JP2000162474A - 光軸変換ブロックおよびそれを用いた光モジュール - Google Patents

光軸変換ブロックおよびそれを用いた光モジュール

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JP2000162474A
JP2000162474A JP34124498A JP34124498A JP2000162474A JP 2000162474 A JP2000162474 A JP 2000162474A JP 34124498 A JP34124498 A JP 34124498A JP 34124498 A JP34124498 A JP 34124498A JP 2000162474 A JP2000162474 A JP 2000162474A
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Hideyuki Nagao
英幸 長尾
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光素子および受光素子に対応して設けられ
た光ファイバ相互の中心間距離を短くする。 【解決手段】 発光素子201からの光を平行な光束に
する送信側コリメート部203と、受信用光ファイバ2
14からの光を平行な光束にする受信側コリメート部2
13と、光の光軸を異なる軸上に変換する第1の送信側
光軸変換部204、第2の送信側光軸変換部205、第
1の受信側光軸変換部212および第2の受信側光軸変
換部211と、これらの光軸変換部204,205,2
12,211により光軸を変換された平行な光束の光を
集光して送信用光ファイバ207および受光素子208
へそれぞれ送る送信側集光部206および受信側集光部
210とを有する光軸変換ブロック215とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバを伝送
媒体とした通信システムにおける光モジュールに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の双方向通信可能な光モジュールに
おける光ファイバとの送受信部は、たとえば特開平8−
194134号公報に開示されているように、同軸型の
送信モジュールと同軸型の受信モジュールの2つのパー
ツから構成されているのが一般的である。
【0003】ここで、従来の光モジュールについて説明
する。図5は従来の光モジュールを示す斜視図、図6は
図5の光モジュールの一部を構成する送信モジュールを
示す断面図、図7は図6の送信モジュールに取り付けら
れた光コネクタプラグを示す側面図、図8はデータ伝送
を行う光モジュールの接続状態を示す説明図である。
【0004】図5に示すように、光モジュール100
は、送信モジュール20A1および受信モジュール40
1と、送信モジュール20A1と受信モジュール40A
1とが端子51,52を介して半田実装された電子回路
基板50とを有している。これら送信モジュール20A
1、受信モジュール40A1および電子回路基板50は何
れもケース10内に収納されている。送信モジュール2
0A1と受信モジュール40A1に対応して、一対の把持
爪61が形成された爪部材60がそれぞれ設けられてい
る。そして、ケース10には蓋11が取り付けられてい
る。
【0005】次に、送信モジュール20A1と受信モジ
ュール40A1との構成を詳しく説明する。なお、受信
モジュール40A1は、送信モジュール20A1の発光素
子が受光素子に変わるだけで構造上の違いはないので、
ここでは送信モジュール20A 1について説明する。
【0006】図6に示すように、送信モジュール20A
1は、内側に精密スリーブ26aがはめ込まれた筒部2
9aを有するホルダ25を備えている。このホルダ25
には、接着樹脂35によって発光素子ユニット32が固
定されている。
【0007】発光素子ユニット32のホルダ25内に面
する位置には、発光素子30と、この発光素子30から
出射された光を集光するレンズ31とが取り付けられて
いる。そして、レンズ31から筒部29aを通って放射
された光は光ファイバ(図示せず)に受光される。ここ
で、光ファイバは、精密スリーブ26aを介して筒部2
9aに挿入されたJIS・C−5973に示される光コ
ネクタプラグ(図7)に取り付けられている。なお、発
光素子ユニット32には、発光素子30に給電を行うた
めの端子51が外方に延びて取り付けられている。
【0008】次に、送信モジュールの組立順序について
説明する。先ず、発光された発光素子30から出射され
る光がレンズ31を通して集光されて光コネクタプラグ
中の光ファイバに入射する光量が所望の値になるよう
に、発光素子ユニット32を光ファイバに対して3軸方
