JP2000157246A - たばこフィルター製造装置 - Google Patents
たばこフィルター製造装置Info
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Abstract
巻き上げ作業においてもプラグの通気抵抗が良好であ
り、かつフライの発生を抑制できるより高品質なプラグ
巻上げ装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 少なくとも2組以上のロール対の間で、
捲縮を有するフィルター材料を引き伸ばして開繊処理を
行い、円棒状に成形するたばこフィルターの製造装置で
あって、該ロールの少なくとも一つのロール表面に、
(1)式を満たす凹凸溝があることを特徴とするたばこ
フィルターの製造装置。(TD)×(A)/(FD)< 4×104 ・・
(1) 但し、(A)はロール表面の凹凸溝のピッチ(mm)で
あり、(FD)は、フィルター材である繊維の単繊維繊
度(dtex)、および(TD)は総繊度(dtex)
である。
Description
製造装置に関する。特に、フィルターの性能を示す通気
抵抗の発現性が良好であり、フィルターの巻上げ作業に
おいては、フィルター材を構成する繊維の切断片である
フライの発生が少ないたばこフィルター製造装置であ
る。
ては、セルロースアセテートやポリオレフィン等の捲縮
繊維束、あるいは紙やパルプをシート状としたものが実
用化されている。一般的には、より香喫味に優れたセル
ロースアセテート繊維からなるフィルターが好まれ、殆
どのたばこ商品に使用されている。
グ巻上機を用いる。プラグ巻上機では、捲縮のある繊維
束を引き延ばすことにより、単繊維同士を引き離して、
嵩高い状態へと開繊処理を行った後、一定の径になるよ
うに繊維束を集束する。集束された繊維束は、巻管部に
て円棒状となり、その外周に巻取紙を巻いて一定の長さ
に切断することにより、たばこ煙用フィルタープラグ
(以下、プラグという)となる。このようなプラグの製
造装置では、通常、400m/min、更には600m
/minという高速生産が可能となっている。このプラ
グを、更に所定の長さに切断することによりたばこフィ
ルターが得られる。
維束を少なくとも2組の金属ロールと硬質ゴムロールか
らなるロール対の間を通して行われる。その際、より下
流側のロール対の周速度を上流側のロール対の周速度よ
りも速くなるよう駆動して繊維束を引き伸ばす方法が最
も一般的に用いられている。一般には、2組のロール対
を使用して、より上流側のロール対をフィードロール、
下流側のロール対をレシオロールと称する。また、少な
くとも一方のロール対の金属ロールの表面には、凹凸溝
が形成されている。
き延ばす割合は、巻上げられるプラグの品質を決定する
重要な要素の1つであり、その調整は2組のロール対の
周速度の比を変えることによって行われる。この下流側
ロールの周速度と上流側ロールの周速度との比は、開繊
比と称される。
のにともない、たばこ煙への濾過性能が高いたばこフィ
ルターへの需要が高くなっている。このため、フィルタ
ー用の素材にも、濾過性能の指標である通気抵抗をより
高くできる単繊維繊度の小さな繊維素材が使用されるよ
うになっている。
より高い通気抵抗を安定して製造するには、プラグ巻上
機において捲縮のある繊維束を充分に開繊することが重
要であり、繊維束の十分な開繊によって均質な構造のフ
ィルターを得ることが可能となる。
維の強力が低下するため、開繊処理の際には単糸切れを
起こし易くなる。プラグ巻上作業において単糸切れによ
り発生した繊維片は『フライ』と称され、巻上げ機周辺
に飛散して作業環境を汚染する。
た繊維束の引き延ばしの割合、つまり開繊比が大きくな
るほど、より多量に発生する。また、このフライは、プ
ラグ巻上機のロール対、及びプリテンションロール等の
ニップ圧力の上昇によっても増加する。
可塑剤を付着している。これは、可塑剤が繊維表面を部
分的に溶解して繊維相互に接着させることにより、プラ
グの硬度を高めるものである。所定のプラグの硬度は、
後工程であるたばこ製造時の工程通過性を確保するため
に必要であり、最終的なたばこ商品の品質からも重要で
ある。プラグ巻上げ作業において発生したフライが可塑
剤を含むと、溶解して凝集物となる。これが製品である
プラグの中に混入すると『溶解』と称される不良品とな
るという問題がある。
ために、通気抵抗の発現性を若干犠牲にしても、プラグ
巻上機における開繊比を低下させて単糸切れを抑制する
といった方法がとられている。しかしながら、開繊比の
低下はフィルター材の開繊不良を引き起こし、フィルタ
ーの通気抵抗、更には、たばこ煙への濾過性能を低下さ
せることとなる。
繊度の小さな繊維素材を用いたプラグ巻上作業において
もプラグの通気抵抗の発現性が良好であり、かつフライ
