JP2000156550A - プリント配線板 - Google Patents

プリント配線板

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JP2000156550A
JP2000156550A JP10346608A JP34660898A JP2000156550A JP 2000156550 A JP2000156550 A JP 2000156550A JP 10346608 A JP10346608 A JP 10346608A JP 34660898 A JP34660898 A JP 34660898A JP 2000156550 A JP2000156550 A JP 2000156550A
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JP
Japan
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chromium
compound layer
chromium compound
wiring board
resin layer
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Withdrawn
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JP10346608A
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English (en)
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Yuichi Kanda
勇一 神田
Shinei Sato
進英 佐藤
Shigenari Otake
重成 大竹
Takeshi Suzuki
竹四 鈴木
Seiji Kumagai
誠司 熊谷
Kango Natsume
官五 夏目
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Shindoh Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Shindoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属と樹脂との接合性が良好なプリント配線
板を提供すること。 【解決手段】 少なくとも外面が金属で形成された基体
1と、この基体の外面の少なくとも一部に形成されたク
ロム化合物層2と、このクロム化合物層2上に形成され
た樹脂層4とを具備するプリント配線板であって、前記
クロム化合物層2の前記樹脂層4と接合される面には多
数の微細な鱗片状突起が形成され、前記クロム化合物層
2中に含まれる酸素/クロムの元素比は、前記基体1と
の接合界面側から前記樹脂層4との接合界面側にいくに
つれ増大しているものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランジスタなど
の電子デバイスや抵抗器などの電子部品が搭載され固定
されるプリント配線板に関し、とくに、少なくとも表面
が金属で形成された基体の表面に、鱗片状をなす多数の
突起が起立した状態で形成されたクロム化合物層と、前
記クロム化合物層上に形成された樹脂層とを有し、基体
と樹脂との接合性を高めたプリント配線板に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板は、金属上に樹脂層を形
成したものや、樹脂などからなる電気絶縁性基板の表
面、あるいは、表面および内部に、金属などの導電性材
料を用いて電気設計に基づく導体パターンを形成して固
着させたものであり、金属と樹脂との接合界面を有する
ものである。この金属と樹脂との接合界面は、剥離しや
すいという根本的な問題を抱えている。とくに、樹脂と
して、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂などの熱硬化性樹
脂、または、成形温度の高い熱可塑性樹脂を使用する場
合には、これら樹脂を成形する際に全体を200〜30
0℃という高温に曝す必要が生じるが、樹脂と金属面と
の接合性が悪いと、金属面に吸着していた水分が膨張し
て樹脂と金属面との剥離を助長し、樹脂が割れたり、ブ
リスターと呼ばれる気泡を生じ、内部の耐食性が損なわ
れる恐れがある。 このため、信頼性の高いプリント配
線板を製造するには、金属と樹脂との接合性を高めるこ
とがきわめて重要である。
【0003】金属と樹脂との接合性を高める手段として
は、金属に穴や粗面を機械的に形成することも有効であ
るが、このような機械加工には多大なコストがかかる。
そこで、従来から、金属面側になんらかの表面処理を行
い、樹脂との接合性を高めようとする試みが行われてい
る。
【0004】その一つは、「黒染め」と呼ばれる表面処
理であり、その対象は、銅または銅合金に限られる。前
記黒染めを行うには、銅または銅合金からなる金属部品
を、強アルカリ溶液に浸漬して煮沸する。すると、金属
部品の表面には微細な繊維状の析出物が均一に生じ、ビ
ロード状を呈する。この繊維状の析出物は、亜酸化銅で
あり、この表面に樹脂層を形成すると、処理しない場合
に比べて接合強度を高める効果が得られる。
【0005】しかしながら、前記黒染めによって得られ
た処理面は耐久性に劣り、時間がたつにつれ、あるい
は、加熱処理を経ると、樹脂との接合強度が低下する問
題があった。また、樹脂がPEEK(ポリエーテルエー
テルケトン)などの特に硬い材質であると、処理面の繊
維状析出物が破壊されて樹脂層が剥離するという問題も
あった。これらの問題を有するため、黒染め処理は高価
な精密部品や極めて高い信頼性が要求される分野には使
用できないのが現状である。
【0006】一方、樹脂との接合性を高めるための他の
処理方法もある。例えば、特開平9−209167号公
報には、金属母材とモールド樹脂との接合性を高めるた
めに、母材を予め6価のクロム酸を含む溶液中に浸漬
し、母材表面に3価のクロムを含む薄い酸化物被膜を形
成する技術が記載されている。この文献に記載されてい
るめっき液は、例えば、1〜10%のCrO3と、0.
1〜1%の硫酸または硝酸とからなるものであり、この
めっき液に銅板を20〜50℃の温度で、10〜60秒
間、電気をかけずに浸漬し、酸化物被膜を形成する。な
お、前記文献には、浸漬時間が60秒以上では、酸化物
被膜が厚すぎると記載されている。本発明者らの追実験
によれば、この条件で形成される酸化物被膜は、表面が
なめらかな被膜であった。
【0007】また、特開平9−172125号公報に
は、リードフレームと樹脂パッケージとの接合性を高め
るために、リードフレームの表面に、亜鉛:クロムの比
が約4:1以上であるクロム/亜鉛の混合物を形成する
技術が開示されている。この混合物の皮膜の厚さは、1
0〜1000オングストロームが好ましく、もっとも好
ましくは40〜80オングストローム(0.04〜0.
