JP2000156587A - 電波吸収可塑性材料、電波吸収可塑性材料成形体及びそれを用いた加工方法 - Google Patents

電波吸収可塑性材料、電波吸収可塑性材料成形体及びそれを用いた加工方法

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JP2000156587A
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absorbing plastic
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械加工及び建築施工の技術分野において
精密な接着、成形、補修等の加工を簡易に行いうる電波
吸収可塑性材料を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂、ガラス等の熱可塑性材料
マトリックス中に、電波のエネルギーを熱に変換しう
る、粒子状又は繊維状のカーボン、金属、フェライト等
の電波吸収性材料を分散・含有してなることを特徴とす
る。この電波吸収可塑性材料に電波を照射して軟化、溶
融させ、所望の加工を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械加工及び建築
施工の技術分野における接着、成形、補修等の加工に適
する電波吸収可塑性材料、その成形体及びそれらを用い
た加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】機械加工及び建築施工においては、従
来、加工方法は主として機械的な方法に頼っている。建
築施工においては、充填、接着等の加工に利用する材料
がモルタルや鉄骨であるため、精密な加工精度を有する
施工をすることが困難であり、これらの公知の建築用材
料だけでは、例えば、真空を保ったり、水を漏洩させな
い建築物を構築する等の精度の高い加工は実施し難かっ
た。
【0003】接着加工を簡易に行うため、特開昭63−
63773号には、熱硬化性或いは熱溶融性を有する被
接着体の接着部に電磁波の吸収能を持たせ、電磁波を照
射して接着部分近傍を加熱し、接着を行う方法が記載さ
れている。この方法は、電磁波の照射により特定部分を
選択的に加熱しうる利点を有するものの、被接着体が加
熱により溶融或いは硬化するものに限られ、さらに、電
磁波の吸収能を持たせた材料の配置位置も限定されるこ
とから、適用部位や形状に制限があり、精密加工分野に
は適さなかった。
【0004】電磁波を照射して加熱する技術は広く知ら
れているものの、機械加工及び建築施工分野において
は、加工・施工方法として電磁波のエネルギーを用いる
ことは、従来、静電加工、電気溶接、光硬化等に限られ
ており、この分野における高精度の加工方法は未だ実用
化されていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】即ち、本発明の目的
は、機械加工及び建築施工の技術分野において精密な接
着、成形、補修等の加工を簡易に行いうる電波吸収可塑
性材料を提供することにある。また、本発明の他の目的
は、前記電波吸収可塑性材料を加工に適する形状に予め
成形した電波吸収可塑性材料成形体を提供することにあ
る。
【0006】本発明のさらなる目的は、機械加工及び建
築施工の技術分野において精密な接着、成形、補修等の
加工を簡易に行いうる加工方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、電磁波を吸収して発熱する材料を所定のマトリ
ックス中に均一に分散することにより、精密加工に適す
る材料を得られることを見いだし本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明の電波吸収可塑性材料は、熱
可塑性材料マトリックス中に、電波のエネルギーを熱に
変換しうる電波吸収性材料を分散・含有してなることを
特徴とする。
【0009】ここで、前記電波吸収性材料は、粒子状又
は繊維状のカーボン、金属、フェライトから選択される
ことが好ましく、熱可塑性材料は加熱により溶融或いは
軟化する熱可塑性樹脂、熱可塑性無機材料から選択され
ることが好ましい。
【0010】また、本発明の電波吸収可塑性材料成形体
は、熱可塑性材料マトリックス中に、電波のエネルギー
を熱に変換しうる電波吸収性材料を分散・含有してなる
電波吸収可塑性材料を所望の形状に成形してなることを
特徴とする。
【0011】本発明の前記電波吸収可塑性材料を用いた
加工方法としては、熱可塑性材料マトリックス中に電波
のエネルギーを熱に変換しうる電波吸収性材料を分散・
含有してなる電波吸収可塑性材料又はその成形体に電波
を照射して軟化又は溶融させて所望の加工を行う方法で
あり、より詳細には、熱可塑性材料マトリックス中に電