の発生を抑制できるより高品質なプラグ巻上げ装置を提
供することを目的とする。
とも2組以上のロール対の間で、捲縮を有するフィルタ
ー材料を引き伸ばして開繊処理を行い、円棒状に成形す
るたばこフィルターの製造装置であって、該ロールの少
なくとも一つのロール表面に、(1)式を満たす凹凸溝
があることを特徴とするたばこフィルターの製造装置で
ある。
あり、(FD)はフィルター材である繊維の単繊維繊度
(dtex)、および(TD)は総繊度(dtex)で
ある。
される繊維束の単繊維繊度に応じて、プラグ巻上機の開
繊用ロールにおける凹凸溝を適切に設定することによ
り、通気抵抗の発現性が良好となり、かつフライの発生
量が抑制されることを見いだし本発明を完成するに至っ
た。
少なくとも2組の開繊ロールの間で引き延ばされる繊維
束が、ロール対の周速度の差によって、繊維束全体が引
き延ばされているが、更にロールの凹凸溝によって、よ
り微細に引き延ばされていることに注目した。
に位置する繊維束はロール対により把持されるが、その
近傍の凹部に位置する繊維は把持されていない。このた
め、少なくとも2対のロール間で、繊維束が引き延ばさ
れる際、把持される部分と把持されない部分では、引き
延ばされる割合が微妙に異なるため、両者の間では、更
により微細に引き延ばされていることとなる。ロールの
凹凸溝の繰り返しの中で、この微細な引き延ばしが繊維
束に加えられている。
て使用されるようになった単繊維繊度の小さな繊維束
は、構成する繊維の本数が増加している。
される繊維束の単繊維繊度に応じて、プラグ巻上機の開
繊用ロールにおける凹凸溝を適切に設定することによ
り、上述の微細な引き延ばしをより効果的に発現させる
ことが可能となり、巻上げられるプラグの通気抵抗が良
好となり、かつフライの発生量が抑制されることを見い
だした。
式を満たす凹凸溝があることを特徴とする。 (TD)×(A)/(FD)< 4×104 ・・(1) フィルター材の総繊度である(TD)と単繊維繊度(F
D)との比は、繊維の構成本数を示す。すなわち、
(1)式は、フィルター材の構成本数の多少に応じて、
ロール溝のピッチを調節することを意図している。
を小さくすることにより、凹凸溝の凸部と凹部との間で
微細に引き延ばされる部分を数多くして開繊の効果を向
上させるものである。
ン繊維、ポリオレフィン繊維、セルロースアセテート繊
維などからなる捲縮繊維束が挙げられるが、ポリオレフ
ィン繊維、セルロースアセテート繊維が好適に使用され
る。
2.5(dtex)以下の細デニールの繊維束を使用す
る場合、あるいは、繊維束の構成本数が20000本以
上となる場合には、本発明のたばこフィルター製造装置
は効果を奏する。
開繊用ロールとしては、プリテンションロール、フィー
ドロール、レシオロールなどが挙げられる。
ルが、さらに、(2)式を満たすことが好ましい。 0.4 < (B)/(A) < 0.95 ・・(2) 但し、(A)はロール表面の凹凸溝のピッチ(mm)で
あり、(B)はロール溝の凸部の幅(mm)である。
ロール、例えばフィードロールであることが好ましい。
この(B)/(A)が、0.95を越えると、高速のプ
ラグ巻上げ条件では、繊維束がロールに貼り付き易くな
る。また、0.4未満となると、ロール対における繊維
束の把持が低下して、充分な開繊が行われなくなる。
チは、1.5mm以下であると、繊維束をより微細に引
き延ばすことから好ましい。
示した。また、開繊用ロールの溝形状の一例を図2に示
した。
する。尚、実施例に於ける各測定項目は次の方法に依っ
た。
タ法に基づき測定した。
するフライは、1時間連続してプラグ巻上げを実施した
際に、開繊ロール周辺に付着したフライを収集してその
重量を測定した。
F−3/AF−3(ドイツ、ハウニ社製)を用いて、単
繊維繊度1.7(dtex)、総繊度49,000(d
tex)のセルロースアセテート繊維束を可塑剤として
トリアセチンを6(重量%)を付着させ、円周24.2
(mm)、長さ120(mm)、繊維束の充填量が0.
72(g/rod)のプラグへと巻上げた。この際、A
F−3の開繊ロール部の上流側のロールとして、表1に
示す溝を有するもの、下流側のロールとしては、溝ピッ
チが1.3(mm)、凸部の幅/ピッチの比が0.3と
なる溝を有するロールを使用した。 開繊ロールの周速
度の比である開繊比を1.3〜1.85まで変更してプ
ラグを巻上げ、その通気抵抗を測定した。その結果を表
1に示す。
流側のロールとして、表1に示す溝を有するものを使用
した以外は実施例1と同様にしてプラグを巻上げた。プ
ラグの通気抵抗を表1に示す。
F−3/AF−3(ドイツ、ハウニ社製)を用いて、単
繊維繊度1.7(dtex)、総繊度49,000(d
tex)のセルロースアセテート繊維束を可塑剤として
トリアセチンを6(重量%)を付着させ、円周24.2
(mm)、長さ120(mm)、繊維束の充填量が0.
