JP2000160121A - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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JP2000160121A
JP2000160121A JP10334183A JP33418398A JP2000160121A JP 2000160121 A JP2000160121 A JP 2000160121A JP 10334183 A JP10334183 A JP 10334183A JP 33418398 A JP33418398 A JP 33418398A JP 2000160121 A JP2000160121 A JP 2000160121A
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adhesive
block copolymer
styrene
random copolymer
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JP10334183A
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Koji Kitayama
浩司 北山
Hideo Takamatsu
秀雄 高松
Mizuho Maeda
瑞穂 前田
Tsutomu Yamada
山田  勉
Kenji Shiyaji
賢治 社地
Tomohiro Ono
友裕 小野
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スチレン系ブロック共重合体を含有する接着
剤組成物であって、溶融時の粘度を低下させることによ
り、加工性や生産性が改善された接着剤組成物を提供す
る。 【解決手段】 スチレン系ブロック共重合体(a)とビ
ニル芳香族化合物およびイソブチレンを主体とするラン
ダム共重合体(b)を含有する接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスチレン系ブロック
共重合体を含有する接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ホットメルト接着剤は、乾燥時間
や乾燥装置を必要とせず、しかも短時間で接着を完了で
き、加工性や生産性などの点で優れていることから、広
く用いられるようになってきている。また、接着剤の一
種として、粘着性を利用して貼着を行う感圧接着剤が知
られており、粘着剤とも称されている。そして、かかる
感圧接着剤の層を紙、布帛、プラスチック等のテープ、
フィルムまたはシートなどの基材上に設けた粘着製品
は、粘着テープ、粘着フィルム、粘着シートなどとし
て、種々の用途で広く使用されている。このような感圧
接着剤においても、作業性や生産性などの点で優れてい
ることから、加熱溶融して基材に塗工することのできる
ホットメルト型の感圧接着剤が使用されるようになって
きている。
【0003】ホットメルト接着剤およびホットメルト型
の感圧接着剤は、いずれも加熱すると溶融する熱可塑性
重合体をベースポリマーとして使用している。そのよう
な熱可塑性重合体として、ポリスチレン−ポリブタジエ
ン−ポリスチレン型のブロック共重合体の水素添加物や
ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン型のブロ
ック共重合体の水素添加物といったスチレン系ブロック
共重合体が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スチレ
ン系ブロック共重合体をベースとした接着剤組成物(感
圧接着剤組成物を含む)は、溶融時の粘度が高いた
め、塗工速度が遅く、加工性や生産性が劣る、低温で
基材に塗工することができないので、ポリエチレンフィ
ルム、ポリエチレン製不織布等の熱変形温度の低い材料
への塗工が困難である、などの問題点が指摘されてい
る。本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであ
って、スチレン系ブロック共重合体を含有する接着剤組
成物であって、溶融時の粘度を低下させることにより、
加工性や生産性が改善された接着剤組成物を提供するこ
とを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
課題は、スチレン系ブロック共重合体(a)とビニル芳
香族化合物およびイソブチレンを主体とするランダム共
重合体(b)〔以下、ランダム共重合体(b)と略称す
ることがある〕を含有する接着剤組成物を提供すること
