JP2000162152A - 透明線条体の検査装置 - Google Patents

透明線条体の検査装置

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JP2000162152A
JP2000162152A JP10340337A JP34033798A JP2000162152A JP 2000162152 A JP2000162152 A JP 2000162152A JP 10340337 A JP10340337 A JP 10340337A JP 34033798 A JP34033798 A JP 34033798A JP 2000162152 A JP2000162152 A JP 2000162152A
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JP10340337A
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English (en)
Inventor
Motoyoshi Kawamoto
基喜 川本
Masao Sasagawa
柾男 笹川
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバ等の透明線条体における外径変
動、局部的屈折率変動、気泡の発生、異物の混入等を非
接触で検出する。 【解決手段】 所定方向に搬送される透明線条体1に対
して、その搬送方向に対して90度以下の所定角度をな
すように配置された直線状パターン210を、透明線条
体1を介して撮像装置110で撮像し、異常判別回路1
30により撮像画像と参照画像を比較して、透明線条体
1の異常の有無及び異常の種類を判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂やガラス
等を加熱・延伸させることにより製造される透明線条体
の外径変動、局部的な屈折率変動、内部に発生する気泡
や異物等を検査する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】透明線条体の製造方法を図13に示す。
合成樹脂やガラス等の材料5を高温炉6で加熱し、軟化
した材料を引取装置7で牽引しながら、高温延伸部8で
所定の断面形状に延伸し、これを冷却して透明線条体1
とする。
【0003】通常、透明線条体1の外径変動は、延伸速
度の変動、加熱温度の変動、材料固有の粘性の変動等に
起因する。また、気泡は、加熱される材料の内部に既に
気体が混在している場合や、加熱により材料自体が気化
する場合等に発生する。延伸された透明線条体の内部に
気泡が存在すると、材料が軟化しているので、気泡の内
圧により透明線条体1の外径が膨らむ(外径が大きくな
る)場合が生じる。
【0004】外径変動や気泡が生じた透明線条体1の外
観を図14に示す。図中、2及び2'は外径が膨らんだ
部分(外径変動部分)を表し、3は気泡を表す。これら
外径変動や気泡等は品質上好ましくないので、透明線条
体1の製造工程中でこれらの異常を検出して、これらの
異常が発生しないように制御すると共に、発生した異常
部分を除去しなければならない。
【0005】従来の透明線条体の検査装置の概略構成を
図15に示す。従来の装置では、レーザ発振装置21か
ら出力されたレーザビーム20を、揺動するミラー又は
プリズム22により矢印Aで示す方向に一定の周期tで
スキャンさせる。このレーザビームはコリメートレンズ
23により平行光束化された後、被測定物体である透明
線条体1に照射される。透明線条体1は、レーザビーム
20のスキャン面に直交する方向、すなわち紙面に垂直
な方向に搬送される。透明線条体1に対してレンズ23
の反対側には、集光レンズ24が設けられており、また
集光レンズ24の焦点位置近傍には受光センサ25が設
けられている。
【0006】図15に示す断面では、透明線条体1は球
面レンズとして機能するので、透明線条体1に入射した
レーザビーム20は、周知の球面レンズの原理に従い、
所定方向に屈折される。その結果、図中ドットで示す領
域26を通って受光センサ25に入射する光量は非常に
