JP2000156150A - 平板型画像表示装置の製造方法 - Google Patents

平板型画像表示装置の製造方法

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JP2000156150A
JP2000156150A JP32858598A JP32858598A JP2000156150A JP 2000156150 A JP2000156150 A JP 2000156150A JP 32858598 A JP32858598 A JP 32858598A JP 32858598 A JP32858598 A JP 32858598A JP 2000156150 A JP2000156150 A JP 2000156150A
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Yoshiki Uda
芳己 宇田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少なくともリアプレートと、フェースプレー
トを備え、リアプレート上には複数の電子放出部とこれ
に給電するための縦方向と横方向の配線と縦方向と横方
向の配線とを絶縁する層間絶縁層とを有し、フェースプ
レートには画像形成部材を有してなる平板型画像形成装
置の製造方法において、リアプレートに行配線、列配線
及び層間絶縁層を高い精度をもってスクリーン印刷法で
形成する工程を有する平板型画像表示装置の製造方法を
提供する。 【解決手段】 リアプレートの配線または絶縁層の配置
エリアを複数の分割エリアに分割し、各分割エリア毎に
配線または絶縁層のパターンをスクリーン印刷法による
印刷で順次行うスクリーン印刷工程を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像表示装置の製
造方法に関し、特に、リアプレートに配線などをスクリ
ーン印刷法により形成する製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、画像表示装置として、ブラウン管
(CRT)が広く一般に用いられている。最近では、表
示画面が30インチを超える様なブラウン管も登場して
いる。しかしながら、ブラウン管ではその表示画面を大
きくするためには、画面に応じて奥行きをより大きくと
る必要があり、また重たくなる。そのため、より大きな
画面で迫力ある画像を見たいという一般大衆の要望に答
えるには、ブラウン管では、より大きな設置スペースが
必要になり、適しているとは言い難い。そのため、大き
く重いブラウン管(CRT)に代わって壁掛けできる様
に、低消費電力で薄く軽く大画面な平板状画像表示装置
の登場が期待されている。
【0003】平板状画像表示装置としては、液晶表示装
置(LCD)が盛んに研究開発されているが、LCD
は、自発光型でないため、バックライトと呼ばれる光源
が必要であり、このバックライトに消費電力のほとんど
が使われる。またLCDは光の利用効率が低いため画像
が暗い、視野角に制限がある、20インチを超える様な
大画面化が難しいといった課題が依然として残ってい
る。
【0004】上述の様な課題を持つLCDに代わって、
薄型の自発光型画像表示装置が注目を浴びている。上記
表示装置としては、例えば、紫外線を蛍光体に照射する
ことで蛍光体を励起し発光させるプラズマディスプレイ
パネル(PDP)、電界放出型電子放出素子(FE)や
表面伝導型電子放出素子を電子源として用い、上記電子
放出素子から放出された電子を蛍光体に照射することで
蛍光体を励起し発光させる平板状画像表示装置などがあ
る。PDPは40インチ程度の大画面のものが市販され
始めている。
【0005】上記自発光型の画像表示装置は、LCDに
比べ明るい画像が得られるとともに視野角の問題もな
い。
【0006】しかしながら、上記PDPは、大画面化に
は適しているが、発光輝度やコントラストはブラウン管
に比べて劣る。
【0007】一方、FEや表面伝導型電子放出素子を用
いた表示装置では、その発光原理は、ブラウン管と基本
的に同一である。そのため、輝度やコントラスト自体ブ
ラウン管と同等のものが達成しえる可能性を有してい
る。
【0008】本出願人は自発光型の平板状画像表示装置
の中でも、表面伝導型電子放出素子を用いた画像表示装
置に着目している。これは、構造が比較的簡易なため、
大面積に形成することに適しているためである。
【0009】表面伝導型電子放出素子においては、基板
上に形成された微粒子からなる導電性薄膜に、素子電極
と呼ばれる一対の電極から上記導電性薄膜に電圧を印加
することにより、導電性薄膜の一部に形成された電子放
出部から電子が真空中に放出される。表面伝導型電子放
出素子を用いた画像表示装置の原理は、上記表面伝導型
電子放出素子から放出された電子を蛍光体に照射するこ
とで発光を得るものである。
【0010】また本出願人は先に特開平6−34263
6号公報に表面伝導型電子放出素子を電子源として用い
た画像表示装置の一例を開示している。図6に上記公報
で開示している表面伝導型電子放出素子の概略構成を示
す。また、図7に上記公報で開示している表面伝導型電
子放出素子を用いた画像表示装置の概略構成図を示す。
【0011】図6(a)は表面伝導型電子放出素子構成
の平面図、図6(b)は表面伝導型電子放出素子構成の
断面図である。本図において101は基板、104は微
粒子からなる導電性薄膜、102,103は導電性薄膜
104と電気的接続を得るための一対の素子電極、10
5は電子放出部である。
【0012】この表面伝導型電子放出素子において、前
記一対の素子電極102,103の間隔Lは数千Å〜数
百μmに設定され、また素子電極長さWは、素子電極の
抵抗値、電子放出特性を考慮して数μm〜数百μmに設
定される。また、素子電極の膜厚dは、微粒子からなる
導電性薄膜104と電気的な接続を保つために数百Å〜
数μmの範囲に設定される。素子電極102,103
は、例えば、フォトリソグラフィー技術により形成され
る。
【0013】微粒子からなる導電性薄膜104の膜厚
は、素子電極102,103へのステップカバレージ、
素子電極間の抵抗値及びフォーミング条件等を考慮して
適宜設定されるが、数Å〜数千Åの範囲に設定するのが
好ましく、更に、10Å〜500Åの範囲に設定するこ
