JP2000161406A - 湿式摩擦材 - Google Patents

湿式摩擦材

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JP2000161406A
JP2000161406A JP10333257A JP33325798A JP2000161406A JP 2000161406 A JP2000161406 A JP 2000161406A JP 10333257 A JP10333257 A JP 10333257A JP 33325798 A JP33325798 A JP 33325798A JP 2000161406 A JP2000161406 A JP 2000161406A
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friction
layer
fiber
friction material
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JP10333257A
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English (en)
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Masataka Kawabata
昌隆 川端
Atsushi Suzuki
厚 鈴木
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複層構造の湿式摩擦材において、固定面側の層
を改良することで摩擦係数がさらに向上した摩擦材とす
る。 【解決手段】支持板3上に形成され相手材との摩擦摺動
時に弾性変形可能なベース層1と、繊維基材と充填材と
バインダとを含みベース層上に積層された摩擦面層2
と、から構成した。相手材との摩擦摺動時にベース層が
相手材によく追従するため、接触面積が増大し摩擦係数
が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、産業機
械、鉄道車両などの動力伝達系のクラッチフェーシング
などに用いられる湿式摩擦材に関し、詳しくは複層構造
の摩擦材に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車の自動変速機内には、相手
材との摩擦によって動力を伝達する湿式摩擦材が用いら
れている。この湿式摩擦材としては、有機繊維を基材と
し、それに各種摩擦調整剤などの充填材を配合するとと
もに、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂よりなるバイ
ンダを含浸固化させてなる紙質の摩擦材が多く用いられ
ている。
【0003】ところで湿式摩擦材としては、高く安定し
た摩擦係数をもつこと、耐熱性に優れること、気孔部分
への油の保持性及び循環性に優れること、などの特性が
必要である。また近年では、高速走行の増加、乗り心地
のさらなる向上などにより、さらに高い特性が求められ
ている。そのため従来の単層構造のものでは全ての特性
を満足させることが困難となり、近年では複層構造の摩
擦材が開発されている。
【0004】例えば特公平7-021298号公報には、繊維成
分を湿式抄造した紙質基材に熱硬化性樹脂が含浸され、
気孔率が40〜70%で気孔径5μm以上の気孔が全気孔中
の60%以上を占める層を支持板に固定される固定面側に
配置し、その表面に気孔率が50〜65%で気孔径5μm以
下の気孔が全気孔中の80%以上を占める摩擦面層を配置
した2層構造の湿式摩擦材が開示されている。
【0005】この湿式摩擦材によれば、摩擦面側の微細
な気孔に油が循環するため冷却性が向上する。また固定
面側は気孔径が比較的大きいため、油の吸収・放散特性
に優れ冷却性が一層向上する。そして摩擦面層によって
高い摩擦係数が確保され、全体として摩擦特性が向上す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記した2層
構造の摩擦材においては、固定面側の層は冷却性及び機
械的強度を向上させるだけのものであり、摩擦係数には
影響を与えない。したがって摩擦係数は摩擦面側の層に
よって決まるため、従来の単層構造の摩擦材とほとんど
同一であり、固定面側の層が摩擦係数の増大に寄与する
という作用効果は奏されなかった。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、複層構造の湿式摩擦材において固定面側の
層を改良することで摩擦係数がさらに向上した摩擦材と
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