少なくなり、受光センサ25の出力が急激に低下する。
従って、受光センサ25の出力をモニタしておき、出力
が低下している時間tdを求めることにより、透明線条
体1の直径dを求めることができる。レーザビーム20
のスキャン速度をvとして、透明線条体1の直径dは、
d=v・tdで与えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の透明線条体の検査装置では、レーザビーム20を一
定の周期tでスキャンさせているため、透明線条体1の
搬送速度をVとして、図16に示すように、透明線条体
1の外周は、P=V・tで表される一定間隔Pごとに間
欠的に測定されるに過ぎない。従って、透明線条体1の
搬送速度Vが早い場合やレーザビーム20のスキャン速
度vが遅い(周期tが長い)場合、間隔Pが広くなり、
透明線条体1の外径変動部分2が局部的であってその範
囲が狭い場合、外径変動部分2が検出されない可能性が
あるという問題を有していた。また、外径変動部分2を
確実に検出しようとすれば、透明線条体1の搬送速度V
を非常に低速にするか、あるいはレーザビーム20のス
キャン速度vを非常に早くしなければならず、現実的で
ないという問題を有していた。
【0008】さらに、透明線条体1に気泡や異物が混入
した場合、通常はその部分の外径に影響が現れるが、常
に外径変動が生じるとは限らない。従って、透明線条体
1の外径だけを検査していたのでは、内部に生じた気泡
や異物又は局部的な屈折率変動を検出できない場合があ
るという問題点を有していた。
【0009】一方、透明線条体1の全外径を検査するた
めに、例えば特開昭61−181948号公報に記載さ
れた透明体の検査方法を透明線条体の検査に応用するこ
とも考えられる。この公報に記載された検査方法は、本
来透明板状体中の欠陥の存否を検査するものであるが、
透明板状体の代わりに透明線条体1の検査に使用するこ
とも可能である。ところで、この方法によれば、被検査
物(板状体及び線条体を含む)の搬送方向(又は線条体
の中心軸)に直交するように配置された直線状パターン
を、被検査物を通して1次元撮像素子で撮像し、その画
像の乱れから被検査物中の異常を検出する。
【0010】しかしながら、特開昭61−181948
号公報に記載された検査方法によれば、直線状パターン
と1次元撮像素子の素子配列方向とを一致させる必要が
あり、装置の組立に際して高精度が要求されるという問
題点を有していた。また前述のように、透明線条体1
は、その搬送方向(中心軸)に直交する面、すなわち直
線状パターンと1次元撮像素子とを含む面においては球
面レンズとしての効果を有するので、透明線条体1中に
外径変動2や気泡3等の異常があった場合、1次元撮像
素子による画像には濃淡や線幅の変化等が現れ、透明線
条体1に異常が発生していることは判別できるが、具体
的な外径寸法を測定したり、あるいはその異常が外径変
動2によるものか、気泡又は異物3によるものか又は材
料の局部的な屈折率変動によるものかを判別することは
困難であるという問題点を有していた。
【0011】さらに、透明線条体の外周部にプローブを
接触させてその外径を測定する方法も考えられるが、プ
ローブの接触により透明線条体1の表面に傷がついた
り、プローブ先端の摩耗等により測定結果に誤差が生じ
るという問題点を有している。
【0012】本発明は、上記従来例の問題点を解決する
ためになされたものであり、非接触でありながら、透明
線条体に生じた異常を検出しうると共に、その異常の種
類をも特定しうる透明線条体の検査装置を提供すること
を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の透明線条体の検査装置は、透明線条体の搬
送路に対して90度を含まない所定角度をなすように配
置された直線状パターンと、透明線条体の搬送路に対し
て直線状パターンと反対側に配置された2次元撮像装置
と、透明線条体を介して2次元撮像装置により撮像され
た直線状パターンの画像と所定の参照画像とを比較し、
両者の比較から透明線条体に異常が発生しているか否か
判別する異常判別手段とを具備する。
【0014】上記構成において、異常判別手段は、透明
線条体に異常が発生している場合に、2次元撮像装置に