向に移動させて位置決めを行う。位置決めが終了する
と、ホルダ25と発光素子ユニット32とを接着樹脂3
5等により固定し、送信モジュールが完成する。
【0009】次に、受信モジュールの組立手順について
説明する。光コネクタプラグ中の光ファイバから出射さ
れる光がレンズ31を通して集光されて受光素子に受光
される光量が所望の値になるように、受光素子ユニット
を光ファイバに対して3軸方向に移動させて位置決めを
行う。位置決めが終了すると、ホルダ25と受光素子ユ
ニットを接着樹脂35等により固定し、受信モジュール
が完成する。
【0010】このようにして組み立てられた送信モジュ
ールおよび受信モジュールは、図5に示すように電子回
路基板50に半田実装され、ケース10内に装着され
る。その後、爪部材60を装着し、ふた11を装着して
光モジュールが完成する。なお、爪部材60は図7に示
す光コネクタプラグと係り合うように構成され、光軸方
向のストレスに対し抜け防止の役割を果たしている。
【0011】このような送信モジュールおよび受信モジ
ュールは、JIS・C−5973に示される光コネクタ
プラグ中の光ファイバを媒体としてデータ伝送が行われ
る。
【0012】図8に示すように、データ伝送を行う際に
は、第1の電子回路基板101に半田実装された第1の
送信モジュール102と第2の電子回路基板110に半
田実装された第2の受信モジュール111とが、第1の
送信モジュール102に接続された第1の光コネクタプ
ラグ104と第2の受信モジュール111に接続された
第2の光コネクタプラグ106と光ファイバ105とか
ら成るケーブルでつながれる。また、第1の電子回路基
板101に半田実装された第1の受信モジュール103
と第2の電子回路基板110に半田実装された第2の送
信モジュール112とが、第1の受信モジュール103
に接続された第3の光コネクタプラグ107と第2の送
信モジュール112に接続された第4の光コネクタプラ
グ109と光ファイバ108とから成るケーブルでつな
がれる。
【0013】そして、このようにして送信モジュール1
02,112と受信モジュール103,111とがそれ
ぞれ一本のケーブルで結ばれて2枚の電子回路基板10
1,110との間が2本のケーブルで接続されることに
より、双方向の光送受信が可能となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の光モジュールを
用いた双方向の光伝送では、媒体である光ファイバとし
て、先に示した光コネクタプラグを横方向に2つ並列に
して一体化したSC2芯型コネクタと呼ばれるコネクタ
を用いるのが一般的である。このSC2芯型コネクタは
取り扱いの容易さ、信頼性の高さ、低コストの面から広
く普及してきたコネクタである。
【0015】しかし、SC2芯型コネクタは2本の光フ
ァイバの中心間距離が12.7mmと比較的大きく、多
数のクライアントが集中する集線装置の小型化、低コス
ト化のために2本の光ファイバ中心間距離がより短いコ
ネクタが求められている市場のニーズに必ずしも応えて
いるとはいえない。
【0016】現在提案されている規格の中で最も光ファ
イバ中心間距離が短い規格の一つに0.75mmという
ものがある。この中心間距離のコネクタを用いれば、S
C2芯型コネクタを用いるよりも高密度な集線装置への
配線が可能であることは明らかである。
【0017】このように、光モジュールは、今後より小
型化の方向へ進むことが考えられている。
【0018】ここで、従来の光モジュールに送信用光フ
ァイバと受信用光ファイバとの中心間距離の短い(以
下、「短ピッチ」という。)コネクタを適用した場合を
考えてみる。
【0019】通常、発光素子あるいは受光素子といった
光通信用素子は、それらの信頼性を向上する目的で、キ
ャンと呼ばれるパッケージで囲まれて内部の機密性を保
持しており、ユニット化されて販売されている。そし
て、それらのユニットの外径寸法は幾通りかに標準化さ
れている。その中で代表的で且つ最小の外径のユニット
は5.6mm近傍となっている。
【0020】このような5.6mmの外径を持つ発光素
子ユニットおよび受光素子ユニットを横方向に並列に並
べて最もコンパクトに配置できるのは両者を接触させて
配置した場合であり、このときの中心間距離は5.6m
mとなる。
【0021】この5.6mmという値は上記した短ピッ
チコネクタの光ファイバ中心間距離である0.75mm
とは桁違いに大きいために、短ピッチコネクタを使用す
ると発光素子から出射された光は光ファイバ内に入射で
きず、また、光ファイバから出射された光は受光素子に
受光できない。
【0022】このように、従来の光モジュールでは、発
光素子と受光素子との距離が広いために、短ピッチコネ
クタを用いることができなかった。
【0023】そして、このような問題は、複数の発光素