によって解決される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の接着剤組成物は、いわゆ
る接着力を利用して接着を行うのに用いる組成物および
粘着力を利用して貼着を行うのに用いる組成物の両方を
包含している。従って、本願明細書で単に「接着剤」ま
たは「接着剤組成物」という場合は、感圧接着剤(感圧
接着剤組成物)を含めた広義の接着剤(接着剤組成物)
を意味する。
【0007】本発明において使用されるスチレン系ブロ
ック共重合体(a)は、芳香族ビニル化合物からなる重
合体ブロックをハードセグメントとして有するブロック
共重合体であり、従来から公知のものを特に制限なく使
用することができる。スチレン系ブロック共重合体
(a)としては、例えば、芳香族ビニル化合物と共役ジ
エンからなるブロック共重合体またはその水素添加物、
芳香族ビニル化合物とイソブチレンからなるブロック共
重合体などが挙げられる。また、スチレン系ブロック共
重合体(a)としては、マレイン酸無水物などで変性さ
れたものを使用してもよいし、分子中に水酸基、カルボ
キシル基、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基などの
官能基を有するものを使用してもよい。スチレン系ブロ
ック共重合体(a)は、一種類のものを使用してもよい
し、二種以上を併用してもよい。
【0008】なお、上記において、ビニル芳香族化合物
としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、ビニルナフタレン、p−クロロメチ
ルスチレンなどが挙げられる。ビニル芳香族化合物とし
ては一種類のものを使用してもよいし、二種以上を併用
してもよい。また、共役ジエンとしては、例えば、イソ
プレン、ブタジエンなどが挙げられる。共役ジエンとし
ては一種類のものを使用してもよいし、二種以上を併用
してもよい。
【0009】また、本発明において使用するランダム共
重合体(b)を構成するビニル芳香族化合物としては、
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルス
チレン、ビニルナフタレン、p−クロロメチルスチレン
などが挙げられる。ビニル芳香族化合物としては一種類
のものを使用してもよいし、二種以上を併用してもよ
い。
【0010】ランダム共重合体(b)は、本発明の趣旨
を損なわない範囲内であれば、例えば、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン、ブタジエン、イソプレン、
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブ
チルビニルエーテル、β−ピネン、インデンなどの単量
体が共重合されていてもよい。
【0011】ランダム共重合体(b)におけるビニル芳
香族化合物およびイソブチレンの含有量は、得られた接
着剤組成物の溶融粘度および接着力の観点から、両者の
合計で好ましくは70〜100重量%、より好ましくは
80〜100重量%の範囲である。そして、ビニル芳香
族化合物とイソブチレンの割合は、通常、ビニル芳香族
化合物/イソブチレン=1/100〜100/1(重量
比)の範囲内である。
【0012】ランダム共重合体(b)の重量平均分子量
は、必ずしも限定されるものではないが、得られた接着
剤組成物の溶融粘度の観点から、好ましくは500〜1
0万、より好ましくは500〜5万の範囲内である。
【0013】ランダム共重合体(b)は、例えば、公知
のカチオン重合法により、ビニル芳香族化合物、イソブ
チレンおよび所望により他の単量体(以下、これらを原
料モノマーと略称する)をカチオン重合法によって重合
することにより製造することができる。重合に際して
は、カチオン重合法で通常採用されるものに準じた条件
を採用することができる。重合温度は通常−100℃〜
100℃の範囲内であることが好ましく、また、重合時
間は通常0.01〜200時間の範囲内であることが好
ましい。また、重合は、アルゴン、窒素などの不活性ガ
ス雰囲気下で実施することが好ましい。
【0014】また、重合開始剤としては、原料モノマー
の種類に応じ、従来からカチオン重合法において使用さ
れているものを適宜選択して使用することができ、例え
ば、三フッ化ホウ素、三塩化アルミニウム、四塩化チタ
ン、四塩化スズなどのルイス酸(i)と、メチルアルコ
ール、エチルアルコール等のアルコール類;塩化水素、
酢酸等のプロトン酸;水などのプロトン生成化合物(i
i)の組合せなどを挙げることができる。
【0015】原料モノマーの重合に際しては、通常のカ