請求項1に記載の湿式摩擦材の特徴は、支持板上に形成
され相手材との摩擦摺動時に弾性変形可能なベース層
と、繊維基材と充填材とバインダとを含みベース層上に
積層された摩擦面層と、からなることにある。また請求
項2に記載の湿式摩擦材の特徴は、請求項1に記載の湿
式摩擦材において、ベース層は、繊維体と繊維体に絡め
られた弾性体微粒子とからなることにある。
【0009】請求項3に記載の湿式摩擦材の特徴は、請
求項1に記載の湿式摩擦材において、ベース層は発泡ゴ
ムよりなる弾性体を含むことにある。さらに請求項4に
記載の湿式摩擦材の特徴は、請求項1に記載の湿式摩擦
材において、支持板とベース層との間には支持板上に固
定された骨格繊維床が介在され、少なくともベース層に
は骨格繊維床の繊維が交絡していることにある。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の摩擦材は、ベー
ス層と摩擦面層との2層構造とされ、摩擦面層がベース
層を介して支持板上に固定されている。このベース層は
弾性を有しているため、相手材との摩擦摺動時に相手材
の表面形状に応じて弾性変形可能となっている。したが
ってベース層が弾性変形することで摩擦面層が相手材の
表面形状に追従しながら摩擦摺動するため、相手材との
接触面積が増大し摩擦係数が増大する。
【0011】ベース層の弾性の程度としては、指標とな
るヤング率で0.5〜100MPaの範囲が望ましい。
ヤング率がこの範囲より大きくなると相手材への追従性
は向上するものの機械的強度が低下するようになり、こ
の範囲より小さくなると相手材への追従性が低下して摩
擦係数の増大が望めない。ベース層と摩擦面層との構成
比率は、厚さの比率で、摩擦面層/摩擦材全体<1/1
0(摩擦材全体=ベース層+摩擦面層)とするのが望ま
しい。この比率が1/10以上となると摩擦面層の剛性
によって相手材への追従性が低下するため、摩擦係数の
増大が望めない。
【0012】ベース層を上記のように弾性を有するよう
にするには、例えばベース層をゴム板あるいは樹脂板な
どの弾性の高い材料から形成することができる。また発
泡ゴム板、発泡樹脂板などから形成すれば、さらに弾性
を増大させることができる。またベース層は、弾性体粒
子から形成してもよく、繊維体と繊維体に絡められた弾
性体微粒子とよりなる複合体から構成することもでき
る。このようにすれば、繊維自体の弾性と弾性体微粒子
の弾性によって一層弾性の高いベース層を形成すること
ができる。
【0013】繊維体としては、ガラス繊維、ロックウー
ル、チタン酸カリウム繊維、セラミック繊維、シリカ繊
維、シリカ−アルミナ繊維、カオリン繊維、ボーキサイ
ト繊維、カヤノイド繊維、ホウ素繊維、マグネシア繊
維、金属繊維などの無機繊維、リンターパルプ、木材パ
ルプ、合成パルプ、ポリエステル系繊維、ポリアミド系
繊維、ポリイミド系繊維、ポリビニルアルコール変性繊
維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリベ
ンゾイミダゾール繊維、アクリル繊維、炭素繊維、フェ
ノール繊維、ナイロン繊維、セルロース繊維などの有機
繊維の一種又は複数種を用いることができる。少なくと
も無機繊維などの耐熱性に優れた繊維体を含むことが好
ましい。
【0014】また弾性体微粒子としては、ゴム粉末、樹
脂粉末などを用いることができる。そして繊維体と弾性
体微粒子との比率は、体積比で、繊維体/弾性体微粒子
=90/10〜1/99の範囲とするのが望ましい。弾
性体微粒子の量がこの範囲より少ないと、相手材への追
従性が低下するため摩擦係数の増大が望めない。また弾
性体微粒子の量がこの範囲より多くなると、繊維体から
脱落するようになり摩擦係数が経時によって低下する場
合がある。
【0015】繊維体に弾性体微粒子を効果的に絡めるに
は、例えば湿式抄造時にフィブリル化するフィブリッド
繊維を用いることができる。また発泡ゴムあるいは発泡
樹脂などを併用することも好ましい。発泡ゴムなどを用
いれば、発泡ゴムなどの空孔内に繊維体及び弾性体微粒
子を配置することで、弾性体微粒子を高濃度で配置する
ことができるとともにその脱落を防止することができ、
摩擦係数が一層増大するとともにその経時の低下も防止
することができる。
【0016】なお発泡ゴムを用いる場合には、未加硫ゴ
ムに発泡剤と架橋剤を混合したゴム混合物を用意し、そ
れに繊維体や弾性体微粒子を混合して発泡させることが
望ましい。これにより繊維体や弾性体微粒子は発泡ゴム
と一体的に結合し、あるいは発泡ゴムの空孔内に存在す
るため、保持強度が高く脱落が確実に防止できる。さら
に、支持板とベース層との間には支持板上に固定された
骨格繊維床が介在され、少なくともベース層には骨格繊
維床から延びる繊維が交絡していることも好ましい。こ
