JP2000158128A - 溶接継手 - Google Patents

溶接継手

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JP2000158128A
JP2000158128A JP10339254A JP33925498A JP2000158128A JP 2000158128 A JP2000158128 A JP 2000158128A JP 10339254 A JP10339254 A JP 10339254A JP 33925498 A JP33925498 A JP 33925498A JP 2000158128 A JP2000158128 A JP 2000158128A
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JP
Japan
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welding
welded
fitting
pipe
root
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Application number
JP10339254A
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English (en)
Inventor
Rentaro Kato
錬太郎 加藤
Yuichi Ogawa
雄一 小川
Shigetoshi Jogan
茂利 成願
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Showa Aluminum Can Corp
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Showa Aluminum Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接部のルート割れを防止でき、用途性を広
げることが可能な溶接継手を提供する。 【解決手段】 一方の被溶接部材1の嵌合凹部1Aに、
他方の被溶接部材2の嵌合凸部2bが嵌入されるととも
に、前記嵌合凹部の開口部周縁において、両被溶接部材
が溶接固定されてなる溶接継手である。前記嵌合凹部1
Aの開口端の内側に位置して、前記嵌合凸部2bの外周
面に環状溝5が形成されている。これにより、溶接時に
溶着金属が上記環状溝5内に十分溶け込み、溶接後にル
ート部が残らず、溶着金属のルート割れが防止され、機
械的強度が増強される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車部品など
の各種資材として使用される溶接継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の継手として、図2に示す
ものがある。この継手は、例えば金属製パイプのよう
に、筒形の嵌合凹部21Aを有する被溶接部材21と、
端面22aに縮径状の嵌合凸部22bが一体形成された
金属製中実丸棒からなる被溶接部材22とによって構成
されている。
【0003】そして、一方の被溶接部材21の前記嵌合
凹部21Aに、他方の被溶接部材22の前記嵌合凸部2
2bを嵌入すると共に、一方の被溶接部材21の端面2
1aに他方の被溶接部材22の端面22aを突き合わ
せ、この状態で両被溶接部材21,22の突き合わせ部
外周面の開先処理部21c,22cに、たとえばアーク
溶接等を施し、これにより、両被溶接部材21,22を
一体結合したものである。
【0004】このような溶接継手においては、被溶接部
材21の嵌合凹部21Aに他方の被溶接部材21の嵌合
凸部22bを嵌入する構成のため、溶接時の被溶接部材
21,22の軸ずれが起きず、溶接作業が円滑に行える
などの利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この形態の
溶接継手は、両被溶接部材21,22の突き合わせ端面
21a,22aの間から、嵌合凹部21Aの周面(被溶
接部材21の内周面)と嵌合凸部22bの基端部外周面
との界面にかけて、ルート部が形成されるため、これに
起因して溶着金属Mにルート割れが発生することが多
い。
【0006】上記ルート割れが生じると、溶接継手の引
張り強度などの低下につながるため、機械的強度に厳密
な条件が要求される資材、たとえば保安用の資材には、
適用できないなど、用途が限定されるという欠点があっ
た。
【0007】この発明は、上記欠点を解消するためにな
されたもので、嵌合凹部に嵌合凸部を嵌入する形式の溶
接継手において、溶着金属のルート割れを防止でき、汎