波のエネルギーを熱に変換しうる電波吸収性材料を分散
・含有してなる電波吸収可塑性材料を、被加工物の所定
の空間或いは被加工物により形成される所定の空間に充
填、配置し、該充填、配置部位に電波を照射して、電波
吸収可塑性材料を軟化又は溶融する方法、或いは、この
電波吸収可塑性材料からなる成形体を、被加工物に接す
るように配置し、該成形体に電波を照射して、電波吸収
可塑性材料成形体を軟化又は溶融する方法等が挙げられ
る。
【0012】前者の方法では、クラックの補充、空隙の
充填、複数の被加工物の接着等を行うことができ、後者
の方法では、クラックの補充、空隙の充填の他、例え
ば、ボルトやナット状に成形した電波吸収可塑性材料成
形体を被加工物に溶着して固定したり、電波吸収可塑性
材料からなる板状或いはシート状の成形体を、少なくと
も2つの被加工物間に挟持させ、2つの被加工物を接着
させたり、或いは、複数の電波吸収可塑性材料成形体同
士を互いに接着させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の電波吸収可塑性材料は熱
可塑性材料のマトリックス中に電波の照射によりそのエ
ネルギーを熱に変換しうる粒状あるいは繊維状の電波吸
収性材料を均一に分散・含有した材料を指す。
【0014】ここで、電波吸収性材料は熱可塑性材料を
軟化、溶融するための熱源であり、熱可塑性材料を均一
に、効率よく軟化、溶融させる観点から、体積の小さい
ものがマトリックス中に均一に分散されていることが好
ましい。従って、電波吸収性材料は粒子状或いは繊維状
の形状を有するものが好ましい。
【0015】ここで、電波吸収材料とは、電波のエネル
ギーを熱に変換しうる物質であれば特に制限はないが、
前記分散性、安全性及び入手の容易性の観点から、素材
としては、カーボン、金属、フェライト等が好ましく例
示され、形状としては、粒子状又は繊維状であることが
好ましい。用いうる電波吸収材料の具体例としては、炭
素繊維、カーボンブラック等の炭素質微粒子、メタルフ
ァイバーと称される金属繊維類、金属或いは金属酸化
物、金属間化合物等の微粒子、繊維状フェライト、或い
はフェライト微粒子等が挙げられる。
【0016】繊維状のものとしては、分散性の観点から
長さ10mm以下の短繊維が好ましく、微粒子状のもの
としては、平均粒子径が0.1μm〜10mm程度のも
のが好ましい。粒子径が小さ過ぎると2次凝集を起こし
やすくなり、均一分散が困難でハンドリング性が低下す
る。一方、粒子径が大き過ぎると沈殿しやすくなり、均
一分散が困難になるし、熱の発生が局所的となりやす
く、熱可塑性材料に均一に熱を付与し難い。
【0017】マトリックス材料である熱可塑性材料とし
ては、公知の熱可塑性樹脂、ガラス等の熱可塑性を有す
る無機材料等を目的に応じて使用することができるが、
前記の電波吸収材料の発熱能との関連で、溶融温度或い
は軟化点が、ガラスなどの無機材料においては1500
℃以下のものが好ましく、樹脂などの有機材料において
は150〜250℃程度のものが好ましい。軟化点又は
溶融温度が高過ぎると加工に要するエネルギーが多量に
必要となり、低過ぎると被加工品や加工された接着部分
等の耐熱性が低下するため、いずれも好ましくない。
【0018】熱可塑性材料の具体例としては、アクリル
樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド、ポリエチレン、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂類及びこれらに公
知の補強繊維などを混合した繊維強化樹脂(FRP)、
ガラス等の無機熱可塑性材料等が挙げられる。ガラスは
その種類にもよるが、溶融温度は高温であるものの、軟
化温度が比較的低温の材料もあり、本発明に好適に使用
しうる材料といえる。例えば、ソーダ石灰ガラスの場
合、溶融温度は1400〜1500℃と高温であるもの
の、軟化点は500〜700℃であり、好適な材料であ
る。
【0019】熱可塑性材料と電波吸収材料との配合比に
ついては、所望の熱特性や接着強度などにより、適宜選
択しうるが、一般的には、電磁波を照射した時の発熱量
は、電波吸収材料の単位体積当たりの濃度に比例するた
め、所定の電磁波の強度に対して電波吸収材料が発生さ
せるジュール熱を考慮して、熱可塑性材料中に配合する
電波吸収材料の配合量を決定すればよい。例えば、熱可
塑性材料の温度が暖まる程度で加工をなしうる場合には
添加量は少なくて済むが、面接着のように熱可塑性材料
が完全に溶融する必要がある場合には添加量も多くする
必要がある。また、熱可塑性材料の軟化、溶融温度が低
い場合には、少量でもよく、比較的高い場合には同様の
加工性を達成する場合には、より多量の配合を必要とす
る。このように、配合比は目的や使用する材料より適宜
決定されるが、一般的には、熱可塑性材料に対して0.
