JP2000155357A - ファインダ光学系 - Google Patents

ファインダ光学系

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JP2000155357A
JP2000155357A JP10332342A JP33234298A JP2000155357A JP 2000155357 A JP2000155357 A JP 2000155357A JP 10332342 A JP10332342 A JP 10332342A JP 33234298 A JP33234298 A JP 33234298A JP 2000155357 A JP2000155357 A JP 2000155357A
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optical system
reflecting
prism
reflection
reflecting surface
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Yuji Kamo
加茂裕二
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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    • G02B17/0856Catadioptric systems comprising a refractive element with a reflective surface, the reflection taking place inside the element, e.g. Mangin mirrors
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化、特に薄型化された高性能な実像式フ
ァインダ光学系を提供すること。 【解決手段】 物体側から正の屈折力を有する対物光学
系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形成され
た実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折力を有
する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少なくとも
1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ光学系
において、対物光学系はパワーを持った回転非対称面で
構成される反射面12〜14を少なくとも2面有し、そ
の中の少なくとも1面13が透過面と同一面でない反射
面で構成され、5°<|θ|<25°の条件式を満た
す。ただし、θはその透過面と同一でない反射面13の
法線に対する軸上主光線の反射角である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像反転光学系を有
するファインダ光学系に関し、特に、カメラやビデオカ
メラ等に用いられる、対物光学系による物体の倒立像を
像反転光学系を用いることで正立正像として観察するフ
ァインダ光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カメラ等で用いられるファインダ光学系
の中で、対物光学系により一次結像させた実像を像反転
光学系により正立正像とし、接眼光学系で観察するいわ
ゆる実像式ファインダがよく知られている。実像式ファ
インダは、像反転光学系により正立正像させる際、同時
に光路を折り畳むことができるので光学系全体の小型化
が図れるというメリットがある。そのため、近年求めら
れている手軽で持ち運びが簡単な小型、薄型のカメラに
はほとんどこの光学系が採用されている。特に最近で
は、像反転光学系にダハ面を構成することにより小さな
スペースで正立正像させてファインダ光学系を小型化し
てきている。
【0003】しかしながら、最近では、カメラやビデオ
の小型化に伴い、ファインダ光学系の一層の小型化、特
に光学系の入射方向の大きさである、いわゆるカメラの
厚さ方向の薄型化が要求されてきている。実像式ファイ
ンダでは光路を折り曲げることによりその大きさを小さ
くすることができるが、像反転光学系は光束が収斂して
光線高が小さくなる対物光学系と接眼光学系の間に配置
しないと必要な反射面数を確保することが難しくなって
しまうため、その反射面の配置には制限があった。すな
わち、最初に入射光軸を曲げる第1反射面の入射方向
と、光軸を入射光軸と平行に戻す最終反射面の射出方向
には、対物光学系、接眼光学系の屈折レンズを配置しな
ければならないので、それらの屈折レンズの大きさがそ
のまま厚さ方向の大きさになってしまっていた。したが
って、実像式ファインダでも厚さを薄くするには限界が
あった。
【0004】一方、従来では、像反転光学系の反射面は
平面で構成しており、パワーを有していないものが一般
的であった。そこで、像反転光学系であるプリズムやミ
ラーの反射面にパワーを付けて対物光学系、接眼光学系
の作用を持たせ、小型化を図った提案がいくつかなされ
ている。また、このような光学系では、像反転光学系が
対物光学系、接眼光学系の役割の一部を担っているの
で、本明細書内ではこれを対物光学系、接眼光学系に含
めることとし、特に像反転作用に関する記述には“像反
転手段”、また、特にその部材自体を“反射面にパワー
のある反射光学系”と呼んでいくこととする。
【0005】特開平8−248481号では、実像式フ
ァインダのプリズムの反射面に回転対称な曲面を用いて
いる。その曲面は非球面又はトーリック面が適用可能と
の記載があるが、明細書内で開示されている曲面は回転
対称の非球面であった。また、一般的にトーリック面は
2つの座標軸に対して対称な面であるため、非対称な曲
面ではなかった。
【0006】特開平9−152646号では、実像式フ
ァインダのプリズムの反射面に回転非対称な曲面を用い
ている。その実施例1では、対物光学系を正パワーのプ
リズム1つだけで構成していた。その半画角は、Y方向
13.0°、X方向8.8°であった。また、その実施
例2では、対物光学系を負の屈折レンズ1枚、正の屈折
レンズ1枚、正パワーのプリズム1つで構成していた。
【0007】特開平10−68887号では、双眼鏡の
プリズムの反射面に回転非対称な曲面を用いている。1
回結像の実施例1は、対物光学系を2つのプリズムで構
成していた。その半画角は、水平方向6.55°、垂直
方向8.73°であった。また、接眼光学系の詳細な構
成については述べられていなかった。
【0008】特開平10−197705号では、双眼鏡
のプリズムの反射面に回転非対称な曲面を用いている。
実施例1〜3は、対物光学系を屈折レンズ2枚とプリズ
ム1つ、接眼光学系をプリズム1つで構成していた。そ
の半画角は、水平方向4.36°〜6.10°、垂直方
向3.27°〜4.70°であった。また、実施例4
は、対物光学系、接眼光学系それぞれプリズム1つで構
成していた。その半画角は、水平方向6.7°、垂直方
向5.0°であった。
【0009】特開平10−197796号では、実像式
ファインダ光学系の像反転光学系に回転非対称な曲面を
用いている。また、その実施例のほとんどは設計例が開
示されていないため、その性能、大きさ等は不明であっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの先
行例は、次に示すように様々な問題点があった。特開平
8−248481号のものでは、プリズムの反射面にパ
ワーを付けているが、この反射面は軸上主光線に対して
偏心して傾いているため、回転非対称な偏心収差が発生
していた。しかしながら、その収差は面の構成が回転対
称である非球面では補正することができなかった。ま
た、トーリック面においてもスキュー光線に対しては補
正が十分ではなかった。何れの構成に対してもその点に
関する解決手段が開示されておらず、性能面が不十分で
あった。
【0011】特開平9−152646号のものでは、プ
リズムの反射面に回転非対称な曲面を用いて上記偏心収
差の発生を抑えているが、それでも実施例1では、対物
光学系に配置されたプリズムの第1反射面での反射角が
大きいため、回転非対称な曲面を用いても偏心収差が十
分補正し切れておらず性能が不十分であった。また、画
角が非常に狭く、ファインダ光学系としては応用範囲が
狭いものであった。また、実施例2では、単焦点用ファ
インダであるにも係わらず反射面のパワーを有効に活か
し切っていないため、対物光学系に屈折レンズを2枚も
使用せざるを得ず、大きさの点で不十分であった。
【0012】特開平10−68887号のものでは、回
転非対称な反射面を5面構成し、偏心収差の補正を行っ
ているが、実施例は双眼鏡用であり、画角が狭かった。
ほとんどのカメラは単焦点、ズームに関わらず、広角系
(35mmフィルムに換算すると、焦点距離25mm〜
40mm程度、半画角で28.4°〜40.8°)が含
まれるため、そのままの構成ではカメラのファインダと
しては適用できなかった。また、画角を大きくすると、
対物光学系に配置されているプリズムの反射面有効部が
大きくなるため、プリズムが大型化し、また、反射面へ
の入射角も大きくなるため、収差発生量が大きくなって
しまい、この先行例の発明の範囲内では画角の大きいフ
ァインダへの適用は難しかった。また、接眼光学系の構
成が不明なので、光学系全体の大きさに関しては考慮さ
れていなかった。
【0013】特開平10−197705号のものでも、
回転非対称な反射面を用いているが、上記先行例と同様
に双眼鏡用の光学系なので、画角が狭く、ファインダへ
の適用は難しかった。
【0014】特開平10−197796号のものでは、
ファインダ系が小型になるようなプリズムの配置、構成
等が述べられているが、性能面が考慮されておらず、実
現性に乏しかった。
【0015】このように何れの先行例も性能若しくは大
きさの点で問題があり、これらを同時に満足するような
小型で高性能なファインダは達成できていなかった。
【0016】本発明は従来技術のこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、小型化、特に薄
型化された高性能な実像式ファインダ光学系を提供する
ことである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第1の発明のファインダ光学系は、物体側から正の屈
折力を有する対物光学系と、結像作用が1回のみの対物
光学系により形成された実像を正立正像させる像反転手
段と、正の屈折力を有する接眼光学系とを備え、また、
反射面の中少なくとも1面がダハ面で構成されている実
像式ファインダ光学系において、対物光学系はパワーを
持った回転非対称面で構成される反射面を少なくとも2
面有し、その中の少なくとも1面が透過面と同一面でな
い反射面で構成され、次の条件式を満たしていることを
特徴としている。 5°<|θ|<25° ・・・(1) ただし、θは前記透過面と同一でない反射面の法線に対
する軸上主光線の反射角である。
【0018】また、上記目的を達成するための第2の発
明のファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有す
る対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系によ
り形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の
屈折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中
少なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイ
ンダ光学系において、対物光学系はパワーを持った回転
非対称面で構成される反射面を少なくとも2面有し、そ
の中の少なくとも2面が透過面と同一面でない反射面で
構成され、さらに、少なくともその中の1面が次の条件
式を満たしていることを特徴としている。 5°<|θ|<45° ・・・(3) ただし、θは前記透過面と同一でない反射面の法線に対
する軸上主光線の反射角である。
【0019】以下、第1、第2の発明において、このよ
うな構成をとった理由と作用を説明する。実像式ファイ
ンダ光学系は、その構成上、光路中に像反転光学系を配
置する必要があった。この像反転光学系は、従来技術で
説明したように反射面数の確保のため、対物光学系と接
眼光学系の間に配置され、また、中間結像面に視野範囲
を規定するための視野マスクを配置することが多かった
ので、一般的にはそれを挟むように対物光学系と中間結
像面までの間、中間結像面と接眼光学系の間に1つずつ
のプリズムを配置することが多かった。このような構成
をとるため、ファインダの小型化には次のような問題が
あった。
【0020】1つめは、対物光学系、接眼光学系の配置
である。これはすでに従来技術で説明したような理由
で、屈折レンズを入射軸と平行な軸上に配置しなければ
ならないので、カメラの厚さを小さくするには不利であ
った。特にズーム光学系では、対物光学系の構成長が大
きくなりがちで、これがカメラの薄型化に悪影響を与え
ていた。
【0021】2つめは、像反転光学系の構成である。像
反転光学系は1面をダハ面で構成する本発明の場合で
は、現実的な構成にすると、光学系全体で最低3面も反
射面を構成する必要があるので、これを光路中に配置で
きるように対物光学系、接眼光学系を構成しなければな
らない。しかしながら、対物光学系は焦点距離が短いこ
とからバックフォーカスをとり難く、多くの反射面数を
確保するのは難しかった。そのため、対物光学系側に配
置するプリズムの構成、また、光路の折り曲げ角度等に
は大きな制限があり、ファインダ光学系の小型化を阻害
している要因となっていた。このように、特に対物光学
系の構成がファインダの小型化を達成する際の大きな障
害になっていた。
【0022】そこで、本発明では、少なくとも対物光学
系側に配置される従来パワーを有していなかった反射光
学系の反射面にパワーを付け、その対物光学系の役割を
担わせることにより、対物光学系におけるカメラの厚さ
方向の構成長を小さくし、また、主点を反射面にパワー
のある像反転光学系の内部に入れ反射面を確保しやすく
し、その結果、光学系を小型化することを効果的に可能
にするものである。
【0023】しかしながら、ファインダ光学系の反射面
はその光路を折り畳むように軸上主光線に対し大きく傾
いて偏心している。そのため、その反射面にパワーを付
けると、共軸光学系では発生することのなかった偏心収
差が大きく発生してしまい、性能が劣化してしまう。こ
の偏心収差は従来の回転対称の面形状、例えば回転対称
の非球面では補正することができない。
【0024】ここで、偏心系の定義、偏心収差について
説明する。軸上主光線が、光学系の第1面に交差するま
での直線によって定義される光軸をZ軸とし、そのZ軸
と直交し、かつ、撮像光学系を構成する各面の偏心面内
の軸をY軸と定義し、前記光軸と直交し、かつ、前記Y
軸と直交する軸をX軸とする。光線の追跡方向は、物体
から像面に向かう順光線追跡で説明する。
【0025】一般に、球面レンズでのみ構成された球面
レンズ系では、球面により発生する球面収差と、コマ収
差、像面湾曲等の収差をいくつかの面でお互いに補正し
あい、全体として収差を少なくする構成になっている。
【0026】一方、少ない面数で収差を良好に補正する
ためには、回転対称非球面等が用いられる。これは、球
面で発生する各種収差自体を少なくするためである。し
かし、偏心した光学系においては、偏心により発生する
回転非対称な収差を回転対称光学系で補正することは不
可能である。この偏心により発生する回転非対称な収差
は、歪曲収差、像面湾曲、さらに、軸上でも発生する非
点収差、コマ収差がある。
【0027】まず、回転非対称な像面湾曲について説明
する。例えば、無限遠の物点から偏心した凹面鏡に入射
した光線は、凹面鏡に当たって反射結像されるが、光線
が凹面鏡に当たって以降、像面までの後側焦点距離は、
像界側が空気の場合、光線が当たった部分の曲率半径の
半分になる。すると、図27に示すように、軸上主光線
に対して傾いた像面を形成する。このように、回転非対
称な像面湾曲を補正するには回転対称な光学系では不可
能である。
【0028】この傾いた像面湾曲をその発生源である凹
面鏡M自身で補正するには、凹面鏡Mを回転非対称な面
で構成し、この例ではY軸正の方向に対して曲率を強く
(屈折力を強く)し、Y軸負の方向に対して曲率を弱く
(屈折力を弱く)すれば、補正することができる。ま
た、上記構成と同様な効果を持つ回転非対称な面を、凹
面鏡Mとは別に光学系中に配置することにより、少ない
構成枚数でフラットの像面を得ることが可能となる。ま
た、回転非対称な面は、その面内及び面外共に回転対称
軸を有しない回転非対称面形状の面とすることが、自由
度が増え収差補正上は好ましい。
【0029】次に、回転非対称な非点収差について説明
する。上記説明と同様に、偏心して配置された凹面鏡M
では、軸上光線に対しても図28に示すような非点収差
が発生する。この非点収差を補正するためには、上記説
明と同様に、回転非対称面のX軸方向の曲率とY軸方向
の曲率を適切に変えることによって可能となる。
【0030】さらに、回転非対称なコマ収差について説
明する。上記説明と同様に、偏心して配置された凹面鏡
Mでは、軸上光線に対しても図29に示すようなコマ収
差が発生する。このコマ収差を補正するためには、回転
非対称面のX軸の原点から離れるに従って面の傾きを変
えると共に、Y軸の正負によって面の傾きを適切に変え
ることによって可能となる。
【0031】また、本発明のファインダ光学系では、前
述の反射作用を有する少なくとも1つの面が軸上主光線
に対し偏心し、回転非対称な面形状でパワーを有する構
成も可能である。このような構成をとれば、その反射面
にパワーを持たせることで発生する偏心収差をその面自
体で補正することが可能となり、プリズムの屈折面のパ
ワーを緩めることで、色収差の発生自体を小さくするこ
とができる。
【0032】また、本発明のファインダ光学系では、前
述の反射作用を有する部材がプリズムからできているこ
とが好ましい。これにより、反射面を部品として一体化
することができ、反射面の偏心を部品段階で決定するこ
とができるため、組立精度の軽減が図られ、低コスト化
が可能になる。また、プリズムによる裏面反射のため、
表面反射と同じパワーを得るのにも、その反射面の曲率
を緩くすることが可能である。そのため、特に像面湾曲
に影響のあるペッツバール和を小さくできるので、フラ
ットな像面を得ることができる。
【0033】また、本発明で用いる上記の回転非対称面
は、対称面を1面のみ有する面対称自由曲面であること
が好ましい。ここで、本発明で使用する自由曲面とは、
以下の式(a)で定義されるものである。なお、その定
義式のZ軸が自由曲面の軸となる。
【0034】 ここで、(a)式の第1項は球面項、第2項は自由曲面
項である。
【0035】球面項中、c:頂点の曲率k:コーニック
定数(円錐定数)r=√(X2 +Y2 )である。
【0036】自由曲面項は、 ただし、Cj (jは2以上の整数)は係数である。
【0037】上記自由曲面は、一般的には、X−Z面、
Y−Z面共に対称面を持つことはないが、本発明ではX
の奇数次項を全て0にすることによって、Y−Z面と平
行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。例え
ば、上記定義式(a)においては、C2 、C5 、C7
9 、C12、C14、C16、C18、C20、C23、C25、C
27、C29、C31、C33、C35・・・の各項の係数を0に
することによって可能である。
【0038】また、Yの奇数次項を全て0にすることに
よって、X−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自
由曲面となる。例えば、上記定義式においては、C3
5、C8 、C10、C12、C14、C17、C19、C21、C
23、C25、C27、C30、C32、C34、C36・・・の各項
の係数を0にすることによって可能である。
【0039】また上記対称面の方向の何れか一方を対称
面とし、それに対応する方向の偏心、例えば、Y−Z面
と平行な対称面に対して光学系の偏心方向はY軸方向
に、X−Z面と平行な対称面に対しては光学系の偏心方
向はX軸方向にすることで、偏心により発生する回転非
対称な収差を効果的に補正しながら同時に製作性をも向
上させることが可能となる。
【0040】また、上記定義式(a)は、前述のように
1つの例として示したものであり、本発明は、対称面を
1面のみ有する回転非対称面を用いることで偏心により
発生する回転非対称な収差を補正し、同時に製作性も向
上させるということが特徴であり、他のいかなる定義式
に対しても同じ効果が得られることは言うまでもない。
【0041】以上のような自由曲面を用いれば、偏心収
差をある程度補正することができる。しかしながら、フ
ァインダ光学系の対物光学系に用いるには、さらなる条
件が必要である。
【0042】カメラ等に用いるファインダ光学系は、従
来技術の項でも述べたように、単焦点では広角系、ズー
ムでも広角系を含むようなものが一般的である。そのた
め、ファインダ光学系にも広角系のものが必要になり、