とがより好ましい。また、導電性薄膜104のシート抵
抗値Rsを102 〜107 Ω/□に設定することが好ま
しい。
【0014】図7は、表面伝導型電子放出素子を用いた
画像表示装置の一例を示す概略構成図である。図中、1
005はリアプレート、1006は外枠、1007はフ
ェースプレートである。外枠、リアプレート、フェース
プレートの各接続部を不図示の低融点ガラスフリット等
の接着剤により封着し、画像表示装置内部を真空に維持
するための外囲器(気密容器)が構成している。リアプ
レート1005には、基板1001が固定されている。
この基板1001上には表面伝導型電子放出素子100
2がN×M個配列形成されている(N,Mは2以上の正
の整数であり、目的とする表示画素数に応じて適宜設定
される)。また、表面伝導型電子放出素子1002は、
図7に示すとおり、M本の行方向配線とN本の列方向配
線1003,1004とにより配線されている。行方向
配線1003、および列方向配線1004は、例えば、
フォトリソグラフィー技術により形成される。これら、
基板1001、表面伝導型電子放出素子1002などの
複数の電子放出素子、行方向配線1003、列方向配線
1004によって構成される部分をマルチ電子ビーム源
と呼ぶ。また、少なくとも、行方向配線と列方向配線の
交差する部分には、両配線間に不図示の層間絶縁層が形
成されており、行方向配線1003と列方向配線100
4との電気的な絶縁が保たれている。
【0015】フェースプレート1007の下面には、蛍
光体からなる蛍光膜1008が形成されており、赤
(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体(不図
示)が塗り分けられている。また、蛍光膜1008をな
す上記各色蛍光体の間には黒色体(不図示)が配されて
いる。更に、蛍光膜1008のリアプレート側の面には
Al等からなるメタルバック1009が形成されてい
る。
【0016】Dx1〜Dxm、Dy1〜DynおよびH
vは、当該画像表示装置と不図示の電気回路とを電気的
に接続するために設けた気密構造の電気接続用端子であ
る。Dx1〜Dxmは、マルチ電子ビーム源の列方向配
線1004と電気的に接続している。Dy1〜Dynも
同様にマルチ電子ビーム源の行方向配線1003と電気
的に接続している。また、Hvはメタルバック1009
と電気的に接続している。
【0017】上記外囲器(気密容器)の内部は10-6
orr以上の真空に維持されている。そのため、画像表
示装置の表示画面を大きくする程、外囲器(気密容器)
内部と外部との圧力差によるリアプレート1005及び
フェースプレート1007の変形域は破壊を防止する手
段が必要となる。そのため、フェースプレート1007
とリアプレート1005との間に耐大気圧支持のための
スペーサあるいはリブと呼ばれる支持部材(不図示)を
配置する場合がある。このようにして、電子放出素子が
形成された基板1001と蛍光膜が形成されたフェース
プレート1007間は一般に数百μm〜数mmに保た
れ、外囲器(気密容器)内部は高真空に維持されてい
る。
【0018】以上説明した画像表示装置は、容器外端子
Dx1〜Dxm、Dy1〜Dyn、および行方向配線1
003、列方向配線1004を通じて各表面伝導型電子
放出素子に電圧を印加することで、各表面伝導型電子放
出素子から電子が放出される。それと同時に、メタルバ
ック1009に容器外端子Hvを通じて数百V〜数kV
の高電圧を印加することで、表面伝導型電子放出素子か
ら放出さた電子を加速し、フェースプレート1007の
内面に形成された各色蛍光体に衝突させる。これによ
り、蛍光体が励起され発光し、画像が表示される。
【0019】上記画像表示装置を形成するには、上記電
子放出素子、行方向および列方向配線を多数配列形成す
る必要がある。
【0020】上記電子放出素子、行方向および列方向配
線を多数配列形成する方法として、フォトリソグラフィ
ー技術、エッチング技術などが挙げられる。
【0021】しかしながら、例えば、表面伝導型電子放
出素子を用いた数十インチの大画面の画像表示装置を形
成する場合、フォトリソグラフィー技術、エッチング技
術を用いるとすると、対角数十インチの大型基板に対応
する蒸着装置やスピンコーターを始め、露光装置、エッ
チング装置などの大型製造設備が必要となり、製造工程
上の取り扱いの難しさや、高コスト化などの問題があ
る。
【0022】そこで、比較的安価で、真空装置など必要
なく、大面積に対応しえる印刷技術を用いて、上記電子
放出素子、行方向および列方向配線を多数配列形成する
ことが考えられる。
【0023】本出願人は、先に特開平8−34110号
公報にスクリーン印刷技術を用いて、上記行方向および
列方向配線を多数配列形成することを開示している。
【0024】スクリーン印刷は、例えば金属粒子を混ぜ
たインクを所望のパターンの開口を有する版をマスクと
して、上記開口部からインクを被印刷体である基板上に
印刷形成し、その後焼成を行うことで所望のパターンの
導体配線などを形成するものである。
【0025】スクリーン印刷機の一例を図8,9を用い
て以下に述べる。
【0026】図8,9に於いて2002は版枠、200
3はスクリーンメッシュ、2007はスキージ、201
6はワーク(被印刷体)、2017は押圧部、2018
は版パターン、2019はインクパターン、2020は
インク、2024は張力、2023はギャップである。
スクリーンメッシュ2003はステンレス等の材質のメ
ッシュ上に形成した樹脂フィルムにインク2020を吐
出するための版パターン2018が抜いて形成されてお
り、適宜設定された張力で版枠2002に張られてい
る。
【0027】次に、スクリーン印刷の手順を図8,9を
用いて以下に述べる。
【0028】まず図9に示すように版枠2002(即ち
スクリーンメッシュ2003の面)とワーク(被印刷
体)2016を所定のギャップ2023にセットする。
次にスクリーンメッシュ2003が押圧部2017にお
いてワーク(被印刷体)2016に接するまでスキージ
2007を下げる。次にスキージ2007の手前にイン
ク2020を設置する。次にスクリーンメッシュ200
3がワーク(被印刷体)2016に常に接する様にスキ
ージ2007を下げたままスキージ2007を図の矢印