のようにすれば、少なくともベース層が骨格繊維床によ
って強固に接合されるため、摩擦材の強度が向上し耐久
性が向上する。
【0017】またベース層に弾性体微粒子を含む場合に
は、骨格繊維床から延びる繊維に弾性体微粒子を絡める
ことができる。さらにベース層に発泡ゴムなどを含む場
合には、その空孔内に骨格繊維床から延びる繊維を貫通
させることができ、繊維を発泡ゴムなどの支持部材とし
て機能させることができる。そしてさらに弾性体粉末を
含めば、上記したように空孔内に繊維体及び弾性体微粒
子を配置することができ、弾性体微粒子を高濃度で配置
することができるとともにその脱落を防止することがで
きる。したがって摩擦係数が一層増大するとともに、そ
の経時の低下も防止することができる。
【0018】ベース層に用いられるゴム板、発泡ゴムあ
るいはゴム粉末の材質としては、耐摩耗性、耐屈曲性、
耐引裂性、反撥弾性、伸び、引張り強度、耐寒性、耐熱
性、耐老化性、耐油性、耐溶剤性、耐薬品性などに優れ
たゴムが望ましく、例えばニトリルゴム(NBR)、ア
クリルゴム(ACM)、フロロシリコーンゴム(FVM
Q)、フッ素ゴム(FKM)などの一種又は複数種を用
いることができる。
【0019】またベース層に用いられる樹脂板、発泡樹
脂あるいは樹脂粉末の材質としては、ポリアミド樹脂、
ポリアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹
脂、セルロース樹脂、ポリイミド樹脂、ポリビニルアル
コール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、ポリウレタン樹脂、
ポリブタジエン樹脂、熱可塑性エラストマなどの弾性が
大きいものを用いることができる。
【0020】摩擦面層は、繊維基材と充填材とを含み、
従来の摩擦材に用いられているものと同様の構成とする
ことができる。繊維基材としては、ガラス繊維、ロック
ウール、チタン酸カリウム繊維、セラミック繊維、シリ
カ繊維、シリカ−アルミナ繊維、カオリン繊維、ボーキ
サイト繊維、カヤノイド繊維、ホウ素繊維、マグネシア
繊維、金属繊維などの無機繊維、リンターパルプ、木材
パルプ、合成パルプ、ポリエステル系繊維、ポリアミド
系繊維、ポリイミド系繊維、ポリビニルアルコール変性
繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ
ベンゾイミダゾール繊維、アクリル繊維、炭素繊維、フ
ェノール繊維、ナイロン繊維、セルロース繊維などの有
機繊維の一種又は複数種を用いることができる。少なく
とも無機繊維などの耐熱性に優れた繊維を含むことが好
ましい。
【0021】また充填材としては、硫酸バリウム、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、炭化珪素、炭化ホウ
素、炭化チタン、窒化珪素、窒化ホウ素、アルミナ、シ
リカ、ジルコニア、カシューダスト、ラバーダスト、珪
藻土、タルク、カオリン、酸化マグネシウム、二硫化モ
リブデンなどの粉末を用いることができる。この充填材
の粒径は、50μmを超えると摩擦材表面の凹凸が大き
くなり相手材との総接触面積が相対的に小さくなるた
め、50μm以下とすることが望ましい。
【0022】摩擦面層の繊維基材と充填材の比率は、体
積比で繊維基材/充填材=90/10〜1/99の範囲
とすることができる。充填材の量がこの範囲から外れる
と摩擦特性、強度などが低下し、相手材の摩耗が大きく
なる場合もある。摩擦面層及びベース層のうち少なくと
も摩擦面層には、さらにバインダが含まれ、それぞれの
構成成分を結合している。ベース層に発泡ゴムが含まれ
ていたり、繊維と弾性体微粒子とが交絡して網目構造と
なっている場合などには、ベース層にもバインダが含ま
れる。
【0023】このバインダとしては、フェノール樹脂な
どの耐熱性に優れた有機熱硬化性樹脂、あるいは金属ア
ルコキシド及び有機基置換金属アルコキシドの少なくと
も一方を加水分解して調製されたゾル溶液を乾燥・焼成
してなる有機無機質の複合結合材を用いることができ
る。特に後者の複合結合材を用いれば、一層高い摩擦係
数をもつ湿式摩擦材となる。なお摩擦面層及びベース層
に用いられるバインダは、同種としてもよいしそれぞれ
異なるバインダを用いてもよい。
【0024】摩擦面層におけるそれぞれの成分の組成比
は、繊維基材と充填材の合計量100体積%に対してバ
インダが20〜60体積%の範囲とするのが好ましい。
バインダ量がこれより少ないと摩擦面層中の繊維の結合
強度が低下して耐久性が低下し、これより多くなると摩
擦特性が低下する。本発明の湿式摩擦材を製造するに
は、ベース層及び摩擦面層を構成する原料の水分散液を
それぞれ調製し、長網式抄造機などにその一方を流出さ
せ原料を堆積させる。そして除水の途中でその堆積物上