08μm)と記載されている。この文献に挙げられてい
る処理液は、水酸化物イオンと、0.07〜7g/lの
亜鉛イオンと、0.1〜100g/lの6価クロム塩と
を含有するものであり、リードフレームをこの中で電気
めっきすることにより皮膜を形成する。本発明者らの追
実験によれば、この条件で形成される厚さ0.04〜
0.08μmの被膜は、緻密で表面がなめらかなもので
あった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明者ら
は、この種の金属板の表面処理方法について様々な研究
を行い、クロム酸およびその塩類から選択される1また
は2以上の物質とを含有するめっき液を使用し、従来よ
りも高い陰極電流密度でめっきを行った場合、これまで
知られていない奇妙な表面構造を有する被膜が形成でき
ることを見いだした。この被膜は、前述した2種の被膜
よりも厚いものであり、その表面には、鱗片状をなす多
数の突起が起立した状態で形成されている。このような
鱗片状突起が形成された場合、常識からすれば、鱗片状
突起が鱗状に剥がれることが予想されるが、本発明者ら
の実験では、この鱗片状突起は金属から剥離しにくく、
しかも樹脂を接合した場合の接合力を大幅に増大させる
ことが判明した。
【0009】本発明は、上記の知見に基づいてなされた
ものであり、金属と樹脂との接合性が良好なプリント配
線板を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のプリント配線板は、少なくとも外面が金属
で形成された基体と、この基体の外面の少なくとも一部
に形成されたクロム化合物層と、このクロム化合物層上
に形成された樹脂層とを具備するプリント配線板であっ
て、前記クロム化合物層の前記樹脂層と接合される面に
は多数の微細な鱗片状突起が形成され、 前記クロム化
合物層中に含まれる酸素/クロムの元素比は、前記基体
との接合界面側から前記樹脂層との接合界面側にいくに
つれ増大していることを特徴とする。
【0011】また、本発明のプリント配線板では、前記
クロム化合物層の厚さは0.05〜3.0μmであり、
前記基体との接合界面側における前記クロム化合物層中
の酸素/クロムの元素比は70:30〜30:70であ
り、前記樹脂層との接合界面側における前記クロム化合
物層中の酸素/クロムの元素比は90:10〜50:5
0であることを特徴とするプリント配線板とするのが望
ましい。
【0012】さらに、本発明のプリント配線板では、前
記クロム化合物層の厚さは0.05〜3.0μmであ
り、前記基体との接合界面から厚さ0.1μm内におけ
る酸素原子分率は35〜75%、クロム原子分率は65
〜25%であり、前記樹脂層との接合界面から厚さ0.
1μm内における酸素原子分率は45〜85%、クロム
原子分率は55〜15%であるプリント配線板とするの
が望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を詳細に
説明する。図1は、本発明のプリント配線板の一例を示
した断面図である。このプリント配線板は、基体1と、
この基体1の上面にめっきにより形成されたクロム化合
物層2とを有する表面処理金属材料8上に、樹脂層4を
介して金属箔6を接着し、この金属箔6を部分的にエッ
チングして回路パターンを形成したものである。このプ
リント配線板の主たる特徴は、クロム化合物層2にあ
る。
【0014】クロム化合物層2は、実質的に一定の厚さ
を有し、その表面には、微細な鱗片状突起(もしくは平
板状突起、薄片状突起、フレーク状突起、鱗状片)が全
面に亘って形成されている。この鱗片状突起は、クロム
化合物層2の表面から垂直とは限らないが起立してお
り、個々の鱗片状突起のクロム化合物層2の表面と平行
な長径方向は、互いに異なる方向に向けられている。こ
のように鱗片状突起がクロム化合物層2の表面から立ち
上がっているため、樹脂層4の樹脂がクロム化合物層2
内に深く侵入し、アンカー効果により接合強度を著しく
向上する。また、鱗片状突起が、実質的にランダム(ま
たは無秩序、不定)な方向を向いているため、クロム化
合物層2と樹脂層4との接合強度がいかなる方向に力が
掛かる場合にも均質であるうえ、クロム化合物層2中に
樹脂が侵入しやすくなる。
【0015】図6および図7は、この鱗片状突起の一例
の50000倍電子顕微鏡写真およびその一部分を拡大
した模式図である。各鱗片状突起Aはそれぞれ、それよ
りも下層の構造から隆起・成長した扁平で不定形をなす
突起であり、大きさはばらつきがあるものの概ね揃って
いる。これら鱗片状突起Aの大きさは、限定はされない
が、本発明者らの実験によると、長径方向の幅Wは0.
