JP2000161432A - 免震装置における復元機構 - Google Patents

免震装置における復元機構

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JP2000161432A JP10340349A JP34034998A JP2000161432A JP 2000161432 A JP2000161432 A JP 2000161432A JP 10340349 A JP10340349 A JP 10340349A JP 34034998 A JP34034998 A JP 34034998A JP 2000161432 A JP2000161432 A JP 2000161432A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上部構造物の荷重を支持しつつ、地震により
生じる地盤の振れと上部構造物が共振しないようにする
と共に、地震による振動が収まった時に、建物の揺れを
簡単な機構によって短時間で確実に元の位置まで復元さ
せることができる免震装置における復元機構を提供す
る。 【解決手段】 基礎等の下部構造物と建物等の上部構造
物との間に複数本のローラを介在させて地震発生時にお
ける振動を伝達し難くした免震装置であって、一対のロ
ーラの端面上の外周部間にコイルスプリングを連結し、
ローラの転動により該コイルスプリングを伸縮させて復
元力を発揮させるように構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築物とその基礎、
又は床板とスラブ、或いは陳列ケースとその支持台など
のように、上部構造物と下部構造物との間に介装して下
部構造物から上部構造物への振動エネルギーの伝達を減
少させる免震装置において、地震等による振動が収まっ
た時に、上部構造物を元の位置に復元させる免震装置に
おける復元機構に関する。
【0002】
【従来の技術】構造物の免震装置としては、従来から、
上部構造物と下部構造物との間に、下部構造物の水平方
向の振動エネルギーを吸収して上部構造物に振動波が伝
達するのを抑制するためのローラ支承や滑り支承等の水
平方向に移動可能な機構を介在させてなる構造のものが
広く知られている。
【0003】一方、地震が収まった時に上部構造物を元
の位置に復元させるために、例えば、特公平3−534
25号公報に記載されているように、上部構造物と下部
構造物との少なくとも三方間をコイルスプリングで連結
し、これらのコイスプリングの引張力によって地震振動
で移動した上部構造物を元の位置に復帰させるように構
成した復元機構も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような復元機構によれば、上部構造物と地盤側に固定し
た下部構造物とをコイルスプリングによって連結してい
るものであるから、下部構造物に一端を連結したコイル
スフリングが上部構造物の水平移動によって伸長した場
合、その伸長長さと復元力特性とが直線比例関係とな
り、特定周波数の地震波に対してコイルスプリングの復
元力が共振する場合が生じ、地震振動が該コイルスプリ
ングを通じて上部構造体に伝達して免震効果が損なわれ
るという問題点がある。
【0005】そのため、免震装置に付帯させる復元機構
の設計においては、上記特定周波数による影響を避ける
ために地震の周波数よりも長周期の免震構造物となるよ
うにバネ定数を設定するが、極度に小さいバネ定数を設
定すると摩擦抵抗により残留変位が生じて上部構造物が
元の位置に復帰しない事態が発生する。
【0006】さらに、上記コイルスプリングからなる復
元機構は、上述したように免震装置とは別な個所に配設
しているために、地震発生時に上部構造物が移動した際
に、捩じれ等が生じないようにバランスを考慮しながら
取付位置を設定しなければならず、その上、免震装置と
は別体の復元機構を作製することは高価について不経済
であるばかりでなく構造が複雑化し、さらに、免震装置
と復元機構とを上下構造物間に別々に装着しなければな
らないために、施工作業に手間取ると共に施工費もコス
ト高になるという問題点があった。
【0007】本発明は上記のような問題点に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、構造物間に復元
機構を直接介在、連結することなく、一対のローラに一