に他方の水分散液を流出させる。そして除水後に圧搾・
乾燥して抄紙体とし、この抄紙体にフェノール樹脂など
の結合材を含浸させ加熱硬化させることで本発明の湿式
摩擦材を製造することができる。
【0025】また有機無機質の複合結合材を用いる場合
には、金属アルコキシド及び有機基置換金属アルコキシ
ドの少なくとも一方を加水分解して形成されたゾル溶液
を上記抄紙体に含浸させ、乾燥・焼成することで本発明
の湿式摩擦材を製造することができる。特に骨格繊維床
をもつ摩擦材を製造する場合には、支持板上に骨格繊維
床を固定し、骨格繊維床から林立する繊維を利用してベ
ース層及び摩擦面層を一体的に固定することができ、積
層工程が容易となるとともに一体性が向上するという効
果が奏される。
【0026】ここで骨格繊維床から林立する繊維は、骨
格繊維床の面積1cm2 あたり25〜80個程度の点か
ら3〜10本程度の繊維が林立していることが好まし
い。林立する繊維の密度が低すぎても高すぎても弾性体
微粒子の保持性が低下する。また林立する繊維長は摩擦
材の厚さの範囲内で、できるだけ長くするのが好まし
い。
【0027】そして骨格繊維床から林立する繊維をベー
ス層に貫通させることが望ましい。これにより弾性体微
粒子をその繊維に絡めて保持することができる。この弾
性体微粒子の粒径は30〜80μm程度が望ましい。粒
径がこの範囲から外れると、林立する繊維による保持性
が低下し脱落しやすくなる。骨格繊維床から林立する繊
維に弾性体微粒子を絡めて保持させベース層を形成する
には、ローラブラシなどで繊維を一定方向に寝かせなが
ら、その直後に弾性体微粒子を振り掛けるなどして供給
すれば、弾性により形状が復元した繊維間に弾性体微粒
子を充填することができる。あるいは、骨格繊維床上に
弾性体微粒子を供給し、ローラブラシなどで繊維間に弾
性体微粒子を充填してもよい。
【0028】そして弾性体微粒子として、未加硫状態の
ゴムに架橋剤を含むゴム微粒子を用い、繊維間に充填後
に加硫すれば、ゴム微粒子どうし及びゴム微粒子と繊維
とが結合して網目構造となるため、ベース層の弾性が一
層向上するので、この方法は特に好ましい方法である。
なお、弾性体微粒子の充填高さは、繊維長の約70〜8
0%にとどめるのが好ましい。また弾性体微粒子の充填
時に、骨格繊維床の裏面側から吸引したり、静電吸着を
利用したり、振動を与えたりすることで、弾性体微粒子
の充填促進を図ることも好ましい。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)図1に本実施例の湿式摩擦材の概略断面図
を示す。この摩擦材は、ゴム板からなるベース層1と、
ベース層1表面に積層された摩擦面層2とから構成さ
れ、ベース層1の背面にコアプレート3が接合されて用
いられる。
【0030】ベース層1は、FKM(フッ素ゴム)から
なり厚さ0.9mmのゴム板から構成されている。一
方、摩擦面層2は、芳香族ポリアミド繊維とカシューダ
ストとが重量比で1:10となるように混合され、厚さ
0.1mmに形成されている。全体の組成は、重量比で
芳香族ポリアミド繊維:カシューダスト=10:100
であり、摩擦面層2の全体100重量部に対して、複合
結合材が30重量部となるように含浸されている。
【0031】以下、この摩擦材の製造方法を説明し、構
成の詳細な説明に代える。芳香族ポリアミド繊維とカシ
ューダストとが重量比で10:100の比率で混合され
た摩擦面層用水分散液を調製した。そして長網式抄造機
を用い、その無終端長網上に摩擦面層用水分散液を流出
させ除水させた。次に、抄造された紙質元基材を二本の
ロールで圧搾し、乾燥ドラムで乾燥させて抄紙体とし
た。一方、ガラス容器にエタノール27.6重量部とテ
トラエトキシシラン(Si(OC2H5)4)20.8重量部を秤
量し、10分間攪拌した。その後、この溶液を攪拌しな
がら0.05Nの塩酸水溶液を20重量部滴下し、さら
に24時間攪拌してゾル溶液を調製した。そして所定形
状に裁断された上記抄紙体にこのゾル溶液を含浸させ、
乾燥後加熱硬化させることで紙質基材を形成した。
【0032】そしてFKM(フッ素ゴム)からなり厚さ
0.9mmの所定形状に裁断されたゴム板上に、この紙
質基材を接着剤を介して積層し、本実施例の摩擦材が得
られた。複合結合材の含浸量は、摩擦面層2の全体10
0重量部に対して30重量部である。得られた摩擦材に
ついて、SAE#2摩擦試験機を用い表1に示す条件に
て摩擦係数を測定した。またSAE#2摩擦試験機を用
い表2に示す条件にて、摩擦係数が初期安定状態より1
0%低下するまでのサイクル数又は剥離が発生するまで
のサイクル数(耐久性)を測定した。それぞれの結果を
表3及び表4に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】 (実施例2)図2に本実施例の湿式摩擦材の概略断面図