72(g/rod)のプラグへと巻上げた。この際、A
F−3の開繊ロール部の上流側のロールとして、表2に
示す溝を有するもの、下流側のロールとしては、溝ピッ
チが1.3(mm)、凸部の幅/ピッチの比が0.3と
なる溝を有するロールを使用した。巻上げられるプラグ
の通気抵抗が730(mmH2O)になるよう開繊比を
調整した。その際、フライの発生量を評価した結果を表
2に示す。
流側のロールとして、表2に示す溝を有するものを使用
した以外は、実施例3と同様にしてプラグを巻上げた。
その際、フライの発生量を評価した結果を表2に示す。
ex)、総繊度49,000(dtex)のセルロース
アセテート繊維束を使用する以外は、実施例1、2と同
様にしてプラグを作成した。得られたプラグの通気抵抗
を表3に示す。
流側のロールとして、表3に示す溝を有するものを使用
した以外は実施例5と同様にしてプラグを巻上げた。こ
の時のプラグの通気抵抗を表3に示す。
プラグの通気抵抗発現性が良好であり、かつフライの発
生量が少なく、高品質なプラグが製造できる装置であ
る。
ある。
図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 少なくとも2組以上のロール対の間で、
捲縮を有するフィルター材料を引き伸ばして開繊処理を
行い、円棒状に成形するたばこフィルターの製造装置で
あって、該ロールの少なくとも一つのロール表面に、
(1)式を満たす凹凸溝があることを特徴とするたばこ
フィルターの製造装置。 (TD)×(A)/(FD)< 4×104 ・・(1) 但し、(A)はロール表面の凹凸溝のピッチ(mm)で
あり、(FD)はフィルター材である繊維の単繊維繊度
(dtex)、および(TD)は総繊度(dtex)で
ある。 - 【請求項2】 (1)式を満たす凹凸溝があるロール
が、さらに、(2)式を満たす請求項1記載のたばこフ
ィルター製造装置。 0.4 < (B)/(A) < 0.95 ・・(2) 但し、(A)はロール表面の凹凸溝のピッチ(mm)で
あり、(B)はロール溝の凸部の幅(mm)である。 - 【請求項3】 (1)式、又は(1)式と(2)式とを
満たす凹凸溝があるロールが上流側のロールである請求
項1又は請求項2記載のたばこフィルター製造装置。 - 【請求項4】 ロールの表面にある凹凸溝のピッチが、
1.5mm以下である請求項1〜3いずれか1項に記載
のたばこフィルター製造装置。 - 【請求項5】 凹凸溝があるロールが、プリテンション
ロール、フィードロール、レシオロールである請求項1
〜4いずれか1項に記載のたばこフィルター製造装置。 - 【請求項6】 フィルター材として、構成本数が200
00本以上の繊維を使用する請求項1〜5いずれか1項
に記載のたばこフィルター製造装置。 - 【請求項7】 フィルター材として、単繊維繊度が2.
5(dtex)以下の繊維を使用する請求項1〜6いず
れか1項に記載のたばこフィルター製造装置。 - 【請求項8】 フィルター材として、セルロースエステ
ル、あるいは、ポリオレフィンを使用する請求項1〜7
いずれか1項に記載のたばこフィルター製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP33967598A JP3524786B2 (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | たばこフィルター製造装置 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000157246A true JP2000157246A (ja) | 2000-06-13 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008099692A (ja) * | 2006-10-19 | 2008-05-01 | Hauni Maschinenbau Ag | シガレットフィルタ等用のフィルタ材料を処理するための装置及び方法 |
CN103771140A (zh) * | 2014-02-24 | 2014-05-07 | 龙岩烟草工业有限责任公司 | 滤棒成型机丝束飞花在线收集与称重装置及滤棒成型机 |
CN105707976A (zh) * | 2014-12-05 | 2016-06-29 | 南通醋酸纤维有限公司 | 一种飞花在线清除装置和滤棒成型机组 |
JP2018500007A (ja) * | 2014-11-03 | 2018-01-11 | フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム | 捲縮したウェブを製造するための方法および装置 |
-
1998
- 1998-11-30 JP JP33967598A patent/JP3524786B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2018500007A (ja) * | 2014-11-03 | 2018-01-11 | フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム | 捲縮したウェブを製造するための方法および装置 |
US11730185B2 (en) | 2014-11-03 | 2023-08-22 | Philip Morris Products S.A. | Method and apparatus for manufacturing a crimped web |
CN105707976A (zh) * | 2014-12-05 | 2016-06-29 | 南通醋酸纤维有限公司 | 一种飞花在线清除装置和滤棒成型机组 |
CN105707976B (zh) * | 2014-12-05 | 2019-04-19 | 南通醋酸纤维有限公司 | 一种飞花在线清除装置和滤棒成型机组 |
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JP3524786B2 (ja) | 2004-05-10 |
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