より撮像された画像と参照画像の相違点から透明線条体
に発生している異常の種類を判別するように構成しても
良い。
【0015】また、透明線条体は、その搬送方向に直交
する断面形状が円であり、直線状パターンは、透明線条
体の円形断面で構成されるシリンドリカルレンズの焦点
よりも内側に設けても良い。
【0016】または、透明線条体は、その搬送方向に直
交する断面形状が円であり、直線状パターンは、透明線
条体の円形断面で構成されるシリンドリカルレンズの焦
点よりも外側に設けても良い。
【0017】また、異常判別手段は、記録装置及び警報
装置を含み、透明線条体の検査結果を記録媒体に記録す
ると共に、異常を検出した場合に警報を発生するように
構成しても良い。
【0018】また、直線状パターンは、透明線条体の搬
送路に対してなす角度及び線幅の少なくともいずれか一
方が可変であるように構成しても良い。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の透明線条体の検査装置の
一実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係
る検査装置の構成を示す部分破断斜視図であり、図2は
そのブロック構成図である。また、図3は本実施形態で
用いられる検査用パターンの一例を示す図であり、
(a)はその正面図、(b)はその側面図である。
【0020】各図に示すように、透明線条体1の搬送方
向(中心軸)に直交する面において、所定速度で搬送さ
れる透明線条体1の一方の側部近傍(図2中左側)には
検査用パターン板200が配置されており、また他方の
側(図2中右側)には撮像装置110を含む制御装置1
00が配置されている。
【0021】制御装置100は、撮像装置110の他
に、液晶ディスプレイ等の画像表示装置170と、撮像
装置110からの画像信号を増幅するための増幅回路1
20と、増幅された画像信号に所定の画像処理を施して
画像表示装置170に出力するための画像処理回路14
0と、増幅された画像信号による画像(撮像画像)とあ
らかじめ記憶されている参照画像とを比較して、両者の
比較から透明線条体1に異常が発生しているか否か判別
する異常判別回路130と、異常判別回路130による
判別結果を、例えば磁気記録媒体等に記録する記録装置
150と、異常判別回路130により透明線条体1に異
常が発生していると判断された場合に、所定の警報を発
生する警報装置160等を含む。増幅回路120及び画
像処理回路140としては、ディジタルカメラやビデオ
カメラなどに用いられている公知の回路を用いることが
できる。また、異常判別回路130としては、マイクロ
プロセッサやメモリ等を含むパーソナルコンピュータを
用いて、2つの画像を比較するプログラムを実行させて
も良い。
【0022】検査用パターン板200は、図3に示すよ
うに、ガラス等の平行平板の表面に黒等の塗料で直線状
パターン210を描いたものである。検査用パターン板
200は透明線条体1とは反対側の背面から照明されて
も良いし、あるいは透明線条体1側の正面から照明され
ても良い。
【0023】図1に示すように、内部を暗箱状態にした
筐体300には、検査用パターン板200を着脱するた
めのスロット301及び透明線条体1が貫通するための
貫通穴302が設けられている。後に詳述するが、透明
線条体1の搬送方向Zに対してそれぞれ異なる角度及び
線幅をなすように直線状パターン210を描いた複数の
検査用パターン板200を用意し、適宜交換して使用す
ることが望ましい。
【0024】透明線条体1は、その中心軸Zに直交する
断面において球面レンズとしての効果を有するが、中心
軸Zに平行な断面においてはレンズ効果を有しない。す
なわち、透明線条体1はシリンドリカルレンズそのもの
である。透明線条体1の中心軸Zに直交する断面と焦点
距離Fの関係を図4に示す。なお、以下の説明におい
て、透明線条体1に気泡等の欠陥がないことを前提とす
る。
【0025】透明線条体1の材料の屈折率にもよるが、
その焦点距離ZFは半径の1.5倍程度である。図4
中、Gが透明線条体1の中心軸Zから直線状パターン2
10までの距離を表す。また、実線で描いた直線状パタ