方向に操引してインクを掻き取る。その際図8の様にス
キージからの圧力によって、インク2020は版パター
ン2018を通ってワーク(被印刷体)2016上に吐
出される。係るインクの吐出と同時に図9に示すスクリ
ーン押圧部2017の張力2024の垂直成分に由来す
る復元力によりスクリーンメッシュ2003がワーク
(被印刷体)2016から離れることでインク2020
が分離されワーク(被印刷体)2016上に図8に示す
所望のインクパターン2019が形成される。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たスクリーン印刷法を用いて、上記行方向、列方向配線
及び層間絶縁層を多数配列形成する際に、以下に示す問
題が生じる場合があった。
【0030】例えばスクリーン版の枠サイズ750×7
50mm(枠幅80mm)を用い、ギャップを3mmに
設定して、縦350mm、横400mmのパターンを印
刷しようとした場合、スキージ幅450mmを使用した
場合、スキージの押し込みにより、版は約80μm伸び
ることとなり、印刷後のパターン精度が悪いという問題
があった。
【0031】さらに、スクリーン版は縦糸と横糸でメッ
シュ状に作成されているために、作成工程の都合上、縦
方向の糸の張力は横方向に比べ低い。このため、スキー
ジ方向に対して、縦糸をほぼ同じ方向にして置いた場合
に、縦方向の印刷精度が横方向に比べ悪い。さらに一般
の印刷においては、スキージ方向に対して紗張り角度
(以後バイアスという)をつけて印刷するため、バイア
ス角の影響と糸の張力バランス等が絡み、印刷後のパタ
ーン形状は、台形になったり、歪んだりするという問題
があった。
【0032】本発明は、リアプレートに行配線、列配線
及び層間絶縁層を高い精度をもってスクリーン印刷法で
形成する工程を有する平板型画像表示装置の製造方法を
提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明による平板型画像
表示装置の製造方法は、少なくともリアプレートと、フ
ェースプレートを備え、前記リアプレート上には複数の
電子放出部とこれに給電するための縦方向と横方向の配
線と該縦方向と横方向の配線とを絶縁する層間絶縁層と
を有し、前記フェースプレートには画像形成部材を有し
てなる平板型画像形成装置の製造方法において、前記リ
アプレートの配線または絶縁層の配置エリアを複数の分
割エリアに分割し、各分割エリア毎に前記配線または絶
縁層のパターンをスクリーン印刷法による印刷で順次行
うスクリーン印刷工程を有することを特徴とする。
【0034】また、本発明による平板型画像表示装置の
製造方法は、上記の平面型画像形成装置の製造方法にお
いて、各分割エリアへの分割は、個々が縦方向に延びる
パターンを有する配線または絶縁層については、複数本
の配線毎または絶縁毎に分割されるように縦方向のみ分
割し、また、個々が横方向に延びる配線または絶縁につ
いては、複数本の配線毎または絶縁毎に分割されるよう
に横方向のみ分割することを特徴とする。
【0035】更に、本発明による平板型画像表示装置の
製造方法は、上記の平面型が贈形成装置の製造方法にお
いて、前記分割エリア毎の印刷の各々において、同一の
スクリーン印刷用の版を用いて、該同一のスクリーン印
刷用の版と前記リアプレートの位置関係を前記分割エリ
ア毎にずらしながら順次印刷を行うことを特徴とする。
【0036】更に、本発明による平板型画像表示装置の
製造方法は、上記の平面型が贈形成装置の製造方法にお
いて、前記パターンが、前記同一のスクリーン印刷用の
版の上に1つまたは複数あることを特徴とする。
【0037】更に、本発明による平面型画像表示装置の
製造方法は、上記のスクリーン印刷工程と、前記リアプ
レートに素子電極を形成する工程と、前記リアプレート
に電子放出素子を形成する工程と、前記リアプレートと
前記フェースプレートとを組み立てる工程と、を有する
ことを特徴とする。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明にかかわる、リアプレート
上に形成する配線を作成する方法について、電子放出素
子として表面伝導型電子放出素子を用いた例を説明す
る。まず、リアプレートとして、ガラス等の材質で出来
ている平板状のものを用い、その表面部に、後工程で位
置あわせされるフェースプレートの画像表示部の複数の
画素に対してほぼ同様な位置に対応するように、素子電
極部材として導電性の薄膜パターンをオフセット印刷法
やフォトリソグラフィー法にて形成する。次に、本発明
にかかわるところの一つである下配線(従来例で述べた
行配線と同義)をスクリーン印刷機にて形成する。素子
電極の形成の一例として、オフセット印刷法でおこなう
場合、素子電極パターンとして、1対の電極パターンを
複数有する凹版に、金属粒子を混ぜたインキを凹版凹部
に充填し、これをブランケットと呼ばれる円筒状の部材
が上記凹部に充填されたインキを受理し、さらに、受理
したインキをリアプレートに転移させ、その後焼成を行
うことで、1対の素子電極パターンを複数有する金属薄
膜を形成する。また別の一例として、フォトリソグラフ
ィー法にて行う場合は、蒸着法やスパッタ法等の成膜法
にて金属薄膜をリアプレート上に成膜し、このリアプレ
ート上にレジストを塗布し、素子電極パターンを有する
フォトマスクにより露光し、現像後金属薄膜をエッチン
グし、残ったレジストを剥離することで、1対の素子電
極パターンを複数有する金属薄膜を形成するものであ
る。この時、形成する下配線は、例えば縦横の長さが縦
のほうが短いリアプレートを用いて、このリアプレート
の縦方向に配線を形成する。この時、スクリーン版に形
成されている下配線のパターンは、最終的に基板上に複
数本(数百から数千本)配線を形成するうちの、何分の
1かのエリア(これを以下ブロックと表現する)に該当
する本数のみ、スクリーン版上に形成されたものを用い
る。エリアの分割数は、1/2から1/3とか1/4と
か1/8とか1/16とか、印刷する下配線の目的とす
る精度や工程の都合によって決める。このスクリーン版
を用い、インクとして銀ペーストを用いて、スクレーピ
ングした後、スキージングを行い、スクリーン版の下側
に配置したリアプレートに、下配線のブロック分を印刷
する。このようにして、順次、スクリーン版とリアプレ