05〜1.5μmであると樹脂との接合強度が高く、よ
り好ましくは0.15〜0.35μmであり、最適には
0.2〜0.3μmである。0.05μmより小さい
と、 鱗片状突起が小さすぎてアンカー効果が小さくな
り、樹脂との接合強度がその分小さくなる。また、1.
5μmより大きいと、鱗片状突起がクロム化合物層2か
ら脱落するおそれが生じる。鱗片状突起Aの厚さTは
0.01〜0.5μmであると樹脂との接合強度が高
く、 より好ましくは0.02〜0.07μmであり、
最適には0.03〜0.05μmである。なお、ここで
いう鱗片状突起の寸法は、電子顕微鏡写真像を採寸して
求めた数字とする。鱗片状突起があまり大きいと、その
中にめっき液が残留しやすいため、樹脂層を形成する目
的で加熱した際に、ガスを生じてブリスターが発生する
問題を生じやすい。
【0016】このように微細な鱗片状突起が多数形成さ
れていることにより、樹脂層4の一部は鱗片状突起内に
侵入し、いわばアンカー効果(投錨効果)によりクロム
化合物層2と強く結合する。しかも、鱗片状突起は、ク
ロム化合物層2と一体的に形成されているため、樹脂層
4と結合した鱗片状突起が、個別に基体1から剥離、脱
落することがなく、アンカー効果が最大限に発揮され
る。さらに、アンカー効果のみならず、後述する組成の
クロム化合物層2によれば、クロム化合物層2と樹脂層
4との間、ならびにクロム化合物層2と基体1との間の
接合力そのものが高いので、より一層接合強度を高める
ことが可能である。
【0017】クロム化合物層2全体の厚さは、本発明で
は限定されないが、上記寸法範囲の鱗片状突起を形成す
るために、好ましくは0.05〜3.0μmであり、よ
り好ましくは0.1〜1.0μmであり、最適には0.
12〜0.5μmである。クロム化合物層2の厚さが
0.05μmより小さいと、十分な深さの鱗片状突起A
が形成されないため、アンカー効果が小さくなり、樹脂
層の接合力を十分に高めることが難しくなるため好まし
くない。他方、3.0μmより大きいと、鱗片状突起が
粗大化し、かつ、深くなって、島状部分Bが基体1から
脱落しやすくなる。また、水分吸着量が多くなり、ブリ
スターが発生しやすくなるため好ましくない。
【0018】また、クロム化合物層2の厚さと鱗片状突
起の大きさとは、ある程度の正の相関を有していると考
えられる。クロム化合物層2は、後述するように、下層
部では緻密な構造を有しており、基体1の表面に達する
ような開口部もしくは気孔を有していないと考えられ
る。
【0019】クロム化合物層2の材質は、クロム酸化
物、クロム水酸化物から選択される1種または2種を含
有したものであることが好ましい。クロム化合物層2と
して使用可能なクロム酸化物およびクロム水酸化物は、
両者が混在した一種の不定比化合物であると考えられ
る。
【0020】これらクロム酸化物およびクロム水酸化物
の組成は、好ましくは以下のとおりである。 クロム酸化物 :Cr15112 クロム水酸化物:Cr(OH)16 前記クロム化合物層2中のクロム酸化物およびクロム水
酸化物の含有量は、層全体として30〜70wt%であ
ることが好ましく、より好ましくは40〜50wt%で
ある。
【0021】また、クロム化合物層2は、市販の黒クロ
ムめっき液、例えば、メルテックス社製商品名「エコノ
クロムBK」、エバラユージーライト社製商品名「B−
400」、アトテックジャパン社製商品名「M&Tクロ
ムBC」シリーズなどを使用して形成することができ
る。
【0022】また、工業的に特に好適な基体1の材質
は、以下の通りである(商標も含む):36〜52Ni
−Fe合金(特に42合金)、無酸素銅(C102
0)、リン脱酸銅、C194(TAMAC194)合
金、TAMAC4合金、TAMAC2合金、MSP1合
金、OMCL1合金、TAMAC15合金、C151合
金、黄銅(Cu−Zn合金C2600等)、 リン青銅
(C5191等)、タフピッチ銅。リン青銅は、導電率
が17〜18%しかないが、絞り加工やプレス加工が容
易であるという利点を有する。一般的には、純銅に対す
る導電率比ECが60%以上である材質が好ましい。
【0023】また、基体1の好ましい材質としては、無
酸素銅、あるいは、Pを0.005〜0.05%含むリ
ン脱酸銅に対し、鉄、クロム、ニッケル、銀、亜鉛、ス
ズ、アルミニウム、 鉛、マグネシウム、テルル、ジル
コニウム、シリコン、マンガン、コバルト、ベリリウ
ム、硼素、及びチタンの中から選ばれる1種または2種
の元素を合わせて0.01〜2.5wt%含む組成も挙