ーン210は焦点Fの内側にあり(G<ZF)、透明線
条体1を介して観察される直線状パターン210の写像
220は虚像となる。この時観察される直線状パターン
210の写像220を図5に示す。一方、点線で描いた
直線状パターン210は焦点Fの外側にあり(G>Z
F)、透明線条体1を介して観察される直線状パターン
210の写像220は実像となる。この時観察される直
線状パターン210の写像220を図6に示す。さら
に、検査用パターン板200を透明線条体から離して配
置した場合(G≫ZF)に観察される直線状パターン2
10の写像220を図7に示す。
【0026】直線状パターン210は、前述のように透
明線条体1の搬送方向又はその中心軸Zに対して90度
を含まない所定の角度(図5〜7の場合、約40度)を
なすように配置されている。図5及び図6の場合、透明
線条体1を通して観察される直線状パターン210の写
像220は場合、中心軸Zと直線状パターン210の交
点Oに対して点対称な、例えば逆S字状曲線となる。一
方、図7の場合、透明線条体1を通して観察される直線
状パターン210の写像220は場合、中心軸Zと直線
状パターン210の交点Oに対して点対称な直線とな
る。
【0027】幾何光学の基礎的な知識を用いて理解され
るように、シリンドリカルレンズによる実像は、そのレ
ンズ効果を有する断面方向では、物体と像は上下反転す
るが、レンズ効果を有しない断面方向では左右は反転し
ない。図7に示すように、直線状パターン210が透明
線条体1の焦点Fから遠く離れている場合、直線状パタ
ーン210とその写像220の関係は幾何光学の原理に
従っている。この現象は、直線状パターン210から出
射された光のうち、線上透明体1の周辺部(図4におけ
る光軸Lから離れた位置P)に入射した光は、スネルの
法則に従って屈折し、観察者の目に入射せず、歪曲収差
の影響の少ない光軸Lの近傍に入射した光のみが観察者
に到達するためと考えられる。
【0028】一方、図5又は図6に示すように直線状パ
ターン210が透明線条体1の焦点Fの近傍に位置する
場合、歪曲収差の影響の大きい光軸Lから離れた位置に
入射した光も観察者の目に到達するため、直線状パター
ン210の写像220が湾曲して見えるものと考えられ
る。
【0029】図5又は図6に示す写像は、湾曲している
ものの像倍率が高く、コントラストが高い。一方、図7
に示す写像は、像倍率が低く、コントラストも低いもの
の湾曲が非常に小さい。本発明の透明線条体の検査装置
及び検査方法では、透明線条体1に欠陥がない場合にお
ける参照画像と実際に撮像した画像とを比較するので、
写像の形状が湾曲していても特に問題はない。よって、
検査用パターン板200の位置は、透明線条体1の搬送
路(焦点F)の近傍であっても良いし、離れていても良
い。
【0030】直線状パターン210が透明線条体1の中
心軸Zに対してなす角度を種々変化させたものを図8に
示す。図8から明らかなように、直線状パターン210
が透明線条体1の中心軸Zに対してなす角度が小さくな
るほど、直線状パターン210の写像220の傾斜が大
きくなる。逆に、直線状パターン210が透明線条体1
の中心軸Zに対してなす角度が90度の場合、直線状パ
ターン210の写像220は中心軸Zに対して直交する
直線となる。ここで、直線状パターン210が透明線条
体1の中心軸Zに対してなす角度から90度を除外して
いるのは、仮に透明線条体1に気泡等の欠陥が存在して
いても、直線状パターン210の写像220の変化(乱
れ)が小さく、欠陥の検出又は欠陥の種類の判別が困難
となるからである。逆に、直線状パターン210が透明
線条体1の中心軸Zに対してなす角度を小さくしすぎる
と、直線状パターン210の写像220のなす曲線が中
心軸Zに近づき、撮像装置110で撮像すべき範囲が広
くなる。従って、図示したように、おおむね15度から
75度程度の範囲が好ましい。
【0031】次に、透明線条体1に気泡等の欠陥が生じ
た場合における直線状パターン210の写像220を図
9及び図10に示す。図9に示す写像220は、透明線
条体1にその中心軸Z方向に長い気泡3が生じた場合、
あるいは透明線条体1が中空パイプ状の場合に観察され