ートの相対的な位置をずらしながら、下配線の配線に平
行な方向に分割されたブロックの下配線の印刷を行うこ
とにより、最終的に1つのリアプレート上の全面に素子
電極パターンの片側に給電可能な下配線を印刷すること
が出来る。
【0039】本発明にかかわる、リアプレート上に形成
する下配線を作製する方法について、別の形態を説明す
る。前記説明のように、下配線をスクリーン印刷法にて
形成する時、前記で使用したような下配線を何分の1か
に分割した1ブロック分のスクリーン版に替えて、スク
リーン版に2ブロック分のパターンを設けたものを使用
する。さらにこのスクリーン版上の2ブロック分のパタ
ーンの間は、1ブロックの幅(以下ブロックピッチとい
う)分離した状態で配置されたものを使用し、下配線を
印刷する。次の印刷においては、スクリーン版とリアプ
レートの相対的な位置を丁度1ブロック分ずらして印刷
することにより、分割したブロックパターンの4ブロッ
ク分が連続した状態で形成することができる。分割幅と
の兼ね合いで、このような方法で順次、他のエリアも印
刷することにより、最終的に1つのリアプレート上の全
面に素子電極パターンの片側に給電可能な下配線を印刷
することが出来る。
【0040】さらに、別の形態として、スクリーン版に
配置するブロック数を2つ以上にし、それぞれのブロッ
クピッチを1ピッチ分の整数倍にしたスクリーン版を使
用し、スクリーン版とリアプレートの相対的位置をブロ
ックピッチの整数倍ずらしながら印刷することにより、
最終的に1つのリアプレート上の全面に素子電極パター
ンの片側に給電可能な下配線を印刷することが出来る。
【0041】また次の工程として、下配線の上に絶縁層
を形成する際にも、上述のように下配線の形成で行った
ような方法で、絶縁層の数ライン分を1ブロックとして
分割したスクリーン版を使用して印刷することにより、
最終的に1つのリアプレート上の全面に、絶縁層パター
ンを印刷する。
【0042】さらにまた次の工程として、絶縁層の上層
に上配線を形成する際にも、上述のように下配線の形成
で行ったような方法で、上配線の数ライン分を1ブロッ
クとして分割したスクリーン版を使用して印刷すること
により、最終的に1つのリアプレート上の全面に、上配
線パターンを印刷する。
【0043】また、分割して印刷する工程は、下配線、
絶縁層、上配線工程と、全ての工程において、仕上がり
の印刷精度との兼ね合いで、それぞれ、1/nに分割し
たパターンを用いることができる。従って、高い印刷精
度が要求される工程は、分割数が多いものとなり、反対
に比較的緩い印刷精度で印刷可能な工程は、分割数が少
なく、さらには分割数1/1すなわち分割せずに印刷す
る工程もありうる。いずれにしても、少なくとも、いず
れかの工程に、パターンを1/n(n>1)分割した版
を用いて印刷する製造方法については、本発明に含まれ
る。
【0044】加えて、1つのスクリーン版に分割された
パターンのブロックが、一定の距離を置いて、複数のブ
ロックを形成した版を用いて、版とリアプレートの相対
的な位置関係をずらしながら順次印刷を行う方法につい
ては、本発明の開示内容に含まれる。
【0045】さらに、リアプレート上の各々の素子電極
に対して,PdOインクジェット法等により、有機金属
溶液を付与後焼成して例えばPdO微粒子からなる導電
性薄膜を形成する。その後、リアプレートを別工程にて
作製されているフェースプレートを位置合せし、封着し
て外囲器を組み立てる。
【0046】そして、外囲器内を例えば排気管を介して
真空排気した後、一対の素子電極に上述の配線を介して
電流を流し、各々の導電性薄膜の一部に電子放出部を形
成後、排気管を封止して真空外囲器が完成される。
【0047】この真空外囲器内から引き出された前記行
方向及び列方向配線を順次選択しながら信号を送る手段
と更にフェースプレート側に形成したメタルバックに数
k〜十数kVの高圧を印加する手段を備える事で画像形
成部材(蛍光体)に各電子放出素子から選択的に放出さ
れた電子ビームを照射し、いわゆるテレビ画像等を表示
できる画像表示装置が形成される。
【0048】以上のように、素子電極の上に、下配線や
絶縁層や上配線を形成する際に、配線のラインは分割せ
ずに、数ライン分のライン間で分割して印刷することに
よって高精細でかつ大面積な画像形成装置を実現するも
のである。
【0049】
【実施例】本発明の実施例を以下に示して説明する。
【0050】[実施例1]図1は本発明の実施例1を示
す下配線の製造方法を示す図である。図においてリアプ
レートの下配線の配置エリアは下配線の数ラインを1ブ
ロックとした形で短冊状に8分割している。1はリアプ
レート、2は下配線の数ライン分を1ブロックとした下
配線パターンエリア、3は下配線パターンエリア内を拡
大したもので、4が素子電極左、5が素子電極右、6が
下配線である。
【0051】本図に従って、本発明の製造方法を説明す
る。本実施例では、スクリーン印刷装置を用いて、下配
線を形成する領域を8回に分けて印刷した例を示す。印
刷装置として図2のような構成のものを用いた。図2に
おいて、10が版、11が版に作製したブロックパター
ン、12がスキージ、13がスクレッパで、12と13
はアーム14に支えられている。1はリアプレートで、
テーブル15の上に置かれている。テーブル15は位置
あわせのために、X,Y,Θを動かすことが出来、特
に、スキージ走行方向(Y方向)に対して直角な方向
(X方向)についてはブロックパターンのピッチの整数
倍分の移動とレンジで3μm以下の精密な位置あわせが
可能なものである。リアプレートとしては、縦400m
m、横450mmのソーダライムガラスを用いた。ま
た、事前にオフセット印刷法により素子電極をパターン
エリア内に形成した(形成方法は、例えば、特開平8−
236017号公報で開示している)。この時のパター
ンエリアは、縦約350mm、横約400mmであり、
素子電極は、縦側のピッチ730μmで480個、横側
のピッチ300μmで1328本のものを使用した。
【0052】まず図1(a)のように、下配線を形成す
る予定のパターンエリア2の部分へ、下配線パターンを
166本ほどピッチ300μmで並べたスクリーン版を
用いてスクリーン印刷を行った。図2のスクリーン印刷
装置では、テーブル15を移動し、リアプレートのパタ
ーンエリア2の部分に下配線が印刷可能なようにし印刷
