JP2000156751A - ファクシミリ装置、パーソナルコンピュータ、通信システムおよびファクシミリ送信プログラムを記録した媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一画像上に文字データ等の２値画像と写真
等の多値画像とが混在しているものをファクシミリ送信
しようとした場合に、画像の劣化をおこすことなく、短
時間に送受信することができるファクシミリ装置、パー
ソナルコンピュータ、通信システムおよびファクシミリ
送信プログラムを記録した媒体を提供する。 【解決手段】 写真等の多値画像データ１を受信する多
値画像受信手段と、文字データ等の２値画像データ２を
受信する２値画像受信手段と、受信した多値画像情報と
２値画像情報とを結合して、元の画像に再編集する再編
集手段と、備えることにより、多値画像の送受信と２値
画像の送受信とを別々に行い、画像の劣化をおこすこと
なく、短時間に効率よく画像情報の送受信を行うことが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリの送
受信に係り、特に２値データ領域および多値データ領域
が混在する画像の送受信および出力方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ページ内に２値データ領域と多値
データ領域とが混在する画データの読み取り装置やファ
クシミリ装置に、特開平５−３２８１２０号公報記載の
「原稿読取装置」や特開平１−２２１０６３号公報記載
の「ファクシミリ装置」がある。

【０００３】このものは、ページ内の文字等の２値デー
タ領域では２値データ読み取りを行い、写真画像等の多
値データ領域では多値データ読み取りを行い、それぞれ
の領域に基づいたデータ読み取りを行っている。また近
年、パーソナルコンピュータ（以後、ＰＣと呼ぶ）の普
及は著しいものがある。ＰＣにファクシミリ装置を接続
したり、ファクシミリモデムを搭載して、ＰＣからファ
クシミリ送信を行うことも多くなってきた。ＰＣからの
ファクシミリ送信が可能になったことにより、多種の画
像の送信が可能となってきている。特に、文章中にデジ
タルカメラ等の画像を貼り付けた文章の送信も可能であ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このような送信方法に
よれば、画像出力したものを紙に貼り付けた文章を、再
度、ファクシミリ装置で読み取り送信するよりは、品質
はよいものの、画像は黒くつぶれ易く、オリジナルの画
像に対しての劣化が激しい。また、ハーフトーン送信す
れば、劣化を最小限に抑えることはできるものの、ピク
チャー画像以外もハーフトーンデータとして処理される
ので、通信時間が非常にかかってしまう。また、画像以
外の文字等は、読みにくくなってしまう。電子メールで
の送信であれば、劣化はないものの、まだ、ファクシミ
リ装置の普及には及んでおらず、誰にでも送信できると
いうものでもない。

【０００５】また、上記従来技術を利用して、文字と画
像とを別々に読み取ることはできるものの、２値データ
と多値データとが混在しているためハーフトーン送信す
るので、通信時間は非常にかかってしまう。そこで本発
明は、２値画像と多値画像とを別々に送信して、受信側
で再編集し、原画像を再現することにより、劣化が少な
く、通信時間も長くならないファクシミリ装置、パーソ
ナルコンピュータ、通信システムおよびファクシミリ送
信プログラムを記録した媒体を提供することを課題とす
る。

【０００６】また、文字データと画像データとを別々に
分けて出力できるようにするとともに、文字データと画
像データとから送信する画像を選択して例えば文字デー
タだけを選んで送信し、通信時間を削減し、通信コスト
を抑えた送信ができるようにする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
上記課題を解決するため、同一画像上に多値画像と２値
画像とが混在する画像情報を受信するファクシミリ装置
において、多値画像情報を受信する多値画像受信手段
と、２値画像情報を受信する２値画像受信手段と、受信
した多値画像情報と２値画像情報とを再結合して元の画
像に再編集する再編集手段と、を備えたことを特徴とす
るものである。