子あるいは受光素子のみからなる光モジュールにおいて
も共通するものである。
【0024】そこで、本発明は、複数の光通信用素子相
互間の距離に拘わらず、これらの光通信用素子に対応し
て設けられた複数の光ファイバ相互の中心間距離を短く
することのできる技術を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の光軸変換ブロックは、光通信を行う複数の
光通信用素子とこれらの光通信用素子に対応してそれぞ
れ設置された複数の光ファイバとを光学的に結合する光
軸変換ブロックであって、光通信用素子または光ファイ
バからの光を平行な光束にするコリメート部と、光の光
軸を異なる軸上に変換する少なくとも一つの光軸変換部
と、光軸変換部により光軸を変換された平行な光束の光
を集光して光ファイバまたは光通信用素子へ送る集光部
とを有する構成としたものである。
【0026】これにより、複数の光通信用素子相互間の
距離に拘わらず、これらの光通信用素子に対応して設け
られた複数の光ファイバ相互の中心間距離を短くするこ
とができる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、光通信を行う複数の光通信用素子とこれらの光通信
用素子に対応してそれぞれ設置された複数の光ファイバ
とを光学的に結合する光軸変換ブロックであって、光通
信用素子または光ファイバからの光を平行な光束にする
コリメート部と、光の光軸を異なる軸上に変換する少な
くとも一つの光軸変換部と、光軸変換部により光軸を変
換された平行な光束の光を集光して光ファイバまたは光
通信用素子へ送る集光部とを有する光軸変換ブロックで
あり、光軸を変換することにより、複数の光通信用素子
相互間の距離に拘わらず、これらの光通信用素子に対応
して設けられた複数の光ファイバ相互の中心間距離を短
くすることが可能になるという作用を有する。
【0028】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1記載の発明において、コリメート部および集光部の少
なくとも何れか一方は、光軸変換ブロックの本体とは別
に設けられている光軸変換ブロックであり、複数の光通
信用素子相互間の距離に拘わらず、これらの光通信用素
子に対応して設けられた複数の光ファイバ相互の中心間
距離を短くすることが可能になるという作用を有する。
【0029】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1または2記載の発明において、光軸変換部の反射面
は、光の光軸と45°の角をなしている光軸変換ブロッ
クであり、反射面において光は損失されることなく全反
射されるので、光の伝達ロスを低減することができて高
性能化を図ることが可能になるという作用を有する。
【0030】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
1、2または3記載の発明において、反射面上には全反
射膜が成膜されている光軸変換ブロックであり、反射面
での光のロスをより低減することができるので、一層の
高性能化を図ることが可能になるという作用を有する。
【0031】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
1、2、3または4記載の光軸変換ブロックが用いられ
た光モジュールであり、複数の光通信用素子相互間の距
離に拘わらず、これらの光通信用素子に対応して設けら
れた複数の光ファイバ相互の中心間距離を短くすること
が可能になるという作用を有する。
【0032】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図4を用いて説明する。なお、これらの図面におい
て同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複
した説明は省略されている。
【0033】図1は本発明の一実施の形態における光モ
ジュールを示す断面図、図2は図1の変形例としての光
モジュールを示す断面図、図3は図1の他の変形例とし
ての光モジュールを示す断面図、図4は図1のさらに他
の変形例としての光モジュールを示す断面図である。
【0034】図示する光モジュールは双方向送受信可能
となっており、発光素子ユニット202および受光素子
ユニット209と、発光素子ユニット202と受光素子
ユニット209とが半田実装された電子回路基板217
とを有している。
【0035】光モジュールには発光素子ユニット202
に対応して送信用光ファイバ207が、受光素子ユニッ
ト209に対応して受信用光ファイバ214がそれぞれ
取り付けられている。そして、発光素子ユニット202
から送信用光ファイバ207に至る光路上、および受信
用光ファイバ214から受光素子ユニット209に至る