した。下配線の印刷位置は、素子電極の右5の一部分に
重ねて印刷し、下配線より素子電極右に給電できるよう
にした。
【0053】この時使用した版は、枠サイズ750×7
50mm(枠幅80mm)の#360であり、ペースト
は銀ペーストを使用し、印刷時の版の押し込み量は3m
mで印刷した。また、スキージの幅は、下配線166本
分の幅すなわち1ブロックの幅、約50mmに対し左右
25mm程度余裕を持たせ、約100mmのものを使用
した。印刷後、リアプレートを印刷機のテーブルよりは
ずし、約100℃の乾燥を実施した。ここで、リアプレ
ートのパターンエリア2の印刷パターンの四隅の位置精
度を測定したところ、それぞれがおおよそ±15μmの
範囲内で作製された。
【0054】次に図1(b)のように、図1(a)と同
様な方法で、リアプレート上の下配線を形成する予定の
パターンエリア7の部分へ印刷するために、リアプレー
トをセットした状態でテーブルを移動し、下配線の1ブ
ロック分を、パターンエリア7に印刷した。この時の、
印刷条件、ペーストは、パターンエリア2の印刷のとき
と同様にした。乾燥後、リアプレートのパターンエリア
7の印刷パターンの四隅の位置精度を測定したところ、
それぞれがおおよそ±15μmの範囲内で作製された。
【0055】さらに、同様な方法で、パターンエリア8
に、下配線ブロックパターンを印刷した。乾燥後、リア
プレートのパターンエリア8の印刷パターンの四隅の位
置精度を測定したところ、それぞれがおおよそ±15μ
mの範囲内で作製された。
【0056】さらにまた、同様な方法で、パターンエリ
ア9以降のエリアに対して、順次、下配線ブロックパタ
ーンを印刷し、最終的に、図1(c)のようにすべての
パターンエリアに下配線の印刷を実施した。それぞれの
ブロックにおいて、乾燥後、リアプレートのパターンエ
リアの印刷パターンの四隅の位置精度を測定したとこ
ろ、それぞれがおおよそ±15μmの範囲内で作製され
た。
【0057】最後に、リアプレートを480℃程度で焼
成し、リアプレート上に、銀を主成分とする下配線を作
製した。
【0058】このように、リアプレート上に、下配線パ
ターンを数本単位のブロックで、分割して印刷を行う方
法によれば、配線のライン方向には分割せず、言い換え
れば、配線を分断することなく、ライン間で、複数のラ
イン単位で、分割して印刷したことにより、それぞれの
印刷エリアは小さくなる、このため、印刷精度は、それ
ぞれの印刷エリアで、位置あわせが可能で、精度が向上
するとともに、エリアが小さいために、スクレッパーサ
イズも小さく出来るために、1回で印刷する場合に比べ
て、同じ押し込み量でも、スクリーン版に与える引っ張
り応力が低くなるために、印刷したパターンの変形が少
なくなり、結果として、印刷されたそれぞれのブロック
のパターンの精度は維持される。したがって、大面積基
板への印刷が高い精度を維持した状態で可能であった。
特に、下配線の場合、隣接する下配線間のピッチが30
0μmで、下配線の線幅は70〜90μmであり、下配
線と素子電極左の間隔は、60〜50μmとなるため、
本発明の印刷方法は、高い精度で印刷するためには、非
常に有効な方法である。言うまでもないが、本実施例で
は8分割の例を示したが、分割数は、必要とする精度等
の兼ね合いで、任意に分割することが出来る。
【0059】[実施例2]図3は本発明の実施例2を示
す絶縁層の製造方法を示す図である。図においてリアプ
レートの絶縁層の配置エリアは下配線の方向とは90度
違う方向、すなわちリアプレートの横方向に平行な方向
に、ライン状に形成するものであり、絶縁層の数ライン
を1ブロックとした形で短冊状に6分割している。1は
リアプレート、21は絶縁層の数ラインを1ブロックと
した絶縁層パターンエリア、25は絶縁層パターンエリ
ア内を拡大したもので、4が素子電極左、5が素子電極
右、6が下配線、20が絶縁層のパターンである。
【0060】本図に従って、本発明の製造方法を説明す
る。本実施例では、スクリーン印刷装置を用いて、絶縁
層を形成する領域を6回に分けて印刷した例を示す。印
刷装置として図2のような構成のものを用いた。図2の
説明は、実施例1と同様なため省略する。1はリアプレ
ートで、テーブル15の上に置かれているが実施例1で
置いた方向とは90度違い、リアプレートの横方向にブ
ロックパターンが印刷できるようにして置いた。リアプ
レートとしては、縦400mm、横450mmのソーダ
ライムガラスを用いた。また、事前にオフセット印刷法
により素子電極をパターンエリア内に形成し、下配線も
実施例1の方法によって形成してある。この時のパター
ンエリアは、実施例1と同様、縦約350mm、横約4
00mmであり、素子電極は、縦側のピッチ730μm
で480個、横側のピッチ300μmで1328本のも
のを使用した。
【0061】まず図3(a)のように、絶縁層を形成す
る予定のパターンエリア21の部分へ、絶縁層パターン
を80本ほどピッチ730μmで並べたスクリーン版を
用いてスクリーン印刷を行った。図2のスクリーン印刷
装置では、テーブル15を移動し、リアプレートのパタ
ーンエリア21の部分に絶縁層が印刷可能なようにし印
刷した。絶縁層の印刷位置は、素子電極の左4の上側部
分が絶縁層の凹状のパターン(300mmピッチで並ん
でいる)にほぼ合致し、素子電極左4の上側部分が部分
的に露出する位置に、絶縁層を印刷し、実施例3で後述
する上配線が、素子電極左4の上側部分でコンタクト
し、素子電極左4に給電できるようにした。
【0062】この時使用した版は、枠サイズ750×7
50mm(枠幅80mm)の#360であり、ペースト
は、鉛ガラスを主成分とする絶縁ペーストを使用し、印
刷時の版の押し込み量は3mmで印刷した。また、スキ
ージの幅は、絶縁層80本分の幅すなわち1ブロックの
幅、約58mmに対し左右25mm程度余裕を持たせ、
約100mmのものを使用した。印刷後、リアプレート
を印刷機のテーブルよりはずし、約100℃の乾燥を実
施した。ここで、リアプレートのパターンエリア21の
印刷パターンの四隅の位置精度を測定したところ、それ
ぞれがおおよそ±15μmの範囲内で作製された。
【0063】次に図3(a)と同様な方法で、リアプレ
ート上の絶縁層を形成する予定のパターンエリア22の
部分へ印刷するために、リアプレートをセットした状態