げられる。このような組成を有する基体1によれば、強
度が大きいため電子電気用部品の小型化、薄型化に有利
であり、表面処理の作業性がよいという利点が得られ
る。
【0024】樹脂層4の材質は、限定されないが、一般
的な電子電気用部品では、ポリイミド系樹脂(接着
剤)、 ポリアミド系樹脂(接着剤)、エポキシ系樹脂
(接着剤)、ポリエーテルエーテルケトン(PEE
K)、フェノール系樹脂、ポリエステル樹脂などが例示
できる。この中でも、特にポリイミド系樹脂およびエポ
キシ樹脂は多用されており、本発明品との接合性も良好
である。樹脂層4の厚さは、限定されないが、プリント
配線板などに使用される金属積層板の場合には、通常、
0.1〜3.2mmとされることが多い。基体1の代わ
りに金属箔を使用する場合には、金属箔の厚さは5〜1
00μmの厚さであることが好ましい。金属箔は、その
ままであっても、別の基体に貼り付けられていてもよ
い。
【0025】金属箔6は、例えばエッチングにより部分
的に溶解され、プリント配線板の配線部として使用され
る部分であり、一般には銅または銅合金が使用されるが
これらに限定されることはない。銅合金としては、基体
1について前述したような材質でよい。
【0026】このようなプリント配線板を製造するに
は、少なくとも表面が金属で形成された基体1の表面の
少なくとも一部に、めっきによりクロム化合物層2を形
成して表面処理金属材料8とし、この表面処理金属材料
8のクロム化合物層2上に樹脂層4を介して金属箔6を
接着し、この金属箔6を部分的にエッチングして回路パ
ターンを形成する方法などによって行われる。
【0027】この際、クロム化合物層2を形成するに
は、クロム酸もしくはその塩類から選択される1または
2以上の物質を含有するめっき液に、少なくとも表面が
金属で形成された基体1を接触させ、基体1の表面が陰
極となるようにめっき液に浸した陽極との間で通電す
る。すると、基体1の表面に、クロム酸を主組成物とす
る酸化物および/または水酸化物からなるクロム化合物
層2が析出するから、適当な厚さになった時点で通電を
停止し、基体1を洗浄して、表面処理金属材料8を得
る。
【0028】このクロム化合物層2の製造方法において
は、前記通電の際に、陰極電流密度を通常よりも高くし
て行うことが好ましい。通常は、表面が比較的緻密なめ
っき膜が形成される穏やかな電流密度範囲が選択される
のであるが、この製造方法では、陰極電流密度を2.0
〜20.0A/dm2 に設定することにより、鱗片状突
起を発生させる。より好ましい陰極電流密度は5.0〜
15.0A/dm2 であり、最適には8.0〜11.0
A/dm2 である。ただし、最適な陰極電流密度は、め
っき液の組成によって若干変化する。
【0029】めっき液中におけるクロム酸および/また
は塩類の濃度は、限定されるものではないが、合計で3
00〜800g/lであることが好ましく、より好まし
くは400〜600g/lとされる。
【0030】前記クロム化合物層2は、電気めっきによ
り形成されるので、基体1の材質は特に限定されず、そ
の少なくとも表面がニッケル、鉄、アルミニウム、チタ
ン、銅、またはそれらの合金など各種の金属で形成され
たものであればよい。したがって、内部は非導電体、す
なわち、樹脂やセラミックスなどで形成されていてもよ
い。これに対し、銅の黒染めなどでは、基体表面が化学
反応を起こすのであるから、基体の種類が限定されるこ
とになる。基体の種類が限定されないことも本発明の利
点の一つである。
【0031】具体的なめっき液の組成を挙げると以下の
通りである。ただし、これらの例に限定されることはな
い。 [クロム酸化物めっき液] 無水クロム酸:400g/l 酢酸(99%):50ml/l 二クロム酸ナトリウム:40g/l 硼酸:0.5g/l 硝酸ナトリウム:2g/l 硅フッ化ナトリウム:5g/l メルテックス社商品名「エコノクロムBK」:450
g/l 無水クロム酸:400g/l 酢酸(99%):50ml/l 二クロム酸ナトリウム:40g/l アトテックジャパン社製「M&TクロムBC−35
J」:450g/l 同、「M&TクロムBC−37」:15ml/l 同、「M&TクロムBC−39J」:8ml/l 同、「M&TクロムBC−40J」:10ml/l 炭酸バリウム:10g/l
【0032】また、これらクロムめっきにおいて、好ま
しいめっき条件は、以下の通りである。 陰極電流密度:5〜15A/dm2 より好ましくは、8〜11/dm2 めっき温度:15〜25℃、常温でよい 攪拌:あり めっき時間は、他のパラメータによって変化するが、通