【０００８】請求項２記載の発明は、上記課題を解決す
るため、同一画像上に多値画像と２値画像とが混在する
画像情報を送信するパーソナルコンピュータにおいて、
多値画像情報を送信する多値画像送信手段と、２値画像
情報を送信する２値画像送信手段と、多値画像の位置情
報を送信する位置情報送信手段と、を備えたことを特徴
とするものである。

【０００９】請求項３記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項２記載のパーソナルコンピュータにおい
て、前記多値画像と前記２値画像とから送信する画像を
選択する送信画像選択手段を備えたことを特徴とするも
のである。請求項４記載の発明は、上記課題を解決する
ため、同一画像上に多値画像と２値画像とが混在する画
像情報を送受信する通信システムにおいて、多値画像情
報と２値画像情報とを別々に送信するパーソナルコンピ
ュータと、前記多値画像情報と２値画像情報とを別々に
受信して元の画像に再編集するファクシミリ装置と、を
備えたことを特徴とするものである。

【００１０】請求項５記載の発明は、上記課題を解決す
るため、同一画像上に多値画像と２値画像とが混在する
画像情報を送受信する通信システムにおいて、多値画像
情報と２値画像情報とを別々に送信するパーソナルコン
ピュータと、前記多値画像情報と２値画像情報とを別々
に出力するファクシミリ装置と、を備えたことを特徴と
するものである。

【００１１】請求項６記載の発明は、上記課題を解決す
るため、同一画像上に多値画像と２値画像とが混在する
画像情報を送信するファクシミリ送信プログラムを記録
した媒体において、多値画像情報を送信する多値画像送
信ステップと、２値画像情報を送信する２値画像送信ス
テップと、多値画像の位置情報を送信する位置情報送信
ステップと、前記多値画像と前記２値画像とから送信す
る画像を選択する送信画像選択ステップと、を備えたこ
とを特徴とするものである。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図面を参照しつつ説明する。図１（ａ）に示すよ
うな１ページ１０の中に、ピクチャー画像データ（多値
画像）１と、文字等の２値データ（２値画像）２が混在
することは度々存在する。このような画像のピクチャー
画像１だけをハーフトーンで送信したいと言う要望があ
る。しかし、ファクシミリの１ページのデータ送信にお
いて、２値データとハーフトーンデータ（多値画像）と
を混在して送信することは、一般的な方法ではできな
い。

【００１３】仮に、ピクチャー画像１だけをハーフトー
ンで送信しようとすると、ピクチャー画像１のみを別の
ページにして、送信モードを変更することで可能であ
る。しかし、ピクチャー画像１だけを、抜き出して、文
章を作り替え、さらに、１送信の中で、ページ毎の送信
モードを設定しなければならず、オペレータに無駄な作
業をしいることになる。

【００１４】図２に、本発明の送信側処理を示し、以下
に説明する。ＰＣでの文章だと、文字部分とピクチャー
画像部分とは、簡単に領域の区別がつく。ＰＣ側では、
１ページ内に、文学部分とピクチャー画像部分が混在し
た場合は、ファクシミリ送信ソフトで文字部とピクチャ
ー画像部を分け、ページを分けて送信するプロプラムを
作成する。また、ピクチャー画像は、ハーフトーンにて
送信するようにもプログラムする。

【００１５】上記処理を図２に基づいて説明する。画像
送信時、送信文書の用意ができたらピクチャー画像の有
無を調べる（ｓ２）。ピクチャー画像が無い場合には、
そのまま２値データとして送信する（ｓ３）。ピクチャ
ー画像がある場合には、ピクチャー画像部分を取り除き
（ｓ４）、２値データの有無を調べる（ｓ５）。２値デ
ータがあれば、取り除いた画像を２値データとして送信
する（ｓ６）。２値データの送信が終了または２値デー
タがない場合には、上記ｓ４で取り除いたピクチャー画
像をハーフトーンで送信する（ｓ７）。１ページ分の処
理出力が終了したら、文書の終了判断をし（ｓ８）、次
ページのデータがあれば、ｓ２に戻って処理を繰り返
す。文書の全てが終了したら、通信を終了する（ｓ
９）。