対物レンズの設計には広い画角に対応したものが求めら
れる。
【0043】像反転手段である反射面は、軸上主光線に
対し大きく偏心しているため、周辺光線の反射角はその
入射方向によって変わり、軸上主光線の反射角よりも大
きくなる場合と小さくなる場合がある。この周辺光線の
入射角度の差は、画角が大きくなればなる程大きくなっ
てくる。これはすなわち、周辺光線の方向により偏心収
差の発生量が大きく変わることを意味し、特に非対称な
像面湾曲、非対称なディストーションが発生し、具体的
には、画面の一方がボケたり、四角い物が台形に見えた
りしてしまう。これらの収差は、ファインダのように画
角が比較的広い場合には自由曲面を用いただけでは十分
に補正することができず、この収差補正を十分に行わな
いと、画面の見え方に大きく影響してくる。特に対物光
学系では、わずかでも収差が残存していると、接眼光学
系により大きく拡大してしまうので、十分に収差補正し
なければならない。したがって、反射面の構成を次のよ
うにする必要がある。
【0044】ファインダ光学系では、光路を折り畳むた
め大きな角度で反射させる必要がある。大きな角度で反
射させると偏心収差の発生量が大きくなるので、反射面
を1面だけで構成したのでは自由曲面を用いても偏心収
差を十分に補正できない。そのため、自由曲面からなる
反射面の面数は少なくとも2面で構成するのがよい。
【0045】また、反射角も次のように設定する必要が
ある。反射面の中、透過面と反射面を同一の面(以下、
共通反射面と呼ぶ。)で構成する場合があった。このよ
うな面で光線を反射させて屈曲させる際には、その光線
を全反射させることが好ましいので、面への入射角を全
反射角以上になるように大きくしておくのが好ましかっ
た。しかしながら、反射角が大きい面にパワーを付与す
ると偏心収差が大きく発生してしまうため、性能バラン
スをとるのが難しくなってくしまう。また、曲率が強く
なるので周辺光線の入射角が小さくなってしまい、全光
束を全反射させるのが困難になってしまう。
【0046】そこで、反射角度に制限がない透過面とは
独立した反射面(以下、独立反射面と呼ぶ。)に注目し
た。まず、第1の発明のように、透過面とは独立した反
射面を少なくとも1面で構成すれば、その独立反射面の
反射角を小さくすることができるので、強いパワーを付
与しても偏心収差の発生量を小さくすることが可能にな
り、性能的に有利である。したがって、その独立反射面
は、次の条件式を満たすのがよい。
【0047】 5°<|θ|<25° ・・・(1) ただし、θは上記透過面と同一でない反射面の法線に対
する軸上主光線の反射角とする。
【0048】この条件式の下限の5°を越えると、光路
を効果的に折り曲げられずファインダの小型化が達成で
きず、また、上限の25°を越えると、独立反射面の偏
心収差発生量が大きすぎて高性能を達成できない。
【0049】なお望ましくは、次の条件式を満たすのが
よい。 5°<|θ|<21.5° ・・・(2) また、第2の発明のように、透過面とは独立した反射面
を2面以上で構成すれば、偏心収差をお互いにキャンセ
ルさせることができるので、収差のバランスがとりやす
く高性能が望まれる。しかしながら、余り大きな反射角
で反射させると、収差のバランスはとれても、各面の収
差発生量が大きいので、面精度や偏心誤差が発生した場
合に性能低下しやすく、その結果、加工精度を厳しくし
なければならずコストアップになってしまい好ましくな
い。したがって、独立反射面の少なくとも1面が次の条
件式を満たすのがよい。
【0050】 5°<|θ|<45° ・・・(3) ただし、θは上記透過面と同一でない反射面の法線に対
する軸上主光線の反射角とする。
【0051】この条件式の下限の5°を越えると、光路
を効果的に折り曲げられずファインダの小型化が達成で
きず、また、上限の45°を越えると、独立反射面の収
差発生量が大きくなり誤差による性能低下が大きくなっ
てしまう。
【0052】なお好ましくは、次の条件式を満たすのが
よい。
【0053】 5°<|θ|<37° ・・・(4) 以上説明したように、第1あるいは第2の発明の構成を
とることで、従来の構成に比べて小型でありながら高性
能な実像式ファインダを得ることが可能である。
【0054】次に、この対物光学系の具体的な構成につ
いて説明する。第1、2の発明では、対物光学系に配置
される反射光学系の反射面にパワーを付加することによ
り小型化が可能になることを説明した。ただし、反射面
にパワーのある反射光学系を構成する際には、その光路
を適切に設定しないと、カメラの厚さ方向に大きくなっ
たり、反射面有効部が大きくなってプリズム自体が大型
化してしまい小型化を達成できない場合がある。そのた
め、以下の第3〜8の発明に関して、反射回数と光路を
適切に設定し、パワーのある反射光学系の小型化を達成
するための構成について説明する。
【0055】前記目的を達成するための第3の発明のフ
ァインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対物
光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形成
された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折力
を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少なく
とも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ光
学系において、対物光学系は、何れの反射面も回転非対
称面で構成された2面の反射面からなり、第2反射面が
第1透過面と同一面で構成されたプリズムを有し、第1
反射面は次の条件式を満たしていることを特徴としてい
る。 5°<|θ|<25° ・・・(5) ただし、θは前記第1反射面の法線に対する軸上主光線
の反射角である。
【0056】以下、第3の発明において、このような構
成をとった理由と作用を説明する。反射面を構成する
際、画面中心から周辺までの光束を全て反射させるため
には、反射面の有効部を独立させて構成しないと、光線
が反射できず画面がケラレたりしてしまうことがある。
しかしながら、画角が比較的大きい本発明の対物光学系
では、光束の広がりが大きくなってしまうので反射面有
効部が大きくなりがちで、各反射面毎に反射面を独立に
させるためには、反射角を大きくしたり、反射面の間隔
を大きくせざるを得ず、反射光学系が大型化してしまう
ことがあった。
【0057】そこで、本発明では、第1透過面を通過し
て屈折した光線を、第1反射面で反射させ、その反射光
を再び第1透過面と同じ面で構成される第2反射面で反
射させ、その後、第2透過面で屈折させている。すなわ
ち、本発明では、第2反射面を全反射するように構成す
ることが可能になるので、第1透過面での有効部と第2
反射面に入射する有効部を別体にする必要がなくなり、
その結果、第1透過面と第1反射面の間隔を大きくした
り、第1反射面の反射角を大きくする必要もなくなる。
すなわち、本発明の構成により、カメラの厚さ方向が小
さい対物光学系を得ることが可能になる。
【0058】さらに、本発明では、プリズムを2面の反
射面で構成している上、1面は全反射させられるので、
光量損失が少なく明るいファインダ光学系を得ることが
できる。また、本発明では、第2反射面を第1透過面と
同一面にしているので、さらに広角化して反射面有効部
が大きくなってもカメラの厚さ方向には大きくなり難い
という利点もある。
【0059】このとき、第1の発明で説明したように、
透過面と独立な反射面は1面のみで構成しているので、
偏心収差の発生量をコントロールする必要がある。その
ため、次の条件式を満たすのがよい。
【0060】 5°<|θ|<25° ・・・(5) ただし、θは前記第1反射面の法線に対する軸上主光線
の反射角とする。
【0061】この条件式の下限の5°を越えると、光路
を効果的に折り曲げられずファインダの小型化が達成で
きず、また、上限の25°を越えると、独立反射面の偏
心収差発生量が大きすぎて高性能を達成できない。
【0062】また、なお好ましくは、次の条件式を満た
すのがよい。 5°<|θ|<21.5° ・・・(6) 以上説明したように、第3の発明の構成をとることで、
薄型で明るい高性能な実像式ファインダを得ることが可
能である。
【0063】前記目的を達成するための第4の発明のフ
ァインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対物
光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形成
された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折力
を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少なく
とも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ光
学系において、対物光学系は、少なくとも2面の反射面
が回転非対称面で構成された3面の反射面からなり、第
1反射面が第2透過面と、また、第3反射面が第1透過
面と同一面で構成されたプリズムを有し、前記プリズム
の反射面の中第2反射面が最も強いパワーを有している
ことを特徴としている。
【0064】以下、第4の発明において、このような構
成をとった理由と作用を説明する。第1、2の発明で述
べたように、従来の構成の対物光学系は焦点距離が短い
ためバックフォーカスがとり難く、多くの反射面数を確
保することは難しかった。バックフォーカスを確保しよ
うとすると、設計性能が低下したり、レンズ枚数を増や
したりするしかなかった。また、その結果、接眼光学系
において反射回数を確保しなければならず、その設計に
負担をかけることもあった。一方、反射回数を多くする
と光路長が大きくなるので、プリズムの体積が大きくな
りがちであった。
【0065】そこで、本発明では、第1透過面を通過し
て屈折した光線を第1反射面で反射させ、その反射光を
第2反射面で反射させ、その反射光を第1透過面と同じ
面で構成される第3反射面で反射させ、その反射光を第
1反射面と同じ面で構成される第2透過面で屈折させて
いる。すなわち、本発明では、反射面にパワーを与える
ことにより対物光学系の主点をプリズム内部に移動させ
ているため、設計性能に負担をかけずに比較的容易に反
射回数を確保することができる。また、光路をプリズム
内で1回転させられるので、反射回数の割にプリズムの
体積は非常に小さくすることが可能になる。
【0066】また、本発明の構成では、第1、3反射面
を全反射させるように構成することが好ましく、その入
射角を全反射角よりも大きくする必要がある。したがっ
て、第1、2の発明で述べたように、それらの面のパワ
ーを大きくすることは収差補正上好ましくない。よっ
て、このプリズムの3つの反射面の中、第2反射面のパ
ワーを最も大きくして構成するのがよい。
【0067】さらに、本発明では、プリズムを3面の反
射面で構成しているにも係わらず、2面は全反射させる
ことが可能なので、光量損失が極めて少なく明るいファ
インダ光学系を得ることができる。
【0068】以上説明したように、第4の発明の構成を
とることで、体積が小さく明るい高性能な実像式ファイ
ンダを得ることが可能である。
【0069】前記目的を達成するための第5の発明のフ
ァインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対物
光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形成
された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折力
を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少なく
とも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ光
学系において、対物光学系は、少なくとも2面の反射面
が回転非対称面で構成された3面の反射面からなり、第
2反射面が第2透過面と若しくは第1透過面と第2透過
面の両方と同一面で構成されたプリズムを有しているこ
とを特徴としている。
【0070】以下、第5の発明において、このような構
成をとった理由と作用を説明する。ファインダ光学系の
対物光学系が形成する中間結像の大きさはその仕様で決
まってしまうため、それを入射軸に対し垂直に配置して
しまうと、カメラの厚さ方向は原理的に中間結像高より
も小さくできず、カメラの薄型化には不利であった。一
方、余り反射回数を多くすると光路長が大きくなるの
で、プリズムの体積が大きくなりがちであった。
【0071】そこで、本発明では、第1透過面を通過し
て屈折した光線を第1反射面で反射させ、その反射光を
第2反射面で反射させ、その反射光を第3反射面で反射
させ、その反射光を第2反射面と同じ面で構成される第
2透過面で屈折させている。あるいは、本発明では、第
1透過面を通過して屈折した光線を第1反射面で反射さ
せ、その反射光を第1透過面と同じ面で構成される第2
反射面で反射させ、その反射光を第3反射面で反射さ
せ、その反射光を第1透過面、第2反射面と同じ面で構
成される第2透過面で屈折させている。すなわち、本発
明では、第2反射面を全反射させることが可能なので、
第2反射面に入射する有効部と第2透過面の有効部ある
いは第1透過面と第2透過面の両方の有効部とを別体に
構成する必要がなくなり、その結果、第2反射面と第2
透過面、第1透過面と第2反射面の間隔を大きくした
り、第2反射面の反射角を大きくする必要もなくなる。
すなわち、本発明の構成により、カメラの厚さ方向が小
さい対物光学系を得ることが可能になる。
【0072】また、本発明の構成により、対物光学系の
射出軸は入射軸に対し平行に出すことも可能になり、カ
メラの厚さ方向の大きさが中間結像面の大きさに影響を
受け難い極めて薄型の構成にすることが可能になる。
【0073】また、独立反射面を2面有するように構成
すれば、第2の発明で説明したように、偏心収差を互い
に打ち消しあうことができるので、その反射角の自由度
が大きくなり、光路の自由度も大きくなる。また、特に
軸上主光線の入射方向と射出方向を平行に構成した場
合、ズーム光学系の一部として動かしてもよい。
【0074】以上説明したように、第5の発明の構成を
とることで、極めて薄型の高性能な実像式ファインダを
得ることが可能である。
【0075】前記目的を達成するための第6の発明のフ
ァインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対物
光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形成
された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折力
を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少なく
とも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ光
学系において、対物光学系は、少なくとも2面の反射面
が回転非対称面で構成された4面の反射面からなり、第
2反射面が第1透過面と、また、第3反射面が第2透過
面と同一面で構成されたプリズムを有していることを特
徴としている。
【0076】以下、第6の発明において、このような構
成をとった理由と作用を説明する。ファインダ光学系の
光路を大きく変えるためには反射回数を増やせばよい
が、反射回数が増えるとプリズムが大型化しがちであっ
た。また、対物光学系は焦点距離が短いため光路長をと
り難く反射回数を余り多くとれなかった。
【0077】そこで、本発明では、第1透過面を通過し
て屈折した光線を第1反射面で反射させ、その反射光を
第1透過面と同じ面で構成される第2反射面で反射さ
せ、その反射光を第3反射面で反射させ、その反射光を
第4反射面で反射させ、その反射光を第3反射面と同じ
面で構成される第2透過面で屈折させている。
【0078】すなわち、本発明では、第2反射面と第3
反射面を全反射させることが可能なので、反射回数が4
回と多いにも係わらずカメラの厚さ方向の小さい対物光
学系を得ることが可能になる。
【0079】また、本発明の構成により、第5の発明と
同様に、対物光学系の射出軸は入射軸に対し平行に出す
ことも可能になり、カメラの厚さ方向の大きさが中間結
像の大きさに影響を受け難い極めて薄型の構成にするこ
とが可能になる。
【0080】また、第5の発明と同様に、独立反射面を
2面有するように構成すれば、第2の発明で説明したよ
うに偏心収差を互いに打ち消しあうことができるので、
その反射角の自由度が大きくなり、光路の自由度も大き
くなる。また、特に軸上主光線の入射方向と射出方向を
平行に構成した場合、ズーム光学系の一部として動かし
てもよい。
【0081】以上説明したように、第6の発明の構成を
とることで、極めて薄型の高性能な実像式ファインダを
得ることが可能である。
【0082】前記目的を達成するための第7の発明のフ
ァインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対物
光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形成
された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折力
を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少なく
とも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ光
学系において、対物光学系は、何れの反射面も回転非対
称面で構成された2面の反射面からなり、第1反射面、
第2反射面の何れの面も第1透過面、第2透過面とは独
立した面で構成され、該反射面の何れの面も同じ符号の
パワーを持ったプリズムを有していることを特徴として
いる。
【0083】以下、第7の発明において、このような構
成をとった理由と作用を説明する。ファインダ光学系に
おいて効果的に光路を折り曲げるために、反射角を大き
くしたり反射面数を多くしたりすることがある。しかし
ながら、反射角を大きくすると反射面有効部が大きくな
るため、プリズムが大型化したり、また、パワーを付与
すると偏心収差が発生しやすく、また、反射面数を多く
すると面精度誤差、偏心誤差が積算されて転送されるた
め、製造面で不利になる場合があった。
【0084】そこで、本発明では、第1透過面を通過し
て屈折した光線を第1反射面で反射させ、その反射光を
第2反射面で反射させ、その反射光を第2透過面で屈折
させ、第1〜2反射面を透過面と独立した面で構成して
いる。
【0085】すなわち、本発明では、何れの反射面も透
過面とは独立した面で構成しているので、プリズム内で
光路を交差させることにより、何れの面の反射角を大き
くすることなく、効果的に光路を大きく曲げることが可
能である。また、何れの面の反射角も比較的小さいの
で、偏心収差の発生量自体が小さく、面精度誤差、偏心
誤差が発生しても性能劣化が少ないというメリットもあ
る。また、同様の理由から、広画角で構成して周辺光線
の反射角がある程度大きくなっても、性能劣化し難い。
【0086】また、この場合、第1反射面と第2反射面
のパワーを負と正、若しくは、正と負で構成すると、光
学系のパワーを保つためには面のパワーを強くしなけれ
ばならず、収差発生量が増えてしまうため好ましくな
い。反射面は色収差の発生がないので異符号のパワーに
する必要もなく、パワーを分割するように同符号で構成
するのが好ましい。
【0087】以上説明したように、第7の発明の構成を
とることで、製造誤差に強い小型で高性能な実像式ファ
インダを得ることが可能である。
【0088】前記目的を達成するための第8の発明のフ
ァインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対物
光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形成
された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折力
を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少なく
とも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ光
学系において、対物光学系は、少なくとも2面の反射面
が回転非対称面で構成された3面の反射面からなり、第
1〜3反射面の何れの面も第1透過面、第2透過面とは
独立した面で構成されたプリズムを有していることを特
徴としている。
【0089】以下、第8の発明において、このような構
成をとった理由と作用を説明する。ファインダ光学系の
対物光学系は、その収差が接眼光学系により拡大されて
しまうため収差を十分に補正する必要があることはすで
に述べた。しかしながら、第1の発明で説明したよう
に、透過面と同一面である反射面を多くしても偏心収差
を良好に補正できるとは限らなかった。
【0090】そこで、本発明では、第1透過面を通過し