常は、1〜15分程度である。陰極電流密度およびめっ
き温度が上記範囲から外れると、いずれも鱗片状突起の
発生状態に変化が生じる。
【0033】クロム酸化物めっき液を使用して得られた
クロム化合物層は、厳密に言うと、基体1の側から順
に、基体金属(例えば銅または銅合金)とクロムとのご
く薄い合金層、ごく薄い金属クロム層、および、クロム
水酸化物とクロム酸化物とを含む不定比化合物Cr(O
H)1.12.12.03.0の3層構造になっていると推測
される。前記クロム化合物層2中に含まれる酸素/クロ
ムの元素比は、前記基体1との接合界面側から前記樹脂
層4との接合界面側にいくにつれ増大している。
【0034】また、前記基体1との接合界面側における
前記クロム化合物層2中の酸素/クロムの元素比は7
0:30〜30:70、前記接着樹脂層4との接合界面
側における前記クロム化合物層2中の酸素/クロムの元
素比は90:10〜50:50とするのが好ましい。前
記基体1との接合界面側における前記クロム化合物層2
中の酸素/クロムの元素比が70:30を越える場合、
例えば、前記基体1の一部にクロム化合物層2を形成す
るためなど、前記クロム化合物層2をエッチングする場
合、サイドエッチングが大きくなるため好ましくない。
一方、酸素/クロムの元素比を70:30未満とした場
合、例えば、前記クロム化合物層2をエッチングする場
合、エッチング時間が長くなるため好ましくない。ま
た、前記接着樹脂層4との接合界面側における前記クロ
ム化合物層2中の酸素/クロムの元素比を50:50未
満とした場合、鱗片状突起の大きさが不十分となり、ク
ロム化合物層2の層間剥離強度が弱く、クロム化合物層
2と接着樹脂層4との接合強度が弱くなるため好ましく
ない。一方、90:10越える酸素/クロムの元素比と
した場合、 クロム化合物層2が脆くなり、曲げ加工、
絞り加工、プレス加工などの加工により、割れや剥離な
どの不具合が発生しやすくなるため好ましくない。
【0035】さらに、前記基体1との接合界面から厚さ
0.1μm内における酸素原子分率は35〜75%、ク
ロム原子分率は65〜25%、前記接着樹脂層4との接
合界面から厚さ0.1μm内における酸素原子分率は4
5〜85%、クロム原子分率は55〜15%とするのが
より一層好ましい。
【0036】クロム化合物層2の最外層が水酸基を含ん
でいると、樹脂層4の形成時に加熱された場合、水蒸気
を発生してブリスターなどの問題を生じる可能性があ
る。したがって、めっき後のクロム化合物層を予備加熱
して、水酸化物を酸化物に転換する脱水処理を行ってお
くことが好ましい。
【0037】脱水処理の条件としては、例えば、クロム
化合物層2を形成した基体1を、120〜180℃の温
度で4〜6時間加熱することが挙げられる。加熱温度が
120℃未満では十分に脱水できず、180℃より高い
と基体1の露出面が変色するおそれがある。減圧下で加
熱すれば、加熱時間を短縮できる可能性がある。
【0038】基体1の表面の一部にのみ金属化合物層2
を形成する場合には、めっき時に基体1の非めっき面に
一般的なマスキング剤を使用してマスキングを施しても
よいし、あるいは、基体1の全面に金属化合物層2を形
成しておいて、それを部分的に各種酸水溶液などでエッ
チングしてもよい。
【0039】クロム化合物層2には微小な鱗片状突起が
たくさんあるため、まず鱗片状突起をシランカップリン
グ剤入りのエチルアルコールに浸し、これを乾燥してか
ら、レジストなどでマスキングを行う。その後、通常の
エッチング機および前記エッチング液を使用してエッチ
ングを行うことが好ましい。
【0040】上記構成からなるプリント配線板によれ
ば、クロム化合物層2の表面に微細な鱗片状突起が起立
状態で形成されているため、樹脂層4の一部が鱗片状突
起内まで侵入してアンカー効果により両層を強力につな
ぎ止める。そのうえ、アンカー効果を除いても、前記組
成からなるクロム化合物層2は樹脂層4との接合性その
ものが良好であるから、クロム化合物層2と樹脂層4と
の接合強度を著しく高めることが可能となる。
【0041】また、前記クロム化合物層2中に含まれる
酸素/クロムの元素比は、前記基体1との接合界面側か
ら前記樹脂層4との接合界面側にいくにつれ増大してい
るので、絞り加工、プレス加工などの加工に耐えること
ができ、かつ、強いアンカー効果が得られ、樹脂層4と
の良好な接合強度を確保することができる。
【0042】さらにまた、前記クロム化合物層2の厚さ
を0.1〜1.0μm、より好ましくは0.12〜0.