【００１６】ここで、受信側で上記画像をそのまま受信
すると、図１（ｂ）の様に文字等の２値データのページ
１２とピクチャー画像のページ１１とが別々に出力され
てしまう。受信側で、個別に送られてきたデータを編集
する方法を図３、４、５に示すとともに以下に説明す
る。

【００１７】先ず、文字部分だけの２値のデータをメモ
リーに蓄える（ｓ２５）。その蓄えたデータにより、文
字等の存在しない空白部分の大きさ：Ｂを検出する（ｓ
２６）。ＰＣからの送信のため、空白部分：Ｂには、ス
キャナーで読み取った時のような、小さな汚れ等の孤立
点のデータは存在しないため、容易に空白部分を検出す
ることは可能である。但し、通信状況により、データエ
ラーにより空白部分に孤立点等が発生する場合もあるの
で、狐立点除去の制御を付加しておく（ｓ２４）。孤立
点の判断としては、ある黒のデータがあった場合、その
周辺のデータと照らし合わせて、その黒点の大きさによ
り判断する。ある黒データが設定値よりも小さい時に
は、その黒データは、削除してしまう。また、空白部分
の大きさ：Ｂは、初期設定で、ある大きさ以上になって
いないと、空白部分なしと判断するようにする。これ
は、行間、文字間での空白をカウントすることになり、
無数の空白部分が存在することによる処理の時の増大を
防ぐためである。次に、ハーフトーン画像の大きさＨを
検出する（ｓ３３）。この時も、孤立点除去の制御を行
っている。

【００１８】次に、２値の空白部分：Ｂとハーフトーン
の画像の大きさ：Ｈを比較する（ｓ３８）。Ｂ＞Ｈとな
った場合は、２値画像とハーフトーン画像を重ね合わせ
たデータとして出力する（ｓ４０）。これにより、２値
画像とハーフトーン画像が混在したプリントアウトが行
える。逆に、Ｂ≦Ｈとなった場合は、２値データとハー
フトーンデータを組み合わせず、従来通り図１（ｂ）の
ように文字データのみのページ１２とピクチャー画像の
みのページ１１を出力する（ｓ４４、ｓ４７）。

【００１９】ここで、注意すべき点は、１ページ内に複
数のピクチャー画像が存在する場合である。２値データ
の空白部分の大きさＢを判定した時、最初に検出した部
分をＢ１、次をＢ２、……としてデータを蓄積してお
く。ハーフトーン画像も、最初の大きさをＨ１、次をＨ
２、……として蓄積する。

【００２０】それぞれ、Ｂ１とＨ１、Ｂ２とＨ２、……
を比較するようにする。この全てがＢ＞Ｈとならない限
り、データの編集は行わない。また、Ｂの数とＨの数が
同じになっていない場合も同様である。オペレータの好
みによっては、元の文章形態でなくて、ピクチャー画像
は、文章の出力後にまとめて印字したいとの要求がある
かもしれない。その場合、上記の様な空白部分の検出は
行わない。さらに、ピクチャー画像だけを、メモリーに
蓄積し、２値データ全てが出力された後に、印字するこ
とのできるように、ファンクションモードで設定する。
また、ハーフトーン画像の大きさだけは判定し、出力用
紙の大きさとその大きさを判定する。１ページに１画像
ではなく、複数のハーフトーン画像を順番に展開できる
ようにする。これにより、無駄な出力用紙の出力を低減
できる。

【００２１】最後に、送信側で、ピクチャー画像を含む
文章において、送信時間短縮（通信コスト低減）の為
に、混在文章のなかから、文章のみを送信したいという
要求がある。これに対しては、前述した送信ソフトにお
いて、文字部だけを選択して送信することで可能とな
る。