て屈折した光線を第1反射面で反射させ、その反射光を
第2反射面で反射させ、その反射光を第3反射面で反射
させ、その反射光を第2透過面で屈折させ、第1〜3反
射面を透過面と独立した面で構成している。
【0091】すなわち、本発明では、3面の反射面を透
過面とは独立した面で構成しているので、反射角には全
反射等の制限がなく、入射角の比較的小さい面を3面で
構成することができる。そのため、偏心収差を十分に補
正することができ、また、反射面の自由度があるので、
面のパワーをコントロールすることにより反射角を比較
的自由に変えることができる。すなわち、本発明の構成
により、偏心収差が十分に補正された高性能なファイン
ダ光学系を構成することが可能になる。また、3面の中
少なくとも1面を全反射面にしてもよく、その場合、光
量損失が少なくすることが可能になる。
【0092】以上説明したように、第8の発明の構成を
とることで、小型で高性能な実像式ファインダを得るこ
とが可能である。
【0093】次に、接眼光学系も含めた具体的な構成に
ついて説明する。第1、2の発明で説明したように、フ
ァインダ光学系の小型化には対物光学系の構成が重要で
あることを述べた。しかしながら、接眼光学系を適切に
構成しないと、必ずしもファインダ光学系として小型に
できない場合がある。さらに、ファインダ光学系では正
立正像させるために光学系の反射回数を適切に設定する
必要があり、さらに、ウエストレベルファインダ等の特
別なものを除き、ファインダを覗いたとき、覗いた方向
と同じ方向が観察できるように、入射光軸と射出光軸を
略平行に構成する必要がある。接眼光学系及びそこに配
置される像反転手段はこれら2つの条件を満たしつつ、
小型化を達成できるように構成しなければならない。
【0094】以下に説明する第9〜17の発明は、第3
の発明で説明したような対物光学系に適した接眼光学系
に配置される像反転手段に関するものである。第3の発
明の対物光学系に含まれる像反転手段では反射回数が2
回なので、像は反転しない。また、本発明のファインダ
光学系ではダハ面を含んでいるので、接眼光学系側の像
反転手段には奇数回の反射面を構成する必要がある。
【0095】前記目的を達成するための第9の発明のフ
ァインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対物
光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形成
された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折力
を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少なく
とも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ光
学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射面
が回転非対称面で構成された2面の反射面からなり、第
2反射面が第1透過面と同一面で構成され、第1反射面
が下記の条件式を満たしたプリズムを有し、接眼光学系
は、3面の反射面からなり、第1反射面が第2透過面
と、また、第3反射面が第1透過面と同一面で構成され
ているプリズムを有していることを特徴としている。 5°<|θ|<25° ・・・(7) ただし、θは上記対物光学系のプリズムにおける第1反
射面の法線に対する軸上主光線の反射角である。
【0096】前記目的を達成するための第10の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された2面の反射面からなり、
第2反射面が第1透過面と同一面で構成されたプリズム
を有し、接眼光学系は、3面の反射面からなり、第1反
射面が第2透過面と、また、第3反射面が第1透過面と
同一面で構成されているプリズムを有しており、また、
下記の条件式を満たしていることを特徴としている。 0.1<d/Ih<2.5 ・・・(9) ただし、dは軸上主光線に沿った前記対物光学系のプリ
ズムの第1透過面から入射瞳までの距離、Ihは最大中
間結像高である。
【0097】以下、第9、10の発明において、このよ
うな構成をとった理由と作用を説明する。第3の発明で
説明したような像反転手段では、反射面が2面しかない
ので、大きさ、性能を考慮すると対物光学系を射出する
方向を自由に変えることが難しい。そのため、像反転さ
せるために反射面を1面だけで構成したのでは、ファイ
ンダの射出光軸を入射光軸と平行にすることは難しい。
また、5面の反射面で構成すればこのような問題は解決
されるが、接眼光学系で5面の反射面を構成できるよう
に光路長をとるのが難しく、また、プリズムが大型化し
てしまう。したがって3面の反射面で構成するのが最も
よい。
【0098】また、接眼光学系は対物光学系に比べ焦点
距離が大きいので光路長をとることはできるが、光束が
太くなるので反射面有効部が大きくなりがちで3面の反
射面で構成するとプリズムが大型化しやすい。また、反
射面が多いと光量損失が大きくなり、ファインダの画面
が暗くなって見難くなってしまう。
【0099】そこで、本発明の接眼光学系では、第1透
過面を通過して屈折した光線を第1反射面で反射させ、
その反射光を第2反射面で反射させ、その反射光を第1
透過面と同じ面で構成される第3反射面で反射させ、そ
の反射光を第1反射面と同じ面で構成される第2透過面
で屈折させている。
【0100】すなわち、本発明では、第1、3反射面を
透過面と同一面で構成することにより、反射面有効部が
大きくなってもプリズムを小型に構成することが可能に
なり、また、第1、3反射面を全反射させることが可能
になるので、3面で構成しながら光量損失の非常に少な
い光学系を得ることが可能になる。
【0101】一方、ファインダ光学系において、物体は
対物光学系で1回結像させそれを接眼光学系で観察して
いるが、中間結像面に配置される視野マスクは接眼光学
系のみで観察されるので、対物光学系と接眼光学系で打
ち消すように収差補正してしまうと、視野マスクの見え
方が非常に悪くなってしまう。そのため、対物光学系、
接眼光学系それぞれで収差補正する必要がある。
【0102】したがって、第9の発明では、対物光学系
において偏心収差を十分に補正する必要がある。よっ
て、さらに次の条件式を満たすのがよい。 5°<|θ|<25° ・・・(7) ただし、θは上記対物光学系のプリズムにおける第1反
射面の法線に対する軸上主光線の反射角とする。
【0103】この条件式の下限の5°を越えると、光路
を効果的に折り曲げられずファインダの小型化が達成で
きず、また、上限の25°を越えると、独立反射面の偏
心収差発生量が大きすぎて高性能を達成できない。
【0104】なお好ましくは、次の条件式を満たすのが
よい。 5°<|θ|<21.5° ・・・(8) 一方、上記で説明したように、接眼光学系は小型化され
るが、対物光学系は画角が大きいので反射面有効部が大
きくなりやすく、プリズムが大きくなりやすい。そのた
め、第10の発明では次の条件を満たすのがよい。 0.1<d/Ih<2.5 ・・・(9) ただし、dは軸上主光線に沿った前記対物光学系のプリ
ズムの第1透過面から入射瞳までの距離、Ihは最大中
間結像高である。
【0105】この条件式の下限の0.1を越えると、第
1透過面へ入射する周辺光線高が小さくなりすぎ画面周
辺部分の収差補正が難しくなってしまい、上限の2.5
を越えると、第1透過面へ入射する周辺光線高が大きく
なりすぎプリズムが大型化してしまう。
【0106】なお好ましくは、次の条件式を満たすのが
よい。 0.2<d/Ih<1.2 ・・・(10) また、これらの反射面にパワーを持たせ自由曲面で構成
してもよい。
【0107】以上説明したように、第9、10の発明の
構成をとることで、小型で高性能な実像式ファインダを
得ることが可能である。
【0108】前記目的を達成するための第11の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された2面の反射面からなり、
第2反射面が第1透過面と同一面で構成されたプリズム
を有し、接眼光学系は、3面の反射面からなり、その軸
上主光線はプリズム内部で交差せず、第1〜3反射面の
何れの面も第1透過面、第2透過面とは独立した面で構
成されたプリズムを有していることを特徴としている。
【0109】前記目的を達成するための第12の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された2面の反射面からなり、
第2反射面が第1透過面と同一面で構成されたプリズム
を有し、接眼光学系は、3面の反射面からなり、第1反
射面が第2透過面と同一面で構成され、第3反射面は第
1透過面、第2透過面とは独立した面で構成されている
プリズムを有していることを特徴としている。
【0110】前記目的を達成するための第13の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された2面の反射面からなり、
第2反射面が第1透過面と同一面で構成されたプリズム
を有し、接眼光学系は、3面の反射面からなり、第2反
射面が第2透過面と同一面で構成されているプリズムを
有していることを特徴としている。
【0111】前記目的を達成するための第14の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された2面の反射面からなり、
第2反射面が第1透過面と同一面で構成されたプリズム
を有し、接眼光学系は、3面の反射面からなり、第2反
射面が第1透過面と同一面で構成されているプリズムを
有していることを特徴としている。
【0112】前記目的を達成するための第15の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された2面の反射面からなり、
第2反射面が第1透過面と同一面で構成されたプリズム
を有し、接眼光学系は、3面の反射面からなり、第3反
射面が第1透過面と同一面で構成され、第1反射面は第
1透過面、第2透過面とは独立した面で構成されている
プリズムを有していることを特徴としている。
【0113】前記目的を達成するための第16の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された2面の反射面からなり、
第2反射面が第1透過面と同一面で構成されたプリズム
を有し、接眼光学系は、3面の反射面からなり、第1反
射面が第2透過面と、また、第2反射面が第1透過面と
同一面で構成されているプリズムを有していることを特
徴としている。
【0114】前記目的を達成するための第17の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された2面の反射面からなり、
第2反射面が第1透過面と同一面で構成されたプリズム
を有し、接眼光学系は、3面の反射面からなり、第2反
射面が第2透過面と、また、第3反射面が第1透過面と
同一面で構成されているプリズムを有していることを特
徴としている。
【0115】以下、第11〜17の発明において、この
ような構成をとった理由と作用を説明する。接眼光学系
は、対物光学系に比べ光束が大きいのでその反射面も大
きくなりがちで、適切に配置しないとプリズムが大きく
なってしまうことがある。また、軸上主光線をプリズム
内で交差させその光路を1回転させると、反射面の配置
によりカメラの厚さ方向に大きくなってしまう場合もあ
り、薄型化には不利であった。
【0116】そこで、第11の発明の接眼光学系では、
第1透過面を通過して屈折した光線を第1反射面で反射
させ、その反射光を第2反射面で反射させ、その反射光
を第3反射面で反射させ、その反射光を第2透過面で屈
折させ、軸上主光線がプリズム内で交差しないようにし
ている。
【0117】すなわち、本発明では、プリズム内で軸上
主光線が1回転しないので、反射面有効部が大きくなっ
てもカメラの厚さ方向を大きくしないで構成することが
できる。また、第1〜3反射面は何れも透過面とは独立
した面で構成しているので、反射方向を比較的自由に変
えることができ小型化に寄与できる。また、これらの反
射面をパワーを持たせ自由曲面で構成してもよい。
【0118】また、第11の発明で説明した効果を持ち
つつ、第12の発明の接眼光学系では、第1透過面を通
過して屈折した光線を第1反射面で反射させ、その反射
光を第2反射面で反射させ、その反射光を第3反射面で
反射させ、その反射光を第1反射面と同じ面で構成され
る第2透過面で屈折させている。すなわち、第2反射面
を第1透過面と同一面で構成することにより、瞳に最も
近く有効部が大きくなる第2透過面を第1反射面と別体
に構成する必要がなくなるため、ファインダの小型化が
可能になる。また、第1反射面を全反射面にすることが
可能になるので、光量損失を少なくすることが可能にな
る。また、これらの反射面にパワーを持たせ自由曲面で
構成してもよい。特に第2、3反射面は反射角を小さく
することができるので、パワーを持たせても偏心収差の
発生が大きくならず性能的に有利である。
【0119】また、第11の発明で説明した効果を持ち
つつ、第13の発明の接眼光学系では、第1透過面を通
過して屈折した光線を第1反射面で反射させ、その反射
光を第2反射面で反射させ、その反射光を第3反射面で
反射させ、その反射光を第2反射面と同じ面で構成され
る第2透過面で屈折させている。すなわち、第2反射面
を第2透過面と同一面で構成することにより、瞳(アイ
ポイント)から比較的近く反射面有効部が大きくなる第
2反射面を同じく瞳(アイポイント)に最も近く有効部
が大きくなる第2透過面と別体に構成する必要がなくな
るため、ファインダの厚さ方向の大きさを小さくするこ
とが可能になる。また、第2反射面を全反射面にするこ
とが可能になるので、光量損失を少なくすることが可能
になる。また、これらの反射面にパワーを持たせ自由曲
面で構成してもよい。特に第1、3反射面は反射角を小
さくすることができるので、パワーを持たせても偏心収
差の発生が大きくならず性能的に有利である。
【0120】また、第11の発明で説明した効果を持ち
つつ、第14の発明の接眼光学系では、第1透過面を通
過して屈折した光線を第1反射面で反射させ、その反射
光を第1透過面と同じ面で構成される第2反射面で反射
させ、その反射光を第3反射面で反射させ、その反射光
を第2透過面で屈折させている。すなわち、第2反射面
を第1透過面と同一面で構成することにより、それらを
別体に構成するために第1反射面の角度を大きくした
り、第1透過面と第1反射面の間隔を大きくする必要が
なくなるので、ファインダの厚さ方向の大きさを小さく
することが可能になる。また、第2反射面を全反射面に
することが可能になるので、光量損失を少なくすること
が可能になる。また、これらの反射面にパワーを持たせ
自由曲面で構成してもよい。特に第1、3反射面は反射
角を小さくすることができるので、パワーを持たせても
偏心収差の発生が大きくならず性能的に有利である。
【0121】また、第11の発明で説明した効果を持ち
つつ、第15の発明の接眼光学系では、第1透過面を通
過して屈折した光線を第1反射面で反射させ、その反射
光を第2反射面で反射させ、その反射光を第1透過面と
同じ面で構成される第3反射面で反射させ、その反射光
を第2透過面で屈折させている。すなわち、第3反射面
を第1透過面と同一面で構成することにより、それらを
別体に構成するために第2反射面の角度を大きくした
り、第1反射面と第2反射面の間隔や第2反射面と第3
反射面の間隔を大きくする必要がなくなるので、ファイ
ンダの厚さ方向の大きさを小さくすることが可能にな
る。また、第3反射面を全反射面にすることが可能にな
るので、光量損失を少なくすることが可能になる。ま
た、これらの反射面にパワーを持たせ自由曲面で構成し
てもよい。特に第1、2反射面は反射角を小さくするこ
とができるので、パワーを持たせても偏心収差の発生が
大きくならず性能的に有利である。
【0122】また、第11の発明で説明した効果を持ち
つつ、第16の発明の接眼光学系では、第1透過面を通
過して屈折した光線を第1反射面で反射させ、その反射
光を第1透過面と同じ面で構成される第2反射面で反射
させ、その反射光を第3反射面で反射させ、その反射光
を第1反射面と同じ面で構成される第2透過面で屈折さ
せている。すなわち、第12の発明と第14の発明を同
時に満たすような構成になっているため、極めて小型な
ファインダ光学系を構成することが可能である。また、
特にこの発明では第1、2反射面の2面を全反射面で構
成することが可能になるので、構成面が3面と反射面が
多いにもかかわらず光量損失が極めて少ないファインダ
光学系を得ることが可能になる。また、これらの反射面
にパワーを持たせ自由曲面で構成してもよい。特に第3
反射面は反射角を小さくすることができるので、パワー
を持たせても偏心収差の発生が大きくならず性能的に有
利である。
【0123】また、第11の発明で説明した効果を持ち
つつ、第17の発明の接眼光学系では、第1透過面を通
過して屈折した光線を第1反射面で反射させ、その反射
光を第2透過面と同じ面で構成される第2反射面で反射
させ、その反射光を第1透過面と同じ面で構成される第
3反射面で反射させ、その反射光を第2反射面と同じ面
で構成される第2透過面で屈折させている。すなわち、
第13の発明と第15の発明を同時に満たすような構成
になっているため、極めて小型なファインダ光学系を構
成することが可能である。また、特にこの発明では第
1、3反射面の2面を全反射面で構成することが可能に
なるので、構成面が3面と反射面が多いにもかかわらず
光量損失が極めて少ないファインダ光学系を得ることが
可能になる。また、これらの反射面にパワーを持たせ自
由曲面で構成してもよい。特に第1反射面は反射角を小
さくすることができるのでパワーを持たせても偏心収差
の発生が大きくならず性能的に有利である。
【0124】以上説明したように、第11〜17の発明
の構成をとることで、小型で高性能な実像式ファインダ
を得ることが可能である。
【0125】以下に説明する第18〜19の発明は、第
4の発明で説明したような対物光学系に適した接眼光学
系に配置される像反転手段に関するものである。第4の
発明の対物光学系に含まれる像反転手段では反射回数が
3回なので、像が反転する。また、本発明のファインダ
光学系ではダハ面を含んでいるので、接眼光学系側の像
反転手段には偶数回の反射面を構成する必要がある。
【0126】前記目的を達成するための第18の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された3面の反射面からなり、
第1反射面が第2透過面と、また、第3反射面が第1透
過面と同一面で構成され、また、第2反射面が最も強い
パワーを持ったプリズムを有し、接眼光学系は、2面の
反射面からなり、第2透過面が第1反射面と同一面で構
成されているプリズムを有していることを特徴としてい
る。
【0127】以下、第18の発明において、このような
構成をとった理由と作用を説明する。第4の発明で説明
したような像反転手段は反射面が3面あるが、その中2
面を全反射させるように構成すると対物光学系を射出す
る方向を自由に変えることが難しい。そのため、接眼光
学系を適切に構成しなければ、ファインダの入射光軸に
対し射出光軸を平行にすることができなくなる。その問
題は反射面を多くすれば解決するが、反射回数を余り多
くするとプリズムが大型化する上に、光量損失が大きく
なりファインダの画面が暗くなって見難くなってしま
う。
【0128】そこで、第18の発明の接眼光学系では、
第1透過面を通過して屈折した光線を第1反射面で反射
させ、その反射光を第2反射面で反射させ、その反射光
を第1反射面と同じ面で構成される第2透過面で屈折さ
せている。
【0129】すなわち、第18の発明では、接眼光学系
の像反転手段を2面という少ない面数で構成しつつ、さ
らに、第1反射面を第2透過面と同一面で構成している
ので、それを別体で構成するように第1反射面での反射
角を大きくする必要がなくなり、ファインダの小型化を
達成しながら射出光軸を入射光軸に対し平行にすること
が容易になる。また、第1反射面を全反射させることが
可能になるので、光量損失を少なくすることが可能にな
る。また、これらの反射面にパワーを持たせ自由曲面で
構成してもよい。
【0130】以上説明したように、第18の発明の構成
をとることで、小型で高性能な実像式ファインダを得る
ことが可能である。
【0131】前記目的を達成するための第19の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された3面の反射面からなり、
第1反射面が第2透過面と、また、第3反射面が第1透
過面と同一面で構成されたプリズムを有し、接眼光学系
は、4面の反射面からなり、軸上主光線がプリズム内で
交差しないプリズムを有していることを特徴としてい
る。
【0132】以下、第19の発明において、このような
構成をとった理由と作用を説明する。接眼光学系は対物
光学系に比べ瞳に近い位置では光束が大きいので、有効
部を確保するために反射面が大きくなりがちで、適切に
構成しないとプリズムが大きくなってしまうことがあ
る。また、反射回数が余り少ないととり得る光路の選択
肢が少なくなるので、反射面の配置等に制限が多くな
り、ファインダの小型化に悪影響を及ぼす場合がある。
また、軸上主光線をプリズム内で交差させその光路を1