5μmとすることで、 十分なアンカー効果を得ること
ができ、強い接合力が得られるものとなり、また、水分
吸着量が少なく、ブリスターが発生しにくいものとな
る。
【0043】また、前記基体1との接合界面側における
前記クロム化合物層2中の酸素/クロムの元素比を7
0:30〜30:70、前記樹脂層4との接合界面側に
おける前記クロム化合物層2中の酸素/クロムの元素比
を90:10〜50:50とすることで、エッチングす
る場合に、サイドエッチングを小さくすることができる
とともに、エッチング時間を短くすることができ、良好
なエッチング面を得ることができる。 また、曲げ加
工、絞り加工、プレス加工などの加工性に優れ、かつ、
層間剥離強度が強く、 樹脂層4との接合強度が良好な
プリント配線板となる。
【0044】さらに、前記基体1との接合界面から厚さ
0.1μm内における酸素原子分率を35〜75%、ク
ロム原子分率を65〜25%、前記樹脂層4との接合界
面から厚さ0.1μm内における酸素原子分率を45〜
85%、クロム原子分率を55〜15%とすることで、
エッチング加工、曲げ加工、絞り加工、プレス加工など
の加工性、樹脂層4との接合強度がより一層優れたプリ
ント配線板となる。
【0045】さらに、前記構造からなるクロム化合物層
2は、樹脂層4の接合強度を著しく高めるにも拘わら
ず、いったん脱水処理した後は、水分の吸着が少ないた
め、樹脂層4にブリスターが発生しにくい。また、樹脂
層4を形成する際に、樹脂層4の材質によっては、クロ
ム化合物層2が400℃近い高温に曝されることになる
が、そのような高温でもクロム化合物層2の物性は変化
しないため、優れた耐熱性を有するプリント配線板とす
ることができる。
【0046】また、本発明のプリント配線板では、図1
に示した例のように、クロム化合物層2を形成する位置
は、基体1と樹脂層4との間とすることができるが、金
属と樹脂との接合界面であればよく、例えば、図2に示
す本発明のプリント配線板の第2の例のように、少なく
とも前記樹脂層4と接合される表面にクロム化合物層2
を形成してなる金属箔6を、樹脂層4上に接着し、金属
箔6と樹脂層4との間の位置にもクロム化合物層2aを
形成してもよい。このようなプリント配線板は、樹脂層
4と金属とが接合される全ての部分にクロム化合物層
2、2aが形成されているので、樹脂層4と金属とが接
する全ての部分における接合強度を高めることができ、
より一層信頼性を向上することが可能となる。
【0047】図3は、本発明のプリント配線板の第3の
例を示した図である。このプリント配線板は、図1に示
したプリント配線板に曲げ絞り加工を施したものであ
る。図3に示した第3の例においては、基体1と樹脂層
4との間に微細な鱗片状突起を有するクロム化合物層2
を形成したことにより、基体1と樹脂層4との接合強度
を高めることができ、これにより信頼性を向上すること
ができる。また、基体1と樹脂層4との接合強度が優れ
ているので、良好な曲げ加工性を有するものとなり、容
易に曲げ絞り加工を施すことができ、優れたプリント配
線板とすることができる。
【0048】図4は、本発明のプリント配線板の第4の
例を示した図である。このプリント配線板は、 スルー
ホール70とされる孔が設けられた基体10と、この基
体10の周囲にめっきにより形成されたクロム化合物層
20とを有する表面処理金属材料80の上下およびスル
ーホール70とされる孔内に、樹脂層40を介して金属
箔60を接着し、この金属箔60を部分的にエッチング
して回路パターンを形成した両面プリント配線板であ
る。このようなプリント配線板は、基体10と樹脂層4
0との間に微細な鱗片状突起を有するクロム化合物層2
0を形成したことにより、基体1と樹脂層40との接合
強度を高めることができ、これにより信頼性を向上する
ことができる。
【0049】図5は、本発明のプリント配線板の第5の
例を示した図である。このプリント配線板は、基体11
と前記基体11上にめっきにより形成されたクロム化合
物層21とを有する表面処理金属材料81上に、樹脂基
板51と、前記樹脂基板51の上下に設けられた金属箔
61からなる回路パターンとが、樹脂層41を介して接
着された多層プリント配線板である。このようなプリン
ト配線板は、基体11と樹脂層41との間に微細な鱗片
状突起を有するクロム化合物層21を形成したことによ
り、基体11と樹脂層41との接合強度を高めることが
でき、これにより信頼性向上を図ることができる。
【0050】なお、本発明のプリント配線板は、上述し
た図1〜図5に示した例のみに限定されるものではな
く、例えば、様々な回路基板、IC(QFP,SOP,
BGA(ボールグリッドアレイ))中のメタルベース基
板などに適用可能である。
【0051】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明の効果を実証す
る。 [実験1]クロム酸化物めっき液を用いて、陰極電流密
度が低い一般的な条件でめっきすることにより比較例1
を形成する一方、陰極電流密度が高い条件でめっきして
実施例1〜5を得た。また、従来の黒染め処理により比
較例2を得た。これら試料の電子顕微鏡写真を撮影して
比較した。以下に実験方法を説明する。
【0052】以下の組成からなるクロム酸化物めっき液
を調製した。 無水クロム酸:400g/l 酢酸(99%):50ml/l 二クロム酸ナトリウム:40g/l 硼酸:0.5g/l 硝酸ナトリウム:2g/l 硅フッ化ナトリウム:5g/l
【0053】このクロム酸化物めっき液に、10×15
cmの純銅板および鉛製の陽極を浸漬し、銅板を電源陰
極に、鉛極を電源陽極にそれぞれ接続して以下の条件で
電気めっきを行った。
【0054】以上の条件でめっきを行った各銅板を、い
ずれも90℃で4時間加熱して乾燥し、めっき層表面の
20000倍の電子顕微鏡写真を撮影した。実施例1〜
5の写真を図8〜12、比較例1の写真を図13に示
す。これら写真から明らかなように、陰極電流密度が大
きい条件でめっきした実施例1〜5では、めっき層表面
に多数の鱗片状突起が発生しているのに対し、比較例1
では鱗片状突起がほとんど発生していなかった。また、
実施例1〜5について、電解膜厚計によりクロム化合物
層の平均膜厚を測定したところ、それぞれ0.12μ
m、0.18μm、0.22μm、0.26μm、0.