【００２２】

【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、同一画像
上の多値画像と２値画像とを別々に受信して元の画像に
再編集するので、短時間で効率よく画像情報の受信を行
うことができ、画像の劣化もなく通信コストの削減を行
うことができる。請求項２記載の発明によれば、同一画
像上の多値画像と２値画像とを別々に送信するので、短
時間で効率よく画像情報の送信を行うことができ、画像
の劣化もなく通信コストの削減を行うことができる。

【００２３】請求項３記載の発明によれば、文字データ
と画像データとから送信する画像を選択して例えば文字
データだけを選んで送信することができるので、必要な
情報を短時間に送信して、通信コストの削減ができる。
請求項４記載の発明によれば、同一画像上の多値画像と
２値画像とを別々に送受信して元の画像に再編集するの
で、短時間で効率よく画像情報の送受信を行うことがで
き、画像の劣化もなく通信コストの削減を行うことがで
きる。

【００２４】請求項５記載の発明によれば、同一画像上
の多値画像と２値画像とを別々に送受信するとともに、
別々に出力するので、短時間で効率よく画像情報の送受
信を行うことができ、画像の劣化もなく通信コストの削
減を行うことができるとともに、ピクチャー画像と文字
データとの編集が容易にできる。請求項６記載の発明に
よれば、文字データと画像データとから送信する画像を
選択して例えば文字データだけを選んで送信することが
できるので、必要な情報を短時間に送信して、通信コス
トの削減ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】多値画像と２値画像とが混在する画像を示す
図、多値画像のみ示す図および２値画像のみ示す図であ
る。

【図２】送信側の処理を示すフローチャートである。

【図３】受信側の処理を示すフローチャートである。

【図４】受信側の処理を示すフローチャートである。

【図５】受信側の処理を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１ ピクチャー画像 ２ 文字データ １０ ピクチャー画像、文字データ混在ページ １１ ピクチャー画像ページ １２ 文字データページ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】同一画像上に多値画像と２値画像とが混在
   する画像情報を受信するファクシミリ装置において、 多値画像情報を受信する多値画像受信手段と、 ２値画像情報を受信する２値画像受信手段と、 受信した多値画像情報と２値画像情報とを再結合して、
   元の画像に再編集する再編集手段と、 を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
2. 【請求項２】同一画像上に多値画像と２値画像とが混在
   する画像情報を送信するパーソナルコンピュータにおい
   て、 多値画像情報を送信する多値画像送信手段と、 ２値画像情報を送信する２値画像送信手段と、 多値画像の位置情報を送信する位置情報送信手段と、 を備えたことを特徴とするパーソナルコンピュータ。
3. 【請求項３】請求項２記載のパーソナルコンピュータに
   おいて、 前記多値画像と前記２値画像とから送信する画像を選択
   する送信画像選択手段を備えたことを特徴とするパーソ
   ナルコンピュータ。
4. 【請求項４】同一画像上に多値画像と２値画像とが混在
   する画像情報を送受信する通信システムにおいて、 多値画像情報と２値画像情報とを別々に送信するパーソ
   ナルコンピュータと、 前記多値画像情報と２値画像情報とを別々に受信して、
   元の画像に再編集するファクシミリ装置と、 を備えたことを特徴とする通信システム。
5. 【請求項５】同一画像上に多値画像と２値画像とが混在
   する画像情報を送受信する通信システムにおいて、 多値画像情報と２値画像情報とを別々に送信するパーソ
   ナルコンピュータと、 前記多値画像情報と２値画像情報とを別々に出力するフ
   ァクシミリ装置と、 を備えたことを特徴とする通信システム。
6. 【請求項６】同一画像上に多値画像と２値画像とが混在
   する画像情報を送信するファクシミリ送信プログラムを
   記録した媒体において、 多値画像情報を送信する多値画像送信ステップと、 ２値画像情報を送信する２値画像送信ステップと、 多値画像の位置情報を送信する位置情報送信ステップ
   と、 前記多値画像と前記２値画像とから送信する画像を選択
   する送信画像選択ステップと、 を備えたことを特徴とするファクシミリ送信プログラム
   を記録した媒体。