回転させると、反射面の配置によりカメラの厚さ方向に
大きくなってしまう場合もあり、薄型化には不利であっ
た。
【0133】そこで、第19の発明の接眼光学系では、
第1透過面を通過して屈折した光線を第1反射面で反射
させ、その反射光を第2反射面で反射させ、その反射光
を第3反射面で反射させ、その反射光を第4反射面で反
射させ、その反射光を第2透過面で屈折させ、軸上主光
線をプリズム内で交差しないように構成している。
【0134】すなわち、第19の発明では、光路がプリ
ズム内で交差しない4面の反射面で構成しているので、
光路の選択肢が多く反射面を適切に配置することがで
き、また、反射面をカメラの厚さ方向に大きくなるよう
に配置する必要もないので、ファインダ光学系を効果的
に薄型に構成することが可能になる。また、第3反射面
と第2透過面を同一面にすると、プリズムを小型に構成
することができる。また、第1、3反射面と第2透過面
を同一面にすると、さらにプリズムを小型に構成するこ
とができる。また、これらの反射面にパワーを持たせ自
由曲面で構成してもよい。
【0135】以上説明したように、第19の発明の構成
をとることで、小型で高性能な実像式ファインダを得る
ことが可能である。
【0136】以下に説明する第20の発明は、第5の発
明で説明したような対物光学系に適した接眼光学系に配
置される像反転手段に関するものである。第5の発明の
対物光学系に含まれる像反転手段では反射回数が3回な
ので像が反転する。また、本発明のファインダ光学系で
はダハ面を含んでいるので、接眼光学系側の像反転手段
には偶数回の反射面で構成する必要がある。
【0137】前記目的を達成するための第20の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された3面の反射面からなり、
第2反射面が第1透過面と第2透過面の両方と同一面で
構成されたプリズムを有し、接眼光学系は、2面の反射
面からなり、何れの反射面も第1透過面、第2透過面と
は独立した面で構成されているプリズムを有しているこ
とを特徴としている。
【0138】以下、第20の発明において、このような
構成をとった理由と作用を説明する。第5の発明で説明
したような像反転手段は、対物光学系の射出光軸を入射
光軸に対し平行に出すようにしてカメラの厚さ方向の大
きさを小さくすることが可能なので、接眼光学系の構成
によりそれが大きくならないように像反転手段を配置し
ないと、薄型のファインダ光学系を得ることはできな
い。また、反射回数を余り多くするとプリズムが大型化
する上に、光量損失が大きくなりファインダの画面が暗
くなって見難くなってしまう。
【0139】そこで、第20の発明の接眼光学系では、
第1透過面を通過して屈折した光線を第1反射面で反射
させ、その反射光を第2反射面で反射させ、その反射光
を第2透過面で屈折させて構成している。
【0140】すなわち、第20の発明では、反射面数を
2面と少なくし、また、各面を独立に構成して反射面の
配置に自由度を与えることにより、プリズムを小型に構
成することが可能になる。また、反射面数が少ないので
4面以上で構成することに比べ光量損失も少ない。すな
わち、本発明の構成により、第5の発明の効果を十分に
活かした、カメラの厚さ方向が小さいファインダ光学系
を得ることが可能になる。また、これらの反射面にパワ
ーを持たせ自由曲面で構成してもよい。
【0141】以上説明したように、第20の発明の構成
をとることで、小型で高性能な実像式ファインダを得る
ことが可能である。
【0142】以下に説明する第21〜22の発明は、第
6の発明で説明したような対物光学系に適した接眼光学
系に配置される像反転手段に関するものである。第6の
発明の対物光学系に含まれる像反転手段では反射回数が
4回なので、像が反転しない。また、本発明のファイン
ダ光学系ではダハ面を含んでいるので、接眼光学系側の
像反転手段には奇数回の反射面を構成する必要がある。
【0143】前記目的を達成するための第21の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも2面の反射
面が回転非対称面で構成された4面の反射面からなり、
第2反射面が第1透過面と、また、第3反射面が第2透
過面と同一面で構成されたプリズムを有し、接眼光学系
は、3面の反射面からなり、何れの反射面も第1透過
面、第2透過面とは独立した面で構成され、第1反射面
と第2反射面の間で軸上主光線が交差するプリズムを有
していることを特徴としている。
【0144】前記目的を達成するための第22の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも2面の反射
面が回転非対称面で構成された4面の反射面からなり、
第2反射面が第1透過面と、また、第3反射面が第2透
過面と同一面で構成されたプリズムを有し、接眼光学系
は、3面の反射面からなり、何れの反射面も第1透過
面、第2透過面とは独立した面で構成され、第2反射面
と第3反射面の間で軸上主光線が交差するプリズムを有
していることを特徴としている。
【0145】以下、第21〜22の発明において、この
ような構成をとった理由と作用を説明する。第6の発明
で説明したような像反転手段も、対物光学系の射出光軸
を入射光軸に対し平行に出すようにしてカメラの厚さ方
向の大きさを小さくすることが可能なので、接眼光学系
の構成によりそれが大きくならないように像反転手段を
配置しないと、薄型のファインダ光学系を得ることはで
きない。ここで、この第6の発明に反射面を1面だけで
構成したのでは、ファインダの射出光軸を入射光軸とを
平行にすることは難しい。また、5面の反射面で構成す
ればこのような問題は解決されるが、接眼光学系に5面
の反射面で構成できるように光路長をとるのが難しく、
光量損失が大きくなりファインダの画面が暗くなってし
まい、また、プリズムが大型化してしまう。したがっ
て、3面の反射面で構成するのが最もよい。
【0146】そこで、第21の発明の接眼光学系では、
第1透過面を通過して屈折した光線を第1反射面で反射
させ、その反射光を第2反射面で反射させ、その反射光
を第3反射面で反射させ、その反射光を第1反射面と第
2反射面の間を交差させて、第2透過面で屈折させてい
る。すなわち、第21の発明では各反射面を独立させ、
光学系が小型になるような適切な光路になるように反射
面を配置した上、ファインダの射出光軸を入射光軸と平
行にし、さらに、その光軸を第1反射面と第2反射面で
交差するように構成しているので、プリズムの体積を小
型化にすることが可能になる。
【0147】すなわち、本発明の構成により、第6の発
明の効果を十分に活かした、カメラの厚さ方向が小さい
ファインダ光学系を得ることが可能になる。
【0148】また、第22の発明の接眼光学系では、第
1透過面を通過して屈折した光線を第1反射面で反射さ
せ、その反射光を第2反射面で反射させ、その反射光を
第1透過面と第1反射面の間を交差させて、第3反射面
で反射させ、その反射光を第2透過面で屈折させてい
る。すなわち、第22の発明でも同様の効果を得ること
ができ、光学系を小型化にすることが可能になる。
【0149】すなわち、本発明の構成でも、第6の発明
の効果を十分に活かした、カメラの厚さ方向が小さいフ
ァインダ光学系を得ることが可能になる。また、これら
の反射面にパワーを持たせ自由曲面で構成してもよい。
【0150】以上説明したように、第21〜22の発明
の構成をとることで、小型で高性能な実像式ファインダ
を得ることが可能である。
【0151】以下に説明する第23〜27の発明は、第
7の発明で説明したような対物光学系に適した接眼光学
系に配置される像反転手段に関するものである。第7の
発明の対物光学系に含まれる像反転手段では反射回数が
2回なので、像が反転しない。また、本発明のファイン
ダ光学系ではダハ面を含んでいるので、接眼光学系側の
像反転手段には奇数回の反射面を構成する必要がある。
【0152】前記目的を達成するための第23の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された2面の反射面からなり、
何れの反射面も第1透過面、第2透過面とは独立した面
で構成され、また、何れの反射面も同じ符号のパワーを
持ったプリズムを有し、接眼光学系は、1面の反射面か
らなるプリズムを有していることを特徴としている。
【0153】前記目的を達成するための第24の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された2面の反射面からなり、
何れの反射面も第1透過面、第2透過面とは独立した面
で構成され、第1反射面、第2反射面の何れかの面が下
記の条件式を満たしたプリズムを有し、接眼光学系は、
1面の反射面からなるプリズムを有していることを特徴
としている。 5°<|θ|<45° ・・・(11) ただし、θは前記第1反射面若しくは第2反射面の法線
に対する軸上主光線の反射角である。
【0154】前記目的を達成するための第25の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された2面の反射面からなり、
何れの反射面も第1透過面、第2透過面とは独立した面
で構成されたプリズムを有し、接眼光学系は、1面の反
射面からなるプリズムを有し、また、下記の条件式を満
たしていることを特徴としている。 0.1<d/Ih<2.5 ・・・(13) ただし、dは軸上主光線に沿った前記対物光学系のプリ
ズムの第1透過面から入射瞳までの距離、Ihは最大中
間結像高である。
【0155】以下、第23〜25の発明において、この
ような構成をとった理由と作用を説明する。反射面は屈
折面に比べ面精度や偏心等の誤差に対して性能劣化の度
合いが大きいので、できるだけ反射面数を少なくするの
が望ましい。また、反射面数を多くするとプリズムが大
型化してしまうことがある。
【0156】そこで、本発明の接眼光学系では、第1透
過面を通過して屈折した光線を第1反射面で反射させ、
その反射光を第2透過面で屈折させて構成している。す
なわち、本発明では、反射面を1面のみで構成している
ため、ファインダ光学系全体でも3面で構成することが
可能になり、誤差に対して性能劣化の少ない光学系を得
ることが可能になる。また、反射面が1面であることと
第7の発明の対物光学系と組み合わせることで反射面有
効部が比較的小さくできるので、プリズムを小型に構成
することが可能である。
【0157】一方、ファインダ光学系において、物体は
対物光学系で1回結像させそれを接眼光学系で観察して
いるが、中間結像面に配置される視野マスクは接眼光学
系のみで観察されるので、対物光学系と接眼光学系で打
ち消すように収差補正してしまうと、視野マスクの見え
方が非常に悪くなってしまう。そのため、対物光学系、
接眼光学系それぞれで収差補正する必要がある。
【0158】したがって、対物光学系に配置されたプリ
ズムの第1反射面と第2反射面のパワーを負と正、若し
くは、正と負で構成すると、光学系のパワーを保つため
には面のパワーを強くしなければならず、高次収差が発
生しやすく好ましくない。また、反射面自体は色収差の
発生がないので異符号のパワーで構成しなくても色収差
による性能低下はない。したがって、第23の発明で
は、パワーを分割するように同符号で構成する必要があ
る。
【0159】また、第24の発明では、対物光学系にお
いて偏心収差を十分に補正できるように次の条件式を満
たす必要がある。 5°<|θ|<45° ・・・(11) ただし、θは上記第1反射面若しくは第2反射面の法線
に対する軸上主光線の反射角である。
【0160】この条件式の下限の5°を越えると、光路
を効果的に折り曲げられずファインダの小型化が達成で
きず、また、上限の45°を越えると、第1若しくは第
2反射面の偏心収差発生量が大きすぎて高性能を達成で
きない。
【0161】なお好ましくは、次の条件式を満たすのが
よい。 5°<|θ|<20° ・・・(12) 一方、上記で説明したように接眼光学系は小型化される
が、対物光学系は画角が大きいので反射面有効部が大き
くなりやすく、プリズムが大きくなりやすい。したがっ
て、第25の発明では、次の条件式を満たす必要があ
る。 0.1<d/Ih<2.5 ・・・(13) ただし、dは軸上主光線に沿った前記対物光学系のプリ
ズムの第1透過面から入射瞳までの距離、Ihは最大中
間結像高である。
【0162】この条件式の下限の0.1を越えると、第
1透過面へ入射する周辺光線高が小さくなりすぎ画面周
辺部分の収差補正が難しくなってしまい、上限の2.5
を越えると、第1透過面へ入射する周辺光線高が大きく
なりすぎプリズムが大型化してしまう。
【0163】なお好ましくは、次の条件式を満たすのが
よい。 0.2<d/Ih<1.2 ・・・(14) また、第23〜25の発明において、これらの反射面に
パワーを持たせ自由曲面で構成してもよい。
【0164】以上説明したように、第23〜25の発明
の構成をとることで、小型で高性能な実像式ファインダ
を得ることが可能である。
【0165】前記目的を達成するための第26の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された2面の反射面からなり、
何れの反射面も第1透過面、第2透過面とは独立した面
で構成されたプリズムを有し、接眼光学系は、3面の反
射面からなり、何れの面も第1透過面、第2透過面とは
独立した面で構成され、第1反射面は軸上主光線が物体
側に反射されるように構成されたプリズムを有している
ことを特徴としている。
【0166】前記目的を達成するための第27の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された2面の反射面からなり、
何れの反射面も第1透過面、第2透過面とは独立した面
で構成されたプリズムを有し、接眼光学系は、3面の反
射面からなり、何れの面も第1透過面、第2透過面とは
独立した面で構成され、第1反射面は軸上主光線が瞳側
に反射されるように構成されたプリズムを有しているこ
とを特徴としている。
【0167】以下、第26〜27の発明において、この
ような構成をとった理由と作用を説明する。
【0168】第25の発明で説明したように、反射面数
が少ない方が製造誤差に対して有利であるが、接眼光学
系は対物光学系に対して焦点距離が大きいので、像反転
手段を反射面1面だけで構成すると、ファインダの入射
光軸に対して垂直方向のサイズが大きくなってしまう。
そのため、ファインダ光学系がカメラの横方向に大きく
なってしまう傾向にある。そのとき、ファインダのカメ
ラでのレイアウト、例えばファインダを覗く位置等に制
限が多く設計上好ましくない場合がある。
【0169】そこで、第26の発明の接眼光学系では、
第1透過面を通過して屈折した光線を第1反射面で物体
側に反射させ、その反射光を第2反射面で反射させ、そ
の反射光を第3反射面で反射させ、その反射光を第2透
過面で屈折させ、第1〜3反射面を透過面と独立した面
で構成している。
【0170】すなわち、第26の発明では、反射面を3
面で構成しているため、光路を折り畳みファインダの入
射光軸に対して垂直方向のサイズを小さくすることが可
能になる。また、特に第26の発明では、第1反射面で
光路を一旦物体側に折り曲げるので、カメラの厚さ方向
のサイズを特に小さくすることが可能になる。
【0171】また、第27の発明の接眼光学系では、第
1透過面を通過して屈折した光線を第1反射面で瞳側に
反射させ、その反射光を第2反射面で反射させ、その反
射光を第3反射面で反射させ、その反射光を第2透過面
で屈折させ、第1〜3反射面を透過面と独立した面で構
成している。
【0172】すなわち、第27の発明でも、第26の発
明と同様な効果が期待でき、特に本発明では第1反射面
で光路を瞳側に折り曲げるので、ファインダの入射光軸
に対して垂直方向のサイズを極めて小さくすることが可
能になる。
【0173】また、第26〜27の発明において、これ
らの反射面にパワーを持たせ自由曲面で構成してもよ
い。以上説明したように、第26〜27の発明の構成を
とることで、小型で高性能な実像式ファインダを得るこ
とが可能である。
【0174】以下に説明する第28〜29の発明は、第
8の発明で説明したような対物光学系に適した接眼光学
系に配置される像反転手段に関するものである。第8の
発明の対物光学系に含まれる像反転手段では反射回数が
3回なので、像が反転する。また、本発明のファインダ
光学系ではダハ面を含んでいるので、接眼光学系側の像
反転手段には偶数回の反射面を構成する必要がある。
【0175】前記目的を達成するための第28の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも2面の反射
面が回転非対称面で構成された3面の反射面からなり、
第1〜3反射面の何れの面も第1透過面、第2透過面と
は独立した面で構成されたプリズムを有し、接眼光学系
は、2面の反射面からなり、第2透過面が第1反射面と
同一面で構成されているプリズムを有していることを特
徴としている。
【0176】以下、第28の発明において、このような
構成をとった理由と作用を説明する。第8の発明では、
すでに3面の反射面で構成しているので、特に反射によ
る光量損失について考慮する必要がある。また、接眼光
学系は、対物光学系に比べ焦点距離が大きいが、4面の
反射面で構成できるように光路長をとるのは難しい。ま
た、プリズムも大型化しやすくファインダの小型化には
好ましくない。したがって、2面の反射面で構成するの
が最もよい。
【0177】そこで、本発明の接眼光学系では、第1透
過面を通過して屈折した光線を第1反射面で反射させ、
その反射光を第2反射面で反射させ、その反射光を第1
反射面と同じ面で構成される第2透過面で屈折させてい
る。
【0178】すなわち、本発明では、接眼光学系の像反
転手段を2面という少ない面数で構成しつつ、さらに、
第1反射面を第2透過面と同一面で構成しているので、
それを別体で構成するように第1反射面での反射角を大
きくする必要がなくなり、ファインダの小型化を達成す
ることが可能になる。また、第1反射面を全反射させる
ことが可能になるので、光量損失の少ないファインダ光
学系を得ることが可能になる。また、これらの反射面に
パワーを持たせ自由曲面で構成してもよい。
【0179】以上説明したように、第28の発明の構成
をとることで、小型で高性能な実像式ファインダを得る
ことが可能である。
【0180】前記目的を達成するための第29の発明の
ファインダ光学系は、物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも2面の反射
面が回転非対称面で構成された3面の反射面からなり、
第1〜3反射面の何れの面も第1透過面、第2透過面と
は独立した面で構成されたプリズムを有し、接眼光学系
は、2面の反射面からなり、何れの面も第1透過面、第
2透過面とは独立した面で構成されたプリズムを有して
いることを特徴としている。
【0181】以下、第29の発明において、このような
構成をとった理由と作用を説明する。第28の発明で説
明したように、本発明の接眼光学系に配置する像反転手
段は2面で構成するのがよい。しかしながら、第28の
発明のように1面を全反射面にして構成すると、その反
射角に制限が加わるので、ファインダの入射光軸に対し
射出光軸を平行にしようとすると、対物光学系を含めた
反射面の配置にも自由度がなくなってしまい、カメラの
レイアウト上、小型化を十分に達成できない場合があ
る。
【0182】そこで、本発明の接眼光学系では、第1透
過面を通過して屈折した光線を第1反射面で反射させ、
その反射光を第2反射面で反射させ、その反射光を第2
透過面で屈折させ、このとき、第1、2反射面を独立な
面で構成している。すなわち、本発明では、2面の反射
面を透過面と別体で構成しているので、反射角の制限が
少なく、ファインダの入射光軸に対し射出光軸を平行に
することが容易になる。また、対物光学系の像反転手段
である反射面にも自由度が大きくなりファインダ光学系
を小型化することが可能になる。また、これらの反射面
にパワーを持たせ自由曲面で構成してもよい。
【0183】以上説明したように、第29の発明の構成
をとることで、小型で高性能な実像式ファインダを得る
ことが可能である。
【0184】また、第1〜29の発明において、対物光
学系を像反転手段を含む正パワーのプリズム1つで構成
してもよい。そのようにすれば、従来技術で述べたよう
に対物光学系に必要であった屈折レンズを削減できるの
で、単焦点カメラ等に最適な薄型なファインダ光学系を
得ることが可能になる。
【0185】また、第1〜29の発明において、接眼光
学系には反射面を有していない屈折レンズを少なくとも
1つ配置してもよい。そのようにすれば、視度調整を行
う際に、プリズムのような比較的大きな部材を動かすよ
りも機構的に簡単に構成することが可能になる。
【0186】また、第1から29の発明において、ダハ
面は中間結像面から瞳側に配置された像反転手段に含ま
れる反射面に設けるのがよい。ダハ面は従来からダハ角
の製作精度を厳しくしないと性能に影響が出てしまうの
で、これにパワーを付けたり、自由曲面で構成すると、
製作がさらに困難になってしまう。したがって、ダハ面
にはパワーや収差補正の役割を与えないのが望ましい。
一方、対物光学系は、接眼光学系に比べ焦点距離が短い
ことから、反射面数をとり難いことはすでに述べた。し