1〜10容量%程度を配合すればよく、0.5〜3容量
%程度であることが好ましい。
【0020】例えば、熱可塑性材料としてアクリルを用
い、電波吸収材料としてカーボンファイバーを配合する
場合、その配合比は容量比で100:10〜100:
0.1程度であることが好ましい。
【0021】本発明の電波吸収可塑性材料は、熱可塑性
材料中に微粒子状又は繊維状の電波吸収材料を均一に固
体分散することにより製造される。この方法としては、
公知の固体分散方法を適用すれば良く、例えば、メタル
ファイバーやカーボンファイバーを補強材として含有す
るFRPの製造等と同様にして、熱可塑性材料の混練時
の最終段階において、繊維状又は粒子状の電波吸収材料
を配合し、よく分散するまで混練を続ける方法や、熱可
塑性材料に電波吸収材料を所定量添加して、熱可塑性材
料の軟化点或いは溶融温度又はその温度以上になるまで
加熱して攪拌混合する方法等が挙げられる。混練、攪
拌、混合の処理は均一に分散するまで行う必要があり、
通常は1〜10時間程度行われる。また、材料の安定性
の観点から、配合を還元雰囲気下で行うことも好ましい
態様である。
【0022】この電波吸収可塑性材料は、溶融状態で所
望の空隙に充填したり、溶剤に溶解して所望の部位に塗
布するなどの方法で被加工物に適用することができる。
【0023】また、この電波吸収可塑性材料は予め所望
の形状に成形した成形体として使用することもできる。
即ち、ペレット状、粒子状等の成形体とすればハンドリ
ング性が向上するし、2つの平面を接着するのに用いる
場合には、薄い板状或いはシート状の成形体とするのが
よい。さらには、加工する目的や適用する場所に応じ
て、ボルト、ナット、ワッシャなどの形状の成形体とし
ても良く、電波を照射するまで2つの反応性材料間に隔
壁を設けるような目的で本発明の電波吸収可塑性材料を
用いる場合には、袋状、或いはマイクロカプセル状の成
形体を形成すればよい。また、この電波吸収可塑性材料
成形体自体を被加工物として、互いに接着させたり、一
次成形加工の後、金型等を用いて表面加工、2次加工を
施すこともできる。これらの成形体を得るには、通常の
熱可塑性材料の成形方法をそのまま適用すればよい。
【0024】本発明の加工方法は、熱可塑性材料マトリ
ックス中に電波のエネルギーを熱に変換しうる電波吸収
性材料を分散・含有してなる電波吸収可塑性材料をに電
波を照射して軟化又は溶融状態とし、所望の加工を施す
ことで実施できる。電波吸収可塑性材料を、加工を行お
うとする所定の位置に被加工体として、あるいは被加工
体と接触するように配置し、充填箇所に電波を照射して
軟化、溶融させ、電波の照射を停止して再硬化させる方
法に基づくものであり、これを種々の部位に適用して、
補修、接着、充填、成形等を精度高く行いうるという利
点を有する。
【0025】具体的には、例えば、電波吸収可塑性材料
を被加工物の所定の空間に充填、配置し、充填部位に電
波を照射すると、電波の照射により電波吸収性材料が発
熱し、その熱で熱可塑性材料が軟化又は溶融して空間に
密着するように変形し、電波の照射を停止することによ
り、熱可塑性材料が所定の空間の形状に適合した状態で
再度硬化するため、空隙を精度高く充填することができ
る。壁面に形成されたクラックにこの方法を用いれば、
充填した材料が一旦溶融状態になって、再硬化するた
め、クラックは隙間なく充填され、水分や空気を遮断し
うるクラックの補修を簡単に行うことができる。この空
間が貫通孔である場合には、電波吸収可塑性材料を充填
する際に、反対側から吸引することにより、空隙への充
填を効率よく行うことができる。また、2つの加工体の
間に形成された空間に電波吸収可塑性材料を配置すれ
ば、2つの物体の接着を同様の方法で行うことができ
る。
【0026】次に、電波吸収可塑性材料の成形体を用い
る加工方法について説明する。この方法においては、熱
可塑性材料マトリックス中に電波のエネルギーを熱に変
換しうる電波吸収性材料を分散・含有してなる電波吸収
可塑性材料からなる成形体を、被接着物に接するように
配置し、該成形体に電波を照射して該成形体を一旦軟化
又は溶融し、再硬化させることにより、成形体と被接着
物とが固着される。
【0027】例えば、2つの被接着物を接着しようとす
る場合、板状又はシート状の電波吸収可塑性材料からな
る成形体を、2つの被接着物間に挟持し、該成形体に電
波を照射して、両端から圧力を加えながら成形体を溶融
させ、その後、電波の照射を止め、溶融部が冷えて再硬
化すると2つの被接着物が密着、固定される。
【0028】また、粒子状あるいはペレット状の電波吸
収可塑性材料成形体を用いて、先に電波吸収可塑性材料
