2の偏光成分に変換する偏光回
    転層および偏光非回転層を有する偏光集光層とが備えら
    れた偏光変換素子において、 レンズ手段と偏光集光層との間に複屈折層が配置され、
    複屈折層が常光屈折率no と異常光屈折率ne とを有す
    る屈折率楕円体であって、その主軸が入射光の光軸に対
    して傾斜されてなることを特徴とする偏光変換素子。
  2. 【請求項2】第1の偏光成分と第2の偏光成分が直線偏
    光であって、それぞれの偏波面がほぼ直交する請求項1
    に記載の偏光変換素子。
  3. 【請求項3】光源、請求項1または2に記載の偏光変換
    素子と、表示素子と、投射光学系とが備えられ、光源か
    ら出射された光が偏光変換素子を通過して表示素子に入
    射され、表示素子からの出射光が投射光学系により投射
    画像として投射される投射型表示装置。
  4. 【請求項4】表示素子を観測者と反対側から照明するバ
    ックライトと、請求項1または2に記載の偏光変換素子
    と、光透過型の表示素子とが備えられてなる直視型の表
    示装置。
  5. 【請求項5】請求項1または2に記載の偏光変換素子
    と、光反射型の表示素子とが備えられ、観測者と表示素
    子との間に偏光変換素子が配置されてなる直視反射型の
    表示装置。
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