を示す。この摩擦材は、ゴム微粒子からなるベース層1
と、ベース層1表面に積層された摩擦面層2とから構成
され、ベース層1の背面にコアプレート3が接合されて
用いられる。
【0035】ベース層1は、ゴム微粒子10から厚さ
0.9mmに形成されている。一方、摩擦面層2は、芳
香族ポリアミド繊維とカシューダストとが重量比で1
0:100となるように混合され、厚さ0.1mmに形
成されている。全体の組成は、重量比でゴム微粒子:芳
香族ポリアミド繊維:カシューダスト=90:10:1
00であり、ベース層1及び摩擦面層2の全体100重
量部に対して、複合結合材が30重量部となるように含
浸されている。
【0036】以下、この摩擦材の製造方法を説明し、構
成の詳細な説明に代える。FKMゴムよりなり平均粒径
50μmのゴム微粒子が分散されたベース層用水分散液
を調製した。また、芳香族ポリアミド繊維とカシューダ
ストとが重量比で10:100の比率で混合された摩擦
面層用水分散液を調製した。次に長網式抄造機を用い、
その無終端長網上にベース層用水分散液を流出させ除水
させてベース元層を形成した。そして除水の途中に、ベ
ース元層の上に摩擦面層用水分散液を流出させ除水させ
た。これによりベース元層と摩擦面元層とよりなる二層
の紙質元基材が抄造される。ベース元層と摩擦面元層の
厚さは、それぞれの水分散液中の原料の濃度を調製する
ことで調整している。
【0037】次に、抄造された紙質元基材を二本のロー
ルで圧搾し、乾燥ドラムで乾燥させて紙質基材を形成し
た。そして所定形状に裁断し、ゾル溶液を含浸させ、乾
燥後加熱硬化させることで本実施例の摩擦材が得られ
た。複合結合材の含浸量は、ベース層1及び摩擦面層2
の全体100重量部に対して30重量部である。得られ
た摩擦材について実施例1と同様にして摩擦係数と耐久
性を測定し、結果を表3及び表4に示す。
【0038】(実施例3)図3に本実施例の湿式摩擦材
の概略断面図を示す。この摩擦材は、ベース層1と、ベ
ース層1表面に積層された摩擦面層2とから構成され、
ベース層1の背面にコアプレート3が接合されて用いら
れる。ベース層1は、ゴム微粒子10と繊維11とが重
量比で30:60となるように混合され、厚さ0.9m
mに形成されている。一方、摩擦面層2は、芳香族ポリ
アミド繊維とカシューダストとが重量比で10:100
となるように混合され、厚さ0.1mmに形成されてい
る。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体100重量
部に対して、複合結合材が30重量部となるように含浸
されている。全体の組成は、重量比で表3及び表4に示
すとおりである。
【0039】以下、この摩擦材の製造方法を説明し、構
成の詳細な説明に代える。FKMゴムよりなり平均粒径
50μmのゴム微粒子と、セルロース繊維と、芳香族ポ
リアミド繊維とが重量比で30:42:18となるよう
に分散されたベース層用水分散液を調製した。また、芳
香族ポリアミド繊維とカシューダストとが重量比で1
0:100の比率で混合された摩擦面層用水分散液を調
製した。
【0040】次に長網式抄造機を用い、その無終端長網
上にベース層用水分散液を流出させ除水させてベース元
層を形成した。そして除水の途中に、ベース元層の上に
摩擦面層用水分散液を流出させ除水させた。これにより
ベース元層と摩擦面元層とよりなる二層の紙質元基材が
抄造される。ベース元層と摩擦面元層の厚さは、それぞ
れの水分散液中の原料の濃度を調製することで調整して
いる。
【0041】次に、抄造された紙質元基材を二本のロー
ルで圧搾し、乾燥ドラムで乾燥させて紙質基材を形成し
た。そして実施例2と同様にして所定形状に裁断し、ゾ
ル溶液を含浸させ、乾燥後加熱硬化させることで本実施
例の摩擦材が得られた。複合結合材の含浸量は、ベース
層1及び摩擦面層2の全体100重量部に対して30重
量部である。
【0042】得られた摩擦材について実施例1と同様に
して摩擦係数と耐久性を測定し、結果を表3及び表4に
示す。 (実施例4)本実施例の摩擦材は、ゴム微粒子とセルロ
ース繊維と芳香族ポリアミド繊維とが重量比で60:2
1:9となるように混合されたベース層をもつこと以外
は実施例3と同様の構成であり、ベース層用水分散液の
組成をそうなるように調製したこと以外は実施例3と同
様にして製造された。得られた摩擦材について実施例1
と同様にして摩擦係数と耐久性を測定し、結果を表3及
び表4に示す。
【0043】(実施例5)図4に本実施例の湿式摩擦材
の概略断面図を示す。この摩擦材は、骨格繊維床4と、
骨格繊維床4の表面に積層されたベース層1と、ベース
層1表面に積層された摩擦面層2とから構成され、骨格