を用いる場合に説明したような空間の充填等を同様に行
うことができる。粒子状あるいはペレット状の電波吸収
可塑性材料成形体は所定の空間に充填、配置する場合の
ハンドリング性にも優れている。この粒子状の電波吸収
可塑性材料成形体をクラックに充填して電波を照射する
と、成形体の見掛け上の体積が溶融により減少すること
があるが、この場合には、さらに粒子状の電波吸収可塑
性材料成形体を追加して、その後、電磁波の照射を行
い、クラックを完全に充填することもできる。
【0029】また、より接着を強固にするために、熱可
塑性材料で形成された2つの被加工物間の接合面にシー
ト状の電波吸収可塑性材料を挟み、さらに、電波吸収性
可塑性材料で作られたワッシャを挟んでボルト及びナッ
トで締め付ける。この状態で電磁波を照射すると、電波
吸収可塑性材料及びその成形体であるワッシャが加熱さ
れ、この熱により、熱可塑性材料が融けると同時に接合
圧力が生じて二つの被加工体の表面も溶融する。電磁波
の照射を止め、溶融部が冷えると二つの被加工体の接合
が完了する。被加工体自体をブロック状の電波吸収可塑
性材料で形成し、電波の照射により加熱すると、ブロッ
クそのものの熱膨張によって接合圧力が形成されるた
め、強固で、隙間のない接着が達成できる。
【0030】また、従来はアクリルやガラス等の材料を
板状に加工した後に、さらにプレス等の加工方法を適用
することは困難であった。しかし、アクリルやガラスな
どを熱可塑性材料マトリックスとした本発明の電波吸収
可塑性材料においては、電波の照射を行った上で、また
は行いつつ、材料自体を軟化させることができるため、
プレス加工することができ、より精密な表面加工や形状
の2次加工が可能になるという利点をも有する。
【0031】本発明の電波吸収可塑性材料の所定の位置
へ電波を照射して該電波吸収可塑性材料を軟化、又は溶
融して加工を行うものであるが、照射される電波は、該
材料内に分散、含有される電波吸収性材料の発熱(ジュ
ール熱の発生)を効率よく行いうるものが好ましく、例
えば、波長1m〜1cm程度の電磁波、マイクロ波等が
好適である。
【0032】電波の照射は常法により行うことができる
が、通常は、エネルギー効率の観点から、局所的な電波
の放射手段が用いられ、例えば、図1(A)に示すよう
に、円錐形電磁ホーンアンテナ10等を用いた電波放射
器からの電波(図中に矢印で照射方向を示す)を電波吸
収可塑性材料12の被加工部分に照射することが好まし
く、図1(B)に示すように、該ホーンアンテナ10か
らの電波を電波吸収可塑性材料12を配置した被加工部
分の反対側に位置させたパラボラアンテナ(回転パラボ
ラ反射板)14によって収束させることがさらに好まし
い。このパラボラ反射板14の位置を変位させることに
より、収束点を変位させながら所望の位置に集中的に電
波を照射することもできる。
【0033】加工部位の条件によって反対側に反射板を
置くことが困難な場合には、ホーンアンテナ10に誘電
体レンズ16等の電波収束手段を併用することにより、
直接電磁波を収束させ、ホーンアンテナ10自体の位置
を変位させることにより、誘電体レンズ16による収束
点を変位させながら所望の位置に集中的に電波を照射す
る方法(図2参照)、あるいは、照射側に後方散乱して
くる電磁波を遮蔽するとともに、エネルギーを効率的に
被加工部位に集めるために、電波の放射器10側のみに
平面状の反射板18またはパラボラ状の反射板14を置
く方法(図3(A)、(B)参照)などを適用すること
ができる。特に、図3(B)に示すように、電波放射器
10側にパラボラ反射板14を用いる方法では、後方散
乱してくるエネルギーを収束して反射させることが可能
になる。反射板14、18の周辺部には、電波吸収体2
0を置いて遮蔽効率を高めることもできる。
【0034】また、図4(A)、(B)に示すように、
電波の照射側と反対側の両側に平面状の反射板18また
はパラボラ状の反射板14を置き、両端間で反射させて
さらにエネルギー効率の向上を図ることもできる。な
お、組み合わせとしては、平板反射板同士(図4(A)
参照)、パラボラ反射板同士(図4(B)参照)、ある
いは平板反射板とパラボラ反射板を組み合わせてもよ
い。また、距離を正確に制御することができる場合に
は、ファブリペロー共振器を構成することが可能にな
り、さらに効率的にエネルギーを被加工部位に収束させ
ることが可能になる。この場合には、厚さ方向全体で、
中央部分にエネルギーが集まることになるので収束点を
移動させるとも不用になる。
【0035】これらは、電磁波の効率的な照射方法であ