たがって、対物光学系にダハ面を設けると、その他の面
を自由曲面にしても偏心収差を補正できない場合があ
る。したがって、反射回数を確保しやすい中間結像面か
ら瞳側にある接眼光学系側にダハ面を設けるのが性能上
好ましい。
【0187】また、第4、10〜19の発明でも、第1
の発明で説明したように、次の条件式を満たすのがよ
い。 5°<|θ|<25° ・・・(15) ただし、θは上記透過面と同一でない反射面の法線に対
する軸上主光線の反射角である。
【0188】この条件式の下限の5°を越えると、光路
を効果的に折り曲げられずファインダの小型化が達成で
きず、また、上限の25°を越えると、独立反射面の収
差発生量が大きくなり誤差による性能低下が大きくなっ
てしまう。
【0189】なお好ましくは、第3〜4、9〜19の発
明では、次の条件式を満たすのがよい。 5°<|θ|<21.5° ・・・(16) ただし、θは上記透過面と同一でない反射面の法線に対
する軸上主光線の反射角である。
【0190】また、第5〜8、20〜23、25〜29
の発明でも、第2の発明で説明したように、次の条件式
を満たすのがよい。 5°<|θ|<45° ・・・(17) ただし、θは上記透過面と同一でない反射面の法線に対
する軸上主光線の反射角である。
【0191】この条件式の下限の5°を越えると、光路
を効果的に折り曲げられずファインダの小型化が達成で
きず、また、上限の45°を越えると、独立反射面の収
差発生量が大きくなり誤差による性能低下が大きくなっ
てしまう。
【0192】なお好ましくは、第5〜8、20〜29の
発明では、次の条件式を満たすのがよい。 5°<|θ|<37° ・・・(18) ただし、θは上記透過面と同一でない反射面の法線に対
する軸上主光線の反射角である。
【0193】プリズムの大きさは軸上マージナル光線の
大きさ、また、面に入射する周辺光線高の大きさに依存
している。特に反射面では面が偏心して光線が斜めに入
射するように構成することが多いので、光線高が大きく
なってくると反射面の面積を多く確保しなければならな
い。また、反射面の面積が大きくなると、その面で反射
した光束をその他の反射面から分離するように反射角を
大きくしたり、反射面同士の間隔を広げて構成しなけれ
ばならなくなるため、大きさだけでなく性能にも影響し
てくる。そのため、周辺光線高が小さくなるように対物
光学系の入射瞳位置を適切に設定する必要がある。
【0194】そのため、第1〜9、11〜24、26〜
29の発明において、対物光学系の入射瞳位置は次の条
件式を満たすのがよい。 0.1<d/Ih<2.5 ・・・(19) ただし、dは対物光学系に配置されるプリズムの第1透
過面から入射瞳までの軸上主光線に沿った距離、Ihは
最大中間結像高である。
【0195】この条件式の下限の0.1を越えると、第
1透過面へ入射する周辺光線高が小さくなりすぎ画面周
辺部分の収差補正が難しくなってしまい、上限の2.5
を越えると、第1透過面へ入射する周辺光線高が大きく
なりすぎプリズムが大型化してしまう。
【0196】なお好ましくは、第1〜9、11〜24、
26〜29の発明では、次の条件式を満たすのがよい。 0.2<d/Ih<1.2 ・・・(20) ただし、dは対物光学系に配置されるプリズムの第1透
過面から入射瞳までの軸上主光線に沿った距離、Ihは
最大中間結像高である。
【0197】また、同様の理由より、対物光学系の射出
瞳位置を適切に設定する必要がある。そのため、第1〜
29の発明について、次の条件式を満たすのがよい。 −5°<α<15° ・・・(21) ただし、αは対物光学系の軸上主光線を基準にした最大
の射出角である。また、符号は対物光学系における軸上
主光線を基準にした入射光線のなす角度と同じ方向を正
方向にとる。このとき、射出面においては、射出面での
軸上主光線を基準にする。すなわち、+の場合は射出瞳
位置が中間結像面よりも物体側になり、−の場合は中間
結像面よりも瞳(アイポイント)側になり、0の場合は
テレセントリックになる。
【0198】この条件式の下限の−5°を越えると、プ
リズムが大型化してしまい、また、この上限の15°を
越えると、周辺光線高が小さくなりすぎ画面周辺の収差
補正が難しくなってしまう。
【0199】なお好ましくは、第1〜29の発明につい
て、次の条件式を満たすのがよい。 −1°<α<7° ・・・(22) ただし、αは対物光学系の軸上主光線を基準にした最大
の射出角である。
【0200】反射面を用いることにより容易に入射光軸
に対し射出光軸を曲げることができるが、反射面にパワ
ーを持たせた場合、偏心収差の発生量が反射角に依存し
ている関係上、余り大きく曲げてしまうと、偏心収差を
良好に補正することができなくなり、性能的に好ましく
ない。
【0201】そのため、第5〜6、20〜22の発明で
は、次の条件式を満たすのがよい。 0°≦|φ|<30° ・・・(23) ただし、φは対物光学系に入射する中心主光線と中間結
像面に入射する中心主光線のなす角度である。また、|
φ|は、光線のなす角度の中、正の値で0°以上90°
以下の数値をとるような角度とする。
【0202】なお好ましくは、第5〜6、20〜22の
発明では、次の条件式を満たすのがよい。 0°≦|φ|<20° ・・・(24) ただし、φは対物光学系に入射する中心主光線と中間結
像面に入射する中心主光線のなす角度である。
【0203】また、第3〜4、9〜19の発明では、次
の条件式を満たすのがよい。 30°<|φ|<80° ・・・(25) ただし、φは対物光学系に入射する中心主光線と中間結
像面に入射する中心主光線のなす角度である。また、|
φ|は、光線のなす角度の中、正の値で0°以上90°
以下の数値をとるような角度とする。
【0204】なお好ましくは、第3〜4、9〜19の発
明では、次の条件式を満たすのがよい。 40°<|φ|<70° ・・・(26) ただし、φは対物光学系に入射する中心主光線と中間結
像面に入射する中心主光線のなす角度である。
【0205】また、第7〜8、23〜29の発明では、
次の条件式を満たすのがよい。 60°<|φ|≦90° ・・・(27) ただし、φは対物光学系に入射する中心主光線と中間結
像面に入射する中心主光線のなす角度である。また、|
φ|は、光線のなす角度の中、正の値で0°以上90°
以下の数値をとるような角度とする。
【0206】なお好ましくは、第7〜8、23〜29の
発明では、次の条件式を満たすのがよい。 70°<|φ|≦90° ・・・(28) ただし、φは対物光学系に入射する中心主光線と中間結
像面に入射する中心主光線のなす角度である。
【0207】また、第1〜29の発明では、次の条件式
を満たすのがよい。 0.05<m<10 ・・・(29) ただし、mはファインダ倍率であり、対物光学系の焦点
距離/接眼光学系の焦点距離で定義される。
【0208】この条件式の下限の0.05を越えると、
対物光学系の焦点距離が小さくなって反射面の構成が難
しくなり、上限の10を越えると、光学系が大きくなり
すぎ小型化が損なわれる。また、ズーム光学系に用いる
場合には、ズーム領域の中のある1状態がこの条件式を
満たせばよい。
【0209】なお好ましくは、第1〜29の発明では、
次の条件式を満たすのがよい。 0.1<m<2 ・・・(30) ただし、mはファインダ倍率であり、対物光学系の焦点
距離/接眼光学系の焦点距離で定義される。
【0210】また、第1〜29の発明では、次の条件式
を満たすのがよい。 1°<αob<60° ・・・(31) ただし、αobは対物光学系の最大の入射半画角とする。
【0211】この条件式の下限の1°を越えると、カメ
ラのファインダに用いるには画角が狭く、また、上限の
60°を越えると、光学系への入射角が大きくなりすぎ
て高性能と小型化を十分に満たせない。また、ズーム光
学系に用いる場合には、ズーム領域の中のある1状態が
この条件式を満たせばよい。
【0212】なお好ましくは、第1〜29の発明では、
次の条件式を満たすのがよい。 5°<αob<45° ・・・(32) ただし、αobは対物光学系の最大の入射半画角とする。
【0213】また、第1〜29の発明では、次の条件式
を満たすのがよい。 1°<αoc<30° ・・・(33) ただし、αocは接眼光学系の最大の射出角とする。
【0214】この条件式の下限の1°を越えると、画面
が小さく感じ観察し難くなってしまい、また、上限の3
0°を越えると、光学系が大きくなりすぎて小型化が損
なわれる。
【0215】なお好ましくは、第1〜29の発明では、
次の条件式を満たすのがよい。 3°<αoc<20° ・・・(34) ただし、αocは接眼光学系の最大の射出角とする。
【0216】なお、以上の第1〜29の発明において、
回転非対称面は対称面を1つのみ有する自由曲面である
ことが望ましい。
【0217】
【発明の実施の形態】以下、まず本発明のファインダ光
学系の数値実施例として実施例1〜5について説明す
る。なお、各実施例の構成パラメータは後に示す。各実
施例において、図1に示すように、仮想面(面番号1:
入射瞳2)の中心を偏心光学系の原点として、軸上主光
線1を物体中心(図では省略)を出て、絞り(射出瞳
5)の中心を通る光線で定義する。物体中心から光学系
の第1面まで軸上主光線1に沿って進む方向をZ軸方
向、このZ軸と像面6中心を含む平面をY−Z平面と
し、光線が光学系の面によって折り曲げられる面内の方
向で、かつ、Y−Z平面内のZ軸に直交する方向にY
軸、このY軸、Z軸双方に直交する方向にX軸をとる。
そして、物点から光学系の第1面に向かう方向をZ軸の
正方向とし、図の表から裏へに向かう方向をX軸の正方
向とし、X軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をY
軸とする。
【0218】実施例1〜5では、このY−Z平面内で各
面の偏心を行っており、また、各回転非対称自由曲面の
唯一の対称面をY−Z面としている。偏心面について
は、光学系の原点(面番号1:入射瞳2)の中心から、
その面の面頂位置の偏心量(X軸方向、Y軸方向、Z軸
方向をそれぞれx,y,z)と、その面の中心軸(自由
曲面については、前記(a)式のZ軸、非球面について
は、後記の(b)式のZ軸)のX軸、Y軸、Z軸それぞ
れを中心とする傾き角(それぞれα,β,γ(°))と
が与えられている。なお、その場合、αとβの正はそれ
ぞれの軸の正方向に対して反時計回りを、γの正はZ軸
の正方向に対して時計回りを意味する。
【0219】また、各実施例の光学系を構成する光学作
用面の中、特定の面とそれに続く面が共軸光学系を構成
する場合には面間隔が与えられており、その他、媒質の
屈折率、アッベ数が慣用法に従って与えられている。
【0220】また、本発明で用いられる自由曲面の面の
形状は前記(a)式により定義し、その定義式のZ軸が
自由曲面の軸となる。
【0221】また、非球面は、以下の定義式で与えられ
る回転対称非球面である。 Z=(y2 /R)/[1+{1−(1+K)y2 /R2 1 /2] +Ay4 +By6 +Cy8 +Dy10+…… ・・・(b) ただし、Zを光の進行方向を正とした光軸(軸上主光
線)とし、yを光軸と垂直な方向にとる。ここで、Rは
近軸曲率半径、Kは円錐定数、A、B、C、D、…はそ
れぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。
この定義式のZ軸が回転対称非球面の軸となる。
【0222】なお、データの記載されていない自由曲
面、非球面に関する項は0である。屈折率については、
d線(波長587.56nm)に対するものを表記して
ある。長さの単位はmmである。
【0223】また、自由曲面の他の定義式として、以下
の(c)式で与えられるZernike多項式がある。
この面の形状は以下の式により定義する。その定義式の
Z軸がZernike多項式の軸となる。回転非対称面
の定義は、X−Y面に対するZの軸の高さの極座標で定
義され、AはX−Y面内のZ軸からの距離、RはZ軸回
りの方位角で、Z軸から測った回転角で表せられる。
【0224】 x=R×cos(A) y=R×sin(A) Z=D2 +D3 Rcos(A)+D4 Rsin(A) +D5 2 cos(2A)+D6 (R2 −1)+D7 2 sin(2A) +D8 3 cos(3A) +D9 (3R3 −2R)cos(A) +D10(3R3 −2R)sin(A)+D113 sin(3A) +D124cos(4A)+D13(4R4 −3R2 )cos(2A) +D14(6R4 −6R2 +1)+D15(4R4 −3R2 )sin(2A) +D164 sin(4A) +D175 cos(5A) +D18(5R5 −4R3 )cos(3A) +D19(10R5 −12R3 +3R)cos(A) +D20(10R5 −12R3 +3R)sin(A) +D21(5R5 −4R3 )sin(3A) +D225 sin(5A) +D236cos(6A)+D24(6R6 −5R4 )cos(4A) +D25(15R6 −20R4 +6R2 )cos(2A) +D26(20R6 −30R4 +12R2 −1) +D27(15R6 −20R4 +6R2 )sin(2A) +D28(6R6 −5R4 )sin(4A) +D296sin(6A)・・・・・ ・・・(c) なお、X軸方向に対称な光学系として設計するには、D
4 ,D5 ,D6 、D100,D11,D12,D13,D14,D
20,D21,D22…を利用する。
【0225】その他の面の例として、次の定義式(d)
があげられる。 Z=ΣΣCnmXY 例として、k=7(7次項)を考えると、展開したと
き、以下の式で表せる。 Z=C2 +C3 y+C4 |x| +C5 2 +C6 y|x|+C7 2 +C8 3 +C9 2 |x|+C10yx2 +C11|x3 | +C124 +C133 |x|+C142 2 +C15y|x3 |+C164 +C175 +C184 |x|+C193 2 +C202 |x3 | +C21yx4 +C22|x5 | +C236 +C245 |x|+C254 2 +C263 |x3 | +C272 4 +C28y|x5 |+C296 +C307 +C316 |x|+C325 2 +C334 |x3 | +C343 4 +C352 |x5 |+C36yx6 +C37|x7 | ・・・(d) なお、本発明の実施例では、前記(a)式を用いた自由
曲面で面形状が表現されているが、上記(c)式、
(d)式を用いても同様の作用効果を得られるのは言う
までもない。
【0226】また、数値実施例1〜5は、瞳面から−
0.5m-1(物体側2000mm)で虚像を結ぶように
しているが、レンズデータ上では瞳面5に焦点距離10
mmの理想レンズを配置し、像面6に結像する結像系と
して構成している。
【0227】また、数値実施例1〜5のプリズム及び屈
折レンズはプラスチックで構成しているが、ガラスで構
成しても構わない。特にプラスチックで構成する場合に
は、低吸湿材料を用いることにより環境変化による性能
劣化が軽減されるので好ましい。
【0228】また、以下の実施例では、像面をZ軸に対
して完全に平行にする必要はなく、パララックス補正の
ためにわずかに傾けても構わない。
【0229】実施例1 実施例1の軸上主光線を含むY−Z断面図を図1に示
す。実施例1は、水平半画角16.05°、垂直半画角
22.59°、瞳径はφ4mmであり、中間結像サイズ
は2.53×3.66mm(対角の像高は4.45m
m)、ファインダ倍率は0.4倍であり、また、回転対
称光学系の焦点距離に換算すると、対物光学系は8.8
mm、接眼光学系は21.8mmに相当する。この実施
例の構成パラメータは後記する。なお、後記の構成パラ
メータ中、“HRP”は仮想面、“FFS”は自由曲
面、“ASS”は回転対称非球面、“IIP”は中間結
像面を示ており、これ以降の実施例についても同様であ
る。
【0230】実施例1は、物体側から光の通る順に、第
1透過面11、第1反射面12、正パワーの第2反射面
13、第3反射面14、第2透過面15からなる正パワ
ーの第1プリズム10の1つのみからなる対物光学系、
視野範囲を規定する視野マスク3、正パワーの第1透過
面21、第1反射面22、ダハ面からなる第2反射面2
3、第2透過面24からなる正パワーの第2プリズム2
0と、物体側に回転対称非球面を有する両凸正レンズ4
からなる接眼光学系を有し、第1プリズム10の第1透
過面11と第3反射面14、第2透過面15と第1反射
面12、第2プリズム20の第2透過面24と第1反射
面22をそれぞれ透過作用と反射作用を併せ持つ光学作
用面としている。
【0231】また、この実施例では、第2プリズム20
の第1反射面22を平面にしているが、自由曲面にして
もよい。また、後記の構成パラメータ中、第2面から第
12面までは偏心基準面である仮想面(面番号1)を基
準とした偏心量を表している。また、像面はZ軸に対し
て略垂直である。
【0232】実施例2 実施例2の軸上主光線を含むY−Z断面図を図2に示
す。実施例2は、水平半画角16.05°、垂直半画角
22.59°、瞳径はφ4mmであり、中間結像サイズ
は2.53×3.66mm(対角の像高は4.45m
m)、ファインダ倍率は0.4倍であり、また、回転対
称光学系の焦点距離に換算すると、対物光学系は8.8
mm、接眼光学系は21.8mmに相当する。
【0233】実施例2は、物体側から光の通る順に、負
パワーの第1透過面11、正パワーの第1反射面12、
第2反射面13、正パワーの第3反射面14、負パワー
の第2透過面15からなる正パワーの第1プリズム10
の1つのみからなる対物光学系、視野範囲を規定する視
野マスク3、正パワーの第1透過面21、ダハ面からな
る第1反射面22、第2反射面23、第2透過面24か
らなる正パワーの第2プリズム20と、物体側に回転対
称非球面を有する両凸正レンズ4からなる接眼光学系を
有し、第1プリズム10の第1透過面11と第2透過面
15と第2反射面13を透過作用と反射作用を併せ持つ
光学作用面としている。
【0234】また、この実施例では、第2プリズム20
の第1反射面22を平面にしているが、自由曲面にして
も構わない。また、ダハ面は第2プリズム20の第1反
射面22に構成しているが、第2プリズム20の第2反
射面23に構成しても構わない。また、後記の構成パラ
メータ中、第2面から第12面までは偏心基準面である
仮想面(面番号1)を基準とした偏心量を表している。
また、像面はZ軸に対して略垂直である。
【0235】実施例3 実施例3の軸上主光線を含むY−Z断面図を図3に示
す。実施例3は、水平半画角16.05°、垂直半画角
22.59°、瞳径はφ4mmであり、中間結像サイズ
は2.53×3.66mm(対角の像高は4.45m
m)、ファインダ倍率は0.4倍であり、また、回転対
称光学系の焦点距離に換算すると、対物光学系は8.8
mm、接眼光学系は21.8mmに相当する。
【0236】実施例3は、物体側から光の通る順に、負
パワーの第1透過面11、正パワーの第1反射面12、
正パワーの第2反射面13、負パワーの第2透過面14
からなる正パワーの第1プリズム10の1つのみからな
る対物光学系、視野範囲を規定する視野マスク3、正パ
ワーの第1透過面21、ダハ面からなる第1反射面2
2、第2透過面23からなる正パワーの第2プリズム2
0と、物体側に回転対称非球面を有する両凸正レンズ4
からなる接眼光学系を有している。
【0237】また、この実施例では、第2プリズム20
の第1反射面22を平面にしているが、自由曲面にして
も構わない。また、後記の構成パラメータ中、第2面か
ら第10面までは偏心基準面である仮想面(面番号1)
を基準とした偏心量を表している。また、像面はZ軸に
対して略垂直である。
【0238】実施例4 実施例4の軸上主光線を含むY−Z断面図を図4に示
す。実施例4は、水平半画角16.05°、垂直半画角
22.59°、瞳径はφ4mmであり、中間結像サイズ
は2.00×2.90mm(対角の像高は3.52m
m)、ファインダ倍率は0.32倍であり、また、回転
対称光学系の焦点距離に換算すると、対物光学系は7.
0mm、接眼光学系は21.8mmに相当する。
【0239】実施例4は、物体側から光の通る順に、負
パワーの第1透過面11、正パワーの第1反射面12、
負パワーの第2反射面13、正パワーの第2透過面14
からなる正パワーの第1プリズム10の1つのみからな
る対物光学系、視野範囲を規定する視野マスク3、第1
透過面21、第1反射面22、ダハ面からなる第2反射
面23、第3反射面24、第2透過面25からなる第2
プリズム20と、物体側に回転対称非球面を有する両凸
正レンズ4からなる接眼光学系を有し、第1プリズム1
0の第1透過面11と第2反射面13、第2プリズム2
0の第1透過面21と第3反射面24、第2透過面25
と第1反射面22をそれぞれ透過作用と反射作用を併せ
持つ光学作用面としている。
【0240】また、この実施例では、第2プリズム20
の第1、3反射面を自由曲面にしているが、平面で構成
しても構わない。また、後記の構成パラメータ中、第2
面から第12面までは偏心基準面である仮想面(面番号
1)を基準とした偏心量を表している。また、像面はZ
軸に対して略垂直である。
【0241】実施例5 実施例5の軸上主光線を含むY−Z断面図を図5に示
す。実施例5は、水平半画角16.05°、垂直半画角
22.59°、瞳径はφ4mmであり、中間結像サイズ
は2.53×3.66mm(対角の像高は4.45m
m)、ファインダ倍率は0.34倍であり、また、回転
対称光学系の焦点距離に換算すると、対物光学系は8.