36μmであった。
【0055】一方、前記と同じ銅板を、メルテックス社
製「エボノールC−115」の200ml/lの水溶液
に浸漬して3分間煮沸することにより、公知の黒染め処
理を行った。この黒染め処理品を前記と同一条件で乾燥
した後、比較例2として5000倍の電子顕微鏡写真を
撮影した。図14の写真から明らかなように、比較例2
では銅版の表面に細かい針状結晶が多数発生しており、
実施例1〜5とは明らかに表面性状が異なっていた。
【0056】[実験2]実施例1〜5および比較例1,
2の金属化合物層上に、ポリイミド接着剤(三井化学社
製商品名「ネオフレックス」)を50μmの厚さで貼り
合わせ、その上に厚さ0.035mmの銅箔を配置した
うえ、プレス圧力:50〜90kg/cm2、加熱温
度:250℃、加熱時間2時間の条件で加熱処理して接
着剤を固化させた。ポリイミド層の厚さは30μmとな
った。次に、銅箔の剥離強度を測定した。試験方法は、
JIS C−6481である。この方法は、幅25mm
×長さ100mmの基板上にその中心線に沿って接着し
た幅10mm×長さ100mmの銅箔を、速度50mm
/minで、角度90゜の方向に端部から引き剥がし、
この引き剥がしに要する力(kg/cm)を測定する。
【0057】次に、各サンプルを熱風乾燥機にセット
し、180℃で3時間加熱した後、再び同様の方法で銅
箔の剥離強度を測定した。さらに、121℃、相対湿度
85%、24時間の条件でPCT(プレッシャークッカ
ーテスト;高度加速寿命試験)により劣化加速処理を行
った上、前記同様に銅箔の剥離強度を測定した。これら
の結果を、図15に示す。このグラフから明らかなよう
に、加熱処理後および加速度試験後の剥離強度は、 接
着直後の剥離強度よりは小さくなるものの、鱗片状突起
による接着強度向上効果は十分に得られた。
【0058】[実験3]実施例1〜5の電子顕微鏡写真
(図8〜図12)をスキャナーで読み込み、コントラス
トを揃えた後、コンピューターにより画像解析を行い、
写真に写った突起の長径寸法の分布を測定した。その結
果を図16(実施例1)〜図20(実施例5)に示す。
これらのグラフから明らかなように、めっき時間が長く
なるにつれて突起の寸法が大きくなった。
【0059】[実験4]実験1と同様のクロム酸化物め
っき液を用い、以下に示す材料を、以下に示す条件で電
気めっきして、実施例6および実施例7を得た。 以上の条件でめっきを行って得られた各試料を、実験1
と同様にして乾燥し、電解膜厚計によりクロム化合物層
の平均膜厚を測定したところ、実施例6は0.35μ
m、実施例7は0.26μmであった。
【0060】次に、実施例6および実施例7のクロム化
合物層について、ESCAを用いて表面を60Å/mi
nの速度で10分間徐々に削りながら深さ方向における
元素分布を測定した。実施例6の結果を図21に示し、
実施例7の結果を図22に示す。図21および図22か
ら、クロム化合物層中に含まれる酸素/クロムの元素比
は、銅板側から表面側にいくにつれ増大していることが
確認できた。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基体と樹脂層との間に配置されるクロム化合物層の表面
に微細な鱗片状突起が形成されることにより、樹脂層の
一部が鱗片状突起内まで侵入して、アンカー効果により
両層が強力に結合される。これにより、 クロム化合物
層と樹脂層との接合強度を著しく高めることが可能であ
る。
【0062】また、前記クロム化合物層中に含まれる酸
素/クロムの元素比は、前記基体との接合界面側から前
記樹脂層との接合界面側にいくにつれ増大しているの
で、曲げ加工、絞り加工、プレス加工などの加工に耐え
ることができ、かつ、強いアンカー効果が得られ、樹脂
層との良好な接合強度を確保することができる。
【0063】さらにまた、前記クロム化合物層の厚さを
0.1〜1.0μm、より好ましくは0.12〜0.5
μmとすることで、十分なアンカー効果を得ることがで
き、強い接合力が得られるものとなり、また、水分吸着
量が少なく、ブリスターが発生しにくいものとなる。
【0064】また、前記基体との接合界面側における前
記クロム化合物層中の酸素/クロムの元素比を70:3
0〜30:70、前記樹脂層との接合界面側における前
記クロム化合物層中の酸素/クロムの元素比を 90:
10〜50:50とすることで、エッチングする場合
に、サイドエッチングを小さくすることができるととも
に、エッチング時間を短くすることができ、良好なエッ
チング面を得ることができる。また、曲げ加工、絞り加
工、プレス加工などの加工性に優れ、かつ、層間剥離強
度が強く、樹脂層との接合強度が良好なプリント配線板
とすることができる。
【0065】さらに、前記基体との接合界面から厚さ
0.1μm内における酸素原子分率を35〜75%、ク
ロム原子分率を65〜25%、前記樹脂層との接合界面
から厚さ0.1μm内における酸素原子分率を45〜8
5%、クロム原子分率を55〜15%とすることで、エ
ッチング加工、曲げ加工、絞り加工、プレス加工などの
加工性、樹脂層との接合強度がより一層優れたプリント
配線板とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプリント配線板の一例を示した断面
図である。