体に組み込んで復元力を発揮させるようにした簡易な構
造を有する免震装置における復元機構を提供するにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る復元機構は、上部構造物の
下面に固定される上部板状体と下部構造物の上面に固定
される下部板状体との間に軸芯を互いに平行にして一対
のローラを転動自在に介在させるてなる免震装置におい
て、上記一対のローラ間にスプリングを配して該スプリ
ングの一端を一方のローラの端面上の外周部に、他端を
他方のローラの端面上の外周部に夫々連結して上記一対
のローラの転動により該スプリングを伸縮させ、ローラ
を転動開始位置に復元させるように構成している。
【0009】請求項2に係る発明は、上下板状体間に転
動自在に介在させている上記一対のローラの端面に該端
面から外径方向に突出するフランジ部を一体に設け、こ
れらのフランジ部の外周部間にスプリングを介装、連結
していることを特徴とするものである。
【0010】上記請求項1又は請求項2に記載の発明に
おいて、請求項3に係る発明は、上記復元機構を備えた
免震装置を、上側の免震装置のローラの軸芯と下側の免
震装置のローラの軸芯とを互いに直交させて積層すると
共に上側の免震装置の下部板状体と下側の免震装置の上
部板状体とを1枚の中間板状体で兼用させていることを
特徴としている。
【0011】
【作用及び効果】基礎或いは陳列ケースの支持台等の下
部構造物と建物或いは陳列ケース等の上部構造物との対
向面に上記免震装置の上下板状体をそれぞれ固着して下
部構造物上にこの免震装置を介して上部構造物を支持さ
せた状態において、地震の発生により下部構造物が地震
の揺れ方向に振動すると、上下板状体間に介在させてい
るローラが下部板状体上を同一方向に転動する一方、上
部板状体の下面に対しては相対的に同一距離だけ水平方
向に転動する。
【0012】上下板状体間に介在している一対のローラ
が上述したように転動すると、これらのローラの端面外
周部間に介装、連結しているスプリングが伸縮して復元
力を得て一対のローラを元の位置まで確実に復元させる
ことができ、これらのローラ上に支承されている上部構
造物も元位置に復帰させることができる。一対のローラ
は、180 度以下の最大回転角度に達する前に逆方向に転
動するように構成している。従って、地震が発生して下
部構造物が左右或いは前後に振動すると、スプリングが
振動の大小に応じた伸縮幅で伸縮を繰り返し、上下構造
物の相対変位に制約を受けることはない。
【0013】さらに、上記スプリングは一対のローラの
端面上の外周部間に連結され、且つローラの転動時にこ
れらのローラと一体的に移動し且つローラとの連結部を
該ローラの中心回りに移動させながら伸縮するものであ
るから、ローラの回転角とスプリングの復元力とは幾何
学的な非線形の関係となって共振することはない。その
上、ローラの回転角、がπ/2を過ぎると、該スプリン
グのバネ定数に相当するバネ剛性は小さくなり、従っ
て、固有周期は長くなるので、従来の上述したコイルス
プリングを用いた復元機構のように、無理にバネ定数を
小さくする必要はなく、ローラ転動時において転動面と
の摩擦抵抗による残留歪みが発生する虞れをなくして安
定した復元機構を構成することができる。
【0014】また、スプリングの復元力は上部構造物側
の上載荷重に左右されることなく、スプリングのバネ剛
性と、並設したローラ間の距離と、ローラの中心から該
ローラの端面外周部に連結したスプリングの連結部間の
距離によって決定されるので、上部構造物を支持する個
々のローラの支持荷重に関係なく、支承体であるこれら
の個々のローラの復元力を調整することが容易となり、
上部構造物の重量に対しては支承体であるローラの使用
本数を増減するだけで幅広い範囲の構造物に対応するこ
とができる。
【0015】上記のように、復元機構は上下板状体間に
転動自在に介在した一対のローラからなる免震装置に一
体的に組み込んでいるので、構造が簡単で安価に製作で
きるばかりでなく、上下構造物の対向面間の所望位置に
簡単且つ正確に配設することができ、施工作業も容易で
施工費を低減させることができる。
【0016】また、請求項2に係る発明によれば、上記
一対のローラの端面に該端面から外径方向に突出するフ
ランジ部を一体に設け、これらのフランジ部の外周部間
に上記スプリングを介装、連結しているものであるか