るが、他方、他の構造物や人体に対する電磁波の影響を
軽減するために、該ホーンアンテナからの電波を被加工
部分の反対側に位置させた反射板で反射させ、照射を所
望する部分以外への電波の拡散を防止することもでき
る。
【0036】本発明の電波吸収可塑性材料に含まれる金
属ファイバーやカーボンファイバー等の導電性の電波吸
収材料が電磁波の照射によって加熱されるのは、それ自
体が電磁波に対して微少アンテナとして働き、この際に
アンテナ上に流れる電流によるジュール熱を発生させる
からである。この発熱により、マトリックスである熱可
塑性材料を軟化、或いは溶融させて加工を行うものであ
るが、この発熱反応に伴って、金属やカーボンファイバ
ー等のアンテナとして働く材料自体が溶融したり、酸化
等による導電率の低下が起これば、材料全体が電波吸収
性能を示さなくなることも起こり得る。このような現象
が生じると、電波放射器近傍に存在する電波吸収材料が
まず反応して電波吸収性が消失することで、電波放射器
より距離をおいた部位に存在する電波吸収材料の未反応
領域へ電磁波が届くことになり、そこでで発熱反応が生
じ、これが順次繰り返されて、電波吸収可塑性材料の深
部まで反応が進み、奥行きのある部材における精密な可
能の実施が可能になる。
【0037】この反応性を応用して、厚い熱可塑性材料
を接合させる場合に、接合部の電波吸収材料の単位重量
当たりの配合量を電波放射器近傍では少なく、反対側に
離れるに従って多くするように、傾斜性を持たせること
により、ほぼ均一な温度で全体を加熱することが可能と
なり、均一な加工を行うことができる。
【0038】さらに、被加工体が熱可塑性材料である場
合、例えば、マトリックス材料と被加工体の材料として
同じ熱可塑性材料を用いるなど、溶融によって電波吸収
可塑性材料が被加工体である熱可塑性材料中に均一に拡
散するような条件を設定することにより、接合部位の痕
跡を残さない加工も可能になる。
【0039】このように、電波吸収可塑性材料の温度
は、電波放射源から遠くなるほど下がる傾向があるた
め、加熱による材料の熱膨張等があったとしても電波放
射部から離れると徐々に小さくなるため、内部応力が一
個所に集中することなく、クラックの補修や接合等の加
工を行える利点がある。
【0040】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明
するが、本発明はこれに制限されるものではない。
【0041】(実施例1) [電波吸収可塑性材料の調整]熱可塑性材料マトリック
スであるアクリルに対して、電波吸収材料である炭素繊
維(平均繊維長6mm)を1.0容量%配合し、150
〜200℃に加熱しながら、還元雰囲気中、溶融攪拌機
で3時間、十分に混練して炭素繊維をマトリックス中に
均一分散させて電波吸収可塑性材料を得た。この電波吸
収可塑性材料を平均粒子径1mmの粒子状に成形し、電
波吸収性可塑性材料成形体を作製した。
【0042】[熱可塑性材料ブロックの接着加工]2つ
の熱可塑性材料ブロックを接着加工する方法について説
明する。
【0043】図5(A)、(B)は、実施例1の熱可塑
性材料ブロックの接着加工状態を示す概略図である。厚
みが5cmである2つの熱可塑性材料ブロック22、2
4の間に粒子状の電波吸収可塑性材料成形体12を挟み
込む(図5(A))。ホーンアンテナ10より電波吸収
可塑性材料成形体12及びその近傍に電磁波(図中に矢
印で示す:照射条件 2.45GHz 500W〜1k
W)を照射する。電磁波を吸収した電波吸収可塑性材料
成形体12は内在する電波吸収材料の発熱により溶融
し、熱可塑性材料ブロック同士を溶融、接合する。被加
工体である熱可塑性材料ブロック22、24自体は、電
磁波を透過させるため、本体は電磁波により影響を受け
ない。
【0044】電磁波の照射を止めると、電波吸収可塑性
材料は自然冷却されて再硬化し、2つの熱可塑性材料ブ
ロック22、24は強固に接着加工される。この接着部
位は、ブロックの外側と完全に密着しており、水分や気
体を遮断しうることが確認された。
【0045】(実施例2) [電波吸収可塑性材料の調整]実施例1で用いたのと同
じ電波吸収可塑性材料を、厚さ5mmの板状及び厚さ5
mm、外径30mm、内径15mmのワッシャー状に成
形し、電波吸収性可塑性材料成形体を作製した。
【0046】[熱可塑性材料ブロックの接着加工]図6
(A)に示すようなコの字型の2つの熱可塑性材料ブロ
ックを接着加工する。
【0047】図6(A)、(B)は、実施例2の熱可塑
性材料ブロックの接着加工状態を示す概略図である。厚
みが5cmである2つのコの字型の熱可塑性材料ブロッ