でテーブルを移動し、絶縁層の1ブロック分を、パター
ンエリア22に印刷した。この時の、印刷条件、ペース
トは、パターンエリア21の印刷のときと同様にした。
乾燥後、リアプレートのパターンエリア22の印刷パタ
ーンの四隅の位置精度を測定したところ、それぞれがお
およそ±15μmの範囲内で作製された。
【0064】さらに、同様な方法で、パターンエリア2
3に、絶縁層ブロックパターンを印刷した。乾燥後、リ
アプレートのパターンエリア23の印刷パターンの四隅
の位置精度を測定したところ、それぞれがおおよそ±1
5μmの範囲内で作製された。
【0065】さらにまた、同様な方法で、パターンエリ
ア24以降のエリアに対して、順次、下配線ブロックパ
ターンを印刷し、最終的に、図3(b)のようにすべて
のパターンエリアに絶縁層の印刷を実施した。それぞれ
のブロックにおいて、乾燥後、リアプレートのパターン
エリアの印刷パターンの四隅の位置精度を測定したとこ
ろ、それぞれがおおよそ±15μmの範囲内で作製され
た。
【0066】最後に、リアプレートを480℃程度で焼
成し、リアプレート1上に、絶縁層20を作製した。
【0067】このように、リアプレート上に、絶縁層パ
ターンを数本単位のブロックで、分割して印刷を行う方
法によれば、絶縁層のライン方向には分割せず、言い換
えれば、絶縁層パターンを分断することなく、ライン間
で、複数のライン単位で、分割して印刷したことによ
り、それぞれの印刷エリアは小さくなる、このため、印
刷精度は、それぞれの印刷エリアで、位置あわせが可能
で、精度が向上するとともに、エリアが小さいために、
スクレッパーサイズも小さく出来るために、1回で印刷
する場合に比べて、同じ押し込み量でも、スクリーン版
に与える引っ張り応力が低くなるために、印刷したパタ
ーンの変形が少なくなり、結果として、印刷されたそれ
ぞれのブロックのパターンの精度は維持される。したが
って、大面積基板への印刷が高い精度を維持した状態で
可能であった。特に、絶縁層の場合、隣接する絶縁層パ
ターン間のピッチが730μmと、下配線に比べ比較的
精度はゆるいため、絶縁層パターンの長さは、下配線パ
ターンより長いこととなっても、本発明の印刷方法によ
れば、ブロック毎のパターンそれぞれを、高い精度で印
刷するため、1回で印刷した場合と比べても、非常に有
効な方法である。言うまでもないが、本実施例では6分
割の例を示したが、分割数は、必要とする精度等の兼ね
合いで、任意に分割することが出来る。
【0068】[実施例3]図4は本発明の実施例3を示
す上配線の製造方法を示す図である。図においてリアプ
レートの上配線の配置エリアは下配線の方向とは90度
違う方向、すなわちリアプレートの横方向に平行な方向
に、ライン状に形成するものであり、絶縁層の上層に形
成する。すなわち、実施例2の絶縁層で示した場合と同
様に、上配線の数ラインを1ブロックとした形で短冊状
に6分割している。1はリアプレート、31は上配線の
数ラインを1ブロックとした上配線パターンエリア、3
5は絶縁層パターンエリア内を拡大したもので、4が素
子電極左、5が素子電極右、6が下配線、20が絶縁
層、30が上配線である。
【0069】本図に従って、本発明の製造方法を説明す
る。本実施例では、スクリーン印刷装置を用いて、上配
線を形成する領域を6回に分けて印刷した例を示す。印
刷装置として図2のような構成のものを用いた。図2の
説明は、実施例1と同様なため省略する。1はリアプレ
ートで、テーブル15の上に置かれているが実施例1で
置いた方向とは90度違い、リアプレートの横方向にブ
ロックパターンが印刷できるようにして置いた。リアプ
レートとしては、縦400mm、横450mmのソーダ
ライムガラスを用いた。また、事前にオフセット印刷法
により素子電極をパターンエリア内に形成し、下配線は
実施例1の方法によって形成してあり、さらに絶縁層も
実施例2の方法によって形成されている。この時のパタ
ーンエリアは、実施例1と同様、縦約350mm、横約
400mmであり、素子電極は、縦側のピッチ730μ
mで480個、横側のピッチ300μmで1328本の
ものを使用した。
【0070】まず図4(a)のように、上配線を形成す
る予定のパターンエリア31の部分へ、上配線パターン
を80本ほどピッチ730μmで並べたスクリーン版を
用いてスクリーン印刷を行った。図2のスクリーン印刷
装置では、テーブル15を移動し、リアプレートのパタ
ーンエリア31の部分に上配線が印刷可能なようにし印
刷した。上配線の印刷位置は、縦方向については、ピッ
チ730μmで並ぶ上配線ラインが絶縁層パターンのほ
ぼ中央に来るようにし、横方向については、上配線パタ
ーンは単純に幅450〜500μm程度のラインである
ため、位置精度はほとんど気にすることなく印刷を行っ
た。これにより、絶縁層の凹部分にも上配線が乗るため
に、素子電極左4の上側部分で上配線30がコンタクト
し、素子電極左に給電できるようにできた。
【0071】この時使用した版は、枠サイズ750×7
50mm(枠幅80mm)の#360であり、ペースト
は、銀ペーストを使用し、印刷時の版の押し込み量は3
mmで印刷した。また、スキージの幅は、上配線80本
分の幅すなわち1ブロックの幅、約58mmに対し左右
25mm程度余裕を持たせ、約100mmのものを使用
した。印刷後、リアプレートを印刷機のテーブルよりは
ずし、約100℃の乾燥を実施した。ここで、リアプレ
ートのパターンエリア31の印刷パターンの四隅の位置
精度を測定したところ、縦方向の精度はおおよそ±15
μmの範囲内で作製された。
【0072】次に図4(a)と同様な方法で、リアプレ
ート上の上配線を形成する予定のパターンエリア32の
部分へ印刷するために、リアプレートをセットした状態
でテーブルを移動し、上配線の1ブロック分を、パター
ンエリア32に印刷した。この時の、印刷条件、ペース
トは、パターンエリア31の印刷のときと同様にした。
乾燥後、リアプレートのパターンエリア32の印刷パタ
ーンの四隅の位置精度を測定したところ、縦方向の精度
はおおよそ±15μmの範囲内で作製された。
【0073】さらに、同様な方法で、パターンエリア3
3に、上配線ブロックパターンを印刷した。乾燥後、リ
アプレートのパターンエリア33の印刷パターンの四隅
の位置精度を測定したところ、縦方向の精度はおおよそ