8mm、接眼光学系は25.6mmに相当する。
【0242】実施例5は、物体側から光の通る順に、負
パワーの第1透過面11、正パワーの第1反射面12、
正パワーの第2反射面13、負パワーの第3反射面1
4、正パワーの第2透過面15からなる正パワーの第1
プリズム10の1つのみからなる対物光学系、視野範囲
を規定する視野マスク3、正パワーの第1透過面21、
ダハ面からなる第1反射面22、第2反射面23、正パ
ワーの第2透過面24からなる第2プリズム20と、物
体側に回転対称非球面を有する両凸正レンズ4からなる
接眼光学系を有している。
【0243】また、この実施例では、第2プリズム20
の第2反射面23を平面にしているが、自由曲面で構成
しても構わない。また、後記の構成パラメータ中、第2
面から第12面までは偏心基準面である仮想面(面番号
1)を基準とした偏心量を表している。また、像面はZ
軸に対して略垂直である。
【0244】以下に上記実施例1〜5の構成パラメータ
を示す。これら表中の“HRP”は仮想面、“FFS”
は自由曲面、“ASS”は回転対称非球面、“IIP”
は中間結像面を示す。
【0245】 実施例1 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ 3000.00 1 ∞(HRP) 2 FFS 偏心(1) 1.5254 56.2 3 FFS 偏心(2) 1.5254 56.2 4 FFS 偏心(3) 1.5254 56.2 5 FFS 偏心(1) 1.5254 56.2 6 FFS 偏心(2) 7 ∞(IIP) 偏心(4) 8 21.82 偏心(5) 1.5254 56.2 9 ∞ 偏心(6) 1.5254 56.2 10 ∞ 偏心(7) 1.5254 56.2 11 ∞ 偏心(6) 12 ASS 3.00 偏心(8) 1.4924 57.6 13 -52.69 15.00 14 ∞(絞り) 10.05 像 面 ∞ ASS R 13.59 K 0.0000 A -5.1934×10-5 B -2.1012×10-6 C 4.3116×10-8 FFS C4 1.1739×10-36 3.0375×10-38 2.3557×10-410 3.8251×10-511 3.0390×10-513 -6.5708×10-515 -3.2852×10-517 2.7127×10-619 2.0080×10-621 3.6084×10-6 FFS C4 -5.8050×10-36 -2.5703×10-38 -1.3454×10-410 -2.2372×10-511 2.7374×10-413 8.5300×10-615 1.8911×10-517 -7.5236×10-619 -3.2329×10-621 3.7840×10-6 FFS C4 -1.6220×10-26 -1.1670×10-28 3.2949×10-410 1.6608×10-411 -4.0397×10-513 -7.3149×10-515 -3.0505×10-517 -1.1524×10-619 -8.5812×10-7 C21 1.1888×10-5 偏心(1) X 0.00 Y -3.79 Z 1.90 α 13.94 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y 0.21 Z 3.74 α 61.15 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y -6.74 Z 7.42 α -45.14 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y 1.02 Z 5.22 α 53.48 β 0.00 γ 0.00 偏心(5) X 0.00 Y 1.43 Z 5.52 α 53.54 β 0.00 γ 0.00 偏心(6) X 0.00 Y 7.58 Z 10.07 α 0.72 β 0.00 γ 0.00 偏心(7) X 0.00 Y 18.79 Z 1.33 α -25.92 β 0.00 γ 0.00 偏心(8) X 0.00 Y 18.83 Z 10.93 α -0.02 β 0.00 γ 0.00 。
【0246】 実施例2 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ 3000.00 1 ∞(HRP) 2 FFS 偏心(1) 1.5254 56.2 3 FFS 偏心(2) 1.5254 56.2 4 FFS 偏心(1) 1.5254 56.2 5 FFS 偏心(3) 1.5254 56.2 6 FFS 偏心(1) 7 ∞(IIP) 偏心(4) 8 -23.20 偏心(5) 1.5254 56.2 9 ∞ 偏心(6) 1.5254 56.2 10 ∞ 偏心(7) 1.5254 56.2 11 ∞ 偏心(8) 12 ASS 3.00 偏心(9) 1.4924 57.6 13 -52.38 15.00 14 ∞(絞り) 10.05 像 面 ∞ ASS R 13.51 K 0.0000 A -9.1962×10-5 B 3.3888×10-7 C -4.8963×10-9 FFS C4 -3.1022×10-26 -7.8783×10-38 -2.3226×10-310 3.2237×10-411 -3.3849×10-413 2.5688×10-415 -4.5045×10-517 -1.1536×10-519 -1.8320×10-521 7.8214×10-7 FFS C4 -2.7184×10-26 -1.9035×10-28 -9.8600×10-410 3.0471×10-411 -1.7294×10-413 2.3804×10-4 C15 -1.0334×10-417 2.1893×10-519 -2.3541×10-521 1.2933×10-5 FFS C4 -2.6416×10-26 -1.3943×10-28 -8.1128×10-410 -2.4783×10-411 -8.8003×10-513 -5.3787×10-515 -5.8138×10-517 -6.8915×10-619 -7.9375×10-621 -3.7668×10-6 偏心(1) X 0.00 Y 2.31 Z 2.89 α 1.09 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y -0.28 Z 5.87 α -27.22 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y 9.37 Z 4.85 α 31.93 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y 8.23 Z 0.96 α 0.00 β 0.00 γ 0.00 偏心(5) X 0.00 Y 8.23 Z 0.46 α 0.04 β 0.00 γ 0.00 偏心(6) X 0.00 Y 8.23 Z -7.40 α 42.67 β 0.00 γ 0.00 偏心(7) X 0.00 Y 24.26 Z -6.09 α -47.30 β 0.00 γ 0.00 偏心(8) X 0.00 Y 24.27 Z 0.38 α 0.21 β 0.00 γ 0.00 偏心(9) X 0.00 Y 24.27 Z 1.38 α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。
【0247】 実施例3 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ 3000.00 1 ∞(HRP) 2 -10.21 偏心(1) 1.5254 56.2 3 FFS 偏心(2) 1.5254 56.2 4 FFS 偏心(3) 1.5254 56.2 5 FFS 偏心(4) 6 ∞(IIP) 偏心(5) 7 17.52 偏心(6) 1.5254 56.2 8 ∞ 偏心(7) 1.5254 56.2 9 ∞ 偏心(8) 10 ASS 3.00 偏心(9) 1.4924 57.6 11 -17.59 15.00 12 ∞(絞り) 10.05 像 面 ∞ ASS R 29.02 K 0.0000 A -7.0132×10-5 B -5.7298×10-7 C 2.0893×10-8 FFS C4 -1.4104×10-26 -1.3604×10-28 -5.4924×10-510 -4.1580×10-511 -3.2084×10-513 -4.3059×10-515 -3.2670×10-517 2.3084×10-619 -5.0037×10-721 1.1176×10-6 FFS C4 9.6620×10-36 6.3102×10-38 1.2400×10-410 1.0270×10-411 -3.2780×10-513 -4.7140×10-515 -2.9271×10-517 2.4849×10-619 1.2015×10-621 1.4922×10-6 FFS C4 4.5031×10-26 3.6824×10-2 偏心(1) X 0.00 Y 0.00 Z 0.92 α 0.96 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y 0.07 Z 12.97 α 17.99 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y -4.53 Z 6.56 α 62.09 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y 5.58 Z 6.82 α 85.75 β 0.00 γ 0.00 偏心(5) X 0.00 Y 7.58 Z 6.82 α 90.00 β 0.00 γ 0.00 偏心(6) X 0.00 Y 8.58 Z 6.82 偏心(7) X 0.00 Y 30.22 Z 6.82 α -45.00 β 0.00 γ 0.00 偏心(8) X 0.00 Y 30.22 Z 15.04 α 0.00 β 0.00 γ 0.00 偏心(9) X 0.00 Y 30.22 Z 16.24 α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。
【0248】 実施例4 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ 3000.00 1 ∞(HRP) 2 FFS 偏心(1) 1.5254 56.2 3 FFS 偏心(2) 1.5254 56.2 4 FFS 偏心(1) 1.5254 56.2 5 FFS 偏心(3) 6 ∞(IIP) 偏心(4) 7 FFS 偏心(5) 1.5254 56.2 8 FFS 偏心(6) 1.5254 56.2 9 ∞ 偏心(7) 1.5254 56.2 10 FFS 偏心(5) 1.5254 56.2 11 FFS 偏心(6) 12 ASS 3.00 偏心(8) 1.4924 57.6 13 -14.48 19.00 14 ∞(絞り) 10.05 像 面 ∞ ASS R 49.36 K 0.0000 A 2.2422×10-4 B -2.1818×10-7 C -3.5896×10-8 FFS C4 -9.8220×10-36 -6.8900×10-38 -3.1549×10-310 -5.2160×10-411 -9.6016×10-513 2.4513×10-515 -5.9498×10-517 1.2613×10-419 3.3129×10-521 -5.5819×10-6 FFS C4 -2.6929×10-26 -2.5097×10-28 -1.3109×10-310 -1.1874×10-411 -1.0901×10-413 1.1904×10-415 6.4033×10-617 5.3055×10-519 3.6825×10-521 5.3315×10-6 FFS C4 -3.8459×10-26 -4.6718×10-28 -6.7296×10-310 -2.9308×10-311 3.1503×10-413 1.2625×10-415 -8.6321×10-417 2.6496×10-419 3.9268×10-521 -2.0608×10-4 FFS C4 1.2868×10-36 1.5792×10-48 2.8184×10-510 -3.9817×10-511 6.2694×10-513 -1.4742×10-415 -2.9931×10-517 9.4073×10-619 -1.2991×10-621 -2.1411×10-7 FFS C4 -9.9518×10-46 -5.2292×10-48 1.7756×10-410 4.2574×10-411 1.5962×10-413 -6.3254×10-515 -1.3103×10-517 -3.5161×10-619 -6.0431×10-721 -6.5240×10-6 偏心(1) X 0.00 Y 2.96 Z 3.60 α 11.08 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y 0.17 Z 7.14 α -17.58 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y 7.22 Z 6.01 α 64.21 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y 8.03 Z 6.51 α 58.59 β 0.00 γ 0.00 偏心(5) X 0.00 Y 10.73 Z 4.55 α 48.59 β 0.00 γ 0.00 偏心(6) X 0.00 Y 12.50 Z 9.45 α 3.69 β 0.00 γ 0.00 偏心(7) X 0.00 Y 19.07 Z 3.67 α -66.34 β 0.00 γ 0.00 偏心(8) X 0.00 Y 10.83 Z 10.69 α 0.04 β 0.00 γ 0.00 。
【0249】 実施例5 面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数 物体面 ∞ 3000.00 1 ∞(HRP) 2 FFS 偏心(1) 1.5254 56.2 3 FFS 偏心(2) 1.5254 56.2 4 FFS 偏心(3) 1.5254 56.2 5 FFS 偏心(4) 1.5254 56.2 6 FFS 偏心(5) 7 ∞(IIP) 偏心(6) 8 20.59 偏心(7) 1.5254 56.2 9 ∞ 偏心(8) 1.5254 56.2 10 ∞ 偏心(9) 1.5254 56.2 11 -184.32 偏心(10) 12 ASS 3.00 偏心(11) 1.4924 57.6 13 -26.75 15.00 14 ∞(絞り) 10.05 像 面 ∞ ASS R 28.46 K 0.0000 A -3.2434×10-5 B -1.2227×10-6 C 5.0214×10-8 FFS C4 -5.5207×10-26 -1.3221×10-2 FFS C4 -1.3221×10-26 -1.8121×10-38 1.1703×10-310 1.5192×10-411 1.0196×10-413 -4.2316×10-5 FFS C4 -2.2429×10-26 -1.3074×10-28 2.0501×10-410 -2.8256×10-511 -1.6519×10-513 -1.4893×10-515 -1.0367×10-6 FFS C4 -1.1252×10-26 -7.9236×10-48 -3.2207×10-410 -3.8321×10-411 7.0905×10-513 1.4413×10-515 -4.8013×10-717 -5.1246×10-6 FFS C4 -4.8688×10-26 -2.6178×10-28 -1.5175×10-310 -1.4982×10-311 1.7080×10-413 1.2728×10-415 1.9131×10-6 偏心(1) X 0.00 Y -0.01 Z 0.94 α -2.57 β 0.00 γ 0.00 偏心(2) X 0.00 Y -0.05 Z 3.60 α -51.10 β 0.00 γ 0.00 偏心(3) X 0.00 Y 6.12 Z 4.83 α 42.94 β 0.00 γ 0.00 偏心(4) X 0.00 Y 5.10 Z -3.27 α 49.20 β 0.00 γ 0.00 偏心(5) X 0.00 Y 9.61 Z -3.33 α 93.36 β 0.00 γ 0.00 偏心(6) X 0.00 Y 10.62 Z -3.37 α 90.00 β 0.00 γ 0.00 偏心(7) X 0.00 Y 11.62 Z -3.37 α 90.00 β 0.00 γ 0.00 偏心(8) X 0.00 Y 25.42 Z -3.37 α 70.86 β 0.00 γ 0.00 偏心(9) X 0.00 Y 16.75 Z -10.21 α 25.86 β 0.00 γ 0.00 偏心(10) X 0.00 Y 16.75 Z 1.16 α 0.00 β 0.00 γ 0.00 偏心(11) X 0.00 Y 16.75 Z 2.16 α 0.00 β 0.00 γ 0.00 。
【0250】次に、上記実施例1〜5の横収差図を図6
〜図10に示す。これらの横収差図において、括弧内に
示された数字は(水平(X方向)画角,垂直(Y方向)
画角、)を表し、その画角における横収差を示す。これ
らの収差図において、下から上へ順に、画面中心、Y軸
上像高の−約70%の位置、X方向像高の約70%でY
方向像高の−約70%の位置、X軸上像高の約70%の
位置、X方向像高の約70%でY方向像高の約70%の
位置、Y軸上像高の約70%の位置の横収差図である。
【0251】上記各実施例の前記条件式(1)〜(3
4)の|θ|、d/Ih、α、|φ|、m、αob、αoc
の値を次の表に示す。なお、実施例の中、独立反射面が
複数面ある場合、反射角θ(条件式(1)等)は欄内の
上から光線が進む順に値を示してある。 |θ| d/Ih α |φ| m αob αoc 実施例1 17.0 0.23 3.2 53.5 0.4 26.8 11.5 実施例2 26.1 0.65 2.8 0 0.4 26.8 11.5 27.9 実施例3 17.7 0.21 4.6 90 0.4 26.8 11.5 26.4 実施例4 21.4 1.02 0.4 58.6 0.32 26.8 9.2 実施例5 50.2 0.21 2.8 90 0.34 26.8 9.9 35.7 42.0 。
【0252】以下、構成パラメータを省いた実施例6〜
18について説明する。それぞれ図11〜図23に示す
実施例6〜18は何れも2つのプリズムを有し、第1プ
リズム10と第2プリズム20の間又はその近傍に中間
結像面が配置され、そこに視野範囲を規定する視野マス
クを配置している。したがって、第1プリズム10は対
物光学系に含まれ、第2プリズム20は接眼光学系に含
まれる。また、対物光学系は、実施例1〜5のようにプ
リズム10の1つのみで構成しても、プリズム10の他
にズーム光学系を配置してもよい。また、接眼光学系
も、実施例1〜5のように屈折レンズを1枚配置しても
よい(もちろん、第2プリズム20のみで構成してもよ
い。)。また、何れの実施例もファインダ光学系への入
射光軸に対して射出光軸は略平行である。なお、図11
〜図23は断面を模式的に示した図であり、プリズム1
0、20を構成する光学面を平面で示してあるが、実施
例1〜18に示すように、各光学面をパワーを有する回
転非対称自由曲面等で構成することができる。
【0253】実施例6 実施例6は、第11の発明に対応し、第3の発明の接眼
光学系に全ての反射面を透過面と独立に構成した3回反
射のプリズムを配置したものである。図11に示す本実
施例は、物体側から光の通る順に、第1透過面11、第
1反射面12、第2反射面13、第2透過面14からな
るパワーを有した第1プリズム10を有する対物光学
系、第1透過面21、ダハ面からなる第1反射面22、
第2反射面23、第3反射面24、第2透過面25から
なる第2プリズム20を有する接眼光学系を有してい
る。また、第1プリズム10の第1透過面11と第2反
射面13を透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用面と
している。回転非対称面は第1プリズム10の第1反射
面12、第2反射面13に用いている。また、本実施例
では、ダハ面を第2プリズム20の第1反射面22に構
成しているが、第2プリズム20の第2反射面23又は
第3反射面24に設けてもよい。また、第2プリズム2
0のダハ面以外の面、本実施例では第2反射面23、第
3反射面24を回転非対称面で構成しても構わない。
【0254】実施例7 実施例7は、第12の発明に対応し、第3の発明の接眼
光学系に第1反射面を第2透過面と同一面で構成した3
回反射のプリズムを配置したものである。図12に示す
本実施例は、物体側から光の通る順に、第1透過面1
1、第1反射面12、第2反射面13、第2透過面14
からなるパワーを有した第1プリズム10を有する対物
光学系、第1透過面21、第1反射面22、ダハ面から
なる第2反射面23、第3反射面24、第2透過面25
からなる第2プリズム20を有する接眼光学系を有して
いる。また、第1プリズム10の第1透過面11と第2
反射面13、第2プリズム20の第2透過面25と第1
反射面22を透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用面
としている。回転非対称面は第1プリズム10の第1反
射面12、第2反射面13に用いている。また、本実施
例では、ダハ面を第2プリズム20の第2反射面23に
構成しているが、第2プリズム20の第3反射面24に
設けてもよい。また、第2プリズム20のダハ面以外の
面、本実施例では第1反射面22、第3反射面24を回
転非対称面で構成しても構わない。
【0255】実施例8 実施例8は、第13の発明に対応し、第3の発明の接眼
光学系に第2反射面を第2透過面と同一面で構成した3
回反射のプリズムを配置したものである。図13に示す
本実施例は、物体側から光の通る順に、第1透過面1
1、第1反射面12、第2反射面13、第2透過面14
からなるパワーを有した第1プリズム10を有する対物
光学系、第1透過面21、ダハ面からなる第1反射面2
2、第2反射面23、第3反射面24、第2透過面25
からなる第2プリズム20を有する接眼光学系を有して
いる。また、第1プリズム10の第1透過面11と第2
反射面13、第2プリズム20の第2透過面25と第2