ク26、28の間に板状の電波吸収可塑性材料成形体3
0を挟み込み、電波吸収可塑性材料からなるワッシャー
32を挟んでボルト34で固定した(図6(A))。
【0048】ホーンアンテナ10より板状の電波吸収可
塑性材料成形体30、ワッシャー32及びその近傍に電
磁波(図中に矢印で示す:照射条件は実施例1と同様)
を照射する(図6(B))。電磁波を吸収した板状の電
波吸収可塑性材料成形体30とワッシャー32は内在す
る電波吸収材料の発熱により溶融し、板状の電波吸収可
塑性材料成形体30が熱可塑性材料ブロック26、28
同士を溶融、接合するとともに、ワッシャー32がボル
ト34と熱可塑性材料ブロック26、28間を溶融、接
合する。被加工体である熱可塑性材料ブロック26、2
8自体は、電磁波を透過させるため、本体は電磁波によ
り影響を受けない。
【0049】電磁波の照射を止めると、電波吸収可塑性
材料成形体30及びワッシャー32は自然冷却されて再
硬化し、2つの熱可塑性材料ブロック26、28及びそ
れらと、それらを固定するワッシャー32とボルト34
が互いに強固に接着加工される。この接着部位は、ブロ
ックの外側と完全に密着しており、水分や気体を遮断し
うることが確認された。
【0050】(実施例3) [電波吸収可塑性材料の調整]熱可塑性材料マトリック
スであるガラス(軟化点700℃)に対して、電波吸収
材料であるメタルファイバー(ステンレス製、平均繊維
長10μm)を0.5容量%添加し、800〜900℃
に加熱しながら、還元雰囲気中、溶融攪拌機で1時間、
十分に混練してメタルファイバーをマトリックス中に均
一分散させて電波吸収可塑性材料を得た。この電波吸収
可塑性材料を平均粒子径1mmの粒子状に成形し、電波
吸収性可塑性材料成形体を作製した。
【0051】[熱可塑性材料クラックの補修加工]図7
(A)に示すようなクラックを有するガラス製ブロック
のクラックを補修加工する。
【0052】ガラス製ブロック36のクラック中に、前
記粒子状の電波吸収性可塑性材料成形体38を充填した
(図7(A))。
【0053】ホーンアンテナ10より粒子状の電波吸収
可塑性材料成形体38を充填したクラック及びその近傍
に電磁波(図中に矢印で示す:照射条件 2.45GH
z10〜50kW)を照射する(図7(B))。
【0054】電波吸収材料としてメタルファイバーを用
い、熱可塑性材料としてガラスを用いた時には、メタル
とガラスの融点が近接しているため、電磁波の照射によ
ってガラスが溶融するとメタルファイバーがガラス中に
溶融し、導電性を消失して、電波吸収性能が小さくな
る。これにより、溶融して溶着した後には、メタルファ
イバーはガラスに融けて姿を消し、同時に発熱も停止す
る。
【0055】ガラス自体は電波透過性であり、電磁波の
影響を受けないが、発熱、軟化、溶融につれて発熱体で
あるメタルファイバーが消尽し、自動的に溶融部の発熱
が止まってガラス部分が再硬化するとともに、メタルフ
ァイバーの痕跡が消えて補修部分が殆ど目立たなくなる
という利点も有するものである。
【0056】(実施例4) [電波吸収可塑性材料の調整]実施例3と同様にして、
メタルファイバーをガラスマトリックス中に均一分散さ
せた電波吸収可塑性材料を得て、この電波吸収可塑性材
料を厚さ10mmの板状に成形し、電波吸収性可塑性材
料成形体40を作製した。
【0057】[熱可塑性材料のプレス加工]図8
(A)、(B)、(C)に板状のガラスをプレス加工す
る状態を概略図で示す。
【0058】ガラスマトリックスを含む板状電波吸収性
可塑性材料成形体40全体に、ホーンアンテナ10より
電磁波を照射すると(照射条件は実施例3と同様)、板
状電波吸収性可塑性材料成形体40が軟化する。電磁波
の照射を継続しながら、互いに嵌合して所望の形状を空
間を形成する一対のセラミック製型42を用いてプレス
加工を行い、プレス加工が完了し、板状電波吸収性可塑
性材料成形体40が所望の形状に型付けされた時点で電
磁波の照射を終了する。板状電波吸収性可塑性材料が再
硬化し、所望の形状に加工される(図8(A))。ここ
では電波吸収性可塑性材料への電磁波の照射を阻害しな
い電波透過性のセラミック製型を用いる。
【0059】同様に、図8(B)に示すように、板状電
波吸収性可塑性材料成形体40全体に、ホーンアンテナ
10より電磁波の照射を継続しながら、所望の形状のセ
ラミック製型44を用い、真空吸引により、軟化した板
状電波吸収性可塑性材料をセラミック製型に密着させ、
所望の形状に型付けされた時点で電磁波の照射を終了
し、再硬化させて、所望の形状に加工することもでき
る。
【0060】同様に、図8(C)に示すように、板状電