用性に優れた溶接継手を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、一方の被溶
接部材の嵌合凹部に、他方の被溶接部材の嵌合凸部が嵌
入されるとともに、前記嵌合凹部の開口部周縁におい
て、両被溶接部材が溶接固定されてなる溶接継手におい
て、前記嵌合凹部の開口端の内側に位置して、前記嵌合
凸部の外周面に環状溝が形成されていることを特徴とす
る溶接継手によって解決される。
【0009】この溶接継手によれば、嵌合凹部の開口端
の内側に位置して、前記嵌合凸部の外周面に環状溝が形
成されているので、溶接部が完全溶け込みし、嵌合凹部
周面と嵌合凸部外周面との界面にルート部が残らず、溶
着金属のルート割れが防止され、機械的強度が増す。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態に係
る溶接継手について、図面に従って説明する。
【0011】図1は、この発明の一実施形態に係る溶接
継手を示す一部破断正面図である。
【0012】同図において、この溶接継手は、筒形の嵌
合凹部1Aを有する被溶接部材、たとえばAl製のパイ
プ1と、このパイプ1の端面1aに結合される別の被溶
接部材、たとえばAl製の中実丸棒2と、パイプ1と丸
棒2との突き合わせ部外周面に溶接された溶着金属(溶
接部)Mとからなる。
【0013】上記パイプ1には、その嵌合凹部1Aの開
口部の外周面に、開先処理により端面1a側に至るにつ
れて径小化する環状のテーパ面1cが、たとえば45度
の傾斜角度で形成されている。
【0014】なお、上記パイプ1に限らず、嵌合凹部1
Aを有するものであれば、被溶接部材としての形状や材
質は、任意である。
【0015】他方、上記丸棒2は上記パイプ1とほぼ同
じ外径を有するとともに、上記パイプ1に対する結合側
の外周面に、開先処理により端面2a側に至るにつれて
径小化する環状のテーパ面2cが、たとえば45度の傾
斜角度で形成されている。さらに、上記結合側の端面2
aには、上記パイプ1の嵌合凹部1Aに嵌入される縮径
状の嵌合凸部2bが一体形成されている。この嵌合凸部
2bは、前記嵌合凹部1Aの内径とほぼ同じかわずかに
小さい外径の断面円形に形成されている。
【0016】そして、この嵌合凸部2bを上記パイプ1
の嵌合凹部1A内に嵌合して、パイプ1の端面1aと丸
棒2の端面2aを突き合わせると、上記テーパ面1c,
2cにより、開先角度が90度の断面V形の溶接用環状
凹所4が形成される。
【0017】なお、この溶接用環状凹所4の開先角度
は、90度に限らず、任意の値に設定可能である上記丸
棒2における嵌合凸部2bの外周面には、その基端部に
位置して、断面形状がたとえばコ字形の環状溝5が形成
されている。勿論、この溝の断面形状は、半円形などで
あってもよい。
【0018】上記溶接部Mは、アーク溶接、プラズマ溶
接,レーザ溶接,さらには電子ビーム溶接のような各種
の溶融溶接法のうちから選択された任意の方法で形成さ
れる。
【0019】上記構成において、パイプ1と丸棒2を溶
接で結合させるには、まず、パイプ1の嵌合凹部1Aに
上記丸棒2の嵌合凸部2bを嵌入して、パイプ1の端面
1aと丸棒2の端面2aを突き合わせる。すると、嵌合
凹部1Aの開口端の内側に位置して、前記嵌合凸部2a
の環状溝5が存在し、該環状溝5の位置において、嵌合
凹部1Aの周面(パイプ1の内周面)と嵌合凸部2aの
外周面との間には大きな隙間が形成される。
【0020】この状態で、パイプ1と丸棒2の突き合わ
せ部の外周面、具体的には、上記溶接用環状凹所4に溶
接を施せば、溶加材と母材とが溶融した溶着金属Mによ
り、パイプ1と丸棒2が一体に結合・固定され、溶接継
手が製作される。
【0021】上記溶接に際しては、パイプ1の嵌合凹部
1Aに上記丸棒2の嵌合凸部2bを嵌合させるので、両
材1,2の軸ずれもなく、安定状態で溶接を速やかに行
うことができる。
【0022】とくに、上記嵌合凸部2bの基端部外周面
に環状溝5を形成してあるので、溶着金属Mが両溶接部
材1,2の突き合わせ端面1a,2aの間から上記環状
溝5内に溶け込み、パイプ1の嵌合凹部1Aの周面と丸
棒2の嵌合凸部2の基端部外周面との界面にルート部が
残るのが抑制される。このため、上記溶着金属Mにルー
ト割れが起きにくくなり、機械的強度を高めることがで
きる。この結果、この溶接継手を使用条件の厳しい各種
資材に積極的に適用させることができる。
【0023】而して、上記環状溝5の断面積が小さすぎ
ると、上記溶着金属Mの溶け出しが十分に行えず、逆
に、大きすぎると、被溶接部材2側の強度が低下する。
したがって、環状溝5の幅Wは、0.5〜10mm、深
さDは、0.5〜5mmに設定するのが好ましい。
【0024】
【実施例】次に、上記構成の溶接継手の実施例1〜3を
従来例と比較して説明する。