光路上には、光軸を変換して光を集光し、発光素子ユニ
ット202と送信用光ファイバ207とを光学的に結合
するとともに受信用光ファイバ214と受光素子ユニッ
ト209とを光学的に結合する光軸変換ブロック215
が配置されている。そして、発光素子ユニット202、
受光素子ユニット209、電子回路基板217および光
軸変換ブロック215はケース216内に収容されて一
体化されている。
【0036】発光素子ユニット202はヒートシンク、
ステム、リード線、キャン等から構成されており、たと
えば光半導体素子であるレーザダイオードや発光ダイオ
ード等の発光素子(光通信用素子)201が取り付けら
れている。また、受光素子ユニット209はリード線、
キャン等から構成されており、たとえば光半導体素子で
ある受光素子(光通信用素子)208が取り付けられて
いる。そして、光軸変換ブロック215は、たとえばガ
ラスやプラスチックにより構成されている。
【0037】ここで、送信用光ファイバ207と受信用
光ファイバ214との中心間距離L 1はたとえば0.7
5mm、発光素子201と受光素子208との中心間距
離L2はたとえば7mmとなっている。
【0038】光軸変換ブロック215には、発光素子2
01と対向する位置に、発光素子201からの出射光を
平行な光束にする送信側コリメート部(コリメート部)
203が形成され、受光素子208と対向する位置に、
受信用光ファイバ214からの光を集光して受光素子2
08に送る受信側集光部(集光部)210が形成されて
いる。また、送信用光ファイバ207と対向する位置
に、送信側コリメート部203で平行な光束にされた発
光素子201からの出射光を集光して送信用光ファイバ
207に送る送信側集光部(集光部)206が形成さ
れ、受信用光ファイバ214と対向する位置に、この受
信用光ファイバ214からの光を平行な光束にする受信
側コリメート部(コリメート部)213が形成されてい
る。
【0039】なお、前述のように送信用光ファイバ20
7と受信用光ファイバ214との中心間距離L1は0.
75mmであることから、送信用光ファイバ207と受
信用光ファイバ214とにそれぞれ対応した送信側集光
部206と受信側コリメート部213との中心間距離も
0.75mm程度とされている。
【0040】送信側コリメート部203から送信側集光
部206に至る光路上には、発光素子201からの光
を、その光軸を変換して送信用光ファイバ207に導く
送信側光軸変換部(光軸変換部)204,205が形成
されている。また、受信側コリメート部213から受信
側集光部210に至る光路上には、受信用光ファイバ2
14からの光を、その光軸を変換して受光素子208に
導く受信側光軸変換部(光軸変換部)212,211が
形成されている。
【0041】図示するように、送信側光軸変換部20
4,205は、光軸と45°の角をなす反射面を有する
第1の送信側光軸変換部204、および同じく光軸と4
5°の角をなす反射面を有する第2の送信側光軸変換部
205からなる。また、受信側光軸変換部212,21
1は、光軸と45°の角をなす反射面を有する第1の受
信側光軸変換部212、および同じく光軸と45°の角
をなす反射面を有する第2の受信側光軸変換部211か
らなる。なお、本明細書においては、45°の角とは厳
密に45°である必要はなく、約45°であればよい。
【0042】なお、送信側光軸変換部204,205お
よび受信側光軸変換部212,211は、本実施の形態
においてはともに2箇所に形成されているが、光軸を変
換して発光素子201からの光を送信用光ファイバ20
7に導くことができる限り、また光軸を変換して受信用
光ファイバ214からの光を受光素子208に導くこと
ができる限り、1箇所であってもよく、3箇所以上であ
ってもよい。
【0043】なお、光軸変換ブロック215は送信用の
光の光軸を変換するブロックと、受信用の光の光軸を変
換するブロックとに分離されていてもよく、必ずしも、
本実施の形態のように両者が一体化されている必要はな
い。
【0044】次に、このような構成を有する光軸変換ブ
ロック215の光学的な働きを説明する。なお、図1の
中で、発光素子201と送信用光ファイバ207との間
の破線は、発光素子201からの出射光の軌跡を示す。
また、受光素子208と受信用光ファイバ214との間
の破線は、受信用光ファイバ214からの出射光の軌跡
を示す。
【0045】先ず、発光側の働きを説明する。発光素子
201から出射された光は送信側コリメート部203に
より屈折され、光軸に平行な光束となる。そして、この
平行光は光軸と45°の角度をなす第1の送信側光軸変
換部204により反射され、−90°だけ光軸を曲げら
れる。このとき、第1の送信側光軸変換部204は光軸
と45°の角度をなしているので、光は損失されること
なく全反射される。