波吸収性可塑性材料成形体40全体に、ホーンアンテナ
10より電磁波の照射を継続しながら、所望の形状のセ
ラミック製型46を用い、ブローと真空吸引により、軟
化した板状電波吸収性可塑性材料をセラミック製型に密
着させ、所望の形状に型付けされた時点で電磁波の照射
を終了し、再硬化させて、所望の形状に加工することも
できる。
【0061】また、型として金型(金属製型)を用い、
ブロー、吸引用開口部からマイクロ波を照射させる形式
で、前記図8(B)及び図8(C)に示したのと同様の
加工を行ってもよい。
【0062】このように、電波吸収可塑性材料に電磁波
を照射しながら、型を用いてプレスしたり、真空吸引し
て型に密着させたり、加圧して型に密着させる。これに
より、従来、2次加工が困難であったガラス板等の熱可
塑性材料においても、それらに電波吸収性を持たせるこ
とにより、型を用いた加工を行うことが可能になる。こ
の手法により、アクリル等の熱可塑性材料をマトリック
スとした場合も同様の加工が可能になった。
【0063】(実施例5) [電波吸収可塑性材料の調整]実施例1で用いたのと同
じ電波吸収可塑性材料を、厚さ5mmの板状に成形し、
電波吸収性可塑性材料成形体を作製した。
【0064】[熱可塑性材料ブロックの接着加工]図9
は、実施例5の熱可塑性材料ブロックの接着加工状態を
示す概略図である。厚みが15cmである2つの熱可塑
性材料ブロック48、50の間に板状電波吸収性可塑性
材料成形体を配置し、ホーンアンテナ10より電磁波の
照射を行う。照射条件は実施例1の場合と同じである。
この熱可塑性材料ブロック48、50は厚みが大きいた
め、電波を照射する際に、背面に金属板としてパラボラ
状の反射板14を用意し、電磁エネルギーの照射効率を
高める。このパラボラ状の反射板14を用いれば、電磁
波を反射させ、特定の点に収束させて強く加熱すること
が可能になるため、パラボラ状の反射板14を上下させ
ることにより、電磁波の収束点即ち、強い発熱が生じる
点をスキャンニングさせて、同じ電磁波の強さで、厚い
試料の均一な加熱、溶融による均一接合が可能になる。
【0065】(実施例6) [電波吸収可塑性材料の調整]実施例1で用いたのと同
じ電波吸収可塑性材料を、10cm×200cm×20
0cmのブロック形に成形し、電波吸収性可塑性材料成
形体を作製した。
【0066】[電波吸収可塑性材料ブロックの接着加
工]前記の電波吸収可塑性材料からなる2このブロック
48、50を接合する。このとき、照射した電磁波が周
囲に漏れると、作業者の健康や環境に望ましくない影響
を与えることが懸念されるが、電波吸収可塑性材料同士
を接合しようとする時、図10に概略図で示すように、
接合個所を2枚の金属平板18、19で囲み、一方の金
属平板18の所定の部分に、電磁波を照射するホーンア
ンテナ10を取付けて、ホーンアンテナ10を接合部に
合わせて配置し、接合箇所に電波を照射する。このよう
にすれば、照射方向の電磁波は、接合部分の電波吸収材
料に吸収され、吸収されなかった電磁波は反対側の金属
板19で反射される。また、電波吸収可塑性材料中へ漏
洩し、拡散される電磁波は、材料自体に電波吸収性能が
あるため材料内部で減衰し、金属平板間から外へ漏洩す
ることがない。このような金属板18、19を両方とも
同時にずらして順次溶融接合して行けば、電波吸収可塑
性材料ブロックを複数個、接着加工して大きなブロック
を形成することも可能である。
【0067】
【発明の効果】本発明の電波吸収可塑性材料によれば、
機械加工及び建築施工の技術分野において精密な接着、
成形、補修等の加工を簡易に行いうる。また、該電波吸
収可塑性材料を加工に適する形状に予め成形した本発明
の電波吸収可塑性材料成形体によれば、さらに加工性、
取り扱い性が向上するという効果を奏する。
【0068】本発明の加工方法は、機械加工及び建築施
工の技術分野において電波を照射することにより精密な
接着、成形、補修等の加工を簡易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は、本発明の電波吸収可塑性材料にホ
ーンアンテナを用いて電波を照射する状態を示す概略図
であり、(B)はさらに電磁波のパラボラ反射板を併用
した状態を示す概略図である。
【図2】 ホーンアンテナに電波を収束させる誘電体レ
ンズを備えた状態を示す概略図である。
【図3】 (A)は、ホーンアンテナ側に平板状の反射
板を配置した状態を示す概略図であり、(B)は、ホー
ンアンテナ側にパラボラ状の反射板を配置した状態を示
す概略図である。
【図4】 (A)は、被加工体の両側に平板状の反射板
