JP2000158675A - インクカートリッジ - Google Patents

インクカートリッジ

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JP2000158675A
JP2000158675A JP34065098A JP34065098A JP2000158675A JP 2000158675 A JP2000158675 A JP 2000158675A JP 34065098 A JP34065098 A JP 34065098A JP 34065098 A JP34065098 A JP 34065098A JP 2000158675 A JP2000158675 A JP 2000158675A
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JP
Japan
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ink
filter
vent
cartridge
leakage
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JP34065098A
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English (en)
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Eizo Kawano
栄三 川野
Ei Sawa
映 佐波
Norikane Nahata
憲兼 名畑
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長時間インクが通気孔に接触していても、イ
ンクの漏洩を防止できるインクカートリッジを提供す
る。 【解決手段】 通気孔が形成されたインクを収容するた
めのケースと、この通気孔に取り付けられたフィルタと
を備えており、フィルタが、平均孔径が0.5μm以下
であって、通気度がガーレー数により表示して60se
c/100ml以下の多孔質膜であるインクカートリッ
ジとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクカートリッ
ジに関し、特に、カートリッジ内の正圧または負圧を解
放するための通気孔を備えながらも、輸送時および貯蔵
時におけるインク漏れを防止する構造を備えたインクカ
ートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、プリンタなどの画像形成装置
においては、インクカートリッジから印字ヘッドにイン
クを供給する機構が多用されている。予めインクが収容
されたインクカートリッジは、例えばプリンタの所定の
位置に搭載される。この位置に搭載されることによりイ
ンクカートリッジとプリンタヘッドとが導通し、インク
がプリンタヘッドへと供給される。
【0003】このような機構では、インクが減少するに
つれてインクの液面が下降してカートリッジの内部に負
圧が生じる。この負圧が大きくなるとインクの正常な流
出が妨げられるため、カートリッジには通気孔が設けら
れている。通気孔は、プリンタなどに搭載したときにイ
ンクに浸らない位置に形成される。しかし、カートリッ
ジの輸送時や保管時には、インクが通気孔から漏洩する
危険がある。そこで、カートリッジの通気孔には、気体
(空気)は通過させるが液体(インク)は漏洩させない
フィルタが設けられる。フィルタとしては、例えば、ポ
リエチレン多孔質膜などのポリオレフィン多孔質膜やポ
リテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」とい
う)多孔質膜などのフッ素樹脂多孔質膜が用いられてい
る。
【0004】特開平9−141891号公報には、フィ
ルタを備えた通気孔の配置を改善することによりインク
が漏洩する危険をさらに低減したインクカートリッジが
開示されている。このインクカートリッジでは、通気孔
が、例えばカートリッジの相対する壁面に設けられる。
このように複数の通気孔が同時にインクに浸らないよう
に配置すれば、カートリッジの姿勢にかかわらず少なく
とも一つの通気孔が外部と導通している。したがって、
インクが1つの通気孔を覆った状態で環境温度が上昇し
たとしても、カートリッジの内部にインクを押し出すよ
うに作用する正圧が生じることはない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カート
リッジの内部の正圧を解放したとしても、インクと接触
している通気孔からインクが漏洩する危険は残ってい
る。フィルタには液体(インク)を遮蔽しながら気体
(空気)を透過する特性を有する膜が使用されるが、イ
ンクは表面張力が低い液体であってフィルタに浸透しや
すい。したがって、インクが長時間フィルタと接触して