【0046】次に、平行光は第2の送信側光軸変換部2
05により反射され、+90°だけ光軸を曲げられる。
このとき、第2の送信側光軸変換部205も光軸と45
°の角度をなしているので、光は損失されることなく全
反射される。
【0047】その後、平行光は送信側集光部206に集
光されて送信用光ファイバ207の端面に像を結び、光
ファイバ内に入射され、伝搬される。
【0048】次に、受光側の働きを説明する。受光用光
ファイバ214から出射された光は受信側コリメート部
213により屈折され、光軸に平行な光束となる。そし
て、この平行光は光軸と45°の角度をなす第1の受信
側光軸変換部212により反射され、+90°だけ光軸
を曲げられる。このとき、第1の受信側光軸変換部21
2は光軸と45°の角度をなしているので、光は損失さ
れることなく全反射される。
【0049】次に、平行光は第2の受信側光軸変換部2
11により反射され、−90°だけ光軸を曲げられる。
このとき、第2の受信側光軸変換部211も光軸と45
°の角度をなしているので、光は損失されることなく全
反射される。
【0050】その後、平行光は受信側集光部210に集
光されて受光素子208の受光面に像を結び、電気信号
に変換される。
【0051】このように、本実施の形態の光軸変換ブロ
ック215は、発光素子201から出射された光を平行
光にし、送信側光軸変換部204,205で元の光軸と
は異なる別の軸上に変換して送信用光ファイバ207に
集光している。また、光軸変換ブロック215は、受信
用光ファイバ214から出射された光を平行光にし、受
信側光軸変換部212,211で元の光軸とは異なる別
の軸上に変換して受光素子208に集光している。
【0052】そして、発光側の光軸と受光側の光軸と
を、送信用光ファイバ207と受信用光ファイバ214
との位置で、光ファイバ207,214間の距離に合わ
せて近接させている。
【0053】したがって、光モジュールに本実施の形態
に示す光軸変換ブロック215を用いることによって、
発光素子201や受光素子208には信頼性の高いユニ
ット化された製品を使いながらも、光軸を変換して送信
用光ファイバ207と受信用光ファイバ214との中心
間距離を短くすることが可能になる。これにより、光モ
ジュールの小型化や光コネクタプラグの小型化を図るこ
とができる。
【0054】そして、光モジュールや光コネクタプラグ
が小型化できれば多数のクライアントと接続する集線装
置が小型化できるので、装置の設置面積がセーブされる
とともに価格低減を図ることができる。
【0055】以上の説明においては、光軸変換ブロック
215に送信側コリメート部203と受信側集光部21
0が一体に形成されているが、このようなコリメート手
段および集光手段は、光軸変換ブロック215の本体と
は別に、たとえば発光素子ユニット202および受光素
子ユニット209に設けることもできる。
【0056】すなわち、図2および図4に示すように、
光軸変換ブロック215に図1に示すような受信側集光
部210を一体形成せず、受光素子ユニット209に集
光レンズ(集光部)218を設置することができる。こ
のとき、集光レンズ218は受光面から焦点距離の位置
に配置される。
【0057】また、図3および図4に示すように、光軸
変換ブロック215に図1に示すような送信側コリメー
ト部203を一体形成せず、発光素子ユニット202に
コリメートレンズ(コリメート部)219を設置するこ
とができる。このとき、コリメートレンズ219は発光
面から焦点距離の位置に配置される。
【0058】そして、図2に示すように、光軸変換ブロ
ック215に送信側コリメート部203を形成し、受光
素子ユニット209に集光レンズ(集光部)218を設
置することができる。また、図3に示すように、光軸変
換ブロック215に受信側集光部210を形成し、発光
素子ユニット202にコリメートレンズ219を設置す
ることができる。そして、図4に示すように、光軸変換
ブロック215には送信側コリメート部203も受信側
集光部も形成せず、受光素子ユニット209に集光レン
ズ218を設置し、発光素子ユニット202にコリメー
トレンズ219を設置することができる。
【0059】なお、本実施の形態においては、発光素子
201および受光素子208がユニット化された発光素
子ユニット202および受光素子ユニット209が用い
られた光モジュールについて説明してきたが、発光素子
201および受光素子208はユニット化されないベア
チップであってもよい。
【0060】また、本実施の形態においては、双方向の
送受信が可能な光モジュールについて説明してきたが、
2個以上の発光素子あるいは2個以上の受光素子を並列
に配置した多芯の送信モジュールあるいは受信モジュー
ルについても適用することが可能である。
【0061】さらに、本実施の形態においては、光ファ