反射面23を透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用面
としている。回転非対称面は第1プリズム10の第1反
射面12、第2反射面13に用いている。また、本実施
例では、ダハ面を第2プリズム20の第1反射面22に
構成しているが、第2プリズム20の第3反射面24に
設けてもよい。また、第2プリズム20のダハ面以外の
面、本実施例では第2反射面23、第3反射面24を回
転非対称面で構成しても構わない。
【0256】実施例9 実施例9は、第14の発明に対応し、第3の発明の接眼
光学系に第2反射面を第1透過面と同一面で構成した3
回反射のプリズムを配置したものである。図14に示す
本実施例は、物体側から光の通る順に、第1透過面1
1、第1反射面12、第2反射面13、第2透過面14
からなるパワーを有した第1プリズム10を有する対物
光学系、第1透過面21、ダハ面からなる第1反射面2
2、第2反射面23、第3反射面24、第2透過面25
からなる第2プリズム20を有する接眼光学系を有して
いる。また、第1プリズム10の第1透過面11と第2
反射面13、第2プリズム20の第1透過面21と第2
反射面23を透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用面
としている。回転非対称面は第1プリズム10の第1反
射面12、第2反射面13に用いている。また、本実施
例では、ダハ面を第2プリズム20の第1反射面22に
構成しているが、第2プリズム20の第3反射面24に
設けてもよい。また、第2プリズム20のダハ面以外の
面、本実施例では第2反射面23、第3反射面24を回
転非対称面で構成しても構わない。
【0257】実施例10 実施例10は、第15の発明に対応し、第3の発明の接
眼光学系に第3反射面を第1透過面と同一面で構成した
3回反射のプリズムを配置したものである。図15に示
す本実施例は、物体側から光の通る順に、第1透過面1
1、第1反射面12、第2反射面13、第2透過面14
からなるパワーを有した第1プリズム10を有する対物
光学系、第1透過面21、ダハ面からなる第1反射面2
2、第2反射面23、第3反射面24、第2透過面25
からなる第2プリズム20を有する接眼光学系を有して
いる。また、第1プリズム10の第1透過面11と第2
反射面13、第2プリズム20の第1透過面21と第3
反射面24を透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用面
としている。回転非対称面は第1プリズム10の第1反
射面12、第2反射面13に用いている。また、本実施
例では、ダハ面を第2プリズム20の第1反射面22に
構成しているが、第2プリズム20の第2反射面23に
設けてもよい。また、第2プリズム20のダハ面以外の
面、本実施例では第2反射面23、第3反射面24を回
転非対称面で構成しても構わない。
【0258】実施例11 実施例11は、第16の発明に対応し、第3の発明の接
眼光学系に第2反射面を第1透過面、第1反射面を第2
透過面と同一面で構成した3回反射のプリズムを配置し
たものである。図16に示す本実施例は、物体側から光
の通る順に、第1透過面11、第1反射面12、第2反
射面13、第2透過面14からなるパワーを有した第1
プリズム10を有する対物光学系、第1透過面21、第
1反射面22、第2反射面23、ダハ面からなる第3反
射面24、第2透過面25からなる第2プリズム20を
有する接眼光学系を有している。また、第1プリズム1
0の第1透過面11と第2反射面13、第2プリズム2
0の第1透過面21と第2反射面23、第2透過面25
と第1反射面22を透過作用と反射作用を併せ持つ光学
作用面としている。回転非対称面は第1プリズム10の
第1反射面12、第2反射面13に用いている。また、
第2プリズム20のダハ面以外の面、すなわち、第1反
射面22、第2反射面23を回転非対称面で構成しても
構わない。
【0259】実施例12 実施例12は、第17の発明に対応し、第3の発明の接
眼光学系に第3反射面を第1透過面、第2反射面を第2
透過面と同一面で構成した3回反射のプリズムを配置し
たものである。図17に示す本実施例は、物体側から光
の通る順に、第1透過面11、第1反射面12、第2反
射面13、第2透過面14からなるパワーを有した第1
プリズム10を有する対物光学系、第1透過面21、ダ
ハ面からなる第1反射面22、第2反射面23、第3反
射面24、第2透過面25からなる第2プリズム20を
有する接眼光学系を有している。また、第1プリズム1
0の第1透過面11と第2反射面13、第2プリズム2
0の第1透過面21と第3反射面24、第2透過面25
と第2反射面23を透過作用と反射作用を併せ持つ光学
作用面としている。回転非対称面は第1プリズム10の
第1反射面12、第2反射面13に用いている。また、
第2プリズム20のダハ面以外の面、すなわち、第2反
射面23、第3反射面24を回転非対称面で構成しても
構わない。
【0260】実施例13 実施例13は、第19の発明に対応し、第4の発明の接
眼光学系に4回反射のプリズムを配置したものである。
図18に示す本実施例は、物体側から光の通る順に、第
1透過面11、第1反射面12、第2反射面13、第3
反射面14、第2透過面15からなるパワーを有した第
1プリズム10を有する対物光学系、第1透過面21、
第1反射面22、ダハ面からなる第2反射面23、第3
反射面24、第4反射面25、第2透過面26からなる
第2プリズム20を有する接眼光学系を有している。ま
た、第1プリズム10の第1透過面11と第3反射面1
3、第2透過面15と第2反射面12、第2プリズム2
0の第2透過面26と第1反射面22と第3反射面26
を透過作用と反射作用を併せ持つ光学作用面としてい
る。回転非対称面は第1プリズム10の第1反射面1
2、第2反射面13、第3反射面14に用いている。ま
た、本実施例では、ダハ面を第2プリズム20の第2反
射面23に構成しているが、第2プリズム20の第4反
射面25に設けてもよい。また、第2プリズム20のダ
ハ面以外の面、本実施例では第1反射面22、第3反射
面24、第4反射面25を回転非対称面で構成しても構
わない。
【0261】実施例14 実施例14は、第21の発明に対応し、第6の発明の接
眼光学系に3回反射のプリズムを配置したものである。
図19に示す本実施例は、物体側から光の通る順に、第
1透過面11、第1反射面12、第2反射面13、第3
反射面14、第4反射面15、第2透過面16からなる
パワーを有した第1プリズム10を有する対物光学系、
第1透過面21、ダハ面からなる第1反射面22、第2
反射面23、第3反射面24、第2透過面25からな
り、第1反射面22と第2反射面23の間で軸上主光線
が交差する第2プリズム20を有する接眼光学系を有し
ている。また、第1プリズム10の第1透過面11と第
2反射面13、第2透過面16と第3反射面14を透過
作用と反射作用を併せ持つ光学作用面としている。回転
非対称面は第1プリズム10の第1反射面12、第2反
射面13、第3反射面14、第4反射面15に用いてい
る。また、本実施例では、ダハ面を第2プリズム20の
第1反射面22に構成しているが、第2プリズム20の
第2反射面23又は第3反射面24に設けてもよい。ま
た、第2プリズム20のダハ面以外の面、本実施例では
第2反射面23、第3反射面24を回転非対称面で構成
しても構わない。
【0262】実施例15 実施例15は、第22の発明に対応し、第6の発明の接
眼光学系に3回反射のプリズムを配置したものである。
図20に示す本実施例は、物体側から光の通る順に、第
1透過面11、第1反射面12、第2反射面13、第3
反射面14、第4反射面15、第2透過面16からなる
パワーを有した第1プリズム10を有する対物光学系、
第1透過面21、ダハ面からなる第1反射面22、第2
反射面23、第3反射面24、第2透過面25からな
り、第2反射面23と第3反射面24の間で軸上主光線
が交差する第2プリズム20を有する接眼光学系を有し
ている。また、第1プリズム10の第1透過面11と第
2反射面13、第2透過面16と第3反射面14を透過
作用と反射作用を併せ持つ光学作用面としている。回転
非対称面は第1プリズム10の第1反射面12、第2反
射面13、第3反射面14、第4反射面15に用いてい
る。また、本実施例では、ダハ面を第2プリズム20の
第1反射面22に構成しているが、第2プリズム20の
第2反射面13又は第3反射面14に設けてもよい。ま
た、第2プリズム20のダハ面以外の面、本実施例では
第2反射面23、第3反射面24を回転非対称面で構成
しても構わない。
【0263】実施例16 実施例16は、第26の発明に対応し、第7の発明の接
眼光学系に3回反射のプリズムを配置したものである。
図21に示す本実施例は、物体側から光の通る順に、第
1透過面11、第1反射面12、第2反射面13、第2
透過面14からなるパワーを有した第1プリズム10を
有する対物光学系、第1透過面21、ダハ面からなり軸
上主光線が物体側に反射する第1反射面22、第2反射
面23、第3反射面24、第2透過面25からなる第2
プリズム20を有する接眼光学系を有している。回転非
対称面は第1プリズム10の第1反射面12、第2反射
面13に用いている。また、本実施例では、ダハ面を第
2プリズム20の第1反射面22に構成しているが、第
2プリズム20の第2反射面23又は第3反射面24に
設けてもよい。また、第2プリズム20のダハ面以外の
面、本実施例では第2反射面23、第3反射面24を回
転非対称面で構成しても構わない。
【0264】実施例17 実施例17は、第27の発明に対応し、第7の発明の接
眼光学系に3回反射のプリズムを配置したものである。
図22に示す本実施例は、物体側から光の通る順に、第
1透過面11、第1反射面12、第2反射面13、第2
透過面14からなるパワーを有した第1プリズム10を
有する対物光学系、第1透過面21、ダハ面からなり軸
上主光線が像側に反射する第1反射面22、第2反射面
23、第3反射面24、第2透過面25からなる第2プ
リズム20を有する接眼光学系を有している。回転非対
称面は第1プリズム10の第1反射面12、第2反射面
13に用いている。また、本実施例では、ダハ面を第2
プリズム20の第1反射面22に構成しているが、第2
プリズム20の第2反射面23又は第3反射面24に設
けてもよい。また、第2プリズムのダハ面以外の面、本
実施例では第2反射面23、第3反射面24を回転非対
称面で構成しても構わない。
【0265】実施例18 実施例18は、第28の発明に対応し、第8の発明の接
眼光学系に2回反射のプリズムを配置したものである。
図23に示す本実施例は、物体側から光の通る順に、第
1透過面11、第1反射面12、第2反射面13、第3
反射面14、第2透過面15からなるパワーを有した第
1プリズム10を有する対物光学系、第1透過面21、
第1反射面22、ダハ面からなる第2反射面23、第2
透過面24からなる第2プリズム20を有する接眼光学
系を有している。回転非対称面は第1プリズム10の第
1反射面12、第2反射面12に用いている。また、本
実施例では、ダハ面を第2プリズム20の第2反射面2
3に構成しているが、第1プリズム10の第3反射面1
4に設けてもよい。また、第1プリズム10、第2プリ
ズム20のダハ面以外の面、本実施例では第1プリズム
10の第3反射面14、第2プリズム20の第1反射面
22を回転非対称面で構成しても構わない。
【0266】さて、以上のような本発明のファインダ光
学系は、物体像を形成しその像をCCDや銀塩フィルム
といった撮像素子に受光させて撮影を行う撮影装置、と
りわけカメラに用いることができる。以下に、その実施
形態を例示する。
【0267】図24〜図26は、本発明のファインダ光
学系を電子カメラのファインダー部に組み込んだ構成の
概念図を示す。図24は電子カメラ40の外観を示す前
方斜視図、図25は同後方斜視図、図26は電子カメラ
40の構成を示す断面図である。電子カメラ40は、こ
の例の場合、撮影用光路42を有する撮影光学系41、
ファインダー用光路44を有するファインダー光学系4
3、シャッター45、フラッシュ46、液晶表示モニタ
ー47等を含み、カメラ40の上部に配置されたシャッ
ター45を押圧すると、それに連動して撮影用対物光学
系48を通して撮影が行われる。撮影用対物光学系48
によって形成された物体像がCCD49の撮像面上に形
成される。このCCD49で受光された物体像は、処理
部52を介し、電子画像としてカメラ背面に設けられた
液晶表示モニター47に表示される。また、この処理部
52には記録部61が接続され、撮影された電子画像を
記録することもできる。なお、CCD49に代わって銀
塩フィルムを配置した銀塩カメラとして構成してもよ
い。
【0268】さらに、ファインダー用光路44上には、
例えば実施例1と同様のファインダー光学系43が配置
してあり、観察者眼球Eにより被写体像を観察すること
ができる。この場合、カバー部材54として平行平面板
を配置してファインダー光学系43の一部としている
が、この代わりに凹レンズを配置して画角を拡大するよ
うにしてもよい。
【0269】このように構成されたカメラ40は、ファ
インダー光学系43を少ない光学部材で構成でき、高性
能・低コスト化が実現できるため、カメラ内部での配置
の自由度が増し、設計上有利となる。
【0270】なお、図26の構成において、撮影用対物
光学系48の構成については言及しなかったが、撮影用
対物光学系48としては屈折型同軸光学系の他に、本発
明と同様に2つのプリズムからなる偏心プリズム結像光
学系を用いることも当然可能である。
【0271】以上の本発明のファインダ光学系は例えば
次のように構成することができる。 〔1〕 物体側から正の屈折力を有する対物光学系と、
結像作用が1回のみの対物光学系により形成された実像
を正立正像させる像反転手段と、正の屈折力を有する接
眼光学系とを備え、また、反射面の中少なくとも1面が
ダハ面で構成されている実像式ファインダ光学系におい
て、対物光学系はパワーを持った回転非対称面で構成さ
れる反射面を少なくとも2面有し、その中の少なくとも
1面が透過面と同一面でない反射面で構成され、次の条
件式を満たしていることを特徴とする実像式ファインダ
光学系。
【0272】 5°<|θ|<25° ・・・(1) ただし、θは前記透過面と同一でない反射面の法線に対
する軸上主光線の反射角である。
【0273】〔2〕 物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系はパワーを持った回転非対
称面で構成される反射面を少なくとも2面有し、その中
の少なくとも2面が透過面と同一面でない反射面で構成
され、さらに、少なくともその中の1面が次の条件式を
満たしていることを特徴とする実像式ファインダ光学
系。
【0274】 5°<|θ|<45° ・・・(3) ただし、θは前記透過面と同一でない反射面の法線に対
する軸上主光線の反射角である。
【0275】〔3〕 物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、何れの反射面も回転非
対称面で構成された2面の反射面からなり、第2反射面
が第1透過面と同一面で構成されたプリズムを有し、第
1反射面は次の条件式を満たしていることを特徴とする
実像式ファインダ光学系。
【0276】 5°<|θ|<25° ・・・(5) ただし、θは前記第1反射面の法線に対する軸上主光線
の反射角である。
【0277】〔4〕 物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも2面の反射
面が回転非対称面で構成された3面の反射面からなり、
第1反射面が第2透過面と、また、第3反射面が第1透
過面と同一面で構成されたプリズムを有し、前記プリズ
ムの反射面の中第2反射面が最も強いパワーを有してい
ることを特徴とする実像式ファインダ光学系。
【0278】〔5〕 物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも2面の反射
面が回転非対称面で構成された3面の反射面からなり、
第2反射面が第2透過面と若しくは第1透過面と第2透
過面の両方と同一面で構成されたプリズムを有している
ことを特徴とする実像式ファインダ光学系。
【0279】〔6〕 物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも2面の反射
面が回転非対称面で構成された4面の反射面からなり、
第2反射面が第1透過面と、また、第3反射面が第2透
過面と同一面で構成されたプリズムを有していることを
特徴とする実像式ファインダ光学系。
【0280】〔7〕 物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、何れの反射面も回転非
対称面で構成された2面の反射面からなり、第1反射
面、第2反射面の何れの面も第1透過面、第2透過面と
は独立した面で構成され、該反射面の何れの面も同じ符
号のパワーを持ったプリズムを有していることを特徴と
する実像式ファインダ光学系。
【0281】〔8〕 物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも2面の反射
面が回転非対称面で構成された3面の反射面からなり、
第1〜3反射面の何れの面も第1透過面、第2透過面と
は独立した面で構成されたプリズムを有していることを
特徴とする実像式ファインダ光学系。
【0282】
〔9〕 物体側から正の屈折力を有する対
物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形
成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折
力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少な
くとも1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ
光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反射
面が回転非対称面で構成された2面の反射面からなり、
第2反射面が第1透過面と同一面で構成され、第1反射
面が下記の条件式を満たしたプリズムを有し、接眼光学
系は、3面の反射面からなり、第1反射面が第2透過面
と、また、第3反射面が第1透過面と同一面で構成され
ているプリズムを有していることを特徴とするファイン
ダ光学系。
【0283】 5°<|θ|<25° ・・・(7) ただし、θは前記対物光学系のプリズムにおける第1反
射面の法線に対する軸上主光線の反射角である。
【0284】〔10〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反
射面が回転非対称面で構成された2面の反射面からな
り、第2反射面が第1透過面と同一面で構成されたプリ
ズムを有し、接眼光学系は、3面の反射面からなり、第
1反射面が第2透過面と、また、第3反射面が第1透過
面と同一面で構成されているプリズムを有しており、ま
た、下記の条件式を満たしていることを特徴とするファ
インダ光学系。
【0285】 0.1<d/Ih<2.5 ・・・(9) ただし、dは軸上主光線に沿った前記対物光学系のプリ
ズムの第1透過面から入射瞳までの距離、Ihは最大中
間結像高である。
【0286】〔11〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反
射面が回転非対称面で構成された2面の反射面からな
り、第2反射面が第1透過面と同一面で構成されたプリ
ズムを有し、接眼光学系は、3面の反射面からなり、そ
の軸上主光線はプリズム内部で交差せず、第1〜3反射
面の何れの面も第1透過面、第2透過面とは独立した面
で構成されたプリズムを有していることを特徴とするフ
ァインダ光学系。
【0287】〔12〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反
射面が回転非対称面で構成された2面の反射面からな
り、第2反射面が第1透過面と同一面で構成されたプリ
ズムを有し、接眼光学系は、3面の反射面からなり、第
1反射面が第2透過面と同一面で構成され、第3反射面
は第1透過面、第2透過面とは独立した面で構成されて
いるプリズムを有していることを特徴とするファインダ
光学系。
【0288】〔13〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反
射面が回転非対称面で構成された2面の反射面からな
り、第2反射面が第1透過面と同一面で構成されたプリ
ズムを有し、接眼光学系は、3面の反射面からなり、第
2反射面が第2透過面と同一面で構成されているプリズ
ムを有していることを特徴とするファインダ光学系。
【0289】〔14〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反
射面が回転非対称面で構成された2面の反射面からな
り、第2反射面が第1透過面と同一面で構成されたプリ
ズムを有し、接眼光学系は、3面の反射面からなり、第
2反射面が第1透過面と同一面で構成されているプリズ
ムを有していることを特徴とするファインダ光学系。
【0290】〔15〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反
射面が回転非対称面で構成された2面の反射面からな
り、第2反射面が第1透過面と同一面で構成されたプリ
ズムを有し、接眼光学系は、3面の反射面からなり、第
3反射面が第1透過面と同一面で構成され、第1反射面
は第1透過面、第2透過面とは独立した面で構成されて
いるプリズムを有していることを特徴とするファインダ
光学系。
【0291】〔16〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反
射面が回転非対称面で構成された2面の反射面からな
り、第2反射面が第1透過面と同一面で構成されたプリ
ズムを有し、接眼光学系は、3面の反射面からなり、第
1反射面が第2透過面と、また、第2反射面が第1透過
面と同一面で構成されているプリズムを有していること
を特徴とするファインダ光学系。
【0292】〔17〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反