いると、フィルタに徐々に浸透して漏洩に至る危険があ
る。特に、温度が高くなると、インクの表面張力がさら
に低下するために、フィルタへのインクの浸透は促進さ
れる。
【0006】本発明は、かかる事情に鑑み、特に長時間
インクが通気孔に接触していても、インクの漏洩を防止
できるインクカートリッジを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のインクカートリッジは、通気孔が形成され
たインクを収容するためのケースと、前記通気孔に取り
付けられたフィルタとを備え、前記フィルタが、平均孔
径が0.5μm以下であって、通気度がガーレー数によ
り表示して60sec/100ml以下の多孔質膜であ
ることを特徴とする。
【0008】ここで、上記ガーレー数は、具体的には、
JIS P8117に規定されているガーレー試験法に
よって定められる。
【0009】上記フィルタはフッ素樹脂膜であることが
好ましい。フッ素樹脂は、耐インク性などに優れてお
り、長時間インクの漏洩を防止する膜としては好適であ
る。
【0010】上記フィルタは、多数の細孔を有する多孔
質膜であり、上記ガーレー数により表示される通気性を
有しながらも、十分に小さい平均孔径を有しているため
に、長時間インクと接していても、あるいはインクと接
した状態で環境温度が変動しても、インクの漏洩を効果
的に抑制することができる。平均孔径が上記範囲よりも
大きくなると、インク漏れが発生し易くなり、フィルタ
の強度も低下する。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のインクカートリ
ッジの一形態を示す断面図である。このインクカートリ
ッジのケース1の内部にはインク2が収容されている。
インク2は、ケース1の上部に形成されたインク注入孔
11から注入される。インク2が注入された後、インク
注入孔11はキャップ12で封鎖される。インク2は、
インクカートリッジがプリンタヘッド(図示せず)と接
続した状態で、インク供給孔3からプリンタヘッドへと
送りこまれる。
【0012】キャップ12には通気孔14が設けられて
おり、通気孔14によりケース1の内部空間が外部空間
と導通している。通気孔14にはフィルタ13が取りつ
けられており、ケース1の内外はフィルタ13を介して
導通している。フィルタ13は、平均孔径が0.5μm
以下、好ましくは0.45μm以下であってガーレー数
が60sec/100ml以下のフッ素樹脂膜である。
インクカートリッジの輸送時や保管時には、インク2が
通気孔14に接触する場合がある。しかし、この通気孔
14には、フィルタ13が配置されているために、長時
間接触していてもインクの漏洩を防止することができ
る。
【0013】多孔質膜の材質は、PTFE、ポリクロロ
トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テ
トラフルオロエチレン−エチレン共重合体などのフッ素
樹脂が好ましい。フッ素樹脂は、通気性、耐インク性に
優れているために、インク漏れを長時間防止する観点か
らは特に好ましい。多孔質膜としては、例えばPTFE
からなるシートを一軸延伸法または二軸延伸法により多
孔化した膜が特に好適である。
【0014】PTFE多孔質膜をフィルタとして用いる
場合には、強度を確保するために、通気性のある支持材
と積層して用いてもよい。支持材としては、不織布、織
布、ネットなどを用いることができる。
【0015】なお、インクの浸透を抑制するために、多
孔質膜の表面に撥水撥油処理を施してもよい。撥水撥油
処理は、例えば、側鎖にパーフルオロアルキル基を有す
るアクリルポリマーを塗布することにより行うことがで
きる。
【0016】
【実施例】図2に示したインクカートリッジに、各種の
フィルタを装着し、インク漏洩試験を実施した。このイ
ンク漏洩試験には、市販の水性インク6(表面張力33
dyne/cm2)を使用した。この水性インク6を収容した樹
脂製容器5は、その内部の空間の寸法が直径2cm、高
さ12cm(容器の厚さは約1mm)である。また、樹
脂製容器5の上部と下部には円形の空孔を設け、各空孔
をキャップ21により封鎖した(上方の空孔はインク6
の注入後に封鎖)。各キャップ21には、直径が5mm
の通気孔22を設け、この通気孔22の内面にPTFE
多孔質膜をフィルタ23として熱溶着した。したがっ
て、キャップ装着後には、樹脂製容器1の内部は、2つ
のフィルタ23を介してのみ外部と接続している。
【0017】フィルタ23としては、表1に示す3種類
のPTFE多孔質膜(日東電工株式会社製)を使用し
た。
【0018】 (表1) ――――――――――――――――――――――――――――――――― 厚さ(μm) 平均孔径(μm) 通気度(sec/100ml) ――――――――――――――――――――――――――――――――― フィルタA 51 0.25 37 フィルタB 36 0.41 12 フィルタC 58 0.96 4 ―――――――――――――――――――――――――――――――――