【図2】 本発明のプリント配線板の第2の例を示した
断面図である。
【図3】 本発明のプリント配線板の第3の例を示した
断面図である。
【図4】 本発明のプリント配線板の第4の例を示した
断面図である。
【図5】 本発明のプリント配線板の第5の例を示した
断面図である。
【図6】 本発明のプリント配線板におけるクロム化合
物層の表面性状の一例を示す電子顕微鏡写真(×500
00)である。
【図7】 本発明のプリント配線板における鱗片状突起
の概略図である。
【図8】 実施例1のクロム化合物層の表面性状を示す
電子顕微鏡写真(×20000)である。
【図9】 実施例2のクロム化合物層の表面性状を示す
電子顕微鏡写真(×20000)である。
【図10】 実施例3のクロム化合物層の表面性状を示
す電子顕微鏡写真(×20000)である。
【図11】 実施例4のクロム化合物層の表面性状を示
す電子顕微鏡写真(×20000)である。
【図12】 実施例5のクロム化合物層の表面性状を示
す電子顕微鏡写真(×20000)である。
【図13】 比較例1のクロム化合物層の表面性状を示
す電子顕微鏡写真(×20000)である。
【図14】 黒染め処理を行った比較例2の電子顕微鏡
写真(×5000)である。
【図15】 実施例1〜5および比較例1と2における
密着強度試験の結果を示すグラフである。
【図16】 実施例1における突起の大きさの分布を示
すグラフである。
【図17】 実施例2における突起の大きさの分布を示
すグラフである。
【図18】 実施例3における突起の大きさの分布を示
すグラフである。
【図19】 実施例4における突起の大きさの分布を示
すグラフである。
【図20】 実施例5における突起の大きさの分布を示
すグラフである。
【図21】 実施例6のESCA分析の結果を示すグラ
フである。
【図22】 実施例7のESCA分析の結果を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1、10、11 基体 2、20、21 クロム化合物層 4、40、41 樹脂層 6、60、61 金属箔 8、80、81 表面処理金属材料 A 鱗片状突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大竹 重成 福島県会津若松市扇町128の7 三菱伸銅 株式会社若松製作所内 (72)発明者 鈴木 竹四 福島県会津若松市扇町128の7 三菱伸銅 株式会社若松製作所内 (72)発明者 熊谷 誠司 福島県会津若松市扇町128の7 三菱伸銅 株式会社若松製作所内 (72)発明者 夏目 官五 福島県会津若松市扇町128の7 三菱伸銅 株式会社若松製作所内 Fターム(参考) 4E351 AA14 AA17 BB30 DD41 DD48 GG01 5E343 AA02 AA22 AA37 AA38 BB24 BB67 CC22 DD76 EE21 EE37 EE39 ER60 GG02 GG03 GG04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも外面が金属で形成された基体
    と、この基体の外面の少なくとも一部に形成されたクロ
    ム化合物層と、このクロム化合物層上に形成された樹脂
    層とを具備するプリント配線板であって、 前記クロム化合物層の前記樹脂層と接合される面には多
    数の微細な鱗片状突起が形成され、前記クロム化合物層
    中に含まれる酸素/クロムの元素比は、前記基体との接
    合界面側から前記樹脂層との接合界面側にいくにつれ増
    大していることを特徴とするプリント配線板。
  2. 【請求項2】 前記クロム化合物層の厚さは0.05〜
    3.0μmであり、前記基体との接合界面側における前
    記クロム化合物層中の酸素/クロムの元素比は70:3
    0〜30:70であり、前記樹脂層との接合界面側にお
    ける前記クロム化合物層中の酸素/クロムの元素比は9
    0:10〜50:50であることを特徴とする請求項1
    記載のプリント配線板。
  3. 【請求項3】 前記クロム化合物層の厚さは0.05〜
    3.0μmであり、前記基体との接合界面から厚さ0.
    1μm内における酸素原子分率は35〜75%、クロム
    原子分率は65〜25%であり、 前記樹脂層との接合
    界面から厚さ0.1μm内における酸素原子分率は45
    〜85%、クロム原子分率は55〜15%であることを
    特徴とする請求項1または2記載のプリント配線板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006332485A (ja) * 2005-05-30 2006-12-07 Meidensha Corp 真空コンデンサ
US7851921B2 (en) 2006-07-31 2010-12-14 Sanyo Electric Co., Ltd. Device mounting board having multiple circuit substrates, and semiconductor module with the device mounting board

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