チオン重合法で使用される溶媒を適宜選択して用いるこ
とができる。使用可能な溶媒としては、例えば、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン等の炭化水素溶媒;塩化メチル、塩化メチ
レン等のハロゲン化炭化水素溶媒などが挙げられる。こ
れらの溶媒は、1種類のものを使用してもよいし、2種
類以上を併用してもよい。
【0016】本発明において、スチレン系ブロック共重
合体(a)とランダム共重合体(b)の割合は、得られ
た接着剤組成物の溶融粘度および接着力の観点から、ス
チレン系ブロック共重合体(a)/ランダム共重合体
(b)=100/1〜1/100(重量比)であること
が好ましく、スチレン系ブロック共重合体(a)/ラン
ダム共重合体(b)=95/5〜5/95(重量比)で
あることが好ましい。
【0017】本発明の接着剤組成物は、上記のスチレン
系ブロック共重合体(a)とランダム共重合体(b)に
加えて、得られる組成物の接着力を調整するために、粘
着付与樹脂を配合することが好ましい。粘着付与樹脂と
しては、例えば、ロジン、ガムロジン、トール油ロジ
ン、水添ロジン、マレイン化ロジン等のロジン系樹脂;
テルペンフェノール樹脂、α−ピネン、β−ピネン、リ
モネンなどを主体とするテルペン樹脂、芳香族炭化水素
変性テルペン樹脂等のテルペン系樹脂;脂肪族系、脂環
族系、芳香族系の石油樹脂;クマロン・インデン樹脂;
スチレン系樹脂;アルキルフェノール樹脂、ロジン変性
フェノール樹脂等のフェノール系樹脂;キシレン樹脂な
どが挙げられる。粘着付与樹脂は、1種類のものを使用
してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0018】粘着付与樹脂の配合量は、使用する粘着付
与樹脂の種類、得られる組成物の用途などに応じて適宜
決定すればよいが、スチレン系ブロック共重合体(a)
とランダム共重合体(b)を合計したもの100重量部
に対して、10〜500重量部の範囲内であることが好
ましい。
【0019】また、本発明の接着剤組成物は、プロセス
オイルを可塑剤として配合することもできる。この場
合、プロセスオイルの使用量は、スチレン系ブロック共
重合体(a)とランダム共重合体(b)を合計したもの
100重量部に対して、通常500重量部以下である。
【0020】さらに、本発明の接着剤組成物は、発明の
趣旨を損なわない範囲で、EPR、ERDM、ポリブテ
ン、ポリイソブチレン、液状ポリイソプレンや液状ポリ
ブタジエン等の液状ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、
エチレン−酢酸ビニル共重合体などの他の重合体を含有
していてもよい。
【0021】本発明の接着剤組成物は、必要に応じて、
炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化鉄、
タルク、マイカ、クレー、カーボンブラック、シリカ、
アルミナなどの無機粉末充填剤;ガラス繊維や有機補強
用繊維などの繊維状充填剤などをを含有していてもよ
い。また、本発明の接着剤組成物は、必要に応じて、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、増白剤、難燃
剤、熱老化防止剤、発泡剤などを含有していてもよい。
【0022】本発明の接着剤組成物は、スチレン系ブロ
ック共重合体(a)およびランダム共重合体(b)を、
必要に応じて粘着付与樹脂、プロセスオイル、他の重合
体、添加剤などの成分とともに、ニーダー、押出機、ミ
キシングロール、バンバリーミキサーなどの混合または
混練装置を使用して、通常110〜220℃の温度範囲
で混練することにより調製することができる。
【0023】本発明の接着剤組成物は、その用途、使用
形態に応じて、例えば、ブロック状、粒状、フレーク
状、ペレット状、棒状、フィルム状、シート状などの適
切な形態にしておくことができる。
【0024】本発明の接着剤組成物は、通常容易に溶融
して流動性を示すようになるので、従来のホットメルト
接着剤やホットメルト型の感圧接着剤と同様、種々の材
料、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラス
チックからなるフィルム、シートまたはテープ、紙、木
材、繊維製品、金属、皮革などの接着に使用することが
できるし、また、有機重合体からなるフィルム、シート
またはテープ、布帛などの基材に塗工することによっ
て、粘着フィルム、粘着シート、粘着テープなどの種々
の粘着製品の製造に使用することもできる。
【0025】本発明の接着剤組成物は、種々の分野、例