る。また、図10に示す写像220は、透明線条体1に
球形の気泡3が生じた場合に観察される。これらに示す
ように、透明線条体1の内部に空気層が存在する場合、
光が空気層に対して入出射する際に屈折されるので、図
5に示した正常な場合と比較して、直線状パターン21
0の写像220がさらに湾曲する。
【0032】本実施形態の検査装置では、例えば図5に
示す正常な場合の写像220の画像をあらかじめ参照画
像として異常判別回路130のメモリ等に記憶してお
き、撮像装置110により撮像される各画像とを比較す
ることにより、気泡等の異常の発生を検出することが可
能となる。透明線条体1内部の気泡3は、上記のように
直線状パターン210の写像220の湾曲等の形で現れ
る。同様に、透明線条体1の内部の材料の局部的な屈折
率の変動の場合も、直線状パターン210の写像220
の湾曲等となって現れる。また、透明線条体1の内部に
混入した異物は本来光を透過させないので、画像上では
黒い影となって現れる。さらに、透明線条体1の外径変
動2は、画像上における写像220の上下方向の高さの
変動となって現れる。従って、直線状パターン210の
写像220を観察することにより、単に透明線条体1の
異常の検出だけでなく、その異常が外径変動、局部的な
屈折率変動、気泡、あるいは異物であるのかまでも判断
することができる。
【0033】参照画像と撮像装置110による撮像画像
の比較は、公知の画像方法を用いれば良く、特別な手法
は不要である。異常判別回路130により異常が検出さ
れた場合h、警報装置160を駆動して警報音を発生す
ると共に、異常が発生した箇所を特定するように、例え
ばインクジェットプリンタ等を用いて透明線条体1のそ
の部分に何らかのマークを付しても良い。また、記録装
置150により、検査記録をフロッピディスクやその他
の記録媒体に記録しても良い。
【0034】次に、透明線条体1がコア・クラッド型の
光ファイバーである場合の直線状パターン210の写像
220を図11(a)に示す。また、その光ファイバー
の屈折率分布を図11(b)に示す。図11(a)中、
11はクラッド、12はコアを表す。光ファイバーはそ
の中心軸Zに直交する方向において屈折率が一様でない
ため、正常な状態であっての直線状パターン210の写
像は複雑に湾曲する。
【0035】次に、検査用パターン板200の変形例と
して、直線状パターン210の線幅を自由に調節可能に
したものを図12に示す。検査用パターン板200は、
それぞれ互いに平行な斜辺251,261を有する2枚
の板状体250,260と、透明線条体1から見て板状
体250,260の背後に設けられた所定色(例えば黒
色)に着色された背景板270と、板状体250,26
0にそれぞれ螺合するウオーム281,282を有する
駆動軸280と、駆動軸280を所定方向に回転駆動す
るための駆動機構290(歯車のみ図示する)等で構成
されている。
【0036】ウオーム281,282は互いに逆方向に
溝が形成されているので、駆動軸280を所定方向に回
転させることにより、板状体250,260をそれぞれ
互いに反対方向に移動させることができる。板状体25
0と260の間の隙間から観察される背景板270が直
線状パターン210となる。駆動軸280を駆動して板
状体250と260の間の隙間の間隔を調節することに
より、直線状パターン210の線幅を変化させることが
可能となる。
【0037】なお、上記実施形態では、透明線条体1の
異常を検出するための検査用パターンとして、透明線条
体1の中心軸Zに対して90度を含まない所定の角度を
なすように配置された直線状パターン210を用いたが
必ずしもこれに限定されるものではなく、その他の形状
のパターンであっても良い。もっとも、透明線条体1の
異常には様々なものがあり、透明線条体1による写像2
20の変化も複雑であるため、検査用パターンはシンプ
ルなものである方が好ましい。
【0038】また、検査用パターン(直線状パターン2
10)の色は黒色に限定されず、その他の色であっても
良い。また、照明光も白色光に限定されず、特定の波長
の単色光であっても良い。
【0039】また、検査用パターン板200として、バ
ックライト照明された液晶表示装置を用い、その画面上