ら、一対のローラの転動時に発生するスプリングの伸び
を一層大きくなるように設定することができる。
【0017】さらに、請求項3に係る発明は、上記復元
機構を備えた免震装置を互いにそのローラの軸芯を直交
させた状態にして上下に積層しているので、前後左右の
揺れに対して互いに直交方向に配した復元機構によって
建物を元の位置に復元させることができる。この場合、
上側の免震装置の下部板状体と下側の免震装置の上部板
状体とを1枚の中間板状体で兼用させているので、高さ
の低い構造が一層簡素化された免震装置を構成すること
ができるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な実施の形
態を図面について説明すると、図1は復元機構Bを備え
た免震装置Aの正面図であって、鋼板等の一定厚みを有
する金属板よりなる平面矩形状の上下板状体1、2と、
これらの上下板状体1、2間に軸芯を互いに平行にして
転動自在に介在している左右一対の金属製のローラ3、
4とから免震装置Aを構成していると共に、一端を上記
一対のローラ3、4における一方のローラ3の端面上の
外周部に回動自在に連結し、他端を他方のローラ4の端
面上の外周部に回動自在に連結したコイルスプリング5
によって復元機構Bを構成している。
【0019】免震装置Aを構成している上記上部板状体
1と下部板状体2との対向面は、互いに平行で平坦な案
内面1a、2aに夫々形成されてあり、これらの上下案内面
1a、2aに接して上記ローラ3、4がその長さ方向を上下
板状体1、2の前後方向に向けて転動可能に上下板状体
1、2間に挟持状態に介在している。一対のローラ3、
4は同一径であってその長さ方向の両端面に該端面から
外径方向に突出したフランジ部3a、4aを夫々一体に設け
てあり、これらのフランジ部3a、4aを図2に示すよう
に、上下板状体1、2の前後端面から前後方向に夫々突
出させている。
【0020】また、復元機構Bを構成する上記コイルス
プリング5はその一端を一方のローラ3のフランジ部3a
における端面外周部にピン6によって回動自在に連結
し、他端を他方のローラ4のフランジ部4aにおける端面
外周部にピン7によって回動自在に連結している。な
お、上記フランジ部3a、4aは必ずしも円形状に形成して
おく必要はなく、ローラ3、4の端面の一部から外周方
に向かって所望の突出長でもって突設してなる突片部材
の形状としておいてもよい。
【0021】このように、コイルスプリング5を左右一
対のローラ3、4間に介装してその両端をローラ3、4
の大径フランジ部3a、4aに連結する場合、一対のローラ
3、4が転動した際にコイルスプリング5が伸縮して復
元力を発揮させるように、その両端連結位置を設定して
いる。その連結位置は、ローラ3、4の中心を結ぶ線を
一辺とした平行四辺形の上記中心線を結んだ辺に平行な
辺の両端以外の部分であれば、ローラ3、4の転動によ
ってコイルスプリング5を伸縮させることができるが、
一対のローラ3、4が上下板状体1、2の対向案内面1
a、2aにおける所定の位置で停止している常態において
は一定の引張力でもって最も収縮した状態となり、その
状態からローラ3、4の転動に従って伸長させるように
構成しておくことが好ましく、そのため、図1に示すよ
うに、一対のローラ3、4の中心を結ぶ線上において最
も距離が短くなる両ローラ3、4のフランジ部3a、4aの
対向端部にコイルスプリング5の両端部を上述したよう
にピン6、7によって連結した構造としている。
【0022】さらに、上記一対のローラ3、4が常に軸
芯を平行にした状態で上下板状体1、2の案内面1a、2a
に接して転動させるために図1、図2に示すように、上
下板状体1、2の案内面1a、2aにおける前後端縁部にラ
ック10、10を敷設し、このラック10、10にローラ3、4
の両端部外周面に固着又は形成した歯車11、11を噛合さ
せた構造としている。このラック10と歯車11との噛合構
造を採用すれば、一対のローラ3、4間を常に一定の距
離を保持した状態で転動させることができる。また、図
3、図4に示すように、上下板状体1、2の案内面1a、
2aにおける前後端縁部に直状のレール部材20、20を敷設
し、このレール部材20、20にローラ3、4の両端部に設
けた周溝部又は小径部21、21を係合させた状態で転動さ
せてもよい。なお、一対のローラ3、4間にこれらのロ
ーラ3、4に平行して図3、図4に示すように同一径の