±15μmの範囲内で作製された。
【0074】さらにまた、同様な方法で、パターンエリ
ア34以降のエリアに対して、順次、下配線ブロックパ
ターンを印刷し、最終的に、図4(b)のようにすべて
のパターンエリアに絶縁層の印刷を実施した。それぞれ
のブロックにおいて、乾燥後、リアプレートのパターン
エリアの印刷パターンの四隅の位置精度を測定したとこ
ろ、縦方向の精度はおおよそ±15μmの範囲内で作製
された。
【0075】最後に、リアプレートを480℃程度で焼
成し、リアプレート上に、上配線を作製した。
【0076】このように、リアプレート上に、上配線パ
ターンを数本単位のブロックで、分割して印刷を行う方
法によれば、配線のライン方向には分割せず、言い換え
れば、配線を分断することなく、ライン間で、複数のラ
イン単位で、分割して印刷したことにより、それぞれの
印刷エリアは小さくなる、このため、印刷精度は、それ
ぞれの印刷エリアで、位置あわせが可能で、精度が向上
するとともに、エリアが小さいために、スクレッパーサ
イズも小さく出来るために、1回で印刷する場合に比べ
て、同じ押し込み量でも、スクリーン版に与える引っ張
り応力が低くなるために、印刷したパターンの変形が少
なくなり、結果として、印刷されたそれぞれのブロック
のパターンの精度は維持される。したがって、大面積基
板への印刷が高い精度を維持した状態で可能であった。
特に、上配線の場合、隣接する上配線パターン間のピッ
チが730μmと、下配線に比べ比較的精度はゆるいた
め、上配線パターンの長さは、下配線パターンより長い
こととなっても、本発明の印刷方法によれば、ブロック
毎のパターンそれぞれを、高い精度で印刷するため、1
回で印刷した場合と比べて、非常に有効な方法である。
言うまでもないが、本実施例では6分割の例を示した
が、分割数は、必要とする精度等の兼ね合いで、任意に
分割することが出来る。
【0077】[実施例4]本発明の第4の実施例を示
す。
【0078】まず、下配線の印刷工程については、実施
例1と同様に、1/8に分割したパターン数166本の
ものを用いて印刷し、トータルの位置ずれをおよそ±1
5μmにして印刷を行った。
【0079】次に、絶縁層の印刷においては、実施例2
のような分割印刷とはせずに1/1分割、すなわち分割
していない版を用いて印刷を行った。印刷条件は実施例
2と同様にした。この場合、トータルの位置ずれは、お
およそ±60μmで作製できた。さらに、同様の作業を
2度繰り返し、計3層構成の絶縁層を作製した。この場
合、3層印刷した絶縁層のトータルの位置ずれは、おお
よそ±100μmであった。次に上配線の印刷において
は、実施例3のような分割印刷とはせずに1/1分割、
すなわち分割していない版を用いて印刷を行った。印刷
条件は実施例3と同様にした。この場合、トータルの位
置ずれは、おおよそ±60μmで作製できた。
【0080】このようにして印刷した理由は、下配線に
ついては、横側ピッチのピッチが300μmと狭く、さ
らに素子電極左との距離が数十μmと短く、下配線13
28本の1本目と1328本目の位置ずれが±30μm
程度の高精度な印刷が要求される工程であるため、最終
的な位置ずれを要求精度内に抑えることが可能な分割印
刷を実施した。これに対し、上層の絶縁層、及び上配線
については、縦側のピッチが730μmであり、全体の
本数は480本と下配線に対して比較的少なく、さら
に、配線相互の位置ずれ精度ならびに、1本目と480
本目の位置ずれは、絶縁層の場合±100数十μm程度
で良く、上配線の場合、絶縁層からはみ出さずに±10
0μm程度で良く、電気的なショートが発生しない状態
であれば、要求精度は下配線より緩いためである。
【0081】このようにすることにより、精度の要求さ
れる工程には、分割印刷を行い、精度が比較的緩い工程
には分割数を少なくし、1/1分割すなわち分割版を使
用しない工程も実施することにより、全体の工程数を最
適化し、仕上がり要求精度を維持したまま、最低限の工
程数で、各層を製造することが可能になった。
【0082】[実施例5]次に、これまでの実施例1〜
4により素子電極、下配線、層間絶縁層、上配線を作製
したリアプレートの各左右素子電極間にインクジェット
法により有機Pd錯体溶液を付与、焼成し、PdO微粒
子からなる導電性薄膜を形成した基板をフェースプレー
トと貼りあわせて画像表示装置を作成した例を示す。
【0083】図5は、リアプレートとフェースプレート
の貼り合わせを説明するための画像表示装置の組立装置
の図であり、1はPdO微粒子膜まで形成したリアプレ
ート、41は画像形成部材(蛍光体)と電子を加速する
ためのメタルバックが形成されたフェースプレート、4
2は枠、43はフリット、44はリアプレート側のアラ
イメントマーカー、45はフェースプレート側のアライ
メントマーカー、46は下側加熱プレート、47は上側
加熱プレート、48はテーブル、49はZ方向移動機
構、50は組立装置フレーム、51は画像認識カメラで
ある。
【0084】まず、本実施例1から3のような方法によ
って作製された素子電極並びに配線パターンを有するリ
アプレート1を、XYΘテーブル48上に設けた下側加
熱プレート46上に置き、不図示のピンにより取り付け
た。また、組立装置フレーム50に設けたZ方向移動機
構49に取り付けてある上側加熱プレート47には、ブ
ラックストライプにより画素毎に区切られ各画素には蛍
光体が形成された画像表示部を有するフェースプレート
41を不図示のピンにより取り付けた。下側加熱プレー
ト46および上側加熱プレート47はカートリッジヒー
ターを内蔵し独自に加熱が可能なものである。リアプレ
ート1とフェースプレート41には、事前にアライメン
トマークが形成して有り、このマークは、島状の円形で
も十字型でもよく、また、形成する工程は、リアプレー
ト1においては、電極部材印刷時でも下配線印刷時でも
上配線印刷時でもよいが、本実施例では、素子電極印刷
時に版に円形のアライメントマーク44を設けたものを
使用し、フェースプレート41においては各RGB蛍光
体間のブラックストライプの形成時に円形のアライメン
トマーク45を設けたものを使用した。
【0085】さらに、リアプレート1上には、枠42を
配置し、枠42の上とリアプレート1の上には事前にフ
リットガラスペーストを仮焼成したフリット43を形成
したものを用いた。フリットガラスは、410℃付近が