に任意の角度及び任意の線幅の直線状パターン210を
表示するように構成しても良い。
【0040】さらに、透明線条体1の直径が小さい場合
や、その内部に発生する気泡等が非常に小さい場合、撮
像装置110で撮像した画像を拡大して参照画像と比較
するように構成しても良い。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の透明線条
体の検査装置は、透明線条体の搬送路に対して90度を
含まない所定角度をなすように配置された直線状パター
ンと、透明線条体の搬送路に対して直線状パターンと反
対側に配置された2次元撮像装置と、透明線条体を介し
て2次元撮像装置により撮像された直線状パターンの画
像と所定の参照画像とを比較し、両者の比較から透明線
条体に異常が発生しているか否か判別する異常判別手段
とを具備するので、透明線条体に、外径変動、屈折率変
動、気泡の発生、異物混入等の異常が発生している場
合、撮像された直線状パターンの画像(写像)には、正
常な場合における直線状パターンの写像である参照画像
と比較して、湾曲等が生じている。従って、2次元撮像
装置による撮像画像と参照画像との比較により、容易に
異常発生か否かを判別することができる。
【0042】また、透明線条体に生じる異常の種類によ
り撮像画像の湾曲等が異なるため、異常判別手段により
撮像画像と参照画像の相違点を観察することにより、透
明線条体に発生した異常の種類をも判別することが可能
となる。
【0043】また、透明線条体はその搬送方向に直交す
る断面形状が円であるので、直線状パターンを透明線条
体の円形断面で構成されるシリンドリカルレンズの焦点
よりも内側に設けることにより、レンズの歪曲収差によ
り湾曲しているものの、像倍率及びコントラストが高い
写像を観察することが可能となる。なお、この場合は、
直線状パターンの位置は、自動的に透明線条体の搬送路
近傍(焦点位置近傍)に限定される。
【0044】または、透明線条体はその搬送方向に直交
する断面形状が円であるので、直線状パターンを透明線
条体の円形断面で構成されるシリンドリカルレンズの焦
点よりも外側に設けても良い。特に、直線状パターンの
位置が透明線条体の焦点位置近傍の場合、上記と同様
に、像倍率及びコントラストが高い写像を観察すること
が可能となる。また、直線状パターンの位置が透明線条
体の焦点位置から離れている場合、像倍率が低くコント
ラストも低いものの湾曲が非常に小さい写像を観察する
ことが可能となる。
【0045】また、異常判別手段は、記録装置及び警報
装置を含み、透明線条体の検査結果を記録媒体に記録す
ると共に、異常を検出した場合に警報を発生するように
構成することにより、透明線条体の異常発生箇所を特定
することができる。特に、異常発生箇所にインクジェッ
トプリンタ等を用いて何らかのマークを付すことによ
り、異常発生箇所を容易に特定し、除去することが可能
となる。
【0046】また、直線状パターンは、透明線条体の搬
送路に対してなす角度及び線幅の少なくともいずれか一
方が可変であるように構成することにより、検査する透
明線条体の直径や種類(屈折率が均一のものや、光ファ
イバのように屈折率が分布しているもの)に応じて最適
な検査用パターンを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の透明線条体の検査装置の一実施形態
の構成を示す部分破断斜視図である。
【図2】 図1に示す一実施形態のブロック構成図であ
る。
【図3】 上記一実施形態で用いられる検査用パターン
の一例を示す図であり、(a)はその正面図、(b)は
その側面図である。
【図4】 透明線条体の中心軸に直交する断面と焦点距
離Fの関係を示す図である。
【図5】 直線状パターンが透明線条体の焦点の内側に
ある場合の直線状パターンの写像を示す図である。
【図6】 直線状パターンが透明線条体の焦点の外側に
ある場合の直線状パターンの写像を示す図である。
【図7】 直線状パターンが透明線条体の焦点よりもは
るか外側にある場合の直線状パターンの写像を示す図で
ある。
【図8】 直線状パターンが透明線条体の中心軸に対し
てなす角度を種々変化させたときの直線状パターンの写