繊維床4の背面にコアプレート3が接合されて用いられ
る。
【0044】ベース層1は、骨格繊維床4から林立する
繊維40と、その繊維40間に充填保持されたゴム微粒
子10とから構成された網目構造をなし、厚さ0.9m
mに形成されている。一方、摩擦面層2は、芳香族ポリ
アミド繊維20とカシューダスト21とが重量比で1
0:100となるように混合され、厚さ0.1mmに形
成されている。また骨格繊維床4から林立する林立繊維
40がベース層1を貫通して摩擦面層2にまで延びてい
る。そしてベース層1及び摩擦面層2の全体100重量
部に対して、複合結合材が30重量部となるように含浸
されている。全体の組成は、重量比で表3及び表4に示
すとおりである。
【0045】以下、この摩擦材の製造方法を説明し、構
成の詳細な説明に代える。セルロース繊維と芳香族ポリ
アミド繊維とを重量比で42:18となるように混合
し、それを絨毯状に折り込んで骨格繊維床4を形成し
た。この骨格繊維床4では、図5に示すように、1cm
2 あたり10〜100の点から1〜20本の林立繊維4
0が約1.2mm程度の長さで林立している。図5では
林立繊維40は有端であるが、図6に示すようにループ
状の無端の林立繊維40としてもよい。
【0046】次に骨格繊維床4をローラブラシなどで擦
って林立繊維40を一定方向に寝かせながら、その直後
に未加硫のFKMゴムと架橋剤とからなる未加硫ゴム微
粒子を振り掛けるなどして供給した。これにより、弾性
により形状が復元した繊維40間に未加硫ゴム微粒子が
充填保持された。そして全体を150〜220℃に加熱
して未加硫ゴム微粒子を加硫した。これによりゴム微粒
子10どうし及びゴム微粒子10と林立繊維40とが結
合して網目構造のベース層1が形成される。
【0047】一方、芳香族ポリアミド繊維とカシューダ
ストとが重量比で10:100の比率で混合された摩擦
面層用水分散液を調製した。そして長網式抄造機を用
い、上記した網目構造のベース層をもつ骨格繊維床4の
表面に摩擦面層用水分散液を流出させ除水させた。これ
により骨格繊維床4とベース元層と摩擦面元層とよりな
る3層の紙質元基材が抄造される。
【0048】次に、抄造された紙質元基材を二本のロー
ルで圧搾し、乾燥ドラムで乾燥させて紙質基材を形成し
た。そして実施例2と同様にして所定形状に裁断し、ゾ
ル溶液を含浸させ、乾燥後加熱硬化させることで本実施
例の摩擦材が得られた。複合結合材の含浸量は、骨格繊
維床4、ベース層1及び摩擦面層2の全体100重量部
に対して30重量部である。
【0049】得られた摩擦材について実施例1と同様に
して摩擦係数と耐久性を測定し、結果を表3及び表4に
示す。 (実施例6)本実施例の摩擦材は、セルロース繊維と芳
香族ポリアミド繊維とが重量比で21:19となるよう
に混合された骨格繊維床4をもつこと、ベース層1はセ
ルロース繊維と芳香族ポリアミド繊維及びゴム微粒子1
0が重量比で21:9:60となるように構成されてい
ること以外は実施例5と同様の構成であり、実施例5と
同様にして製造された。得られた摩擦材について実施例
1と同様にして摩擦係数と耐久性を測定し、結果を表3
及び表4に示す。
【0050】(実施例7)図7に本実施例の摩擦材の概
略断面図を示す。この摩擦材は、発泡ゴムからなるベー
ス層1と、ベース層1表面に積層された摩擦面層2とか
ら構成され、ベース層1の背面にコアプレート3が接合
されて用いられる。ベース層1は、発泡ゴム体から厚さ
0.9mmに形成されている。一方、摩擦面層2は、芳
香族ポリアミド繊維とカシューダストとが重量比で1
0:100となるように混合され、厚さ0.1mmに形
成されている。全体の組成は、重量比で発泡ゴム体:芳
香族ポリアミド繊維:カシューダスト=90:10:1
00であり、ベース層1及び摩擦面層2の全体100重
量部に対して、複合結合材が30重量部となるように含
浸されている。
【0051】以下、この摩擦材の製造方法を説明し、構
成の詳細な説明に代える。芳香族ポリアミド繊維とカシ
ューダストとが重量比で10:100の比率で混合され
た摩擦面層用水分散液を調製した。そして長網式抄造機
を用い、予め形成された発泡ゴム体からなるベース層1
上に摩擦面層用水分散液を流出させ除水させた。
【0052】次に、抄造された紙質元基材を二本のロー
ルで圧搾し、乾燥ドラムで乾燥させて紙質基材を形成し
た。そして実施例2と同様にして所定形状に裁断し、ゾ
ル溶液を含浸させ、乾燥後加熱硬化させることで本実施
例の摩擦材が得られた。複合結合材の含浸量は、ベース
層1及び摩擦面層2の全体100重量部に対して30重
量部である。
【0053】得られた摩擦材について実施例1と同様に
して摩擦係数と耐久性を測定し、結果を表3及び表4に
示す。 (実施例8)図8に本実施例の湿式摩擦材の概略断面図
を示す。この摩擦材は、ベース層1と、ベース層1表面