射面が回転非対称面で構成された2面の反射面からな
り、第2反射面が第1透過面と同一面で構成されたプリ
ズムを有し、接眼光学系は、3面の反射面からなり、第
2反射面が第2透過面と、また、第3反射面が第1透過
面と同一面で構成されているプリズムを有していること
を特徴とするファインダ光学系。
【0293】〔18〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反
射面が回転非対称面で構成された3面の反射面からな
り、第1反射面が第2透過面と、また、第3反射面が第
1透過面と同一面で構成され、また、第2反射面が最も
強いパワーを持ったプリズムを有し、接眼光学系は、2
面の反射面からなり、第2透過面が第1反射面と同一面
で構成されているプリズムを有していることを特徴とす
るファインダ光学系。
【0294】〔19〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反
射面が回転非対称面で構成された3面の反射面からな
り、第1反射面が第2透過面と、また、第3反射面が第
1透過面と同一面で構成されたプリズムを有し、接眼光
学系は、4面の反射面からなり、軸上主光線がプリズム
内で交差しないプリズムを有していることを特徴とする
ファインダ光学系。
【0295】〔20〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反
射面が回転非対称面で構成された3面の反射面からな
り、第2反射面が第1透過面と第2透過面の両方と同一
面で構成されたプリズムを有し、接眼光学系は、2面の
反射面からなり、何れの反射面も第1透過面、第2透過
面とは独立した面で構成されているプリズムを有してい
ることを特徴とするファインダ光学系。
【0296】〔21〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも2面の反
射面が回転非対称面で構成された4面の反射面からな
り、第2反射面が第1透過面と、また、第3反射面が第
2透過面と同一面で構成されたプリズムを有し、接眼光
学系は、3面の反射面からなり、何れの反射面も第1透
過面、第2透過面とは独立した面で構成され、第1反射
面と第2反射面の間で軸上主光線が交差するプリズムを
有していることを特徴とするファインダ光学系。
【0297】〔22〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも2面の反
射面が回転非対称面で構成された4面の反射面からな
り、第2反射面が第1透過面と、また、第3反射面が第
2透過面と同一面で構成されたプリズムを有し、接眼光
学系は、3面の反射面からなり、何れの反射面も第1透
過面、第2透過面とは独立した面で構成され、第2反射
面と第3反射面の間で軸上主光線が交差するプリズムを
有していることを特徴とするファインダ光学系。
【0298】〔23〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反
射面が回転非対称面で構成された2面の反射面からな
り、何れの反射面も第1透過面、第2透過面とは独立し
た面で構成され、また、何れの反射面も同じ符号のパワ
ーを持ったプリズムを有し、接眼光学系は、1面の反射
面からなるプリズムを有していることを特徴とするファ
インダ光学系。
【0299】〔24〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反
射面が回転非対称面で構成された2面の反射面からな
り、何れの反射面も第1透過面、第2透過面とは独立し
た面で構成され、第1反射面、第2反射面の何れかの面
が下記の条件式を満たしたプリズムを有し、接眼光学系
は、1面の反射面からなるプリズムを有していることを
特徴とするファインダ光学系。
【0300】 5°<|θ|<45° ・・・(11) ただし、θは前記第1反射面若しくは第2反射面の法線
に対する軸上主光線の反射角である。
【0301】〔25〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反
射面が回転非対称面で構成された2面の反射面からな
り、何れの反射面も第1透過面、第2透過面とは独立し
た面で構成されたプリズムを有し、接眼光学系は、1面
の反射面からなるプリズムを有し、また、下記の条件式
を満たしていることを特徴とするファインダ光学系。
【0302】 0.1<d/Ih<2.5 ・・・(13) ただし、dは軸上主光線に沿った前記対物光学系のプリ
ズムの第1透過面から入射瞳までの距離、Ihは最大中
間結像高である。
【0303】〔26〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反
射面が回転非対称面で構成された2面の反射面からな
り、何れの反射面も第1透過面、第2透過面とは独立し
た面で構成されたプリズムを有し、接眼光学系は、3面
の反射面からなり、何れの面も第1透過面、第2透過面
とは独立した面で構成され、第1反射面は軸上主光線が
物体側に反射されるように構成されたプリズムを有して
いることを特徴とするファインダ光学系。
【0304】〔27〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも1面の反
射面が回転非対称面で構成された2面の反射面からな
り、何れの反射面も第1透過面、第2透過面とは独立し
た面で構成されたプリズムを有し、接眼光学系は、3面
の反射面からなり、何れの面も第1透過面、第2透過面
とは独立した面で構成され、第1反射面は軸上主光線が
瞳側に反射されるように構成されたプリズムを有してい
ることを特徴とするファインダ光学系。
【0305】〔28〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも2面の反
射面が回転非対称面で構成された3面の反射面からな
り、第1〜3反射面の何れの面も第1透過面、第2透過
面とは独立した面で構成されたプリズムを有し、接眼光
学系は、2面の反射面からなり、第2透過面が第1反射
面と同一面で構成されているプリズムを有していること
を特徴とするファインダ光学系。
【0306】〔29〕 物体側から正の屈折力を有する
対物光学系と、結像作用が1回のみの対物光学系により
形成された実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈
折力を有する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少
なくとも1面がダハ面で構成されている実像式ファイン
ダ光学系において、対物光学系は、少なくとも2面の反
射面が回転非対称面で構成された3面の反射面からな
り、第1〜3反射面の何れの面も第1透過面、第2透過
面とは独立した面で構成されたプリズムを有し、接眼光
学系は、2面の反射面からなり、何れの面も第1透過
面、第2透過面とは独立した面で構成されたプリズムを
有していることを特徴とするファインダ光学系。
【0307】〔30〕 上記1〜9の何れか1項におい
て、対物光学系、接眼光学系それぞれには像反転手段で
あるプリズムを少なくとも1つ有していることを特徴と
する実像式ファインダ光学系。
【0308】〔31〕 上記1〜29の何れか1項にお
いて、対物光学系は像反転手段を含む正パワーのプリズ
ム1つから構成されていることを特徴とする実像式ファ
インダ光学系。
【0309】〔32〕 上記1〜29の何れか1項にお
いて、接眼光学系には反射面を有していない屈折レンズ
を少なくとも1つ有していることを特徴とする実像式フ
ァインダ光学系。
【0310】〔33〕 上記1〜29の何れか1項にお
いて、ダハ面は中間結像面から瞳側に配置された像反転
手段に含まれる反射面に設けたことを特徴とするファイ
ンダ光学系。
【0311】〔34〕 上記7において、中間結像面か
ら瞳側に配置された像反転手段は1面の反射面から構成
されていることを特徴とする実像式ファインダ光学系。
【0312】〔35〕 上記4、5、8の何れか1項に
おいて、中間結像面から瞳側に配置された像反転手段は
2面の反射面から構成されていることを特徴とする実像
式ファインダ光学系。
【0313】〔36〕 上記3、6、7の何れか1項に
おいて、中間結像面から瞳側に配置された像反転手段は
3面の反射面から構成されていることを特徴とする実像
式ファインダ光学系。
【0314】〔37〕 上記4において、中間結像面か
ら瞳側に配置された像反転手段は4面の反射面から構成
されていることを特徴とする実像式ファインダ光学系。
【0315】〔38〕 上記4、10〜19の何れか1
項において、対物光学系における透過面と同一面でない
反射面は次の条件式を満たしていることを特徴とした実
像式ファインダ光学系。
【0316】 5°<|θ|<25° ・・・(15) ただし、θは前記透過面と同一でない反射面の法線に対
する軸上主光線の反射角である。
【0317】〔39〕 上記3〜4、9〜19の何れか
1項において、対物光学系における透過面と同一面でな
い反射面は次の条件式を満たしていることを特徴とした
実像式ファインダ光学系。
【0318】 5°<|θ|<21.5° ・・・(16) ただし、θは前記透過面と同一でない反射面の法線に対
する軸上主光線の反射角である。
【0319】〔40〕 上記5〜8、20〜23、25
〜29の何れか1項において、対物光学系における透過
面と同一面でない反射面の中の何れかの面が次の条件式
を満たしていることを特徴とした実像式ファインダ光学
系。
【0320】 5°<|θ|<45° ・・・(17) ただし、θは前記透過面と同一でない反射面の法線に対
する軸上主光線の反射角である。
【0321】〔41〕 上記5〜8、20〜29の何れ
か1項において、対物光学系における透過面と同一面で
ない反射面の中いずれかの面が次の条件式を満たしてい
ることを特徴とした実像式ファインダ光学系。
【0322】 5°<|θ|<37° ・・・(18) ただし、θは前記透過面と同一でない反射面の法線に対
する軸上主光線の反射角である。
【0323】〔42〕 上記1〜9、11〜24、26
〜29の何れか1項において、対物光学系の入射瞳位置
は次の条件式を満たしていることを特徴とする実像式フ
ァインダ光学系。
【0324】 0.1<d/Ih<2.5 ・・・(19) ただし、dは対物光学系に配置されるプリズムの第1透
過面から入射瞳までの軸上主光線に沿った距離、Ihは
最大中間結像高である。
【0325】〔43〕 上記1〜9、11〜24、26
〜29の何れか1項において、対物光学系の入射瞳位置
は次の条件式を満たしていることを特徴とする実像式フ
ァインダ光学系。
【0326】 0.2<d/Ih<1.2 ・・・(20) ただし、dは対物光学系に配置されるプリズムの第1透
過面から入射瞳までの軸上主光線に沿った距離、Ihは
最大中間結像高である。
【0327】〔44〕 上記1〜29の何れか1項にお
いて、対物光学系の入射瞳中心を通る光線が次の条件式
を満たすことを特徴とするファインダ光学系。
【0328】 −5°<α<15° ・・・(21) ただし、αは対物光学系の軸上主光線を基準にした最大
の射出角である。
【0329】〔45〕 上記1〜29の何れか1項にお
いて、対物光学系の入射瞳中心を通る光線が次の条件式
を満たすことを特徴とするファインダ光学系。
【0330】 −1°<α<7° ・・・(22) ただし、αは対物光学系の軸上主光線を基準にした最大
の射出角である。
【0331】〔46〕 上記5〜6、20〜22の何れ
か1項において、対物光学系に入射する光線と中間結像
面に入射する光線のなす角度が次の条件式を満たすこと
を特徴とするファインダ光学系。
【0332】 0°≦|φ|<30° ・・・(23) ただし、φは対物光学系に入射する中心主光線と中間結
像面に入射する中心主光線のなす角度である。
【0333】〔47〕 上記5〜6、20〜22の何れ
か1項において、対物光学系に入射する光線と中間結像
面に入射する光線のなす角度が次の条件式を満たすこと
を特徴とするファインダ光学系。
【0334】 0°≦|φ|<20° ・・・(24) ただし、φは対物光学系に入射する中心主光線と中間結
像面に入射する中心主光線のなす角度である。
【0335】〔48〕 上記3〜4、9〜19の何れか
1項において、対物光学系に入射する光線と中間結像面
に入射する光線のなす角度が次の条件式を満たすことを
特徴とするファインダ光学系。
【0336】 30°<|φ|<80° ・・・(25) ただし、φは対物光学系に入射する中心主光線と中間結
像面に入射する中心主光線のなす角度である。
【0337】〔49〕 上記3〜4、9〜19の何れか
1項において、対物光学系に入射する光線と中間結像面
に入射する光線のなす角度が次の条件式を満たすことを
特徴とするファインダ光学系。
【0338】 40°<|φ|<70° ・・・(26) ただし、φは対物光学系に入射する中心主光線と中間結
像面に入射する中心主光線のなす角度である。
【0339】〔50〕 上記7〜8、23〜29の何れ
か1項において、対物光学系に入射する光線と中間結像
面に入射する光線のなす角度が次の条件式を満たすこと
を特徴とするファインダ光学系。
【0340】 60°<|φ|≦90° ・・・(27) ただし、φは対物光学系に入射する中心主光線と中間結
像面に入射する中心主光線のなす角度である。
【0341】〔51〕 上記7〜8、23〜29の何れ
か1項において、対物光学系に入射する光線と中間結像
面に入射する光線のなす角度が次の条件式を満たすこと
を特徴とするファインダ光学系。
【0342】 70°<|φ|≦90° ・・・(28) ただし、φは対物光学系に入射する中心主光線と中間結
像面に入射する中心主光線のなす角度である。
【0343】〔52〕 上記1〜29の何れか1項にお
いて、ファインダ倍率が次の条件式を満たすことを特徴
とするファインダ光学系。
【0344】 0.05<m<10 ・・・(29) ただし、mはファインダ倍率であり、対物光学系の焦点
距離/接眼光学系の焦点距離で定義される。
【0345】〔53〕 上記1〜29の何れか1項にお
いて、ファインダ倍率が次の条件式を満たすことを特徴
とするファインダ光学系。
【0346】 0.1<m<2 ・・・(30) ただし、mはファインダ倍率であり、対物光学系の焦点
距離/接眼光学系の焦点距離で定義される。
【0347】〔54〕 上記1〜29の何れか1項にお
いて、対物光学系の入射半画角が次の条件式を満たすこ
とを特徴とするファインダ光学系。
【0348】 1°<αob<60° ・・・(31) ただし、αobは対物光学系の最大の入射半画角とする。
【0349】〔55〕 上記1〜29の何れか1項にお
いて、対物光学系の入射半画角が次の条件式を満たすこ
とを特徴とするファインダ光学系。
【0350】 5°<αob<45° ・・・(32) ただし、αobは対物光学系の最大の入射半画角とする。
【0351】〔56〕 上記1〜29の何れか1項にお
いて、接眼光学系の射出角が次の条件式を満たすことを
特徴とするファインダ光学系。
【0352】 1°<αoc<30° ・・・(33) ただし、αocは接眼光学系の最大の射出角とする。
【0353】〔57〕 上記1〜29の何れか1項にお
いて、接眼光学系の射出角が次の条件式を満たすことを
特徴とするファインダ光学系。
【0354】 3°<αoc<20° ・・・(34) ただし、αocは接眼光学系の最大の射出角とする。
【0355】〔58〕 上記1〜29の何れか1項にお
いて、回転非対称面は対称面を1つのみ有する自由曲面
であることを特徴とするファインダ光学系。
【0356】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、回転非対称な面を適切に構成することにより
偏心により発生する収差を良好に補正した小型で薄型化
した高性能なファインダ光学系を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のファインダ光学系の断面図
である。
【図2】本発明の実施例2のファインダ光学系の断面図
である。
【図3】本発明の実施例3のファインダ光学系の断面図
である。
【図4】本発明の実施例4のファインダ光学系の断面図
である。
【図5】本発明の実施例5のファインダ光学系の断面図
である。
【図6】実施例1のファインダ光学系の横収差図であ
る。
【図7】実施例2のファインダ光学系の横収差図であ
る。
【図8】実施例3のファインダ光学系の横収差図であ
る。
【図9】実施例4のファインダ光学系の横収差図であ
る。
【図10】実施例5のファインダ光学系の横収差図であ
る。
【図11】本発明の実施例6のファインダ光学系の模式
的断面図である。
【図12】本発明の実施例7のファインダ光学系の模式
的断面図である。
【図13】本発明の実施例8のファインダ光学系の模式
的断面図である。
【図14】本発明の実施例9のファインダ光学系の模式
的断面図である。
【図15】本発明の実施例10のファインダ光学系の模
式的断面図である。
【図16】本発明の実施例11のファインダ光学系の模
式的断面図である。
【図17】本発明の実施例12のファインダ光学系の模
式的断面図である。
【図18】本発明の実施例13のファインダ光学系の模
式的断面図である。
【図19】本発明の実施例14のファインダ光学系の模
式的断面図である。
【図20】本発明の実施例15のファインダ光学系の模
式的断面図である。
【図21】本発明の実施例16のファインダ光学系の模
式的断面図である。
【図22】本発明の実施例17のファインダ光学系の模
式的断面図である。
【図23】本発明の実施例18のファインダ光学系の模
式的断面図である。
【図24】本発明のファインダ光学系を適用した電子カ
メラの外観を示す前方斜視図である。
【図25】図24の電子カメラの後方斜視図である。
【図26】図24の電子カメラの構成を示す断面図であ
る。
【図27】偏心した反射面により発生する像面湾曲を説
明するための概念図である。
【図28】偏心した反射面により発生する非点収差を説
明するための概念図である。
【図29】偏心した反射面により発生するコマ収差を説
明するための概念図である。
【符号の説明】
1…軸上主光線 2…入射瞳 3…視野マスク 4…レンズ 5…射出瞳 6…像面 10…第1プリズム 11…第1面 12…第2面 13…第3面 14…第4面 15…第5面 16…第6面 20…第2プリズム 21…第1面 22…第2面 23…第3面 24…第4面 25…第5面 26…第6面 40…電子カメラ 41…撮影光学系 42…撮影用光路 43…ファインダー光学系 44…ファインダー用光路 45…シャッター 46…フラッシュ 47…液晶表示モニター 48…撮影用対物光学系 49…CCD 52…処理部 54…カバー部材 61…記録部 M …凹面鏡 E …観察者眼球
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 25/00 G02B 25/00 A Fターム(参考) 2H018 AA02 AA31 2H039 AA01 AB22 AB63 2H087 KA02 KA03 KA14 PA03 PB03 QA01 QA07 QA11 QA21 QA25 QA31 QA41 QA45 RA00 RA03 RA06 RA12 RA13 RA41 TA01 TA06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側から正の屈折力を有する対物光学
    系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形成され
    た実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折力を有
    する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少なくとも
    1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ光学系
    において、 対物光学系はパワーを持った回転非対称面で構成される
    反射面を少なくとも2面有し、その中の少なくとも1面
    が透過面と同一面でない反射面で構成され、次の条件式
    を満たしていることを特徴とする実像式ファインダ光学
    系。 5°<|θ|<25° ・・・(1) ただし、θは前記透過面と同一でない反射面の法線に対
    する軸上主光線の反射角である。
  2. 【請求項2】 物体側から正の屈折力を有する対物光学
    系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形成され
    た実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折力を有
    する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少なくとも
    1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ光学系
    において、 対物光学系はパワーを持った回転非対称面で構成される
    反射面を少なくとも2面有し、その中の少なくとも2面
    が透過面と同一面でない反射面で構成され、さらに、少
    なくともその中の1面が次の条件式を満たしていること
    を特徴とする実像式ファインダ光学系。 5°<|θ|<45° ・・・(3) ただし、θは前記透過面と同一でない反射面の法線に対
    する軸上主光線の反射角である。
  3. 【請求項3】 物体側から正の屈折力を有する対物光学
    系と、結像作用が1回のみの対物光学系により形成され
    た実像を正立正像させる像反転手段と、正の屈折力を有
    する接眼光学系とを備え、また、反射面の中少なくとも
    1面がダハ面で構成されている実像式ファインダ光学系
    において、 対物光学系は、何れの反射面も回転非対称面で構成され
    た2面の反射面からなり、第2反射面が第1透過面と同
    一面で構成されたプリズムを有し、第1反射面は次の条
    件式を満たしていることを特徴とする実像式ファインダ
    光学系。 5°<|θ|<25° ・・・(5) ただし、θは前記第1反射面の法線に対する軸上主光線
    の反射角である。
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