像の変化を示す図である。
【図9】 透明線条体にその中心軸方向に長い気泡が生
じた場合における直線状パターンの写像を示す図であ
る。
【図10】 透明線条体にその中心軸方向に球形の気泡
が生じた場合における直線状パターンの写像を示す図で
ある。
【図11】 (a)は透明線条体がコア・クラッド型の
光ファイバーである場合の直線状パターンの写像を示す
図であり、(b)は光ファイバーの屈折率分布を示す図
である。
【図12】 本発明の透明線条体の検査装置に適する検
査用パターン板の変形例の構成を示す図である。
【図13】 一般的な透明線条体の製造方法を示す図で
ある。
【図14】 外径変動や気泡が生じた透明線条体の外観
を示す図である。
【図15】 従来の透明線条体の検査装置の概略構成を
示す図である。
【図16】 従来の透明線条体の検査装置による透明線
条体の検査箇所を示す図である。
【符号の説明】
1:透明線条体 2:外径変動部分 3:気泡 100:制御装置 110:撮像装置 120:増幅回路 130:異常判別回路 140:画像処理回路 150:記録装置 160:警報装置 170:画像表示装置 200:検査用パターン板 210:直線状パターン 220:写像 250,260:板状体 251,261:斜辺 270:背景板 280:駆動軸 281,282:ウオーム 290:駆動機構(の歯車) 300:筐体 301:スロット 302:貫通穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA49 BB06 BB08 BB12 BB15 BB22 CC23 FF04 FF61 HH15 JJ03 JJ09 JJ19 JJ26 LL50 QQ24 QQ25 RR09 SS02 SS07 SS09 SS13 2G051 AA44 AB06 AB20 BA10 BA20 CA03 CA04 DA01 DA06 EA14 EB01 EB02 FA10 2G086 AA03 CC05 FF05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明線条体の搬送路に対して90度を含
    まない所定角度をなすように配置された直線状パターン
    と、透明線条体の搬送路に対して直線状パターンと反対
    側に配置された2次元撮像装置と、透明線条体を介して
    2次元撮像装置により撮像された直線状パターンの画像
    と所定の参照画像とを比較し、両者の比較から透明線条
    体に異常が発生しているか否か判別する異常判別手段と
    を具備する透明線条体の検査装置。
  2. 【請求項2】 異常判別手段は、透明線条体に異常が発
    生している場合に、2次元撮像装置により撮像された画
    像と参照画像の相違点から透明線条体に発生している異
    常の種類を判別することを特徴とする請求項1記載の透
    明線条体の検査装置。
  3. 【請求項3】 透明線条体は、その搬送方向に直交する
    断面形状が円であり、直線状パターンは、透明線条体の
    円形断面で構成されるシリンドリカルレンズの焦点より
    も内側に設けられていることを特徴とする請求項1又は
    2記載の透明線条体の検査装置。
  4. 【請求項4】 透明線条体は、その搬送方向に直交する
    断面形状が円であり、直線状パターンは、透明線条体の
    円形断面で構成されるシリンドリカルレンズの焦点より
    も外側に設けられていることを特徴とする請求項1又は
    2記載の透明線条体の検査装置。
  5. 【請求項5】 異常判別手段は、記録装置及び警報装置
    を含み、透明線条体の検査結果を記録媒体に記録すると
    共に、異常を検出した場合に警報を発生することを特徴
    とする請求項1から4のいずれかに記載の透明線条体の
    検査装置。
  6. 【請求項6】 直線状パターンは、透明線条体の搬送路
    に対してなす角度及び線幅の少なくともいずれか一方が
    可変であることを特徴とする請求項1から5のいずれか
    に記載の透明線条体の検査装置。
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