に積層された摩擦面層2とから構成され、ベース層1の
背面にコアプレート3が接合されて用いられる。
【0054】ベース層1は、発泡ゴム体12と、発泡ゴ
ム体12内に保持された繊維11とからなり、発泡ゴム
体12と繊維11とが重量比で30:60となるように
構成され、厚さ0.9mmに形成されている。一方、摩
擦面層2は、芳香族ポリアミド繊維とカシューダストと
が重量比で10:100となるように混合され、厚さ
0.1mmに形成されている。ベース層1及び摩擦面層
2の全体100重量部に対して、複合結合材が30重量
部となるように含浸されている。全体の組成は、重量比
で表3及び表4に示すとおりである。
【0055】以下、この摩擦材の製造方法を説明し、構
成の詳細な説明に代える。架橋剤及び発泡剤を含む未加
硫のFKMゴムと、セルロース繊維と、芳香族ポリアミ
ド繊維とが重量比で30:42:18となるように混合
し、150〜220℃に加熱することで加硫・発泡させ
てベース層1を形成した。また、芳香族ポリアミド繊維
とカシューダストとが重量比で10:100の比率で混
合された摩擦面層用水分散液を調製した。
【0056】次に長網式抄造機を用い、ベース層1の上
に摩擦面層用水分散液を流出させ除水させた。これによ
りベース層1と摩擦面元層とよりなる二層の紙質元基材
が抄造される。次に、抄造された紙質元基材を二本のロ
ールで圧搾し、乾燥ドラムで乾燥させて紙質基材を形成
した。そして実施例2と同様にして所定形状に裁断し、
ゾル溶液を含浸させ、乾燥後加熱硬化させることで本実
施例の摩擦材が得られた。複合結合材の含浸量は、ベー
ス層1及び摩擦面層2の全体100重量部に対して30
重量部である。
【0057】得られた摩擦材について実施例1と同様に
して摩擦係数と耐久性を測定し、結果を表3及び表4に
示す。 (実施例9)本実施例の摩擦材は、発泡ゴム板12とセ
ルロース繊維と芳香族ポリアミド繊維とが重量比で6
0:21:9となるように構成されたベース層をもつこ
と以外は実施例8と同様の構成であり、実施例8と同様
にして製造された。得られた摩擦材について実施例1と
同様にして摩擦係数と耐久性を測定し、結果を表3及び
表4に示す。
【0058】(実施例10)図9に本実施例の湿式摩擦
材の概略断面図を示す。この摩擦材は、骨格繊維床4
と、骨格繊維床4の表面に積層されたベース層1と、ベ
ース層1表面に積層された摩擦面層2とから構成され、
骨格繊維床4の背面にコアプレート3が接合されて用い
られる。
【0059】ベース層1は、骨格繊維床4から林立する
林立繊維40と、発泡ゴム体12とから構成された網目
構造をなし、厚さ0.9mmに形成されている。林立繊
維40は、発泡ゴム体12の空孔13を縫うように延び
ている。一方、摩擦面層2は、芳香族ポリアミド繊維と
カシューダストとが重量比で10:100となるように
混合され、厚さ0.1mmに形成されている。そしてベ
ース層1及び摩擦面層2の全体100重量部に対して、
複合結合材が30重量部となるように含浸されている。
全体の組成は、重量比で表3及び表4に示すとおりであ
る。
【0060】以下、この摩擦材の製造方法を説明し、構
成の詳細な説明に代える。セルロース繊維と芳香族ポリ
アミド繊維とを重量比で42:18となるように混合
し、それを絨毯状に折り込んで実施例5と同様の骨格繊
維床4を形成した。次に骨格繊維床4上に未加硫のFK
Mゴムと架橋剤及び発泡剤とからなるゴム配合物を供給
し、全体を150〜220℃に加熱して加硫・発泡させ
た。これにより骨格繊維床4上に発泡ゴム体12が形成
され、その内部に林立繊維40が結合された網目構造の
ベース層1が形成される。
【0061】一方、芳香族ポリアミド繊維とカシューダ
ストとが重量比で10:100の比率で混合された摩擦
面層用水分散液を調製した。そして長網式抄造機を用
い、上記した網目構造のベース層1をもつ骨格繊維床4
の表面に摩擦面層用水分散液を流出させ除水させた。こ
れにより骨格繊維床4とベース層1と摩擦面元層とより
なる3層の紙質元基材が抄造される。
【0062】次に、抄造された紙質元基材を二本のロー
ルで圧搾し、乾燥ドラムで乾燥させて紙質基材を形成し
た。そして実施例2と同様にして所定形状に裁断し、ゾ
ル溶液を含浸させ、乾燥後加熱硬化させることで本実施
例の摩擦材が得られた。複合結合材の含浸量は、骨格繊
維床4、ベース層1及び摩擦面層2の全体100重量部
に対して30重量部である。
【0063】得られた摩擦材について実施例1と同様に
して摩擦係数と耐久性を測定し、結果を表3及び表4に
示す。 (実施例11)本実施例の摩擦材は、セルロース繊維と
芳香族ポリアミド繊維とが重量比で21:19となるよ
うに混合された骨格繊維床4をもつこと、ベース層1は
セルロース繊維と芳香族ポリアミド繊維及び発泡ゴム体