【0025】各例の溶接継手の製造条件は、以下の通り
である。
【0026】A.供試材として、Al製(6061ーT
6)のパイプ1とAl製(6061ーT6)の丸棒2
を、それぞれ複数本用意した。
【0027】上記パイプ1は、厚さが4mm、直径が3
0mm、長さが100mmであり、また、丸棒2は、直
径が30mm、長さが100mmで、一端面に直径(差
し込み径)22mmの嵌合凸部2bが形成されている。
【0028】そして、丸棒2の嵌合凸部2bをパイプ1
の嵌合凹部1Aに、パイプ材と丸棒の端面1a、2aが
突き合わされるまで嵌入した。また、両部材の端面はテ
ーパ加工して、突き合わせ状態において、溶接用環状凹
所4が形成されるようにした。
【0029】また、丸棒2の嵌合凸部2bの基端部周面
には、断面コ字形の環状溝5を形成しておき、パイプと
の組み付け状態で、パイプの嵌合凹部1Aの開口端の内
側に前記環状溝が位置するようにした。
【0030】そして、環状溝5の溝形状を表1のように
各種に変えたものを製作した。また、従来例として、環
状溝を形成しなかったものも製作した。
【0031】B.溶加材として、5356wy−1.2
mmを使用した。
【0032】C.溶接法として、アーク溶接であるMI
Gによる自動溶接を採用し、溶接用環状凹所4の全周に
わたって溶接した。
【0033】D.溶接条件は、溶接電流が160A、ア
ーク電圧が21V、溶接速度が60cm/分、シールド
ガス流量が20リットル/分とした。
【0034】この条件下で製作した各溶接継手につい
て、引張強さおよびJIS Z3105に基づくX線透
過試験を行った。その結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】表1から明らかなように、従来例では、引
張強さが220N/mm2 で、X線透過試験もJIS規
格の4類に留まっているのに対して、実施例1〜3で
は、引張強さが、従来例の220N/mm2 を大幅に上
回る値となり、X線透過試験結果もJIS規格の1類を
クリアーできることが判った。従って、本発明実施品に
よれば、ルート割れを防止して接合強度の高い良好な溶
接継手となし得ることを確認し得た。
【0037】
【発明の効果】以上のように、この発明の溶接継手は、
嵌合凹部の開口端の内側に位置して、前記嵌合凸部の外
周面に環状溝が形成されているから、溶接部が完全溶け
込みし、嵌合凹部周面と嵌合凸部外周面との界面にルー
ト部が残らず、従って溶着金属のルート割れを防止し得
て、機械的強度を増大することができる。その結果、機
械的強度に厳密な条件が要求される資材にも十分適用で
き、用途範囲の拡大を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る溶接継手を示す一
部破断正面図である。
【図2】従来の溶接継手を示す一部破断正面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・パイプ(被溶接部材) 1A・・・・・・・・・嵌合凹部 2・・・・・・・・・・丸棒(被溶接部材) 2b・・・・・・・・・嵌合凸部 5・・・・・・・・・・環状溝 M・・・・・・・・・・溶接部(溶着金属)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 雄一 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 成願 茂利 堺市海山町6丁224番地 昭和アルミニウ ム株式会社内 Fターム(参考) 4E001 AA03 BB08 CB01 CC03 DA06 DF05 DF09 4E081 YQ01 YX02 YX08

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の被溶接部材の嵌合凹部に、他方の
    被溶接部材の嵌合凸部が嵌入されるとともに、前記嵌合
    凹部の開口部周縁において、両被溶接部材が溶接固定さ
    れてなる溶接継手において、 前記嵌合凹部の開口端の内側に位置して、前記嵌合凸部
    の外周面に環状溝が形成されていることを特徴とする溶
    接継手。
JP10339254A 1998-11-30 1998-11-30 溶接継手 Pending JP2000158128A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009131897A (ja) * 2007-11-29 2009-06-18 Global Nuclear Fuel Americas Llc 歪みを最小化する鋳造物のレーザ溶接
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