中間ローラ13を配設しておいてもよい。
【0023】ローラ3、4は180 度以下の最大回転角度
に達する前に下部板状体2が逆方向に揺動するようにそ
の径の寸法を決定している。一方、上記上下板状体1、
2の案内面1a、2aのローラ転動方向の長さは、地震時の
想定最大水平振幅(例えば30cm) を考慮して設定してい
る。
【0024】このように構成した復元機構Bを備えてい
る免震装置Aは図5に示すように、上部構造物8と下部
構造物9との上下対向面間に介在し、上部板状体1を上
部構造物8の下面に、下部板状体2を下部構造物9の上
面にそれぞれ固着した状態で使用される。この場合、下
部構造物9が基礎やスラブであると上部構造物8は建物
や床板であり、上部構造物8が陳列ケースや展示ケース
であると下部構造物9は床面上に固定した台である。ま
た、地震や風圧等による揺れは前後左右方向に発生する
ので、復元機構Bを備えた免震装置A、Aを、上段側の
免震装置Aのローラ3、4と下段側の免震装置Aのロラ
3、4とを互いに直交する方向に向けた状態で積層した
構造とする。
【0025】復元機構Bを備えた上記免震装置A、Aを
上下2段に配する場合、下段側の免震装置Aの上部板状
体1と上段側の免震装置Aの下部板状体2とが重なり合
うので、これらの上下板状体1、2を一体化した構造、
即ち、上下板状体として共用し得る1枚の中間板状体12
によって構成しておくことが望ましい。このように構成
すると、免震装置全体の高さを低くすることができると
共に装置全体を一層簡易化することができる。また、上
下構造物8、9の対向面間の複数個所に復元機構Bを備
えた免震装置Aを介在、配設しておいてもよい。
【0026】次に、上記免震装置Aの作用を述べるが、
上段側と下段側における復元機構Bを備えた免震装置A
は同じ挙動を行うので、図5においてローラ3、4が左
右方向に転動するように配した下段側における復元機構
Bを備えた免震装置Aの作用を説明する。この場合、中
間板状体12が上部板状体1となるので、理解を容易にす
るために上部板状体1として説明する。
【0027】今、地震が発生して下部構造物9が左右に
揺れると、該下部構造物9と一体の下部板状体2が同一
方向に一体的に振動する。この下部板状体2の振動によ
って左右一対のローラ3、4が下部板状体2の案内面1a
上を転動し、その転動によって上部板状体1がローラ
3、4の転動距離だけ下部板状体2に対して反対方向に
相対移動する。
【0028】一方、下部構造物9が例えば左方向に振動
した場合、上記一対のローラ3、4が図1に示す状態か
ら図6に示すように、互いに中心間の距離を一定に保持
したまゝ右回り方向に転動する。そうすると、一方のロ
ーラ3のフランジ部3aの外端部に連結しているコイルス
プリング5の一端連結ピン6が該ローラ3の中心O1回り
に下方に移行する一方、他方のローラ4のフランジ部4a
の外端部に連結しているコイルスプリング5の他端連結
ピン7は上記連結ピン6とは反対方向に該ローラ4の中
心O2回りに上方に移行してコイルスプリング5が伸長
し、その復元力により下部構造物9に対する上部構造物
8の揺れを減衰させる。また、一対のローラ3、4が上
記と反対方向に転動するとコイルスプリング5が収縮
し、コイルスプリング5の復元力が大小に変動する。
【0029】地震時の想定最大水平振幅は略30cm内外で
あり、その最大水平振幅時に転動する一対のローラ3、
4の水平距離は15cm内外であるから、ローラの半径を5
cm以上にしておけば、水平方向の往復振動に対してロー
ラ3、4が180 度以下の回転角度でもって往復転動する
ことになり、この往復転動によってコイルスプリング5
が伸縮する。
【0030】ローラ3、4の転動によって伸縮するコイ
ルスプリング5の復元力は、図7に示すように、ローラ
3、4の回転角によって非直線的に変動し、例えば、ロ
ーラ3、4の半径を10cmとした場合、ローラ3、4の回
転角によって0〜30cmの範囲内で伸縮を繰り返すことに
なる。
【0031】一対のローラ3、4の転動によって発生す
る復元力の大きさは、次のようにして求めることができ
る。即ち、図8において、同一径であるローラ3、4の
半径をr1、ローラ3、4の中心からコイルスプリング5
の連結部までの半径をr2、上部板状体1に対するローラ
3、4の接点A、Bにおいて上部板状体1(上部構造物
8)にそれぞれ作用する復元力をF1、F2、コイルスプリ