イバが2本の場合で説明してきたが、3本以上の多芯の
光モジュールについても適用することができる。
【0062】なお、本実施の形態では、送信側光軸変換
部204,205および受信側光軸変換部212,21
1の反射面におけるコーティングについては言及されて
いないが、反射面に全反射膜を成膜すれば反射面での光
のロスを低減できるので、より高性能な光モジュールを
得ることが可能になる。
【0063】本実施の形態において、集光手段やコリメ
ート手段は発光素子ユニット202、受光素子ユニット
209、光軸変換ブロック215に設けられているが、
これらは別部材として設けられていてもよい。
【0064】そして、本実施の形態においては、集光手
段やコリメート手段は光の屈折を利用したものである
が、回折等を利用したものであってもよい。
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、複数の
光通信用素子相互間の距離に拘わらず、これらの光通信
用素子に対応して設けられた複数の光ファイバ相互の中
心間距離を短くすることが可能になるという有効な効果
が得られる。
【0066】これにより、発光素子や受光素子などの光
通信用素子には信頼性の高いユニット化された製品をそ
のまま使用することができるので、光モジュールの小型
化や光コネクタプラグの小型化を図ることが可能になる
という有効な効果が得られる。
【0067】光軸変換部の反射面を、光の光軸と45°
の角とすることにより、反射面において光は損失される
ことなく全反射されるので、光の伝達ロスを低減するこ
とができて高性能化を図ることが可能になるという有効
な効果が得られる。
【0068】反射面上には全反射膜を成膜することによ
り、反射面での光のロスをより低減することができるの
で、一層の高性能化を図ることが可能になるという有効
な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における光モジュールを
示す断面図
【図2】図1の変形例としての光モジュールを示す断面
【図3】図1の他の変形例としての光モジュールを示す
断面図
【図4】図1のさらに他の変形例としての光モジュール
を示す断面図
【図5】従来の光モジュールを示す斜視図
【図6】図5の光モジュールの一部を構成する送信モジ
ュールを示す断面図
【図7】図6の送信モジュールに取り付けられた光コネ
クタプラグを示す側面図
【図8】データ伝送を行う光モジュールの接続状態を示
す説明図
【符号の説明】
201 発光素子(光通信用素子) 203 送信側コリメート部(コリメート部) 204 第1の送信側光軸変換部(光軸変換部) 205 第2の送信側光軸変換部(光軸変換部) 206 送信側集光部(集光部) 207 送信用光ファイバ(光ファイバ) 208 受光素子(光通信用素子) 210 受信側集光部(集光部) 211 第2の受信側光軸変換部(光軸変換部) 212 第1の受信側光軸変換部(光軸変換部) 213 受信側コリメート部(コリメート部) 214 受信用光ファイバ(光ファイバ) 215 光軸変換ブロック 218 集光レンズ(集光部) 219 コリメートレンズ(コリメート部)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光通信を行う複数の光通信用素子とこれら
    の光通信用素子に対応してそれぞれ設置された複数の光
    ファイバとを光学的に結合する光軸変換ブロックであっ
    て、 前記光通信用素子または前記光ファイバからの光を平行
    な光束にするコリメート部と、 前記光の光軸を異なる軸上に変換する少なくとも一つの
    光軸変換部と、 前記光軸変換部により光軸を変換された平行な光束の前
    記光を集光して前記光ファイバまたは前記光通信用素子
    へ送る集光部とを有することを特徴とする光軸変換ブロ
    ック。
  2. 【請求項2】前記コリメート部および前記集光部の少な
    くとも何れか一方は、光軸変換ブロックの本体とは別に
    設けられていることを特徴とする請求項1記載の光軸変
    換ブロック。
  3. 【請求項3】前記光軸変換部の反射面は、前記光の光軸
    と45°の角をなすことを特徴とする請求項1または2
    記載の光軸変換ブロック。
  4. 【請求項4】前記反射面上には全反射膜が成膜されてい
    ることを特徴とする請求項1、2または3記載の光軸変
    換ブロック。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3または4記載の光軸変換
    ブロックが用いられていることを特徴とする光モジュー
    ル。
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