12が重量比で21:9:60となるように構成されて
いること以外は実施例10と同様の構成であり、実施例
10と同様にして製造された。得られた摩擦材について
実施例1と同様にして摩擦係数と耐久性を測定し、結果
を表3及び表4に示す。
【0064】(比較例1)本比較例の摩擦材は、セルロ
ース繊維が55重量%と、芳香族ポリアミド繊維が5重
量%と、カシューダストが40重量%とよりなる紙質基
材100重量部に対してフェノール樹脂が30重量部含
浸されて構成され、全体が均一な組成となっている。ま
たその厚さは1mmである。
【0065】この摩擦材についても実施例1と同様の測
定が行われた。その結果を表3及び表4に示す。 <評価>
【0066】
【表3】
【0067】
【表4】
【0068】実施例1及び実施例2の摩擦材は、ベース
層がゴム板あるいはゴム微粒子から形成されているた
め、比較例1の摩擦材に比べて相手材への追従性に優れ
大きな摩擦係数を示している。しかし耐久性が不充分で
ある。ところが実施例3〜4の摩擦材では、実施例2と
同等以上の摩擦係数を示し、かつ耐久性にも優れてい
る。これはベース層にゴム粒子に加えてさらに繊維体を
混合した効果であることが明らかである。
【0069】さらに実施例5〜6の摩擦材では、実施例
3〜4の摩擦材よりさらに耐久性が向上している。これ
は支持板に固定された骨格繊維床から供給された林立繊
維がベース層を貫通しているため、その林立繊維によっ
てゴム微粒子が一層強固に保持されたことによるもので
ある。また実施例7の摩擦材では、ベース層に発泡ゴム
材を用いているが、実施例1と同様に耐久性が低い。し
かし実施例8〜9の摩擦材では、発泡ゴム材に繊維をさ
らに含んでいるため、繊維による補強効果によって耐久
性が向上している。
【0070】そして実施例10〜11の摩擦材では、支
持板に固定された骨格繊維床から林立する林立繊維が発
泡ゴム材を貫通して支持しているため、特に高い耐久性
を示している。
【0071】
【発明の効果】すなわち本発明の湿式摩擦材によれば、
従来に比べて大きな摩擦係数が得られる。そして請求項
2〜4に記載の摩擦材によれば、大きな摩擦係数が得ら
れるとともに耐久性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の摩擦材の断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例の摩擦材の断面図であ
る。
【図3】本発明の第3の実施例の摩擦材の断面図であ
る。
【図4】本発明の第5の実施例の摩擦材の断面図であ
る。
【図5】本発明の第5の実施例に用いた骨格繊維床表面
の拡大斜視図である。
【図6】本発明の第5の実施例に用いた骨格繊維床の他
の態様を示す拡大斜視図である。
【図7】本発明の第7の実施例の摩擦材の断面図であ
る。
【図8】本発明の第8の実施例の摩擦材の断面図であ
る。
【図9】本発明の第10の実施例の摩擦材の断面図であ
る。
【符号の説明】
1:ベース層 2:摩擦面層
3:支持板 4:骨格繊維床 10:ゴム微粒子 1
1:繊維体 12:発泡ゴム体 40:林立繊維
フロントページの続き Fターム(参考) 3J058 BA76 DD11 FA01 FA11 FA21 FA31 FA35 GA01 GA12 GA51 GA61 GA63 GA67 GA71 GA73 GA81 GA93 GA94 4F100 AK17 AK47 AN00B AR00B AR00C AS00C AT00A BA03 BA07 BA10A BA10C CA23C DE01B DG01C DJ01B GB31 GB90 JK07B JK16 JK16C JL00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持板上に形成され相手材との摩擦摺動
    時に弾性変形可能なベース層と、繊維基材と充填材とバ
    インダとを含み該ベース層上に積層された摩擦面層と、
    からなることを特徴とする湿式摩擦材。
  2. 【請求項2】 前記ベース層は、繊維体と該繊維体に絡
    められた弾性体微粒子とからなることを特徴とする請求
    項1に記載の湿式摩擦材。
  3. 【請求項3】 前記ベース層は発泡ゴムよりなる弾性体
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の湿式摩擦材。
  4. 【請求項4】 前記支持板と前記ベース層との間には前
    記支持板上に固定された骨格繊維床が介在され、少なく
    とも前記ベース層には該骨格繊維床の繊維が交絡してい
    ることを特徴とする請求項1に記載の湿式摩擦材。
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