【0019】フィルタA〜Cを備えたインクカートリッ
ジを各3個用意し、図2に示したように、下方のフィル
タがインクにより覆われるように姿勢をほぼ垂直とし
て、インクカートリッジを冷熱サイクル試験機に静置し
た。その後、以下の温度サイクル試験を実施した。
【0020】 温度サイクル:−30℃5時間→70℃5時間
【0021】以上のサイクルを1サイクルとして、7サ
イクル経過後にインクの漏洩の有無を観察した。その結
果、フィルタAおよびフィルタBの場合は、わずかにイ
ンクの滲みが観察される程度であり、インクの漏洩は観
察されなかった。一方、フィルタCの場合は、インクが
フィルタに浸透し、カートリッジから漏洩していた。
【0022】次に、図3に示したような装置を用いて、
フィルムA〜Cの耐インク圧を測定した。容器の内部に
は10mlのインク32を収容し、容器の一端にはフィ
ルタ31を固定した。なお、フィルタが容器の内部と接
している面積は0.5cm2であった。この状態で、容
器の他端に接続しているパイプ34から100kPa/
minの昇圧速度で徐々に圧力を上げながら窒素ガスを
供給した。そして、窒素ガスの圧力でフィルタに押しつ
けられたインクがフィルタに浸透し、フィルタの反対面
にしみ出した時の窒素ガスの圧力を耐インク圧とした。
測定した耐インク圧を表2に示す。
【0023】 (表2) ――――――――――――――――――――― 耐インク圧(kPa) ――――――――――――――――――――― フィルタA 127 フィルタB 88 フィルタC 39 ―――――――――――――――――――――
【0024】以上のように、フィルタAおよびフィルタ
Bを使用すれば、温度変化を伴う長時間の静置後におい
ても、インクカートリッジからのインクの漏洩を防止す
ることができた。なお、インクの漏洩を防止するために
は、上記の測定方法による耐インク圧が40kPa以上
5000pKa以下のフィルタを用いることが好まし
い。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
平均孔径が0.5μm以下であって、通気度がガーレー
数により表示して60sec/100ml以下の多孔質
膜をフィルタとして用いることにより、長時間インクが
通気孔に接触していても、インクの漏洩を防止できるイ
ンクカートリッジを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクカートリッジの一形態の断面
図である。
【図2】 実施例で用いたインクカートリッジの断面図
である。
【図3】 耐インク圧の測定に用いた装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 樹脂製容器 2 インク 3 インク供給孔 11 インク注入孔 12 キャップ 13 フィルタ 14 通気孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 名畑 憲兼 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA20 EA22 KB27 KC01 KC16 KC17 KC22 4D006 GA41 MA03 MA22 MA31 MB03 MB11 MB15 MC28 MC30X NA66 PA10 PB17 PC01 PC80

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気孔が形成されたインクを収容するた
    めのケースと、前記通気孔に取り付けられたフィルタと
    を備え、前記フィルタが、平均孔径が0.5μm以下で
    あって、通気度がガーレー数により表示して60sec
    /100ml以下の多孔質膜であることを特徴とするイ
    ンクカートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記フィルタがフッ素樹脂膜である請求
    項1に記載のインクカートリッジ。
JP34065098A 1998-11-30 1998-11-30 インクカートリッジ Pending JP2000158675A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7784930B2 (en) 2000-10-20 2010-08-31 Seiko Epson Corporation Ink cartridge for ink jet recording device
JP2019089310A (ja) * 2017-11-16 2019-06-13 セイコーエプソン株式会社 液体吐出ヘッドおよび流路構造体

Cited By (3)

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