ング5が発揮する復元力Pの水平、垂直成分を夫々P1
P2とすると、ローラ3、4と上部板状体1との接点A、
Bにおける力の釣り合いよりそれぞれ次に示す(1) 式及
び(2) 式が求められ、構造物に作用する復元力は(3) 式
により表される。
【0032】
【数1】
【0033】
【数2】
【0034】
【数3】 (1) 、(2) 式を(3) 式に代入すると(4) 式が求まる。
【0035】
【数4】
【0036】また、コイルスプリング5が発揮する復元
力は該コイルスプリング5の伸縮の長さによって定まる
ため、ローラ3、4の径r1、ローラ3、4の回転角、及
びローラ3、4の中心からコイルスプリング5の連結部
までの半径r2の関数として求めることができる。即ち、
ローラ3、4間に連結したコイルスプリング5の長さL
は次に示す(5) 式によって表されると共にコイルスプリ
ング5の伸長量ΔLは(6) 式によって求められ、従っ
て、コイルスプリング5に作用する復元力Pは(7) 式で
表すことができる。式中、L0は伸長する前のコイルスプ
リング5の1/2 の長さを示す。
【0037】
【数5】
【0038】
【数6】
【0039】
【数7】 (4) 式に(7) 式を代入すると(8)式が得られる。
【0040】
【数8】 但し、Kはコイルスプリングのバネ定数
【0041】上記式から理解できるように、復元力Fは
コイルスプリング5の剛性、ローラ3、4間の距離、ロ
ーラ3、4の中心からコイルスプリング5の連結部まで
の半径r2のみで決定され、上載される荷重に無関係であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】復元機構を備えた免震装置の正面図、
【図2】上部板状体を取り外した状態の平面図、
【図3】本発明の別な実施例を示す正面図、
【図4】その上部板状体を取り除いた状態の平面図、
【図5】上下構造物間に介在した状態の簡略正面図、
【図6】復元作用を説明するための正面図、
【図7】ローラの回転角と復元力との関係を示す線図、
【図8】復元力の大きさを説明するための簡略線図。
【符号の説明】
1 上部板状体 2 下部板状体 3、4 ローラ 3a、4a フランジ部 5 コイルスプリング 6、7 連結ピン 8 上部構造物 9 下部構造物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部構造物の下面に固定される上部板状
    体と下部構造物の上面に固定される下部板状体との間に
    軸芯を互いに平行にして一対のローラを転動自在に介在
    させるてなる免震装置において、上記一対のローラ間に
    スプリングを配して該スプリングの一端を一方のローラ
    の端面上の外周部に、他端を他方のローラの端面上の外
    周部に夫々連結して上記一対のローラの転動により該ス
    プリングを伸縮させて復元力を発揮させるように構成し
    たことを特徴とする免震装置における復元機構。
  2. 【請求項2】 一対のローラの端面に該端面から外径方
    向に突出するフランジ部を一体に設け、これらのフラン
    ジ部の外周部間にスプリングを介装、連結していること
    を特徴とする請求項1に記載の免震装置における復元機
    構。
  3. 【請求項3】 復元機構を備えた免震装置を、上側の免
    震装置のローラの軸芯と下側の免震装置のローラの軸芯
    とを互いに直交させて積層すると共に上側の免震装置の
    下部板状体と下側の免震装置の上部板状体とを1枚の中
    間板状体で兼用させていることを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の免震装置における復元機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005098008A (ja) * 2003-09-26 2005-04-14 Daiwa House Ind Co Ltd 住宅の制振装置
JP2019510947A (ja) * 2016-04-08 2019-04-18 オハイオ ユニバーシティ 受動可変負剛性デバイスおよびその使用の方法
JP7382528B1 (ja) 2023-06-20 2023-11-16 稔 鈴木 免震構造

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