作業温度(フリットガラスが溶解し封着作業が可能な温
度)である低融点封着ガラスを使用した。
【0086】この状態で、リアプレート1上の枠42と
フェースプレート41が突き当たらないように数mmの
間隔を保持した状態で、下側加熱プレート46および上
側加熱プレート47の加熱を開始する。この時、組立装
置フレーム50に固定された画像認識カメラ51によ
り、下側加熱プレート46の穴からリアプレート側のア
ライメントマーカー44とフェースプレート側のアライ
メントマーカー45を監視し、所望の位置にフェースプ
レートとリアプレートがアライメントされるように、テ
ーブルのXYΘを制御しアライメントを行う。ホットプ
レートの温度がフリットガラスの作業温度付近になった
ら、Z方向移動機構49により、フェースプレート41
を下降し、枠上のフリットとともに、枠やリアプレート
を押し付ける。その後、加熱プレートの温度を下げてい
く。この時、アライメント作業はフリットガラスの粘度
が高くなり、XYΘテーブル48をフリーにしても、フ
ェースプレートとリアプレートのアライメントがずれな
いくらいの温度まで継続した後、XYΘテーブル48を
フリーにする。その後、常温付近になったら、貼り合わ
されたフェースプレート41やリアプレート1、すなわ
ち外囲器を加熱プレート46,47から取り出すことに
より外囲器の製造を行った。
【0087】このようにすることにより、リアプレート
上に複数作製した一対の素子電極を、フェースプレート
の複数の画素に対応するように位置合わせして製造する
ことができた。その後、外囲器内部を真空排気し、外囲
器から外部に引き出された各行方向、各列方向配線を通
じて、各導電性薄膜に通電処理し、電子放出部を形成し
た。更に、真空排気に要した不図示の排気管を封止後、
各行方向、各列方向の選択手段及びメタルバックに高圧
を印加する手段に外囲器を接続して画像表示を行ったと
ころ高品位で高精細な画像が得られた。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
リアプレート上の下配線や絶縁層や上配線を短冊状に分
割して形成することにより、印刷時のパターンの変形を
問題ないレベルに抑えることができるため、高精細、大
面積の平板型画像表示装置を実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を説明するリアプレートの模
式的平面図である。
【図2】本発明の実施例を説明するリアプレートの模式
的平面図及び側面図である。
【図3】本発明の実施例2を説明するリアプレートの模
式的平面図である。
【図4】本発明の実施例3を説明するリアプレートの模
式的平面図である。
【図5】本発明の実施例5による画像形成装置の製造方
法を説明する図である。
【図6】表面伝導型電子放出素子の従来例を示す図であ
る。
【図7】画像形成装置の従来例を示す図である。
【図8】スクリーン印刷の従来例を示す図である。
【図9】スクリーン印刷の従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 リアプレート 2 下配線パターンエリア 3 拡大図 4 素子電極の左 5 素子電極の右 6 下配線 7,8,9 パターンエリア 10 スクリーン版 11 ブロックパターン 12 スキージ 13 スクレッパ 14 アーム 15 テーブル 20 絶縁層 21,22,23,24 エリア 30 上配線 31,32,33,34 エリア 41 フェースプレート 42 枠 43 フリット 44,45 アライメントマーカー 46 下側加熱プレート 47 上側加熱プレート 48 テーブル 49 Z方向移動機構 50 組立装置フレーム 51 画像認識カメラ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともリアプレートと、フェースプ
    レートを備え、前記リアプレート上には複数の電子放出
    部とこれに給電するための縦方向と横方向の配線と該縦
    方向と横方向の配線とを絶縁する層間絶縁層とを有し、
    前記フェースプレートには画像形成部材を有してなる平
    板型画像形成装置の製造方法において、前記リアプレー
    トの配線または絶縁層の配置エリアを複数の分割エリア
    に分割し、各分割エリア毎に前記配線または絶縁層のパ
    ターンをスクリーン印刷法による印刷で順次行うスクリ
    ーン印刷工程を有することを特徴とする平板型画像表示
    装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 各分割エリアへの分割は、個々が縦方向
    に延びるパターンを有する配線または絶縁層について
    は、複数本の配線毎または絶縁層毎に分割されるように
    縦方向のみ分割し、また、個々が横方向に延びる配線ま
    たは絶縁層については、複数本の配線毎または絶縁層毎
    に分割されるように横方向のみ分割することを特徴とす
    る請求項1に記載の平板型画像表示装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記分割エリア毎の印刷の各々におい
    て、同一のスクリーン印刷用の版を用いて、該同一のス
    クリーン印刷用の版と前記リアプレートの位置関係を前
    記分割エリア毎にずらしながら順次印刷を行うことを特
    徴とする請求項2に記載の平板型画像表示装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記パターンが、前記同一のスクリーン
    印刷用の版の上に1つまたは複数あることを特徴とする
    請求項3に記載の平板型画像表示装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    スクリーン印刷工程と、前記リアプレートに素子電極を
    形成する工程と、前記リアプレートに電子放出素子を形
    成する工程と、前記リアプレートと前記フェースプレー
    トとを組み立てる工程と、を有することを特徴とする平
    板型画像表示装置の製造方法。
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