を配置した状態を示す概略図であり、(B)は、同様に
パラボラ状の反射板を配置した状態を示す概略図であ
る。
【図5】 (A)は、2つの熱可塑性材料ブロックの間
に本発明の電波吸収可塑性材料を挟み込んだ状態を示す
概略図であり、(B)は、その電波吸収可塑性材料にホ
ーンアンテナで電磁波を照射している状態を示す概略図
である。
【図6】 (A)は、2つのコの字型熱可塑性材料ブロ
ックの間に本発明の電波吸収可塑性材料を挟み込んでボ
ルトで固定した状態を示す概略図であり、(B)は、そ
の電波吸収可塑性材料にホーンアンテナで電磁波を照射
している状態を示す概略図である。
【図7】 (A)は、ガラスマトリックスを用いた熱可
塑性材料ブロックのクラック内に粒子状の電波吸収可塑
性材料を充填した状態を示す概略図であり、(B)は、
その電波吸収可塑性材料にホーンアンテナで電磁波を照
射している状態を示す概略図である。
【図8】 ガラスマトリックスを用いた。板状の電波吸
収可塑性材料を2次加工する状態を示す概略図であり、
(A)は、2つの電波透過性のセラミック製型間に配置
してプレス加工を行う態様、(B)は、同様のセラミッ
ク製型に真空吸引により密着させる加工を行う態様、
(C)は、同様のセラミック製型に加圧により密着させ
る加工を行う態様を示す。
【図9】 2つの厚みのある電波吸収可塑性材料ブロッ
クを、ホーンアンテナで照射した電磁波をパラボラ反射
板で収束させて溶融、接着加工している状態を示す概略
図である。
【図10】 2つの電波吸収可塑性材料ブロックの接合
個所を2枚の金属平板で囲み、電磁波の漏洩を防止しな
がら溶融、接着加工している状態を示す概略図である。
【符号の説明】
10 ホーンアンテナ(電波放射器) 12 電波吸収可塑性材料 14 パラボラ状反射板 16 誘電体レンズ 18、19 平板状反射板 22、24、26、28 熱可塑性材料ブロック 36 ガラスブロック(熱可塑性材料ブロック) 42 電波透過性のセラミック製型 48、50 電波吸収可塑性材料ブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 信直 千葉県印西市大塚1丁目5番地1 株式会 社竹中工務店技術研究所内 Fターム(参考) 5E321 BB32 BB33 BB35 BB51 CC11 CC16 GG11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性材料マトリックス中に、電波の
    エネルギーを熱に変換しうる電波吸収性材料を分散・含
    有してなる電波吸収可塑性材料。
  2. 【請求項2】 前記電波吸収性材料が、粒子状又は繊維
    状のカーボン、金属、フェライトから選択されることを
    特徴とする請求項1に記載の電波吸収可塑性材料。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性材料が、熱可塑性樹脂、熱
    可塑性無機材料から選択されることを特徴とする請求項
    1に記載の電波吸収可塑性材料。
  4. 【請求項4】 熱可塑性材料マトリックス中に、電波の
    エネルギーを熱に変換しうる電波吸収性材料を分散・含
    有してなる電波吸収可塑性材料を所望の形状に成形して
    なることを特徴とする電波吸収可塑性材料成形体。
  5. 【請求項5】 熱可塑性材料マトリックス中に電波のエ
    ネルギーを熱に変換しうる電波吸収性材料を分散・含有
    してなる電波吸収可塑性材料又はその成形体に電波を照
    射して、電波吸収可塑性材料又はその成形体を軟化又は
    溶融する工程、を含むことを特徴とする加工方法。
  6. 【請求項6】 熱可塑性材料マトリックス中に電波のエ
    ネルギーを熱に変換しうる電波吸収性材料を分散・含有
    してなる電波吸収可塑性材料を、被加工物の所定の空間
    或いは被加工物により形成された所定の空間に充填、配
    置する工程と、該充填、配置した部位に電波を照射し
    て、電波吸収可塑性材料を軟化又は溶融する工程と、を
    含むことを特徴とする加工方法。
  7. 【請求項7】 熱可塑性材料マトリックス中に電波のエ
    ネルギーを熱に変換しうる電波吸収性材料を分散・含有
    してなる電波吸収可塑性材料からなる成形体を、被加工
    物に接するように配置する工程と、該成形体に電波を照
    射して、電波吸収可塑性材料成形体を軟化又は溶融する
    工程と、を含むことを特徴とする加工方法。
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