えば、小箱や段ボールの封緘、ラベルなどの包装;製
本;合板の製造;木工;製靴;縫製、不織布のバインダ
ーなどの繊維製品の製造;紙おむつなどの各種衛生用品
の製造;包装用粘着テープ;電気絶縁用フィルムやテー
プ;各種物品の表面保護用粘着テープや粘着シート;半
導体ウエハ製造に使用される各種粘着フィルム;シーリ
ング材などの分野において使用することができる。
【0026】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
なお、得られた接着剤組成物の性能評価は下記の方法で
行った。
【0027】粘着性 JIS Z−0237に記載される25℃ボールタック
法により測定した。ボールタックNo.が大きいほど粘
着性(タック性)は良好である。
【0028】接着力 JIS Z−1522に準じ、180°剥離試験により
評価した。すなわち、作成した粘着テープを幅25m
m、長さ100mmの大きさにカットし、厚さ1mmの
ステンレス板またはポリエチレンシートに貼り付け、2
5℃において30cm/分の速度で180°の方向に剥
離して接着力を測定した。
【0029】保持力 JIS Z−0237に準じて評価した。すなわち、作
成した粘着テープを幅25mm、長さ25mmの大きさ
にカットして厚さ1mmのステンレス板に貼り付け、該
テープを貼り付けたステンレス板が垂直になるように保
持固定した後、同テープの下端中央部に1kgの荷重を
かけ、40℃の温度雰囲気中に放置して、落下するまで
の時間を測定した。保持時間が長いほど保持力(耐クリ
ープ性)が良好である。
【0030】溶融粘度 B型粘度計を用い、140℃、160℃および180℃
で測定した。
【0031】参考例(ランダム共重合体1の製造) 四塩化チタンおよび水を開始剤、トルエンを溶媒として
使用し、スチレン50重量部とイソブチレン50重量部
からなる混合物を窒素気流下、0℃でカチオン重合法に
よって6時間重合させ、スチレン−イソブチレンランダ
ム共重合体〔数平均分子量(Mw):8400、分子量
分布(Mw/Mn):2.93、スチレン含有量:5
0.4重量%〕(以下、ランダム共重合体1と略称す
る)を得た。
【0032】実施例1、2および比較例1 表1に示す配合に従って、各構成成分を溶融混合槽中、
200℃で20分間混練して(感圧)接着剤組成物を得
た。得られた接着剤組成物の溶融粘度を上記の方法で測
定した。また、得られた接着剤組成物を、厚さ100μ
mのポリエステルフィルム上にコーターを用いて160
℃の温度で25μmの厚みにコーティングして粘着テー
プを作製し、上記の方法に従って各種性能の評価を行っ
た。結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、スチレン系ブロック共
重合体をベースとする従来の接着剤組成物に比べて溶融
粘度が低下しており、加工性や生産性が改善された接着
剤組成物が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 勉 茨城県鹿島郡神栖町東和田36番地 株式会 社クラレ内 (72)発明者 社地 賢治 茨城県つくば市御幸が丘41番地 株式会社 クラレ内 (72)発明者 小野 友裕 茨城県つくば市御幸が丘41番地 株式会社 クラレ内 Fターム(参考) 4J040 DA141 DA142 DB041 DB042 DB071 DB072 DB081 DB082 DB101 DB102 DB111 DB112 DM011 DM012 GA01 GA03 GA05 GA07 GA08 GA11 GA12 GA14 GA24 JA08 JA09 JB09 LA01 MA02 MA08 MA09 MA10 MA13 NA02 NA05 NA06 NA10 NA13 NA19 NA20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系ブロック共重合体(a)とビ
    ニル芳香族化合物およびイソブチレンを主体とするラン
    ダム共重合体(b)を含有する接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 スチレン系ブロック共重合体(a)とビ
    ニル芳香族化合物およびイソブチレンを主体とするラン
    ダム共重合体(b)の割合が、スチレン系ブロック共重
    合体(a)/ビニル芳香族化合物およびイソブチレンを
    主体とするランダム共重合体(b)=100/1〜1/
    100(重量比)である請求項1記載の接着剤組成物。
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